JP4812841B2 - Ａｖ機器のための映像再生装置 - Google Patents

Description

本発明は、ビデオテープレコーダ（ＶＴＲ）やＤＶＤ／ＨＤＤレコーダ等のＡＶ機器が出力する映像信号をインターネット等の通信ネットワークを介して取り込み、これを再生する映像再生装置に関する。

ビデオテープレコーダ（ＶＴＲ）やＤＶＤ／ＨＤＤレコーダ等のＡＶ機器は、通常、外部のＴＶモニタに映像信号を出力すると共に、ＡＶ機器の動作制御を赤外線等の信号を用いたリモートコントローラ（以下、リモコンと略称する）により遠隔操作するリモートコントロール機能を備える。リモコンによる操作では、例えば、ＴＶモニタに再生されたメニュー画像（以下、メニュー画面と称する）に含まれる任意の選択肢すなわちアイテムをリモコンのポインタ移動で指示して点滅させ、さらにこれに対して確定キーの押下を行うことで番組表の表示指令等の指令を行うことができる。

ところで、かかるＡＶ機器の利用においては、ＡＶ機器やＴＶモニタを身近で操作して視聴する場合のみならず、家庭内の別室や旅行先の端末から遠隔視聴を行いたいとするニーズがある。かかる遠隔視聴を可能とする技術としては、特許文献１及び特許文献２に開示される技術がある。

これらの技術では、据え置きのパーソナルコンピュータ（以下、ＰＣと称する）や携帯情報端末等の映像再生装置が用いられ、その表示画面にＡＶ機器が作成するメニュー画面の映像と共にリモコン合成映像が表示され、利用者は映像再生装置に表示されたリモコンに対してタッチパネルやキーボード等で指令する形態が知られている。かかる形態は通常行う操作そのままにＡＶ機器の遠隔操作が行える利点を有する。
特開平１０−１１２８８９号公報 特許第３８４９７１９号

しかしながら、かかる従来の形態では、遠隔操作のためのリモコンをさらに遠隔操作するという二重の遠隔操作を行われなければならない。かかる二重遠隔操作は操作指令に対する応答遅滞をもたらすばかりか直接操作できないが故のストレスを利用者に与える。

本発明が解決すべき問題としては、以上の問題が一例として挙げられ、ＡＶ機器からの映像コンテンツを再生すると共に、ＡＶ機器の遠隔操作を容易にした映像再生装置を提供することである。

本発明による映像再生装置は、ＡＶ機器から映像コンテンツ及び少なくとも１つのメニュー画像を通信ネットワークを介して取り込み、これらをモニタ画面上において再生する映像再生装置であり、該メニュー画像毎に、当該メニュー画像における複数のメニュー選択肢の配置情報を保持するメニュー配置情報保持手段と、再生されている再生中メニュー画像を識別するメニュー画像識別手段と、該モニタ画面に対するポインティング情報入力に応じて、該再生中メニュー画像における複数のメニュー選択肢のうちから該ポインティング情報に対応する１のメニュー選択肢を、該再生中メニュー画像の配置情報を基に判別するメニュー選択肢判別手段と、判別された１のメニュー選択肢に対応するメニュー選択信号を生成し、これを該ＡＶ機器に該通信ネットワークを介して供給するメニュー選択信号供給手段と、を含むことを特徴とする。

本発明の実施例について添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。

図１は、本発明の実施例を示し、映像再生装置を含む全体の構成を示している。ここで、エリアＡ１には、ビデオテープレコーダ（ＶＴＲ）やＤＶＤ／ＨＤＤレコーダ等のＡＶ機器３０が設置され、エリアＡ２には、ＡＶ機器３０が出力する映像信号を通信ネットワーク２０を介して取り込み、該映像信号に対して映像再生処理を施して再生する映像再生装置６０が設置されている。エリアＡ１とエリアＡ２とは、限定するものではないが、例えば家庭内の居間と別室あるいは家庭内と旅行先の如く互いに遠隔にあると想定される。

ＡＶ機器３０は、ＡＶ機器３０から出力される映像信号を再生する通常のＴＶモニタ４０と、ＡＶ機器３０からの映像信号がＡＶケーブル３３を介して入力されるＡＶサーバ５０とに接続されている。また、ＡＶ機器３０は、メニュー画面表示に対応した遠隔操作のためのリモートコントローラ３２（以下、リモコン３２と称する）からのリモコンコード信号を受信する受信部３１を備える。リモコン３２は、ＡＶ機器３０の動作をコントロールするためのチャネル番号指示ボタン、ポインタ移動ボタン及び確定指示ボタン等の各種ボタンを備え、これらのボタンの押下に応じたリモコンコード信号をＡＶ機器３０の受信部３１に向けて送信する機能を備える。リモコンコード信号の通信方式としては例えば赤外線通信方式が用いられる。

ＡＶサーバ５０は、ＡＶ機器３０から出力される映像コンテンツやメニュー画面の映像信号を、通信ネットワーク２０を介して映像再生装置６０を含む端末に配信するサーバである。ＡＶサーバ５０は、通信ネットワーク２０に適合するように、ＡＶ機器３０から出力される映像信号に対して符号形式及び符号レートの変換を行う信号変換機能や変換された映像信号を通信ネットワーク２０に向けて送信する信号送信機能、及び通信ネットワーク２０を介して映像再生装置６０から供給されるリモコンコード信号をＡＶ機器３０に適合するような通信方式（例えば赤外線通信）に変換してＡＶ機器３０に転送するリモコンコード転送機能を備える。転送されるリモコンコード信号は、ＡＶサーバ５０に備えられた送信部５１とＡＶ機器３０に備えられた受信部３１との間の通信経路を介して供給される。

映像再生装置６０は、通常のパーソナルコンピュータ（ＰＣとも称する）により実現され、通信ネットワーク２０に接続されると共に、映像信号を再生するＰＣモニタ８０とＰＣモニタ８０の画面表示フィールドにおける位置座標を含むポインティング情報を取得するためのマウスデバイス７０（以下、マウス７０と称する）とが接続されている。

図２は、図１に示された映像再生装置の内部構成を示している。映像再生装置６０は、ＰＣ制御・映像再生部６１、マウス制御部６２、メニュー画面識別部６３、アイテム指定検知部６４、リモコンコード送信部６５、メニュー配置情報データベース６６、メニュー配置情報設定部６７とを含む。

ＰＣ制御・映像再生部６１は、通常のコンピュータ制御機能と共に通信ネットワーク２０を介して配信された映像信号を復号伸張化してＰＣモニタ８０にて再生可能な映像信号に変換する変換再生機能を備える。マウス制御部６２は、マウス７０からのポインティング情報を取り込み、ＰＣモニタ８０における表示フィールド内のポインタの座標情報やクリック操作指令を検知する機能を備える。

メニュー画面識別部６３は、ＰＣモニタ８０の表示フィールド内に表示されている映像が、ＡＶ機器のメニュー画面であるか否かをメニュー配置情報データベース６６の内容を基にして判定する機能を備える。アイテム指定検知部６４は、マウス制御部６２により検知されたクリック操作指令の検知に応じて、判別されたメニュー画面内のアイテムの座標情報とマウス制御部６２により検知された座標情報とを照合して、選択肢すなわち特定のアイテムが指定されたか否かをメニュー配置情報データベース６６を基にして判定する機能を備える。

リモコンコード送信部６５は、特定のアイテムが指定されたと判定した場合に該アイテムに対応するリモコンコードをメニュー配置情報データベース６６から取得し、該リモコンコードに対応するリモコンコード信号をメニュー選択信号として生成し、これを通信ネットワーク２０を介してＡＶサーバ５０に向けて送信する機能を備える。

メニュー配置情報データベース６６は、アイテムの配置等の位置関係を規定するメニュー配置情報が格納されるデータベースであり、メニュー画面毎にその認識情報、該メニュー画面に含まれるアイテムの構成及び識別情報や位置情報、さらに対応するリモコンコードが設定される。

メニュー配置情報設定部６７は、外部から提供されるメニュー配置情報を取り込み、これをメニュー配置情報データベース６６に設定する機能を備える。メニュー配置情報設定部６７は、また、メニュー配置情報をＡＶ機器メーカが通信ネットワーク上で提供するサイトから定期的または不定期に取り込むことでメニュー配置情報データベース６６の内容を自動的に更新する機能を備えても良い。

図３は、図２に示されたメニュー配置情報データベースの設定例を示している。メニュー配置情報データベース６６は、例えば、図示されようにテーブル形式にてメニュー配置情報が格納され、メニュー画面毎に、ＡＶ機器の提供メーカの識別情報、ＡＶ機器の識別情報、メニュー画面を識別する画像認識のための認識情報、アイテム識別情報、座標情報等のメニュー配置情報が設定されている。例えば、あるＡＶ機器のメニュー画面の認識情報が「ホームメニュー」と設定され、該メニュー画面におけるナビゲーションアイテムについて座標情報「X(280,380),Y(350,1550)」及びリモコンコード「0000101000」が設定されている。メニュー画面の認識情報は、当該メニュー画面を画像認識により識別するための情報であり、特定文字列や特定形状の情報が設定される。座標情報は、通常、正方エリアの大きさ及び位置を表す座標により示され得るが、円形エリアの中心座標と半径との組み合わせにより表されても良い（図６参照）。さらにはより複雑な形状を複数の座標情報により規定するようにしても良い。

図４は、本発明による映像再生装置を含む全体の処理手順を示している。該処理手順は、ＡＶ機器３０、ＡＶサーバ５０及び映像再生装置６０が協働して実行される。

先ず、映像再生装置６０は、メニュー配置情報の入力に応じてメニュー配置情報を設定する（ステップＳ１）。メニュー配置情報の入力は、ＡＶ機器メーカが提供するメニュー配置情報を利用者が手作業により入力するようにしても良いし、ＡＶ機器メーカが通信ネットワーク上で提供するサイトから利用者がダウンロードして入力するようにしても良いし、さらには自動更新機能を用いて不定期また定期的に更新されるようにしても良い。

電源投入に応じてＡＶ機器３０は、メニュー画面の映像をＡＶサーバ５０に向けて出力する（ステップＳ２）。ＡＶサーバ５０は、出力されたメニュー画面の映像を映像再生装置６０に向けて映像配信する（ステップＳ３）。ここで、ＡＶサーバ５０は、メニュー画面の映像信号を通信ネットワークを介した配信に適合するように圧縮符号化やビットレートの調整を施してパケット形式の映像信号として映像再生装置６０に向けて配信する。

映像再生装置６０は、配信された映像信号のパケットを受信して適切な復号伸張化を施すことでメニュー画面の映像を再生する（ステップＳ４）。この状態において、映像再生装置６０の利用者は、メニュー画面に対してマウス操作によるポインタ移動及びクリック動作により、メニュー画面上の任意のアイテムを指定してポインティング情報を入力することができる。

視聴者のポインティング情報の入力に応じて、映像再生装置６０は該ポインティング情報を取り込む（ステップＳ５）。次いで、映像再生装置６０は、メニュー画面を識別すると共にアイテム指定を検知する（ステップＳ６）。メニュー画面の識別は、例えば、画面タイトルの如き特定文字列を文字認識する方法やメニュー画面内の特定形状を形状認識する方法を用いて行う。メニュー画面内のアイテム指定の検知方法は、メニュー配置情報データベースを参照し、当該メニュー画面に表示されている複数のアイテムのうちから特定のアイテムが指定されたか否かをその座標情報から判定することにより行う。すなわち、特定のアイテムが指示されたか否かは、ポインティング情報が表す座標情報と、メニュー配置情報データベースに保持されて各アイテムの座標情報とを比較し、例えば、ポインティング情報が表す座標情報がアイテムの座標情報が示す正方エリア内にあると判定した場合に、当該アイテムが指定されたものと検知する。

次いで、映像再生装置６０は、検知されたアイテムに対応するリモコンコード信号を生成し、生成したリモコンコード信号をＡＶサーバ５０に向けて送信する（ステップＳ７）。指定された特定のアイテムとリモコンコード信号との対応はメニュー配置情報データベースにより与えられる。送信されたリモコンコードをＡＶサーバ５０は、ＡＶ機器３０に向けて転送する（ステップＳ８）。リモコンが赤外線通信方式を用いたものであれば、リモコンコードを赤外線信号に変調して乗せるとことで通常のリモコン操作と同様の運用が実現される。

ＡＶ機器３０は、赤外線より搬送されたリモコンコードを復調することでこれを取り込み、当該リモコンコードに対応する動作を行う（ステップＳ９）。すなわち、ＡＶ機器３０は、映像再生装置６０におけるアイテム指定に対応する画面の映像出力を行う（ステップＳ１０）。例えば、ナビゲーションアイテムが指定された場合にはナビゲーション画面に遷移する動作を行う。

ＡＶサーバ５０は、遷移により新たに表示された画面の映像信号の配信を映像再生装置６０に向けて行う（ステップＳ１１）。映像再生装置６０は、配信された画面の映像信号を再生、すなわちアイテム指定に対応した画面の映像を再生する（ステップＳ１２）。

図５は、本発明における映像再生装置における表示例を示している。ここで、ＰＣモニタ画面８１は、ＡＶ機器に接続されたＴＶモニタに表示されるＴＶモニタ画面映像８２と、リモコン合成映像８３とが表示されてる。ＴＶモニタ画面映像８２には、メニュー画面を再生中であって、画面を識別するための画面タイトル「ホームメニュー」の如き認識情報８２０と、メニュー選択対象の複数の選択肢すなわち複数のアイテム８２１〜８２ｎ（ｎは正数）とが表示されている。ＰＣモニタの視聴者は、マウス操作によりポインタ８４をＰＣモニタ画面８１上で移動させ、ＴＶモニタ画面映像８２内の特定のアイテム、例えば「番組表」のアイテム８２２を直接指定してクリックすることで、対応する番組表の画面に遷移するように指令することができる。また、ＣＧ技術により作成されたリモコン合成映像８３内のカーソルキー８３１を指定してクリックすることで、特定のアイテムにアテンションを移動させて点滅させ、さらにこれに対して確定キー（ＯＫキー）８３２を指定してクリックすることで同様の指令を行うことができる。

以上の実施例において本発明による映像再生装置を適用することで、ＡＶ機器からの映像コンテンツがＡＶ機器から離れた場所におけるＰＣや携帯端末において遠隔再生されると共に、通常ではリモコンを用いるＡＶ機器の操作がＰＣや携帯端末の表示画面を通して表示されるＡＶ機器のメニュー画面の映像を直接操作することができる。これにより、リモコンキーを介した間接的操作に比べて、通信ネットワーク上のアクセス遅延が低減し、視聴者の誤操作を誘発することがない。また、メニュー画面のアイテムを直接マウスなどで操作できることで、ＧＵＩ（Graphical User Interface）としての操作性が向上し、自然な操作感を与えることで視聴者のストレスが緩和される。

本発明による映像再生装置は多様な装置、例えば、携帯電話、パソコンまたはＰＤＡに適用し得る。実施例において示されたＡＶ機器は、視聴対象の音響信号や映像信号と共に動作制御のためのメニュー画面の映像信号を出力するＡＶ機器であれば良く、例えば、ＨＤＤ内蔵テレビジョン、ＤＶＤレコーダ、ＤＶＤプレーヤ、ブルーレイ（Blu-Ray）ディスクプレーヤまたはブルーレイレコーダ等の装置が想定される。

本発明の実施例を示し、映像再生装置を含む全体の構成を示すブロック図である。 図１に示した映像再生装置の内部構成を示すブロック図である。 図２に示されたメニュー配置情報データベースの設定例を示す図である。 本発明による映像再生装置を含む全体の処理手順を示しているシーケンス図である。 本発明における映像再生装置における表示例を示す図である。 ＴＶモニタ画面映像におけるアイテム座標とポインタ座標との関係を説明する説明図である。

符号の説明

２０ 通信ネットワーク
３０ ＡＶ機器
３１ 受信部
３２ リモートコントローラ（リモコン）
３３ ＡＶケーブル
４０ ＡＶモニタ
５０ ＡＶサーバ
５１ 送信部
６０ 映像再生装置
６１ 映像再生部
６２ マウス制御部
６３ メニュー画面識別部
６４ アイテム指定検知部
６５ リモコンコード送信部
６６ メニュー配置情報データベース
６７ メニュー配置情報設定部
７０ マウスデバイス（マウス）
８０ ＰＣモニタ

Claims (7)

1. ＡＶ機器から映像コンテンツ及び少なくとも１つのメニュー画像を通信ネットワークを介して取り込み、これらをモニタ画面上において再生する映像再生装置であって、
   前記メニュー画像毎に、当該メニュー画像における複数のメニュー選択肢の配置情報を保持するメニュー配置情報保持手段と、
   再生されている再生中メニュー画像を識別するメニュー画像識別手段と、
   前記モニタ画面に対するポインティング情報入力に応じて、前記再生中メニュー画像における複数のメニュー選択肢のうちから前記ポインティング情報に対応する１のメニュー選択肢を、前記再生中メニュー画像の配置情報を基に判別するメニュー選択肢判別手段と、
   判別された１のメニュー選択肢に対応するメニュー選択信号を生成し、これを前記ＡＶ機器に前記通信ネットワークを介して供給するメニュー選択信号供給手段と、
   を含むことを特徴とする映像再生装置。
2. 前記メニュー画像識別手段は、前記再生中メニュー画像に含まれる特定文字列または特定形状を画像認識することにより識別することを特徴とする請求項１記載の映像再生装置。
3. 前記メニュー選択肢判別手段は、前記ポインティング情報に含まれるポインタ座標と、前記再生中メニュー画像の配置情報に含まれる各メニュー選択肢の座標とを比較することにより、前記１のメニュー選択肢を判別することを特徴とする請求項１記載の映像再生装置。
4. 前記メニュー選択信号供給手段は、前記メニュー選択信号を、前記ＡＶ機器のリモートコントローラのための通信経路を介して前記ＡＶ機器に供給することを特徴とする請求項１記載の映像再生装置。
5. 前記メニュー画像と共に前記リモートコントローラの合成映像を前記モニタ画面に同時に再生する手段をさらに含むことを特徴とする請求項４記載の映像再生装置。
6. 前記リモートコントローラの合成映像に対するポインティング情報入力に応じて、前記合成映像の内容に応じたリモコンコード信号を生成し、これを前記メニュー選択信号として前記ＡＶ機器に前記通信ネットワークを介して供給する手段をさらに含むことを特徴とする請求項５記載の映像再生装置。
7. 前記メニュー配置情報保持手段は、前記配置情報を前記通信ネットワークを介して取り込んで、これを保持することを特徴とする請求項１記載の映像再生装置。

Images