JP4808642B2 - 電子部品の実装方法および電子部品の実装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品を搬送するための方法、装置、および電子部品を実装するための方法、装置に関する。
近年のエレクトロニクス機器の小型化・薄型化、高機能化に伴って、プリント基板に実装される電子部品の小型化が加速している。現在、チップ部品(例えば、チップ抵抗、チップコンデンサ、チップインダクタなど)のサイズは、幅0.2mm×0.4mm奥行き×高さ0.2mmであるが、将来は、幅0.05mm×0.1mm奥行き×高さ0.05mmになることが予想される。また、半導体ベアチップのサイズも、現在は0.3mm角が主流であるが、将来には、0.1mm角になることが予想される。
そのような小型の電子部品の実装工程においては、特許文献1に示されるように、治具で電子部品を掴んだ状態で、あるいは、真空吸引機構を有するヘッドによって電子部品を吸着した状態で搬送したのち、回路基板に実装することが多い。
特開2000−77438号 特開2002−7720号 特開2004−108907号 特開2005−33014号 特開平11−68388号 特開2003−109397号
しかしながら、現時点でのチップサイズ(幅0.2mm×0.4mm奥行き×高さ0.2mmのチップ型電子部品、または、0.3mm角の半導体ベアチップ)でさえ、ピックアップして搬送・実装することは、ほぼ技術的に限界に達していると言われている。そのため、電子部品の小型化が促進されて、超小型の電子部品が実用化されたとしても、それをピックアップして搬送・実装することができなくなることも考えられる。つまり、超小型の電子部品を作製する技術革新の問題とは別に、小型化された電子部品をどのようにピックアップして搬送して実装するかという問題が将来に控えている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、微少な電子部品の搬送・実装を行うことができる方法ならびに装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために本発明の電子部品の実装方法は、電子部品保持液が設けられるピックアップ面を有するとともに当該ピックアップ面における前記電子部品保持液の塗れ面積を調整可能なピックアップ装置を用意したうえで、前記ピックアップ面に前電子部品保持液を設ける第1の工程と、
前記塗れ面積を広めた状態で電子部品を前記電子部品保持液を介して前記ピックアップ面で保持する第2の工程と、
前記塗れ面積を狭めた状態で前記電子部品を前記ピックアップ面から分離させる第3の工程と、
を含み、
前記第1の工程では、
前記ピックアップ装置として、導電層と、前記導電層に積層されるとともにその表面が前記ピックアップ面を構成する絶縁層とを有するものを用意し、前記電子部品保持液として、前記導電層との間で電圧を印加可能な電解液を用意し、
前記第2の工程では、
前記ピックアップ装置を電子部品の搬送元に移動させたうえで、前記電圧を当該電圧の印加可能領域における低電圧側に設定して前記電解液の前記絶縁層に対する塗れ面積を広め、前記電解液の表面張力を弱めることで、前記電解液の前記絶縁層に対する塗れ面積を広めた状態の前記電解液を前記電子部品に接触させて当該電子部品を前記電解液の表面張力によって前記ピックアップ面で保持し、
前記第3の工程では、
前記電子部品を前記電解液とともに前記ピックアップ面から前記搬送先に移動させた後、前記電圧を前記印加可能領域における高電圧側に設定して前記電解液の塗れ面積を狭め、前記電解液の表面張力を高めることで、前記電解液の塗れ面積を狭めた状態で前記電子部品を前記ピックアップ面から分離させ、前記電子部品を配線基板の実装部位に配置する。
ある好適な実施形態において、前記電子部品の一辺の長さは、0.2mm以下である。
ある好適な実施形態において、前記電子部品は、チップ部品であり、前記チップ部品の一辺は、0.1mm以下である。
ある好適な実施形態において、前記電子部品は、半導体ベアチップであり、前記半導体ベアチップの一辺は、0.3mm以下である。
ある好適な実施形態において、前記第3の工程に先立って前記電子部品実装部位に液滴を設ける第4の工程をさらに含み、
前記第3の工程では、前記電解液が保持している前記電子部品を、前記液滴に接触させて当該液滴に移動させる。
ある好適な実施形態において、前記第4の工程では、前記配線基板の電子部品実装部位形成面に前記電子部品実装部位を除いて撥水層を形成したうえで、前記電子部品実装部位形成面に前記液滴を設ける。
ある好適な実施形態において、前記第4の工程では、前記液滴は、前記電子部品に応じた形状で前記電子部品実装部位に設けられ、
前記第3の工程では、前記電子部品を、前記液滴の形状に沿って自己整合に基づいて前記電子部品実装部位に配置する。
本発明の電子部品の実装装置は、上記電子部品の実装方法を実施するための電子部品の実装装置であって、
導電層と、
前記導電層に積層されるとともにその表面に前記電子部品を保持するピックアップ面を有する絶縁層と、
前記ピックアップ面に設けられた電解液と、
前記電解液と前記導電層との間に、電圧を切り替えて印加する電供給部と、
を備え、
前記電圧供給部は、電子部品保持時において前記電解液と前記導電層との間に印加する印加電圧より高い印加電圧を、電子部品分離時において前記電解液と前記導電層との間に印加する。
ある好適な実施形態において、前記電圧供給部は、
前記電子部品保持時において前記電解液の表面張力が弱まって前記電解液の前記絶縁層に対する塗れ面積が広まるように、前記印加電圧を当該電圧供給部の電圧印加可能領域における低電圧側に設定し、前記電子部品分離時において前記電解液の表面張力が高まって前記電解液の前記絶縁層に対する塗れ面積が狭まるように、前記印加電圧を前記電圧印加可能領域における高電圧側に設定する。
ある好適な実施形態において、上記電子部品の実装装置であって、
前記電子部品の実装装置の電子部品ピックアップ装置を、前記電子部品の搬送元から搬送先に移動させる移動器と、
前記電子部品に搬送に拘るデータを記憶する記憶部と、
前記記憶部で記憶されている前記データに基づいて前記移動器を制御する制御部と、
を備え、
前記電圧供給部は、
前記電子部品ピックアップ装置が搬送元にある期間および前記電子部品ピックアップ装置が前記搬送元から前記搬送先に移動する期間において、前記印加電圧を、前記電圧印加可能領域における低電圧側に設定し、前記搬送先において、前記印加電圧を、前記電圧印加可能領域における高電圧側に設定する。
ある好適な実施形態において、前記移動器は、
前記搬送元において、濡れ面積が広まった前記電解液によって前記電子部品が前記ピックアップ面に保持されるように、前記電解液を前記電子部品に接触させ、前記搬送先において、濡れ面積が狭まった前記電解液とともに前記電子部品が前記ピックアップ面から分離して前記搬送先に移動するように、前記電解液を前記搬送先に接触させる。
ある好適な実施形態において、前記電圧供給部は、前記絶縁層の表面に電圧印加用の電極を有し、当該電極は放射状に配置された複数の線状電極部を有し、
かつ前記電圧供給部は、電子部品保持時において所望する前記電子部品の向きに応じて前記線状電極部に個別に電圧を供給する。
本発明によれば、電解液の表面張力によって電子部品をピックアップする電子部品ピックアップ装置を電子部品ともに移動させるので、微少な電子部品であっても容易に搬送することができる。加えて、電解液の塗れ面積を変化させることにより、電子部品をリリースすることもできる。また、本発明は、真空吸引法や治具で掴むいわゆる機械的な構成より高速にピックアップおよびリリースを行うことが可能となり、極めて効率よく電子部品の実装が可能となる。
以下、本発明の好ましい具体例について図面を参照して説明する。本願発明者は、電子部品の小型化の加速に伴って将来発生する問題、すなわち、微少な電子部品の搬送・実装を課題について検討した。その検討の結果、将来は、治具でチップを掴むこと自体ほぼ不可能なレベルまで電子部品の小型化が促進され、同様に、真空吸引機構で電子部品をピックアップし搬送してそして実装することも非常に困難になることがわかった。
今日の技術がさらに改善されて技術上のブレイクスルーがあれば、現在のサイズよりもさらに電子部品が小さくなると、ピックアップ・搬送・実装することが不可能になるとは必ずしも言えない。しかしながら、本願発明者は、そのような現在技術の延長線上の改善ではなく新たな技術の模索を行った。そして種々検討した結果、液体の表面張力を利用して、微少な電子部品をピックアップ・搬送・実装する方法が有望であるとの認識に至った。ただし、液体の表面張力を利用して電子部品を吸着できても、それをリリースすることが困難であるという課題が残った。
さらには実際のプロセスにおいては一工程における作業時間制御も大きな問題となる。すなわち、表面張力による電子部品の吸着およびリリースが単に実現可能となっただけでは実用化できず、吸着およびリリースを合理的な作業時間内に抑え込む制御技術が要求される。
このような検討を踏まえて、本願発明者は、液体の表面張力を利用するとともに、その液体を迅速に制御する方法を鋭意検討して、本発明に至った。以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。図1A、図1B、および図2を参照しながら、本発明の実施形態に係る電子部品搬送方法について説明する。
図1A,図1Bは、本実施形態で用いる電子部品ピックアップ装置100の構成を模式的に示す。ここでいう電子部品ピックアップ装置100とは、チップ型電子部品等の小型電子部品をピックアップして保持する専用装置をいう。電子部品ピックアップ装置100は、導電層10と、絶縁層12と、電解液20と、電源16と、電源制御部17と、電極15A,15Bとを備える。絶縁層12は、導電層10の上に積層され、その表面が電子部品を保持するピックアップ面を構成する。電解液20は、絶縁層12を介在させた状態で導電層10の上に付与される。電源16は、電源を電子部品ピックアップ装置100に供給しており、その両出力端には配線14を介して電極15A,15Bが接続される。電極15Aは導電層10に接続され、電極15Bは電解液20に接触される。これにより導電層10と電解液20とには電極15A,15Bを介して電源16から電圧が印加される。電源制御部17は、電源16の印加電圧を調整する。本実施形態では、電源16と電源制御部17とによって電圧供給部が構成され、電解液20によって電子部品保持液が構成される。
電子部品ピックアップ装置100は、エレクトロウエッティング現象を利用して、絶縁層12上の電解液20の塗れ面積(濡れ性)を制御する。エレクトロウエッティング現象とは、電解液が接触している基材表面近傍の電荷密度が変化することにより、電解液と基材表面との間の表面張力が変化し、その結果、電解液と基材との間の塗れ面積(濡れ性)が変化する現象をいう。
このエレクトロウエッティング現象を発生させる構造を備えた電子部品ピックアップ装置100では、電極15A,15B間に電圧(好ましくは直流電圧)を加えることにより、電解液20と基材(この場合は絶縁層12)との間の塗れ面積(濡れ性)を変化させて、基材における電解液20の接触面積を変えることができる。エレクトロウエッティング現象の応答速度(電解液高さ調整速度)は10ms以下と早く、電気泳動法などと比してより高速に濡れ性制御を行うことができる。
図1Aに示した状態では、電子部品ピックアップ装置100における導電層10と電解液20との間には電源16から、当該電源16の電圧印加可能領域の低電圧側に位置する低レベル電圧V1,または高電圧側に位置する高レベル電圧V2(V1<V2)が印加される。そして、図1Bに示すように、その電圧がV1からV2に変動して高くなると、絶縁層(誘電体層)12上の電荷状態に変化が生じて電解液20と絶縁層12との間の表面張力が大きくなる。そのため電解液20の濡れ面積(濡れ性)が小さくなって基材における電解液20の接触面積が小さくなる。本実施形態の電子部品ピックアップ装置100では、このような作用により電解液20の塗れ面積を制御して、電子部品のピックアップとリリースとを実施する。なお、電子部品ピックアップ装置100による電子部品のピックアップ、リリースの動作説明は、電子部品ピックアップ装置100を組み込んだ電子部品搬送装置200に関する後述の記載において行う。
次に、この電子部品ピックアップ装置100を組み込んだ電子部品搬送装置200を図2を参照して説明する。図2は、電子部品搬送装置200の構成を示すブロック図である。なお、図2を含む以降の図面では、導電層10と絶縁層12と電解液20と電極15A,15Bとをまとめて、ピックアップ装置本体18として記載する。電子部品搬送装置200は、電子部品ピックアップ装置100と、ピックアップ装置本体移動用モータ(以下、モータと略する)101と、部品座標記憶部102と、部品記憶部103と、部品向き記憶部104と、制御部105とを有する。本実施の形態では、ピックアップ装置本体移動用モータ101から移動器が構成され、部品座標記憶部102と部品記憶部103と部品向き記憶部104とから記憶部が構成される。
モータ101は、ピックアップ装置本体18を複数の搬送位置の間で反復移動させる。複数の搬送位置とは、各電子部品の準備位置(収納位置等であって以下、搬送元αという)と、各電子部品の搬入位置(電子部品の実装位置等であって、以下、搬送先βという)とを含む。部品座標記憶部102は、各電子部品の位置情報を記憶する。ここでいう位置情報とは、各電子部品の搬送元αの座標情報と各電子部品の搬送先βの座標情報とを含む。部品記憶部103は、各電子部品の形状データ、ピックアップ条件、リリース条件等を含む。部品向き記憶部104は、搬送元αや搬送先βにおける電子部品30の配置向きの関する情報を記憶する。制御部105は、部品座標記憶部102、部品記憶部103、および部品向き記憶部104に記憶されている情報群に基づいてモータ101の動作と、ピックアップ装置本体18の動作とを制御する。なお、搬送元αや搬送先βにおける電子部品30の配置向きの関する情報が不要な場合には、部品向き記憶部104は省略される。
この電子部品搬送装置200の動作、すなわち、電子部品をピックアップして搬送してリリースする動作を以下に説明する。図3は、電子部品搬送装置200による電子部品30の搬送動作を説明するための工程図である。まず、制御部105は、電子部品30のピップアップに際してその前処理として、電源制御部17を介して電源16を制御して電解液20と導電層10との間に低レベル電圧V1を印加する。なお、印加する低レベル電圧V1としては、接地電圧であってもよい。これにより、電荷状態に変化が生じて電解液20の表面張力が小さくなり、その結果、絶縁層12に対するその濡れ面積は、電解液20を介して絶縁層12の表面(ピックアップ面)で電子部品30を保持可能な面積になる。この状態で図3の(a)に示すように、モータ101を稼動させてピックアップ装置本体18を電子部品30の搬送元αに近づけて、ピックアップ装置本体18の電解液20を電子部品30に接触させその表面張力によって電子部品30を電解液20中に取り込んで絶縁層12の表面(ピックアップ面)で保持する(矢印35参照)。
電子部品30をピックアップしたのち、制御部105は、図3の(b)に示すように、モータ101を稼動させてピックアップ装置本体18を電子部品30の搬送元αから搬送先βに移動させる。このとき、低レベル電圧印加状態が維持される。搬送先βにおいてピックアップ装置本体18を電子部品30の搬送先βの真上位置に配置させる。なお、搬送先βとしては、例えば、電子部品30を実装する回路基板における電子部品実装パターン部位がある。
以上の搬送動作を行ったのち、制御部105は、電源制御部17を制御して電解液20と導電層10との間に印加する電圧を低レベル電圧V1から高レベル電圧V2に変更する。これにより、電荷状態に変化が生じて電解液20の表面張力が大きくなり、その結果、絶縁層12に対するその濡れ面積は、電子部品30を電解液20を介して絶縁層12の表面(ピックアップ面)で保持困難な面積になる。そうすると、図3の(c)に示すように、電子部品30は、絶縁層12の表面から分離して搬送先βに移動する。これによりリリースが完了する。
このような電子部品30のピックアップ・搬送・リリースに際して制御部105は、実装する電子部品30の搬送元αや搬送先βに関する情報(座標情報等)を部品座標記憶部102から、実装する電子部品30のピックアップ条件、リリース条件を部品記憶部103から、それぞれ読み取ったうえでそれらの情報に基づいてモータ101を駆動制御する。
エレクトロウエッティング現象を用いて電子部品をピックアップしてリリースする原理を説明する。ピックアップ装置本体18に低レベル電圧V1を印加した状態における電解液20の濡れ面積は、電子部品30のサイズとほぼ同等かそれ以上の面積となる。このような濡れ面積になるように電解液20の滴下量が設定される。
搬送元αにおいて低レベル電圧印加状態(V1)でピックアップ装置本体18を電子部品30に接触させると、電子部品30に対する電解液20の濡れ性から、電子部品30はピックアップ装置本体18に吸着される。一方、ピックアップ装置本体18に高レベル電圧V2が印加された状態では、電解液20はその表面張力が大きくなり、その結果、電解液20と絶縁層12との間の濡れ面積は可及的に小さくなって電子部品30より小さくなる。そのため、搬送先βにおいて高レベル電圧印加状態(V2)にすると電子部品30は電解液20を介して絶縁層12の表面(ピックアップ面)で保持されにくくなって搬送先βにリリースされる。
なお、搬送元αにおいて上記とは逆に高レベル電圧V2が印加された状態のピックアップ装置本体18を電子部品30に近づけてもピックアップが出来ない。搬送元αでは、低レベル電圧V1が印加された状態において始めて電子部品30をピックアップすることができる。
次に、図3の(b)に示すように、電解液20の表面張力で電子部品30を吸着した状態でピックアップ装置本体18を搬送元αから搬送先βまで搬送する(矢印36参照)。このとき、低レベル電圧V1印加状態が維持される。図示した例では、ピックアップ装置本体18を、配線基板40の上方まで搬送する。
その後、図3の(c)に示すように、搬送先βに到達した電子部品30を、ピックアップ装置本体18からリリースする。この例では、電子部品30は、配線基板40のランド(電極)42aの上にリリースされる。リリースに際して、電圧制御部17は電解液20に印加している電圧を低レベル電圧V1から高レベル電圧V2に引き上げる。これにより、電解液20の表面張力が大きくなって電解液20と絶縁層12との間の濡れ面積は電子部品30の大きさより小さくなる。そのため、電子部品30は電解液20を介して絶縁層12の表面(ピックアップ面)で保持されにくくなり、その重みまたは配線基板40の電解液20に対する濡れ性によって絶縁層12から分離して下方の搬送先β(配線基板40のランド42a等)に移行する。なお、搬送先βを電解液20の濡れ性の良好な状態にしておけば、容易に電解液20ごと電子部品30を搬送先β(ランド42a)に移動させることが可能になる。そうすれば、電子部品30の移動によって電子部品30や搬送先β(配線基板40のランド42a等)に与える衝撃を小さくした状態で電子部品30をピックアップ装置本体18から搬送先βにリリースすることができる。
以上説明したように、本実施形態では、電子部品30のピックアップ&リリース工程は、エレクトロウエッティング現象を利用して、ピックアップ装置本体18の電解液20の塗れ面積を調整することによって実行される。電解液20に吸着されている電子部品30は、塗れ面積の変化により、搬送先β(配線基板40)にリリースされる。なお、リリースに際しては、搬送先βおよびその周囲には選択的に液滴(液体)22を滴下しておくのが好ましい。そうすれば、リリース工程において、電子部品30の落下による衝撃をさらに小さくした状態で電子部品30を電解液20から液滴(液体)22に移動させることが可能になる。しかしながら、上述したように搬送先β(ランド42a)に液滴22を設けない構成であっても、搬送先βを電解液20の濡れ性の良好な状態にしておけば、容易に電解液20ごと電子部品30を搬送先β(ランド42a)に載置することが可能になる。
次に、図4A〜図4Cを参照しながら、ピックアップ工程についてさらに説明する。まず、図4Aに示すように、電子部品30は搬送元α(例えば、搬送元の基板32上)にストックされており、その中の一つの電子部品30に向けてピックアップ装置本体18を移動させる。その際、電源制御部17は導電層10側の電極15Aと絶縁層12側の電極15Bとの間に低レベル電圧V1を印加する。なお、基板32には、一つだけの電子部品30を配置しておいてもよいし、複数の電子部品30を並べておいてもよい。図例の構成では、ピックアップ装置本体18を矢印51のように下方に移動して、電解液20を電子部品30に近づけていく。
次に、図4Bに示すように、ピックアップ装置本体18を下降させて電解液20を電子部品30に接触させる。そうすると、電解液20は、その表面張力によって電子部品30の周囲に回り込み、それによって電子部品30は、電解液20を介してピックアップ装置本体18(具体的には絶縁層12)に引き寄せられて保持される。
その後、図4Cに示すように、ピックアップ装置本体18を矢印52に示すように上方に持ち上げると、電子部品30は基板32から離れて電解液20によって保持された状態で上方に移動する。このとき、低レベル電圧V1印加状態は維持される。この状態でピックアップ装置本体18を移動させれば、それに伴って電子部品30を搬送させることができる。
次に、図5A−図5Cを参照しながら、リリース工程についてさらに説明する。まず、図5Aに示すように、電子部品30を保持したピックアップ装置本体18を搬送先β(例えば、搬送先の基板34上)まで移動させたうえで搬送先βに対して位置合わせする。搬送先βとなる基板34としては、図3の(c)に示す配線基板40が例示される。なお、搬送先β(例えば基板34における部品配置箇所)には、選択的に液滴(液体)22が滴下されているのが好ましい。液滴22は電解液20と同化可能な特性を備えた液体であるのが好ましい。
次に、図5Bに示すように、ピックアップ装置本体18を矢印53に示す方向(図では下方)に移動させて、ピックアップ装置本体18を基板34の液滴22に接触させる。この直前において、ピックアップ装置本体18に印加している電圧を低レベル電圧V1から高レベル電圧V2に上昇させる。これにより電解液20の表面張力が低下して電解液20と絶縁層12との間の濡れ面積が小さくなり、その結果、両者の間の接着強度が低下する。そのため、電解液20が液滴22に接触すると、電解液20は、絶縁層12から離れて接触している液滴(液体)22に同化して基板34側に移動する。電解液12の移動に伴い、電子部品30は、基板34の液滴(液体)22側に移動する。
次に、ピックアップ装置本体18を矢印54に示す方向(図では上方)に移動させることで、ピックアップ装置本体18を電子部品30から完全に離間させる。これにより電子部品30のリリースが完了する。なお、電子部品30を包囲する液滴(液体)22を蒸発させれば実装工程を実行できる。
このように、エレクトロウエッティング現象を利用すれば、絶縁層12に対する電解液20の表面エネルギー(表面張力)を調整して電解液20の形状を変化させることができる。本実施形態では、このことを利用して、絶縁層12に対する電解液20の濡れ面積や電解液20による部品保持力を調整することで、電子部品30のピックアップとリリースとを実現する。
図5A−図5Cに示すピックアップ工程においては、エレクトロウエッティング現象によって電解液20の形状を変化させることも可能であるが、ピックアップ工程は、電解液20と電子部品30とを接触させて、電解液20中に電子部品30を取り込むことが目的である。そのため、電子部品30を取り込むことができるのであれば、エレクトロウエッティング現象を利用してもよいし利用しなくてもよい。
ピックアップ装置本体18は、例えば、次のような材料から構成される。導電層10は、銅板,ステンレス鋼板等の金属から構成される。本実施形態では金属ステンレス鋼(SUS)板から構成される。絶縁層12は、樹脂,エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂等から構成される。本実施形態では、銅箔にエポキシ樹脂をコーティングしたものから構成される。電極15A,15B(特に電極15B)は、エポキシ樹脂でコーティングした銅箔を、導電層(SUS板)10に接着硬化させたうえで樹脂の一部を除去したものから構成される。
エレクトロウエッティング現象において、高レベル電圧V2として比較的低い電圧の印加で液体と絶縁膜との表面張力を大きく低減させるためには、電解液20と絶縁層12との界面に多くの電荷を発生させる必要がある。そのため、本発明では電解液20を設ける。電解液20は、水溶性の電解液(例えば、1mMのKClなど)や有機溶媒から構成される。あるいは、水溶液と有機溶剤との混合物(例えば水とアルコール)や、二相系のもの(例えばエタノール,プロパノール,ブタノール,ペンタノール,ヘキサノール,エチレングリコール,グリセリンなどのアルコールと、エチレングリコールエチルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル,メチルエチルケトンなどのケトン類,ヘキサン,オクタン,ノナンなどのアルカンなどで溶解されているものでも良い)から電解液20を構成することもできる。また、水溶性の電解液としては、上記の他、例えば、NaCl水溶液,NaBr水溶液,NH4Cl水溶液,様々な塩を含む緩衝溶液などがある。有機溶剤を用いた電解液の場合は、溶媒としては無水酢酸,メタノール,テトラヒドロフラン,プロピレンカーボネート,ニトロメタン,アセトニトリル,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,ヘキサメチルホスホアミドが使用でき、電解質としては、NaClO4,LiClO4,KOH,KOCH3,NaOCH3,LiCl,NH4Cl,n−(CH3364Ni,Mg(ClO42,NaBF4などを使用することができる。また、微量の水溶性電解液を含む、アルコール系溶媒,各種エステル類,脂肪族炭化水素,脂環式炭化水素,芳香族炭化水素,ハロゲン化炭化水素,その他の種々の油なども使用できる。塩又は電解質の存在量は、エレクトロウエッティング現象を発現できるのであれば特に限定されないが、例えば、10-4質量%以上30質量%以下の範囲である。
なお、液滴22は、電解液から構成してもよいが電解液でない液体であってもよい。液滴22として、ピックアップ装置本体18の電解液20と同じものや類似のものを使用することも可能である。加えて、電子部品30を移動させた後に比較的早く蒸発してほしいのであれば、揮発性の液体(例えば、アルコールなど)を用いることもできる。
また、図6Aに示すように、複数のピックアップ装置本体18を多連にして設けてなる多連ピックアップ180を設けることで、複数の電子部品30を同時にピックアップ・搬送・リリースすることができる。この場合、電圧制御部17は、複数のピックアップ装置本体18に応じて複数設けられて電圧制御部群170を構成する。また、多連ピックアップ180を構成する各ピックアップ装置本体18の向きや位置を個別に制御するため、制御部105は、複数の電子部品30の座標中心を制御する位置制御部105Aと複数の電子部品30の向きを制御する部品載置制御部105Bとを備える。なお、多連ピックアップ180としては、図6Bに示すように、複数のピックアップ装置本体18を円筒状に束ねて連結した構成を例として挙げることができる。図6Bは多連ピックアップ180の底面図である。
次に、搬送装置200を組み込んだ電子部品実装装置300を図7を参照して説明する。電子部品実装装置300は、搬送装置200と操作・表示部301とステージ移動用モータ302とを備える。操作・表示部301は、電子部品実装装置300の操作を行う操作者の操作を受け付けるとともに、操作者が操作において必要となる各種の情報を表示する。ステージ移動用モータ302は、電子部品30を実装する配線基板40等が載置されたステージ303をピックアップ装置本体18に対して相対移動させる。本実施の形態では、ステージ移動用モータ302からステージ移動器が構成される。
電子部品実装装置300によって配線基板40上に電子部品30を搬送・実装する動作を図8A−図8Dを参照しながら説明する。まず、図8Aに示すように、電子部品30の搬送先となる(実装する)配線基板40を用意する。配線基板40には、予め配線パターン42を形成しておく。配線基板40は、リジッド基板であってもよいし、フレキシブル基板であってもよい。また、配線基板40は、片面配線基板、両面配線基板に限らず、多層配線基板であってもよい。なお、リジッドフレキシブル基板のような配線基板や部品内蔵基板を配線基板40としてもよい。もちろん、既に電子部品が実装された回路基板を配線基板40としてもよい。
次に、図8Bに示すように、搬送先β(実装位置)を除いて配線基板40に撥水層(撥水性パターン)43を形成する。撥水層43は、搬送先βに液滴22を確実に且つ簡便に形成するために形成される。
撥水層43は、例えば、感光性撥水撥油樹脂から構成される。本実施形態における撥水層43は、日本ペイント製のUV硬化型のレジスト膜から構成される。この材料は、シリコーンとアクリルブロック重合体からなり、より詳細には、シリコーンとアクリルの海島構造(いわゆるシリコーン島)の構造を有する。ここで、シリコーンは低表面張力の特性を有し、アクリルは、樹脂の変性・硬度・接着性・UV硬化性の制御のための役割を果たす。形成された撥水層43と水との接触角は100°〜105°となり、撥水層43上に配置される液体(水等)は、撥水層43を傾斜させることで転落角は20°〜40°となる。撥水層43を除去した領域における液体(水等)の濡れ性において、接触角は40°〜45°となる。
撥水層43は、例えば、次のように形成される。まず、配線基板40の全面に撥水材料を塗布する。具体的には、スピンコートを用いて、1〜2μm厚に撥水材料を塗布する。次いで、塗布した撥水材料をプリベーク(120℃で30分)した後、所定パターンとなるように露光する。露光は、UVを用いて、300mj/cm2にて行う。次に、120℃で30分のベークを行い、トルエンに1〜2分間、浸漬して現像する。最後に120℃で10分のポストベークを行うと、撥水層43が形成される。
なお、感光性撥水撥油樹脂として、旭硝子株式会社製のフッ素・アクリルブロック重合体を用いると、i線でのフォトリソ工程で、撥水撥油性の撥水層(撥水性パターン)43を形成することもできる。
次に、図8Cに示すように、撥水層43が形成された配線基板40の上に液滴22を形成する。液滴22の形成は、次のようにして行うことができる。スプレーで配線基板40の全体に液滴22用の液体を霧吹くと、撥水層43以外の場所に液滴22が形成される。なお、液滴22は、電子部品の実装に問題を生じさせない。
また、スプレーによる霧散布でなく、図9に示す方法によって液滴22を形成することも可能である。すなわち、配線基板40の表面全体に液滴22となる液体24を滴下したのち、スライド板(例えば、スライドガラス)26を液体24に接触させる。スライド板26は配線基板40に対して平行にかつ両者の間に所定の微小隙間が形成される状態で配置される。これにより、配線基板40の全面に液体24が広がる。この状態でスライド板26を配線基板40に対して平行にスライドさせる(矢印27参照)。これにより、撥水層43以外の場所に液滴22を形成する。
液滴22を形成した後は、図8Dに示すように、電子部品実装装置300を用いて、電子部品30を搬送元αから搬送先β(配線基板40における撥水層43の無形成部位)まで搬送する。その後は、図5A−図5Cを参照して説明した方法で電子部品30を配線基板40の搬送先βに搬入したうえで実装する。実装に際しては、搬送先βに搬入した電子部品30を包囲する液滴(液体)22を蒸発させれば電子部品30を配線基板40に実装することができる。また、実装に際しては、ステージ移動用モータ302によって配線基板40をピックアップ装置本体18に対して相対移動させることで、ピックアップ装置本体18に保持されている電子部品30と配線基板40とを精度高く位置合わせすることができる。
本実施形態の実装方法は、液滴22を用いて電子部品30を配線基板40上に実装するので、自己整合(セルフアライン)に基づく実装を実現することができる。これについて、図10A,図10Bを参照しながら説明する。図10A,図10Bは、配線基板40の要部上面図であり、撥水層43および液滴22が示される。
まず図10Aに示すように、電子部品30の形状に対応させて撥水層43の開口部43aを形成すると、液滴22も開口部43aと同様の形状で形成される。電子部品30の形状に対応させるとは、開口部43aの長辺の長さ寸法L3を、電子部品30の長手方向の長さ寸法L1より大きくし、開口部43aの短辺の長さ寸法L2を長さ寸法L1よりも小さくすることをいう。開口部43aをこのような形状にすることで、電子部品30を、液滴22内、すなわち搬送先βにおいて所望の向きで配置することができる。
図10Aに示す構成では、液滴22内に収納された電子部品30は、液滴22の表面張力によって矢印60のように移動・回転して、図10Bに示すように、自己整合により液滴22の中心(または、開口部43aの中央)に位置する。これにより、電子部品30の向きが開口部43aの向きに一致するように電子部品30の位置調整が行われる。したがって、電子部品ピックアップ装置100が電子部品30をピックアップした際における保持位置の精度が多少悪くても、液滴22による自己整合作用によって電子部品30を所定位置に載置実装することが可能になる。
図10A,図10Bを参照して説明した電子部品30の向き制御は、搬入先βに配置する液滴22の形状を調整することにより実施される。電子部品30の向き制御は、この他、図11A−図11Cに示すようにピックアップ装置19の構造と電圧制御部17によるピックアップ装置19に対する電圧印加制御とに改良を加えることによっても実現できる。
改良されたピックアップ装置19’は、絶縁層12側に設けられた電極15Cの形状に最大の特徴がある。図11A−図11Cは、電極15Cを電解液側(電子部品のピックアップ面側)から見た図である。電極15Cは、円形状の本体電極15C1と、複数個(この例では計8個)の衛星電極15C2〜15C9と、連結電極15C10とを備える。本体電極15C1と衛星電極15C2〜15C9とは円形もしくは多角形形状(図では円形)をしており、本体電極15C1の大きさは衛星電極15C2〜15C9の大きさより大きい。衛星電極15C2〜15C9は、本体電極15C1を中心として放射状に互いに等角(この例では、45°間隔)に配置される。本体電極15C1と各衛星電極15C2〜15C9との離間間隔は全て等しい。連結電極15C10は、各衛星電極15C2〜15C9と本体電極15C1との間にあって両者を個別に連結する。電圧制御部17’は、本体電極15C1と各衛星電極15C2〜15C9とに対して個別に電圧を供給する。これにより、本体電極15C1を中心にして対角線上に位置する一対の衛星電極15C2〜15C9と、本体電極15C1と、これらを連結する連結電極15C10とは、線状電極部を構成する。このようにして構成される線状電極部は本体電極15C1を中心にして放射状に複数設けられる。
電極15C全体に低レベル電圧V1を印加した状態(電圧未印加状態でもよい)で電解液20を電極15cに滴下すると本体電極15C1と各衛星電極15C2〜15C9と連結電極15C10とに均等に電解液20が付着する。この状態を示すのが図11Aである。この状態でピックアップ装置19’を搬送元αに移動させて電子部品30を電解液20に接触させると、初期ピックアップ時における電子部品30の向き、種々のピックアップ条件、環境条件等により電子部品30は、その向きが定まることなくランダムな状態でピックアップ装置19にピックアップされる。すなわち、電子部品30は、主として本体電極15c1によって吸着されるが、衛星電極15C2〜15C9全てに電解液20が付着しているため、上述した条件に基づいて電子部品30は本体電極15C1を中心に回転してその向きが一定にならない。この状態を示すのが図11Bである。
そこで、電圧制御部17’によって電極15Cに印加する電圧を次のように調整する。ここでは、図11Cに示すように、長方形形状の電子部品30を、その長手向きを図中の上下方向に沿わせるように向き調整する場合を想定して電圧制御部17’による電圧印加調整を説明する。この場合、電圧制御部17’は、図中上下に対向する衛星電極15C2,15C6と本体電極15C1とを残して残余の衛星電極15C3−15C5,15C7−15C9に高レベル電圧V2を印加する。衛星電極15C2,15C6と本体電極15C1とでは、低レベル電圧V1印加状態が維持される。これにより高レベル電圧V2が印加された衛星電極15C3−15C5,15C7−15C9が選択的に撥水性を発揮し、これら衛星電極15C3−15C5,15C7−15C9に付着していた電解液20が、撥水性を発揮しない衛星電極15C2,15C6と本体電極15C1とを含む線状電極部に移動する。そのため、電解液20との濡れ性が良好な電子部品30は、電解液20の形状変形に伴って図中縦長の方向(撥水性を発揮しない線状電極部に沿った方向)にその向きを変える。これにより電子部品30は、図中の縦方向に揃うことになる。
以上説明した本体電極15C1と衛星電極15C3−15C5,15C7−15C9と連結電極15C10とに対する電圧印加制御は、例えば、図6Aに示す位置制御部105Aと部品載置制御部105Bとによって実施される。
上述した説明では、本体電極15C1と衛星電極15C2−15C9との形状を円形もしくは多角形形状としたが任意の形状でもよい。また衛星電極15C2−15C9の離間角度を45°として電子部品30の向き制御を45°間隔としたが、それ以外の角度配置でも良い。例えば、図12では衛星電極15C2−15C5の離間角度を90°として、電子部品30の向き制御を90°間隔としている。
以上説明した電子部品30の向き制御を実施するうえでは、電極15Cのみならず導電層10や絶縁層12も電極15Cと同様の構造にするのが好ましいが、電極15Cだけを、上記構成にしても同様の作用効果を得ることができる。
本実施形態の方法で用いられる電子部品30は、小型の電子部品であることが好ましく、例えば、電子部品30の一辺の長さが0.2mm以下であるようなものが適している。電子部品30は、チップ部品(例えば、チップコンデンサ、チップインダクタ、チップ抵抗)、または、半導体素子(例えば、半導体ベアチップ)である。
電子部品30がチップ部品である場合、本実施形態の方法は、現在最も小さいサイズの一つの「0402」の他、それよりも小さいサイズのもの、例えば、チップ部品の一辺が0.1mm以下のもの(「01005」など)にまで好適に適用することができる。また、電子部品が半導体ベアチップである場合、現在最も小さいサイズの一つの0.3mm角のものの他、それよりも小さいサイズのもの、例えば、半導体ベアチップの一辺が0.1mm以下のものにまで適応することができる。
もちろん、従来の技術ではピックアップすることが非常に困難であった又は不可能だった微小サイズの電子部品30に対して本発明は顕著な効果を示すが、そのような微少なサイズのものに限らず、本発明は、電子部品ピックアップ装置100の応答速度の速さ、電解液20と液滴22との間の移動などの効果も利用できるので、電子部品30は、微少なものに必ずしも限られない。特に、治具でチップを把持する電子部品ピックアップ装置では電子部品を破損させるおそれがあるが、本発明の構成は、電子部品を破損させることなくかつ高精度に実装することができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。上述の実施形態では、エレクトロウエッティング現象を用いたピックアップ、搬送方法において電解液20を利用する方法を述べたが、前記電解液に加えて半田粉を添加すると、電子部品搭載後リフローすることで前記電解液は揮発し、かつはんだ粉の溶解により前記電子部品と配線基板上の所望の配線パターンとを電気的に接続させることも可能である。また予め配線基板上の電極にSnなどのはんだメッキを施すことで、電子部品電極のはんだメッキを、リフロー時に溶解させて配線基板上の電極に電気接続することができる。
なお、本発明の実施形態の技術とは本質的に構成を異にするものであるが、液体の表面張力を利用した部品搬送装置として、日本公開特許文献(特開平11−68388号,特開2004−108907号,特開2005−33014号)がある。しかしながら、これらの何れもがエレクトロウエッティングにより部品を保持して搬送するものでなく、本発明の実施形態とは技術的思想が異なる。
本発明によれば、微少な電子部品の搬送または実装を行うことができる方法ならびに装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る電子部品ピックアップ装置の構成を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態に係る電子部品ピックアップ装置の構成を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態に係る電子部品搬送装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る電子部品搬送・実装方法を説明する工程図。 本発明の実施形態に係る電子部品搬送・実装方法におけるピックアップ工程を説明する工程断面図のその1。 本本発明の実施形態に係る電子部品搬送・実装方法におけるピックアップ工程を説明する工程断面図のその2。 本本発明の実施形態に係る電子部品搬送・実装方法におけるピックアップ工程を説明する工程断面図のその3。 本発明の実施形態に係る電子部品搬送・実装方法におけるリリース工程を説明する工程断面図のその1。 本発明の実施形態に係る電子部品搬送・実装方法におけるリリース工程を説明する工程断面図のその2。 本発明の実施形態に係る電子部品搬送・実装方法におけるリリース工程を説明する工程断面図のその3。 本発明の電子部品搬送装置の他の実施の形態の構成を示すブロック図。 本発明の電子部品搬送装置の他の実施の形態におけるピックアップ装置本体の構成を示す図。 本発明の実施形態に係る電子部品実装装置の構成を示すブロック図。 配線基板上に電子部品を搬送・実装する工程断面図のその1。 配線基板上に電子部品を搬送・実装する工程断面図のその2。 配線基板上に電子部品を搬送・実装する工程断面図のその3。 配線基板上に電子部品を搬送・実装する工程断面図のその4。 液滴形成工程を説明するための工程断面図。 電子部品の自己整合に基づく位置合わせ工程を説明する図のその1。 電子部品の自己整合に基づく位置合わせ工程を説明する図のその2。 本発明の他の実施の形態におけるピックアップ装置本体の構成、および電子部品の位置合わせ工程を説明する図のその1。 本発明の他の実施の形態におけるピックアップ装置本体の構成、および電子部品の位置合わせ工程を説明する図のその2。 本発明の他の実施の形態におけるピックアップ装置本体の構成、および電子部品の位置合わせ工程を説明する図のその3。 本発明のさらに他の実施の形態におけるピックアップ装置本体の構成を示す図。
符号の説明
10 導電層 12 絶縁層
14 配線 15A,15B 電極
16 電源 17 電源制御部
18 ピックアップ本体 20 電解液
22 液滴 30 電子部品
32 基板(搬送元基板) 34 基板(搬送先基板)
40 配線基板 42 配線パターン
42a ランド 43 撥水層
43a 開口部 70 電子部品供給用カセット
72 容器 100 電子部品ピックアップ装置
101 モータ 102 部品座標記憶部
103 部品記憶部 104 制御部
200 電子部品搬送装置 α 準備位置
β 実装位置

Claims (12)

  1. 電子部品保持液が設けられるピックアップ面を有するとともに当該ピックアップ面における前記電子部品保持液の塗れ面積を調整可能なピックアップ装置を用意したうえで、前記ピックアップ面に前電子部品保持液を設ける第1の工程と、
    前記塗れ面積を広めた状態で電子部品を前記電子部品保持液を介して前記ピックアップ面で保持する第2の工程と、
    前記塗れ面積を狭めた状態で前記電子部品を前記ピックアップ面から分離させる第3の工程と、
    を含み、
    前記第1の工程では、
    前記ピックアップ装置として、導電層と、前記導電層に積層されるとともにその表面が前記ピックアップ面を構成する絶縁層とを有するものを用意し、前記電子部品保持液として、前記導電層との間で電圧を印加可能な電解液を用意し、
    前記第2の工程では、
    前記ピックアップ装置を電子部品の搬送元に移動させたうえで、前記電圧を当該電圧の印加可能領域における低電圧側に設定して前記電解液の前記絶縁層に対する塗れ面積を広め、前記電解液の表面張力を弱めることで、前記電解液の前記絶縁層に対する塗れ面積を広めた状態の前記電解液を前記電子部品に接触させて当該電子部品を前記電解液の表面張力によって前記ピックアップ面で保持し、
    前記第3の工程では、
    前記電子部品を前記電解液とともに前記ピックアップ面から前記搬送先に移動させた後、前記電圧を前記印加可能領域における高電圧側に設定して前記電解液の塗れ面積を狭め、前記電解液の表面張力を高めることで、前記電解液の塗れ面積を狭めた状態で前記電子部品を前記ピックアップ面から分離させ、前記電子部品を配線基板の実装部位に配置する、
    電子部品の実装方法。
  2. 前記電子部品の一辺の長さは、0.2mm以下である、
    請求項1の電子部品の実装方法。
  3. 前記電子部品は、チップ部品であり、前記チップ部品の一辺は、0.1mm以下である、
    請求項の電子部品の実装方法。
  4. 前記電子部品は、半導体ベアチップであり、前記半導体ベアチップの一辺は、0.3mm以下である、
    請求項の電子部品の実装方法。
  5. 前記第3の工程に先立って前記電子部品実装部位に液滴を設ける第4の工程をさらに含み、
    前記第3の工程では、前記電解液が保持している前記電子部品を、前記液滴に接触させて当該液滴に移動させる、
    請求項の電子部品の実装方法。
  6. 前記第4の工程では、前記配線基板の電子部品実装部位形成面に前記電子部品実装部位を除いて撥水層を形成したうえで、前記電子部品実装部位形成面に前記液滴を設ける、
    請求項の電子部品実装方法。
  7. 前記第4の工程では、前記液滴は、前記電子部品に応じた形状で前記電子部品実装部位に設けられ、
    前記第3の工程では、前記電子部品を、前記液滴の形状に沿って自己整合に基づいて前記電子部品実装部位に配置する、
    請求項の電子部品実装方法。
  8. 請求項1記載の電子部品の実装方法を実施するための電子部品の実装装置であって、
    導電層と、
    前記導電層に積層されるとともにその表面に前記電子部品を保持するピックアップ面を有する絶縁層と、
    前記ピックアップ面に設けられた電解液と、
    前記電解液と前記導電層との間に、電圧を切り替えて印加する電供給部と、
    を備え、
    前記電圧供給部は、電子部品保持時において前記電解液と前記導電層との間に印加する印加電圧より高い印加電圧を、電子部品分離時において前記電解液と前記導電層との間に印加する、
    電子部品の実装装置。
  9. 前記電圧供給部は、
    前記電子部品保持時において前記電解液の表面張力が弱まって前記電解液の前記絶縁層に対する塗れ面積が広まるように、前記印加電圧を当該電圧供給部の電圧印加可能領域における低電圧側に設定し、前記電子部品分離時において前記電解液の表面張力が高まって前記電解液の前記絶縁層に対する塗れ面積が狭まるように、前記印加電圧を前記電圧印加可能領域における高電圧側に設定する、
    請求項の電子部品の実装装置。
  10. 請求項8の電子部品の実装装置であって、
    前記電子部品の実装装置の電子部品ピックアップ装置を、前記電子部品の搬送元から搬送先に移動させる移動器と、
    前記電子部品に搬送に拘るデータを記憶する記憶部と、
    前記記憶部で記憶されている前記データに基づいて前記移動器を制御する制御部と、
    を備え、
    前記電圧供給部は、
    前記電子部品ピックアップ装置が搬送元にある期間および前記電子部品ピックアップ装置が前記搬送元から前記搬送先に移動する期間において、前記印加電圧を、前記電圧印加可能領域における低電圧側に設定し、前記搬送先において、前記印加電圧を、前記電圧印加可能領域における高電圧側に設定する、
    電子部品の実装装置。
  11. 前記移動器は、
    前記搬送元において、濡れ面積が広まった前記電解液によって前記電子部品が前記ピックアップ面に保持されるように、前記電解液を前記電子部品に接触させ、前記搬送先において、濡れ面積が狭まった前記電解液とともに前記電子部品が前記ピックアップ面から分離して前記搬送先に移動するように、前記電解液を前記搬送先に接触させる、
    請求項10の電子部品の実装装置。
  12. 前記電圧供給部は、前記絶縁層の表面に電圧印加用の電極を有し、当該電極は放射状に配置された複数の線状電極部を有し、
    かつ前記電圧供給部は、電子部品保持時において所望する前記電子部品の向きに応じて前記線状電極部に個別に電圧を供給する、
    請求項10の電子部品の実装装置。
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