JP4801377B2 - ターボ圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、ターボ圧縮機に関するものである。
ターボ圧縮機は、低圧大流量でコンパクトな圧縮機としてよく用いられている。ターボ圧縮機に用いられるインペラの周速度は、強度面の制約によってアルミ製の場合約500m/s、チタン製の場合約700m/sが限界である。空気を圧縮する場合には、この制約周速度でインペラを回しても圧力比が11〜12となり、十分な圧縮を行なうことができる。
特開2004−183629号公報
このターボ圧縮機を水素やヘリウムという低分子量ガスの圧縮に用いる場合、この制約周速度でインペラを回しても、圧力比が1.1〜1.2に留まる。このため、低分子量ガス、例えば水素を圧縮する場合、所要の圧力比、例えば約40を得るためには、35段前後の設備が必要となるので、設備が大型化し、高コストになるという問題があった。
また、水素の場合には可燃性ガスであるのでシール性能を高める必要があるためインペラの周速度をできるだけ低くする必要がある。このため、圧力比がさらに低下し、一層設備が大型化することになる。
このため、現在では水素の圧縮には、高圧の得られる往復動圧縮機が用いられている状況にある。しかし、往復動圧縮機では流量が小さいので、現在の水素製造プラントの製造能力には対応できるが、将来水素社会が実現し、水素製造プラントの製造能力が格段に増加した場合には対応できなくなるという問題があった。
したがって、大流量を可能とするターボ圧縮機で水素を圧縮することが求められている。高圧を得られるターボ圧縮機として、例えば特許文献1に示されるような渦流圧縮機がある。
渦流圧縮機は環状の渦流路内を周方向に多数設けられた渦流翼が渦流インペラの回転に伴って、入口から導入された流体を押圧して螺旋状に旋回させつつ移動させるものである。流体は出口に到るまでに渦流翼によって数回に亘り繰り返し加圧されるので、比較的高圧が得られるものである。
しかしながら、特許文献1に示されるものは、入口から導入される流体が渦流翼の周速になるまで加速される期間、言い換えると助走期間が必要で、その間に圧力損失が生じるため、効率が悪くなる。また、この圧力損失は渦流インペラの周速度が高くなるほど大きくなる。
このため、渦流圧縮機の効率は、例えば遠心圧縮機に比べて約半分の効率であるため、大型で大動力を要する圧縮機に用いることは検討されることもなかった。
本発明は、上記問題点に鑑み、高効率で、高圧力が得られ、これにより大容量であってコンパクトなターボ圧縮機を提供することを目的とする。また、水素製造プラント等の低分子量ガスを大容量かつ高圧力比に圧縮する際にコンパクトなターボ圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるターボ圧縮機は、内側に単一または複数のスクロールを流入口部として有する環状の流路が形成されたケーシングと、前記スクロールの外周側である前記環状の流路内に沿って移動し、前記環状の流路内の流体を旋回させつつ移動させるところの複数の渦流翼が周方向に略等間隔に第一のハブに配設された渦流インペラと、前記渦流翼よりも前記渦流インペラの軸線方向に離隔された位置に、前記スクロールの内周側に放射状に配設され、前記スクロールの流入口部へ流体を供給するところの前記渦流インペラと同一速度で回転する複数の翼を有する流体供給手段と、を備え、前記スクロールは、前記流体供給手段の翼の外周端が位置する部分と前記状の流路における半径方向内側で前記流体供給手段側の部分との間を接続し、前記環状流路の部分に対して前記渦流インペラの軸線方向から接近するように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、流体は流体供給手段によって周方向に渦流インペラの周速度と略同等の速度を有した状態で流路に設けられた流入口部から流路に導入されるので、流体は導入された時点から渦流翼の周速度と略同等の周速度を有していることになる。このため、流体と渦流翼との速度差に起因する圧力損失を生じないので、圧縮を高効率で行なうことができる。
また、流路に導入された流体は、第一のハブの回転に伴う渦流翼の旋回に伴って渦流翼に押圧されて、流路内で螺旋状に旋回させられつつ移動させられる。このため、流体は出口に到るまでに渦流翼によって押圧される時と押圧さない時が交互に繰り返されることになる。すなわち、流体は渦流翼によって数回に亘り繰り返し加圧されることになるので、圧力比が高く、高圧力に圧縮されることができる。
このように、流体を高効率でかつ高圧力に圧縮することができるので、水素製造プラント等の低分子量ガスを大容量かつ高圧力比に圧縮する際にコンパクトなターボ圧縮機に構成することができる。
また、本発明にかかるターボ圧縮機では、前記流体供給手段は、前記第一のハブよりも上流側に配設された第二のハブの周囲に略等間隔に配設された複数の遠心翼を有する遠心インペラによって構成されていることを特徴とする。
このように、渦流インペラの上流側に遠心インペラが配設されているので、遠心インペラによって旋回流速が与えられた流体は、渦流翼の周速度と略同等の速度と移動方向を有して流入口部から流路へ導入させることができる。このため、流体と渦流翼との速度差に起因する圧力損失を生じないので、圧縮を高効率で行なうことができる。
また、流路に導入された流体は、前記したように渦流翼によって数回に亘り繰り返し加圧されることになるので、圧力比が高く、高圧力に圧縮されることができる。
このように、流体を高効率でかつ高圧力に圧縮することができるので、水素製造プラント等の低分子量ガスを大容量かつ高圧力比に圧縮する際にコンパクトなターボ圧縮機に構成することができる。
本発明によれば、流体は流体供給手段によって周方向に渦流インペラの周速度と略同等の速度を有した状態で流路に設けられた流入口部から流路に導入されるので、圧縮を高効率で行なうことができる。
また、流路に導入された流体は、渦流翼によって数回に亘り繰り返し加圧されることになるので、圧力比が高く、高圧力に圧縮されることができる。
このように、流体を高効率でかつ高圧力に圧縮することができるので、水素製造プラント等の低分子量ガスを大容量かつ高圧力比に圧縮する際にコンパクトなターボ圧縮機を提供することができる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態にかかるターボ圧縮機1について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は、本実施形態のターボ圧縮機1の概略構成を一部を破断して示す斜視図である。図2は、ターボ圧縮機1の軸線に垂直な平面で切断した断面図である。図3は図2のX断面、図4は図2のY断面、図5は図2のZ断面、図6は図2のV断面である。
ターボ圧縮機1には、図示しない駆動源によって回転駆動される遠心インペラ3と、渦流インペラ5と、これらの外周を覆うように設けられたケーシング7と、が備えられている。
遠心インペラ3と渦流インペラ5とは同一軸線上に隣り合って配置されている。
以後、本明細書では、遠心インペラ3側を軸線に沿った前側とし、渦流インペラ5側を軸線に沿った後側と言うこととする。
遠心インペラ3および渦流インペラ5は、回転軸2の外周に固定して取り付けられており、遠心インペラ3および渦流インペラ5は回転軸2と一体となって、前側から見て反時計方向に回転されるように構成されている。
渦流インペラ5には、複数の渦流翼(翼)9が略等間隔に設けられている。渦流翼9は、例えば、渦流ハブ(第一のハブ)11の外周に後側部分を残して、前側に半径方向に複数の溝を刻設することで形成されている。この溝の底部は半径方向の断面で円弧形状をしている。
遠心インペラ3の外周面は、内側に凸な曲率を持つ曲面で形成されている。この曲面は後側が軸線に略直交する程度に大きな曲率で形成されており、ここに周方向に複数の遠心翼13が設けられている。
遠心翼13は、例えば、遠心ハブ(第二のハブ)17の外周に半径方向に複数の溝を刻設することで形成されている。この溝が、流体の流路となる。
ケーシング7の前側は、円形の開口が形成されており、流体、例えば水素の入口部15を構成している。
ケーシング7の渦流翼9を囲う位置には、内面に周方向に延在する溝19が設けられている。
渦流ハブ11とケーシング7の溝19とによって、周方向に連続した、すなわち環状の渦流路(流路)21が形成されている。渦流ハブ11から外側に突起して設けられた渦流翼9は、渦流インペラ5が回転することによって渦流路21に沿って移動することになる。
溝19の内側端部には、回転軸3の軸線中心を挟んで対向する位置に、周方向に延在して矩形状に切り欠かれた第一スクロール入口(流入口部)23と第二スクロール入口(流入口部)25が設けられている。
遠心翼13の外周端とケーシング7の内周面との間には、第一スクロール入口23の下流側から第二スクロール入口25へ向けて第二入口流路29および第二スクロール入口25の下流側から第一スクロール入口23へ向けて第一入口流路27が設けられている。
第一入口流路27および第二入口流路29は、遠心インペラ3から排出される流体を第一スクロール入口23あるいは第二スクロール入口25へ案内するものであり、流体流れ方向に進行するにしたがい流路断面積が増加するスクロール状の流路とされている。
図3〜図6には、第二入口流路29の断面が示されており、第二入口流路29は図3から図6へと流体流れ方向に進行するにしたがい流路断面積が増加している状態が見て取れる。
第一入口流路27および第二入口流路29の下流側は、流路断面積が漸増するとともに、流路が徐々に後側に傾斜して第一スクロール入口23あるいは第二スクロール入口25と連通されるように構成されている(図6参照)。これは遠心インペラ3によって半径方向外側に排出される流体の流れを第一スクロール入口23および第二スクロール入口25の軸流方向に転向させるためである。
第二スクロール入口25の上流側の渦流路21には、第一スクロール入口23から導入された流体を吐出する第一出口管路(流体出口管路)31が接続されている。
第一スクロール入口23の上流側の渦流路21には、第二スクロール入口25から導入された流体を吐出する第二出口管路(流体出口管路)33が接続されている。
第一出口管路31および第二出口管路33は、渦流路21の接線方向に延在するように設けられている。
渦流路21の略中心部には、渦流路21に沿って延設されたシュラウドリング35が固定した状態で配設されている。渦流インペラの先端部は、シュラウドリング35の後側下面に沿った形状とされ、シュラウドリング35に近接して移動するようにされている。これにより、渦流路21は横断面がドーナツ形状となり、流路の中心領域または渦流翼9の先端領域での不明瞭な流れが無くなり、この領域でのエネルギ損失が防止される。
シュラウドリング35の上面部には、渦流インペラに対向するように、複数のガイドバネ37が周方向に等間隔に配設されている。これにより、渦流路21内の螺旋状の流れが円滑になり、圧縮効率が高くなる。
以上、説明した本実施形態にかかるターボ圧縮機1の動作について説明する。
回転軸2を回動させると、遠心インペラ3および渦流インペラ5は前側から見て反時計回りに回転する。遠心インペラ3および渦流インペラ5の回転に伴い、一体に構成された遠心翼13および渦流翼9が回転する。この状態で流体を入口部15に供給して圧縮動作を開始する。
入口部15から導入された流体は、遠心インペラ3に流入する。流体は遠心インペラ3を通過する際、回転する遠心翼13によって周方向および半径方向外側向けた速度成分を与えられて遠心翼13から第一入口流路27および第二入口流路29へ流出される。
第一入口流路27に流出された流体は第一入口流路27に沿って案内され、半径方向外側の速度成分を軸線方向に転向されつつ、集められて第一スクロール入口23から渦流路21に導入される。同様に、第二入口流路29に流出された流体は、第二スクロール入口25から渦流路21に導入される。
渦流路21に導入された流体は、渦流翼9によって押圧され、例えば、図1に示す旋回軌跡39のように渦流路21内で螺旋状に旋回させられつつ移動する。
この時、旋回軌跡39中で、渦流翼9と重なった部分において、流体は渦流インペラ21によって繰り返し押圧され、高圧力に圧縮される。
そして、第一スクロール入口23から導入された流体は第一出口管路31から、第二スクロール入口25から導入された流体は、第二出口管路33から吐出される。
以下、本実施形態の作用・効果について説明する。
遠心翼13と渦流翼9とは同じ回転軸2に配設されているので、同一角速度で回転することになる。
遠心翼13の外周端は渦流路21の第一スクロール入口23および第二スクロール入口25に近接して設けられているので、遠心翼13の外周速度は、渦流翼9の周速度と略等しい速度となる。
このため、遠心翼13によって旋回流速が与えられた流体は、渦流翼9の周速度と略同等の周方向速度を有して第一スクロール入口23および第二スクロール入口25から渦流路21へ導入されることになるので、流体と渦流翼9との速度差に起因する圧力損失を生ずることがなく、圧縮を高効率で行なうことができる。
また、渦流路21に導入された流体は、渦流インペラ5の回転に伴う渦流翼9の旋回によって渦流翼9に押圧されて、渦流路21内で螺旋状に旋回させられつつ移動させられる。
このため、流体は出口に到るまでに渦流翼9によって押圧される時と押圧さない時が交互に繰り返されることになる。すなわち、流体は渦流翼9によって数回に亘り繰り返し加圧されることになるので、前記高効率化と併せ、圧力比が高く、高圧力に圧縮されることができる。
本実施形態にかかるターボ圧縮機1では、流体として水素を用いる場合でも圧力比は1.3〜1.5となる。これは、従来の遠心圧縮機の圧力比1.1〜1.2と比べて格段に高いものである。
すなわち、圧力比は入口で1のものが、出口でいくらに成るかという比を示すもので、その間の圧力上昇幅は圧力比から1を除算した値となる。この圧力上昇幅で比較すると、本実施形態のターボ圧縮機は従来の遠心圧縮機の3〜4倍程度になる。
これは、例えば、圧力比約40を求められた場合、従来の遠心圧縮機では、30〜40台直列接続あるいは1台で30〜40段の圧縮段を備えたものが必要であったのに対して、本実施例のターボ圧縮機1では、10台直列接続あるいは10段の圧縮段を備えた1台でよい。
このように、同等の能力を備える場合には、従来の遠心圧縮機に比べて格段に設備がコンパクトに構成することができ、設備コストを抑えることができる。
なお、この場合、全てをターボ圧縮機1で行なうのではなく、初期の圧力が低く、容積が多い段階でターボ圧縮機1を用い、圧力が高くなり容積が減少した段階から往復動式圧縮機を用いるような使用も考えられる。
例えば、圧力比20までをターボ圧縮機1で行い、それ以後を往復動式圧縮機で行なう場合には、ターボ圧縮機1を5台と往復動式圧縮機を1台で処理できることになる。
なお、本実施形態では、流入口部(第一スクロール入口23および第二スクロール入口25)が、回転軸3の軸線中心を挟んで対向する位置の2箇所に設けられ、各流入口部に対応して流体出口管路(第一出口管路31および第二出口管路33)が設けられている。すなわち、流入口部から導入された流体は、渦流路21を半周送られ、流体出口管路から排出されるので、言い換えると、渦流路21が周方向に二分割されていることになる。
しかし、本発明はこれに限定されることはなく、流入口部が1箇所で渦流路21が分割されないようにしてもよい。また、流入口部が周方向に略等間隔に3箇所以上設けられ、渦流路21が3等分以上に分割されていてもよい。
図7に示されるものは、流入口部が周方向に4箇所設けられ、渦流路21が4分割されているターボ圧縮機1である。
図7は、ターボ圧縮機1の軸線に垂直な平面で切断した断面図で、その略上半分を示している。
図7には、第二スクロール入口25から周方向に四分の一周離れた位置に第三スクロール入口26が設けられ、第三スクロール入口26の上流側に第三入口流路28が設けられている。また、第三スクロール入口26の上流側には、第二スクロール入口25から渦流路21へ導入された流体が流出される第二出口管路33が設けられている。
図7では、図示を省略した下半分にも、スクロール入口が2箇所設けられており、スクロール入口は都合4箇所周方向に等間隔に設けられている。そして、各スクロール入口に対応して出口管路が設けられているので、各スクロール入口から導入された流体は、渦流路21の略四分の一周を通り出口管路に流出されることとなる。
図7に示されるものでは第一実施形態に比べて渦流路21を通過する距離が減少するので、渦流翼9から受ける加圧量は小さくなり、圧力上昇は小さくなる。
一方、スクロール入口の数が増加するので、流体の流量は多くなる。
このように、スクロール入口の数を調整することによってターボ圧縮機の流量を調整することができるので、用途に対応して最適な圧力上昇と流量との関連を調整することができる。
[第一参考例
次に、本発明の第一参考例について、図8を用いて説明する。
図8は、ターボ圧縮機1の軸線中心に沿った縦断面の上半分を示す断面図である。
参考例におけるターボ圧縮機1は、流体供給手段として斜流インペラ40を用いている点で前述した第一実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第一実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
参考例では、斜流インペラ40の外周面は、内側に凸な曲率を持つ曲面で形成されている。この曲面は、回転軸2の近傍から渦流路21まで軸線となす傾斜角度が略45度程度の円錐面にそって小さな曲率で形成されており、ここに周方向に略等間隔に複数の斜流翼41が設けられている。
斜流翼41は、例えば、斜流ハブ(第二のハブ)42の外周に半径方向に複数の溝を刻設することで形成されている。この溝が、流体の流路となる。
斜流翼41の外周端は、第二スクロール入口25(第一スクロール入口23)に近接して配置されている。
第二入口流路29(第一入口流路27)は、この曲面の延長部を構成するように傾斜して形成されている。
以上説明した本参考例にかかるターボ圧縮機1の動作について説明する。
圧縮動作の開始および渦流路21における加圧動作については、第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
入口部15から導入された流体は、斜流インペラ40に流入する。流体は斜流インペラ40を通過する際、回転する斜流翼41によって周方向および斜め方向外側向けの速度成分を与えられて斜流インペラ40から第二入口流路29(第一入口流路27)へ流出される。
第二入口流路29(第一入口流路27)に流出された流体は、斜め方向外側向けに傾斜している第二入口流路29(第一入口流路27)に沿って案内され、集められて第二スクロール入口25から渦流路21に導入される。同様に、第一入口流路27に流出された流体は、第一スクロール入口23から渦流路21に導入される。
参考例では、第一実施形態の作用・効果に加えて以下の作用・効果を奏するものである。
すなわち、斜流インペラ41を出た流体には下流側へ向けた速度成分があるので、第一スクロール入口23および第二スクロール入口25への流体導入をスムーズに行なうことができる。このため、この部分での不要な圧力損失が少なくなるので、圧縮は一層高効率に行なうことができる。
[第二参考例
次に、本発明の第二参考例について、図9を用いて説明する。
図9は、ターボ圧縮機1の軸線中心に沿った縦断面の上半分を示す断面図である。
参考例におけるターボ圧縮機1は、流体供給手段として軸流インペラ44を用いている点で前述した第一実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第一実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
参考例では、軸流インペラ44の外周面は、内側に凸な小さな曲率を持つ曲面で形成され、その前側には、周方向に略等間隔に複数の軸流翼43が設けられている。
軸流翼43は、例えば、軸流ハブ(第二のハブ)46の外周に半径方向に複数の溝を刻設することで形成されている。この溝が、流体の流路となる。
軸流ハブ46とケーシング3との間に形成される入口部15の半径方向中心位置は、第二スクロール入口25の半径方向内側位置と略同じ位置になっている。
軸流翼43の外周端は、第二スクロール入口25(第一スクロール入口23)の半径方向略中間部に位置するように配置されている。
第二入口流路29(第一入口流路27)は、この曲面の延長部を構成するように傾斜して形成されている。
以上説明した本参考例にかかるターボ圧縮機1の動作について説明する。
圧縮動作の開始および渦流路21における加圧動作については、第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
入口部15から導入された流体は、軸流インペラ44に流入する。流体は軸流インペラ44を通過する際、回転する軸流翼41によって周方向および軸線方向の速度成分を与えられて軸流インペラ44から第二入口流路29(第一入口流路27)へ流出される。
第二入口流路29(第一入口流路27)に流出された流体は、第二入口流路29(第一入口流路27)に沿って案内され、集められて第二スクロール入口25から渦流路21に導入される。同様に、第一入口流路27に流出された流体は、第一スクロール入口23から渦流路21に導入される。
参考例では、第一実施形態の作用・効果に加えて以下の作用・効果を奏するものである。
すなわち、軸流インペラ44を出た流体には、半径方向外側に向けた速度成分がなく下流側へ向けた速度成分があるので、第一スクロール入口23および第二スクロール入口25への流体導入をスムーズに行なうことができる。このため、この部分での不要な圧力損失が少なくなるので、圧縮は一層高効率に行なうことができる。
[第実施形態]
次に、本発明の第実施形態について、図10を用いて説明する。
図10は、ターボ圧縮機1の軸線中心を通る平面で切断した断面の上半分図である。
図10におけるターボ圧縮機1には、第一参考例に示される斜流インペラ41と渦流インペラ21との組合せが軸線方向に複数、例えば、3段設けられている。
ケーシング3には、渦流インペラ5の各渦流翼9と組み合わされて渦流路21が形成されている。
渦流路21の流出口と次段の斜流インペラ40との間には、渦流インペラ出口スクロール45およびリターンベンド47とが設けられている。
上流端側の入口部15には、外周側から軸線中心に向かう入口流路14が接続されている。
下流端側の渦流路21には、外周側に向かう出口流路16が接続されている。
以上説明した本実施形態にかかるターボ圧縮機1の動作について説明する。
圧縮動作の開始および渦流路21における加圧動作については、第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
入口流路14から供給された流体は、1段目の入口部15に流入する。流体は斜流インペラ40を通過する際、回転する斜流翼41によって周方向および斜め方向外側向けの速度成分を与えられて斜流インペラ40から渦流路21へ流出される。
渦流路21で加圧された流体は、渦流インペラ出口スクロール(流体通路)45およびリターンベンド(流体通路)47を通って、軸線中心の近くに位置している2段目の斜流インペラ40の入口部15へ供給される。
この流体は、次段の斜流翼41および渦流翼9によってさらに加圧される。これを繰り返して、最終段の渦流路21から出口流路16を通って排出される。
このように、流体は各段の斜流翼41および渦流翼9によって等比級数的に加圧され、格段な高圧力とされ吐出される。
すなわち、一軸多段の高圧力ターボ圧縮機を構成することができる。
なお、斜流インペラ40に替えて、遠心インペラ3あるいは軸流インペラ44を用いてもよい。
[第三参考例
次に、本発明の第五実施形態について、図11を用いて説明する。
図11は、ターボ圧縮機1の軸線中心を通る平面で切断した断面の上半分図である。
ターボ圧縮機1には、最上段に、第一参考例に示される斜流インペラ40と渦流インペラ5との組合せが、下流側段に、第二参考例に示される軸流インペラ44と渦流インペラ5との組合せが軸線方向に複数、例えば、2段設けられている。
ケーシング3には、ハブ5の各渦流翼9と組み合わされて渦流路21が形成されている。
渦流路21の流出口と次段の供給流路17との間には、渦流インペラ出口スクロール45およびリターンベンド47とが設けられている。
上流端側の斜流インペラ40には軸線方向に向かう入口流路18が接続されている。
下流端側の渦流路21には、外周側に向かう出口流路16が接続されている。
以上説明した本参考例にかかるターボ圧縮機1の動作について説明する。
圧縮動作の開始および渦流路21における加圧動作については、第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
入口流路18から供給された流体は、1段目の入口部15に流入する。流入された流体は斜流インペラ40を通過する際、回転する斜流翼41によって周方向および斜め方向外側向けの速度成分を与えられて斜流インペラ40から渦流路21へ流出される。
渦流路21で渦流翼9によって加圧された流体は、渦流インペラ出口スクロール(流体通路)45およびリターンベンド(流体通路)47を通って、2段目の軸流インペラ43への入口部15へ供給される。
この流体は、次段の軸流翼43および渦流翼9によってさらに加圧される。これを繰り返して、最終段の渦流路21から出口流路16を通って排出される。
このように、流体は各段の斜流翼41、軸流翼43および渦流翼9によって等比級数的に加圧され、格段な高圧力とされ吐出される。
すなわち、一軸多段の高圧力ターボ圧縮機を構成することができる。
また、次段以降に軸流インペラ44を用いているので、渦流路21から流出した流体を内側に向けて大きく流す必要がなくなる。このため、この部分での不要な圧力損失が少なくなるので、圧縮は一層高効率に行なうことができる。
本発明の第一実施形態にかかるターボ圧縮機の概略構成を一部を破断して示す斜視図である。 本発明の第一実施形態にかかるターボ圧縮機の軸線に垂直な平面で切断した断面図である。 図2のX断面図である。 図2のY断面図である。 図2のZ断面図である。 図2のV断面図である。 本発明の第一実施形態にかかるターボ圧縮機の別の実施形態を示し、軸線に垂直な平面で切断した部分断面図である。 本発明の第一参考例にかかるターボ圧縮機の軸線中心に沿った縦断面の上半分を示す断面図である。 本発明の二参考例にかかるターボ圧縮機の軸線中心に沿った縦断面の上半分を示す断面図である。 本発明の第実施形態にかかるターボ圧縮機の軸線中心に沿った縦断面の上半分を示す断面図である。 本発明の第三参考例にかかるターボ圧縮機の軸線中心に沿った縦断面の上半分を示す断面図である。
1 ターボ圧縮機
3 遠心インペラ
5 渦流インペラ
7 ケーシング
9 渦流翼
11 渦流ハブ
13 遠心翼
17 遠心ハブ
21 渦流路
23 第一スクロール入口
25 第二スクロール入口
26 第三スクロール入口
31 第一出口管路
33 第二出口管路
40 斜流インペラ
41 斜流翼
42 斜流ハブ
43 軸流翼
44 軸流インペラ
46 軸流ハブ

Claims (2)

  1. 内側に単一または複数のスクロールを流入口部として有する環状の流路が形成されたケーシングと、
    前記スクロールの外周側である前記環状の流路内に沿って移動し、前記環状の流路内の流体を旋回させつつ移動させるところの複数の渦流翼が周方向に略等間隔に第一のハブに配設された渦流インペラと、
    前記渦流翼よりも前記渦流インペラの軸線方向に離隔された位置に、前記スクロールの内周側に放射状に配設され、前記スクロールの流入口部へ流体を供給するところの前記渦流インペラと同一速度で回転する複数の翼を有する流体供給手段と、を備え、
    前記スクロールは、前記流体供給手段の翼の外周端が位置する部分と前記状の流路における半径方向内側で前記流体供給手段側の部分との間を接続し、前記環状流路の部分に対して前記渦流インペラの軸線方向から接近するように設けられていることを特徴とするターボ圧縮機。
  2. 前記流体供給手段は、前記第一のハブよりも上流側に配設された第二のハブの周囲に略等間隔に配設された複数の遠心翼を有する遠心インペラによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のターボ圧縮機。
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