JP4803118B2 - 内燃機関の停止制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関をその再始動に適した目標停止位置で停止させる停止制御装置に関する。
車両の走行用動力源として搭載される内燃機関の制御装置として、アイドリング時の燃料消費量及び排出ガスの低減などを図るため、車両が停止する等の停止条件が成立すると内燃機関を停止させ、その停止状態から再始動条件が成立すると内燃機関を再始動させるいわゆるアイドリングストップ制御を行う装置が存在する。この種の制御装置としては、停止条件が成立した場合、内燃機関に対して外部負荷を与える空調装置のコンプレッサといった機器の動作を停止させるとともに、点火時期を遅角して機関回転数を所定の燃料カット許可回転数域まで低下させ、その後に燃料供給を停止して目標停止位置に内燃機関を停止させる装置が知られている(特許文献1)。
特開2004−293444号公報
上述した従来の装置では、空調装置のコンプレッサ等を停止させることにより、外部負荷の変動がなくなって停止過程における機関回転数の変動が抑えられるため、内燃機関の停止位置精度の向上が期待できる。しかしながら、空調装置のコンプレッサのように比較的負荷の大きい機器を停止させた場合には、内燃機関の回転数が一時的に大きく上昇するおそれがあり、点火時期の遅角制御のみでは機関回転数が目標回転数域に入るまでに相当の時間を要し、停止条件が成立してから内燃機関が実際に停止するまでの応答性が悪化するおそれがある。
そこで、本発明は、内燃機関の停止条件が成立してから実際に停止するまでの所要時間を短縮して停止制御の応答性を向上させることが可能な内燃機関の停止制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、所定の停止条件が成立すると内燃機関の運転を目標停止位置にて停止するように制御する内燃機関の停止制御装置において、前記内燃機関に外部負荷を与える機器の動作を、前記停止条件の成立に関連付けて前記外部負荷が減少するように制御する外部負荷制御手段と、前記外部負荷制御手段による前記機器の動作制御に連係して、前記内燃機関に対する燃料供給を一時的に停止させて前記内燃機関における燃焼を一時的に停止させる燃料供給中断手段と、前記燃料供給中断手段にて停止された燃料供給が再開された後、前記内燃機関の回転数が前記目標停止位置に対応した燃料カット許可回転数域に入るように該内燃機関の運転状態を制御する機関回転数制御手段と、前記機関回転数が前記燃料カット許可回転数域に入ったことを条件として、前記内燃機関に対する燃料供給を停止させる燃料供給停止手段とを備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の停止制御装置によれば、内燃機関を停止させる際には、停止制御中の機関回転数の変動を抑えるべく外部負荷制御手段が停止条件の成立に関連付けて外部負荷が減少するように機器の動作を制御する。この制御と連係して、燃料供給中断手段が内燃機関に対する燃料供給を一時的に停止させる。これにより、外部負荷の減少に伴う内燃機関の回転数の上昇が抑えられる。燃料供給を一時的に停止すれば燃焼そのものが生じないため、点火時期の遅角制御、あるいは吸入空気量の絞り込みといったトルク制御によって機関回転数の上昇を抑える場合と比較して回転数の上昇の抑制効果は高い。燃料供給の一時停止後は燃料供給が再開され、機関回転数制御手段が機関回転数を燃料カット許可回転数域に入れるように内燃機関の運転状態を制御する。そして、機関回転数が燃料カット許可回転数域に入れば、燃料供給停止手段が燃料供給を停止させる。これにより、燃焼が終了して内燃機関が所定の目標停止位置付近で停止する。燃料供給中断手段によって機関回転数の一時的な上昇が十分に抑制されるので、停止条件が成立してから内燃機関が実際に停止するまでの所要時間が短縮されて停止制御の応答性が向上する。なお、燃料カット許可回転数域は、内燃機関への燃料供給を停止するときの機関回転数と停止位置との間に存在する対応関係に従って、目標停止位置に対応する機関回転数域として定められる機関回転数域である。言い換えれば、機関回転数が特定の回転数域にあるときに燃料供給を停止すれば内燃機関を目標停止位置にて停止するときの、その特定回転数域が燃料カット許可回転数域である。目標停止位置にはある程度の許容幅があってもよい。
本発明の一形態において、前記燃料供給中断手段は、前記外部負荷制御手段の制御によって実現される前記外部負荷の減少の程度が大きいほど、前記燃料供給を一時的に停止させる範囲が拡大するように、前記外部負荷の減少の程度に応じて前記燃料供給を一時的に停止させる範囲を変化させてもよい(請求項2)。外部負荷制御手段が機器の動作を制御することによって実現される外部負荷の減少の程度は、当該機器が与えていた負荷の大小、あるいは、外部負荷制御手段が実行した動作制御の内容によって変化することがある。外部負荷の減少の程度が大きくなれば機関回転数を上昇させる作用も大きく、反対に減少の程度が小さければ機関回転数を上昇させる作用は小さい。そこで、外部負荷の減少の程度に応じて、燃料供給を一時的に停止させる範囲を拡大又は縮小すれば、機関回転数の上昇を過不足なく抑えることができる。
上記の形態においては、前記外部負荷制御手段による前記外部機器の動作制御に連係して、前記内燃機関の吸入空気量を減少させる吸気量低減手段をさらに備えてもよい(請求項3)。吸入空気量を減少させることにより、機関回転数を燃料カット許可回転数域までより早期に変化させて停止制御の所要時間のさらなる短縮を図ることができる。
本発明の停止制御装置において、前記機関回転数制御手段は機関回転数を目標回転数へと制御するために用いられる種々の手法によって内燃機関の運転状態を制御することができる。一例として、前記機関回転数制御手段は、前記機関回転数と前記燃料カット許可回転数域との偏差に応じて前記内燃機関の点火時期を変化させることにより、前記機関回転数が前記燃料カット許可回転数域に入るように前記運転状態を制御してもよい(請求項4)。あるいは、前記機関回転数制御手段は、前記機関回転数と前記燃料カット許可回転数域との偏差に応じて前記内燃機関の吸入空気量を変化させることにより、前記機関回転数が前記燃料カット許可回転数域に入るように前記運転状態を制御してもよい(請求項5)。点火時期、あるいは吸入空気量を変化させることにより、内燃機関が発生するトルクを調整して、機関回転数を燃料カット許可回転数域へと導くことができる。
以上に説明したように、本発明の停止制御装置によれば、内燃機関の停止条件の成立に関連付けて外部負荷が減少するように所定の機器の動作が制御される場合において、機関回転数が燃料カット許可回転数域に入る前の段階であっても、燃料供給を一時的に停止させるようにしたため、外部負荷の減少に伴う機関回転数の一時的な上昇を十分に抑制し、それにより、停止条件が成立してから内燃機関が実際に停止するまでの所要時間を短縮して停止制御の応答性を改善することができる。
図1は本発明の一形態に係る停止制御装置が適用された内燃機関を示している。内燃機関1は不図示の車両に走行用動力源として搭載される。図1において、内燃機関1は4ストローク1サイクル機関として構成されており、所定のレイアウトで配置された複数の気筒2を備える。なお、図1では単一の気筒2のみを示すが、他の気筒2に関する構成も同じである。
各気筒2におけるピストン3の位相は気筒2の個数及びレイアウトに応じて互いにずらされている。例えば、直列4気筒の内燃機関であれば、ピストン3の位相はクランク角にして180°CAずつずらされている。これにより、4つの気筒2のそれぞれは、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、及び排気行程の間で互いに区別可能な状態にある。また、内燃機関1は、燃料噴射弁4から吸気ポート5に燃料を噴射して各気筒2内に混合気を導入し、その混合気に点火プラグ6の火花により点火するポート噴射型の火花点火型内燃機関として構成されている。燃料噴射弁4から噴射される燃料は一例としてガソリンである。さらに、内燃機関1には、燃焼室7と吸気通路8及び排気通路9との間をそれぞれ開閉する吸気弁10及び排気弁11、燃焼室7に導入される空気量を調整するスロットル弁12、及びピストン3の往復運動をクランク軸14に回転運動として伝達するコンロッド13が設けられる。吸気通路8には、スロットル弁12を迂回して空気を導入するためのアイドルスピードコントロール弁(以下、ISC弁と呼ぶ。)15も設けられる。ISC弁15は、内燃機関1のアイドリング運転時における吸入空気量を調整するためのものである。これらの構成は周知の内燃機関と同様でよい。
内燃機関1には、これを始動させるための始動装置としてのスタータ16が設けられている。スタータ16は、電動機16aを駆動源とし、電動機16aの回転を減速歯車機構16bを介してクランク軸14と一体回転するリングギア16cに伝達する周知のものである。なお、減速歯車機構16bは、電動機16aからクランク軸14への回転伝達を許容し、クランク軸14から電動機16aへの回転伝達を阻止するワンウェイクラッチを内蔵する。
内燃機関1の運転状態はエンジン用電子制御装置(以下、エンジンECUと称する。)20によって制御される。エンジンECU20は、マイクロプロセッサ、及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺装置を含んだコンピュータとして構成され、ROMに記録されたプログラムに従って内燃機関1の運転状態を制御するために必要な各種の処理を実行する。一例として、エンジンECU20は、吸入空気量や空燃比を各種センサの出力信号から検出して、所定の空燃比が得られるように燃料噴射弁4の燃料噴射量を制御する。また、エンジンECU20は、点火回路19を操作して点火プラグ6による混合気への点火時期を制御する。エンジンECU20が参照するセンサとしては、クランク軸14の回転位置(クランク角)に対応した信号を出力するクランク角センサ21、アクセルペダルの開度を検出するアクセル開度センサ22、内燃機関1を搭載する車両の車速を検出する車速センサ23及び車両に設けられるミッションの変速段(シフト位置)を検出するシフト位置センサ24等が設けられる。その他にも、ブレーキペダルの操作を検出するブレーキペダルセンサ等が設けられるが図示は省略した。
また、エンジンECU20はスロットル弁12及びISC弁15を操作してそれらの開度を制御することができる。内燃機関1の運転中におけるスロットル弁12及びISC弁15の開度制御は公知の内燃機関と同様でよい。例えば、エンジンECU20は、空調装置のコンプレッサ(以下、エアコンコンプレッサと称することがある。)31、あるいは不図示のオルタネータに対して電気的な負荷を与える機器(以下、電気負荷機器と称する。)32が作動すると、ISC弁15の開度を増加させてアイドリング回転数を上昇させるといった開度制御を実行する。なお、オルタネータの電気負荷は、例えばバッテリーの充電残量の低下、ライトの点灯、デフォッガ装置の作動等によって上昇するが、図1の電気負荷機器32は、その作動を停止又は制限することにより、オルタネータの発電量、ひいてはオルタネータが内燃機関1に与える外部負荷を減少させることが可能な機器である。車両に電動式のパワーステアリングが搭載されている場合、操舵アシスト力を発生する駆動源としての電動機を電気負荷機器32として挙げることができる。その他にも、上述したライト、デフォッガ装置等も電気負荷機器32に含めることができる。エアコンコンプレッサ31は、内燃機関1のクランク軸14と機械的に連結されて外部負荷を与える機器であって、かつその外部負荷の大きさがクラッチの断続等によって調整可能な機器の一例である。
エンジンECU20は、不図示のイグニッションスイッチがオンの状態であっても、所定の停止条件が成立すると燃料噴射弁4からの燃料噴射を停止(当該停止を燃料カットと称することがある。)して内燃機関1の運転を停止させ、所定の再始動条件が成立すると内燃機関1を再始動させる、いわゆるアイドルストップ制御を内燃機関1に対して実行する。停止条件及び再始動条件はアイドルストップ制御に関する公知の技術と同様に設定してよい。停止条件の具体例は後述する。また、エンジンECU20による内燃機関1の再始動制御においては、燃焼室7に閉じ込められた混合気に着火して燃焼を生じさせ、その燃焼で生じるエネルギを利用してクランク軸14を回転させる始動方法が試みられる。なお、再始動制御においては、スタータ16が必要に応じて併用されてもよい。
上述した再始動制御を実行する内燃機関1においては、その再始動に先立つ停止制御時に、膨張行程及び圧縮行程でそれぞれ停止することが予想される気筒2に混合気を閉じ込め、かつ、それらの気筒2のピストン3を所定の目標停止位置に停止させることが要求される。目標停止位置は、内燃機関1を燃焼エネルギによって再始動させるために適したクランク角位置である。ピストン3が停止するときのクランク角は、燃料カットによって燃焼を停止させた時点におけるクランク軸14の周りの慣性エネルギによって定まり、その慣性エネルギは燃料カットの開始時点における機関回転数によって定まる。従って、内燃機関1の目標停止位置が決まれば、燃料カットを開始すべき機関回転数域が定まる。この目標停止位置に対応する機関回転数域が燃料カット許可回転数域である。従って、ピストン3を目標停止位置で停止させるためには、停止条件が成立した後、実際の機関回転数を、燃料カット許可回転数域に合わせてから燃料カットを実行すればよい。本形態のエンジンECU20は、停止条件の成立後、機関回転数が燃料カット許可回転数域に入るまでの時間を短縮して停止制御の応答性を高めるために、図2に示す停止制御ルーチンを実行する。
図2の停止制御ルーチンは、エンジンECU20が他の処理と併行して所定の周期で繰り返し実行する。停止制御ルーチンにおいて、エンジンECU20は、まずステップS1〜S3にて停止条件が成立しているか否か判別する。すなわち、エンジンECU20は、ステップS1にて、アクセル開度センサ22が検出するアクセルペダルの開度がオフ、すなわちアクセルペダルの踏込み量がゼロであるか否か判別し、ステップS2にて車速センサ23が検出する車速がゼロであるか否か判別し、ステップS3にてシフト位置センサ24が検出する変速装置の変速段がニュートラル(中立位置)か否か判別する。ステップS1〜S3のいずれか一つでも否定された場合、エンジンECU20は停止条件が成立していないと判断して今回の停止制御ルーチンを終了する。
一方、ステップS1〜S3が全て肯定された場合、エンジンECU20は停止条件が成立したものと判断してステップS4へ進む。ステップS4において、エンジンECU20は、内燃機関1に外部負荷を与える機器としてのエアコンコンプレッサ31、及び電気負荷機器32を停止させる。図1の例では、エアコンコンプレッサ31の動作が空調装置用電子制御装置(以下、エアコンECUと称する。)30によって制御されているため、エンジンECU20はエアコンECU30に対してエアコンコンプレッサ31の停止を指示する。エアコンECU30は、空調装置の動作を制御するためのコンピュータユニットであり、エンジンECU20からの停止指示を受けてエアコンコンプレッサ31の動作を停止させる。なお、エンジンECU20からエアコンコンプレッサ31の停止が指示された時点でエアコンコンプレッサ31が停止している場合、エアコンECU30はエアコンコンプレッサ31を停止状態に保持する。
エアコンコンプレッサ31の停止は、例えばコンプレッサに電磁クラッチが内蔵されている場合にはその電磁クラッチの接続を解除してクランク軸14とコンプレッサ31とを切り離すことによって実現することができる。エアコンコンプレッサ31が斜板式の可変容量型コンプレッサであれば、斜板角度を最小値に設定してコンプレッサ31を実質的に停止させてもよい。電気負荷機器32の動作に関しては、例えば電動式パワーステアリングの場合にはアシスト動力の発生源の電動機を停止させ、デフォッガ装置であればその電源スイッチを断続するといった処理を行えばよい。ステップS4の処理が実行されることにより、内燃機関1の外部負荷が減少し、エアコンコンプレッサ31及び電気負荷機器32の動作が内燃機関1の停止位置制御の精度に与える影響が抑制され、あるいは排除される。
次のステップS5において、エンジンECU20は、ISC弁15の開度を、エアコンコンプレッサ31及び電気負荷機器32が何れも停止して、オルタネータの電気負荷がアイドリング回転数の上昇を必要としない範囲に抑えられている状態に適した開度(以下、この開度を通常開度と称する。)に設定する。ここでISC弁15の開度を通常開度に設定する理由は、エアコンコンプレッサ31を停止させ、あるいはオルタネータの発電量を減少させたことに伴う機関回転数の一時的な上昇を、吸入空気量の絞り込みによって抑制するためである。
続くステップS6において、エンジンECU20は、停止条件成立時、すなわち、ステップS1〜S3が肯定判断されてステップS4が実行されたときにエアコンコンプレッサ31が作動中であったか否か判別する。エアコンコンプレッサ31が作動中であった場合、エンジンECU20はステップS7に進み、停止条件成立時においてISC弁15の開度が通常開度よりも大きい状態(以下、その状態を電気負荷アイドルアップ状態と呼ぶ。)であったか否か判別する。ステップS7にて電気負荷アイドルアップ状態であったと判断した場合、エンジンECU20はステップS8に進み、燃料噴射弁4からの燃料噴射をA回だけ一時的に停止させる。ここでいう一回の燃料噴射は適宜の単位で定めてよいが、一例として、一回の吸気行程に対応する燃料噴射を一回の燃料噴射と定めることができる。この場合、ステップS8では吸気行程がA回繰り返される間に亘って燃料カットが実行される。一方、ステップS7にて電気負荷アイドルアップ状態ではなかったと判断した場合、エンジンECU20はステップS9に進み、燃料噴射弁4からの燃料噴射をC回停止させる。C回はA回よりも少ない。
ステップS6において、エアコンコンプレッサ31が作動中ではなかったと判断した場合、エンジンECU20はステップS10に進み、停止条件の成立時にISC弁15が電気負荷アイドルアップ状態であったか否か判別する。ステップS10にて電気負荷アイドルアップ状態であったと判断した場合、エンジンECU20はステップS11に進み、燃料噴射弁4からの燃料噴射をB回停止させる。B回はC回よりも多くかつA回よりも少ない。一方、ステップS10にて電気負荷アイドルアップ状態でなかった場合、エンジンECU20はステップS11をスキップする。
ステップS8、S9又はS11にて燃料カットを一時的に実行する理由は、ステップS4で内燃機関1の外部負荷を減少させたことに伴う機関回転数の乱れを早期に解消して、機関回転数を燃料カット許可回転数域に迅速に合わせるためである。すなわち、エアコンコンプレッサ31を停止させる等して外部負荷を減少させた場合、機関回転数は一時的に上昇する。図2の停止制御ルーチンでは、機関回転数の上昇を抑えるためにステップS5でISC弁15の開度を通常開度に戻しているが、吸入空気量には応答遅れがある。よって、ステップS5でISC弁15を絞っても機関回転数は直ちには低下しない。そこで、ISC弁15の絞り込みに連係して、燃料噴射弁4からの燃料噴射を一時的に停止させることにより機関回転数の早期低下を図っている。
また、ステップS8、S9及びS11の間で燃料カットの実行回数を差別化している理由は、ステップS4の処理によって実現される外部負荷の減少の程度に合わせて燃料カットを実行する範囲を変化させることにある。すなわち、ステップS4にて実現される外部負荷の減少の程度は、エアコンコンプレッサ31が作動しかつオルタネータの電気負荷が高いときが最も大きい。この場合には、ステップS6からステップS7を経てステップS8へと処理が流れて燃料カット回数が最大のA回に設定される。一方、停止条件が成立した時点でエアコンコンプレッサ31が既に停止しかつオルタネータの電気負荷も小さいときは外部負荷の減少の程度が最も小さい。この場合には、ステップS6からステップS7を経てステップS9へと処理が流れて燃料カット回数が最小のC回に設定される。さらに、停止条件が成立した時点でエアコンコンプレッサ31が既に停止している一方で、オルタネータの電気負荷が高いときには、外部負荷の減少の程度が上記の2例と比較して中間的な値となる。この場合には、ステップS6からステップS10を経てステップS11へと処理が流れて燃料カット回数が中間値のB回に設定される。そして、停止条件が成立した時点でエアコンコンプレッサ31が既に停止しかつオルタネータの電気負荷も小さいときには外部負荷は減じられないため、この段階での燃料カットは実行されない。
ステップS8、S9又はS11で燃料カットが実行された後、あるいは、ステップS11がスキップされた後、エンジンECU20はステップS12へ進み、機関回転数を燃料カット許可回転数域に合わせるための所定の機関回転数安定化制御を実行する。ここで実施される機関回転数安定化制御は、機関回転数を燃料カット許可回転数域に向けて安定させるためのものであり、一例として、クランク角センサ21によって検出される実際の機関回転数(以下、実回転数と称する。)と燃料カット許可回転数域との偏差に応じた点火時期のフィードバック制御によって実現することができる。例えば、実回転数が燃料カット許可回転数域よりも高いときは点火時期を遅角し、反対に、実回転数が燃料カット許可回転数域よりも低いときは点火時期を進角することにより、実回転数が燃料カット許可回転数域に向かって制御される。このようなフィードバック制御は、機関回転数を所定の目標回転数に制御する目的で実行される公知の制御アルゴリズムに従って行えばよい。
あるいは、ステップS12の機関回転数安定化制御は、点火時期制御に代えて、又は加えて、機関回転数の上述した偏差に応じて吸入空気量を調整することにより実現されてもよい。吸入空気量はスロットル弁12の開度制御によって調整することができるが、可変動弁機構を搭載した内燃機関の場合には、吸気弁の動弁特性を変化させることによって吸入空気量を制御してもよい。なお、ステップS8、S9又はS11の燃料カットは所定回数(A、B又はC回)に限定して行われる一時的なものである。よって、ステップS12の点火時期制御の実行時には、燃料噴射弁4からの燃料噴射が再開され、各気筒2の燃焼室7には吸気弁10の開弁に伴って混合気が導入される。
ステップS12の実行後、エンジンECU20はステップS13へ進み、実回転数が燃料カット許可回転数域内に入ったか否か判別する。燃料カット許可回転数域に入っている場合、エンジンECU20はステップS14に進み、燃料カットを実行して今回のルーチンを終了する。これにより、各気筒2の燃焼室7における燃焼が停止し、以降はクランク軸14の周りの慣性エネルギがフリクションで消費されてピストン3が目標停止位置で停止する。一方、ステップS13で実回転数が燃料カット許可回転数域に入っていない場合、エンジンECU20はステップS14をスキップして今回のルーチンを終了する。
以上のように、本形態では、内燃機関1の停止条件の成立と関連付けてエアコンコンプレッサ31及び電気負荷機器32を停止させて外部負荷を減少させた場合において、機関回転数が燃料カット許可回転数域に入る前の段階であっても、吸入空気量の絞り込みに加えて、ステップS8、S9又はS11で燃料カットを一時的に実行している。これにより、外部負荷の減少に伴う機関回転数の一時的な上昇を抑え、機関回転数が燃料カット許可回転数域に入るまでに要する時間を短縮することができる。従って、本形態によれば、停止条件が成立してから内燃機関1が実際に停止するまでの所要時間を短縮して停止制御の応答性を改善することができる。この結果、停止制御中に消費される燃料量が節約されて燃費が向上する。また、停止条件成立後の機関回転数の乱れが抑えられて内燃機関1を円滑に停止させることができるので、停止制御時のフィーリングも改善される。
以上の形態においては、エンジンECU20が図2のステップS4を実行することにより外部負荷制御手段として機能し、ステップS8、S9又はS11を実行することにより燃料供給中断手段として機能し、ステップS12を実行することにより機関回転数制御手段として機能し、ステップS14を実行することにより燃料供給停止手段として機能する。さらに、エンジンECU20はステップS5の処理を実行することにより、吸気量低減手段として機能する。但し、本発明は上述した形態に限ることなく、種々の形態にて実施することができる。
例えば、上記の形態では、ステップS1〜S3によって設定された停止条件が成立した場合に限って外部負荷を減少させているが、停止条件の成立が予想される状況を停止条件とは別に条件として設定し、その予想条件が成立した時点で外部負荷が減少するようにエアコンコンプレッサ等を停止させてもよい。外部負荷制御手段による制御は、対象の機器の停止に限らず、外部負荷の変動が停止位置制御の精度に与える影響を抑制できるように外部負荷を減少させるものであれば適宜に変更可能である。例えば、図1の電気負荷機器32の動作制御を省略し、オルタネータの発電量を電気負荷に関わりなく強制的に減少させた場合でも内燃機関1の外部負荷を減少させることができる。外部負荷の減少の程度に応じた一時的な燃料供給停止の範囲の変化は本発明において必須ではなく、必要性が低ければ省略してもよい。
上記の形態では、ステップS4で外部負荷を減少させ、これに続いてステップS5で吸入空気量の絞り込みを実施し、ステップS8、S9又はS11で燃料供給の一時的な停止を実施しているが、これらの処理の順序は適宜に入れ替えてもよい。つまり、外部負荷を減少させる制御が停止条件の成立と関連付けられ、かつ、その動作制御と連係して燃料供給の一時的な停止が実行される限りにおいて、それらの処理の順序は問わない。
上記の形態では、ステップS4に続いてステップS5でISC弁15の開度を絞り込むことにより吸入空気量を減少させているが、この段階で吸入空気量を減少させるための制御対象はISC弁に限らず、適宜に変更可能である。例えば、吸気弁の動弁特性(作用角あるいはリフト量)を変化させて吸入空気量を絞り込んでもよい。アイドリング回転数を変化させるためのISC弁の機能をスロットル弁に与えている場合には、そのスロットル弁を、吸入空気量を絞り込むための制御対象としてもよい。
エアコンコンプレッサが可変容量型の場合、ステップS4の実行前の容量と、実行後の容量との差に応じて燃料供給中断手段による一時的な停止の範囲を変化させてもよい。燃料供給中断手段による燃料供給の一時的な停止の範囲は、燃料カットを実行する回数によって変化させる例に限らない。その停止の範囲は、燃料カットの回数、燃料カットの継続時間等を調整することにより変化させてもよい。本発明は火花点火式の内燃機関に限らず、圧縮着火を利用するディーゼル内燃機関に適用されてもよい。ディーゼル内燃機関日本発明を適用した場合、機関回転数制御手段は、吸入空気量の制御によって機関回転数を燃料カット許可回転数域へと制御することができる。
本発明の一形態に係る停止制御装置が適用された内燃機関を示す図。 図1のエンジンECUが実行する停止制御ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1 内燃機関
4 燃料噴射弁
8 吸気通路
9 排気通路
10 吸気弁
11 排気弁
12 スロットル弁
14 クランク軸
15 アイドルスピードコントロール弁
20 エンジンECU(外部負荷制御手段、燃料供給中断手段、機関回転数制御手段、燃料供給停止手段)
30 エアコンECU
31 エアコンコンプレッサ(外部負荷を与える機器)
32 電気負荷機器(外部負荷を与える機器)

Claims (5)

  1. 所定の停止条件が成立すると内燃機関の運転を目標停止位置にて停止するように制御する内燃機関の停止制御装置において、
    前記内燃機関に外部負荷を与える機器の動作を、前記停止条件の成立に関連付けて前記外部負荷が減少するように制御する外部負荷制御手段と、
    前記外部負荷制御手段による前記機器の動作制御に連係して、前記内燃機関に対する燃料供給を一時的に停止させて前記内燃機関における燃焼を一時的に停止させる燃料供給中断手段と、
    前記燃料供給中断手段にて停止された燃料供給が再開された後、前記内燃機関の回転数が前記目標停止位置に対応した燃料カット許可回転数域に入るように該内燃機関の運転状態を制御する機関回転数制御手段と、
    前記機関回転数が前記燃料カット許可回転数域に入ったことを条件として、前記内燃機関に対する燃料供給を停止させる燃料供給停止手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の停止制御装置。
  2. 前記燃料供給中断手段は、前記外部負荷制御手段の制御によって実現される前記外部負荷の減少の程度が大きいほど、前記燃料供給を一時的に停止させる範囲が拡大するように、前記外部負荷の減少の程度に応じて前記燃料供給を一時的に停止させる範囲を変化させることを特徴とする請求項1に記載の停止制御装置。
  3. 前記外部負荷制御手段による前記機器の動作制御に連係して、前記内燃機関の吸入空気量を減少させる吸気量低減手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の停止制御装置。
  4. 前記機関回転数制御手段は、前記機関回転数と前記燃料カット許可回転数域との偏差に応じて前記内燃機関の点火時期を変化させることにより、前記機関回転数が前記燃料カット許可回転数域に入るように前記運転状態を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の停止制御装置。
  5. 前記機関回転数制御手段は、前記機関回転数と前記燃料カット許可回転数域との偏差に応じて前記内燃機関の吸入空気量を変化させることにより、前記機関回転数が前記燃料カット許可回転数域に入るように前記運転状態を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の停止制御装置。
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