JP4799913B2 - データ記憶装置、パラメータ決定方法及びそのヘッドの位置制御信号値を決定する方法 - Google Patents

データ記憶装置、パラメータ決定方法及びそのヘッドの位置制御信号値を決定する方法 Download PDF

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Description

本発明はデータ記憶装置、そのパラメータ決定方法及びそのヘッドの位置制御信号値を決定する方法に関し、特に、データ記憶装置によるメディアへの自己パターン書き込みのためのパラメータの決定に関する。
データ記憶装置として、光ディスクや磁気テープなどの様々な態様のメディアを使用する装置が知られている。その中で、ハードディスク・ドライブ(HDD)は、コンピュータの記憶装置として広く普及し、現在のコンピュータ・システムにおいて欠かすことができない記憶装置の一つとなっている。さらに、コンピュータ・システムにとどまらず、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システム、携帯電話、あるいはデジタル・カメラなどで使用されるリムーバブルメモリなど、HDDの用途はその優れた特性により益々拡大している。
HDDで使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のトラックを有しており、各トラックにはサーボ・データと、ユーザ・データが記憶される。薄膜素子で形成されたヘッド素子部がサーボ・データに従って所望の領域(アドレス)にアクセスすることによって、データ書き込みあるいはデータ読み出しを行うことができる。データ読み出し処理において、ヘッド素子部が磁気ディスクから読み出した信号は、信号処理回路によって波形整形や復号処理などの所定の信号処理が施され、ホストに送信される。ホストからの転送データは、信号処理回路によって同様に所定処理された後に、磁気ディスクに書き込まれる。
上述のように、各トラックはユーザ・データが記憶されるユーザ・データ領域とサーボ・データが記憶されるサーボ・パターン領域とを備えている。サーボ・パターンは、シリンダID、セクタ番号、バースト・パターンなどから構成されている。シリンダIDはトラックのアドレス、セクタ番号はトラック内のセクタ・アドレスを示す。バースト・パターンはトラックに対する磁気ヘッドの相対位置情報を有している。
サーボ・パターンは各トラックにおいて円周方向に離間して複数セクタ形成されており、全トラックに渡る各セクタのサーボ・パターンは、円周方向において位置(位相)が揃っている。磁気ディスクに対するデータの読み出しまたは書き込みは、磁気ディスクが回転している状態において、サーボ・データによって磁気ヘッドの位置を確認しながら実行される。
サーボ・パターンは、製品としてのHDDが出荷される前に工場内において磁気ディスクに書き込まれる。従来の典型的なサーボ・パターンの書き込みは、外部装置としてのサーボ・ライタを使用して行われている。HDDがサーボ・ライタにセットされ、サーボ・ライタはHDD内のヘッドをポジショナ(外部位置決め機構)によって位置決めし、サーボ・パターン生成回路が生成したサーボ・パターンを磁気ディスクに書き込む。
現在、サーボ・データの書き込み工程(Servo Track Write:STW)は、HDDの製造コストの中で主要な位置を占めている。特に近年、HDDは高容量化の競争が激化し、これに伴いTPI(Track Per Inch)の増加が進んでいる。TPIが増加する事により、Track数は増え、Track幅が小さくなる、これらはSTW時間の増加及びサーボ・ライタの高精密化を進め、STWのコスト増加の要因となっている。このコストを削減する為にサーボ・ライタのコスト削減、STW時間の短縮等が進められている。
そのため、HDD本体のメカを使用してサーボ・パターンを書き込むSSW(Self Servo Write)の手法が利用されている。SSWは、メカ部分はHDD本体のみを使い、外部回路からHDD内のスピンドル・モータとボイス・コイル・モータ(VCM)をコントロールし、外部回路の制御下において、HDD自体がサーボ・パターンを書き込む。これによって、サーボ・ライトのコスト削減を図っている。
SSWの手法として、ヘッド素子部のリード素子とライト素子の半径方向位置が異なる(これをリード・ライト・オフセットと呼ぶ)ことを利用して、内周側もしくは外周側にすでに書き込まれたサーボ・パターンをリード素子が読み出しながら位置決めを行い、ライト素子が、リード・ライト・オフセット離れたトラックに新たなサーボ・パターンを書きこむものが知られている。
自己伝播を使用するSSWにおいて重要な点の一つは、パターンを書き込む際に必要とされるパラメータを正確に決定することである。特に、SSWの初期シーケンスにおいては、アクチュエータの回動範囲を画定するクラッシュ・ストップにアクチュエータを押し付けた状態においてパターンを書き込む。ヘッド素子部の位置制御は、クラッシュ・ストップの弾性力とアクチュエータに加えられる回動力とのバランスによって決まる。また、アクチュエータに加えられる回動力は、VCM電流を規定する位置制御信号値で規定される。
このため、アクチュエータをクラッシュ・ストップに押し付けた状態において、パターン書き込みのためのパラメータ、具体的には、リード・ライト・オフセット、ライト素子の幅(ライト幅)、あるいは所望のトラック・ピッチのそれぞれに対応する位置制御信号値を、正確に決定することが重要である。このようなパラメータ決定の手法の一例が、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示される技術は、アクチュエータをクラッシュ・ストップに押し付けた状態でバースト・パターンを記録し、VCMに流す電流を段階的に変化させ記録されたパターン信号の振幅を取得することでそのプロファイルを測定する。さらに、得られたプロファイルを基に、バースト・パターンを記録した時のヘッド位置とプロファイルの頂点でのヘッド位置との距離からヘッドのリード・ライト・オフセット量を算出する。あるいは、プロファイルにおいて、振幅が最大値の50%となる2点間の距離をライト幅と定義する。
特開2003−141835号公報
上記特許文献1の手法は、複数回に亘って記録した記録パターン信号の振幅を平均することで最終的なプロファイルの測定値とする。しかし、この手法は、各パラメータの決定を単一のプロファイルで行うため、正確なパラメータ値の決定において十分な精度を得ることができなかった。本発明はこのような事情を背景としてなされたものであって、メディアへの自己パターン書き込みのためのパラメータをより正確に決定することを目的とする。
本発明の第1の態様は、データ記憶装置のヘッドを使用してメディアにパターンを書き込むためのパラメータ決定方法であって、前記ヘッドのライト素子を使用し、メディア上の半径方向において異なる位置に、第1バースト・パターン、第2バースト・パターン、第3バースト・パターンの配置順で各バースト・パターンを書き込み、前記ヘッドのリード素子を半径方向に移動しながら前記第1、第2及び第3バースト・パターンを読み出し、そのリード素子の位置制御信号値に対する各バースト・パターンの振幅値の関係を示す第1、第2及び第3プロファイルを取得し、前記第1プロファイルと前記第3プロファイルとの交点に相当する点の位置制御信号値を特定し、その特定された位置制御信号値を使用して、前記第2プロファイルの高さを決定するための第2プロファイル上の点を特定し、前記特定された第2プロファイル上の点を使用してその第2プロファイルの高さを決定し、前記第2プロファイルについて、前記決定された高さの半値にそれぞれ対応する、左側位置制御信号値と右側位置制御信号値とを決定するものである。位置の異なる複数バースト・パターンのプロファイルを使用することによって、より正確に所望値を決定することができる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、前記交点に相当する点の位置制御信号値近傍の前記第2プロファイル上の複数点を使用して前記第2プロファイルの高さを決定するものである。これによって正確かつ効率的に第2プロファイルの高さを決定することができる。
本発明の第3の態様は、上記第2の態様において、前記交点に相当する点の位置制御信号値近傍の前記第2プロファイル上の複数点の振幅値を平均して前記第2プロファイルの高さを決定するものである。これによって正確かつ効率的に第2プロファイルの高さを決定することができる。
本発明の第4の態様は、上記第1の態様において、前記第1プロファイルと第3プロファイルの振幅差最小点を前記交点に相当する点として特定するものである。これによって、効率的に演算処理することができる。
本発明の第5の態様は、上記第1の態様において、前記左側位置制御信号値と右側位置制御信号値とを使用して、前記ライト素子のライト幅を決定するために前記第2プロファイルの半値幅に相当する値を決定するものである。これによって、正確にライト幅を決定することができる。
本発明の第6の態様は、上記第5の態様において、前記高さの半値に最も近い前記第2プロファイル上の左側点及びその近傍点を使用して、前記左側制御信号値を決定し、前記高さの半値に最も近い前記第2プロファイル上の右側点及びその近傍点を使用して、前記右側制御信号値を決定し、前記決定された左側制御信号値及び右側制御信号値の差分を決定するものである。これによって、より正確にライト幅を決定することができる。
本発明の第7の態様は、上記第6の態様において、前記左側点及びその近傍点から左側近似直線を決定し、その左側近似直線上の前記高さの半値に対応する前記左側制御信号値を決定し、前記右側点及びその近傍点から右側近似直線を決定し、その右側近似直線上の前記高さの半値に対応する前記右側制御信号値を決定するものである。これによって、より正確にライト幅を決定することができる。
本発明の第8の態様は、上記第5の態様において、前記ライト素子のライト幅を決定するため、複数のバースト・パターンについて前記半値幅に相当する値を決定して各値を平均処理するものである。これによって、より正確にライト幅を決定することができる。
本発明の第9の態様は、上記第5の態様において、前記半値幅に相当する値の変化の度合いが規定内である半径方向位置にあるバースト・パターンのみを平均処理に使用するものである。これによって、より正確にライト幅を決定することができる。
本発明の第10の態様は、上記第1の態様において、前記左側位置制御信号値と右側位置制御信号値との平均値と、前記第2パターン書き込み時の位置制御信号値との差分とを使用して、前記ライト素子とリード素子との間のリード・ライト・オフセットを決定するものである。これによって、正確にリード・ライト・オフセットを決定することができる。
本発明の第11の態様は、上記第1の態様において、前記ヘッドの一方向への1回の移動の間に、前記第1、第2及び第3バースト・パターンの書き込み及び読み出しをそれぞれ実行するものである。これによって、各パターンのより正確なプロファイルを得ることができる。
本発明の第12の態様は、データ記憶装置のヘッドを使用してメディアにパターンを書き込むため、そのパターンのトラック間距離に対応する前記ヘッドの位置制御信号値を決定する方法であって、前記ヘッドのライト素子を使用し、メディア上の半径方向において異なる位置に複数のバースト・パターンを書き込み、前記ヘッドのリード素子を半径方向に移動しながら前記複数のバースト・パターンを読み出し、前記複数のバースト・パターンのそれぞれについて位置制御信号値に対する振幅値の関係を示すプロファイルを取得し、前記取得したプロファイルを使用して、バースト・パターンの半径方向における位置的な重なりを、振幅値で表す重なり値として決定し、前記取得したプロファイルの傾き値を決定し、前記決定された重なり値とその目標値との間の差分と、前記プロファイルの傾き値とを使用して、パターン書き込みのための位置制御信号値の補正値を決定するものである。プロファイルの傾き値と重なり値を使用することによって、パターンのトラック間距離に対応する位置制御信号値を正確に決定することができる。
本発明の第13の態様は、上記第12の態様において、前記プロファイルの傾きは、プロファイル高さの半値近傍の複数の点を使用して決定するものである。これによって、より正確にプロファイルの傾きを決定することができる。
本発明の第14の態様は、上記第12の態様において、前記プロファイルの両側の傾き値を使用して前記補正値を決定するものである。これによって、より正確に位置制御信号値を決定することができる。
本発明の第15の態様は、上記第12の態様において、前記重なり値は、2つのプロファイルの交点に相当する点の振幅を使用して決定されるものである。これによって、より正確、効率的に重なり値を決定することができる。
本発明の第16の態様は、上記第12の態様において、前記プロファイル高さの決定のため、3つの連続して配置されたバースト・パターンのプロファイルにおいて、両側のバースト・パターンの各プロファイルの交点に相当する点の位置制御信号値を使用して、中央バースト・パターン・プロファイルの点を特定し、その特定された点を使用してその中央バースト・パターン・プロファイルの高さを決定するものである。これによって、正確、効率的にプロファイルの高さを決定することができる。
本発明の第17の態様は、上記第16の態様において、前記交点に相当する点の位置制御信号値近傍の前記中央バースト・パターン・プロファイル上の複数点を使用して前記中央バースト・パターン・プロファイルの高さを決定するものである。これによって、より正確にプロファイルの高さを決定することができる。
本発明の第18の態様は、上記第12の態様において、前記重なり値及び傾き値は、複数のプロファイルについての各値を平均することによって決定するものである。これによって、より正確に各値を決定することができる。
本発明の第19の態様は、上記第18の態様において、規定範囲にある前記重なり値及び傾き値のみを使用して平均処理するものである。これによって、より正確に各値を決定することができる。
本発明の第20の態様は、上記第12の態様において、前記ヘッドの一方向への1回の移動の間に、前記複数バースト・パターンの書き込み及び読み出しをそれぞれ実行するものである。これによって、各パターンのより正確なプロファイルを得ることができる。
本発明の第21の態様は、メディアにパターンを書き込むデータ記憶装置であって、メディア上の異なる位置に、半径方向において第1バースト・パターン、第2バースト・パターン、第3バースト・パターンの配置順で各バースト・パターンを書き込むライト素子と、前記メディアの半径方向に移動しながら、前記第1、第2及び第3バースト・パターンを読み出すリード素子と、前記リード素子の位置制御信号値に対する各バースト・パターンの振幅値の関係を示す第1、第2及び第3プロファイルにおいて、第1プロファイルと第3プロファイルとの交点に相当する点の位置制御信号値を使用して特定した第2プロファイル上の点を使用して第2プロファイルの高さを決定し、その決定された高さの半値にそれぞれ対応する第2プロファイルの左側位置制御信号値と右側位置制御信号値とを決定するコントローラと、を備えるものである。位置の異なる複数バースト・パターンのプロファイルを使用することによって、より正確に所望値を決定することができる。
本発明の第22の態様は、上記第21の態様において、前記コントローラは、前記左側位置制御信号値と右側位置制御信号値とを使用して、前記ライト素子のライト幅を決定するために前記第2プロファイルの半値幅に相当する値を決定するものである。これによって正確にライト幅を決定することができる。
本発明の第23の態様は、上記第21の態様において、前記コントローラは、前記左側位置制御信号値と右側位置制御信号値との平均値と、前記第2パターン書き込み時の位置制御信号値との差分とを使用して、前記ライト素子とリード素子との間のリード・ライト・オフセットを決定するものである。これによって正確にリード・ライト・オフセットを決定することができる。
本発明の第24の態様は、上記第21の態様において、前記リード素子及びライト素子の一方向への1回の移動の間に、前記第1、第2及び第3バースト・パターンの書き込み及び読み出しをそれぞれ実行するものである。これによって、各パターンのより正確なプロファイルを得ることができる。
本発明の第25の態様は、ヘッドを使用してメディアにパターンを書き込むため、そのパターンのトラック間距離に対応する前記ヘッドの位置制御信号値を決定するデータ記憶装置であって、メディア上の半径方向において異なる位置に複数のバースト・パターンを書き込むライト素子と、前記メディアの半径方向に移動しながら前記複数のバースト・パターンを読み出すリード素子と、前記複数のバースト・パターンのそれぞれについて位置制御信号値に対する振幅値の関係を示すプロファイルを取得し、取得したプロファイルを使用してバースト・パターンの半径方向における重なりを表す重なり値とプロファイルの傾き値とを決定し、その重なり値と目標値との間の差分とプロファイルの傾き値とを使用してパターン書き込みのための位置制御信号値の補正値を決定するコントローラと、を備えるものである。プロファイルの傾き値と重なり値を使用することによって、パターンのトラック間距離に対応する位置制御信号値を正確に決定することができる。
本発明の第26の態様は、上記第25の態様において、前記コントローラは、前記プロファイルの両側の傾き値を使用して前記補正値を決定するものである。これによって、より正確に位置制御信号値を決定することができる。
本発明の第27の態様は、上記第26の態様において、前記コントローラは、前記重なり値は、2つのプロファイルの交点に相当する点の振幅を使用して決定するものである。これによって、より正確、効率的に重なり値を決定することができる。
本発明の第28の態様は、上記第25の態様において、前記リード素子及びライト素子の一方向への1回の移動の間に、前記複数バースト・パターンの書き込み及び読み出しをそれぞれ実行するものである。これによって、各パターンのより正確なプロファイルを得ることができる。
本発明によれば、メディアへの自己パターン書き込みのためのパラメータをより正確に決定することができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。
本実施形態は、データ記憶装置におけるメディアへの自己パターン書き込み、つまり、自らメディアに書き込んだパターンを基準として新たなパターンを書き進む処理に関する。特に、自己パターン書き込みのための各パラメータの決定方法に関する。本形態においては、データ記憶装置の一例であるハードディスク・ドライブ(HDD)における、サーボ・パターンの自己書き込み処理を例として、本発明を説明する。
HDDにおいて、その内部機構を使用してサーボ・パターンを書き込む自己サーボ書き込み(Self Servo Write(SSW))が知られている。好ましい実施形態のHDDにおいて、従来のSSWにおいて外部回路が行っていた機能が、製品カード(完成品としてのHDDの各ICが実装されている基板)上の内部回路自体に組み込まれている。これによって、HDDは、外部装置としてのサーボ・ライタ装置に直接的に依存することなく、実質的に内部構成のみによって磁気ディスクへのサーボ・パターン書き込み処理を実行することができる。本形態では、この手法をTSSW(True Self Servo Write)と呼ぶことにする。HDDは、外部の制御装置からのスタート信号に応答して内部回路に実装された機能によってサーボ・パターンを磁気ディスクに書き込む。
そこで、本形態におけるTSSWの処理について説明する前に、本形態のTSSWを実行するHDDの全体構成について、その概略を説明する。図1は、HDD1の概略構成を示すブロック図である。HDD1は、密閉されたエンクロージャ10内に、メディア(記録媒体)の一例である磁気ディスク11、ヘッド素子部12、アーム電子回路(アームエレクトロニクス:AE)13、スピンドル・モータ(SPM)14、ボイス・コイル・モータ(VCM)15、そしてアクチュエータ16を備えている。
HDD1は、エンクロージャ10の外側に固定された回路基板20を備えている。回路基板20上には、リード・ライト・チャネル(R/Wチャネル)21、モータ・ドライバ・ユニット22、ハードディスク・コントローラ(HDC)とMPUの集積回路(以下、HDC/MPU)23、及びRAM24などの各ICを備えている。尚、各回路構成は一つのICに集積する、あるいは、複数のICに分けて実装することができる。
通常の使用状態において、外部ホスト51からのライト・データは、HDC/MPU23によって受信され、R/Wチャネル21、AE13を介して、ヘッド素子部12によって、不揮発性のメディアである磁気ディスク11に書き込まれる。また、磁気ディスク11に記憶されているリード・データはヘッド素子部12によって読み出され、そのリード・データは、AE13、R/Wチャネル21を介して、HDC/MPU23から外部ホスト51に出力される。
次に、HDD1の各構成要素について説明する。磁気ディスク11は、SPM14に固定されている。SPM14は所定速度で磁気ディスク11を回転する。HDC/MPU23からの制御データに従って、モータ・ドライバ・ユニット22がSPM14を駆動する。本例の磁気ディスク11は、データを記録する記録面を両面に備え、各記録面に対応するヘッド素子部12が設けられている。
各ヘッド素子部12はスライダ(不図示)に固定されている。また、スライダはアクチュエータ16に固定されている。アクチュエータ16はVCM15に連結され、回動軸を中心に揺動することによって、ヘッド素子部12(及びスライダ)を磁気ディスク11上において半径方向に移動する。モータ・ドライバ・ユニット22は、HDC/MPU23からの制御データ(DACOUT)に従ってVCM15を駆動する。
ヘッド素子部12には、磁気ディスク11への記録データに応じて電気信号を磁界に変換するライト素子、及び磁気ディスク11からの磁界を電気信号に変換するリード素子を備えている。この点については後述する。なお、磁気ディスク11は、1枚以上あればよく、記録面は磁気ディスク11の片面あるいは両面に形成することができる。
AE13は、複数のヘッド素子部12の中からデータ・アクセスが行われる1つのヘッド素子部12を選択し、選択されたヘッド素子部12により再生される再生信号を一定のゲインで増幅(プリアンプ)し、R/Wチャネル21に送る。また、R/Wチャネル21からの記録信号を選択されたヘッド素子部12に送る。本形態のTSSWを含めSSWにおいては、AE13は選択したヘッド素子部12が読み出したサーボ信号をR/Wチャネル21に転送し、全てのヘッド素子部12に対してR/Wチャネル21からのライト・データを転送する。
R/Wチャネル21は、ライト処理において、HDC/MPU23から供給されたライト・データをコード変調し、更にコード変調されたライト・データをライト信号に変換してAE13に供給する。また、リード処理において、R/Wチャネル21はAE13から供給されたリード信号からデータを抽出し、デコード処理を行う。デコード処理されたリード・データは、HDC/MPU23に供給される。R/Wチャネル21はクロック回路を備え、タイミング制御はR/Wチャネル21が生成するクロック信号に従って実行される。
HDC/MPU23において、MPUはRAM24にロードされたマイクロコードに従って動作する。HDD1の起動に伴い、RAM24には、MPU上で動作するマイクロコードの他、制御及びデータ処理に必要とされるデータが磁気ディスク11あるいはROM(不図示)からロードされる。HDC/MPU23は、ヘッド素子部12のポジショニング制御、インターフェース制御などのデータ処理に関する必要な処理の他、HDD1の全体制御を実行する。本形態のTSSWは、このHDC/MPU23の制御の下において実行される。
図2は、TSSWを含むSSWの手法を概略的に示している。SSWは、内周(ID)側もしくは外周(OD)側サーボ・トラック(TO)に書き込まれているパターン(PO)をヘッド素子部12内のリード素子121で読み出しながら、外周側もしくは内周側サーボ・トラック(TN)に配置されたヘッド素子部12内のライト素子122で新たなパターン(PN)を書き込む。つまり、リード素子121が基準トラック(TO)の各セクタのサーボ・パターンをフォロしながら、各セクタの検出から所定タイミング後にライト素子122がトラック(TN)に新たなサーボ・パターンPNを書きこむ。ヘッド素子部12を外周側もしくは内周側に順次移動させながらパターンを書き進めることによって、磁気ディスク11全面にサーボ・パターンを書き込むことができる。
以降の説明において、リード素子121がライト素子122よりも磁気ディスク11の内周(ID)側に配置されているものとする。内周側からパターンを書き込むことによって、ライト素子122により先に書き込まれたパターンをリード素子121が読み取ることができる。これによって、リード素子121が読み取ったパターンによってヘッド素子部12の位置合わせを行いながら、ライト素子122が新たなパターンの書き込みを行うことができる。尚、リード/ライト素子122、122の位置を変更することによって、磁気ディスク11の外側から本形態のTSSWを開始することも可能である。尚、本形態のTSSWにおいては、円周方向における各素子の位置は特に限定されない。
さらに、図2はリード素子121とライト素子122が規定するいくつかの値を示している。一つは、ライト素子122の幅であるライト幅(W_Width)、もう一つはリード素子121の幅であるリード幅(R_Width)である。さらに、リード・ライト・オフセット(RW_Offset)が規定されている。リード・ライト・オフセットは、リード素子121とライト素子122との間の半径方向における距離である。具体的には、リード素子121とライト素子122の各センター間の、磁気ディスク11の半径方向における距離である。リード・ライト・オフセットはヘッド素子部12の半径方向の位置によって変化する。ヘッド素子部12において、最もOD側のトラック位置においてもリード・ライト・オフセットが存在する。これによって、内周側に書き込んだサーボ・パターンを読み出してヘッド素子部12の位置合わせを行い、最もOD側のトラックまでサーボ・パターンを書き込むことができる。
ここで、サーボ・パターンのパターン・フォーマットについて、図3を参照して説明する。図3(a)は、一つのサーボ・パターン(最終的に磁気ディスクに書き込まれているProduct Servo Pattern)のフォーマットを示している。サーボ・パターンは、プリアンブル(Preamble)、サーボ・アドレス・マーク(Servo Address Mark:SAM)、グレイ・コードからなるトラックID(Gray)、サーボ・セクタ・ナンバ(PHSN)及びバースト・パターン(Burst)から構成されている。
R/Wチャネル21はPreambleでサーボ・ゲートが開いたときに、サーボ読み取り用のクロックをこのプリアンブルに同期させ、かつR/Wチャネル21のVGA(Variable Gain Amplifier)の振幅を期待値にするよう調整する。SAMは、Gray等の実際の情報が始まることを示す部分で、通常SAMが見つかったときに出てくるタイミング信号であるSAM信号が磁気ディスク11上に書き込まれた位置と正確な相関をもっている。トラックIDはトラック番号(Cylinder番号)を示す情報で半径方向にトラック毎に変わっていくGray Codeであり、サーボ・セクタ・ナンバ(PHSN)はIndexから数えたサーボ・セクタの順番である。
ここでIndexは、スピンドル・モータ14を駆動するモータ・ドライバ・ユニット22がスピンドル・モータの逆起電力に応じて生成する信号であって、スピンドル・モータ14の回転周期によって規定される。
バースト・パターン(Burst)はトラックIDで示されるトラックの更に精密な位置を示す信号で、この例ではトラックごとに周回上に位置を少し違えたところに千鳥上に書かれたA、B、C、Dの4つの振幅信号を備える。A、BのセットとC、Dのセットは互いに半トラック・ピッチだけずれた位置関係にある。またこれらの各BurstA、B、C、Dはプリアンブル(Preamble)と同じ周期の単一周波数信号である。
図3(b)は、複数連続サーボ・トラック、具体的には10サーボ・トラックにわたって書き込まれたサーボ・パターンを示している。ここで、サーボ・トラック・ピッチは、ユーザ・データが記憶されるデータ・トラック・ピッチの半分であり、図3(b)は5データ・トラックに相当する。本例のTSSWは、内周側に書き込まれたパターンの半分に外周側のパターンの半分を重ねるようにして、内周側から外周側にサーボ・パターンを書き進めていく。
このようにTSSWを含むSSWでは、自分で書いたパターンを参照し、その信号から得られる時間的、空間的情報を使用して、時間的(周方向におけるタイミング制御)、空間的(半径方向における位置制御)な制御を行いながら、リード・ライト・オフセットだけ半径方向にずれた位置に、次のパターンを書き込む方法である。しかし、TSSWプロセスの最初には、磁気ディスク11上には何も書き込まれた信号がなく、何らかのパターンを参照して次のパターンを書くということはできない。
通常TSSWでは、最初VCM15に充分な電流を流しアクチュエータ16をクラッシュ・ストップ(不図示)に突き当てて、ヘッド素子部12の半径方向の位置を安定に保つ。ここで、クラッシュ・ストップとは、アクチュエータ16と衝突することによってその回動方向における移動を規制する部材であって、アクチュエータに対して内周側と外周側の双方に配置されている。典型的に、クラッシュ・ストップは樹脂によって形成する。アクチュエータ16をクラッシュ・ストップにつきあてた状態でヘッド素子部12の位置を変えるには、VCM15電流の値を細かく調整する。
図3(b)のパターンから理解されるように、TSSWはヘッド素子部12の特性を使用してサーボ・パターンを書き込んでいく。そのため、TSSWの初期プロシージャにおいてヘッド素子部12の特性値を正確に決定することが重要である。具体的には、ライト幅(W_Width)及びリード・ライト・オフセット(RW_Offset)(それぞれ図2を参照)、が特に重要である。ライト幅(W_Width)もよってトラック・ピッチが決定され、また、リード・ライト・オフセット(RW_Offset)が読み出しトラックと書き込みトラック間の距離を規定する。また、測定されたライト幅(W_Width)から、実際のトラック・ピッチを決定することが必要になる。ここで、ヘッド素子部12の特性値は、各HDDによって異なるものであるので、HDD毎に測定することが必要である。
上述のように、本形態のTSSWの初期プロシージャにおいて、アクチュエータ16はクラッシュ・ストップに押し当てられた状態にある。このため、ライト幅(W_Width)、トラック・ピッチ及びリード・ライト・オフセット(RW_Offset)のそれぞれは、VCM15に与えられるVCM電流によって定義することができる。同様に、VCM電流の制御データであって、HDC/MPU23からモータ・ドライバ・ユニット24へ与えられるDACOUTによって表すことができる。つまり、DACOUTは、ヘッド素子部12、つまりリード素子121の位置を規定する位置制御信号である。
本形態のTSSWは、ヘッド素子部12によって磁気ディスク11に特定の複数パターンを書き込み、ヘッド特性を測定する。さらに測定値を使用して、トラック・ピッチなどのTSSWに必要なパラメータ値を決定する。この複数パターンのそれぞれは、同一タイプのパターンであり、Product Servo Patternで使用するBurstと同様の周波数信号で構成されたパターンである。以降の説明において、このパターンのことをイニシャル・バースト・パターン(Initial Burst Pattern:IBパターン)と呼ぶ。
図4は、磁気ディスク11に書き込まれた複数IBパターンの一部を示しており、具体的には、最内周から6つのIBパターンを示している。上述のように、各IBパターンは、Product Servo Patternで使用するBurstの周波数と同じ周波数で、長さBLの周期パターンである。長さBLはHDD1が通常使うサーボ・ゲートがアクティブである期間(サーボ・ゲートが開いている期間)より充分長い時間でなければならない。ここで、サーボ・ゲートは、磁気ディスク11からサーボ・データ(Product Servo Pattern)を読み出すための制御信号であって、HDC/MPU23がR/Wチャネル21に与える。通常のHDD1のサーボ制御では、サーボ・ゲートがアクティブである期間、磁気ディスク11からサーボ・データが読み出され、HDC/MPU23に転送される。
HDD1は、内周側からIBパターンを書き込みながら、各IBパターンを読み出す。本例において、最終的に、図5に示すように42のIBパターンの書き込み及びその読み出し処理を順次実行する。磁気ディスク11には、SLOT 0からSLOT 5までの6スロットのIBパターンが書き込まれる。各スロットは、円周方向位置が同一の複数IBパターン(図ではIBn_0からIBn_6までの7つのIBパターン)から構成される。各スロットは円周方向に一定距離離間しており、本例ではTsect(時間)で表されている。このTsectは、Product Servo Patternのセクタ間隔と同一若しくは異なる値である。半径方向に隣接するIBパターン、例えば、IBパターン(IB0_0)とIBパターン(IB0_1)とは、半径方向において重なるように形成される。
IBパターンの書き込み及び読み出しの制御は、HDC/MPU23が実行する。各IBパターンの読み出しにおいて、通常のR/Wチャネル21のサーボ・モードにおいて、プリアンブル(Preamble)でクロックを引き込み、SAMを見つけてそれ以降のサーボ情報を引き出す方法は使えない。そこで、R/Wチャネル21のサーボ信号のVGA値を適当な値に設定し、SAMをフェイクするモード(SAMフェイク・モード)を用いる。HDC/MPU23がサーボ・ゲートを開けた後、R/Wチャネル21はある設定されたタイム・アウトの時間後にフェイクSAMを出し、あたかも通常の動作のようにサーボ信号を出す。このプロシージャでは、このうちBurst振幅信号のみを使用する。
図4に戻って、まず、DACOUT値Iact[0]でクラッシュ・ストップにアクチュエータ16を押し付け、Indexから決まった時間S0の後に、IBパターン(IB0_0)を書く。次に、DACOUT値Iact[0]において、この書き込んだIBパターン(IB0_0)の振幅をリード素子121で読み取る。Iact[0]の位置では、ヘッド素子部12のリード・ライト・オフセットのためリード素子122はIBパターン(IB0_0)と全く重なっておらず、当然Burst信号として大きな値にはならない。
このとき、サーボ・ゲートは、現在書き込んだIBパターン(IB0_0)のみでなく、将来に書き込む複数個のIBパターン、本例においては、IBパターン(IB1_0)〜IBパターン(IB5_0)が位置すべき各場所(タイミング)においてもアクティブにセットされる。これらIBパターンは、円周方向にセクタ間隔Tsectだけ互いに離れている。本例では上述のようにIB0_nからIB5_nまでの6箇所のIB位置を想定している。
その後、DACOUT値をr_Stepだけ小さくして、ヘッド素子部12(リード素子121)の位置を少し外周側にずらし、SAMフェイク・モードで6個のIBパターンのBurst信号を読み取る。つまりIact[1]=Iact[0]−r_Stepでの動作である。その後、DACOUT値をr_Step単位で順次変化させながら、6個のIBパターンのBurst信号を各DACOUT値において読み取る。この処理を繰り返し、動作のK回目、つまりIact[K]=Iact[0]−K*r_Step(K*r_Step=w_Step)のところで、IndexからS0+Tsectの位置に次のIBパターン(IB0_1)をBLの長さ書き込む。更にその位置において、書き込みに続く周回でIBパターンの振幅読み込みを行う。
同様の処理が繰り返され、IB2_0、IB3_0、IB4_0、IB5_0の各IBパターンを、(Iact[0]−2w_Step、S0+2Tsect)、(Iact[0]−3w_Step、S0+3Tsect)、(Iact[0]−4w_Step、S0+4Tsect)、(Iact[0]−5w_Step、S0+5Tsect)の各タイミングにおいて書き込み、さらに、各IBパターンの信号を読み出す。図5に示すように、この処理は、各スロットの7つのIBパターンの読み出しが終了するまで続けられる。なお、ここで、一旦複数個のIBパターンを書き込んだあとに、ヘッド素子部12内周側の最初の位置に戻して、r_Step間隔でプロファイルを測定することも可能である。しかし、ヘッド素子部12(アクチュエータ16)が方向を変えて動くため、ヘッド素子部12の動きに非線形性(Hysterisis等)が現れ、その後のヘッド特性の決定における正確性が低下する。これは、特に、リード・ライト・オフセット(RW_Offset)において問題となりうる。このため、上述のように、1回の外周側への移動において、IBパターンの書き込みと読み出しを行うことが好ましい。つまり、DACOUT値をr_Step間隔の細かいステップで変化させ、同一方向(外周方向)にヘッド素子部12(アクチュエータ16)を移動させながら、規定DACOUT値でIBパターンを書き込み、さらに、その後に到着するリード素子122で書き込まれた各IBパターンを読み出していくことが好ましい。
図6は、42個のIBパターンの読み出し信号プロファイルの実際の波形(プロファイル)を示している。図6において、X軸はDACOUT値の変化分であり、Y軸はIBパターンのバースト振幅を示している。X軸の0点はIB0_0を書き込んだときのDACOUT値であり、実際には負の大きな値となる。この点を出発点としてヘッド素子部12をOD側に移動させていくため、DACOUT値を少しずつ正の値の側に向けて変化させてやる。つまり、プロファイルは、位置制御信号値であるDACOUT値に対する各バースト・パターンの振幅値の関係を示している。図6において42のパスル状の波形が示されており、X値の大きい波形が、内周側のIBパターンに対応する。つまり、X軸左側から、IB1_0、IB2_0、IB3_0、IB4_0、IB5_0、IB1_1、...、IB5_6の各IBパターンのバースト振幅プロファイルである。上記r_Stepは、このプロファイルが十分な精度で形成できる値を、また、w_Stepは、各プロファイルの重なりが所定値内に収まるように設定される。
図7は、測定されたプロファイルのうち、半径方向に連続して配置されている3つのIBパターンの各プロファイルを模式的に示している。本形態のHDD1は、IBパターンのプロファイルを使用してTSSWのために重要な値を決定する。具体的には、ライト幅、リード・ライト・オフセット、そしてトラック・ピッチ(トラック幅)である。図における中央のj番目IBパターン・プロファイルに着目すると、そのプロファイルは、その両側にあるj−1番目のIBパターン・プロファイル及びj+1番目のIBパターン・プロファイルと重なる。これを使用して次のように解析する。解析処理は、HDC/MPU23、具体的には、マイクロコードに従って動作するMPUが実行する構成とすることができる。
これらのIBパターンのプロファイルから、クラスタを切り出す。クラスタは、DACOUTの関数として各プロファイルを見たとき、ある一定の閾値Athより大きい値が連続している部分である。図7において、クラスタ[j−1]、クラスタ[j]、クラスタ[j+1]が並んでいる。各プロファイルの閾値Athより上にある部分が、それぞれ、クラスタである。閾値Athの選び方は以後の結果に実質的影響を与えないので、ノイズを除去する程度の値に設定すればよい。
クラスタ[j−1]とクラスタ[j+1]とにおいて、交点に相当する点を特定する。具体的には、同一DACOUT値において振幅の差の絶対値が最小となる点を交点として特定する。この振幅差最小値の点と同一DACOUT値におけるクラスタ[j]の点を、クラスタ[j]の仮ピークとする。この仮ピークでのクラスタ[j−1]とクラスタ[j+1]の振幅の和をAPC[j]とする。このAPC[j]は、クラスタ[j−1]とクラスタ[j+1]の重なりの度合いを表す重なり値である。
仮ピークの前後の数点を使用してクラスタ[j]の高さを決定する。具体的には、各点の振幅値の平均を計算する。この平均値をクラスタ[j]のピーク値(高さ)Apeak[j]と定義する。クラスタ[j]において、仮ピークの左側(DACOUT値の小さい側)でピーク値の半値Apeak[j]/2となるDACOUT値を特定する。これをLeft_Half[j]とする。Apeak[j]/2となる実際の測定点が存在しない場合、最も近い測定点を使用する。さらに、仮ピークの右側(DACOUT値の大きい側)でピーク値の半値Apeak[j]/2となるDACOUT値を特定する。これをRight_Half[j]とする。
Left_Half[j]に最も近い点及びその近傍の数点(例えば合計8点)についての振幅値について近似直線で直線フィットし、その傾き値(左側傾き値)Slope_L[j]を算出する。この近似直線は、例えば、最小二乗法などによって決定することができる。同様に、Right_Half[j]の近辺の所定の数点についての振幅値について直線フィットし、その傾き値(右側傾き値)Slope_R[j]を算出する。この近似直線の決定方法は上述と同様である。各直線上において、高さがApeak[j]/2となるDACOUT値をそれぞれ算出する。左側のDACOUT値(位置制御信号値)を、Half_Apeak_L[j]、右側のDACOUT値(位置制御信号値)をHalf_Apeak_R[j]と表す。
クラスタjのピークを規定するDACOUT値を、これらDACOUT値の平均値とする。つまり、
Peak[j]=(Half_Apeak_L[j]+Half_Apeak_R[j])/2 (数式1)
と定義する。
さらに、このクラスタに対応するライト幅(W_Width[j])は、
W_Width[j]=Half_Apeak_L[j]-Half_Apeak_R[j] (数式2)
と定義する。つまり、クラスタの半値幅に相当するものがライト幅と定義される。なお、このクラスタに対応するリード幅(R_Width[j])は、
R_Width[j]=(1/Slope_L[j]+1/Slope_R[j])/2 (数式3)
と定義する。
一方、クラスタjを書き込んだときのDACOUT値は既知である。この値をW_Cluster[j]とする。この値と、クラスタjのピークを規定するDACOUT値Peak[j]との差分が、リード素子121とライト素子122との間のリード・ライト・オフセットを定義する。つまり、以下の式で表される。
RW_Offset[j]=W_Cluster[j]-Peak[j] (数式4)
図8は、実際に各クラスタに対応するピークDACOUT値(Peak[j])、隣接クラスタ間の重なりAPC[j]、リード・ライト・オフセット(RW_Offset[j])そしてライト幅(W_Width[j])の値を示している。図8のグラフのX軸はDACOUT値、左側Y軸はPeakの値を示し、右Y軸は他の要素の値を示している。
図8から理解されるように、IBパターンの書き込みを開始してからしばらく(本例では最初の25のIBパターン)は、アクチュエータ16の回動軸やクラッシュ・ストップのヒステリシスのため、リード・ライト・オフセット(RW_Offset)やライト幅(W_Width)が緩やかに変化する。そのため、HDD1は、これらの値が安定化してから以降、その変化の度合いが規定内にある領域(これを安定領域と呼ぶ)の値を平均したものを使用する。
以上の解析におけるDACOUT値のw_Stepは適当なデフォルト値であったが、Product Servo Patternの書き込みにおいて、図3に示すように、サーボ・トラック・ピッチ及びデータ・トラック・ピッチ(サーボ・トラック・ピッチの2倍)を規定する重要な値となる。このサーボ・トラック・ピッチを、上述の解析から得られたApeak、APC及び左右の各Slopeの値を使用して決定する。使用する値は、安定化領域のクラスタに対応ものである。
まず、安定化領域のクラスタのそれぞれの値について、その平均値を求める。つまり、avg_APC、avg_Slope_L、avg_Slope_R、avg_Apeakを算出する。これらの値から、この後の実際のパターン書き込みにおけるDacStep(隣接トラック間のDACOUT値の差分)を決定する。この値(Next_DacStep)は、以下の式で与えられる。
Next_DacStep
=Default_DacStep+1/4*(avg_APC-α*avg_Apeak)*(1/avg_Slope_L-1/avg_Slope_R)
(数式5)
Default_DacStepは、上記w_Stepに相当し、数式5の右辺第2項はDacStepの補正値、つまり、位置制御信号値(DACOUT値の)の補正値となる。なお、Slope_Rは負の値であるので、数式5において1/avg_Slope_Rが減算されている。
ここで、ファクタαは、(APC/Apeak)の目標値(つまり、α*Apeakはavg_APCの目標値)であり、典型的には0.8〜0.9に設定する。αが大きいことは各プロファイルの重なりが大きい、つまり、トラック・ピッチが小さいことを意味する。
図9を参照して、上記Next_DacStepの計算式(数式5)について説明する。(k−1)番目のIBパターン(IB[k-1])と(k+1)番目のIBパターン(IB[k+1])の重なりが目標の値に近づくように、補正値(上記数式の第2項)を決定することになる。図9において、(k+1)番目の現在のIBパターンがIB[k+1]_currで示され、目標のIBパターンがIB[k+1]_tarで示されている。本例において、パターンを近づける補正を行う場合を考える。
上述のように、目標となるDACOUT値(トラック・ピッチ)は、重なりを表すavg_APCによって規定される。いま、図9における1/2*Δavg_APCだけ補正することが必要な場合、隣接するIBパターンのDACステップの変更をΔDACOUTとすると、IB[k-1]からIB[k+1]までのDACOUT値の補正値は2*ΔDACOUTとなる。ここで、IB[k-1]とIB[k+1]_tarの交点を基準として、2*ΔDACOUTは
2*ΔDACOUT=ΔD1+ΔD2 (数式6)
と表すことができる。
さらに、avg_Slope_L、avg_Slope_Rを使用して、以下の数式が成立する。
1/2*Δavg_APC≒-ΔD1*avg_Slope_L (数式7)
1/2*Δavg_APC≒-ΔD2*(-avg_Slope_R) (数式8)
従って、
ΔDACOUT=ΔD1+ΔD2=-1/2*Δavg_APC*(1/avg_Slope_L-1/avg_Slope_R)
(数式9)
Δavg_APCは、現在のAPCがavg_APC、目標となるAPCはα*avg_Apeakであるので、以下の式で表される。
Δavg_APC=α*avg_Apeak-avg_APC (数式10)
また、(Next_DacStep-Default_DacStep)がΔDACOUTであるので、上記数式5が導出される。
ここで、上述のようにNext_DacStepはサーボ・トラック・ピッチに相当するが、これがavg_W_Widthとある程度ゆるやかな関係になければならない。つまり、(avg_W_Width/2*Next_DacStep)は、0.7〜0.9程度の値となることが必要であり、これが以上のプロシージャの一つの確認要因となる。
以上、本発明を好ましい実施形態を例として説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。例えば、本発明は磁気ディスク装置に限らず、他のタイプのメディアを使用するデータ記憶装置に適用することができる。あるいは、本発明はサーボ・パターンの自己書き込みのために特に有用であるが、本発明のパラメータの決定手法は、この用途に限定されるものではない。
本実施形態においては、いくつかの値について複数点の単純平均値を使用してその値を決定するが、例えば、複数点に所定の係数を乗算した上で平均する加重平均によりこれらの値を求めてもよい。また、上述の例においては、中央のIBパターンに隣接するIBパターンを使用して、中央のIBパターンのプロファイル特性を決定しているが、IBパターンが十分に重なっていれば、離間したIBパターンを使用することも可能である。また、トラックピッチ(Next_DacStep)の算出において、例えば、隣接する2つのIBパターンのプロファイルを使用することを妨げるものではない。
本実施形態における、ハードディスク・ドライブ全体の構成を示すブロック図である。 本実施形態における、TSSWの手法を概略的に示す図である。 本実施形態における、サーボ・パターンのフォーマットを示す図である。 本実施形態における、磁気ディスクに書き込まれた複数IBパターンの一部を示しており、具体的には、最内周から6つのIBパターンを示す図である。 本実施形態における、磁気ディスクに書き込まれた複数IBパターンを示しており、具体的には、最内周から42のIBパターンを示す図である。 図5に示された42個のIBパターンの読み出し信号プロファイルの実際の波形を示すグラフである。 本実施形態における、測定されたプロファイルのうち、半径方向に連続して配置されている3つのIBパターンの各プロファイルを模式的に示す図である。 本実施形態における、実際に各クラスタに対応するピークDACOUT値(Peak[j])、隣接クラスタ間の重なりAPC[j]、リード・ライト・オフセット(RW_Offset[j])そしてライト幅(W_Width[j])の値を示すグラフである。 本実施形態における、トラック・ピッチを規定するDACOUT値のNext_DacStepの計算式について説明する図である。
符号の説明
1 ハードディスク・ドライブ、10 エンクロージャ、11 磁気ディスク
12 ヘッド素子部、14 スピンドル・モータ、15 ボイス・コイル・モータ、
16 アクチュエータ、20 回路基板、21 リード・ライト・チャネル、
22 モータ・ドライバ・ユニット、23 ハードディスク・コントローラ/MPU、
51 ホスト、121 リード素子、122 ライト素子、

Claims (25)

  1. データ記憶装置のヘッドを使用してメディアにパターンを書き込むためのパラメータ決定方法であって、
    前記ヘッドのライト素子を使用し、メディア上の半径方向において異なる位置に、第1バースト・パターン、第2バースト・パターン、第3バースト・パターンの配置順で各バースト・パターンを書き込み、
    前記ヘッドのリード素子を半径方向に移動しながら前記第1、第2及び第3バースト・パターンを読み出し、そのリード素子の位置制御信号値に対する各バースト・パターンの振幅値の関係を示す第1、第2及び第3プロファイルを取得し、
    前記第1プロファイルと前記第3プロファイルとの交点に相当する点の位置制御信号値を特定し、その特定された位置制御信号値を使用して、前記第2プロファイルの高さを決定するための第2プロファイル上の点を特定し、
    前記特定された第2プロファイル上の点を使用してその第2プロファイルの高さを決定し、
    前記第2プロファイルについて、前記決定された高さの半値にそれぞれ対応する、左側位置制御信号値と右側位置制御信号値とを決定し、
    前記左側位置制御信号値と右側位置制御信号値とを使用して、前記ライト素子のライト幅を決定するために前記第2プロファイルの半値幅に相当する値を決定する、
    パラメータ決定方法。
  2. 前記交点に相当する点の位置制御信号値近傍の前記第2プロファイル上の複数点を使用して前記第2プロファイルの高さを決定する、請求項1に記載のパラメータ決定方法。
  3. 前記交点に相当する点の位置制御信号値近傍の前記第2プロファイル上の複数点の振幅値を平均して前記第2プロファイルの高さを決定する、請求項2に記載のパラメータ決定方法。
  4. 前記第1プロファイルと第3プロファイルの振幅差最小点を前記交点に相当する点として特定する、請求項1に記載のパラメータ決定方法。
  5. 前記高さの半値に最も近い前記第2プロファイル上の左側点及びその近傍点を使用して、前記左側制御信号値を決定し、
    前記高さの半値に最も近い前記第2プロファイル上の右側点及びその近傍点を使用して、前記右側制御信号値を決定し、
    前記決定された左側制御信号値及び右側制御信号値の差分を決定する、
    請求項に記載のパラメータ決定方法。
  6. 前記左側点及びその近傍点から左側近似直線を決定し、その左側近似直線上の前記高さの半値に対応する前記左側制御信号値を決定し、
    前記右側点及びその近傍点から右側近似直線を決定し、その右側近似直線上の前記高さの半値に対応する前記右側制御信号値を決定する、
    請求項に記載のパラメータ決定方法。
  7. 前記ライト素子のライト幅を決定するため、複数のバースト・パターンについて前記半値幅に相当する値を決定して各値を平均処理する、請求項に記載のパラメータ決定方法。
  8. 前記半値幅に相当する値の変化の度合いが規定内である半径方向位置にあるバースト・パターンのみを平均処理に使用する、請求項に記載のパラメータ決定方法。
  9. 前記左側位置制御信号値と右側位置制御信号値との平均値と、前記第2パターン書き込み時の位置制御信号値との差分とを使用して、前記ライト素子とリード素子との間のリード・ライト・オフセットを決定する、請求項1に記載のパラメータ決定方法。
  10. 前記ヘッドの一方向への1回の移動の間に、前記第1、第2及び第3バースト・パターンの書き込み及び読み出しをそれぞれ実行する、請求項1に記載のパラメータ決定方法。
  11. データ記憶装置のヘッドを使用してメディアにパターンを書き込むため、そのパターンのトラック間距離に対応する前記ヘッドの位置制御信号値を決定する方法であって、
    前記ヘッドのライト素子を使用し、メディア上の半径方向において異なる位置に第1、第2及び第3バースト・パターンを書き込み、
    前記ヘッドのリード素子を半径方向に移動しながら前記第1、第2及び第3バースト・パターンを読み出し、前記第1、第2及び第3バースト・パターンのそれぞれについて位置制御信号値に対する振幅値の関係を示す第1、第2及び第3プロファイルを取得し、
    所定関数として前記第1、第2及び第3プロファイルを見たとき一定の閾値より大きい値が連続した部分であるクラスタを前記第1及び第3プロファイルから切り出し、前記第1プロファイルのクラスタと前記第3プロファイルのクラスタの重なり度合いを表した値であって、バースト・パターンの半径方向における位置的な重なりを振幅値で表す重なり値として決定し、
    前記取得した第1、第2及び第3プロファイルの傾き値をプロファイル高さの半値近傍の複数の点を使用して決定し、
    前記決定された重なり値とその目標値との間の差分と、前記第1、第2及び第3プロファイルの傾き値とを使用して、パターン書き込みのための位置制御信号値の補正値を決定する、
    ヘッドの位置制御信号値を決定する方法。
  12. 前記プロファイルの両側の傾き値を使用して前記補正値を決定する、請求項11に記載のヘッドの位置制御信号値を決定する方法。
  13. 前記重なり値は、2つのプロファイルの交点に相当する点の振幅を使用して決定される、請求項11に記載のヘッドの位置制御信号値を決定する方法。
  14. 前記プロファイル高さの決定のため、3つの連続して配置されたバースト・パターンのプロファイルにおいて、両側のバースト・パターンの各プロファイルの交点に相当する点の位置制御信号値を使用して、中央バースト・パターン・プロファイルの点を特定し、その特定された点を使用してその中央バースト・パターン・プロファイルの高さを決定する、請求項11に記載のヘッドの位置制御信号値を決定する方法。
  15. 前記交点に相当する点の位置制御信号値近傍の前記中央バースト・パターン・プロファイル上の複数点を使用して前記中央バースト・パターン・プロファイルの高さを決定する、請求項14に記載のヘッドの位置制御信号値を決定する方法。
  16. 前記重なり値及び傾き値は、複数のプロファイルについての各値を平均することによって決定する、請求項11に記載のヘッドの位置制御信号値を決定する方法。
  17. 規定範囲にある前記重なり値及び傾き値のみを使用して平均処理する、請求項16に記載のヘッドの位置制御信号値を決定する方法。
  18. 前記ヘッドの一方向への1回の移動の間に、前記複数バースト・パターンの書き込み及び読み出しをそれぞれ実行する、請求項11に記載のヘッドの位置制御信号値を決定する方法。
  19. メディアにパターンを書き込むデータ記憶装置であって、
    メディア上の異なる位置に、半径方向において第1バースト・パターン、第2バースト・パターン、第3バースト・パターンの配置順で各バースト・パターンを書き込むライト素子と、
    前記メディアの半径方向に移動しながら、前記第1、第2及び第3バースト・パターンを読み出すリード素子と、
    前記リード素子の位置制御信号値に対する各バースト・パターンの振幅値の関係を示す第1、第2及び第3プロファイルにおいて、第1プロファイルと第3プロファイルとの交点に相当する点の位置制御信号値を使用して特定した第2プロファイル上の点を使用して第2プロファイルの高さを決定し、その決定された高さの半値にそれぞれ対応する第2プロファイルの左側位置制御信号値と右側位置制御信号値とを決定するコントローラと、
    を備え
    前記コントローラは、前記左側位置制御信号値と右側位置制御信号値とを使用して、前記ライト素子のライト幅を決定するために前記第2プロファイルの半値幅に相当する値を決定するデータ記憶装置。
  20. 前記コントローラは、前記左側位置制御信号値と右側位置制御信号値との平均値と、前記第2パターン書き込み時の位置制御信号値との差分とを使用して、前記ライト素子とリード素子との間のリード・ライト・オフセットを決定する、請求項19に記載のデータ記憶装置。
  21. 前記リード素子及びライト素子の一方向への1回の移動の間に、前記第1、第2及び第3バースト・パターンの書き込み及び読み出しをそれぞれ実行する、請求項19に記載のデータ記憶装置。
  22. ヘッドを使用してメディアにパターンを書き込むため、そのパターンのトラック間距離に対応する前記ヘッドの位置制御信号値を決定するデータ記憶装置であって、
    メディア上の半径方向において異なる位置に第1、第2及び第3バースト・パターンを書き込むライト素子と、
    前記メディアの半径方向に移動しながら前記第1、第2及び第3バースト・パターンを読み出すリード素子と、
    前記第1、第2及び第3バースト・パターンのそれぞれについて位置制御信号値に対する振幅値の関係を示す第1、第2及び第3プロファイルを取得し、所定関数として前記第1、第2及び第3プロファイルを見たとき一定の閾値より大きい値が連続した部分であるクラスタを前記第1、第2及び第3プロファイルから切り出し、前記第1プロファイルのクラスタと前記第3プロファイルのクラスタの重なり度合いを表した値であって、バースト・パターンの半径方向における重なりを表す重なり値を決定し、前記第1、第2及び第3プロファイルの傾き値をプロファイル高さの半値近傍の複数の点を使用して決定し、その重なり値と目標値との間の差分と前記第1、第2及び第3プロファイルの傾き値とを使用してパターン書き込みのための位置制御信号値の補正値を決定するコントローラと、
    を備えるデータ記憶装置。
  23. 前記コントローラは、前記プロファイルの両側の傾き値を使用して前記補正値を決定する、請求項22に記載のデータ記憶装置。
  24. 前記コントローラは、前記重なり値は、2つのプロファイルの交点に相当する点の振幅を使用して決定する、請求項23に記載のデータ記憶装置。
  25. 前記リード素子及びライト素子の一方向への1回の移動の間に、前記複数バースト・パターンの書き込み及び読み出しをそれぞれ実行する、請求項22に記載のデータ記憶装置。
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