JP4803150B2 - 液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、マトリックス状に形成された複数の画素電極を有し、薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子を使用する液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法に関する。
TFT等のスイッチング素子を使用したマトリックス型液晶表示装置は2枚の偏光子に挟持された液晶セルを備えており、そのような液晶セル自体は、対向して配置された一対の透明ガラス基板と、一方の透明ガラス基板の対向面に設けられ且つ配向膜で覆われた透明な共通電極と、他方の透明ガラス基板の対向面にマトリックス状に配置され且つ配向膜で覆われた複数の透明な画素電極と、各画素電極にそれぞれ接続されたスイッチング素子としてのTFTと、対向する配向膜間に封入されたTN液晶とから少なくとも構成されている。このような液晶セルは一般にTN−LCDと称されている。
ところで、マトリックス状に配置された画素電極に電圧を印加する場合、表示品質の向上のために各行毎に印加電圧を反転させるライン反転駆動方式や、各列毎に印加電圧を反転させるカラム反転駆動方式が広く採用されている。これらの駆動方式においては、隣接する画素電極間で印加電圧を反転させるので、図6に示すように、元来液晶に与えられたプレチルトの方向と逆のチルト方向を持つリバースチルトドメイン61が各画素電極62に対応した画素部内に生ずるという問題がある(下記特許文献1、段落0005〜0006参照)。特にノーマリーホワイトモードの液晶表示では、正常な領域との境界のディスクリネーションライン63が白抜けをおこしコントラストを低下させる。このため、リバースチルトドメイン61を小さくするためにチルト角を大きくすることが行われているが、製造時の歩留まりが低下するという問題がある。また、リバースチルトドメイン61の発生位置に応じて、遮光材を設けることにより光漏れを低減させるようにしているが、開口率が低下するという問題がある。
そこで、TN−LCDにおいてコントラスト比を上げる手法のひとつとして、対向する共通電極と画素電極との間に印加される実効電圧を高くする(即ち、ダイナミックレンジを広くする)という手法が有力視されている。このように、対向する共通電極と画素電極との間に印加される実効電圧を高くした場合には、液晶分子の配向がより垂直となるだけでなく、ディスクリネーションライン63の発生位置が画素部内の周縁方向(外側)へ移動するので、コントラスト比を向上させることが可能となる。
しかしながら、かかる実効電圧を高くすると、一部の画素でリバースチルトドメインが消失し、この消失状態が準安定状態となるので、V(電圧)−T(光透過強度)特性にヒステリシスを生じ(図7)、黒表示から中間調表示にした際に、減点状の画質不良や、特にリバースチルトドメインの表示不良が隣接するリバースチルトドメインに伝播して滅線状の重大な画質不良が生ずる。このため、対向する共通電極と画素電極との間にある値以上の電圧(実効電圧)を印加することができず、所期のコントラスト比を実現できないという問題がある。この問題は、高精細で高開口率の液晶表示素子を実現するために、隣接する画素電極間距離を短縮した場合に著しく生ずる。従って、TFTなどのスイッチング素子を備えたマトリックス型液晶表示装置においては、高開口率と高コントラスト比とを両立させることが困難である。
特許第2934875号
本発明は、以上の従来の技術の問題を解決しようとするものであり、TFTなどのスイッチング素子を備えたマトリックス型の液晶表示装置において、V−T特性にヒステリシスを生じさせずに実効電圧を増大させること、即ち、表示不良が発生し始める印加電圧の値を高めることにより、高開口率と高コントラスト比とを両立させることを目的とする。
本発明の液晶表示装置は、対向して配置された一対の基板と、一対の基板のうちのー方の基板に設けられ且つ配向膜で覆われた共通電極と、他方の基板にマトリックス状に配置され且つ配向膜で覆われた複数の画素電極と、各画素電極に接続されたスイッチング素子と、一対の基板の対向する配向膜間に封入された液晶とから少なくとも構成される液晶セルを有する液晶表示装置において、互いに隣接する画素電極のうち少なくとも一方の画素電極の、リバースチルトドメインが発生する側のリバースチルトドメインの長手方向に対応する電極幅が、リバースチルトドメインが発生しない部分に対応する電極幅より短く、その画素電極は、一定の第1の幅を有する第1の領域と、第1の領域の第1の幅から徐々に幅を減らし傾斜部を形成するように延在する第2の領域と、第2の領域の第1の領域に接する側とは反対側から、第1の幅よりも短い第2の幅を有して延在する第3の領域を有して構成されることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、スイッチング素子側の基板が以下の工程(a)〜(e):
(a)基板上に第1層間絶縁層を形成し、その上にトランジスタを形成する為の薄膜Si層を形成し、その表面に酸化被膜を形成し、その上にゲート電極とCs電極とを形成することにより薄膜トランジスタを構成し、更に薄膜トランジスタ上に第2層間絶縁層を形成する工程;
(b)第2層間絶縁層の全面に反射防止膜を形成する工程;
(c)反射防止膜及び第2層間絶縁層に、薄膜Si層に達するコンタクトホールを形成する工程;
(d)コンタクトホールに第1配線層を形成する工程;
及び(e)全面に第3層間絶縁層を形成し、更にパッシベーション膜を形成した後に、パッシベーション膜をコンタクトホール部及び画素開口部についてエッチング除去し、第3層間絶縁層についてはコンタクトホール部についてエッチング除去し、それらに第2配線層を形成し、全面に平坦化用有機膜を形成した後、前記平坦化用有機膜に画素電極用コンタクトホールを開口し、その上に画素毎に画素電極を形成する工程を有する。そして、互いに隣接する画素電極のうち少なくとも一方の画素電極の、リバースチルトドメインが発生する側のリバースチルトドメインの長手方向に対応する電極幅は、リバースチルトドメインが発生しない部分に対応する電極幅より短くなるように形成し、その画素電極は、一定の第1の幅を有する第1の領域と、第1の領域の第1の幅から徐々に幅を減らし傾斜部を形成する第2の領域と、第2の領域の第1の領域に接する側とは反対側において、第2の領域に連続して形成され、第1の幅よりも短い第2の幅を有する第3の領域を有するように形成する
本発明の液晶表示装置は、表示不良を伴うことなく大きな駆動電圧の印加が可能となるので、高開口率で高コントラストの液晶表示装置となる。
本発明者らは、TFTなどのスイッチング素子を備えたマトリックス型の液晶表示装置において高開口率と高コントラスト比とを両立させるためには、任意の画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインと、隣接する画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインとの間の相互作用を低減することが有効であり、具体的には互いに隣接するリバースチルトドメインの間隔を最短電極間隔よりも広げることにより隣接するリバースチルトドメイン同士を物理的に引き離せばよいこと、あるいは互いに隣接するリバースチルトドメインで挟まれた領域の液晶セル厚(即ち、対向する配向膜間距離)を、画素部の液晶セル厚よりも狭くすることにより隣接するリバースチルトドメインの厚み方向の断面積の重なりの程度を小さくすればよいことを見出し、本発明を完成させるに至った。
以下に詳述する液晶表示装置は、対向して配置された一対の基板と、該一対の基板のうちのー方の基板に設けられ且つ配向膜で覆われた共通電極と、他方の基板にマトリックス状に配置され且つ配向膜で覆われた複数の画素電極と、各画素電極に接続されたスイッチング素子と、一対の基板の対向する配向膜間に封入された液晶とから少なくとも構成される液晶セルを有する液晶表示装置において、任意の画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインと、隣接する画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインとの間隔が、画素電極の最短電極間隔よりも広がっているか、又は互いに隣接するリバースチルトドメインで挟まれた領域の液晶セル厚が画素部の液晶セル厚より狭くなっていることを特徴とするものである。
互いに隣接するリバースチルトドメインの間隔を画素電極の最短電極間隔よりも広げるためには、好ましくはリバースチルトドメインの長手方向に対応した画素電極幅を、リバースチルトドメインが形成されていない部分の画素電極幅よりも狭くすればよい。これにより、隣接するリバースチルトドメイン同士を長手方向に引き離すことができる。また、画素電極を千鳥格子状に配列してもよい。これにより、隣接するリバースチルトドメイン同士を長手方向に対し直交する方向に引き離すことができる。
また、液晶表示装置のスイッチング素子側の基板の製造方法は、が以下の工程(a)〜(e)を有する。すなわち、スイッチング素子側の基板は、(a) 基板上に第1層間絶縁層を形成し、その上にトランジスタを形成する為の薄膜Si層を形成し、その表面に酸化被膜を形成し、その上にゲート電極とCs電極とを形成することにより薄膜トランジスタを構成し、更に薄膜トランジスタ上に第2層間絶縁層を形成する工程;
(b) 第2層間絶縁層の全面に反射防止膜を形成する工程;
(c) 反射防止膜及び第2層間絶縁層に、薄膜Si層に達するコンタクトホールを形成する工程;
(d) コンタクトホールに第1配線層を形成する工程; 及び(e) 全面に第3層間絶縁層を形成し、更にパッシベーション膜を形成した後に、パッシベーション膜をコンタクトホール部及び画素開口部についてエッチング除去し、第3層間絶縁層についてはコンタクトホール部についてエッチング除去し、それらに第2配線層を形成し、全面に平坦化用有機膜を形成した後に、その平坦化用有機膜に画素電極用コンタクトホールを開口し、その上に、任意の画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインと隣接する画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインとの間隔が互いに隣接する画素電極の最短電極間隔よりも広くなるように画素電極を形成する工程、又は平坦化用有機膜に画素電極用コンタクトホールを開口する際に、互いに隣接するリバースチルトドメインで挟まれた領域における液晶セル厚が画素部における液晶セル厚より狭くなるように平坦化用有機膜を加工した後に、画素電極を形成する工程を含んでなることを特徴とする。
以下、本発明の液晶表示装置について図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態に係る液晶表示素子は、2枚の偏光子に挟持された液晶セルを備えており、そのような液晶セル自体は、図1に示すように、対向して配置された一対の透明ガラス基板(上基板1、下基板2)と、上基板1の下面(対向面)に設けられ且つ配向膜3で覆われた透明な共通電極4と、下基板2の上面(対向面)にマトリックス状に配置され且つ配向膜5で覆われた複数の透明な画素電極6と、各画素電極6毎にそれぞれ接続されたスイッチング素子としてのTFT(図示せず)と、配向膜3及び5の間に封入され且つそれら間で約90°連続的に捩れた捩れネマティック液晶7とから少なくとも構成されている。
このような液晶セルにおいては、下基板2の上面(対向面)にマトリックス状に走査線及び信号線(図示せず)が形成されており、画素電極6は、対応するTFTを介して走査線及び信号線とそれぞれ接続されている。このような液晶セルにおいては、配向処理方向と電圧駆動方式(ライン反転駆動方式又はカラム反転駆動方式)により一意的に、ディスクリネーションライン9を境にリバースチルトドメイン8が形成される。
本発明の液晶表示装置は、任意の画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインと、隣接する画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインとの間の相互作用を低減させることにより高開口率と高コントラスト比とを両立させるために、互いに隣接するリバースチルトドメインの間隔を画素電極の最短電極間隔よりも広げるか、あるいは互いに隣接するリバースチルトドメインの間の液晶セル厚(即ち、対向する配向膜間距離)を画素部の液晶セル厚よりも狭くしている。
図2(a)及び図2(b)に示すように、互いに隣接するリバースチルトドメインの間隔laを画素電極の最短電極間隔lbよりも広げる具体的な手法としては、互いに隣接するリバースチルトドメイン同士を長手方向に引き離すために、遮光領域13に囲まれた画素電極14のリバースチルトドメイン8の長手方向に対応した画素電極幅(リバースチルトドメイン領域の幅)Laを、リバースチルトドメイン8が形成されていない部分の画素電極幅(ノーマルチルトドメイン領域の幅)Lbよりも狭くする手法が挙げられる。また、長手方向に直交する方向に引き離すために、図2(c)に示すように、画素電極14を千鳥格子状に配置する手法が挙げられる。図2(c)の態様の場合には、隣接するリバースチルトドメイン8の対向する端部断面積の重なりも小さくなり、隣接するリバースチルトドメイン間の相互作用を低下させる効果が期待できる。
更に、本発明らの知見によれば、対向する共通電極と画素電極との間に印可可能な実効電圧と、リバースチルトドメインの長手方向に直交する方向における画素電極間隔との間にも密接な関係があり、その間隔を広げると実効電圧を増大させ得ることがわかった。但し、間隔を単に広げると遮光領域の面積が広くなり、高開口率を実現できない。従って、図2(a)〜図2(c)に示した態様を、それぞれ図3(a)〜図3(c)に示すように、リバースチルトドメインの長手方向に直交する方向において、隣接する画素電極間の間隔の一部を広くすることが好ましい。このとき、間隔を広げる部分としては、図3(a)〜図3(c)に示すように、リバースチルトドメイン8の断面積の小さいその端部方向の画素電極部分を広げることが、高開口率の維持及びリバースチルトドメインの非対称的な発生の点から好ましいが、リバースチルトドメインの中程を切断するように広げてもよい。また、広げる大きさ(深さ)や幅については、開口率等を考慮して適宜決定することができる。
また、互いに隣接するリバースチルトドメインの間の液晶セル厚を画素部の液晶セル厚より狭くする具体的な手法としては、互いに隣接するリバースチルトドメインの間に、液晶セル厚を狭くするような障壁部を形成すればよい(図示せず)。障壁部としては、TFT素子などのスイッチング素子を形成する際に、基板に凸部を作り込んでもよく、あるいは配向膜を形成した後に印刷法やディスペンス法などにより、障壁部となるような構造物を形成してもよい。
液晶としては、液晶分子長軸が対向する配向膜間で約90°連続的に捩れた捩れネマティック液晶を使用することが好ましい。また、液晶セルには、各画素部の周縁の少なくとも一部を遮光するためのブラックマトリックスを設けることが好ましい。画素部における液晶セル厚は、4μm以下が好ましい。また、画素電極の大きさは5μm〜50μm四方が好ましい。
以下、本発明の実施例(画素電極のリバースチルトドメイン領域の幅をノーマルチルトドメイン領域の幅よりも狭くした例)を図面を参照しながら具体的に説明する。
図4(a)は、本発明の液晶表示装置のTN−LCD部分を上から見た平面図の一例であるが、但し、TFTと信号線及び走査線については図示していない。なお、図4(a)のAB断面図は、図1と同一の構造となる。
図4(a)に示すTN−LCDにおいて、下基板及び上基板の配向処理方向(即ち、ラビング方向)は、それぞれ矢印11及び矢印12の方向とした。遮光領域13には、信号線、走査線、補助容量電極、TFTを設置し、また、下基板の画素電極14に対応して開口部15を形成した。画素電極14は、遮光領域13内の信号線及び走査線にTFTを介して接続した。画素電極14への電圧印加方式としては、各行毎に反転駆動をするライン反転駆動方式を採用した。
また、画素電極14に対応する画素部における液晶セル厚(即ち、画素部における対向する配向膜間の距離)を3.5μmに設定し、下基板及び上基板の間に左旋性のネマティック液晶を封入した。使用した液晶の屈折率異方性Δnは約0.13であり、誘電率異方性Δεは約10であった。
また、配向膜としては、プレチルト角がそれぞれ約5°のポリイミド膜を使用した。
図4(a)に示すTN−LCDにおいて、画素のピッチW1を20μm、縦方向の画素電極間隔W3を1.5μm、横方向の画素電極の最短電極間隔W4を1.5μmに設定した。そして、リバースチルトドメイン8の領域における縦方向に拡大した電極間隔W5及び横方向に拡大した電極間隔W6のそれぞれと、表示不良の発生する駆動電圧との関係を調べた。ここで、電極間隔W6を0.5μmとしたときの電極間隔W5と表示不良の発生する駆動電圧との関係図を図5(a)に示し、電極間隔W5を3.5μmとしたときの電極間隔W6と表示不良の発生する駆動電圧の関係図を図5(b)に示した。
図5(b)から、電極間隔W6を拡げると、表示不良が生じ始める駆動電圧(実効電圧)を高くできることがわかる。また、図5(a)から、電極間隔W5を拡げると、表示不良が生じ始める駆動電圧(実効電圧)を高くできることがわかる。この場合、電極間隔W5は、必要以上に拡げる必要はなく、3.5μmまで拡げれば十分である。この液晶セルのディスクリネーションライン9の位置を観測したところ、リバースチルトドメイン幅W2が3.0μmであった。従って、電極間隔W5がリバースチルトドメイン幅W2より広がった場合には、表示不良が起こらない駆動電圧が飽和することがわかる。
以上のように、高開口率を実現するために、隣接する画素電極間の距離を短く設計したTN−LCDにおいても、本発明で提案したような画素電極形状を採用することによって、大きな駆動電圧をかけることができる。具体的には、この実施例では、電極間隔W5を3.5μmとし、電極間隔W6を0.5μmとしたとき、表示不良が起こらない駆動電圧は4.5Vから6.6Vへ改善され、高コントラストを実現することが可能となる。
また、電極間隔W4を1.5μmとし、電極間隔W5及びW6を0μmとしたとき(画素電極が正方形の場合)に、電極間隔W3と表示不良の発生する駆動電圧の関係図を図5(c)に示した。図5(c)から、電極間隔W3を拡げると、表示不良が生じ始める駆動電圧(実効電圧)を高くできることがわかる。具体的には、図4(b)に示すように、電極間隔W3を1.5μmとし、電極間隔W4を0.5μmとしたときに、電極間隔W3の一部を幅2.5μmで0.5μm拡げると、表示不良が起こらない駆動電圧は5.0Vから5.5Vへ改善され、高コントラストを実現することが可能となる。このことからも、リバースチルトドメイン部分の画素電極の形状を、横方向だけでなく縦方向にも切り込みを入れたような形状に加工することが好ましいことがわかる。
なお、本発明の液晶表示装置は、スイッチング素子としてTFTに代えてMIM(金属−絶縁膜−金属)等の非線形素子を用いることができる。また、配向処理としてのラビング処理方向や液晶の捩れ角は特に限定されない。また、カラー表示または白黒表示の透過型、反射型TN−LCDにも適用することができる。更に、配向膜のプレチルト角も5°に限定されるものではない。
以下に、本発明の液晶表示装置で使用するTFT基板の製造例を図8(概略工程図)を参照しながら説明する。
工程(a)(図8(a))
まず、ガラス基板等の絶縁性透明基板80の表面に、LP−CVD(低圧化学的気相成長法)にてpoly−Siを50nm成膜しその上にWSiを200nm成膜しパターニングし遮光膜81を形成する。
その上に、層間絶縁膜82としてSiO2をAP−CVD(常圧化学的気相成長法)により600nm成膜する。その後トランジスタを形成する為の薄膜Si層をLP−CVDにより75nm成膜し、熱処理等により結晶粒を成長させ、パターニングしてSi層83を形成する。その後、Si層83の表面を酸化して酸化被膜84を形成し、全面にp型不純物(B)を低濃度イオン注入する。
次に、トランジスタ部を隠すようにマスクしCs(蓄積容量)部のみにn型不純物(As)を高濃度イオン注入し電極を形成し、更にその上にLP−CVDによってゲート電極またはCs電極となる第2のSi層を成膜し、POCl3等のガス中で熱処理をする事によりリン原子を拡散させ低比抵抗化した後にパターニングしてゲート電極85とCs電極86とを形成する。
次に、n−MOS形成の為、p−MOS形成部を隠すようにマスクしn型不純物(As)を高濃度イオン注入し、引き続きn−MOS形成の為、画素トランジスタ及び回路内のn−MOS部を隠すようにマスクしp型不純物(B)を高濃度イオン注入する。そして、AP−CVDにより燐シリケートガラス等の層間絶縁層87を600nm成膜し、熱処理によりイオン注入部の結晶性を回復させる。
工程(b)(図8(b))
次に、層間絶縁層87の全面にスパッタリング法により反射防止の為のTiON層88を35nm成膜する。
工程(c)(図8(c))
次に、コンタクトホール以外の部分をフォトリソグラフィーによりマスキングし、コンタクトホール部分のTiON層88及び層間絶縁層87をエッチングしてコンタクトホールChを形成する。
工程(d)(図8(d))
次に、500nm厚のAl−1%Si層89と、その上に60nm厚のTiON層90を連続的にスパッタリング成膜し、配線部分をフォトリソグラフィーでマスキング後TiON/AlSi/TiONの3層構造配線をドライエッチングによりパターニングし配線層91を形成する。
35nm厚の下側のTiON層88は波長400nm〜450nmの光を効果的に吸収し、60nm厚の上側のTiON層90は、後のコンタクトホールエッチングのストッパーとしても機能する。
工程(e)(図8(e))
続いてAP−CVDにより燐シリケートガラス等の層間絶縁層92を400nm、更にパッシベーションとしてプラズマCVDにより200nm厚のSiN膜93を成膜する。SiN膜93をコンタクトホール部、画素開口部及びPAD部についてエッチングした後、400nm厚の層間絶縁層をコンタクトホール部、PAD部について開口する。その後、工程(d)と同様の方法でTiON/AlSi/TiON構造の金属膜を形成しパターニングして配線層94を形成する。
そして熱処理によりトランジスタ特性を回復させた後、平坦化用有機膜95をコーティングし、画素電極コンタクトホール96とPADを開口する。最後に画素電極用ITO(Indium−Tin−Oxide)をスパッタリングにより70nm成膜し、本願の所定の条件を満たすようにパターニングして画素電極97を形成する。これにより本発明で使用するTFT基板が完成する。
本実施の形態によれば、任意の画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインと、隣接する画素電極に対応する画素部内に形成されるリバースチルトドメインとの間の距離が画素電極の電極間隔よりも広がっているか、又は隣接するリバースチルトドメインの間における液晶セル厚が、画素部における液晶セル厚より狭くなっているので、隣接するリバースチルトドメイン同士の相互作用を抑制することができる。従って、本発明の液晶表示装置は、表示不良を伴うことなく大きな駆動電圧の印加が可能となるので、高開口率で高コントラストの液晶表示装置となる。
本発明の液晶表示装置の液晶セルの概略断面図である。 本発明の液晶表示装置の液晶セルの画素電極の平面模式図である。 本発明の液晶表示装置の液晶セルの画素電極の平面模式図である。 実施例の液晶表示装置の液晶セルの平面図である。 液晶表示装置の液晶セルの画素電極間隔と実効電圧との関係図である。 従来の液晶セルにおいて発生したリバースチルトドメインの説明図である。 従来の液晶セルにおける光透過強度と駆動電圧との間にヒステリシスが生じた場合の説明図である。 本発明で使用するTFT基板の製造工程図である。
符号の説明
1…上基板、2…下基板、3,5…配向膜、4…共通電極、6…画素電極、7…捩れネマティック液晶、8…リバースチルトドメイン、9…ディスクリネーションライン、11…下基板の配向処理方向、12…上基板の配向処理方向、13…遮光領域、14…画素電極、15…開口部

Claims (6)

  1. 対向して配置された一対の基板と、
    該一対の基板のうちの一方の基板に設けられ且つ配向膜で覆われた共通電極と、
    他方の基板にマトリックス状に配置され且つ配向膜で覆われた複数の画素電極と、
    各画素電極に接続されたスイッチング素子と、
    一対の基板の対向する配向膜間に封入された液晶とから少なくとも構成される液晶を有する液晶表示装置において、
    互いに隣接する画素電極のうち少なくとも一方の画素電極の、リバースチルトドメインが発生する側のリバースチルトドメインの長手方向に対応する電極幅が、リバースチルトドメインが発生しない部分に対応する電極幅より短く、
    該画素電極は、一定の第1の幅を有する第1の領域と、前記第1の領域の第1の幅から徐々に幅を減らし傾斜部を形成するように延在する第2の領域と、前記第2の領域の第1の領域に接する側とは反対側から前記第1の幅よりも短い第2の幅で延在する第3の領域とを有して構成される
    液晶表示装置。
  2. 液晶は、液晶分子長軸が対向する配向膜間で約90°連続的に捩れた捩れネマティック液晶であ
    求項に記載の液晶表示装置。
  3. 各画素部の周縁の少なくとも一部に、遮光するためのブラックマトリックスが形成されてい
    求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 画素部における液晶セル厚が4μm以下であ
    求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置。
  5. 画素電極の大きさが5μm〜50μm四方であ
    求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. スイッチング素子側の基板が以下の工程(a)〜(e):
    (a)基板上に第1層間絶縁層を形成し、その上にトランジスタを形成する為の薄膜Si層を形成し、その表面に酸化被膜を形成し、その上にゲート電極とCs電極とを形成することにより薄膜トランジスタを構成し、更に薄膜トランジスタ上に第2層間絶縁層を形成する工程;
    (b)第2層間絶縁層の全面に反射防止膜を形成する工程;
    (c)反射防止膜及び第2層間絶縁層に、薄膜Si層に達するコンタクトホールを形成する工程;
    (d)コンタクトホールに第1配線層を形成する工程;
    及び(e)全面に第3層間絶縁層を形成し、更にパッシベーション膜を形成した後に、パッシベーション膜をコンタクトホール部及び画素開口部についてエッチング除去し、第3層間絶縁層についてはコンタクトホール部についてエッチング除去し、それらに第2配線層を形成し、全面に平坦化用有機膜を形成した後、前記平坦化用有機膜に画素電極用コンタクトホールを開口し、その上に画素毎に画素電極を形成する工程を有し、互いに隣接する画素電極のうち少なくとも一方の画素電極の、リバースチルトドメインが発生する側のリバースチルトドメインの長手方向に対応する電極幅は、リバースチルトドメインが発生しない部分に対応する電極幅より短くなるように形成し、該画素電極は、一定の第1の幅を有する第1の領域と、前記第1の領域の第1の幅から徐々に幅を減らし傾斜部を形成するように延在する第2の領域と、前記第2の領域の第1の領域に接する側とは反対側から前記第1の幅よりも短い第2の幅を有して延在する第3の領域とを有するように形成する
    晶表示装置の製造方法。
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