JP4820232B2 - Cvd原料の供給方法及び供給装置 - Google Patents
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Description
一般に、βジケトン類等の有機金属化合物を原料とする場合、固体(粉体)状の原料をそのまま加熱し昇華させる。昇華した原料を、キャリアガスと一緒にMOCVDチャンバー内に送り込む。このチャンバー内で酸化性ガスと混合するとともに、加熱された基板表面に接触させる。これにより、化学反応を起こさせ、金属酸化物を成膜する。この成膜方法では、有機金属原料の加熱・昇華工程において、時間経過に伴ない気化効率が変動しやすい。そのため、チャンバー内へ供給する分子数を調節するのが容易でない(非定量供給)。また、固体の原料を加熱部に補充するには、加熱部を一旦大気開放し、新たな固体原料を入れる必要があり(非連続供給)、生産性が低い。しかも、大気開放時に大気中の酸素や水分が加熱部内に混入し、これらが有機金属原料と反応を起こし、原料の表面に不必要な金属酸化物が形成されるおそれがある。したがって、膜の組成、厚さ等の再現性をコントロールするのが困難で、品質確保が容易でない。
その解決策として、強誘電体の成膜に見られるように、有機金属原料をテトラヒドロフラン、飽和炭化水素、アルコールなどの有機溶媒に溶かして液体の状態にしたうえで、液体流量制御器を経て気化器で気化させ、チャンバーへ供給する方法が提案されている(特許文献1〜3等参照)。
前記金属原料をそれより気化性の高い溶媒に溶解させてなる原料溶液を、前記金属原料が気化困難で前記溶媒が気化容易な第1気化環境に所定の流量にて連続的に導入して前記第1気化環境に順次通す第1気化工程と、
前記第1気化環境から順次導出された前記原料溶液の前記第1気化工程後の残留物を、前記金属原料が気化容易な第2気化環境に順次通す第2気化工程と、
前記第2気化環境からのガスを前記基板に供給する供給工程と、
を含み、前記第1気化工程の開始時から前記第2気化工程の終了時までの期間、前記原料溶液ないしは前記残留物を、前記第1、第2気化環境を通る経路に沿って継続して輸送することを第1特徴とする。
第1特徴によれば、第1気化工程で原料溶液中の溶媒を予め気化させて除去したうえで、第2気化工程で金属原料を気化(蒸発、昇華を含む)させることができる。この金属原料を含む原料ガスを基板に供給できる一方、溶媒までもが基板に供給されるのを抑制することができる。これによって、溶媒成分が金属酸化物の膜に不純物として混入されるのを防止でき、膜の品質を高めることができる。
これによって、第1気化工程で溶媒を確実に気化させ除去することができる。ひいては、溶媒が基板に供給されるのを確実に防止することができ、膜の品質を一層高めることができる。
前記第1特徴において、前記第2気化環境は、前記第1気化環境より高温又は低圧に設定し、好ましくは、前記金属原料の気化点より高温、又は前記金属原料の気化圧より低圧に設定する。
これによって、第2気化工程で金属原料を確実に気化させることができる。
これによって、第1気化工程と第2気化工程を連続的に実行でき、基板への原料ガス供給を連続的に行なうことができ、しかも時間経過に依らず供給量が一定になるようにすることができる。
前記金属原料をそれより気化性の低い溶媒に溶解させてなる原料溶液を、前記金属原料が気化容易で前記溶媒が気化困難な気化環境に配置する気化工程と、
前記気化環境からのガスを前記基板に供給する供給工程と、
を含むことを第2特徴とする。
第2特徴によれば、気化工程で原料溶液中の溶媒の気化を抑えながら、金属原料を気化させることができる。これによって、金属原料と一緒に溶媒までもが基板に供給されるのを抑制することができる。よって、溶媒成分が金属酸化物の膜に不純物として混入されるのを防止でき、膜の品質を高めることができる。
これによって、気化工程で金属原料を確実に気化させるとともに溶媒の気化を確実に抑えることができる。
前記金属原料が気化困難な第1気化室と、前記金属原料が気化容易な第2気化室とを有する気化器と、
前記金属原料より気化性が高く前記第1気化室で気化容易な溶媒に前記金属原料を溶解させてなる原料溶液を、前記第1気化室に所定の流量にて連続的に導入して前記第1気化室に順次通し、かつ前記第1気化室から順次導出した前記原料溶液の残留物を前記第2気化室に順次通す移送機構と、
前記第2気化室から前記CVDチャンバーへ延びる原料ガス供給路と、
を備え、前記移送機構による前記原料溶液ないしは前記残留物を輸送する動作が、前記原料溶液の前記第1気化室への導入時から、前記残留物の前記第2気化室内での気化時又は前記第2気化室からの導出時までの期間、継続して行なわれることを第3特徴とする。
第3特徴によれば、第1気化室で原料溶液中の溶媒を予め気化させて除去したうえで、この原料溶液の残留物を第2気化室に配置することにより金属原料を気化させることができる。この金属原料を含む原料ガスを基板に供給できる一方、溶媒までもが基板に供給されるのを抑制することができる。これによって、溶媒成分が金属酸化物の膜に不純物として混入されるのを防止でき、膜の品質を高めることができる。さらに、基板への原料ガス供給を連続的に行なうことができ、しかも時間経過に依らず供給量が確実に一定になるようにすることができる。
前記移送機構がベルトコンベアにて構成され、前記第1気化室が前記ベルトコンベアの一部分上に配置され、前記一部分によって前記第1気化室の底面が構成され、前記第2気化室が前記ベルトコンベアの前記一部分より搬送方向の下流側の部分上に配置され、前記下流側の部分によって、前記第2気化室の底面が構成されていることが好ましい。
これによって、第1気化室で溶媒を予め確実に気化させ除去することができる。ひいては、溶媒が基板に供給されるのを確実に防止することができ、膜の品質を一層高めることができる。
前記第3特徴において、前記第2気化室は、前記第1気化室より高温又は低圧に設定され、好ましくは、前記金属原料の気化点より高温、又は前記金属原料の気化圧より低圧に設定される。
これによって、第2気化室で金属原料を確実に気化させることができる。
前記金属原料が気化容易な気化室を有する気化器と、
前記金属原料より気化性が低く前記気化室で気化困難な溶媒に前記金属原料を溶解させてなる原料溶液を、前記気化器に導入する原料溶液導入部と、
前記気化室から前記CVDチャンバーへ延びる原料ガス供給路と、
を備えたことを第4特徴とする。
第4特徴によれば、気化器において原料溶液中の溶媒の気化を抑えながら、金属原料を気化させることができる。これによって、金属原料と一緒に溶媒までもが基板に供給されるのを抑制することができる。よって、溶媒成分が金属酸化物の膜に不純物として混入されるのを防止でき、膜の品質を高めることができる。
これによって、気化器において金属原料を確実に気化させるとともに溶媒の気化を確実に抑えることができる。
前記有機溶媒は、酸素を含まず反応性がないものが好ましく、例えば飽和炭化水素、トルエン、キシレン等が好ましい。
前記有機溶媒として、アルコール、テトラヒドロフラン、アセトンなどを用いてもよいが、その場合、気化器内に酸化物の残渣が形成されやすいため、残渣の除去手段を設ける等の対処を施しておくのが好ましい。
本発明は、各種の基板Wに金属酸化物fを成膜するのに適用される。この実施形態では、金属酸化物fとしてZnOを成膜するものとする。
MOCVDチャンバー1内に、成膜処理されるべき基板Wが収容されている。基板Wは、加熱器3にて加熱され、所定温度に保持されるようになっている。
酸化系ガス供給系は、酸化系ガス源10と、酸化系ガス供給路11を有している。酸化系ガス源10には、酸化系ガスとして酸素が蓄えられている。酸化系ガス供給路11は、酸化系ガス源10から延び、MOCVDチャンバー1に接続されている。酸化系ガス供給路11には、気体流量制御器12が設けられている。
原料溶液導入部20は、ガス圧源21と、液体原料容器22を備えている。ガス圧源21は、例えばN2等の不活性ガスを圧縮して蓄えている。ガス圧源21からガス圧路23が延び、このガス圧路23が液体原料容器22の上端部に接続されている。液体原料容器22は、密閉されており、内部に原料溶液Sが蓄えられている。原料溶液Sは、有機金属化合物を有機溶媒に溶解させたものである。
有機金属化合物は、基板Wに成膜されるべき金属酸化物の金属原料となるものである。酸化亜鉛膜fを成膜すべき本実施形態では、亜鉛のβジケトン化合物であるZn(DPM)2(ジピバロイルメタナト亜鉛)が用いられている。Zn(DPM)2は、常温常圧で固体の昇華性物質であり、140℃付近の蒸気圧は0.1Torrである。
原料溶液S中の金属原料濃度は、例えば1mol/L程度である。
第1気化室41aの上端部には、排出路45が設けられている。排出路45は、気化器40の外部に延出されている。
第2気化室42aから原料ガス供給路60が延びている。この原料ガス供給路60が、MOCVDチャンバー1に接続されている。
基板加熱工程
成膜処理すべき基板WをMOCVDチャンバー1内にセットし、加熱器3にて所定温度まで加熱する。
ガス圧源21の窒素圧を、ガス圧路23を経て液体原料容器22内に導入する。これにより、液体原料容器22内の原料溶液Sが加圧され、原料溶液供給路24へ圧し出される。窒素圧導入は継続的に行なう。これによって、原料溶液Sを連続的に圧し出すことができる。この原料溶液Sの流量を液体流量制御器25によって所定になるよう調節する。この所定流量の原料溶液Sが、原料溶液供給路24の下流端の滴下部26から移送機構30のコンベア面の一端部に連続的に滴下される。
原料溶液は、移送機構30によって先ず第1気化室41aに配置される。第1気化室41a内の第1環境は、有機溶媒トルエンの沸点より高温で、金属原料Zn(DPM)2の気化点より低温の第1温度(例えば約150℃)に保持されている。これによって、原料溶液中のトルエンが気化される。気化したトルエンは、第1気化室41aにおいて不活性ガス供給路51からの窒素と混合され、排出路45から排出される。これによって、原料溶液からトルエンを除去し、Zn(DPM)2を残留させることができる。
原料溶液の上記第1気化工程後の残留物(凝結した金属原料Zn(DPM)2を主に含む)は、移送機構30によって第2気化室42aに移送される。第2気化室42aは、金属原料Zn(DPM)2の気化点より高温の第2温度(例えば約200℃)に保持されている。これによって、Zn(DPM)2が第2気化室42a内に気化される。予め有機溶媒のトルエンが第1気化部41で十分に除去されているので、高純度のZn(DPM)2からなる原料ガスを得ることができる。
コンベア状の移送機構30によって原料溶液を第1気化室41aから第2気化室42aへ連続的に輸送することができ、これにより、原料ガスを連続的に発生させることができ、しかも発生量を常時かつ一定的に得ることができる。
併行して、窒素ガス源からのキャリアガス(N2)を、気体流量制御器54にて流量調節したうえで、キャリアガス路から第2気化室42a内に導入する。これにより、第2気化室42aの原料ガスが、キャリアガスにキャリアされた状態で原料ガス供給路60を経てMOCVDチャンバー1内に供給される。
これにより、原料ガスと酸素が、加熱された基板Wに接触するとともに反応を起こす。これによって、基板WにZnO層fを成長させることができる。
原料ガス成分はZn(DPM)2でほぼ占められ、有機溶媒のトルエンがほとんど含まれていないので、ZnO膜fに有機溶媒に起因する炭素系不純物が混入するのを防止することができる。これによって、膜fの品質を十分に確保することができる。
原料ガスをMOCVDチャンバー1に連続的に供給することができ、処理効率を確保することができる。
発明者は、上記原料溶液の熱重量(TG)及び示差熱(DTA)を測定した。原料溶液中の原料(Zn(DPM)2)の濃度は、0.1mol/Lとした。圧力は大気圧である。
図3(a)に示すように、100℃付近に有機溶媒トルエンの気化によると見られる大きな熱重量減少と吸熱ピークが現れた。図3(b)に示すように、140℃付近には、Zn(DPM)2の融解によると見られる吸熱ピークが現れた。
さらに、190℃付近に吸熱ピークが現れた。図3(a)に示すように、熱重量は、150℃付近から緩やかに減少し、200℃付近ではほぼゼロに達した。これは、Zn(DPM)2の気化による効果と考えられる。
以上の分析結果より、滴下部26は室温付近が好ましく、第1気化部41の第1温度は、150℃付近が好ましく、第2気化部42の第2温度は、200℃付近が好ましいと考えられる。
参考として、Zn(DPM)2と同じβジケトン類であるアセチルアセトナト亜鉛(Zn(AcAc)2)について、上記と同様にして熱重量及び示差熱を測定した。Zn(AcAc)2は水和物になりやすい。
図4に示すように、100℃付近に重量減少と吸熱ピークが現れた。これは、Zn(AcAc)2の吸蔵水分の気化によると考えられる。また、130℃付近にZn(AcAc)2の溶解による吸熱ピークが現れた。そして、200℃手前からZn(AcAc)2の蒸発による重量減少が現れ、220℃付近にZn(AcAc)2の蒸発による吸熱ピークが現れた。Zn(AcAc)2は、酸化によって残渣を形成する。この残渣のために重量がゼロに収束しない。
図2は、本発明の第2実施形態を示したものである。
液体原料容器22には原料溶液が入れられている。この原料溶液は、金属酸化膜の金属原料となる有機金属化合物を、それより低揮発性の有機溶媒で溶解したものである。金属原料として、例えばDMZn(ジメチル亜鉛)が用いられている。DMZnの沸点は、大気圧で46℃であり、蒸気圧は、25℃で400mmHgである。DMZnは常温常圧で液体であり、単独で流量制御することも可能であるが、自然発火性を有している。そこで、安全性を確保するため、有機溶媒で希釈したものである。希釈用の有機溶媒として、例えばヘキサンが用いられている。ヘキサンの沸点は、大気圧で68.7℃であり、蒸気圧は、25℃で150mmHgである。
気化器70は、ハウジング71と、蒸発皿72と、温調器73、回収容器74とを備えている。ハウジング71の内部が気化室71aを構成している。気化室71aに蒸発皿72が収容されている。原料溶液供給路24の先端の滴下部26が、蒸発皿72の中央部の上方に配置されている。
ハウジング71には、窒素ガス源からのキャリアガス路が接続されている。
ハウジング71の上側部から原料ガス供給路60が延び、MOCVDチャンバー1に接続されている。
第2実施形態によれば、ガス圧源21の窒素圧を、ガス圧路23を介して液体原料容器22内に継続的に導入する。これにより、液体原料容器22内の原料溶液が、原料溶液供給路24を経て、液体流量制御器25にて流量調節された後、滴下部26から気化器70内の蒸発皿72上に連続的に滴下される。
気化室71aは、DMZnの沸点より高く、有機溶媒ヘキサンの沸点より低い気化環境に保持されている。これによって、蒸発皿72上の原料溶液中の金属原料DMZnのみを気化させることができ、有機溶媒ヘキサンを液体のまま残すことができる。残ったヘキサンは、蒸発皿72の縁から落ち、漏斗部71bを経て、回収容器74に溜められる。
また、窒素ガス源からのキャリアガス(N2)を、気体流量制御器54にて流量調節したうえで、キャリアガス路から気化室71a内に導入する。これにより、気化したDMZnガスが、N2ガスにキャリアされた状態で原料ガス供給路60を経てMOCVDチャンバー1内に供給される。併行して、酸化系ガス源10の酸素を、気体流量制御器12にて流量調節したうえで、酸化系ガス供給路11を経てMOCVDチャンバー1内に供給する。
これにより、加熱された基板W上でDMZnと酸素の反応を起こさせ、ZnO層fを成長させることができる。
上記実施形態では、原料溶液中の有機溶媒と有機金属化合物を温度差によって分離していたが、温度差に代えて、圧力差によって分離することにしてもよい。例えば、第1実施形態において、第1気化部41の内圧を相対的に高くし、第2気化部42の内圧を相対的に低くする。第1気化部41の内圧は、有機溶媒トルエンの蒸気圧より低圧で有機金属化合物Zn(DPM)2の気化圧より高圧になるように設定する。第2気化部42の内圧は、Zn(DPM)2の気化圧より低圧になるように設定する。これにより、第1気化部41において原料溶液からトルエンを気化させ、その後、第2気化部42においてZn(DPM)2を気化させることができる。
また、第2実施形態において、気化室71aの内圧を、有機溶媒ヘキサンの蒸気圧より高圧で有機金属化合物DMZnの蒸気圧より低圧になるように設定する。これにより、原料溶液からDMZnを気化させ、ヘキサンを液体のまま残置することができる。
1つの気化室の温度又は圧力を、有機溶媒の気化する第1気化環境にした後、金属原料の気化する第2気化環境にシフトさせるように制御することにしてもよい。この場合、加熱器として、高速ランプヒーティング等を用い、短時間で温度変更できるようにするとよい。
M MOCVD装置
S 原料溶液
W 基板
1 MOCVDチャンバー
2 プロセスガス供給系
3 加熱器
4 酸化性ガス供給系
5 原料ガス供給系(CVD原料供給装置)
10 酸化系ガス源
11 酸化系ガス供給路
12 気体流量制御器
20 原料溶液導入部
21 ガス圧源
22 液体原料容器
23 ガス圧路
24 原料溶液供給路
25 液体流量制御器
26 滴下部
30 移送機構
40 気化器
41 第1気化部
41a 第1気化室(第1気化環境)
42 第2気化部
42a 第2気化室(第2気化環境)
43 第1温調器
44 第2温調器
45 排出路
50 不活性ガス源
51 不活性ガス供給路
53 気体流量制御器
52 キャリアガス供給路
54 気体流量制御器
60 原料ガス供給路
70 気化器
71 ハウジング
71a 気化室
71b 漏斗部
72 蒸発皿
73 温調器
74 回収容器
Claims (12)
- 金属原料を含む原料ガスと酸化性ガスとを基板に接触させ、金属酸化物を成膜するCVD法における原料供給方法であって、
前記金属原料をそれより気化性の高い溶媒に溶解させてなる原料溶液を、前記金属原料が気化困難で前記溶媒が気化容易な第1気化環境に所定の流量にて連続的に導入して前記第1気化環境に順次通す第1気化工程と、
前記第1気化環境から順次導出された前記原料溶液の前記第1気化工程後の残留物を、前記金属原料が気化容易な第2気化環境に順次通す第2気化工程と、
前記第2気化環境からのガスを前記基板に供給する供給工程と、
を含み、前記第1気化工程の開始時から前記第2気化工程の終了時までの期間、前記原料溶液ないしは前記残留物を、前記第1、第2気化環境を通る経路に沿って継続して輸送することを特徴とするCVD原料供給方法。 - 前記第1気化環境を、前記溶媒の気化点より高温で前記金属原料の気化点より低温、又は前記溶媒の気化圧より低圧で前記金属原料の気化圧より高圧に設定することを特徴とする請求項1に記載のCVD原料供給方法。
- 前記第2気化環境を、前記金属原料の気化点より高温、又は前記金属原料の気化圧より低圧に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のCVD原料供給方法。
- 前記第1気化環境に維持された第1気化室と、前記第2気化環境に維持された第2気化室とを用意し、
前記原料溶液ないしは前記残留物を、前記第1気化室、前記第2気化室の順にこれら気化室を通る経路に沿って継続して輸送することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のCVD原料供給方法。 - 金属原料を含む原料ガスと酸化性ガスとを基板に接触させ、金属酸化物を成膜するCVD法における原料供給方法であって、
前記金属原料をそれより気化性の低い溶媒に溶解させてなる原料溶液を、前記金属原料が気化容易で前記溶媒が気化困難な気化環境に配置する気化工程と、
前記気化環境からのガスを前記基板に供給する供給工程と、
を含むことを特徴とするCVD原料供給方法。 - 前記気化環境を、前記溶媒の気化点より低温で前記金属原料の気化点より高温、又は前記溶媒の気化圧より高圧で前記金属原料の気化圧より低圧に設定することを特徴とする請求項5に記載のCVD原料供給方法。
- 金属原料を含む原料ガスと酸化性ガスとを、CVDチャンバー内の基板に接触させ、金属酸化物を成膜するに際し、前記原料ガスを前記CVDチャンバーに供給する装置であって、
前記金属原料が気化困難な第1気化室と、前記金属原料が気化容易な第2気化室とを有する気化器と、
前記金属原料より気化性が高く前記第1気化室で気化容易な溶媒に前記金属原料を溶解させてなる原料溶液を、前記第1気化室に所定の流量にて連続的に導入して前記第1気化室に順次通し、かつ前記第1気化室から順次導出した前記原料溶液の残留物を前記第2気化室に順次通す移送機構と、
前記第2気化室から前記CVDチャンバーへ延びる原料ガス供給路と、
を備え、前記移送機構による前記原料溶液ないしは前記残留物を輸送する動作が、前記原料溶液の前記第1気化室への導入時から、前記残留物の前記第2気化室内での気化時又は前記第2気化室からの導出時までの期間、継続して行なわれることを特徴とするCVD原料供給装置。 - 前記移送機構がベルトコンベアにて構成され、前記第1気化室が前記ベルトコンベアの一部分上に配置され、前記一部分によって前記第1気化室の底面が構成され、前記第2気化室が前記ベルトコンベアの前記一部分より搬送方向の下流側の部分上に配置され、前記下流側の部分によって、前記第2気化室の底面が構成されていることを特徴とする請求項7に記載のCVD原料供給装置。
- 前記第1気化室が、前記溶媒の気化点より高温で前記金属原料の気化点より低温、又は前記溶媒の気化圧より低圧で前記金属原料の気化圧より高圧に設定されていることを特徴とする請求項7又は8に記載のCVD原料供給装置。
- 前記第2気化室が、前記金属原料の気化点より高温、又は前記金属原料の気化圧より低圧に設定されていることを特徴とする請求項7〜9の何れかに記載のCVD原料供給装置。
- 金属原料を含む原料ガスと酸化性ガスとを、CVDチャンバー内の基板に接触させ、金属酸化物を成膜するに際し、前記原料ガスを前記CVDチャンバーに供給する装置であって、
前記金属原料が気化容易な気化室を有する気化器と、
前記金属原料より気化性が低く前記気化室で気化困難な溶媒に前記金属原料を溶解させてなる原料溶液を、前記気化器に導入する原料溶液導入部と、
前記気化室から前記CVDチャンバーへ延びる原料ガス供給路と、
を備えたことを特徴とするCVD原料供給装置。 - 前記気化室が、前記溶媒の気化点より低温で前記金属原料の気化点より高温、又は前記溶媒の気化圧より高圧で前記金属原料の気化圧より低圧に設定されていることを特徴とする請求項11に記載のCVD原料供給装置。
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