JP4798473B2 - 位置検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、産業用ロボットやNC工作機械等に用いられるモータの回転位置や移動位置を検出する位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、位置の移動に応じて発生する2相の信号を、ディジタル信号に変換し、前記ディジタル信号を用いて、演算処理を行い位置検出を行う位置検出装置においては、位置内挿時間短縮や装置構造の簡単化の目的のため特開平5−346322号公報のような位置検出装置が用いられていた。
【0003】
この位置検出装置においては、あらかじめアドレスと前記アドレスに対応する内挿用の位置情報を記憶させておき、位置に応じて得られる信号からアドレスを演算するものである。この位置検出装置においては、演算から得られたアドレス値を用いて内挿用の位置情報を読み出すことで位置検出を高速に処理することができるようになっている。
【0004】
また、特開平6−167354公報に示されているスケールの内挿処理装置においては、位置に応じて得られる2相の信号を、AD変換回路1及び2に入力し、ディジタル信号に変換し、種々の論理デバイスで処理回路を電気的に構成することにより、位置信号を補正し、出力するものであり、上位のCPUに負荷を加えることなく位置検出を行うことができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の位置検出装置においては、内挿位置を記憶する場合には、広大な記憶領域が必要となる。また、位置検出装置における分解能を上げる場合や位置情報が広域になる場合、例えば、分解能を1桁上げるためには2倍の記憶領域が必要になるなど、より広大な記憶領域が必要になる。さらに、信号を電気的に補正する場合には、電気回路を搭載する必要があるため、構造が複雑になる。
【0006】
このため、従来の位置検出装置においては、適用範囲を狭いものとしていた。
したがって、この発明においては、記憶領域が少量で、簡単な構造の位置検出装置を提供できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の位置記憶装置は、位置の移動に応じて発生する2相の信号をディジタル信号に変換するとともに、前記ディジタル信号を用いて、演算処理を行うことにより位置検出を行う位置検出装置において、前記演算処理内において、位置に応じて前記2相の信号の補正係数を変更することにより、前記2相の信号の補正を行うとともに、前記補正した2相の信号から位置検出を行うことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の位置検出装置は、前記2相の信号の補正係数を前記各2相の信号において最大値又は最小値から1/2波長相当位置毎に各々有していることを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の位置検出装置は、前記補正は、位置の領域がnの場合、前記補正係数が第1の信号A及び第2の信号Bの振幅を補正する係数がそれぞれXn、Ynであり、第1の信号A及び第2の信号Bのオフセット値の補正係数がそれぞれαn、βnであるとき、
A=Xn・A+αn、B=Yn・B+βn
なる式で行われることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の位置検出装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図2は、本発明の位置検出装置の信号検出部の斜視図を示したものである。 本実施例の位置検出装置においては、円板磁石2を円周方向に、磁極が交互に均一間隔に3相6極となるように、円板の厚さ方向に着磁してある。本実施例においては、円板磁石2は希土類からなる焼結磁石を用いた。
【0012】
なお、図2においては、磁極の説明を容易にするため、磁極の境界領域を線で示している。前記円板磁石2は回転軸3に固定されている。回転軸3は、回転軸3の周囲を覆うフレーム(図示せず)に対して、自由に回転できるように、ベアリング(図示せず)によって把持されている。また、フレーム直径は5mmとした。
【0013】
図2の実施例においては、円板磁石2の平面部近傍には、円周方向に1/12周ずらした位置に磁界検出素子1a、1bが設置されており、磁界検出素子1a、1bと円板磁石2とのギャップを1mmとした。
【0014】
以上の構造により、磁界検出素子1a、1bから、円板磁石2一周に対し、3周期の正弦波及び余弦波が得られるようになる。なお、磁界検出素子1a、1bは、フレームに固定され、駆動及び検出のための配線が施されている。
【0015】
図3は、本発明の位置検出装置の位置信号処理の回路ブロック図を示したものである。磁界検出素子1a、1bは、各々差動アンプ4a、4bにより差動増幅後、AD変換回路5においてディジタル信号に変換し、演算処理装置6に接続して、信号処理をおこなう。なお、本実施例においては多チャンネル変換可能なAD変換回路を用いた。また、演算処理装置6には、電源供給を行わないと記憶を失する、演算のための記憶領域のほか、電源供給しなくても補正係数や電源遮断時の位置等記憶情報が維持される軽微な記憶装置としてフラッシュROMを同梱している。
【0016】
位置検出は、まず、基準エンコーダを用いて、回転軸3を通じて円板磁石2に一定回転を与えながら、位置と出力の関係を計測する。そして、得られたデータから、各波長の1/2毎に、振幅とオフセットの補正係数を導出する。本実施例においては、円板磁石1周につき3波長の信号が得られるので、1/(3周期×1周期毎2データ×2信号)、すなわち、円板磁石2の1/12周毎に、振幅とオフセットの補正係数を導出する。それらの補正係数を、振幅にあってはXn、Yn、オフセットにあってはαn、βnを演算処理装置6に記録する。なお、nは補正係数の認識番号であり、本実施例では0から11である。
【0017】
図4は、補正係数の割り当て領域の概念図を示したものである。補正係数を導出し記録した後、前述同様に、本発明の位置検出装置を回転させることにより、前記補正係数を用いた補正を行うことにより、位置検出を行う。
【0018】
図1は、信号の補正方法のブロック図を示したものである。
【0019】
電源授入後、円板磁石2の位置情報Θを、演算処理装置6にある記憶領域から導出する。実施例においては、電源投入時は、原点、すなわち円板磁石2の0度(図4における第0領域)の位置より回転したものとしている。次に、n値を導出するために、Θを30(度)で除する。ただし、nは整数である。除する数値30(度)は、補正係数を分割保持する領域の数により決定されるものである。本実施例においては、補正係数を円板磁石2一周に対して12の領域に分けていることから、360(度)を12で除した数値となっている。
【0020】
次に、磁界検出素子1a、1bから得られる各々の磁界検出信号A、BをAD変換回路5から取り込み、先に得られたn値に相当する各補正係数、Xn、Yn、αn、βnとともに、A値、B値を以下の式より補正する。
【0021】
A=Xn・A+αn (1)
B=Yn・B+βn (2)
その後、A、Bの両値を、以下の式で表される逆正接関数を用いてθを導出する。
【0022】
θ=tan−1(A/B) (3)
さらに、θを円板磁石2の位置Θに変換するため、以下の式を用いる。
【0023】
Θ=θ/m+N×120 (4)
但し、Nは、nを信号1周期の補正係数の領域数で除した整数である。本実施例においては,nを除する数は4である。θを除する値mは、円板磁石2の1周の信号の波数であり、本実施例においては、波数が3であるのでm=3としている。
【0024】
得られた位置信号Θは、高速運用時には、演算装置付帯の高速な記憶領域に常に記憶し、次の位置信号の補正に用いる。次の位置信号の補正の際には、例えば、正弦波のはじめの最大値、すなわち円板磁石2が1/12周を超えた場合には、正弦波の補正係数をXn+1、αn+1として正弦波信号の補正を行う。
【0025】
さらに、余弦波の最小値すなわち、円板磁石2が2/12周を超えた場合には、余弦波の補正係数をYn+1、βn+1として同様に補正を行う。
【0026】
以上の補正の結果、精度が補正後は補正前に比して2bit相当向上することがわかった。また、本実施例で用いた記憶領域は48バイトであり、12bit相当のデータを有する場合に必要な記憶領域24Kバイトに比して格段に小さいことがわかる。
【0027】
また、本実施例の信号処理に使用されるアナログ回路素子においては、差動アンプ4a、4bの2つであり、きわめて簡便な回路で信号処理を行えることがわかる。なお、本実施例においては、電源を遮断する際には、位置情報をフラッシュROMに記憶しておき、次回電源起動時に用いる。この際、バッテリ等、電源供給が維持された記憶領域を付帯していれば、同領域に記憶させても同様の効果が得られることは自明である。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の位置検出装置においては、一定位置毎に補正を加えるので、きわめて軽微なアナログ回路素子と記憶領域を設けるだけで、位置検出装置を構成することができるので、位置検出装置の適用範囲を拡大することができる。
【0029】
また、本発明の位置検出装置においては、補正係数を信号の最大値又は最小値から、1/2波長相当位置毎に有していることから、簡便な補正式で補正を行うことができるので、演算装置に負担を加えることなく位置検出を行うことができるようになり、位置検出装置の適用範囲を拡大することができる。
【0030】
さらに、本発明の位置検出装置においては、位置の領域がnの場合、前記補正係数が第1の信号及び第2の信号の振幅を補正する係数、第1の信号及び第2の信号のオフセット値の補正係数から、補正を行うことができるため、きわめて簡単な式で補正を行うことができ、演算装置に負担を加えることなく位置検出が行うことができるようになり、位置検出装置の適用範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置検出装置の一実施例の補正方法を示すフローチャートを示したものである。
【図2】本発明の位置検出装置の一実施例の信号検出部を示した斜視図である。
【図3】本発明の位置検出装置の一実施例の信号処理回路ブロック図を示したものである。
【図4】本発明の位置検出装置の一実施例の補正係数の割り当て状態を示した説明概念図である。
【符号の説明】
1a、1b:磁界検出素子
2:円板磁石
3:回転軸
4a、4b:差動アンプ
5、5a、5b:AD変換回路
6:演算処理回路
Claims (3)
- 位置の移動に応じて発生する2相の信号をディジタル信号に変換するとともに、前記ディジタル信号を用いて、演算処理を行うことにより位置検出を行う位置検出装置において、
前記2相の信号の補正係数を前記各2相の信号において最大値又は最小値から1/2波長相当位置毎に各々有し、
前記演算処理内において、
位置に応じて前記2相の信号の補正係数を、該各2相の信号の最大値又は最小値から1/2波長相当位置毎に変更することにより、前記2相の信号の補正を行うとともに、
前記補正した2相の信号から位置検出を行うことを特徴とする位置検出装置。 - 前記補正は、位置の領域がnの場合、
前記補正係数が第1の信号A及び第2の信号Bの振幅を補正する係数がそれぞれXn、Ynであり、第1の信号A及び第2の信号Bのオフセット値の補正係数がそれぞれαn、βnであるとき、
A=Xn・A+αn、B=Yn・B+βn
なる式で行われることを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。 - 前記位置検出装置は、磁気式であることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置検出装置。
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