以下、本発明の一実施形態である遊技機(以下、単に「パチンコ機」と称する。)について、各図を参照しつつ説明する。
[パチンコ機の全体構成]
図1および図2を参照しつつ説明する。図1は、パチンコ機1の外枠の一側に本体枠3が開かれその本体枠3の一側に前面枠が開かれた状態を示す斜視図である。図2は、パチンコ機の前側全体を示す正面図である。なお、図1および図2では、遊技領域37における装飾部材を省略して図示している。
パチンコ機1は、外枠2、本体枠3、前面枠4および遊技盤5等を備えて構成されている。外枠2は、上下左右の木製の枠材によって縦長四角形の枠状に形成され、同外枠2の前側下部には、本体枠3の下面を受ける下受板6を有している。外枠2の全面の片側には、ヒンジ機構7によって本体枠3が前方に開閉自在に装着されている。なお、外枠2は、樹脂やアルミニウム等の軽金属によって形成されていてもよい。
[本体枠の構成]
図2および図3を参照しつつ説明する。図3は、パチンコ機1の本体枠3と遊技盤5とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。
本体枠3は、前枠体11、遊技盤装着枠12および機構装着体13を合成樹脂等によって一体成形することで構成されている。本体枠3の前枠体11は、外枠2(図1参照)の前側の下受板6を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成されている。前枠体11の片側の上下部には、本体枠側ヒンジ具15が固定されており、外枠2の片側の上下部に固定された外枠側ヒンジ具14に対してヒンジピンおよびヒンジ孔によって開閉回動自在に装着されている。即ち、外枠側ヒンジ具14、本体枠側ヒンジ具15、ヒンジピンおよびヒンジ孔によってヒンジ機構7が構成されている。
前枠体11の前側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体11の前下部左側領域にはスピーカボックス部16が一体に形成され、そのスピーカボックス部16の前側開口部には、同開口部を塞ぐようにしてスピーカ装着版17が装着されている。そして、スピーカ装着盤にはスピーカ18が装着されている。
前枠体11前面の下部領域内において、その上半部分には発射レール19が傾斜状に装着されている。また、前枠体11前面の下部領域内の下半部分には下部前面板30が装着されている。そして、下部前面板30の前面の略中央部には、遊技球を貯留可能な下皿31が設けられ、右側寄りには操作ハンドル32が設けられ、左側寄りには灰皿33が設けられている。なお、下皿31には、遊技球を下方に排出するための球排出レバー34が配設されている。
[前面枠の構成]
図1および図2を参照しつつ説明する。前枠体11の前面の片側には、その前枠体11の上端から下部前面板30の上縁にわたる部分を覆うようにして、前面枠4がヒンジ機構36によって前方に開閉可能に装着されている。
前面枠4の略中央部には、遊技盤5の遊技領域37を前方から透視可能な略円形の開口窓38が形成されている。前面枠4の後側には開口窓38よりも大きな矩形枠状をなす窓枠39が設けられ、その窓枠39にはガラス板、透明樹脂板等の透明板50が装着されている。前面枠4の前面の略全体は、ランプ等が内設された前面装飾部材によって装飾され、同前面枠4の前面の下部には上皿51が形成されている。詳しくは、開口窓38の周囲において、左右両側部にサイド装飾装置52が、下部に上皿51が、上部に音響電飾装置53が、それぞれ装着されている。
サイド装飾装置52は、ランプ駆動基板が内部に配置され且つ合成樹脂材によって形成されたサイド装飾体54を主体として構成されている。サイド装飾体54には、横方向に長いスリット状の開口孔が上下方向に複数配列されており、この開口孔には、ランプ駆動基板に配置された光源に対応するレンズ55が組み込まれている、音響電飾装置53は、透明カバー体56、スピーカ57、スピーカカバー58およびリフレクタ体(図示せず)等を備え、これらの構成部材が相互に組み付けられてユニット化されている。
また、上皿51の前面左側には、演出選択スイッチ35が設けられている。この演出選択スイッチ35は、遊技者自身が押下可能に構成されている。遊技者がこの演出選択スイッチ35を押下すると、後述する演出画像表示装置115における演出表示に、遊技者の意思を反映することができる。なお、この演出選択スイッチ35に代えて、レバーまたはスイッチであってもよい。また、遊技者の音声を受け付ける音声入力手段であってもよい。即ち、遊技者の意思を反映できるものであれば良い。
[施錠装置の構成]
図1および図3を参照しつつ説明する。前枠体11のヒンジ機構36に対して反対側となる自由端側の後側には、外枠2に対し本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対し前面枠4を施錠する機能とを兼ね備えた施錠装置70が装着されている。
即ち、この実施形態において、施錠装置70は、外枠2に設けられた閉止具71に係脱自在に係合して本体枠3を閉じ状態に施錠する上下複数の本体枠施錠フック72と、前面枠4の自由端側の後側に設けられた閉止具73に係脱自在に係合して前面枠4を閉じ状態に施錠する上下複数の扉施錠フック74と、パチンコ機1の前方から鍵が挿入されて解錠操作可能に、前枠体11および下部前面板30を貫通して露出されたシリンダー錠75と、を備えている。そして、シリンダー錠75の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されることで本体枠施錠フック72と外枠2の閉止具71との係合が外れて本体枠3が解錠され、これとは逆方向に回動操作されることで、扉施錠フック74と前面枠4の閉止具73との係合が外れて前面枠4が解錠されるようになっている。
[遊技盤装着枠の構成]
図1、図3および図4を参照しつつ説明する。図4は、パチンコ機1の後側全体を示す背面図である。図1および図3に示すように、本体枠3の遊技盤装着枠12は、前枠体11の後側に設けられかつ遊技盤5が前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。
遊技盤5は、遊技盤装着枠12の前方から嵌込まれる大きさの略四角板状に形成されている(図11参照)。遊技盤5の盤面(前面)には、外レール76と内レール77とを備えた案内レール78が設けられ、その案内レール78の内側に遊技領域37が区画形成されている。
なお、発射レール19と案内レール78との間には、所定の間隙が設けられており、発射された遊技球が案内レール78を逆戻りした場合には、その遊技球は、その間隙から排出され、下皿31に案内されるように構成されている。
また、遊技盤5の前面には、その案内レール78の外側領域において、合成樹脂製の前構成部材79が装着されている。
一方、図4に示すように、遊技盤5の後側下部には、その中央部から下部にわたる部分において、各種入賞装置に流入した遊技球を受けかつその遊技球を所定位置まで導く集合樋としての機能とボックス装着部としての機能を兼ね備えたボックス装着台118が設けられている。
ボックス装着台118には、音声制御基板、ランプ制御基板等の周辺制御基板610が収納された周辺制御基板ボックス130が装着され、その周辺制御基板ボックス130の後側に重ね合わされた状態で、主制御基板510が収納された主制御基板ボックス132が装着されている。
さらに、遊技盤5の後側に対しボックス装着台118、周辺制御基板ボックス130および主制御基板ボックス132がそれぞれ装着された状態において、本体枠3の遊技盤装着枠12の前方から遊技盤5を嵌込んで装着できるように、遊技盤5の外郭より外側にはみ出すことなくボックス装着台118、周辺制御基板ボックス130および主制御基板ボックス132が配置されている。
[本体枠の機構装着体、球タンクおよびタンクレールの構成]
図7および図8を参照しつつ説明する。図7は、パチンコ機1の本体枠3に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜視図であり、図8は、本体枠3単体を斜め右上後方から示す斜視図である。
本体枠3の機構装着体13には、タンク装着部133、レール装着部134および払出装置装着部135等がそれぞれ形成され、タンク装着部133には球タンク136が装着されている。
球タンク136は、透明な合成樹脂材よりなり、島設備から供給される多数の遊技球が貯留可能な上方に開口する箱形状に形成されている。そして、球タンク136の遊技球の貯留状態が球タンク136の後側壁を透して視認可能となっている。
また、球タンク136の底板部137の後側隅部には遊技球を放出する放出口138が形成されるとともに、底板部137は放出口138に向けて下傾する傾斜面に形成されている。
本体枠3の機構装着体13には、そのタンク装着部133に下方に接近してレール装着部134が一体に形成され、そのレール装着部134にレール構成部材139が装着されることでタンクレール150が構成されるようになっている。即ち、この実施形態において、レール装着部134は、本体枠3の上部横方向部分が所定深さ凹まされた状態で形成されており、その凹部の奥側壁をタンクレール150の前壁部151とし、その凹部の下縁部に沿って一端(図8に向かって左側)から他端(図8に向かって右端)に向けて下傾する傾斜状のレール棚155が形成されている。そして、レール棚155の横方向に伸びる上向き面をレール受け部158としている。
レール装着部134に装着されてタンクレール150を構成するレール構成部材139は、レール装着部134の前壁部151との間にレール通路を構成する後壁部152と、傾斜状をなす下板部と、その下板部の上面の前後方向中央部に沿って突設されレール通路を前後複数列(この実施形態では前後2列)に区画する仕切り壁(いずれも図示せず)とを一体に備えて形成されている。
レール構成部材139は、レール装着部134に対し適宜の取付手段によって装着され、これによって、前後複数列のレール通路を備えたタンクレール150が構成されている。そして、球タンク136の放出口138から放出(自重によって落下)された遊技球がタンクレール150の前後複数列のレール通路の一端部においてそれぞれ受けられた後、遊技球が自重によってレール通路に沿って転動することでレール通路の他端部に向けて流れるようになっている。
また、この実施形態において、レール構成部材139は、透明な合成樹脂材より形成され、これによって、レール通路内の遊技球の流れ状態が、レール構成部材139の後壁部152を透して視認可能となっている。
タンクレール150(レール装着部134)の前壁部151は、遊技盤5の後側に突出する装備品(例えばセンター役物300)における後部の上端部との干渉を避けるため第1空間部を隔てた状態で設けられている。
また、この実施形態において、本体枠3の後端部となるレール棚155の後端と、タンクレール150の後壁部は、球タンク136の後側壁と略同一面をなしている。換言すれば、球タンク136の後壁部に対しタンクレール150の後壁部が略同一面となる位置までタンクレール150が遊技盤5の後面より後方に離隔して配置されている。これによって、遊技盤5の後側とタンクレール150の前壁部151との間にセンター役物300の後部との干渉を避けるための第1空間部が設けられるようになっている。
タンクレール150の上方には、レール通路を流れる遊技球を上下に重なることなく整列させる整流体156がその上部において軸157を中心として揺動可能に装着されている。この整流体156には、その中央部から下部において錘が設けられている。
[払出装置装着部および球払出装置の構成]
図7および図8を参照しつつ説明する。本体枠3の機構装着体13の片側寄りの上下方向には、次に述べる球払出装置(球払出ユニット)170に対応する縦長の払出装置装着部135が形成されている。払出装置装着部135は、後方に開口部をもつ凹状に形成されている。
また、払出装置装着部135の段差状をなす奥壁部(図示しない)の所定位置には、球払出装置170の払出用モータ172(図3参照)が突出可能な開口部173が形成されている。
払出装置装着部135の凹部に球払出装置170が装着された状態において、遊技盤5との間には、第1空間部と前後方向に略同一レベルとなる第2空間部が設けられている。これによって、レール通路と球通路とが前後方向に略同一レベルで配置されている。
また、本体枠3の後端、即ち、払出装置装着部135の周壁部後端、レール棚155の後端、球タンク136、タンクレール150および球払出装置170のそれぞれの後面は略同一面をなしている。
球払出装置170は、払出装置装着部135の凹部と略同じ大きさの縦長のボックス形状をなし、払い出しに関す各種部品が装着されることでユニット化されている。
なお、球払出装置170は、払出装置装着部135の凹部の後方開口部から嵌め込まれて適宜の取付手段(例えば、弾性クリップ、係止爪、ビス等の取付手段)によって装着されるようになっている。
また、図示しないが、球払出装置170は、タンクレール150におけるレール通路の出口にそれぞれ連通する流入口を有する球通路が前後複数列(例えば前後2列)に区画されて形成されている。また、その内部に形成された前後複数列の球通路の下流部が二股状に分岐されて前後複数列の賞球および貸球用球通路と球抜き用球通路とがそれぞれ形成されている。そして賞球および貸球用球通路と球抜き用球通路との分岐部には、遊技球をいずれかの通路に振り分けて払い出すための回転体よりなる払出部材(図示しない)が正逆回転可能に配設されている。
[本体枠の後側下部の装備について]
図3および図4を参照しつつ説明する。本体枠3の前枠体11の後側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体11の後下部領域の片側(図4に向かって左側)には、発射レール19の下傾端部の発射位置に送られた遊技球を発射するための発射ハンマー(図示しない)、その発射ハンマーを差動する発射モータ192等が取付基板193に組み付けられてユニット化された発射装置ユニット194が装着されている。
前枠体11の後下部領域の略中央部には、電源基板195を収容する電源基板ボックス196が装着され、その電源基板ボックス196の後側に重ね合わされた状態で払出制御基板197を収容する払出制御基板ボックス198が装着されている。
払出制御基板197は、遊技球を払い出す数を記憶するRAMを備え、主制御基板510から送信される払出用信号に従って遊技球を払い出す制御信号を中継用回路基板(図示しない)に伝達して払出用モータ172を作動制御するようになっている。
[後カバー体の構成]
図4および図5を参照しつつ説明する。図5はパチンコ機1の後側全体を右上後方から示す斜視図である。
遊技盤5後面に配置された表示装置制御基板ボックス117(図9参照)および主制御基板ボックス132の後端部は機構装着体13の中央部に開口された窓開口部に向けて突出している。
機構装着体13の窓開口部の一側壁を構成する側壁部と他端壁を構成する払出装置装着部135の片側壁との間には、不透明な合成樹脂材によって略方形の箱形状に形成された後カバー体210がカバーヒンジ機構211によって開閉並びに着脱可能に装着されている。
後カバー体210は、略四角形状の後壁部212と、その後壁部212の外周縁から前方に向けて突出された周壁部213とから一体に構成されている。後カバー体210の周壁部213のうち、一側の壁部213aには、機構装着体13の後壁部の上下および中間の計3箇所に形成されたヒンジ体214のヒンジ孔の上方からそれぞれ着脱可能に嵌め込まれるヒンジピン215を下向きに有するヒンジ体216が一体に形成されている。
また、後カバー体210の周壁部213のうち、他側の壁部213bには、払出装置装着部135の片側壁に形成された係止孔に弾性的に係合可能な係止爪を有する弾性閉止体217が一体に形成されている。
即ち、後カバー体210は、その上下および中間のヒンジ体216の各ヒンジピン215が機構装着体13の側壁部のヒンジ体214のヒンジ孔の上方からそれぞれ嵌め込まれる。この状態で、ヒンジピン215を中心として後カバー体210が機構装着体13の他側に向けて回動されながら、その弾性閉止体217を払出装置装着部135の片側壁の係止孔に差し込んで弾性的に係合させることで、機構装着体13の後側に後カバー体210が閉じ状態で保持される。そして、後カバー体210によって、遊技盤5後面の表示装置制御基板ボックス117(図9参照)全体および主制御基板ボックス132の略中間部から上端にわたる部分が後カバー体210によって覆われるようになっている。これによって主制御基板ボックス132の上部に露出された主制御基板510の基板コネクタ(主として表示装置制御基板116と接続するための基板コネクタ)が後方から視認不能に隠蔽されている。
また、主制御基板ボックス132の略中間部から下端にわたる部分は後カバー体210によって覆われることなく露出されている。そして、主制御基板ボックス132の下部には、その主制御基板510上に配置された検査用コネクタ218が露出されており、後カバー体210が閉じられた状態で主制御基板510上の検査用コネクタ218に基板検査装置(図示しない)を接続して検査可能となっている。
後カバー体210には、多数の放熱孔230,231,232,233が貫設されており、これら多数の放熱孔230,231,232,233から内部の熱が放出されるようになっている。この実施形態において、後カバー体210には、その周壁部213から後壁部212に延びる多数のスリット状の放熱孔230が貫設され、後壁部212の略中間高さ位置から上部においては多数の長円形、楕円形等の放熱孔231が貫設され後壁部212の下部には多数の長円形、楕円形等の放熱孔232と所定数の横長四角形状の放熱孔233が貫設されている。
また、横長四角形状の放熱孔233は、主制御基板ボックス132の封印ねじ(封印部材)によって封印される複数の並列状の封印部235の列の大きさおよび配設位置に対応する大きさおよび位置に貫設されている。これによって、不透明な後カバー体210が閉じられた状態であっても、主制御基板ボックス132の複数の並列状の封印部235が放熱孔233の部分において視認可能に露出される。このため、後カバー体210が閉じられた状態であっても、主制御基板ボックス132の封印部235の封印状態を容易に視認することができる。また、不透明な合成樹脂材は、透明な合成樹脂材と比べ、リサイクル使用される合成樹脂材を材料として用いることが容易であるため、後カバー体210を安価に製作することができる。
後カバー体210の周壁部213のうち、上側壁部213cの所定位置(この実施形態では左右2箇所)には、電源コード(図示しない)を適宜に折り畳んだ状態で保持する略C字状でかつ弾性変形可能なコード保持体237が上方のタンクレール150の後壁面(レール構成部材139の後壁面)に向けて延出されている。このコード保持体237の先端部には、同コード保持体237を弾性変形させて電源コードを取り外すためのつまみが形成されている。
電源コードは、その一端が分電基板238の基板コネクタ239に取り外し可能に接続され、他端の電源プラグが電源コンセントに差し込まれる。前記したように、後カバー体210にコード保持体237を一体に形成して電源コードを保持することで、パチンコ機を運搬・保管する際に電源コードがぶらついて邪魔になったり、異物に引っ掛かる不具合を防止することができる。
[本体枠の後側下部の下皿用球誘導体等の構成]
図2および図6を参照しつつ説明する。図6は、図5に示すパチンコ機1の斜視図から後カバー体210および各種制御基板等を取り外した状態を示す斜視図である。
本体枠3の後下部領域の他側寄り部分(ヒンジ寄り部分)には、そのスピーカボックス部16の後段差部の凹み部分において下皿用球誘導体253が装着されている。この下皿用球誘導体253は、球払出装置170の賞球および貸球用球通路から上皿連絡路(図示しない)を経て上皿51に払い出された遊技球が満杯になったときに、上皿連絡路の遊技球を下皿31に導くためのものである。
なお、この実施形態において、下皿用球誘導体253の後壁外面には、インターフェース基板252を収納している基板ボックス254が装着されている。なお、インターフェース基板252は、パチンコ機1に隣接して設置される貸球機と払出制御基板197との間に介在され、球貸に関する信号を球貸機と払出制御基板197との間で送受信可能に電気的に接続するようになっている。
[遊技盤の構成について]
図10〜図22を参照しつつ説明する。図10は、遊技領域37を有した遊技盤5の構成を示す拡大正面図である。図11は、遊技盤5を斜め前方から示す斜視図である。
図10および図11に示すように、遊技盤5は、遊技領域37を形成する略円形の遊技領域形成壁80を有している。この遊技領域形成壁80の内側(遊技領域37側)であって且つ左側には、遊技球を遊技領域37に案内する外レール76および内レール77からなる案内レール78が設けられている。発射装置ユニット194(図7参照)から発射された遊技球は、案内レールに沿って遊技領域37に向けて打ち込まれる。
遊技領域37の中央部には、センター役物300が配置されている。このセンター役物300は、遊技領域37の幅方向のうち3分の2以上の幅を占める大きさである。センター役物300は略長方形の開口部301を有しており、この開口部301には演出画像表示装置115が配置されている。また、センター役物300は枠状装飾体370を有しており、この枠状装飾体370は、開口部301の開口縁に沿って設けられている。
センター役物300の下方には、遊技領域37に向けて打ち込まれた遊技球を受け入れ可能な第1始動口390が配置されている。第1始動口390の下方には、一対の可動片396を有する第3始動口394(第2始動口については後述する)が配置されている。第3始動口394は、一対の可動片396が閉状態であるときは遊技球を受け入れることが不可能または受け入れ困難となっており、この一対の可動片396が開状態であるときは、第1始動口390よりも遊技球の受け入れが容易となる。なお、図10、図11および図12に図示されている一対の可動片396は、開状態および閉状態のいずれも実線で表されている。
なお、本実施形態において、「下方」とは、遊技球の流下方向についての下流側を意味し、「上方」とは、遊技球の流下方向についての上流側を意味する。
第1始動口390の真上であって且つ枠状装飾体370の下枠370aには開口部372が形成されている。
センター役物300の上部には、演出用開閉装置398が設けられている。この演出用開閉装置398は、演出用大入賞口3981と、この演出用大入賞口3981に対応して設けられた開閉扉3982とを有している。演出用大入賞口3981は、遊技球の受け入れが可能な開口部である。開閉扉3982は、演出用大入賞口3981を、遊技球の受け入れが可能な開状態と遊技球の受け入れが不可能または困難にする閉状態とに切り換えるための部材である。
なお、開閉扉3982の構成は、演出用大入賞口3981を開閉動作させることができればその態様は限定されないが、本実施形態では、遊技盤5の遊技領域37が形成された面を横切る方向(即ち前後方向)に出し入れ自在に構成されている。
また、本実施形態において、「前後方向」とは、遊技盤5の面に対して直交する方向、即ち、遊技者からみた前後方向を意味する。
第3始動口394の下方(即ち、第1始動口390よりも下方)には、特別遊技用開閉装置400が設けられている。演出用開閉装置398と特別遊技用開閉装置400とで、開閉装置397を構成している。特別遊技用開閉装置400は、特別遊技用大入賞口4001と、この特別遊技用大入賞口4001に対応して設けられた開閉扉4002とを有している。特別遊技用大入賞口4001は、遊技球の受け入れが可能な開口部である。開閉扉4002は、特別遊技用大入賞口4001を、遊技球の受け入れが可能な開状態と遊技球の受け入れが不可能または困難にする閉状態とに切り換えるための部材である。
センター役物300の左側には、遊技球が通過可能な通過ゲート402が設けられており、センター役物300の左下方(第1始動口390および第3始動口394の左側)には、三つの一般入賞口404が設けられている。
なお、本実施形態において、「左側」とは、遊技者からみた左側を意味する。
遊技球の流下方向について最も下流側には、各始動口390,392,394、演出用開閉装置398、特別遊技用開閉装置400および一般入賞口404のいずれにも入賞しなかった遊技球を遊技盤5の背後に排出する球排出口406が設けられている。従って、各始動口390,392,394、演出用開閉装置398、特別遊技用開閉装置400および一般入賞口404のいずれにも入賞しなかった遊技球は、この球排出口406に向けて流下する。
特別遊技用開閉装置400は球排出口406の直上に配置されている。これにより、特別遊技用開閉装置400の開閉動作中は、各始動口390,392,394、演出用開閉装置398および一般入賞口404のいずれにも入賞しなかった遊技球が特別遊技用開閉装置400の近傍に集まってくるので入賞の期待感をもつことができる。
センター役物300の右下には、後述する第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を表示する第1特別図柄表示器84、第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を表示する第2特別図柄表示器86、第1特別図柄抽選手段700による抽選の保留数を表示する第1特別図柄保留表示器88および第2特別図柄抽選手段710による抽選の保留数を表示する第2特別図柄保留表示器90が設けられている。
これらの各表示器84,86,88,90は、例えばLEDで構成されており、このLEDの点灯態様によって、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果、第2特別図柄抽選手段710による抽選結果、第1特別図柄抽選手段700による抽選の保留数および第2特別図柄抽選手段710による抽選の保留数が報知される。
センター役物300は、枠状装飾体370の下枠370a付近に、第1棚部(以下、「第1ステージ330」と称する。)と、遊技球の流下方向について第1ステージ330よりも下流側に配置された第2棚部(以下、「第2ステージ350」と称する。)とを有している。第2ステージ350が配置されている位置は、第1ステージ330に対して演出画像表示装置115の反対側(即ち前方(遊技者)側)である。なお、第1ステージ330と第2ステージ350との間には段差が形成されている。
枠状装飾体370の左枠370bの上下方向の略中央付近(即ち枠状装飾体370の側方)には、流下する遊技球を、第1ステージ330まで誘導するための第1ステージ誘導路(以下、「第1ワープ316」と称する。)に受け入れ可能な第1ワープ入口306が設けられている。
また、第1ワープ入口306の下方には第2ステージ誘導路(以下、「第2ワープ318」と称する。)に受け入れ可能な第2ワープ入口308が、第1ワープ入口306と並設されている。
第1ワープ入口306および第2ワープ入口308の下方には、それぞれ、第1ワープ入口306に遊技球を誘導する第1ワープ誘導片(図示せず)および第2ワープ入口308に遊技球を誘導する第2ワープ誘導片310が設けられている。この第2ワープ誘導片310は、枠状装飾体370から左方(即ち、センター役物300から遊技領域37)に向けて突出している。これにより、第2ワープ入口308が第1ワープ入口306よりも遊技球が導かれ易くなっている。従って、遊技球が第1ワープ入口306に導かれなかった場合であっても、第2ワープ入口308に受け入れられる期待感が高まり、興趣が高められる。
第1ステージ330には、第1ワープ出口側端部336から第1ワープ反出口側端部338にかけて波状に形成された曲面が形成されている。詳しくは、上方向に膨らんだ山部332が第1ステージ330の左右方向の略中央部に形成されており、この山部332の左右両側には、山部332と連続的に連なった谷部334が形成されている。
なお、山部332の高さは、第1ワープ出口側端部336および第1ワープ反出口側端部338よりも低い位置となっている。これにより、第1ワープ出口312から排出された遊技球は、山部332を乗り越えることができ、第1ワープ出口側端部336第1ワープ反出口側端部338との間を往復して転動することができる。
第2ステージ350の略中央部には、高台部352が形成されている。この高台部352は、第1ステージ330の山部332の前方に位置している。第2ステージ350は、高台部352の他、第2ワープ出口側端部356からこの高台部352にかけて曲面が形成された湾曲部354を有している。また、第2ワープ反出口側端部358から高台部352にかけて曲面が形成された湾曲部354を有している。これらの湾曲部354は、高台部352よりも下方に湾曲している。
なお、高台部352の高さは、第2ワープ出口側端部356および第2ワープ反出口側端部358よりも低い位置である。これにより、第2ワープ出口314から排出された遊技球は、高台部352を乗り越えることができ、第2ワープ出口側端部356から第2ワープ反出口側端部358との間を往復して転動することができる。
第1ワープ入口306および第2ワープ入口308に受け入れられた遊技球は、それぞれ、第1ワープ出口312および第2ワープ出口314から排出されて、第1ステージ330および第2ステージ350に導かれる。
なお、第1ワープ316における遊技球の流下方向と第1ステージ330における遊技球の転動方向とが略同一線上にあるので、第1ワープ316を流下した遊技球は、運動エネルギーの損失が少ない。即ち、第1ワープ316を流下した遊技球がその進行方向を変えられると運動エネルギーが損失してしまう。従って、第1ワープ316を流下した遊技球は、第1ステージ330上を勢い良く転動する。同様に、第2ワープ318における遊技球の流下方向と第2ステージ350における遊技球の転動方向とが略同一線上にあるので、第2ワープ318を流下した遊技球も、運動エネルギーの損失が少ない。これにより、第1ステージ330に導かれた遊技球および第2ステージ350に導かれた遊技球は、いずれも、第1ステージ330上および第2ステージ350上を勢い良く転動し、各ステージ上330,350に滞在する時間が長くなり、その結果各ステージ330,350において遊技球が遊ぶこととなり、興趣が高められる。
また、本実施形態において、第1ステージ330および第2ステージ350には、センター役物300の右側からは遊技球が導かれない。即ち、第1ステージ330および第2ステージ350にはセンター役物300の左側からのみ遊技球が導かれるので、第1ステージ330上および第2ステージ350上を転動する遊技球が、反対方向から導かれた遊技球によって転動を阻害されることがない。これにより、各ステージ上330,350に滞在する時間が長くなり、その結果各ステージ330,350において遊技球が遊ぶこととなり、興趣が高められる。
枠状装飾体370の下枠370a付近であって且つ演出画像表示装置115と第1ステージ330との間には、演出画像表示装置115に隣接するセンター電飾部302が形成されている。このセンター電飾部302には、センター役物300の幅方向に沿って棚状の曲面が形成されており、この曲面には、複数のセンター装飾ランプ304が配置されている。
センター電飾部302の左右方向の略中央部であって且つ第1ステージ330の山部332に対応する位置には、遊技球を受け入れ可能な第2始動口392が形成されている。即ち、第2始動口392は、遊技球の流下方向である第2ステージ350側ではなくその反対方向に設けられている。これにより、遊技者から見て遊技球の第2始動口392への入賞を視認し易くなる。これは、第2ステージ350が第1ステージ330よりも下方に形成されており且つ第1ステージ330と第2ステージ350との間に後述するステージ仕切壁364が設けられているからである。
また、第1ステージ330の山部332には、第2始動口392に遊技球を導くための第2始動誘導口340が形成されている。この第2始動誘導口340は、山部332から第2始動口392にかけて下方に傾斜しており、これにより、第2始動口392に遊技球が導かれるようになっている。従って、第1ステージ330上を転動している遊技球が山部332付近で転動する勢いがなくなったとき、この第2始動誘導口340によって第2始動口392に導かれ易くなる。
なお、第2始動口392に入賞した遊技球は、遊技盤5の背後に連通する排出路(図示せず)を通って、遊技盤5の背後に排出される。
第1ステージ330の谷部334には、第2ステージ350に遊技球を導くための第2ステージ誘導溝342が形成されている。この第2ステージ誘導溝342は、谷部334から第2ステージ350にかけて下方に傾斜しており、これにより、第2ステージ350に遊技球が導かれるようになっている。従って、第1ステージ330上を転動している遊技球が山部332を乗り越える勢いがなくなったとき、この第2ステージ誘導溝342によって第2ステージ350に導かれ易くなる。第1ワープ出口側端部336と第1ワープ反出口側端部338との間を往復して転動するだけの勢いがなくなった遊技球は、山部332から第3始動口394に入賞する可能性よりも、谷部334から第2ステージ350に導かれる可能性の方が極めて高い。
第1ステージ330と第2ステージ350との間には、各ステージ330,350を仕切るための薄い板状のステージ仕切壁364が設けられている。このステージ仕切壁364は第1ステージ330上の面よりも上方向に突出するように配置されており、これにより、第1ステージ330上を転動する遊技球が第2ステージ350に流下しないようになっている。ただし、ステージ仕切壁364の第1ステージ330の谷部334に対応する位置には、第1ステージ330(具体的には谷部334)と第2ステージ350とが連通する連通部366が形成されている。連通部366付近で左右に転動する勢いがなくなった遊技球は、連通部366を通って第1ステージ330から第2ステージ350に流下する。
第2ステージ350の左右方向の略中央部(即ち、第1ステージ330の山部332に対応する部位)であって且つ高台部352に対応する位置には、第1始動口誘導路374を介して枠状装飾体370の下枠370aに形成された開口部372に連通する第1始動誘導口368が形成されている。即ち、第1始動誘導口368は、遊技球の流下方向側ではなくその反対方向に設けられている。これにより、遊技者から見て遊技球が第1始動誘導口368に受け入れられることを視認し易くなる。
第1始動誘導口368に導かれた遊技球は、第1始動口誘導路374を通って開口部372から遊技盤5上に排出される。ここで、第1始動口誘導路374は第1始動口390の真上方まで遊技球を導くように形成されているので、第1始動口誘導路374に導かれて遊技盤5面側に排出された遊技球が第1始動口390に入賞する期待感は非常に大きなものとなる。ただし、第1始動口390の真上には釘が配置されており、この釘によって第1始動口390への遊技球の入賞が阻害されることがある。従って、第1始動口誘導路374を通って開口部372から遊技盤5上に排出された遊技球が第1始動口390に入賞する確率は、概ね4分の1〜4分の3程度となる。
高台部352の左右方向の略中央部は第1始動誘導口368の位置に対応しており、高台部352の両端から略中央部にかけて下方に傾斜している。また、高台部352の略中央部には、後述する第3棚部(以下、「第3ステージ376」と称する。)に遊技球を導くための前方傾斜溝360が形成されている。また、前方傾斜溝360の内側にはさらに、遊技球を第1始動誘導口368に導くための第1始動誘導口誘導溝362が形成されている。即ち、高台部352の略中央部には、後方から前方にかけて下方に傾斜する前方傾斜溝360が形成されていると共に、この前方傾斜溝360の内部にさらに、前方から後方にかけて下方に傾斜する第1始動誘導口誘導溝362が形成されていることとなる。これにより、前方傾斜溝360付近で左右に転動する勢いがなくなった遊技球は、第1始動誘導口誘導溝362に沿って第1始動誘導口368に導かれる場合と、前方傾斜溝360に沿って第3ステージ376に流下する場合とがある。
また、枠状装飾体370の下枠370aには、左右方向に円弧を描くように曲面が形成された第3ステージ376が形成されている。遊技球は、この第3ステージ376上を左右方向に転動可能となっている。第3ステージ376の左右方向の略中央部には、後方から前方にかけて下方に傾斜する前方誘導溝378が形成されている。この前方誘導溝378付近で左右に転動する勢いがなくなった遊技球は、前方誘導溝378に沿って遊技盤5上を流下する。
このように、高台部352の略中央部に第1始動誘導口誘導溝362が形成されているので、第1始動誘導口368に遊技球が導かれる期待感は、山部332から第2始動口392に入賞する期待感よりも極めて高くなる。また、第2始動口392には第1ワープ入口306からセンター役物300内に受け入れられた遊技球のみが入賞可能である一方、第1始動口390には第1ワープ入口306または第2ワープ入口308からセンター役物300内に受け入れられた遊技球のみでなく、センター役物300の左側を流下した遊技球が、釘によって誘導されて第1始動口390に入賞する場合もある。このように、第1始動口390に遊技球が入賞する確率は、第2始動口392に遊技球が入賞する確率よりも高いものとなる。
図12は、遊技盤5を斜め前方から示す斜視図であって、装飾カバーを取り外すことによって第1ワープ316および第2ワープ318を視認可能とした斜視図である。図12に示すように、第1ワープ316および第2ワープ318は、互いに区画して形成されている。即ち、第1ワープ入口306から取り込まれた遊技球は第1ワープ316のみを流下し、第2ワープ入口308から取り込まれた遊技球は第2ワープ318のみを流下する。これにより、第1ワープ入口306から取り込まれた遊技球と第2ワープ入口308から取り込まれた遊技球とが互いに干渉することなく、それぞれ、第1ステージ330および第2ステージ350に導かれる。
また、第1ワープ316および第2ワープ318は、いずれも、内部を流下する遊技球を視認可能であるように透明部材で構成されている。これにより、第1ワープ入口306または第2ワープ入口308から受け入れられた遊技球を視認できる。遊技者は、センター役物300や演出画像表示装置115に注意を惹かれていることが多いため、第1ワープ入口306または第2ワープ入口308に遊技球が受け入れられたことを見逃す場合が多く、これにより興趣が低下していた。そこで、第1ワープ316および第2ワープ318を透明部材とすることによって、第1ワープ入口306または第2ワープ入口308に遊技球が受け入れられたことを見逃した場合であっても、第1ワープ316および第2ワープ318を流下する遊技球を視認できるので、興趣の低下を抑制できる。
さらに、第1ワープ316および第2ワープ318は、互いに前後方向に隣接してセンター役物300の開口部301に沿って配置されている。詳しくは、第1ワープ316が後方側、第2ワープ318が前方側となるように、互いに隣接すると共に、センター役物300の開口部301に沿って設けられている。これにより、狭いスペースであっても、両者を効率良く配置できる。
図13は、第1ワープ316および第2ワープ318の周辺の構成を示す斜視図である。図13に示すように、第1ワープ316および第2ワープ318の後方には、演出用の光源380が配置される。光源380は、ベース382と複数個のLED384とを有しており、ベース382に複数個のLED384が配列されている。なお、光源380(ベース382およびLED384)、装飾カバー386および光透過部材388によって電飾部材379が構成される。
光源380から発光された光は、光透過部材388に入射し、平面部3881に沿って光透過部材388を透過して遊技盤5の前方に導かれる。光透過部材388は、湾曲された板状の部材であって、透明のプラスティック等の樹脂により構成されている。光透過部材388は平面部3881と、この平面部3881に交差する端部3882とを有している。光透過部材388は、この端部3882が前方側(遊技者側)となるように配置される。
第1ワープ316、第2ワープ318および光透過部材388は、着色された非透明の装飾カバー386によって被覆されている。光透過部材388を透過した光は、装飾カバー386まで導かれるので、装飾カバー386の前面部が発光する。このように、光透過部材388は、光源380から発光された光を前方に導いて線状に発光させることができる。しかも、この光透過部材388は平面部3881の幅方向長さ分だけ光を前方に導くことができるので、光源380を配置する位置の自由度が大きくなる。
また、装飾カバー386が着色されることによって、第1ワープ316および第2ワープ318が視認し難くなっている。従って、装飾カバー386の前面部には、第1ワープ316を流下する遊技球を視認できるように第1ワープ視認孔3861と、第2ワープ318を流下する遊技球を視認できるように第2ワープ視認孔3862とが形成されている。これにより、着色された光による演出を行うことができると共に、第1ワープ316および第2ワープ318を流下する遊技球を視認することができ、興趣が高められる。
図14は、光透過部材388と第1ワープ316および第2ワープ318との位置関係を示した図である。図14に示すように、第1ワープ316および第2ワープ318は、光透過部材388の平面部3881に沿って取り付けられる。ここで、光源380から発光された光は光透過部材388の端部3882から前方に導かれるので、遊技球が流下する経路を、光源380から発光された光によって容易に把握することができる。
また、第1ワープ316および第2ワープ318が互いに前後方向に隣接して配置されているので、第1ワープ316および第2ワープ318のそれぞれに光源380および光透過部材388を設けることなく、第1ワープ316および第2ワープ318のそれぞれを流下する遊技球を把握することができる。
また、光透過部材388を透過した光は端部3882から出射するので、線状に発光させることができる。これにより、センター役物300の周囲に沿う場所等、狭い場所であっても発光させることが可能になり、華やかな演出の実行が可能となる。さらに、センター役物300の開口部301に沿って発光させたい場合のように、枠状に発光させることも可能となる。
また、この光透過部材388の端部3882には、平面部3881が正面視となる方向から見て蒲鉾形に形成されている。これにより、平面部3881を透過した光が、直線的に前方に導き出されるのではなく端部3882の長手方向に沿う方向に分散されるので、発光領域が大きくなり、より華やかに見え、興趣が高められる。
また、このパチンコ機1は、遊技領域37に配置され、1球の遊技球を用いた演出を行うことが可能な演出用役物420を含んでいる。図15は、演出用役物420を含む遊技盤5の構成を示す正面図である。
演出用役物420は、センター役物300の内側であって且つ枠状装飾体370の右枠370cに隣接する部位に配置されており、演出用開閉装置398から受け入れられた遊技球を用いて演出を行なう。
演出用役物420は円筒状の役物収容体422を有しており、この役物収容体422の内部には、図15に示すようにフィギュア424が収容されている。この役物収容体422は、円周方向の一部が、内部のフィギュア424を視認できる透明部材で構成されており、円周方向の一部とは異なる他の部が、内部のフィギュア424を視認できない不透明部材で構成されている。ただし、透明部材に代えて開口部が形成されていても良い。内部に収容されたフィギュア424を視認できればその態様は限定されない。
なお、この明細書において、フィギュア424を視認できる側を演出側領域、フィギュア424を視認できない側を装飾側領域と称する。
役物収容体422は、長手方向に伸びる中心(即ち役物収容体422の長手方向を横切る断面の中心線)を回転中心として、遊技盤5に対して回転自在に構成されている。従って、その回転位置によって、遊技者からフィギュア424を視認できたりまたは視認できなかったりする。即ち、不透明部材が前方(遊技者側)となる場合にはフィギュア424を視認できず(図10参照)、透明部分が前方となる場合にはフィギュア424を視認することができる(図15参照)。
なお、「遊技盤5に対して回転自在」とは、遊技盤5に取り付けられていることを意味するのではなく、遊技盤5に取り付けられているか否かに拘わらず、遊技盤5に対して回転自在であれば良い。
フィギュア424を視認できないとき、役物収容体422の前面には「歌姫伝説」の文字を視認することができる。この文字は光を透過可能な透明部材で構成されている。また、この文字の後方にはLED等の光源が配置されている。この光源から遊技盤5の前方に向けて発光させると、「歌姫伝説(装飾文字)」が点灯する。そして、光源の点灯態様を様々な態様とすることで、演出用役物420を装飾部材として用いることもできる。
従って、演出用役物420は、フィギュア424を視認できるとは演出用役物420として機能し、フィギュア424を視認できないとき(即ち装飾文字を視認できるとき)は装飾部材として機能するので、遊技盤5の領域を有効に活用できると共に、役物収容体422を回転させることによって遊技者に意外性を与えることができるので興趣が高められる。
図16は、遊技盤5の後方に取り付けられる遊技盤ベース480を、正面上前方から示す斜視図である。図17(a)は、遊技盤5の拡大正面図である。図17(b)は、図17(a)に示されるA−A線断面図である。図16および図17(b)に示すように、演出用役物420と演出用開閉装置398との間には、演出用開閉装置398から受け入れられた遊技球を演出用役物420に向けて導く役物誘導路440が設けられている。
また、役物誘導路440は、演出用開閉装置398から演出用役物420に向けて下方に傾斜している(図16参照)。これにより、演出用開閉装置398に受け入れられた遊技球は、演出用役物420に向けて役物誘導路440上を転動する。また、役物誘導路440は透明な樹脂部材で構成されており、これにより、役物誘導路440上を転動する遊技球を視認することができる。
演出用開閉装置398から受け入れられた遊技球は、演出用役物420の上方に設けられた振分機構450によって、演出用役物420に導かれる遊技球と遊技盤5の背後に排出される遊技球とに振り分けられる。
図18は、演出用開閉装置398、役物誘導路440、振分機構450および演出用役物420を左上方から見た斜視図である。図19〜図21は、役物誘導路440、振分機構450および演出用役物420の平面図であって、遊技球が振分機構450によって振り分けられる態様を示す図である。
図18〜図21に示すように、振分機構450は、図18に示すX方向およびY方向に伸縮(移動)するプランジャー4521を有するソレノイド452と、演出用開閉装置398(図18参照)から受け入れられた遊技球を、1球のみ保持できる遊技球保持部材454と、プランジャー4521と遊技球保持部材454とを連結する連結部材456と、連結部材456を支持するピン458とを有している。
図19および図20に示すように、ソレノイド452のプランジャー4521は、通常状態(即ち消磁状態)のときはX方向側に位置している。そして、役物誘導路440上を振分機構450に向けて転動してきた遊技球は、遊技球保持部材454に保持される。
図20に示すように、遊技球保持部材454に1球の遊技球が保持されると、その後に役物誘導路440上を転動してきた遊技球は、遊技球保持部材454によって保持できないので、遊技盤5の後方側(図中のY方向側)に排出される。
図21に示すように、ソレノイド452が励磁するとプランジャーがY方向に移動する。このとき、連結部材456がピン458を支点として反時計回り(図中のα方向)に回転する。遊技球保持部材454は、連結部材456の反時計回りへの回転に伴って反時計回りに回転する。演出用役物420の役物収容体422の上面には、遊技球が落下できる落下口4221が形成されている。ソレノイド452が励磁して遊技球保持部材454が連結部材456を支点として反時計周りに回転すると、遊技球保持部材454に保持されている遊技球は、落下口4221から役物収容体422内に落下する。
なお、ソレノイド452が消磁状態であれば、遊技球保持部材454によって保持された遊技球が落下口4221とずれた位置で保持されるので、遊技球保持部材454によって保持された遊技球が役物収容体422内に落下することはない。
このようにして、演出用開閉装置398に入賞した遊技球が複数であっても、振分機構450によって1球の遊技球のみが演出用役物420内に導かれることとなる。これにより、演出用役物420が、1球の遊技球を用いて演出を行うことが可能となる。
図22は、演出用役物420の役物収容体422の内部構成を示す正面図である。図22に示すように、役物収容体422の内部には、遊技球を用いて演出を行うフィギュア424が配置されている。
役物収容体422の内部には、フィギュア424の他、遊技球が転動可能な第1演出樋426および第2演出樋428が設けられている。第1演出樋426および第2演出樋428は、いずれも、遊技球が転動する態様を視認できるように透明部材で構成されている。
フィギュア424は、片手4241を前方向に差し出した態様で配置されている。また、フィギュア424には、片手4241の真上に支持軸430が支持されている。この支持軸430は、前後方向を長手方向とする軸である。即ち、片手4241と支持軸430とが略平行となる。第1演出樋426は、フィギュア424の片手4241に支えられるように片手4241に固定して配置されていると共に、支持軸430に支持されている。
支持軸430は、フィギュア424の片手4241および第1演出樋426と一体的に構成されていると共に、所定の角度範囲内で回転自在に構成されている。
第1演出樋426の下方には第2演出樋428が配置されている。この第2演出樋428は、一方の端(本実施形態では右端4281)から他方の端(本実施形態では左端4282)にかけて傾斜している。
支持軸430の下方であって且つ左方の端部側には第1の演出口432が、支持軸430の下方であって且つ右方の端部側には第2演出樋428に連通する第2演出樋誘導口434が、それぞれ形成されている。即ち、第2演出樋誘導口434は、第1演出樋426上の遊技球を、第2演出樋428上を転動させて第2の演出口436に導くことが可能となっている。そして、支持軸430が反時計回りの方向に回転限界まで回転したとき、第1演出樋426の左端4262が第1の演出口432の上方に位置する。一方、支持軸430が時計回りの方向に回転限界まで回転したとき、第1演出樋426の右端4261が第2演出樋誘導口434の上方に位置する。
また、第2演出樋428の左端4282の直下方には、第2の演出口432が形成されている。即ち、第1の演出口432と第2の演出口436とが上下に並んで形成されている。
ここで、第1の演出口432は青色、第2演出樋誘導口434および第2の演出口436は赤色で構成されている。これにより、第2の演出口436と第2演出樋誘導口434とが同一色であるので、第1演出樋426上を転動する遊技球を左右に振り分ける演出を行いつつ、演出画像表示装置115によって第1の演出口432および第2の演出口436のうちいずれに遊技球が導かれると当たりであるかを報知する演出を行うことが可能となり、興趣が高められる。
[主基板および周辺基板の制御的な構成について]
図23および図24に基づき説明する。図23は、制御構成を概略的に示すブロック図であって、主基板500周辺の構成を主として示した図である。図24は、制御構成を概略的に示すブロック図であって、周辺基板600周辺の構成を主として示した図である。なお、これらの図面において太線の矢印は電源の接続および方向を示し、細線の矢印は信号の接続および方向を示している。
本実施形態のパチンコ機1の制御は、大きく分けて主基板500のグループ(図23に示す)と、周辺基板600のグループ(図24に示す)とで分担されている。主基板500のグループは遊技動作(入賞検出や当たり判定、特別図柄表示、賞球払出等)を制御しており、周辺基板600のグループは演出動作(発行装飾や音響出力、液晶表示および装飾体の動作等)を制御している。
図23に示すように、主基板500は、主制御基板510と払出制御基板520とから構成されている。主制御基板510は、中央演算装置としてのCPU511、読み出し専用メモリとしてのROM512および読み書き可能メモリとしてのRAM513を備えている。
CPU511は、ROM512に格納されている制御プログラムを実行することによりパチンコ機1で行われる各種遊技を制御したり、周辺基板600や払出制御基板520に出力するコマンド信号を作成したりする。
RAM513には、主制御基板510で実行される種々の処理において生成される各種データや入力信号等の情報が一時的に記憶される。
なお、主基板500は、電源中継端子板199を介して電源基板195に接続されており、電源基板195から作動用電力が供給されるようになっている。
この主制御基板510の入力インタフェースには、第1始動口390への入賞状態を検出する第1始動口センサ580、第2始動口392への入賞状態を検出する第2始動口センサ582、第3始動口394への入賞状態を検出する第3始動口センサ584および全ての入賞口に対する入賞数をカウントするための全入賞口入賞数検出センサ586が接続されている。
また、主制御基板510の入力インタフェースには、パネル中継端子板550を介して、通過ゲート402を遊技球が通過したことを検出するゲートセンサ560および一般入賞口404に遊技球が入賞したことを検出する一般入賞口センサ562が接続されている。
さらに、主制御基板510の入力インタフェースには、パネル中継端子板550に接続された演出用開閉装置中継端子板552を介して演出用開閉装置カウントセンサ570が接続され、パネル中継端子板550に接続された特別遊技用開閉装置中継端子板554を介して特別遊技用開閉装置カウントセンサ576が接続されている。
上記各センサからの検出信号は主制御基板510に入力されるようになっている。また、主制御基板510の入力インタフェースには、前枠体11の開放状態を検出する内枠開放スイッチ536および前面枠4の開放状態を検出する扉開放スイッチ538も接続されている。
一方、パネル中継端子板550の出力インタフェースには、図柄制限抵抗基板566を介して、普通図柄・特別図柄表示基板568が接続されており、主制御基板510から、普通図柄表示器82、第1特別図柄表示器84および第2特別図柄表示器86へ駆動信号を出力することが可能になっている。
また、演出用開閉装置中継端子板552の出力インタフェースには、演出用開閉装置398の開閉扉3982を駆動する特別遊技用開閉装置開閉ソレノイド572が接続されており、主制御基板510から、これらの駆動信号が出力されるようになっている。
さらに、特別遊技用開閉装置中継端子板554の出力インタフェースには、第3始動口394の一対の可動片396を駆動する普通電動役物ソレノイド574および特別遊技用開閉装置400の開閉扉4002を駆動する演出用開閉装置開閉ソレノイド578が接続されており、主制御基板510から、これらの駆動信号が出力されるようになっている。
一方、払出制御基板520は、中央演算装置としてのCPU522、読み出し専用メモリとしてのROM524および読み書き可能メモリとしてのRAM526を備えている。
そして、払出制御基板520は、主制御基板510から入力したコマンド信号を処理し、球払出装置170や、発射制御基板532に接続された発射モータ192に対して、駆動信号を出力する。これにより、球払出装置170は、駆動信号に従って遊技球を払い出し、発射モータ192は駆動信号に従って遊技球を発射させることが可能になる。
なお、主制御基板510と払出制御基板520との間では、それぞれの入出力インタフェースを介して双方向通信が実施されており、たとえば主制御基板510が賞球コマンドを送信すると、これに応えて払出制御基板520から主制御基板510にACK信号が返される。
また、払出制御基板520には、下皿31に貯えられる遊技球が満タンになったことを検出する下皿満タンスイッチ530も接続されており、この検出に基づいて、「遊技球を下皿31から取り出して下さい」旨の報知がなされる。
また、主制御基板510および払出制御基板520には、外部端子板534が接続されており、各始動口390,392,394や各開閉装置398,400への入賞状態、普通図柄・特別図柄の変動状態および抽選結果に基づく遊技状態等の各種情報が、遊技施設に設けられたホールコンピュータ等へ出力されるようになっている。
一方、周辺基板600は、図24に示すように、周辺制御基板610と表示装置制御基板116とから構成されている。なお、上記の主制御基板510と周辺制御基板610との間では、それぞれの入出力インタフェースと入力インタフェースとの間で一方向だけの通信が行われており、主制御基板510から周辺制御基板610へのコマンド送信はあっても、その逆は行われない。また、周辺基板600に対しても電源中継端子板199を介して電源基板195から作動用電力が供給されるようになっている。
周辺制御基板610もまた、CPU611をはじめROM612やRAM613等の電子部品を有しており、これら電子部品によって所定の演出制御プログラムを実行することが可能となっている。
また、周辺制御基板610には、音声や音楽の基となる音源を記憶したROM619と、ROM619に記憶された音源を基に、演出内容等に応じた音声や音楽を出力する音源IC618とが設けられている。
なお、周辺制御基板610と表示装置制御基板116との間では、それぞれの入出力インタフェースとの間で双方向に通信が行われる。
一方、表示装置制御基板116には、演出画像表示装置115としての液晶表示器(LCD)が接続されており、表示装置制御基板116には、周辺制御基板610から送信されたコマンド信号を処理し、演出画像表示装置115に対して駆動信号を出力する。詳しく説明すると、表示装置制御基板116には、CPU632、RAM634、ROM636、VDP638および画像ROM639が備えられている。
CPU632は、周辺制御基板610から送られてきたコマンド信号を入出力インタフェースを介して受信するとともに、そのコマンドを基に演算処理を行って、VDP638の制御を行う。RAM634は、CPU632の作業領域を提供すると共に、表示コマンドに含まれる情報を一時的に記憶する。また、ROM636は、CPU632用(表示制御用)のプログラムを保持する。
VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)638は、演出画像表示装置115に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する描画回路である。VDP638の内部には、レジスタが設けられており、VDP638の動作モードや各種表示機能の設定情報等を保持しておくことが可能となっている。そして、このレジスタに保持される各種情報をCPU632が書き換えることにより、演出画像表示装置115における表示態様を種々変化させることが可能となる。画像ROM639は、各種の画像データを記憶する不揮発性メモリであり、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データおよび背景画像用のJPEG形式画像データ等が記憶されている。
また、周辺制御基板610には、ランプ駆動基板650および枠装飾中継端子板640が接続されている。さらに、ランプ駆動基板650には、中継端子板として、センター装飾駆動部中継端子板662が接続されている。さらに、センター装飾駆動部中継端子板662には、回転部下LED基板664が接続されている。
回転部下LED基板664の入力インタフェースには、演出に用いられた遊技球(即ち、第1演出樋426を転動した遊技球)が、第1の演出口432および第2の演出口432のいずれに受け入れられたかを検出するための球振分部モータセンサ666が接続されている。また、回転部下LED基板664の出力インタフェースには、支持軸430を時計回りと反時計回りとに繰り返し回転させる球振分部モータ668および電飾としてLEDが配列された回転部LED基板670が接続されている。
また、ランプ駆動基板650の出力インタフェースには、パネル装飾ランプ652、センター装飾ランプ304、演出用役物420を回転させるための回転部モータ658および演出用役物420の回転位置を検出する回転部モータセンサ660が接続されている。これにより、ランプ駆動基板650は、これらの各ランプの点灯状態を切り替えることが可能であると共に、演出用役物420の回転動作および回転位置を検出可能となっている。さらに、ランプ駆動基板650の入力インタフェースには、遊技盤5の後方側に排出された遊技球を検出する排出口検出センサ654が接続されている。
また、周辺制御基板610に接続された枠装飾中継端子板640には、前面枠4に接続されたスピーカ18,57、演出選択スイッチ35および枠装飾ランプ642等が接続されており、周辺制御基板610には、演出選択スイッチ35の操作状態に基づいて演出画像表示装置115に出力される演出態様を切り替えると共に、スピーカ18,57や枠装飾ランプ642に対して駆動信号を出力する。
[主制御基板および周辺制御基板の機能的な構成について]
図25に基づき説明する。図25は、主制御基板510および周辺基板600における周辺制御基板610の機能的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図25に示すように、主制御基板510は、第1特別図柄抽選手段700と、第1特別図柄表示制御手段502と、第1特別図柄保留表示制御手段514と、第1特別図柄留保手段703と、第2特別図柄抽選手段710と、第2特別図柄表示制御手段504と、第2特別図柄保留表示制御手段515と、第2特別図柄留保手段713と、留保順記憶手段740と、普通図柄抽選手段720と、特別遊技実行手段730と、小当たり遊技実行手段732と、開閉動作制御手段738と、確変遊技実行手段734と、普通図柄抽選手段720と、普通図柄表示制御手段516と、普通図柄保留表示制御手段518と、普通図柄留保手段723と、時短遊技実行手段736と、第3始動口開閉制御手段728と、コマンド送信手段746とを備えている。
第1特別図柄抽選手段700は、遊技球が第1始動口390に入賞して第1始動口センサ580により検出されると、第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702により乱数を抽出する。この抽出した乱数は、第1特別図柄留保手段703によって第1所定数(例えば4個)まで保留される。そして、第1特別図柄留保手段703による保留が解除されると、第1特別図柄当否判定手段704によって、第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かが判定される。この第1特別図柄当否判定手段704による判定は、通常遊技状態時であれば第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702によって取得した乱数値とROM512に記憶された特別図柄通常時当たり判定用テーブル706とに基づいて行われ、確変遊技状態時であれば第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702によって取得した乱数値とROM512に記憶された特別図柄確変時当たり判定用テーブル708とに基づいて行われる。
第2特別図柄抽選手段710は、遊技球が第2始動口392または第3始動口394に入賞して第2始動口センサ582または第3始動口センサ584により検出されると、第2特別図柄当たり判定用乱数抽出手段712により乱数を抽出する。この抽出した乱数は、第2特別図柄留保手段713によって第2所定数(例えば4個)まで保留される。そして、第2特別図柄留保手段713による保留が解除されると、第2特別図柄当否判定手段714によって、第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かが判定される。この第2特別図柄当否判定手段714による判定は、通常遊技状態時であれば第2特別図柄当たり判定用乱数抽出手段712によって取得した乱数値とROM512に記憶された特別図柄通常時当たり判定用テーブル706とに基づいて行われ、確変遊技状態時であれば第2特別図柄当たり判定用乱数抽出手段712によって取得した乱数値とROM512に記憶された特別図柄確変時当たり判定用テーブル708とに基づいて行われる。
第1始動口センサ580、第2始動口センサ582および第3始動口センサ584によって遊技球が検出された順序は、留保順記憶手段740によって記憶される。そして、第1特別図柄抽選手段700および第2特別図柄抽選手段710は、留保順記憶手段740によって記憶された順序に基づいて一つずつ抽選を行う。即ち、留保順記憶手段740に記憶された順序に基づいて、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による判定によって、第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かが一つずつ判定される。なお、第1特別図柄抽選手段700および第2特別図柄抽選手段710による抽選は、例えば変動条件が成立する等、所定の解除条件が成立したときに第1特別図柄留保手段703または第2特別図柄留保手段713による留保が解除されることによって行われる。
第1特別図柄当否判定手段704による判定結果は、第1特別図柄表示制御手段502によって第1特別図柄表示器84に表示される。また、第1特別図柄留保手段703による留保数は、第1特別図柄保留表示制御手段514によって第1特別図柄保留表示器88に表示される。
第2特別図柄当否判定手段714による判定結果は、第2特別図柄表示制御手段504によって第2特別図柄表示器86に表示される。また、第2特別図柄留保手段713による留保数は、第2特別図柄保留表示制御手段515によって第2特別図柄保留表示器90に表示される。
特別遊技実行手段730および小当たり遊技実行手段732は、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による判定結果に基づいて、特別遊技または小当たり遊技を実行する。具体的には、第1の特別当たりに当選したと判定されると特別遊技実行手段730によって第1の特別遊技が実行され、第2の特別当たりに当選したと判定されると特別遊技実行手段730によって第2の特別遊技が実行され、小当たりに当選したと判定されると小当たり遊技実行手段732によって小当たり遊技が実行される。本実施形態において、「第1の特別当たりおよび第2の特別当たり」を「特別当たり」と総称し、「第1の特別遊技および第2の特別遊技」を「特別遊技」と総称する。
本実施形態において、第1の特別遊技は、演出用開閉装置398の開閉動作を開閉動作制御手段738によって2ラウンド行ったのちに、特別遊技用開閉装置400の開閉動作を開閉動作制御手段738によって13ラウンドに亘って継続して行う遊技である。第2の特別遊技は、演出用開閉装置398の開閉動作のみを開閉動作制御手段738によって2ラウンド行う遊技であり、特別遊技用開閉装置400の開閉動作は行われない。小当たり遊技は、演出用開閉装置398の開閉動作のみを開閉動作制御手段738によって2回行う遊技である。
このように、第1の特別遊技が実行されるときは、特別遊技用開閉装置400の開閉動作の回数が演出用開閉装置398の開閉動作よりも多く実行され、第2の特別遊技および小当たり遊技が実行されるときは、演出用開閉装置398の開閉動作の回数が特別遊技用開閉装置400の開閉動作よりも多く実行される。
なお、演出用開閉装置398の開閉動作は、開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置開閉ソレノイド578を作動させることによって行われ、特別遊技用開閉装置400の開閉動作は、開閉動作制御手段738によって特別遊技用開閉装置開閉ソレノイド572を作動させることによって行われる。
具体的には、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714により判定された抽選結果が第1の特別当たりであれば、2ラウンドまでを、開閉動作制御手段738によって特別遊技用開閉装置開閉ソレノイド572を作動させて、演出用開閉装置398の開閉扉3982を開閉させる。そして、3ラウンドから15ラウンドまでを、開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置開閉ソレノイド578を作動させて、特別遊技用開閉装置400の開閉扉4002を開閉させる。一方、第1特別図柄当否判定手段704および第2特別図柄当否判定手段714により判定された抽選結果が第2の特別当たりであれば、開閉動作制御手段738によって特別遊技用開閉装置開閉ソレノイド572を作動させて、演出用開閉装置398の開閉扉3982を開閉させる動作を、2ラウンドのみ行う。
演出用開閉装置398または特別遊技用開閉装置400に遊技球が入賞すると、演出用開閉装置カウントセンサ570または特別遊技用開閉装置カウントセンサ576によって入賞球数がカウントされる。そして、球払出装置170によって賞球として遊技球が払い出される。
小当たり遊技実行手段732は、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714により判定された抽選結果が小当たりであれば、開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置開閉ソレノイド578を作動させて、特別遊技用開閉装置400の開閉扉4002を開閉させる動作を、2回行う。
なお、本実施形態では、第1特別図柄当否判定手段704および第2特別図柄当否判定手段714により判定された抽選結果が第2の特別当たりの場合と小当たりの場合とで、演出用開閉装置398の開閉動作態様が同じである。ただし、第2の特別当たりの場合は第2の特別遊技が終了したのちの遊技状態が、特別当たりへの当選確率が高くなる所謂「確変遊技状態」となるが、小当たりの場合は、小当たり遊技が終了したのちの遊技状態が、特別遊技状態、確変遊技状態および所謂「時短遊技状態」のうちいずれの遊技状態でもない通常遊技状態のままである。従って、開閉扉3982の開閉動作が2ラウンドまたは2回行われたとき、遊技者は、第2の特別当たりであるのか小当たりであるのかを判別することが困難であるものの、その後、第1特別図柄抽選手段700および第2特別図柄抽選手段710によって特別当たりに当選する確率が異なることとなる。これにより、遊技者は、遊技状態が確変遊技状態であるのか通常遊技状態であるのか判別できず、興趣が高められる。
ここで、「ラウンド」とは、第1の特別遊技および第2の特別遊技が実行されている場合において、所定時間(例えば30秒)経過することおよび所定数(例えば9球)の遊技球が入賞することのいずれかの条件を満たすことによって演出用開閉装置398または特別遊技用開閉装置400が開閉動作する単位を意味する。従って、小当たり遊技が実行されている場合における演出用開閉装置398の開閉動作については「ラウンド」と称さない。本実施形態においては、第2の特別遊技における1ラウンド当たりの演出用開閉装置398の開放時間は、第1の特別遊技における1ラウンド当たりの演出用開閉装置398および特別遊技用開閉装置400の開放時間よりも極めて短い時間となっている。なお、小当たり遊技における1回当たりの演出用開閉装置398の開放時間は、第2の特別遊技における1ラウンド当たりの演出用開閉装置398の開放時間とほぼ同じ時間である。
確変遊技実行手段734は、第1の特別遊技または第2の特別遊技が実行されたのちの遊技において、第1特別図柄抽選手段700および第2特別図柄抽選手段710による抽選において特別当たりへの当選確率を高める確変遊技を実行する。具体的には、第1特別図柄当否判定手段704および第2特別図柄当否判定手段714による当否判定を、それぞれ、特別図柄確変時当たり判定用テーブル708および特別図柄確変時当たり判定用テーブル708に基づいて行う。
本実施形態において、「確変遊技」とは、第1特別図柄当否判定手段704および第2特別図柄当否判定手段714による当否判定が、それぞれ、特別図柄確変時当たり判定用テーブル708および特別図柄確変時当たり判定用テーブル708に基づいて行われる遊技を意味する。また、確変遊技が行われている遊技状態を「確変遊技状態」と称する。ここで、特別図柄確変時当たり判定用テーブル708および特別図柄確変時当たり判定用テーブル708は、それぞれ、特別図柄通常時当たり判定用テーブル706および特別図柄通常時当たり判定用テーブル706よりも第1の特別当たりおよび第2の特別当たりへの当選確率が高く設定されている。
なお、本実施形態においては、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714によって第1の特別当たりと判定された場合には、第1の特別遊技が実行されたのちに例えば2分の1の確率で確変遊技状態となり、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714によって第2の特別当たりと判定された場合には、第2の特別遊技が実行されたのち100%の確率で確変遊技状態となる。一方、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714によって小当たりと判定された場合には、小当たり遊技実行手段732によって小当たり遊技が実行されたのちに確変遊技状態となることはない。
普通図柄抽選手段720は、遊技球が通過ゲート402を通過してゲートセンサ560により検出されると、普通図柄当たり判定用乱数抽出手段722により乱数を抽出する。この抽出した乱数は、普通図柄留保手段723によって所定の上限値(例えば4個)まで保留される。そして、普通図柄留保手段723による保留が解除されると、普通図柄当否判定手段724によって当否が判定される。この普通図柄当否判定手段724による判定は、通常遊技状態時であれば普通図柄当たり判定用乱数抽出手段722によって取得した乱数値とROM512に記憶された普通図柄通常時当たり判定用テーブル726とに基づいて行われ、時短遊技状態時であれば普通図柄当たり判定用乱数抽出手段722によって取得した乱数値とROM512に記憶された普通図柄時短時当たり判定用テーブル727とに基づいて行われる。
普通図柄当否判定手段724による判定結果は、普通図柄表示制御手段516によって普通図柄表示器82に表示される。また、普通図柄留保手段723による留保数は、普通図柄保留表示制御手段518によって普通図柄保留表示器92に表示される。
時短遊技実行手段736は、確変遊技状態において、普通図柄抽選手段720による抽選において抽選時間を短くする時短遊技を実行する。従って、確変遊技状態のとき、確変遊技実行手段734による確変遊技と併せて時短遊技実行手段736による時短遊技も行われる。
本実施形態において、「時短遊技状態」とは、普通図柄当否判定手段724による当否判定が、普通図柄時短時当たり判定用テーブル727に基づいて行われる遊技状態を意味する。ここで、普通図柄時短時当たり判定用テーブル727は、普通図柄通常時当たり判定用テーブル726よりも抽選時間が短く設定されている。なお、普通図柄通常時当たり判定用テーブル726および普通図柄時短時当たり判定用テーブル727はいずれも当選確率が例えば90%と高く設定されている。従って、普通図柄当否判定手段724による当否判定が普通図柄時短時当たり判定用テーブル727に基づいて行われるとき、一対の可動片396の開閉動作が頻繁に行われることとなり、第3始動口394に遊技球が入賞し易くなる。第3始動口394に遊技球が入賞すると球払出装置170によって遊技球が払い出されるので、確変遊技状態中は、遊技球を極力減らすことなく特別当たりに当選することとなる。
ここで、第1特別図柄当否判定手段704および第2特別図柄当否判定手段714における抽選について、表1および表2に基づき説明する。表1は、当選確率および乱数を示すテーブルである。表2は、特別当たりに当選した場合における特別遊技の種類を決定するためのテーブルである。
表1に示すとおり、第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702および第2特別図柄当たり判定用乱数抽出手段712によって、0〜630までの631個の乱数値から一つ抽出される。そして、先ず、この抽出した乱数値が特別当たりに当選しているか否かが、表1に基づいて、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714によって判定される。具体的には、先ず遊技状態が判断され、遊技状態が通常遊技状態であれば7および317が当たり乱数であり、遊技状態が確変遊技状態であれば7,37,67,97,127,157,187,217,247,277,307,337,367,397,427,457,487,517,547,577が特別当たりの乱数となる。なお、第1特別図柄当否決定手段704による当たり判定と第2特別図柄当否決定手段714による当たり判定とでは、遊技状態に応じて同じテーブルが用いられる。即ち、第1特別図柄当否決定手段704による当選の判定が特別図柄確変時当たり判定用テーブル708を用いて行われる場合には、第2特別図柄当否決定手段714による当選の判定も特別図柄確変時当たり判定用テーブル708を用いて行われ、第1特別図柄当否決定手段704による当選の判定が第1特別図柄通常時当たり判定用テーブル706を用いて行われる場合には、第2特別図柄当否決定手段714による当選の判定も第1特別図柄通常時当たり判定用テーブル706を用いて行われる。
そして、抽出した乱数が特別当たり乱数であると判定されると、表2に基づいて、特別遊技の種類が決定される。具体的には、さらに図示しない乱数抽出手段によって、0〜99までの100個の乱数値から一つ抽出される。そして、この抽出した乱数値に応じて、第1の特別当たりまたは第2の特別当たりに決定され、特別遊技実行手段730によって第1の特別遊技または第2の特別遊技が実行される。
一方、第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702および第2特別図柄当たり判定用乱数抽出手段712によって抽出された乱数値が当たり乱数でなければ、小当たりに当選しているか否かが、表1に基づいて、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714によって判定される。具体的には、遊技状態に拘わらず、16,92,133,321,465,501,568,610が小当たりの乱数である。抽出した乱数が小当たり乱数であると判定されると、小当たり遊技実行手段732によって小当たり遊技が実行される。このように、表1によれば、特別当たりの当選確率が631分の2となり、小当たりの当選確率が631分の8となる。
このように、特別当たりに当選しなかった場合であっても小当たりに当選する期待感を持つことができる。しかも、小当たりへの当選確率は特別当たりへの当選確率よりも高く設定されているので、遊技者は、小当たりに当選する毎に、特別当たりに当選したのではないかといった期待感を遊技中常に持つことができ、興趣の低下を抑制できる。さらに、遊技者が遊技を継続して行うようになるので、パチンコ機の稼働率が向上するというホールにとっても利益がもたらされるようになる。また、第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702または第2特別図柄当たり判定用乱数抽出手段712によって乱数が抽出されたことに応じて、小当たり当選の判定に先立って特別当たりの当選が判定される。即ち、小当たり当選の判定が先であれば、小当たりに当選した場合には特別当たりの当選が行われないこととなるが、本実施形態のように小当たり当選の判定に先立って特別当たりの当選が判定されれれば、特別当たりの当選が常に行われることとなり、興趣の低下を抑制できる。しかも、特別当たりに当選しなかったときにのみ小当たり当選の判定が行われるので、特別当たりと小当たりとが重複して当選することがない。特別当たりと小当たりとが重複して当選すると、いずれを優先して当選とするかを決めなければならず、制御的にも複雑となるが、本実施形態のように、特別当たりに当選しなかったときにのみ小当たり当選の判定を行うことによって、制御的な複雑化を回避できる。さらには、特別当たり判定および小当たり判定の二度の抽選機会が与えられ、興趣の低下も抑制できる。
なお、第1特別図柄当否決定手段704および第2特別図柄当否決定手段714による当たり判定に用いられるテーブルは、必ずしも同じテーブルを用いる必要はなく、第1特別図柄当否決定手段704および第2特別図柄当否決定手段714のそれぞれが異なるテーブルを用いても良い。このような場合であっても、確変遊技状態であれば第1特別図柄当否決定手段704および第2特別図柄当否決定手段714のいずれも確変遊技状態用のテーブルが用いられ、通常遊技状態であれば第1特別図柄当否決定手段704および第2特別図柄当否決定手段714のいずれも通常遊技状態用のテーブルが用いられることが好ましい。これにより、遊技球が入賞する始動口が異なっても同じ遊技状態となるので、遊技の複雑化を招くことがなく、ひいては、興趣の低下を抑制できる。
また、第1特別図柄当否判定手段704、第2特別図柄当否判定手段714および普通図柄当否判定手段724による当否判定結果には、必ずしも外れが含まれている必要はない。例えば、小当たり遊技が、演出用開閉装置398の開閉動作を極めて短い時間実行するような遊技であれば、特別当たりに当選しなかったとき、全て小当たりに当選するようにしても良い。
また、本実施形態のように、特別当たりに当選したか否かを先ず判定し、特別当たりに当選していないときに小当たりに当選しているか否かを判定することによって顕著な効果がもたらされるが、特別当たりおよび小当たりに当選しているか否かを一括で抽選しても良い。
第3始動口開閉制御手段728は、普通図柄当否判定手段724によって判定された抽選結果が当たりであるときに、普通電動役物ソレノイド574を作動させて一対の可動片396を開閉動作させる。一対の可動片396が開閉動作すると、第3始動口394に遊技球が入賞し易くなる。なお、一対の可動片396が閉状態であるときは、第3始動口394への遊技球の入賞が不可能であるか、または、第3始動口394への遊技球の入賞が第1始動口390および第2始動口392への遊技球への入賞よりも困難であるものの、一対の可動片396が開状態であるときは、第3始動口394への遊技球の入賞は、第1始動口390および第2始動口392への遊技球の入賞よりも容易となる。なお、本実施形態においては、第2始動口392への遊技球の入賞は、第1始動口390への遊技球の入賞よりも困難に構成されている。
コマンド送信手段746は、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果およびこの抽選結果に拘わる情報を周辺基板600に送信する。「抽選結果に拘わる情報」とは、演出画像表示装置115において行われる演出時間等が相当する。
周辺制御基板610は、コマンド受信手段750と、演出抽選手段760と、演出用役物動作実行手段762とを備えている。
コマンド受信手段750は、主制御基板510から送信された第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果およびこの抽選結果に拘わる情報を受信する。
演出抽選手段760は、演出用役物420による演出を行うか否かを抽選により決定する。演出抽選手段760による抽選の結果、演出用役物420による演出を行うと決定されると、演出抽選手段760は、ランプ駆動基板650およびセンター装飾駆動部中継端子板662を介して球振分部モータ668を作動させて、演出用役物420による演出を実行する。ただし、演出用役物420による演出は、演出用開閉装置398(演出用開閉装置398)に入賞した遊技球を用いて行うため、演出用開閉装置398に遊技球が入賞しなかった場合には、かかる演出は行われない。
[演出用役物の動作について]
図24〜図26に基づき説明する、図26(a)は、演出用役物420の役物収容体422の内部構成を示す正面図であって、第1演出樋426が第1の演出口432に向けて下方に傾斜していることを示す図である。図26(b)は、演出用役物420の役物収容体422の内部構成を示す正面図であって、第1演出樋426が第2演出樋誘導口434に向けて下方に傾斜していることを示す図である。
先ず、ランプ駆動基板650では、パチンコ機1の電源投入時や、リセット時において、演出用役物420の回転位置を検出する回転部モータセンサ660の検出信号の受信の有無を確認する。回転部モータセンサ660からの検出信号がなければ、演出用役物420の役物収容体422の内部を視認することができない位置に、演出用役物420を回転駆動させる。これにより、図10に示すように、演出用役物420の正面には「歌姫伝説」が表れる。
その後、遊技状態の変化に伴って、周辺制御基板610からランプ駆動基板650へ、演出用役物420を回転駆動制御する旨の制御コマンドが送信されると、ランプ駆動基板650では、図15に示すように演出用役物420の役物収容体422の内部のフィギュア424を視認することができるように、回転部モータ658を駆動させ、演出用役物420を回転駆動させる。これにより、遊技者は、演出用役物420の役物収容体422の内部に配置されたフィギュア424を視認することができる。また、演出用開閉装置398から受け入れられた遊技球が第1演出樋426に導かれた場合には、この遊技球を用いた演出を視認することができる。
なお、遊技球を用いた演出は、フィギュア424により演出駆動制御する旨の制御コマンドが周辺制御基板610からランプ駆動基板650へ送信されると、ランプ駆動基板650は、支持軸430を、β方向とγ方向とに繰り返し往復回転させる。
支持軸430がβ方向とγ方向とに繰り返し往復回転されると、フィギュア424の片手4241は、支持軸430の回転に伴って、フィギュア424に対して支持軸430を回転中心として回転する。即ち、支持軸430が時計回り(図中のβ方向)に回転すると、これに伴って片手4241および第1演出樋426が、支持軸430を回転中心として、フィギュア424に対してβ方向に回転する。また、支持軸430が反時計回り(図中のγ方向)に回転すると、これに伴って片手4241および第1演出樋426が、支持軸430を回転中心として、フィギュア424に対してγ方向に回転する。これにより、図26(a)に示されるように第1演出樋426が第1の演出口432に向けて下方に傾斜した態様と、図26(b)に示されるように第1演出樋426が第2演出樋誘導口434に向けて下方に傾斜した態様とが繰り返される。
なお、演出用開閉装置398に入賞した遊技球が第1演出樋426上に存在していれば、支持軸430が時計回りおよび反時計回りに繰り返し往復回転することによって、かかる遊技球は、第1演出樋426上を左右方向に転動する。換言すれば、第1演出樋426の遊技球が第1の演出口432または第2演出樋誘導口434に導かれる前に、支持軸430がそれまでの回転方向とは異なる反対方向に回転することによって、遊技球が第1演出樋426上を左右方向に転動することとなる。そして、支持軸430がγ方向について回転限界まで回転して一定時間保持されると(図26(a)の態様で一定時間保持されると)、遊技球は第1の演出口432に導かれる。一方、支持軸430が時計回りの方向について回転限界まで回転して一定時間保持されると(図26(b)の態様で一定時間保持されると)、遊技球は第2演出樋誘導口434に導かれる。
第1演出樋426上を転動する遊技球が第1の演出口432に導かれると、かかる遊技球は遊技盤5の背後に排出される。一方、第1演出樋426上を転動する遊技球が第2演出樋誘導口434に導かれると、かかる遊技球は、第2演出樋428の右端4281上に落下し、右端4281から左端4282に向けて転動する。そして、右端4281から左端4282に向けて転動した遊技球は、第2の演出口432に導かれる。
即ち、支持軸430がβ方向とγ方向とに繰り返し往復回転すると、第1演出樋426は、この第1演出樋426上を転動する遊技球が第1の演出口432または第2の演出口436のいずれかに導かれるようにシーソー状に揺動することとなる。これにより、1球の遊技球のみが、シーソー状に揺動される第1演出樋426上を転動するので、第1の演出口432または第2の演出口436に受け入れられそうになったとき、ドキドキハラハラ感を遊技者が感じることとなり、興趣が高められる。
なお、振分機構450は、演出用開閉装置398から複数の遊技球が受け入れられた場合であっても、1球の遊技球のみを演出用役物420に振り分けるので、第1演出樋426上をシーソー状に転動する遊技球は1球のみである。
また、遊技球を用いた演出用役物420による演出(即ち、遊技球が第1の演出口432に受け入れられるかまたは第2の演出口432に受け入れられるかといった演出)は、コマンド送信手段746から受信した第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果に基づいて行われる。
具体的には、演出用役物420による演出を行うとき、第1の演出口432および第1演出樋426のうちいずれの演出口を当たりの演出口(または外れの演出口)とするのかが、演出抽選手段760によって決定される。一方、演出画像表示装置115は、第1の演出口432および第2の演出口436のうちいずれに遊技球が導かれると当たりであるかを示唆する演出を行う。これにより、第1の演出口432および第2の演出口436のうちいずれの演出口に遊技球が導かれれば当たりであるかを容易に把握できる。従って、演出用役物420による演出が行われているとき、遊技者は、いずれの演出口が当たりの演出口であるかを容易に把握できるので、興趣の低下を抑制できる。
そして、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果の判定が第2の特別当たりまたは小当たりである場合には、第1演出樋426上を転動する遊技球が当たりの演出口と決定された側の演出口に導かれるように演出を行う。一方、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果の判定が外れである場合には、第1演出樋426上を転動する遊技球が外れの演出口と決定された側の演出口に導かれるように演出を行う。このようにして、演出用役物420による演出毎に、当たりの演出口と外れの演出口とが演出抽選手段760によって決定される。即ち、当たりの演出口と外れの演出口とが可変である。これにより、単調な遊技を回避でき、演出用役物420による演出が行われる際に遊技者は、いずれの演出口が当たりであるのかに注意を惹かれ、興趣が高められる。
なお、「当たりの演出口」とは、抽選手段による抽選結果が遊技者に有利な結果である可能性があることを示す演出口のことであり、「外れの演出口」とは、抽選手段による抽選結果が遊技者に有利な結果よりも不利な結果であることを示す演出口のことである。本実施形態において、「抽選手段による抽選結果が遊技者に有利な結果である可能性がある」とは、第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選において「第2の特別当たりまたは小当たりに当選していること」を意味する。即ち、「可能性」とは、第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選結果が第2の特別当たりであれば、確変遊技状態が発生するので遊技者に有利な結果と言うことができる。また、小当たりであれば、通常遊技状態が継続するので遊技者に有利な結果とは言えないことに基づくものである。
また、演出用役物420による遊技球を用いた演出は、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果の判定が第2の特別当たりまたは小当たりである場合には、開閉動作制御手段738による演出用開閉装置398の一連の開閉動作(本実施形態では2回の開閉動作)の実行が終了したのちに行われる。従って、演出用開閉装置398の開閉動作が実行されたタイミングで演出用開閉装置398に入賞した遊技球は、演出用役物420による演出が行われるまで振分機構450によって保持され、演出用役物420による演出が行われるタイミングで落下口4221から役物収容体422に落下する。なお、演出用開閉装置398の開閉動作が実行されたタイミングで演出用開閉装置398に遊技球が入賞しなかった場合には、演出用役物420による演出が実行されない。
一方、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果の判定が第1の特別当たりである場合には、演出用役物420による遊技球を用いた演出は、15ラウンド目に行われる。即ち、開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置398の開閉動作が2ラウンドまで実行されるが、この演出用開閉装置398の開閉動作が実行されたタイミングで演出用開閉装置398に入賞した遊技球は、開閉動作制御手段738によって特別遊技用開閉装置400の最後の開閉動作が実行されるまで振分機構450によって保持され、演出用役物420による演出が行われるタイミングで落下口4221から役物収容体422に落下する。なお、演出用開閉装置398の開閉動作が実行されたタイミングで演出用開閉装置398に遊技球が入賞しなかった場合には、演出用役物420による演出が実行されない。
一方、演出画像表示装置115では、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果の判定が第2の特別当たりまたは小当たりである場合に、特別演出が行われる。これにより、遊技者は、演出画像表示装置115において特別演出が行われると特別遊技状態が発生する期待感が高まり、興趣が高められる。
このように、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果の判定に応じて、第1演出樋426上を転動する遊技球が第1の演出口432または第2の演出口436に導かれるように演出を行う。そして、演出画像表示装置115において特別演出が行われる場合には、第1演出樋426上を転動する遊技球を、当たりの演出口に誘導し、演出画像表示装置115において特別演出が行われない場合には、外れの演出口に誘導する。従って、演出用役物420による演出が行われているとき、遊技者は、当たりの演出口に遊技球が受け入れられることに期待感を持って遊技を行うことになる。
しかも、本実施形態では、第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選結果の判定がたとえ第2の特別当たりまたは小当たりであったとしても、演出用開閉装置398に遊技球が受け入れられなかった場合には、遊技球を用いた演出が行われない。従って、遊技者は、演出用開閉装置398の演出用開閉装置398が開状態となったときには、何としても遊技球を演出用開閉装置398内に入賞させようという意思が働く。これにより、パチンコ機1から一方的に行われる演出を単に見るだけではなく、遊技者自身が遊技に参加しているといった感情を持つことができ、興趣が高められる。さらに、役物誘導路440、第1演出樋426および第2演出樋428はいずれも、これらの上を転動する遊技球を視認できるように透明部材で構成されているので、遊技球が演出用開閉装置398に入賞してから第1の演出口432または第2の演出口432に受け入れられるまでの一連の動向を把握できるので、さらに興趣が高められる。
なお、役物誘導路440、第1演出樋426および第2演出樋428の部材は、これらの上を転動する遊技球を視認できる程度に透明であれば良い。即ち、転動する遊技球を視認できれば、半透明部材であっても良い。
[演出画像表示装置の表示領域について]
図27および図28を参照しつつ説明する。図27および図28は、いずれも、演出画像表示装置115を正面から見た図である。図27に示されるように、演出画像表示装置115には、第1判定結果表示領域115aと、第2判定結果表示領域115bと、図柄表示領域115cと、留保表示領域1150とを有している。
第1判定結果第1の判定結果表示領域115aは、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果、より具体的には、第1特別図柄表示器84に表示される第1特別図柄抽選手段700による抽選結果に対応する結果が表示される領域である。
第2判定結果第2の判定結果表示領域115bは、第2特別図柄抽選手段710による抽選結果、より具体的には、第2特別図柄表示器86に表示される第2特別図柄抽選手段710による抽選結果に対応する結果が表示される領域である。
なお、第1判定結果第1の判定結果表示領域115aおよび第2判定結果第2の判定結果表示領域115bは、演出画像表示装置115の左下領域に配置されている。また、それぞれ、複数色を表示可能な表示部を有しており、所定の演出を行ったのちに表示された表示パターンによって、第1特別図柄抽選手段700および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果が導出される。ただし、第1判定結果第1の判定結果表示領域115aおよび第2判定結果第2の判定結果表示領域115bにおいて同時に抽選結果が導出されることはなく、各始動口390,392,394に遊技球が入賞した順序に基づいて導出される。
図柄表示領域115cは、第1特別図柄抽選手段700および第2特別図柄抽選手段710のうちいずれかの抽選結果を導出する領域である。図柄表示領域115cには複数(例えば三つ)の図柄列から構成された一つの図柄群が表示されており、この一つの図柄群の変動演出が行われたのち、停止した図柄の組み合わせによって抽選結果が導出される。この図柄表示領域115cは、演出画像表示装置115における全表示領域のうち少なくとも3分の2以上の領域を占めている。また、第1判定結果第1の判定結果表示領域115a、第2判定結果第2の判定結果表示領域115bおよび留保表示領域1150と明確に区画されている。これにより、遊技者は、第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を、この図柄表示領域115cにおいて表示される一つの図柄群の組み合わせによって把握する。
この図柄表示領域115cに導出される抽選結果は、各始動口390,392,394に遊技球が入賞した順序で導出される。即ち、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果と第2特別図柄抽選手段710による抽選結果とを同時に導出することはないため、一つの図柄群は、第1特別図柄抽選手段700および第2特別図柄抽選手段710における抽選結果を導出する共通図柄として機能する。これにより、第1特別図柄抽選手段700および第2特別図柄抽選手段710の両方によって抽選が行われていながらも、遊技者から見れば非常に明瞭な構成となり、興趣の低下を抑制することができる。
なお、図柄表示領域115cに表示される一つの図柄群は、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を導出する演出と、第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を導出演出とを、異なる態様で演出を実行している。
具体的には、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を図柄表示領域115cに導出する場合には、複数の変動演出パターンの中からいずれか一つの変動演出パターンが選択されて実行される。この選択された変動演出パターンに基づいて変動演出が行われる。
なお、選択された変動演出パターンが所謂「リーチ」とならない外れ変動である場合には、第1特別図柄留保手段703における留保数に応じて変動演出パターンが設定される。例えば、第1特別図柄留保手段703における留保数が3以上の場合であれば比較的変動時間が長い外れ変動演出が行われ、第1特別図柄留保手段703における留保数が2以下であれば、第1特別図柄留保手段703における留保数が3以上の場合よりも変動時間が短い外れ変動演出が行われる。ここで「外れ変動」とは、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果が外れであって且つリーチ演出も行われない変動である。
一方、第2の特別図柄抽選手段710による抽選結果を図柄表示領域115cに導出する場合には、予め定められた特定の変動演出パターンに基づいて変動演出が行われる。本実施形態では、この特定の変動演出パターンは所謂「リーチ変動」である。ただし、普通図柄抽選手段720による抽選が遊技者に有利な抽選が行われる所謂「時短遊技状態」が発生している場合には、「リーチ変動」とは異なる他の変動演出が行われる。
このように、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を図柄表示領域115cに導出する場合と、第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を図柄表示領域115cに導出する場合とでは、遊技者が図柄表示領域115cに惹かれる興味の度合いが異なることとなる。即ち、第2特別図柄抽選手段710による抽選結果が図柄表示領域115cに導出される場合には所謂「リーチ演出」が行われる。従って、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を図柄表示領域115cに導出する場合と第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を図柄表示領域115cに導出する場合とで一つの図柄群の変動態様が異なるので、単調な遊技を回避でき、興趣の低下を抑制できる。
留保表示領域1150は、演出画像表示装置115の右下領域に配置されており、第1の留保表示領域1151と第2の留保表示領域1152とを有している。また、第1の留保表示領域1151および第2の留保表示領域1152は互いに隣接している。
第1の留保表示領域1151は、左右方向に一列に配列された第1の留保記憶表示部1151a〜第4の留保記憶表示部1151dの4つの留保記憶表示部を有している。第2の留保表示領域1152は、左右方向に一列に配列された第5の留保記憶表示部1152a〜第8の留保記憶表示部1152dの4つの留保記憶表示部を有している。即ち、第1の留保表示領域1151の留保記憶表示部および第2の留保表示領域1152の留保記憶表示部の和と第1特別図柄留保手段703による留保の上限値(第1所定数)および第2特別図柄留保手段713による留保の上限値(第2所定数)の和とが同数である。さらに具体的に言えば、第1の留保表示領域1151の留保記憶表示部の数と第1所定数とが同じであり、且つ第2の留保表示領域1152の留保表示部の数と第2所定数とが同じである。
また、第1の留保記憶表示部1151a、第2の留保記憶表示部1151b、第3の留保記憶表示部1151c、第4の留保記憶表示部1151d、第5の留保記憶表示部1152a、第6の留保記憶表示部1152b、第7の留保記憶表示部1152cおよび第8の留保記憶表示部1152dは、この順で左右方向に規則的に並んでおり、図柄表示領域115cへの導出は、このように並んだ順序で導出される。これにより、図柄表示領域115cに導出される順序を明確に把握することができる。
第1の留保表示領域1151の各留保記憶表示部1151a〜1151dは、第1特別図柄留保手段703によって留保可能であることを示す第1の表示態様、第2特別図柄留保手段713によって留保されていることを示す第2の表示態様、第1特別図柄留保手段703によって留保されていることを示す第3の表示態様のうちいずれかの表示態様で表示される。
第2の留保表示領域1152の各留保記憶表示部1152a〜1152dは、第1の表示態様、第2の表示態様および第3の表示態様のいずれかの表示態様で表示可能であると共に、第1特別図柄留保手段703および第2特別図柄留保手段713における留保数に関わる情報を非表示とされる場合もある。
各表示態様について説明すると、図27において、第7の留保記憶表示部1152cおよび第8の留保記憶表示部1152dの表示態様が第1の表示態様、第1の留保記憶表示部1151a、第3の留保記憶表示部1151c、第5の留保記憶表示部1152aおよび第6の留保記憶表示部1152bの表示態様が第2の表示態様並びに第2の留保記憶表示部1151bおよび第4の留保記憶表示部1151dの表示態様が第3の表示態様である。
本実施形態では、第1の表示態様は枠(枠内は青色)が表示され、第1特別図柄留保手段703によって留保可能であることを意味している。第2の表示態様はキャラクタが表示され、第2特別図柄留保手段713によって留保されていることを意味している。第3の表示態様は赤色が表示され、第1特別図柄留保手段703によって留保されていることを意味している。このように、第1特別図柄留保手段703によって留保されていることを意味する表示態様と第2特別図柄留保手段713によって留保されていることを意味する表示態様とで、表示態様が異なっている。
図28は、第1の留保記憶表示部1151a〜第4の留保記憶表示部1151dの全てが第1表示態様で表示されている。また、第5の留保記憶表示部1152a〜第8の留保記憶表示部1152dは、全て非表示とされている。
なお、非表示とは、第1の表示態様、第3の表示態様および第2の表示態様のいずれも表示されないことを意味する。即ち、第1特別図柄留保手段703および第2特別図柄留保手段713の留保数に関わる情報が表示されない。
[表示装置制御基板の機能的な構成について]
図29は、周辺基板600における表示装置制御基板116の機能的な構成を示すブロック図である。図29に示すように、表示装置制御基板116は、第1特別図柄画像表示制御手段614と、第2特別図柄画像表示制御手段615と、演出画像表示制御手段616と、併合留保表示制御手段620と、併合留保順記憶手段626と、第1特別図柄留保数記憶手段628と、第2特別図柄留保数記憶手段630とを有している。併合留保表示制御手段620は、さらに、留保可能情報画像表示制御手段6201、第1留保情報画像表示制御手段6202、第2留保情報画像表示制御手段6203、識別符号画像表示制御手段6204および併合留保順画像表示制御手段6205を含んでいる。なお、表示装置制御基板116は、周辺制御基板610のコマンド受信手段750を介して主制御基板510から送信されたコマンドを受信する。
第1特別図柄画像表示制御手段614は、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を第1判定結果第1の判定結果表示領域115aにおいて所定の演出を行ったのちに導出表示する。
第2特別図柄画像表示制御手段615は、第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を第2判定結果第2の判定結果表示領域115bにおいて所定の演出を行ったのちに導出表示する。
演出画像表示制御手段616は、コマンド受信手段750が主制御基板510から「第1始動口390に入賞したこと」および「第2、第3始動口392,394に入賞したこと」を特定するためのコマンドを受信した順番に基づいて、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果のうちいずれかの抽選結果を導出表示する。
併合留保順表示制御手段508は、図柄表示領域115cにおいて導出される第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選結果の導出順序、第1特別図柄留保手段703によって留保されている留保数情報および第2特別図柄留保手段713によって留保されている留保数情報を、留保表示領域1150において認識可能に表示制御する。
併合留保表示制御手段620は、第1特別図柄留保手段703および第2特別図柄留保手段713にかかる留保関連情報を、留保表示領域1150において認識可能に表示制御する。
ここで、「留保関連情報」とは、例えば、第1特別図柄留保手段703または第2特別図柄留保手段713によって留保されている数を示す留保数情報、第1特別図柄留保手段703または第2特別図柄留保手段713によって留保可能であることを示す留保可能情報並びに第1特別図柄留保手段703による留保に基づく抽選結果(即ち、第1の特別図柄抽選手段700による抽選結果)および第2留保手段による留保に基づく抽選結果(即ち、第2の特別図柄抽選手段710による抽選結果)が図柄表示領域115cに導出される順序を示す留保導出順序等が相当する。
また、留保可能情報画像表示制御手段6201は、留保関連情報の一つである留保可能情報について、第1特別図柄留保手段703および第2特別図柄留保手段713のそれぞれが、予め定められた第1所定数(例えば4個)および第2所定数(例えば4個)の上限まで留保可能であるにも拘わらず、第1特別図柄留保手段703による留保が第1所定数まで留保可能であることのみを、留保表示領域1150に表示する。
第1留保情報画像表示制御手段6202および第2留保情報画像表示制御手段6203は、それぞれ、いずれも留保関連情報の一つである第1特別図柄留保手段703にかかる留保数情報および第2特別図柄留保手段713にかかる留保数情報を、留保表示領域1150に表示する。
識別符号画像表示制御手段6204は、第1留保情報画像表示制御手段6202および第2留保情報画像表示制御手段6203によって表示される第1特別図柄留保手段703にかかる留保数情報および第2特別図柄留保手段713にかかる留保数情報に、所定の識別符号を付して表示する。
併合留保順画像表示制御手段6205は、第1特別図柄留保手段703による留保数および第2特別図柄留保手段713による留保数のいずれもが1以上であるときに、図柄表示領域115cに導出される導出順序を認識可能に表示する。
併合留保順記憶手段626は、図柄表示領域115cに導出される第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選結果の導出順序を記憶する。具体的には、コマンド受信手段750が各始動口390,392,394に入賞したことを特定するための情報を主制御基板510から受信した順番に基づいて記憶する。
第1特別図柄留保数記憶手段628は、コマンド受信手段750が「第1始動口390に入賞したこと」を特定するためのコマンドを主制御基板510から受信し且つ未だ図柄表示領域115cに抽選結果の導出表示が行われていない個数を記憶する。なお、この個数は、第1特別図柄留保手段703における留保数に対応する。
第2特別図柄留保数記憶手段630は、コマンド受信手段750が「第2、第3始動口392,394に入賞したこと」を特定するためのコマンドを主制御基板510から受信し且つ未だ図柄表示領域115cに抽選結果の導出表示が行われていない個数を記憶する。なお、この個数は、第2特別図柄留保手段713おける留保数に対応する。
[留保表示領域における演出について]
次に、本実施形態における演出画像表示装置115の留保表示領域1150において行われる具体的な演出について、図30〜図35を参照しつつ説明する。図30〜図35は、いずれも、留保表示領域1150における演出を示す図である。
図30(a)は、第1特別図柄留保手段703によって留保されている留保数および第2特別図柄留保手段713によって留保されている留保数のいずれもがゼロのときの留保表示領域1150の表示態様を示す図である。このとき、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1特別図柄留保手段703により留保可能な上限値が認識可能に表示される。具体的には、第1の留保表示領域1151の第1の留保記憶表示部1151a〜第4の留保記憶表示部1151dの全てが第1表示態様で表示される。本実施形態においては、第1の表示態様で表示されている留保記憶表示部の数が、第1特別図柄留保手段703によって留保可能な留保数に相当する。一方、第2の留保表示領域1152の第5の留保記憶表示部1152a〜第8の留保記憶表示部1152dは、全て非表示となっている(図中の二点鎖線は非表示であることを意味する。以下、同じ)。
なお、第1の留保記憶表示部1151a〜第8の留保記憶表示部1152dには、それぞれ、識別符号画像表示制御手段6204によって、例えば「1」〜「8」の数字による識別符号が付されており、第1の表示態様、第2の表示態様および第3の表示態様のうちいずれかの表示態様で表示されていれば、この識別符号を認識できる(図中の第2の表示態様の場合に識別符号が認識できないが、実際にはキャラクタ表示と識別符号とを交互に表示しているため認識可能となっている)。非表示である場合には、この識別符号も認識できない。
図30(b)において、第1始動口390に遊技球が入賞して第1特別図柄留保手段703によって留保されると(具体的には、コマンド受信手段750が「第1始動口390に入賞したこと」を特定するためのコマンドを主制御基板510から受信すると)、第1の表示態様の最も端の位置である第1の留保記憶表示部1151aが、第1留保情報画像表示制御手段6202によって、第1の表示態様から第3の表示態様に表示制御される。これにより、第1特別図柄留保手段703における留保数が「1」であることが認識できる。なお、第1特別図柄留保手段703による留保数がN(Nは1以上且つ第1所定数以下の自然数)になったときは、一列に配列される第1の表示態様の最も端の位置から、第3の表示態様をN個隣接して表示する。
図30(c)において、さらに、第2始動口392または第3始動口394に遊技球が入賞すると(具体的には、コマンド受信手段750が「第2始動口392または第3始動口394に入賞したこと」を特定するためのコマンドを主制御基板510から受信すると)、第2の留保記憶表示部1151bが、併合留保順画像表示制御手段6205によって第1の表示態様から第2の表示態様に表示制御される。これにより、第1特別図柄留保手段703による留保数が1個であることおよび第2特別図柄留保手段713による留保数が1個であることを把握することができる。
また、第2始動口392または第3始動口394に遊技球が入賞すると、第5の留保記憶表示部1152aが、留保可能情報画像表示制御手段6201によって非表示から第1の表示態様に表示制御される。このとき、遊技者から見れば留保上限が増えたように感じることができ、興趣が高められる。
なお、図柄表示領域115cに導出される導出順序は、第1の留保記憶表示部1151a〜第8の留保記憶表示部1152dの順序で導出される。即ち、コマンド受信手段750が主制御基板510から受信した各始動口390,392,394への入賞順序に基づいて図柄表示領域115cに導出される。従って、図30(c)で言えば、第1の留保記憶表示部1151aに表示される第1特別図柄抽選手段700による抽選結果、第2の留保記憶表示部1151bに表示される第2特別図柄抽選手段710による抽選結果の順で導出される。このようにして、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果について、図柄表示領域115cに導出される導出順序を把握することができる。
図30(d)において、第1の留保記憶表示部1151aに表示されている第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を導出するための変動が開始されると、第1の留保記憶表示部1151aが、第2留保情報画像表示制御手段6203によって第3の表示態様から第2の表示態様に表示制御される。また、第2の留保記憶表示部1151bが、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第2の表示態様から第1の表示態様に表示制御される。なお、第5の留保記憶表示部1152aは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様に表示される(維持される)。なお、このように、第1特別図柄留保手段703による留保数がゼロであって且つ第2特別図柄留保手段713による留保数がN(Nは1以上且つ第1所定数以下の自然数)になったとき、第2の表示態様が、図30(a)に示すように一列に配列される第1の表示態様の最も端の位置である第1の留保記憶表示部1151aから隣接してN個表示される。また、第1の表示態様が、第1所定数に対応する数(例えば4個)であって且つ最も端の位置である第1の留保記憶表示部1151aからN個目の第2の表示態様に隣接する位置である第2の留保記憶表示部1151bから、第1の留保記憶表示部1151aに表示された第2の表示態様と併せて一列に配列して表示される。
図30(e)において、第1の留保記憶表示部1151aに表示されている第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を導出するための変動が開始されると、第1の留保記憶表示部1151aが、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第2の表示態様から第1の表示態様に表示制御される。また、第5の留保記憶表示部1152aが、第1の表示態様から非表示に非表示制御される。これにより、遊技者から見れば留保上限が可変するように感じる。従って、どのような場合に留保上限が増えるのかといったことに興味を抱くようになり、興趣が高められる。
図31(a)は、第1特別図柄留保手段703における留保数および第2特別図柄留保手段713における留保数との和と第1の留保表示領域1151の留保記憶表示部の数(4個)とが同じ場合における各留保記憶表示部1151a〜1152dの表示態様を示す図である。ただし、第1特別図柄留保手段703における留保数および第2特別図柄留保手段713における留保数のいずれもゼロではない。
図31(a)は、第1の留保記憶表示部1151a、第2の留保記憶表示部1151bおよび第4の留保記憶表示部1151dが、併合留保順画像表示制御手段6205によって第3の表示態様で表示されている。また、第3の留保記憶表示部1151cは、併合留保順画像表示制御手段6205によって第2の表示態様で表示されている。さらに、第5の留保記憶表示部1152aは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様で表示されている。これにより、第1特別図柄留保手段703によって留保されている留保数および第2特別図柄留保手段713によって留保されている留保数を認識することができる。また、図柄表示領域115cへの導出は、第1の留保表示部1151a,第2の留保記憶表示部1151b,第3の留保記憶表示部1151c,第4の留保記憶表示部1151dの順序で行われるので、遊技者が図柄表示領域115cへの導出順序も把握することができる。
また、第5の留保記憶表示部1152aが第1の表示態様で表示されているので、第1特別図柄留保手段703によって留保可能な留保数が残り1個であることが把握できる。
図31(b)において、第2始動口392または第3始動口394に遊技球が入賞すると、併合留保順画像表示制御手段6205によって第5の留保記憶表示部1152aが第1の表示態様から第2の表示態様に表示制御される。また、第6の留保記憶表示部1152bが、留保可能情報画像表示制御手段6201によって非表示から第1の表示態様に表示制御される。
図31(c)において、第1の留保記憶表示部1151aに表示されている第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を導出するための変動が開始されると、各留保記憶表示部に表示される第2の表示態様および第3の表示態様が、一つずつ紙面前方からみた左方向にシフトされる。具体的には、第2の留保記憶表示部1151bの表示が第1の留保記憶表示部1151aの表示に、第3の留保記憶表示部1151cの表示が第2の留保記憶表示部1151bの表示に、第4の留保記憶表示部1151dの表示が第3の留保記憶表示部1151cの表示に、第5の留保記憶表示部1152aの表示が第4の留保記憶表示部1151dの表示に、それぞれシフトされる。そして、第5の留保記憶表示部1152aは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第2の表示態様から第1の表示態様に表示制御される。また、第6の留保記憶表示部1152bは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様が維持される。このとき、遊技者から見て、留保の上限が変化したと感じることはない。
図31(d)において、第1の留保記憶表示部1151aに表示されている第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を導出するための変動が開始されると、図31(c)と同様に、各留保記憶表示部に表示される第2の表示態様および第3の表示態様が、一つずつ紙面前方からみた左方向にシフトされる。
図31(e)において、第1の留保記憶表示部1151aに表示されている第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を導出するための変動が開始されると、各留保記憶表示部に表示される第2の表示態様および第3の表示態様が、一つずつ紙面前方からみた左方向にシフトされる。具体的には、第2の留保記憶表示部1151bの表示が第1の留保記憶表示部1151aの表示に、第3の留保記憶表示部1151cの表示が第2の留保記憶表示部1151bの表示に、それぞれシフトされる。そして、第6の留保記憶表示部1152bは、第1の表示態様から非表示にされる。また、第5の留保記憶表示部1152aは、留保表示領域1150によって第1の表示態様に表示される(維持される)。これにより、遊技者は、留保の上限値が可変するように感じる。
図32(a)は、第1特別図柄留保手段703による留保数が第1所定数と同じ4個であって且つ第2特別図柄留保手段713による留保数がゼロである場合の留保表示領域1150の表示態様を示している。このとき、第1の留保表示領域1151の各留保記憶表示部1151a〜1151dは、第1留保情報画像表示制御手段6202によって第3の表示態様で表示制御されている。また、第2の留保表示領域1152の各留保記憶表示部1152a〜1152dは、非表示となっている。
図32(b)において、第2始動口392または第3始動口394に遊技球が入賞すると、第5の留保記憶表示部1152aが、併合留保順画像表示制御手段6205によって非表示から第2の表示態様に表示制御される。これにより、遊技者から見れば、留保上限を超えて留保されたように感じ、興趣が高められる。
図33(a)は、第2特別図柄留保手段713による留保数が第2所定数に達していることを示しており、第1の留保表示領域1151の各留保表示部1151a〜1151dの全てが、第2留保情報画像表示制御手段6203によって第2の表示態様で表示制御されている。また、第2の留保表示領域1152の各留保表示部1152a〜1152dの全てが、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様で表示制御されている。このとき、遊技者から見れば、留保上限が第1所定数および第2所定数の和である8個まで増えたように感じ、興趣が高められる。なお、このように、第1特別図柄留保手段703による留保数がゼロであって且つ第2特別図柄留保手段713による留保数がNになったとき(Nは1以上且つ第1所定数以下の自然数)、N個の第2の表示態様と第1所定数に相当する個数の第1の表示態様が表示される。このとき、N個の第2の表示態様が、一列に配列される第1の表示態様の最も端の位置である第1の留保記憶表示部1151aから隣接してN個表示されると共に、第1所定数に相当する個数の第1の表示態様が、最も端の位置である第1の留保記憶表示部1151aからN個目の第2の表示態様に隣接する位置(例えばN=4であれば第5の留保記憶表示部1152aの位置)から、第2の表示態様と併せて一列に配列表示される。なお、識別符号は、1に対応する識別符号から第1所定数とNとの和(図33(a)では8)に対応する識別符号までが、最も端の位置である第1の留保記憶表示部1151aから順に表示される。
図33(a)のような状態は、例えば普通図柄抽選手段720が遊技者に有利な抽選を行う所謂「時短遊技状態」である場合に発生しやすい。「時短遊技状態」であれば一対の可動片396が頻繁に開閉動作することから、第3始動口394に遊技球が入賞し易くなるからである。
なお、このとき、第2始動口392に遊技球が入賞すると、コマンド受信手段750は、「第2始動口392または第3始動口394に入賞したこと」を特定するコマンドを周辺基板600から受信するものの、第2特別図柄留保手段713における留保数を特定するためのコマンドも受信する。即ち、第2特別図柄留保手段713における留保数が第2所定数(上限)であるとき、第2特別図柄留保手段713における留保数を特定するためのコマンドを受信しても、第2所定数を超えて留保することができないため、第1の留保表示領域1151および第2の留保表示領域1152の各留保記憶表示部1151a〜1152dの全ての表示が、留保可能情報画像表示制御手段6201によって維持される(図33(b)参照)。
図33(c)において、第1の留保記憶表示部1151aに表示されている第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を導出するための変動が開始されると、各留保記憶表示部に表示される第2の表示態様が、一つずつ紙面前方からみた左方向にシフトされる。具体的には、第2の留保記憶表示部1151bの表示が第1の留保記憶表示部1151aの表示に、第3の留保記憶表示部1151cの表示が第2の留保記憶表示部1151bの表示に、第4の留保記憶表示部1151dの表示が第3の留保記憶表示部1151cの表示に、それぞれシフトされる。そして、第4の留保記憶表示部1151dの表示が、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第2の表示態様から第1の表示態様に表示制御される。また、第8の留保記憶表示部1152dが非表示となる。また、第6の留保記憶表示部1152bおよび第7の留保記憶表示部1152cは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様が維持される。
図34(a)は、第1特別図柄留保手段703による留保数が2個、第2特別図柄留保手段713による留保数が3個の場合における留保表示領域1150の表示態様を示している。第1の留保記憶表示部1151aおよび第4の留保記憶表示部1151dは、併合留保順画像表示制御手段6205によって第3の表示態様に表示制御されている。第2の留保記憶表示部1151b、第3の留保記憶表示部1151cおよび第5の留保記憶表示部1152aは、併合留保順画像表示制御手段6205によって第2の表示態様に表示制御されている。第6の留保記憶表示部1152bおよび第7の留保記憶表示部1152cは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様に表示制御されている。
図34(b)において、第1始動口390に遊技球が入賞すると、第6の留保記憶表示部1152bが、併合留保順画像表示制御手段6205によって第1の表示態様から第3の表示態様に表示制御される。これにより、遊技者が先だって留保上限が増えたと感じたことは、実際に留保上限が増えていないけれども増えたように見せかけるような単なる演出ではなかったことを確認でき、興趣の低下を抑制できる。即ち、実際に留保上限が増加したという感情を実感できる。
図34(c)において、第1の留保記憶表示部1151aに表示されている第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を導出するための変動が開始されると、各留保記憶表示部に表示される第2の表示態様および第3の表示態様が、一つずつ紙面前方からみた左方向にシフトされる。具体的には、第2の留保記憶表示部1151bの表示が第1の留保記憶表示部1151aの表示に、第3の留保記憶表示部1151cの表示が第2の留保記憶表示部1151bの表示に、第4の留保記憶表示部1151dの表示が第3の留保記憶表示部1151cの表示に、第5の留保記憶表示部1152aの表示が第4の留保記憶表示部1151dの表示に、第6の留保記憶表示部1152bの表示が第5の留保記憶表示部1152aの表示に、それぞれシフトされる。そして、第6の留保記憶表示部1152bの表示が、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第3の表示態様から第1の表示態様に表示制御される。また、第7の留保記憶表示部1152cは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様が維持される。
図34(d)において、第2始動口392または第3始動口394に遊技球が入賞すると、第6の留保記憶表示部1152bが、併合留保順画像表示制御手段6205によって第1の表示態様から第2の表示態様に表示制御される。また、第8の留保記憶表示部1152dが、留保可能情報画像表示制御手段6201によって非表示から第1の表示態様に表示制御される。なお、第1の留保記憶表示部1151a、第2の留保記憶表示部1151b、第3の留保記憶表示部1151c、第4の留保記憶表示部1151dおよび第5の留保記憶表示部1152aの表示態様は維持される。これにより、遊技者から見れば、留保上限が増加したように感じ、興趣を高めることができる。
しかも、第2始動口392または第3始動口394に遊技球が入賞することに伴って、第2の留保表示領域1152の各留保記憶表示部1152a〜1152dが、非表示から第1の表示態様または第2の表示態様に表示制御される。このように、留保上限が増加するように遊技者が感じることによって興趣が高められる。
図34(e)において、第1の留保記憶表示部1151aに表示されている第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を導出するための変動が開始されると、各留保記憶表示部に表示される第2の表示態様および第3の表示態様が、一つずつ紙面前方からみた左方向にシフトされる。具体的には、第2の留保記憶表示部1151bの表示が第1の留保記憶表示部1151aの表示に、第3の留保記憶表示部1151cの表示が第2の留保記憶表示部1151bの表示に、第4の留保記憶表示部1151dの表示が第3の留保記憶表示部1151cの表示に、第5の留保記憶表示部1152aの表示が第4の留保記憶表示部1151dの表示に、第6の留保記憶表示部1152bの表示が第5の留保記憶表示部1152aの表示に、それぞれシフトされる。そして、第6の留保記憶表示部1152bの表示が、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第2の表示態様から第1の表示態様に表示制御される。第7の留保記憶表示部1152cは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様が維持される。第8の留保記憶表示部1152dは非表示となる。
図35(a)は、第1特別図柄留保手段703による留保数が1個、第2特別図柄留保手段713による留保数が4個の場合における留保表示領域1150の表示態様を示している。第1の留保記憶表示部1151a、第2の留保記憶表示部1151b、第3の留保記憶表示部1151cおよび第4の留保記憶表示部1151dは、併合留保順画像表示制御手段6205によって第2の表示態様に表示制御されている。第5の留保記憶表示部1152aは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第3の表示態様に表示制御されている。また、第6の留保記憶表示部1152b、第7の留保記憶表示部1152cおよび第8の留保記憶表示部1152dは、留保可能情報画像表示制御手段6201によって第1の表示態様に表示されている。
なお、このとき、第2始動口392または第3始動口394に遊技球が入賞すると、コマンド受信手段750は、「第2始動口392または第3始動口394に入賞したこと」を特定するコマンドを周辺基板600から受信するものの、第2特別図柄留保手段713における留保数を特定するためのコマンドも受信する。即ち、第2特別図柄留保手段713における留保数が第2所定数(上限)であるとき、第2特別図柄留保手段713における留保数を特定するためのコマンドを受信しても、第2所定数を超えて留保することができないため、第1の留保表示領域1151および第2の留保表示領域1152の各留保記憶表示部1151a〜1152dの全ての表示が、併合留保順画像表示制御手段6205によって維持される(図35(b)参照)。
図35(c)において、第1始動口390に遊技球が入賞すると、コマンド受信手段750は、「第1始動口390に入賞したこと」を特定するコマンドを周辺基板600から受信する。これに伴って、第1特別図柄留保手段703における留保数を特定するためのコマンドも受信する。第1始動口390に遊技球が入賞する前(図35(b)を参照)は、第1特別図柄留保手段703による留保数が1個であるため、第6の留保記憶表示部1152bが、併合留保順画像表示制御手段6205によって第1の表示態様から第3の表示態様に表示制御される。
このように、上述した本実施形態の遊技機は、以下の構成を備える。なお、以下の構成1〜39は単独で、若しくは、適宜組み合わされて備えられている。
[構成1]
遊技領域が形成され、当該遊技領域に向けて打ち込まれた遊技媒体が流下可能な遊技盤と、
前記遊技盤の遊技領域に設けられ、当該遊技領域に向けて打ち込まれた遊技媒体を受け入れ可能な始動口と、
遊技領域に向けて打ち込まれた遊技媒体が前記始動口に受け入れられたことを検出する始動検出手段と、
前記始動検出手段による遊技媒体の検出に応じて、少なくとも第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かを判定する当否判定手段と、
前記遊技盤の遊技領域であって前記遊技媒体の流下方向について前記始動口よりも上流側に設けられ、少なくとも前記当否判定手段による判定結果および所定の演出画像を表示可能な演出画像表示手段と、
前記遊技盤の遊技領域に設けられ、遊技領域に向けて打ち込まれた遊技媒体を受け入れ困難な閉状態と当該閉状態よりも遊技領域に向けて打ち込まれた遊技媒体を受け入れ容易な開状態との間で開閉動作可能な開閉装置と、
前記開閉装置の開閉動作を実行可能な開閉動作制御手段と、
前記遊技領域に向けて打ち込まれた遊技媒体が前記開閉装置に受け入れられたことを検出する開閉装置入賞検出手段と、
少なくとも前記開閉装置入賞検出手段による遊技媒体の検出に応じて遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、
前記当否判定手段により少なくとも第1の特別当たりに当選したと判定されたことに応じて、多量の遊技媒体が受け入れられるように前記開閉装置の開放を維持すると共に当該開閉装置の開閉動作を複数回連続して行う特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記当否判定手段により小当たりに当選したと判定されたことに応じて、前記開閉装置の開放を行う小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段と、を含み、
前記開閉装置が、
前記遊技媒体の流下方向について前記始動口よりも下流側に設けられ、前記特別遊技実行手段により特別遊技が実行されているときに前記開閉動作制御手段による開閉動作を実行可能な特別遊技用開閉装置と、
前記特別遊技実行手段により特別遊技が実行されているときに前記開閉動作制御手段による開閉動作を実行可能であると共に、当該開閉動作制御手段による開閉動作の実行中に受け入れた遊技媒体が演出に用いられる演出用開閉装置と、から少なくとも構成されており、
前記小当たり遊技実行手段が、前記当否判定手段により小当たりに当選したと判定されたことに応じて、前記演出用開閉装置の開閉動作を、前記開閉動作制御手段によって2回以上実行し、
前記特別遊技実行手段が、
前記当否判定手段により第1の特別当たりまたは第2の特別当たりに当選したと判定されたことに応じて、前記演出用開閉装置の開閉動作を、前記小当たり遊技実行手段によって実行される前記開閉動作制御手段による前記演出用開閉装置の開閉動作回数と同じ回数だけ実行すると共に、
前記当否判定手段による判定結果が第1の特別当たりであるときは、前記特別遊技用開閉装置の所定回数の開閉動作を、前記小当たり遊技実行手段によって実行される前記開閉動作制御手段による前記演出用開閉装置の開閉動作回数と同じ回数だけ実行したのち、さらに前記開閉動作制御手段によって連続して実行することを特徴とする。
これによれば、遊技領域が形成された遊技盤5には、遊技媒体(遊技球)を受け入れ可能な始動口(第1始動口390)と、遊技媒体の流下方向について始動口よりも上流側に設けられる演出画像表示手段(演出画像表示装置115)と、開閉動作制御手段738によって開閉動作可能な開閉装置(演出用開閉装置398および特別遊技用開閉装置400)と、遊技媒体払出手段(球払出装置170)とが設けられている。始動口(第1始動口390)に遊技球が受け入れられると(入賞すると)、始動検出手段(第1始動口センサ580)によって検出され、少なくとも第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かが当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)によって判定される。演出画像表示手段(演出画像表示装置115)は、当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)による判定結果および所定の演出画像を表示する。開閉装置(演出用開閉装置398)は、始動口(第1始動口390)よりも下流側に設けられる特別遊技用開閉装置400と、前記遊技媒体の流下方向について前記始動口よりも上流側に設けられ、受け入れた遊技媒体が演出に用いられる演出用開閉装置398とから少なくとも構成されている。遊技媒体が開閉装置(演出用開閉装置398または特別遊技用開閉装置400)に受け入れられると開閉装置入賞検出手段(演出用開閉装置カウントセンサ570および特別遊技用開閉装置カウントセンサ576)によって検出され、遊技媒体払出手段(球払出装置170)によって遊技媒体が払い出される。当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)により小当たりに当選したと判定されると、小当たり遊技実行手段732が、開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置398の開閉動作を2回実行する。当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)によって第1の特別当たりまたは第2の特別当たりに当選したと判定されると、特別遊技実行手段730が、小当たり遊技実行手段732によって実行される開閉動作制御手段738による演出用開閉装置398の開閉動作回数と同じ回数だけ実行する。当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)による判定結果が第1の特別当たりであるときは、特別遊技用開閉装置400の開閉動作を、小当たり遊技実行手段732によって実行される開閉動作制御手段738による演出用開閉装置398の開閉動作回数と同じ回数だけ実行したのち、さらに開閉動作制御手段738によって所定回数連続して実行する。
従って、開閉装置(演出用開閉装置398)に受け入れられた遊技媒体(遊技球)が演出に用いられるので、遊技者は、緊張感を持って演出に拘わることが可能となり、興趣の低下を抑制できる。しかも、開閉装置が開閉動作したタイミングでなければ遊技球が開閉装置に受け入れられないので、遊技者は、遊技球が開閉装置に入賞されるように遊技に集中することとなり、興趣の低下を抑制できる。
また、演出用開閉装置398を、遊技媒体の流下方向について始動口(第1始動口390)よりも上流側に設けている。これは、遊技領域37に向けて打ち込まれた遊技媒体が開閉装置に到達するまでの時間が短くなるので、開閉装置の開閉動作が行われた際に、より確実に開閉動作に遊技媒体(遊技球)を入賞させることができるからである。これにより、遊技領域37に向けて打ち込んだ遊技媒体(遊技球)が開閉装置になかなか到達しないことに起因する興趣の低下を抑制できる。なお、好ましくは、演出画像表示手段(演出画像表示装置115)よりも上流側である。ところが、この場合、開閉装置への遊技媒体の入賞を視認し難くなってしまい、興趣が低下する。特別遊技が実行されているとき、遊技者は、開閉装置に上限(例えば9球)まで遊技球を入賞させようとするため、開閉装置への遊技媒体の入賞を視認し難くなってしまうと、開閉装置にどの程度の量の遊技媒体が入賞したか分からなくなってしまい。興趣が低下する。従って、演出に用いられる遊技媒体(遊技球)を受け入れる演出用開閉装置398を設けると共に、遊技媒体の流下方向について始動口よりも下流側に特別遊技用開閉装置400を設け、第1の特別当たりに当選したことに応じて演出用開閉装置398の開閉動作を2回(2ラウンド)実行し、そののち、さらに特別遊技用開閉装置400の開閉動作を所定回数(所定ラウンド数)連続して実行する。これにより、演出用開閉装置398の開閉動作を実行することによって遊技媒体を用いた演出に遊技者が拘わることが可能であると共に、そののち、特別遊技用開閉装置400の開閉動作を実行することによって、特別遊技用開閉装置400への遊技媒体の入賞を視認し易くなるので、興趣の低下を抑制できる。
さらに、第1の特別当たりに当選したときは、演出用開閉装置398の開閉動作が2回(2ラウンド)実行されたのちに特別遊技用開閉装置400の開閉動作が実行されるので、演出用開閉装置398に入賞しなかった遊技媒体が特別遊技用開閉装置400に入賞する可能性もある。これにより、演出用開閉装置398に入賞しなかった遊技球は、演出に用いられることはないものの特別遊技用開閉装置400に入賞する期待感を持つことができる。特別遊技用開閉装置400に遊技球が入用すると球払出装置170によって遊技媒体が遊技者に払い出されるので、遊技者は、遊技領域37に向けて打ち込んだ1球の遊技球について段階的な楽しみを持つことができ、興趣の低下を抑制できる。
さらに、当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)による判定結果が小当たりまたは第2の特別当たりのとき、小当たり遊技実行手段732または特別遊技実行手段730が、開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置398の開閉動作を2回実行する。従って、当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)による判定結果が、第1の特別当たり、第2の特別当たりおよび小当たりのいずれであっても、先ずは開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置398の開閉動作が同じ回数(2回)だけ実行される。そして、当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)による判定結果が第1の特別当たりの場合にのみ、さらに、開閉動作制御手段738によって特別遊技用開閉装置400の開閉動作が実行される。これにより、開閉装置(演出用開閉装置398および特別遊技用開閉装置400)の開閉動作のパターンが複雑化しないため、開閉動作制御手段738による開閉装置(演出用開閉装置398および特別遊技用開閉装置400)の開閉動作制御が容易となる。また、遊技者にとっても、開閉装置(演出用開閉装置398および特別遊技用開閉装置400)の開閉動作のパターンが分かりやすく、興趣の低下を抑制できる。
また、当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)による判定結果が、第1の特別当たり、第2の特別当たりおよび小当たりのうちいずれに当選した場合であっても、小当たり遊技実行手段732または特別遊技実行手段730が、開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置398の開閉動作を2回実行する。従って、演出用開閉装置398への入賞機会が複数回となり、1回目の演出用開閉装置398の開閉動作が実行されたときに演出用開閉装置398に入賞させることができなかった場合であっても2回目の機会がある。これにより、遊技者は、安心して遊技を行うことができ、興趣の低下を抑制できる。
なお、上記構成1における「始動口」および「当否判定手段」は、ぞれぞれ、本実施形態の「第1始動口390」および「第1特別図柄当否判定手段704」が相当する。ただし、本実施形態のように、始動口および当否判定手段が複数ある場合、上記構成1における「始動口」および「当否判定手段」は、ぞれぞれ、本実施形態の「第2始動口392または第3始動口394」および「第2特別図柄当否判定手段714」であっても良い。
また、「多量の遊技媒体が受け入れられるように」とは、「小当たり遊技または第2の特別遊技が実行される場合よりも多量の遊技媒体が受け入れられるように」であることを意味する。具体的には、「当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)により第2の特別当たりに当選したと判定されたことに応じて開閉装置397(演出用開閉装置398および特別遊技用開閉装置400)の開閉動作が実行された場合に、当該開閉装置397に受け入れられる遊技媒体(遊技球)の数よりも多量の遊技媒体が受け入れられるように」の意味である。
また、第1の特別遊技実行手段730によって実行される開閉動作制御手段738による演出用開閉装置398の1ラウンド当たりの開閉動作時間は、当否判定手段(第1特別図柄当否決定手段704または第2特別図柄当否決定手段714)による判定結果が第1の特別当たりの場合は例えば最大で30秒であり、第2の特別当たりの場合は例えば最大で1.8秒である。これにより、第1の特別遊技が実行される場合は、小当たり遊技または第2の特別遊技が実行される場合よりも多量の遊技媒体が受け入れられる。
また、上記特別遊技実行手段の構成のうち「前記当否判定手段により少なくとも第1の特別当たりに当選したと判定されたことに応じて、多量の遊技媒体が受け入れられるように前記開閉装置の開放を維持する」は、「前記当否判定手段により少なくとも第1の特別当たりに当選したと判定されたことに応じて、前記開閉装置の開放を維持することによって多量の遊技媒体の受け入れを可能にする」と同意である。
[構成2]
構成1に記載の遊技機において、
前記特別遊技実行手段により特別遊技が実行されたのちに、前記当否判定手段による第1の特別当たりまたは第2の特別当たりへの当選判定確率が高くなる確率変動遊技を実行する確変遊技実行手段をさらに含むことを特徴とする。
これによれば、当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)による判定結果が第1の特別当たりまたは第2の特別当たりであるとき、特別遊技実行手段730によって特別遊技が実行されたのち、第1の特別当たりまたは第2の特別当たりへの当選確率が高くなる。換言すれば、当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714)による判定結果が小当たりであっても、小当たり遊技実行手段732によって小当たり遊技が実行されたのち、第1の特別当たりまたは第2の特別当たりへの当選確率が高くなることはない。
従って、開閉動作制御手段738によって演出用開閉装置398の開閉動作が2回実行されたとき、遊技者は、かかる演出用開閉装置398の開閉動作が、第2の特別当たりであることによるものなのか、小当たりであることによるものなのか分からない。これにより、特別遊技または小当たり遊技が実行されたのち、遊技者は、第1の特別当たりまたは第2の特別当たりへの当選確率が高くなっているかどうか疑心暗鬼になりながら遊技を行うこととなり、興趣の低下を抑制できる。
[構成3]
構成1または2に記載の遊技機において、
前記遊技媒体の流下方向について前記演出用開閉装置よりも下流側に設けられ、前記開閉動作制御手段による前記演出用開閉装置の開閉動作の実行中に受け入れられた遊技媒体を用いて特別遊技状態の発生に拘わる情報を所定の演出にて行う演出用役物をさらに含み、
前記演出用役物が、
前記遊技媒体を用いた演出を行う演出側領域および装飾側領域を有していると共に、前記演出側領域および前記装飾側領域のうちいずれかを視認可能となるように回転自在に設けられており、
前記演出画像表示装置における演出に関連して演出を行う場合にのみ、前記演出側領域を視認可能となることを特徴とする。
これによれば、演出用開閉装置398の開閉動作の実行中に受け入れられた(入賞した)遊技媒体を用いて演出を行う演出用役物420が、遊技媒体の流下方向について演出用開閉装置398よりも下流側に設けられている。この演出用役物420は、演出画像表示装置115による所定の演出とは異なる演出を行う演出側領域と装飾側領域とを有しており、演出側領域および装飾側領域のうちいずれかを視認可能となるように回転自在に設けられている。そして、演出画像表示装置115における演出に関連して演出を行う場合にのみ、演出側領域を視認可能となる。
従って、遊技者は、常には装飾側領域を視認可能となるので、演出用役物420によって演出が行われることに期待感を抱くことなく、遊技に集中することができる。これにより、演出用役物420による演出によって興趣を高めつつ、演出用役物420による演出頻度が少ないことに起因する興趣の低下を抑制できる。
また、演出用役物420は、演出画像表示装置115の左右いずれかの一旦側に配置されていることが好ましい。これにより、演出画像表示装置115による演出と演出用役物420による演出とを関連付けて行った場合であっても、両演出を視認することができるので、興趣の低下を抑制できる。
また、遊技領域37に向けて打ち込まれた遊技球は、演出画像表示装置115の左右いずれか一方のみを流下できれば良い。従って、遊技球が流下する側とは反対側の領域は所謂「デッドスペース」となる。よって、演出用役物420が演出画像表示装置115の左右いずれかの一旦に設けられることによって、かかるデッドスペースを有効に活用することができる。なお、演出画像表示装置115の上方は遊技球が打ち込まれる領域であり、演出画像表示装置115の下方は遊技球が流下する領域であることから、演出用役物420を演出画像表示装置115の上方または下方に設けると、演出画像表示装置115の縮小化が余儀なくされ、興趣の低下に繋がってしまう。そこで、演出用役物420が演出画像表示装置115の左右いずれかの一旦に設けられることによって、演出画像表示装置115を縮小化することなく演出用役物420を設けることができるので、演出画像表示装置115の演出による興趣の低下を抑制できると共に、演出画像表示装置115による演出と演出用役物420による演出とを関連付けることによって、遊技機全体の興趣を高めることが可能となる。
なお、「特別遊技状態の発生に拘わる情報」とは、特別遊技状態が発生するか否か(即ち第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による抽選において第1の特別当たりまたは第2の特別当たりに当選したと判定されるか否か)のみを意味するのではなく、例えば、本実施形態のように、演出画像表示装置115において特別演出を実施するか否かを報知するものであっても良い。特別演出は、第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選結果(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714による判定結果)が第2の特別当たりまたは小当たりのときに行われる演出である。即ち、第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選結果が第2の特別当たりであれば、演出用開閉装置398の開閉動作の終了後に、所謂「確変遊技状態」が発生するので、特別遊技が発生し易くなる。一方、第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選結果が小当たりである場合には、通常遊技状態が継続する。従って、特別演出の実施可否を報知するものであっても、「特別遊技状態の発生に拘わる情報」に相当する。なお、この明細書において、「通常遊技状態」とは、特別遊技状態、確変遊技状態および時短遊技状態のいずれでもない遊技状態を意味する。
[構成4]
構成3に記載の遊技機において、
前記演出用開閉装置から複数の遊技球が受け入れられたとき、当該複数の遊技球のうち、前記演出用役物による演出に用いられる遊技球のみを振り分けて前記演出用役物の内部に受け入れる振分機構をさらに含むことを特徴とする。
これによれば、演出用開閉装置398から複数の遊技球が導かれた場合であっても、演出に用いられる遊技球のみを演出用役物420に振り分けることができる。従って、演出に用いられない無用な遊技球が演出用役物420の内部に導かれることに起因する興趣の低下を抑制できる。
[構成5]
構成3または4に記載の遊技機において、
前記演出用開閉装置が開状態であるときに、当該演出用開閉装置から受け入れられた遊技球を、前記演出用役物に向けて転動可能な役物誘導路をさらに含み、
前記役物誘導路が、当該役物誘導路上を転動する遊技球を視認可能に構成されていることを特徴とする。
遊技球が演出用役物420に向けて転動する様子を視認できるので、遊技者は、遊技球を用いた演出が確実に行われるといった安心感を享受でき、興趣の低下を抑制できる。
[構成6]
構成3〜5のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記演出用役物が、
遊技球を受け入れ可能な第1の演出口および第2の演出口と、
遊技球が転動可能であると共に当該遊技球が前記第1の演出口または前記第2の演出口のいずれかに導かれるようにシーソー状に揺動可能な演出樋と、を含み、
前記振分機構が、前記開閉装置から複数の遊技球が受け入れられた場合であっても、1球の遊技球のみを、前記演出用役物に振り分けることを特徴とする。
これによれば、1球の遊技球のみが、シーソー状に揺動される演出樋(第1演出樋426)上を転動するので、第1の演出口または第2の演出口に受け入れられそうになったとき、ドキドキハラハラ感を遊技者が感じることとなり、興趣が高められる。
なお、演出用役物420は役物収容体422を有しており、第1の演出口432、第2の演出口436および第1演出樋426は、この役物収容体422内に収容されている。さらにこの役物収容体422には内部役物(フィギュア424)が収容されており、第1演出樋426は、このフィギュア424が作動することによってシーソー状に揺動する。また、フィギュア424の作動は、内部役物動作実行手段(球振分部モータ668)により行われる。即ち、内部役物動作実行手段(球振分部モータ668)は、内部役物(フィギュア424)を、役物収容体422に受け入れられた遊技球を用いた演出(第1演出樋426をシーソー状に揺動させて第1演出樋426上の遊技球を転動させる演出)を行うように作動させる。
[構成7]
構成6に記載の遊技機において、
前記演出樋の一方の端部側には第1の演出口が配置され、前記演出樋の他方の端部側には第2の演出口に遊技球を誘導する第2演出樋誘導口が配置され、前記第1の演出口の直下方には、前記第2の演出口が配置されていると共に、
前記演出画像表示手段が、前記第1の演出口および前記第2の演出口のうちいずれに遊技球が導かれると当たりであるかを報知することを特徴とする。
これによれば、第1の演出口432および第2の演出口436のうちいずれの演出口に遊技球が導かれれば当たりであるかを容易に把握できる。従って、演出用役物420による演出が行われているとき、遊技者は、いずれの演出口が当たりの演出口であるかを容易に把握できるので、興趣の低下を抑制できる。
[構成8]
構成6または7に記載の遊技機において、
前記演出用役物による演出毎に、当たりの演出口と外れの演出口とを決定する演出抽選手段をさらに含むことを特徴とする。
これによれば、当たりの演出口と外れの演出口とが演出用役物420による演出毎に決定されるので、単調な遊技を回避できる。これにより、演出用役物420による演出が行われる際に、遊技者は、いずれの演出口が当たりであるのかに注意を惹かれ、興趣が高められる。
[構成9]
構成6〜8のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記第2の演出口と前記第2演出樋誘導口とが同一色であると共に、
前記第1の演出口が、前記第2の演出口および前記第2演出樋誘導口とは異なる色であることを特徴とする。
これによれば、第2の演出口436と第2演出樋誘導口434とが同一色であるので、第1演出樋426上を転動する遊技球を左右に振り分ける演出を行いつつ、演出画像表示手段(演出画像表示装置115)によって第1の演出口432および第2の演出口436のうちいずれに遊技球が導かれると当たりであるかを報知する演出を行うことが可能となり、興趣が高められる。
なお、「同一色」とは、物理的に完全な同一色に限定されるものではなく、遊技者から見て同一色であると認識できる程度に同一であれば良い。また、「異なる色」とは、遊技者から見て異なる色であると認識できる程度に異なっていれば良い。
[構成10]
構成1〜9のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技盤の遊技領域であって且つ遊技媒体の流下方向について前記始動口よりも上流側に配置される主役物をさらに含み、前記遊技媒体が遊技球であると共に、前記始動口が第1始動口であって、
前記主役物が、
山部および当該山部の両側に形成された谷部を有し、前記山部と前記各谷部とが波状に連なると共に、遊技球が往復転動自在な第1ステージと、
高台部および当該高台部の両端から当該高台部とは反対側に向けて下方に湾曲する湾曲部を有し、遊技媒体の流下方向について前記第1ステージよりも下流側に形成されると共に、遊技球が往復転動自在な第2ステージと、を含み、
前記高台部に対応する位置であって且つ前記第2ステージに沿う後方側には、前記遊技球の直上方まで遊技球を導くことが可能な誘導口が形成されており、
前記高台部が、当該高台部の両端から前記誘導口に対応する位置に向けて下方に傾斜しており、
前記第1ステージに沿う後方側には、遊技球を受け入れ可能な第2始動口が設けられていることを特徴とする。
これによれば、遊技領域37に向けて打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技盤5には、遊技媒体の流下方向について第1始動口390よりも上流側には、主役物(センター役物300)が設けられている。センター役物300は、第1ステージ330および遊技球の流下方向について第1ステージ330よりも下流側に形成された第2ステージ350を含んでいる。第1ステージ330は、山部332およびこの山部332の両側に形成された谷部334を有しており、この山部332と谷部334とが波状に連なっているため、遊技球は、第1ステージ330上を往復転動可能となっている。第1ステージ330上を転動する遊技球が第1ステージ330から落下すると、かかる遊技球は、遊技球の流下方向について第1ステージ330よりも下流側に形成された第2ステージ350に導かれる。第2ステージ350は、高台部352とこの高台部352の両端から高台部352とは反対側に向けて下方に湾曲する湾曲部354を有しており、遊技球が往復転動可能となっている。高台部352に対応する位置であって且つ第2ステージ350に沿う後方側には、第1始動口390の直上方まで遊技球を導くことが可能な誘導口(第1始動誘導口368)が形成されている。これにより、第2ステージ350上を転動する遊技球は、第1始動誘導口368に導かれるかまたは第2ステージ350から落下する。高台部352は両端から第1始動誘導口368に対応する位置に向けて下方に傾斜している。さらに、第1ステージ330に沿う後方側には、遊技球を受け入れが可能な第2始動口392が設けられている。
従って、第1ステージ330上を転動する遊技球が第1ステージ330から落下すると、かかる遊技球は、第2ステージ350に導かれて第2ステージ350上を転動する可能性が高い。第2ステージ350の高台部352は両端から誘導口に対応する位置に向けて下方に傾斜しているので、第2ステージ350上を転動する遊技球は、第1始動誘導口368に導かれやすく、これにより、第2ステージ350上を転動する遊技球は、第1始動誘導口368を経由して第1始動口390の直上方まで導かれる期待感が高まる。
このようにして、ステージ330,350上において遊技球が所謂「遊ぶ」こととなり、ステージ上における遊技球の演出効果が高められ、興趣の低下を抑制できる。
また、第1ステージ330に沿う後方側には、遊技球が受け入れられると遊技に関連する動作が実行される第2始動口392が設けられているので、第1ステージ330上を転動している遊技球が第2始動口392に入賞する可能性がある。その結果、第1ステージ330上における遊技球の所謂「遊び」のバリエーションがさらに増えるので、その分ステージ上における遊技球の演出効果が高められ、興趣が高められる。しかも、第2始動口392が第1ステージ330に沿う後方側に設けられることによって、第1ステージ330上を転動する遊技球および第2始動口392に入賞する遊技球が所謂「遊ぶ」態様を視認することができるので、さらに興趣が高められる。
また、第1ステージ330上を転動して遊技球が第2始動口392に入賞しなかった場合であっても、第1ステージ330から第2ステージ350に遊技球が導かれて、かかる遊技球が第1始動誘導口368を経由して第1始動口390に入賞するという二重の期待感を遊技者が感じることができるので、興趣が高められる。
なお、「高台部に対応する位置」とは、遊技球が転動可能な方向(即ち高台部352と湾曲部354とを結ぶ方向)に沿うと共に第2ステージ350の高台部352に隣接する位置を意味する。「第2ステージに沿う」とは、遊技球が転動可能な方向(即ち山部332と谷部334とを結ぶ方向)に、第2ステージ350に沿うことを意味する。
また、「後方側」とは、遊技者から見て後方側であることを意味する。即ち、主役物(センター役物300)は遊技盤5から遊技者側に向けて突出して設けられており、このセンター役物300が遊技盤5から突出する側とは反対方向の側であることを意味する。
また、「高台部の両端」とは、高台部352と湾曲部354との境界を意味する。
また、「誘導口に対応する位置」とは、誘導口(第1始動誘導口368)に隣接する位置であることを意味する。即ち、第1始動誘導口368と前後方向(センター役物300が遊技盤5から突出する方向)に平行な位置である。
また、「山部に対応する位置」とは、第1ステージ330の山部332に隣接する位置であることを意味する。即ち、山部332と前後方向(センター役物300が遊技盤5から突出する方向)に平行な位置である。
なお、構成10に記載の遊技機は、さらに、遊技領域37に向けて打ち込まれた遊技球が第2始動口392に受け入れられたことを検出する始動検出手段(第2始動口センサ582)を含んでおり、この始動検出手段(第2始動口センサ582)による遊技球の検出に応じて、少なくとも第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かが当否判定手段(第2特別図柄当否判定手段714)によって判定される。そして、特別遊技実行手段730および小当たり遊技実行手段732は、第2特別図柄当否判定手段714による判定結果に応じて、第1特別図柄当否判定手段704による判定結果に応じて実行する演出用開閉装置398の開閉動作および特別遊技用開閉装置400の開閉動作と同様に、演出用開閉装置398の開閉動作および特別遊技用開閉装置400の開閉動作を実行する。
[構成11]
構成10に記載の遊技機において、
前記第1ステージから前記第2ステージへの遊技球の落下を困難にすると共に前記第1ステージと前記第2ステージとの間を仕切るステージ仕切壁をさらに含み、
前記ステージ仕切壁が、前記第1ステージと前記第2ステージとを連通させる連通部を有しており、
前記連通部が、前記第1ステージの谷部に対応する位置に形勢されていることを特徴とする。
これによれば、第1ステージ330と第2ステージ350との間がステージ仕切壁364によって仕切られている。これにより、第1ステージ330から第2ステージ350への遊技球の落下が困難となっている。また、このステージ仕切壁364は、第1ステージ330と第2ステージ350とを連通させる連通部366を有している。この連通部366は、第1ステージ330の谷部334に形成されている。
従って、第1ステージ330上を転動する遊技球に転動する勢いがある場合には、第1ステージ330から第2ステージ350への遊技球の落下がステージ仕切壁364によって防止されるので、第1ステージ330上を遊技球が往復転動しやすい。一方、第1ステージ330上を転動する遊技球が谷部334周辺で転動する勢いが小さくなった場合には、遊技球は、第1ステージ330と第2ステージ350とを連通する連通部366から第2ステージ350に落下する。これにより、第1ステージ330上を転動する遊技球の動向に注意が惹かれ、興趣が高められる。
なお、「第1ステージから第2ステージへの遊技球の落下を困難にする」とは、第1ステージ330上を遊技球が転動する方向に沿って両側に壁が形成されていること等が相当する。また、「困難」とは、第1ステージ330上を遊技球が転動する方向に沿って両側に壁が形成されていない場合と比べて、第1ステージ330から第2ステージ350への遊技球の落下が困難であることを意味する。なお、この壁を遊技球が乗り越える場合があり、また、第1ステージ330と第2ステージ350とを連通する連通部366が形成されていることから、第1ステージ330から第2ステージ350への遊技球の落下が不可能ではないことも意味する。
[構成12]
構成10または11に記載の遊技機において、
遊技の進行に応じて所定の演出を行う演出表示手段をさらに含み、
前記第1ステージと前記演出表示手段との間には、当該演出表示手段に隣接する棚部が形成されており、
前記第2始動口が、前記棚部に形成されていることを特徴とする。
これによれば、第2始動口392が、演出表示手段とこの演出表示手段に隣接する棚部(センター電飾部302)とのい間に形成される。
従って、演出表示手段における演出を視認しつつ、演出表示手段から目を離すことなく第2始動口392に遊技球が受け入れられることを視認できるので、興趣の低下を抑制できる。
即ち、演出表示手段と第2始動口392とが位置的に離れている場合、演出表示手段における演出に注意を惹かれていると、第2始動口392に遊技球が受け入れられたことを見逃してしまう。また、第2始動口392に遊技球が受け入れられることに注意を惹かれていると、演出表示手段における演出を見逃してしまう。このように、演出表示手段および第2始動口392の両者をほぼ同時に視認することが困難であると興趣が低下してしまうが、本実施形態の構成によれば、かかる課題を解決することができる。
[構成13]
構成10〜12のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記高台部の前記誘導口に対応する位置に、後方から前方に向けて下方に傾斜する傾斜溝が形成されていることを特徴とする。
これによれば、高台部352の両端から誘導口(第1始動誘導口368)に対応する位置に向けて下方に傾斜しているので、高台部352上で転動する勢いが小さくなった遊技球は、第1始動誘導口368に対応する位置に導かれ易くなる。一方、高台部に対応する位置には、後方から前方に向けて下方に傾斜する傾斜溝(前方傾斜溝360)が形成されているので、第2ステージ350上から前方側に落下しやすい。従って、遊技球が第1始動誘導口368に導かれると思わせながらも第1始動誘導口368に導かれずに第2ステージ350上から前方側に落下することがあり、興趣が高められる。
[構成14]
構成13に記載の遊技機において、
前記傾斜溝内に、前記誘導口に遊技球を誘導する誘導口誘導溝が形成されていることを特徴とする。
これによれば、傾斜溝(前方傾斜溝360)内に、誘導口(第1始動誘導口368)に誘導する誘導口誘導溝(第1始動誘導口誘導溝362)が形成されている。従って、前方傾斜溝360内の遊技球は、そのまま第2ステージ350上から落下する場合と、第1始動誘導口誘導溝362によって第1始動誘導口368に誘導される場合とがある。よって、前方傾斜溝360付近で遊技球が転動する勢いが小さくなったとき、遊技球が第2ステージ350上から落下するのかまたは第1始動誘導口368に導かれるのかといったドキドキ感を遊技者が感じることになり、興趣が高められる。
[構成15]
構成10〜14のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記第2始動口392に遊技球を誘導する第2始動口誘導溝が、前記山部に形成されていることを特徴とする。
これによれば、第2始動口誘導溝340を山部332に形成することによって、第1ステージ330上を転動する遊技球が第2始動口392に入賞しやすくなる。換言すれば、第1ステージ330上を転動する遊技球が転動する勢いが小さくなって谷部334から山部332に乗り上げることができなくなったときは、第1ステージ330から第2ステージ350に遊技球が落下する可能性が高くなる。従って、第1ステージ330上を転動する遊技球が第2始動口392に入賞する期待感よりも、第2ステージ350上を転動する遊技球が第1始動誘導口368に導かれる期待感の方が高くなる。このように、期待感が段階的に高くなるので、第1ステージ330から遊技球が落下しても落胆することなく、興趣が高められる。
[構成16]
構成15に記載の遊技機において、
前記仕切壁の連通部に対応する第1ステージには、第1ステージから第2ステージに遊技球を誘導する第2ステージ誘導溝が形成されていることを特徴とする。
これによれば、第1ステージ330から第2ステージ350に遊技球を誘導する第2ステージ誘導溝342がステージ仕切壁364の連通部366に対応する第1ステージ330に形成されているので、第1ステージ330上を転動する遊技球は、連通部366付近で第1ステージ330上を転動する勢いが小さくなったときに第1ステージ330から第2ステージ350に落下しやすくなる。即ち、第1ステージ330上を転動する遊技球が、山部332で転動の勢いが小さくなった場合には第2始動口392に受け入れられる期待感が高まる一方、谷部334で転動の勢いが小さくなった場合には第2ステージ350に落下する可能性が高くなる。これにより、第1ステージ330上を転動する遊技球の動向により注意が惹かれ、興趣が高められる。
[構成17]
構成16において、
前記第2ステージ誘導溝は、当該第2ステージ誘導溝によって第1ステージから第2ステージに誘導された遊技球が第2ステージの高台部に誘導されるように形成されていることを特徴とする。
第2ステージ誘導溝342によって第1ステージ330から第2ステージ350に誘導された遊技球は、第2ステージ350の高台部352に誘導され易い。従って、第1ステージ330上を転動する遊技球が第2ステージ350に落下した場合であっても、第2ステージ350に落下した遊技球が誘導口(第1始動誘導口368)に受け入れられる可能性が高くなり、興趣の低下を抑制できる。とくに、高台部352は、両端から第1始動誘導口368に対応する位置に向けて下方に傾斜しているので、その効果は顕著である。
[構成18]
構成10〜17のいずれか一つに記載の遊技機において、
遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球を、前記第1ステージに導く第1ステージ案内路と、
前記第1ステージ案内路に対して区画して設けられ、遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球を、前記第2ステージに導く第2ステージ案内路と、をさらに含むことを特徴とする。
これによれば、第1ステージ誘導路(第1ワープ316)および第2ステージ誘導路(第2ワープ318)は互いに区画して設けられているので、第1ステージ330上における遊技球の転動が第2ワープ318に導かれた遊技球によって阻害される虞が小さく、また、第2ステージ350上における遊技球の転動が第1ワープ316に導かれた遊技球によって阻害される虞も小さい。これにより、第1ステージ330上を転動する遊技球および第2ステージ350上を転動する遊技球が容易に遊技盤5上に落下することを防止でき、各ステージ330,350上において遊技球が所謂「遊ぶ」こととなり、各ステージ上における遊技球の演出効果が高められ、興趣の低下を抑制できる。
このようにして、ステージ330,350上において遊技球が滞在し易くなるので、興趣の低下を抑制できる。
また、ステージが二つ以上形成されている場合には、遊技球の流下方向について下流側から上流側に向けて遊技球が跳ね上がる(逆流する)場合もある。そこで、第2始動口392が設けられている第1ステージ330を、遊技球の流下方向について、誘導口(第1始動誘導口368)が設けられている第2ステージ350よりも上流側に形成することによって、興趣の低下を抑制できる。これは、第1始動誘導口368に遊技球が受け入れられることよりも第2始動口392に遊技球が入賞することの方が遊技者にとって有利であるからである。即ち、第2始動口392が設けられた第1ステージ330上における遊技球の転動が、第2ステージ350から逆流した遊技球によって阻害される虞が小さいことから、第1ステージ330上における遊技球の所謂「遊び」を無用に阻害することがなく、興趣の低下を抑制できる。
しかも、第1ステージ330に沿う後方側に第2始動口392が設けられているので、第1ステージ330上における遊技球の所謂「遊び」のバリエーションがさらに増え、その分ステージ上における遊技球の演出効果が高められ、興趣が高められる。さらに、第2始動口392が第1ステージ330に沿う後方側に設けられることによって、第1ステージ330上を転動する遊技球および第2始動口392に入賞する遊技球が所謂「遊ぶ」態様を視認することができるので、さらに興趣が高められる。
また、第1ステージ330上を転動する遊技球が、第1ステージ330に沿う後方側に設けられた第2始動口392に受け入れられた場合には、始動検出手段(第2始動口センサ582)による遊技球の検出に応じて、少なくとも第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かが当否判定手段(第2特別図柄当否判定手段714)によって判定され、この判定結果に応じて、特別遊技実行手段730または小当たり遊技実行手段732によって、演出用開閉装置398および/または特別遊技用開閉装置400の開閉動作が実行される。これにより、従来のように、始動口の直上方まで遊技球が導かれる誘導口に遊技球が受け入れられる場合と異なり、興趣が高められる。
また、第2始動口392は、第1ステージ330に沿う後方側に設けられている。即ち、遊技球の流下方向である第1ステージ330から第2ステージ350に向かう方向とは反対側に設けられている。これにより、遊技者から見て、第2始動口392への遊技球の入賞を視認し易くなり、興趣が高められる。
また、誘導口(第1始動誘導口368)は、第2ステージ350に沿う後方側に設けられている。即ち、遊技球の流下方向である第2ステージ350から遊技盤5側に向かう方向とは反対側に設けられている。これにより、遊技者から見て、第1始動誘導口368に遊技球が受け入れられることを視認し易くなり、興趣が高められる。
[構成19]
構成18に記載の遊技機において、
前記第1ステージ案内路における遊技球の流下方向と前記第1ステージにおける遊技球の転動方向とが略同一線上にあることを特徴とする。
これによれば、第1ステージ案内路(第1ワープ316)における遊技球の流下方向と第1ステージ330における遊技球の転動方向とが略同一線上にあるので、第1ワープ316を流下した遊技球の運動エネルギーの損失が少ない。
従って、第1ワープ316を流下した遊技球は第1ステージ330上を勢い良く転動するので、第1ステージ330における遊技球の滞在時間が長くなる。その結果第1ステージ330上において遊技球が「遊ぶ」こととなり、興趣が高められる。
[構成20]
構成18または19に記載の遊技機において、
前記第2ステージ案内路における遊技球の流下方向と前記第2ステージにおける遊技球の転動方向とが略同一線上にあることを特徴とする。
これによれば、第2ステージ案内路(第2ワープ318)における遊技球の流下方向と第2ステージ350における遊技球の転動方向とが略同一線上にあるので、第2ワープ318を流下した遊技球の運動エネルギーの損失が少ない。
従って、第2ワープ318を流下した遊技球は第2ステージ350上を勢い良く転動するので、第2ステージ350における遊技球の滞在時間が長くなる。その結果第2ステージ350上において遊技球が「遊ぶ」こととなり、興趣が高められる。
とくに、構成19と構成20とを組み合わせた場合には、第1ステージ330における遊技球の滞在時間および第2ステージ350における遊技球の滞在時間のいずれも長くなるので、各ステージ330,350において所謂「遊んでいる」遊技球の数が増加し、その分各遊技球の演出効果が高められ、より一層、興趣が高められる。
[構成21]
構成18〜20のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記第1ステージ案内路が、遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球を、前記主役物の右側および左側のうちいずれか一方のみから前記第1ステージに導くことを特徴とする。
これによれば、第1ステージ330上を転動する遊技球が、反対方向から導かれた遊技球によって転動を阻害されることがない。これにより、第1ステージ330に滞在する時間が長くなる。その結果第1ステージ330上において遊技球が「遊ぶ」こととなり、興趣が高められる。
[構成22]
構成18〜21のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記第2ステージ案内路が、遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球を、前記主役物の右側および左側のうちいずれか一方のみから前記第2ステージに導くことを特徴とする。
これによれば、第2ステージ350上を転動する遊技球が、反対方向から導かれた遊技球によって転動を阻害されることがない。これにより、第2ステージ350に滞在する時間が長くなる。その結果第2ステージ350上において遊技球が「遊ぶ」こととなり、興趣が高められる。
構成19〜構成22のうちいずれか一つの構成とこの一つの構成とは異なる他の一つまたは複数の構成とを組み合わせた場合には、第1ステージ330および/または第2ステージ350に遊技球が滞在する時間が長くなり、各ステージ330,350において所謂「遊んでいる」遊技球の数が増加し、その分各遊技球の演出効果が高められ、より一層、興趣が高められる。
[構成23]
構成18〜22のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な前記第1ステージ案内路の入口が前記主役物の側方に形成されており、
前記遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な前記第2ステージ案内路の入口が、前記主役物の側方であって且つ遊技球の流下方向について前記第1ステージ案内路の入口よりも下流側に並んで形成されていることを特徴とする。
これによれば、第1ステージ誘導路(第1ワープ316)の入口と第2ステージ誘導路(第2ワープ318)の入口とが上下に並んで形成されているので、第1段階では、第1ワープ316に遊技球が導かれるかどうかといった遊技者の興味を惹くことができる。第1ワープ316に遊技球が導かれなかった場合には、第2段階として、第2ワープ318に遊技球が導かれるかどうかといった遊技者の興味を惹くことができる。このように、主役物(センター役物300)内(即ち、第1ステージ330または第2ステージ350)に遊技球が導かれる可能性が第1段階と第2段階とがあるので、センター役物300内に遊技球が導かれる期待感が二重となり、興趣が高められる。しかも、第1ステージ330に遊技球が導かれる期待感が、第2ステージ350に遊技球が導かれる期待感よりも先に抱かれるので、興趣が高められる。これは、第1ステージ330上を転動する遊技球は、第2ステージ350上を転動する遊技球が受け入れられる可能性がある誘導口(第1始動誘導口368)よりも遊技者に有利な第2始動口392に導かれる可能性があるからである。
また、第1ワープ入口306と第2ワープ入口308とを上下に並べて形成することによって、例えば釘調整等によっていずれか一方に遊技球が受け入れ難くしても、他方に遊技球が受け入れられやすくなる可能性があるので、興趣の低下を抑制できる。即ち、第1ワープ入口306と第2ワープ入口308とが上下に並べて形成されている場合には、第1ワープ入口306と第2ワープ入口308との間に釘が配置されているのが一般的である。従って、例えばこの釘によって第1ワープ入口306を狭くすれば第2ワープ入口308が広くなり、第2ワープ入口308を狭くすれば第1ワープ入口306が広くなるからである。さらに、第1ワープ入口306と第2ワープ入口308とが上下に並べて形成されていると、ホールサイドとしても、第1ワープ316および第2ワープ318の入口付近の釘調整に要する時間を短縮することができる。
[構成24]
構成23に記載の遊技機において、
前記第2ステージ案内路の入口が、前記第1ステージ案内路の入口よりも遊技球が導かれ易いことを特徴とする。
本実施形態によれば、第2ワープ誘導片310を、主役物(センター役物300)から遊技領域37に向けて突出して形成することにより、第1ステージ案内路(第1ワープ)の入口306が第2ステージ案内路(第2ワープ)の入口308よりも遊技球が導かれ易い構成となっている。
これにより、第1ステージ案内路(第1ワープ316)に遊技球が導かれなかった場合であっても、第2ステージ案内路(第2ワープ318)に遊技球が導かれる可能性が高いので、興趣の低下を抑制できる。また、第2ワープ318に遊技球が導かれることよりも第1ワープ316に遊技球が導かれることの方が困難なので、この困難な第1ワープ316に遊技球が導かれた場合には、第2始動口392に遊技球が入賞する可能性があり、興趣が高められる。
[構成25]
構成18〜24のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記第1ステージ案内路および前記第2ステージ案内路が、いずれも内部を視認可能な透明部材で構成されていることを特徴とする。
これによれば、第1ステージ案内路(第1ワープ316)および第2ステージ案内路(第2ワープ318)が、いずれも内部を視認可能な透明部材で構成されているので、各ワープ316,318を転動または流下する遊技球の位置や流れを視認でき、興趣が高められる。
[構成26]
構成25に記載の遊技機において、
前記透明部材には着色された非透明部材が被覆されていると共に、
前記非透明部材には、前記第1ステージ案内路および前記第2ステージ案内路に対応するそれぞれの部位に、遊技球の流下を視認可能な視認孔が形成されていることを特徴とする。
これによれば、透明部材非透明部材に着色された非透明部材によって遊技盤に華やかさを持たせながらも、視認孔から遊技球の流れを視認できるので、より一層興趣を高めることができる。
[構成27]
構成18〜26のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記第1ステージ案内路と前記第2ステージ案内路とが、前後方向に互いに隣接して設けられていることを特徴とする。
これによれば、狭いスペースであっても、第1ステージ案内路および第2ステージ案内路の両方を効率良く配置できる。従って、本実施形態のように枠状装飾体370の開口部372に演出画像表示装置115を設ける場合には、遊技盤5を占める演出画像表示装置115の面積を大きくすることができるので、迫力ある演出を演出画像表示装置115で行うことが可能となり、興趣が高められる。
[構成28]
構成18〜27のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記第1ステージが、山部および当該山部の両側に形成された谷部を有していると共に前記山部と前記各谷部とが波状に連なっており、
前記第2ステージが、高台部および当該高台部の両端から当該高台部とは反対側に向けて下方に湾曲する湾曲部を有し、遊技球の流下方向について前記第1ステージよりも下流側に配置されており、
前記誘導口が、前記高台部に対応する位置であって且つ前記第2ステージに沿う後方側に形成されており、
前記高台部が、当該高台部の両端から前記誘導口に対応する位置に向けて下方に傾斜しており、
前記第2始動口が、前記山部に対応する位置に設けられていることを特徴とする。
これによれば、第1ステージ330は、山部332およびこの山部332の両側に形成された谷部334を有しており、この山部332と谷部334とが波状に連なっているため、遊技球は、第1ステージ330上を往復転動可能となっている。第1ステージ330上を転動する遊技球が第1ステージ330から落下すると、かかる遊技球は、遊技球の流下方向について第1ステージ330よりも下流側に形成された第2ステージ350に導かれる。第2ステージ350は、高台部352とこの高台部352の両端から高台部352とは反対側に向けて下方に湾曲する湾曲部354を有しており、遊技球が往復転動可能となっている。高台部352に対応する位置であって且つ第2ステージ350に沿う後方側には、遊技球が受け入れられる(入賞する)ことによって遊技に関連する動作が実行される第1始動口390の直上方まで遊技球を導くことが可能な誘導口(第1始動誘導口368)が形成されている。これにより、第2ステージ350上を転動する遊技球は、第1始動誘導口368に導かれるかまたは第2ステージ350から落下する。高台部352は両端から第1始動誘導口368に対応する位置に向けて下方に傾斜している。さらに、第1ステージ330に沿う後方側には、遊技球を受け入れが可能な第2始動口392が設けられている。
従って、第1ステージ330上を転動する遊技球が第1ステージ330から落下すると、かかる遊技球は、第2ステージ350に導かれて第2ステージ350上を転動する可能性が高い。第2ステージ350の高台部352は両端から誘導口に対応する位置に向けて下方に傾斜しているので、第2ステージ350上を転動する遊技球は、第1始動誘導口368に導かれやすく、これにより、第2ステージ350上を転動する遊技球は、第1始動誘導口368を経由して第1始動口390の直上方まで導かれる期待感が高まる。
また、第1ステージ330に沿う後方側には、遊技球が受け入れられると遊技に関連する動作が実行される第2始動口392が設けられているので、第1ステージ330上を転動している遊技球が第2始動口392に入賞する可能性があり、興趣が高められる。しかも、第2始動口392が第1ステージ330に沿う後方側に設けられることによって、第1ステージ330上を転動する遊技球と、第2始動口392に入賞する遊技球とを視認することができるので、さらに興趣が高められる。
また、第1ステージ330上を転動して遊技球が第2始動口392に入賞しなかった場合であっても、第1ステージ330から第2ステージ350に遊技球が導かれて、かかる遊技球が第1始動誘導口368を経由して第1始動口390に入賞するという二重の期待感を遊技者が感じることができるので、興趣が高められる。
また、「高台部に対応する位置」とは、遊技球が転動可能な方向(即ち高台部352と湾曲部354とを結ぶ方向)に沿うと共に第2ステージ350の高台部352に隣接する位置を意味する。「第2ステージに沿う」とは、遊技球が転動可能な方向(即ち山部332と谷部334とを結ぶ方向)に、第2ステージ350に沿うことを意味する。
また、「後方側」とは、遊技者から見て後方側であることを意味する。即ち、主役物(センター役物300)は遊技盤5から遊技者側に向けて突出して設けられており、このセンター役物300が遊技盤5から突出する側とは反対方向の側であることを意味する。
また、「高台部の両端」とは、高台部352と湾曲部354との境界を意味する。
また、「誘導口に対応する位置」とは、誘導口(第1始動誘導口368)に隣接する位置であることを意味する。即ち、第1始動誘導口368と前後方向(センター役物300が遊技盤5から突出する方向)に平行な位置である。
また、「山部に対応する位置」とは、第1ステージ330の山部332に隣接する位置であることを意味する。即ち、山部332と前後方向(センター役物300が遊技盤5から突出する方向)に平行な位置である。
[構成29]
構成1〜28のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技盤には遊技板が含まれ、前記主役物には開口部が形成されており、
前記主役物の開口部に臨むように配置された演出表示装置と、
前記主役物の左右いずれかの一旦側に設けられる電飾部材と、をさらに含み、
前記遊技領域に打ち込まれた遊技球が前記電飾部材に対して前記演出表示装置とは反対側の遊技領域を流下可能であると共に、当該遊技領域を流下する遊技球が前記演出表示側に流下することを壁によって遮られており、
前記電飾部材が、
前記遊技板よりも後方に配置されると共に遊技板の前方に向けて発光する光源と、
平面部を有すると共に前記光源の前方に配置される板状部材であって、前記光源から発光された光を前記平面部に沿って遊技板の前方まで導くと共に、当該遊技板の前方まで導いた光を拡散して遊技板の前方で線状に発光させる光透過部材と、を含み、
前記光透過部材は、前記平面部が奥行き方向に沿うように前記遊技板よりも前方に突出すると共に、前記電飾部材に対して前記演出表示装置とは反対側の遊技領域を流下する遊技球が前記演出表示側に流下することを遮る壁の近傍に配置されていることを特徴とする。
これによれば、主役物(センター役物300)には開口部301が形成されており、この開口部301に臨むように演出画像表示装置115が配置されている。センター役物300の左右いずれかの一旦側には電飾部材379が設けられている。この電飾部材379に対して演出画像表示装置115とは反対側の遊技領域37aには遊技球が流下可能となっている。この遊技領域37aを流下する遊技球は、演出画像表示装置115に流下することが壁部材(左枠370b)によって遮られている。電飾部材379は、前構成部材79の遊技板部よりも後方に配置されると共に前構成部材79の遊技板部の前方に向けて発光する光源380を備えている。この光源380の前方には、平面部3881を有する光透過部材388が配置されている。この光透過部材388は、光源380から発光された光を拡散して前構成部材79の遊技板部の前方で線状に発光させる。また、この光透過部材388は、平面部3881が奥行き方向に沿うと共に前構成部材79の遊技板部よりも前方に突出しており、且つ電飾部材379に対して演出画像表示装置115とは反対側の遊技領域37aを流下する遊技球が演出画像表示装置115側に流下することを遮る壁部材(左枠370b)の近傍に配置されている。
従って、この光透過部材388を用いることで、電飾部材379を配置できるスペースが狭くても遊技機(パチンコ機1)を華やかに発光させることができる。これにより、遊技者の気分を盛り上げることができ、興趣の低下を抑制できる。
とくに、センター役物300を拡大化しても電飾効果を発揮させることができるので、センター役物300の拡大化による演出効果を高めつつ電飾効果をも発揮できるので、遊技機全体の興趣を高めることができる。
また、電飾部材379に対して演出画像表示装置115とは反対側の遊技領域37aと演出画像表示装置115との間は壁部材(左枠370b)で仕切られているので、この遊技領域37aと演出画像表示装置115との距離が小さくなる。従って、遊技領域37aを流下する遊技球の動向および演出画像表示装置115で行われる演出を同時に視認することができ、興趣が高められる。
また、光源380が前構成部材79の遊技板部よりも後方に配置されていると共に、光透過部材388が奥行き方向に沿って前構成部材79の遊技板部よりも前方に突出している。従って、奥行き方向の距離が大きくなった場合であっても、光透過部材388の奥行き方向の幅(即ち、光が透過する距離であって光透過部材388の平面部の幅)を適宜変更することによって、光源380から発光された光を前構成部材79の遊技板部の前方まで導くことができる。これにより、光源380を配置する自由度が大きくなる。とくに、演出画像表示装置115の拡大化等により、遊技領域37aと演出画像表示装置115との間が狭くなった場合であっても、遊技盤5の前方を華やかに発光させることができ、興趣が高められる。
なお、「平面部に沿って」とは、「平面部3881と略平行に」の意味である。
[構成30]
構成29に記載の遊技機において、
前記電飾部材が、前記光透過部材の前方側を被覆すると共に着色されたカバー部材を含むことを特徴とする。
光透過部材388の前方側には、着色されたカバー部材(装飾カバー386)が被覆されている。従って、装飾カバー386の色を適宜変更することによって遊技盤5の色から想起されるイメージを変えることができると共に、遊技盤5を華やかに発光させることが可能となる。また、機種毎に装飾カバー386の色を変えることによってパチンコ機1から醸し出されるイメージが異なることとなり、コスト面でもメリットがある。
[構成31]
構成29または構成30に記載の遊技機において、
前記光透過部材の平面部に交差し且つ前方側の端部が、平面部が正面視となる方向から見て蒲鉾形に形成されていることを特徴とする。
これによれば、光透過部材388の平面部3881に交差し且つ前方側の端部3882を、平面部3881が正面視となる方向から見て蒲鉾形に形成するという簡易な構成とすることで、遊技盤5の前方に光を拡散発光させることができる。
[構成32]
構成18〜28のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技盤には遊技板が含まれており、
前記主役物には開口部が形成され且つ前記演出画像表示手段が当該開口部に臨むように配置されていると共に、
前記主役物の左右いずれかの一旦側には電飾部材が設けられており、
前記遊技領域に打ち込まれた遊技球が前記電飾部材に対して前記演出表示装置とは反対側の遊技領域を流下可能であると共に、当該遊技領域を流下する遊技球が前記演出表示側に流下することを壁によって遮られ、
前記電飾部材が、
前記遊技板よりも後方に配置されると共に遊技板の前方に向けて発光する光源と、
平面部を有すると共に前記光源の前方に配置される板状部材であって、前記光源から発光された光を前記平面部に沿って遊技板の前方まで導くと共に、当該遊技板の前方まで導いた光を拡散して遊技板の前方で線状に発光させる光透過部材と、を含み、
前記光透過部材は、前記平面部が奥行き方向に沿うように前記遊技板よりも前方に突出すると共に、前記電飾部材に対して前記演出表示装置とは反対側の遊技領域を流下する遊技球が前記演出表示側に流下することを遮る壁の近傍に配置されており、
前記光透過部材が、前記第1ステージ案内路および前記第2ステージ案内路に沿って配置されていることを特徴とする。
これによれば、光透過部材388が第1ステージ案内路(第1ワープ316)および第2ステージ案内路(第2ワープ318)に沿って配置されているので、第1ワープ316および第2ワープ318を流下する遊技球の位置を容易に把握することが可能となり、興趣が高められる。
しかも、第1ワープ316と第2ワープ318とが前後方向に並んで配置されているので、電飾部材379を、第1ワープ316および第2ワープ318毎に設ける必要がなく、一つの電飾部材379を、第1ワープ316および第2ワープ318に兼用することが可能となる。
とくに、構成30と組み合わせた場合には、着色されたカバー部材(装飾カバー386)が光透過部材388の前方を被覆しているので第1ワープ316および第2ワープ318を流下する遊技球を把握し難くなるものの、このような場合であっても、光透過部材388を第1ワープ316および第2ワープ318に沿って配置することによって、第1ワープ316および第2ワープ318を流下する遊技球の位置を容易に把握することが可能となる。
[構成33]
構成32に記載の遊技機において、
前記電飾部材の前記第1ステージ案内路および前記第2ステージ案内路に対応する部位に孔が形成されていることを特徴とする。
カバー部材(装飾カバー386)を介して第1ワープ316および第2ワープ318を流下する遊技球を視認し難い場合であっても、第1ステージ案内路(第1ワープ316)および第2ステージ案内路(第2ワープ318)に対応する部位に形成されている孔から、第1ワープ316および第2ワープ318を流下する遊技球を視認することが可能となる。これにより、装飾カバー386の色を濃いものにする等、装飾カバー386の選択の自由度が大きくなり、コスト面および装飾面においても有利となる。
[構成34]
構成18〜28のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技盤には遊技板が含まれており、前記主役物には開口部が形成され且つ前記演出画像表示手段が当該開口部に望むように配置されていると共に、
前記遊技板の後方に取り付けられる遊技盤ベースと、
前記主役物の左右いずれかの一旦側に設けられる電飾部材と、をさらに含み、
前記遊技領域に打ち込まれた遊技球が前記電飾部材に対して前記演出表示装置とは反対側の遊技領域を流下可能であると共に、当該遊技領域を流下する遊技球が前記演出表示側に流下することを壁によって遮られ、
前記電飾部材が、
前記遊技盤ベースに取り付けられると共に遊技板の前方に向けて発光する光源と、
平面部を有すると共に前記光源の前方に配置される板状部材であって、前記光源から発光された光を前記平面部に沿って遊技板の前方まで導くと共に、当該遊技板の前方まで導いた光を拡散して遊技板の前方で線状に発光させる光透過部材と、
前記光透過部材を前方から被覆するカバー部材と、を含み、
前記光透過部材が、前記遊技盤ベースと前記カバー部材とに挟まれた位置であって且つ前記平面部が奥行き方向に沿うように前記遊技板よりも前方に突出すると共に、前記電飾部材に対して前記演出表示装置とは反対側の遊技領域を流下する遊技球が前記演出表示側に流下することを遮る壁の近傍に配置されていることを特徴とする。
これによれば、遊技領域37に向けて打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技板(前構成部材79の遊技板部)の後方に遊技盤ベース480が取り付けられている。前構成部材79の遊技板部の遊技領域37には、開口部301が形成された主役物(センター役物300)が配置されている。センター役物300の開口部301には演出画像表示装置115が望むように配置されている。センター役物300の左右いずれかの一旦側には電飾部材379が設けられている。この電飾部材379に対して演出画像表示装置115と反対側の遊技領域37aには遊技球が流下可能となっている。この遊技領域37aを流下する遊技球は、演出画像表示装置115に流下することが壁部材(左枠370b)によって遮られている。電飾部材379は、遊技盤ベース480に取り付けられると共に前構成部材79の遊技板部の前方に向けて発光する光源380を備えている。この光源380の前方には、平面部3881を有する光透過部材388が配置されている。この光透過部材388は、光源380から発光された光を拡散して遊技盤5の前方で線状に発光させる。この光透過部材388は、カバー部材(装飾カバー386)が前方から被覆されている。また、この光透過部材388は、遊技盤ベース480と装飾カバー386とに挟まれた位置であって且つ平面部3881が奥行き方向に沿うように前構成部材79の遊技板部よりも前方に突出しており、電飾部材379に対して演出画像表示装置115と反対側の遊技領域37aを流下する遊技球が演出画像表示装置115側に流下することを遮る壁部材(左枠370b)の近傍に配置されている。
従って、この光透過部材388を用いることで、電飾部材379を配置できるスペースが狭くても遊技機(パチンコ機1)を華やかに発光させることができる。これにより、遊技者の気分を盛り上げることができ、興趣の低下を抑制できる。
とくに、センター役物300を拡大化しても電飾効果を発揮させることができるので、センター役物300の拡大化による演出効果を高めつつ電飾効果をも発揮できるので、遊技機全体の興趣を高めることができる。
また、電飾部材379に対して演出画像表示装置115とは反対側の遊技領域37aと演出画像表示装置115との間は壁部材(左枠370b)で仕切られているので、この遊技領域37aと演出画像表示装置115との距離が小さくなる。従って、遊技領域37aを流下する遊技球の動向および演出画像表示装置115で行われる演出を同時に視認することができ、興趣が高められる。
また、光源380が前構成部材79の遊技板部の後方に取り付けられた遊技盤ベース480に取り付けられていると共に、光透過部材388が、遊技盤ベース480とカバー部材(装飾カバー386)とに挟まれた位置であって且つ平面部3881が奥行き方向に沿うように前構成部材79の遊技板部よりも前方に突出すると共に、遊技領域37aを流下する遊技球が演出画像表示装置115側に流下することを遮る壁部材(左枠370b)の近傍に配置されている。従って、奥行き方向の距離が大きくなった場合であっても、光透過部材388の奥行き方向の幅(即ち、光が透過する距離であって光透過部材388の平面部の幅)を適宜変更することによって、光源380から発光された光を前構成部材79の遊技板部の前方まで導くことができる。これにより、光源380を配置する自由度が大きくなる。とくに、遊技盤ベース480に光源380を配置することができるので、演出効果を低下させることなくその自由度はさらに増すこととなる。これにより、奥行き方向の距離が大きくなった場合であっても、興趣の低下を招く虞がない。
さらに、カバー部材(装飾カバー386)は光透過部材388の前方から被覆するのみなので、例えば機種毎に装飾カバー386の色を変えることによって、遊技盤5の色から想起されるイメージを変えることができると共に、遊技盤5を華やかに発光させることが可能となり、コスト面でもメリットがある。
[構成35]
構成1〜34のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記始動口が第1始動口、前記始動検出手段が第1始動検出手段および前記当否判定手段が第1当否判定手段であって、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技態様を表示する第1遊技態様表示手段と、
前記第1遊技態様表示手段において所定の態様で表示を行うと共に前記第1当否判定手段による判定結果を導出する第1遊技態様表示制御手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技情報を表示する第1遊技情報表示手段と、
前記第1当否判定手段による判定結果を前記第1遊技態様表示制御手段によって前記第1遊技態様表示手段に導出することを留保可能な第1留保手段と、
前記第1留保手段によって留保された留保数情報を前記第1遊技情報表示手段において表示する第1遊技情報表示制御手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球を受け入れ困難な第2始動口と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技態様を表示する第2遊技態様表示手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技情報を表示する第2遊技情報表示手段と、
遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球が前記第2始動口に受け入れられたことを検出する第2始動検出手段と、
前記第2始動検出手段による遊技球の検出に応じて、少なくとも第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かを判定する第2当否判定手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技態様を表示する第2遊技態様表示手段と、
前記第2遊技態様表示手段において所定の態様で表示を行うと共に前記第2当否判定手段による判定結果を導出する第2遊技態様表示制御手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技情報を表示する第2遊技情報表示手段と、
前記第2当否判定手段による判定結果を前記第2遊技態様表示制御手段によって前記第2遊技態様表示手段に導出することを留保可能な第2留保手段と、
前記第2留保手段によって留保された留保数情報を前記第2遊技情報表示手段において表示する第2遊技情報表示制御手段と、
前記演出画像表示手段に表示される演出画像を制御する表示制御手段と、をさらに含み、
前記演出画像表示手段が、
前記第1当否判定手段による判定結果を表示可能な第1の判定結果表示領域と、
前記第2当否判定手段による判定結果を表示可能な第2の判定結果表示領域と、
前記第1の判定結果および前記第2の判定結果のうちいずれか一つの判定結果を、一つの図柄または一つの図柄群によって導出可能な図柄表示領域と、
前記第1留保手段および前記第2留保手段にかかる留保関連情報を表示可能な留保表示領域と、を少なくとも有しており、
前記表示制御手段が、
前記第1当否判定手段による判定結果を前記第1の判定結果表示領域において表示する第1の判定結果表示制御手段と、
前記第2の判定手段による判定結果を前記第2の判定結果表示領域において表示する第2の判定結果表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による判定結果および前記第2当否判定手段による判定結果のうちいずれか一方の判定結果を前記図柄表示領域において導出する演出画像表示制御手段と、
前記第1留保手段および前記第2留保手段にかかる留保関連情報を前記留保表示領域において認識可能に表示する併合留保表示制御手段と、を少なくとも有しており、
前記第1留保手段および前記第2留保手段が、それぞれ、予め定められた第1所定数および第2所定数の範囲内まで留保可能であって、
前記併合留保表示制御手段が、前記留保関連情報の一つである留保可能情報について、前記第1留保手段および前記第2留保手段のそれぞれが予め定められた第1所定数および第2所定数の上限まで留保可能であるにも拘わらず、前記第1留保手段による留保が前記第1所定数まで留保可能であることのみを、前記留保表示領域に表示する留保可能情報表示制御手段を含むことを特徴とする。
これによれば、第1始動口390に遊技球が受け入れられて(入賞して)第1始動口センサ580により検出されると第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702により乱数が抽出されて、第1当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704)により抽選結果の判定が行われる。その判定結果は、第1遊技態様表示制御手段(第1特別図柄表示制御手段502)によって第1遊技態様表示制御手段(第1特別図柄表示器84)に導出される。第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)は、第1特別図柄当否判定手段704よる判定結果を第1特別図柄表示制御手段502によって第1特別図柄表示器84に導出することを所定数の範囲内で留保する。第1特別図柄留保手段703によって留保された留保数情報は、第1特別図柄保留表示制御手段514によって第1特別図柄保留表示器88において表示される。第2始動口(本実施形態では第2始動口392または第3始動口394)に遊技球が入賞して第2始動口センサ582により検出されると第2特別図柄当たり判定用乱数抽出手段712により乱数が抽出されて、第2当否判定手段(第2特別図柄当否判定手段714)により抽選結果の判定が行われる。その判定結果は、第2遊技態様表示制御手段(第2特別図柄表示制御手段504)によって第2遊技態様表示制御手段(第2特別図柄表示器86)に導出される。第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)は、第2特別図柄抽選手段710による判定結果を第2特別図柄表示制御手段504によって第2特別図柄表示器86に導出することを所定数の範囲内で留保する。第2特別図柄留保手段713によって留保された留保数情報は、第2特別図柄保留表示制御手段515によって第2特別図柄保留表示器90において表示される。第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選に当選したとき(第1特別図柄当否判定手段704または第2特別図柄当否判定手段714によって特別遊技の当選したと判定されたとき)、特別遊技状態発生手段(特別遊技実行手段730)によって特別遊技が実行される。第1特別図柄当否判定手段704による判定結果は、第1特別図柄画像表示制御手段614によって第1の判定結果表示領域115aに表示される。第2特別図柄当否判定手段714による判定結果は、第2特別図柄画像表示制御手段615によって第2の判定結果表示領域115bに表示される。演出画像表示制御手段616は、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果(第1特別図柄当否判定手段704による判定結果)および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果(第2特別図柄当否判定手段714による判定結果)のうちいずれか一方の抽選結果(判定結果)を図柄表示領域115cに導出する。第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)にかかる留保関連情報は、併合留保表示制御手段620によって留保表示領域1150において認識可能に表示される。第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)は、それぞれ、予め定められた第1所定数および第2所定数の上限まで留保可能である。留保関連情報の一つである留保可能情報について、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のそれぞれが、予め定められた第1所定数(例えば4個)および第2所定数(例えば4個)の上限まで留保可能であるにも拘わらず、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保が第1所定数まで留保可能であることのみが、留保可能情報表示制御手段によって留保表示領域1150に表示される。
従って、第1特別図柄抽選手段700による抽選および第2特別図柄抽選手段710による抽選を行いながらも、遊技内容を明確に把握できるので、遊技内容の複雑化に伴う興趣の低下を抑制できる。
即ち、特別遊技状態は、第1特別図柄抽選手段700による抽選に当選したときおよび第2特別図柄抽選手段710による抽選に当選したときのうちいずれかによって発生する。これにより、特別遊技状態が発生するまでの過程が単調であることに起因する興趣の低下を抑制できる。このように、特別図柄抽選手段(当否判定手段)を二つ備えていながらも、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果(第1特別図柄当否判定手段704による判定結果)および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果(第2特別図柄当否判定手段714による判定結果)は、いずれか一方ずつ導出されるので、遊技者から見た場合に明瞭な遊技内容とる。
しかも、図柄表示領域115cに表示される一つの図柄群は、第1の特別図柄抽選手段700による抽選結果(第1特別図柄当否判定手段704による判定結果)および第2の特別図柄抽選手段710による抽選結果(第2特別図柄当否判定手段714による判定結果)に対応する結果が共通図柄として導出表示される。従って、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果がいずれか一方ずつ導出されつつも、他の一方の変動が停止しているといった不快感を遊技者に与えることがない。これにより、興趣の低下を抑制できる。
なお、「留保関連情報」とは、例えば、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)または第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保されている数を示す留保数情報、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)または第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能であることを示す留保可能情報並びに第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保に基づく抽選結果および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保に基づく抽選結果が図柄表示領域115cに導出される順序を示す留保導出順序等が相当する。
周知のとおり、留保手段を備える遊技機では平均留保数が所定数となるように設計されており、この平均留保数は、2個程度となるように設計されるのが一般的である。「平均留保数」とは、遊技中に留保手段によって留保される留保数の平均である。即ち、平均留保数が例えば2個であれば、遊技中、留保手段によって留保されている留保数の平均が2個であることを意味する。
ところが、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)を有することによって、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保可能数の上限を増加させたとしても、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数が、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能な上限まで留保されることは稀である。即ち、留保可能数の上限が増加したとしても、平均留保数が従来と同様であれば、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能な上限まで留保されることが殆どないため(即ち、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)または第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能な所謂「空き領域」が多くなるため)、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)の両方によって留保可能であることを表示すると、興趣を低下させてしまう。なお、平均留保数が大きくなるように設計すると第1の特別図柄抽選手段700および第2の特別図柄抽選手段710による抽選における当選確率を低くせざるを得ないことは周知なので、平均留保数が大きくなるような設計は通常行われない。第1の特別図柄抽選手段700および第2の特別図柄抽選手段710による抽選における当選確率を低くすると、特別遊技状態の発生確率低下によって興趣が低下してしまうからである。
このように、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保可能数が第1所定数と第2所定数との和であったとしても、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保が、第1所定数と第2所定数との和の上限まで留保されることは稀であるため、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保され難いという印象を遊技者に与えてしまい、興趣が低下してしまう。
従って、留保関連情報の一つである留保可能情報について、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のそれぞれが、予め定められた第1所定数および第2所定数の上限まで留保可能であるにも拘わらず、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保が第1所定数まで留保可能であることのみを留保表示領域1150に表示することによって、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保され難いという印象を軽減でき、興趣の低下を抑制できる。
とくに、第1始動口390に遊技媒体(遊技球)が受け入れられること(入賞すること)よりも第2始動口392に受け入れられること(入賞すること)が困難な構成であれば、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保され難いことが顕著になり、興趣が低下する。そこで、留保関連情報の一つである留保可能情報について、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のそれぞれが,予め定められた第1所定数および第2所定数の上限まで留保可能であるにも拘わらず、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保が第1所定数まで留保可能であることのみを、留保表示領域1150に表示することによって、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保され難いという印象を軽減でき、興趣の低下を抑制できる。
また、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保が第1所定数まで留保可能であることおよび第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保が第2所定数まで留保可能であることの両方を、留保表示領域1150に表示した場合、例えば第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数が第1所定数の上限であって且つ第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数が第2所定数の上限未満であるとき、留保表示領域1150には、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能であることが表示される。この場合、遊技領域37に打ち込まれた遊技球が第1始動口390に入賞したとしても、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数が第1所定数の上限であるため、留保表示領域1150の表示は何ら変わらない。即ち、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)の両方が留保表示領域1150に表示されていれば、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保と第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保との区別が遊技者にとって困難となるので、遊技者は、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能であることが留保表示領域1150に表示されているにも拘わらず、第1始動口390に入賞しても留保数が増えないといった印象を受けてしまい、興趣が低下してしまうという課題がある。そこで、留保関連情報の一つである留保可能情報について、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のそれぞれが,予め定められた第1所定数および第2所定数の上限まで留保可能であるにも拘わらず、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保が第1所定数まで留保可能であることのみを、留保表示領域1150に表示することによって、かかる課題を解決できる。なお、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数が第2所定数の上限であって且つ第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数が第1所定数の上限未満であるときも、同様の課題が生じることはいうまでもない。
[構成36]
構成35に記載の遊技機において、
前記併合留保表示制御手段が、いずれも前記留保関連情報の一つである前記第1留保手段にかかる留保数情報および前記第2留保手段にかかる留保数情報を、それぞれ、前記留保表示領域に表示する第1留保情報表示制御手段および第2留保情報表示制御手段をさらに含み、
前記第1留保手段による留保数がゼロであって且つ前記第2留保手段による留保数がゼロであるとき、前記留保可能情報表示制御手段が、前記第1所定数に対応する数であって且つ一列に配列されるように、前記第1留保手段により留保可能であることを示す第1の表示態様を表示し、
前記第1留保手段による留保数がゼロであって且つ前記第2留保手段による留保数がN(Nは1以上且つ第1所定数以下の自然数)になったとき、前記第2留保情報表示制御手段が、前記第2留保手段により留保されていることを示す第2の表示態様を、前記一列に配列される第1の表示態様の最も端の位置から隣接してN個表示すると共に、前記第1留保情報表示制御手段が、前記第1の表示態様を、前記第1所定数に対応する数であって且つ前記最も端の位置からN個目の前記第2の表示態様に隣接する位置から、前記第2の表示態様と併せて一列に配列するように表示することを特徴とする。
これによれば、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のいずれの留保数もゼロであるとき、第1所定数に対応する数(例えば4個)の第1の表示態様が一列に配列して表示される。そして、第2始動口(本実施形態では第2始動口392または第3始動口394)に遊技球が入賞して、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数がゼロであって且つ第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数がN個になったとき、一列に配列される第1の表示態様の最も端の位置からN個の第2の表示態様が互いに隣接して表示されると共に、最も端の位置からN個目の第2の表示態様に隣接する位置から第1所定数の第1の表示態様が互いに隣接して表示される。このとき、N個の第2の表示態様と第1所定数の第1の表示態様とが、併せて一列に配列されるように表示される。即ち、遊技者から見れば、第2の表示態様が最も端の位置に表示されると共にこの第2表示態様と合わせてN個の第2の表示態様が互いに隣接して表示され、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のいずれの留保数もゼロであるときに表示されていた第1の表示態様の全てが、配列された列に沿ってずれて(スライドして)表示されるように見える。
従って、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のいずれの留保数もゼロであるときに表示されていた第1所定数に対応する数の第1の表示態様が、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数がゼロであって且つ第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数がN個になったときに、N個の第2の表示態様と第1所定数の第1の表示態様とが表示されるので、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保可能数(即ち、留保可能な上限数)が増加したように感じる。これにより、興趣を高めることができる。
しかも、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保されることによって、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のいずれの留保数もゼロであるときに表示されていた第1の表示態様の全てが、配列された列に沿ってスライドして表示されるように見えるので、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保可能数に変化がないことを容易に把握でき、興趣が高められる。
なお、構成36に記載の遊技機において、
前記留保表示領域が、前記第1所定数と前記第2所定数との和に相当する数の留保記憶表示部を有しており、
前記第1留保情報表示制御手段および前記第2留保情報表示制御手段が、それぞれ、前記第1の表示態様および前記第2の表示態様を、前記複数の留保記憶表示部のうちいずれかに表示することが好ましい。
即ち、前記第1所定数と前記第2所定数との和に相当する数の留保記憶表示部(第1の留保記憶表示部1151a〜第4の留保記憶表示部1151dおよび第5の留保記憶表示部1152a〜第8の留保記憶表示部1152d)が一列に配列されており、この複数の留保記憶表示部のうちいずれかの留保記憶表示部に、第1の表示態様または第2の表示態様が表示されることとなる。
[構成37]
構成36に記載の遊技機において、
前記併合留保表示制御手段が、所定の識別符号を、前記第1の表示態様および前記第2の表示態様に付して表示する識別符号表示制御手段をさらに含み、
前記識別符号表示制御手段が、
前記第1留保手段による留保数がゼロであって且つ前記第2留保手段による留保数がゼロであるとき、1に対応する識別符号から前記第1所定数に対応する識別符号までを、前記一方の最も端の位置から順に表示し、
前記第1留保手段による留保数がゼロであって且つ前記第2留保手段による留保数が前記Nになったとき、1に対応する識別符号から前記第1所定数と前記Nとの和に対応する識別符号までを、前記一方の最も端の位置から順に表示することを特徴とする。
これによれば、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のいずれの留保数もゼロであるとき、1に対応する識別符号から第1所定数(例えば4個)に対応する識別符号までが、第1の表示態様が表示される最も端の位置から順に、第1の表示態様に付して表示される。そして、第1始動口390に遊技球が入賞して、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数がゼロであって且つ第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数がN個になったとき、1に対応する識別符号から第1所定数とNとの和(例えば4+N)に対応する識別符号までが、第2の表示態様および第1の表示態様に付して表示される。即ち、第1始動口390に遊技球が入賞して、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数がゼロであって且つ第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数がN個になったとき、最も端の位置から(第1所定数+N)番目に表示される第1の表示態様には、第1所定数とNとの和(例えば第1所定数=4且つN=2であれば6)に対応する識別符号が表示される。
従って、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保可能数が第1所定数(例えば4個)であるにも拘わらず、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)が、第1所定数とNとの和まで留保可能であるような印象を遊技者に与えることができるので、興趣が高められる。
なお、「識別符号」とは、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)にのみ留保されている場合には第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)にのみ留保されている場合には第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)の両方に留保されている場合には図柄表示領域115cに導出される導出順序、を把握するための符号を意味する。
また、「1に対応する識別符号から第1所定数に対応する識別符号」とは、例えば「1、2・・・4(第1所定数に対応)」、「A、B・・・D(第1所定数に対応)」または「イ、ロ・・・ニ(第1所定数に対応)」のように、1個または1番目であることを示す識別符号から第1所定数または第1所定数番目であることを示す識別符号であることを意味する。
[構成38]
構成35〜構成37のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球を受け入れ可能であると共に、前記第1始動口よりも遊技球の受け入れが困難な閉状態と前記第1始動口よりも遊技球の受け入れが容易な開状態との間で開閉動作可能な可動片を有する第3始動口と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、遊技球が通過可能な通過口と、をさらに含むと共に、
前記遊技制御手段が、前記通過口を遊技球が通過したことを検出する通過検出手段、前記通過検出手段による遊技球の検出に応じて前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段による判定とは異なる判定を行う第3当否判定手段、遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球が前記第3始動口に受け入れられたことを検出する第3始動検出手段並びに前記可動片の開閉動作を実行可能な第3始動口開閉実行手段をさらに含み、
前記第2当否判定手段が、前記第3始動検出手段による遊技球の検出に応じてさらに抽選を行うものであって、
前記第3始動口開閉実行手段が、前記第3当否判定手段により当選したと判定された場合にのみ、前記可動片の開閉動作を実行すると共に、
前記第3の抽選手段が、所定条件成立時に、遊技者に有利な抽選を行うことを特徴とする。
これによれば、第1始動口390よりも遊技球の受け入れが困難な閉状態と第1始動口390よりも遊技球の受け入れが容易な開状態との間で開閉動作可能な一対の可動片396を有する第3始動口394と、通過口(通過ゲート402)とが含まれている。通過ゲート402を遊技球が通過すると、通過検出手段(ゲートセンサ560)によって検出される。ゲートセンサ560によって遊技球が検出されると、第3の抽選手段(普通図柄抽選手段720)による抽選が行われる。普通図柄抽選手段720による抽選に当選したときにのみ、一対の可動片396の開閉動作が第3始動口開閉実行手段(第3始動口開閉制御手段728)によって実行される。一対の可動片396が開放動作したタイミングで遊技領域37に向けて打ち込まれた遊技球が第3始動口394に入賞すると、第2特別図柄抽選手段710によって抽選が行われる。普通図柄抽選手段720は、所定条件成立時に、遊技者に有利な抽選が行われる。
従って、普通図柄抽選手段720による抽選に当選しない限り、一対の可動片396の開閉動作が実行されないため、遊技媒体(遊技球)が第3始動口394に入賞することは、遊技球が第1始動口390に入賞することよりも困難である。一方、所定条件が成立すると、普通図柄抽選手段720によって遊技者に有利な抽選が行われるので、一対の可動片396の開閉動作が頻繁に実行され、遊技球は、第1始動口390に入賞するよりも第3始動口394に入賞する方が容易となる。これにより、留保表示領域1150には第2の表示態様が表示されやすくなるので、留保表示領域1150に表示される第2の表示態様の数と第1の表示態様の数との和が多くなり、より興趣が高められる。
とくに、所定条件が成立することによって、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保数がゼロであって且つ第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数が第2所定数の上限になり易い。従って、構成37に記載の遊技機と構成38に記載の遊技機とを組み合わせた場合には、1に対応する識別符号から第1所定数と第2所定数との和に対応する識別符号までが、前記一方の最も端の位置から順に表示され易い。識別符号が例えば数字で表示される場合には、「1、2、3・・・8(第1所定数と第2所定数との和)」と表示される。これにより、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保可能な上限の全てが表示されるので、興趣が高められる。
しかも、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保可能な上限の全てが表示されながらも、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数が第2所定数の上限になり易いので、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)または第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能な所謂「空き領域」が多くなることが回避でき、興趣の低下を抑制できる。
なお、「所定条件成立時」とは、所謂「時短遊技状態」が発生した場合が相当する。この「時短遊技状態」は、例えば、第1の特別図柄抽選手段700または第2の特別図柄抽選手段710による抽選による抽選に当選したとき、特別遊技状態終了後に「時短遊技状態」を発生させるか否かが決定される。
また。「遊技者に有利な抽選」とは、所謂「時短遊技状態」が発生していない遊技状態時における抽選と比較して、当選確率のみを高確率とした抽選、抽選時間のみを短くした
抽選、当選確率を高確率とし且つ抽選時間を短くした抽選等が相当する。
[構成39]
構成1〜38のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記始動口が第1始動口、前記始動検出手段が第1始動検出手段および前記当否判定手段が第1当否判定手段であって、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技態様を表示する第1遊技態様表示手段と、
前記第1遊技態様表示手段において所定の態様で表示を行うと共に前記第1当否判定手段による判定結果を導出する第1遊技態様表示制御手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技情報を表示する第1遊技情報表示手段と、
前記第1当否判定手段による判定結果を前記第1遊技態様表示制御手段によって前記第1遊技態様表示手段に導出することを第1所定数の範囲内で留保可能な第1留保手段と、
前記第1留保手段によって留保された留保数情報を前記第1遊技情報表示手段において表示する第1遊技情報表示制御手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球を受け入れ困難な第2始動口と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技態様を表示する第2遊技態様表示手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技情報を表示する第2遊技情報表示手段と、
遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球が前記第2始動口に受け入れられたことを検出する第2始動検出手段と、
前記第2始動検出手段による遊技球の検出に応じて、少なくとも第1の特別当たり、第2の特別当たりまたは小当たりに当選したか否かを判定する第2当否判定手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技態様を表示する第2遊技態様表示手段と、
前記第1遊技態様表示手段において所定の態様で表示を行うと共に前記第1当否判定手段による判定結果を導出する第1遊技態様表示制御手段と、
前記遊技盤の遊技領域に配置され、所定の遊技情報を表示する第1遊技情報表示手段と、
前記第2当否判定手段による判定結果を前記第2遊技態様表示制御手段によって前記第2遊技態様表示手段に導出することを第2所定数の範囲内まで留保可能な第2留保手段と、
前記第2留保手段によって留保された留保数情報を前記第2遊技情報表示手段において表示する第2遊技情報表示制御手段と、
前記演出画像表示手段に表示される演出画像を制御する表示制御手段と、をさらに含み、
前記演出画像表示手段が、
前記第1当否判定手段による判定結果を表示可能な第1の判定結果表示領域と、
前記第2当否判定手段による判定結果を表示可能な第2の判定結果表示領域と、
前記第1の判定結果および前記第2の判定結果のうちいずれか一つの判定結果を、一つの図柄または一つの図柄群によって導出可能な図柄表示領域と、
前記第1留保手段および前記第2留保手段にかかる留保関連情報を表示可能な留保表示領域と、を少なくとも有しており、
前記表示制御手段が、
前記第1当否判定手段による判定結果を前記第1の判定結果表示領域において表示する第1の判定結果表示制御手段と、
前記第2の判定手段による判定結果を前記第2の判定結果表示領域において表示する第2の判定結果表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による判定結果および前記第2当否判定手段による判定結果のうちいずれか一方の判定結果を前記図柄表示領域において導出する演出画像表示制御手段と、
前記第1留保手段および前記第2留保手段にかかる留保関連情報を前記留保表示領域において認識可能に表示する併合留保表示制御手段と、を少なくとも有しており、
前記併合留保表示制御手段が、
前記留保関連情報の一つである留保可能情報について、前記第1留保手段および前記第2留保手段が、それぞれ、予め定められた第1所定数および第2所定数の上限まで留保可能であるにも拘わらず、前記第1留保手段および前記第2留保手段による留保が、前記第1留保手段により留保可能な留保数と前記第2留保手段により留保可能な留保数との和の3分の1から3分の2の範囲内における所定数まで留保可能であることのみを、前記留保表示領域に表示する留保可能情報表示制御手段を含むことを特徴とする。
これによれば、第1始動口390に遊技媒体(遊技球)が受け入れられて(入賞して)第1始動口センサ580により検出されると第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702により乱数が抽出されて、第1当否判定手段(第1特別図柄当否判定手段704)により抽選結果の判定が行われる。その判定結果は、第1遊技態様表示制御手段(第1特別図柄表示器84)によって第1遊技態様表示制御手段(第1特別図柄表示制御手段502)に導出される。第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)は、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果を第1特別図柄表示制御手段502によって第1特別図柄表示器84に導出することを所定数の範囲内で留保する。第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)によって留保された留保数情報は、第1特別図柄留保数表示制御手段(第1特別図柄保留表示制御手段514)によって第1特別図柄保留表示器88において表示される。第2始動口(本実施形態では第2始動口392または第3始動口394)に遊技球が入賞して第2始動口センサ582または第3始動口センサ584により検出されると第1特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702により乱数が抽出されて、第2当否判定手段(第2特別図柄当否判定手段714)により抽選結果の判定が行われる。その判定結果は、第2遊技態様表示制御手段(第2特別図柄表示制御手段504)によって第2特別図柄表示器86に導出される。第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)は、第2特別図柄抽選手段710による抽選結果を第2特別図柄表示制御手段504によって第2特別図柄表示器86に導出することを所定数の範囲内で留保する。第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保された留保数情報は、第2特別図柄保留表示制御手段515によって第2特別図柄留保表示器(第2特別図柄保留表示器90)において表示される。第1特別図柄抽選手段700または第2特別図柄抽選手段710による抽選に当選したとき、特別遊技状態発生手段(特別遊技実行手段730)によって特別遊技状態が発生する。第1特別図柄抽選手段700による抽選結果は、第1特別図柄画像表示制御手段614によって第1の判定結果表示領域115aに表示される。第2特別図柄抽選手段710による抽選結果は、第2特別図柄画像表示制御手段615によって第2の判定結果表示領域115bに表示される。演出画像表示制御手段616は、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果のうちいずれか一方の抽選結果を図柄表示領域115cに導出する。第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)にかかる留保関連情報は、併合留保表示制御手段620によって留保表示領域1150において認識可能に表示される。留保関連情報の一つである留保可能情報について、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のそれぞれが予め定められた第1所定数(例えば4個)および第2所定数(例えば4個)の上限まで留保可能であるにも拘わらず、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)により留保可能な留保数と第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)により留保可能な留保数との和の3分の1から3分の2の範囲内における所定数まで留保可能であることのみが、留保表示領域1150に表示される。
従って、構成35に記載の遊技機と同様に、第1特別図柄抽選手段700による抽選および第2特別図柄抽選手段710による抽選を行いながらも、遊技内容を明確に把握できるので、遊技内容の複雑化に伴う興趣の低下を抑制できる。
即ち、特別遊技状態は、第1特別図柄抽選手段700による抽選に当選したときおよび第2特別図柄抽選手段710による抽選に当選したときのうちいずれかによって発生する。これにより、特別遊技状態が発生するまでの過程が単調であることに起因する興趣の低下を抑制できる。このように、特別図柄抽選手段を二つ備えていながらも、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果は、いずれか一方ずつ導出されるので、遊技者から見た場合に明瞭な遊技内容とる。
しかも、図柄表示領域115cに表示される一つの図柄群は、第1の特別図柄抽選手段700による抽選結果および第2の特別図柄抽選手段710による抽選結果に対応する結果が共通図柄として導出表示される。従って、第1特別図柄抽選手段700による抽選結果および第2特別図柄抽選手段710による抽選結果がいずれか一方ずつ導出されつつも、他の一方の変動が停止しているといった不快感を遊技者に与えることがない。これにより、興趣の低下を抑制できる。
なお、「留保関連情報」とは、例えば、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)または第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保されている数を示す留保数情報、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)または第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能であることを示す留保可能情報並びに第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)による留保に基づく抽選結果および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保に基づく抽選結果が図柄表示領域115cに導出される順序を示す留保導出順序等が相当する。
周知のとおり、留保手段を備える遊技機では平均留保数が所定数となるように設計されており、この平均留保数は、2個程度となるように設計されるのが一般的である。「平均留保数」とは、遊技中に留保手段によって留保される留保数の平均である。即ち、平均留保数が例えば2個であれば、遊技中、留保手段によって留保されている留保数の平均が2個であることを意味する。
ところが、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)を有することによって、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保可能数の上限を増加させたとしても、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保数が、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能な上限まで留保されることは稀である。即ち、留保可能数の上限が増加したとしても、平均留保数が従来と同様であれば、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保可能な上限まで留保されることが殆どないため、興趣を低下させてしまう。なお、平均留保数が大きくなるように設計すると第1の特別図柄抽選手段700および第2の特別図柄抽選手段710による抽選における当選確率を低くせざるを得ないことは周知なので、平均留保数が大きくなるような設計は通常行われない。第1の特別図柄抽選手段700および第2の特別図柄抽選手段710による抽選における当選確率を低くすると、特別遊技状態の発生確率低下によって興趣が低下してしまうからである。
このように、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保可能数が第1所定数と第2所定数との和であったとしても、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)による留保が、第1所定数と第2所定数との和の上限まで留保されることは稀であるため、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保され難いという印象を遊技者に与えてしまい、興趣が低下してしまう。
従って、留保関連情報の一つである留保可能情報について、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のそれぞれが、予め定められた第1所定数および第2所定数の上限まで留保可能であるにも拘わらず、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)により留保可能な留保数と第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)により留保可能な留保数との和の3分の1から3分の2の範囲内における所定数まで留保可能であることのみを、留保表示領域1150に表示することによって、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保され難いという印象を軽減でき、興趣の低下を抑制できる。
とくに、第1始動口390に遊技媒体(遊技球)が受け入れられることよりも第2始動口392に受け入れられることが困難な構成であれば、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保され難いことが顕著になり、興趣が低下する。そこで、留保関連情報の一つである留保可能情報について、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)および第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)のそれぞれが,予め定められた第1所定数および第2所定数の上限まで留保可能であるにも拘わらず、第1留保手段(第1特別図柄留保手段703)により留保可能な留保数と第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)により留保可能な留保数との和の3分の1から3分の2の範囲内における所定数まで留保可能であることのみを、留保表示領域1150に表示することによって、第2留保手段(第2特別図柄留保手段713)によって留保され難いという印象を軽減でき、興趣の低下を抑制できる。
なお、上記各構成に記載された「第1当否判定手段」は、本実施形態の「第1特別図柄当否判定手段704」に相当する。上記各構成に記載された「第2当否判定手段」は、本実施形態の「第2特別図柄当否判定手段714」に相当する。上記各構成に記載された「第3当否判定手段」は、本実施形態の「普通図柄当否判定手段724」に相当する。上記各構成に記載された「演出画像表示手段」は、本実施形態の「演出画像表示装置115」に相当する。上記各構成に記載された「第1留保手段」は、本実施形態の「第1特別図柄留保手段703」に相当する。上記各構成に記載された「第2留保手段」は、本実施形態の「第2特別図柄留保手段713」に相当する。上記各構成に記載された「第1遊技態様表示手段」は、本実施形態の「第1特別図柄表示器84」に相当する。上記各構成に記載された「第1遊技態様表示制御手段」は、本実施形態の「第1特別図柄表示制御手段502」に相当する。上記各構成に記載された「第1遊技情報表示手段」は、本実施形態の「第1特別図柄保留表示器88」に相当する。上記各構成に記載された「第1遊技情報表示制御手段」は、本実施形態の「第1特別図柄保留表示制御手段514」に相当する。上記各構成に記載された「第2当否判定手段」は、本実施形態の「第2特別図柄当否判定手段714」に相当する。上記各構成に記載された「第2遊技態様表示手段」は、本実施形態の「第2特別図柄表示器86」に相当する。上記各構成に記載された「第2遊技態様表示制御手段」は、本実施形態の「第2特別図柄表示制御手段504」に相当する。上記各構成に記載された「第2遊技情報表示手段」は、本実施形態の「第2特別図柄保留表示器90」に相当する。上記各構成に記載された「第2遊技情報表示制御手段」は、本実施形態の「第2特別図柄保留表示制御手段515」に相当する。上記各構成に記載された「第3始動口開閉実行手段」は、本実施形態の「第3始動口開閉制御手段728」に相当する。上記各構成に記載された「表示制御手段」は、本実施形態の「周辺基板600」に相当する。上記各構成に記載された「演出樋」は、本実施形態の「第1演出樋426」に相当する。上記各構成に記載された「主役物」は本実施形態の「センター役物300」に相当する。上記各構成に記載された「誘導口」は本実施形態の「第1始動誘導口368」に相当する。上記各構成に記載された「棚部」は本実施形態の「センター電飾部302」に相当する。上記各構成に記載された「傾斜溝」は本実施形態の「前方傾斜溝360」に相当する。上記各構成に記載された「誘導口誘導溝」は本実施形態の「第1始動口誘導口誘導溝362」に相当する。上記各構成に記載された「遊技板」は本実施形態の「前構成部材79の遊技板部」に相当する。上記各構成に記載された「第1ステージ案内路」は本実施形態の「第1ワープ316」に相当する。上記各構成に記載された「第2ステージ案内路」は本実施形態の「第2ワープ318」に相当する。上記各構成に記載された「カバー部材」は本実施形態の「装飾カバー386」に相当する。
また、本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が可能である。
例えば、上述の実施形態における演出画像表示装置は、液晶表示装置に限られず、EL表示装置、プラズマ表示装置およびCRT等の表示装置等であってもよい。
さらに、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ機1を示したが、パチンコ機以外の遊技機、例えば、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させた遊技機等であっても、本発明を適用することができる。
即ち、パチンコ機とは、遊技者が遊技機に投入する媒体である遊技球等の投入媒体と、遊技者が行う実質的な遊技に用いられる媒体である遊技媒体とを同一のものとした遊技機であり、投入された例えば遊技球等の媒体を用いて遊技が行われるタイプの遊技機の一種である。具体的には、「操作ハンドルの操作に対応して遊技球を発射する発射装置と、多数の障害釘、センター役物、表示手段等の適宜の機器が組み込まれたり、始動入賞口、大入賞口、通過口、到達口等の遊技球が入球する適宜の入球口が設けられた遊技領域と、発射装置から遊技領域に遊技球を導くレールと、遊技領域に導かれた遊技球の入球口への入球に応じたり、複数の入球口への遊技球の入球態様に応じて、所定数の遊技球を賞球として払い出す払出手段とを備えるもの」である。
なお、パチンコ機としては、種々のタイプのものがあり、一般に「デジパチ」と称されるものに代表される「入球口への入球状態を検出する入球状態検出手段(即ち、遊技状態検出手段)と、入球状態検出手段によって入球が検出されると所定の抽選を行う抽選手段と、抽選手段の抽選結果に応じて特別図柄を変動させると共に変動を停止させる特別図柄表示手段とを備えたもの」や「加えて、特別図柄の変動中に、複数の装飾図柄からなる装飾図柄列を変動表示させるとともに、所定のタイミングでキャラクタ等を出現させる演出画像表示手段をさらに備えるもの」、一般に「複合機」と称されるものに代表される「役物内での遊技球の振分けによって抽選を行う抽選手段と始動口に入賞することによって抽選を行う抽選手段とを備えたもの」、一般に「アレパチ」と称されるものに代表される「例えば16個等の所定個数の遊技球により1ゲームが行われ、1ゲームにおける複数の入球口への遊技球の入球態様に応じて所定個数の遊技球の払出しを行うもの」等を例示することができる。
一方、パチスロ機とは、遊技媒体であるメダルを投入し、メダルの投入後、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に応じて複数の図柄からなる図柄列を変動表示させると共に、その後、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に応じて図柄列の変動を停止させる、といった実質的な遊技を行うものであり、停止操作機能付きのスロットマシンである。なお、所定時間が経過しても停止用操作手段が操作されない場合には、所定時間経過したことに応じて図柄列の変動を停止させるものであってもよい。そして、図柄列の変動停止時における図柄の組合わせが特定の条件を満たす場合に、満たされた条件に応じて所定個数のメダルを払い出したり、遊技者が多量のメダルを獲得することができるように、遊技者に有利な特別有利状態を発生させたりするものである。
また、パチンコ機とパチスロ機とを融合させた遊技機とは、複数個(例えば5個)の遊技球を1単位の投入媒体とし、投入媒体を投入した後、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に応じて複数の図柄からなる図柄列を変動表示させるとともに、その後、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に応じて図柄列の変動を停止させるものである。なお、所定時間が経過しても停止用操作手段が操作されない場合には、所定時間経過したことに応じて図柄列の変動を停止させるものであってもよい。そして、図柄列の変動停止時における図柄の組合せが特定の条件を満たす場合に、満たされた条件に応じて所定個数のメダルを払い出したり、遊技者が多量のメダルを獲得することができるように、遊技者に有利な特別有利状態を発生させたりするものである。
また、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させた遊技機等のように、投入する媒体によっては実質的な遊技が行われない遊技機では、一見、遊技媒体が存在しないかのように思われるが、このような遊技機であっても、遊技内容の全体において、遊技球やその他の適宜の物品を用いて行われる遊技を含ませることが想定できる。よって、このような遊技機であっても、遊技媒体を用いて遊技が行われる遊技機の対象とすることができる。
また、上述の実施形態における演出表示装置は、液晶表示装置であることが好ましいが、必ずしも液晶表示装置に限られない。EL表示装置、プラズマ表示装置およびCRT等の表示装置等であってもよい。即ち、第1の表示態様、第3の表示態様および第2の表示態様を表示可能であると共に、これらのいずれの態様も非表示可能であれば、その態様は限られない。