JP4820315B2 - 電力線通信方式 - Google Patents
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Description
なお、例えば、マスター(マスター装置)動作(送信動作)するマスター装置とスレーブ(Slave)動作(受信動作)するスレーブ装置とを中継する複数の中継装置を介して前記マスター装置と前記スレーブ装置との間で時分割通信方式により通信する電力線通信方式において、通信の衝突を抑制或いは防止するため、マスター動作する親局と、親局のマスター動作中はスレーブ動作して親局から情報を受信し親局の休止中にマスター動作して送信動作する中継装置と、中継装置がそのスレーブ動作時に親局から受信した情報を中継装置のマスター動作により中継装置から受信する(スレーブ動作する)子局とを備え、前期マスター装置と前記スレーブ装置との間で時分割通信する通信方式が考えられるが、その場合はマスター動作する親局と中継装置との合計個数に相応する動作周期パラメータに基づいて前述の親局と中継装置のマスタ動作のタイムスロットの割当をする必要があり、従って、中継装置の増設や撤去によりマスタ動作する親局と中継装置との合計個数が変われば各装置の動作周期パラメータ等の通信パラメータの変更、当該通信パラメータ変更に基づく動作周期の変更が必要であり,更に既設の装置を含む各装置は変更された新たな動作周期で動作するように各装置のリンク確立処理が必要であり、リンク確立までの間、通信は切断することとなる。特に通信ネットワークが多段の中継装置で構成されている場合は,既存装置間の通信は最上位の装置から隣接する上位装置間まで順次リンクが確立していく為、通信切断(通信の一時的停止)の影響は無視できない。例えば、PLCでは最も靴変われる応用例であるインターネットアクセスサービスの様に不特定多数のユーザを収容してサービスを行う場合、電力線通信ネットワークの構成変更に伴うサービス停止は出来る限り避ける必要があるため,問題である。
以下この発明の実施の形態1を図1〜図6により説明する。図1は電力線通信方式におけるデータ中継システムの接続構成を示す図、図2は図1に示したデータ中継システムにおけるデータ中継方法の概念を示す図、図3は図2に示した各装置の動作タイミングを示すタイムチャートの事例を示す図、図4は装置種別管理テーブルの事例を示す図、図5はデータ中継システムの各装置が保持するタイムスロット管理テーブルの事例を示す図であり、(a)は中継装置増設前のタイムスロット管理テーブルの事例を、(b)は中継装置増設後のタイムスロット管理テーブルの事例を、それぞれ示す。図6はデータ中継システムにおける中継装置の増設時の動作を示す概念図、図7はデータ中継システムにおいて、図5に示す中継装置の増設時の動作タイミングを示すタイムチャートの事例を示す図である。
なお、図2の全ての装置は,単一周波数であるF1で動作するものとする。また、干渉の発生を回避するため、全ての装置がTDMAにおけるタイムスロット幅のN倍おきに動作するものとする。Nは図2に示す各装置が管理するタイムスロット管理テーブル内の動作周期とする。これらのNタイムスロットの内、マスター装置および中継装置がマスター装置として動作するタイムスロットをそれぞれスロット1,スロット2,スロット3として表記する。
(1)スロット1では,マスター装置10はマスター動作を行い,スレーブ装置11,
12及び中継装置20はスレーブ動作を行う。
(2)スロット2では,中継装置20はマスター動作を行い、スレーブ装置21,22
及び中継装置30はスレーブ動作を行う。
(3)スロット3では中継装置30はマスター動作を行い、スレーブ装置31〜33は
スレーブ動作を行う。
(4)タイムスロット4〜Nでは、どの装置も動作しない。このような動作が動作周期N毎に繰り返し実行される。
装置種別管理テーブルは各装置の装置種別(マスター装置、スレーブ装置、中継装置のいずれかを設定)および装置種別毎に以下の情報を保持している。
(1)マスター装置:自装置のID
(2)スレーブ装置:上流のマスター装置または中継装置のID
(3)中継装置:上流のマスター装置または中継装置のIDおよび自装置のID
なお、装置IDは例えば、MACアドレスでよい。
タイムスロット管理テーブルは,各装置がマスター動作およびスレーブ動作をするタイミングを保持している。図5によれば、「装置ID」欄に自分のIDが格納されているタイムスロットがマスター動作をするタイミングであり、「装置ID」欄に上流のマスター装置または中継装置のIDが格納されているタイムスロットがスレーブ動作をするタイミングである。
また、同一周波数を用いた中継を行う中継装置からなる電力線を使ったネットワークにおいて、既存装置間の通信パラメータ(動作周期,マスター動作に割り当てられたタイムスロット)の変更をすることなく、中継装置の増設を可能とし、既存ユーザへの影響を排除するものである。
以下、この発明の実施の形態2を図8によって説明する。図8は電力線通信方式において、各装置が管理するタイムスロット管理テーブルで、(a)は中継装置の撤去前の事例を示し、(b)は中継装置撤去後の事例を示す図である。
この発明の実施の形態1において、中継装置を撤去する場合も同じように撤去された中継装置の親のマスター装置または中継装置が中継装置の離脱を検出するとタイムスロット管理テーブル内の離脱した中継装置に割り当てられたタイムスロットを未使用に変更し、ネットワーク内の全マスター装置及び中継装置に配布する。
これにより、該タイムスロットをその後増設された中継装置に割り当てることが可能となる。
以下、この発明の実施の形態3を図9によって説明する。図9は電力線通信方式において、中継装置の増設時に動作周期を増加する動作を示すシーケンスの事例を示す図で、横軸は各装置、縦軸は時間であり、各装置の接続関係は図5と同じとする。
中継装置40の親となる中継装置30は、中継装置40のマスター装置探索およびスレーブ動作により、子となる増設(新規参入)の中継装置40の参入を検出し、タイムスロット管理テーブル内の未使用タイムスロットを検索する。未使用タイムスロットが存在しないことが判明するとタイムスロット管理テーブルに新規に未使用のタイムスロットを追加してタイムスロット管理テーブルを更新(ST3)し、この更新した新タイムスロット管理テーブルを,マスター動作する全装置(図9の事例では、マスター装置10、中継装置20,40)に更新前の動作周期N下で配布あるいは通知する(ST4,ST41,ST42,ST43)。
システム内の全てのマスター装置及び中継装置への新タイムスロット管理テーブルの配布(通知)が完了する(ST5)と、その後、最上段(最上流)のマスター装置(例えば図1〜図7におけるマスター装置10)がその下流側の全装置、即ち、全中継装置(中継装置20,30,40)、および全スレーブ装置(スレーブ装置1x(図1のスレーブ装置11,12)、スレーブ装置2x(図1のスレーブ装置21,22)、スレーブ装置3x(図1のスレーブ装置31,32,33)、スレーブ装置4x(図1には図示されていない))に新タイムスロット管理テーブルの新動作周期N‘への切替指示(切替タイミングの通知)(ST6,ST61,ST62,ST63)を更新前の動作周期N下で行う。
また、本実施の形態3は前述の実施の形態1の電力線通信方式において、前記未使用タイムスロットがなくなってしまっている状態で中継装置が増設された場合は、,前記所定の動作周期に所定数のタイムスロットを増加させた動作周期に変更して前記マスター動作およびスレーブ動作をするようにしたものである。
また、観点を変えれば前記中継装置の増設時に前記タイムスロット管理テーブルに未使用のタイムスロットが存在しない場合にも対応できるように、マスター装置及び中継装置のマスター動作の動作周期を動的に増加する手段と、新しい動作周期でシステム全体が動作を開始する手段とを備えた電力線通信方式である。
また、観点を変えれば前記中継装置の撤去時に前記タイムスロット管理テーブル内の未使用のタイムスロットがある一定の閾値を超えた場合に動作周期を動的に減少する手段と、新しい動作周期でデータ中継システム全体が動作を開始する手段とを備えた電力線通信システムである。
前述の実施の形態1,3,4では各マスター装置及び中継装置はマスター動作を各動作周期内に一度だけ実施するとしていたが、各マスター装置及び中継装置に優先度をつけ、優先度順に未使用タイムスロットを使用することで、未使用タイムスロットを無くし、伝送の効率化を図ることができる。
また、観点を変えれば前記マスター装置および前記中継装置に優先度を持たせ、優先度の高い装置が、前記動作周期内で親局として複数回動作するようにしたものである。
以下、この発明の実施の形態6を図14〜図19によって説明する。図14は、電力線通信方式におけるデータ中継システムの接続構成の事例を示す図、図15は電力線通信方式におけるデータ中継システムの接続構成をサブドメインとして示した図、図16はサブドメインの動作タイミングを示すタイムチャートの事例を示す図、図17はサブドメインサブの各装置の動作タイミングを示すタイムチャートの事例を示す図、図18は各サブドメインの管理装置が保持するタイムスロット群管理テーブルの事例を示す図、図19はサブドメイン内の各装置が保持するタイムスロット管理テーブルの事例を示す図である。
この実施の形態6では各サブドメインSub1,Sub2,Sub3の管理装置に対して、前記タイムスロット群を割り当てる。タイムスロット群は各管理装置が自装置と自装置の子供の中継装置がマスター動作するタイムスロットを保持するものである。また、各管理装置は図18に示すタイムスロット群管理テーブル及び図19に示すタイムスロット管理テーブルを保持している。
管理装置(例えば中継装置40)は中継装置(例えば中継装置60)の参入を検知すると自分で管理しているタイムスロットから未使用タイムスロットを探して、増設された中継装置(例えば中継装置60)に割り当て,タイムスロット管理テーブルを更新する。
管理装置でない中継装置(例えば中継装置30)が中継装置(例えば中継装置80)の参入を検知すると、自装置の親の管理装置(例えば中継装置20)にタイムスロット群の割当を要求する。
要求された管理装置(例えば中継装置20)はタイムスロット群管理テーブル(図18)を参照して、未使用のタイムスロット群を割り当てて、タイムスロット群管理テーブル(図18)と共に要求元の中継装置(例えば中継装置30)に通知する。
また、管理装置(例えば中継装置20)はタイムテーブル管理テーブル(図19)のうち、要求元の中継装置に割り当てていたタイムスロット(例えばスロット22)を未使用に変更する。
要求元の中継装置(例えば中継装置30)は割り当てられたタイムスロット群(例えばタイムスロット群4)から自装置及び増設された中継装置(例えば中継装置80)のタイムスロット(例えば、自装置はスロット41,増設された中継装置(例えば中継装置80)はスロット42)を割り当て、新規に参入した中継装置(例えば中継装置80)に通知後、マスター装置動作のタイムスロットを変更する。
新規に参入した中継装置(例えば中継装置80)は親の中継装置(例えば中継装置30)から親の中継装置(例えば中継装置30)のマスター装置動作スロット及び自装置のマスター装置動作スロットを通知されるとスレーブ装置動作およびマスター装置動作をそれぞれ通知されたタイムスロット(例えばSlave動作はスロット41、マスター装置動作はスロット42)に従って開始する。
また、本実施の形態6は前述のように、マスター動作する親局となるマスター装置とスレーブ動作する子局となるスレーブ装置とを中継する複数の中継装置を介して前記マスター装置と前記スレーブ装置との間で時分割通信方式によりネットワーク通信する電力線通信方式において、所定の動作周期で前記マスター装置および前記各中継装置がそれぞれ割り当てられた異なるタイムスロットにマスター動作し、前記各中継装置は、上流に接続される前記マスター装置または前記中継装置がマスター動作中にはスレーブ動作して、マスター動作している自分の親局となる前記マスター装置または前記中継装置と電力線通信すると共に、自己に割り当てられたタイムスロットにはマスター動作して、自分の子局となる前記スレーブ装置または中継装置と電力線通信し、前記スレーブ装置は自分の親局となる前記マスター装置または中継装置がマスター動作中にスレーブ動作し、前記所定の動作周期は、前記ネットワーク内の複数のネットワーク単位毎に割り当てられた複数のタイムスロット群を有し、前記各タイムスロット群内では前記マスター動作に対する割り当てたタイムスロット以外に未使用タイムスロットを有し、前記未使用タイムスロットが、前記ネットワーク単位毎に増設された中継装置に割り当てられるものである。
また、観点を変えれば前記動作周期を複数のタイムスロット群に分割し、前記中継装置の内、自身に時分割多元接続された中継装置を持つものおよび前記親局装置に対して、各タイムスロットを割り当てることにより、各タイムスロット群で割り当てられた中継装置に対して、中継装置の増設を行う場合、前記タイムスロット群に保持している未使用タイムスロットを割り当てる電力線通信システム或いは電力線通信のデータ中継システムである。
20,30,40,50,60,70 中継装置、
11,12,21,22,31,32,41,42,51,61,62,71,72 スレーブ装置、
Sub1,Sub2,Sub3 サブドメイン(ネットワーク単位)。
Claims (6)
- マスター動作する親局となるマスター装置とスレーブ動作する子局となるスレーブ装置とを中継する複数の中継装置を介して前記マスター装置と前記スレーブ装置との間で時分割通信方式により電力線を利用して通信する電力線通信方式において、
所定の動作周期で前記マスター装置及び前記各中継装置がそれぞれ割り当てられた異なるタイムスロットにマスター動作し、
前記各中継装置は、上流に接続される前記マスター装置または中継装置のマスター動作中にはスレーブ動作して、上流に接続される前記マスター装置または中継装置と電力線通信をすると共に、自己に割り当てられたタイムスロットにはマスター動作して、下流に接続される前記スレーブ装置または中継装置と電力線通信し、前記スレーブ装置は上流に接続される前記マスター装置または中継装置のマスター動作中にスレーブ動作し、
前記所定の動作周期中にどの前記マスター装置および前記各中継装置に対しても割り当てられていないタイムスロットである未使用タイムスロットがある場合に、
前記未使用タイムスロットが、増設された中継装置に割り当てられることを特徴とする電力線通信方式。 - 請求項1に記載の電力線通信方式において、前記中継装置が撤去された場合は当該撤去された中継装置に割り当てていたタイムスロットを未使用タイムスロットとし、当該未使用タイムスロットを、その後増設される中継装置に割り当てることを特徴とする電力線通信方式。
- 請求項1に記載の電力線通信方式において、前記未使用タイムスロットがなくなってしまっている状態で中継装置が増設された場合は、前記所定の動作周期を所定数だけタイムスロットを増加させた動作周期に変更して前記マスター動作及びスレーブ動作をすることを特徴とする電力線通信方式。
- 請求項1または請求項2に記載の電力線通信方式において、前記未使用タイムスロットが所定の個数を超えた場合は前記所定の動作周期のタイムスロット数を少なくとも一つ減少させた動作周期に変更して前記マスター動作およびスレーブ動作をすることを特徴とする電力線通信方式。
- 請求項1〜請求項4のいずれか一に記載の電力線通信方式において、前記マスター装置および複数の前記中継装置の少なくとも一の装置に優先度を付け、前記動作周期中のタイムスロット数が装置数より多い場合は、優先度の高い装置に複数個のタイムスロットを割り当てることを特徴とする電力線通信方式。
- 請求項1に記載の電力線通信方式において、
前記マスター装置、前記中継装置および前記スレーブ装置が複数のグループに分けられ、各グループに所属する前記マスター装置、前記中継装置および前記スレーブ装置は木構造で接続し、各グループの最上流にある前記中継装置が複数のグループに所属し、
前記所定の動作周期中のタイムスロットは各グループに割り振られ、
増設された中継装置が追加されるグループに前記未使用タイムスロットがある場合には、前記未使用スロットが増設された中継装置に割り当てられることを特徴とする電力線通信方式。
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