JP4791572B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法、ならびに電源装置に関し、特に、トレンチゲート型の電界効果型トランジスタを備える半導体装置に適用して有効な技術に関するものである。
高耐圧であり、大電流を扱うことができる電界効果型トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)、所謂パワートランジスタを代表とするパワーデバイスは、産業機器の電力制御から、様々な電化製品の電源制御等に幅広く用いられている。
溝(トレンチ)ゲート構造を有するパワートランジスタの高耐圧化技術として、ゲート酸化膜下にチャネルを形成するための半導体領域(ウェル)への不純物ドーピングを複数回に分け、高濃度のウェルを形成する技術が、例えば、特開2005−524976号公報(特許文献1)や特開2005−57050号公報(特許文献2)などで公示されている。
また、同じくパワートランジスタの高耐圧化技術として、ウェル層をトレンチゲートよりも深く形成する技術が、例えば、特開平8−264772号公報(特許文献3)などで公示されている。
特開2005−524976号公報 特開2005−57050号公報 特開平8−264772号公報
しかし、本発明者らは、電界効果型トランジスタの高性能化のために要求される微細化に伴い、上記の技術によるパワートランジスタの高耐圧化に以下の課題が生じることを見出した。
本発明者らが検討した、トレンチゲート構造を有する電界効果型のパワートランジスタを図2に示す。1はn型シリコン基板、2はn型シリコン領域、3はp型ウェル、4はp型半導体領域、5はn型半導体領域、6はゲート絶縁膜、7は絶縁膜、8はゲート電極、9はトレンチ、11はソース電極、12はドレイン電極である。ソース電極11とドレイン電極12との間に電圧(ドレイン電圧)を印加した状態で、トレンチ構造のゲート電極8に印加する電圧(ゲート電圧)を上昇させ、p型ウェル3におけるゲート絶縁膜6と隣接する領域にn型反転層が形成されると、パワートランジスタはオン状態となり、ソース電極11からp型ウェル3を経てドレイン電極12へとキャリアが移動し、電流が流れる。ここで、p型ウェル3に反転層が形成され、パワートランジスタがオン状態となるゲート電圧を、しきい値電圧という。
パワートランジスタは5V程度のゲート電圧で十分駆動できるように、低いしきい値電圧(1〜2V程度)が要求されるので、p型ウェル3の不純物濃度は1017cm−3程度の低濃度とする必要がある。一方、p型ウェル3のパンチスルーを防止し、耐圧30V程度を実現するためには、p型ウェル3の深さを1〜2μmとする必要がある。
上記パワートランジスタのオン抵抗 Rds(on)は次式で表される。
ds(on)=Rch+Racc+Rjfet+Rdrift+Rsub
ここで、Rchはチャネル抵抗、Raccはアキュミレーション抵抗、RjfetはJFET抵抗、Rdriftはn型シリコン領域2の抵抗、Rsubはn型シリコン基板の抵抗である。上記成分のうち、チャネル抵抗Rchが最も大きいので、p型ウェル3を浅くする(即ちチャネルを短くする)ことでチャネル抵抗Rchを低減し、オン抵抗Rds(on)を低くすることができる。
しかし、p型ウェル3を浅くすると、逆方向の電圧を印加した場合、p型ウェル3がパンチスルーし、リーク電流が増加するという問題がある。図3は、横軸に逆方向の電圧、縦軸に電流をとったグラフであり、p型ウェルが浅いと、低い電圧から電流が増加しており、p型ウェル3がパンチスルーしていることが分かる。
上記特許文献1,2に例示した手法では、しきい値電圧を上げることなくp型ウェル3の濃度を上げる技術が提案されているが、微細化の流れの中でp型ウェル3が次第に浅くなってくると、パンチスルー抑制の効果が現れ難くなるという課題を、本発明者らは見出した。
また、上記特許文献3に例示した手法では、隣り合うp型ウェル3のピンチオフにより、パンチスルーを抑制する技術が提案されているが、やはり更なる微細化に伴い、JFET抵抗Rjfetが大きく、オン抵抗Rds(on)が増加してしまうという課題を、本発明者らは見出した。
そこで、本発明の目的は、トレンチゲート型の電界効果型トランジスタを備えた半導体装置において、チャネル抵抗を低減する技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
厚さ方向に沿って互いに反対側に位置する第1主面および第2主面を持つ半導体基板に、トレンチゲート型の電界効果型トランジスタを有する半導体装置であって、前記トレンチゲート型の電界効果型トランジスタは、前記第1主面側に第1半導体領域と、前記第2主面側に第2半導体領域と、その間に半導体ウェル領域と、第2主面と交差する第1方向に延びるように形成された溝部と、その内面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備え、ゲート電極の底部は第1半導体領域にあり、半導体ウェル領域と第1半導体領域との接合部であるウェル底部は、より深いウェル深部とより浅いウェル浅部とを有し、ウェル深部は、ゲート絶縁膜に対して、ウェル浅部よりも遠い領域にあることを特徴とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
即ち、トレンチゲート型の電界効果型トランジスタを備えた半導体装置において、チャネル抵抗を低減することができる。
本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが検討した半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが検討した半導体装置における、逆方向電圧と電流の関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。 半導体装置に生じる電界分布の説明図であり、(a)は本発明者らが検討した半導体装置の要部断面図であり、(b)は本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置のオン抵抗を、本発明者らが検討した半導体装置と比較したグラフ図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置における、ゲート電極はみ出し距離のゲート電極深さに対する比率とリーク電流の関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置における、ウェル深部の深さのゲート電極深さに対する比率とリーク電流の関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図11に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図11に続く半導体装置の他の製造工程中における要部断面図である。 本発明の他の実施の形態である電源装置における回路図である。
本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1では、チャネル抵抗の低いトレンチゲート型の電界効果型トランジスタを例示する。
図1は、本実施の形態1で例示する、トレンチゲート型の電界効果型トランジスタの要部断面図である。1はn型シリコン基板(半導体基板)、2はn型シリコン領域(第1半導体領域)、3はp型ウェル(半導体ウェル領域)、4はp型半導体領域、5はn型半導体領域(第2半導体領域)、6はゲート酸化膜(ゲート絶縁膜)、7は絶縁膜、8はゲート電極、9はトレンチ(溝部)、11はソース電極、12はドレイン電極である。
ここで、n型(第1導電型)、p型(第2導電型)とは、キャリアがそれぞれ電子、正孔の半導体であることを示している。また、+,−はキャリア濃度を比較するために付した添え字であり、+を付した方が−よりも高濃度であることを示している。
型シリコン基板1の表面には、予めn型シリコン領域2が、例えばエピタキシャル成長法などで形成されており、このn型シリコン領域2の表面に、p型ウェル3やn型半導体領域5などを拡散形成していく。製造工程の詳細は後に説明する。ここで、n型シリコン基板1において、拡散工程を施さず、最終的にドレイン電極12を形成した面(図1ではn型シリコン基板1の下面)を第1主面S1とし、これと厚さ方向に沿って互いに反対側に位置し、素子形成の拡散工程を施した面(図1ではn型半導体領域5の上面)を第2主面S2と表現する。また、n型シリコン基板の厚さ方向、即ち、第2主面S2に交差する方向を第1方向Aと表現する。
本実施の形態1で示すトレンチゲート型の電界効果トランジスタにおいて、上記の各要素のうち、特に、ドレイン、ソース、ゲートの主要3端子は以下のような構成である。
まず、n型シリコン基板1の第1主面S1側に設けられたn型シリコン領域2はドレインを構成し、隣接するn型シリコン基板1を介してドレイン電極12に接続されている。
次に、n型シリコン基板1の第2主面S2側に設けられたn型半導体領域5はソースを構成し、ソース電極11に接続されている。
そして、n型シリコン基板1の第2主面S2に交差する第1方向Aに、第2主面S2から延びるように形成されたトレンチ9の内部において、ゲート酸化膜6で隔てられたゲート電極8が、ゲートを構成している。
また、ドレイン用のn型シリコン領域2とソース用のn型半導体領域5との間に設けられたp型ウェル3は、ウェル層を構成している。即ち、ゲート電極8に電圧を印加すると、p型ウェル3にはゲート酸化膜6を介して電界が生じ、p型ウェル3におけるゲート酸化膜6との接合部では特に電界強度が強く、n型反転されてキャリアが生成する。このとき、ソース電極11およびドレイン電極12の間に電圧が印加されていれば、ソース用のn型半導体領域5およびドレイン用のn型シリコン領域2を通じてキャリアのドリフトが起こる。このように、上記のp型ウェル3におけるゲート酸化膜6との接合部のように、ゲート電圧によりn型反転する領域をチャネル領域13と呼称する。
また、上記のp型ウェル3に電気的なコンタクトをとれるように、n型シリコン基板1の第2主面S2からp型ウェル3にコンタクトホールCHを設け、ソース電極11と一体的に導通した構造となっている。このとき、オーミック接続のためにソース電極11とp型ウェル3との間にはp型半導体領域4が形成されている。
以上は、一般的なトレンチゲート型の電界効果トランジスタの構成であるが、本実施の形態1で示すトレンチゲート型の電界効果型トランジスタは、これに加えて以下の特徴を有する。
即ち、ゲート電極8において第1方向に見て最も深い部分(第2主面から最も離れた部分)をゲート電極底部(ゲート電極の底部)BGと表現すれば、このゲート電極底部BGはn型シリコン領域2にある。これにより、ゲート電極8とp型ウェル3のピンチオフ効果により、チャネル領域13の電界を緩和し、p型ウェル3のパンチスルーを抑制できる。
ここで、前述のピンチオフ効果とは、逆方向の電圧を印加した際に、ゲート電極底部BGから伸びる空乏層と、p型ウェル3から伸びる空乏層が接触することである。これにより、ゲート電極底部BGとp型ウェル3との間の領域で電界強度が高くなり、チャネル領域13を含むp型ウェル3内部での電界強度の増加を抑制することができる。このように、p型ウェル3において電界が緩和されることで、パンチスルーが起こり難くなる。そして、パンチスルーによるリーク電流の増加が無いので、n型シリコン基板1の厚さ方向に見たp型ウェル3の厚さを薄く、即ち、チャネル領域13を短くすることができる。その結果、短チャネル化によりチャネル抵抗Rchを低減させた構造の電界効果トランジスタを作製することができる。
更に、本実施の形態1で示すトレンチゲート型の電界効果トランジスタでは、チャネル領域13の低電界化をもたらす、前述のゲート電極底部BGとp型ウェル3とのピンチオフ効果を、より効果的に引き起こすことができる構造として、以下の構造を例示する。
即ち、p型ウェル3とn型シリコン領域2との接合部をウェル底部BWと表現すれば、ウェル底部BWは、n型シリコン基板1の第2主面S2からウェル底部BWまでの第1方向Aに沿った距離が、比較して長いウェル深部DBWと、比較して短いウェル浅部SBWとを有している。そして、ウェル深部DBWは、ゲート酸化膜6に対して、ウェル浅部SBWよりも遠い領域にあるような構造である。
これにより、p型ウェル3からはみ出してn型シリコン領域2にあるゲート電極底部BGと、ウェル深部DBWは、チャネル領域13から離れた領域で、より接近するようになる。この構造により、上記のピンチオフによる電界強度の高い領域は、チャネル領域13から離れた領域に形成されることになる。その結果、チャネル領域13でのパンチスルーは更に発生し難くなり、より効果的にリーク電流を低減できる。
ここで、上記のウェル深部DBWは、チャネル領域13から離れた領域にあるので、チャネル領域13の長さとは無関係に深さを調節することができる。即ち、ウェル底部BWにウェル深部DBWを設けた上記の構造であっても、チャネル領域13はウェル浅部SBWに担わせれば良く、ウェル深部DBWと同様に深くする(チャネル領域13を長くする)必要は無い。従って、本実施の形態1で例示した構造によれば、パンチスルーによるリーク電流を低減させる効果と、短チャネル化によるチャネル抵抗Rchを低減させる効果を、独立して得ることができ、これらを両立した電界効果トランジスタを作製することができる。
本実施の形態1で例示したトレンチゲート構造の電界効果型トランジスタにおいて、上記で説明した図1に示したものは基本単位であり、ユニットセルと呼ばれる。実際は図4に示した断面図のように、複数のユニットセルUが繰り返しの基本単位となって配列した構造となる。
本発明者らは、本実施の形態1で例示した上記構造の電界効果型トランジスタにおいて、電界効果型トランジスタ周辺に生じる電界分布を、有限要素法を用いてシミュレーションすることで、前述したピンチオフの効果を検証した。その結果を説明するための図5には、電界効果型トランジスタ断面に生じるポテンシャル分布を示している。
図5(a)は、本発明者らが検討した、トレンチ9がp型ウェル3からはみ出さない構造(浅いトレンチゲート)のトレンチゲート型の電界効果トランジスタで検証した結果である。図中の指示部100にあるように、ポテンシャルの等高線がチャネル領域13の内部まで侵入し、チャネル領域13の電界が強いことが分かる。
図5(b)は、本実施の形態1で示した、トレンチ9がp型ウェル3からn型シリコン領域2にはみ出した構造(深いトレンチゲート)のトレンチゲート型のトランジスタで検証した結果である。ゲート電極底部BGとウェル深部DBWのピンチオフ効果により、ポテンシャルのチャネル領域13への侵入が弱まり、チャネル領域13の電界が緩和されているのが分かる。その結果、チャネル領域13でのパンチスルーが起こり難くなり、チャネル領域13を短くしても、リーク電流を抑制できることになる。
図6は、本実施の形態1で構造を例示した電界効果トランジスタの、実際のオン抵抗を測定した結果である。比較のために、本発明者らが検討した、トレンチ9がp型ウェル3からはみ出しておらず、ウェル深部DBWを持たない構造のトランジスタの結果も示した。図6左側は本発明者らが検討した構造、右側は本実施の形態1で例示した構造の電界効果トランジスタにおける結果である。縦軸は、チップ面積で規格化した抵抗値を表現するために、測定抵抗値(mΩ)にチップ面積(mm)を乗じた値を示している。
本実施の形態1で例示した電界効果型トランジスタは、本発明者らが検討した構造のものと比較してオン抵抗が40%低減している。抵抗成分の内訳を見ると、本実施の形態1で示した電界効果型トランジスタでは、チャネル抵抗Rchが10.5mΩ・mmから2.9mΩ・mmへ72%低減しており、チャネル領域13を浅くすることで、チャネル抵抗Rchが大幅に低減していることが分かる。これは、p型ウェル3内部のパンチスルーの抑制によりリーク電流を抑制できる構造としたことで、短チャネル化を実現した効果である。
以上では、ゲート電極8がp型ウェル3から飛び出した構造と、ウェル底部BWがウェル浅部SBWとウェル深部DBWとを有する構造であることを特徴とするトレンチゲート型の電界効果トランジスタの構造を例示し、チャネル領域13外部でピンチオフを起こさせることにより、p型ウェル3内部でのパンチスルーを抑制する効果を定性的に説明した。更に本発明者らは、効率的にピンチオフを誘発し得る上記の構造を、より定量的に検証している。
図7には、本実施の形態1で例示した電界効果型トランジスタの断面図において、要部の寸法を表現する基準を示している。
まず、n型シリコン基板1に形成されたn型半導体領域5の表面である第2主面S2からゲート電極底部BGまでの距離を、ゲート電極深さ21と表現する。次に、ゲート電極8のうち、p型ウェル3を越えて、n型シリコン領域2にはみ出した部分の第1方向Aに沿った長さを、ゲート電極はみ出し距離22と表現する。そして、n型シリコン基板1に形成されたn型半導体領域5の表面である第2主面S2からウェル深部DBWまでの、第1方向に沿った長さを、ウェル深部の深さ23と表現する。
本来、ゲート電極8は、p型ウェル3におけるゲート酸化膜6と隣接する部分、所謂チャネル領域13をn型反転させるために必要なものであり、ドレイン用のn型シリコン領域2にまで達している必要は無い。特に、トレンチゲート型の電界効果トランジスタにおいて帰還容量を低減するためには、ゲート電極はみ出し距離22は小さいほうが望ましい。一方、ゲート電極8がp型ウェル3の内部に入り込んだ構造、即ちゲート電極はみ出し距離22が負になると、チャネル領域13に反転層が形成されない領域(所謂オフセット領域)が生じ、チャネル抵抗Rchが大幅に増加してしまう。従って、本発明者らが検討した構造の電界効果トランジスタでは、ゲート電極はみ出し距離22を極力小さくするように、かつ、負にならないように製造プロセスのばらつきを考慮して、ゲート電極はみ出し距離22をゲート電極深さ21の10%程度としていた。
これに対し、本実施の形態1では、ゲート電極はみ出し距離22はゲート電極深さ21の20%以上であるとする。これは、以下に記す理由により、ゲート電極8とp型ウェル3のピンチオフを効果的に生じさせるための構造であり、ゲート電極8を積極的にp型ウェル3からはみ出させるという点は、本発明者らが検討した上記の構造とは異なる、新規な概念に基づいたものである。
ここで、ゲート電極はみ出し距離22をゲート電極深さ21の20%以上とすることが望ましい理由について説明する。
図8は、ゲート電極はみ出し距離22のゲート電極深さ21に対する比率と、リーク電流の関係を図示したものである。ゲート電極はみ出し距離22のゲート電極深さ21に対する比率が増加する、即ちゲート電極はみ出し距離22が長くなると、リーク電流が減少していることが分かる。これは、前述の通り、ゲート電極8とp型ウェル3とのピンチオフによりチャネル領域13を含むp型ウェル3の電界が緩和され、p型ウェル3内部で起こるパンチスルーが抑制されている効果である。
更に、ゲート電極はみ出し距離22がゲート電極深さ21の20%未満となると、リーク電流が急峻に増加しているのが分かる。これは、ゲート電極8のp型ウェル3からのはみ出し距離22がゲート電極深さの20%未満であると、ソース電極11とドレイン電極12との間にドレイン電圧Vdsを印加した際(例えばVds=20V)、ゲート電極底部BGとp型ウェル3から延びる空乏層が接触せず、ピンチオフが効かなくなるためである。
以上のように、本実施の形態1で例示したトレンチゲート型の電界効果トランジスタにおいて、p型ウェル3からのゲート電極はみ出し距離22をゲート電極深さ21の20%以上とすることで、効果的にピンチオフを生じさせてチャネル領域13の電界を緩和し、パンチスルーによるリーク電流を低減させることができる。
更に、本発明者らは、第2主面S2からウェル深部DBWまでの距離であるウェル深部の深さ23に関しても、ピンチオフに寄与する効果を定量的に検証している。定性的には、ゲート電極底部BGとウェル深部DBWの距離が離れすぎていると、ゲート電極8とp型ウェル3のピンチオフが効き難い。そして、チャネル領域13でパンチスルーが起こり、リーク電流が大きくなってしまう。この観点から本発明者らは、ウェル深部の深さ23は、ゲート電極深さ21の80%以上とすることで、前述のゲート電極8とウェル深部DBWとの間に、効果的にピンチオフを生じさせられることを見出している。以下で、その理由について説明する。
図9は、ウェル深部の深さ23のゲート電極深さ21に対する比率と、リーク電流の関係を図示したものである。ウェル深部の深さ23のゲート電極深さ21に対する比率が増加する、即ちウェル深部DBWが深くなると、リーク電流が減少しているのが分かる。これは、前述の通り、ゲート電極8とp型ウェル3とのピンチオフによりチャネル領域13を含むp型ウェル3の電界が緩和され、p型ウェル3内部で起こるパンチスルーが抑制されている効果である。
更に、ウェル深部の深さ23がゲート電極深さ21の80%未満となると、リーク電流が急峻に増加しているのが分かる。これは、ウェル深部の深さ23がゲート電極深さ21の80%未満となると、ソース電極11とドレイン電極12との間にドレイン電圧Vdsを印加したとき(例えばVds=20V)にゲート電極底部BGとウェル深部DBWから延びる空乏層が接触せず、ピンチオフが効かなくなるためである。
以上のように、本実施の形態1で例示したトレンチゲート型の電界効果トランジスタにおいて、ウェル深部の深さ23を、ゲート電極深さ21の80%以上とすることで、効果的にピンチオフを生じさせてチャネル領域13の電界を緩和し、パンチスルーによるリーク電流を低減させることができる。
次に、本実施の形態1で例示したトレンチゲート型の電界効果トランジスタにおける、チャネル領域13の長さについて、本発明者らが検証した結果について説明する。
本発明者らが検討したトレンチゲート型の電界効果トランジスタの構造、即ち、ゲート電極はみ出し距離22がゲート電極深さ21の10%以下であるか、または、p型ウェル3のウェル底部BWがウェル深部DBWを持たない構造である場合、パンチスルーを抑制するため、1〜2μm程度のp型ウェル3の深さが必要であった。これは、この構造ではp型ウェル3の深さは一定であるから、チャネル長が1〜2μm程度に制限されることを意味する。従って、チャネル抵抗Rchの低減を、これ以上の短チャネル化で実現することができず、トランジスタのオン抵抗Rds(on)の低減に制限を与えている。
一方、本実施の形態1で例示した構造では、パンチスルーの抑制を、p型ウェル3からはみ出したゲート電極底部BGとウェル深部DBWに担わせることで、チャネル領域13を浅く、即ち、チャネルを短くすることができる。実際には、p型ウェル3領域内でゲート絶縁膜と隣接しているチャネル領域13において、n型シリコン領域2との境界部からソース用のn型半導体領域5との境界部までの距離であるチャネル長(図7における距離24)を、1μm以下にすることが可能となる。これにより、大幅にチャネル抵抗Rchを低減することができる。
以上では、本実施の形態1で例示したトレンチゲート型の電界効果トランジスタにおける、第1主面S1または第2主面S2に交差する第1方向A、即ち、トレンチゲートの深さ方向における寸法に関して説明した。一方、本発明者らは、第1主面S1または第2主面S2に沿った第2方向B、即ち、トレンチゲートの平面方向における寸法に関しても検証し、以下の特徴を見出している。
図10に示すように、符号の25はn型半導体領域5のゲート電極8の幅(以下、単にゲート幅25と記す)で、符号の26は繰り返し単位となるユニットセルUのピッチ(以下、単にセルピッチ26と記す)である。前述のように、ゲート電極底部BGとウェル深部DBWが離れた構造では、効果的にピンチオフしないので、チャネル領域13の電界が増加し、パンチスルーが起こり易い。そこで、ゲート電極底部BGとウェル深部DBWを効果的にピンチオフさせるためには、両者を近付けることが有効で、具体的にはセルピッチ26はゲート幅25の20倍以下が望ましい。
次に、図11〜図13を用いて、本実施の形態1で例示したトレンチゲート型の電界効果トランジスタの製造方法を、工程順に説明する。
まず、図11(a)に示すように、n型シリコン基板(半導体基板)1にエピタキシャル成長法により単結晶のn型シリコン領域(第1半導体領域)2を堆積する。このn型シリコン領域2は、電界効果トランジスタのドレインを構成することになる。
ここで、n型シリコンのエピタキシャル成長を施していない、n型シリコン基板1が露出した面を第1主面S1とし、n型シリコン領域2を形成した面を第2主面S2とする。このように、第1主面S1と第2主面S2は厚さ方向に沿って互いに反対側に位置している。
次に、図11(b)に示すように、第2主面S2に交差する第1方向Aに、第2主面S2から延びるようなトレンチ(溝部)9を、ドライエッチング法などにより形成する。その後、トレンチ9の内面にゲート酸化膜(ゲート絶縁膜)6を形成する。本実施の形態1では、ゲート酸化膜6として、例えば熱酸化法などにより酸化シリコン膜を形成する。続いて、ゲート酸化膜6を覆い、トレンチ9を埋め込むようにゲート電極8を形成する。本実施の形態1では、ゲート電極8として、例えば化学気相成長(Chemical Vapor Deposition)法などにより多結晶シリコンを形成する。その後、ドライエッチング法により、不要部分の多結晶シリコンを除去する。
続いて図11(c)に示すように、第2主面S2からp型導電型となる不純物を導入し、p型ウェル(半導体ウェル領域)3を形成する。本実施の形態1では、例えばホウ素(B)などのIII族元素をイオン注入法などにより第1方向Aに打ち込み、熱処理を施すことで不純物として導入する。
このとき、p型ウェル3のn型シリコン領域2との接合部分であるウェル底部BWは、ゲート電極底部(ゲート電極の底部)BGよりも深い領域に達しないように、上記の不純物導入工程を調節する。これにより、ゲート電極底部BGはn型シリコン領域2にあるような、本実施の形態1で例示した構造を形成することができる。
特に、上記の工程において、トレンチ9の深さ、ゲート酸化膜6の厚さ、および、p型ウェル3の深さのそれぞれを任意に調節することで、図7を用いて説明したゲート電極はみ出し距離22が、ゲート電極深さ21の20%以上となる構造のトレンチゲート型の電界効果トランジスタを形成することができる。
ここで、本実施の形態1で例示したように、ウェル底部BWはウェル深部DBWとウェル浅部SBWとを有し、ウェル深部DBWはゲート酸化膜6に対して、ウェル浅部SBWよりも遠い領域にあるような構造とする場合、上記に続いて以下の工程を施す。
まず、p型ウェル3を形成した第2主面S2の表面にフォトレジスト膜(保護膜)を堆積する(図示しない)。その後、第2主面S2の表面のうち、ゲート酸化膜6およびゲート電極8が露出した部分と、それに隣接するp型ウェル領域の表面の一部とを覆う部分のフォトレジスト膜が一体的に残るように、フォトリソグラフィ法によりフォトレジスト膜を加工する。そして、残ったフォトレジスト膜を後のイオン注入のマスクとして、第2主面S2の表面から、p型ウェル3を形成した工程と同様の不純物種をイオン注入法などにより第1方向Aに打ち込み、熱処理を施す。続いて、フォトレジスト膜を除去する。
このとき、イオン注入のエネルギーおよび熱処理の条件を調整することで、図12(a)に示すように、予め形成していたp型ウェル3よりも、第1方向Aに見て深い領域に達するように不純物を導入することで、ウェル深部DBWを形成する。これにより、p型ウェル3のウェル底部BWは、ゲート酸化膜6と接合する領域にウェル浅部SBWを有し、そこから離れた領域にウェル深部DBWを有するような構造を形成することができる。
特に、上記の工程において、ウェル深部DBWを形成するためのイオン注入のエネルギーおよび熱処理の条件を任意に調整することで、図7を用いて説明したウェル深部の深さ23が、ゲート電極深さ21の80%以上となる構造のトレンチゲート型の電界効果トランジスタを形成することができる。
その後、第2主面の表面から、n型導電型となる不純物を導入し、n型半導体領域(第2半導体領域)5を形成する。本実施の形態1では、例えばヒ素(As)やリン(P)などV族元素をイオン注入法などにより打ち込み、熱処理を施すことで不純物として導入する。このn型シリコン領域2は、電界効果トランジスタのドレインを構成することになる。
続いて、第2主面S2に露出したゲート絶縁膜6およびゲート電極8を絶縁するための絶縁膜7を形成する。これには、例えば、第2主面S2の表面にCVD法などにより酸化シリコン膜を堆積し、ゲート絶縁膜6およびゲート電極8を覆う部分を残すように、フォトリソグラフィ法などにより加工する。
次に、図12(b)に示すように、p型ウェル3にコンタクトをとるため、n型半導体領域5およびp型ウェル3の所望の箇所をドライエッチングにより除去し、コンタクトホールCHを形成する。エッチングマスクとして、例えばフォトリソグラフィ法によりパターニングしたフォトレジスト膜などを用いる。
続いて、後に形成する金属電極とのオーミック接続を実現するために、上記コンタクトホールCHの底部にはp型半導体領域を形成する。これには、イオン注入法などを用いる。
その後、図12(c)に示すように、第2主面S2側にソース電極11を、第1主面S1側にドレイン電極12を堆積する。本実施の形態1では、例えばアルミニウム(Al)を主体とする金属材料を、スパッタリング法などにより堆積する。
以上の工程により、本実施の形態1で例示したトレンチゲート型の電界効果トランジスタを形成できる。
また、上記で図12(a)〜(c)を用いて説明した工程は、以下図13を用いて説明する工程のようにしても良い。
まず、前述の図11(a)〜(c)および図12(a)を用いて説明した方法と同様にして、図13(a)に示すような、n型シリコン基板1上のドレイン用n型シリコン領域2、トレンチ9、ゲート酸化膜6、ゲート電極8、p型ウェル3、ソース用n型半導体領域5、および、絶縁膜7を形成する。
その後、図13(b)に示すように、前の工程で既に形成しているゲート絶縁用の絶縁膜7をエッチングマスクとして第2主面S2に対して第1方向Aにドライエッチングを施すことで、p型ウェル3へのコンタクトホールCHを形成する。続いて、コンタクトホールCHの底部に、p型半導体領域4を形成する。この場合、上記で図12(b)を用いて説明した方法のように、フォトレジスト塗布、露光、現像という、コンタクトホールCHを形成するための一連のフォトリソグラフィ工程を伴うマスク枚数を減らすことでコストを削減できる。更に、自己整合でp型ウェルとのコンタクトを形成できるので、セルの微細化が可能となる。
以後、図12(c)を用いて説明した方法と同様にして、図13(c)に示すように、ソース電極11およびドレイン電極12を形成する。
以上の工程により、本実施の形態1で例示したトレンチゲート型の電界効果トランジスタを形成できる。即ち、ゲート電極8を意図的にp型ウェル3からはみ出させ、ゲート電極底部BGがn型シリコン領域にあるように形成し、かつ、p型ウェル3はゲート絶縁膜6に接合するウェル浅部SBWと、そこから離れた領域に形成されたウェル深部DBWとからなるウェル底部BWを有するような構造である。
本実施の形態1で例示したように、上記の構造のトレンチゲート型の電界効果型トランジスタを作製することで、ゲート電極底部BGとウェル深部DBWとのピンチオフを、チャネル領域13から離れた領域で起こさせ、チャネル領域13でのパンチスルーを抑制できる。これにより、パンチスルーによるリーク電流の増加が無いので、チャネル領域13を浅くすること、即ち電界効果型トランジスタの短チャネル化を実現できるのである。
上記の結果、本実施の形態1に例示した技術により、トレンチゲート型の電界効果型トランジスタにおいて、チャネル抵抗を低減させることが可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、上記実施の形態1で例示した、チャネル抵抗の低い電界効果型のパワートランジスタを、電源装置に適用した例を説明する。
図14には、半導体装置に電力を供給する同期整流方式の電源装置における、電源回路を示している。本実施の形態2では、電力を供給する対象となる半導体装置として、例えばプロセッサとしている。Vinは直流電圧源、GNDはグランド電位、Cinは入力容量、QH1はハイサイド電界効果型トランジスタ(第1電界効果型トランジスタ)、QL1はローサイド電界効果型トランジスタ(第2電界効果型トランジスタ)、DP1はハイサイド電界効果型トランジスタQH1に内蔵されているダイオード、DP2はローサイド電界効果型トランジスタQL1に内蔵されているダイオード、Lは出力インダクタ、Coutは出力容量、31は電源制御コントローラ、32はドライバ、33は電源の負荷となるプロセッサである。
本実施の形態2で例示する上記構成の電源装置の特徴は、整流用としてのハイサイド電界効果型トランジスタQH1、または、転流用としてのローサイド電界効果型トランジスタQL1を有し、これらに、上記実施の形態1で例示した構造のトレンチゲート型の電界効果型トランジスタを適用することである。
整流用ハイサイド電界効果型トランジスタQH1と転流用ローサイド電界効果型トランジスタQL1とは交互にオン・オフする。従って、整流用ハイサイド電界効果型トランジスタQH1がオンのとき、オフ状態である転流用ローサイド電界効果型トランジスタQL1のドレイン電圧は直流電圧源Vinとなる。一方、転流用ローサイド電界効果型トランジスタQL1がオンのとき、オフ状態である整流用ハイサイド電界効果型トランジスタQH1のドレイン電圧はグランド電位GNDとなる。
そして、転流用ローサイド電界効果型トランジスタQL1のドレイン電圧は、出力インダクタLと出力容量Coutにより平滑されて直流電圧となり、プロセッサ33に所望の電圧が供給される。
上記実施の形態1で例示した構造の電界効果型トランジスタはチャネル抵抗Rchが低減されていることから、オン抵抗が低い。従って、本実施の形態2において、上記の整流用ハイサイド電界効果型トランジスタQH1、または、転流用ローサイド電界効果型トランジスタQL1に適用することで、電流が同通する際に電界効果型トランジスタの抵抗によって発生する導通損失を低減でき、電源効率を向上させることができる。
ここで、整流用ハイサイド電界効果型トランジスタQH1、または、転流用ローサイド電界効果型トランジスタQL1に適用する電界効果型トランジスタは、上記実施の形態1において詳細を説明したものと同様であり、ここでの説明は省略する。
また、上記実施の形態1では、ゲート電極8をp型ウェル3から積極的にはみ出させた構造や、チャネル領域13から離れた領域でp型ウェルが更に深くなるウェル深部DBWを有する構造などを例示した。そこでは、それぞれの新規構造において、パンチスルーによるリーク電流を抑制しつつ、短チャネル化によるチャネル抵抗Rchの低減に効果があることを説明した。従って、本実施の形態2において用いる電界効果型トランジスタとして、上記実施の形態1において例示したいずれの構造の電界効果型トランジスタを用いても、同様の効果が得られる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、上記実施の形態1,2で例示した電界効果型トランジスタは、n型反転層をチャネルとしたnチャネルトランジスタであったが、p型反転層をチャネルとしたpチャネルトランジスタとしても、同様の効果が得られる。その場合、表記の極性を反転させることで所望の構造を形成できる。
本発明は、様々な産業機器から電化製品において、例えば、電力制御や電源制御を行うために必要な半導体産業に適用することができる。
1 n型シリコン基板(半導体基板)
2 n型シリコン領域(第1半導体領域)
3 p型ウェル(半導体ウェル領域)
4 p型半導体領域
5 n型半導体領域(第2半導体領域)
6 ゲート酸化膜(ゲート絶縁膜)
7 絶縁膜
8 ゲート電極
9 トレンチ(溝部)
11 ソース電極
12 ドレイン電極
13 チャネル領域
21 ゲート電極深さ
22 ゲート電極はみ出し距離
23 ウェル深部の深さ
24 チャネル長
25 ゲート幅
26 セルピッチ
31 電源制御コントローラ
32 ドライバ
33 プロセッサ
S1 第1主面
S2 第2主面
A 第1方向
B 第2方向
CH コンタクトホール
U ユニットセル
BG ゲート電極底部(ゲート電極の底部)
BW ウェル底部
DBW ウェル深部
SBW ウェル浅部
in 直流電圧源
GND グランド電位
in 入力容量
out 出力容量
QH1 ハイサイド電界効果型トランジスタ(第1電界効果型トランジスタ)
QL1 ローサイド電界効果型トランジスタ(第2電界効果型トランジスタ)
DP1,DP2 ダイオード
L 出力インダクタ

Claims (2)

  1. 厚さ方向に沿って互いに反対側に位置する第1主面および第2主面を持つ半導体基板に、トレンチゲート型の電界効果型トランジスタを有する半導体装置であって、
    前記トレンチゲート型の電界効果型トランジスタは、
    前記半導体基板の第1主面側に設けられた第1導電型キャリアを有するドレイン用の第1半導体領域と、
    前記半導体基板の第2主面側に設けられた前記第1導電型キャリアを有するソース用の第2半導体領域と、
    前記第1半導体領域の第2主面側に設けられ、前記第1導電型キャリアを前記第1半導体領域よりも低い濃度で備える第3半導体領域と、
    前記第半導体領域と前記第2半導体領域との間に設けられ、前記第1導電型キャリア極性が逆で、前記第3半導体領域のキャリア濃度より高い濃度の第2導電型キャリアを有する半導体ウェル領域と、
    前記半導体基板の第2主面に交差する第1方向に、前記第2主面から延びるように形成された溝部と、
    前記溝部の内面に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を覆い、前記溝部を埋め込むように形成されたゲート電極とを備え、
    前記ゲート電極の底部は、前記第半導体領域にあり、
    前記半導体ウェル領域と前記第半導体領域との接合部であるウェル底部は、
    前記半導体基板の第2主面から前記ウェル底部までの前記第1方向に沿った距離が、比較して長いウェル深部と、比較して短いウェル浅部とを有し、
    前記ウェル深部は、前記ゲート絶縁膜に対して、前記ウェル浅部よりも遠い領域にあり、
    前記ゲート電極のうち、前記第半導体領域にある部分の前記第1方向に沿った長さであるゲート電極はみ出し距離は、前記半導体基板の第2主面から前記ゲート電極の底部までの距離であるゲート電極深さの20%以上であり、
    前記ウェル底部のうち、前記半導体基板の第2主面から前記ウェル深部までの、前記第1方向に沿った距離である前記ウェル深部の深さは、前記ゲート電極深さの80%以上であり、かつ、前記ゲート電極の底部よりも浅く、
    前記ドレイン用の前記第1半導体領域と、前記ソース用の前記第2半導体領域の間に、逆方向電圧を印加した際、前記ゲート電極の底部から前記第3半導体領域に延びる空乏層と、前記ウェル深部から前記第3半導体領域に延びる空乏層が接触することを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記半導体ウェル領域における前記ゲート絶縁膜との接合部であるチャネル領域の、前記第1方向に沿った長さであるチャネル長は、1μm以下であることを特徴とする半導体装置。
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