JP4795819B2 - バルーン切開装置 - Google Patents

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Description

本発明は、腹腔鏡ヘルニア修復術およびそれと併用するパッチのための解剖空間を拓く装置および方法に関するものである。
従来、体内に空間および潜在的空間を拓くにあたり、鈍切開具(blunt dissectors)または軟性先端部を設けた切開具を利用して、体組織内部で切開具を導入する平面に平行な切開空間を設けてきた。この空間は、術場を視界不良にするとともに体構造の認識を困難にする恐れのある出血を引き起こし得る、望ましくない平面に位置することが多い。このような装置および方法を利用する際には、腹膜の前部、背部、側部に解剖空間を拓くことが試みられてきた。胸膜空間や、他の解剖空間についても同じことが言える。このような空間で実施されてきた処置手順としては、精索静脈瘤切開術、リンパ節切開術、交感神経切除術、ヘルニア修復術がある。従来、鼠径ヘルニア修復術は主として、鼠径床部の欠損を露出し、ヘルニア嚢を除去し、更にその後に靭帯と筋膜を一緒に縫合して腹壁の脆弱部を補強することを目的とした鼠径部の切開に関与している切開処置手順を採用することにより、達成されてきた。近年、腹腔鏡ヘルニア修復術は、腹膜を貫いて腹腔に腹腔鏡検査器具を挿入してから、メッシュ体を設置してヘルニア欠損を被覆することにより、達成されてきた。この処置手順を採用したヘルニア修復術には多数の欠点があり、この主たる原因は、ヘルニア修復に利用されるメッシュ体が腸などの腹腔内の構造体と直接接触状態にあったため、これら構造体間に癒着部が生じ易かったことに因る。このような癒着部は、ある種の、場合によっては深刻な合併症の原因となることが分かっている。かかる処置手順も、内側腹部を被覆している不安定な非常に薄い層である腹膜にパッチグラフトがステープル固着されるのが通例であるため、望ましくない。従って、ステープル固着されたパッチグラフトが腹膜から裂けて脱落し、或るいは、その位置を変える可能性がある。他の腹腔鏡検査的アプローチは、腹膜を切除してからステープル固着で腹膜を閉鎖することに関与する。これは時間を要するうえに、重要な解剖学的構造を意に反して切開してしまう危険を含んでいる。更に、かかる処置手順は、全身麻酔を採用する必要があるため、望ましくない。それゆえ、解剖空間を拓く新規かつ進歩した装置および方法、とりわけ、腹腔鏡検査によりヘルニア修復術を達成する装置および方法が必要となっている。
一般に、本発明の目的は、解剖空間を拓く装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、かかる解剖空間をそれに対して直交方向の力を付与することにより拓き、最も脆弱な平面にこの解剖空間を設け、作業するのにより自然で、より外傷と出血が少ない領域を設ける装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、腹膜前空間に外科手術用露出部を得るための装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、バルーン切開具を利用して、腹膜外作業空間を設けるための装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、解剖空間を拓いて、この解剖空間を通して腹腔鏡検査によるヘルニア修復術を達成する装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、腹膜前作業空間を設けることに付随する時間と危険を低減する装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、解剖空間を拓いて、この解剖空間を通して腹腔鏡検査によるヘルニア修復術を達成する装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、観血を最小限に抑えた処置手順を必要とする装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、全身麻酔を採用せずに達成することができる装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、脊椎麻酔または硬膜外麻酔との併用で達成することができる装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、医療費を実質的に低減するとともに患者の回復時間を大いに低減する装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、比較的簡単かつ小型の装置を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、医者が容易に利用することができる装置および方法を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の装置で用いて、ヘルニア修復術の間、堅固に固着されるパッチグラフトを提供することである。
本発明の別な目的は、所望の構成を設けてヘルニア修復術用の腹膜外作業空間を得る支援を行う改良型の左右対称なまんたエイ形状のバルーンを提供することである。
本発明の別な目的は、バルーンカバーが塞栓具に取外し自在に固着されて、バルーン切開装置が比較的堅固になるようにして、切開作業中にバルーン切開装置を作動させるハンドルで同装置を把持することができるようにしたバルーン切開装置を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、塞栓具からバルーンカバーを取り外すのに厳密な解放機構が設けられ、バルーンカバーが、バルーンを取り外すために除去される前に解放されることを医者が確実に行えるようにするバルーン切開装置を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、ガイドロッドまたは塞栓具が適所に留まって腹膜外作業空間への容易な接近を維持するバルーン切開装置を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、他の部品と相対的に移動させられることになる部品のうちの或る物が色コード化されて、上述の装置を使用する際に医者を補佐するバルーン切開装置を提供することである。
本発明の別な目的は、傾斜表面を有している先端が設けられた導入装置部材を提供することである。
本発明の別な目的は、カニューレ管の直径よりも短い径の鈍先端が設けられたバルーン切開装置を提供することである。
本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、少なくとも一部が殺菌処理されて再利用されるバルーン切開装置を提供することである。
本発明の別な目的と特徴とは、好ましい実施形態が添付の図面と関連して詳細に明示される下記の説明から明瞭となる。
一般に、本発明の装置は、本体に挿入して解剖空間を設けるために使用される。この装置は、穿孔が中を貫通して延在している管状導入装置部材から構成されている。掘削シャフトがこの穿孔内に滑動自在に取付けられており、弾丸形状の先端を備えた近位末端部と遠位末端部とを有している。丸み付け加工された掘削部材が掘削シャフトの遠位末端部に取付けられている。膨張可能なバルーンが設けられている。バルーンを掘削シャフトに着脱自在に固着させる手段がバルーンに設けられている。バルーン膨張管腔を形成してバルーンを膨張させる手段も設けられている。バルーンは掘削シャフト上に巻きつけられている。スリーブは実質的にバルーンを包囲し、掘削シャフトにより保持されている。スリーブには、その長軸線方向に延在している弱化された領域が設けられてスリーブを取り外すことができるようにしており、それにより、バルーンは巻きを解かれて膨張させられ、概ね平面上に載置されるに至る。バルーンは、膨張するにつれて、バルーンの平面に概ね直交する方向の力を生じ、自然な平面に沿った組織を引き剥がすことで解剖空間を設けている。
特に、図面に例示されているように、腹腔鏡を用いる処置手順で利用するためにかかる解剖空間を設ける装置すなわちデバイス31(図1を参照のこと)は、導入装置スリーブすなわちデバイス32を備えており、このスリーブはその長さを貫いて延在する穿孔34が設けられた、プラスチックのような好適な材料から形成された管状部材33を備えている。ハンドル部36は管状部材33の一方端に取付けられており、プラスチックのような好適な材料から形成される。これには、穿孔33と連絡状態にある穿孔37が設けられている。フラッパ弁38が部分36の内部に取り付けられ、部分36の外側に搭載された指で作動させるアクチュエータ39により、自らが穿孔37を閉鎖する位置と穿孔37から外れた位置との間で可動となる。止め栓41が部分36に取付けられて、通路37と連絡状態にある。レバー42は止め栓41を開閉するために設けられている。
掘削シャフトアセンブリ46は導入装置スリーブ32の穿孔37の内部と穿孔34の内部に滑動自在に取付けられている。掘削シャフトアセンブリ46は、好適な長さの、例えば18インチの長さで、約8分の1インチという好適な直径の、ステンレス鋼のような好適な材料から形成された掘削シャフトすなわちロッド47を備えている。掘削ロッド47には近位末端部48と遠位末端部49が設けられている。
導入装置部材51は掘削シャフトすなわちロッド47に滑動自在に取付けられるが、プラスチックのような好適な材料から形成される。導入装置部材51は図示のように実質的に中空であり、穿孔52が設けられ、掘削シャフト47がこの穿孔を通って延在する。導入装置部材51には実質的に半球状先端53が設けられて、丸み付けされた突出部すなわち第1の塞栓部材を形成しており、この中を通ってロッド47が延在する。導入装置部材51は、導入装置スリーブの穿孔34に導入された時に、特に図1に例示されているように、導入装置スリーブ32の遠位末端部から延びて外へ出るような長さを有している。導入装置部材51のこの直径は、穿孔34の内部に滑動自在に取付けられるような寸法に設定されている。導入装置部材51の他方端には食いつき部54が設けられている。
中央開口部を有している円盤型シール43が部分36に穿孔37と整列状態で設けられており、その中を通して導入装置部材51を導入することができるようにしている。
部分36は、人の手で把持するのに適するような寸法に設定された、腹腔鏡検査装置31の3ピース構成のハンドル56の一部を形成している。特に図4で分かるように、ハンドル56は断面が概ね矩形である。ハンドル56には中間部57が設けられており、この部分は、その中を貫いて延在して穿孔37と整合する穿孔58を有し、かつ、穿孔37と同一の総体的直径を有しているため、導入装置部材51がその中を通って移動することができる。ハンドル56の各部は第1部分、第2部分、第3部分を有しているというように特徴づけることができるが、ここでは、部分36が第1部分であり、中間部57が第2部分である。中間部57を端部36に相互接続するラッチ手段が設けられており、中間部57でピン62に旋回自在に取付けられた1対の互いに対向して配置されたラッチ61を備えている。ラッチ61の各々には、端部36に設けられた突出部64に係合するようにされたラッチ部63が設けられており、スプリング66により塑性変形可能に付勢されて突出部と係合状態になる。各々のラッチにはカム面67が設けられており、これが導入装置部材51の食いつき部54と係合状態になるようにされて、カム変換でラッチ部63を突出部64から係合離脱させ、後述する目的で端部36から中間部57を解放する。
ハンドル56は別な端部71も備えており、これは第3部分として特長づけることもできるが、掘削シャフトすなわちロッド47の近位末端部に固着されている。1対のラッチ72は端部71に設けられており、ピン73に旋回自在に取付けられている。ラッチ72には中間部57に設けられた突出部76に係合するようにされたラッチ部74が設けられている。ラッチ72を突出部76と係合状態に塑性変形的に維持する手段が設けられており、端部71内部に取付けられてラッチ72と係合するU字型スプリング77を備えている。ラッチ72には、外方向に拡張し、かつ、手の指で把持するようにされた刻み付き部分72aが設けられているため、スプリング77の力に抗して突出部76との係合から外れてラッチ部74を移動させることができるようになる。
掘削シャフトアセンブリ46は、掘削シャフトすなわちロッド47の遠位末端部に取付けられた掘削部材または掘削先端79も備えている。図示のように、先端79は実質的にオリーブ形状を呈し、第2の塞栓具と呼ばれてもよい。これには、穿孔34および穿孔37の直径よりも僅かに小さい最大径を有しているその末端部に丸み付けした半球状面が設けられて、導入部スリーブ32を通過することができるようにしている。先端79の近位末端部はこれより小さい径を有しており、先端に環状段差81を設けている。先端79の近位末端部も、図示のように、半球状である。掘削部材または先端79はプラスチックのような好適な材料から形成されており、粘着剤のような好適な手段により、掘削シャフトすなわちロッド47の遠位末端部に固着することができる。後段で説明されるが、掘削シャフトすなわちガイドロッド47は可動であるため、後述される目的で先端79を導入装置部材51の半球状端部53と係合状態にすることができる。
腹腔鏡検査装置31は、図2、図5、図6に例示されているバルーンアセンブリ86も備えている。図5に例示されているように、バルーンアセンブリ86はバルーン87を備えており、これは平面図では収縮時には洋ナシ形状を有している。バルーンは、PVCのような好適なタイプの非エラストマーの医療品等級の材料から形成されているのが好ましい。従って、バルーン87は2枚のシート88,89から形成されており、これらは、平坦なバルーン87の外辺部の附近に延在する熱シール91などの好適な手段により、それぞれの外側ヘリ部分が一緒に接着されるような材料から構成されている。バルーン87には頚部94が設けられており、この中へと可撓性管状部材96が延在し、粘着剤などにより好適な気密様式でその内部に固着されている。管状部材96には管腔97が設けられており、これはバルーンの内部と連絡状態にあるとともに、管状部材96の自由端に取付けられたルアー型の取付け具98によりバルーンを膨張させるために使用することができる。
バルーン87と同じ材料から形成された掘削ロッドまたはシャフト47とスリーブ101とにバルーン87を取外し自在に固着させる手段が設けられており、同手段はシャフトやスリーブと一体形成されてもよいし、或いは、別個に形成されて粘着剤のような好適な手段によりそれぞれに粘着されてもよい。スリーブ101はバルーン87の長軸線方向に延びて、バルーンの側部端部から概ね等距離に配置される。スリーブ101には、その中を貫通して延びる通路102が設けられており、この通路は掘削シャフトすなわちロッド47を滑動自在に収容する寸法に設定されている。通路102の軸線から横方向への運動によりバルーン87を掘削ロッドから分離することができるようにする手段が設けられており、この手段はスリーブ101で長軸線方向に互いに間隔を設けた穿孔103の形態を呈し、スリーブ101の長さの分だけ長軸線方向に延在している。穿孔103は互いに十分に緊密に間隔を設けられて弱化された領域を形成しているため、後述するような穿孔同士の間のプラスチックを引き破ることによりプラスチックスリーブ101を分断すれば、バルーンは掘削ロッドから容易に分離することができる。
図6に例示されているように、スリーブ101はバルーンの側部端部から等距離に配置され、後述されるようにバルーンを膨張させることができるようにし、また、図6に点線で示されてもいるようにバルーンをロッド47の周囲で膨張させることができるようにする。収縮すると、バルーン87の側部端部は、図6に破線で示されているように、ロッド47に向けて内方向に巻かれ、図2に例示されているようにバルーンを略円筒形状に畳むことができるようにするとともに、掘削シャフトすなわちロッド47により搬送されている着脱自在なスリーブ106の内部に封入することができるようにしている。着脱自在なスリーブ106は、その長さの分だけ長軸線方向に延在している壁に弱化された領域108を有している、テフロン(登録商標)のような好適な材料の比較的壁を薄く巡らせた管状部材107から形成されている。この弱化領域108は図示されたようなスリットの形状を採ることも出来るし、或いは、壁に形成された一連の穿孔またはスリットであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。管状部材107の近位末端部には互いに分離された、または、互いに分離可能な端部107a、107bが設けられており、両端部にはプラスチックのような好適な材料のフィンガーリング109が固着されるが、両端部には締め具111により固定されている。
腹膜前空間を通して腹腔鏡を用いたヘルニア修復術の方法を実施するにあたっての腹腔鏡検査装置の動作と用途とを、ここで以下のように簡単に説明する。腹腔鏡検査装置31が図1に例示されているように組立てられているものと想定する。図7に例示されているように、人間の患者121は腹臥位置にあって、修復されるように希望している下腹部領域にヘルニア122を抱えているものと想定する。脊椎麻酔のような好適な麻酔を投与して、更にその他の必要な準備をすることにより、患者は適切な態様で準備ができた状態となる。医者はまず、臍すなわちヘソ127の下の皮膚に臍下切開部126を設けて脂肪層129を分断してから、前腹直筋鞘すなわち筋膜131の正中線に切開を施す。腹腔133の上にある腹膜を貫通しないように、注意を払うべきである(図8を参照のこと)。
切開部126が前述の態様で設けられた後で、医者は一方の手で腹腔鏡検査装置31を取って、ハンドル56を把持しながら、他方の手を使って丸み付けされた鈍先端79の切開部126への挿入を容易にする。鈍先端79は筋膜131のスリットに入れられ、腹直筋の間で(横方向に)腹膜132の前まで通されて、腹腔鏡を用いた処置手順のために設けられることになる潜在的腹膜前空間136に入れられる。次いで、鈍先端79が医者によって掘削装置として利用されるが、その場合、医者は一方の手56を使って鈍端部79を患者の恥部領域に向けて前進させながら、他方の手を腹部に置いて装置すなわちデバイス31が前進している時にその感触を得る。デバイス31の前進は、鈍先端79が図8に例示されるように恥骨結合部137の真下に位置するまで継続され、恥骨結合部137と膀胱138の間に配置されるのが好ましい。
装置すなわちデバイス31が図8に例示されているように適切に位置決めされた後、着脱自在なスリーブまたは鞘部材106を医者が取り外すが、この時に医者は一方の手を使って、患者の体外にあり、かつ、切開部126の外に位置しているフィンガーリング109に指を絡ませる。同時に、医者は他方の手を利用して、腹膜前空間の内部に位置している装置31の部分を安定化させる。鞘部材106は、テフロン(登録商標)から形成されているため、また、その長さに沿って分離される、或いは、弱化されているので、それ自体を近位方向で、管状部材33の長軸線から離れる方向に引張ることにより、容易に引き出すことができる。鞘部材106は、開いて滑り出ると、バルーンアセンブリ86のバルーン87を剥き出しにする。鞘部材106が完全に除去されると、従来型の注射器141をルアー取付け具98に接続することにより、バルーン膨張媒体として作用する無菌の生理食塩水溶液が管状部材96を通してバルーン87に導入される。通例は、プランジャー142を押すことによって500ccまたはそれより少量のノーマルセーライン溶液をバルーンに導入することにより、バルーン87は好適な寸法まで膨張させることができる。バルーン87が膨張すると、バルーンはその側部端部が中心から外方向に転がりながら平面へと伸展して漸進的に巻を解かれて、図6および図9の矢印143により示されるようなバルーンの平面に概ね直交する力を付与することにより、最も脆弱な点に沿って組織(すなわち131、132)を漸進的に分離または切開してゆき、腹膜前空間すなわち解剖空間を設ける。バルーン87が図6に破線で示されている態様で掘削シャフト47の周囲で膨張して、完全な膨張が達成されるまで漸進的な分離を達成する。医者は、バルーンが膨張するにつれて患者の腹部を触診することにより、バルーンの充満具合を検知することができる。バルーン87は腹膜前空間136を拓ききるように作用して、後段で実施されるべき各処置手順のための無血空間を設ける。バルーンは、非エラストマー材料から形成されているので、容積が制限されたバルーンであって、過剰な膨張を防止している。異なる患者のサイズごとに互いに異なるバルーンを利用することができる。より小型のバルーンを用いると、バルーンを収縮させてからバルーンを移動させて、再度バルーンを膨張し直して、所望の無血腹膜前空間を得ることが可能となる。
所望の無血解剖空間すなわちポケット136が形成された後で、注射器141のプランジャー142を引き出すことにより、または、病院用真空吸引装置によりノーマルセーラインを取り出すことによって、バルーン87は収縮させられる。バルーン87が収縮してしまうと、一方の手で腹腔鏡検査装置すなわちデバイス31のハンドル56を把持しながら、他方の手を使って管状部材96とバルーン87の近位末端部とを把持するとともに、図10に例示されているように、バルーンを切開部126を通して取り外すことにより、バルーンアセンブリ86を除去することができる。バルーン87は、除去されていくにつれて、スリーブ101に設けられた長軸線方向の穿孔103に沿ってスリーブ101を分岐させることにより、掘削ロッドすなわちシャフト47から漸進的に分離される。これにより、掘削ロッド47または導入装置デバイス32を除去する必要無しに、掘削ロッド47からバルーン87を分離させることができるようになる。
バルーンアセンブリ86が除去された後で、導入装置デバイス32は掘削シャフトすなわちロッド47の上を遠位方向に前進させられて、図11に例示されているように、腹膜前空間36の中まで良好に延びているようにすることができる。次いで、指を部分72aと絡ませることでラッチ72を押し下げて、ラッチ部74をハンドル56の中間部57から係合離脱させることにより、ハンドル56の端部71が取り外される。次に、端部71が図11に例示されているように近位方向に牽引されて、管状部材33の遠位末端部に配置された塞栓具53とオリーブ状先端79を係合状態にさせ、先端79と塞栓具53とが引き出される、すなわち、後退させられる。導入装置部材51が引き出されてゆくにつれて、その食いつき部54がラッチ61のカム面を叩き、ラッチを端部ピース36から係合離脱させ、図3に例示されているように、導入装置部材51と一緒に端部ピースを搬送することになる。従って、掘削シャフトアセンブリ46は医者の手の1度の動きだけで容易に除去することができるのが分かる。その後、従来の腹腔鏡144(図16を参照のこと)が導入装置スリーブ32を通して導入されて、医者が腹膜前空間136を見ることができるようにすることができる。
次いで、切開された腹膜前空間136には6ないし8水銀柱ミリメートルの範囲の圧力まで止め栓41を通して二酸化炭素が吹き込まれる。その後、2つの別な套管針146、147が腹壁を貫いて、切開された腹膜前空間136内の適切な位置へと導入される。従って、図7に例示されているように、套管針146は患者の腹部の左側面で導入装置スリーブ32の下方に導入され、套管針147は切開された腹膜前空間内で恥骨結合部の真上かつ導入装置スリーブ32の真下に導入される。認識できることであるが、套管針146、147のそれぞれの位置は、修復されるべきヘルニア122の位置により概ね決まる。
ヘルニア修復処置手順で利用される本発明のパッチ151は、図12、図13、図14に詳細に例示されている。パッチ151はヘルニアパッチまたはヘルニアグラフトとして特長づけることができるが、エシコン(Ethicon, Inc.)により製造されているプロレーン(Prolene)メッシュのような好適なプラスチック製メッシュから作成されている。パッチ151はどのような所望の構成であってもよい。例えば、パッチは図示のとおりの略円形であってもよいし、例えば2インチといった、好適な直径の円盤であってもよい。テール153は円盤の実質的に中心に好適な態様で固着される。例えば、図示のように、テール153には分岐部153a、153bが設けられて、これらが互いに分離し、互いに関して枝分かれし、円盤152と同じ材料から形成され、かつ、外科手術用縫合糸(図示せず)のような好適な手段により円盤152に固着された、より小型の補強円盤154に固着される。テール153は円盤152、154と同一材料から形成されており、或いは、ゴアテックスのような異なる材料から形成されていてもよい。テールは、約2分の1インチの幅と約2分の11インチの長さを有するような寸法にされる。特に図14に例示されているように、円盤152の側部端部はテール153に隣接した中心に向けて内方向に巻かれ、図14に例示されているように、テール153が外へ延び出た状態の円筒状ロール156を形成するようにしてもよい。ロール156は、ロールの両端に隣接してテール153の両側に配置される縫合糸157により、巻上げ状態に維持することができる。
套管針146、147を通して導入されている間に、導入装置デバイス32を通して導入された腹腔鏡144により套管針を視覚化してヘルニア161を切開し、内鼠径輪163に入りながらヘルニア頚部162を視覚化することができるようにする従来の腹腔鏡検査器具が利用される。ヘルニア嚢161は周囲組織(輸精管および精巣脈管)から切開される(図15を参照のこと)。この過程は、ヘルニア嚢の頚部を打つCO2圧により促進される。この切開が完了するとすぐに、配備ロッド164(図16を参照のこと)のような好適な手段により、ロール156が套管針147に押し込まれ、套管針を通して前進させられて、図16に例示されているように、切開された腹膜前空間136に入る。代替例として、ロール156を管状部材(図示せず)内に設置して、この管状部材を用いて套管針157の内部にロール156を位置決めするようにしてもよい。その後、配備ロッド164により、ロール156を管状部材から押出して、切開された腹膜前空間136に入れてもよい。
ロール156は、腹膜前空間に設置された後で操作されて、図17に例示されているように、ロールのテール153がヘルニア嚢161の頚部162の横に配置される。次いで、従来のステープル装置166が套管針146を通して導入されて、ステープルを頚部162に設置することにより、テール153をそこに鉤留めする。これらステープル167はヘルニア嚢の頚部を遠位部162aと近位部162bに分割するように作用する。このステープル作業が完了するとすぐに、吹き込みガスの圧力のせいで2つの部分162a、162bが互いから分断され、パッチ151のテール153が上方向に引張られて鼠径輪の中に入るようにし、それと一緒に円盤152も引張る。縫合糸157は切断分離されて、円盤152を巻き解いて、修復されているヘルニアの発生を許している腹膜の主たる脆弱部を生じている鼠径輪163を横断して円盤を設置することができるようにする。頚部162の近位部162bは、図18に例示されているように、ステープル173により一緒に鉤留めされる。次いで、近位部16を腹部内部の所望の解剖位置内へ畳み直しすることができるようにする。
その後、腹腔鏡監視下で処置手順を観察する間、止め栓レバーアーム42を作動させることで導入装置デバイス32の止め栓41を通して大気中に二酸化炭素ガスを逃がすことが出来るようにすることにより、切開された腹膜前空間136を収縮させることができる。収縮が起こると、パッチ151が変位されることがないように、パッチの移動が腹腔鏡144により観察される。収縮が完了すると、パッチ151は鼠径輪163を覆った位置に置かれ、その領域で別なヘルニアが発生するのを防止するような強化措置を供与するように作用する。テール153は鼠径輪163に関連して配置され、メッシュ円盤152を維持して、メッシュ円盤が鼠径輪163を包囲する結果となる。
収縮が達成された後、套管針146、147はもとより、導入装置デバイス32も同様に除去することができる。次に、小規模縫合を利用して、腹壁に設けられていた多様な小さい切開部を閉鎖し、治癒時には、この処置手順による目立った傷が最小限になるようにする。通例、臍またはヘソの傷は概ねほとんど見えないも同然である。
後段で明示されるような方法を達成する際に腹腔鏡検査装置31を使用することで、術後の苦痛が著しく低減される処置手順が提供されることが分かった。このことが特に言える理由は、この手術が、苦痛を生じるのが普通である鼠径部の縫合処理を含んでいないためである。更に、患者の回復時間が大いに早められる。本発明の処置手順では、患者は、従来のヘルニア修復処置手順のように何週間も要するのではなく、むしろ、約3日から5日のうちに仕事に復帰することができる。この処置手順はまた別な利点も有している。例えば、全身麻酔の必要が無い。この処置手順の別な主たる利点は、メッシュパッチ151が患者の腸またはその他の腹部内構造体と接触しないため、癒着部形成の可能性を大いに低減することができることである。更に、パッチ151により形成されるグラフトはより堅実であり、解剖学的に正しい位置に位置決めされる。これは、ヘルニア嚢がヘルニアと厳密な整列状態にあって、ヘルニア嚢と一緒にグラフトのテール153を引張り、パッチ151により形成されたグラフトが正確な位置に引き込まれるとともに、その位置に維持されて浮遊するのを防止するのを確実に行うからである。更に、グラフトは、別な中央円盤154を有しているため、腹壁の最も脆弱な領域が生じた適正な位置の中心に別な補強部が設けられることを確実にする。更に、このような適切な中心設置により、パッチ151のメッシュ構造がヘルニアの周囲の領域を均一に補強するように作用する。
本発明の別な実施形態は、バルーンアセンブリ181の別な実施形態とパッチすなわちグラフト182の別な実施形態とに関連して、図20、図21、図22に例示されている。バルーンアセンブリ181は図20に例示されているような正方形などの矩形の形状である2枚のシート187、188から形成されたバルーン186を備えており、これらシートはぞれぞれの外側端部で破線189により示されているとおりに一緒に熱シールされている。管状部材191は、図20に例示されているように、その一方端がバルーン186の一つのコーナーにシールされている。管状部材191には、バルーンの内部空間193の中へと開放している管腔192が設けられている。シート187、188は前述したタイプの非エラストマー材料から形成されている。ルアー取付け具194は管状部材191の自由端内に接続されており、バルーン182に生理食塩水溶液を導入してバルーンを膨張させるために利用される。
グラフトすなわちパッチ182は、図20に例示されているように例えば円形などの所望の形状を有していてもよい。これは、エシコン(Ethicon Inc.)により製造されているポリプロピレンなどの非吸収性合成外科手術用メッシュから形成されている。図示のように、メッシュパッチ182がシート187の上に載置されている。
パッチ182が上に載置されたバルーンアセンブリ181は、図22に例示されているようにロール196へと巻き上げられ、パッチすなわちグラフト182はロールの内部に配置されている。ロールは、ロールの周囲に巻かれた縫合糸197により、ロール形状に維持することができる。次いで、ロール196は側部套管針146を通して導入され、切開された腹膜前空間136に導入されるが、この時、管状部材191は套管針146を通って延びて、そのルアー取付け具194が套管針の外側に配置されている。ロール196が導入された後、縫合糸197が除去され、注射器199を使用することにより取付け具194を通して生理食塩水溶液を導入することにより、バルーンを膨張させることができる。生理食塩水溶液が導入されてバルーンを膨張させる前に、ロール196は適切に位置決めされて、ロールは、膨張して巻を解き始めた時には、適切な方向に巻を解いて、ロールに保有されていたグラフトすなわちパッチ182が図23に例示されているように適切に位置決めされる結果となる。ロール196が完全に巻を解かれた後、バルーン186が継続的に膨張し続けることでパッチ182が移動し、パッチは、図24に例示されているように、内部でヘルニアが発生している筋膜の部分に押圧される。グラフト182が適切に位置決めされるとすぐに、バルーン186が収縮状態になる。ここで套管針146が除去され、その後、套管針が存在していた開口部を通してバルーンを引き出すことができる。その後、吹き込みのために利用されたガスを別な套管針を通して排出させることができるようにしているため、筋膜131が腹膜132と係合状態になっても、大面積パッチ182は両者の間で適所に保持された状態のままである。その後、套管針を前述の態様で除去し、処置手順を完了することができる。
套管針を通して大面積パッチすなわちグラフトを配備するためのバルーンアセンブリの別な実施形態が図25に例示されている。図25に例示された大面積グラフト201は、上述のタイプのメッシュ材料から形成されており、バルーンアセンブリ203のバルーン202の全体的形状に一致している概ね楕円状に形状を有している。バルーン202は、前述の態様で非エラストマー材料から構成されている。管状部材206はバルーンを膨張させるために設けられており、その自由端にルアー取付け具207を有している。メッシュグラフト201をバルーンの片面に維持し、プラスチックフラップ208をバルーン202の両側に設けて破線209に沿った熱シールのような好適な手段によりそこに固着した状態に維持する手段が設けられている。フラップ208の内側端部は自由であり、特に図25に例示されているように、グラフト201の外側端部を受容するようになっている。
メッシュグラフト201が上に置かれたバルーン202は、バルーンの外側端部をメッシュ材料の頂面で内方向に巻いてロール211、212を設けることにより、実質的に円筒状のロール211に巻き上げることができるが、2つのロールは図26に例示されているように互いに隣接した状態にされている一方で、メッシュグラフト201がそれらと一緒に巻き上げられている。この状態で、2つのロール211、212は管状鞘部材214に挿入することができる。次に、鞘部材214は、前述した態様で套管針を通して導入されてから、鞘部材から押出されて腹部空洞に入れることができる。次いで、バルーンが生理食塩水溶液で膨張させられて、2つのロール211、212に反対方向に巻を解かせてから、バルーンが膨張して、バルーンが保有していたパッチ201を移動させてヘルニアを有している筋膜の部分と係合させる。その後、バルーンは収縮させられ、套管針は除去され、バルーンは除去され、切開された腹膜前空間は萎まされ、大型メッシュグラフト201が筋膜と腹膜の間に配置されるとともに、両者の間で適所に維持されるようにする。
本発明と関連して利用することができるグラフトの別な実施形態が図27に例示されている。パッチすなわちグラフト216は図12および図13に例示されたグラフトすなわちパッチ151に類似している態様で構成されているが、但し、前述の間接鼠径ヘルニアよりもむしろ直接ヘルニアについて利用することができる態様で構成されている点を例外とする。グラフト216は、棘付きヘッド219が固着された補強用の中央円盤を備えている円盤217の形態の円形メッシュのシートから形成されている。棘付きヘッド219は、ポリグリコール酸のような生物分解性材料から形成されている。メッシュグラフト216は配備ロッド221の上で折畳まれて、従来の套管針の中を通して導入することのできるような寸法に設定された円筒状鞘部材222(図28を参照のこと)に導入されてから、配備ロッド221で押せば、鞘部材222から外へ配備することができる。グラフト216は、切開された腹膜前空間136内に配備された後で、適切な態様で位置決めすることができるため、棘付きヘッド219が鼠径輪と整列状態になるように位置決めされ、それにより、腹膜前空間136の収縮時には、棘付きヘッド219が鼠径輪を通って延びて、グラフト201を適所に堅固に維持するよう作用することとなる。
本発明に組み込まれている腹腔鏡検査装置の別な実施形態は、導入装置スリーブすなわちデバイス32まで図29に例示されているような腹腔鏡検査装置231である。腹腔鏡検査装置231は、前述のものと同一の導入装置スリーブすなわちデバイス32を備えている。この装置は、掘削シャフトすなわちロッド47と近位末端部49が設けられた掘削シャフトアセンブリ46も備えている(図32を参照のこと)。腹腔鏡装置の先の実施形態では、掘削シャフトアセンブリには、掘削シャフト47の遠位末端部49に固着されたオリーブ形状または弾丸形状の先端49が設けられている。導入装置スリーブすなわちデバイス32まで一貫して図29に例示されている装置のこの実施形態では、塞栓具先端79aが掘削ロッド47の遠位末端部49に取外し自在に搭載されている。先端79aの近位末端部にはスロット236が設けられており、このスロットは、近位末端部の一方側を貫いて先端79aの近位末端部の中心部まで延びている。スロット236は、掘削ロッド47の遠位末端部49に設けられた丸み付けされた末端部237を受容するようになっている(図32を参照のこと)。着脱自在なスリーブ241は腹腔鏡検査装置231の一部として設けられており、多くの点で前述の着脱自在スリーブすなわち鞘部材106に類似している。着脱自在なスリーブ241は前述のようにテフロン(登録商標)のような好適な材料から形成され、比較的薄い壁243が設けられ、壁には弱化された部分がその長軸線方向にスリット244の様式で延びている(図31を参照のこと)。管状部材には近位末端部246と遠位末端部247が設けられている。近位末端部246は、図31および図32に例示されているように、遠位末端部247よりも厚い断面を有している。近位末端部246には、陥凹部248が壁に形成されて設けられており、この陥凹部はスリット244とは正反対の対向位置にあって、可動スリーブ241がバルーンから除去された時に分離することが出来るようにする解放領域として働く。
近位末端部246には、スリット244から正反対の方向に90°の間隔で延びているウイング状部材251、252が設けられている。これら外に延びるウイング251、252は、腹腔鏡検査装置231利用している最中に医者がその配向を決めるのを助けるように作用する。近位末端部246にはハンドル256も設けられており、ハンドルは末端部と一体形成されているとともに、管状部材242から半径方向に延びている。ハンドル256にはその中を貫通している指穴が設けられており、この指穴に指を挿入して、先の実施形態と関連して説明されたように、バルーンから離すように着脱自在なスリーブ241を容易に引張ることができるようにする。
図33に例示されているように、先端79aは着脱自在なスリーブ241の近位末端部に取外し自在に搭載されているため、先端79は前述のように、腹腔鏡検査装置231の導入中には第2の塞栓具として作用することもできる。取外し自在な先端79aを固着させて腹腔鏡検査装置231から分離状態になるのを防止し、腹腔鏡検査処置手順が完了した後で先端を引き出せるようにする手段が設けられている。図33および図34に例示されているように、かかる手段はナイロンのような好適な繊維から形成された編組状の紐の様式の可撓性の長手の要素261を備えており、その一方端262は、粘着剤(図示せず)のような好適な手段により先端79aの遠位末端部に設けられたスロット263に固着されている。可撓性の細長い要素261は、先端79aの遠位末端部の、先端79aの外表面を貫いて開放している陥凹部264の内部から延びている。可撓性の細長い要素261の近位末端部はバルーン87に直接固着されていてもよいし、或いは、代替例として、バルーン内部で掘削シャフトに沿って設けられている、穿孔が設けられたスリーブ101の中を通って延びて、掘削シャフトの近位末端部を越えて延在しているようにしてもよい。
腹腔鏡検査処置手順を実施する際の腹腔鏡検査装置231の用途は前述の用途と実質的に同一であるが、着脱自在なスリーブ241がバルーン87から除去された時に、着脱自在なスリーブを前方に押して先端79aを掘削シャフト47から切り離すことができるという点を例外とする。次いで、着脱自在なスリーブ241は後方に引張られて、スリーブをバルーンからスリット244に沿って分離することができる。これが発生すると直ぐに、先端79はスリーブから自由になって、図34に例示された矢印266の方向に回転し始める。バルーンが膨張してその機能を前述のように実施し、ここでバルーン87を除去するのが望ましいという時には、前述の態様でバルーン87を引き出すことが可能であり、先端79aはバルーン87自体に繋留されており、或いは、バルーンに付着している可撓性の細長い要素261がバルーンから出て近位方向に延びているので、先端79aはバルーンと一緒に引き出される、或いは、引き出すことができる。
この腹腔鏡検査装置231はその取外し自在な塞栓具先端79aと共に、本発明の或る特定の応用例で有用となる。前述の腹腔鏡検査装置を用いた場合、塞栓具先端79が引き出されると、小動脈などのような重要な構造体が、先端79と導入装置デバイス32の管状部材の遠位末端部との間で予測に反して切開されてしまう可能性がある。バルーンが引き出されると引き出される取外し自在な先端79aを備えていることで、この可能性は排除される。
本発明に組み込まれている腹腔鏡検査装置のまた別な実施形態が図36、図37、図38に例示されており、腹腔鏡検査装置271は前述のタイプのバルーン272を備えており、これには穿孔が形成されたスリーブ273が設けられており、このスリーブを通して掘削ロッド47が延びる。スリーブの遠位末端部274は端部ピース276により閉鎖されている。バルーン272は前述の態様で掘削シャフト247の周囲に巻かれている。掘削シャフトすなわちロッド47には前述したタイプの掘削部材すなわち第2の塞栓具が設けられていないが、その端部は、丸み付けした先端47aを設けることにより、図示のとおり丸くなっている。
巻かれたバルーン272は、前述のものと類似している着脱自在なスリーブ281の内部に包囲されている。スリーブには管状部材282が設けられており、この部材は、その長さ分だけ長軸線方向に延びるスリット283の様式の弱化された領域を有している。着脱自在なスリーブ281は、先の実施形態におけるように端部で開いているというよりはむしろ、閉鎖端になった弾丸形状またはオリーブ形状の先端286が設けられているという点で、前述のものとは異なっている。スリット283には弾丸形状の先端286を貫いて延びる湾曲部293aが設けられているため、指穴289を有しているハンドル288を引張ることで、前述の態様で、スリーブはバルーン272から剥離することができる。着脱自在なスリーブ281がバルーン272から剥離され、或いは、分離されている間、穿孔が形成されたスリーブ273の端部276に係合している掘削ロッド47により、バルーンは適所に保持されている。バルーンの膨張後に、バルーンを引張って、その遠位末端部が持ち上がって穿孔の位置で破断され、図38に例示されているように、掘削シャフト47の丸み付けされた末端部47aから剥離されるようにすることにより、バルーンは掘削ロッド47から分離することができる。引き続きバルーン272を引張り続けることで、バルーンを掘削ロッド47から分離させ、バルーン272は前述のように除去することができる。従って、着脱自在なスリーブ281の一部として第2の塞栓具を設けることにより掘削ロッド47の遠位末端部により搬送される塞栓具の必要が排除されている、本発明の腹腔鏡検査装置の実施形態が提供されているのが分かる。上記以外の全ての局面で、腹腔鏡検査装置271の動作と用途は前述のものと同様である。
前述の事項から、膨張するにつれて徐々に巻を解いていって平面の形状を採る傾向を有し、その平面に直交するように力を生じて天然の平面に沿って組織を引き離して解剖空間を設けることによって、最も脆弱な平面に切開部を設け、より自然で、より外傷が少なく、より出血が無い領域を生じ、その領域で多様な医療処置手順を実施するようにした、巻き付け状態のバルーンを使用することにより解剖空間を拓く装置および方法を提供していることが分かる。このような解剖空間は、腹膜前領域のような人体の多様な部分に設けられて、ヘルニア修復術や精索静脈瘤切開術を目的として腹膜の前に空間を提供することができる。このような空間は腹膜の横に開かれてもよいし、交感神経切除術やリンパ節切開術のような医学処置手順を実施することを目的とした腹膜の前の空間であってもよい。
前述のように、この装置および方法は、腹腔鏡を用いたヘルニア修復術を実施するのに特に適切であり、直接ヘルニアおよび間接ヘルニアについて利用することのできるグラフトとパッチを使用することができるようにし、患者に与える苦痛を最小限にして、また、数日のうちに患者が仕事に復帰できるようにしている。
本発明を組み入れた腹腔鏡検査装置301の別な実施形態が図39から図48に例示されている。腹腔鏡検査装置301はまた、汎用外科手術用腹腔鏡検査処置手順の間に使用して、本発明の先に開示された実施形態と関連して記載されているように、皮膚と腹膜との間の筋膜の層を切開することができる、手動操作式の外科手術機具として作用する、カニューレを備えた外科手術用切開具の様式であるアセンブリであるとして説明することもできる。腹腔鏡検査装置301は、掘削装置デバイス303が取付けられたカニューレ302を備えている。掘削装置デバイス303またはガイドロッド306は鈍塞栓具と導入装置部材307とを備えている。腹腔鏡検査装置は、特に図39および図40に例示されているように、皮膚シールアセンブリ311、バルーンアセンブリ312、バルーンカバーアセンブリ316も備えている。
カニューレ302は、合成プラスチックから形成された、近位末端部322および遠位末端部323を有しているカニューレ管321を備えている。流路324は近位末端部322から遠位末端部323まで延在している。カニューレハウジングすなわちハンドル326は近位末端部に取付けられるが、これは同部材をその部位に直接成形するといったような好適な手段によって行われる。同時係属中の出願連続番号第07/968,201号、すなわち、1992年10月29日に出願された米国特許第5,324,270号に開示されているように、ハンドル326は第1の弁部材と第2の弁部材(図示せず)を有しており、この場合、一方の弁部材はダックビル(家鴨の嘴状)弁として作用し、他方の弁は円形機具または器材シールとして作用する。ハウジングにはルアー型の取付け具327が設けられており、これはダックビル弁の外部にあるハウジングの内部と連絡状態にあるとともに、カニューレ管321の通路324と連絡状態にある。
前述の1992年10月29日出願の同時係属出願連続番号第07/968,201号、すなわち、米国特許第5,324,270号に記載されているように、カニューレ302は、本願中で先に説明されているタイプのものと概ね同一である掘削装置すなわち鈍塞栓具デバイス303を受容するようにされている。装置303は、図示のように(図41を参照のこと)概ねオリーブ形状であり、かつ、プラスチックのような好適な材料から形成されている鈍先端331を有している鈍塞栓具306を備えている。オリーブ形状の先端331は、ステンレス鋼のような好適な材料から形成されたロッドすなわちシャフト333の遠位末端部332に成形されている。鈍先端331は、その外径がカニューレ管321の内径よりもわずかに短くなるような寸法に設定されている。ロッドすなわちシャフト333の近位末端部334はその上に、第2のハンドル部338を備えているハンドルアセンブリ337のハンドル部336が搭載されている。ハンドル部336、338は互いに嵌合するようになっているとともに、ハンドル部336の両側に配置されたスプリング動作式のラッチ部材339により作動させられるようにし、かつ、ハンドルアセンブリ337を握っている手の指を絡ませるようになったラッチ手段(図示せず)を使用することにより、1992年10月21日に出願された同時係属出願連続番号第07/968,201号号に記載されている態様で取外し自在に接続されている。第2のハンドル部338は導入装置デバイス307の一部を形成しており、プラスチックのような好適な材料から形成された導入装置部材342の近位末端部341に取付けられている。導入装置部材342には遠位末端部343が設けられており、端面346を通って近位末端部から遠位末端部まで延びている穿孔344を有しているが(図41を参照のこと)、この端面は好適な角度で傾斜しており、例えば、穿孔344についての水平軸線から約45°傾斜している。穿孔344は、鞘部材333を滑動自在に受容することができるような寸法に設定されている。
ハンドル部338にはラッチ手段(図示せず)が設けられており、ラッチ手段は、ハンドル部338をカニューレハウジング326に着脱自在に接続するようにされ、かつ、ハンドルアセンブリ337を握っている手の指を絡めるようになっているハンドル部338の両側に配置されているラッチ部材349を備えているため、カニューレハウジング326からハンドル部338を分離させることができる。
皮膚シール部材311は一般に、1993年9月20日に出願され、目下のところ出願破棄されてしまった同時係属出願連続番号第08/124,333号に記載されているタイプのものであってもよいが、該出願に記載されているように、プラスチックのような好適な材料から形成され、螺旋状ねじ山351とホタテ貝状フランジ352を有しているスクリュー本体350を備えている。弾性挿入体353はスクリュー本体351に配置されており、シリコーンのような好適な弾性材料から形成されている。挿入体353には、そこを貫いて延びている穿孔354が設けられている。スロット358を有しているコレット357は挿入体353を包囲しており、また、スクリュー本体351の軸線方向に移動可能であるとともに、コレットを移動させて挿入体353を圧縮するようにされているカラー356によりコレットは係合状態になっているため、穿孔354を通って延びているカニューレ管321が皮膚シールアセンブリ311に関して所望の長軸線方向の位置にカニューレ302を維持している維持位置と、皮膚シール311に関して長軸線方向に内向きと外向きに滑動自在にカニューレ302を移動させることができる解放位置との間で挿入体を移動させる。カラー356には、後述する目的で使用される周方向に間隔を設けたスロット360を有している環状ショルダー部359が設けられている。1993年9月20日に出願された同時係属出願連続番号第08/124,333号に説明されているように、コレット357に関するカラー356の回転を抑制する手段が設けられており、この手段は長軸線方向に延びる、互いに180°の間隔を設けたキー355を備えている。
バルーンアセンブリ312は、ポリウレタンのような好適なタイプの、非エラストマーの医学等級の可塑材から形成されたバルーン361を備えている。バルーン361は、平面で見ると左右対称なまんたエイの形状を有していると特長づけることができるが、バルーン361の幅よりも実質的に狭い幅を有している、前方に延びた丸み付けされた突出部362が設けられている。バルーン361は、第1シートすなわち上位シート363と同定される少なくとも1枚のシート材と、第2シートすなわち下位シート364と識別される少なくとも1枚のシート材とを備えており、これらは所望の形状に切り落とされて、それぞれの端縁が熱シールなどにより好適な態様で一緒に接着されて、図40に例示されているように、収縮時には概ね平坦な形状を有しているバルーンを形成する。第1シートすなわち上位シート363の上面すなわち外面は、図40に例示されているように、領域365では外方向に延びる円形突出部361a、361bが後述する目的で粗面になっている。粗面化は、隆起部を有しているパターンで可塑材を刻印加工する等によって好適な態様で達成することができる。
生理食塩水溶液のような液体などの好適な媒体と、2枚のシート363、364の間でバルーン内部に延びているとともにシートで液体密封シールを形成している可撓性の管366とを用いて、バルーンを膨張させる手段が設けられている。バルーンの内部は、管366を通して流体を導入することにより、膨張状態および収縮状態にすることができる。管366はY字型アダプタ367に接続されており、このアダプタは、Y字型部の一方分岐部がルアー取付け具を有している逆止弁368に接続されており、他方分岐部が、テーパ状取付け具371に接続されている管369に接続されている。従来型のピンチオフクランプ372が管369に搭載されている。管366は、ショルダー359のスロット360に着脱自在に保持されるのに適合するようになっている。
掘削ロッドすなわちシャフト306と、バルーン361の長さに沿って延びて、頂面側と呼ばれバルーン361の一方側で概ねバルーン361の中心に配置されている長手の管状部材すなわちスリーブ376とに、バルーン361を着脱自在に固着させる手段が設けられている。管状部材376には通路377が設けられており、この通路を通して掘削ロッドまたは掘削ガイド、すなわち、シャフト333が延びている。前述のように、この管状部材すなわちスリーブ376は、頂面シート363に接着されている別個の部材として形成されてもよく、或いはその代わりに、頂面シート363と一体形成されると同時に2つの熱シールが上下に設けられ、通路377を備えたスリーブ376を形成してもよい。管状部材376には、管状部材376において線378に沿って延びている、互いに間隔を設けた細長いスリットすなわち穿孔(図示せず)が設けられて、後述するように、掘削ロッド333からバルーンを分離し易いようにすることができる。このような構成を利用した場合には、後述する有利な特性を得るために、掘削ロッドすなわち鈍切開具または塞栓具306がバルーン361の上に載置されていることが分かる。
バルーンカバーアセンブリ316は、プラスチックのような好適な材料から形成された半剛性の管381であり、近位末端部382および遠位末端部383が設けられている。これには、近位末端部382から遠位末端部383まで延在している穿孔384(図42を参照のこと)が設けられている。管381には部分スリット386の様式の弱化された領域が設けられており、この領域は、図40で分かるように、管381の底面側で遠位末端部383から近位末端部382まで延在している(図44も参照のこと)。管381には好適な角度で延びている近位端壁387が設けられており、例えば、穿孔384の軸線に関して近位方向に45°の角度で延びている。
バルーンカバーアセンブリ316はハンドル391も備えており、これは、図示のように、別個の部品として形成されていてもよく、金属製クリップ392により管381の近位末端部382に固着されている。ハンドル391にはプラスチックのような好適な材料から形成されたテーパ状本体393が設けられており、これは、図42および図47に例示されているように、底面側で開放状態になって、断面が半円形状である長軸線方向に延びる陥凹部394に接近できるようにしている。1対の横方向に延びるウイング396が本体393と一体形成されており、これらは、半円形状の陥凹部394の軸線と実質的に一致している平面上に在る。図示のように、ウイング396は本体393の近位末端部に配置されている。
上向きに延びているフィン397は、本体393上でウイング396から実質的に等距離に、ウイング396が存在している平面に概ね直交する方向に形成される。フィン397は比較的幅が狭く、ノッチ401、402を有している上面378が設けられている。垂直方向に延びている壁406はフィン397の一部として形成されており、ウイング396の平面に概ね直交する方向に延びている。壁406はフィン397に対して直角な方向に延在しており、壁の頂部から底部に向かう厚さが徐々に増大している(図46を参照のこと)。本体393には1対の互いに間隔を設けた穴407が設けられており、これらは互いに約90°の間隔だけ離してフィン397の各側から約45°の位置にある。細長いスロット408は本体393に形成されており、フィン397と概ね整列状態にある。1対のカム機能スロット411が本体393の両側のウイング396に、本体に隣接しているウイングの遠位末端部部の附近に設けられている。カム機能スロット411には傾斜したカム面412が設けられている。
本体393には1対の、正反対方向に配置された突起部413が設けられており、これら突起部は、陥凹部394の中に延びており、かつ、導入装置部材342の遠位末端部に設けられた1対の正反対方向に対向する穴に載置されるのに適合するようになっている。
バルーンカバーアセンブリ316はクランプ部材416も備えており、これには、中央本体部417と、下方向に延びてカム機能スロット411の中に入る1対の下向きに延びたレッグ418、419が設けられている(図43を参照のこと)。図示されているように、中央本体部417はフィン397のそのまま遠位方向に配置されており、また、中央本体部417には、これと一体形成され、かつ、レッグ418、419の開始点のそのままわずか上方に位置している支点領域で、フィン397の両側に配置された半円形状のガイド421が設けられている。中央本体部417には長軸線方向に延びた補強用リブ422が設けられている(図43および図45を参照のこと)。これには、中央本体部417に対して概ね直角に延在している、近位方向に延びるラッチ部426も設けられている。ラッチ部426には中央に位置するスロット427が設けられており、このスロットは実質的にラッチ部の全長分だけ延びてフィン397の上位末端部を受容するため、クランプ部材416がスナップ式に本体393の上に食付き設置されると、ラッチ部426がノッチ401に配置されるようにして、フィン397の最上部を解除することができないようにしている。前述のようなクランプ部材416は、ノッチ401の内部に配置される位置と、或いはその代わりに、ノッチ402の中に配置される位置の、両位置の間を移動するようにされる。横方向に延びている丸み付けされた隆起部428が中央本体部417に設けられており、クランプ部材416をノッチ401からノッチ402まで移動させると、手の指を絡ませられるようになっている。
図39から図48に例示されている装置と関連して、腹腔鏡を用いたヘルニア修復術のために解剖空間を拓く方法を実施する外科手術用バルーン切開装置301の動作と用途は、図49Aから図49Gに例示されている図と関連付けて、ここで以下のように簡単に説明することができる。本件の方法に関わっている医者は、組織を直接視覚化することか、或いは、手を使った触診の両方またはいずれか一方の手段で、切開されるべき適切な筋膜層を識別する。ここでは、患者451にヘルニア修復術を実施するのが望ましいと想定するとともに、外科手術による修復術を実施するための腹膜外の作業空間を設けるのが望ましいと想定する。医者は臍または臍のわずか横の患者の皮膚に小さい切開部452を設ける。次に、開創器(図示せず)を利用して切開部を開き、切開部のいずれかの側を横方向に移動させて、患者の身体の長軸線方向へ臍すなわちヘソの両側に延びている腹直筋を探り当てることができる。腹直筋鞘が探り当てられると直ぐに、先に設けられた切開部を通して、2組の腹直筋の間の真中に切開部が設けられる。次いで、医者は腹腔鏡検査切開装置またはバルーン切開装置301を手で把持し、例えば、図49Aに例示されているように右手でハンドルアセンブリ337を掴んで切開部に鈍先端331を導入し、後腹直筋鞘の前壁に係合させる。次いで、腹直筋鞘を案内として利用して鈍先端331を通して組織の分離を引き起こし、弓状線と横筋筋膜を越えて恥骨結合部のレベルに到達させる。これはバルーン切開具301を用いて容易に達成することができるが、というのも、管状カバー381に設けられた突出部413を導入装置部材342の遠位末端部に設けられた穴414の中に載置させることにより、バルーンカバーアセンブリ316が導入装置デバイス307の導入装置部材342の遠位末端部にラッチされ、同部材の遠位末端部に概ね堅固に接続されるからである。これにより、バルーン切開具301の堅固な組立てが施されるため、バルーン切開具は、医者がハンドルアセンブリ337を握るだけで、他方の手でバルーン切開具の中間部を掴まなくても作動させられて、鈍先端331が前進させられるにつれて組織の切開が達成されるように、鈍先端331を思うままに操作および操縦することができる。
医者が自分の手を使って患者の腹部領域を触診し、それにより、鈍先端331の感触を得ながら前進させていって、鈍先端331が恥骨結合部に当たるのを感じることができるようにすることにより、恥骨結合部のレベルまで鈍先端331を移動させることを確実に行うのは容易となる。これは、ハンドルアセンブリ337を握っている右手で先端331が恥骨結合部468に当たる衝撃を感じることにより(図50を参照のこと)、確実に行うのが容易となるが、この衝撃はバルーン切開具の剛性構造を通してハンドルアセンブリ337に伝わるのであるが、このハンドルアセンブリに置かれた医者の手が衝撃の感触を得ることができる。次いで、バルーン切開具301は更に短距離だけ前進させられ、鈍先端331は恥骨結合部468の下方に降りる。
その後、バルーンカバーハンドル391は、図49Bに例示されているように、医者の同じ右手に絡まされて、クランプ部材すなわちラッチ部材416の上部末端を近位方向に移動させてラッチ部426が移動により、フィン397に保有されているノッチ402と係合状態になるようにすることにより、親指を用いて横断方向に突出する丸み付けされた部分428に係合させる。これが起こっている時には、中央本体部417により保有されているレッグ418、419が図44に例示されている位置から図46に例示されている位置へと移動させられ、この間に、カム面412に嵌合することにより、本体393に固着されているウイング396の各部が外方向にカム変換作用し、突起部413が穴414との係合状態から外れる方向に移動させられる。ラッチ部材すなわちクランプ部材416の運動の方向は、図49Bに矢印454により示されている。ハンドル391を手放してすぐに、ウイング396を握っている手の2本の指でハンドル391を近位方向に移動させ、ウイングを上向きの近位方向に引上げて、バルーンカバーアセンブリ316を取り外させる。掘削シャフトすなわちロッド336によりバルーン361は適所に保持されており、破り取り鞘部材として作用する管状カバー381の底面に設けられたスリットを通って外に出る。バルーン膨張管366はショルダー359内側のスロット360のうちの1つの中に保持されるため、バルーン膨張管は、バルーンカバーアセンブリ316が除去される時にウイング396で縺れてしまうことはない。これにより、バルーン361は、その一方側の端部が内向きに巻かれてロール461状態になったまま剥き出しとなるが、この時、ロールの一方は反時計方向に巻いた状態であり、他方のロールは時計方向に巻いた状態であるため、両方のロールは、図50に例示されているように、掘削ロッド333の下に位置するようになる。また、後述する最適な切開部を設けるためにも、巻上げが起こる前に、前方に延びている突出部362は折畳み線471に沿って内側に折畳むことができ、横方向に延びているローブ部も折畳み線472に沿って内側に折畳むことができる。バルーンを膨張させるために、ピンチオフクランプ372は閉鎖され、生理食塩水溶液を包含している従来型の60cc容量の注射器476が逆止弁368に接続される。次いで、注射器476は矢印477によって示されているように作動させられて、注射器476から生理食塩水溶液を管状部材366に導入し、更にバルーン361の内部に導入して、バルーンを徐々に膨張させてゆく。逆止チェック弁368は、注射器476が除去された時に生理食塩水溶液がそこから出られないことを確実にする。注射器476は、空にされた後で除去され、生理食塩水溶液で充填することができるが、この溶液は同じ態様でバルーンに導入されて、掘削ロッド333の両側で図50に例示されているような両方向にバルーン461の側部端部の巻を解いてゆき、最後には端部が完全に巻きを解かれた状態となる。通例、バルーン361の巻を完全に解いて、図50に例示されているような膨張状態に移行させるには、約10本程度の注射器分の生理食塩水溶液が必要となる。バルーンが充満して巻が解かれてゆくにつれて、バルーンは腹膜の上に存在している組織を分離し、すなわち、切開し続けてゆき、横筋筋膜と腹直筋との間に腹膜外作業空間を設けてゆく。
前述のように、平面で見たバルーン361は左右対称なまんたエイのような形状を有して、ヘルニア修復術には望ましい最適の腹膜外作業空間を設ける。バルーン361に設けられた前方に延びる突出部362は、膨張すると、ガイドロッド333の鈍先端331の遠位末端部から遠位方向に切開し、クーパー靭帯の領域の組織を良好に切開するように作用し、また、鼠径輪の周囲で横方向に切開するようにも作用する。左右対称なまんたエイのような形状を利用することにより、バルーン361に広い側部端部すなわちローブ部361a、361bを設けることが可能であるが、この部分は、膨張すると、バルーン361の前方運動により鼠径輪の周囲を下方向に切開させ、更に、バルーン361を楔のように適所に割り入らせる。前方に延びる突出部362は、膨張すると、小型のバルーンのようにクーパー靭帯に向かって下方に切開してゆく。このようにして、ヘルニア嚢に向かって移動する前に、一度で全ての所望の解剖学的構造を剥き出しにして、ヘルニア修復術のために最終切開を実施するための腹膜外作業空間478を得ることが可能となる。このような大きな腹膜外作業空間を設けることにより、手で切開部を前に広げることは不必要となる。バルーンも、処置手順が実施される解剖学的構造に適切に合致するような形状にされているため、必要となるかもしれない手による切開の量を最小限まで低減する。バルーンが特定の形状を有しており、非エラストマー材から形成されているので、切開は所望の位置で起こることになるが、これは、バルーンがエラストマー材から形成されていて、一般に抵抗が最も低い経路を追従する傾向がある場合の事例には必ずしもあてはまらない。更に確実とされるのは、本発明の非エラストマーバルーンを用いて所望の位置で切開が起こることを確保する点であり、これは、図50に例示されているように、恥骨結合部468の下に位置している掘削ロッド333によってバルーンが適所に保持されているせいである。また、粗面化した領域365を設けることにより、粗面化領域は上に位置する組織と摩擦係合し、ローブ部361a、361bが繋留具のような働きをし、バルーン361が膨張した後で変位するのを防止することができるようにしている。
バルーン361の膨張により所望の組織切開の量が執り行われて、腹膜外作業空間を設けた後は、手術室吸引システムの排出ポート(図示せず)内に排出取付け具371を接続することにより、バルーン361が萎ませられる。ピンチクランプ372を取り外して管369を開き、バルーン361に導入されてきた生理食塩水溶液が吸い出されるようにし、図49に例示されているような膨張状態からバルーンを完全に収縮させる。
バルーンが収縮した後、図示のように、手の指で管状部材366を把持して、収縮したバルーン361を切開部452を通して、図49に矢印481で示されている方向に引っ張り出すことができる。必要ならば、ハンドルアセンブリ337は他方の手で保持されてもよい。バルーン361は、引き出されている最中に、そのスリーブ376を、線378に沿って存在している線形穿孔群による破断によって、掘削ロッドすなわちガイドロッド31から分離させる。ガイドロッド331は適所に残留して、既に設けられた腹膜外空間内への容易な入口を保存する。バルーン361はこの時点で廃棄することができる。
バルーン361が除去された後、左手を用いて下位の第2ハンドル部338を把持しながら、右手をハンドルアセンブリ337の上位ハンドル部すなわち第1ハンドル部336に絡ませる。次いで、右手の指をラッチ部材339の両側に絡ませて、第2部分338から第1部分336を取外し、左手で図49Eに例示された矢印482の方向に第2部分338を移動させることができるようにする。第2部分338にはそこに一緒に装着されたカニューレ302と、その中を貫通して延びて皮膚シールアセンブリ311がカニューレ管321に取付けられた導入装置デバイス307とを保有している。これがガイドロッド333上を前進し続けて、最終的には、導入装置部材342の遠位末端部343が所望の位置まで前進させられる。これが達成されるとすぐに、皮膚シールが切開部452に近づくまで、皮膚シールアセンブリ311が滑動しながらカニューレ管321に取付けられたまま一緒に前進させられる。次に、スクリュー本体351はフランジ352に絡ませた、かつ/または、ショルダー359にまで絡ませた手の指で回転させられ、切開部452にねじ込まれ、患者の皮膚と一緒に気密皮膚シールを形成する。良好な皮膚シールが確立されてしまうとすぐに、カラー356を概ね下方向に押してコレット357に係合させて、エラストマー挿入体353とカニューレ管321の間に摩擦グリップを形成することにより、導入装置デバイス307が皮膚シールアセンブリ311に関して固定位置にクランプされる。
カニューレ302が適所に固定された後、鈍塞栓具306は掘削装置すなわち鈍塞栓具デバイス303と一緒に除去することができる。手を使って図49Fに例示されているように矢印483で示された方向にハンドル部336を上方向に引上げ続けるだけで、これが達成される。この引張り運動を継続するにつれて、鈍先端331は導入装置部材342の遠位末端部343に係合し、引出し力が第2ハンドル部338に付与されるようにし、ハンドル部338を自動的にハウジング326から取り外す。これにより、鈍塞栓具デバイス303はカニューレ管321を通して除去することができる。これが可能となるのは、鈍先端331の直径が、カニューレ管321の内部を通過することができ、かつ、ハウジング326に設けられた弁を通過することができる直径だからである。塞栓具先端331を保持しているガイドロッド333を引き出すにあたり、塞栓具先端が継続して導入装置部材342によりガイドされており、従って、カニューレ管321に関して中心に位置決めされた状態に維持されて、カニューレ管321の遠位端323におけるどのような圧迫動作も回避していることが分かる。塞栓具先端331が導入装置部材342に当たるとすぐに、ハンドル部338が自動的にカニューレハンドル326から係合解除される。ラッチ部349は実質的に第2ハンドル部338の内部に埋設されているため、医者には比較的接近し難くなっており、医者が第1ハンドル336が保持しているラッチ部339を作動させることを確実にするが、これは、医者がハンドル部336、338を2段階式に取り外すようになることを確実に行うのに役立つ。
これが達成されてしまった後で、二酸化炭素のようなガス源が止栓弁328に接続される。止栓便328を開いて、図49Gに例示されている破線476で示されているような切開された腹膜外作業空間を二酸化炭素で膨張させることができる。次いで、カニューレ302を利用して、切開された腹膜外作業空間に多様なタイプの機具を導入することができる。膨張ガスは、カニューレ302のハンドル326に設けられた弁機能のせいで逃れることはできない。
別なカニューレを患者の腹部の多様な位置に導入することも可能であり、これらカニューレを通して、付加的な外科手術機具を導入し、腹膜外作業空間で実施されるべき外科手術処置手順を遂行することができる。腹膜外作業空間で達成されるヘルニア修復処置手順の残余の工程は、前述のものと実質的に同一であるため、詳細には説明しない。例えば、陰嚢に入って典型的な間接ヘルニアを形成することで、ヘルニア嚢が患者に形成されてしまったと想定する。ヘルニア嚢は引き出されて、前述の態様で結紮される。その後、前述のような1枚のメッシュを別な部位を通して導入し、ヘルニア嚢が先に通った領域を覆うように巻き広げることができる。次いで、例えばクーパー靭帯などに沿って、メッシュは適所にステープルで鉤留めされる。ヘルニア修復術が完了した後、止栓弁328を開き、腹膜外作業空間に入っていたCO2を大気中に放出することにより、腹膜外作業空間は収縮させられ、腹壁をその正常位置まで戻すことができ、所望の位置に設置されていたメッシュを維持するのを助けることができる。
本発明の装置を用いて腹膜外作業空間を形成することに関連して、ガイドロッド333を適所に位置させて、ロッドがバルーン361の上に在るのが望ましいことが分かっているが、その理由としては、バルーンが膨張しながら巻きを解いている最中でさえ恥骨結合部の下に在る鈍先端331が所望の位置に維持されるため、バルーン切開が適切な領域で起こることを確実にするのに役立つからである。ガイドロッド333をこの態様で位置決めすると、バルーン361はロッドから両方向に外に転がり、膨張している間にもバルーンが下方向に押し下げられるのにも役立つことが確実となる。
装置がユーザーに対して一層親切設計となるようにするために、他の部品に関して手術のために移動させられる部品は色コードが付されており、例えば、移動させるべき部品は黒に着色され、残りの部品は灰色や白色のような別な色にしてもよい。従って、クランプ部材すなわちラッチ部材416は、バルーンカバーアセンブリ316のラッチを解除するために取り外されなければならないので、黒色になっている。同様に、皮膚シールアセンブリ311のカラー356は、カニューレ302を所望の位置にクランプするように移動させなければならないので、黒色になっている。同様に、ラッチ部339、349は、ハンドル部を分離させるのに移動させられなければならないため、黒色である。
バルーンカバーアセンブリ316を除去するのが望ましい場合にバルーンカバーアセンブリを把持するのを容易にする手段として作用するのに加えて、バルーン切開装置301のバルーン361が切開部を設ける平面を視覚的に示すように作用するよう、ウイング396がバルーンカバー316に設けられている。一般に、この切開平面は、ウイング396が存在している平面に平行である平面に位置している。
前述のように、導入装置部材342には塞栓具端面または塞栓具先端が設けられており、これが正常な挿入方向とは反対方向に或る角度で傾斜しており、切開の間に先端が組織を通って前進させられるにつれて、先端が組織の上で動きがとれなくなるような傾向を抑止している。
鈍塞栓具先端331がカニューレ管321の内径よりも小さくなるように寸法設定すると、先端331とカニューレ管321の間で組織が捕縛状態になったり圧迫状態になることがないことを確実にするのに役立つ。更に、前述のように、塞栓具先端331は両方向に先細りにされて中心から遠ざかるにつれて小径となり、先端331とカニューレ管321の間で組織が捕縛状態になる可能性も最小限に抑制することにより、剪断動作が起こらないことを確実にしている。
先の開示内容に関連して、前述のバルーン切開装置は、通例は、毎回使用後に配置されることになるものと想定されている。この場合、経済効率を考えることが望ましく、腹腔鏡検査処置手順で使用した後に、バルーン切開装置の少なくとも或る幾つかの部分を再利用するのが望ましく、本発明に組み込まれたバルーン拡張装置501の別な実施形態が図51から図55に例示されている。同図に例示されているように、ハンドル部336に類似しているハンドル部503を有している、前述のハンドルアセンブリ337に類似しているハンドルアセンブリ502を備えている。バルーン切開装置501の他の部分は、前述のものと同一であってもよいので、図示されていない。ハンドル部503には、超音波接着処理または粘着剤などにより好適な態様で一緒に固定することができる2つの部分506、507が設けられている。ラッチ部材511、512はハンドル部503の両側に設けられており、両部分506、507の陥凹部514を通って外方向に延びている、手の指を絡めるようにした指部分513が設けられている。ラッチ部材511、512は各々にラッチ516が設けられており、ラッチは、部分506、507の内部に設けられた下向きに垂れ下がるリップ518に係合する撓み性のあるスプリング部材517により外方向に塑性変形可能に付勢されている。ラッチ部材511、512は旋回ピン519により部分506と部分507の間に旋回自在に搭載されており、旋回ピンはラッチ部材511、512上に一体形成され、かつ、プラスチックのような好適材料から形成された部分506、507に設けられたボス521の中へ延びている。
プラスチックのような好適な材料から形成されている第1挿入体526および第2挿入体527は、部分506および部分507に取付けられている。金属のような好適な材料から形成された第1ラッチ部材531および第2ラッチ部材532が設けられているが、これらは、挿入体526、527に設けられた陥凹部533、534に載置されている。ラッチ部材531、532は概ねU字型であり、互いに係合状態になるように可塑変形可能に付勢されて、それらの中を貫いて延びる細長いスロット536を形成している。挿入体526、527と一体形成されている直立式レッグ538が挿入体526、527の矩形空間539に設けられて、図54の破線で例示されているように、ラッチ部材531、532の運動により、レッグ538の上末端部を屈曲させることができる。
ガイドロッド541が設けられているが、その遠位末端部542にも環状陥凹部533が設けられているという点を例外として、これはガイドロッド333と類似している。遠位末端部542には食付き部544と、食付き部544を通って延びる1対の互いに対向する平坦部546とが設けられている。ガイドロッド541は、部分506、507に形成された半円形陥凹部により画定されている穴551と、挿入体526、527の半円形陥凹部により画定された穴552とを通って延びている。穴552よりも径が大きく、挿入体526、527の半円形陥凹部により形成された大きな穴553が設けられており、この穴は押しボタン556を受容し、部分506、507に設けられた半円形陥凹部により画定されている穴557を通って延びている。皿型陥凹部または凹状陥凹部558が部分506、507に設けられており、手の指が押しボタン556に絡むのを容易にしている。
押しボタン556には穿孔561が設けられており、これは、ガイドロッド541の遠位末端部542を受容することができるような寸法に設定されている。押しボタンには横方向に延びるスカート部562が設けられており、スカート部は互いに180°の方向に延びているとともに遠位方向内向きに延びるカム機能面563が設けられており、このカム機能面は、図51に例示されているように、略V字型である先端564で終端している。先端564は、U字型部材531、532により形成されているスロット536に入るのに適しているように形成されている。従って、押しボタン556を押し下げると、先端564が前進する態様でスロット536に入り、U字型部材が互いから遠ざかるように付勢し、先端が保有しているカム機能面563をガイドロッド541の真上の領域と真下の領域でU字型ラッチ部材531、532に係合させるようにしているため、ガイドロッド541はU字型ラッチ部材531、532から解放されて、ガイドロッドをハンドル部503から引き出せるようにしている。ガイドロッド541の解放により、バルーン切開装置501の残余の部分からガイドロッド541が分離させられるようになり、ハンドルアセンブリ502とこのアセンブリが保持している他の部分をガイドロッドから分離させることができるようになっている。その後、ガイドロッド541、バルーン361、バルーンカバーアセンブリ316は廃棄処理することができる。他の部分が殺菌処理に耐えるのを確実にするために、ポリスルホンのような好適な可塑材からなるプラスチック製の再生利用部品を形成するのが望ましいかもしれない。
前述の内容と関連して、構成にちょっとした変更を施すことにより、バルーン切開装置のかなり多数の部品を節約して、殺菌処理後の再利用に付すことが可能となることが分かる。清浄にするのが極めて困難である部品のみが、1回きりの使用後に廃棄される。
腹腔鏡切開装置の別な実施形態が図56から図69に例示されている。理解を助けるために、図56から図69の幾つかの要素は、先の図面で使用された参照番号と同一の参照番号で言及されている。アセンブリ700はカニューレを備えた外科手術用切開具であり、腹腔鏡を用いた外科手術処置手順の最中に使用されて、本発明の先に開示された実施形態と関連して説明されているように、組織層を切開することができる、手動操作式の外科手術機具の働きをする。アセンブリ700は、掘削装置306が取付けられたカニューレ302を備えている。掘削装置すなわちガイドロッド306は、鈍先端塞栓具331と、掘削ロッド333と、掘削ロッドガイドアセンブリ600とから構成されている。腹腔鏡検査装置はまた、特に図56および図57に例示されているように、皮膚シールアセンブリ701、バルーンアセンブリ312、バルーンカバーアセンブリ316を備えている。
カニューレ302は、近位末端部322および遠位末端部323を有している剛性プラスチックから形成されたカニューレ管321を備えている。流路324すなわち管腔が近位末端部322から遠位末端部323まで延びている。カニューレハウジングすなわちハンドル326は、近位末端部に直接成形するといったような好適な手段で近位末端部に取付けられている。米国特許第5,324,270号に開示されているように、また、その開示内容は本明細書に引例として援用されているが、ハンドル326は第1の内部シール部材と第2の内部シール部材(図示せず)を備えており、この場合、一方のシール部材はダックビル弁として作用し、他方のシール部材は機具シールとして作用する。ハウジングにはルアー型の取付け具327が設けられており、この取付け具はダックビル弁から遠位にあるハウジングの内部と連絡状態にあり、また、カニューレ管321の通路324とも連絡状態にある。
カニューレ管321の遠位端部を取り囲んでいる、すなわち、包囲しているのは、皮膚シールバルーン702として作用する円環形状のバルーンである。これは図60および図61に最良に例示されている。収縮状態では、皮膚シールバルーンは、カニューレ管の外側と概ね同じ直径である。膨張状態では、皮膚シールバルーンは、カニューレ管321の直径の概ね2倍から3倍の直径である。代替の実施形態では、皮膚シールバルーン702は異なる形状と異なる寸法にして、特定の応用例の必要に適うようにしてもよい。皮膚シールバルーンの内容積部は、カニューレ302の上面に配置された皮膚シール流体ポート704と流体連絡状態にある。流体としては、空気、液体、または、ゲルのようなタイプの材料がある。一実施形態では、外側カニューレ管321は図示しない内側カニューレ管の外径部を部分的または完全に包囲し、それにより、皮膚シールバルーン702と皮膚シールポート704の間で前述の2つの管の間の環体を介して流体連絡を達成している。これの代わりとして、皮膚シールポート704と皮膚シールバルーン702の間の流体連絡は、カニューレ管321の壁の管腔を通して行われてもよい。図60および図61には、異なる寸法設定にされた、或いは、カニューレの近位端に異なる直径を有する挿入体を受容させるようにする径違い継手715である。
皮膚シールバルーン702に流体を容易に入れさせ、皮膚シールバルーンの収縮が望まれるような時まで膨張状態の皮膚シールバルーンから流体の流出を防止するために、どのような好適な装置を皮膚シールポート704に接続してもよいし、どのような装置をそれと一体成形してもよいものと思われる。機械的に開くことができるチェック弁がこの目的で有用となる。このような装置としては、図58に例示されているように、1つの可能なコネクタ手段としてのホースコネクタ棘状体、管ピンチオフ装置、または、注射器を有している止栓弁328があるが、これには限定されない。
カニューレ皮膚シールクランプ706はカニューレ管321上に載置されており、カニューレの拡大近位端327と皮膚シールバルーン702の中間のカニューレ管上であればどの軸線方向の位置であれ、ユーザにより選択的に設置される。一実施形態では、カニューレ皮膚シールクランプ706は、カニューレ皮膚シールクランプをカニューレ管321に沿った特定の位置に固着させる固着用装置710と、患者の皮膚に押し当てて大雑把な流体密封皮膚シールを更に確実にする弾性皮膚接触部708とを備えている。例示されているように、弾性の皮膚接触部708は、カニューレ管321の周囲に円形状に構成された発泡材の管状部を備えている。粘着剤または何か別な接続手段が固着用装置710を弾性の皮膚接触部708に接続させる。皮膚シールクランプ706と皮膚シールバルーン702の用途は、後段でより詳細に説明される。
米国特許第5,324,270号に記載されているように、カニューレ302は掘削装置306を受容するようになっている。
掘削装置306には、図示されているように(図62を参照のこと)概ねオリーブ形状でプラスチックのような好適な材料から形成された鈍先端331が設けられている。オリーブ形状の先端331は、ステンレス鋼のような好適な材料から形成された掘削ロッドすなわちシャフト333の遠位末端部332上に成形されている。鈍先端331は、外径がカニューレ管321の内径よりもわずかに短くなるような寸法に設定されている。
ロッドすなわちシャフト333の近位末端部334はハンドル部336がその上に取付けられている。ハンドル部336はカニューレハウジング326の近位端のハンドル部と嵌合するようになっている。ハンドル部336およびカニューレハウジング326は、ラッチ手段(図示せず)の使用により取外し自在に接続することが可能であり、ラッチ手段は、ハンドル部336の両側に配置された付勢されたラッチ部材339により作動されるようになっており、更に、ハンドル部を握っている手の指を絡めてラッチ解除するようになっている。
従って、カニューレハウジング326には、ハンドル部336を取外し自在に接続するようにしたラッチ手段(図示せず)が設けられている。カニューレハウジング326はカニューレハウジングの両側に配置されたラッチ受容部材349を有しており、このラッチ受容部材がハンドル部336のラッチと嵌合してハンドル部をカニューレハウジングと取外し自在に接続させることができる。
図62および図63を参照すると、掘削ロッドガイド600は掘削ロッドの鈍先端331と掘削装置306のハンドル336との中間のロッドに位置している。掘削ロッドガイド600は、スリーブ602、テーパ状端部カラー604、棚状内側カラー606、拡張/収縮フィンガー610を備えている可動ガイドカラー608を備えている。各局面をここで詳細に説明してゆく。
スリーブ602は、掘削ロッド333の外径よりも僅かに大きい内径を有している中空の管部を備えている。スリーブは、掘削ロッド333の長さに沿って長軸線方向に自由に移動する。装置の使用前と、装置の使用中で掘削装置306を除去する前までは、スリーブ602はカニューレ302の内部に広く載置されている。スリーブ602の直径は掘削ロッド333の直径よりも僅かだけ長いのが有利である。このように、スリーブの直径は十分に小さいので、殺菌処理と貯蔵の間にカニューレ302のダックビルガスシールが永久ひずみを生じることはない。ダックビルシールの塑性変形により、吹き込みガスは外科手術処置手順の後段で患者体内から逃げ出ることができる。
スリーブ602の遠位端部にはテーパ状端部カラー604が搭載されている。テーパ状端部カラー604は図62から図63に最良に例示されている。図示されているように、テーパ状端部カラー604はスリーブ602の遠位端に恒久的に接続されている。テーパ状カラー604の内径はスリーブ602の外径と概ね同一である。掘削ロッド333を後退させている間、掘削ロッドの遠位端上の鈍先端331がテーパ状端部カラー604に接触し、それにより、スリーブ602をカニューレ302から近位方向に引き出す。掘削ロッドガイド600の動作を以下により詳細に論じる。
内側カラー606も、図63に例示されているように、スリーブの遠位端部から近い位置でスリーブ602に装着されている。近位方向から遠位方向までの間に、内側カラー606はテーパ状部612、第1ショルダー部614、第2ショルダー部616を備えている。テーパ状部612は、スリーブ602の外径と概ね同一である直径から、第1ショルダー部614よりも概ね大きい直径へと傾斜している。第1ショルダー部614の外径は、第2ショルダー部616の外径よりも概ね大きい。第2ショルダー部616の外径は、第1ショルダー部614の外径とスリーブ602の外径の概ね中間である。端部カラー604と内側カラー606の外径は、カニューレ管302の内径よりも短い。
図64および図65を参照すると、拡張可能なフィンガー610を備えている可動ガイドカラー608は端部カラー604と内側カラー606との概ね中間に載置されており、同様に、掘削ロッド333を包囲している。可動ガイドロッド608は、近位端にフィンガー610を有している中空の管状部を備えている。ガイドカラー608の内径には段差が設けられており、近位の内径618は端部カラー620の外径よりも短くなるようにしている。ガイドカラー608の遠位の内径618は端部カラー604の外径よりも長い。このような段差を設けた構成により、ガイドカラーは、内側カラー606で第2ショルダー614の段差を設けた端縁に接触しているフィンガー610によりガイドカラーが近位方向へそれ以上移動するのが防止されている第1の位置と、端部カラー604の近位端縁に接触しているガイドカラー606の内径618をより短くすることにより設けられた棚部によりガイドカラーが遠位方向にそれ以上移動するのが防止されている第2の位置との間で移動することができる。この第1の位置と第2の位置の重要性は、以下により詳細に論じられている。
可動ガイドカラー608は、遠位端部でのみガイドカラーに接続されている片持ち梁状の部分から形成されたフィンガーを有して、幾分可撓性のあるプラスチックまたはナイロンのようなタイプの材料から構成されているのが好ましい。別な実施形態では、フィンガー610は、或る態様の機械加工プロセスでフィンガーとフィンガーの間から材料を除去することにより形成され、それにより、近位方向に延びているフィンガーを設けている。このような構成により、各フィンガー610は、内側カラー606の第2ショルダー部616の上に拡張するのに十分な程度まで、放射方向外向きに撓むことができる。ガイドカラー608とスリーブ602の動作を以下により詳細に説明する。
ガイドカラー608のフィンガー610が内側カラー606の第1ショルダー614の周囲で拡張しているときには、ガイドカラーの外径がカニューレ管321の内径よりも大きくなることに注目するべきである。従って、ガイドカラー606は、カニューレ管の内径よりも大きいので、カニューレ管321の中に滑り込むことはない。同様に、端部カラー60の近位端の棚部630がガイドカラー608の内径部の棚部632に接触しているので、スリーブ602と端部カラー604および内側カラー606はカニューレ管321の内部では運動を阻止されている。ガイドカラー608の直径を減じるために、ガイドカラーはスリーブ602および内側カラー606と関連して遠位方向に移動しなければならないため、ガイドカラーのフィンガー610は一般に第2ショルダー616の上に載置されることになるが、この時、第2ショルダーは第1ショルダー614と比べて径が低減されている。
ガイドカラー608の運動は、一般に、接続状態にあるスリーブ602と、ガイドカラーに関連している端部カラー604との運動により達成される。このような運動は、掘削ロッド331をカニューレ302を通して近位方向に移動させている時に鈍先端331の近位端332により及ぼされる力により達成されるが、この間、ガイドカラー608はカニューレ管の第1ショルダー614上のフィンガー610により近位方向に動くのを阻止されている。掘削ロッド333に近位方向へ十分な力を付与した後、鈍先端331はスリーブ602と、そこに接続された内側カラー606とを移動させるが、この時、十分な距離によりガイドカラーフィンガー610を第1ショルダー614から第2ショルダー616へと滑らせる。第2のショルダー616は第1のショルダー614よりも外径が小さいので、ガイドカラー608の外径は、カニューレ管(管腔)321の内部のその管を通って滑動するのに十分なだけ低減されている。
別な言い方をすると、鈍先端331は、カニューレ管321の中に移動する直前には、端部カラー604と接触している。ガイドカラー608は適所に留まり、鈍先端331がカニューレ管に入る準備ができるまで、カニューレ管321に嵌合することができない状態にある点で有利である。これにより、掘削ロッド引出し過程の全期間にわたって、掘削ロッド333と鈍先端331が望ましい態様で中心に位置決めされ、鈍先端とカニューレ管321の遠位端との間の患者の体組織を切り取ってしまう、或いは、破断してしまう機会が更に減る。鈍先端331の近位端により、スリーブ602に接続されている端部カラー604に圧力を付与すると、ガイドカラー608のフィンガー610が強制的に第1ショルダー614から第2ショルダー616へ滑動させられる。フィンガー610の近位端を径が減じられた第2ショルダー616へ移動させることで、フィンガーはより小径のショルダー616の位置に着くことができ、今度はこれにより、ガイドカラー608がカニューレ管321の中に嵌合することができる。この態様で、ガイドカラー608は適所に留まったまま、そこに鈍先端331が接触するまで、掘削ロッド333を中心に位置決めして案内をする。
バルーンアセンブリ312は、ポリウレタンのような好適なタイプの非エラストマーの医学等級(medical grade)のプラスチック材から形成されたバルーン361を備えている。バルーン361は、平面的に見た時には、ガイドロッドを中心として左右対称なまんたエイの形状を有していると特長付けることができ、また、実質的にバルーン361の幅よりも狭い幅を有している、前方に延びる丸み付けされた突出部362が設けられていてもよい。バルーン361は、第1シートすなわち上位シート363と同定することができる1枚以上のシート材と、第2シートすなわち下位シート364と同定される1枚以上のシート材とから構成されており、これらは所望の形状に断ち落とされて、それぞれの端縁が熱シールなどにより好適な態様で一緒に接着されて、図57に例示されているように収縮されたときには、概ね平坦な形状を有しているバルーンを形成する。
生理食塩水溶液のような液体などの好適な媒体で切開バルーンを膨張させる手段が設けられており、該手段は、2種のシート363、364の間でバルーンの中へ延びている可撓性の管366から構成されており、この管と一緒に流体密封シールを形成している。バルーンの内部は、管366を通して流体を導入することにより膨張および収縮させることができる。従来のピンチオフクランプ372が管369に取付けられて、流体流を制御する。管366は、任意で、アセンブリ上の1個以上のスロット(図示せず)の中で取外し自在に維持されるようになっている。代替の実施形態では、ピンチオフクランプ372は、要素328として例示されているような止栓弁と置換されてもよいし、或いは、管の内部で流体の流れを制御することのできるどのような他の弁様の装置で代用してもよい。一実施形態では、止栓弁は端部が棘状にされたコネクタまたはスクリュー型のコネクタを有しており、医療用管または他の医学装置に効率的かつ経費削減に役立つ接続を得るようにしている。
切開バルーン361を掘削ロッドすなわちシャフト306に着脱自在に固着させる手段が設けられており、該手段は、バルーン361の長さに沿って延び、かつ、頂面側と呼ばれるバルーン361の一方側でバルーン361の概ね中心位置に配置された、細長い管状の部材すなわちスリーブ376を備えていてもよい。管状部材376には通路377が設けられており、この通路を通して、掘削ロッドまたはガイドロッドすなわちシャフト333が延在している。前述のように、この管状部材すなわちスリーブ376は、頂面シート363に接着されている別個の部材として形成することができ、或いはその代わりに、頂面シート363と一体形成されると同時に2つの熱シールが上下に設けられて、通路377を中に有しているバルーンスリーブ376を形成することもできる。管状部材376には、管状部材376の線378に沿って延びる、互いに間隔を設けた細長いスリットまたは穿孔(図示せず)を設けて、後述するように、掘削ロッド333からバルーンを分離するのを容易にすることもできる。このような構成では、掘削ロッドすなわち鈍切開具または塞栓具306がバルーン361の上に位置して、後述する有利な特性を得ることが分かる。
図67および図68を参照すると、バルーンカバーアセンブリはバルーンカバー316、および、吹き込みポートまたは皮膚シールバルーンポートのいずれかに接近するために利用される流体ポート328と704のうち少なくともいずれか一方を被覆するように構成されたバルーンカバーロック/ポートシールド800とを備えている。代替の実施形態を論じるために、バルーンカバーアセンブリはバルーンカバー管316と、バルーンカバーロック/ポートシールド800とを要素として含んでいる。
バルーンカバー316は上述のバルーンカバーと概ね同一である。図57および図58に例示されているように、バルーンカバーアセンブリ316は、プラスチックのような好適な材料から形成されている半剛性管381を備えており、更に、近位末端部382と遠位末端部383が設けられている。該アセンブリには穿孔384が設けられており、この穿孔は近位末端部382から遠位末端部383まで延在している。管381には弱化された領域が設けられており、図57と図58で分かるように、この領域は管381の底面側で遠位末端部383から近位末端部382まで延びている部分スリットの様式を呈している。管381な切頭状に成形され、穿孔384の軸線に関して、例えば45°などの好適な角度で延びている。
バルーンカバーアセンブリ316はバルーンカバーロック/ポートシールド800を備えており、これは図示されているように別個の部品として形成されてもよく、また、金属クリップ、プラスチック弁、粘着剤、熱接着剤、または、これら以外のどのような態様であれ当業者には公知の接続具802により、管381の近位末端部382に固着される。代替の実施形態では、バルーンカバーおよびバルーンカバーロック/ポートシールド800は単一の材料片から一体形成されている。
バルーンカバーロック/ポートシールド800にはプラスチックのような好適な材料から形成されたテーパ状本体810が設けられており、これは、図67に例示されているように、底面側で開放状態になっており、断面が半円形状である長軸線方向に延びる陥凹部812を接近可能にしている。陥凹部は凹状であって、本発明の流体ポート327および流体ポート704のうちの少なくとも一方を被覆するのに十分なだけの距離に亘って近位方向に延びている楕円形状の外郭部を形成している。好ましい実施形態では、バルーンカバーロック/ポートシールド800は両方の流体ポートを被覆している。
1対の互いに対向する顎部816(図67および図68)がバルーンカバーロック/ポートシールド800の両側に設けられている。顎部816はバルーンカバーロック/ポートシールドの陥凹外郭部から延びて、弓状カム面820が構成されている。バルーンカバーロック/ポートシールド800のカム面820はカニューレ管321の丸い外面の周囲で撓み、同外面を把持することにより、バルーンカバーロック/ポートシールドをカニューレに固着させ、或いは、カニューレに対して締付け固定する。バルーンカバーロック/ポートシールドを除去するために、カニューレ管321を押圧しながら取り囲む2つの互いに対向する顎部820により及ぼされる摩擦嵌合に打ち勝つように、ユーザはバルーンカバーロック/ポートシールド800上のリフトフック822にカニューレから離れる方向に十分な圧力を付与する。次いで、近位方向に引張って管をその弱化領域で分断させることにより、バルーンカバーは除去することができる。
上述の態様でバルーンカバーロック/ポートシールド800を形成すれば、バルーンカバー381を除去する前に、流体ポートを遮断し、流体ポートへの接近を防止するという利点が得られる。このような構成は、バルーンカバー804を除去する前にカニューレ先端のバルーンが予期せず膨張するのを防止するとともに、装置のポートを損傷または汚染物から保護する。
図56から図68に例示されている装置と関連して腹腔鏡を用いたヘルニア修復術用の解剖空間を拓く方法を実施する際の外科手術用バルーン切開装置700の動作と用途は、図69Aから図69Gに示されている例示図と関連づけて、ここで以下のように簡単に説明することができる。本件方法に関与している医者は、組織の直接視覚化か、または、手の触診のいずれかにより、切開されるべき適切な組織平面を識別する。ここでは、患者451にヘルニア修復術を実施するのが望ましいと想定するとともに、外科手術による修復術を実施するための腹膜外作業空間を設けるのが望ましいと想定する。医者は患者の皮膚の臍または臍の僅か側方に小さな切開部452を設ける。次いで、開創器(図示せず)を利用して、切開部を開いたままにし、臍すなわちヘソの両側で患者の身体の長軸線方向に延びている腹直筋を探り当てる。腹直筋鞘が探り当てられ次第、先に設けた切開部を通して、腹直筋鞘または直筋に切開部を設ける。次に、医者は図69Aに例示されているようにバルーン切開アセンブリ700を把持し、鈍先端331を切開部に導入し、後腹直筋鞘の前壁に係合させる。次いで、案内として後腹直筋鞘を利用することにより、矢印453によって閉められているように、バルーン切開具アセンブリ700を下位方向に、2組の腹直筋に概ね平行に前進させ、組織を分離させながら、横筋筋膜に沿って弓状線を越えて恥骨結合部のレベルまで渡す。これはバルーン切開具アセンブリ700を用いて容易に達成することができるが、その理由は、管状カバー381に設けられた顎部816をカニューレ管302のシャフトの周囲に据え置かせることで、バルーンカバーアセンブリ316が装置のカニューレ部材302の遠位末端部にラッチされ、かつ、同末端部に概ね堅固に接続され、医者が組織平面に沿って装置を前進させることができる程度に十分堅固な接続を得ているからである。
医者が自己の手を使って患者の腹部領域を触診することにより、鈍先端331が前進させられて恥骨結合部に当たった時に鈍先端の感触を得ることで、鈍先端331の移動を確実に行うことは容易となる。次いで、バルーン切開具アセンブリ700は更に少量だけ前進させられて、鈍先端331が恥骨結合部468の下方に降りるようにする。
次いで、医者はバルーンカバーロック/ポートシールドを持ち上げてカニューレ管321の周囲から顎部816の係合を断ち、それにより、顎部をカニューレ302から取り除くことができる。バルーンカバーアセンブリ(316)を図69Bの矢印454の方向に後退させると、患者の体内でバルーンが剥き出しとなる。バルーン361は掘削シャフトすなわちロッド336により適所に保持され、管状カバー381の底面に設けられたスリット386を通って外に出る。このように、バルーンカバーは破裂鞘部材として作用する。一実施形態では、バルーン膨張管366は装置のスロット(図示せず)に保持されるため、バルーンカバーアセンブリ316が除去される時に、バルーン膨張管が縺れてしまうことがない。これで、側部端部が集められて内方向に巻かれたバルーン361が剥き出しとなる。ロール461は、巻かれる時には半時計方向と時計方向に巻かれるため、両ロールが掘削ロッド333に隣接して存在するようになる。また、後述するように最適な切開部を設けるために、巻上げが起こる前に、前方に延びている突出部362は、存在している場合には、折畳み線471に沿って内向きに折畳まれ、横方向に延びているローブ部も折畳み線472に沿って内向きに折畳まれる。
バルーンを膨張させるために、ピンチオフクランプ372または他の弁が開かれて、生理食塩水溶液を包含している従来型の注射器476が管または弁に接続される。次いで、注射器466が矢印467により示されているように作動され、生理食塩水溶液を注射器476から管状部材366に導入し、更に、バルーン361の内部に導入し、徐々にバルーンを膨張させる。弁またはピンチオフクランプ372は、注射器466が除去される時には生理食塩水溶液が弁またはクランプから漏出し得ないことを確実にする。注射器476は、空になった後で、取り外されてから生理食塩水溶液で再充填され、この溶液は同じ態様でバルーンに導入されて、バルーン461の側部端部が完全に巻を解かれた状態になるまで、掘削ロッド333の両側で図50に例示されているように両方向に端部の巻を解かせる。通例は、バルーン361に完全に巻きを解かせて図50に例示されているような膨張状態を取らせるのに、数本の注射器分の生理食塩水溶液が必要となる。バルーンは、充満されて巻きを解いていくにつれて、継続して腹膜の上に位置する組織を分断すなわち切開し続け、腹膜とその上の層との間に腹膜外作業空間を設ける。代替例として、生理食塩水溶液のような液体の代わりに、ガスを利用してバルーンを充満させてもよい。
前述のように、平面図にした場合のバルーン361は左右対称なまんたエイのような形状を有しており、ヘルニア修復術のための所望の最適な腹膜外作業空間を設ける。前方に延びている突出部362は、バルーン361に設けられている場合には、ガイドロッド33の鈍先端331の遠位末端部から遠位方向に切開し、クーパー靭帯の領域の組織の良好な切開を施すよう作用するとともに、鼠径輪の周囲で横方向に切開するようにも作用する。左右対称のまんたエイのような形状を利用することにより、バルーン361にその幅方向両側部の端部すなわちローブ部361a、361bを設けることが可能であり、これら端部すなわちローブ部は、膨張すると、バルーンの前方向への運動によって鼠径輪の周囲を下方向に切開するとともに、バルーン361を楔のように適所に割り入らせる。前方に延びる突出部362は、膨張すると、クーパー靭帯の周囲を下方向に切開する。このように、ヘルニア嚢を減らし、ヘルニア修復術を進める前に、一度で所望の解剖学的構造の全てを露出させる腹膜外作業空間478を得ることが可能となる。このような大きな腹膜外作業空間を設けることにより、通常は、切開部を手で前に広げることは不必要である。バルーンは、処置手順が実施されることになる必要な解剖学的構造に適切に合致するような形状にされるのが好ましい。このため、バルーンは多様な異なる形状および/または寸法を採ることがある。バルーンは特定の形状を有しており、非エラストマー材から形成されているので、切開は所望の位置で起こることになるが、これは、バルーンがエラストマー材から形成されていて、一般に抵抗が最も低い経路を追従する傾向がある場合の事例には必ずしもあてはまらない。更に確実とされるのは、所望の位置で切開が起こることを確保する点であり、これは、図50に例示されているように、恥骨結合部468の下に位置している掘削ロッド333によってバルーンが適所に保持されているせいである。
バルーン361の膨張により所望の組織切開が行われた後で、排出用の取付け具371を手術室の吸引システムの排出ポート(図示せず)内に接続することにより、バルーンが萎まされる。ピンチクランプ372を緩めて管369を開放し、バルーン361に導入されていた生理食塩水溶液、空気、または、ゲルが吸い出されるようにし、図69Cに例示されているような膨張状態からバルーンを完全に収縮させる。所望されれば、吸引取付け具、Y字型取付け具、チェック弁を1個の止め栓で代用することもできる。
バルーン361が収縮した後で、図示されているような充填管366によりバルーンアセンブリ312を把持し、切開部452を通して図69Dに矢印481で示されているような方向に収縮したバルーンを引き出すことができる。他方の手でハンドルアセンブリ337を適所に保持することができる。線378に沿って並んでいる線形の穿孔を破ることにより、バルーン361は、引っ張り出されながら、そのスリーブ376が掘削ロッドすなわちガイドロッド331から分断される。ガイドロッド331は適所に残り、設けられた腹膜外空間への容易な入口を保存する。バルーン361は廃棄処分される。
バルーン361を除去した後で、左手を使ってカニューレ302を握りながら、右手をハンドルアセンブリの上位ハンドル部すなわち第1ハンドル部336に絡ませるようにしてもよい。次いで、右手の指を両側のラッチ部材339に絡ませて、カニューレ302からハンドル336を取外し、カニューレを切開部の中へと図69Eに例示されている矢印42の方向に前進させることができる。ガイドロッド333を引き続き除去し、皮膚シールの前方運動を進めて所望の位置に到達させる。
皮膚シールバルーンが組織の2つの切開層の間に位置している場合には、図69Fに例示されているように、皮膚シールバルーンはバルブまたは注射器を用いて膨張させられ、皮膚シールアセンブリ701の弾性の皮膚接触部708は適所に移動させられて、適所にロックされる。皮膚シールバルーン702からガスが逃げ出すのを防止する措置工程が採られる。これには、止め栓の作動、または、従来型のチェック弁の使用が含まれることがあるが、これらに限定されない。
流体密封シールを確立した後で、掘削ロッド333はカニューレから完全に取外すことができる。皮膚シールを確立した後で掘削ロッド333を除去すれば、膨張状態の皮膚シール702がカニューレの遠位端の附近から組織を変位させるので、掘削ロッドの鈍先端331とカニューレ302の遠位端縁との間で組織が圧迫される恐れは更に減る。掘削ロッド333が患者から除去される時には、組織切開バルーンにより設けられた空間からガスが逃げ出すのを、ダックビルガスシールが防止する。
図69Fに例示されているように、矢印483で示された方向にハンドル部336を後退させ続けることで、カニューレ321と患者451からの掘削ロッド336の除去が達成される。この引張り運動を続けると、鈍先端331は掘削ロッドガイドアセンブリ600の遠位端に係合し、引出す力が端部カラー604に付与されるようにすることで、第1ショルダー部614からフィンガー610を自動的に外れさせる。これにより、掘削ロッドガイドアセンブリ600を掘削ロッド333と一緒にカニューレ管321を通して除去することができる。これが可能になるのは、フィンガーが第2ショルダー部616へと降りた時には、鈍先端331の直径が、カニューレ管321の内部を通過できるとともにハウジング326に設けられた弁を通過できる大きさになっているからである。掘削ロッドガイドアセンブリ600を保持しているガイドロッド333を引き出す際には、ロッドは継続的にガイドカラー608とガイドスリーブ602により案内され、従って、カニューレ管321に関して中心に位置決めされたままになり、カニューレ管321の遠位端323におけるどのような切断動作も回避することになるのが分かる。ガイドカラーフィンガー610は実質的に掘削ロッドガイドアセンブリ600の遠位端に位置しており、従って、医者には接近できず、掘削ロッド333の鈍先端331がカニューレ管に入りかける間際まで、医者がカニューレ管321の中にガイドカラー608を移動させない、或いは、移動させることができないことを確実にしている。
掘削装置306と掘削ロッドガイドアセンブリ600の取外しを達成した後で、二酸化炭素のような吹込みガス源が止栓弁328に接続される。止栓弁328を開いて、図69Gに例示された点線476で示されているような切開腹膜外作業空間に二酸化炭素を吹き込むことができる。次いで、カニューレ32を利用して、多様なタイプの器具を切開された腹膜外作業空間に導入することができる。膨張に使ったガスは、カニューレ302のハンドル326に設けられた弁とシールのせいで、逃げ出すことはできない。
腹膜外作業空間で実施されるべき外科手術処置手順を施する目的で付加的外科手術用機具を導入する経路となる患者の腹部の多様な位置に、別なカニューレを導入することができる。腹膜外作業空間で達成されるべきヘルニア修復処置手順の残りは、前述のものと実質的に同一であるため、詳細には説明しない。例えば、ここでは、陰嚢に入って典型的な間接ヘルニアを形成することで、ヘルニア嚢が患者に形成されてしまったと想定する。ヘルニア嚢は引き出されて、前述の態様で結紮される。その後、前述のような1枚のメッシュを別な部位を通して導入し、ヘルニア嚢が先に通った領域を覆うように巻き広げることができる。次いで、例えばクーパー靭帯などに沿って、メッシュは適所にステープルで鉤留めされる。ヘルニア修復術が完了した後、止栓弁328を開き、腹膜外作業空間に入っていたCO2を大気中に放出することにより、腹膜外作業空間は収縮させられ、腹壁層をそれぞれの正常位置まで戻すことができ、ヘルニア部位を覆って設置されていたメッシュを維持するのを助けることができる。
本発明の装置を用いて腹膜外作業空間を形成することに関連して、ガイドロッド333を適所に位置させて、ロッドがバルーン361の上に在るのが望ましいことが分かっているが、その理由としては、バルーンが膨張しながら巻きを解いている最中でさえ恥骨結合部の下に在る鈍先端331が所望の位置に維持されるため、バルーン切開が適切な領域で起こることを確実にするのに役立つからである。ガイドロッド333をこの態様で位置決めすると、バルーン361はロッドから両方向に外に転がることが確実となる。
装置がユーザーに対して一層親切設計となるようにするために、他の部品に関して手術のために移動させられる部品は色コードが付されており、例えば、移動させるべき部品は黒に着色され、残りの部品は灰色や白色のような別な色にしてもよい。この例では、ラッチ部339、349は、ハンドル部を分離させるのに移動させられなければならないため、黒色である。
鈍塞栓具先端331がカニューレ管321の内径よりも小さくなるように寸法設定することと、塞栓具アセンブリ600の動作とは、先端331とカニューレ管321の間で組織が捕縛状態になったり圧迫状態になることがないことを確実にするのに役立つ。更に、前述のように、塞栓具先端331は両方向に先細りにされて中心から遠ざかるにつれて小径となり、先端331とカニューレ管321の間で組織が捕縛状態になる可能性も最小限に抑制することにより、剪断動作が起こらないことを確実にしている。
止栓弁を利用してガスの侵入と、皮膚シールバルーン702および切開バルーン312からのガス排出とを制御する場合には、先行技術のハーネスに優る幾つかの利点として、使用が簡単であること、接続がより簡単であること、経費がより低いことが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。多様なコネクタを止栓弁の開口部に取り付けて、多様なホース、ポンプ装置、または、注射器への接続を容易にすることができる。これらは具体例として、スクリュータイプのコネクタ、棘状のコネクタ、或いは、クランプ型のコネクタを含む。弁、シール、コネクタ、クランプ、管が当業者には公知であり、それゆえに、ここではそれ程詳細には説明されていない。
前述の事項から、非エラストマーバルーンを使用して組織を切開することにより、腹壁と腹膜との間に腹膜外作業空間のような解剖空間を拓くのに特に好適である装置および方法を提供しているのが分かる。バルーン切開装置は、かかる解剖空間を拓いて、特にヘルニア修復術用の腹膜外作業空間を拓く際にその装置の使用を容易にする多くの特性を有している。先の発明は、理解を明確にするために、例示と具体例により或る程度詳細に説明されてきたが、添付の特許請求の範囲に入る変更および修正を実施することができるのは明瞭である。ここに論じられている各実施形態の各特性と、ここに挙げられた各引例の各特性は他の実施形態の特性と組み合わせて採用することができることも理解されるだろう。
本発明を組み入れた腹腔鏡装置の側面部分断面図である。 図1の線2−2に沿って破断された断面図である。 図1に例示された装置の一部を形成しているトンネルシャフトが図1に例示された装置から除去された後を示している側面部分断面図である。 図3の線4−4に沿って破断された断面図である。 トンネルロッドに固着された図1の装置で利用される膨張可能なバルーンの等角図である。 図5の線6−6に沿って破断され、折畳まれていたバルーンが広がって解剖空間を拓いている態様を点線で示した断面図である。 腹臥した状態の人体の下腹部を例示し、本発明の腹腔鏡装置を利用して腹膜前空間を貫いてヘルニア修復術を実施する態様を示した部分平面図である。 図7に例示された人体の下腹部空洞の矢状面を例示し、本発明の装置が腹膜前空間に導入されているのを示した図である。 図8に類似しているが、スリーブが装置から除去されていると同時にバルーンが膨張している状態を示した図である。 図8に類似しているが、バルーンが収縮して除去されている状態を矢状面で示した図である。 図8に類似しているが、掘削用シャフトを除去している状態を矢状面で示した図である。 パッチが本発明に組み込まれたところを例示する等角図である。 図12に例示されたパッチの側面立面図である。 図12および図13のパッチが巻き上げられて、略円筒の形状を呈しているのを例示した等角図である。 修復されるべきヘルニアのヘルニア嚢を矢状面で例示した図である。 図17の巻き上げ状態のパッチが導入装置のロッドにより腹膜前空間に導入される際に通る導入装置を矢状面で例示した図である。 図16に類似しているが、ヘルニア嚢にパッチを取付けているところを矢状面で示した図である。 図17に類似しているが、ヘルニア嚢の切開とパッチの巻き戻しを矢状面で例示した図である。 ヘルニア修復を施すようにパッチが適所に位置しているところを矢状面で示した図である。 本発明の装置と併用するためのパッチが配備されたバルーンの別な実施形態を例示した等角図である。 図20の線21−21に沿って破断された断面図である。 図23の線22−22に沿って破断された拡大断面図である。 図20に例示されたバルーンとパッチが腹膜前空間に配備されている態様を矢状面で示した図である。 図20のバルーンとパッチの設置と、腹膜前空間におけるバルーンの膨張とを矢状面で示した図である。 バルーンと、本発明の装置と併用するためのパッチとの別な実施形態を例示した等角図である。 図25に例示されたバルーンとパッチを巻き上げた状態の断面図である。 本発明の装置と併用するためのパッチの別な実施形態の等角図である。 図27に例示されたパッチが巻かれて導入装置のアセンブリの中に入れられた状態を例示する等角図である。 腹腔鏡検査装置の別な実施形態が本発明に組み込まれた状態を例示する頂面平面図である。 図29の線30−30に沿って破断された側面図である。 図30の線31−31に沿って破断された断面図である。 図30の線32−32に沿って破断された断面図である。 図29に例示された腹腔鏡検査装置の遠位末端部の拡大断面図である。 塞栓具の先端がその位置を移動させた状態にある腹腔鏡検査装置から取り外された後のバルーンを例示した部分平面図である。 図34に例示されたバルーンが患者の体内から除去されるにつれて、それと一緒に閉塞具の先端を運び去っている状態を例示した平面図である。 腹腔鏡検査装置の別な実施形態が本発明に組み込まれたところを例示した側面図である。 図36に例示された装置に基づいて装置が膨張状態を呈しており、そこに搭載された掘削ロッドがバルーンの遠位末端部を越えて前進することがないようにしているのを示した平面図である。 掘削ロッドが後退させられるにつれて、そこからバルーンが分断されていく態様を例示した平面図である。 カニューレが本発明に組み込まれて組立て完了状態になった外科手術切開具を例示した等角図である。 図39に例示されたカニューレを備えている外科手術用切開具の構成要素の等角分解図である。 図39に例示されたアセンブリの側面図である。 図41の線42−42に沿って見た場合の頂面平面図である。 図42の線43−43に沿って破断した部分断面図である。 図41の線44−44に沿って見た場合の図である。 図1に例示されたアセンブリを例示し、クランプ機構が解放位置まで移動させられた状態を示す部分側面図である。 図45の線46−46に沿って破断した図である。 図41に例示されたアセンブリを例示し、保持リングがロック位置まで移動させられた状態を示す部分側面図である。 図47の線48−48に沿って破断された断面図である。 図1に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図1に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図1に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図1に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図1に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図1に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図1に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図49Cの線50−50に沿って破断した断面図である。 バルーン切開具装置の別な実施形態が本発明に組み込まれた状態を示す、図52の線51−51に沿って破断した断面図である。 図51の線52−52に沿って破断した端面立面図である。 図51の線53−53に沿って破断した拡大断面図である。 図53の線54−54に沿って破断した拡大断面図である。 図51の一部を例示しており、ラッチ部材がガイドロッドを除去できるようにしている状態を示した拡大断面図である。 カニューレが本発明に組み込まれて組立て完了状態になっているが、バルーンカバーハンドルは含まれていない、外科手術用切開具の別な実施形態を例示した等角図である。 図56に例示されたカニューレを備えている外科手術用切開具の別な実施形態の構成要素の等角分解図である。 外科手術用切開具の別な実施形態を示す側面図である。 カニューレが本発明に組み込まれて組立て完了状態になっているが、バルーンカバーハンドルは含まれていない、外科手術用切開具の別な実施形態の等角図である。 皮膚シール装置が収縮状態にあるカニューレの代替の実施形態を例示した等角図である。 皮膚シール装置が膨張状態にあるカニューレの代替の実施形態を例示した等角図である。 本発明の代替の実施形態の掘削ロッドガイドアセンブリの側面図である。 掘削ロッドガイドアセンブリのスリーブ上の内側カラーと端部カラーを示した側面図である。 図64Aは掘削ロッドガイドアセンブリのガイドカラーの側面図である。 図64Bはガイドカラーの中心軸に沿ってガイドカラーが回転させられているところを示す側面図である。 図64Cは掘削ロッドガイドアセンブリのガイドカラーの頂面平面断面図である。 図64Dはガイドカラーの遠位端から見た端面平面図である。 ガイドカラーが掘削ロッドの上面と相対関係にあるところを例示した拡大断面図である。 本発明の代替の実施形態に見られるような、ロッドガイドアセンブリと、一体型皮膚シールを備えたカニューレと、ハンドルとを例示した等角図である。 バルーンカバーおよびバルーンカバーハンドルの等角図である。 バルーンカバーハンドルの近位端から見た端面平面図である。 図56から図68に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図56から図68に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図56から図68に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図56から図68に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図56から図68に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図56から図68に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。 図56から図68に例示された外科手術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。

Claims (24)

  1. 解剖空間を設ける装置であって、
    遠位端および近位端を有しているカニューレを備えており、近位端は少なくとも1つのポートを有しており、カニューレはその中を通る管腔を有しており、
    カニューレの遠位端の外面に配置された皮膚シールバルーンを更に備えており、皮膚シールバルーンは少なくとも1つのポートのうちの1つと流体連絡状態にあり、
    遠位端および近位端を有している掘削シャフトを更に備えており、掘削シャフトは遠位端に拡大された鈍先端を有しており、拡大された鈍先端はカニューレの管腔内に嵌合するようにされており、
    掘削シャフトの近位端のハンドルを更に備えており、ハンドルはカニューレの近位端に取外し自在に接続するように構成されており、
    掘削シャフトの長さの一部と関連しているバルーンと、
    バルーンおよび掘削シャフトを概ね包囲しているバルーンカバーと、
    遠位端を有するガイドと、を備え、ガイドは、掘削シャフトが近位方向に移動されたとき、鈍先端がガイドの遠位端と係合するように、掘削シャフトとカニューレの間に移動可能に受け入れられ、
    ガイドは、
    遠位端を有し、掘削シャフトの周囲に配置されたスリーブと、遠位端に固定的に配置された端部カラーと、端部カラー近位のスリーブに固定的に配置された第1カラーと、スリーブにスライド可能に配置されたガイドカラーと、を備え、ガイドカラーは第1カラーと係合する近位部分を有し、ガイドカラーは、近位部分と第1の直径を有する第1カラーの第1の領域とが係合する第1の状態から、近位部分と第1の直径とは異なる第2の直径を有する第1カラーの第2の領域とが係合する第2の状態へ移行し、掘削シャフトとガイドとの間の相対近位移動は、ガイドカラーを第1の状態から第2の状態に移行させ、ガイドカラーは、第2の状態においてカニューレの管腔内で移動可能であり、ガイドカラーは、第1の状態においてカニューレと係合するように拡大可能であることを特徴とする、装置。
  2. 前記掘削シャフトの一部は前記カニューレの内部にあり、掘削シャフトの前記遠位端の一部はカニューレから突出している、請求項1に記載の装置。
  3. 前記バルーンは、前記カニューレから突出している前記掘削シャフトの周囲に概ね載置されている、請求項1に記載の装置。
  4. 前記カニューレに取外し自在に接続されているポートカバーを更に備えており、ポートカバーは、カニューレに接続されている時は、前記少なくとも1つのポートへの空気の接近を拒絶するように構成されている、請求項1に記載の装置。
  5. 前記カニューレの前記管腔を利用して前記掘削シャフトを案内するように構成された掘削シャフトガイドを更に備えている、請求項1に記載の装置。
  6. 前記掘削シャフトガイドは前記掘削シャフトに滑動自在に接続されているカラーを有している、請求項5に記載の装置。
  7. 前記バルーンは、収縮状態において前記掘削シャフトに沿って配置され、前記バルーンカバーは、バルーンからバルーンカバーを取り外すことができるように、長軸線方向に延びている弱化領域を有する、請求項1に記載の装置。
  8. 前記バルーンと前記近位端の中間に位置する前記カニューレのクランプを更に備えており、クランプはカニューレを患者に一時的に固着させるように構成されている、請求項7に記載の装置。
  9. 前記クランプは、患者の皮膚に係合させる弾性の皮膚接触部を更に有しており、それにより、弾性の皮膚接触部と前記皮膚シールバルーンの中間に位置する皮膚を圧迫する、請求項8に記載の装置。
  10. 前記バルーンカバーが除去された後で前記バルーンを膨張させて、解剖空間を設ける手段を更に備えている、請求項7に記載の装置。
  11. 前記収縮状態のバルーンは、収縮状態のバルーンに入る流体流を制御するように構成されている止栓弁を更に有している、請求項7に記載の装置。
  12. 前記バルーンと流体連絡状態にあるポートを更に備えている、請求項7に記載の装置。
  13. ハンドルは、鞘部材が前記バルーンから取り外されてしまうまで、前記ポートを被覆するように構成されている、請求項12に記載の装置。
  14. 前記ポートに接続された止栓弁を更に備えている、請求項12に記載の装置。
  15. 前記ガイドは前記管腔内で前記掘削シャフトを概ね中央に位置決めするように構成されている、請求項1に記載の装置。
  16. 更に、前記管腔と流体連絡状態になるように、前記カニューレに設けられた少なくとも1つの流体ポートを有し、前記ハンドルは、バルーンカバーがバルーンを包囲しているとき前記少なくとも1つの流体ポートを被覆するように構成され、バルーンカバーは、バルーンカバーのバルーンからの取り外しを容易にするように、バルーンカバーの長軸線方向に延びている弱化領域を有する、請求項1に記載の装置。
  17. 前記バルーンは、収縮状態で前記掘削シャフトの横に並んで配置されいる、請求項16に記載の装置。
  18. 前記ハンドルは、前記管状部材にハンドルを固着させる顎部を有している、請求項16に記載の装置。
  19. 前記ハンドルは、前記少なくとも1つの流体ポートが突出して入り込んでいる概ね凹状の陥凹部を有している、請求項18に記載の装置。
  20. 前記ハンドルは、ハンドルの取外しを容易にするフックを有している、請求項18に記載の装置。
  21. 前記カニューレの端部に皮膚シールを更に備えており、皮膚シールは、前記少なくとも1つの流体ポートのうちの1つと流体連絡状態にある少なくとも1つのバルーンを有している、請求項16に記載の装置。
  22. 前記バルーンカバーは剛性プラスチック材から形成されている、請求項16に記載の装置。
  23. 前記ハンドルおよび前記バルーンカバーを前記カニューレに取外し自在に固着させる手段を更に備えている、請求項16に記載の装置。
  24. 前記管腔は、前記管腔を通ってガスが逃げ出すのを抑止する少なくとも1つのシールを有している、請求項16に記載の装置。
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