JP4788590B2 - 車両の横転危険度判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両の横転危険度判定装置に関し、特に走行中の車両のロール角及びロール角速度に基づいて、車両の横転危険度を判定する装置に関するものである。
上記のような車両の横転危険度判定装置の従来例を、図6〜8を参照して以下に説明する。
従来例:図6〜8
図6に示す車両の横転危険度判定装置1は、車両のロール角X及びロール角速度Yを検出するロール角・ロール角速度検出部10と、これらのロール角X及びロール角速度Yに基づき、車両のロール角とロール角速度の関係を示す二次元マップを用いて車両の横転危険度Hを算出して出力する横転危険度出力部20と、横転危険度Hに基づき横転の危険性の有無を判定する横転危険判定部70と、この判定部70により横転の危険性有りと判定された時、横転危険度Hに基づき車両の横転を防止するために必要な目標減速度Gtargetを算出する目標減速度算出部80と、この目標減速度Gtargetから車両の各車輪に必要なブレーキ圧を算出してブレーキ制御を行うブレーキコントローラ90とで構成されている。なお、図中、ブロック70〜90を点線で示したのは、横転の危険性の判定及びブレーキ制御の代わりに、例えば横転危険度Hの大きさに応じた段階的な警報制御を行なうような構成とすることも可能であるためである。
また、横転危険度出力部20は、該二次元マップ上に設定した横転危険領域と安定領域とを区分する境界線から、検出部10で検出されたロール角X及びロール角速度Yによって特定される該二次元マップ上の点までの距離Lを算出する距離算出手段21と、距離Lから該点の該境界線に対する移動速度Vを算出する移動速度22と、これらの距離L及び移動速度Vから横転危険度Hを算出する横転危険度算出部23とを備えている。
動作においては、図7に示すように、まずロール角・ロール角速度検出部10が、ロール角X1及びロール角速度Y1を検出して横転危険度出力部20の距離算出部21に与える(ステップS10)。
今、横転危険度出力部20において、例えば図8に示すような二次元マップが用いられるものとすると、距離算出部21は、この二次元マップ上に設定した境界線T1及びT2から、ロール角・ロール角速度検出部10によって検出されたロール角X1及びロール角速度Y1によって特定される点S(X1,Y1)までのそれぞれの距離L1及びL2を以下の式(1)及び(2)に従って求め、これを移動速度算出部22及び横転危険度算出部23に与える(ステップS11)。
Figure 0004788590
Figure 0004788590
但し、図8に示す如く、A1及びB1は境界線T1のX軸切片及びY軸切片であり、A2及びB2は境界線T2のX軸切片及びY軸切片である。
また、この例では、境界線T1を基準に左横転危険領域R2L側及び境界線T2を基準に右横転危険領域R2R側を正とし、いずれの場合も、安定領域R1側を負と定めているため、距離L1には正の極性が付され、距離L2には負の極性が付されることになる。すなわち、距離L1の極性が正であることから、車両が左に横転する危険性が有る。
そして、移動速度算出部22は、正の極性を付した距離L1から、点Sの境界線T1に対する移動速度V1を以下の式(3)に従って算出し、また、距離L2から、点Sの境界線T2に対する移動速度V2を以下の式(4)に従って算出する(ステップS12)。
Figure 0004788590
Figure 0004788590
ここで、移動速度V1及びV2の極性は、距離L1及びL2と同一の極性(すなわち、それぞれ正及び負の極性)を示す。
また、移動速度V1及びV2の大きさは、例えば、点Sが、原点から図8に実線で示す軌跡Pを描いて安定領域R1から遠ざかって左横転危険領域R2Lへ進入した場合(すなわち、ロール角速度の変化が小さくゆっくりと進入した場合)や、同図に一点鎖線で示す軌跡Qを描いて左横転危険領域R2Lへ進入した場合(すなわち、ロール角速度が急激に増大して進入した場合)がある。
すなわち、移動速度V1及びV2は、軌跡P又はQを描いて左横転危険領域R2Lへ進入した点Sが、次の瞬間、さらに安定領域R1から遠ざかって左横転危険領域R2L内を急速に進入する可能性(すなわち、急速に車両の横転危険性が高くなる可能性)を示すものである。
このため、移動速度算出部22は、距離L1の極性及び大きさl1を定数p(>0)を掛けることにより重み付けした値と、移動速度V1の極性及び大きさv1を定数q(>0)を掛けることにより重み付けした値との和を、点Sの左横転危険領域R2Lへの進入危険度D1として算出する(式(5)参照)。また、移動速度算出部22は、同様に、距離L2及び移動速度V2を重み付けして和を取り、点Sの右横転危険領域R2Rへの進入危険度D2を算出する(式(6)参照)(ステップS13)。
Figure 0004788590
Figure 0004788590
この例では、定数(係数)p及びqを共に正の値とするため、算出される進入危険度D1並びにD2の極性は、距離L1(及び移動速度V1)の極性、並びに距離L2(及び移動速度V2)の極性とそれぞれ同一となる。
なお、進入危険度は、上記の重み付けにより距離及び移動速度の極性及び大きさのみを持ったものとして算出されるため、距離及び移動速度の単位は介在しない。
そして、移動速度算出部22は、算出した進入危険度D1及びD2の内から、極性を含めた最大進入危険度Dmaxを式(7)に従って選択する(ステップS14)。
Figure 0004788590
この例では、距離L1及びその移動速度V1が共に正の極性を有し、距離L2及びその移動速度V2が共に負の極性を有するため、進入危険度D1が正の極性を示し、進入危険度D2が負の極性を示す。従って、進入危険度D1が最大進入危険度Dmaxとして選択されることになる。
移動速度算出部22は、この最大進入危険度Dmaxを横転危険度Hとして横転危険度算出部23に与える(ステップS15)。
横転危険判定部70は、この横転危険度Hが負の極性を示す時、横転の危険性無し(安全領域R1内)と判定する(ステップS16)。この時、目標減速度算出部80へは横転危険度Hが与えられず何ら制御が行われない(ステップS17)。
一方、上記のステップS16において、横転危険度Hが正の極性を示す時、横転危険判定部70は、横転の危険性有り(横転危険領域R2(R2L又はR2R)内)と判定する。この時、横転危険判定部70は、横転危険度Hを目標減速度算出部80に与える。
これを受けた目標減速度算出部80は、横転危険度Hに係数Kを乗じて車両の横転を防止するために必要な目標減速度Gtarget(=K・H)を算出し、ブレーキコントローラ90に与える(ステップS18)。
ブレーキコントローラ90は、この目標減速度Gtargetとなるように車両の各車輪に必要なブレーキ圧を算出してブレーキ制御を行う(ステップS19)。
以降、上記のステップS10〜S19を繰り返し実行し、ロール角X1及びロール角速度Y1を検出する度毎に、横転危険度Hの算出及びこれに基づくブレーキ制御を行う。
このように、距離L及び移動速度Vを共に重み付けして横転危険性の尺度である横転危険度Hを算出することにより、車両のロール状態に応じて連続的に変化する横転危険度を迅速に判定することが可能となる(例えば、本願出願人による特許願2006-99281参照。)。
一般に、車両が凹凸等の大きい路面を走行している場合、検出されたロール角及びロール角速度には、路面起伏の影響による信号雑音成分(ノイズ成分)が含まれる。
この場合、上記の従来例で算出される横転危険度中の移動速度の項は、車両のロール状態の予測項に相当するため、距離の項より速くノイズ成分の影響を受け易く且つその影響が大きく現れる。従って、車両が走行する路面の起伏状態によっては、安定走行しているにも関わらず横転の危険性が有ると誤判定されてしまうという課題がある。
従って、本発明は、路面の起伏状態の影響による誤判定を予防することが可能な車両の横転危険度判定装置を提供することを目的とする。
[1]上記の目的を達成するため、本発明に係る車両の横転危険度判定装置は、車両のロール角又はロール角速度を測定し、一方から他方を算出するロール角・ロール角速度検出部と、該車両のロール角とロール角速度の関係を示す二次元マップ上に設定した横転危険領域と安定領域とを区分する境界線から、該測定又は算出されたロール角及びロール角速度によって特定される該二次元マップ上の点までの距離を算出し、該距離から該点の該境界線に対する移動速度を算出すると共に、該距離及び該移動速度から該点が該安定領域から遠ざかって該横転危険領域へ進入する該車両の横転危険度を算出して出力する横転危険度出力部と、該車両が走行する路面の起伏状態を信号として検出する路面状態検出部と、該信号における所定周波数以上の成分から算出したロール角の一定時間内の第1積分値と、該信号における該所定周波数未満の成分から算出したロール角の該一定時間内の第2積分値とを比較し、該第1積分値の方が大きいと判定した時、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を無効にする制御部とを備えたことを特徴とする。
すなわち、制御部は、路面状態検出部で検出された信号に基づいて、車両が走行する路面の起伏状態の影響を判定する。
ここで、該信号における所定周波数以上の成分及び該所定周波数未満の成分は、それぞれ、路面起伏の影響によるノイズ成分及び信号(非ノイズ)成分である。このため、該信号における該所定周波数以上の成分から算出されたロール角の一定時間内の第1積分値は、ノイズ成分による車両のロール発生状況を示し、該信号における該所定周波数未満の成分から算出されたロール角の第2積分値は、信号成分による車両のロール発生状況を示している。
従って、制御部は、該第1積分値及び該第2積分値の大小を比較することにより、横転危険度出力部で算出される横転危険度が誤判定を引き起こすものであるか否かを間接的に知ることができる。
この比較の結果、該第1積分値>該第2積分値であることが判った時(すなわち、該横転危険度が誤判定を引き起こすものであることを検知した時)、該制御部は、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を無効にする。
これにより、横転危険度出力部は、路面の起伏状態の影響が小さい距離の項のみから横転危険度を算出して出力することが可能であり、以て誤判定を予防することができる。
[2]また、上記[1]において、該制御部が、該第1積分値と該第2積分値の比較の結果、該第1積分値の方が小さいと判定した時、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を有効にするようにしても良い。
すなわち、該制御部は、該第1積分値≦該第2積分値と判定した時、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を有効にする(切り替える)。
これにより、横転危険度出力部は、路面の起伏状態の影響が小さい時、従来と同様に移動速度の項を含む横転危険度を算出することが可能である。
[3]また、上記[1]において、該車両の操舵角又は操舵角速度を測定し、一方から他方を算出する操舵角・操舵角速度検出部と、該操舵角及び該操舵角速度に基づき該車両が安定して走行しているか否かを判定する走行状態判定部とをさらに備え、該制御部は、該車両が安定して走行していないと該走行状態判定部によって判定された時、該第1積分値と該第2積分値の比較の結果に関わらず、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を有効にするようにしても良い。
すなわち、走行状態判定部は、操舵角・操舵角速度検出部で測定又は算出された操舵角及び操舵角速度に基づき該車両が安定して走行しているか否か(すなわち、該車両の横転危険度の判定に緊急性を有するか否か)を判定する。
ここで、該操舵角は、該車両の直進走行から旋回走行迄の連続的な走行状態中の一の状態を示し、該操舵角速度は、該車両の定常操舵から急操舵迄の連続的な走行状態中の一の状態を示すものであるため、両者に基づき該車両が安定して走行しているか否かを判定することができる。
該走行状態判定部による判定の結果、該車両が安定して走行していないと判定された時、該制御部は、横転危険度の判定に緊急性が有ると判断して、該第1積分値と該第2積分値の比較の結果とは無関係に、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を有効にする(切り替える)。逆に、該車両が安定して走行していると判定された時には、該制御部は、横転危険度の判定に緊急性が無いと判断し、該第1積分値と該第2積分値の比較の結果に従って該横転危険度の算出に使用する該移動速度の有効/無効を切り替える。
これにより、横転危険度出力部は、該車両が安定して走行していない時、上記[2]と同様に移動速度の項を含む横転危険度を算出することが可能であり、以て迅速に横転危険度を判定させることが可能である。
本発明によれば、路面の起伏状態の影響による車両の横転危険度の誤判定を予防することができ、以て車両を正しく走行させることができる。
また、路面の起伏状態の影響又は車両の走行状態に応じて、それぞれ、横転危険度を、誤判定予防を優先させたものか、或いは迅速な判定を優先させたものかに切替できるようにしたので、常に最適な横転防止制御(ブレーキ制御や警報制御等)を行うことができる。
本発明に係る車両の横転危険度判定装置の実施例[1]及び[2]を、図1〜5を参照して以下に説明する。
実施例[1]:図1及び2
構成例:図1
図1に示す本発明の実施例[1]に係る車両の横転危険度判定装置1は、図6に示した従来の構成に加えて、路面の起伏状態を示す信号の一例として車両の左右両側の車高変位信号HL及びHRを検出する車高センサ30と、この車高変位信号HL及びHRに基づき路面の起伏状態の影響を判定し、その判定結果に従って横転危険度Hの算出に使用する移動速度Vの重み付け係数qを設定して横転危険度出力部20に与える制御部40とを備えている。
上記の制御部40は、車高センサ30で検出された車高変位信号HL及びHRから、高周波数成分HLH及びHRH並びに低周波数成分HLL及びHRLをそれぞれ抽出するハイパスフィルタ41H及びローパスフィルタ41Lと、これらの高周波数成分HLH及びHRH並びに低周波数成分HLL及びHRLから、ロール角XH及びXLをそれぞれ算出するロール角算出部42H及び42Lと、これらのロール角XH及びXLから一定時間内の積分値SUMH及びSUMLをそれぞれ算出するロール角積分値算出部43H及び43Lと、これらの積分値SUMH及びSUMLを比較して判定し、移動速度重み付け係数qの設定値を切り替える判定部44とを備えている。
なお、この横転危険度判定装置1においては、図6に示した横転危険判定部70、目標減速度算出部80、及びブレーキコントローラ90が図示されていないが、これらのブロック70〜90を横転危険度出力部20の後段に接続しても良いことは言うまでもない。また、横転危険度出力部20の後段には、横転危険度Hの大きさに応じて段階的な警報制御を行なう警報装置等を接続しても良い。
動作例:図2
次に、図1に示した横転危険度判定装置1を構成する車高センサ30及び制御部40の動作を、図2を参照して説明する。なお、ロール角・ロール角速度検出部10及び横転危険度出力部20の動作は図6〜8を用いて説明した従来例と同様であるため、その説明は省略する。
図2に示すように、まず車高センサ30が、車両の左右両側の車高変位信号HL及びHRを検出してハイパスフィルタ41H及びローパスフィルタ41Lにそれぞれ与える(ステップS1)。
これを受けたハイパスフィルタ41Hは、車高変位信号HL及びHRの高周波数成分HLH及びHRH(すなわち、ノイズ成分)だけをそれぞれ通過させてロール角算出部42Hに与える(ステップS2_H)。また、ローパスフィルタ41Lは、車高変位信号HL及びHRの低周波数成分HLL及びHRL(すなわち、ノイズ成分を除去した信号成分)だけをそれぞれ通過させてロール角算出部42Lに与える(ステップS2_L)。
そして、ロール角算出部42H及び42Lは、それぞれ、以下の式(8)及び式(9)に従ってロール角XH及びXLを算出し、ロール角積分値算出部43H及び43Lに与える(ステップS3_H及びS3_L)。
Figure 0004788590
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但し、SLは、車両の左側の車高変位信号HLを検出する検出部及び右側の車高変位信号HRを検出する検出部(共に図示せず。車高センサ30に含まれる。)同士間の距離である。
ロール角積分値算出部43H及び43Lは、それぞれ、以下の式(10)及び式(11)に従ってロール角XHの積分値SUMH及びロール角XLの積分値SUMLを算出し、判定部44に与える(ステップS4_H及びS4_L)。
Figure 0004788590
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但し、tは、ロール角積分値SUMH及びSUMLを算出する時点の時刻(現在時刻)であり、tsは、現在時刻tの一定時間前の時刻である。
そして、判定部44は、ロール角積分値SUMH及びSUMLの大小を比較して、車両が走行する路面の起伏状態の影響が大きいか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、判定部44は、ロール角積分値SUMH>SUMLが成立する時、路面の起伏状態の影響が大きいと判定し、ロール角積分値SUMH≦SUMLが成立する時、路面の起伏状態の影響が小さいと判定する。
上記のステップS5において、路面の起伏状態の影響が大きいと判定した時、判定部44は、移動速度重み付け係数qを“0”(すなわち、無効)に設定して横転危険度出力部20内の横転危険度算出部23に与える(ステップS6)。
これにより、上述の式(5)及び式(6)に示した進入危険度D1及びD2中の移動速度V1の項(極性及び大きさv1)、並びに移動速度V2の項(極性及び大きさv2)がそれぞれ“0”となり、以て横転危険度Hが距離Lの項のみを含むように変更することができる。
一方、上記のステップS5において、路面の起伏状態の影響が小さいと判定した時、判定部44は、移動速度重み付け係数qを有効値PV(車両のロール特性等に応じて予め設定した値)に設定して横転危険度出力部20内の横転危険度算出部23に与える(ステップS7)。
これにより、横転危険度Hが、距離Lの項と移動速度Vの項を共に含むように変更することができる。
以降、上記のステップS1〜S7を繰り返し実行し、路面の起伏状態の影響に応じて移動速度重み付け係数qの有効/無効を切り替える。
実施例[2]:図3〜5
構成例:図3
図3に示す本発明の実施例[2]に係る車両の横転危険度判定装置1は、上記の実施例[1]の構成に加えて、車両の操舵角θ及び操舵角速度ωを検出する操舵角・操舵角速度検出部50と、これらの操舵角θ及び操舵角速度ωに基づき車両が安定して走行しているか否かを判定し、その判定結果を示す走行状態信号STSを制御部40内の判定部44に与える走行状態判定部60とを備えている。
動作例:図4及び5
次に、図3に示した横転危険度判定装置1を構成する操舵角・操舵角速度検出部50及び走行状態判定部60の動作を、図4及び5を参照して説明する。なお、ロール角・ロール角速度検出部10、横転危険度出力部20、車高センサ30、及び制御部40の動作は上記の実施例[1]と共通であるため、その説明は省略する。
図4は、図2に示したステップS1〜S7の処理に加えてステップS8及びS9を追加したものである。すなわち、制御部40内の判定部44は、ステップS5を実行した後、すぐにはステップS6又はS7を実行せず、横転危険度の判定に緊急性を有するか否かを示す走行状態信号STSが走行状態判定部60から入力されるのを待機する。
この間、操舵角・操舵角速度検出部50は、車両の操舵角θ及び操舵角速度ωを検出して走行状態判定部60に与える(ステップS8)。
これらを受けた走行状態判定部60は、操舵角θ及び操舵角速度ωに基づき、例えば図5に示す二次元マップを用いて車両の走行状態を判定する(ステップS9)。
ここで、この二次元マップは、以下の式(12)で示される境界線Tにより安定領域R1と横転危険領域R2とに区分けされている。
Figure 0004788590
また、安定領域R1は、車両がより直進且つ定常操舵に近い安定した走行状態を示し、横転危険領域R2は、車両がより旋回且つ急操舵に近い走行状態(すなわち、車両が横転する危険性のある状態)を示している。
今、操舵角θ及び操舵角速度ωにより特定される二次元マップ上の点が、安定領域R1側の点W1であるとすると、走行状態判定部60は、車両が安定して走行していると判定し、走行状態信号STSを“1”(安定走行)として判定部44に与える。
これを受けた判定部44は、ステップS5の比較結果を有効とし、ステップS6を実行して移動速度重み付け係数qを“0”(無効)に設定する。
一方、車両が急激な旋回走行等を行った場合であって、操舵角θ及び操舵角速度ωにより特定される二次元マップ上の点が、点W1から横転危険領域R2側の点W2に遷移した時、走行状態判定部60は、車両が横転する危険性があると判定し、走行状態信号STSを“0”(横転危険走行)として判定部44に与える。
これを受けた判定部44は、ステップS7を実行して移動速度重み付け係数qを有効値PVに設定する。
これにより、路面の起伏状態の影響が大きい場合であっても、横転危険度の判定に緊急性を有する時には、横転危険度Hが距離Lの項と移動速度Vの項を共に含むように切り替えることができる。
以降、上記のステップS1〜S9を繰り返し実行し、路面の起伏状態の影響及び車両の走行状態に応じて移動速度重み付け係数qの有効/無効を切り替える。
なお、上記実施例によって本発明は限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づき、当業者によって種々の変更が可能なことは明らかである。
本発明に係る車両の横転危険度判定装置の実施例[1]の構成例を示したブロック図である。 本発明に係る車両の横転危険度判定装置の実施例[1]の動作例を示したフローチャート図である。 本発明に係る車両の横転危険度判定装置の実施例[2]の構成例を示したブロック図である。 本発明に係る車両の横転危険度判定装置の実施例[2]の動作例を示したフローチャート図である。 本発明に係る車両の横転危険度判定装置の実施例[2]に用いる走行状態判定部の走行状態判定例(二次元マップ例)を示したグラフ図である。 従来の車両の横転危険度判定装置の構成例を示したブロック図である。 従来の車両の横転危険度判定装置の動作例を示したフローチャート図である。 従来の車両の横転危険度判定装置に用いる二次元マップ例を示したグラフ図である。
符号の説明
1 横転危険度判定装置
10 ロール角・ロール角速度検出部
20 横転危険度出力部
21 距離算出部
22 移動速度算出部
23 横転危険度算出部
30 車高センサ
40 制御部
41H ハイパスフィルタ
41L ローパスフィルタ
42H, 42L ロール角算出部
43H, 43L ロール角積分値算出部
44 判定部
50 操舵角・操舵角速度測定部
60 走行状態判定部
70 横転危険判定部
80 目標減速度算出部
90 ブレーキコントローラ
X, X1, XH, XL ロール角
Y, Y1 ロール角速度
L, L1, L2 距離
V, V1, V2 移動速度
H 横転危険度
HL, HR 車高変位信号
HLH 高周波数成分
HLL 低周波数成分
SUMH, SUML ロール角積分値
p 距離重み付け定数
q 移動速度重み付け定数(係数)
PV 有効値
θ 操舵角
ω 操舵角速度
STS 走行状態信号
A1, A2 X軸切片
B1, B2 Y軸切片
D1, D2 進入危険度
Dmax 最大進入危険度
R1 安定領域
R2, R2L, R2R 横転危険領域
T, T1, T2 境界線
Gtarget 目標減速度
図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (3)

  1. 車両のロール角又はロール角速度を測定し、一方から他方を算出するロール角・ロール角速度検出部と、
    該車両のロール角とロール角速度の関係を示す二次元マップ上に設定した横転危険領域と安定領域とを区分する境界線から、該測定又は算出されたロール角及びロール角速度によって特定される該二次元マップ上の点までの距離を算出し、該距離から該点の該境界線に対する移動速度を算出すると共に、該距離及び該移動速度から該点が該安定領域から遠ざかって該横転危険領域へ進入する該車両の横転危険度を算出して出力する横転危険度出力部と、
    該車両が走行する路面の起伏状態を信号として検出する路面状態検出部と、
    該信号における所定周波数以上の成分から算出したロール角の一定時間内の第1積分値と、該信号における該所定周波数未満の成分から算出したロール角の該一定時間内の第2積分値とを比較し、該第1積分値の方が大きいと判定した時、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を無効にする制御部と、
    を備えたことを特徴とする車両の横転危険度判定装置。
  2. 請求項1において、
    該制御部が、該第1積分値と該第2積分値の比較の結果、該第1積分値の方が小さいと判定した時、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を有効にすることを特徴とした車両の横転危険度判定装置。
  3. 請求項1において、
    該車両の操舵角又は操舵角速度を測定し、一方から他方を算出する操舵角・操舵角速度検出部と、
    該操舵角及び該操舵角速度に基づき該車両が安定して走行しているか否かを判定する走行状態判定部と、をさらに備え、
    該制御部は、該車両が安定して走行していないと該走行状態判定部によって判定された時、該第1積分値と該第2積分値の比較の結果に関わらず、該横転危険度の算出に使用する該移動速度を有効にすることを特徴とする車両の横転危険度判定装置。
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