JP4790885B2 - Dielectric resonator and method for manufacturing dielectric material for dielectric resonator - Google Patents

Dielectric resonator and method for manufacturing dielectric material for dielectric resonator Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体共振器及び誘電体共振器用の誘電体材料の製造方法に関する。更に詳しくは、成形時の最短肉厚部の寸法の大小に関わらず、優れた誘電特性を得ることができる誘電体共振器及び誘電体共振器用の誘電体材料の製造方法に関する。本発明は、移動体通信基地局用の大型の誘電体共振器等に好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
高周波領域で使用することができる誘電体材料として、本発明者らは、特開平11−71173号公報において、高周波領域での誘電率が比較的大きく、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が小さく、且つ無負荷品質係数(Qu)が大きい、優れた品質の誘電体材料及びその製造方法を開示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の発明の誘電体材料は、比較的小型の誘電体共振器として用いた場合には所望の誘電特性が得られるが、例えば、移動体通信基地局用の大型の誘電体共振器として用いた場合には、実用上使用可能ではあるが無負荷品質係数の低下が生じ所望の誘電特性を得られないことがあることが分かった。本発明はこれを解決するものであり、大型の誘電体共振器として用いた場合であっても誘電特性(特に無負荷品質係数)を所望のレベルに維持することができる誘電体共振器及び誘電体共振器用の誘電体材料の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第1発明の誘電体共振器は、O、K、Mg、Sn、Ba及びTaの各元素からなり、複合ペロブスカイト型結晶構造の酸化物を主結晶相として有する誘電体材料であって、上記K、Mg、Sn、Ba及びTa元素の合計量を100モル%とした場合に、Kは1〜9モル%、Mgは10〜16モル%、Snは2〜14モル%、Baは43〜49.7モル%及びTaは25〜33モル%である組成を有し、
組成式:xBaα(MgβTaγ)O−yBaSnO−zKTaO(但し、x+y+z=100)として表した場合に、1.020≦α<1.04、0.29<β<0.34、0.64<γ<0.685、及びα+β+γ=2を満たし、
上記組成式中のx、y、z及びpは各々、60<x<98.5、1<y<30、0.5<z<15、0.8≦p≦2.3を満たす誘電体材料からなり、焼成前の成形体の最短肉厚部寸法が20mm以上であることを特徴とする誘電体共振器。
【0005】
上記の誘電体材料は、焼成前の成形体の最短肉厚部寸法が20mm以上であるような比較的大型の誘電体共振器に用いられ、最短肉厚部寸法が20mm未満の小型の誘電体共振器に用いた場合と同様の優れた誘電特性を得ることができる。中でも、無負荷品質係数と共振周波数との積(Qu・f)の低下を極めて小さく抑制することができる。なお、ここでは成形体の最短肉厚部寸法とは、誘電体共振器等の誘電体製品における焼成前の成形体における最も肉厚の薄い部分の寸法をいう。例えば、円柱状(又は円板状)の誘電体共振器の場合は直径及び厚さ(高さ)のうちの短い方の長さを示し、円筒状の誘電体共振器の場合は径方向の肉厚及び高さのうちの短い方の長さをいう。尚、以下、最短肉厚部寸法が20mm未満である誘電体共振器を、単に「小型共振器」ともいい、最短肉厚部寸法が20mm以上である誘電体共振器を、単に「大型共振器」ともいう。
【0006】
上記の誘電体材料の組成において、上記Kは1〜9モル%であ、1〜7モル%であることがより好ましい。上記Mgは10〜16モル%であ、11〜15モル%であることがより好ましい。上記Snは2〜14モル%であ、2〜13モル%であることがより好ましい。上記Baは43〜49.7モル%であ、44〜49.7モル%であることがより好ましい。上記Taは25〜33モル%であ、25〜32モル%であることがより好ましい。
【0007】
Kが1モル%未満である場合は十分に焼結されないことがあり、9モル%を超える場合はQuが低下し好ましくない。Mgが10モル%未満である場合はQuが低下し易く、16モル%を超える場合は十分に焼結されないことがあり、好ましくない。Snが2モル%未満である場合は十分に焼結されないことがあり、14モル%を超える場合はQuが低下し好ましくない。Baが43モル%未満である場合はQuが低下し易く、49.7モル%を超える場合は十分に焼結されないことがあり好ましくない。Taが25モル%未満である場合はQuが低下し易く、33モル%を超える場合は十分に焼結されないことがあり好ましくない。
【0008】
上記の誘電体材料では、空洞開放型誘電体共振器法により測定した場合に得られる無負荷品質係数と共振周波数の積Qu・fを100000GHz以上とすることができる。更に、120000GHz以上、特に、132000GHz以上とすることができる。尚、無負荷品質係数の測定においては、測定毎に共振周波数の多少の変動が避けられない。しかし、無負荷品質係数と共振周波数の積Qu・fとして表すことにより、この変動による測定値への影響を小さくすることができ、より正確な誘電損失を表すことができる。
【0009】
更に、上記の誘電体材料は、組成式xBaα(MgβTaγ)O−yBaSnO−zKTaOとして表すことができる。また、1.020≦α<1.04、0.29<β<0.34、0.64<γ<0.685、及びα+β+γ=2を満たす。即ち、Ba(MgTa)O型酸化物、BaSnO型酸化物及びKTaO型酸化物の複合酸化物として表すことができる。
但し、この組成式の各項に含有される酸素の割合は、理論的にモル比で3と表されているが、この値はα、β、γ及びp等の変数により変化するものであるため、実際に得られる材料中では必ずしも3であるものに限られない。
【0010】
この組成式におけるαは、1.020≦α<1.04であり、1.020≦α≦1.035であることが好ましい。このαが1.005未満であると、大型共振器に用いた場合においてQuが低下し易く、1.040以上では十分に焼結されないことがあり好ましくない。また、βは、0.29<β<0.34であり、0.295≦β<0.34であることが好ましい。このβが0.290以下である場合は十分に焼結されないことがあり、0.340以上である場合は大型共振器に用いた場合においてQuが低下し易く好ましくない。
【0011】
更に、γは、0.64<γ<0.685であ、0.645≦γ<0.685であることが好ましい。このγが0.640以下である場合は十分に焼結されないことがあり、0.685以上である場合は大型共振器に用いた場合においてQuが低下し易く好ましくない。
【0012】
更に、60<x<98.5、1<y<30、0.5<z<15、x+y+z=100、0.8≦p≦2.3を満たす。xが60以下である場合はQuが低下し易く、98.5以上である場合は十分に焼結されないことがあり、Quが小さくなり易く好ましくない。より好ましいxの範囲は、65≦x≦98である。また、yが1以下である場合はQuが低下し易く、また、τが正の方向に大きくなり易く、30以上である場合はQuが低下し易く好ましくない。より好ましいyの範囲は、2≦y≦25、特に5≦y≦25である。
【0013】
更に、zが0.5以下である場合は十分に緻密に焼結されないことがあり、Quが小さくなり易く、一方、zが15以上である場合はQuが低下し易く好ましくない。より好ましいzの範囲は、1≦z≦13、特に1.5≦z≦10である。また、pが0.8以下である場合及びpが2.3以上である場合は、いずれもQuが低下し易く好ましくない。より好ましいpの範囲は、0.9≦p≦2、特に1≦p≦1.8である。
【0014】
また、第発明のように組成式のBaα(MgβTaγ)Oで表される項に含有されるBaは、その20モル%以下がSrに置換されていてもよい。
これによりQuを低下させることなく、τの値が負である場合にこれを正の方向に変化させて絶対値を小さくすることができる。このSrが20モル%を超えると、大型共振器に用いた場合においてQuが低下し易く好ましくない。
【0015】
通常、誘電体材料は、その焼成時の成形体の最短肉厚部寸法により、誘電特性が大きく左右される。即ち、成形体の大きさが比較的小さい場合は通常の焼成方法により十分緻密に焼結され、得られる焼結体内における組成は均一であり、優れた誘電特性を有する。しかし、これと同様の原料粉末を使用した場合であっても、成形体が大きくなり最短肉厚部寸法が大きいものを得ようとすると、必ずしも十分な誘電特性を持った焼結体は得られない。これに対して、上記の誘電体材料は、焼成前の成形体の最短肉厚部寸法が大きい場合であっても十分に緻密化され、小さな成形体の場合に得られたのと同等な優れた誘電特性を安定して得ることができる。
【0016】
本発明においては、その最短肉厚部寸法が20mm以上、且つ30mm未満である誘電体を誘電体共振器に用いた場合、TE011モードにより測定される誘電率(以下、単に「εr」という。)は20〜28(更には、21〜26、特に22〜25)であり、且つQu・fは100000GHz以上(更には、110000GHz以上、特に130000GHz以上)であり、且つ共振周波数の温度係数(τf)は−7〜+7ppm/℃(更には、−3〜+3ppm/℃、特に−2〜+2ppm/℃、)という誘電特性を得ることができる。
【0017】
更に、その最短肉厚部寸法が30mm以上である誘電体共振器に用いた場合においても、TE011モードにより測定されるεrは20〜28(更には、21〜26、特に22〜25)であり、且つQu・fは100000GHz以上(更には、120000GHz以上、特に130000GHz以上)であり、且つτfは−7〜+7ppm/℃(更には、−3〜+3ppm/℃、特に−2〜+2ppm/℃、)という誘電特性を得ることができる。
【0018】
更に、小型共振器とした場合にTE011モードでの測定で得られるQu・fに対する、大型共振器とした場合のQu・fの比率〔すなわち、(最短肉厚部寸法20mm以上且つ30mm未満である誘電体共振器のQu・f)/(最短肉厚部寸法20mm未満の誘電体共振器のQu・f)〕は、85%以上に保持することができ、更には、90%以上に保持することができ、特に95%以上に保持することができる。
【0019】
また、本発明の最短肉厚部寸法が30mm以上である誘電体共振器の同様なQu・fの比率〔(最短肉厚部寸法30mm以上の誘電体共振器のQu・f)/(最短肉厚部寸法20mm未満の誘電体共振器のQu・f)〕は、75%以上に保持することができ、更には、85%以上に保持することができ、特に90%以上に保持することができる。
【0020】
本第3発明の誘電体材料の製造方法は、第1発明又は第2発明の誘電体共振器用の誘電体材料の製造方法であって、焼成後に上記組成となるように調製した原料混合粉末を仮焼した後成形し、酸化雰囲気下、1300〜1700℃で焼成することを特徴とする。
【0021】
上記「焼成温度」が1300℃未満の場合、十分に緻密化された焼結体を得ることができない場合があり、Quが十分に向上しない。一方、焼成温度が1700℃を超えると、Kの揮散が激しくなり、焼結体の表面層が多孔質となり易く、Quも十分に向上しない。この焼成温度は1350〜1650℃とすることが好ましく、1400〜1600℃とすることがより好ましい。
【0022】
特に、十分に緻密化された焼結体を得るためには、この焼成温度は1500℃以上、特に1550℃以上とすることが好ましい。一方、焼成中におけるKの揮散を低く抑えるためには、焼成温度を1600℃以下とすることが好ましい。尚、焼成時間は特に限定されないが、1〜8時間、特に4時間程度とすることが好ましい。更に、焼成の雰囲気は酸化雰囲気、例えば、大気雰囲気とすることができる。
【0023】
大気雰囲気での焼成は特別な操作、装置等を要することがない点で好ましい。
しかし、この酸化雰囲気中の酸素の分圧を大気よりも高くすることによって、より優れたQuを有する誘電体材料が得られ、誘電特性の観点からはより酸素分圧の高い酸化雰囲気中で焼成することが好ましい。
【0024】
Kは焼成により揮散し易く、焼成温度が高いほど揮散量は増える。このため、原料粉末中に含有されるK成分の混合量を、揮散量、すなわち焼成温度に応じて予め多く調整しておくことが好ましい。焼成後の誘電体材料中のKの含有量は、第1発明の範囲内であればQuの低下は防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(1)誘電体材料の製造
表1〜4に示す実験例1〜57(実験例3、5、6、9、11、12、28、29、32〜36、38、39、41、42、47、49、50は実施例を示す。実験例14〜18、45、53〜57は比較例を示す。実験例1、2、4、7、8、10、13、19〜27、30、31、37、40、43、44、46、48、51、52は参考例を示す。)の組成となるように、市販のK2CO3粉末、MgO粉末、SnO粉末、BaCO3粉末及びTa25粉末を各々秤量した後、これらの粉末をボールミルに投入し、エタノールを加えて湿式混合しスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを乾燥させ、1100℃で2時間仮焼した後、この仮焼粉末にワックス系バインダ、ポリカルボン酸系とアミン系の混合分散剤及びエタノールを加え、再びボールミルにより粉砕し、混合した。
尚、表1〜4において、*は本第1発明の、**も本第1発明の、***も本第1発明の、各々範囲外であることを示す。
【0026】
次いで、得られたスラリーを乾燥させ、造粒した後、50MPaの圧力下、直径25mm、厚さ10mmの円柱状、直径25mm、厚さ20mmの円柱状及び直径35mm、厚さ30mmの円柱状の3種類の成形体に成形した。次いで、これらの成形体を大気雰囲気下、1600℃でそれぞれ4時間保持して焼成し焼結体を得た。
【0027】
【表1】

Figure 0004790885
【0028】
【表2】
Figure 0004790885
【0029】
【表3】
Figure 0004790885
【0030】
【表4】
Figure 0004790885
【0031】
(2)誘電体特性の評価
上記のようにして得られた焼結体をJIS R 1627に従い、すべての試料をほぼ同一サイズに研磨加工し、図1に示すような誘電体共振器を作製した。
その後、平行導体板型誘電体共振器法を用いて、測定周波数3〜6GHzにおいて、εr及びτf(温度範囲:25〜80℃)を測定した。また、空洞開放型誘電体共振器法を用いて、TE01?モードよりQuを測定した。その結果を表5〜表8に示す。
【0032】
【表5】
Figure 0004790885
【0033】
【表6】
Figure 0004790885
【0034】
【表7】
Figure 0004790885
【0035】
【表8】
Figure 0004790885
【0036】
これらの各表の結果によれば、第1発明の範囲内の組成を有する誘電体材料を用いた誘電体共振器では、εは、最短肉厚部寸法が20mm以上において22.7〜24.1である。また、Qu・fは、最短肉厚部寸法が20mmの場合で129300〜149500GHz、最短肉厚部寸法が30mmの場合では117400〜146300GHzといずれも高い値を示している。また、τは−2.51.1ppm/℃を示している。これに対して、本発明の範囲外である実験例53及び54の誘電体材料においては、Sn及び/又はKを含有しないため、Qu・fは23700GHz及び40800GHzと小さな値にとどまっている。また、同様に、実験例55においては、Snの含有量が本発明の上限を超えているために、τの絶対値も大きな値となっていることが分かる。
【0037】
更に、上記の誘電体材料では最短肉厚部寸法の大小に関わらず、いずれにおいてもQu・fは100000GHz以上を示している。また、特に、最短肉厚部寸法が20mm未満とした場合に対する20mmとした場合の共振器、及び、最短肉厚部寸法が20mm未満とした場合に対する30mmとした場合の共振器、の各々のQu・fの低下を更に抑制することができることが分かる。
【0038】
【発明の効果】
第1発明の誘電体共振器用いることにより、εが比較的大きく、τの絶対値が小さく、且つQu・fが大きいという優れた誘電特性が得られるとともに、誘電体共振器の大きさの大小に関わらず、Qu・fの低下が極めて小さいという優れた効果が得られる。第2発明の誘電体共振器を用いれば、更に、Qu・fの低下を抑制することができる。また、第3発明の誘電体共振器用の誘電体材料の製造方法によれば、上記の優れた誘電体材料を容易に且つ安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の誘電体共振器の一例の斜視図である。
【符号の説明】
A;誘電体共振器、1;誘電体、2;支持体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a dielectric resonator and a method for manufacturing a dielectric material for the dielectric resonator . More specifically, the present invention relates to a dielectric resonator capable of obtaining excellent dielectric characteristics regardless of the size of the shortest thick portion during molding , and a method for manufacturing a dielectric material for the dielectric resonator . The present invention can be suitably used for a large-sized dielectric resonator for a mobile communication base station.
[0002]
[Prior art]
As dielectric materials that can be used in the high frequency region, the present inventors have disclosed in JP-A-11-71173 that the dielectric constant in the high frequency region is relatively large and that the temperature coefficient (τ f ) of the resonance frequency is absolute. An excellent quality dielectric material with a small value and a large no-load quality factor (Qu) and a method of manufacturing the same have been disclosed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the dielectric material of the above invention can provide desired dielectric characteristics when used as a relatively small dielectric resonator. For example, as a large dielectric resonator for a mobile communication base station When it is used, it has been found that although it can be used practically, a no-load quality factor is lowered and a desired dielectric property may not be obtained. The present invention solves this, and even when used as a large-sized dielectric resonator, the dielectric resonator and dielectric capable of maintaining the dielectric characteristics (especially no-load quality factor) at a desired level. An object of the present invention is to provide a method for manufacturing a dielectric material for a body resonator .
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The dielectric resonator of the first invention comprises O, K, Mg, Sn, from the elements of Ba and Ta, a dielectric material having an oxide of the complex perovskite crystal structure as a main crystal phase, the K When the total amount of Mg, Sn, Ba and Ta elements is 100 mol%, K is 1 to 9 mol%, Mg is 10 to 16 mol%, Sn is 2 to 14 mol%, and Ba is 43 to 49. 0.7 mol% and Ta has a composition of 25-33 mol%,
Composition formula: xBa α (Mg β Ta γ ) O 3 -yBaSnO 3 -zK p TaO 3 ( where, x + y + z = 100 ) when expressed as, 1.0 20 ≦ α <1.04,0.29 < β <0.34, 0.64 <γ <0.685, and α + β + γ = 2,
Each x in the composition formula, y, z and p, 60 <x <98.5,1 <y <30,0.5 <z < dielectrics satisfying 15,0.8 ≦ p ≦ 2.3 A dielectric resonator characterized in that it is made of a material and has a minimum thickness portion dimension of a molded body before firing of 20 mm or more .
[0005]
The above dielectric material is used for a relatively large dielectric resonator in which the shortest thickness portion of the molded body before firing is 20 mm or more, and a small dielectric having a shortest thickness portion of less than 20 mm. Excellent dielectric characteristics similar to those used in a resonator can be obtained. Especially, the fall of the product (Qu * f) of a no-load quality factor and a resonant frequency can be suppressed very small. In addition, the shortest thickness part dimension of a molded object here means the dimension of the thinnest part in the molded object before baking in dielectric products, such as a dielectric resonator. For example, in the case of a cylindrical (or disk-shaped) dielectric resonator, the shorter length of the diameter and thickness (height) is shown. In the case of a cylindrical dielectric resonator, the radial direction is shown. The shorter of the wall thickness and height. Hereinafter, a dielectric resonator having a shortest thickness portion of less than 20 mm is also simply referred to as a “small resonator”, and a dielectric resonator having a minimum thickness portion of 20 mm or more is simply referred to as a “large resonator. "
[0006]
In the composition of the dielectric material, said K is Ri 1-9 mol% der, and more preferably 1 to 7 mol%. It said Mg is Ri 10-16 mol% der, and more preferably 11 to 15 mol%. The Sn is Ri 2 to 14 mol% der, and more preferably from 2 to 13 mol%. It said Ba is Ri from 43 to 49.7 mol% der, and more preferably from 44 to 49.7 mol%. It said Ta is Ri 25 to 33 mol% der, and more preferably 25 to 32 mol%.
[0007]
When K is less than 1 mol%, it may not be fully sintered, and when it exceeds 9 mol%, Qu is lowered, which is not preferable. When Mg is less than 10 mol%, Qu tends to decrease, and when it exceeds 16 mol%, it may not be sufficiently sintered, which is not preferable. When Sn is less than 2 mol%, it may not sinter enough, and when it exceeds 14 mol%, Qu will fall and it is not preferable. When Ba is less than 43 mol%, Qu tends to decrease, and when it exceeds 49.7 mol%, it may not be sufficiently sintered, which is not preferable. When Ta is less than 25 mol%, Qu tends to decrease, and when it exceeds 33 mol%, it may not be sufficiently sintered, which is not preferable.
[0008]
In the above dielectric material, the product Qu · f of the no-load quality factor and the resonance frequency obtained when measured by the open cavity dielectric resonator method can be set to 100,000 GHz or more. Furthermore, it can be set to 120,000 GHz or more, particularly 132000 GHz or more. In the measurement of the no-load quality factor, some fluctuation of the resonance frequency is unavoidable for each measurement. However, by expressing it as the product Qu · f of the no-load quality factor and the resonance frequency, the influence on the measured value due to this variation can be reduced, and a more accurate dielectric loss can be expressed.
[0009]
Furthermore, the dielectric material can be expressed as a composition formula xBa α (Mg β Ta γ) O 3 -yBaSnO 3 -zK p TaO 3. Further, 1.0 20 ≦ α <1.04,0.29 < β <0.34,0.64 satisfy <gamma <0.685, and α + β + γ = 2. That is, it can be expressed as a composite oxide of Ba (MgTa) O 3 type oxide, BaSnO 3 type oxide and KTaO 3 type oxide.
However, the proportion of oxygen contained in each term of this composition formula is theoretically expressed as 3 in terms of molar ratio, but this value varies depending on variables such as α, β, γ, and p. Therefore, the material actually obtained is not necessarily limited to 3.
[0010]
Α in this composition formula satisfies 1.0 20 ≦ α <1.04, and preferably satisfies 1.0 20 ≦ α ≦ 1.035. When α is less than 1.005, when used in a large resonator, Qu tends to decrease, and when it is 1.040 or more, it may not be sufficiently sintered, which is not preferable. Β is 0.29 <β <0.34, and preferably 0.295 ≦ β <0.34. When β is 0.290 or less, sintering may not be performed sufficiently, and when it is 0.340 or more, Qu is liable to decrease when used in a large resonator.
[0011]
Furthermore, gamma is, 0.64 <gamma <0.685 der is, it is preferable that 0.645 ≦ γ <0.685. When this γ is 0.640 or less, it may not be sufficiently sintered, and when it is 0.685 or more, Qu is liable to be lowered when used for a large resonator.
[0012]
Furthermore, 60 <x <98.5, 1 <y <30, 0.5 <z <15, x + y + z = 100, and 0.8 ≦ p ≦ 2.3 are satisfied. When x is 60 or less, Qu tends to decrease, and when it is 98.5 or more, it may not be sufficiently sintered, and Qu tends to be small, which is not preferable. A more preferable range of x is 65 ≦ x ≦ 98. Further, y is liable to lower the Qu if it is 1 or less, also, tau f tends increases in the positive direction, liable undesirably decreases Qu If 30 or more. A more preferable range of y is 2 ≦ y ≦ 25, particularly 5 ≦ y ≦ 25.
[0013]
Further, when z is 0.5 or less, sintering may not be performed sufficiently densely, and Qu tends to be small. On the other hand, when z is 15 or more, Qu is likely to decrease, which is not preferable. A more preferable range of z is 1 ≦ z ≦ 13, particularly 1.5 ≦ z ≦ 10. In addition, when p is 0.8 or less and when p is 2.3 or more, both of them are not preferable because Qu tends to decrease. A more preferable range of p is 0.9 ≦ p ≦ 2, particularly 1 ≦ p ≦ 1.8.
[0014]
Further, as in the second invention, 20 mol% or less of Ba contained in the term represented by Ba α (Mg β Ta γ ) O 3 in the composition formula may be substituted with Sr.
Thus without decreasing the Qu, it is the value of tau f can decrease the absolute value by changing it in a positive direction if it is negative. When this Sr exceeds 20 mol%, Qu tends to decrease when used in a large resonator, which is not preferable.
[0015]
Usually, the dielectric characteristics of a dielectric material are greatly influenced by the shortest thickness portion dimension of the molded body at the time of firing. That is, when the size of the molded body is relatively small, it is sufficiently densely sintered by a normal firing method, and the composition in the obtained sintered body is uniform and has excellent dielectric properties. However, even when the same raw material powder is used, a sintered body with sufficient dielectric properties cannot always be obtained if the molded body is large and an attempt is made to obtain a material with a shortest thickness portion. Absent. On the other hand, the above dielectric material is sufficiently densified even when the shortest thickness portion of the molded body before firing is large, and is equivalent to that obtained in the case of a small molded body. In addition, stable dielectric properties can be obtained.
[0016]
In the present invention, when a dielectric having a minimum thickness of 20 mm or more and less than 30 mm is used for a dielectric resonator, a dielectric constant (hereinafter simply referred to as “ε r ”) measured by the TE 011 mode. .) Is 20 to 28 (more preferably 21 to 26, especially 22 to 25), and Qu · f is 100000 GHz or more (more preferably 110,000 GHz or more, especially 130,000 GHz or more), and the temperature coefficient of the resonance frequency ( τ f ) can obtain a dielectric characteristic of −7 to +7 ppm / ° C. (further, −3 to +3 ppm / ° C., particularly −2 to +2 ppm / ° C.).
[0017]
Further, even when used in a dielectric resonator having a minimum thickness portion of 30 mm or more, ε r measured by the TE 011 mode is 20 to 28 (more preferably 21 to 26, particularly 22 to 25). And Qu · f is 100,000 GHz or more (further, 120,000 GHz or more, especially 130000 GHz or more), and τ f is −7 to +7 ppm / ° C. (further, −3 to +3 ppm / ° C., particularly −2 to +2 ppm). / ° C.) can be obtained.
[0018]
Further, the ratio of Qu · f in the case of the large resonator to the Qu · f obtained by the measurement in the TE 011 mode in the case of the small resonator [that is, (the minimum thickness portion is 20 mm or more and less than 30 mm). (Qu · f of a certain dielectric resonator) / (Qu · f of a dielectric resonator having a shortest wall thickness of less than 20 mm)] can be maintained at 85% or more, and further maintained at 90% or more. In particular, it can be maintained at 95% or more.
[0019]
Further, the same Qu · f ratio of a dielectric resonator having a minimum thickness portion of 30 mm or more according to the present invention [(Qu · f of a dielectric resonator having a minimum thickness portion of 30 mm or more) / (shortest thickness). Qu · f)] of a dielectric resonator having a thickness of less than 20 mm can be maintained at 75% or more, more preferably 85% or more, and particularly 90% or more. it can.
[0020]
The method for producing a dielectric material according to the third invention is a method for producing a dielectric material for a dielectric resonator according to the first or second invention, wherein a raw material mixed powder prepared so as to have the above composition after firing is used. After calcining, it is molded and fired at 1300-1700 ° C. in an oxidizing atmosphere.
[0021]
When the “firing temperature” is less than 1300 ° C., a sufficiently densified sintered body may not be obtained, and Qu is not sufficiently improved. On the other hand, when the firing temperature exceeds 1700 ° C., the volatilization of K becomes intense, the surface layer of the sintered body tends to be porous, and Qu is not sufficiently improved. The firing temperature is preferably 1350 to 1650 ° C, and more preferably 1400 to 1600 ° C.
[0022]
In particular, in order to obtain a sufficiently densified sintered body, the firing temperature is preferably 1500 ° C. or higher, particularly 1550 ° C. or higher. On the other hand, in order to keep K volatilization during firing low, the firing temperature is preferably 1600 ° C. or lower. In addition, although baking time is not specifically limited, It is preferable to set it as 1 to 8 hours, especially about 4 hours. Furthermore, the firing atmosphere can be an oxidizing atmosphere, for example, an air atmosphere.
[0023]
Firing in an air atmosphere is preferable because it does not require special operations and equipment.
However, by making the partial pressure of oxygen in the oxidizing atmosphere higher than that in the atmosphere, a dielectric material having better Qu can be obtained. From the viewpoint of dielectric properties, firing is performed in an oxidizing atmosphere having a higher oxygen partial pressure. It is preferable to do.
[0024]
K is easily volatilized by firing, and the volatilization amount increases as the firing temperature increases. For this reason, it is preferable to adjust in advance a large amount of the K component contained in the raw material powder in accordance with the volatilization amount, that is, the firing temperature. If the content of K in the dielectric material after firing is within the range of the first invention, a decrease in Qu can be prevented.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described by way of examples.
(1) Production of dielectric material Experimental Examples 1 to 57 shown in Tables 1 to 4 (Experimental Examples 3, 5, 6, 9, 11, 12, 28, 29, 32-36, 38, 39, 41, 42, Examples 47, 49 and 50 show Examples, Experimental Examples 14 to 18, 45 and 53 to 57 show Comparative Examples, Experimental Examples 1, 2, 4, 7, 8, 10, 13, 19 to 27, 30, 31, 37, 40, 43, 44, 46, 48, 51, 52 show reference examples.) Commercially available K 2 CO 3 powder, MgO powder, SnO powder, BaCO 3 powder and Ta After weighing each of the 2 O 5 powders, these powders were put into a ball mill, and ethanol was added to perform wet mixing to obtain a slurry. Next, the obtained slurry was dried and calcined at 1100 ° C. for 2 hours. Then, a wax-based binder, a polycarboxylic acid-based and amine-based mixed dispersant and ethanol were added to the calcined powder, and the mixture was pulverized again with a ball mill. , Mixed.
In Tables 1 to 4, * indicates that the first invention, ** is the first invention, and *** is out of the first invention.
[0026]
Next, the obtained slurry was dried and granulated, and under a pressure of 50 MPa, a cylindrical shape with a diameter of 25 mm and a thickness of 10 mm, a cylindrical shape with a diameter of 25 mm and a thickness of 20 mm, and a cylindrical shape with a diameter of 35 mm and a thickness of 30 mm. Three types of molded bodies were formed. Subsequently, these molded bodies were each fired by holding at 1600 ° C. for 4 hours in an air atmosphere to obtain sintered bodies.
[0027]
[Table 1]
Figure 0004790885
[0028]
[Table 2]
Figure 0004790885
[0029]
[Table 3]
Figure 0004790885
[0030]
[Table 4]
Figure 0004790885
[0031]
(2) Evaluation of dielectric characteristics The sintered body obtained as described above was polished to almost the same size in accordance with JIS R 1627 to produce a dielectric resonator as shown in FIG. .
Thereafter, ε r and τ f (temperature range: 25 to 80 ° C.) were measured at a measurement frequency of 3 to 6 GHz using a parallel conductor plate type dielectric resonator method. In addition, Qu was measured from the TE 01? Mode using the open cavity dielectric resonator method. The results are shown in Tables 5 to 8.
[0032]
[Table 5]
Figure 0004790885
[0033]
[Table 6]
Figure 0004790885
[0034]
[Table 7]
Figure 0004790885
[0035]
[Table 8]
Figure 0004790885
[0036]
According to the results of these tables, in the dielectric resonator using the dielectric material having the composition within the range of the first invention, ε r is 22.7 to 24 when the shortest thickness portion dimension is 20 mm or more. .1 . In addition, Qu · f shows a high value of 129300 to 149500 GHz when the shortest thickness portion dimension is 20 mm and 117400 to 146300 GHz when the shortest thickness portion dimension is 30 mm. Further, tau f is - shows a 2.5 ~ 1.1 ppm / ℃. On the other hand, in the dielectric materials of Experimental Examples 53 and 54, which are outside the scope of the present invention, since Sn and / or K is not contained, Qu · f remains as small as 23700 GHz and 40800 GHz. Similarly, in Experimental Example 55, since the Sn content exceeds the upper limit of the present invention, it can be seen that the absolute value of τ f is also a large value.
[0037]
Further, in any of the above dielectric materials, regardless of the size of the shortest thickness portion, Qu · f indicates 100,000 GHz or more. Further, in particular, each of the resonator in the case of 20 mm when the shortest thickness part dimension is less than 20 mm and the resonator in the case of 30 mm when the shortest thickness part dimension is less than 20 mm. -It turns out that the fall of f can be suppressed further.
[0038]
【The invention's effect】
By using the dielectric resonator of the first invention, epsilon r is relatively large, the absolute value of tau f is small, and with excellent dielectric properties that large Qu · f is obtained, the size of the dielectric resonator Regardless of the size, it is possible to obtain an excellent effect that the decrease in Qu · f is extremely small. If the dielectric resonator of the second invention is used , it is possible to further suppress the decrease in Qu · f. Further, according to the method for manufacturing a dielectric material for a dielectric resonator according to the third aspect of the present invention, the above excellent dielectric material can be manufactured easily and stably.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an example of a dielectric resonator according to the present invention.
[Explanation of symbols]
A: dielectric resonator, 1; dielectric, 2; support

Claims (3)

O、K、Mg、Sn、Ba及びTaの各元素からなり、複合ペロブスカイト型結晶構造の酸化物を主結晶相として有する誘電体材料であって、上記K、Mg、Sn、Ba及びTa元素の合計量を100モル%とした場合に、Kは1〜9モル%、Mgは10〜16モル%、Snは2〜14モル%、Baは43〜49.7モル%及びTaは25〜33モル%である組成を有し、
組成式:xBaα(MgβTaγ)O−yBaSnO−zKTaO(但し、x+y+z=100)として表した場合に、1.020≦α<1.04、0.29<β<0.34、0.64<γ<0.685、及びα+β+γ=2を満たし、
上記組成式中のx、y、z及びpは各々、60<x<98.5、1<y<30、0.5<z<15、0.8≦p≦2.3を満たす誘電体材料からなり、焼成前の成形体の最短肉厚部寸法が20mm以上であることを特徴とする誘電体共振器。
A dielectric material composed of each element of O, K, Mg, Sn, Ba, and Ta, and having an oxide having a composite perovskite crystal structure as a main crystal phase, and comprising the K, Mg, Sn, Ba, and Ta elements When the total amount is 100 mol%, K is 1 to 9 mol%, Mg is 10 to 16 mol%, Sn is 2 to 14 mol%, Ba is 43 to 49.7 mol%, and Ta is 25 to 33. Having a composition that is mol%,
Composition formula: xBa α (Mg β Ta γ ) O 3 -yBaSnO 3 -zK p TaO 3 ( where, x + y + z = 100 ) when expressed as, 1.0 20 ≦ α <1.04,0.29 < β <0.34, 0.64 <γ <0.685, and α + β + γ = 2,
In the above composition formula, x, y, z and p each satisfy 60 <x <98.5, 1 <y <30, 0.5 <z <15, 0.8 ≦ p ≦ 2.3. A dielectric resonator characterized in that it is made of a material and has a minimum thickness portion dimension of a molded body before firing of 20 mm or more.
請求項1に記載の上記組成式において、Baα(MgβTaγ)Oで表される項に含まれるBaの20モル%以下がSrに置換されてなる誘電体共振器2. The dielectric resonator according to claim 1, wherein 20 mol% or less of Ba contained in the term represented by Ba α (Mg β Ta γ ) O 3 is substituted with Sr. 請求項1又は2に記載の誘電体共振器用の誘電体材料の製造方法であって、焼成後に上記組成となるように調製した原料粉末を仮焼した後成形し、酸化雰囲気下、1300〜1700℃で焼成することを特徴とする誘電体共振器用の誘電体材料の製造方法。A method for producing a dielectric material for a dielectric resonator according to claim 1 or 2, wherein the raw material powder prepared so as to have the above composition after firing is calcined and then molded, and 1300 to 1700 in an oxidizing atmosphere. A method for producing a dielectric material for a dielectric resonator , comprising firing at a temperature of ° C.
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