JP4807404B2 - 一体集積型光アイソレータ及びその製造方法 - Google Patents

一体集積型光アイソレータ及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、一体集積型光アイソレータ(以下、単に「半導体光アイソレータ」ともいう。)及びその製造方法に関する。更に具体的には、本発明は、特に半導体レーザや他の半導体光学素子と共に、半導体基板上に集積化することができる光アイソレータ及びその製造方法に関する。
光通信システムにおいては、光ファイバの端面での反射光や散乱光が光源側に戻るのを阻止するため光アイソレータが用いられている。現在、光アイソレータとして、偏光素子やファラディ効果を利用した回転子等の光学部品により構成されたファラディ回転型光アイソレータが実用化されている。このような光アイソレータは、半導体デバイス構造を有していないため、半導体レーザや光変調器のような半導体光学素子と一体的に製造することができない。
光アイソレータは、半導体レーザの安定動作のために重要な光素子である。しかし、ファラディ回転型光アイソレータは、半導体レーザ素子と比較して、構成する材料・構造が異なるため、半導体レーザと一体集積化することは困難とされていた。
この問題に対して、1999年に至り、下記の特許文献1、非特許文献1〜2において、半導体レーザと一体集積化が可能な光アイソレータの原理が提案された。
同様に、2004年〜2006年に、非特許文献3〜6において、単体に集積可能な光アイソレータの単体素子が実証された。
更に、2006年〜2007年に、非特許文献7において、光アイソレータと半導体レーザの一体集積化が実際に可能であることが明らかにされた。
なお、本発明者は、一体型集積化光アイソレータに関する研究を長年続けており、一体集積型アイソレータを世界に先駆けて実証に成功し、この分野で多くの論文発表を行っている。例えば、下記非特許文献3,4,6,7,11,12,及び13は、本発明者及び共同研究者が発表し、又はこれを記事にした文献である。
特開2000-266947号公報「光アイソレータ」(公開日:1999年03月19日) 対応US 6,208,795 B1 "OPTICAL WAVEGUIDE ISOLATOR" (issued on Mar.27, 2001) M.Takenaka and Y.Nakano., ''Proposal of a novel semiconductor optical waveguide isolator'', Proceeding of the 11th International Conference on Indium Phosphide and Related Materials, 289(1999). W.Zaets and K.Ando, ''Optical Waveguide Isolator Based on Nonreciprocal Loss/Gain of Amplifier Covered by Ferromagnetic Layer'', IEEE. Photonics Technology Letters, 11, 1012,(1999) H.Shimizu and Y.Nakano, ''First Demonstration of TE Mode Nonreciprocal Propagation in an InGaAsP / InP Active Waveguide for an Integratable Optical Isolator'', Japanese Journal of Applied Physics, 43, L1561, (2004). H.Shimizu and Y.Nakano, ''Fabrication and characterization of an InGaAsp/InP active waveguide optical isolator with 14.7 dB/mm TE mode nonreciprocal attenuation'', IEEE Journal of Lightwave Technology, 24, 38(2006). W.Van.Parys, B.Moeyersoon, D.Van.Thourhout, R.Baets, M.Vanwolleghem, B. Dagens, J.Decobert, O.L.Gouezigou, D.Make, R.Vanheertum and L.Lagae, 'Transverse magnetic mode nonreciprocal propagation in an amplifying AIGaInAs/InP optical waveguide isolator'', Applied Physics Letters, 88, 071115(2006). T.Amemiya, H.Shimizu, Y.Nakano, P.N.Hai, M.Yokoyama, and M.Tanaka, ''Semiconductor waveguide optical isolator based on nonreciprocal loss induced by ferromagnetic MnAs'', Applied Physics letters, 89, 021104(2006). H.Shimizu and Y.Nakano, ''Monolithic Integration of Waveguide Optical Isolator with a Distributed Feedback Laser Diode in the 1.5μm wavelength range'', IEEE. Photonics Technology Letters, 19, 1973, (2007). R.Nagarajan, C.H.Joyner, R.P.Schneider, J.S.Bostak, T.Butrie, A.G.Dentai, V.G. Dominic, P.W.Evans, M.Kato, M.Kauffman, D.J.H.Lambert, S.K.Mathis, A.Mathur, R.H.Miles, M.L.Mitchell, M.J.Missey, S.Murthy, A.C.Nilsson, F.H.Peters, S.C.Pennypacker, J.L.Pleumeekers, R.A.Salvatore, R.K.Schlenker, R.B.Taylor, H.S.Tsai, M.F.Van Leeuwen, J.Webjorn, M.Ziari, D.Perkins, J.Singh, S.G.Grubb, M.S.Reffle, D.G. Mehuys, F.A.Kish, and D.F.Welch, ''Large-Scale Photonic Integrated Circuits'', IEEE. Journal of Selected Topics on Quantum Electronics 11, 50, (2005). A.W.Fang, H.Park, Y-H.Kuo, R.Jones, O.Cohen, D.Liang, O.Raday, M.N.Sysak, M.J.Paniccia, and J.E.Bowers, ''Shinning a light on Si, Hybrid devices promise integrated photonics'', Materials Today, 10, 28, (2007). Y.Shoji, T.Mizumoto, H.Yokoi, I-W.Hsieh, R.M. Osgood, Jr., ''Magneto-optical isolator with silicon waveguides fabricated by direct bonding'', Applied Physics Letters, 92,07117,(2008). 「半導体・強磁性金属ハイブリット光アイソレータの物理・素子・応用」日本磁気学会第159回研究会第20回スピンエレクトロニクス専門研究会 講演資料 日刊工業新聞2006年9月15日号「光アイソレータと半導体レーザー 東大、一体集積化に成功」 科学技術振興機構報 第339号「光アイソレータと光通信用半導体レーザの一体集積化に初めて成功」(光通信モジュールの小型化と高機能光集積回路の実現に期待)http://www.jst.go.jp/pr/info/339/
前掲特許文献及び非特許文献を精査すると、次のような問題点があることが判明した。
(1)特許文献1の段階では、半導体光アイソレータの原理が述べられている。しかし、下記の問題点(2)〜(4)、特に製造技術上の問題点が想定されていない。
(2)非特許文献3、4及び7に示された半導体光アイソレータは、多くの半導体レーザが動作するTE(Transverse Electric)モードに対応して動作する長所がある。しかし、その素子構造は、半導体光増幅器活性層がエッチングで加工されて露出する構造となっている。このため、素子通電電流の増大、素子寿命等に関する信頼性の問題がある。
(3)非特許文献5〜6に示された半導体光アイソレータは、非特許文献3、4及び7に示されるような半導体光増幅器活性層が露出する構造でなく、信頼性は優れている。しかし、これらの半導体光アイソレータは、多くの半導体レーザが動作するTEモードではなく、TM(Transverse Magnetic)モードで動作する。TMモードで動作する半導体光アイソレータでは、TEモードで発振する半導体レーザに対してアイソレータ機能を発揮することはできない。このため、これらの半導体光アイソレータを半導体レーザと一体集積化することは困難である。
(4)非特許文献8は、光アイソレータに限った文献ではない。この文献によると、半導体レーザ、光変調器、光合波器、可変減衰器等の50個以上の光素子が一枚の半導体基板に一体集積化された大規模光集積回路が実現されている。しかし、半導体レーザの安定動作に必要不可欠な光アイソレータだけは、集積化されていなく、外付けされている。なお、光アイソレータを外付けする場合、人間による手作業で光素子の位置合わせを必要とし、大規模光集積回路の長所の一部が打ち消されている。
従って、実用に供することができる半導体光アイソレータは、今なお研究段階にあり、実現されていない。
これら特許文献及び非特許文献に開示された半導体光アイソレータの問題点に鑑みて、本発明は、多くの半導体レーザが動作するTEモードに対応して動作し、且つ半導体光増幅器活性層を適切に保護して信頼性のある一体集積型光アイソレータを提供することを目的とする。
更に、本発明は、高屈折率差導波路で動作可能な一体集積型光アイソレータを提供することを目的とする。
更に、本発明は、TEモードに対応して動作し、且つ半導体光増幅器活性層を適切に保護して信頼性のある一体集積型光アイソレータの製造方法を提供することを目的とする。
更に、本発明は、高屈折率差導波路で動作可能な一体集積型光アイソレータの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る一体集積型光アイソレータは、半導体基板上に形成された下部クラッド層と、前記下部クラッド層上に形成された活性層と、前記活性層上に形成されたバッファ層と、前記バッファ層上の一部に形成された導波層と、前記導波層上に形成された上部クラッド層と、前記導波層の一方の側壁に沿って、該導波層の上面(Y方向)に直交方向(X方向)に延在し、X方向に磁場を印加する光吸収性の強磁性体層とを備え、前記導波層を伝搬する光の一部が、該導波層から漏れて前記強磁性体層に達することにより光アイソレーションを得ている。
更に、上記一体集積型光アイソレータでは、前記上部及び下部クラッド層の屈折率n1、前記導波層の屈折率n2及び前記活性層の屈折率n3の大小関係を、n1<n2<n3とし、該導波層へ光を比較的多く集中させる、一体集積型光アイソレータ。
更に、上記一体集積型光アイソレータでは、更に、前記上部クラッド層上に形成された第1の電極と、前記半導体基板の下面に形成された第2の電極とを備え、第1及び第2の電極間に直流バイアス源を接続することにより光増幅を行って、伝搬する光の減衰を補償してもよい。
更に、本発明に係る一体集積型光アイソレータの製造方法は、半導体基板上に、下部クラッド層、活性層、保護層、導波層及び上部クラッド層を連続的に成膜するステップと、成膜工程を終了した前記半導体基板に対して、前記導波層及び前記上部クラッド層の両側の側壁をドライエッチングして光伝搬方向に沿って部分的に取り去るステップと、前記導波層の一方の側壁を覆うように、強磁性体層を形成するステップとを含んでいる。
本発明によれば、TEモードに対応して動作し、且つ半導体光増幅器活性層を適切に保護して信頼性のある一体集積型光アイソレータを提供することができる。
更に、本発明によれば、高屈折率差導波路で動作可能な一体集積型光アイソレータを提供することができる。
更に、本発明によれば、TEモードに対応して動作し、且つ半導体光増幅器活性層を適切に保護して信頼性のある一体集積型光アイソレータの製造方法を提供することができる。
更に、本発明によれば、高屈折率差導波路で動作可能な一体集積型光アイソレータの製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る一体集積型光アイソレータ及びその製造方法の実施形態に関して、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。これら図面は、本実施形態を容易に理解できるように一部を誇張して描かれたものであり、各要素の幅、奥行き、厚み等は、実際の一体集積型光アイソレータのサイズに比例するものではない。なお、図面中、同じ要素に対しては同じ参照符号を付して、重複した説明を省略することを承知されたい。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る一体集積型光アイソレータ10の構成を示す断面図である。一体集積型光アイソレータ10に対して、磁場方向及び光の伝搬方向を特定するため、一体集積型光アイソレータ10の断面幅方向をY方向とし、磁場方向をX方向、光の伝搬方向をZ方向とする。
一体集積型光アイソレータ10は、下側に下部電極12dが形成された半導体基板2と、半導体基板の上面に形成された下部クラッド層(単に、「クラッド層」ともいう。)4dと、下部クラッド層の上面に形成された半導体光増幅器活性層(単に、「活性層」ともいう。)6と、半導体光増幅器活性層の上面に形成されたバッファ層(保護層)9と、バッファ層の上面の一部に形成された上部導波層(単に、「導波層」ともいう。)8と、上部導波層の上面に形成された上部クラッド層(単に、「クラッド層」ともいう。)4uと、上部クラッド層の上面に形成された上部電極コンタクト層(単に、「コンタクト層」ともいう。)18uと、上部電極コンタクト層の上面に形成された上部電極(単に、「電極」ともいう。)12uと、上部導波層8の側壁を覆うように、半導体光増幅器活性層6の上部露出面から上部導波層(単に、「導波層」ともいう。)8,上部電極コンタクト層18uにわたって形成された右側及び左側絶縁層(共に、単に、「絶縁層」ともいう。)16R,16Lと、右側絶縁層16Rの上面に形成された強磁性体層14とを備えている。
例えば、典型例として、単体の一体集積型光アイソレータ10のサイズは、全体的には、幅方向(Y方向)約0.3mm、奥行き方向(Z方向)約1〜2mm、高さ方向(X方向)約100〜200μm(ミクロン)程度である。上部電極12uから上部導波層8に至る部分(エッチング後に残された部分)の幅方向(Y方向)は約1〜2μm(ミクロン)程度である。但し、これらの数字は、例示であって、これらに限定されるものではない。
一体集積型光アイソレータ10の各要素に関して説明する。
例えば、典型例として、上部及び下部金属12u,12dは、各々、金属から成り、典型的には、金(Au)から成り、厚さは約0.1〜1.0μm(ミクロン)である。半導体基板2は、これには限定されないが、想定しているのは通信用半導体レーザ向けであり、典型的にはn型のインジウム燐(リン化インジウム InP)から成る。下部クラッド層4dは、典型的にはn型のインジウム燐(InP)から成り、その膜厚は約1μm(ミクロン)である。半導体光増幅器活性層6は、インジウムガリウム砒素燐(InGaAsP)の多重量子井戸構造から成り、その膜厚は約0.1μm(ミクロン)である。バッファ層9は、p型のインジウム燐(InP)又はp型のインジウムガリウム砒素燐(InGaAsP)から成り、その膜厚は約0.1μm(ミクロン)である。絶縁層16L,16Rは、不導体であればよく、例えば、酸化シリコン(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)等である。上部導波層8は、p型のインジウムガリウム砒素燐(InGaAsP)から成るが、多重量子井戸構造ではなく、その膜厚は約0.4μm(ミクロン)である。上部クラッド層4uは、p型のインジウム燐(InP)から成り、その膜厚は約0.1μm(ミクロン)である。上部電極コンタクト層は、p型のインジウムガリウム砒素(InGaAs)から成り、その膜厚は約0.5μm(ミクロン)である。強磁性体層14は、特に材質を特定されるものではない。一般的には、鉄(Fe)、コバルト(Co)、鉄とコバルトの合金等から成り、膜厚は約0.1μm(ミクロン)以上あればよい。但し、これらの材料及び膜厚の数字は、例示であって、これらに限定されるものではない。
強磁性体層14の磁場の印加方向は、矢印14aで示すようにX方向であり、光の伝搬方向はZ方向である。半導体光増幅器活性層6及び上部導波層8が、光導波路のコア層を形成する。更に、光導波路のコア層6,8と上部及び下部クラッド層4u,4dとにより光導波路が形成される。光導波路4u,4d,6,8に対して、強磁性体層14により光吸収磁性材料が構成され、単一光伝導路構造体が構成される。従って、半導体レーザとほぼ同じ構造の半導体光アイソレータを、同じ半導体基板上に集積化することができる。
上部及び下部電極12u,12dの間に、直流電源(図示せず。)を接続し、前進光の伝搬損失をゼロになるように光増幅を行って出射させる。この結果、前進光のエネルギーレベルを低下させることなく、後退光のエネルギーレベルを大幅に減衰させることが出来る。一体集積型光アイソレータの動作原理に関しては、後述する(光アイソレータの動作原理)の欄を参照されたい。
このような一体集積型光アイソレータ10において、上部クラッド層4u及び下部クラッド層4dの屈折率をn1,n1とする。上部導波層8の屈折率をn2、膜厚をd2とする。半導体光増幅器活性層6の屈折率をn3、膜厚をd3とする。これらの層の屈折率の大小関係を、n1<n2<n3とし、上部導波層8の膜厚d2及び半導体光増幅器活性層6の膜厚d3を適宜選択して、光を上部導波層8に閉じ込める。例えば、上部導波層8への光閉じ込め係数を約20〜90%にすることが好ましい。光閉じ込め係数は、伝搬する光の強度を全ての層の断面(XY面内)で積分した値に対する、該当する層の断面(XY面内)で積分した比で定義される。通常、光閉じ込め係数は、コンピュータによるシミュレーションを利用して求めている。
例えば、代表的には、上部及び下部クラッド層4u,4dの屈折率n1=約3.16、上部導波層8の屈折率n2=約3.40及び半導体光増幅器活性層6の屈折率n3=約3.55の場合において、上部導波層8の膜厚をd2=約0.4μm(ミクロン)とし、半導体光増幅器活性層6の膜厚をd3=約0.1μm(ミクロン)とすることにより、上部導波層8への光閉じ込め係数を20%以上にすることができる。
但し、これらの屈折率及び膜厚の数字は、例示であって、これらに限定されるものではない。これにより、導波する光の約20%以上は、発光再結合、光増幅等が生じる半導体光増幅器活性層6ではなく、その上部に位置する上部導波層8を伝搬することになる。
一般的に、光導波路は、半導体光増幅活性層6に集中する(図3B及び3B参照)。しかし、この半導体光アイソレータ10では、光が上部導波層8に比較的多く集中する構造となっている。具体的には、上部及び下部クラッド層4u,4dの屈折率n1,n1、上部導波層8の屈折率n2及び半導体光増幅器活性層6の屈折率n3の大小関係を、n1<n2<n3とし、光を上部導波層8に閉じ込めている。例えば、上部導波層8への光閉じ込め係数が約20%以上になるようにする。
更に、TEモードでの動作を確保するため、磁場方向をX方向に設定する必要がある。このため、上部導波層8を加工して、その側壁に強磁性体層14が形成されている。上部導波層8の側壁に強磁性体層14を配置し、光の一部が上部導波層8からY方向に漏れ出して強磁性体層14に到達することによって、光アイソレーションが得られる。従って、半導体光増幅器活性層6を加工して、その側壁に強磁性体層14を配置する必要がないため、製造過程において半導体光増幅器活性層6を露出させることがない。
半導体光アイソレータ10の長所・利点は、製造過程において半導体光増幅器活性層6を加工して露出させる必要が無く、信頼性に優れた素子構造を有している点にある。詳細は、後述する(半導体光アイソレータの信頼性)の欄を参照されたい。
更に、多くの半導体レーザが動作するTEモードで動作するため、半導体光アイソレータ10は、TE発振の半導体レーザとの一体集積化という目標を達成できる点にある。詳細は、後述する(TEモードとTMモード)の欄を参照されたい。
(光アイソレータの動作原理)
ここで、光アイソレータの動作原理を簡単に説明する。図3Aは、光アイソレータの動作原理の概念図である。第1実施形態に係る半導体光アイソレータ(図1参照)、第2実施形態に係る半導体光アイソレータ(図2参照)、TEモードで動作する従来の半導体光アイソレータ(図3B参照)及びTEモードで動作する従来の半導体光アイソレータ(図3C参照)は、いずれも図1に示す動作原理に従って動作する。
実効屈折率は、Neff=n−iκで表すことができる。図3Aにおいて、横軸は実効屈折率の実部nを表し、縦軸は実効屈折率の虚部(即ち、伝搬損失の大きさ)κ(カッパ)を表す。強磁性体層による磁場がないときの実効屈折率Neffを点aとする。磁場がかかると、前進光のNeffは点Cに、後退光のNeffは点bに夫々移動する。前進光の伝搬損失κcと後退光の伝搬損失κbとの差(κb−κc)が光アイソレーションとして表れる。ここで、前進光の伝搬損失κcを半導体光増幅器の光利得によって補償して、ゼロにすることができる。なお、半導体光アイソレータの動作原理の詳細に関しては、前掲特許文献1(特開2000-266947号公報)を参照されたい。
(TEモードとTMモード)
TE偏光に対して動作する従来の半導体光アイソレータ(図3B参照)とTM偏光に対して動作する従来の半導体光アイソレータ(図3C参照)とに関して、本実施形態に係る半導体光アイソレータ(図1参照)と比較しながら簡単に説明する。
図3Bは、前掲非特許文献3,4及び7で開示されたTE偏光に対して動作する半導体光アイソレータ50の素子構造を示す図である。半導体光アイソレータ50は、光導波路と強磁性体14の組み合わせで機能する。強磁性体14の磁化の向き、即ち、外部磁場の印加方向14a(矢印で示す。)を基準にして、Z方向に伝搬する光の磁界ベクトルの向きが平行な偏光に対して、光アイソレーションが得られる。具体的には、図3Bに示す半導体光アイソレータ50の素子構造では、強磁性体14の外部磁場の印加方向をX方向にすることにより、光の磁界ベクトルの振動方向がX方向であるTEモードに対して、光アイソレーションが得られる。光の強度分布7(破線円で示す。)に示すように、半導体光増幅器活性層6を中心に光が導波し、光の一部がY方向に漏れ出して強磁性体層14に達し、光アイソレーション効果が得られる。
図3Cは、前掲非特許文献5及び6で開示されたTM偏光に対して動作する半導体光アイソレータ60の素子構造を示す図である。具体的には、図3Cに示す半導体光アイソレータ60の素子構造では、強磁性体14の外部磁場の印加方向14aをY方向にすることにより、光の磁界ベクトルの振動方向がY方向であるTMモードに対して、光アイソレーションが得られる。光の強度分布7に示すように、半導体光増幅器活性層6を中心に光が導波し、光の一部がX方向に漏れ出して強磁性体層14に達し、光アイソレーション効果が得られる。
多くの半導体レーザ、特に通信用半導体レーザは、TEモードで動作する。このため、本実施形態では、TEモードに対応して動作する半導体光アイソレータを提供することを目標とする。
(半導体光アイソレータの信頼性)
図3Bに示す半導体光アイソレータの素子構造は、多くの半導体レーザが動作するTEモードに対応して動作する長所を有する。
しかし、この素子構造は、製造過程において半導体光増幅器活性層6を露出する構造となっている。具体的には、半導体基板2から上部コンタクト層18uまでを一連の工程で結晶成長させる。その後、強磁性体層14を、半導体光増幅器活性層6の側壁に、半導体光増幅器活性層の面に対して直交するように配置する必要があるために、下部クラッド層4dから上部コンタクト層18uまでの両側壁をエッチングにより所定の深さで取り除く。この際、半導体光増幅器活性層6の側壁は空気に曝され露出したままであり、追加の半導体で埋め込まれていない。そのため、電流注入時に、半導体光増幅器活性層6に表面再結合等の非発光再結合が生じて、素子通電電流の増大、光増幅器の増幅効率の低下、素子寿命等に関する信頼性の悪化を招く構造となっている。
このため、本実施形態では、TEモードに対応して動作する半導体光アイソレータにおいて、信頼性の悪化を招かない半導体光アイソレータを提供することを目標とする。
なお、図3Cに示す半導体光アイソレータの素子構造は、図3Bに示す半導体光アイソレータの素子構造とは異なり、製造過程において半導体光増幅器活性層6を露出する構造とはなっていない。強磁性体層14は、半導体光増幅器活性層6の面に対して平行に配置すればよく、両側壁のエッチングは半導体光増幅器活性層6に達するまで深く行う必要はない。従って、素子通電電流の増大、光増幅器の増幅効率の低下、素子寿命等に関する信頼性の悪化を招くことはない。しかし、上述したように、多くの半導体レーザはTEモードで動作するが、この素子構造は、TE偏光に対しては光アイソレータとして機能しない欠点を有する。このため、この素子構造により、TMモードで動作する半導体レーザと一体集積化する目的を達成することは困難である。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態に係る一体集積型光アイソレータ30の構成を示す断面図である。X,Y,Zの各方向は図1と同様である。一体集積型光アイソレータ30は、クラッド層の屈折率と導波層の屈折率との差が比較的大きい高屈折差光導波路素子に適している。
一体集積型光アイソレータ30は、半導体基板2と、半導体基板の上面に形成された低屈折率層32と、低屈折率層の上面に部分的に形成された半導体光増幅器活性層(単に、「活性層」ともいう。)34aと、半導体光増幅器活性層の側壁沿って形成された強磁性体層14と、半導体光増幅器活性層の上面に部分的に形成された上部クラッド層(単に、「クラッド層」ともいう。)又は半導体基板4u,2aと、半導体光増幅器活性層(単に、「活性層」ともいう。)6の上面の一部に形成された下部電極(単に、「電極」ともいう。)12dと、上部クラッド層/半導体基板の上面に形成された上部電極(単に、「電極」ともいう。)12uとを備えている。
一体集積型光アイソレータ10(図1参照)と比較すると、この一体集積型光アイソレータ30の「半導体光増幅器活性層−上部クラッド層/半導体基板−上部電極」の部分の構成は、図1の一体集積型光アイソレータ10の「下部電極−半導体基板−下部クラッド層−半導体光増幅器活性層」の部分の構成を上下反転したものに対応している。
一体集積型光アイソレータ30の各要素に関して説明する。
例えば、典型例として、半導体基板2は、シリコン(Si)から成り、膜厚は0.3〜0.4mmである。低屈折率層32は、二酸化シリコン(SiO2)から成り、膜厚は約1μm(ミクロン)である。高屈折率層34は、シリコン(Si)から成り、膜厚は約0.3μm(ミクロン)である。図5Bで説明するように、高屈折率層34に光伝搬方向に延在する2本の溝34pを形成し、高屈折率導波層34aを幅方向(Y方向)約0.5〜2.0μm(ミクロン)に形成している。溝34p内は空気又は低屈折率層で満たされる。半導体増幅器活性層6は、インジウムガリウム砒素燐(InGaAsP)の多重量子井戸構造から成り、その膜厚は約0.1μm(ミクロン)である。上部クラッド層4uは、p型のインジウム燐(InP)から成り、その膜厚は約350μm(ミクロン)である。上部及び下部電極12u,12dは、各々、金属からなり、典型的には金から成る。但し、これらの材料及び膜厚の数字は、例示であって、これらに限定されるものではない。
強磁性体層14の磁場の印加方向は、図中、矢印14aで示すようにX方向であり、光の伝搬方向はZ方向である。半導体光増幅器活性層6及び高効率導波層34aにより光導波路のコア層が形成され、更に、これに加えて低屈折率層/半導体基板4u,2aにより光導波路が形成される。光導波路4u(2a),6,34aに対して、強磁性体層14により光吸収磁性材料が構成され、単一光伝導路構造体が構成される。従って、半導体レーザとほぼ同じ構造の半導体光アイソレータを、同じ半導体基板上に集積化することができる。
上部及び下部電極12u,12dの間に、直流電源(図示せず。)を接続し、前進光の伝搬損失をゼロになるように光増幅を行っている。この結果、前進光のエネルギーレベルを低下させることなく、後退光のエネルギーレベルを大幅に減衰させることが出来る。
このような一体集積型光アイソレータ30において、低屈折率層32の屈折率をn1、高屈折率導波層34aの屈折率をn2、膜厚をd2、半導体増幅器活性層6の屈折率をn3、膜厚をd3、上部クラッド層又は半導体基板4u,2の屈折率をn4とする。これらの層の屈折率の大小関係を、n1,n4<n2<n3とし、高屈折率導波層34aの膜厚d2と半導体増幅器活性層6の膜厚d3を適宜選択して、光を高屈折率導波層34aに閉じ込める。例えば、高屈折率導波層34aへの光閉じ込め係数を約20〜90%にすることが好ましい。
例えば、代表的には、低屈折率層32の屈折率n1=1.5、高屈折率導波層34aの屈折率をn2=3.4、半導体増幅器活性層6の屈折率n3=3.6、上部クラッド層/半導体基板4u,2aの屈折率n4=3.16の場合において、高屈折率導波層34aの膜厚をd2=0.3μm(ミクロン)とし、半導体増幅器活性層6の膜厚をd3=0.1μm(ミクロン)とすることにより、高屈折率導波層34aへの光閉じ込め係数20%以上にすることができる。但し、これらの屈折率及び膜厚の数字は、例示であって、これらに限定されるものではない。これにより、導波する光の約20%以上は、発光再結合、光増幅等が生じる半導体光増幅器活性層6ではなく、その上部に位置する高屈折率導波層34aを伝搬することになる。
一般的に、光導波路は、半導体光増幅活性層に集中する(図3B及び3B参照)。しかし、この半導体光アイソレータ30では、光が高屈折率導波層34aに比較的多く集中するような構造となっている。具体的には、低屈折率層32の屈折率n1、高屈折率導波層34aの屈折率n2、半導体増幅器活性層6の屈折率n3及び上部クラッド層/半導体基板4u,2の屈折率n4の屈折率の大小関係を、n1,n4<n2<n3とし、光を高屈折率導波層34aに閉じ込める。例えば、高屈折率導波層34aへの光閉じ込め係数を20%以上になるようにする。
更に、TEモードでの動作を確保するため、磁場方向をX方向に設定する必要がある。そのため、高屈折率導波層34aを加工して、その側壁に強磁性体層14が形成されている。高屈折率導波層34aの側壁に強磁性体層14を配置し、光の一部が高屈折率導波層34aからY方向に漏れ出して強磁性体層14に到達することによって、光アイソレーションが得られる。従って、半導体光増幅器活性層6を加工して、その側壁に強磁性体層14を配置する必要がないため、製造過程において半導体光増幅器活性層6を露出させる必要がない。
半導体光アイソレータ30の長所・利点は、クラッド層の屈折率と導波層の屈折率との差が比較的大きい高屈折差光導波路素子に適している点にある。
更に、半導体光アイソレータ30は、第1実施形態で説明した半導体光アイソレータ10の長所・利点を有している。
(一体集積型光アイソレータ10及び30の共通的特徴)
一体集積型光アイソレータ10(第1実施形態)と一体集積型光アイソレータ30(第2実施形態)とは、TEモードで動作する半導体光アイソレータであって、導波層の側壁に強磁性体層を配置した点で技術的特徴を共有する。即ち、従来のTE偏光に対して動作する半導体光アイソレータ(図3B参照)では、半導体光増幅器活性層6の側壁に強磁性体層を配置していた。このため、製造工程で半導体光増幅器活性層6が露出し、その結果、デバイスの信頼性を悪化させていた。
しかし、本実施形態に係る一体集積型光アイソレータ10,30では、新たに導波層8,34aを設けて、光が導波層に比較的多く集中する構造を採用している。この導波層を加工して、導波層の側壁に強磁性体層14を形成している。導波層8,34aの側壁に強磁性体層14を配置し、光の一部が導波層から横方向(Y方向)に漏れ出して強磁性体層14に到達することによって、光アイソレーションを得ている。即ち、半導体光増幅器活性層6を加工する必要がないので、露出することが無く、一体集積型光アイソレータ10,30の信頼性が悪化することはない。
[第3実施形態]
第3実施形態は、第1実施形態に係る一体集積型光アイソレータ10の製造方法に関する。図4A〜4Cは、製造工程順に各工程を示したものでる。
図4Aに示すように、下層から上層に順番に、半導体基板2、下部クラッド層4d、半導体光増幅器活性層6、バッファ層9、上部導波層8、上部クラッド層4u及び上部電極コンタクト層18uを連続的に成膜する。一般的には結晶成長による。これらの各要素の材料、膜厚に関しては、第1実施形態の欄を参照されたい。
図4Bは、成膜工程を終了した基板に対して、ホトリゾグラフィー工法を利用して行う加工工程である。上部電極コンタクト層18uの上面に有機物から成るホトレジストを被覆し、焼き付け・現像を行ってパターニングし、エッチングレジストを形成する。エッチングレジストが取り去られた部分に対してドライエッチングを行い、バッファ層9の上まで、即ち、上部電極コンタクト層18u、上部クラッド層4u及び上部導波層8を部分的に取り去る。その後、エッチングレジストパターンを取り去る。このドライエッチングでは、例えば、酸化シリコン(Si02)や窒化シリコン(SiNx)をエッチングマスクとして利用する場合もある。
図4Cに示すように、絶縁層16R,16L、強磁性体層14及び上部・下部の電極12u,12dを形成する。他の部分をマスキングし開口部分を通して、図で見て上部導波層の左側側壁を覆うように、上部クラッド層及び上部導波層の左側側壁並びにバッファ層9の露出した上面に対して絶縁層16Lを、右側側壁を覆うように同様に絶縁層16Rを、夫々形成する。次に、絶縁層16Rの上面に強磁性体層14を形成する。所望のアイソレーションの大きさは、この強磁性体層14の組成、厚み、上部導波層8の幅等を調整することにより行う。これらの工程は、マスキングをして、その開口部を通して所望の箇所に真空蒸着、スパッタリング等を行うことにより実施される。強磁性体層14の外部磁場の印加方向14aは縦方向(X方向)である。素子の層構成が形成された後、個々のデバイスのサイズに応じて切断されて完成する。
[第4実施形態]
第4実施形態は、第2実施形態に係る一体集積型光アイソレータ30の製造方法に関する。図5A〜5Dは、製造工程順に各工程を示したものでる。
図5Aに示すように、下層から上層に順番に、半導体基板2、低屈折率層32及び高屈折率層34を連続的に成膜する。一般的には、結晶成長による。これらの各要素の材料、膜厚に関しては、第2実施形態の欄を参照されたい。なお、この段階の基板は、SOI基板(slicon on insulator)として市場において商業的に入手可能である。
図5Bに示すように、高屈折率導波層34を形成するため、高屈折率層34の上面に有機物から成るホトレジストを被覆し、焼き付け・現像を行ってパターニングし、エッチングレジストを形成する。エッチングレジストが取り去られた部分に対してドライエッチングを行い、光伝搬方向(Z方向)に延在する2本の溝34pを形成する。2個の溝34pで囲まれた部分が、光導波路を規定する高屈折率導波層34aとなる。
図5Cに示すように、高屈折率導波層34の一方の側壁に、開口を通して強磁性体層14を形成する。ホトリゾグラフィー法を利用することができる。所望のアイソレーションの大きさは、この強磁性体層14の組成、厚み、高屈折率導波層34aの幅等を調整することにより行う。
図5Dに示すように、半導体光増幅器活性層6、上部クラッド層/半導体基板4u,2a及び上部・下部電極12u,12dを夫々形成する。これらの各要素の材料、膜厚に関しては、第2実施形態の欄を参照されたい。
一体集積型光アイソレータ30の「半導体光増幅器活性層−上部クラッド層/半導体基板」の部分は、予め形成して、ウェハをダイレクトボンディングにより貼り合わせて形成することが出来る。即ち、図1の一体集積型光アイソレータ10の「半導体基板−下部クラッド層−半導体光増幅器活性層」の部分を、予め結晶成長により形成する。これを反転して、図5Cに示す段階の素子に対して貼り合わせる。その後、上部及び下部電極12u,12dを夫々形成する。素子の層構成が形成された後、個々のデバイスのサイズに応じて切断されて完成する。
[その他]
以上、本実施形態に係る一体集積型光アイソレータ及びその製造方法に関して説明したが、これらは例示であって、本発明はこれに限定されない。特に、各要素の材料、膜厚等のサイズは、典型例であって、これに限定されるものではない。本実施形態に関して、当業者が容易になしえる追加・削除・変更・改良等は本発明の範囲内である。
本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
図1は、第1実施形態に係る一体集積型光アイソレータの構成を示す断面図である。 図2は、第2実施形態に係る一体集積型光アイソレータの構成を示す断面図である。 図3Aは、光アイソレータの動作原理の概念図である 図3Bは、TE偏光に対して動作する従来の半導体光アイソレータの素子構造を示す図である。 図3Cは、TM偏光に対して動作する従来の半導体光アイソレータの素子構造を示す図である。 図4Aは、第1実施形態に係る一体集積型光アイソレータの成膜工程を説明する図である。 図4Bは、成膜工程を終了後の加工工程を説明する図である。 図4Cは、絶縁層、強磁性体層及び上部・下部の電極を形成する工程を説明する図である。 図5Aは、第2実施形態に係る一体集積型光アイソレータの成膜工程を説明する図である。 図5Bは、成膜工程後に高屈折率導波層を形成する工程を説明する図である。 図5Cは、高屈折率導波層の一方の側壁に強磁性体層を形成する工程を説明する図である。 図5Dは、半導体光増幅器活性層、上部クラッド層/半導体基板及び上部・下部電極を夫々形成する工程を説明する図である。。
符号の説明
10,30:一体集積型光アイソレータ,半導体アイソレータ、 2:半導体基板、 4u:上部クラッド層、 4d:下部クラッド層、 6:半導体光増幅器活性層、 8:上部導波層、 12a:上部電極、 12d:下部電極、 14:強磁性体層、 14a:磁場の印加方向、 16:絶縁層、 18u:上部電極コンタクト層、 32:低屈折率層、 34:高屈折率層、 34a:高屈折率導波層、 34p:溝、 50:TE偏光に対して動作する従来の半導体光アイソレータ、 60:TM偏光に対して動作する従来の半導体光アイソレータ、

Claims (4)

  1. 半導体基板上に形成された下部クラッド層と、
    前記下部クラッド層上に形成された活性層と、
    前記活性層上に形成されたバッファ層と、
    前記バッファ層上の一部に形成された導波層と、
    前記導波層上に形成された上部クラッド層と、
    前記導波層の一方の側壁に沿って、該導波層の上面(Y方向)に直交方向(X方向)に延在し、X方向に磁場を印加する光吸収性の強磁性体層とを備え、
    前記導波層を伝搬する光の一部が、該導波層から漏れて前記強磁性体層に達することにより光アイソレーションを得ることを特徴とする、一体集積型光アイソレータ。
  2. 請求項1に記載の一体集積型光アイソレータにおいて、
    前記上部及び下部クラッド層の屈折率n1、前記導波層の屈折率n2及び前記活性層の屈折率n3の大小関係を、n1<n2<n3とし、該導波層へ光を比較的多く集中させる、一体集積型光アイソレータ。
  3. 請求項1に記載の一体集積型光アイソレータにおいて、更に、
    前記上部クラッド層上に形成された第1の電極と、
    前記半導体基板の下面に形成された第2の電極とを備え、
    第1及び第2の電極間に直流バイアス源を接続することにより光増幅を行って、伝搬する光の減衰を補償する、一体集積型光アイソレータ。
  4. 半導体基板上に、下部クラッド層、活性層、バッファ層、導波層及び上部クラッド層を連続的に成膜するステップと、
    成膜工程を終了した前記半導体基板に対して、前記導波層及び前記上部クラッド層の両側の側壁をドライエッチングして光伝搬方向に沿って部分的に取り去るステップと、
    前記導波層の一方の側壁を覆うように、強磁性体層を形成するステップとを含む、一体集積型光アイソレータの製造方法。
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