JP2003511162A - バルーン切開装置 - Google Patents

バルーン切開装置

Info

Publication number
JP2003511162A
JP2003511162A JP2001529785A JP2001529785A JP2003511162A JP 2003511162 A JP2003511162 A JP 2003511162A JP 2001529785 A JP2001529785 A JP 2001529785A JP 2001529785 A JP2001529785 A JP 2001529785A JP 2003511162 A JP2003511162 A JP 2003511162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
balloon
cannula
collar
guide
drilling shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001529785A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3844435B2 (ja
Inventor
ケニス エイ ピアツリー
トマス ジェイ パレーモ
シゲル タナカ
フェロリン ティー パウウェル
Original Assignee
ジェネラル サージカル イノヴェイションズ インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェネラル サージカル イノヴェイションズ インコーポレイテッド filed Critical ジェネラル サージカル イノヴェイションズ インコーポレイテッド
Publication of JP2003511162A publication Critical patent/JP2003511162A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3844435B2 publication Critical patent/JP3844435B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/00234Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for minimally invasive surgery
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/02Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for holding wounds open; Tractors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00535Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets pneumatically or hydraulically operated
    • A61B2017/00557Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets pneumatically or hydraulically operated inflatable
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B2017/320044Blunt dissectors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B2017/320044Blunt dissectors
    • A61B2017/320048Balloon dissectors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/34Trocars; Puncturing needles
    • A61B17/3417Details of tips or shafts, e.g. grooves, expandable, bendable; Multiple coaxial sliding cannulas, e.g. for dilating
    • A61B2017/3419Sealing means between cannula and body
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/34Trocars; Puncturing needles
    • A61B2017/348Means for supporting the trocar against the body or retaining the trocar inside the body
    • A61B2017/3482Means for supporting the trocar against the body or retaining the trocar inside the body inside
    • A61B2017/3484Anchoring means, e.g. spreading-out umbrella-like structure
    • A61B2017/3486Balloon
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/0063Implantable repair or support meshes, e.g. hernia meshes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/0063Implantable repair or support meshes, e.g. hernia meshes
    • A61F2002/0072Delivery tools therefor

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 体内の組織内に解剖空間を設ける装置は導入装置を備えており、導入装置は穿孔が中を通って延在している管状部材を有している。掘削シャフトアセンブリは導入装置の穿孔内に滑動自在に取付けられている。掘削シャフトアセンブリは、近位末端部および遠位末端部を有している掘削シャフトを備えている。鈍先端が掘削シャフトの遠位間短部に固着されている。バルーンアセンブリが設けられている。バルーンアセンブリは掘削シャフトに着脱自在に固着されている。バルーンアセンブリは収縮状態の潰れたバルーンを含んでいる。鞘部材はバルーンを包囲しており、掘削シャフトにより保持されている。鞘部材は、その長軸線方向に延びている弱化領域を有して、鞘部材が取り外されてバルーンを解放することができるよにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、腹腔鏡ヘルニア修復術およびそれと併用するパッチのための解剖空
間を拓く装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、体内に空間および潜在的空間を拓くにあたり、鈍切開具(blunt dissec
tors)または軟性先端部を設けた切開具を利用して、体組織内部で切開具を導入
する平面に平行な切開空間を設けてきた。この空間は、術場を視界不良にすると
ともに体構造の認識を困難にする恐れのある出血を引き起こし得る、望ましくな
い平面に位置することが多い。このような装置および方法を利用する際には、腹
膜の前部、背部、側部に解剖空間を拓くことが試みられてきた。胸膜空間や、他
の解剖空間についても同じことが言える。このような空間で実施されてきた処置
手順としては、精索静脈瘤切開術、リンパ節切開術、交感神経切除術、ヘルニア
修復術がある。従来、鼠径ヘルニア修復術は主として、鼠径床部の欠損を露出し
、ヘルニア嚢を除去し、更にその後に靭帯と筋膜を一緒に縫合して腹壁の脆弱部
を補強することを目的とした鼠径部の切開に関与している切開処置手順を採用す
ることにより、達成されてきた。近年、腹腔鏡ヘルニア修復術は、腹膜を貫いて
腹腔に腹腔鏡検査器具を挿入してから、メッシュ体を設置してヘルニア欠損を被
覆することにより、達成されてきた。この処置手順を採用したヘルニア修復術に
は多数の欠点があり、この主たる原因は、ヘルニア修復に利用されるメッシュ体
が腸などの腹腔内の構造体と直接接触状態にあったため、これら構造体間に癒着
部が生じ易かったことに因る。このような癒着部は、ある種の、場合によっては
深刻な合併症の原因となることが分かっている。かかる処置手順も、内側腹部を
被覆している不安定な非常に薄い層である腹膜にパッチグラフトがステープル固
着されるのが通例であるため、望ましくない。従って、ステープル固着されたパ
ッチグラフトが腹膜から裂けて脱落し、或るいは、その位置を変える可能性があ
る。他の腹腔鏡検査的アプローチは、腹膜を切除してからステープル固着で腹膜
を閉鎖することに関与する。これは時間を要するうえに、重要な解剖学的構造を
意に反して切開してしまう危険を含んでいる。更に、かかる処置手順は、全身麻
酔を採用する必要があるため、望ましくない。それゆえ、解剖空間を拓く新規か
つ進歩した装置および方法、とりわけ、腹腔鏡検査によりヘルニア修復術を達成
する装置および方法が必要となっている。
【0003】
【発明の構成】
一般に、本発明の目的は、解剖空間を拓く装置および方法を提供することであ
る。 本発明の別な目的は、かかる解剖空間をそれに対して直交方向の力を付与する
ことにより拓き、最も脆弱な平面にこの解剖空間を設け、作業するのにより自然
で、より外傷と出血が少ない領域を設ける装置および方法を提供することである
。 本発明の別な目的は、腹膜前空間に外科手術用露出部を得るための装置および
方法を提供することである。 本発明の別な目的は、バルーン切開具を利用して、腹膜外作業空間を設けるた
めの装置および方法を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、解剖空間を拓いて、この解剖空間を
通して腹腔鏡検査によるヘルニア修復術を達成する装置および方法を提供するこ
とである。 本発明の別な目的は、腹膜前作業空間を設けることに付随する時間と危険を低
減する装置および方法を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、解剖空間を拓いて、この解剖空間を
通して腹腔鏡検査によるヘルニア修復術を達成する装置および方法を提供するこ
とである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、観血を最小限に抑えた処置手順を必
要とする装置および方法を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、全身麻酔を採用せずに達成すること
ができる装置および方法を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、脊椎麻酔または硬膜外麻酔との併用
で達成することができる装置および方法を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、医療費を実質的に低減するとともに
患者の回復時間を大いに低減する装置および方法を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、比較的簡単かつ小型の装置を提供す
ることである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、医者が容易に利用することができる
装置および方法を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の装置で用いて、ヘルニア修復術の間、堅固に固着
されるパッチグラフトを提供することである。
【0004】 本発明の別な目的は、所望の構成を設けてヘルニア修復術用の腹膜外作業空間
を得る支援を行う改良型の左右対称なまんたエイ形状のバルーンを提供すること
である。 本発明の別な目的は、バルーンカバーが塞栓具に取外し自在に固着されて、バ
ルーン切開装置が比較的堅固になるようにして、切開作業中にバルーン切開装置
を作動させるハンドルで同装置を把持することができるようにしたバルーン切開
装置を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、塞栓具からバルーンカバーを取り外
すのに厳密な解放機構が設けられ、バルーンカバーが、バルーンを取り外すため
に除去される前に解放されることを医者が確実に行えるようにするバルーン切開
装置を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、ガイドロッドまたは塞栓具が適所に
留まって腹膜外作業空間への容易な接近を維持するバルーン切開装置を提供する
ことである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、他の部品と相対的に移動させられる
ことになる部品のうちの或る物が色コード化されて、上述の装置を使用する際に
医者を補佐するバルーン切開装置を提供することである。 本発明の別な目的は、傾斜表面を有している先端が設けられた導入装置部材を
提供することである。 本発明の別な目的は、カニューレ管の直径よりも短い径の鈍先端が設けられた
バルーン切開装置を提供することである。 本発明の別な目的は、上述の特徴を有し、少なくとも一部が殺菌処理されて再
利用されるバルーン切開装置を提供することである。 本発明の別な目的と特徴とは、好ましい実施形態が添付の図面と関連して詳細
に明示される下記の説明から明瞭となる。
【0005】
【発明の実施の形態】
一般に、本発明の装置は、本体に挿入して解剖空間を設けるために使用される
。この装置は、穿孔が中を貫通して延在している管状導入装置部材から構成され
ている。掘削シャフトがこの穿孔内に滑動自在に取付けられており、弾丸形状の
先端を備えた近位末端部と遠位末端部とを有している。丸み付け加工された掘削
部材が掘削シャフトの遠位末端部に取付けられている。膨張可能なバルーンが設
けられている。バルーンを掘削シャフトに着脱自在に固着させる手段がバルーン
に設けられている。バルーン膨張管腔を形成してバルーンを膨張させる手段も設
けられている。バルーンは掘削シャフト上に巻きつけられている。スリーブは実
質的にバルーンを包囲し、掘削シャフトにより保持されている。スリーブには、
その長軸線方向に延在している弱化された領域が設けられてスリーブを取り外す
ことができるようにしており、それにより、バルーンは巻きを解かれて膨張させ
られ、概ね平面上に載置されるに至る。バルーンは、膨張するにつれて、バルー
ンの平面に概ね直交する方向の力を生じ、自然な平面に沿った組織を引き剥がす
ことで解剖空間を設けている。 特に、図面に例示されているように、腹腔鏡を用いる処置手順で利用するため
にかかる解剖空間を設ける装置すなわちデバイス31(図1を参照のこと)は、
導入装置スリーブすなわちデバイス32を備えており、このスリーブはその長さ
を貫いて延在する穿孔34が設けられた、プラスチックのような好適な材料から
形成された管状部材33を備えている。ハンドル部36は管状部材33の一方端
に取付けられており、プラスチックのような好適な材料から形成される。これに
は、穿孔33と連絡状態にある穿孔37が設けられている。フラッパ弁38が部
分36の内部に取り付けられ、部分36の外側に搭載された指で作動させるアク
チュエータ39により、自らが穿孔37を閉鎖する位置と穿孔37から外れた位
置との間で可動となる。止め栓41が部分36に取付けられて、通路37と連絡
状態にある。レバー42は止め栓41を開閉するために設けられている。
【0006】 掘削シャフトアセンブリ46は導入装置スリーブ32の穿孔37の内部と穿孔
34の内部に滑動自在に取付けられている。掘削シャフトアセンブリ46は、好
適な長さの、例えば18インチの長さで、約8分の1インチという好適な直径の、
ステンレス鋼のような好適な材料から形成された掘削シャフトすなわちロッド4
7を備えている。掘削ロッド47には近位末端部48と遠位末端部49が設けら
れている。 導入装置部材51は掘削シャフトすなわちロッド47に滑動自在に取付けられ
るが、プラスチックのような好適な材料から形成される。導入装置部材51は図
示のように実質的に中空であり、穿孔52が設けられ、掘削シャフト47がこの
穿孔を通って延在する。導入装置部材51には実質的に半球状先端53が設けら
れて、丸み付けされた突出部すなわち第1の塞栓部材を形成しており、この中を
通ってロッド47が延在する。導入装置部材51は、導入装置スリーブの穿孔3
4に導入された時に、特に図1に例示されているように、導入装置スリーブ32
の遠位末端部から延びて外へ出るような長さを有している。導入装置部材51の
この直径は、穿孔34の内部に滑動自在に取付けられるような寸法に設定されて
いる。導入装置部材51の他方端には食いつき部54が設けられている。 中央開口部を有している円盤型シール43が部分36に穿孔37と整列状態で
設けられており、その中を通して導入装置部材51を導入することができるよう
にしている。
【0007】 部分36は、人の手で把持するのに適するような寸法に設定された、腹腔鏡検
査装置31の3ピース構成のハンドル56の一部を形成している。特に図4で分
かるように、ハンドル56は断面が概ね矩形である。ハンドル56には中間部5
7が設けられており、この部分は、その中を貫いて延在して穿孔37と整合する
穿孔58を有し、かつ、穿孔37と同一の総体的直径を有しているため、導入装
置部材51がその中を通って移動することができる。ハンドル56の各部は第1
部分、第2部分、第3部分を有しているというように特徴づけることができるが
、ここでは、部分36が第1部分であり、中間部57が第2部分である。中間部
57を端部36に相互接続するラッチ手段が設けられており、中間部57でピン
62に旋回自在に取付けられた1対の互いに対向して配置されたラッチ61を備
えている。ラッチ61の各々には、端部36に設けられた突出部64に係合する
ようにされたラッチ部63が設けられており、スプリング66により塑性変形可
能に付勢されて突出部と係合状態になる。各々のラッチにはカム面67が設けら
れており、これが導入装置部材51の食いつき部54と係合状態になるようにさ
れて、カム変換でラッチ部63を突出部64から係合離脱させ、後述する目的で
端部36から中間部57を解放する。 ハンドル56は別な端部71も備えており、これは第3部分として特長づける
こともできるが、掘削シャフトすなわちロッド47の近位末端部に固着されてい
る。1対のラッチ72は端部71に設けられており、ピン73に旋回自在に取付
けられている。ラッチ72には中間部57に設けられた突出部76に係合するよ
うにされたラッチ部74が設けられている。ラッチ72を突出部76と係合状態
に塑性変形的に維持する手段が設けられており、端部71内部に取付けられてラ
ッチ72と係合するU字型スプリング77を備えている。ラッチ72には、外方
向に拡張し、かつ、手の指で把持するようにされた刻み付き部分72aが設けら
れているため、スプリング77の力に抗して突出部76との係合から外れてラッ
チ部74を移動させることができるようになる。
【0008】 掘削シャフトアセンブリ46は、掘削シャフトすなわちロッド47の遠位末端
部に取付けられた掘削部材または掘削先端79も備えている。図示のように、先
端79は実質的にオリーブ形状を呈し、第2の塞栓具と呼ばれてもよい。これに
は、穿孔34および穿孔37の直径よりも僅かに小さい最大径を有しているその
末端部に丸み付けした半球状面が設けられて、導入部スリーブ32を通過するこ
とができるようにしている。先端79の近位末端部はこれより小さい径を有して
おり、先端に環状段差81を設けている。先端79の近位末端部も、図示のよう
に、半球状である。掘削部材または先端79はプラスチックのような好適な材料
から形成されており、粘着剤のような好適な手段により、掘削シャフトすなわち
ロッド47の遠位末端部に固着することができる。後段で説明されるが、掘削シ
ャフトすなわちガイドロッド47は可動であるため、後述される目的で先端79
を導入装置部材51の半球状端部53と係合状態にすることができる。 腹腔鏡検査装置31は、図2、図5、図6に例示されているバルーンアセンブ
リ86も備えている。図5に例示されているように、バルーンアセンブリ86は
バルーン87を備えており、これは平面図では収縮時には洋ナシ形状を有してい
る。バルーンは、PVCのような好適なタイプの非エラストマーの医療品等級の材
料から形成されているのが好ましい。従って、バルーン87は2枚のシート88
,89から形成されており、これらは、平坦なバルーン87の外辺部の附近に延
在する熱シール91などの好適な手段により、それぞれの外側ヘリ部分が一緒に
接着されるような材料から構成されている。バルーン87には頚部94が設けら
れており、この中へと可撓性管状部材96が延在し、粘着剤などにより好適な気
密様式でその内部に固着されている。管状部材96には管腔97が設けられてお
り、これはバルーンの内部と連絡状態にあるとともに、管状部材96の自由端に
取付けられたルアー型の取付け具98によりバルーンを膨張させるために使用す
ることができる。
【0009】 バルーン87と同じ材料から形成された掘削ロッドまたはシャフト47とスリ
ーブ101とにバルーン87を取外し自在に固着させる手段が設けられており、
同手段はシャフトやスリーブと一体形成されてもよいし、或いは、別個に形成さ
れて粘着剤のような好適な手段によりそれぞれに粘着されてもよい。スリーブ1
01はバルーン87の長軸線方向に延びて、バルーンの側部端部から概ね等距離
に配置される。スリーブ101には、その中を貫通して延びる通路102が設け
られており、この通路は掘削シャフトすなわちロッド47を滑動自在に収容する
寸法に設定されている。通路102の軸線から横方向への運動によりバルーン8
7を掘削ロッドから分離することができるようにする手段が設けられており、こ
の手段はスリーブ101で長軸線方向に互いに間隔を設けた穿孔103の形態を
呈し、スリーブ101の長さの分だけ長軸線方向に延在している。穿孔103は
互いに十分に緊密に間隔を設けられて弱化された領域を形成しているため、後述
するような穿孔同士の間のプラスチックを引き破ることによりプラスチックスリ
ーブ101を分断すれば、バルーンは掘削ロッドから容易に分離することができ
る。 図6に例示されているように、スリーブ101はバルーンの側部端部から等距
離に配置され、後述されるようにバルーンを膨張させることができるようにし、
また、図6に点線で示されてもいるようにバルーンをロッド47の周囲で膨張さ
せることができるようにする。収縮すると、バルーン87の側部端部は、図6に
破線で示されているように、ロッド47に向けて内方向に巻かれ、図2に例示さ
れているようにバルーンを略円筒形状に畳むことができるようにするとともに、
掘削シャフトすなわちロッド47により搬送されている着脱自在なスリーブ10
6の内部に封入することができるようにしている。着脱自在なスリーブ106は
、その長さの分だけ長軸線方向に延在している壁に弱化された領域108を有し
ている、テフロン(登録商標)のような好適な材料の比較的壁を薄く巡らせた管
状部材107から形成されている。この弱化領域108は図示されたようなスリ
ットの形状を採ることも出来るし、或いは、壁に形成された一連の穿孔またはス
リットであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。管状部材107
の近位末端部には互いに分離された、または、互いに分離可能な端部107a、
107bが設けられており、両端部にはプラスチックのような好適な材料のフィ
ンガーリング109が固着されるが、両端部には締め具111により固定されて
いる。
【0010】 腹膜前空間を通して腹腔鏡を用いたヘルニア修復術の方法を実施するにあたっ
ての腹腔鏡検査装置の動作と用途とを、ここで以下のように簡単に説明する。腹
腔鏡検査装置31が図1に例示されているように組立てられているものと想定す
る。図7に例示されているように、人間の患者121は腹臥位置にあって、修復
されるように希望している下腹部領域にヘルニア122を抱えているものと想定
する。脊椎麻酔のような好適な麻酔を投与して、更にその他の必要な準備をする
ことにより、患者は適切な態様で準備ができた状態となる。医者はまず、臍すな
わちヘソ127の下の皮膚に臍下切開部126を設けて脂肪層129を分断して
から、前腹直筋鞘すなわち筋膜131の正中線に切開を施す。腹腔133の上に
ある腹膜を貫通しないように、注意を払うべきである(図8を参照のこと)。 切開部126が前述の態様で設けられた後で、医者は一方の手で腹腔鏡検査装
置31を取って、ハンドル56を把持しながら、他方の手を使って丸み付けされ
た鈍先端79の切開部126への挿入を容易にする。鈍先端79は筋膜131の
スリットに入れられ、腹直筋の間で(横方向に)腹膜132の前まで通されて、
腹腔鏡を用いた処置手順のために設けられることになる潜在的腹膜前空間136
に入れられる。次いで、鈍先端79が医者によって掘削装置として利用されるが
、その場合、医者は一方の手56を使って鈍端部79を患者の恥部領域に向けて
前進させながら、他方の手を腹部に置いて装置すなわちデバイス31が前進して
いる時にその感触を得る。デバイス31の前進は、鈍先端79が図8に例示され
るように恥骨結合部137の真下に位置するまで継続され、恥骨結合部137と
膀胱138の間に配置されるのが好ましい。
【0011】 装置すなわちデバイス31が図8に例示されているように適切に位置決めされ
た後、着脱自在なスリーブまたは鞘部材106を医者が取り外すが、この時に医
者は一方の手を使って、患者の体外にあり、かつ、切開部126の外に位置して
いるフィンガーリング109に指を絡ませる。同時に、医者は他方の手を利用し
て、腹膜前空間の内部に位置している装置31の部分を安定化させる。鞘部材1
06は、テフロン(登録商標)から形成されているため、また、その長さに沿っ
て分離される、或いは、弱化されているので、それ自体を近位方向で、管状部材
33の長軸線から離れる方向に引張ることにより、容易に引き出すことができる
。鞘部材106は、開いて滑り出ると、バルーンアセンブリ86のバルーン87
を剥き出しにする。鞘部材106が完全に除去されると、従来型の注射器141
をルアー取付け具98に接続することにより、バルーン膨張媒体として作用する
無菌の生理食塩水溶液が管状部材96を通してバルーン87に導入される。通例
は、プランジャー142を押すことによって500ccまたはそれより少量のノーマ
ルセーライン溶液をバルーンに導入することにより、バルーン87は好適な寸法
まで膨張させることができる。バルーン87が膨張すると、バルーンはその側部
端部が中心から外方向に転がりながら平面へと伸展して漸進的に巻を解かれて、
図6および図9の矢印143により示されるようなバルーンの平面に概ね直交す
る力を付与することにより、最も脆弱な点に沿って組織(すなわち131、13
2)を漸進的に分離または切開してゆき、腹膜前空間すなわち解剖空間を設ける
。バルーン87が図6に破線で示されている態様で掘削シャフト47の周囲で膨
張して、完全な膨張が達成されるまで漸進的な分離を達成する。医者は、バルー
ンが膨張するにつれて患者の腹部を触診することにより、バルーンの充満具合を
検知することができる。バルーン87は腹膜前空間136を拓ききるように作用
して、後段で実施されるべき各処置手順のための無血空間を設ける。バルーンは
、非エラストマー材料から形成されているので、容積が制限されたバルーンであ
って、過剰な膨張を防止している。異なる患者のサイズごとに互いに異なるバル
ーンを利用することができる。より小型のバルーンを用いると、バルーンを収縮
させてからバルーンを移動させて、再度バルーンを膨張し直して、所望の無血腹
膜前空間を得ることが可能となる。
【0012】 所望の無血解剖空間すなわちポケット136が形成された後で、注射器141
のプランジャー142を引き出すことにより、または、病院用真空吸引装置によ
りノーマルセーラインを取り出すことによって、バルーン87は収縮させられる
。バルーン87が収縮してしまうと、一方の手で腹腔鏡検査装置すなわちデバイ
ス31のハンドル56を把持しながら、他方の手を使って管状部材96とバルー
ン87の近位末端部とを把持するとともに、図10に例示されているように、バ
ルーンを切開部126を通して取り外すことにより、バルーンアセンブリ86を
除去することができる。バルーン87は、除去されていくにつれて、スリーブ1
01に設けられた長軸線方向の穿孔103に沿ってスリーブ101を分岐させる
ことにより、掘削ロッドすなわちシャフト47から漸進的に分離される。これに
より、掘削ロッド47または導入装置デバイス32を除去する必要無しに、掘削
ロッド47からバルーン87を分離させることができるようになる。 バルーンアセンブリ86が除去された後で、導入装置デバイス32は掘削シャ
フトすなわちロッド47の上を遠位方向に前進させられて、図11に例示されて
いるように、腹膜前空間36の中まで良好に延びているようにすることができる
。次いで、指を部分72aと絡ませることでラッチ72を押し下げて、ラッチ部
74をハンドル56の中間部57から係合離脱させることにより、ハンドル56
の端部71が取り外される。次に、端部71が図11に例示されているように近
位方向に牽引されて、管状部材33の遠位末端部に配置された塞栓具53とオリ
ーブ状先端79を係合状態にさせ、先端79と塞栓具53とが引き出される、す
なわち、後退させられる。導入装置部材51が引き出されてゆくにつれて、その
食いつき部54がラッチ61のカム面を叩き、ラッチを端部ピース36から係合
離脱させ、図3に例示されているように、導入装置部材51と一緒に端部ピース
を搬送することになる。従って、掘削シャフトアセンブリ46は医者の手の1度
の動きだけで容易に除去することができるのが分かる。その後、従来の腹腔鏡1
44(図16を参照のこと)が導入装置スリーブ32を通して導入されて、医者
が腹膜前空間136を見ることができるようにすることができる。
【0013】 次いで、切開された腹膜前空間136には6ないし8水銀柱ミリメートルの範
囲の圧力まで止め栓41を通して二酸化炭素が吹き込まれる。その後、2つの別
な套管針146、147が腹壁を貫いて、切開された腹膜前空間136内の適切
な位置へと導入される。従って、図7に例示されているように、套管針146は
患者の腹部の左側面で導入装置スリーブ32の下方に導入され、套管針147は
切開された腹膜前空間内で恥骨結合部の真上かつ導入装置スリーブ32の真下に
導入される。認識できることであるが、套管針146、147のそれぞれの位置
は、修復されるべきヘルニア122の位置により概ね決まる。 ヘルニア修復処置手順で利用される本発明のパッチ151は、図12、図13
、図14に詳細に例示されている。パッチ151はヘルニアパッチまたはヘルニ
アグラフトとして特長づけることができるが、エシコン(Ethicon, Inc.)によ
り製造されているプロレーン(Prolene)メッシュのような好適なプラスチック
製メッシュから作成されている。パッチ151はどのような所望の構成であって
もよい。例えば、パッチは図示のとおりの略円形であってもよいし、例えば2イ
ンチといった、好適な直径の円盤であってもよい。テール153は円盤の実質的
に中心に好適な態様で固着される。例えば、図示のように、テール153には分
岐部153a、153bが設けられて、これらが互いに分離し、互いに関して枝
分かれし、円盤152と同じ材料から形成され、かつ、外科手術用縫合糸(図示
せず)のような好適な手段により円盤152に固着された、より小型の補強円盤
154に固着される。テール153は円盤152、154と同一材料から形成さ
れており、或いは、ゴアテックスのような異なる材料から形成されていてもよい
。テールは、約2分の1インチの幅と約2分の11インチの長さを有するような
寸法にされる。特に図14に例示されているように、円盤152の側部端部はテ
ール153に隣接した中心に向けて内方向に巻かれ、図14に例示されているよ
うに、テール153が外へ延び出た状態の円筒状ロール156を形成するように
してもよい。ロール156は、ロールの両端に隣接してテール153の両側に配
置される縫合糸157により、巻上げ状態に維持することができる。
【0014】 套管針146、147を通して導入されている間に、導入装置デバイス32を
通して導入された腹腔鏡144により套管針を視覚化してヘルニア161を切開
し、内鼠径輪163に入りながらヘルニア頚部162を視覚化することができる
ようにする従来の腹腔鏡検査器具が利用される。ヘルニア嚢161は周囲組織(
輸精管および精巣脈管)から切開される(図15を参照のこと)。この過程は、
ヘルニア嚢の頚部を打つCO2圧により促進される。この切開が完了するとすぐに
、配備ロッド164(図16を参照のこと)のような好適な手段により、ロール
156が套管針147に押し込まれ、套管針を通して前進させられて、図16に
例示されているように、切開された腹膜前空間136に入る。代替例として、ロ
ール156を管状部材(図示せず)内に設置して、この管状部材を用いて套管針
157の内部にロール156を位置決めするようにしてもよい。その後、配備ロ
ッド164により、ロール156を管状部材から押出して、切開された腹膜前空
間136に入れてもよい。 ロール156は、腹膜前空間に設置された後で操作されて、図17に例示され
ているように、ロールのテール153がヘルニア嚢161の頚部162の横に配
置される。次いで、従来のステープル装置166が套管針146を通して導入さ
れて、ステープルを頚部162に設置することにより、テール153をそこに鉤
留めする。これらステープル167はヘルニア嚢の頚部を遠位部162aと近位
部162bに分割するように作用する。このステープル作業が完了するとすぐに
、吹き込みガスの圧力のせいで2つの部分162a、162bが互いから分断さ
れ、パッチ151のテール153が上方向に引張られて鼠径輪の中に入るように
し、それと一緒に円盤152も引張る。縫合糸157は切断分離されて、円盤1
52を巻き解いて、修復されているヘルニアの発生を許している腹膜の主たる脆
弱部を生じている鼠径輪163を横断して円盤を設置することができるようにす
る。頚部162の近位部162bは、図18に例示されているように、ステープ
ル173により一緒に鉤留めされる。次いで、近位部16を腹部内部の所望の解
剖位置内へ畳み直しすることができるようにする。
【0015】 その後、腹腔鏡監視下で処置手順を観察する間、止め栓レバーアーム42を作
動させることで導入装置デバイス32の止め栓41を通して大気中に二酸化炭素
ガスを逃がすことが出来るようにすることにより、切開された腹膜前空間136
を収縮させることができる。収縮が起こると、パッチ151が変位されることが
ないように、パッチの移動が腹腔鏡144により観察される。収縮が完了すると
、パッチ151は鼠径輪163を覆った位置に置かれ、その領域で別なヘルニア
が発生するのを防止するような強化措置を供与するように作用する。テール15
3は鼠径輪163に関連して配置され、メッシュ円盤152を維持して、メッシ
ュ円盤が鼠径輪163を包囲する結果となる。 収縮が達成された後、套管針146、147はもとより、導入装置デバイス3
2も同様に除去することができる。次に、小規模縫合を利用して、腹壁に設けら
れていた多様な小さい切開部を閉鎖し、治癒時には、この処置手順による目立っ
た傷が最小限になるようにする。通例、臍またはヘソの傷は概ねほとんど見えな
いも同然である。
【0016】 後段で明示されるような方法を達成する際に腹腔鏡検査装置31を使用するこ
とで、術後の苦痛が著しく低減される処置手順が提供されることが分かった。こ
のことが特に言える理由は、この手術が、苦痛を生じるのが普通である鼠径部の
縫合処理を含んでいないためである。更に、患者の回復時間が大いに早められる
。本発明の処置手順では、患者は、従来のヘルニア修復処置手順のように何週間
も要するのではなく、むしろ、約3日から5日のうちに仕事に復帰することがで
きる。この処置手順はまた別な利点も有している。例えば、全身麻酔の必要が無
い。この処置手順の別な主たる利点は、メッシュパッチ151が患者の腸または
その他の腹部内構造体と接触しないため、癒着部形成の可能性を大いに低減する
ことができることである。更に、パッチ151により形成されるグラフトはより
堅実であり、解剖学的に正しい位置に位置決めされる。これは、ヘルニア嚢がヘ
ルニアと厳密な整列状態にあって、ヘルニア嚢と一緒にグラフトのテール153
を引張り、パッチ151により形成されたグラフトが正確な位置に引き込まれる
とともに、その位置に維持されて浮遊するのを防止するのを確実に行うからであ
る。更に、グラフトは、別な中央円盤154を有しているため、腹壁の最も脆弱
な領域が生じた適正な位置の中心に別な補強部が設けられることを確実にする。
更に、このような適切な中心設置により、パッチ151のメッシュ構造がヘルニ
アの周囲の領域を均一に補強するように作用する。
【0017】 本発明の別な実施形態は、バルーンアセンブリ181の別な実施形態とパッチ
すなわちグラフト182の別な実施形態とに関連して、図20、図21、図22
に例示されている。バルーンアセンブリ181は図20に例示されているような
正方形などの矩形の形状である2枚のシート187、188から形成されたバル
ーン186を備えており、これらシートはぞれぞれの外側端部で破線189によ
り示されているとおりに一緒に熱シールされている。管状部材191は、図20
に例示されているように、その一方端がバルーン186の一つのコーナーにシー
ルされている。管状部材191には、バルーンの内部空間193の中へと開放し
ている管腔192が設けられている。シート187、188は前述したタイプの
非エラストマー材料から形成されている。ルアー取付け具194は管状部材19
1の自由端内に接続されており、バルーン182に生理食塩水溶液を導入してバ
ルーンを膨張させるために利用される。 グラフトすなわちパッチ182は、図20に例示されているように例えば円形
などの所望の形状を有していてもよい。これは、エシコン(Ethicon Inc.)によ
り製造されているポリプロピレンなどの非吸収性合成外科手術用メッシュから形
成されている。図示のように、メッシュパッチ182がシート187の上に載置
されている。
【0018】 パッチ182が上に載置されたバルーンアセンブリ181は、図22に例示さ
れているようにロール196へと巻き上げられ、パッチすなわちグラフト182
はロールの内部に配置されている。ロールは、ロールの周囲に巻かれた縫合糸1
97により、ロール形状に維持することができる。次いで、ロール196は側部
套管針146を通して導入され、切開された腹膜前空間136に導入されるが、
この時、管状部材191は套管針146を通って延びて、そのルアー取付け具1
94が套管針の外側に配置されている。ロール196が導入された後、縫合糸1
97が除去され、注射器199を使用することにより取付け具194を通して生
理食塩水溶液を導入することにより、バルーンを膨張させることができる。生理
食塩水溶液が導入されてバルーンを膨張させる前に、ロール196は適切に位置
決めされて、ロールは、膨張して巻を解き始めた時には、適切な方向に巻を解い
て、ロールに保有されていたグラフトすなわちパッチ182が図23に例示され
ているように適切に位置決めされる結果となる。ロール196が完全に巻を解か
れた後、バルーン186が継続的に膨張し続けることでパッチ182が移動し、
パッチは、図24に例示されているように、内部でヘルニアが発生している筋膜
の部分に押圧される。グラフト182が適切に位置決めされるとすぐに、バルー
ン186が収縮状態になる。ここで套管針146が除去され、その後、套管針が
存在していた開口部を通してバルーンを引き出すことができる。その後、吹き込
みのために利用されたガスを別な套管針を通して排出させることができるように
しているため、筋膜131が腹膜132と係合状態になっても、大面積パッチ1
82は両者の間で適所に保持された状態のままである。その後、套管針を前述の
態様で除去し、処置手順を完了することができる。
【0019】 套管針を通して大面積パッチすなわちグラフトを配備するためのバルーンアセ
ンブリの別な実施形態が図25に例示されている。図25に例示された大面積グ
ラフト201は、上述のタイプのメッシュ材料から形成されており、バルーンア
センブリ203のバルーン202の全体的形状に一致している概ね楕円状に形状
を有している。バルーン202は、前述の態様で非エラストマー材料から構成さ
れている。管状部材206はバルーンを膨張させるために設けられており、その
自由端にルアー取付け具207を有している。メッシュグラフト201をバルー
ンの片面に維持し、プラスチックフラップ208をバルーン202の両側に設け
て破線209に沿った熱シールのような好適な手段によりそこに固着した状態に
維持する手段が設けられている。フラップ208の内側端部は自由であり、特に
図25に例示されているように、グラフト201の外側端部を受容するようにな
っている。 メッシュグラフト201が上に置かれたバルーン202は、バルーンの外側端
部をメッシュ材料の頂面で内方向に巻いてロール211、212を設けることに
より、実質的に円筒状のロール211に巻き上げることができるが、2つのロー
ルは図26に例示されているように互いに隣接した状態にされている一方で、メ
ッシュグラフト201がそれらと一緒に巻き上げられている。この状態で、2つ
のロール211、212は管状鞘部材214に挿入することができる。次に、鞘
部材214は、前述した態様で套管針を通して導入されてから、鞘部材から押出
されて腹部空洞に入れることができる。次いで、バルーンが生理食塩水溶液で膨
張させられて、2つのロール211、212に反対方向に巻を解かせてから、バ
ルーンが膨張して、バルーンが保有していたパッチ201を移動させてヘルニア
を有している筋膜の部分と係合させる。その後、バルーンは収縮させられ、套管
針は除去され、バルーンは除去され、切開された腹膜前空間は萎まされ、大型メ
ッシュグラフト201が筋膜と腹膜の間に配置されるとともに、両者の間で適所
に維持されるようにする。
【0020】 本発明と関連して利用することができるグラフトの別な実施形態が図27に例
示されている。パッチすなわちグラフト216は図12および図13に例示され
たグラフトすなわちパッチ151に類似している態様で構成されているが、但し
、前述の間接鼠径ヘルニアよりもむしろ直接ヘルニアについて利用することがで
きる態様で構成されている点を例外とする。グラフト216は、棘付きヘッド2
19が固着された補強用の中央円盤を備えている円盤217の形態の円形メッシ
ュのシートから形成されている。棘付きヘッド219は、ポリグリコール酸のよ
うな生物分解性材料から形成されている。メッシュグラフト216は配備ロッド
221の上で折畳まれて、従来の套管針の中を通して導入することのできるよう
な寸法に設定された円筒状鞘部材222(図28を参照のこと)に導入されてか
ら、配備ロッド221で押せば、鞘部材222から外へ配備することができる。
グラフト216は、切開された腹膜前空間136内に配備された後で、適切な態
様で位置決めすることができるため、棘付きヘッド219が鼠径輪と整列状態に
なるように位置決めされ、それにより、腹膜前空間136の収縮時には、棘付き
ヘッド219が鼠径輪を通って延びて、グラフト201を適所に堅固に維持する
よう作用することとなる。 本発明に組み込まれている腹腔鏡検査装置の別な実施形態は、導入装置スリー
ブすなわちデバイス32まで図29に例示されているような腹腔鏡検査装置23
1である。腹腔鏡検査装置231は、前述のものと同一の導入装置スリーブすな
わちデバイス32を備えている。この装置は、掘削シャフトすなわちロッド47
と近位末端部49が設けられた掘削シャフトアセンブリ46も備えている(図3
2を参照のこと)。腹腔鏡装置の先の実施形態では、掘削シャフトアセンブリに
は、掘削シャフト47の遠位末端部49に固着されたオリーブ形状または弾丸形
状の先端49が設けられている。導入装置スリーブすなわちデバイス32まで一
貫して図29に例示されている装置のこの実施形態では、塞栓具先端79aが掘
削ロッド47の遠位末端部49に取外し自在に搭載されている。先端79aの近
位末端部にはスロット236が設けられており、このスロットは、近位末端部の
一方側を貫いて先端79aの近位末端部の中心部まで延びている。スロット23
6は、掘削ロッド47の遠位末端部49に設けられた丸み付けされた末端部23
7を受容するようになっている(図32を参照のこと)。着脱自在なスリーブ2
41は腹腔鏡検査装置231の一部として設けられており、多くの点で前述の着
脱自在スリーブすなわち鞘部材106に類似している。着脱自在なスリーブ24
1は前述のようにテフロン(登録商標)のような好適な材料から形成され、比較
的薄い壁243が設けられ、壁には弱化された部分がその長軸線方向にスリット
244の様式で延びている(図31を参照のこと)。管状部材には近位末端部2
46と遠位末端部247が設けられている。近位末端部246は、図31および
図32に例示されているように、遠位末端部247よりも厚い断面を有している
。近位末端部246には、陥凹部248が壁に形成されて設けられており、この
陥凹部はスリット244とは正反対の対向位置にあって、可動スリーブ241が
バルーンから除去された時に分離することが出来るようにする解放領域として働
く。 近位末端部246には、スリット244から正反対の方向に90°の間隔で延び
ているウイング状部材251、252が設けられている。これら外に延びるウイ
ング251、252は、腹腔鏡検査装置231利用している最中に医者がその配
向を決めるのを助けるように作用する。近位末端部246にはハンドル256も
設けられており、ハンドルは末端部と一体形成されているとともに、管状部材2
42から半径方向に延びている。ハンドル256にはその中を貫通している指穴
が設けられており、この指穴に指を挿入して、先の実施形態と関連して説明され
たように、バルーンから離すように着脱自在なスリーブ241を容易に引張るこ
とができるようにする。
【0021】 図33に例示されているように、先端79aは着脱自在なスリーブ241の近
位末端部に取外し自在に搭載されているため、先端79は前述のように、腹腔鏡
検査装置231の導入中には第2の塞栓具として作用することもできる。取外し
自在な先端79aを固着させて腹腔鏡検査装置231から分離状態になるのを防
止し、腹腔鏡検査処置手順が完了した後で先端を引き出せるようにする手段が設
けられている。図33および図34に例示されているように、かかる手段はナイ
ロンのような好適な繊維から形成された編組状の紐の様式の可撓性の長手の要素
261を備えており、その一方端262は、粘着剤(図示せず)のような好適な
手段により先端79aの遠位末端部に設けられたスロット263に固着されてい
る。可撓性の細長い要素261は、先端79aの遠位末端部の、先端79aの外
表面を貫いて開放している陥凹部264の内部から延びている。可撓性の細長い
要素261の近位末端部はバルーン87に直接固着されていてもよいし、或いは
、代替例として、バルーン内部で掘削シャフトに沿って設けられている、穿孔が
設けられたスリーブ101の中を通って延びて、掘削シャフトの近位末端部を越
えて延在しているようにしてもよい。 腹腔鏡検査処置手順を実施する際の腹腔鏡検査装置231の用途は前述の用途
と実質的に同一であるが、着脱自在なスリーブ241がバルーン87から除去さ
れた時に、着脱自在なスリーブを前方に押して先端79aを掘削シャフト47か
ら切り離すことができるという点を例外とする。次いで、着脱自在なスリーブ2
41は後方に引張られて、スリーブをバルーンからスリット244に沿って分離
することができる。これが発生すると直ぐに、先端79はスリーブから自由にな
って、図34に例示された矢印266の方向に回転し始める。バルーンが膨張し
てその機能を前述のように実施し、ここでバルーン87を除去するのが望ましい
という時には、前述の態様でバルーン87を引き出すことが可能であり、先端7
9aはバルーン87自体に繋留されており、或いは、バルーンに付着している可
撓性の細長い要素261がバルーンから出て近位方向に延びているので、先端7
9aはバルーンと一緒に引き出される、或いは、引き出すことができる。 この腹腔鏡検査装置231はその取外し自在な塞栓具先端79aと共に、本発
明の或る特定の応用例で有用となる。前述の腹腔鏡検査装置を用いた場合、塞栓
具先端79が引き出されると、小動脈などのような重要な構造体が、先端79と
導入装置デバイス32の管状部材の遠位末端部との間で予測に反して切開されて
しまう可能性がある。バルーンが引き出されると引き出される取外し自在な先端
79aを備えていることで、この可能性は排除される。
【0022】 本発明に組み込まれている腹腔鏡検査装置のまた別な実施形態が図36、図3
7、図38に例示されており、腹腔鏡検査装置271は前述のタイプのバルーン
272を備えており、これには穿孔が形成されたスリーブ273が設けられてお
り、このスリーブを通して掘削ロッド47が延びる。スリーブの遠位末端部27
4は端部ピース276により閉鎖されている。バルーン272は前述の態様で掘
削シャフト247の周囲に巻かれている。掘削シャフトすなわちロッド47には
前述したタイプの掘削部材すなわち第2の塞栓具が設けられていないが、その端
部は、丸み付けした先端47aを設けることにより、図示のとおり丸くなってい
る。 巻かれたバルーン272は、前述のものと類似している着脱自在なスリーブ2
81の内部に包囲されている。スリーブには管状部材282が設けられており、
この部材は、その長さ分だけ長軸線方向に延びるスリット283の様式の弱化さ
れた領域を有している。着脱自在なスリーブ281は、先の実施形態におけるよ
うに端部で開いているというよりはむしろ、閉鎖端になった弾丸形状またはオリ
ーブ形状の先端286が設けられているという点で、前述のものとは異なってい
る。スリット283には弾丸形状の先端286を貫いて延びる湾曲部293aが
設けられているため、指穴289を有しているハンドル288を引張ることで、
前述の態様で、スリーブはバルーン272から剥離することができる。着脱自在
なスリーブ281がバルーン272から剥離され、或いは、分離されている間、
穿孔が形成されたスリーブ273の端部276に係合している掘削ロッド47に
より、バルーンは適所に保持されている。バルーンの膨張後に、バルーンを引張
って、その遠位末端部が持ち上がって穿孔の位置で破断され、図38に例示され
ているように、掘削シャフト47の丸み付けされた末端部47aから剥離される
ようにすることにより、バルーンは掘削ロッド47から分離することができる。
引き続きバルーン272を引張り続けることで、バルーンを掘削ロッド47から
分離させ、バルーン272は前述のように除去することができる。従って、着脱
自在なスリーブ281の一部として第2の塞栓具を設けることにより掘削ロッド
47の遠位末端部により搬送される塞栓具の必要が排除されている、本発明の腹
腔鏡検査装置の実施形態が提供されているのが分かる。上記以外の全ての局面で
、腹腔鏡検査装置271の動作と用途は前述のものと同様である。
【0023】 前述の事項から、膨張するにつれて徐々に巻を解いていって平面の形状を採る
傾向を有し、その平面に直交するように力を生じて天然の平面に沿って組織を引
き離して解剖空間を設けることによって、最も脆弱な平面に切開部を設け、より
自然で、より外傷が少なく、より出血が無い領域を生じ、その領域で多様な医療
処置手順を実施するようにした、巻き付け状態のバルーンを使用することにより
解剖空間を拓く装置および方法を提供していることが分かる。このような解剖空
間は、腹膜前領域のような人体の多様な部分に設けられて、ヘルニア修復術や精
索静脈瘤切開術を目的として腹膜の前に空間を提供することができる。このよう
な空間は腹膜の横に開かれてもよいし、交感神経切除術やリンパ節切開術のよう
な医学処置手順を実施することを目的とした腹膜の前の空間であってもよい。 前述のように、この装置および方法は、腹腔鏡を用いたヘルニア修復術を実施
するのに特に適切であり、直接ヘルニアおよび間接ヘルニアについて利用するこ
とのできるグラフトとパッチを使用することができるようにし、患者に与える苦
痛を最小限にして、また、数日のうちに患者が仕事に復帰できるようにしている
【0024】 本発明を組み入れた腹腔鏡検査装置301の別な実施形態が図39から図48
に例示されている。腹腔鏡検査装置301はまた、汎用外科手術用腹腔鏡検査処
置手順の間に使用して、本発明の先に開示された実施形態と関連して記載されて
いるように、皮膚と腹膜との間の筋膜の層を切開することができる、手動操作式
の外科手術機具として作用する、カニューレを備えた外科手術用切開具の様式で
あるアセンブリであるとして説明することもできる。腹腔鏡検査装置301は、
掘削装置デバイス303が取付けられたカニューレ302を備えている。掘削装
置デバイス303またはガイドロッド306は鈍塞栓具と導入装置部材307と
を備えている。腹腔鏡検査装置は、特に図39および図40に例示されているよ
うに、皮膚シールアセンブリ311、バルーンアセンブリ312、バルーンカバ
ーアセンブリ316も備えている。 カニューレ302は、合成プラスチックから形成された、近位末端部322お
よび遠位末端部323を有しているカニューレ管321を備えている。流路32
4は近位末端部322から遠位末端部323まで延在している。カニューレハウ
ジングすなわちハンドル326は近位末端部に取付けられるが、これは同部材を
その部位に直接成形するといったような好適な手段によって行われる。同時係属
中の出願連続番号第07/968,201号、すなわち、1992年10月29日に出願された米国
特許第5,324,270号に開示されているように、ハンドル326は第1の弁部材と
第2の弁部材(図示せず)を有しており、この場合、一方の弁部材はダックビル
(家鴨の嘴状)弁として作用し、他方の弁は円形機具または器材シールとして作
用する。ハウジングにはルアー型の取付け具327が設けられており、これはダ
ックビル弁の外部にあるハウジングの内部と連絡状態にあるとともに、カニュー
レ管321の通路324と連絡状態にある。
【0025】 前述の1992年10月29日出願の同時係属出願連続番号第07/968,201号、すなわち
、米国特許第5,324,270号に記載されているように、カニューレ302は、本願
中で先に説明されているタイプのものと概ね同一である掘削装置すなわち鈍塞栓
具デバイス303を受容するようにされている。装置303は、図示のように(
図41を参照のこと)概ねオリーブ形状であり、かつ、プラスチックのような好
適な材料から形成されている鈍先端331を有している鈍塞栓具306を備えて
いる。オリーブ形状の先端331は、ステンレス鋼のような好適な材料から形成
されたロッドすなわちシャフト333の遠位末端部332に成形されている。鈍
先端331は、その外径がカニューレ管321の内径よりもわずかに短くなるよ
うな寸法に設定されている。ロッドすなわちシャフト333の近位末端部334
はその上に、第2のハンドル部338を備えているハンドルアセンブリ337の
ハンドル部336が搭載されている。ハンドル部336、338は互いに嵌合す
るようになっているとともに、ハンドル部336の両側に配置されたスプリング
動作式のラッチ部材339により作動させられるようにし、かつ、ハンドルアセ
ンブリ337を握っている手の指を絡ませるようになったラッチ手段(図示せず
)を使用することにより、1992年10月21日に出願された同時係属出願連続番号第
07/968,201号号に記載されている態様で取外し自在に接続されている。第2のハ
ンドル部338は導入装置デバイス307の一部を形成しており、プラスチック
のような好適な材料から形成された導入装置部材342の近位末端部341に取
付けられている。導入装置部材342には遠位末端部343が設けられており、
端面346を通って近位末端部から遠位末端部まで延びている穿孔344を有し
ているが(図41を参照のこと)、この端面は好適な角度で傾斜しており、例え
ば、穿孔344についての水平軸線から約45°傾斜している。穿孔344は、鞘
部材333を滑動自在に受容することができるような寸法に設定されている。
【0026】 ハンドル部338にはラッチ手段(図示せず)が設けられており、ラッチ手段
は、ハンドル部338をカニューレハウジング326に着脱自在に接続するよう
にされ、かつ、ハンドルアセンブリ337を握っている手の指を絡めるようにな
っているハンドル部338の両側に配置されているラッチ部材349を備えてい
るため、カニューレハウジング326からハンドル部338を分離させることが
できる。 皮膚シール部材311は一般に、1993年9月20日に出願され、目下のところ出
願破棄されてしまった同時係属出願連続番号第08/124,333号に記載されているタ
イプのものであってもよいが、該出願に記載されているように、プラスチックの
ような好適な材料から形成され、螺旋状ねじ山351とホタテ貝状フランジ35
2を有しているスクリュー本体350を備えている。弾性挿入体353はスクリ
ュー本体351に配置されており、シリコーンのような好適な弾性材料から形成
されている。挿入体353には、そこを貫いて延びている穿孔354が設けられ
ている。スロット358を有しているコレット357は挿入体353を包囲して
おり、また、スクリュー本体351の軸線方向に移動可能であるとともに、コレ
ットを移動させて挿入体353を圧縮するようにされているカラー356により
コレットは係合状態になっているため、穿孔354を通って延びているカニュー
レ管321が皮膚シールアセンブリ311に関して所望の長軸線方向の位置にカ
ニューレ302を維持している維持位置と、皮膚シール311に関して長軸線方
向に内向きと外向きに滑動自在にカニューレ302を移動させることができる解
放位置との間で挿入体を移動させる。カラー356には、後述する目的で使用さ
れる周方向に間隔を設けたスロット360を有している環状ショルダー部359
が設けられている。1993年9月20日に出願された同時係属出願連続番号第08/124,
333号に説明されているように、コレット357に関するカラー356の回転を
抑制する手段が設けられており、この手段は長軸線方向に延びる、互いに180°
の間隔を設けたキー355を備えている。
【0027】 バルーンアセンブリ312は、ポリウレタンのような好適なタイプの、非エラ
ストマーの医学等級の可塑材から形成されたバルーン361を備えている。バル
ーン361は、平面で見ると左右対称なまんたエイの形状を有していると特長づ
けることができるが、バルーン361の幅よりも実質的に狭い幅を有している、
前方に延びた丸み付けされた突出部362が設けられている。バルーン361は
、第1シートすなわち上位シート363と同定される少なくとも1枚のシート材
と、第2シートすなわち下位シート364と識別される少なくとも1枚のシート
材とを備えており、これらは所望の形状に切り落とされて、それぞれの端縁が熱
シールなどにより好適な態様で一緒に接着されて、図40に例示されているよう
に、収縮時には概ね平坦な形状を有しているバルーンを形成する。第1シートす
なわち上位シート363の上面すなわち外面は、図40に例示されているように
、領域365では外方向に延びる円形突出部361a、361bが後述する目的
で粗面になっている。粗面化は、隆起部を有しているパターンで可塑材を刻印加
工する等によって好適な態様で達成することができる。 生理食塩水溶液のような液体などの好適な媒体と、2枚のシート363、36
4の間でバルーン内部に延びているとともにシートで液体密封シールを形成して
いる可撓性の管366とを用いて、バルーンを膨張させる手段が設けられている
。バルーンの内部は、管366を通して流体を導入することにより、膨張状態お
よび収縮状態にすることができる。管366はY字型アダプタ367に接続され
ており、このアダプタは、Y字型部の一方分岐部がルアー取付け具を有している
逆止弁368に接続されており、他方分岐部が、テーパ状取付け具371に接続
されている管369に接続されている。従来型のピンチオフクランプ372が管
369に搭載されている。管366は、ショルダー359のスロット360に着
脱自在に保持されるのに適合するようになっている。
【0028】 掘削ロッドすなわちシャフト306と、バルーン361の長さに沿って延びて
、頂面側と呼ばれバルーン361の一方側で概ねバルーン361の中心に配置さ
れている長手の管状部材すなわちスリーブ376とに、バルーン361を着脱自
在に固着させる手段が設けられている。管状部材376には通路377が設けら
れており、この通路を通して掘削ロッドまたは掘削ガイド、すなわち、シャフト
333が延びている。前述のように、この管状部材すなわちスリーブ376は、
頂面シート363に接着されている別個の部材として形成されてもよく、或いは
その代わりに、頂面シート363と一体形成されると同時に2つの熱シールが上
下に設けられ、通路377を備えたスリーブ376を形成してもよい。管状部材
376には、管状部材376において線378に沿って延びている、互いに間隔
を設けた細長いスリットすなわち穿孔(図示せず)が設けられて、後述するよう
に、掘削ロッド333からバルーンを分離し易いようにすることができる。この
ような構成を利用した場合には、後述する有利な特性を得るために、掘削ロッド
すなわち鈍切開具または塞栓具306がバルーン361の上に載置されているこ
とが分かる。 バルーンカバーアセンブリ316は、プラスチックのような好適な材料から形
成された半剛性の管381であり、近位末端部382および遠位末端部383が
設けられている。これには、近位末端部382から遠位末端部383まで延在し
ている穿孔384(図42を参照のこと)が設けられている。管381には部分
スリット386の様式の弱化された領域が設けられており、この領域は、図40
で分かるように、管381の底面側で遠位末端部383から近位末端部382ま
で延在している(図44も参照のこと)。管381には好適な角度で延びている
近位端壁387が設けられており、例えば、穿孔384の軸線に関して近位方向
に45°の角度で延びている。
【0029】 バルーンカバーアセンブリ316はハンドル391も備えており、これは、図
示のように、別個の部品として形成されていてもよく、金属製クリップ392に
より管381の近位末端部382に固着されている。ハンドル391にはプラス
チックのような好適な材料から形成されたテーパ状本体393が設けられており
、これは、図42および図47に例示されているように、底面側で開放状態にな
って、断面が半円形状である長軸線方向に延びる陥凹部394に接近できるよう
にしている。1対の横方向に延びるウイング396が本体393と一体形成され
ており、これらは、半円形状の陥凹部394の軸線と実質的に一致している平面
上に在る。図示のように、ウイング396は本体393の近位末端部に配置され
ている。 上向きに延びているフィン397は、本体393上でウイング396から実質
的に等距離に、ウイング396が存在している平面に概ね直交する方向に形成さ
れる。フィン397は比較的幅が狭く、ノッチ401、402を有している上面
378が設けられている。垂直方向に延びている壁406はフィン397の一部
として形成されており、ウイング396の平面に概ね直交する方向に延びている
。壁406はフィン397に対して直角な方向に延在しており、壁の頂部から底
部に向かう厚さが徐々に増大している(図46を参照のこと)。本体393には
1対の互いに間隔を設けた穴407が設けられており、これらは互いに約90°の
間隔だけ離してフィン397の各側から約45°の位置にある。細長いスロット4
08は本体393に形成されており、フィン397と概ね整列状態にある。1対
のカム機能スロット411が本体393の両側のウイング396に、本体に隣接
しているウイングの遠位末端部部の附近に設けられている。カム機能スロット4
11には傾斜したカム面412が設けられている。 本体393には1対の、正反対方向に配置された突起部413が設けられてお
り、これら突起部は、陥凹部394の中に延びており、かつ、導入装置部材34
2の遠位末端部に設けられた1対の正反対方向に対向する穴に載置されるのに適
合するようになっている。
【0030】 バルーンカバーアセンブリ316はクランプ部材416も備えており、これに
は、中央本体部417と、下方向に延びてカム機能スロット411の中に入る1
対の下向きに延びたレッグ418、419が設けられている(図43を参照のこ
と)。図示されているように、中央本体部417はフィン397のそのまま遠位
方向に配置されており、また、中央本体部417には、これと一体形成され、か
つ、レッグ418、419の開始点のそのままわずか上方に位置している支点領
域で、フィン397の両側に配置された半円形状のガイド421が設けられてい
る。中央本体部417には長軸線方向に延びた補強用リブ422が設けられてい
る(図43および図45を参照のこと)。これには、中央本体部417に対して
概ね直角に延在している、近位方向に延びるラッチ部426も設けられている。
ラッチ部426には中央に位置するスロット427が設けられており、このスロ
ットは実質的にラッチ部の全長分だけ延びてフィン397の上位末端部を受容す
るため、クランプ部材416がスナップ式に本体393の上に食付き設置される
と、ラッチ部426がノッチ401に配置されるようにして、フィン397の最
上部を解除することができないようにしている。前述のようなクランプ部材41
6は、ノッチ401の内部に配置される位置と、或いはその代わりに、ノッチ4
02の中に配置される位置の、両位置の間を移動するようにされる。横方向に延
びている丸み付けされた隆起部428が中央本体部417に設けられており、ク
ランプ部材416をノッチ401からノッチ402まで移動させると、手の指を
絡ませられるようになっている。
【0031】 図39から図48に例示されている装置と関連して、腹腔鏡を用いたヘルニア
修復術のために解剖空間を拓く方法を実施する外科手術用バルーン切開装置30
1の動作と用途は、図49Aから図49Gに例示されている図と関連付けて、こ
こで以下のように簡単に説明することができる。本件の方法に関わっている医者
は、組織を直接視覚化することか、或いは、手を使った触診の両方またはいずれ
か一方の手段で、切開されるべき適切な筋膜層を識別する。ここでは、患者45
1にヘルニア修復術を実施するのが望ましいと想定するとともに、外科手術によ
る修復術を実施するための腹膜外の作業空間を設けるのが望ましいと想定する。
医者は臍または臍のわずか横の患者の皮膚に小さい切開部452を設ける。次に
、開創器(図示せず)を利用して切開部を開き、切開部のいずれかの側を横方向
に移動させて、患者の身体の長軸線方向へ臍すなわちヘソの両側に延びている腹
直筋を探り当てることができる。腹直筋鞘が探り当てられると直ぐに、先に設け
られた切開部を通して、2組の腹直筋の間の真中に切開部が設けられる。次いで
、医者は腹腔鏡検査切開装置またはバルーン切開装置301を手で把持し、例え
ば、図49Aに例示されているように右手でハンドルアセンブリ337を掴んで
切開部に鈍先端331を導入し、後腹直筋鞘の前壁に係合させる。次いで、腹直
筋鞘を案内として利用して鈍先端331を通して組織の分離を引き起こし、弓状
線と横筋筋膜を越えて恥骨結合部のレベルに到達させる。これはバルーン切開具
301を用いて容易に達成することができるが、というのも、管状カバー381
に設けられた突出部413を導入装置部材342の遠位末端部に設けられた穴4
14の中に載置させることにより、バルーンカバーアセンブリ316が導入装置
デバイス307の導入装置部材342の遠位末端部にラッチされ、同部材の遠位
末端部に概ね堅固に接続されるからである。これにより、バルーン切開具301
の堅固な組立てが施されるため、バルーン切開具は、医者がハンドルアセンブリ
337を握るだけで、他方の手でバルーン切開具の中間部を掴まなくても作動さ
せられて、鈍先端331が前進させられるにつれて組織の切開が達成されるよう
に、鈍先端331を思うままに操作および操縦することができる。
【0032】 医者が自分の手を使って患者の腹部領域を触診し、それにより、鈍先端331
の感触を得ながら前進させていって、鈍先端331が恥骨結合部に当たるのを感
じることができるようにすることにより、恥骨結合部のレベルまで鈍先端331
を移動させることを確実に行うのは容易となる。これは、ハンドルアセンブリ3
37を握っている右手で先端331が恥骨結合部468に当たる衝撃を感じるこ
とにより(図50を参照のこと)、確実に行うのが容易となるが、この衝撃はバ
ルーン切開具の剛性構造を通してハンドルアセンブリ337に伝わるのであるが
、このハンドルアセンブリに置かれた医者の手が衝撃の感触を得ることができる
。次いで、バルーン切開具301は更に短距離だけ前進させられ、鈍先端331
は恥骨結合部468の下方に降りる。 その後、バルーンカバーハンドル391は、図49Bに例示されているように
、医者の同じ右手に絡まされて、クランプ部材すなわちラッチ部材416の上部
末端を近位方向に移動させてラッチ部426が移動により、フィン397に保有
されているノッチ402と係合状態になるようにすることにより、親指を用いて
横断方向に突出する丸み付けされた部分428に係合させる。これが起こってい
る時には、中央本体部417により保有されているレッグ418、419が図4
4に例示されている位置から図46に例示されている位置へと移動させられ、こ
の間に、カム面412に嵌合することにより、本体393に固着されているウイ
ング396の各部が外方向にカム変換作用し、突起部413が穴414との係合
状態から外れる方向に移動させられる。ラッチ部材すなわちクランプ部材416
の運動の方向は、図49Bに矢印454により示されている。ハンドル391を
手放してすぐに、ウイング396を握っている手の2本の指でハンドル391を
近位方向に移動させ、ウイングを上向きの近位方向に引上げて、バルーンカバー
アセンブリ316を取り外させる。掘削シャフトすなわちロッド336によりバ
ルーン361は適所に保持されており、破り取り鞘部材として作用する管状カバ
ー381の底面に設けられたスリットを通って外に出る。バルーン膨張管366
はショルダー359内側のスロット360のうちの1つの中に保持されるため、
バルーン膨張管は、バルーンカバーアセンブリ316が除去される時にウイング
396で縺れてしまうことはない。これにより、バルーン361は、その一方側
の端部が内向きに巻かれてロール461状態になったまま剥き出しとなるが、こ
の時、ロールの一方は反時計方向に巻いた状態であり、他方のロールは時計方向
に巻いた状態であるため、両方のロールは、図50に例示されているように、掘
削ロッド333の下に位置するようになる。また、後述する最適な切開部を設け
るためにも、巻上げが起こる前に、前方に延びている突出部362は折畳み線4
71に沿って内側に折畳むことができ、横方向に延びているローブ部も折畳み線
472に沿って内側に折畳むことができる。バルーンを膨張させるために、ピン
チオフクランプ372は閉鎖され、生理食塩水溶液を包含している従来型の60cc
容量の注射器476が逆止弁368に接続される。次いで、注射器476は矢印
477によって示されているように作動させられて、注射器476から生理食塩
水溶液を管状部材366に導入し、更にバルーン361の内部に導入して、バル
ーンを徐々に膨張させてゆく。逆止チェック弁368は、注射器476が除去さ
れた時に生理食塩水溶液がそこから出られないことを確実にする。注射器476
は、空にされた後で除去され、生理食塩水溶液で充填することができるが、この
溶液は同じ態様でバルーンに導入されて、掘削ロッド333の両側で図50に例
示されているような両方向にバルーン461の側部端部の巻を解いてゆき、最後
には端部が完全に巻きを解かれた状態となる。通例、バルーン361の巻を完全
に解いて、図50に例示されているような膨張状態に移行させるには、約10本程
度の注射器分の生理食塩水溶液が必要となる。バルーンが充満して巻が解かれて
ゆくにつれて、バルーンは腹膜の上に存在している組織を分離し、すなわち、切
開し続けてゆき、横筋筋膜と腹直筋との間に腹膜外作業空間を設けてゆく。
【0033】 前述のように、平面で見たバルーン361は左右対称なまんたエイのような形
状を有して、ヘルニア修復術には望ましい最適の腹膜外作業空間を設ける。バル
ーン361に設けられた前方に延びる突出部362は、膨張すると、ガイドロッ
ド333の鈍先端331の遠位末端部から遠位方向に切開し、クーパー靭帯の領
域の組織を良好に切開するように作用し、また、鼠径輪の周囲で横方向に切開す
るようにも作用する。左右対称なまんたエイのような形状を利用することにより
、バルーン361に広い側部端部すなわちローブ部361a、361bを設ける
ことが可能であるが、この部分は、膨張すると、バルーン361の前方運動によ
り鼠径輪の周囲を下方向に切開させ、更に、バルーン361を楔のように適所に
割り入らせる。前方に延びる突出部362は、膨張すると、小型のバルーンのよ
うにクーパー靭帯に向かって下方に切開してゆく。このようにして、ヘルニア嚢
に向かって移動する前に、一度で全ての所望の解剖学的構造を剥き出しにして、
ヘルニア修復術のために最終切開を実施するための腹膜外作業空間478を得る
ことが可能となる。このような大きな腹膜外作業空間を設けることにより、手で
切開部を前に広げることは不必要となる。バルーンも、処置手順が実施される解
剖学的構造に適切に合致するような形状にされているため、必要となるかもしれ
ない手による切開の量を最小限まで低減する。バルーンが特定の形状を有してお
り、非エラストマー材から形成されているので、切開は所望の位置で起こること
になるが、これは、バルーンがエラストマー材から形成されていて、一般に抵抗
が最も低い経路を追従する傾向がある場合の事例には必ずしもあてはまらない。
更に確実とされるのは、本発明の非エラストマーバルーンを用いて所望の位置で
切開が起こることを確保する点であり、これは、図50に例示されているように
、恥骨結合部468の下に位置している掘削ロッド333によってバルーンが適
所に保持されているせいである。また、粗面化した領域365を設けることによ
り、粗面化領域は上に位置する組織と摩擦係合し、ローブ部361a、361b
が繋留具のような働きをし、バルーン361が膨張した後で変位するのを防止す
ることができるようにしている。
【0034】 バルーン361の膨張により所望の組織切開の量が執り行われて、腹膜外作業
空間を設けた後は、手術室吸引システムの排出ポート(図示せず)内に排出取付
け具371を接続することにより、バルーン361が萎ませられる。ピンチクラ
ンプ372を取り外して管369を開き、バルーン361に導入されてきた生理
食塩水溶液が吸い出されるようにし、図49に例示されているような膨張状態か
らバルーンを完全に収縮させる。 バルーンが収縮した後、図示のように、手の指で管状部材366を把持して、
収縮したバルーン361を切開部452を通して、図49に矢印481で示され
ている方向に引っ張り出すことができる。必要ならば、ハンドルアセンブリ33
7は他方の手で保持されてもよい。バルーン361は、引き出されている最中に
、そのスリーブ376を、線378に沿って存在している線形穿孔群による破断
によって、掘削ロッドすなわちガイドロッド31から分離させる。ガイドロッド
331は適所に残留して、既に設けられた腹膜外空間内への容易な入口を保存す
る。バルーン361はこの時点で廃棄することができる。 バルーン361が除去された後、左手を用いて下位の第2ハンドル部338を
把持しながら、右手をハンドルアセンブリ337の上位ハンドル部すなわち第1
ハンドル部336に絡ませる。次いで、右手の指をラッチ部材339の両側に絡
ませて、第2部分338から第1部分336を取外し、左手で図49Eに例示さ
れた矢印482の方向に第2部分338を移動させることができるようにする。
第2部分338にはそこに一緒に装着されたカニューレ302と、その中を貫通
して延びて皮膚シールアセンブリ311がカニューレ管321に取付けられた導
入装置デバイス307とを保有している。これがガイドロッド333上を前進し
続けて、最終的には、導入装置部材342の遠位末端部343が所望の位置まで
前進させられる。これが達成されるとすぐに、皮膚シールが切開部452に近づ
くまで、皮膚シールアセンブリ311が滑動しながらカニューレ管321に取付
けられたまま一緒に前進させられる。次に、スクリュー本体351はフランジ3
52に絡ませた、かつ/または、ショルダー359にまで絡ませた手の指で回転
させられ、切開部452にねじ込まれ、患者の皮膚と一緒に気密皮膚シールを形
成する。良好な皮膚シールが確立されてしまうとすぐに、カラー356を概ね下
方向に押してコレット357に係合させて、エラストマー挿入体353とカニュ
ーレ管321の間に摩擦グリップを形成することにより、導入装置デバイス30
7が皮膚シールアセンブリ311に関して固定位置にクランプされる。
【0035】 カニューレ302が適所に固定された後、鈍塞栓具306は掘削装置すなわち
鈍塞栓具デバイス303と一緒に除去することができる。手を使って図49Fに
例示されているように矢印483で示された方向にハンドル部336を上方向に
引上げ続けるだけで、これが達成される。この引張り運動を継続するにつれて、
鈍先端331は導入装置部材342の遠位末端部343に係合し、引出し力が第
2ハンドル部338に付与されるようにし、ハンドル部338を自動的にハウジ
ング326から取り外す。これにより、鈍塞栓具デバイス303はカニューレ管
321を通して除去することができる。これが可能となるのは、鈍先端331の
直径が、カニューレ管321の内部を通過することができ、かつ、ハウジング3
26に設けられた弁を通過することができる直径だからである。塞栓具先端33
1を保持しているガイドロッド333を引き出すにあたり、塞栓具先端が継続し
て導入装置部材342によりガイドされており、従って、カニューレ管321に
関して中心に位置決めされた状態に維持されて、カニューレ管321の遠位端3
23におけるどのような圧迫動作も回避していることが分かる。塞栓具先端33
1が導入装置部材342に当たるとすぐに、ハンドル部338が自動的にカニュ
ーレハンドル326から係合解除される。ラッチ部349は実質的に第2ハンド
ル部338の内部に埋設されているため、医者には比較的接近し難くなっており
、医者が第1ハンドル336が保持しているラッチ部339を作動させることを
確実にするが、これは、医者がハンドル部336、338を2段階式に取り外す
ようになることを確実に行うのに役立つ。 これが達成されてしまった後で、二酸化炭素のようなガス源が止栓弁328に
接続される。止栓便328を開いて、図49Gに例示されている破線476で示
されているような切開された腹膜外作業空間を二酸化炭素で膨張させることがで
きる。次いで、カニューレ302を利用して、切開された腹膜外作業空間に多様
なタイプの機具を導入することができる。膨張ガスは、カニューレ302のハン
ドル326に設けられた弁機能のせいで逃れることはできない。
【0036】 別なカニューレを患者の腹部の多様な位置に導入することも可能であり、これ
らカニューレを通して、付加的な外科手術機具を導入し、腹膜外作業空間で実施
されるべき外科手術処置手順を遂行することができる。腹膜外作業空間で達成さ
れるヘルニア修復処置手順の残余の工程は、前述のものと実質的に同一であるた
め、詳細には説明しない。例えば、陰嚢に入って典型的な間接ヘルニアを形成す
ることで、ヘルニア嚢が患者に形成されてしまったと想定する。ヘルニア嚢は引
き出されて、前述の態様で結紮される。その後、前述のような1枚のメッシュを
別な部位を通して導入し、ヘルニア嚢が先に通った領域を覆うように巻き広げる
ことができる。次いで、例えばクーパー靭帯などに沿って、メッシュは適所にス
テープルで鉤留めされる。ヘルニア修復術が完了した後、止栓弁328を開き、
腹膜外作業空間に入っていたCO2を大気中に放出することにより、腹膜外作業空
間は収縮させられ、腹壁をその正常位置まで戻すことができ、所望の位置に設置
されていたメッシュを維持するのを助けることができる。 本発明の装置を用いて腹膜外作業空間を形成することに関連して、ガイドロッ
ド333を適所に位置させて、ロッドがバルーン361の上に在るのが望ましい
ことが分かっているが、その理由としては、バルーンが膨張しながら巻きを解い
ている最中でさえ恥骨結合部の下に在る鈍先端331が所望の位置に維持される
ため、バルーン切開が適切な領域で起こることを確実にするのに役立つからであ
る。ガイドロッド333をこの態様で位置決めすると、バルーン361はロッド
から両方向に外に転がり、膨張している間にもバルーンが下方向に押し下げられ
るのにも役立つことが確実となる。 装置がユーザーに対して一層親切設計となるようにするために、他の部品に関
して手術のために移動させられる部品は色コードが付されており、例えば、移動
させるべき部品は黒に着色され、残りの部品は灰色や白色のような別な色にして
もよい。従って、クランプ部材すなわちラッチ部材416は、バルーンカバーア
センブリ316のラッチを解除するために取り外されなければならないので、黒
色になっている。同様に、皮膚シールアセンブリ311のカラー356は、カニ
ューレ302を所望の位置にクランプするように移動させなければならないので
、黒色になっている。同様に、ラッチ部339、349は、ハンドル部を分離さ
せるのに移動させられなければならないため、黒色である。
【0037】 バルーンカバーアセンブリ316を除去するのが望ましい場合にバルーンカバ
ーアセンブリを把持するのを容易にする手段として作用するのに加えて、バルー
ン切開装置301のバルーン361が切開部を設ける平面を視覚的に示すように
作用するよう、ウイング396がバルーンカバー316に設けられている。一般
に、この切開平面は、ウイング396が存在している平面に平行である平面に位
置している。 前述のように、導入装置部材342には塞栓具端面または塞栓具先端が設けら
れており、これが正常な挿入方向とは反対方向に或る角度で傾斜しており、切開
の間に先端が組織を通って前進させられるにつれて、先端が組織の上で動きがと
れなくなるような傾向を抑止している。 鈍塞栓具先端331がカニューレ管321の内径よりも小さくなるように寸法
設定すると、先端331とカニューレ管321の間で組織が捕縛状態になったり
圧迫状態になることがないことを確実にするのに役立つ。更に、前述のように、
塞栓具先端331は両方向に先細りにされて中心から遠ざかるにつれて小径とな
り、先端331とカニューレ管321の間で組織が捕縛状態になる可能性も最小
限に抑制することにより、剪断動作が起こらないことを確実にしている。
【0038】 先の開示内容に関連して、前述のバルーン切開装置は、通例は、毎回使用後に
配置されることになるものと想定されている。この場合、経済効率を考えること
が望ましく、腹腔鏡検査処置手順で使用した後に、バルーン切開装置の少なくと
も或る幾つかの部分を再利用するのが望ましく、本発明に組み込まれたバルーン
拡張装置501の別な実施形態が図51から図55に例示されている。同図に例
示されているように、ハンドル部336に類似しているハンドル部503を有し
ている、前述のハンドルアセンブリ337に類似しているハンドルアセンブリ5
02を備えている。バルーン切開装置501の他の部分は、前述のものと同一で
あってもよいので、図示されていない。ハンドル部503には、超音波接着処理
または粘着剤などにより好適な態様で一緒に固定することができる2つの部分5
06、507が設けられている。ラッチ部材511、512はハンドル部503
の両側に設けられており、両部分506、507の陥凹部514を通って外方向
に延びている、手の指を絡めるようにした指部分513が設けられている。ラッ
チ部材511、512は各々にラッチ516が設けられており、ラッチは、部分
506、507の内部に設けられた下向きに垂れ下がるリップ518に係合する
撓み性のあるスプリング部材517により外方向に塑性変形可能に付勢されてい
る。ラッチ部材511、512は旋回ピン519により部分506と部分507
の間に旋回自在に搭載されており、旋回ピンはラッチ部材511、512上に一
体形成され、かつ、プラスチックのような好適材料から形成された部分506、
507に設けられたボス521の中へ延びている。 プラスチックのような好適な材料から形成されている第1挿入体526および
第2挿入体527は、部分506および部分507に取付けられている。金属の
ような好適な材料から形成された第1ラッチ部材531および第2ラッチ部材5
32が設けられているが、これらは、挿入体526、527に設けられた陥凹部
533、534に載置されている。ラッチ部材531、532は概ねU字型であ
り、互いに係合状態になるように可塑変形可能に付勢されて、それらの中を貫い
て延びる細長いスロット536を形成している。挿入体526、527と一体形
成されている直立式レッグ538が挿入体526、527の矩形空間539に設
けられて、図54の破線で例示されているように、ラッチ部材531、532の
運動により、レッグ538の上末端部を屈曲させることができる。
【0039】 ガイドロッド541が設けられているが、その遠位末端部542にも環状陥凹
部533が設けられているという点を例外として、これはガイドロッド333と
類似している。遠位末端部542には食付き部544と、食付き部544を通っ
て延びる1対の互いに対向する平坦部546とが設けられている。ガイドロッド
541は、部分506、507に形成された半円形陥凹部により画定されている
穴551と、挿入体526、527の半円形陥凹部により画定された穴552と
を通って延びている。穴552よりも径が大きく、挿入体526、527の半円
形陥凹部により形成された大きな穴553が設けられており、この穴は押しボタ
ン556を受容し、部分506、507に設けられた半円形陥凹部により画定さ
れている穴557を通って延びている。皿型陥凹部または凹状陥凹部558が部
分506、507に設けられており、手の指が押しボタン556に絡むのを容易
にしている。 押しボタン556には穿孔561が設けられており、これは、ガイドロッド5
41の遠位末端部542を受容することができるような寸法に設定されている。
押しボタンには横方向に延びるスカート部562が設けられており、スカート部
は互いに180°の方向に延びているとともに遠位方向内向きに延びるカム機能面
563が設けられており、このカム機能面は、図51に例示されているように、
略V字型である先端564で終端している。先端564は、U字型部材531、5
32により形成されているスロット536に入るのに適しているように形成され
ている。従って、押しボタン556を押し下げると、先端564が前進する態様
でスロット536に入り、U字型部材が互いから遠ざかるように付勢し、先端が
保有しているカム機能面563をガイドロッド541の真上の領域と真下の領域
でU字型ラッチ部材531、532に係合させるようにしているため、ガイドロ
ッド541はU字型ラッチ部材531、532から解放されて、ガイドロッドを
ハンドル部503から引き出せるようにしている。ガイドロッド541の解放に
より、バルーン切開装置501の残余の部分からガイドロッド541が分離させ
られるようになり、ハンドルアセンブリ502とこのアセンブリが保持している
他の部分をガイドロッドから分離させることができるようになっている。その後
、ガイドロッド541、バルーン361、バルーンカバーアセンブリ316は廃
棄処理することができる。他の部分が殺菌処理に耐えるのを確実にするために、
ポリスルホンのような好適な可塑材からなるプラスチック製の再生利用部品を形
成するのが望ましいかもしれない。 前述の内容と関連して、構成にちょっとした変更を施すことにより、バルーン
切開装置のかなり多数の部品を節約して、殺菌処理後の再利用に付すことが可能
となることが分かる。清浄にするのが極めて困難である部品のみが、1回きりの
使用後に廃棄される。
【0040】 腹腔鏡切開装置の別な実施形態が図56から図69に例示されている。理解を
助けるために、図56から図69の幾つかの要素は、先の図面で使用された参照
番号と同一の参照番号で言及されている。アセンブリ700はカニューレを備え
た外科手術用切開具であり、腹腔鏡を用いた外科手術処置手順の最中に使用され
て、本発明の先に開示された実施形態と関連して説明されているように、組織層
を切開することができる、手動操作式の外科手術機具の働きをする。アセンブリ
700は、掘削装置306が取付けられたカニューレ302を備えている。掘削
装置すなわちガイドロッド306は、鈍先端塞栓具331と、掘削ロッド333
と、掘削ロッドガイドアセンブリ600とから構成されている。腹腔鏡検査装置
はまた、特に図56および図57に例示されているように、皮膚シールアセンブ
リ701、バルーンアセンブリ312、バルーンカバーアセンブリ316を備え
ている。 カニューレ302は、近位末端部322および遠位末端部323を有している
剛性プラスチックから形成されたカニューレ管321を備えている。流路324
すなわち管腔が近位末端部322から遠位末端部323まで延びている。カニュ
ーレハウジングすなわちハンドル326は、近位末端部に直接成形するといった
ような好適な手段で近位末端部に取付けられている。米国特許第5,324,270号に
開示されているように、また、その開示内容は本明細書に引例として援用されて
いるが、ハンドル326は第1の内部シール部材と第2の内部シール部材(図示
せず)を備えており、この場合、一方のシール部材はダックビル弁として作用し
、他方のシール部材は機具シールとして作用する。ハウジングにはルアー型の取
付け具327が設けられており、この取付け具はダックビル弁から遠位にあるハ
ウジングの内部と連絡状態にあり、また、カニューレ管321の通路324とも
連絡状態にある。
【0041】 カニューレ管321の遠位端部を取り囲んでいる、すなわち、包囲しているの
は、皮膚シールバルーン702として作用する円環形状のバルーンである。これ
は図60および図61に最良に例示されている。収縮状態では、皮膚シールバル
ーンは、カニューレ管の外側と概ね同じ直径である。膨張状態では、皮膚シール
バルーンは、カニューレ管321の直径の概ね2倍から3倍の直径である。代替
の実施形態では、皮膚シールバルーン702は異なる形状と異なる寸法にして、
特定の応用例の必要に適うようにしてもよい。皮膚シールバルーンの内容積部は
、カニューレ302の上面に配置された皮膚シール流体ポート704と流体連絡
状態にある。流体としては、空気、液体、または、ゲルのようなタイプの材料が
ある。一実施形態では、外側カニューレ管321は図示しない内側カニューレ管
の外径部を部分的または完全に包囲し、それにより、皮膚シールバルーン702
と皮膚シールポート704の間で前述の2つの管の間の環体を介して流体連絡を
達成している。これの代わりとして、皮膚シールポート704と皮膚シールバル
ーン702の間の流体連絡は、カニューレ管321の壁の管腔を通して行われて
もよい。図60および図61には、異なる寸法設定にされた、或いは、カニュー
レの近位端に異なる直径を有する挿入体を受容させるようにする径違い継手71
5である。 皮膚シールバルーン702に流体を容易に入れさせ、皮膚シールバルーンの収
縮が望まれるような時まで膨張状態の皮膚シールバルーンから流体の流出を防止
するために、どのような好適な装置を皮膚シールポート704に接続してもよい
し、どのような装置をそれと一体成形してもよいものと思われる。機械的に開く
ことができるチェック弁がこの目的で有用となる。このような装置としては、図
58に例示されているように、1つの可能なコネクタ手段としてのホースコネク
タ棘状体、管ピンチオフ装置、または、注射器を有している止栓弁328がある
が、これには限定されない。
【0042】 カニューレ皮膚シールクランプ706はカニューレ管321上に載置されてお
り、カニューレの拡大近位端327と皮膚シールバルーン702の中間のカニュ
ーレ管上であればどの軸線方向の位置であれ、ユーザにより選択的に設置される
。一実施形態では、カニューレ皮膚シールクランプ706は、カニューレ皮膚シ
ールクランプをカニューレ管321に沿った特定の位置に固着させる固着用装置
710と、患者の皮膚に押し当てて大雑把な流体密封皮膚シールを更に確実にす
る弾性皮膚接触部708とを備えている。例示されているように、弾性の皮膚接
触部708は、カニューレ管321の周囲に円形状に構成された発泡材の管状部
を備えている。粘着剤または何か別な接続手段が固着用装置710を弾性の皮膚
接触部708に接続させる。皮膚シールクランプ706と皮膚シールバルーン7
02の用途は、後段でより詳細に説明される。 米国特許第5,324,270号に記載されているように、カニューレ302は掘削装
置306を受容するようになっている。 掘削装置306には、図示されているように(図62を参照のこと)概ねオリ
ーブ形状でプラスチックのような好適な材料から形成された鈍先端331が設け
られている。オリーブ形状の先端331は、ステンレス鋼のような好適な材料か
ら形成された掘削ロッドすなわちシャフト333の遠位末端部332上に成形さ
れている。鈍先端331は、外径がカニューレ管321の内径よりもわずかに短
くなるような寸法に設定されている。 ロッドすなわちシャフト333の近位末端部334はハンドル部336がその
上に取付けられている。ハンドル部336はカニューレハウジング326の近位
端のハンドル部と嵌合するようになっている。ハンドル部336およびカニュー
レハウジング326は、ラッチ手段(図示せず)の使用により取外し自在に接続
することが可能であり、ラッチ手段は、ハンドル部336の両側に配置された付
勢されたラッチ部材339により作動されるようになっており、更に、ハンドル
部を握っている手の指を絡めてラッチ解除するようになっている。 従って、カニューレハウジング326には、ハンドル部336を取外し自在に
接続するようにしたラッチ手段(図示せず)が設けられている。カニューレハウ
ジング326はカニューレハウジングの両側に配置されたラッチ受容部材349
を有しており、このラッチ受容部材がハンドル部336のラッチと嵌合してハン
ドル部をカニューレハウジングと取外し自在に接続させることができる。
【0043】 図62および図63を参照すると、掘削ロッドガイド600は掘削ロッドの鈍
先端331と掘削装置306のハンドル336との中間のロッドに位置している
。掘削ロッドガイド600は、スリーブ602、テーパ状端部カラー604、棚
状内側カラー606、拡張/収縮フィンガー610を備えている可動ガイドカラ
ー608を備えている。各局面をここで詳細に説明してゆく。 スリーブ602は、掘削ロッド333の外径よりも僅かに大きい内径を有して
いる中空の管部を備えている。スリーブは、掘削ロッド333の長さに沿って長
軸線方向に自由に移動する。装置の使用前と、装置の使用中で掘削装置306を
除去する前までは、スリーブ602はカニューレ302の内部に広く載置されて
いる。スリーブ602の直径は掘削ロッド333の直径よりも僅かだけ長いのが
有利である。このように、スリーブの直径は十分に小さいので、殺菌処理と貯蔵
の間にカニューレ302のダックビルガスシールが永久ひずみを生じることはな
い。ダックビルシールの塑性変形により、吹き込みガスは外科手術処置手順の後
段で患者体内から逃げ出ることができる。 スリーブ602の遠位端部にはテーパ状端部カラー604が搭載されている。
テーパ状端部カラー604は図62から図63に最良に例示されている。図示さ
れているように、テーパ状端部カラー604はスリーブ602の遠位端に恒久的
に接続されている。テーパ状カラー604の内径はスリーブ602の外径と概ね
同一である。掘削ロッド333を後退させている間、掘削ロッドの遠位端上の鈍
先端331がテーパ状端部カラー604に接触し、それにより、スリーブ602
をカニューレ302から近位方向に引き出す。掘削ロッドガイド600の動作を
以下により詳細に論じる。
【0044】 内側カラー606も、図63に例示されているように、スリーブの遠位端部か
ら近い位置でスリーブ602に装着されている。近位方向から遠位方向までの間
に、内側カラー606はテーパ状部612、第1ショルダー部614、第2ショ
ルダー部616を備えている。テーパ状部612は、スリーブ602の外径と概
ね同一である直径から、第1ショルダー部614よりも概ね大きい直径へと傾斜
している。第1ショルダー部614の外径は、第2ショルダー部616の外径よ
りも概ね大きい。第2ショルダー部616の外径は、第1ショルダー部614の
外径とスリーブ602の外径の概ね中間である。端部カラー604と内側カラー
606の外径は、カニューレ管302の内径よりも短い。 図64および図65を参照すると、拡張可能なフィンガー610を備えている
可動ガイドカラー608は端部カラー604と内側カラー606との概ね中間に
載置されており、同様に、掘削ロッド333を包囲している。可動ガイドロッド
608は、近位端にフィンガー610を有している中空の管状部を備えている。
ガイドカラー608の内径には段差が設けられており、近位の内径618は端部
カラー620の外径よりも短くなるようにしている。ガイドカラー608の遠位
の内径618は端部カラー604の外径よりも長い。このような段差を設けた構
成により、ガイドカラーは、内側カラー606で第2ショルダー614の段差を
設けた端縁に接触しているフィンガー610によりガイドカラーが近位方向へそ
れ以上移動するのが防止されている第1の位置と、端部カラー604の近位端縁
に接触しているガイドカラー606の内径618をより短くすることにより設け
られた棚部によりガイドカラーが遠位方向にそれ以上移動するのが防止されてい
る第2の位置との間で移動することができる。この第1の位置と第2の位置の重
要性は、以下により詳細に論じられている。
【0045】 可動ガイドカラー608は、遠位端部でのみガイドカラーに接続されている片
持ち梁状の部分から形成されたフィンガーを有して、幾分可撓性のあるプラスチ
ックまたはナイロンのようなタイプの材料から構成されているのが好ましい。別
な実施形態では、フィンガー610は、或る態様の機械加工プロセスでフィンガ
ーとフィンガーの間から材料を除去することにより形成され、それにより、近位
方向に延びているフィンガーを設けている。このような構成により、各フィンガ
ー610は、内側カラー606の第2ショルダー部616の上に拡張するのに十
分な程度まで、放射方向外向きに撓むことができる。ガイドカラー608とスリ
ーブ602の動作を以下により詳細に説明する。
【0046】 ガイドカラー608のフィンガー610が内側カラー606の第1ショルダー
614の周囲で拡張しているときには、ガイドカラーの外径がカニューレ管32
1の内径よりも大きくなることに注目するべきである。従って、ガイドカラー6
06は、カニューレ管の内径よりも大きいので、カニューレ管321の中に滑り
込むことはない。同様に、端部カラー60の近位端の棚部630がガイドカラー
608の内径部の棚部632に接触しているので、スリーブ602と端部カラー
604および内側カラー606はカニューレ管321の内部では運動を阻止され
ている。ガイドカラー608の直径を減じるために、ガイドカラーはスリーブ6
02および内側カラー606と関連して遠位方向に移動しなければならないため
、ガイドカラーのフィンガー610は一般に第2ショルダー616の上に載置さ
れることになるが、この時、第2ショルダーは第1ショルダー614と比べて径
が低減されている。 ガイドカラー608の運動は、一般に、接続状態にあるスリーブ602と、ガ
イドカラーに関連している端部カラー604との運動により達成される。このよ
うな運動は、掘削ロッド331をカニューレ302を通して近位方向に移動させ
ている時に鈍先端331の近位端332により及ぼされる力により達成されるが
、この間、ガイドカラー608はカニューレ管の第1ショルダー614上のフィ
ンガー610により近位方向に動くのを阻止されている。掘削ロッド333に近
位方向へ十分な力を付与した後、鈍先端331はスリーブ602と、そこに接続
された内側カラー606とを移動させるが、この時、十分な距離によりガイドカ
ラーフィンガー610を第1ショルダー614から第2ショルダー616へと滑
らせる。第2のショルダー616は第1のショルダー614よりも外径が小さい
ので、ガイドカラー608の外径は、カニューレ管(管腔)321の内部のその
管を通って滑動するのに十分なだけ低減されている。
【0047】 別な言い方をすると、鈍先端331は、カニューレ管321の中に移動する直
前には、端部カラー604と接触している。ガイドカラー608は適所に留まり
、鈍先端331がカニューレ管に入る準備ができるまで、カニューレ管321に
嵌合することができない状態にある点で有利である。これにより、掘削ロッド引
出し過程の全期間にわたって、掘削ロッド333と鈍先端331が望ましい態様
で中心に位置決めされ、鈍先端とカニューレ管321の遠位端との間の患者の体
組織を切り取ってしまう、或いは、破断してしまう機会が更に減る。鈍先端33
1の近位端により、スリーブ602に接続されている端部カラー604に圧力を
付与すると、ガイドカラー608のフィンガー610が強制的に第1ショルダー
614から第2ショルダー616へ滑動させられる。フィンガー610の近位端
を径が減じられた第2ショルダー616へ移動させることで、フィンガーはより
小径のショルダー616の位置に着くことができ、今度はこれにより、ガイドカ
ラー608がカニューレ管321の中に嵌合することができる。この態様で、ガ
イドカラー608は適所に留まったまま、そこに鈍先端331が接触するまで、
掘削ロッド333を中心に位置決めして案内をする。
【0048】 バルーンアセンブリ312は、ポリウレタンのような好適なタイプの非エラス
トマーの医学等級(medical grade)のプラスチック材から形成されたバルーン
361を備えている。バルーン361は、平面的に見た時には、ガイドロッドを
中心として左右対称なまんたエイの形状を有していると特長付けることができ、
また、実質的にバルーン361の幅よりも狭い幅を有している、前方に延びる丸
み付けされた突出部362が設けられていてもよい。バルーン361は、第1シ
ートすなわち上位シート363と同定することができる1枚以上のシート材と、
第2シートすなわち下位シート364と同定される1枚以上のシート材とから構
成されており、これらは所望の形状に断ち落とされて、それぞれの端縁が熱シー
ルなどにより好適な態様で一緒に接着されて、図57に例示されているように収
縮されたときには、概ね平坦な形状を有しているバルーンを形成する。 生理食塩水溶液のような液体などの好適な媒体で切開バルーンを膨張させる手
段が設けられており、該手段は、2種のシート363、364の間でバルーンの
中へ延びている可撓性の管366から構成されており、この管と一緒に流体密封
シールを形成している。バルーンの内部は、管366を通して流体を導入するこ
とにより膨張および収縮させることができる。従来のピンチオフクランプ372
が管369に取付けられて、流体流を制御する。管366は、任意で、アセンブ
リ上の1個以上のスロット(図示せず)の中で取外し自在に維持されるようにな
っている。代替の実施形態では、ピンチオフクランプ372は、要素328とし
て例示されているような止栓弁と置換されてもよいし、或いは、管の内部で流体
の流れを制御することのできるどのような他の弁様の装置で代用してもよい。一
実施形態では、止栓弁は端部が棘状にされたコネクタまたはスクリュー型のコネ
クタを有しており、医療用管または他の医学装置に効率的かつ経費削減に役立つ
接続を得るようにしている。
【0049】 切開バルーン361を掘削ロッドすなわちシャフト306に着脱自在に固着さ
せる手段が設けられており、該手段は、バルーン361の長さに沿って延び、か
つ、頂面側と呼ばれるバルーン361の一方側でバルーン361の概ね中心位置
に配置された、細長い管状の部材すなわちスリーブ376を備えていてもよい。
管状部材376には通路377が設けられており、この通路を通して、掘削ロッ
ドまたはガイドロッドすなわちシャフト333が延在している。前述のように、
この管状部材すなわちスリーブ376は、頂面シート363に接着されている別
個の部材として形成することができ、或いはその代わりに、頂面シート363と
一体形成されると同時に2つの熱シールが上下に設けられて、通路377を中に
有しているバルーンスリーブ376を形成することもできる。管状部材376に
は、管状部材376の線378に沿って延びる、互いに間隔を設けた細長いスリ
ットまたは穿孔(図示せず)を設けて、後述するように、掘削ロッド333から
バルーンを分離するのを容易にすることもできる。このような構成では、掘削ロ
ッドすなわち鈍切開具または塞栓具306がバルーン361の上に位置して、後
述する有利な特性を得ることが分かる。
【0050】 図67および図68を参照すると、バルーンカバーアセンブリはバルーンカバ
ー316、および、吹き込みポートまたは皮膚シールバルーンポートのいずれか
に接近するために利用される流体ポート328と704のうち少なくともいずれ
か一方を被覆するように構成されたバルーンカバーロック/ポートシールド80
0とを備えている。代替の実施形態を論じるために、バルーンカバーアセンブリ
はバルーンカバー管316と、バルーンカバーロック/ポートシールド800と
を要素として含んでいる。 バルーンカバー316は上述のバルーンカバーと概ね同一である。図57およ
び図58に例示されているように、バルーンカバーアセンブリ316は、プラス
チックのような好適な材料から形成されている半剛性管381を備えており、更
に、近位末端部382と遠位末端部383が設けられている。該アセンブリには
穿孔384が設けられており、この穿孔は近位末端部382から遠位末端部38
3まで延在している。管381には弱化された領域が設けられており、図57と
図58で分かるように、この領域は管381の底面側で遠位末端部383から近
位末端部382まで延びている部分スリットの様式を呈している。管381な切
頭状に成形され、穿孔384の軸線に関して、例えば45°などの好適な角度で延
びている。
【0051】 バルーンカバーアセンブリ316はバルーンカバーロック/ポートシールド8
00を備えており、これは図示されているように別個の部品として形成されても
よく、また、金属クリップ、プラスチック弁、粘着剤、熱接着剤、または、これ
ら以外のどのような態様であれ当業者には公知の接続具802により、管381
の近位末端部382に固着される。代替の実施形態では、バルーンカバーおよび
バルーンカバーロック/ポートシールド800は単一の材料片から一体形成され
ている。 バルーンカバーロック/ポートシールド800にはプラスチックのような好適
な材料から形成されたテーパ状本体810が設けられており、これは、図67に
例示されているように、底面側で開放状態になっており、断面が半円形状である
長軸線方向に延びる陥凹部812を接近可能にしている。陥凹部は凹状であって
、本発明の流体ポート327および流体ポート704のうちの少なくとも一方を
被覆するのに十分なだけの距離に亘って近位方向に延びている楕円形状の外郭部
を形成している。好ましい実施形態では、バルーンカバーロック/ポートシール
ド800は両方の流体ポートを被覆している。
【0052】 1対の互いに対向する顎部816(図67および図68)がバルーンカバーロ
ック/ポートシールド800の両側に設けられている。顎部816はバルーンカ
バーロック/ポートシールドの陥凹外郭部から延びて、弓状カム面820が構成
されている。バルーンカバーロック/ポートシールド800のカム面820はカ
ニューレ管321の丸い外面の周囲で撓み、同外面を把持することにより、バル
ーンカバーロック/ポートシールドをカニューレに固着させ、或いは、カニュー
レに対して締付け固定する。バルーンカバーロック/ポートシールドを除去する
ために、カニューレ管321を押圧しながら取り囲む2つの互いに対向する顎部
820により及ぼされる摩擦嵌合に打ち勝つように、ユーザはバルーンカバーロ
ック/ポートシールド800上のリフトフック822にカニューレから離れる方
向に十分な圧力を付与する。次いで、近位方向に引張って管をその弱化領域で分
断させることにより、バルーンカバーは除去することができる。 上述の態様でバルーンカバーロック/ポートシールド800を形成すれば、バ
ルーンカバー381を除去する前に、流体ポートを遮断し、流体ポートへの接近
を防止するという利点が得られる。このような構成は、バルーンカバー804を
除去する前にカニューレ先端のバルーンが予期せず膨張するのを防止するととも
に、装置のポートを損傷または汚染物から保護する。
【0053】 図56から図68に例示されている装置と関連して腹腔鏡を用いたヘルニア修
復術用の解剖空間を拓く方法を実施する際の外科手術用バルーン切開装置700
の動作と用途は、図69Aから図69Gに示されている例示図と関連づけて、ここ
で以下のように簡単に説明することができる。本件方法に関与している医者は、
組織の直接視覚化か、または、手の触診のいずれかにより、切開されるべき適切
な組織平面を識別する。ここでは、患者451にヘルニア修復術を実施するのが
望ましいと想定するとともに、外科手術による修復術を実施するための腹膜外作
業空間を設けるのが望ましいと想定する。医者は患者の皮膚の臍または臍の僅か
側方に小さな切開部452を設ける。次いで、開創器(図示せず)を利用して、
切開部を開いたままにし、臍すなわちヘソの両側で患者の身体の長軸線方向に延
びている腹直筋を探り当てる。腹直筋鞘が探り当てられ次第、先に設けた切開部
を通して、腹直筋鞘または直筋に切開部を設ける。次に、医者は図69Aに例示
されているようにバルーン切開アセンブリ700を把持し、鈍先端331を切開
部に導入し、後腹直筋鞘の前壁に係合させる。次いで、案内として後腹直筋鞘を
利用することにより、矢印453によって閉められているように、バルーン切開
具アセンブリ700を下位方向に、2組の腹直筋に概ね平行に前進させ、組織を
分離させながら、横筋筋膜に沿って弓状線を越えて恥骨結合部のレベルまで渡す
。これはバルーン切開具アセンブリ700を用いて容易に達成することができる
が、その理由は、管状カバー381に設けられた顎部816をカニューレ管30
2のシャフトの周囲に据え置かせることで、バルーンカバーアセンブリ316が
装置のカニューレ部材302の遠位末端部にラッチされ、かつ、同末端部に概ね
堅固に接続され、医者が組織平面に沿って装置を前進させることができる程度に
十分堅固な接続を得ているからである。 医者が自己の手を使って患者の腹部領域を触診することにより、鈍先端331
が前進させられて恥骨結合部に当たった時に鈍先端の感触を得ることで、鈍先端
331の移動を確実に行うことは容易となる。次いで、バルーン切開具アセンブ
リ700は更に少量だけ前進させられて、鈍先端331が恥骨結合部468の下
方に降りるようにする。
【0054】 次いで、医者はバルーンカバーロック/ポートシールドを持ち上げてカニュー
レ管321の周囲から顎部816の係合を断ち、それにより、顎部をカニューレ
302から取り除くことができる。バルーンカバーアセンブリ(316)を図6
9Bの矢印454の方向に後退させると、患者の体内でバルーンが剥き出しとな
る。バルーン361は掘削シャフトすなわちロッド336により適所に保持され
、管状カバー381の底面に設けられたスリット386を通って外に出る。この
ように、バルーンカバーは破裂鞘部材として作用する。一実施形態では、バルー
ン膨張管366は装置のスロット(図示せず)に保持されるため、バルーンカバ
ーアセンブリ316が除去される時に、バルーン膨張管が縺れてしまうことがな
い。これで、側部端部が集められて内方向に巻かれたバルーン361が剥き出し
となる。ロール461は、巻かれる時には半時計方向と時計方向に巻かれるため
、両ロールが掘削ロッド333に隣接して存在するようになる。また、後述する
ように最適な切開部を設けるために、巻上げが起こる前に、前方に延びている突
出部362は、存在している場合には、折畳み線471に沿って内向きに折畳ま
れ、横方向に延びているローブ部も折畳み線472に沿って内向きに折畳まれる
【0055】 バルーンを膨張させるために、ピンチオフクランプ372または他の弁が開か
れて、生理食塩水溶液を包含している従来型の注射器476が管または弁に接続
される。次いで、注射器466が矢印467により示されているように作動され
、生理食塩水溶液を注射器476から管状部材366に導入し、更に、バルーン
361の内部に導入し、徐々にバルーンを膨張させる。弁またはピンチオフクラ
ンプ372は、注射器466が除去される時には生理食塩水溶液が弁またはクラ
ンプから漏出し得ないことを確実にする。注射器476は、空になった後で、取
り外されてから生理食塩水溶液で再充填され、この溶液は同じ態様でバルーンに
導入されて、バルーン461の側部端部が完全に巻を解かれた状態になるまで、
掘削ロッド333の両側で図50に例示されているように両方向に端部の巻を解
かせる。通例は、バルーン361に完全に巻きを解かせて図50に例示されてい
るような膨張状態を取らせるのに、数本の注射器分の生理食塩水溶液が必要とな
る。バルーンは、充満されて巻きを解いていくにつれて、継続して腹膜の上に位
置する組織を分断すなわち切開し続け、腹膜とその上の層との間に腹膜外作業空
間を設ける。代替例として、生理食塩水溶液のような液体の代わりに、ガスを利
用してバルーンを充満させてもよい。 前述のように、平面図にした場合のバルーン361は左右対称なまんたエイの
ような形状を有しており、ヘルニア修復術のための所望の最適な腹膜外作業空間
を設ける。前方に延びている突出部362は、バルーン361に設けられている
場合には、ガイドロッド33の鈍先端331の遠位末端部から遠位方向に切開し
、クーパー靭帯の領域の組織の良好な切開を施すよう作用するとともに、鼠径輪
の周囲で横方向に切開するようにも作用する。左右対称のまんたエイのような形
状を利用することにより、バルーン361にその幅方向両側部の端部すなわちロ
ーブ部361a、361bを設けることが可能であり、これら端部すなわちロー
ブ部は、膨張すると、バルーンの前方向への運動によって鼠径輪の周囲を下方向
に切開するとともに、バルーン361を楔のように適所に割り入らせる。前方に
延びる突出部362は、膨張すると、クーパー靭帯の周囲を下方向に切開する。
このように、ヘルニア嚢を減らし、ヘルニア修復術を進める前に、一度で所望の
解剖学的構造の全てを露出させる腹膜外作業空間478を得ることが可能となる
。このような大きな腹膜外作業空間を設けることにより、通常は、切開部を手で
前に広げることは不必要である。バルーンは、処置手順が実施されることになる
必要な解剖学的構造に適切に合致するような形状にされるのが好ましい。このた
め、バルーンは多様な異なる形状および/または寸法を採ることがある。バルー
ンは特定の形状を有しており、非エラストマー材から形成されているので、切開
は所望の位置で起こることになるが、これは、バルーンがエラストマー材から形
成されていて、一般に抵抗が最も低い経路を追従する傾向がある場合の事例には
必ずしもあてはまらない。更に確実とされるのは、所望の位置で切開が起こるこ
とを確保する点であり、これは、図50に例示されているように、恥骨結合部4
68の下に位置している掘削ロッド333によってバルーンが適所に保持されて
いるせいである。
【0056】 バルーン361の膨張により所望の組織切開が行われた後で、排出用の取付け
具371を手術室の吸引システムの排出ポート(図示せず)内に接続することに
より、バルーンが萎まされる。ピンチクランプ372を緩めて管369を開放し
、バルーン361に導入されていた生理食塩水溶液、空気、または、ゲルが吸い
出されるようにし、図69Cに例示されているような膨張状態からバルーンを完
全に収縮させる。所望されれば、吸引取付け具、Y字型取付け具、チェック弁を
1個の止め栓で代用することもできる。 バルーン361が収縮した後で、図示されているような充填管366によりバ
ルーンアセンブリ312を把持し、切開部452を通して図69Dに矢印481
で示されているような方向に収縮したバルーンを引き出すことができる。他方の
手でハンドルアセンブリ337を適所に保持することができる。線378に沿っ
て並んでいる線形の穿孔を破ることにより、バルーン361は、引っ張り出され
ながら、そのスリーブ376が掘削ロッドすなわちガイドロッド331から分断
される。ガイドロッド331は適所に残り、設けられた腹膜外空間への容易な入
口を保存する。バルーン361は廃棄処分される。 バルーン361を除去した後で、左手を使ってカニューレ302を握りながら
、右手をハンドルアセンブリの上位ハンドル部すなわち第1ハンドル部336に
絡ませるようにしてもよい。次いで、右手の指を両側のラッチ部材339に絡ま
せて、カニューレ302からハンドル336を取外し、カニューレを切開部の中
へと図69Eに例示されている矢印42の方向に前進させることができる。ガイ
ドロッド333を引き続き除去し、皮膚シールの前方運動を進めて所望の位置に
到達させる。 皮膚シールバルーンが組織の2つの切開層の間に位置している場合には、図6
9Fに例示されているように、皮膚シールバルーンはバルブまたは注射器を用い
て膨張させられ、皮膚シールアセンブリ701の弾性の皮膚接触部708は適所
に移動させられて、適所にロックされる。皮膚シールバルーン702からガスが
逃げ出すのを防止する措置工程が採られる。これには、止め栓の作動、または、
従来型のチェック弁の使用が含まれることがあるが、これらに限定されない。
【0057】 流体密封シールを確立した後で、掘削ロッド333はカニューレから完全に取
外すことができる。皮膚シールを確立した後で掘削ロッド333を除去すれば、
膨張状態の皮膚シール702がカニューレの遠位端の附近から組織を変位させる
ので、掘削ロッドの鈍先端331とカニューレ302の遠位端縁との間で組織が
圧迫される恐れは更に減る。掘削ロッド333が患者から除去される時には、組
織切開バルーンにより設けられた空間からガスが逃げ出すのを、ダックビルガス
シールが防止する。 図69Fに例示されているように、矢印483で示された方向にハンドル部3
36を後退させ続けることで、カニューレ321と患者451からの掘削ロッド
336の除去が達成される。この引張り運動を続けると、鈍先端331は掘削ロ
ッドガイドアセンブリ600の遠位端に係合し、引出す力が端部カラー604に
付与されるようにすることで、第1ショルダー部614からフィンガー610を
自動的に外れさせる。これにより、掘削ロッドガイドアセンブリ600を掘削ロ
ッド333と一緒にカニューレ管321を通して除去することができる。これが
可能になるのは、フィンガーが第2ショルダー部616へと降りた時には、鈍先
端331の直径が、カニューレ管321の内部を通過できるとともにハウジング
326に設けられた弁を通過できる大きさになっているからである。掘削ロッド
ガイドアセンブリ600を保持しているガイドロッド333を引き出す際には、
ロッドは継続的にガイドカラー608とガイドスリーブ602により案内され、
従って、カニューレ管321に関して中心に位置決めされたままになり、カニュ
ーレ管321の遠位端323におけるどのような切断動作も回避することになる
のが分かる。ガイドカラーフィンガー610は実質的に掘削ロッドガイドアセン
ブリ600の遠位端に位置しており、従って、医者には接近できず、掘削ロッド
333の鈍先端331がカニューレ管に入りかける間際まで、医者がカニューレ
管321の中にガイドカラー608を移動させない、或いは、移動させることが
できないことを確実にしている。
【0058】 掘削装置306と掘削ロッドガイドアセンブリ600の取外しを達成した後で
、二酸化炭素のような吹込みガス源が止栓弁328に接続される。止栓弁328
を開いて、図69Gに例示された点線476で示されているような切開腹膜外作
業空間に二酸化炭素を吹き込むことができる。次いで、カニューレ32を利用し
て、多様なタイプの器具を切開された腹膜外作業空間に導入することができる。
膨張に使ったガスは、カニューレ302のハンドル326に設けられた弁とシー
ルのせいで、逃げ出すことはできない。 腹膜外作業空間で実施されるべき外科手術処置手順を施する目的で付加的外科
手術用機具を導入する経路となる患者の腹部の多様な位置に、別なカニューレを
導入することができる。腹膜外作業空間で達成されるべきヘルニア修復処置手順
の残りは、前述のものと実質的に同一であるため、詳細には説明しない。例えば
、ここでは、陰嚢に入って典型的な間接ヘルニアを形成することで、ヘルニア嚢
が患者に形成されてしまったと想定する。ヘルニア嚢は引き出されて、前述の態
様で結紮される。その後、前述のような1枚のメッシュを別な部位を通して導入
し、ヘルニア嚢が先に通った領域を覆うように巻き広げることができる。次いで
、例えばクーパー靭帯などに沿って、メッシュは適所にステープルで鉤留めされ
る。ヘルニア修復術が完了した後、止栓弁328を開き、腹膜外作業空間に入っ
ていたCO2を大気中に放出することにより、腹膜外作業空間は収縮させられ、腹
壁層をそれぞれの正常位置まで戻すことができ、ヘルニア部位を覆って設置され
ていたメッシュを維持するのを助けることができる。
【0059】 本発明の装置を用いて腹膜外作業空間を形成することに関連して、ガイドロッ
ド333を適所に位置させて、ロッドがバルーン361の上に在るのが望ましい
ことが分かっているが、その理由としては、バルーンが膨張しながら巻きを解い
ている最中でさえ恥骨結合部の下に在る鈍先端331が所望の位置に維持される
ため、バルーン切開が適切な領域で起こることを確実にするのに役立つからであ
る。ガイドロッド333をこの態様で位置決めすると、バルーン361はロッド
から両方向に外に転がることが確実となる。 装置がユーザーに対して一層親切設計となるようにするために、他の部品に関
して手術のために移動させられる部品は色コードが付されており、例えば、移動
させるべき部品は黒に着色され、残りの部品は灰色や白色のような別な色にして
もよい。この例では、ラッチ部339、349は、ハンドル部を分離させるのに
移動させられなければならないため、黒色である。 鈍塞栓具先端331がカニューレ管321の内径よりも小さくなるように寸
法設定することと、塞栓具アセンブリ600の動作とは、先端331とカニュー
レ管321の間で組織が捕縛状態になったり圧迫状態になることがないことを確
実にするのに役立つ。更に、前述のように、塞栓具先端331は両方向に先細り
にされて中心から遠ざかるにつれて小径となり、先端331とカニューレ管32
1の間で組織が捕縛状態になる可能性も最小限に抑制することにより、剪断動作
が起こらないことを確実にしている。 止栓弁を利用してガスの侵入と、皮膚シールバルーン702および切開バルー
ン312からのガス排出とを制御する場合には、先行技術のハーネスに優る幾つ
かの利点として、使用が簡単であること、接続がより簡単であること、経費がよ
り低いことが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。多様なコネクタを
止栓弁の開口部に取り付けて、多様なホース、ポンプ装置、または、注射器への
接続を容易にすることができる。これらは具体例として、スクリュータイプのコ
ネクタ、棘状のコネクタ、或いは、クランプ型のコネクタを含む。弁、シール、
コネクタ、クランプ、管が当業者には公知であり、それゆえに、ここではそれ程
詳細には説明されていない。
【0060】 前述の事項から、非エラストマーバルーンを使用して組織を切開することによ
り、腹壁と腹膜との間に腹膜外作業空間のような解剖空間を拓くのに特に好適で
ある装置および方法を提供しているのが分かる。バルーン切開装置は、かかる解
剖空間を拓いて、特にヘルニア修復術用の腹膜外作業空間を拓く際にその装置の
使用を容易にする多くの特性を有している。先の発明は、理解を明確にするため
に、例示と具体例により或る程度詳細に説明されてきたが、添付の特許請求の範
囲に入る変更および修正を実施することができるのは明瞭である。ここに論じら
れている各実施形態の各特性と、ここに挙げられた各引例の各特性は他の実施形
態の特性と組み合わせて採用することができることも理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を組み入れた腹腔鏡装置の側面部分断面図である。
【図2】 図1の線2−2に沿って破断された断面図である。
【図3】 図1に例示された装置の一部を形成しているトンネルシャフトが
図1に例示された装置から除去された後を示している側面部分断面図である。
【図4】 図3の線4−4に沿って破断された断面図である。
【図5】 トンネルロッドに固着された図1の装置で利用される膨張可能な
バルーンの等角図である。
【図6】 図5の線6−6に沿って破断され、折畳まれていたバルーンが広
がって解剖空間を拓いている態様を点線で示した断面図である。
【図7】 腹臥した状態の人体の下腹部を例示し、本発明の腹腔鏡装置を利
用して腹膜前空間を貫いてヘルニア修復術を実施する態様を示した部分平面図で
ある。
【図8】 図7に例示された人体の下腹部空洞の矢状面を例示し、本発明の
装置が腹膜前空間に導入されているのを示した図である。
【図9】 図8に類似しているが、スリーブが装置から除去されていると同
時にバルーンが膨張している状態を示した図である。
【図10】 図8に類似しているが、バルーンが収縮して除去されている状
態を矢状面で示した図である。
【図11】 図8に類似しているが、掘削用シャフトを除去している状態を
矢状面で示した図である。
【図12】 パッチが本発明に組み込まれたところを例示する等角図である
【図13】 図12に例示されたパッチの側面立面図である。
【図14】 図12および図13のパッチが巻き上げられて、略円筒の形状
を呈しているのを例示した等角図である。
【図15】 修復されるべきヘルニアのヘルニア嚢を矢状面で例示した図で
ある。
【図16】 図17の巻き上げ状態のパッチが導入装置のロッドにより腹膜
前空間に導入される際に通る導入装置を矢状面で例示した図である。
【図17】 図16に類似しているが、ヘルニア嚢にパッチを取付けている
ところを矢状面で示した図である。
【図18】 図17に類似しているが、ヘルニア嚢の切開とパッチの巻き戻
しを矢状面で例示した図である。
【図19】 ヘルニア修復を施すようにパッチが適所に位置しているところ
を矢状面で示した図である。
【図20】 本発明の装置と併用するためのパッチが配備されたバルーンの
別な実施形態を例示した等角図である。
【図21】 図20の線21−21に沿って破断された断面図である。
【図22】 図23の線22−22に沿って破断された拡大断面図である。
【図23】 図20に例示されたバルーンとパッチが腹膜前空間に配備され
ている態様を矢状面で示した図である。
【図24】 図20のバルーンとパッチの設置と、腹膜前空間におけるバル
ーンの膨張とを矢状面で示した図である。
【図25】 バルーンと、本発明の装置と併用するためのパッチとの別な実
施形態を例示した等角図である。
【図26】 図25に例示されたバルーンとパッチを巻き上げた状態の断面
図である。
【図27】 本発明の装置と併用するためのパッチの別な実施形態の等角図
である。
【図28】 図27に例示されたパッチが巻かれて導入装置のアセンブリの
中に入れられた状態を例示する等角図である。
【図29】 腹腔鏡検査装置の別な実施形態が本発明に組み込まれた状態を
例示する頂面平面図である。
【図30】 図29の線30−30に沿って破断された側面図である。
【図31】 図30の線31−31に沿って破断された断面図である。
【図32】 図30の線32−32に沿って破断された断面図である。
【図33】 図29に例示された腹腔鏡検査装置の遠位末端部の拡大断面図
である。
【図34】 塞栓具の先端がその位置を移動させた状態にある腹腔鏡検査装
置から取り外された後のバルーンを例示した部分平面図である。
【図35】 図34に例示されたバルーンが患者の体内から除去されるにつ
れて、それと一緒に閉塞具の先端を運び去っている状態を例示した平面図である
【図36】 腹腔鏡検査装置の別な実施形態が本発明に組み込まれたところ
を例示した側面図である。
【図37】 図36に例示された装置に基づいて装置が膨張状態を呈してお
り、そこに搭載された掘削ロッドがバルーンの遠位末端部を越えて前進すること
がないようにしているのを示した平面図である。
【図38】 掘削ロッドが後退させられるにつれて、そこからバルーンが分
断されていく態様を例示した平面図である。
【図39】 カニューレが本発明に組み込まれて組立て完了状態になった外
科手術切開具を例示した等角図である。
【図40】 図39に例示されたカニューレを備えている外科手術用切開具
の構成要素の等角分解図である。
【図41】 図39に例示されたアセンブリの側面図である。
【図42】 図41の線42−42に沿って見た場合の頂面平面図である。
【図43】 図42の線43−43に沿って破断した部分断面図である。
【図44】 図41の線44−44に沿って見た場合の図である。
【図45】 図1に例示されたアセンブリを例示し、クランプ機構が解放位
置まで移動させられた状態を示す部分側面図である。
【図46】 図45の線46−46に沿って破断した図である。
【図47】 図41に例示されたアセンブリを例示し、保持リングがロック
位置まで移動させられた状態を示す部分側面図である。
【図48】 図47の線48−48に沿って破断された断面図である。
【図49】 図49Aから図49Gは、図1に例示された外科手術用切開具を
腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示した図である。
【図50】 図49Cの線50−50に沿って破断した断面図である。
【図51】 バルーン切開具装置の別な実施形態が本発明に組み込まれた状
態を示す、図52の線51−51に沿って破断した断面図である。
【図52】 図51の線52−52に沿って破断した端面立面図である。
【図53】 図51の線53−53に沿って破断した拡大断面図である。
【図54】 図53の線54−54に沿って破断した拡大断面図である。
【図55】 図51の一部を例示しており、ラッチ部材がガイドロッドを除
去できるようにしている状態を示した拡大断面図である。
【図56】 カニューレが本発明に組み込まれて組立て完了状態になってい
るが、バルーンカバーハンドルは含まれていない、外科手術用切開具の別な実施
形態を例示した等角図である。
【図57】 図56に例示されたカニューレを備えている外科手術用切開具
の別な実施形態の構成要素の等角分解図である。
【図58】 外科手術用切開具の別な実施形態を示す側面図である。
【図59】 カニューレが本発明に組み込まれて組立て完了状態になってい
るが、バルーンカバーハンドルは含まれていない、外科手術用切開具の別な実施
形態の等角図である。
【図60】 皮膚シール装置が収縮状態にあるカニューレの代替の実施形態
を例示した等角図である。
【図61】 皮膚シール装置が膨張状態にあるカニューレの代替の実施形態
を例示した等角図である。
【図62】 本発明の代替の実施形態の掘削ロッドガイドアセンブリの側面
図である。
【図63】 掘削ロッドガイドアセンブリのスリーブ上の内側カラーと端部
カラーを示した側面図である。
【図64】 図64Aは掘削ロッドガイドアセンブリのガイドカラーの側面
図であり、図64Bはガイドカラーの中心軸に沿ってガイドカラーが回転させら
れているところを示す側面図であり、図64Cは掘削ロッドガイドアセンブリの
ガイドカラーの頂面平面断面図であり、図64Dはガイドカラーの遠位端から見
た端面平面図である。
【図65】 ガイドカラーが掘削ロッドの上面と相対関係にあるところを例
示した拡大断面図である。
【図66】 本発明の代替の実施形態に見られるような、ロッドガイドアセ
ンブリと、一体型皮膚シールを備えたカニューレと、ハンドルとを例示した等角
図である。
【図67】 バルーンカバーおよびバルーンカバーハンドルの等角図である
【図68】 バルーンカバーハンドルの近位端から見た端面平面図である。
【図69】 図69Aから図69Gは、図56から図68に例示された外科手
術用切開具を腹腔鏡を利用したヘルニア処置手順で使用しているところを例示し
た図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 パレーモ トマス ジェイ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95125 サン ホセ レイ アベニュー 4261 (72)発明者 タナカ シゲル アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94019 ハーフ ムーン ベイ メッツガ ー ストリート 412 (72)発明者 パウウェル フェロリン ティー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94114 サン フランシスコ カーセリ アベニュー 55 Fターム(参考) 4C060 AA10 FF26 MM27

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近位端および遠位端と、内側面および外側面と、中を通って
    延びる管腔とを有している管状部材と、 管状部材の管腔内に滑動自在に取付けられた実質的に剛性の掘削シャフトとを
    備えており、掘削シャフトは組織を貫いて鈍的(bluntly)に掘削するための鈍
    遠位端を有しており、 掘削シャフトに沿って滑動自在に配置されており、かつ、管状部材の管腔内で
    掘削シャフトを概ね中心に位置決めするように構成されたガイドを更に備えてお
    り、ガイドは管状部材の遠位端の開口部と嵌合する近位端を有しており、近位方
    向の力がガイドに付与されると、ガイドは開口部に入るように動作可能である、
    掘削装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイドは、 遠位端および近位端を有している管状スリーブと、 管状スリーブの遠位端に接続されている端部カラーと、 管状スリーブに接続されている内側カラーと、 端部カラーと内側カラーとの間で滑動自在に接続されているガイドカラーとを
    備えており、 ガイドカラーは、前記管状部材を通って延びる前記管腔の内径よりもガイドカ
    ラーの外径のほうが大きい第1位置と、管状部材を通って延びる管腔の内径より
    もガイドカラーの外径のほうが小さい第2位置とを取る、請求項1に記載の掘削
    装置。
  3. 【請求項3】 前記掘削シャフトの横に並んで配置される収縮状態のバルー
    ンを更に備えている、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記掘削シャフトに前記バルーンを固着させる手段を更に備
    えている、請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記バルーンを包囲する鞘部材を更に備えており、鞘部材は
    その長軸線方向に延びる弱化領域を有して、鞘部材をバルーンから取り外せるよ
    うにすることができる、請求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記ガイドカラーは、拡張位置から後退位置まで移動するフ
    ィンガーを有している、請求項2に記載の装置。
  7. 【請求項7】 拡張位置にある前記フィンガーは、前記ガイドカラーの外径
    が前記管状部材の内径よりも大きくなるようにする、請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記内側カラーは第1ショルダー部と第2ショルダー部を有
    しており、前記フィンガーは、第1位置にある時には第1ショルダー部に接触し
    、第2位置にある時には第2ショルダー部に接触している、請求項7に記載の装
    置。
  9. 【請求項9】 前記管状部材の前記遠位端の上に皮膚シールを更に有してい
    る、請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記皮膚シールは流体ポートと皮膚シールバルーンを有し
    ており、皮膚シールの流体ポートは皮膚シールバルーンと流体連絡状態にある、
    請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 解剖空間を設ける装置であって、 遠位端および近位端を有しているカニューレを備えており、近位端は少なくと
    も1つのポートを有しており、カニューレはその中を通る管腔を有しており、 カニューレの遠位端の外面に配置された皮膚シールバルーンを更に備えており
    、皮膚シールバルーンは少なくとも1つのポートのうちの1つと流体連絡状態に
    あり、 遠位端および近位端を有している掘削シャフトを更に備えており、掘削シャフ
    トは遠位端に拡大された鈍先端を有しており、拡大された鈍先端はカニューレの
    管腔内に嵌合するようにされており、 掘削シャフトの近位端のハンドルを更に備えており、ハンドルはカニューレの
    近位端に取外し自在に接続するように構成されており、 掘削シャフトの長さの一部と関連しているバルーンと、 バルーンおよび掘削シャフトを概ね包囲しているバルーンカバーとを更に備え
    ている、装置。
  12. 【請求項12】 前記掘削シャフトの一部は前記カニューレの内部にあり、
    掘削シャフトの前記遠位端の一部はカニューレから突出している、請求項11に
    記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記バルーンは、前記カニューレから突出している前記掘
    削シャフトの周囲に概ね載置されている、請求項11に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記カニューレに取外し自在に接続されているポートカバ
    ーを更に備えており、ポートカバーは、カニューレに接続されている時は、前記
    少なくとも1つのポートへの空気の接近を拒絶するように構成されている、請求
    項11に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記カニューレの前記管腔を利用して前記掘削シャフトを
    案内するように構成された掘削シャフトガイドを更に備えている、請求項11に
    記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記掘削シャフトガイドは前記掘削シャフトに滑動自在に
    接続されているカラーを有している、請求項15に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記掘削シャフトガイドは、 端部カラーおよび段差を設けたカラーを有しているスリーブと、 段差を設けたカラーと端部カラーの中間に位置するガイドとを備えており、ガ
    イドは、外方向に片持ち梁状に突出して段差を設けたカラーの外径に一致する少
    なくとも2本のフィンガーを有している、請求項15に記載の装置。
  18. 【請求項18】 第1位置では前記ガイドと前記段差を設けたカラーが相互
    作用して、ガイドの外径が前記管腔の内径を超過するようにし、第2位置ではガ
    イドと段差を設けたカラーが相互作用して、ガイドの外径を低減して管腔内に適
    合するようにしている、請求項17に記載の装置。
  19. 【請求項19】 解剖空間を設ける装置であって、 中を通って延びる管腔を有している管状部材を備えており、管状部材は遠位端
    および近位端と、内面および外面とを有しており、 遠位端の外面の皮膚シールバルーンと、 管状部材の管腔内に滑動自在に取付けられた実質的に剛性の掘削シャフトとを
    更に備えており、掘削シャフトは組織を貫いて鈍的に掘削する鈍遠位端を有して
    おり、 掘削シャフトの横に並んで配置された収縮状態のバルーンと、 掘削シャフトにバルーンを固着させる手段と、 バルーンを包囲する鞘部材とを更に備えており、鞘部材は、その長軸線方向に
    延びている弱化領域を有して、鞘部材をバルーンから取り外すことができるよう
    にしている、装置。
  20. 【請求項20】 前記皮膚シールバルーンと前記近位端の中間に位置する前
    記管状部材のクランプを更に備えており、クランプは管状部材を患者に一時的に
    固着させるように構成されている、請求項19に記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記クランプは、患者の皮膚に係合させる弾性の皮膚接触
    部を更に有しており、それにより、弾性の皮膚接触部と前記皮膚シールバルーン
    の中間に位置する皮膚を圧迫する、請求項20に記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記鞘部材が除去された後で前記バルーンを膨張させて、
    解剖空間を設ける手段を更に備えている、請求項19に記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記収縮状態のバルーンは、収縮状態のバルーンに入る流
    体流を制御するように構成されている止栓弁を更に有している、請求項19に記
    載の装置。
  24. 【請求項24】 前記皮膚シールバルーンと流体連絡状態にある皮膚シール
    バルーンポートを更に備えている、請求項19に記載の装置。
  25. 【請求項25】 前記鞘部材に接続されたハンドルを更に備えており、ハン
    ドルは、鞘部材が前記バルーンから取り外されてしまうまで、前記皮膚シールバ
    ルーンポートを被覆するように構成されている、請求項19に記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記皮膚シールバルーンポートに接続された止栓弁を更に
    備えている、請求項24に記載の装置。
  27. 【請求項27】 前記管腔内で前記掘削シャフトを概ね中央に位置決めする
    ように構成された掘削シャフトガイドを更に備えている、請求項19に記載の装
    置。
  28. 【請求項28】 解剖空間を設ける装置であって、 管状部材を備えており、管状部材はその中を通って延びる管腔、および、少な
    くとも1つの流体ポートを有して、少なくとも1つの流体ポートが管腔と流体連
    絡状態にあるようにし、 管状部材の管腔内に滑動自在に取付けられた実質的に剛性の掘削シャフトを更
    に備えており、掘削シャフトは組織を貫いて鈍的に掘削する鈍遠位端を有してお
    り、 遠位方向に延びる鞘部材を更に備えており、鞘部材はその長軸線方向に延びて
    いる弱化領域を有して、鞘部材を掘削シャフトから取り外すことができるように
    し、 鞘部材の近位端に接続されたハンドルを更に備えており、ハンドルは、鞘部材
    がバルーンを包囲している時には少なくとも1つの流体ポートを被覆するように
    構成されている、装置。
  29. 【請求項29】 前記掘削シャフトの横に並んで配置された収縮状態のバル
    ーンを更に備えている、請求項28に記載の装置。
  30. 【請求項30】 前記鞘部材が除去された後で前記バルーンを膨張させて、
    解剖空間を設ける手段を更に備えている、請求項29に記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記バルーンを前記掘削シャフトに固着させる手段を更に
    備えている、請求項29に記載の装置。
  32. 【請求項32】 前記ハンドルは、前記管状部材にハンドルを固着させる顎
    部を有している、請求項28に記載の装置。
  33. 【請求項33】 前記ハンドルは、前記少なくとも1つの流体ポートが突出
    して入り込んでいる概ね凹状の陥凹部を有している、請求項32に記載の装置。
  34. 【請求項34】 前記ハンドルは、ハンドルの取外しを容易にするフックを
    有している、請求項32に記載の装置。
  35. 【請求項35】 前記管状部材の端部に皮膚シールを更に備えており、皮膚
    シールは、前記少なくとも1つの流体ポートのうちの1つと流体連絡状態にある
    少なくとも1つのバルーンを有している、請求項28に記載の装置。
  36. 【請求項36】 前記鞘部材は剛性プラスチック材から形成されている、請
    求項28に記載の装置。
  37. 【請求項37】 前記ハンドルおよび前記鞘部材を前記管状部材に取外し自
    在に固着させる手段を更に備えている、請求項28に記載の装置。
  38. 【請求項38】 前記管腔は、前記管腔を通ってガスが逃げ出すのを抑止す
    る少なくとも1つのシールを有している、請求項28に記載の装置。
  39. 【請求項39】 カバー、切開バルーン、掘削シャフト、カニューレ、およ
    び、皮膚シールを有している組織切開装置を利用して患者にヘルニア修復術を施
    す方法であって、 患者のヘルニアの位置の附近に切開部を設ける工程と、 組織切開装置を患者に挿入する工程と、 切開吹込み装置からカバーを取外し、バルーンと少なくとも1つの流体ポート
    を露出させる工程と、 切開バルーンを膨張させて、切開された組織層を設ける工程と、 バルーンを患者から除去する工程と、 遠位端および近位端を有しているカニューレの遠位端を患者に挿入する工程と
    、 掘削シャフトを患者から除去する工程と、 カニューレの遠位端に置かれた少なくとも1つの流体ポートを通して皮膚シー
    ルバルーンを膨張させる工程と、 切開された組織層と組織層の間の空間に吹込みを行って、患者の体内に空洞を
    設ける工程とを含む、方法。
  40. 【請求項40】 前記皮膚シールバルーンとクランプの間に患者の皮膚を固
    定させるようにクランプを係合させる工程を更に含んでいる、請求項39に記載
    の方法。
  41. 【請求項41】 前記切開された組織層と組織層の間に吹き込みを行う前記
    工程は、前記カニューレのポートを通して行われる、請求項39に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記切開された組織層に吹き込みを行う前記工程は、前記
    切開された組織層と組織層の間の領域にガスを供与する工程を含んでいる、請求
    項39に記載の方法。
  43. 【請求項43】 カニューレ内で掘削シャフトを案内する方法であって、 掘削シャフトの周囲に掘削シャフトガイドを設置する工程と、 掘削シャフトガイドをカニューレの端部と接触状態で設置する工程とを含んで
    おり、ガイドカラーの外径はカニューレの内径よりも大きく、 掘削シャフトガイドの端部に力を付与する工程を更に含んでおり、力を付与す
    る工程は掘削シャフトガイドの外径がカニューレの内径よりも短くなるようにす
    る、方法。
  44. 【請求項44】 掘削シャフトガイドの端部に力を付与する前記工程は、患
    者の体内から掘削シャフトを引き出すことにより、掘削シャフトの鈍端部が掘削
    シャフトガイドの端部に力を付与するようにさせる工程を含んでいる、請求項4
    3に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記カニューレの内径よりも大きい前記ガイドカラーの外
    径は、ガイドカラーがカニューレ内へ移動するのを防止している、請求項43に
    記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記カニューレは管腔を有しており、前記掘削シャフトガ
    イドは、 遠位端および近位端を有している管状スリーブと、 管状スリーブの遠位端に接続されている端部カラーと、 管状スリーブに接続されている内側カラーと、 端部カラーと内側カラーの間で滑動自在に接続された拡張可能なカラーとを備
    えており、拡張可能なカラーは、カニューレを通って延びる管腔の内径よりも拡
    張可能なカラーの外径のほうが大きい第1位置と、カニューレを通って延びる管
    腔の内径よりも拡張可能なカラーの外径のほうが小さい第2位置とを取る、請求
    項43に記載の方法。
  47. 【請求項47】 解剖空間を設ける方法であって、 患者の体内に管状部材を位置決めする工程を含んでおり、管状部材はその中を
    通って延びる管腔と少なくとも1つの流体ポートを有して、少なくとも1つの流
    体ポートが管腔と流体連絡状態になるようにし、管状部材は、管状部材の管腔内
    に滑動自在に取付けられた実質的に剛性の掘削シャフトを有しており、掘削シャ
    フトは組織を貫いて鈍的に掘削する鈍遠位端を有しており、 ハンドルを把持して、遠位方向に延びてバルーンを被覆している鞘部材を取り
    外す工程を更に含んでおり、鞘部材は、その長軸線方向に延びている弱化領域を
    有して、鞘部材を掘削シャフトから取り外すことができるようにし、ハンドルも
    少なくとも1つの流体ポートを被覆しており、 バルーンを膨張させて解剖空間を設ける工程を更に含んでいる、方法。
  48. 【請求項48】 ハンドルを把持して鞘部材を取り外す前記工程はまた、ハ
    ンドルの顎部を前記管状部材から取り外す工程を含んでいる、請求項47に記載
    の方法。
  49. 【請求項49】 前記解剖空間は患者の体内に設けられる、請求項47に記
    載の方法。
  50. 【請求項50】 患者の体内で前記管状部材を押し付ける工程を更に含んで
    いる、請求項49に記載の方法。
  51. 【請求項51】 皮膚シールを設けて、解剖空間の内部にガスを維持するの
    を助ける工程を更に含んでいる、請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記皮膚シールは前記管状部材の端部に切頭形状にしたバ
    ルーンを備えている、請求項51に記載の方法。
JP2001529785A 1999-10-08 2000-10-06 バルーン切開装置 Expired - Fee Related JP3844435B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/415,336 1999-10-08
US09/415,336 US6592602B1 (en) 1999-10-08 1999-10-08 Balloon dissection apparatus
PCT/US2000/027862 WO2001026724A2 (en) 1999-10-08 2000-10-06 Balloon dissection apparatus

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006068270A Division JP4795819B2 (ja) 1999-10-08 2006-03-13 バルーン切開装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003511162A true JP2003511162A (ja) 2003-03-25
JP3844435B2 JP3844435B2 (ja) 2006-11-15

Family

ID=23645289

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001529785A Expired - Fee Related JP3844435B2 (ja) 1999-10-08 2000-10-06 バルーン切開装置
JP2006068270A Expired - Fee Related JP4795819B2 (ja) 1999-10-08 2006-03-13 バルーン切開装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006068270A Expired - Fee Related JP4795819B2 (ja) 1999-10-08 2006-03-13 バルーン切開装置

Country Status (8)

Country Link
US (3) US6592602B1 (ja)
EP (1) EP1218052B1 (ja)
JP (2) JP3844435B2 (ja)
AU (1) AU772875B2 (ja)
CA (3) CA2386787C (ja)
DE (1) DE60025379T2 (ja)
ES (1) ES2252068T3 (ja)
WO (1) WO2001026724A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006524101A (ja) * 2003-04-24 2006-10-26 ボストン サイエンティフィック リミテッド 挿入領域で隔離された領域を有する治療装置
JP2007501682A (ja) * 2003-05-08 2007-02-01 タイコ・ヘルスケア・グループ・リミテッド・パートナーシップ バルーン先端部カニューレを備えたバルーン切開器具
JP2019058710A (ja) * 2013-03-13 2019-04-18 スワン・バレー・メディカル・インコーポレーテッド カニューレを膀胱に設置するための方法及び装置

Families Citing this family (62)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6592602B1 (en) 1999-10-08 2003-07-15 General Surgical Innovations, Inc. Balloon dissection apparatus
EP1392186B1 (en) * 2001-05-31 2010-09-15 Tyco Healthcare Group LP Balloon cannula with over-center clamp
US20050143689A1 (en) * 2003-08-17 2005-06-30 Ramsey Maynard Iii Internal compression tourniquet catheter system and method for wound track navigation and hemorrhage control
EP1848345B1 (en) * 2005-02-03 2019-09-04 Moshe Dudai Surgical mesh introducing and placing devices
US20070050034A1 (en) * 2005-05-24 2007-03-01 Schwardt Jeffrey D Low-compliance expandable medical device
US8025621B2 (en) * 2005-07-26 2011-09-27 Microline Surgical, Inc. Medical device with adjustable inner shaft movement
US8764820B2 (en) 2005-11-16 2014-07-01 Edwards Lifesciences Corporation Transapical heart valve delivery system and method
US20070167967A1 (en) * 2006-01-13 2007-07-19 Olympus Medical Systems Corp. Medical procedure via natural orifice and puncture device
KR100828135B1 (ko) * 2006-12-13 2008-05-08 이은규 내시경을 위한 생체 조직 박리기
US8500762B2 (en) * 2007-10-17 2013-08-06 Davol, Inc. (a C.R. Bard Company) Fixating means between a mesh and mesh deployment means especially useful for hernia repair surgeries and methods thereof
US8992558B2 (en) 2008-12-18 2015-03-31 Osteomed, Llc Lateral access system for the lumbar spine
US20100160947A1 (en) * 2008-12-18 2010-06-24 IMDS, Inc. Systems and methods for dilation and dissection of tissues
US8882678B2 (en) 2009-03-13 2014-11-11 Atrium Medical Corporation Pleural drainage system and method of use
US8475522B2 (en) 2009-07-14 2013-07-02 Edwards Lifesciences Corporation Transapical delivery system for heart valves
US20110034886A1 (en) * 2009-08-06 2011-02-10 Angiodynamics, Inc. Implantable medical device tool and method of use
EP2475309A4 (en) 2009-09-08 2015-07-29 Atrium Medical Corp HERNIAPFLASTER
US8728162B2 (en) 2010-04-15 2014-05-20 Osteomed, Llc Direct lateral spine system instruments, implants and associated methods
US9381030B2 (en) 2010-07-15 2016-07-05 Nuvectra Corporation Tunneling tool for implantable leads
US9381082B2 (en) 2011-04-22 2016-07-05 Edwards Lifesciences Corporation Devices, systems and methods for accurate positioning of a prosthetic valve
EP2967513A2 (en) * 2013-03-13 2016-01-20 Boston Scientific Scimed, Inc. Devices for tissue separation and related methods of use
WO2014151613A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-25 Applied Medical Resources Corporation Trocar cannula assembly with low profile insertion configuration and method of manufacture
US10149757B2 (en) 2013-03-15 2018-12-11 Edwards Lifesciences Corporation System and method for transaortic delivery of a prosthetic heart valve
MX2015015276A (es) * 2013-05-03 2016-02-18 Bard Inc C R Cubierta protectora desprendible.
US9687345B2 (en) 2014-05-29 2017-06-27 Edwards Lifesciences Cardiaq Llc Prosthesis, delivery device and methods of use
US9730684B2 (en) 2014-07-07 2017-08-15 Warsaw Orthopedic, Inc. Multiple spinal surgical pathways systems and methods
US10040584B1 (en) 2014-08-06 2018-08-07 Gerald B. Keaton Multi-purpose tool and method for securing a locking fastener
EP3766440A1 (en) 2014-09-18 2021-01-20 Mayo Foundation for Medical Education and Research Soft tissue cutting device
US9980840B2 (en) 2014-12-08 2018-05-29 Cook Medical Technologies Llc Delivery device with an expandable positioner for positioning a prosthesis
ITUB20150783A1 (it) * 2015-05-21 2016-11-21 Antonio Longo Dispositivo chirurgico
US10251662B2 (en) 2015-06-04 2019-04-09 Covidien Lp Surgical instruments for blunt and sharp tissue dissection
US9724502B2 (en) 2015-07-10 2017-08-08 Coloplast A/S Dilator and method for penile prosthetic implantation
EP3115024B1 (en) * 2015-07-10 2020-04-29 Coloplast A/S A dilator for penile prosthetic implantation
GB2541443B (en) * 2015-08-20 2017-10-04 Munir Bashir Rassam Saad Catheter removal device
US11166709B2 (en) 2016-08-23 2021-11-09 Stryker European Operations Holdings Llc Instrumentation and methods for the implantation of spinal implants
US10864055B2 (en) 2017-10-13 2020-12-15 Sonex Health, Inc. Tray for a soft tissue cutting device and methods of use
CA3080571A1 (en) 2017-10-30 2019-05-09 Ocean Medical, Llc Catheter removal instruments and methods
US11191532B2 (en) 2018-03-30 2021-12-07 Stryker European Operations Holdings Llc Lateral access retractor and core insertion
US11389627B1 (en) 2018-10-02 2022-07-19 Lutonix Inc. Balloon protectors, balloon-catheter assemblies, and methods thereof
US11937845B2 (en) 2019-01-11 2024-03-26 Mayo Foundation For Medical Education And Research Micro-invasive surgical device and methods of use
US11369400B2 (en) 2019-03-20 2022-06-28 Covidien Lp Balloon dissector
US11564674B2 (en) 2019-11-27 2023-01-31 K2M, Inc. Lateral access system and method of use
US11484337B2 (en) 2020-02-06 2022-11-01 Covidien Lp Surgical access device including anchor with rachet mechanism
US11672563B2 (en) 2020-02-07 2023-06-13 Covidien Lp Surgical access device with rotatably actuated fixation mechanism
US11547441B2 (en) 2020-02-20 2023-01-10 Covidien Lp Retention anchor for surgical access devices
US11786233B2 (en) 2020-03-27 2023-10-17 Covidien Lp Retention anchor with suture tie down for surgical access devices
US11432846B2 (en) 2020-05-05 2022-09-06 Covidien Lp Surgical access device including alternating cutout fluid flow pathway for anchor inflation and deflation
US11376037B2 (en) 2020-05-08 2022-07-05 Covidien Lp Surgical access device including dual lumen cannula for anchor inflation and deflation
US11439430B2 (en) 2020-05-11 2022-09-13 Covidien Lp Surgical access device with air release mechanism
US11896263B2 (en) 2020-05-11 2024-02-13 Covidien Lp Surgical access device with fixation mechanism
US11564708B2 (en) 2020-06-15 2023-01-31 Covidien Lp Cannula assembly including an adjustable elongate shaft assembly
US11839404B2 (en) 2020-07-28 2023-12-12 Covidien Lp Surgical access assembly having pre-filled air chamber
US11717322B2 (en) 2020-08-17 2023-08-08 Covidien Lp Flexible cannula having selective rigidity
US11844549B2 (en) 2020-10-15 2023-12-19 Covidien Lp Surgical access device including a universal fluid flow valve
US11751906B2 (en) 2020-10-29 2023-09-12 Covidien Lp Adapter for use with surgical access device for evacuation of smoke
US11471189B2 (en) 2020-10-29 2022-10-18 Covidien Lp Surgical access device with fixation mechanism and illumination mechanism
US11583315B2 (en) 2020-11-09 2023-02-21 Covidien Lp Surgical access device including variable length cannula
US11849969B2 (en) 2020-12-04 2023-12-26 Covidien Lp Cannula with smoke evacuation housing
US12004767B2 (en) 2021-01-08 2024-06-11 Sonex Health, Inc. Surgical cutting device for ultrasonic guided soft tissue surgery
US11944348B2 (en) 2021-04-07 2024-04-02 Covidien Lp Surgical access device including an anchor having a suture retention mechanism
US11751907B2 (en) 2021-04-13 2023-09-12 Covidien Lp Surgical access device with self-inflating balloon
USD989961S1 (en) 2021-04-30 2023-06-20 Sonex Health, Inc. Soft tissue cutting device
US11864761B2 (en) 2021-09-14 2024-01-09 Covidien Lp Surgical instrument with illumination mechanism

Family Cites Families (117)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US512456A (en) 1894-01-09 Garland b
US1060350A (en) 1911-12-18 1913-04-29 Robert E L Miller Intestine-protector.
US1213005A (en) 1914-12-22 1917-01-16 Victor Czeskleba Obstetrical instrument.
US1275520A (en) 1917-06-14 1918-08-13 William L Bell Gauze-dam surgical instrument.
US1947649A (en) 1931-12-05 1934-02-20 Godfrey J Kadavy Surgical instrument
US2663020A (en) 1950-12-20 1953-12-22 Cecil A Cushman Pneumatic injury pad
US2936760A (en) 1956-09-10 1960-05-17 Davol Rubber Co Positive pressure catheter
US3039468A (en) 1959-01-07 1962-06-19 Joseph L Price Trocar and method of treating bloat
US3545443A (en) 1968-09-26 1970-12-08 Amir H Ansari Suprapubic cystostomy needle
US3626949A (en) 1969-01-23 1971-12-14 Wallace B Shute Cervical dilator
US3774596A (en) 1971-06-29 1973-11-27 G Cook Compliable cavity speculum
US3782370A (en) 1972-07-12 1974-01-01 B Mcdonald Surgical retractor
US3800788A (en) 1972-07-12 1974-04-02 N White Antral catheter for reduction of fractures
US3831587A (en) 1973-02-08 1974-08-27 Mc Anally R Multipurpose vaginal and cervical device
USRE29207E (en) 1973-06-25 1977-05-10 Population Research Incorporated Dispensing method and apparatus
US3882852A (en) 1974-01-11 1975-05-13 Manfred Sinnreich Surgical dilators having insufflating means
US3863639A (en) 1974-04-04 1975-02-04 Richard N Kleaveland Disposable visceral retainer
US3961632A (en) 1974-12-13 1976-06-08 Moossun Mohamed H Stomach intubation and catheter placement system
US4083369A (en) 1976-07-02 1978-04-11 Manfred Sinnreich Surgical instruments
US4217889A (en) 1976-09-15 1980-08-19 Heyer-Schulte Corporation Flap development device and method of progressively increasing skin area
US4137906A (en) 1977-05-05 1979-02-06 Koken Co., Ltd. Catheter apparatus with occlusion and flow diverting means
US4240433A (en) 1977-07-22 1980-12-23 Bordow Richard A Fluid aspiration device and technique for reducing the risk of complications
US4183102A (en) 1977-09-08 1980-01-15 Jacques Guiset Inflatable prosthetic device for lining a body duct
US4243050A (en) 1977-12-13 1981-01-06 Littleford Philip O Method for inserting pacemaker electrodes and the like
US4291687A (en) 1978-03-02 1981-09-29 Manfred Sinnreich Inflatable packing for surgical use having auxiliary intestinal supporting member
SU797668A1 (ru) 1978-06-13 1981-01-23 Петрозаводский Государственныйуниверситет Им. O.B.Куусинена Устройство дл отграничени опера-циОННОгО пОл пРи ОпЕРАци Х HA ОРгА-HAX МАлОгО ТАзА
US4276874A (en) 1978-11-15 1981-07-07 Datascope Corp. Elongatable balloon catheter
US4271839A (en) 1979-07-25 1981-06-09 Thomas J. Fogarty Dilation catheter method and apparatus
US4254762A (en) 1979-10-23 1981-03-10 Inbae Yoon Safety endoscope system
DE3047131A1 (de) 1979-12-13 1981-08-27 A.I.R. Foundation, 48104 Ann Arbor, Mich. Vorrichtung zur pneumatischen trennung von gewebeteilen und verfahren zu deren betrieb
US4357940A (en) 1979-12-13 1982-11-09 Detroit Neurosurgical Foundation Tissue pneumatic separator structure
US4709697A (en) 1980-12-09 1987-12-01 Joseph J. Berke Tissue pneumatic separator structure and method
GB2071502A (en) 1980-03-14 1981-09-23 Nat Res Dev Surgical retractors
US4312353A (en) 1980-05-09 1982-01-26 Mayfield Education And Research Fund Method of creating and enlarging an opening in the brain
US4318410A (en) 1980-08-07 1982-03-09 Thomas J. Fogarty Double lumen dilatation catheter
US4411654A (en) 1981-04-30 1983-10-25 Baxter Travenol Laboratories, Inc. Peelable catheter with securing ring and suture sleeve
US4430076A (en) 1982-02-04 1984-02-07 Harris James H Combined uterine injector and manipulative device
US4535773A (en) 1982-03-26 1985-08-20 Inbae Yoon Safety puncturing instrument and method
US4447227A (en) 1982-06-09 1984-05-08 Endoscopy Surgical Systems, Inc. Multi-purpose medical devices
US4493711A (en) 1982-06-25 1985-01-15 Thomas J. Fogarty Tubular extrusion catheter
US4496345A (en) 1982-08-30 1985-01-29 Hasson Harrith M Ballooned cannula
US4490137A (en) 1982-09-30 1984-12-25 Moukheibir Nabil W Surgically implantable peritoneal dialysis apparatus
US4644936A (en) 1982-11-19 1987-02-24 Iabp Percutaneous intra-aortic balloon and method for using same
US4944443A (en) 1988-04-22 1990-07-31 Innovative Surgical Devices, Inc. Surgical suturing instrument and method
US4919152A (en) 1987-03-02 1990-04-24 Ralph Ger Method of closing the opening of a hernial sac
US4601710B1 (en) 1983-08-24 1998-05-05 United States Surgical Corp Trocar assembly
US4581025A (en) 1983-11-14 1986-04-08 Cook Incorporated Sheath
US4574806A (en) 1984-10-01 1986-03-11 Cordis Corporation Tunnelling device for peripheral vascular reconstruction
US4754030A (en) 1985-02-01 1988-06-28 Bristol-Myers Company Cefbuperazone crystalline triethylamine salt
US4685447A (en) 1985-03-25 1987-08-11 Pmt Corporation Tissue expander system
US4596554A (en) 1985-04-19 1986-06-24 Dastgeer Ghulam M Colo-rectal evacuator
US4598699A (en) 1985-06-10 1986-07-08 Garren Lloyd R Endoscopic instrument for removing stomach insert
US4738666A (en) 1985-06-11 1988-04-19 Genus Catheter Technologies, Inc. Variable diameter catheter
US4863440A (en) 1985-12-23 1989-09-05 Thomas J. Fogarty Pressurized manual advancement dilatation catheter
US4654030A (en) 1986-02-24 1987-03-31 Endotherapeutics Trocar
US4769038A (en) 1986-03-18 1988-09-06 C. R. Bard, Inc. Prostheses and techniques and repair of inguinal and femoral hernias
US4798205A (en) 1986-05-08 1989-01-17 Cox-Uphoff International Method of using a subperiosteal tissue expander
US4744363A (en) 1986-07-07 1988-05-17 Hasson Harrith M Intra-abdominal organ stabilizer, retractor and tissue manipulator
US4775371A (en) 1986-09-02 1988-10-04 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Stiffened dilatation catheter and method of manufacture
US4793348A (en) 1986-11-15 1988-12-27 Palmaz Julio C Balloon expandable vena cava filter to prevent migration of lower extremity venous clots into the pulmonary circulation
US5007898A (en) 1988-06-02 1991-04-16 Advanced Surgical Intervention, Inc. Balloon dilatation catheter
US4784133A (en) 1987-01-28 1988-11-15 Mackin Robert A Working well balloon angioscope and method
US4779611A (en) 1987-02-24 1988-10-25 Grooters Ronald K Disposable surgical scope guide
US4772266A (en) 1987-05-04 1988-09-20 Catheter Technology Corp. Catheter dilator/sheath assembly and method
US5029574A (en) 1988-04-14 1991-07-09 Okamoto Industries, Inc. Endoscopic balloon with a protective film thereon
US5183463A (en) 1989-02-03 1993-02-02 Elie Debbas Apparatus for locating a breast mass
US4966583A (en) 1989-02-03 1990-10-30 Elie Debbas Apparatus for locating a breast mass
US5176697A (en) 1989-04-06 1993-01-05 Hasson Harrith M Laparoscopic cannula
US5002557A (en) 1989-04-06 1991-03-26 Hasson Harrith M Laparoscopic cannula
US5083576A (en) 1989-04-19 1992-01-28 Inamed Development Company Elongation of linear and tubular tissue
US4984564A (en) 1989-09-27 1991-01-15 Frank Yuen Surgical retractor device
US5002537A (en) * 1989-10-23 1991-03-26 Gte Products Corporation Hypodermic syringe
US5122122A (en) 1989-11-22 1992-06-16 Dexide, Incorporated Locking trocar sleeve
US5478320A (en) 1989-11-29 1995-12-26 Cordis Corporation Puncture resistant balloon catheter and method of manufacturing
US5197971A (en) 1990-03-02 1993-03-30 Bonutti Peter M Arthroscopic retractor and method of using the same
US5163949A (en) 1990-03-02 1992-11-17 Bonutti Peter M Fluid operated retractors
US5514153A (en) 1990-03-02 1996-05-07 General Surgical Innovations, Inc. Method of dissecting tissue layers
US5295994A (en) 1991-11-15 1994-03-22 Bonutti Peter M Active cannulas
US5331975A (en) 1990-03-02 1994-07-26 Bonutti Peter M Fluid operated retractors
US5141515A (en) 1990-10-11 1992-08-25 Eberbach Mark A Apparatus and methods for repairing hernias
US5122155A (en) 1990-10-11 1992-06-16 Eberbach Mark A Hernia repair apparatus and method of use
FR2668695B1 (fr) 1990-11-06 1995-09-29 Ethnor Instrument chirurgical endoscopique pour le deplacement de tissus ou organes.
JP2555298B2 (ja) 1990-11-10 1996-11-20 テルモ株式会社 カテーテル用バルーン、カテーテル用バルーンの製造方法およびバルーンカテーテル
US5082005A (en) 1990-12-18 1992-01-21 New England Deaconess Hospital Surgical access device
US5197948A (en) 1991-01-03 1993-03-30 Kamran Ghodsian Intra-abdominal organ manipulator, irrigator and aspirator
US5176128A (en) 1991-01-24 1993-01-05 Andrese Craig A Organ retractor
US5359995A (en) 1991-02-04 1994-11-01 Sewell Jr Frank Method of using an inflatable laparoscopic retractor
US5188630A (en) 1991-03-25 1993-02-23 Christoudias George C Christoudias endospongestick probe
US5183464A (en) 1991-05-17 1993-02-02 Interventional Thermodynamics, Inc. Radially expandable dilator
US5361752A (en) 1991-05-29 1994-11-08 Origin Medsystems, Inc. Retraction apparatus and methods for endoscopic surgery
US5779728A (en) 1991-05-29 1998-07-14 Origin Medsystems, Inc. Method and inflatable chamber apparatus for separating layers of tissue
US5632761A (en) * 1991-05-29 1997-05-27 Origin Medsystems, Inc. Inflatable devices for separating layers of tissue, and methods of using
US5370134A (en) 1991-05-29 1994-12-06 Orgin Medsystems, Inc. Method and apparatus for body structure manipulation and dissection
US5176692A (en) 1991-12-09 1993-01-05 Wilk Peter J Method and surgical instrument for repairing hernia
FR2688695B1 (fr) 1992-03-20 1994-06-17 Bogdanoff Joseph Matelas medical.
US5540711A (en) * 1992-06-02 1996-07-30 General Surgical Innovations, Inc. Apparatus and method for developing an anatomic space for laparoscopic procedures with laparoscopic visualization
US5607443A (en) 1992-06-02 1997-03-04 General Surgical Innovations, Inc. Expansible tunneling apparatus for creating an anatomic working space with laparoscopic observation
US6312442B1 (en) 1992-06-02 2001-11-06 General Surgical Innovations, Inc. Method for developing an anatomic space for laparoscopic hernia repair
US5772680A (en) * 1992-06-02 1998-06-30 General Surgical Innovations, Inc. Apparatus and method for developing an anatomic space for laparoscopic procedures with laparoscopic visualization
US5269753A (en) 1992-07-14 1993-12-14 Wilk Peter J Method for use in laparoscopic hernia repair
US5324270A (en) 1992-10-29 1994-06-28 General Surgical Innovations, Inc. Cannula with improved valve and skin seal
US5318586A (en) 1993-01-19 1994-06-07 Erkan Ereren Laparoscopic and thoracoscopic expandable instruments
US5403336A (en) 1993-09-20 1995-04-04 General Surgical Innovations, Inc. Skin seal device and assembly thereof
US5569183A (en) 1994-06-01 1996-10-29 Archimedes Surgical, Inc. Method for performing surgery around a viewing space in the interior of the body
US5690668A (en) 1994-06-29 1997-11-25 General Surgical Innovations, Inc. Extraluminal balloon dissection
US5601589A (en) 1994-06-29 1997-02-11 General Surgical Innovations, Inc. Extraluminal balloon dissection apparatus and method
US5658306A (en) * 1994-07-01 1997-08-19 Archimedes Surgical, Inc. Method for making additional incisions in laparoscopic surgery
US5653726A (en) 1994-11-03 1997-08-05 Archimedes Surgical, Inc. Retrograde dissector and method for facilitating a TRAM flap
US5593418A (en) 1995-05-19 1997-01-14 General Surgical Innovations, Inc. Methods and devices for harvesting blood vessels with balloons
US5601581A (en) 1995-05-19 1997-02-11 General Surgical Innovations, Inc. Methods and devices for blood vessel harvesting
US5634937A (en) 1995-05-19 1997-06-03 General Surgical Innovations, Inc. Skin seal with inflatable membrane
US5681342A (en) 1995-08-17 1997-10-28 Benchetrit; Salomon Device and method for laparoscopic inguinal hernia repair
US6015421A (en) * 1997-05-15 2000-01-18 General Surgical Innovations, Inc. Apparatus and method for developing an anatomic space for laparoscopic procedures
US6159219A (en) 1997-05-16 2000-12-12 Scimed Life Systems, Inc Stent retrieval device
JPH1147143A (ja) * 1997-05-27 1999-02-23 Ethicon Endo Surgery Inc 超音波套管針アセンブリ
US6197002B1 (en) * 1997-12-10 2001-03-06 Phillips Plastics Corporation Laparoscopic tool and method
US6592602B1 (en) * 1999-10-08 2003-07-15 General Surgical Innovations, Inc. Balloon dissection apparatus

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006524101A (ja) * 2003-04-24 2006-10-26 ボストン サイエンティフィック リミテッド 挿入領域で隔離された領域を有する治療装置
JP2007501682A (ja) * 2003-05-08 2007-02-01 タイコ・ヘルスケア・グループ・リミテッド・パートナーシップ バルーン先端部カニューレを備えたバルーン切開器具
JP2010194326A (ja) * 2003-05-08 2010-09-09 Tyco Healthcare Group Lp バルーン先端部カニューレを備えたバルーン切開器具
JP2019058710A (ja) * 2013-03-13 2019-04-18 スワン・バレー・メディカル・インコーポレーテッド カニューレを膀胱に設置するための方法及び装置
JP6995039B2 (ja) 2013-03-13 2022-01-14 スワン・バレー・メディカル・インコーポレーテッド カニューレを膀胱に設置するための方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2001026724A3 (en) 2001-10-25
AU772875B2 (en) 2004-05-13
DE60025379T2 (de) 2006-08-31
JP3844435B2 (ja) 2006-11-15
CA2386787A1 (en) 2001-04-19
US6592602B1 (en) 2003-07-15
DE60025379D1 (de) 2006-03-30
ES2252068T3 (es) 2006-05-16
JP2006192290A (ja) 2006-07-27
US7695487B2 (en) 2010-04-13
CA2634679C (en) 2011-01-11
EP1218052A2 (en) 2002-07-03
EP1218052B1 (en) 2006-01-04
CA2386787C (en) 2008-12-16
US20030187472A1 (en) 2003-10-02
CA2635953C (en) 2012-12-18
AU7875100A (en) 2001-04-23
CA2634679A1 (en) 2001-04-19
WO2001026724A2 (en) 2001-04-19
US20100262176A1 (en) 2010-10-14
US8172869B2 (en) 2012-05-08
JP4795819B2 (ja) 2011-10-19
CA2635953A1 (en) 2001-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3844435B2 (ja) バルーン切開装置
JP2677947B2 (ja) 腹腔鏡を用いたヘルニア治療用の解剖学的腔を形成する装置及び方法及びこれに使用するパッチ
JP3566965B2 (ja) 腹腔鏡検査下処置における解剖空間を形成するための装置
JP4536306B2 (ja) 視覚化を向上させたバルーン切開装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050912

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20051208

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20051215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130825

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees