JP4789388B2 - Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, ink jet recording apparatus, ink jet recorded matter - Google Patents

Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, ink jet recording apparatus, ink jet recorded matter Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、普通紙を用いた記録に好適な、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録物に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、記録の高速化、カラー化、高密度化などが容易なことから注目されており、インクジェット記録方式を採用した記録装置も普及している。
こうしたインクジェット記録方式に適用される記録紙として、コート紙タイプの紙が専用に用いられてきた。専用記録紙を用いることにより、例えば従来の銀塩写真にせまる高画質化が達成され、近年では個人ユーザーにまで広く普及してきた。
【0003】
一方、ビジネス分野においては、モノクロ画像やビジネスカラー画像を記録する場合が多く、電子写真方式の複写機やプリンタが既に広く普及している。近年、ビジネス文書にもカラー化が増えていることに加え、前述のインクジェットプリンタの価格が急激に低下してきたことから、オフィスにおいてもインクジェットプリンタが徐々に普及する傾向にある。
しかしながら、ビジネス分野においては、写真画質よりもむしろ高速印字性や低コスト化が優先されており、専用記録紙のコスト高が普及の大きな妨げになっている。すなわち、電子写真方式の複写機等と共存するオフィス内で、専ら用いられる普通紙(PPC用紙)と別に管理することの煩雑さも手伝い、入手性が高く、低価格である普通紙に対するインクジェット適性の優れた記録方法が望まれている。
【0004】
また、近年、プリンタの普及等によりますますプリント物が増加しつつある一方で、省資源の観点から紙の消費量を減らそうとの活動が盛んである。オフィスにおいても両面印字などにより、紙消費の削減の必要性がますます高まってきた。オフィスで用いられている記録紙としては、坪量が100g/m以上の厚手のものが用いられることは少なく、50〜100g/mの記録紙を用いることが大半であるため、両面印字の際の裏面に印字した画像の裏抜けが今まで以上に重要な課題となってきた。その面でも電子写真方式の方が有利であり、インクジェットプリンタのオフィスへの本格的普及には多くの課題が残されている。
【0005】
現在普及しているインクジェットプリンタで普通紙に記録した場合の問題点を整理すると以下の通りである。(1)水性のインクの吸収性に乏しく、多量のインクが付与されると、インクの乾燥、定着が遅い(インクが未定着、未乾燥の状態で記録面に物が触れると、形成された画像を損なう場合がある)。(2)水性のインクが紙層内に吸収される際に、紙を構成する繊維に沿ってにじみが生じるため、インクドットもしくは画像の外周形状がギザギザ等の不規則形状となる、いわゆるフェザリングが発生し、鮮明な文字、記録画像が得られない。(3)水性インクに用いた染料等の水溶性の着色剤を固定するための特別な構成を有するものではないので、記録画像の耐侯性、耐水性が不十分である。
(1)を解決するための手段としては、普通紙に対してインクの吸収速度を高くすることが有効であるが、紙の内部までインクが浸透してしまうことにより、画像濃度が低下したり、裏抜け濃度が高くなって両面印字性が低下するといった不具合が生じる。
(2)に関しては、例えば特開平7−133453号公報に記載されているように、インクの普通紙との接触角を50°〜130°とすることによって改善されるが、その場合はインクの乾燥速度が遅くなり、高速印字には不適である。
(3)に関しては、水溶性染料に代え、顔料を用いることが検討されている。この場合はノズルへの目詰まり等噴射安定性の課題がある。
以上のように、個々の問題点に対しては改善する手段は知られているものの、これらを同時に満足させる技術は未だ十分ではない。
【0006】
普通紙に対する浸透性を適切に制御して、乾燥性とフェザリングのバランスをとろうとする試みとして、特開平6−136307号公報では、普通紙に対する接触角が30°〜60°である記録用インクが開示され、さらに、特開平6−136308号公報では、普通紙に対する前進張力を5dyn/cmとすることで、乾燥速度と滲み改善の両立が図られている。これらの技術のように、普通紙に対するインクの特性を制御することで、乾燥性と滲みのバランスをとることが可能となってきた。
しかしながら、上記公報に記載の技術では、当時の画質要求レベルではほぼ満足の行く画像が得られるようになったものの、近年要求される画質レベル(例えば黒ベタの画像濃度で1.3以上)には達しないことが判明した。その原因は、紙の内部までインクが浸透していくこと、着色剤として用いている染料では乾燥性と画像濃度のバランスが限界にきていることが考えられる。さらに、上記公報に記載の技術では、染料を用いていることにより、前述した(3)の欠点を克服していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑み、従来の技術より画質の向上を図り、高い画像濃度をより高速の印字で達成するためになされたものである。すなわち本発明の課題は、特別の表面処理がされていない普通紙に対しても、インクジェット専用のコート紙並の印字品質が得られ、とりわけ高速で印字した際にも、吐出安定性や保存安定性に優れ、かつ(1)良好な色調、(2)高い画像濃度、(3)文字、画像の周辺部分にフェザリングの生じない鮮鋭度の高い画像、(4)異なる色間の境界にじみ(カラーブリード)のない画像、(5)両面印刷にも耐えうる裏抜けの少ない画像(6)耐水性や耐光性などの画像の堅牢性 を与えることのできるインクジェット用インク、及びインクジェット記録方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者は、比較的少ないインク量で十分高い画像濃度が得られることを必須条件とし、インクが記録紙上に広がった場合にも画像濃度が低下しないよう着色剤の濃度を考慮した上、普通紙への浸透性を適切に調節してインクジェット用インクを設計し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
本発明のインクジェット用インクは、水と着色剤と水溶性有機溶剤と炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルとを必須成分として含むインクジェット用インクにおいて、前記炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールで、前記着色剤の含有量が6wt%以上であって、かつ、普通紙に対する吸収係数が3ml/(m ・(msec) 1/2 )以上であり、かつ、前記普通紙に対する自動接触角計で測定した場合の接触角θ 0 が10°以上40°未満である。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触1秒後の接触角θ と接触角θ との関係が、θ 1 >(1/2)・θ 0 表されるものである。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記インクジェット用インクの25℃における粘度が5mPa・sec以上20mPa・sec以下であり、かつ、25℃における表面張力が40dyn/cm以下である
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記着色剤の重量平均粒子径が50nm以上200nm以下で、含有量が6wt%以上20wt%以下である。
【0010】
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記水溶性有機溶剤が、グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、およびトリメチロールエタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類を湿潤剤として含有し、さらに炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルを含有する
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記湿潤剤の含有量が10wt%以上50wt%以下である。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記湿潤剤の含有量が、前記着色剤に対する重量比で2.0以上6.0以下である。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記湿潤剤の含有量が、前記着色剤に対する重量比で3.0以上5.0以下である。
【0011】
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記水溶性有機溶剤が、1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオールからなる群より選択される少なくとも1種類を含む。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記水溶性有機溶剤が、エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ペンタエリスリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記水溶性有機溶剤が、ラクタム類を含む。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記ラクタム類が、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタムからなる群より選ばれる少なくとも1種類以上を含む。
【0012】
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、尿素類又は糖類を含有する請求項1ないし13のいずれかに記載のインクジェット用インクである。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記尿素類は、尿素、チオ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンからなる群より選ばれる1種類を含む。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記糖類は、マルチトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースからなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、25℃における粘度が8mPa・sec以上20mPa・sec以下である。
【0013】
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、アニオン系又はノニオン系界面活性剤を含有する。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記アニオン系又はノニオン系界面活性剤が、下記の一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む。
【化13】

Figure 0004789388
【0014】
【化14】
Figure 0004789388
【0015】
【化15】
Figure 0004789388
【0016】
【化16】
Figure 0004789388
【0017】
【化17】
Figure 0004789388
【0018】
【化18】
Figure 0004789388
【0019】
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、前記アニオン系又はノニオン系界面活性剤の含有量が、0.1wt%以上5wt%以下である。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに、25℃における表面張力が35dyn/cm以下である。
【0020】
本発明のインクジェット記録方法は、水と着色剤と水溶性有機溶剤と炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルとを必須成分として含むインクジェット用インクにエネルギーを付与して、微細孔から該インクジェット用インクを吐出させて記録を行うインクジェット記録方法において、前記インクジェット用インクが、前記炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールで、前記着色剤の含有量が6wt%以上であって、かつ、普通紙に吐出させたときの吸収係数を3ml/(m ・(msec) 1/2 )以上とし、かつ、このときの自動接触角計で測定した場合の接触角θ 0 を10°以上40°未満である。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触1秒後の接触角θ と接触角θ 0 との関係が、θ >(1/2)・θ で表される。
【0021】
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、用いる記録紙が坪量50g/m以上100g/m以下の普通紙である。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクに熱エネルギーを作用させてインク吐出を行う。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクに力学的エネルギーを作用させてインク吐出を行う
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、インク滴1個の体積(Mj)が2pl以上35pl以下、周波数が1kHz以上、解像度が300dpi以上のワンパス印字条件にて記録を行う。
【0022】
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクが、25℃における粘度が5mPa・sec以上20mPa・sec以下であり、かつ、25℃における表面張力が40dyn/cm以下である。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクが、前記着色剤の重量平均粒子径が50nm以上200nm以下で、含有量が6wt%以上20wt%以下である。
【0023】
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記水溶性有機溶剤が、グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、およびトリメチロールエタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類を湿潤剤として含有し、さらに炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルを含有する。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記湿潤剤の含有量が、10wt%以上50wt%以下である。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記湿潤剤の含有量が、前記着色剤に対する重量比で2.0以上6.0以下である。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記湿潤剤の含有量が、前記着色剤に対する重量比で3.0以上5.0以下である。
【0024】
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記水溶性有機溶剤が、1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオールからなる群より選択される少なくとも1種類を含む。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、記水溶性有機溶剤が、エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ペンタエリスリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記水溶性有機溶剤が、ラクタム類を含む。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記ラクタム類が、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタムからなる群より選ばれる少なくとも1種類以上を含む。
【0025】
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクが、尿素類又は糖類を含有する。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記尿素類が、尿素、チオ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンからなる群より選ばれる1種類を含む
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記糖類が、マルチトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースからなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクが、25℃における粘度が8mPa・sec以上20mPa・sec以下である。
【0026】
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクが、アニオン系又はノニオン系界面活性剤を含有する。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記アニオン系又はノニオン系界面活性剤が、下記の一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む。
【化19】
Figure 0004789388
【0027】
【化20】
Figure 0004789388
【0028】
【化21】
Figure 0004789388
【0029】
【化22】
Figure 0004789388
【0030】
【化23】
Figure 0004789388
【0031】
【化24】
Figure 0004789388
【0032】
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記アニオン系又はノニオン系界面活性剤の含有量が、0.1wt%以上5wt%以下である。
また、本発明のインクジェット記録方法は、さらに、前記インクジェット用インクが、25℃における表面張力が35dyn/cm以下である。
【0033】
本発明のインクカートリッジは、水と着色剤と水溶性有機溶剤と炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルとを必須成分として含むインクジェット用インクを収納するインクカートリッジにおいて、前記インクジェット用インクが、前記炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールで、前記着色剤の含有量が6wt%以上であって、かつ、普通紙に対する吸収係数が3ml/(m ・(msec) 1/2 )以上であり、かつ、前記普通紙に対する自動接触角計で測定した場合の接触角θ 0 が10°以上40°未満である
た、本発明のインクカートリッジは、さらに、前記インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触1秒後の接触角θ と接触角θ 0 との関係が、θ >(1/2)・θ で表されるインクジェット用インクを収納してなる。
【0034】
本発明のインクジェット記録装置は、記録紙を搬送する搬送部と、水と着色剤と水溶性有機溶剤と炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルとを必須成分として含むインクジェット用インクを記録紙に付着させる付着部と、を有し、前記記録紙に画像を形成するインクジェット記録装置において、
前記インクジェット用インクが、該炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールで、前記着色剤の含有量が6wt%以上であって、かつ、普通紙に対する吸収係数が3ml/(m ・(msec) 1/2 )以上であり、かつ、前記普通紙に対する自動接触角計で測定した場合の接触角θ 0 が10°以上40°未満である。
また、本発明のインクジェット記録装置は、さらに、前記インクジェット用インクが、前記インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触1秒後の接触角θ と接触角θ 0 との関係が、θ >(1/2)・θ で表される。
本発明のインクジェット記録物は、前記インクジェット記録方法により作製される。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本発明のインクジェット用インクは、水と着色剤と水溶性有機溶媒を必須成分とし、着色剤を6wt%以上含有するものである。少ないインク量で十分高い画像濃度を得るために、また、インクが普通紙上に広がった際にも画像濃度の極度の低下を招かないために、着色剤の含有量を6wt%以上とする。
【0036】
加えて本発明のインクジェット用インクは、動的走査吸液装置により測定された普通紙に対する吸収係数が、3ml/(m・(msec)1/2)以上であり、かつ普通紙に対する接触角θ0が10°以上40°未満である。
ここで、動的走査吸液測定とは、文献「動的走査吸液計の開発と応用」(紙パルプ技術協会誌48(5)、p88(1994)、空閑ら)中に記載されている装置及び方法を用いて行うものである。得られた測定プロットから近似出来る直線部分の傾きを、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87「紙及び板紙の液体吸収性試験方法(ブリストー法)」で定義される吸収係数とする。吸収係数が大きい程、インクが記録紙に対し素早く浸透することを意味している。
普通紙に対する吸収係数が、3ml/(m・(msec)1/2)未満である場合には、紙面上に付着した後も比較的長時間インクが残存し、次の記録紙に記録が行われて重なった場合画像乱れを生じるため、高速印字性が達成されない。したがって、普通紙に対しても高速印字性を有するインクとするために、本発明のインクジェット用インクは、3ml/(m・(msec)1/2)以上の吸収係数を有するものとする。
【0037】
また、接触角の測定は、普通紙上にインク1滴を滴下した時の状態を水平方向から観察することによって行うものであり、例えば、自動接触角計(協和界面科学株式会社製)を用いて測定することができる。本発明のインクジェット用インクでは、滴下直後の接触角θ0が10°以上40°未満である。図1は、本発明のインクジェット用インクを普通紙に滴下したときのインク滴を模式的に示す図である。普通紙に対する接触角θ0を10°以上40°未満に制御することで、インク滴が形成する画像のドットサイズがインク滴直径の1.5倍〜5倍程度で、比較的円に近い形状とすることができる。
一方、接触角θ0が40°以上であると、普通紙に付着したインク滴の広がりが十分でなく、高い画像濃度が得られないか、もしくは画像濃度を得るために多量のインクを付着させる必要が生じ、乾燥時間が遅れたり、コックリングなどの不具合を生じる。さらに、図2は、普通紙に対する接触角θ0が40°以上であるインク滴を模式的に示す図である。普通紙表面はパルプ繊維が露出した状態であるため、インクの吸収性は不均一となり、図2に示すように、インク滴は紙面上で広がらずに堆積し、一定時間を経過すると、毛管力によって、あるいはミクロ的に繊維の弱い部分に集中して吸収される。これにより、部分的に普通紙裏面にインクが貫通することがあり、画像の裏抜け濃度が高くなって両面印字性を低下させる。
また、図3は、接触角θ0が10°未満であるインク滴を模式的に示す図である。接触角θ0が10°未満である場合には、インクが紙面上に着弾と同時に必要以上に広がり、この際、着色剤の粒子も普通紙の繊維に沿って移動してしまうため、結果としてフェザリングが発生したり画像の輪郭がボケてしまう。さらに、紙の内部にまでインクが浸透することにより画像濃度を低下させ、また裏抜け濃度も高くなって両面印字性を低下させる。
【0038】
また、本発明のインクジェット用インクは、普通紙の対する接触角θ0が10°以上40°未満で、かつ、接触1秒後の接触角θとθの関係が、θ1>(1/2)・θ0で表されるものとする。
特開2000−144028号公報では、測定開始から10秒までの動的接触角の変化量を測定時間(10秒)で除した値を時間変化率として規定し、その値が0.5〜3.5°/秒であるインクが開示されているが、本発明のインクジェット用インクは、高速印字性を向上させるために普通紙への吸収性を大きく改善しており、インクを紙面上に滴下してからの接触角の経時変化が大きいものであるから、このような測定は適さない。そこで、本発明においてはニードルからインク滴(約5μL)を普通紙上に静かに滴下した時の状態を高速度カメラで撮影し、インク滴の映像を時間変化と共に解析することによって接触角の時間変化を測定した。
上記のように、接触1秒後の接触角θとθの関係が、θ1>(1/2)・θ0を満たす場合には、画像濃度、インクの乾燥速度が適正で、画像の裏抜けが少なく両面印字性に優れる。
一方、図4は、θ1が(1/2)・θ0よりも小さくなるインク滴を模式的に示す図である。図4に示すように、インクは過度に広がって滲みが生じ、画像濃度が低下するばかりでなく、画像の裏抜けが大きくなり、両面印字性を低下させる。
なお、本発明者の実験によれば、インクの接触後約2秒以後は記録紙裏面(表面)からのインクの広がりにより正確な接触角を測定することは不可能であるが、1秒後の接触角θ1はインクと記録紙の相互物性を正確に反映していることが確認されている。
【0039】
また、上記したように、普通紙に対する吸収係数が、3ml/(m・(msec)1/2)以上であり、かつ普通紙に対する接触角θ0が10°以上40°未満であり、さらに接触1秒後の接触角θが、θ1>(1/2)・θ0であることを同時に満足するインクジェット用インクであれば、よりいっそう画像濃度が高く、滲みのない鮮明な画像が得られるとともに、画像の裏抜けが著しく低減し、両面印字性に優れるため、一層好ましい。
【0040】
本発明のインクジェット用インクは、25℃における粘度が5mPa・sec以上20mPa・sec以下であり、表面張力が40dyn/cm以下であることが好ましい。このように高粘度低表面張力のインクを用いることにより、印字品質を格段に向上させることができる。従来のインクジェットプリンタに用いられてきた3mPa・sec程度の低粘度インクでは、普通紙に着弾した際に普通紙の繊維に沿ってインクが流れて広がる傾向が強いため、画像の輪郭が滲んだような形状になるフェザリング現象が発生するのに対し、本発明の5mPa・sec以上20mPa・sec以下の粘度を有するインクでは、普通紙の繊維に沿ってインクが流れる現象を抑えることができる。より好ましくは、8mPa・sec以上の高粘度インクであり、普通紙表面との親和性によって広がる力が支配的になるため、フェザリングがほとんどなくなる。尚、20mPa・sec以上の高粘度になると、ノズルからのインク吐出が不安定になったり、普通紙への浸透性が低下して、画像の定着性が低下するため好ましくない。
また、インクの25℃における表面張力を40dyn/cm以下にすることで、インクのヘッド部材への濡れが良くなるために、例えば8mPa・sec以上の高粘度インクでも周波数応答性が向上し、吐出安定性を格段に向上させることができる。
【0041】
上記の特性を有するインクジェット用インクは、以下の構成からなる。すなわち、可視像として記録するための着色剤、乾燥を防止する湿潤剤としての水溶性有機溶剤、適度の粘度と普通紙への浸透性を付与するための有機溶剤、及び水とを必須成分とし、更に必要に応じて添加剤として、特性制御剤、界面活性剤、樹脂エマルション、防腐剤、pH調製剤などからなる。
【0042】
以下、本発明のインクジェット用インクの各構成要素について説明する。
着色剤
本発明に用いる着色剤は各種染料、顔料いずれでもよいが、画像堅牢性の面で好適には顔料が用いられる。顔料に関しては、特にその種類を限定することなく、無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
本発明において好ましく用いられる着色剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等がある。
本発明の好ましい態様によれば、上記の着色剤のうち、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。
【0043】
着色剤の重量平均粒子径は、50nm以上500nm以下が好ましく、さらに好ましくは200nm以下である。重量平均粒子径が500nmを超えると、画像定着性が劣るものとなる。また、重量平均粒子径が50nm未満では、インク粘度が高くなり、ノズル詰まりを生じやすい。着色剤の重量平均粒子径が上記範囲であることにより、画像濃度が高く、定着性に優れた画像を得ることができる。
また、着色剤の含有量は、6wt%以上20wt%以下が好ましく、より好ましくは8wt%以上である。インクが普通紙に浸透したときにも画像濃度の極度の低下を招かないために、6wt%以上とすることは前述の通りであるが、8wt%以上とすることで、十分な画像濃度を確実に得ることができる。一方、着色剤の含有量を高くするとインクの粘度が高くなり、ノズル詰まりを起こしやすくなるため、20wt%以下とすることが好ましい。
【0044】
上記着色剤は、水及び水溶性有機溶剤への分散性を向上させるため、着色剤に親水性基を直接導入した自己分散型、高分子または界面活性剤を分散剤として表面に吸着させた分散剤分散型、あるいは樹脂中に着色剤を包埋したマイクロカプセル型等の形態により用いられる。
【0045】
自己分散型としては、イオン性の親水性基を有する着色剤が好ましく、アニオン性に帯電したものやカチオン性に帯電したものが好適である。
アニオン性に帯電した着色剤表面に結合されている親水性基としては、例えば、−COOM、−SOM、−POHM、−PO、−SONH、−SONHCOR(但し、式中のMは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表わす。)等が挙げられる。これらの中で、特に、−COOM、−SOMを着色剤表面に結合させたものが好ましい。
又、上記親水性基中の「M」に含まれるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、有機アンモニウムとしては、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。
アニオン性に帯電した着色剤を得る方法としては、例えば、着色剤を次亜塩素酸ナトリウムで酸化処理する方法、スルホン化する方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法等を用いることができるが、勿論、本発明はこれらに限定されるわけではない。
【0046】
カチオン性に帯電した着色剤表面に結合されている親水性基としては、例えば、第4級アンモニウム基が好ましく、より好ましくは、下記に示す構造を有する第4級アンモニウム基が挙げられ、本発明においては、これらのいずれかが着色剤表面に結合されたものが好ましく使用される。
【0047】
【化25】
Figure 0004789388
【0048】
上記した様な親水性基が結合されたカチオン性の自己分散型着色剤を得る方法としては、例えば、
【化26】
Figure 0004789388
の構造のN−エチルピリジル基を結合させる方法として、着色剤を3−アミノ−N−エチルピリジウムブロマイドで処理する方法等が挙げられるが、勿論、本発明はこれに限定されない。
【0049】
又、本発明においては、上記に挙げた様な親水性基が、他の原子団を介して着色剤の表面に結合されていてもよい。他の原子団としては、例えば、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基が挙げられる。上記した親水性基が他の原子団を介して着色剤の表面に結合する場合の具体例としては、例えば、−CCOOM、−PhSOM、−C10NH 等が挙げられるが、勿論、本発明はこれらに限定されない。
【0050】
次に、分散剤分散型着色剤を作製するための分散液としては、例えば以下のものが挙げられる。ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、これらの共重合体は重量平均分子量が3,000〜50,000であるのが好ましく、より好ましくは5,000〜30,000、最も好ましくは7,000〜15,000である。分散剤の添加量は、着色剤を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲とし、着色剤と分散剤との割合としては、1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.125〜1:3の範囲である。
【0051】
その他の着色剤の分散方法として、着色剤をマイクロカプセルとして樹脂粒子中に包含させ、水中に分散可能としたものであっても良い。カプセル化の方法は、コアセルベーション法、相分離法等公知のマイクロカプセル化法によって作製可能であり、例えば特開平1−170672号公報、特開平5−3944号公報、特開平6−313141号公報等に記載されている方法を用いることができる。
【0052】
水溶性有機溶剤
本発明のインクジェット用インクは水を液媒体として使用するものであるが、インクの乾燥を防止する湿潤剤として、水溶性有機溶剤を必須成分とする。水溶性有機溶剤の使用は、インクを所望の物性にし、また、着色剤の溶解安定性を向上させるという目的も兼ねる。加えて、本発明では、特に、普通紙に対する接触角と浸透性を制御する機能を発揮させる意味で、水溶性有機溶剤の選択は重要である。
湿潤剤としての水溶性有機溶剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。これら水溶性有機溶媒は、適宜複数混合して使用することが望ましい。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
【0053】
これら水溶性有機溶剤の中でも、特に、グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンが好ましい。これらは、特に着色剤の溶解安定性に優れ、また、水分蒸発による噴射特性不良の防止に対しても優れた効果を発揮するからである。
【0054】
上記湿潤剤の含有量は10wt%以上50wt%以下であることが好ましい。湿潤剤の含有量が10wt%未満であると、インクの乾燥を十分に防止することができない。また、湿潤剤の含有量が50wt%を超えると、インクの最適な粘度が得られないからである。
また、着色剤の含有量の好ましい範囲は、先に示したとおり6wt%以上20wt%以下であるが、例えば、着色剤の含有量に対する湿潤剤の含有量が十分でないと、ノズルプレート上で着色剤の乾燥が進み吐出不良をもたらしてしまう。すなわち、着色剤と湿潤剤との含有量の比が、ヘッドからのインク吐出安定性に与える影響は大きいため、両者の比を考慮する必要がある。そこで、湿潤剤の含有量は、着色剤に対する重量比で、2.0以上6.0以下が好ましく、より好ましくは3.0以上5.0以下の範囲である。この範囲にあるインクは、乾燥性や保存試験や信頼性試験が非常に良好である。
【0055】
浸透性付与剤
本発明のインクジェット用インクは、上記湿潤剤に加えて、普通紙に対する浸透性を付与する有機溶剤として炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルを含有することを特徴とする。
これらの有機溶剤をインクジェット用インク全重量に対して0.1〜10.0wt%添加したところ、普通紙に対するインクの接触角を著しく低下させることが分かり、本発明における重要な材料と知見した。さらに、インク中にこれを少量添加することによって、インク吐出ヘッドの液室や熱素子への濡れ性が著しく改良され、吐出安定性および周波数安定性が得られることが分かった。
炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルは、25℃の水中において0.1wt%以上4.5wt%未満の溶解度を有する部分的に水溶性の多価アルコール又はグリコールエーテルが好ましい。特に好適な有機溶剤として、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(20℃における溶解度:4.2wt%)、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(25℃における溶解度:2.0wt%)があげられる。これらの有機溶剤は、普通紙に対する浸透性が極めて高いため、本発明のインクジェット用インクの普通紙に対する吸収係数、あるいは接触角を制御するには好適の材料である。
尚、水に対する溶解度の低さは、他の有機溶剤、界面活性剤との組み合わせにより、その溶解性を補うことができる。このような材料の組み合わせにより、高浸透性のインクジェット用インクを作製することが可能となる。
【0056】

本発明のインクジェット用インクに用いられる水は、粒子の沈殿等を防止したり、適度な電気絶縁性を持たせる意味で不純物、特にイオン性物質の少ないものが好ましく、純水、超純水、蒸留水、イオン交換水等を用いることができる。
【0057】
特性制御剤
本発明のインクジェット用インクは、特性制御剤として尿素類又は糖類を含むことが好ましい。尿類又は糖類は、水との親和性が強いことから、インクに含まれる水の蒸発を防止する効果がある。本発明のインクジェット用インクは、着色剤の含有量が6wt%以上と高いため、尿素類又は糖類を添加することでインクの乾燥を抑制し、ノズルの目詰まりが生じるのを効果的に防止する。
尿素類として好ましい化合物は、尿素、チオ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンである。これらの化合物は、特にノズルの目詰まり防止効果が高い。
また、糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類があげられる。これらの糖類は誘導体を用いても良い。誘導体としては、還元糖(例えば、糖アルコール(一般式:HOCH(CHOH)CHOH 但し、nは2〜5の整数を表す。))、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などがあげられる。
糖類の好ましい化合物としては、マルトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースである。これらの化合物は、特にノズルの目詰まり防止効果が高い。
【0058】
界面活性剤
本発明のインクジェット用インクに界面活性剤を添加することにより、普通紙への濡れ性をさらに改善することができる。特に、アニオン系又はノニオン系界面活性剤が普通紙に対するインク特性を改善するのに好適である。先に示した一般式(I)、(II)で表される化合物がアニオン系界面活性剤として好適な例、また、一般式(III)〜(VI)で表される化合物がノニオン系界面活性剤として好適な例である。これらの化合物は単独で、あるいは複数を組み合わせて用いることができる。
一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、又は一般式(II)で表される炭素鎖が5〜7の分岐したアルキル鎖を有するジアルキルスルホ琥珀酸は、普通紙に対するインク特性を改善するとともに、さらに着色剤の溶解・分散安定性を向上させる。また、一般式(I)、(II)のMをリチウムイオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウムとすることで、優れた溶解安定性を得ることができる。
また、一般式(III)で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、一般式(IV)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル、一般式(V)で表されるポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、あるいはポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンアルキルエーテル、一般式(VI)で表されるアセチレングリコール系化合物を用いることにより、インクの浸透性を相乗的に向上させることができ、これにより色境界にじみが低減され、また文字にじみも少ないインクを得ることができる。
上記に示した一般式(I)〜(VI)で表される界面活性剤の添加量は、0.05wt%以上10wt%以下が好ましく、更に好ましくは、0.1wt%以上5wt%である。上記範囲とすることで、プリンターシステムにより要求されるインク特性に対し所望の浸透性をあたえることが可能である。界面活性剤の添加量が0.05wt%未満では、いずれの場合も2色重ね部の境界でのにじみが発生し、また、10wt%を超えると界面活性剤自体が低温で析出しやすくなるため信頼性を欠く原因となる。
【0059】
樹脂エマルション
樹脂エマルションとは、連続相が水であり、分散相が次の様な樹脂成分であるエマルションを意味する。分散相の樹脂成分としてはアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂などがあげられる。
本発明の好ましい態様によれば、この樹脂成分は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマルションを形成する限り特に限定されないが、150nm程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程度である。
これらの樹脂エマルションは、樹脂粒子を、場合によって界面活性剤とともに水に混合することによって、もしくは乳化重合法等既知の重合方法によって得ることができる。例えば、アクリル系樹脂又はスチレン−アクリル系樹脂のエマルションは、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルとを過硫酸カリウム等の水溶性ラジカル重合開始剤とともに水と混合し、必要に応じて界面活性剤を加え、不活性ガス雰囲気下で重合することによって得ることができる。
また、樹脂エマルションの添加量は、その樹脂成分がインク全重量の0.1〜20wt%であるのが好ましく、より好ましくは1〜10wt%の範囲である。
樹脂エマルションは、記録紙に付着後、乾燥過程において増粘・凝集する性質を持ち、着色剤の浸透を抑制し、さらに記録紙への定着を促進する効果を有する。また、樹脂エマルションの種類によっては記録紙上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有する。
【0060】
防腐剤
防腐剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等を使用することができる。
【0061】
pH調整剤
pH調整剤としては、インク特性に悪影響を及ぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。
その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0062】
その他の添加剤
その他の添加剤として、例えば、防錆剤として、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
また、目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤等を添加することができる。
【0063】
次に、本発明のインクジェット記録方法は、水と着色剤と水溶性有機溶剤を必須成分とするインクジェット用インクにエネルギーを付与して、微細孔からインクジェット用インクを吐出させて記録を行うインクジェット記録方法であって、インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの吸収係数を3ml/(m・(msec)1/2)以上とし、かつ、このときの接触角θ0を10°以上40°未満とする記録方法である。前述の通り、吸収係数は動的走査吸液装置により測定されるものであり、この値が3ml/(m・(msec)1/2)以上であれば、普通紙に対しても高速印字が達成できる。また、インク滴の普通紙に対する接触角θ0を10°以上40°未満とすることにより、インク滴が形成する画像のドットサイズがインク滴直径の1.5倍〜5倍程度で、比較的円に近い形状とすることができ、高い画像濃度が得られる。また、画像裏抜けもなく、両面印字性に優れる。一方、接触角θ0が40°以上であると、普通紙に付着したインク滴の広がりが十分でなく、高い画像濃度が得られない。また、インクの吸収性が不均一となるため、部分的に普通紙裏面にインクが貫通することがあり、画像の裏抜け濃度が高くなって両面印字性を低下させる。接触角θ0が10°未満である場合には、インクが紙面上に着弾と同時に必要以上に広がるため、着色剤の粒子も普通紙の繊維に沿って移動し、フェザリングの発生や、画像の輪郭ボケが生じる。さらに、紙の内部にまでインクが浸透することにより画像濃度を低下させ、また裏抜け濃度も高くなって両面印字性を低下させる。
【0064】
また、インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触角θ0を10°以上40°未満とし、かつ、接触1秒後の接触角θ1と接触角θ0との関係を、θ1>(1/2)・θ0 で表される関係とすることでも上記と同様の効果を得ることができる。接触1秒後の接触角θ1は、先にも示したように、普通紙上に静かに滴下したインク滴の状態を高速度カメラで撮影し、インク滴の映像を時間変化と共に解析することによって測定できる。θ1が(1/2)・θ0よりも小さくなると、インクは過度に広がって滲みが生じ、画像濃度が低下するばかりでなく、画像の裏抜けが大きくなり、両面印字性を低下させる。
【0065】
本発明のインクジェット記録方法は、上記のように普通紙に対する高速印字性、高画像濃度、及び良好な両面印字性を達成できる方法であるため、一般的にオフィスで電子写真方式の複写機用に用いられている坪量50g/m以上100g/m以下のPPC用紙を用いることが可能である。すなわち、インクジェット記録用の専用紙を用いなくとも、低価格の記録紙で、良好な画像を得ることができるため、インクジェット記録装置のオフィスにおける利用等、利用の幅を広げることができる。
【0066】
また、更に高速の印字を行う方法として、記録ヘッドのスキャン回数が1回のみのワンパス印字がある。この場合、一度に多量のインクを吐出することになり、記録画像の乾燥速度が低下する、あるいは、乾燥速度の低下を防ぐため、インクの浸透性を上げることで、今度は画像滲みが増えたり、画像濃度が低下するといった不具合が生じる。そこで、本発明のインクジェット用インクを用いることで、このような高速印字も対応し、画像滲みもなく、画像濃度も高く、インクの記録紙への適正な浸透性により、記録画像の乾燥速度も速く、良好な画像を提供することができる。ワンパス印字条件としては、特にインク滴1個の体積(Mj)が2pl以上35pl以下、周波数が1kHz以上、解像度が300dpi以上とすることが好ましい。このような条件により、高画質の画像を得ることができる。
【0067】
尚、本発明のインクジェット記録方法に好適に用いられるインクジェット用インクは、前述した通りであり、ここでは説明を省く。
【0068】
次に、本発明のインクジェット用インク、及びインクジェット記録方法をインクカートリッジ、及びインクジェット記録装置に用いた例を示す。尚、以下は構成例の1つに過ぎず、本発明になんら限定を加えるものではない。
図5は、本発明のインクジェット用インクを収容した記録液収容部を備えたインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図である。このインクジェット記録装置の機構部は、両側の側板1、2間に主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4を略水平な位置関係で横架し、これらの主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4でキャリッジユニット5を主走査方向に摺動自在に支持している。キャリッジユニット5には、それぞれイエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出する4個のヘッド6を、その吐出面(ノズル面)6aを下方に向けて搭載し、またキャリッジユニット5のヘッド6の上側には4個のヘッド6に各々インクを供給するための各色のインク供給体である4個のインクカートリッジ7y,7m,7c,7kを交換可能に搭載している。
【0069】
キャリッジユニット5は主走査モータ8で回転される駆動プーリ(駆動タイミングプーリ)9と従動プーリ(アイドラプーリ)10との間に張装したタイミングベルト11に連結して、主走査モータ8を駆動制御することによってキャリッジ5、即ち4個のヘッド6を主走査方向に移動するようにしている。
また、側板1、2をつなぐ底板12上にサブフレーム13、14を立設し、このサブフレーム13、14間に用紙16を主走査方向と直交する副走査方向に送るための搬送ローラ15を回転自在に保持している。そして、サブフレーム14側方に副走査モータ17を配設し、この副走査モータ17の回転を搬送ローラ15に伝達するために、副走査モータ17の回転軸に固定したギヤ18と搬送ローラ15の軸に固定したギヤ19とを備えている。
【0070】
さらに、側板1とサブフレーム13との間には、ヘッド6の信頼性維持回復機構(以下、「サブシステム」と称する。)21を配置している。サブシステム21は、各ヘッド6の吐出面をキャッピングする4個のキャップ手段22をホルダ23で保持し、このホルダ23をリンク部材24で揺動可能に保持している。そして、キャリッジユニット5の主走査方向の移動でホルダ23に設けた係合部25にキャリッジユニット5が当接すると、その動作に従ってホルダ23がリフトアップしキャップ手段22でインクジェットヘッド6の吐出面6aをキャッピングする。また、キャリッジユニット5が印写領域側へ移動することで、その動作に従ってホルダ23がリフトダウンしてキャップ手段22がインクジェットヘッド6の吐出面6aから離れるようにしている。
なお、キャップ手段22は、それぞれ吸引チューブ26を介して吸引ポンプ27に接続すると共に、大気開放口を形成して、大気開放チューブ及び大気開放バルブを介して大気に連通している。また、吸引ポンプ27は吸引した廃液を、ドレインチューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。
さらに、ホルダ23の側方には、インクジェットヘッド6の吐出面6aをワイピングする繊維部材、発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイピング手段であるワイパブレード28をブレードアーム29に取付け、このブレードアーム29は揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
【0071】
次に、インクカートリッジについて説明する。図6は、インクカートリッジの外観斜視図、図7は、インクカートリッジの正断面図である。インクカートリッジ7は、図7に示すように、カートリッジ本体41内に所要の色のインクを吸収させたインク吸収体42を収容してなる。カートリッジ本体41は、上部に広い開口を有するケース43の上部開口に上蓋部材44を接着又は溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型品からなる。また、インク吸収体42は、ウレタンフォーム体等の多孔質体からなり、カートリッジ本体41内に圧縮して挿入した後、インクを吸収させている。
カートリッジ本体41のケース43底部には記録ヘッド6へインクを供給するためのインク供給口45を形成し、このインク供給口45内周面にはシールリング46を嵌着している。また、上蓋部材44には大気開放口47を形成している。
そして、カートリッジ本体41には、装填前の状態で、インク供給口45を塞ぐと共に装填時や輸送時などのカートリッジ取扱い時、或いは真空包装時による幅広側壁に係る圧力でケース43が圧縮変形されて内部のインクが漏洩することを防止するため、キャップ部材50を装着している。
また、大気開放口47は、図6に示すように、酸素透過率が100ml/m以上のフィルム状シール部材55を上蓋部材44に貼着してシールしている。このシール部材55は大気開放口47と共にその周囲に形成した複数本の溝48をもシールする大きさにしている。このように大気開放口47を酸素透過率が100ml/m以上のシール部材55でシールすることで、インクカートリッジ7を透気性のないアルミラミネートフィルム等の包装部材を用いて減圧状態で包装し、インク充填時やインク吸収体42とカートリッジ本体41との間に生じる空間A(図7参照)にある大気のためにインク中に気体が溶存したときでも、シール部材55を介してインク中の空気が真空度の高いカートリッジ本体41外の包装部材との間の空間に排出され、インクの脱気度が向上する。
【0072】
また、図8は、本発明のインクジェット用インクを収容した記録液収容部と、インク液滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録ユニットの構成例を示す図である。記録ユニット30は、シリアルタイプのものであり、インクジェットヘッド6と、このインクジェットヘッド6に供給されるインクを収容するインクタンク41と、このインクタンク41内を密閉する蓋部材44とで主要部が構成される。インクジェットヘッド6には、インクを吐出するための多数のノズル32が形成されている。インクはインクタンク41から、図示しないインク供給管を介して、やはり図示しない共通液室へと導かれ、電極31より入力されるインクジェット記録装置本体からの電気信号に応じて、ノズル32より吐出される。
このようなタイプの記録ユニットは、構成上、安価に製造できるタイプのヘッド、いわゆるサーマル方式、バブル方式と呼ばれる、熱エネルギーを駆動の動力源とするヘッドに適した構造である。本発明のインクジェット用インクは、サーマル方式、バブル方式等の記録方法において、吐出安定性及び周波数安定性が得られ、かつ安全性も高く、非常に適している。
【0073】
尚、ここでは、前述のようなシリアル型インクジェット記録装置を説明したが、本発明のインクジェット用インク及び記録方法は、ノズルを千鳥など任意の配列で、目的とする画像の解像度と同じか数分の1程度の密度に集積し、記録紙の幅以上に配列させた、いわゆるラインヘッドを有するインクジェット記録装置に適用することも可能である。
また、ここでいうインクジェット記録装置とは、パソコンやデジタルカメラ用の出力プリンタのみならず、ファックスやスキャナ、電話などと組み合わせた複合的な機能を有する装置であっても構わない。
【0074】
また、本発明のインクジェット用インクを用い、上記記録方法により作製されるインクジェット記録物は、画像滲みや色境界滲みのない非常に良好な画像であり、耐水性、耐光性にも優れた記録物である。特に、記録紙として普通紙を用いた場合でも、上記のように高い画像品質の記録物とすることができる。
【0075】
【実施例】
以下、本発明を具体化した実施例について説明する。
先ず、自己分散型の着色剤を得るための表面処理について具体例を挙げる。
<自己分散型カーボンブラック分散液aの調製>
表面積が130m/gでDBP吸油量が70ml/100gのカーボンブラック100gと、p−アミノ−N−安息香酸34gとを水750gに混合分散し、これに硝酸16gを滴下して70℃で撹拌した。5分後、50gの水に11gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、更に1時間撹拌した。得られたスラリーを10倍に希釈し、遠心処理により粗大粒子を除き、ジエタノールアミンにてpHをpH8−9に調整し、限外濾過膜にて脱塩濃縮し着色剤濃度15wt%のカーボンブラック分散液とした。これをポリプロピレン製の孔径0.5μmフィルターにて濾過し、カーボンブラック分散液aとした。平均粒子径は99nmであった
【0076】
<自己分散型フタロシアニン顔料bの調製(シアン)>
20gのフタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)を4.0gのスルファニル酸と混合した。この混合物を70℃のウォーターバス中のビーカーに入れた。74.32gの蒸留水中に溶解した1.68gの亜硝酸ナトリウムからなる溶液を、急速に混合しながらビーカーに加え、スラリーを形成させた。塩化水素酸をこの溶液に加え、スラリーのpHを2に調節した。マグネティックスターラーを用いて1時間、スラリーを70℃において急速に混合し、その後、70℃で炉内で乾燥させた。得られた材料は、乾燥した、−CSO Na基を有する、改質された着色剤であった。
表面改質された着色剤6gをソックレー抽出器中においてメタノールを用いて10時間抽出し、あらゆる反応副生成物を除去し、そして再乾燥した。得られたフタロシアニン顔料bは水性媒体中で攪拌時に容易に分散された。
【0077】
<自己分散型キナクリドン顔料cの調製(マゼンタ)>
フタロシアニンブルーの代わりに、ホスタパームピンクE顔料(ピグメントレッド122)を用いた以外は、上記の自己分散型フタロシアニンブルー顔料と同様の手順により、改質されたキナクリドン顔料cを得た。得られたキナクリドン顔料cは水性媒体中で攪拌時に容易に分散された。
【0078】
<自己分散型イエロー顔料dの調製>
フタロシアニンブルーの代わりに、ピグメントイエロー74を用いた以外は、上記の自己分散型フタロシアニンブルー顔料と同様の手順により、改質されたイエロー顔料dを得た。得られたイエロー顔料dは水性媒体中で攪拌時に容易に分散された。
【0079】
以下に、本発明のインクジェット用インクの作製及びこれを用いた各種試験について実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例に記載の各成分の量(%)は重量基準であり、市販の着色剤分散体および樹脂エマルションの量は、有効成分(固形分)量を表す。
【0080】
(実施例1)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウム10%水溶液にてpHを9に調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、インクジェット用インクを得た。
自己分散型カーボンブラック分散液a 10.0wt%
ジプロピレングリコール 20.0wt%
グリセリン 10.0wt%
N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン 5.0wt%
界面活性剤(一般式(I)におけるR=C12、m=3) 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
マイクロジェルE−1002(日本ペイント社製) 3.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0081】
(実施例2)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化ナトリウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型フタロシアニン顔料b 8.0wt%
トリエチレングリコール 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
2−ピロリドン 5.0wt%
界面活性剤(一般式(I)におけるR=C12、m=4) 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
スチレン−メタクリル酸ブチル樹脂エマルション 3.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0082】
(実施例3)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型キナクリドン顔料c 13.0wt%
プロピレングリコール 30.0wt%
グリセリン 10.0wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
界面活性剤(一般式(I)におけるR=C12、m=5) 2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
スチレン−メタクリル酸オクチル樹脂エマルション 3.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0083】
(実施例4)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型イエロー顔料d 10.0wt%
1,3−ブタンジオール 22.5wt%
グリセロリン 7.5wt%
2−ピロリドン 5.0wt%
界面活性剤(一般式(I)におけるR=C12、m=6) 2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
メタクリル酸メチル樹脂エマルション 3.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0084】
(実施例5)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
カーボンブラック(CAB-O-JET300;キャボット社製) 12.0wt%
2,3−ブタンジオール 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
N−メチル−2−ピロリドン 3.0wt%
界面活性剤(一般式(II)におけるR=C6) 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0085】
(実施例6)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
シアン顔料(IJX253C;キャボット社製) 10.0wt%
ジプロピレングリコール 15.0wt%
グリセリン 15.0wt%
N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン 5.0wt%
界面活性剤(一般式(II)におけるR=C6) 2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0086】
(実施例7)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
マゼンタ顔料(IJX266D;キャボット社製) 10.0wt%
1,3−プロパンジオール 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
2−ピロリドン 5.0wt%
界面活性剤(一般式(II)におけるR=C6) 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0087】
(実施例8)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
イエロー顔料(IJX273B;キャボット社製) 10.0wt%
1,4−ブタンジオール 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
界面活性剤(一般式(II)におけるR=C6) 2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0088】
(実施例9)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
樹脂分散型カーボンブラック(大日精化社製) 10.0wt%
1,5−ペンタンジオール 15.0wt%
グリセリン 15.0wt%
N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン 2.0wt%
ノニオン系界面活性剤(ディスパノールTOC;日本油脂社製)
2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0089】
(実施例10)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
シアン顔料(Li0 Jet Cyan;東洋インキ社製) 11.0wt%
1,6−ヘキサンジオール 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
2−ピロリドン 3.0wt%
ノニオン系界面活性剤(ディスパノールTOC;日本油脂社製)
2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0090】
(実施例11)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化ナトリウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
マゼンタ顔料(Li0 Jet Magenta;東洋インキ社製) 14.0wt%
2−メチル−2,4−ペンタンジオール 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
N−メチル−2−ピロリドン 5.0wt%
界面活性剤(一般式(III)におけるR=C6、k=5) 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0091】
(実施例12)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化ナトリウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
イエロー顔料(Li0 Jet Yellow;東洋インキ社製) 12.0wt%
1,2,6−ヘキサントリオール 30.0wt%
グリセリン 10.0wt%
N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン 5.0wt%
界面活性剤(一般式(IV)におけるR=C6、n=5) 2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0092】
(実施例13)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化ナトリウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
マイクロカプセル型ブラック顔料(大日本インキ社製) 12.0wt%
トリメチロールプロパン 20.0wt%
グリセリン 20.0wt%
2−ピロリドン 4.0wt%
界面活性剤(一般式(V)におけるR=C6、n=2、M=3)
2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0093】
(実施例14)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
マイクロカプセル型シアン顔料(大日本インキ社製) 8.0wt%
トリメチロールエタン 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
界面活性剤(一般式(VI)におけるp+q=15、p+q=0の混合)
2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0094】
(実施例15)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
マイクロカプセル型マゼンタ顔料(大日本インキ社製) 10.0wt%
尿素 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン 5.0wt%
アニオン系界面活性剤(ECTD-3NEX;日光ケミカルズ製) 2.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0095】
(実施例16)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
マイクロカプセル型イエロー顔料(大日本インキ社製) 8.0wt%
1,3−ジメチルイミダゾリジノン 15.0wt%
グリセリン 15.0wt%
2−ピロリドン 5.0wt%
アニオン系界面活性剤(ECTD-6NEX;日光ケミカルズ製) 2.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0096】
(比較例1)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化ナトリウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型カーボンブラック分散液a 5.0wt%
ジエチレングリコール 15.0wt%
グリセリン 5.0wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
アニオン系界面活性剤(ECTD-6NEX;日光ケミカルズ製) 1.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0097】
(比較例2)
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウム10%水溶液にてpHを9に調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、インクジェット用インクを得た。
自己分散型フタロシアニン顔料b 3.0wt%
エチレングリコール 15.0wt%
2−ピロリドン 2.0wt%
アニオン系界面活性剤(ECTD-3NEX;日光ケミカルズ製) 1.0wt%
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.5wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0098】
参考例1
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して比較例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型マゼンタ顔料c 6.0wt%
ジエチレングリコール 10.0wt%
グリセリン 5.0wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
アニオン系界面活性剤(ECTD-6NEX;日光ケミカルズ製) 1.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0099】
(比較例3
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して比較例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型イエロー顔料d 3.0wt%
トリエチレングリコール 15.0wt%
グリセリン 5.0wt%
N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン 2.0wt%
ノニオン系界面活性剤(ディスパノールTOC;日本油脂社製)
1.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
エマルジョン 3.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0100】
(比較例4
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化ナトリウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型カーボンブラック分散液a 5.0wt%
ジエチレングリコール 22.5wt%
グリセリン 7.5wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
アニオン系界面活性剤(ECTD-6NEX;日光ケミカルズ製) 1.0wt%
ノニオン系界面活性剤(ディスパノールTOC;日本油脂社製)
1.0wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0101】
(比較例5
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型フタロシアニン顔料b 3.0wt%
ジエチレングリコール 15.0wt%
グリセリン 5.0wt%
2−ピロリドン 2.0wt%
アニオン系界面活性剤(ECTD-6NEX;日光ケミカルズ製) 1.0wt%
ノニオン系界面活性剤(ディスパノールTOC;日本油脂社製)
2.0wt%
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.5wt%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0102】
参考例2
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型マゼンタ顔料c 6.0wt%
ジエチレングリコール 10.0wt%
グリセリン 5.0wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
ノニオン系界面活性剤(ディスパノールTOC;日本油脂社製)
3.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0103】
参考例3
下記処方のインク組成物を作製し、水酸化リチウムにてpHを9に調整して実施例1と同様にインクジェット用インクを得た。
自己分散型イエロー顔料d 6.0wt%
ジエチレングリコール 10.0wt%
グリセリン 5.0wt%
N−メチル−2−ピロリドン 2.0wt%
アニオン系界面活性剤(ECTD-6NEX;日光ケミカルズ製) 1.0wt%
ノニオン系界面活性剤(ディスパノールTOC;日本油脂社製)
1.0wt%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0wt%
プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt%
イオン交換水 残量
【0104】
以上作製したインクジェット記録用インク各々について、表面張力、25℃における粘度、及び記録紙に対する接触角を測定した。記録紙には下記の4種類のPPC用紙を用い、インク滴付着直後の接触角θ0と1秒後の接触角θ1を測定した。
<使用した記録紙>
1)マイペーパー(株式会社NBSリコー製)
2)PB紙(キャノン株式会社製)
3)やまゆり紙(本州製紙株式会社製・再生紙)
4)Xerox4024紙(富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)
【0105】
物性測定の結果を、各インクの着色剤の種類及び湿潤剤含有量とともに表1に示す。
【表1】
Figure 0004789388
【0106】
次に上記実施例1〜16及び比較例1〜5のインクジェット用インクを用い、インクジェットプリンタにより印字を行い、下記の項目について評価した。インクジェットプリンタとしては、EM-900(セイコーエプソン社製)、DeskJet970Cxi(HP社製)、及びIPSiO Jet 300(リコー社製)を用い、ヘッドの駆動電圧、パルス幅、駆動周波数を変え、1滴あたりの吐出量(Mj)が35pl、記録密度は360dpi、ワンパスで画像が形成できるよう調節し、印字した。
印刷パターンは、1ドット画像、1ドットライン、文字画像、ベタ画像(100%duty)を含むものとし、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色インクを適宜組み合わせて印字した。記録紙は、前記の各紙を用いた。同様の印字を連続して1000枚行い、画像の安定性(非吐出ノズルの有無)を評価した。
<評価項目>
1)画像品質
・画素径
1ドット画像をドットアナライザ(DA5000;王子計測機器社製)を用いてドット面積から円相当径を算出し、画素径とした。
・ベタ画像濃度
反射型カラー分光測色濃度計(X-Rite938;X-Rite社製)を用いて測定した。
・両面印字性
ベタ画像の記録紙の裏側から画像濃度を測定し、印刷していない地肌部の濃度を差し引いて裏抜け濃度とし、その値が0.03以下のものを○、0.03を超えるものを×として評価した。なお、0.03という値は目視評価の結果、裏面の画像が気になって表面の文字画像が読み難いか否かを判定して決定した。
・画像滲み
文字及びライン画像を目視で観察し、エッジが鮮明でシャープな文字が形成されているものを○、部分的にひげ状の滲みが見られるが実用上問題ないものを△、エッジがざらついていたり文字がつぶれて実用上不鮮明と感じるものを×とした。
2)画像の乾燥性
印字後の画像に一定条件で濾紙を押しつけ、インクが濾紙に転写しなくなるまでの時間を測定した。いずれの記録紙でも10秒以内で乾燥した場合に○と判定した。
3)連続印字時の信頼性
テスト画像1000枚を連続印字した場合、非噴射ノズルが発生しなかったものを○、発生して画像に欠陥が生じたものを×とした。
4)乾燥目詰まり性評価
ピエゾ型ヘッドを用いたインクジェットプリンタIPSiOJET300(リコー社製)に評価用インクを入れ、インク吐出を確認した後、ノズル面のキャップをすることなく、室温にて30日間放置した。その後、画像を印字し、すべてのノズルからインクが吐出し、正常に印字できたものを○とした。インクが非吐出のノズルがあり、印字画像が乱れたものを×とした。
【0107】
以上の評価結果を表2に示す。なお、画素径及び画像濃度の値はEM900C(セイコーエプソン社製)を用いてマイペーパー紙に印字した値を代表として示した。また、その他の評価項目については各プリンタ、各記録紙における評価結果とも同様であった。
【表2】
Figure 0004789388
【0108】
表1に示すように、実施例1〜16では、インクの普通紙に対する吸収係数が、いずれも3ml/(m・(msec)1/2)以上であり、かつ同記録紙に対する接触角θ0が10°以上40°未満であった。これらのインクを用いて印字した結果、表2に示すように、ベタ画像濃度1.10〜1.50の高い画像濃度が得られ、両面印字性に優れ、画像滲みもなく、シャープな画像が得られた。また、画像の乾燥性も良好であることから、速やかな定着が可能であるという顕著な効果が得られた。更には、連続印字時の信頼性も高く、乾燥による目詰まりもないことから、経時においても高い信頼性が得られることがわかった。
一方、比較例1〜3に示すように、吸収係数が3ml/(m・(msec)1/2)未満であったり、接触角θ0が40°以上となる場合には、画像濃度が低く、画像の乾燥速度も遅かった。また、比較例4〜5に示すように、吸収係数が3ml/(m・(msec)1/2)以上であり、かつ同記録紙に対する接触角θ0が10°以上40°未満であっても、着色剤含有量及び粘度が低く、接触1秒後の接触角θ1が θ1<(1/2)*θ0 となる場合には、乾燥速度は十分であるものの、両面印字性、画像滲みが劣ることがわかった。
【0109】
【発明の効果】
以上説明してきたように、水と着色剤と水溶性有機溶剤を必須成分とし、着色剤の含有量が6wt%以上で、普通紙に対する吸収係数が3ml/(m・(msec)1/2)であり、かつ接触角θ0が10°以上40°未満である本発明のインクジェット用インクは、高速印字性に優れ、吐出安定性や保存安定性に優れ、かつ良好な色調、高い画像濃度、文字、画像の周辺部分にフェザリングの生じない鮮鋭度の高い画像、異なる色間の境界にじみ(カラーブリード)のない画像、両面印刷にも耐えうる裏抜けの少ない画像を与えることができる。
上記の効果は、普通紙に対する接触角θ0が10°以上40°未満で、かつ、接触1秒後の接触角θ1がθ1>(1/2)*θ0 である本発明のインクジェット用インクによっても同様に得られる。
【0110】
また、上記の物性を有するインクジェット用インクが、特定の湿潤剤及びインクの浸透性を付与する特定の多価アルコールを含むことで、25℃における粘度が5mPa・sec以上と高粘度でありながら、上記のような高い吸収係数と低い接触角とを両立させることが可能となる。これにより、インクドット画像が大きく広がり、かつフェザリングが低減し、更に、紙面上で着色剤が凝集するため従来に比べて裏抜けが格段に少なくなり、両面印字が可能となる。また、ヘッド部材への濡れ性がよくなり、インク組成物気泡排出性の向上、周波数応答性の向上によって高速印字性、インク吐出安定性が格段に向上する。
このように、本発明のインクジェット用インクにより、特別の表面処理がされていない普通紙に対しても、インクジェット専用のコート紙並みの印字品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット用インクを普通紙に滴下したときのインク滴を模式的に示す図である。
【図2】 普通紙に対する接触角θ0が40°以上であるインク滴を模式的に示す図である。
【図3】 普通紙に対する接触角θ0が10°未満であるインク滴を模式的に示す図である。
【図4】 θ1が(1/2)・θ0よりも小さくなるインク滴を模式的に示す図である。
【図5】 シリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図である。
【図6】 インクカートリッジの外観斜視図である。
【図7】 インクカートリッジの正断面図である。
【図8】 記録液収容部と、インク液滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録ユニットの構成例を示す図である。
【符号の説明】
5 キャリッジユニット
6 ヘッド
7 インクカートリッジ
8 主走査モータ
9 駆動プーリ
10 従動プーリ
11 タイミングベルト
15 搬送ローラ
16 用紙
17 副走査モータ
18,19 ギヤ
21 信頼性維持回復機構(サブシステム)
30 記録ユニット
31 電極
32 ノズル
42 インク吸収体
45 インク供給口[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention is suitable for recording using plain paper., Ink jet recording method, ink cartridge, ink jet recording apparatus, ink jet recorded matterAbout.
[0002]
[Prior art]
  The ink jet recording system is attracting attention because it is easy to increase the speed, color, and density of recording, and a recording apparatus that employs the ink jet recording system is also widespread.
  Coated paper type paper has been used exclusively as recording paper applied to such an ink jet recording system. By using the dedicated recording paper, for example, a high image quality that is equivalent to that of a conventional silver salt photograph has been achieved, and in recent years it has been widely spread to individual users.
[0003]
  On the other hand, in the business field, monochrome images and business color images are often recorded, and electrophotographic copying machines and printers are already widely used. In recent years, in addition to the increase in coloration of business documents, the price of the above-described ink jet printer has drastically decreased, and therefore, ink jet printers tend to gradually spread in offices.
  However, in the business field, priority is given to high-speed printability and cost reduction rather than photographic image quality, and the high cost of dedicated recording paper has greatly hindered the spread. In other words, in an office coexisting with an electrophotographic copier, etc., the complexity of managing separately from plain paper (PPC paper) used exclusively also helps, and the suitability of inkjet for plain paper that is highly available and low in price. An excellent recording method is desired.
[0004]
  In recent years, the number of printed materials has been increasing due to the spread of printers and the like, while active efforts are being made to reduce paper consumption from the viewpoint of resource saving. In offices, the need to reduce paper consumption is increasing due to double-sided printing. As recording paper used in the office, the basis weight is 100 g / m2The above thick ones are rarely used, and 50 to 100 g / m2Since most of the recording paper is used, the back-through of the image printed on the back side in double-sided printing has become more important than ever. In this respect, the electrophotographic method is more advantageous, and many problems remain for full-scale popularization of inkjet printers in offices.
[0005]
  The problems when recording on plain paper with the currently popular inkjet printers are summarized as follows. (1) Poor absorptivity of water-based ink, and when a large amount of ink is applied, drying and fixing of the ink are slow. May damage the image). (2) When water-based ink is absorbed in the paper layer, bleeding occurs along the fibers constituting the paper, so that the outer peripheral shape of the ink dots or the image is irregularly shaped such as jagged, so-called feathering Occurs and clear characters and recorded images cannot be obtained. (3) Since it does not have a special configuration for fixing a water-soluble colorant such as a dye used in water-based ink, the recorded image has insufficient weather resistance and water resistance.
  As a means for solving the problem (1), it is effective to increase the ink absorption speed with respect to plain paper. However, since the ink penetrates into the inside of the paper, the image density decreases. As a result, there is a problem in that the back-through density becomes high and the double-sided printability is lowered.
  Regarding (2), for example, as described in JP-A-7-133453, the contact angle of ink with plain paper is improved by setting it to 50 ° to 130 °. The drying speed is slow and is not suitable for high-speed printing.
  Regarding (3), it has been studied to use pigments instead of water-soluble dyes. In this case, there is a problem of injection stability such as clogging of the nozzle.
  As described above, although means for improving each problem is known, a technique for satisfying these simultaneously is not sufficient.
[0006]
  As an attempt to appropriately control the permeability to plain paper to balance drying and feathering, Japanese Patent Laid-Open No. 6-136307 discloses a recording medium having a contact angle of 30 ° to 60 ° with respect to plain paper. Ink is disclosed, and further, Japanese Patent Laid-Open No. 6-136308 discloses that the forward tension with respect to plain paper is 5dyn / cmBy doing so, both drying speed and bleeding improvement are achieved. Like these techniques, it has become possible to balance drying and bleeding by controlling the characteristics of ink with respect to plain paper.
  However, with the technique described in the above publication, an image that is almost satisfactory at the image quality requirement level at that time can be obtained, but the image quality level recently required (for example, a solid image density of 1.3 or more) is achieved. Turned out not to reach. The cause is considered to be that the ink penetrates into the inside of the paper, and that the balance between the drying property and the image density has reached the limit in the dye used as the colorant. Furthermore, the technique described in the above publication does not overcome the above-mentioned drawback (3) because a dye is used.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
  In view of the above problems, the present invention has been made in order to improve the image quality over the prior art and achieve a high image density with higher-speed printing. That is, the object of the present invention is to obtain a print quality equivalent to that of coated paper dedicated to inkjet even on plain paper that has not been subjected to a special surface treatment. In particular, even when printing at high speed, ejection stability and storage stability are achieved. (1) good color tone, (2) high image density, (3) characters, images with high sharpness that do not cause feathering in the periphery of the image, and (4) blurring between different colors ( (No color bleed), (5) Image with little show-through that can withstand double-sided printing (6) Ink-jet ink capable of providing image fastness such as water resistance and light resistance, and ink-jet recording method It is to be.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems, the present inventor has made it necessary to obtain a sufficiently high image density with a relatively small amount of ink, and a colorant that does not lower the image density even when the ink spreads on the recording paper. In consideration of the density of the ink, the ink for inkjet was designed by appropriately adjusting the permeability to plain paper, and the present invention was completed.
[0009]
  The inkjet ink of the present invention isWater, colorant and water-soluble organic solventAnd the polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as essential components, the polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms is 2-ethyl-1,3-hexane. Diol or 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol, the colorant content is 6 wt% or more, and the absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m 2 ・ (Msec) 1/2 ) And the contact angle θ when measured with an automatic contact angle meter for the plain paper. 0 Is 10 ° or more and less than 40 °.
  In addition, the inkjet ink of the present invention further includes a contact angle θ after 1 second when the inkjet ink is ejected onto plain paper. 1 And contact angle θ 0 Is the relationship θ 1 > (1/2) ・ θ 0 soIt is expressed.
  The ink-jet ink of the present invention further includesSaidInkjet inkThe viscosity at 25 ° C. is 5 mPa · sec or more and 20 mPa · sec or less, and the surface tension at 25 ° C. is 40dyn / cmLess thanIs.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe colorant has a weight average particle diameter of 50 nm to 200 nm and a content of 6 wt% to 20 wt%.It is.
[0010]
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe water-soluble organic solvent is glycerin, 1,3-butanediol, triethylene glycol, 1,6-hexanediol, propylene glycol, 1,5-pentanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, trimethylolpropane, and trimethylol. Contains at least one selected from the group consisting of ethane as a wetting agent, and further contains a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atomsDo.
  The ink-jet ink of the present invention further includesWhen the content of the wetting agent is 10 wt% or more and 50 wt% or lessis there.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe content of the wetting agent is 2.0 or more and 6.0 or less by weight ratio to the colorant.The
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe content of the wetting agent is 3.0 to 5.0 by weight ratio to the colorant.is there.
[0011]
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe water-soluble organic solvent is at least one selected from the group consisting of 1,5-pentanediol, 1,7-heptanediol, and 1,8-octanediol.Including.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe water-soluble organic solvent is ethylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, tripropylene glycol, 2,3-butanediol, 1,4-butanediol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, 2 -At least one selected from the group consisting of methyl-2,4-pentanediol, 1,2,4-butanetriol, 1,2,6-hexanetriol, thiodiglycol and pentaerythritolIncluding.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe water-soluble organic solvent is a lactamIncluding.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe lactam is at least one selected from the group consisting of 2-pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone, and ε-caprolactam.Including.
[0012]
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe urea according to any one of claims 1 to 13, which contains ureas or saccharides.Inkjet inkIt is.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe urea is one kind selected from the group consisting of urea, thiourea, and 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone.Including.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe sugar is at least one selected from the group consisting of maltose, sorbitol, gluconolactone, and maltose.Including.
  The ink-jet ink of the present invention further includesViscosity at 25 ° C of 8 mPa · sec or more and 20 mPa · secIt is as follows.
[0013]
  The ink-jet ink of the present invention further includesAnionic or nonionic surfactantcontains.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe anionic or nonionic surfactant is at least selected from the group consisting of compounds represented by the following general formulas (I), (II), (III), (IV), (V), (VI) One kindIncluding.
Embedded image
Figure 0004789388
[0014]
Embedded image
Figure 0004789388
[0015]
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[0016]
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[0017]
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Figure 0004789388
[0018]
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Figure 0004789388
[0019]
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe content of the anionic or nonionic surfactant is 0.1 wt% to 5 wt%It is.
  The ink-jet ink of the present invention further includesThe surface tension at 25 ° C is 35dyn / cmInis there.
[0020]
  In the inkjet recording method of the present invention, energy is imparted to an inkjet ink containing water, a colorant, a water-soluble organic solvent, and a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as essential components. In the ink jet recording method for performing recording by discharging the ink for ink jet, the ink for ink jet is a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms, 2-ethyl-1,3-hexanediol or 2 , 2,4-trimethyl-1,3-pentanediol, the colorant content is 6 wt% or more, and the absorption coefficient when discharged onto plain paper is 3 ml / (m 2 ・ (Msec) 1/2 ) Contact angle θ when measured with an automatic contact angle meter 0 Is 10 ° or more and less than 40 °.
  The inkjet recording method of the present invention further includes a contact angle θ after 1 second when the inkjet ink is ejected onto plain paper. 1 And contact angle θ 0 Is the relationship θ 1 > (1/2) ・ θ 0 It is represented by
[0021]
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The recording paper used has a basis weight of 50 g / m.2100 g / m or more2The following plain paperIt is.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:SaidInkjet inkInk ejection by applying thermal energy toI do.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:SaidInkjet inkInk ejection by applying mechanical energy toI do.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:Recording is performed under one-pass printing conditions in which the volume (Mj) of one ink droplet is 2 pl or more and 35 pl or less, the frequency is 1 kHz or more, and the resolution is 300 dpi or more.Do.
[0022]
  The inkjet recording method of the present invention further includes:SaidInkjet inkHowever, the viscosity at 25 ° C. is 5 mPa · sec or more and 20 mPa · sec or less, and the surface tension at 25 ° C. is 40dyn / cmLess thanIt is.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:SaidInkjet inkHowever, the colorant has a weight average particle diameter of 50 nm to 200 nm and a content of 6 wt% to 20 wt%.It is.
[0023]
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The water-soluble organic solvent is glycerin, 1,3-butanediol, triethylene glycol, 1,6-hexanediol, propylene glycol, 1,5-pentanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, trimethylolpropane, and trimethylol. Contains at least one selected from the group consisting of ethane as a wetting agent, and further contains a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atomsTo do.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The content of the wetting agent is 10 wt% to 50 wt%It is.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The content of the wetting agent is 2.0 or more and 6.0 or less in a weight ratio with respect to the colorant.It is.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The content of the wetting agent is 3.0 or more and 5.0 or less by weight ratio to the colorant.It is.
[0024]
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The water-soluble organic solvent is at least one selected from the group consisting of 1,5-pentanediol, 1,7-heptanediol, and 1,8-octanediol.including.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The water-soluble organic solvent is ethylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, tripropylene glycol, 2,3-butanediol, 1,4-butanediol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, 2 -At least one selected from the group consisting of methyl-2,4-pentanediol, 1,2,4-butanetriol, 1,2,6-hexanetriol, thiodiglycol, pentaerythritolincluding.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The water-soluble organic solvent is a lactamincluding.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The lactams are at least one selected from the group consisting of 2-pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone, and ε-caprolactam.including.
[0025]
  The inkjet recording method of the present invention further includes:SaidInkjet inkContains ureas or sugarsTo do.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The urea is one kind selected from the group consisting of urea, thiourea, and 1,3-dimethyl-2-imidazolidinoneincluding.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The saccharide is at least one selected from the group consisting of maltose, sorbitol, gluconolactone, and maltose.including.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:SaidInkjet inkHowever, the viscosity at 25 ° C. is 8 mPa · sec or more and 20 mPa · sec or less.It is.
[0026]
  The inkjet recording method of the present invention further includes:SaidInkjet inkAnionic or nonionic surfactantcontains.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The anionic or nonionic surfactant is at least selected from the group consisting of compounds represented by the following general formulas (I), (II), (III), (IV), (V), (VI) One kindIncluding.
Embedded image
Figure 0004789388
[0027]
Embedded image
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[0028]
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[0030]
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Figure 0004789388
[0031]
Embedded image
Figure 0004789388
[0032]
  The inkjet recording method of the present invention further includes:The content of the anionic or nonionic surfactant is 0.1 wt% to 5 wt%It is.
  The inkjet recording method of the present invention further includes:SaidInkjet inkHowever, the surface tension at 25 ° C. is 35dyn / cmLess thanIt is.
[0033]
  The ink cartridge of the present invention is an ink cartridge containing ink for ink containing water, a colorant, a water-soluble organic solvent, and a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as essential components. The polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms is 2-ethyl-1,3-hexanediol or 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol, and contains the colorant The amount is 6 wt% or more and the absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m 2 ・ (Msec) 1/2 ) And the contact angle θ when measured with an automatic contact angle meter for the plain paper. 0 Is 10 ° or more and less than 40 °.
  MaThe ink cartridge of the present invention further has a contact angle θ after 1 second when the ink-jet ink is ejected onto plain paper. 1 And contact angle θ 0 Is the relationship θ 1 > (1/2) ・ θ 0 The inkjet ink represented by this is accommodated.
[0034]
  The ink jet recording apparatus of the present invention includes an ink jet ink containing a transport unit for transporting recording paper, water, a colorant, a water-soluble organic solvent, and a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as essential components. In an inkjet recording apparatus that has an attachment portion that attaches to a recording paper and forms an image on the recording paper,
In the inkjet ink, the polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms is 2-ethyl-1,3-hexanediol or 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol, The colorant content is 6 wt% or more and the absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m 2 ・ (Msec) 1/2 ) And the contact angle θ when measured with an automatic contact angle meter for the plain paper. 0 Is 10 ° or more and less than 40 °.
  The ink jet recording apparatus of the present invention further includes a contact angle θ after 1 second when the ink jet ink ejects the ink jet ink onto plain paper. 1 And contact angle θ 0 Is the relationship θ 1 > (1/2) ・ θ 0 It is represented by
  The inkjet recorded matter of the present invention isIt is produced by the ink jet recording method.
[0035]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Embodiments of the present invention will be described below.
  The inkjet ink of the present invention contains water, a colorant, and a water-soluble organic solvent as essential components, and contains 6% by weight or more of a colorant. In order to obtain a sufficiently high image density with a small amount of ink and to prevent an extreme decrease in image density even when the ink spreads on plain paper, the content of the colorant is set to 6 wt% or more.
[0036]
  In addition, the inkjet ink of the present invention has an absorption coefficient of 3 ml / (m for plain paper as measured by a dynamic scanning liquid absorber.2・ (Msec)1/2) And the contact angle θ with respect to plain paper0Is 10 ° or more and less than 40 °.
  Here, the dynamic scanning liquid absorption measurement is described in the document "Development and application of a dynamic scanning liquid absorption meter" (Paper and Pulp Technology Association 48 (5), p88 (1994), Kusakara). It is performed using the apparatus and method. The slope of the straight line portion that can be approximated from the obtained measurement plot is expressed as J. TAPPI paper pulp test method no. The absorption coefficient is defined by 51-87 “Testing method for liquid absorbency of paper and paperboard (Bristow method)”. The larger the absorption coefficient, the faster the ink penetrates into the recording paper.
  The absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m2・ (Msec)1/2), The ink remains for a relatively long time after adhering to the paper surface, and when the next recording paper is recorded and overlapped, the image is disturbed, so that high-speed printability cannot be achieved. Therefore, in order to obtain an ink having high-speed printability on plain paper, the ink-jet ink of the present invention is 3 ml / (m2・ (Msec)1/2) It shall have the above absorption coefficient.
[0037]
  The contact angle is measured by observing the state when one drop of ink is dropped on plain paper from the horizontal direction. For example, an automatic contact angle meter (manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd.) is used. Can be measured. In the inkjet ink of the present invention, the contact angle θ immediately after dropping0Is 10 ° or more and less than 40 °. FIG. 1 is a diagram schematically showing ink droplets when the ink-jet ink of the present invention is dropped on plain paper. Contact angle θ for plain paper0By controlling the angle from 10 ° to less than 40 °, the dot size of the image formed by the ink droplet is about 1.5 to 5 times the diameter of the ink droplet, and the shape can be made relatively close to a circle.
  Meanwhile, contact angle θ0If the angle is 40 ° or more, the spread of ink droplets adhering to plain paper is not sufficient, and a high image density cannot be obtained, or a large amount of ink needs to be adhered to obtain the image density, and the drying time Delays or causes problems such as cockling. Further, FIG. 2 shows a contact angle θ with respect to plain paper.0It is a figure which shows typically the ink drop which is 40 degrees or more. Since the surface of the plain paper is in a state where the pulp fiber is exposed, the ink absorption becomes non-uniform, and as shown in FIG. 2, the ink droplets accumulate without spreading on the paper surface, and after a certain period of time, the capillary force Or concentrated in a weak part of the fiber microscopically. As a result, the ink may partially penetrate the back side of the plain paper, and the back-through density of the image becomes high, and the double-sided printability is deteriorated.
  FIG. 3 shows the contact angle θ0It is a figure which shows typically the ink drop which is less than 10 degrees. Contact angle θ0If the angle is less than 10 °, the ink spreads more than necessary on the paper surface, and the colorant particles also move along the fibers of the plain paper, resulting in feathering. Or the outline of the image is blurred. Further, when the ink penetrates into the paper, the image density is lowered, and the back-through density is also increased, thereby reducing the double-sided printability.
[0038]
  In addition, the inkjet ink of the present invention has a contact angle θ with plain paper.0Is 10 ° or more and less than 40 °, and contact angle θ after 1 second of contact1And θ0Is the relationship θ1> (1/2) ・ θ0It shall be represented by
  In Japanese Patent Laid-Open No. 2000-144028, a value obtained by dividing the amount of change in the dynamic contact angle from the start of measurement to 10 seconds by the measurement time (10 seconds) is defined as the time change rate, and the value is 0.5-3. Although ink at 5 ° / second is disclosed, the ink-jet ink of the present invention has greatly improved absorbability to plain paper in order to improve high-speed printability, and the ink is dropped onto the paper surface. Such a measurement is not suitable because the change with time of the contact angle over time is large. Therefore, in the present invention, the state when the ink droplet (about 5 μL) is gently dropped on the plain paper from the needle is photographed with a high-speed camera, and the time variation of the contact angle is analyzed by analyzing the image of the ink droplet with the time variation. Was measured.
  As described above, the contact angle θ after 1 second of contact1And θ0Is the relationship θ1> (1/2) ・ θ0In the case of satisfying the above conditions, the image density and the ink drying speed are appropriate, and there is little back-through of the image and the double-sided printing property is excellent.
  On the other hand, FIG.1Is (1/2) · θ0It is a figure which shows typically the ink droplet which becomes smaller than this. As shown in FIG. 4, the ink spreads excessively and causes bleeding, not only lowering the image density but also increasing the back-through of the image, thereby reducing the double-sided printability.
  According to the experiment by the present inventor, it is impossible to measure an accurate contact angle due to the spread of ink from the back surface (front surface) of the recording paper after about 2 seconds after ink contact, but after 1 second. Contact angle θ1Has been confirmed to accurately reflect the mutual physical properties of ink and recording paper.
[0039]
  As described above, the absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m2・ (Msec)1/2) And the contact angle θ with respect to plain paper0Is 10 ° or more and less than 40 °, and contact angle θ after 1 second of contact1Is θ1> (1/2) ・ θ0Ink-jet inks that satisfy this requirement at the same time are more preferable because the image density is higher and a clear image without bleeding can be obtained, the back-through of the image is remarkably reduced, and the double-sided printability is excellent. .
[0040]
  The ink-jet ink of the present invention has a viscosity at 25 ° C. of 5 mPa · sec to 20 mPa · sec and a surface tension of 40dyn / cmThe following is preferable. As described above, by using the ink having a high viscosity and a low surface tension, the printing quality can be remarkably improved. The low-viscosity ink of about 3 mPa · sec that has been used in conventional inkjet printers has a strong tendency to flow and spread along the fibers of plain paper when landed on plain paper. In contrast, the feathering phenomenon occurs in the shape of the ink, whereas the ink having a viscosity of 5 mPa · sec or more and 20 mPa · sec or less according to the present invention can suppress the phenomenon that the ink flows along the fiber of the plain paper. More preferably, the ink is a high-viscosity ink having a viscosity of 8 mPa · sec or more, and since the spreading force is dominant due to the affinity with the plain paper surface, feathering is almost eliminated. A high viscosity of 20 mPa · sec or more is not preferable because the ink ejection from the nozzle becomes unstable or the permeability to plain paper decreases and the image fixability decreases.
  The surface tension of the ink at 25 ° C. is 40dyn / cmBy making the following, the wetness of the ink to the head member is improved, so that the frequency response is improved even with a high viscosity ink of, for example, 8 mPa · sec or more, and the ejection stability can be remarkably improved.
[0041]
  The inkjet ink having the above characteristics has the following configuration. That is, the essential components are a colorant for recording as a visible image, a water-soluble organic solvent as a wetting agent for preventing drying, an organic solvent for imparting moderate viscosity and permeability to plain paper, and water. Further, as necessary, it includes a property control agent, a surfactant, a resin emulsion, a preservative, a pH adjuster and the like as additives.
[0042]
  Hereinafter, each component of the inkjet ink of the present invention will be described.
Colorant
  The colorant used in the present invention may be any of various dyes and pigments, but a pigment is preferably used in terms of image fastness. With respect to the pigment, inorganic pigments and organic pigments can be used without any particular limitation. As the inorganic pigment, in addition to titanium oxide and iron oxide, carbon black produced by a known method such as a contact method, a furnace method, or a thermal method can be used. Organic pigments include azo pigments (including azo lakes, insoluble azo pigments, condensed azo pigments, chelate azo pigments), polycyclic pigments (for example, phthalocyanine pigments, perylene pigments, perinone pigments, anthraquinone pigments, quinacridone pigments). , Dioxazine pigments, thioindigo pigments, isoindolinone pigments, quinofullerone pigments, etc.), dye chelates (for example, basic dye type chelates, acidic dye type chelates), nitro pigments, nitroso pigments, aniline black, and the like.
  Specific examples of the colorant preferably used in the present invention include the following.
  For black, carbon black (CI Pigment Black 7) such as furnace black, lamp black, acetylene black, channel black, or metals such as copper, iron (CI Pigment Black 11), titanium oxide, aniline black (CI And organic pigments such as CI Pigment Black 1).
  Further, for color use, CI pigment yellow 1 (fast yellow G), 3, 12 (disazo yellow AAA), 13, 14, 17, 24, 34, 35, 37, 42 (yellow iron oxide), 53, 55 81, 83 (Disazo Yellow HR), 95, 97, 98, 100, 101, 104, 408, 109, 110, 117, 120, 138, 153, CI Pigment Orange 5, 13, 16, 17, 36, 43 51, CI Pigment Red 1, 2, 3, 5, 17, 22 (Brilliant First Scarlet), 23, 31, 38, 48: 2 (Permanent Red 2B (Ba)), 48: 2 (Permanent Red 2B ( Ca)), 48: 3 (permanent red 2B (Sr)), 48: 4 (permanent red 2B (Mn)), 49: 1, 52: 2, 53: 1, 57: (Brilliant Carmine 6B), 60: 1, 63: 1, 63: 2, 64: 1, 81 (Rhodamine 6G Lake), 83, 88, 101 (Bengara), 104, 105, 106, 108 (Cadmium Red), 112, 114, 122 (quinacridone magenta), 123, 146, 149, 166, 168, 170, 172, 177, 178, 179, 185, 190, 193, 209, 219, CI pigment violet 1 (rhodamine lake), 3 5: 1, 16, 19, 23, 38, CI pigment blue 1, 2, 15 (phthalocyanine blue R), 15: 1, 15: 2, 15: 3 (phthalocyanine blue E), 16, 17: 1, 56, 60, 63, CI pigment green 1, 4, 7, 8, 10, 17, 18, 36, and the like.
  According to a preferred embodiment of the present invention, among the above colorants, those having a good affinity for water are preferably used.
[0043]
  The weight average particle diameter of the colorant is preferably 50 nm or more and 500 nm or less, and more preferably 200 nm or less. When the weight average particle diameter exceeds 500 nm, the image fixability is inferior. Further, when the weight average particle diameter is less than 50 nm, the ink viscosity becomes high and nozzle clogging is likely to occur. When the weight average particle diameter of the colorant is within the above range, an image having high image density and excellent fixability can be obtained.
  Further, the content of the colorant is preferably 6 wt% or more and 20 wt% or less, more preferably 8 wt% or more. In order not to cause an extreme decrease in image density even when ink penetrates into plain paper, it is set as 6 wt% or more as described above, but by setting it as 8 wt% or more, sufficient image density can be ensured. Can get to. On the other hand, when the content of the colorant is increased, the viscosity of the ink is increased and nozzle clogging is likely to occur. Therefore, the content is preferably 20 wt% or less.
[0044]
  In order to improve the dispersibility in water and water-soluble organic solvents, the above colorant is a self-dispersing type in which a hydrophilic group is directly introduced into the colorant, and a dispersion in which a polymer or a surfactant is adsorbed on the surface as a dispersant. It is used in the form of an agent dispersion type or a microcapsule type in which a colorant is embedded in a resin.
[0045]
  As the self-dispersing type, a colorant having an ionic hydrophilic group is preferable, and an anionically charged one and a cationically charged one are suitable.
  Examples of the hydrophilic group bonded to the surface of the anionically charged colorant include -COOM and -SO.3M, -PO3HM, -PO3M2, -SO2NH2, -SO2NHCOR (wherein M represents a hydrogen atom, an alkali metal, ammonium or organic ammonium, R has an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, a phenyl group which may have a substituent, or a substituent. Represents a naphthyl group which may be substituted). Among these, in particular, —COOM, —SO3Those in which M is bonded to the colorant surface are preferred.
  Examples of the alkali metal contained in “M” in the hydrophilic group include lithium, sodium, and potassium. Examples of the organic ammonium include mono to trimethyl ammonium, mono to triethyl ammonium, and mono to trimethanol. Ammonium is mentioned.
  As a method for obtaining an anionically charged colorant, for example, a method of oxidizing the colorant with sodium hypochlorite, a method of sulfonation, a method of reacting a diazonium salt, etc. can be used. The present invention is not limited to these.
[0046]
  Examples of the hydrophilic group bonded to the surface of the cationically charged colorant are preferably quaternary ammonium groups, and more preferably, quaternary ammonium groups having the structure shown below. In the method, one in which any of these is bonded to the surface of the colorant is preferably used.
[0047]
Embedded image
Figure 0004789388
[0048]
  As a method for obtaining a cationic self-dispersing colorant having a hydrophilic group as described above, for example,
Embedded image
Figure 0004789388
Examples of the method for bonding the N-ethylpyridyl group having the structure: include a method of treating a colorant with 3-amino-N-ethylpyridinium bromide, but the present invention is not limited to this.
[0049]
  In the present invention, the hydrophilic group as described above may be bonded to the surface of the colorant via another atomic group. Examples of other atomic groups include an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, a phenyl group which may have a substituent, or a naphthyl group which may have a substituent. Specific examples of the case where the hydrophilic group described above is bonded to the surface of the colorant via another atomic group include, for example, -C2H4COOM, -PhSO3M, -C5H10NH3 +Of course, the present invention is not limited to these.
[0050]
  Next, examples of the dispersion for preparing the dispersant-dispersed colorant include the following. Polyacrylic acid, polymethacrylic acid, acrylic acid-acrylonitrile copolymer, vinyl acetate-acrylic acid ester copolymer, acrylic acid-acrylic acid alkyl ester copolymer, styrene-acrylic acid copolymer, styrene-methacrylic acid copolymer Polymer, styrene-acrylic acid-alkyl acrylate ester copolymer, styrene-methacrylic acid-alkyl acrylate copolymer, styrene-α-methylstyrene-acrylic acid copolymer, styrene-α-methylstyrene-acrylic Acid copolymer-alkyl acrylate ester copolymer, styrene-maleic acid copolymer, vinyl naphthalene-maleic acid copolymer, vinyl acetate-ethylene copolymer, vinyl acetate-fatty acid vinyl ethylene copolymer, vinyl acetate -Maleate ester copolymer, vinyl acetate- Examples include crotonic acid copolymers and vinyl acetate-acrylic acid copolymers.
  According to a preferred embodiment of the present invention, these copolymers preferably have a weight average molecular weight of 3,000 to 50,000, more preferably 5,000 to 30,000, most preferably 7,000 to 7,000. 15,000. The amount of the dispersant added is within a range in which the colorant is stably dispersed and the other effects of the present invention are not lost, and the ratio of the colorant to the dispersant is in the range of 1: 0.06 to 1: 3. Is more preferable, and a range of 1: 0.125 to 1: 3 is more preferable.
[0051]
  As another method for dispersing the colorant, the colorant may be included in the resin particles as microcapsules so that it can be dispersed in water. The encapsulation method can be prepared by a known microencapsulation method such as a coacervation method or a phase separation method. For example, JP-A-1-170672, JP-A-5-3944, and JP-A-6-313141. The method described in the gazette etc. can be used.
[0052]
Water-soluble organic solvent
  The ink-jet ink of the present invention uses water as a liquid medium, but contains a water-soluble organic solvent as an essential component as a wetting agent for preventing the ink from drying. The use of the water-soluble organic solvent also serves the purpose of making the ink have desired physical properties and improving the dissolution stability of the colorant. In addition, in the present invention, the selection of the water-soluble organic solvent is important particularly in the sense of exerting the function of controlling the contact angle and permeability with respect to plain paper.
  Specific examples of the water-soluble organic solvent as the wetting agent include the following. It is desirable to use a mixture of a plurality of these water-soluble organic solvents as appropriate. Ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, tripropylene glycol, tetraethylene glycol, hexylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, 1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol, glycerin, Polyhydric alcohols such as 1,2,6-hexanetriol, 1,2,4-butanetriol, 1,2,3-butanetriol, petriol; ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monomethyl ether , Diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, tetraethylene glycol monomethyl ether, Polyhydric alcohol alkyl ethers such as propylene glycol monoethyl ether; Polyhydric alcohol aryl ethers such as ethylene glycol monophenyl ether and ethylene glycol monobenzyl ether; 2-pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, N-hydroxyethyl Nitrogen-containing heterocyclic compounds such as 2-pyrrolidone, 1,3-dimethylimidazolidinone, ε-caprolactam, γ-butyrolactone; amides such as formamide, N-methylformamide, N, N-dimethylformamide; monoethanol Amines such as amine, diethanolamine, triethanolamine, monoethylamine, diethylamine, and triethylamine; sulfur-containing compounds such as dimethylsulfoxide, sulfolane, and thiodiethanol; propylene carbonate DOO, an ethylene carbonate.
[0053]
  Among these water-soluble organic solvents, glycerin, 1,3-butanediol, triethylene glycol, 1,6-hexanediol, propylene glycol, 1,5-pentanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, trimethylolpropane, Trimethylolethane is preferred. This is because these are particularly excellent in the dissolution stability of the colorant, and exhibit excellent effects in preventing poor jetting characteristics due to water evaporation.
[0054]
  The content of the wetting agent is preferably 10 wt% or more and 50 wt% or less. When the content of the wetting agent is less than 10 wt%, the ink cannot be sufficiently dried. Further, when the content of the wetting agent exceeds 50 wt%, the optimum viscosity of the ink cannot be obtained.
  Further, the preferable range of the content of the colorant is 6 wt% or more and 20 wt% or less as described above. For example, if the content of the wetting agent relative to the content of the colorant is not sufficient, the coloration is performed on the nozzle plate. The drying of the agent progresses, resulting in ejection failure. That is, since the ratio of the content of the colorant and the wetting agent has a great influence on the stability of ink ejection from the head, it is necessary to consider the ratio between the two. Therefore, the content of the wetting agent is preferably 2.0 or more and 6.0 or less, and more preferably 3.0 or more and 5.0 or less in terms of the weight ratio to the colorant. Ink within this range has very good drying, storage and reliability tests.
[0055]
Penetration agent
  The ink-jet ink of the present invention is characterized by containing a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as an organic solvent that imparts permeability to plain paper in addition to the wetting agent.
  It was found that when these organic solvents were added in an amount of 0.1 to 10.0 wt% with respect to the total weight of the ink for ink jet, the contact angle of the ink with respect to plain paper was remarkably lowered, and it was found to be an important material in the present invention. Further, it has been found that by adding a small amount of this to the ink, the wettability of the ink discharge head to the liquid chamber and the thermal element is remarkably improved, and discharge stability and frequency stability can be obtained.
  The polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms is preferably a partially water-soluble polyhydric alcohol or glycol ether having a solubility of 0.1 wt% or more and less than 4.5 wt% in water at 25 ° C. As particularly suitable organic solvents, 2-ethyl-1,3-hexanediol (solubility at 20 ° C .: 4.2 wt%), 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol (solubility at 25 ° C .: 2) 0.0 wt%). Since these organic solvents have extremely high permeability to plain paper, they are suitable materials for controlling the absorption coefficient or contact angle of the inkjet ink of the present invention for plain paper.
  In addition, the low solubility with respect to water can compensate for the solubility by combination with other organic solvents and surfactants. A combination of such materials makes it possible to produce a highly permeable inkjet ink.
[0056]
water
  The water used for the ink-jet ink of the present invention is preferably one having a small amount of impurities, particularly ionic substances, in order to prevent precipitation of particles and the like, and to have appropriate electrical insulation, pure water, ultrapure water, Distilled water, ion exchange water, or the like can be used.
[0057]
Property control agent
  The ink-jet ink of the present invention preferably contains ureas or saccharides as a property control agent. Since urine or sugar has strong affinity with water, it has an effect of preventing evaporation of water contained in the ink. The inkjet ink according to the present invention has a high colorant content of 6 wt% or more, and therefore, by adding ureas or sugars, drying of the ink is suppressed and nozzle clogging is effectively prevented from occurring. .
  Preferred compounds as ureas are urea, thiourea, and 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone. These compounds are particularly effective in preventing nozzle clogging.
  Examples of saccharides include monosaccharides, disaccharides, oligosaccharides (including trisaccharides and tetrasaccharides), and polysaccharides. These sugars may use derivatives. Derivatives include reducing sugars (for example, sugar alcohols (general formula: HOCH2(CHOH)nCH2OH However, n represents the integer of 2-5. )), Oxidized sugars (eg, aldonic acid, uronic acid, etc.), amino acids, thioic acids and the like.
  Preferred compounds of saccharides are maltose, sorbitol, gluconolactone, and maltose. These compounds are particularly effective in preventing nozzle clogging.
[0058]
Surfactant
  By adding a surfactant to the ink jet ink of the present invention, wettability to plain paper can be further improved. In particular, anionic or nonionic surfactants are suitable for improving the ink properties for plain paper. Examples where the compounds represented by the general formulas (I) and (II) are suitable as anionic surfactants, and compounds represented by the general formulas (III) to (VI) are nonionic surfactants. It is an example suitable as an agent. These compounds can be used alone or in combination.
  A polyoxyethylene alkyl ether acetate represented by the general formula (I) or a dialkylsulfosuccinic acid having a branched alkyl chain having 5 to 7 carbon chains represented by the general formula (II) is an ink for plain paper. Improves the properties and further improves the solubility and dispersion stability of the colorant. Moreover, the outstanding melt stability can be acquired by making M of general formula (I) and (II) into lithium ion, a quaternary ammonium, and a quaternary phosphonium.
  In addition, polyoxyethylene alkylphenyl ether represented by general formula (III), polyoxyethylene alkyl ether represented by general formula (IV), polyoxyethylene-polyoxypropylene alkyl represented by general formula (V) By using ether, or polyoxypropylene-polyoxyethylene alkyl ether, and an acetylene glycol compound represented by the general formula (VI), the ink permeability can be synergistically improved, so that the color boundary is blurred. Ink is reduced, and ink with less blur of characters can be obtained.
  The amount of the surfactant represented by the general formulas (I) to (VI) shown above is preferably 0.05 wt% or more and 10 wt% or less, and more preferably 0.1 wt% or more and 5 wt%. By setting it as the above range, it is possible to provide desired penetrability with respect to the ink characteristics required by the printer system. If the addition amount of the surfactant is less than 0.05 wt%, bleeding occurs at the boundary between the two-color overlapping portions in any case, and if it exceeds 10 wt%, the surfactant itself tends to precipitate at a low temperature. Causes unreliability.
[0059]
Resin emulsion
  The resin emulsion means an emulsion in which the continuous phase is water and the dispersed phase is the following resin component. Examples of the resin component in the dispersed phase include acrylic resins, vinyl acetate resins, styrene-butadiene resins, vinyl chloride resins, acrylic-styrene resins, butadiene resins, and styrene resins.
  According to a preferred embodiment of the present invention, the resin component is preferably a polymer having both a hydrophilic part and a hydrophobic part. The particle size of these resin components is not particularly limited as long as an emulsion is formed, but is preferably about 150 nm or less, more preferably about 5 to 100 nm.
  These resin emulsions can be obtained by mixing resin particles with water in some cases together with a surfactant or by a known polymerization method such as an emulsion polymerization method. For example, an acrylic resin or styrene-acrylic resin emulsion is prepared by mixing styrene and (meth) acrylic acid ester with water together with a water-soluble radical polymerization initiator such as potassium persulfate, and adding a surfactant as necessary. In addition, it can be obtained by polymerization in an inert gas atmosphere.
  The amount of the resin emulsion added is preferably 0.1 to 20 wt%, more preferably 1 to 10 wt% of the total weight of the resin component.
  The resin emulsion has the property of thickening and aggregating in the drying process after being attached to the recording paper, and has the effect of suppressing the penetration of the colorant and further promoting the fixing to the recording paper. Further, depending on the type of the resin emulsion, a film is formed on the recording paper, which has an effect of improving the abrasion resistance of the printed matter.
[0060]
Preservative
  As a preservative, sodium dehydroacetate, sodium sorbate, 2-pyridinethiol-1-oxide sodium, sodium benzoate, sodium pentachlorophenol, and the like can be used.
[0061]
pH adjuster
  As the pH adjuster, any substance can be used as long as the pH can be adjusted to 7 or more without adversely affecting the ink characteristics.
  Examples thereof include amines such as diethanolamine and triethanolamine, hydroxides of alkali metal elements such as lithium hydroxide, sodium hydroxide and potassium hydroxide, ammonium hydroxide, quaternary ammonium hydroxide, and quaternary phosphonium. Examples thereof include carbonates of alkali metals such as hydroxide, lithium carbonate, sodium carbonate, and potassium carbonate.
[0062]
Other additives
  Other additives include, for example, acidic sulfites, sodium thiosulfate, ammonium thiodiglycolate, diisopropylammonium nitrite, pentaerythritol tetranitrate, dicyclohexylammonium nitrite and the like as rust inhibitors.
  Further, depending on the purpose, a water-soluble ultraviolet absorber, a water-soluble infrared absorber and the like can be added.
[0063]
  Next, in the inkjet recording method of the present invention, energy is applied to an inkjet ink containing water, a colorant, and a water-soluble organic solvent as essential components, and the inkjet recording is performed by discharging the inkjet ink from the fine holes. The method has an absorption coefficient of 3 ml / (m when ink jet ink is ejected onto plain paper.2・ (Msec)1/2) And the contact angle θ at this time0Is a recording method in which the angle is 10 ° or more and less than 40 °. As described above, the absorption coefficient is measured by a dynamic scanning liquid absorber, and this value is 3 ml / (m2・ (Msec)1/2) If this is the case, high-speed printing can be achieved even on plain paper. Also, the contact angle θ0By setting the angle to 10 ° or more and less than 40 °, the dot size of the image formed by the ink droplet is about 1.5 to 5 times the diameter of the ink droplet, and the shape can be relatively close to a circle. A concentration is obtained. In addition, there is no back-through of the image and excellent double-sided printability. Meanwhile, contact angle θ0Is 40 ° or more, the ink droplets adhering to the plain paper are not sufficiently spread, and a high image density cannot be obtained. In addition, since the ink absorbability is non-uniform, the ink may partially penetrate the back side of the plain paper, increasing the back-through density of the image and lowering the double-sided printability. Contact angle θ0When the angle is less than 10 °, the ink spreads more than necessary on the paper surface, and the colorant particles also move along the fibers of the plain paper, causing feathering and blurring of the image outline. Arise. Further, when the ink penetrates into the paper, the image density is lowered, and the back-through density is also increased, thereby reducing the double-sided printability.
[0064]
  Also, contact angle θ when inkjet ink is ejected on plain paper0Is 10 ° or more and less than 40 °, and contact angle θ after 1 second of contact1And contact angle θ0The relationship between1> (1/2) ・ θ0  The same effect as described above can also be obtained by adopting the relationship represented by Contact angle θ after 1 second of contact1As described above, it can be measured by photographing the state of ink droplets gently dropped on plain paper with a high-speed camera and analyzing the image of the ink droplets with time. θ1Is (1/2) · θ0If it becomes smaller than that, the ink spreads excessively and causes bleeding, not only the image density is lowered, but also the back-through of the image is increased and the double-sided printability is lowered.
[0065]
  Since the inkjet recording method of the present invention is a method that can achieve high-speed printability, high image density, and good double-sided printability on plain paper as described above, it is generally used for electrophotographic copying machines in offices. The basis weight is 50g / m2100 g / m or more2The following PPC paper can be used. That is, a good image can be obtained with a low-priced recording paper without using a dedicated paper for ink-jet recording, so that the range of use such as use in an office of an ink-jet recording apparatus can be expanded.
[0066]
  Further, as a method for performing printing at higher speed, there is one-pass printing in which the recording head scans only once. In this case, a large amount of ink is ejected at one time, and the drying speed of the recorded image is reduced, or in order to prevent the drying speed from being lowered, by increasing the ink permeability, the image bleeding may increase this time. As a result, the image density is lowered. Therefore, by using the ink-jet ink of the present invention, such high-speed printing is also supported, there is no image bleeding, the image density is high, and the proper permeability of the ink to the recording paper allows the recorded image to be dried. Fast and good images can be provided. As one-pass printing conditions, it is particularly preferable that the volume (Mj) of one ink droplet is 2 pl or more and 35 pl or less, the frequency is 1 kHz or more, and the resolution is 300 dpi or more. Under such conditions, a high-quality image can be obtained.
[0067]
  The ink-jet ink suitably used in the ink-jet recording method of the present invention is as described above, and the description thereof is omitted here.
[0068]
  Next, examples in which the inkjet ink and inkjet recording method of the present invention are used in an ink cartridge and an inkjet recording apparatus will be described. The following is only one example of the configuration and does not limit the present invention.
  FIG. 5 is a schematic front view of a mechanism part of a serial type ink jet recording apparatus equipped with an ink cartridge having a recording liquid containing part containing ink jet ink of the present invention. The mechanism portion of this ink jet recording apparatus lays the main support guide rod 3 and the sub support guide rod 4 between the side plates 1 and 2 on both sides in a substantially horizontal positional relationship, and the main support guide rod 3 and the sub support guide. The carriage 4 is supported by the rod 4 so as to be slidable in the main scanning direction. The carriage unit 5 has four heads 6 for ejecting yellow (Y) ink, magenta (M) ink, cyan (C) ink, and black (Bk) ink, respectively, and an ejection surface (nozzle surface) 6a. The four ink cartridges 7y, 7m, 7c, and 7k, which are ink supply bodies for each color, are mounted downward and are provided on the upper side of the head 6 of the carriage unit 5 to supply ink to the four heads 6, respectively. Is installed in a replaceable manner.
[0069]
  The carriage unit 5 is connected to a timing belt 11 stretched between a driving pulley (drive timing pulley) 9 and a driven pulley (idler pulley) 10 that are rotated by a main scanning motor 8, and drives and controls the main scanning motor 8. Thus, the carriage 5, that is, the four heads 6 are moved in the main scanning direction.
  Further, sub frames 13 and 14 are erected on the bottom plate 12 connecting the side plates 1 and 2, and a conveying roller 15 for feeding the paper 16 in the sub scanning direction orthogonal to the main scanning direction is provided between the sub frames 13 and 14. Holds freely. A sub-scanning motor 17 is disposed on the side of the sub-frame 14, and a gear 18 fixed to the rotation shaft of the sub-scanning motor 17 and the transporting roller 15 in order to transmit the rotation of the sub-scanning motor 17 to the transporting roller 15. And a gear 19 fixed to the shaft.
[0070]
  Further, a reliability maintenance / recovery mechanism (hereinafter referred to as “subsystem”) 21 of the head 6 is disposed between the side plate 1 and the subframe 13. The sub-system 21 holds four cap means 22 for capping the ejection surface of each head 6 by a holder 23, and this holder 23 is held by a link member 24 so as to be swingable. When the carriage unit 5 comes into contact with the engaging portion 25 provided in the holder 23 by the movement of the carriage unit 5 in the main scanning direction, the holder 23 is lifted up according to the operation, and the ejection surface 6a of the ink jet head 6 is capped by the cap means 22. Capping. Further, when the carriage unit 5 moves to the printing area side, the holder 23 is lifted down according to the operation, and the cap means 22 is separated from the ejection surface 6 a of the ink jet head 6.
  The cap means 22 is connected to the suction pump 27 via the suction tube 26, forms an atmosphere opening port, and communicates with the atmosphere via the atmosphere opening tube and the atmosphere opening valve. The suction pump 27 discharges the sucked waste liquid to a waste liquid storage tank (not shown) through a drain tube or the like.
  Further, on the side of the holder 23, a wiper blade 28, which is a wiping means made of an elastic member such as a fiber member, a foam member, or rubber, for wiping the discharge surface 6a of the inkjet head 6 is attached to a blade arm 29. Reference numeral 29 is pivotally supported so that it can be swung by rotation of a cam that is rotated by a driving means (not shown).
[0071]
  Next, the ink cartridge will be described. 6 is an external perspective view of the ink cartridge, and FIG. 7 is a front sectional view of the ink cartridge. As shown in FIG. 7, the ink cartridge 7 includes an ink absorber 42 that absorbs ink of a required color in a cartridge main body 41. The cartridge body 41 is formed by adhering or welding an upper lid member 44 to an upper opening of a case 43 having a wide opening at the upper portion, and is made of, for example, a resin molded product. The ink absorber 42 is made of a porous material such as a urethane foam, and after being compressed and inserted into the cartridge body 41, the ink is absorbed.
  An ink supply port 45 for supplying ink to the recording head 6 is formed at the bottom of the case 43 of the cartridge body 41, and a seal ring 46 is fitted on the inner peripheral surface of the ink supply port 45. The upper lid member 44 has an air opening 47 formed therein.
  In the cartridge main body 41, the case 43 is compressed and deformed by the pressure applied to the wide side wall when the ink supply port 45 is closed and when the cartridge is handled during loading or transportation, or during vacuum packaging. In order to prevent internal ink from leaking, a cap member 50 is attached.
  Further, as shown in FIG. 6, the air opening 47 has an oxygen permeability of 100 ml / m.2The film-like sealing member 55 described above is adhered to the upper lid member 44 for sealing. The seal member 55 is sized to seal the plurality of grooves 48 formed around the air release port 47 as well as the atmosphere. In this way, the oxygen release rate of the atmosphere opening 47 is 100 ml / m.2By sealing with the sealing member 55 described above, the ink cartridge 7 is packaged in a reduced pressure state using a packaging member such as a non-permeable aluminum laminate film, and when the ink is filled or between the ink absorber 42 and the cartridge body 41. Even when the gas is dissolved in the ink due to the atmosphere in the space A (see FIG. 7) generated in the air, the air in the ink passes through the seal member 55 between the packaging member outside the cartridge main body 41 having a high degree of vacuum. The ink is discharged into the space and the degree of deaeration of the ink is improved.
[0072]
  FIG. 8 is a diagram illustrating a configuration example of a recording unit including a recording liquid storage unit that stores the inkjet ink of the present invention and a head unit for discharging ink droplets. The recording unit 30 is of a serial type, and the main part is composed of an inkjet head 6, an ink tank 41 that stores ink supplied to the inkjet head 6, and a lid member 44 that seals the inside of the ink tank 41. Composed. The inkjet head 6 is formed with a large number of nozzles 32 for ejecting ink. Ink is guided from the ink tank 41 to a common liquid chamber (not shown) via an ink supply pipe (not shown), and is ejected from the nozzle 32 in accordance with an electrical signal from the ink jet recording apparatus main body input from the electrode 31. The
  This type of recording unit has a structure suitable for a head of a type that can be manufactured at low cost, a head called a thermal method or a bubble method, which uses thermal energy as a driving power source. The ink-jet ink of the present invention is very suitable for recording methods such as a thermal method and a bubble method, which can provide ejection stability and frequency stability and has high safety.
[0073]
  Here, the serial type ink jet recording apparatus as described above has been described, but the ink jet ink and the recording method of the present invention have the same or several minutes as the target image resolution with an arbitrary arrangement of nozzles such as a staggered pattern. It is also possible to apply the present invention to an ink jet recording apparatus having a so-called line head that is accumulated at a density of about 1 and arranged more than the width of the recording paper.
  In addition, the ink jet recording apparatus here may be an apparatus having a complex function in combination with a fax machine, a scanner, a telephone, etc. as well as an output printer for a personal computer or a digital camera.
[0074]
  In addition, the ink-jet recorded matter produced by the above-described recording method using the ink-jet ink of the present invention is a very good image without image blur or color boundary blur, and has excellent water resistance and light resistance. It is. In particular, even when plain paper is used as the recording paper, it is possible to obtain a recorded matter with high image quality as described above.
[0075]
【Example】
  Hereinafter, examples embodying the present invention will be described.
  First, a specific example is given about the surface treatment for obtaining a self-dispersion type colorant.
<Preparation of self-dispersing carbon black dispersion a>
  Surface area is 130m2100 g of carbon black having a DBP oil absorption of 70 ml / 100 g and 34 g of p-amino-N-benzoic acid were mixed and dispersed in 750 g of water, and 16 g of nitric acid was added dropwise thereto and stirred at 70 ° C. After 5 minutes, a solution of 11 g of sodium nitrite dissolved in 50 g of water was added, and the mixture was further stirred for 1 hour. The resulting slurry was diluted 10 times, coarse particles were removed by centrifugation, pH was adjusted to pH 8-9 with diethanolamine, desalted and concentrated with an ultrafiltration membrane, and a carbon black dispersion having a colorant concentration of 15 wt% was obtained. Liquid. This was filtered with a polypropylene pore diameter 0.5 μm filter to obtain a carbon black dispersion a. The average particle size was 99 nm
[0076]
<Preparation of self-dispersing phthalocyanine pigment b (cyan)>
  20 g phthalocyanine blue (Pigment Blue 15: 3) was mixed with 4.0 g sulfanilic acid. This mixture was placed in a beaker in a 70 ° C. water bath. A solution consisting of 1.68 g sodium nitrite dissolved in 74.32 g distilled water was added to the beaker with rapid mixing to form a slurry. Hydrochloric acid was added to this solution and the pH of the slurry was adjusted to 2. The slurry was rapidly mixed at 70 ° C. for 1 hour using a magnetic stirrer and then dried in an oven at 70 ° C. The resulting material was dried, -C6H4SO3 Na+It was a modified colorant having a group.
  6 g of the surface-modified colorant was extracted with methanol in a Sockley extractor for 10 hours to remove any reaction by-products and re-dried. The obtained phthalocyanine pigment b was easily dispersed in an aqueous medium upon stirring.
[0077]
<Preparation of self-dispersing quinacridone pigment c (magenta)>
  A modified quinacridone pigment c was obtained by the same procedure as the above self-dispersing phthalocyanine blue pigment except that Hosta Palm Pink E pigment (Pigment Red 122) was used instead of phthalocyanine blue. The obtained quinacridone pigment c was easily dispersed in an aqueous medium upon stirring.
[0078]
<Preparation of self-dispersing yellow pigment d>
  A modified yellow pigment d was obtained by the same procedure as the above self-dispersing phthalocyanine blue pigment except that Pigment Yellow 74 was used instead of phthalocyanine blue. The obtained yellow pigment d was easily dispersed in an aqueous medium upon stirring.
[0079]
  Examples of the production of the ink-jet ink of the present invention and various tests using the ink will be described below, but the present invention is not limited thereto. In addition, the amount (%) of each component described in the examples is based on weight, and the amount of the commercially available colorant dispersion and the resin emulsion represents the amount of active ingredient (solid content).
[0080]
(Example 1)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with a 10% aqueous solution of lithium hydroxide. Then, it filtered with the membrane filter with an average hole diameter of 0.8 micrometer, and obtained the ink for inkjet.
  Self-dispersing carbon black dispersion a 10.0 wt%
  Dipropylene glycol 20.0wt%
  Glycerin 10.0wt%
  N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone 5.0wt%
  Surfactant (R in general formula (I)1= C12, m = 3) 2.0 wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Microgel E-1002 (Nippon Paint Co., Ltd.) 3.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0081]
(Example 2)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with sodium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Self-dispersing phthalocyanine pigment b 8.0 wt%
  Triethylene glycol 22.5wt%
  Glycerin 7.5wt%
  2-pyrrolidone 5.0wt%
  Surfactant (R in general formula (I)1= C12, m = 4) 2.0 wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Styrene-butyl methacrylate resin emulsion 3.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0082]
Example 3
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Self-dispersing quinacridone pigment c 13.0 wt%
  Propylene glycol 30.0wt%
  Glycerin 10.0wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Surfactant (R in general formula (I)1= C12, m = 5) 2.0 wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Styrene-octyl methacrylate resin emulsion 3.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0083]
(Example 4)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Self-dispersing yellow pigment d 10.0 wt%
  1,3-butanediol 22.5 wt%
  Glyceroline 7.5wt%
  2-pyrrolidone 5.0wt%
  Surfactant (R in general formula (I)1= C12, m = 6) 2.0 wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Methyl methacrylate resin emulsion 3.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0084]
(Example 5)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Carbon black (CAB-O-JET300; manufactured by Cabot) 12.0wt%
  2,3-butanediol 22.5 wt%
  Glycerin 7.5wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 3.0wt%
  Surfactant (R in general formula (II)2= C6) 2.0 wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0085]
(Example 6)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Cyan pigment (IJX253C; manufactured by Cabot) 10.0 wt%
  Dipropylene glycol 15.0wt%
  Glycerin 15.0wt%
  N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone 5.0wt%
  Surfactant (R in general formula (II)2= C6) 2.0 wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0086]
(Example 7)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Magenta pigment (IJX266D; manufactured by Cabot) 10.0 wt%
  1,3-propanediol 22.5 wt%
  Glycerin 7.5wt%
  2-pyrrolidone 5.0wt%
  Surfactant (R in general formula (II)2= C6) 2.0 wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0087]
(Example 8)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Yellow pigment (IJX273B; manufactured by Cabot) 10.0 wt%
  1,4-butanediol 22.5 wt%
  Glycerin 7.5wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Surfactant (R in general formula (II)2= C6) 2.0 wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0088]
Example 9
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Resin dispersion type carbon black (manufactured by Dainichi Seika) 10.0 wt%
  1,5-pentanediol 15.0 wt%
  Glycerin 15.0wt%
  N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Nonionic surfactant (Dispanol TOC; manufactured by NOF Corporation)
                                                        2.0wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0089]
(Example 10)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Cyan pigment (Li0 Jet Cyan; manufactured by Toyo Ink Co.) 11.0 wt%
  1,6-hexanediol 22.5 wt%
  Glycerin 7.5wt%
  2-pyrrolidone 3.0wt%
  Nonionic surfactant (Dispanol TOC; manufactured by NOF Corporation)
                                                        2.0wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0090]
(Example 11)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with sodium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Magenta pigment (Li0 Jet Magenta; manufactured by Toyo Ink Co.) 14.0wt%
  2-methyl-2,4-pentanediol 22.5 wt%
  Glycerin 7.5wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 5.0wt%
  Surfactant (R = C6, k = 5 in general formula (III)) 2.0 wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0091]
Example 12
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with sodium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Yellow pigment (Li0 Jet Yellow; manufactured by Toyo Ink Co.) 12.0wt%
  1,2,6-hexanetriol 30.0wt%
  Glycerin 10.0wt%
  N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone 5.0wt%
  Surfactant (R = C6, n = 5 in general formula (IV)) 2.0 wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0092]
(Example 13)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with sodium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Microcapsule type black pigment (Dainippon Ink Co., Ltd.) 12.0wt%
  Trimethylolpropane 20.0wt%
  Glycerin 20.0wt%
  2-pyrrolidone 4.0wt%
  Surfactant (R = C6, n = 2, M = 3 in general formula (V))
                                                          2.0wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0093]
(Example 14)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Microcapsule type cyan pigment (Dainippon Ink Co., Ltd.) 8.0wt%
  Trimethylolethane 22.5wt%
  Glycerin 7.5wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Surfactant (mixture of p + q = 15 and p + q = 0 in general formula (VI))
                                                          2.0wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0094]
(Example 15)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Microcapsule type magenta pigment (Dainippon Ink Co., Ltd.) 10.0wt%
  Urea 22.5wt%
  Glycerin 7.5wt%
  N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone 5.0wt%
  Anionic surfactant (ECTD-3NEX; manufactured by Nikko Chemicals) 2.0wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0095]
(Example 16)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Microcapsule type yellow pigment (Dainippon Ink Co., Ltd.) 8.0wt%
  1,3-dimethylimidazolidinone 15.0 wt%
  Glycerin 15.0wt%
  2-pyrrolidone 5.0wt%
  Anionic surfactant (ECTD-6NEX; manufactured by Nikko Chemicals) 2.0wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0096]
(Comparative Example 1)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with sodium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Self-dispersing carbon black dispersion a 5.0 wt%
  Diethylene glycol 15.0wt%
  Glycerin 5.0wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Anionic surfactant (ECTD-6NEX; manufactured by Nikko Chemicals) 1.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0097]
(Comparative Example 2)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with a 10% aqueous solution of lithium hydroxide. Then, it filtered with the membrane filter with an average hole diameter of 0.8 micrometer, and obtained the ink for inkjet.
  Self-dispersing phthalocyanine pigment b 3.0 wt%
  Ethylene glycol 15.0wt%
  2-pyrrolidone 2.0wt%
  Anionic surfactant (ECTD-3NEX; manufactured by Nikko Chemicals) 1.0wt%
  Sodium dodecylbenzenesulfonate 0.5wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0098]
(Reference example 1)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an inkjet ink as in Comparative Example 1.
  Self-dispersing magenta pigment c 6.0 wt%
  Diethylene glycol 10.0wt%
  Glycerin 5.0wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Anionic surfactant (ECTD-6NEX; manufactured by Nikko Chemicals) 1.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0099]
(ComparisonExample 3)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an inkjet ink as in Comparative Example 1.
  Self-dispersing yellow pigment d 3.0wt%
  Triethylene glycol 15.0wt%
  Glycerin 5.0wt%
  N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Nonionic surfactant (Dispanol TOC; manufactured by NOF Corporation)
                                                          1.0 wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Emulsion 3.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0100]
(ComparisonExample 4)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with sodium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Self-dispersing carbon black dispersion a 5.0 wt%
  Diethylene glycol 22.5wt%
  Glycerin 7.5wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Anionic surfactant (ECTD-6NEX; manufactured by Nikko Chemicals) 1.0wt%
  Nonionic surfactant (Dispanol TOC; manufactured by NOF Corporation)
                                                          1.0 wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0101]
(ComparisonExample 5)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Self-dispersing phthalocyanine pigment b 3.0 wt%
  Diethylene glycol 15.0wt%
  Glycerin 5.0wt%
  2-pyrrolidone 2.0wt%
  Anionic surfactant (ECTD-6NEX; manufactured by Nikko Chemicals) 1.0wt%
  Nonionic surfactant (Dispanol TOC; manufactured by NOF Corporation)
                                                          2.0wt%
  Sodium dodecylbenzenesulfonate 0.5wt%
  2-ethyl-1,3-hexanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0102]
(Reference example 2)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Self-dispersing magenta pigment c 6.0 wt%
  Diethylene glycol 10.0wt%
  Glycerin 5.0wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Nonionic surfactant (Dispanol TOC; manufactured by NOF Corporation)
                                                          3.0wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0103]
(Reference example 3)
  An ink composition having the following formulation was prepared, and the pH was adjusted to 9 with lithium hydroxide to obtain an ink jet ink as in Example 1.
  Self-dispersing yellow pigment d 6.0 wt%
  Diethylene glycol 10.0wt%
  Glycerin 5.0wt%
  N-methyl-2-pyrrolidone 2.0wt%
  Anionic surfactant (ECTD-6NEX; manufactured by Nikko Chemicals) 1.0wt%
  Nonionic surfactant (Dispanol TOC; manufactured by NOF Corporation)
                                                          1.0 wt%
  2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol 2.0wt%
  Proxel LV (preservative) 0.2wt%
  Ion exchange water
[0104]
  For each of the ink jet recording inks prepared above, the surface tension, the viscosity at 25 ° C., and the contact angle with respect to the recording paper were measured. The following four types of PPC paper are used as the recording paper, and the contact angle θ immediately after the ink droplets adhere0And contact angle θ after 1 second1Was measured.
<Recording paper used>
1) My paper (manufactured by NBS Ricoh Co., Ltd.)
2) PB paper (made by Canon Inc.)
3) Yamayuri paper (manufactured by Honshu Paper Co., Ltd., recycled paper)
4) Xerox4024 paper (Fuji Xerox Office Supply Co., Ltd.)
[0105]
  The results of the physical property measurement are shown in Table 1 together with the colorant type and the wetting agent content of each ink.
[Table 1]
Figure 0004789388
[0106]
  Next, Examples 1-16 andComparative Examples 1-5Using the inkjet ink, printing was performed by an inkjet printer, and the following items were evaluated. As an inkjet printer, EM-900 (manufactured by Seiko Epson), DeskJet970Cxi (manufactured by HP), and IPSiO Jet 300 (manufactured by Ricoh) are used, and the drive voltage, pulse width, and drive frequency of the head are changed, and each drop The discharge amount (Mj) was adjusted to 35 pl, the recording density was 360 dpi, and an image could be formed in one pass.
The printing pattern includes a 1-dot image, a 1-dot line, a character image, and a solid image (100% duty), and printing was performed by appropriately combining black, yellow, magenta, and cyan inks. Each of the above-mentioned papers was used as the recording paper. 1000 sheets of similar printing were performed continuously, and the stability of the image (presence or absence of non-ejection nozzles) was evaluated.
<Evaluation items>
1) Image quality
・ Pixel diameter
  For a 1-dot image, a circle equivalent diameter was calculated from the dot area using a dot analyzer (DA5000; manufactured by Oji Scientific Instruments), and was used as the pixel diameter.
-Solid image density
  It was measured using a reflection type color spectrophotometric densitometer (X-Rite938; manufactured by X-Rite).
・ Double-sided printing
  The image density is measured from the back side of the recording paper of the solid image, and the density of the unprinted background is subtracted to obtain the back-through density, where the value is 0.03 or less. As evaluated. The value of 0.03 was determined by judging whether or not the character image on the front surface was difficult to read because of the visual evaluation.
・ Image bleeding
  Observe characters and line images visually, ○ if the edges are clear and sharp characters are formed, ○ if there is a whisker-like blur partially, but there is no practical problem, the edges are rough The character that was crushed and felt practically unclear was marked with x.
2) Image drying
  The filter paper was pressed against the image after printing under certain conditions, and the time until the ink was not transferred to the filter paper was measured. When any recording paper was dried within 10 seconds, it was judged as “good”.
3) Reliability during continuous printing
  When 1000 test images were continuously printed, the case where no non-ejecting nozzle was generated was marked with ◯, and the case where a defect occurred in the image was marked with x.
4) Dry clogging evaluation
  The ink for evaluation was put into an ink jet printer IPSiOJET300 (manufactured by Ricoh Co., Ltd.) using a piezo-type head, and after ink ejection was confirmed, it was left at room temperature for 30 days without capping the nozzle surface. Thereafter, an image was printed, and ink that was ejected from all nozzles and was printed normally was marked as ◯. The case where there were nozzles that did not eject ink and the printed image was disturbed was marked with x.
[0107]
  The above evaluation results are shown in Table 2. The values of the pixel diameter and the image density are representatively represented by values printed on my paper using EM900C (manufactured by Seiko Epson). The other evaluation items were the same as the evaluation results for each printer and each recording paper.
[Table 2]
Figure 0004789388
[0108]
  As shown in Table 1, in Examples 1 to 16, the absorption coefficient of ink with respect to plain paper is 3 ml / (m2・ (Msec)1/2) And the contact angle θ with respect to the recording paper0Was 10 ° or more and less than 40 °. As a result of printing using these inks, as shown in Table 2, a high image density of 1.10 to 1.50 was obtained, excellent double-sided printability, no image bleeding, and a sharp image. Obtained. Further, since the drying property of the image is good, a remarkable effect that quick fixing is possible was obtained. Furthermore, it was found that the reliability at the time of continuous printing is high and there is no clogging due to drying, so that high reliability can be obtained over time.
  On the other hand, comparative example1-3As shown, the absorption coefficient is 3 ml / (m2・ (Msec)1/2) Or less than contact angle θ0When the angle was 40 ° or more, the image density was low and the drying speed of the image was slow. Comparative example4-5As shown, the absorption coefficient is 3 ml / (m2・ (Msec)1/2) And the contact angle θ with respect to the recording paper0Is less than 40 ° and the colorant content and viscosity are low, the contact angle θ after 1 second contact1Is θ1<(1/2) * θ0In this case, the drying speed was sufficient, but it was found that the double-sided printability and image bleeding were inferior.
[0109]
【The invention's effect】
  As described above, water, a colorant, and a water-soluble organic solvent are essential components, the colorant content is 6 wt% or more, and the absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m2・ (Msec)1/2) And the contact angle θ0The inkjet ink of the present invention having an angle of 10 ° or more and less than 40 ° is excellent in high-speed printability, excellent in ejection stability and storage stability, and has good color tone, high image density, characters, and a feather in the peripheral portion of the image. It is possible to provide an image with high sharpness that does not generate a ring, an image that does not have a blur (color bleed) between different colors, and an image with less show-through that can withstand double-sided printing.
  The above effect is the contact angle θ to plain paper0Is 10 ° or more and less than 40 °, and contact angle θ after 1 second of contact1Is θ1> (1/2) * θ0The ink jet ink of the present invention which is
[0110]
  In addition, the inkjet ink having the above physical properties includes a specific wetting agent and a specific polyhydric alcohol that imparts ink permeability, so that the viscosity at 25 ° C. is as high as 5 mPa · sec or more, It becomes possible to achieve both a high absorption coefficient as described above and a low contact angle. As a result, the ink dot image spreads greatly and feathering is reduced. Further, the colorant aggregates on the paper surface, so that the back-through is significantly reduced compared to the conventional case, and double-sided printing is possible. Further, the wettability to the head member is improved, and the high-speed printability and the ink ejection stability are remarkably improved by improving the ink composition bubble discharging property and the frequency response property.
  As described above, the ink-jet ink of the present invention can obtain print quality equivalent to that of coated paper dedicated to ink-jet even on plain paper that has not been subjected to special surface treatment.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram schematically showing ink droplets when the inkjet ink of the present invention is dropped on plain paper.
[Figure 2] Contact angle θ to plain paper0It is a figure which shows typically the ink drop which is 40 degrees or more.
[Fig. 3] Contact angle θ to plain paper0It is a figure which shows typically the ink drop which is less than 10 degrees.
[Figure 4] θ1Is (1/2) · θ0It is a figure which shows typically the ink droplet which becomes smaller than this.
FIG. 5 is a schematic front view of a mechanism portion of the serial type ink jet recording apparatus.
FIG. 6 is an external perspective view of an ink cartridge.
FIG. 7 is a front sectional view of the ink cartridge.
FIG. 8 is a diagram illustrating a configuration example of a recording unit including a recording liquid storage unit and a head unit for ejecting ink droplets.
[Explanation of symbols]
5 Carriage unit
6 heads
7 Ink cartridge
8 Main scanning motor
9 Drive pulley
10 Driven pulley
11 Timing belt
15 Transport roller
16 paper
17 Sub-scanning motor
18, 19 gear
21 Reliability maintenance and recovery mechanism (subsystem)
30 recording units
31 electrodes
32 nozzles
42 Ink absorber
45 Ink supply port

Claims (49)

水と着色剤と水溶性有機溶剤と炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルとを必須成分として含むインクジェット用インクにおいて、
前記インクジェット用インクは、
前記炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールで、
前記着色剤の含有量が6wt%以上であって、かつ、
普通紙に対する吸収係数が3ml/(m ・(msec) 1/2 )以上であり、かつ、前記普通紙に対する自動接触角計で測定した場合の接触角θ 0 が10°以上40°未満である
ことを特徴とするインクジェット用インク。
In an inkjet ink comprising water, a colorant, a water-soluble organic solvent, and a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as essential components,
The inkjet ink is
The polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms is 2-ethyl-1,3-hexanediol or 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol,
The content of the colorant is 6 wt% or more, and
The absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m 2 · (msec) 1/2 ) or more, and the contact angle θ 0 when measured with the automatic contact angle meter for plain paper is 10 ° or more and less than 40 °. inkjet ink, characterized in that.
前記インクジェット用インクは、
前記インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触1秒後の接触角θ と接触角θ との関係が、
θ>(1/2)・θ
で表される
ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク
The inkjet ink is
When the inkjet ink is ejected onto plain paper, the relationship between the contact angle θ 1 after 1 second and the contact angle θ 0 is as follows :
θ 1 > (1/2) · θ 0
It is represented by these. The inkjet ink of Claim 1 characterized by the above-mentioned .
前記インクジェット用インクは、
25℃における粘度が5mPa・sec以上20mPa・sec以下であり、
かつ、25℃における表面張力が40dyn/cm以下である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット用インク
The inkjet ink is
The viscosity at 25 ° C. is 5 mPa · sec or more and 20 mPa · sec or less,
And the surface tension in 25 degreeC is 40 dyn / cm or less. The ink for inkjets of Claim 1 or 2 characterized by the above-mentioned.
前記着色剤は、
重量平均粒子径が50nm以上200nm以下で、含有量が6wt%以上20wt%以下である
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット用インク
The colorant is
The inkjet ink according to any one of claims 1 to 3, wherein the weight average particle diameter is 50 nm or more and 200 nm or less, and the content is 6 wt% or more and 20 wt% or less.
前記水溶性有機溶剤が、
リセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、およびトリメチロールエタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類を湿潤剤として含有する
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット用インク
The water-soluble organic solvent is
Glycerin, 1,3-butanediol, triethylene glycol, 1,6-hexanediol, propylene glycol, 1,5-pentanediol, diethylene glycol, selected from the group consisting of dipropylene glycol, trimethylol propane and trimethylol ethane, The inkjet ink according to claim 1, wherein at least one kind thereof is contained as a wetting agent.
前記湿潤剤の含有量は、
10wt%以上50wt%以下である
ことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット用インク
The content of the wetting agent is
It is 10 wt% or more and 50 wt% or less. The inkjet ink according to claim 5.
前記湿潤剤の含有量は、
前記着色剤に対する重量比で2.0以上6.0以下である
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット用インク
The content of the wetting agent is
It is 2.0 or more and 6.0 or less by weight ratio with respect to the said coloring agent. The inkjet ink of Claim 5 or 6 characterized by the above-mentioned.
前記湿潤剤の含有量は、
前記着色剤に対する重量比で3.0以上5.0以下である
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット用インク
The content of the wetting agent is
The ink-jet ink according to claim 5 or 6, wherein the weight ratio to the colorant is 3.0 or more and 5.0 or less.
前記水溶性有機溶剤が、
1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオールからなる群より選択される少なくとも1種類を含む
ことを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載のインクジェット用インク
The water-soluble organic solvent is
1, 5-pentanediol, 1,7-heptane diol, 1,8-jet according to any one of at least 5 to claim, characterized in that it comprises a type 8 is selected from the group consisting of octanediol Ink .
前記水溶性有機溶剤が、
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ペンタエリスリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む
ことを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載のインクジェット用インク
The water-soluble organic solvent is
Ethylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, tripropylene glycol, 2,3-butanediol, 1,4-butanediol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, 2-methyl-2,4 9. At least one selected from the group consisting of pentanediol, 1,2,4-butanetriol, 1,2,6-hexanetriol, thiodiglycol and pentaerythritol is contained . The ink for inkjet as described in any one.
前記水溶性有機溶剤が、
ラクタム類を含む
ことを特徴とする請求項5ないし10のいずれかに記載のインクジェット用インク
The water-soluble organic solvent is
The inkjet ink according to any one of claims 5 to 10, characterized in that it comprises an easy Tam acids.
前記ラクタム類が、
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタムからなる群より選ばれる少なくとも1種類以上を含む
ことを特徴とする請求項11に記載のインクジェット用インク
The lactams,
The inkjet ink according to claim 11 , comprising at least one selected from the group consisting of 2 - pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone, and ε-caprolactam. .
前記インクジェット用インクが、
尿素類又は糖類を含有する
ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載のインクジェット用インク
The inkjet ink is
The inkjet ink according to any one of claims 1 to 12, comprising ureas or saccharides.
前記尿素類は、
尿素、チオ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンからなる群より選ばれる1種類を含む
ことを特徴とする請求項13に記載のインクジェット用インク
The ureas,
The inkjet ink according to claim 13 , comprising one type selected from the group consisting of urea , thiourea, and 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone.
前記糖類は、
マルチトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースからなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む
ことを特徴とする請求項13に記載のインクジェット用インク
The sugar is
Mar Chitosu, sorbitose, gluconolactone, ink jet ink according to claim 13, characterized in that it comprises at least one selected from the group consisting of maltose.
前記インクジェット用インクは、
25℃における粘度が8mPa・sec以上20mPa・sec以下である
ことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載のインクジェット用インク
The inkjet ink is
The ink-jet ink according to any one of claims 1 to 15, wherein a viscosity at 25 ° C is from 8 mPa · sec to 20 mPa · sec.
前記インクジェット用インクは、
アニオン系又はノニオン系界面活性剤を含有する
ことを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載のインクジェット用インク
The inkjet ink is
The inkjet ink according to any one of claims 1 to 16, characterized in that it contains Ani on or nonionic surfactant.
前記アニオン系又はノニオン系界面活性剤が、
下記の一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む
ことを特徴とする請求項17に記載のインクジェット用インク
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
The anionic or nonionic surfactant is
It includes at least one selected from the group consisting of compounds represented by the following general formulas (I), (II), (III), (IV), (V), (VI). The ink for inkjet according to 17 .
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
前記アニオン系又はノニオン系界面活性剤の含有量は
0.1wt%以上5wt%以下である
ことを特徴とする請求項17又は18に記載のインクジェット用インク
The content of the anionic or nonionic surfactant,
It is 0.1 wt% or more and 5 wt% or less. The ink for inkjet recording of Claim 17 or 18 characterized by the above-mentioned.
前記インクジェット用インクは、
25℃における表面張力が35dyn/cm以下である
ことを特徴とする請求項17ないし19のいずれかに記載のインクジェット用インク
The inkjet ink is
The ink for inkjet recording according to any one of claims 17 to 19, wherein the surface tension at 25 ° C is 35 dyn / cm or less.
水と着色剤と水溶性有機溶剤と炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルとを必須成分として含むインクジェット用インクにエネルギーを付与して、微細孔から該インクジェット用インクを吐出させて記録を行うインクジェット記録方法において、
前記インクジェット用インクが、
前記炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールで、
前記着色剤の含有量が6wt%以上であって、かつ、
普通紙に吐出させたときの吸収係数を3ml/(m ・(msec) 1/2 )以上とし、かつ、このときの自動接触角計で測定した場合の接触角θ 0 を10°以上40°未満である
ことを特徴とするインクジェット記録方法。
Energy is imparted to an inkjet ink containing water, a colorant, a water-soluble organic solvent, and a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as essential components, and the inkjet ink is ejected from the micropores. In an inkjet recording method for performing recording,
The inkjet ink is
The polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms is 2-ethyl-1,3-hexanediol or 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol,
The content of the colorant is 6 wt% or more, and
The absorption coefficient when discharged onto plain paper is 3 ml / (m 2 · (msec) 1/2 ) or more, and the contact angle θ 0 when measured with an automatic contact angle meter at this time is 10 ° or more 40 An inkjet recording method, wherein the temperature is less than ° C.
前記インクジェット用インクが、
前記インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触1秒後の接触角θ と接触角θ 0 との関係が、
θ >(1/2)・θ
で表される
ことを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録方法。
The inkjet ink is
The relationship between the contact angle θ 1 after 1 second of contact and the contact angle θ 0 when the inkjet ink is ejected onto plain paper is
θ 1 > (1/2) · θ 0
The ink jet recording method according to claim 21, characterized by being represented in.
前記インクジェット記録方法は、
用いる記録紙が坪量50g/m以上100g/m以下の普通紙である
ことを特徴とする請求項21又は22に記載のインクジェット記録方法。
The inkjet recording method includes:
The inkjet recording method according to claim 21 or 22 , wherein the recording paper to be used is plain paper having a basis weight of 50 g / m 2 or more and 100 g / m 2 or less.
前記インクジェット記録方法は、
前記インクジェット用インクに熱エネルギーを作用させてインク吐出を行う
ことを特徴とする請求項21ないし23のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet recording method includes:
24. The ink jet recording method according to claim 21, wherein ink is ejected by applying thermal energy to the ink jet ink .
前記インクジェット記録方法は、
前記インクジェット用インクに力学的エネルギーを作用させてインク吐出を行う
ことを特徴とする請求項21ないし23のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet recording method includes:
24. The ink jet recording method according to claim 21, wherein ink is ejected by applying mechanical energy to the ink jet ink.
前記インクジェット記録方法は、
インク滴1個の体積(Mj)が2pl以上35pl以下、周波数が1kHz以上、解像度が300dpi以上のワンパス印字条件にて記録を行う
ことを特徴とする請求項21ないし25のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet recording method includes:
In click droplet volume of one (Mj) is 2pl than 35pl or less, the frequency is 1kHz or more, resolution of any one of 25 the preceding claims 21 and performs recording at 300dpi or more pass printing conditions Inkjet recording method.
前記インクジェット用インクは、
25℃における粘度が5mPa・sec以上20mPa・sec以下であり、かつ、25℃における表面張力が40dyn/cm以下である
ことを特徴とする請求項21ないし26のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet Lee ink is
27. The ink jet recording method according to claim 21, wherein the viscosity at 25 ° C. is 5 mPa · sec or more and 20 mPa · sec or less, and the surface tension at 25 ° C. is 40 dyn / cm or less. .
前記インクジェット用インクは、
前記着色剤の重量平均粒子径が50nm以上200nm以下で、含有量が6wt%以上20wt%以下である
ことを特徴とする請求項21ないし27のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet ink is
28. The inkjet recording method according to claim 21, wherein the colorant has a weight average particle diameter of 50 nm to 200 nm and a content of 6 wt% to 20 wt%.
前記水溶性有機溶剤は、
グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、およびトリメチロールエタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類を湿潤剤として含有する
ことを特徴とする請求項21ないし28のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The water-soluble organic solvent is
Glycerin, 1,3-butanediol, triethylene glycol, 1,6-hexanediol, propylene glycol, 1,5-pentanediol, diethylene glycol, selected from the group consisting of dipropylene glycol, trimethylol propane and trimethylol ethane, 29. The ink jet recording method according to claim 21, wherein at least one kind is contained as a wetting agent.
前記湿潤剤の含有量は、
10wt%以上50wt%以下である
ことを特徴とする請求項29に記載のインクジェット記録方法。
The content of the wetting agent is
It is 10 wt% or more and 50 wt% or less. The inkjet recording method of Claim 29 characterized by the above-mentioned.
前記湿潤剤の含有量は、
前記着色剤に対する重量比で2.0以上6.0以下である
ことを特徴とする請求項29又は30に記載のインクジェット記録方法。
The content of the wetting agent is
The inkjet recording method according to claim 29 or 30, wherein the weight ratio with respect to the colorant is 2.0 or more and 6.0 or less.
前記湿潤剤の含有量は、
前記着色剤に対する重量比で3.0以上5.0以下である
ことを特徴とする請求項29又は30に記載のインクジェット記録方法。
The content of the wetting agent is
The ink jet recording method according to claim 29 or 30, wherein the weight ratio with respect to the colorant is 3.0 or more and 5.0 or less.
前記水溶性有機溶剤が、
1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオールからなる群より選択される少なくとも1種類を含む
ことを特徴とする請求項29ないし32のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The water-soluble organic solvent is
1, 5-pentanediol, 1,7-heptane diol, 1,8 to claims 29, characterized in that it comprises at least one selected from the group consisting of octanediol inkjet recording according to any one of 32 Method.
前記水溶性有機溶剤が、
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ペンタエリスリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む
ことを特徴とする請求項29ないし32のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The water-soluble organic solvent is
Ethylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, tripropylene glycol, 2,3-butanediol, 1,4-butanediol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, 2-methyl-2,4- pentanediol, 1,2,4-butanetriol, 1,2,6-hexanetriol, thiodiglycol, either to claims 29, characterized in that it comprises at least one selected from the group consisting of pentaerythritol 32 An ink jet recording method according to claim 1.
前記水溶性有機溶剤が、
ラクタム類を含む
ことを特徴とする請求項29ないし34のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The water-soluble organic solvent is
The inkjet recording method according to any one of claims 29 to 34, characterized in that it comprises an easy Tam acids.
前記ラクタム類が、
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタムからなる群より選ばれる少なくとも1種類以上を含む
ことを特徴とする請求項35に記載のインクジェット記録方法。
The lactams,
The inkjet recording method according to claim 35, comprising at least one selected from the group consisting of 2 - pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, N-hydroxyethyl-2-pyrrolidone, and ε-caprolactam. .
前記インクジェット用インクが、
尿素類又は糖類を含有する
ことを特徴とする請求項21ないし36のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet ink is
37. The ink jet recording method according to claim 21, further comprising ureas or sugars.
前記尿素類は、
尿素、チオ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンからなる群より選ばれる1種類を含む
ことを特徴とする請求項37に記載のインクジェット記録方法。
The ureas,
38. The inkjet recording method according to claim 37, comprising one type selected from the group consisting of urea , thiourea, and 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone.
前記糖類は、
マルチトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースからなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む
ことを特徴とする請求項37に記載のインクジェット記録方法。
The sugar is
Mar Chitosu, sorbitose, gluconolactone, inkjet recording method according to claim 37, characterized in that it comprises at least one selected from the group consisting of maltose.
前記インクジェット用インクは、
25℃における粘度が8mPa・sec以上20mPa・sec以下である
ことを特徴とする請求項21ないし39のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet ink is
40. The ink jet recording method according to claim 21, wherein the viscosity at 25 ° C. is 8 mPa · sec or more and 20 mPa · sec or less.
前記インクジェット用インクは、
ニオン系又はノニオン系界面活性剤を含有する
ことを特徴とする請求項21ないし40のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet ink is
The inkjet recording method according to any one of claims 21 to 40, characterized in that it contains the A anion or nonionic surfactants.
前記アニオン系又はノニオン系界面活性剤が、
下記の一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む
ことを特徴とする請求項41に記載のインクジェット記録方法。
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
The anionic or nonionic surfactant is
It includes at least one selected from the group consisting of compounds represented by the following general formulas (I), (II), (III), (IV), (V), (VI). 42. The inkjet recording method according to 41 .
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
Figure 0004789388
前記アニオン系又はノニオン系界面活性剤の含有量は、
0.1wt%以上5wt%以下である
ことを特徴とする請求項41又は42に記載のインクジェット記録方法。
The content of the anionic or nonionic surfactant is
The inkjet recording method according to claim 41 or 42 , wherein the inkjet recording method is 0.1 wt% or more and 5 wt% or less.
前記インクジェット用インクは、
25℃における表面張力が35dyn/cm以下である
ことを特徴とする請求項41ないし43のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
The inkjet ink is
44. The inkjet recording method according to claim 41, wherein the surface tension at 25 ° C. is 35 dyn / cm or less.
水と着色剤と水溶性有機溶剤と炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルとを必須成分として含むインクジェット用インクを収納するインクカートリッジにおいて、
前記インクジェット用インクが、
前記炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールで、
前記着色剤の含有量が6wt%以上であって、かつ、
普通紙に対する吸収係数が3ml/(m ・(msec) 1/2 )以上であり、かつ、前記普通紙に対する自動接触角計で測定した場合の接触角θ 0 が10°以上40°未満である
ことを特徴とするインクカートリッジ。
In an ink cartridge containing an inkjet ink containing water, a colorant, a water-soluble organic solvent, and a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as essential components,
The inkjet ink is
The polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms is 2-ethyl-1,3-hexanediol or 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol,
The content of the colorant is 6 wt% or more, and
The absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m 2 · (msec) 1/2 ) or more, and the contact angle θ 0 when measured with the automatic contact angle meter for plain paper is 10 ° or more and less than 40 °. ink cartridge, characterized in that there.
前記インクジェット用インクが、
前記インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触1秒後の接触角θ と接触角θ 0 との関係が、
θ>(1/2)・θ
で表される
ことを特徴とする請求項45に記載のインクカートリッジ。
The inkjet ink is
The relationship between the contact angle θ 1 after 1 second of contact and the contact angle θ 0 when the inkjet ink is ejected onto plain paper is
θ 1 > (1/2) · θ 0
The ink cartridge according to claim 45, wherein the ink cartridge is expressed by:
記録紙を搬送する搬送部と、
水と着色剤と水溶性有機溶剤と炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルとを必須成分として含むインクジェット用インクを記録紙に付着させる付着部と、を有し、
前記記録紙に画像を形成するインクジェット記録装置において、
前記インクジェット用インクが、
該炭素数8以上11以下の多価アルコール又はグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールで、
前記着色剤の含有量が6wt%以上であって、かつ、
普通紙に対する吸収係数が3ml/(m ・(msec) 1/2 )以上であり、かつ、前記普通紙に対する自動接触角計で測定した場合の接触角θ 0 が10°以上40°未満である
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
A transport unit for transporting recording paper;
An adhering part for adhering ink for ink containing water, a colorant, a water-soluble organic solvent, and a polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms as essential components to a recording paper,
In an inkjet recording apparatus for forming an image on the recording paper,
The inkjet ink is
The polyhydric alcohol or glycol ether having 8 to 11 carbon atoms is 2-ethyl-1,3-hexanediol or 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol,
The content of the colorant is 6 wt% or more, and
The absorption coefficient for plain paper is 3 ml / (m 2 · (msec) 1/2 ) or more, and the contact angle θ 0 when measured with the automatic contact angle meter for plain paper is 10 ° or more and less than 40 °. an ink jet recording apparatus characterized by some.
前記インクジェット用インクが、
前記インクジェット用インクを普通紙に吐出させたときの接触1秒後の接触角θ と接触角θ 0 との関係が、
θ>(1/2)・θ
で表される
ことを特徴とする請求項47に記載のインクジェット記録装置。
The inkjet ink is
The relationship between the contact angle θ 1 after 1 second of contact and the contact angle θ 0 when the inkjet ink is ejected onto plain paper is
θ 1 > (1/2) · θ 0
The inkjet recording apparatus according to claim 47, characterized in that:
請求項21又は22に記載のインクジェット記録方法により作製される
ことを特徴とするインクジェット記録物。
An ink-jet recorded matter produced by the ink-jet recording method according to claim 21 or 22 .
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