JP4797485B2 - ゼオライト膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゼオライト膜の製造方法に関する。
結晶性多孔質材料の代表であるゼオライトは、その細孔構造から固体酸性、イオン交換能、吸着分離能、分子レベルの細孔等を持ち併せた材料である。近年、このゼオライトを膜状とし、有機溶剤中の水の分離膜としての用途が注目されている。
上記ゼオライト膜の製造方法としては、シリカ源とアルミナ源を主成分とするゼオライト膜の原料を含む反応液に支持体を接触させ、反応液と支持体とを反応させることにより、支持体の表面上にゼオライト膜を形成するいわゆる「水熱合成」法がよく知られている(特許文献1参照)。
ところが、水熱合成法においては、支持体の表面上にゼオライト膜素体を形成した場合、ゼオライト膜素体の表面上に、未反応物質、ゼオライト粒子、あるいはアモルファス成分等の付着物が認められる。この場合、当該ゼオライト膜素体をそのまま分離膜として用いると、ゼオライト膜を透過する透過成分の透過流Qが減少したり、ゼオライト膜の分離性能αが低下するという問題が生じる。
このような事態を抑制するために、ゼオライト膜の製造方法においては、ゼオライト膜素体を反応液から引き上げた後、ゼオライト膜素体が洗浄される。このときのゼオライト膜素体の洗浄は、例えば、作業者が1つ1つのゼオライト膜素体ごとに各部をブラシで擦ることにより行われる(以下「手洗浄」という)。
特開2004−82008号公報
しかしながら、上述した手洗浄によりゼオライト膜素体を洗浄すると、ゼオライト膜素体1本当たりの洗浄に時間がかかり、作業性に劣るという問題がある。また、手洗浄ではゼオライト膜素体ごとに洗浄の程度が異なったり、洗浄中に未洗浄箇所の付着物の固化が起こるおそれがある。しかも、このことは、作業者の熟練度によっても異なる。このため、複数本のゼオライト膜を製造する場合、ゼオライト膜を均質なものとすることが困難となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熟練度に左右されず均質なゼオライト膜を効率的に製造できるゼオライト膜の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、支持体とゼオライト膜の原料を含む反応液とを反応させ、支持体の表面上にゼオライト膜素体を形成する膜素体形成工程と、ゼオライト膜素体と反応液とを分離させる分離工程と、前記ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を、前記ゼオライト膜素体の延び方向に直交する面内で前記洗浄水が前記ゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射し、前記ゼオライト膜素体と前記スプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら前記支持体に対して前記スプレーノズルを相対的に移動させることにより、前記ゼオライト膜素体を洗浄してゼオライト膜の表面の付着物を除去し透過流束及び分離性能を向上させたゼオライト膜を得る洗浄工程と、を含むゼオライト膜の製造方法である。なお、本発明において、支持体とは、支持素体の表面上にゼオライト膜素体の種結晶を付着させたもの、又は種結晶を付着させない場合には、支持素体そのものをいう。また、噴射圧力とは、スプレーノズルにゲージを設置する場合に当該ゲージによって表示される圧力をいう。
本発明のゼオライト膜の製造方法によれば、上記洗浄工程において、前記ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を、前記ゼオライト膜素体の延び方向に直交する面内で前記洗浄水が前記ゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射し、前記ゼオライト膜素体と前記スプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら前記支持体に対して前記スプレーノズルを相対的に移動させるため、反応液から分離されるゼオライト膜素体に対して常に同じ条件で洗浄を行うことが可能となる。このため、ゼオライト膜素体の表面からの付着物の除去が同程度に行われる。従って、複数のゼオライト膜を製造する場合に作業者の熟練度に左右されずに均質なゼオライト膜を製造することが可能となる。また、上記洗浄工程では付着物の除去が、目視によらず、ゼオライト膜素体全体に洗浄水を噴射して行われるため、未洗浄の部分が生じることを防止することができる。よって、全体にわたって均質なゼオライト膜を得ることもできる。
上記洗浄工程においては、前記分離工程で分離される複数のゼオライト膜素体に対し、前記スプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を、前記ゼオライト膜素体の延び方向に直交する面内で前記洗浄水が前記ゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射し、各ゼオライト膜素体と前記スプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら前記支持体に対して前記スプレーノズルを相対的に移動させることにより、複数本のゼオライト膜素体を洗浄してゼオライト膜を得ることが好ましい。
このようにゼオライト膜素体が複数ある場合は、同時にスプレーノズルから洗浄水がゼオライト膜素体のそれぞれに噴射される。この場合も、複数のゼオライト膜素体に対してスプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を噴射し、各ゼオライト膜素体とスプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら支持体に対してスプレーノズルを相対的に移動させるため、得られる複数のゼオライト膜を均質なものとすることができる。また複数のゼオライト膜素体に対して同時に洗浄が行われるため、洗浄が極めて効率よく行われ、ゼオライト膜をより効率的に製造することが可能となる。
上記のとおり、洗浄工程において、スプレーノズルから噴射される洗浄水の噴射圧力が1MPa〜10MPa以下であり、前記スプレーノズルの先端部と前記ゼオライト膜素体との距離が100cm以下である。この場合、ゼオライト膜素体の表面に付着した付着物がより効果的に除去され、十分な透過流や分離性能を有する均質なゼオライト膜を製造することができる。
ここで、「透過流(kg/mh)」とは、単位時間当たりに液体がゼオライト膜を透過する量をいう。例えば、エタノールと水との混合液から水を分離させたい場合において、ゼオライト膜を分離膜として用いた場合、単位時間当たりに水がゼオライト膜を通過する量をいう。
また、「分離性能」とは、例えば、エタノールと水の混合液の場合において、ゼオライト膜を分離膜として用いた場合、分離前の水の濃度をA1質量%、エタノールの濃度をA2質量%とし、ゼオライト膜を透過した液体又は気体中の水の濃度をB1質量%、エタノールの濃度をB2質量%とすると、下記式(1);
α=(B1/B2)/(A1/A2)・・・(1)
により表されるものである。なお、かかる値は大きいほど、混合液からより高濃度で特定の液体を分離することが可能となる。
また本発明は、支持体とゼオライト膜の原料を含む反応液とを反応させ、前記支持体の表面上にゼオライト膜素体を形成する膜素体形成工程と、前記ゼオライト膜素体と前記反応液とを分離させる分離工程と、前記ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を、前記ゼオライト膜素体と前記スプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら、前記ゼオライト膜素体の延び方向に平行で且つ前記スプレーノズルの延び方向に平行な面内で前記洗浄水が前記ゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射することにより、前記ゼオライト膜素体を洗浄してゼオライト膜の表面の付着物を除去し透過流束及び分離性能を向上させたゼオライト膜を得る洗浄工程と、を含むことを特徴とするゼオライト膜の製造方法である。
本発明のゼオライト膜の製造方法によれば、上記洗浄工程において、ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を、前記ゼオライト膜素体と前記スプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら、ゼオライト膜素体の延び方向に平行で且つスプレーノズルの延び方向に平行な面内で洗浄水がゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射することによりゼオライト膜素体を洗浄するため、反応液から分離されるゼオライト膜素体に対して常に同じ条件で洗浄を行うことが可能となる。このため、ゼオライト膜素体の表面からの付着物の除去が同程度に行われる。従って、複数のゼオライト膜を製造する場合に作業者の熟練度に左右されずに均質なゼオライト膜を製造することが可能となる。また、上記洗浄工程では付着物の除去が目視によらずゼオライト膜素体全体に洗浄水を噴射して行われるため、未洗浄の部分が生じることを防止することができる。よって、全体にわたって均質なゼオライト膜を得ることもできる。さらに本発明の製造方法では、ゼオライト膜素体全体に対し一度に洗浄水が接触させられるため、洗浄中、洗浄水が長時間接触しないことによる付着物の固化をより十分に抑制することができ、効果的に付着物を除去することができる。このため、十分な透過流及び十分な分離性能を得ることができる。
上記ゼオライト膜の製造方法において、分離工程後、ゼオライト膜素体を冷却する冷却工程を更に含むことが好ましい。
分離工程後は、一般にゼオライト膜素体が高温であるため、ゼオライト膜素体が乾燥しやすい状態にある。すなわち、ゼオライト膜素体を反応液から分離させると、ゼオライト膜素体表面の水分が蒸発して乾燥してしまう。この場合、ゼオライト膜素体の表面上の付着物が固化してしまい、洗浄工程において付着物を除去することが困難となる傾向にある。そこで、分離工程後にゼオライト膜素体を冷却することにより、ゼオライト膜素体が乾燥し難くなり付着物の固化を抑制することができる。
本発明のゼオライト膜の製造方法によれば、熟練度によらず均質なゼオライト膜を効率的に製造することができる。
以下、必要に応じて図面を参照し、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。 なお、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
(第1実施形態)
本実施形態のゼオライト膜の製造方法は、種結晶を支持素体に付着させ支持体とする種付着工程と、支持体とゼオライト膜の原料を含む反応液とを反応させ、支持体の表面上にゼオライト膜素体を形成する膜素体形成工程と、ゼオライト膜素体と反応液とを分離させる分離工程と、ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を、ゼオライト膜素体の延び方向に直交する面内で洗浄水がゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射し、ゼオライト膜素体とスプレーノズルの先端部との間の距離を一定に保持しながら支持体に対してスプレーノズルを相対的に移動させることにより、ゼオライト膜素体を洗浄してゼオライト膜を得る洗浄工程とを含む。
上記ゼオライト膜の製造方法によれば、上記洗浄工程において、ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を、ゼオライト膜素体の延び方向に直交する面内で洗浄水がゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射し、ゼオライト膜素体とスプレーノズルの先端部との間の距離を一定に保持しながら支持体に対して前記スプレーノズルを相対的に移動させるため、反応液から分離されるゼオライト膜素体に対して常に同じ条件で洗浄を行うことが可能となる。このため、ゼオライト膜素体の表面からの付着物の除去が同程度に行われる。従って、複数のゼオライト膜を製造する場合に作業者の熟練度に左右されずに均質なゼオライト膜を製造することが可能となる。また、上記洗浄工程では付着物の除去が目視によらずゼオライト膜素体全体に洗浄水を噴射して行われるため、未洗浄の部分が生じることを防止することができる。よって、全体にわたって均質なゼオライト膜を得ることもできる。
以下、各工程について詳細に説明する。
[種付着工程]
種付着工程は、種結晶を支持素体に付着させ支持体とする工程である。
かかる種付着工程を行うことにより、後述する膜素体形成工程において、支持体に、より均一なゼオライト膜素体を形成することが可能となり、後述する洗浄工程においても支持体に、より均一なゼオライト膜素体を形成することが可能となる。
上記種結晶は、目的とするゼオライト膜のゼオライトの種類に応じて異なり、例えば、形成するゼオライトと同一種のゼオライトを用いてもよいし、結晶構造が類似したものでもよい。
種結晶を含む溶液において、当該溶液中の種結晶の濃度は、0.01質量%〜20質量%であることが好ましく、0.1質量%〜10質量%であることがより好ましい。種結晶の濃度が、0.01質量%未満であると、濃度が上記範囲にある場合と比較して、支持素体に十分に種結晶が付着せず、ゼオライト膜にピンホール等の欠陥が生じる場合があり、種結晶の濃度が、20質量%を超えると、濃度が上記範囲にある場合と比較して、種結晶を含む層が厚くなりすぎ、外側部分の種結晶は結晶化するが、内側の種結晶は十分に結晶化せずに保持されるので、ゼオライト膜の剥離や欠陥が発生しやすくなる傾向にある。
本発明において用いられる支持素体は、特に限定されないが、多孔質であることが好ましく、例えばセラミックス、有機高分子又は金属で構成される。セラミックスとしては、ムライト、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等が挙げられ、金属としては、ステンレススチール、焼結されたニッケル又は焼結されたニッケルと鉄の混合物等が挙げられる。これらの中でも支持素体としてアルミナを用いることが好ましい。支持素体としてアルミナを用いると、支持素体の材質の溶出を抑制できる。なお、上記支持素体は、ゼオライトが焼結されたものを用いてもよい。
上記支持素体が多孔質である場合、孔の平均細孔径は、0.1μm〜20μmであることが好ましく、0.1μm〜5μmであることがより好ましい。この場合、ピンホールの少ないゼオライト膜を形成でき、分離性能の高いゼオライト膜を得ることができる。また、気孔率は5〜50%であることが好ましく、30〜50%であることがより好ましい。この場合、支持素体のガス透過量が高いため、透過流の高いゼオライト膜を得ることができる。
上記平均細孔径が0.1μm未満であると、平均細孔径が上記範囲にある場合と比較して、種結晶が支持素体細孔内に十分付着しないため、剥離しやすくなる傾向にあり、平均細孔径が20μmを超えると、平均細孔径が上記範囲にある場合と比較して、ゼオライト結晶で細孔を埋めることができずにピンホールが発生し、分離性能が低下する傾向にある。また、気孔率が5%未満であると、気孔率が上記範囲にある場合と比較して、ガス透過速度が小さいために高い透過流を得ることができなくなる傾向にあり、気孔率が50%を超えると、気孔率が上記範囲にある場合と比較して、支持体の機械強度が低いため、使用に耐えられない製品となる傾向にある。
上記支持素体の形状は、特に限定されないが、筒状、中空糸状、チューブ状等の中空状、板状、ハニカム状(蜂の巣状)、ペレット状のものが挙げられる。かかる形状は、ゼオライト膜が使用される用途に応じて変更することが可能である。例えば、ゼオライト膜を水と有機溶剤との分離膜として用いる場合は、中空状であることが好ましい。この場合、後述する洗浄をより均一に行うことができ、十分な透過流及び分離性能を有するゼオライト膜を製造することが可能となる。
上記種付着工程は、種結晶を含む溶液に支持素体を接触させて行われる。この接触させる方法としては、含浸法、ディップコート法、スプレーコート法、塗布法、濾過法等が挙げられる。
なお、上記種結晶を含む溶液には、例えば界面活性剤等の添加剤を含有させることも可能である。
上記種付着工程を経た後、種結晶を乾燥させることが好ましい。この場合、種結晶を支持素体に十分に付着させることができる。
[膜素体形成工程]
膜素体形成工程は、支持体とゼオライト膜の原料を含む反応液とを反応させ、支持体の表面上にゼオライト膜素体を形成する工程である。上記膜素体形成工程は、種結晶が付着した支持体をゼオライト膜の原料を含む反応液に接触させて行われる。
ゼオライト膜の合成は、例えば、水熱合成法、ドライゲルコンバージョン法等により行うことができる。これらの中でもゼオライト膜の合成を水熱合成法で行うことが好ましい。
まず、膜素体形成工程においては、ゼオライト膜の原料を水に加えて攪拌し、ゼオライト合成反応に使用する反応液を作製する。そして、上記反応液を上記支持体に含浸させることにより、支持体の表面上にゼオライト膜素体を形成させる。
上記ゼオライト膜の原料は、アルミナ源及びシリカ源であり、必要に応じてアルカリ金属源及び/又はアルカリ土類金属源を含んでもよい。アルミナ源としては、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム塩の他、アルミナ粉末、コロイダルアルミナ等が挙げられる。シリカ源としては、ケイ酸ナトリウム、水ガラス、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩の他、シリカ粉末、ケイ酸、コロイダルシリカ、酸性白土、カオリン、ケイ素アルコキシド(アルミニウムイソプロポキシド等)等が挙げられる。アルカリ(土類)金属源としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。なお、アルカリ金属ケイ酸塩は、シリカ源及びアルカリ金属源として用いることができる。
上記反応液中のシリカ源とアルミナ源とのモル比(SiO/Alに換算)は、目的とするゼオライト膜のゼオライトの種類によって適宜決定することができる。
また、上記シリカ源とアルミナ源の濃度は特に限定されない。すなわち、膜素体形成工程において、シリカ源やアルミナ源の濃度を高めることにより、反応液をゲル状とし、これを支持体に接触させてもよく、シリカ源やアルミナ源の濃度を低くすることにより、低粘度の反応液を支持体に接触(含浸)させてもよい。
すなわち、反応液の組成、反応温度、反応時間等は、目的とするゼオライト膜のゼオライト種により異なる。
なお、上記反応液には、結晶化促進剤のような添加剤を含有させることも可能である。かかる結晶化促進剤としては、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
[分離工程]
分離工程は、ゼオライト膜素体と反応液とを分離させる工程である。分離方法としては、例えばゼオライト膜素体が形成された支持体を反応液中から引き上げて取り出す方法、ゼオライト膜素体が形成された支持体が反応液中に浸漬している状態から、反応液を例えば容器の底部に設けられた排出口等から除去する方法、ゼオライト膜素体が形成された支持体が反応液中に浸漬している状態から、容器を反応液ごと下方に移動させる方法、等が挙げられる。
なお、分離工程は、ゼオライト膜素体が形成された支持体が反応液中に浸漬している状態から、直ちに行うことが好ましい。この場合、ゼオライト膜素体が乾燥し、付着物が固化することを抑制することができる。
[洗浄工程]
反応液とゼオライト膜素体とを分離した後は、ゼオライト膜素体の洗浄を行い、ゼオライト膜素体上に形成された未反応物質、ゼオライト粒子、あるいはアモルファス成分等の付着物を除去する。具体的には、ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を、ゼオライト膜素体の延び方向に直交する面内で洗浄水がゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射し、ゼオライト膜素体とスプレーノズルの先端部との間の距離を一定に保持しながら支持体に対してスプレーノズルを相対的に移動させることによりゼオライト膜素体を洗浄する(以下、必要に応じて、「スプレー洗浄」と呼ぶ)。こうしてゼオライト膜が得られる。
なお、分離工程の後にゼオライト膜素体の洗浄を行う理由は以下の通りである。
分離工程後は、ゼオライト膜素体が高温であるため、ゼオライト膜素体が乾燥しやすい状態にある。すなわち、ゼオライト膜素体を反応液から分離させると、ゼオライト膜素体表面の水分が蒸発して乾燥してしまう。この場合、ゼオライト膜素体の表面が乾燥すると、ゼオライト膜素体の表面上の付着物が固化してしまい、洗浄工程において付着物を除去することが困難となる傾向にある。上記の理由により、分離工程後にゼオライト膜素体を洗浄する。
なお、上記洗浄工程は、分離工程直後に行うことが好ましい。ここで、分離工程直後に洗浄工程を行うのは、ゼオライト膜素体が乾燥する前に洗浄を行うためであり、具体的には30分以内であることが好ましい。
以下、図1を用いてゼオライト膜素体の洗浄工程について具体的に説明する。
図1は、本実施形態の洗浄工程において、複数本のゼオライト膜素体に対しスプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を噴射している状態を示す概略図であり、(a)は、本実施形態の洗浄工程において、複数本のゼオライト膜素体に対しスプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を噴射している状態を、支持体の延び方向側から見た概略図、(b)は、(a)の矢印C方向から見た概略図である。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態の洗浄工程においては、複数本(本実施形態では4本)のゼオライト膜素体2が互いに平行に且つ直線状に配列されており、複数本のゼオライト膜素体2の全てに洗浄水3を噴射可能な位置に、スプレーノズル1が配置されている。ここで、スプレーノズル1としては、ゼオライト膜素体2の延び方向に直交する面内で、洗浄水3を噴射角θで噴射させることが可能なものが用いられる。噴射角θは、1つのスプレーノズル1から洗浄水3を噴射したときに、噴射した洗浄水3の広がりを表す角度であり、洗浄対象となる複数本のゼオライト膜素体2の全てに対して洗浄水3を噴射しうる角度である。
そして、この状態で、スプレーノズル1から洗浄水3を一定の噴射圧力で噴射させ、ゼオライト膜素体2をその延び方向に沿った中心軸線5に沿って移動させる。このとき、ゼオライト膜素体2とスプレーノズル1の先端部1aとの距離を一定に保持させながらゼオライト膜素体2を移動させる。またこのとき、直線状に配列されたゼオライト膜素体2に対して1つのスプレーノズル1から洗浄水3が噴射されているが、スプレーノズル1を用いることにより、複数本のゼオライト膜素体2に対して洗浄水3を均等な圧力で当てることができる。言い換えると、スプレーノズル1により外側の水圧を内側の水圧よりも高くすることができる。なお、このとき、ゼオライト膜素体2を移動させずに、スプレーノズル1の先端部1aを、ゼオライト膜素体2との距離を一定に保持させながらゼオライト膜素体2の長さ方向に沿って移動させてもよい。
このときのスプレーノズル1に対するゼオライト膜素体の相対移動速度は、5cm/s以下であることが好ましい。移動速度が5cm/sを超えると、移動速度が上記範囲にある場合と比較して、同一箇所にスプレーが十分に当たらないため洗浄が不十分となり、十分な膜性能(透過流、分離性能)が得られなくなる傾向にある。
また、ゼオライト膜素体2を移動させながらスプレー洗浄した後は、ゼオライト膜素体2自体をゼオライト膜素体2の中心軸線5を中心として回転させ、再び、同様にスプレー洗浄を行う。この場合、各ゼオライト膜素体2を全体にわたって均質なものとすることができる。なお、ゼオライト膜素体2は、ゼオライト膜素体2をスプレー洗浄した後ではなく、スプレー洗浄をしながら、すなわち、ゼオライト膜素体2を移動させながら、回転させてもよい。
本実施形態において、上記ゼオライト膜素体2とスプレーノズル1の先端部1aとの距離は好ましくは100cm以下であり、より好ましくは1〜20cmである。ゼオライト膜素体2を複数有する本実施形態においては、各ゼオライト膜素体2とスプレーノズル1の先端部1aとの距離はいずれも上記範囲内である。この距離が1cm未満であると、ゼオライト膜素体2が破損する傾向にあり、またゼオライト膜素体2が破損しないようにスプレーノズル1から噴射される洗浄水の噴射圧力を低くしても十分にゼオライト膜素体2が洗浄されない傾向にある。一方、距離が100cmを超えると、距離が100cm以下である場合に比べて、ゼオライト膜素体2に到達するときの洗浄水の圧力が低く、洗浄が不十分となり、十分な透過流及び十分な分離性能を有するゼオライト膜を得ることができなくなる傾向にある。
上記ゼオライト膜素体2とスプレーノズル1の先端部1aとの距離が100cm以下である場合、スプレーノズル1における洗浄水3の噴射圧力は好ましくは10MPa以下である。この場合、ゼオライト膜素体2の表面に付着した付着物がより効果的に除去され、十分な透過流や分離性能を有する均質なゼオライト膜を製造することができる。なお、噴射圧力が10MPaを超えると、ゼオライト膜素体2が破損する傾向にある。
ここで、噴射圧力はより好ましくは200kPa〜10MPaであり、更に好ましくは1MPa〜10MPaである。噴射圧力が200kPa未満であると、200kPa以上である場合と比べて、ゼオライト膜素体2表面の付着物を十分に除去できなくなる傾向にある。
本実施形態において、洗浄水は通常は、水を主成分として構成され、好ましくは純水がよい。なお、洗浄水は、界面活性剤、アルコール等の添加剤を含んでいてもよい。
上記洗浄水のpHは4〜9であることが好ましい。洗浄水のpHが4未満であると、pHが上記範囲にある場合と比較して、ゼオライト結晶が分解され、分離性能が低下しやすくなる傾向にあり、pHが9を超えると、pHが上記範囲にある場合と比較して、付着物を除去しにくくなる傾向にある。
上記のようにしてゼオライト膜素体2を洗浄した後は、ゼオライト膜素体の内側を洗浄することが好ましい。ゼオライト膜素体の内側を更に洗浄することにより、ゼオライト膜素体の内側に付着した付着物が除去されるため、より透過流、分離性能に優れるゼオライト膜とすることができる。またゼオライト膜を分離膜として使用する場合に、付着物が透過液中に混入することを十分に抑制することもできる。なお、ゼオライト膜素体の内側を洗浄する方法としては、ゼオライト膜素体の内側に水を噴射させる方法や、ブラシ等でこする方法等が挙げられる。
上述した本発明のゼオライト膜の製造方法により、MFI型、X型、Y型、A型、T型等、種々の組成及び構造を有するゼオライト膜を製造できる。これらのゼオライト膜は分離膜として使用できる。
(第2実施形態)
次に、本発明によるゼオライト膜の製造方法の第2実施形態について説明する。
本実施形態は、洗浄工程において、スプレーノズル1をその延び方向に沿った中心軸線6を中心として90°回転させた状態で1本のゼオライト膜素体2に対し洗浄水3を噴射するようにした点で第1実施形態と相違する。
本実施形態の洗浄工程について図2(a)及び(b)を用いて具体的に説明する。
図2は、本実施形態の洗浄工程において、複数本のゼオライト膜素体に対しスプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を噴射している状態を示す概略図であり、(a)は、本実施形態の洗浄工程において、複数本のゼオライト膜素体に対しスプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を噴射している状態を、支持体の延び方向側から見た概略図、(b)は、(a)の矢印D方向から見た概略図である。
図2(a)及び(b)に示すように、本実施形態の洗浄工程においては、スプレーノズル1をその延び方向に沿った中心軸線6を中心として90°回転させた状態で1本のゼオライト膜素体2に対し洗浄水が噴射される。すなわち、スプレーノズル1から噴射される洗浄水3は、ノズル1の延び方向に沿った中心軸線6と、ゼオライト膜素体2の延び方向に沿った中心軸線5とを含む面内、言い換えると、ノズル1の延び方向に平行で且つゼオライト膜素体2の延び方向に平行な面内で所定の噴射角θだけ広がるように噴射される。
この場合、ゼオライト膜素体2やスプレーノズル1を移動させることなく、1本のゼオライト膜素体2の全体が洗浄される。このときゼオライト膜素体2の表面に対し、その延び方向に沿って均等な圧力で洗浄水を当てることができる。このため、全体的に均一に付着物が除去されたゼオライト膜が得られる。また、他のゼオライト膜素体に対しても同様の操作を行うことにより、複数本のゼオライト膜素体に対しても、手洗浄のように洗浄の程度が異なることを抑制でき、得られる複数本のゼオライト膜のそれぞれを均質なものとすることができる。したがって、上記ゼオライト膜の製造方法によれば、熟練度によらず均質なゼオライト膜を効率的に製造することが可能となる。
また本実施形態の製造方法では、ゼオライト膜素体2全体に対し一度に洗浄水が接触させられるため、洗浄中、洗浄水が長時間接触しないことによる付着物の固化をより十分に抑制することができ、効果的に付着物を除去することができる。このため、十分な透過流速及び十分な分離性能を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した第1実施形態においては、スプレーノズル1に対して、複数本のゼオライト膜素体2が直線状に配列されているが、円弧状に配列されてもよい。この場合、スプレーノズル1の先端部と複数本のゼオライト膜素体2との距離をそれぞれ同一とすることができる。
また、上述した第1実施形態では、複数本のゼオライト膜素体2の延び方向に沿った中心軸線を含む面に対しスプレーノズル1の延び方向に沿った中心軸線を垂直としているが、上記面に対するノズルの中心軸線の角度は鋭角であっても鈍角であってもよい。
また上記第1実施形態では、複数本のゼオライト膜素体2の延び方向に沿った中心軸線を含む面の一方の側に1つのスプレーノズル1を配置し、洗浄工程において複数本のゼオライト膜素体2をその延び方向に沿った中心軸線周りに回転させているが、複数本のゼオライト膜素体2の延び方向に沿った中心軸線を含む面の両側にそれぞれ1つずつスプレーノズル1を配置してもよい。この場合、同一のスプレーノズル1を上記面に対して対称的な位置に配置させる。この場合、洗浄工程において複数本のゼオライト膜素体2をその延び方向に沿った中心軸線周りに回転させることなく、ゼオライト膜素体2を全体にわたって均質に洗浄することが可能となる。
また上記第1実施形態では、複数本のゼオライト膜素体2に対し一括して洗浄水を噴射しているが、1本のゼオライト膜素体2に対して順次洗浄水を噴射するようにしてもよい。
さらに、本発明の製造方法は、上記実施形態において、分離工程後に、ゼオライト膜素体を冷却する冷却工程を更に備えることが好ましい。このように冷却工程を行うことにより、ゼオライト膜素体が乾燥し難くなり付着物が固化することを抑制することができる。そうすると、上記スプレー洗浄において、ゼオライト膜素体の付着物を容易に除去することができ、十分な透過流速や分離性能を有する均質なゼオライト膜とすることができる。
なお、分離工程後であれば、上記冷却工程は、洗浄工程と同時に行ってもよいし、分離工程と、洗浄工程との間に行ってもよい。冷却工程と洗浄工程とを同時に行う場合には、洗浄水を低温(例えば10℃〜40℃)とし、ゼオライト膜素体を洗浄水により冷却しながら洗浄する。この場合、工程数を減らすことができるので、作業時間を短縮することができる。また、冷却工程が分離工程と洗浄工程との間で行われる場合には、例えば反応液を貯留する容器において、反応液中にゼオライト膜素体が浸漬された状態から、反応液を抜き出し、冷却用の純水を導入する。これにより、ゼオライト膜素体に付着している反応液が希釈され、洗浄工程において、反応液が液体中に混入する割合を低減できる。
上記冷却工程において、ゼオライト膜素体の冷却方法は特に限定されない。冷却方法としては、例えば、ゼオライト膜素体を水中に浸漬する方法、水をゼオライト膜素体に噴霧する方法、水をゼオライト膜素体に投下する方法等が挙げられる。
また、上記実施形態における種付着工程は任意であり、必ずしも本発明に必須の工程ではない。なお、種付着工程を行わない場合は、支持素体が支持体となる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下に挙げる実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3)
[種付着工程]
A型ゼオライトの微粒子(種結晶、粒径100nm)を水に入れて撹拌し、0.5質量%の濃度の溶液を作製した。この溶液にα−アルミナからなる管状多孔質支持素体(平均細孔径1.3μm、外径10mm、内径6mm、長さ13cm)を3分間浸漬した後、約0.2cm/sの速度で引き上げた。これを25℃の恒温槽中で2時間乾燥した後、70℃の恒温槽中で16時間乾燥し、支持体を得た。
[膜素体形成工程]
次いで水150モル部に対し、アルミナ(Al)を1モル部、二酸化ケイ素(SiO)を2モル部、酸化ナトリウム(NaO)を2モル部加え、反応液を得た。この反応液中に、上記支持体を浸漬して、100℃で4時間保持し、支持体の表面にゼオライト膜素体を形成した。また、同様の操作を繰り返し、4本のゼオライト膜素体を得た。
[洗浄工程]
図1に示すように、4本のゼオライト膜素体を直線上に配列し、この配列の方向と、スプレーノズル(イケウチ社製)の延びの方向とが垂直となるように双方を設置した。なお、スプレーノズルと、ゼオライト膜素体がなす直線との最短距離が10cm、各ゼオライト膜素体間の距離が1cmとなるようにした。
次に、スプレーノズルに直結したタンクに上記洗浄水を注入し、噴射圧力3MPaで、スプレーノズルからゼオライト膜素体に洗浄水を噴射した。なお、このときの噴射角度θ、及び流量は下記表1に示す通りとした。なお、洗浄水の噴射圧力は、スプレーノズルに設置したゲージで表示される値とした。
Figure 0004797485

そして、4本のゼオライト膜素体を1.6cm/sの速度で上下方向に移動させ、ゼオライト膜全体に上記洗浄水が吹き付けられるようにした。その後、ゼオライト膜素体を乾燥させた。こうして支持体の表面上にゼオライト膜が形成された分離膜を得た。なお、直線上に配列された4本のゼオライト膜のうち、一番端にあるものをゼオライト膜Aとし、以下順にゼオライト膜B、ゼオライト膜C、ゼオライト膜Dと呼ぶこととする。また、スプレーノズルから上記ゼオライト膜A〜Dまでの距離は、セオライト膜A及びDについては10.12cm、ゼオライト膜B及びCについては、10.01cmであった。
(比較例1)
洗浄工程を行わないこと以外は実施例1と同様にしてゼオライト膜を得た。以下、このゼオライト膜をゼオライト膜Eと呼ぶこととする。
(参考例1)
洗浄工程を熟練者による手洗浄としたこと以外は実施例1と同様にしてゼオライト膜を得た。以下、このゼオライト膜をゼオライト膜Fと呼ぶこととする。
(評価方法)
[分離性能及び透過流
上記実施例1〜3、比較例1及び参考例1で得られたゼオライト膜の分離性能を評価するために、図3に示すパーベーパレーション(PV)試験装置を組み立てた。このPV試験装置は、供給液Aが供給される供給槽11を有する。供給槽11には供給液Aを供給槽11に供給するための管21が接続され、供給槽11内には、分離器12が設置されるとともに供給液Aを攪拌する攪拌装置22が設けられている。この分離器12として、上記実施例1〜3、比較例1及び参考例1のゼオライト膜を用いた。なお、分離器12の開放端には管16が接続され、管16の末端には液体窒素トラップ13を介して真空ポンプ14が接続されている。また、管16の途中には真空ゲージ15が取り付けられている。
このPV試験装置の供給液容器11に、管21を通して75℃の供給液A(エタノール/水の質量比=90/10)を供給し、真空ポンプ14により分離器12内を吸引した(真空ゲージ15による真空度:10〜1000Pa)。分離器12を透過した液Bは液体窒素トラップ13で捕集された。供給液Aと透過液Bの組成をガスクロマトグラフ(商品名:GC−14B、株式会社島津製作所社製)を用いて測定し、分離性能αを求めた。また、捕集された液体の重量を測定し、その重量、膜面積、捕集時間に基づいて透過流Qを求めた。得られた結果を表2及び3に示す。なお、表3において、「分離性能なし」とは、上記の測定条件下で分離係数1000以下である場合をいう。
Figure 0004797485

Figure 0004797485
以上の実施例1〜3及び比較例1の結果より、本発明によるゼオライト膜の製造方法によれば、透過流及び分離性能が大幅に向上することが分かった。また、実施例1〜3及び参考例1の結果より、本発明によるゼオライト膜の製造方法によれば、手洗浄した場合と同様に高い特性を有するゼオライト膜が得られることが分かった。このことから、本発明のゼオライト膜の製造方法によれば、均質なゼオライト膜を製造することができ、且つ十分な透過流や分離性能を有するゼオライト膜を提供することができると考えられる。
図1は、第1実施形態の洗浄工程において、複数本のゼオライト膜素体に対しスプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を噴射している状態を示す概略図であり、(a)は、第1実施形態の洗浄工程において、複数本のゼオライト膜素体に対しスプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を噴射している状態を、支持体の延び方向側から見た概略図、(b)は、(a)の矢印C方向から見た概略図である。 図2は、第2実施形態の洗浄工程において、複数本のゼオライト膜素体に対しスプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を噴射している状態を示す概略図であり、(a)は、第2実施形態の洗浄工程において、複数本のゼオライト膜素体に対しスプレーノズルから一定の噴射圧力の洗浄水を噴射している状態を、支持体の延び方向側から見た概略図、(b)は、(a)の矢印D方向から見た概略図である。 図3は、実施例1〜3、比較例1及び参考例1で用いたパーベーパレーション(PV)試験装置を示す概略図である。
符号の説明
1…スプレーノズル、1a…先端部、2…ゼオライト膜素体、3…洗浄水、5…ゼオライト膜素体の延び方向に沿った中心軸線、6…ノズルの延び方向に沿った中心軸線、11…供給槽、12…分離器、13…液体窒素トラップ、14…真空ポンプ、15…真空ゲージ、16,21…管、22…攪拌装置、A…供給液、B…透過液。

Claims (5)

  1. 支持体とゼオライト膜の原料を含む反応液とを反応させ、前記支持体の表面上にゼオライト膜素体を形成する膜素体形成工程と、
    前記ゼオライト膜素体と前記反応液とを分離させる分離工程と、
    前記ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を、前記ゼオライト膜素体の延び方向に直交する面内で前記洗浄水が前記ゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射し、前記ゼオライト膜素体と前記スプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら前記支持体に対して前記スプレーノズルを相対的に移動させることにより、前記ゼオライト膜素体を洗浄してゼオライト膜の表面の付着物を除去し透過流束及び分離性能を向上させたゼオライト膜を得る洗浄工程と、
    を含むことを特徴とするゼオライト膜の製造方法。
  2. 前記洗浄工程において、前記分離工程で分離される複数のゼオライト膜素体に対し、前記スプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を、前記ゼオライト膜素体の延び方向に直交する面内で前記洗浄水が前記ゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射し、各ゼオライト膜素体と前記スプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら前記支持体に対して前記スプレーノズルを相対的に移動させることにより、複数本のゼオライト膜素体を洗浄してゼオライト膜の表面の付着物を除去し透過流束及び分離性能を向上させたゼオライト膜を得ることを特徴とする請求項1に記載のゼオライト膜の製造方法。
  3. 前記スプレーノズルに対する前記ゼオライト膜素体の相対移動速度が5cm/s以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のゼオライト膜の製造方法。
  4. 支持体とゼオライト膜の原料を含む反応液とを反応させ、前記支持体の表面上にゼオライト膜素体を形成する膜素体形成工程と、
    前記ゼオライト膜素体と前記反応液とを分離させる分離工程と、
    前記ゼオライト膜素体に対し、スプレーノズルから1MPa〜10MPaの噴射圧力の洗浄水を、前記ゼオライト膜素体と前記スプレーノズルの先端部との間の距離を100cm以下に保持しながら、前記ゼオライト膜素体の延び方向に平行で且つ前記スプレーノズルの延び方向に平行な面内で前記洗浄水が前記ゼオライト膜素体に向かうにつれて広がるように噴射することにより、前記ゼオライト膜素体を洗浄してゼオライト膜の表面の付着物を除去し透過流束及び分離性能を向上させたゼオライト膜を得る洗浄工程と、
    を含むことを特徴とするゼオライト膜の製造方法。
  5. 前記分離工程後、前記ゼオライト膜素体を冷却する冷却工程を更に含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のゼオライト膜の製造方法。
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