JP4787095B2 - 気体圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータを挟んで対を為す2つの対向空間のそれぞれで圧縮行程が行なわれる気体圧縮機であって、ロータの回転速度の変更を招くことなく圧縮された気体の吐出容量を変更することができる可変容量型の気体圧縮機に関する。
従来の気体圧縮機は、例えば、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう冷房システムとしての機能を有する空調システムで気体状態の冷却媒体すなわち冷媒ガスを圧縮するために用いられ、空調システムを構成する蒸発器に接続された吸入ポートを経て蒸発器から冷媒ガスを取り込み、取り込んだ冷媒ガスを圧縮して空調システムを構成する凝縮器に吐出する。
このような気体圧縮機として、ロータがシリンダ室を2つの対向空間に区画するようにシリンダ室に回転可能に収容され、シリンダ室内でロータの外周を等間隔で取り巻く奇数個の吸入圧縮室を有する同芯ロータ式のものがある(例えば、特許文献1参照。)。この気体圧縮機の各吸入圧縮室は、低圧空間を介して吸入ポートに通じており、低圧空間は、ロータを挟んで対を為す2つの対向空間に対応すべくロータの回転軸を取り巻くように延在され、その中間位置で吸入ポートに通じている。各吸入圧縮室は、ロータの回転に伴って容積が増減することにより、吸入ポートから低圧空間を経て冷媒ガスを吸入する吸入過程と、吸入した冷媒ガスを圧縮する圧縮過程と、圧縮した冷媒ガスを吐出室へ吐出する吐出過程とを経る圧縮行程を各対向空間で行う。
このような気体圧縮機では、空調システムでの過冷却を防ぐために、圧縮された冷媒ガスの吐出容量を低減できることが望ましい。このため、上記した気体圧縮機では、圧縮過程にある各吸入圧縮室の冷媒ガスの一部を低圧空間に戻して、各吸入圧縮室が圧縮する際に当該吸入圧縮室に存在する冷媒ガスの容積を低減することにより、ロータの回転速度の変更を招くことなく圧縮された冷媒ガスの吐出容量を低減することが考えられている。
このものでは、各吸入圧縮室が圧縮過程となる個所のシリンダ室と低圧空間とを連通するバイパス通路が2つの対向空間のそれぞれに対応して設けられ、各バイパス通路の連通がバイパスバルブ機構により断続可能とされている。この気体圧縮機では、通常時には、バイパス通路がバイパスバルブ機構により遮断されており、各吸入圧縮室はその最大容積を満たす冷媒ガスが存在する状態で圧縮過程に入ることができ、この容積の冷媒ガスが圧縮されて吐出室へ吐出される。また、気体圧縮機では、バイパス通路が開放されると、各吸入圧縮室の容積が減少し圧縮過程となる回転位置であっても、各吸入圧縮室では冷媒ガスがバイパス通路を経て低圧空間へ押し戻され、バイパス通路が設けられていない回転位置から各吸入圧縮室が圧縮過程に入るので、通常時に比較して圧縮された冷媒ガスの吐出容量が低減される。
特開2002−250291号公報
ところで、上記した気体圧縮機では、バイパス通路が開放されていると、各吸入圧縮室に吸入された冷媒ガスの一部が各吸入圧縮室の容積の減少により低圧空間に押し戻される構成であるので、この冷媒ガスの押し戻しは、低圧空間の圧力を瞬間的に変動させる脈動となる。
ここで、この気体圧縮機では、一例として互いに等間隔で5つの吸入圧縮室を有するものとすると、5つの吸入圧縮室のそれぞれが各対向空間で圧縮行程を行なうことから、ロータが1回転する毎に、各対向空間から低圧空間へは等時間間隔で5回の冷媒ガスの押し戻しが生じ、これにより5次の圧力脈動成分(略等しい波形状で5周期分繰り返される圧力脈動成分、すなわち5回のピーク値を有する圧力脈動成分)が発生することとなる。
この気体圧縮機では、低圧空間が各対向空間に対応して延在されていることから、2つのバイパス通路が吸入ポートから見て互いに異なる延在端側に位置するので、一方の対向空間に通じるバイパス通路からの圧力脈動成分と他方の対向空間に通じるバイパス通路からの圧力脈動成分とが吸入ポートの近傍で重なり合って圧力脈動成分の振幅が大きくなる虞がある。特に、両バイパス通路からは、互いに等しい時間間隔の5次の圧力脈動成分が発生しているので、吸入ポートの近傍で変位のタイミングが完全に一致して重なり合うと、大きな振幅の5次の圧力脈動成分となる虞がある。このように、大きな振幅の圧力脈動成分が吸入ポートの近傍で生じると、気体圧縮機自体およびその吸入ポートと接続された蒸発器等で圧力脈動に起因する振動や騒音等の問題を引き起こしてしまう。
そこで、本発明の目的は、ロータを挟んで対を為す2つの対向空間で各吸入圧縮室が圧縮行程を行なう気体圧縮機において、圧縮された気体の吐出容量を低減すべく圧縮過程にある各吸入圧縮室から冷媒ガスの一部を低圧空間に戻すことに起因する圧力脈動成分の振幅が大きくなることを防止することができる気体圧縮機を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の気体圧縮機は、シリンダ室内でロータを挟んで対を為す2つの対向空間のそれぞれで、前記ロータが1回転する毎に、吸入ポートから気体を吸入する吸入過程と吸入した気体を圧縮する圧縮過程と圧縮した気体を吐出室へ吐出する吐出過程とを経る圧縮行程が等しい時間間隔で奇数回行われ、各圧縮行程において前記吐出室に吐出される圧縮された気体の吐出容量を低減するために、吸入過程が終了してから圧縮過程に移行する間で前記各対向空間と前記吸入ポートとを連通しバイパスバルブ機構により断続される2つのバイパス通路が設けられた気体圧縮機であって、
前記両バイパス通路は、前記各対向空間から前記吸入ポートに至るまでの経路長が互いに等しくなるように形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の気体圧縮機は、請求項1に記載の気体圧縮機であって、前記各対向空間での圧縮行程は、前記シリンダ室内で前記ロータの外周を等間隔で取り巻く奇数個の吸入圧縮室で行なわれることを特徴とする。
請求項3に記載の気体圧縮機は、請求項2に記載の気体圧縮機であって、前記各吸入圧縮室は、前記両対向空間に対応して前記ロータの回転軸を取り巻くように延在し延在方向で見た中間位置で前記吸入ポートに通じかつ各延在端側で前記各バイパス通路に通じる低圧空間を経て前記吸入ポートから気体を吸入し、前記各バイパス通路は、前記各対向空間から前記低圧空間を経て前記吸入ポートに至る経路長が等しくなるように形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の気体圧縮機は、吸入ポートおよび吐出ポートが設けられたハウジングと、該ハウジング内で、内壁面の輪郭形状が楕円形状とされた筒状のシリンダ本体および該シリンダ本体の両開放端を覆うサイドブロックにより形成されたシリンダ室と、前記シリンダ本体の前記内壁面に臨む外周面を有する円柱形状を呈し、その軸線回りに回転可能に前記シリンダ室に収容され、該シリンダ室を軸線に対して点対称な2つの対向空間に仕切るロータと、該ロータの軸線回りに等角度間隔で進退自在に該ロータに埋設され、突出側先端が前記シリンダ本体の前記内壁面の輪郭形状に追従するように前記ロータから進退されることにより、前記シリンダ室内の前記ロータの前記外周面の外方の空間を等間隔に区画する奇数枚の平板状のベーンと、前記ハウジング内の一方の前記サイドブロックと前記吸入ポートとの間で前記ロータの軸線を取り巻いて延在し、前記各対向空間に通じかつ延在方向で見た中間位置で該吸入ポートに通じる低圧空間と、前記ハウジング内で他方の前記サイドブロックと前記吐出ポートとの間に位置し、該吐出ポートと前記各対向空間とを連通する吐出室とを備え、前記各ベーンで区画された奇数個の空間が、前記各対向空間で前記ロータの回転に伴って容積が増減することにより、前記吸入ポートから前記低圧空間を経て気体を吸入する吸入過程と、吸入した気体を圧縮する圧縮過程と、圧縮した気体を前記吐出室へ吐出する吐出過程とを経る圧縮行程を行う吸入圧縮室として機能する気体圧縮機であって、一方の前記サイドブロックには、一方の前記対向空間に対応し前記各吸入圧縮室が圧縮過程となる個所の前記シリンダ室と前記低圧空間の一方の延在端側とを連通するように穿孔されて形成された一方のバイパス通路と、他方の前記対向空間に対応し前記各吸入圧縮室が圧縮過程となる個所の前記シリンダ室と前記低圧空間の他方の延在端側とを連通するように穿孔されて形成された他方のバイパス通路と、前記各バイパス通路を断続するバイパスバルブ機構とが設けられ、前記両バイパス通路は、前記各対向空間から前記低圧空間を経て前記吸入ポートに至るまでの経路長が互いに等しくなるように形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の気体圧縮機は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の気体圧縮機であって、前記各バイパス通路は、前記シリンダ室に開放するバイパス開口で前記各対向空間に通じており、前記両バイパス開口から前記吸入ポートに至るまでの経路長が互いに等しくされていることを特徴とする。
請求項6に記載の気体圧縮機は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の気体圧縮機であって、前記両バイパス通路は、互いに等しい長さ寸法でかつ互いに等しい内径寸法とされていることを特徴とする。
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の気体圧縮機では、2つのバイパス通路のシリンダ室から吸入ポートに至る経路長が互いに等しく形成されていることから、一方の対向空間で圧縮過程にある気体が吸入ポートへ向けて押し戻されることにより発生する圧力脈動成分と、他方の対向空間で圧縮過程にある気体が吸入ポートへ向けて押し戻されることにより発生する圧力脈動成分とを、180度の位相差で吐出ポートに到達させることができる。
特に、請求項6に記載の気体圧縮機では、両バイパス通路が互いに等しい長さ寸法でかつ互いに等しい内径寸法とされていることから、各対向空間から吸入ポートに至るまでの経路の構成が互いに近似することとなるので、両対向空間からの圧力脈動成分を近似したものとすることができる。
本発明に係る気体圧縮機によれば、2つのバイパス通路のシリンダ室から吸入ポートに至る経路長が互いに等しく形成されていることから、一方の対向空間で圧縮過程にある気体が吸入ポートへ向けて押し戻されることにより発生する圧力脈動成分と、他方の対向空間で圧縮過程にある気体が吸入ポートへ向けて押し戻されることにより発生する圧力脈動成分とが、180度の位相差で吐出ポートに到達する。このため、2つの圧力脈動成分が干渉する際、互いに重なり合って振幅が大きくなることを防止することができる。これは、2つの対向空間がロータを挟んで対を為しており、各対向空間では、ロータが1回転する毎に等しい時間間隔で奇数回の圧縮行程が行われていることによる。よって、本発明に係る気体圧縮機では、圧縮過程にある各吸入圧縮室から冷媒ガスの一部を低圧空間に戻すことに起因する、気体圧縮機自体およびその吸入ポートと接続された蒸発器等で生じる圧力脈動に起因する振動や騒音等の問題を抑制することができる。
本発明を図1ないし図5に示した実施例に沿って詳細に説明する。
図1は、ガスヒートポンプ(GHP)に採用された同芯ロータ式の気体圧縮機10を模式的に示す断面図であり、図2は、図1のI―I線に沿って得られた模式的な断面図であり、図3は、図1のII―II線に沿って得られた模式的な正面図であり、図4は、低圧空間およびバイパス通路の位置関係を説明するために図3に対応して示す模式的な正面図であり、図5は、一方のバイパス通路40およびその周辺を模式的に示す断面図である。
気体圧縮機10は、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう冷房システムとしての機能を有するGHPで冷媒ガスを圧縮するために用いられ、GHPの凝縮器、蒸発器等(図示せず。)と共に冷却媒体の循環経路を構成する。気体圧縮機10は、ガスエンジン(図示せず。)から回転動力を受けて動作し、蒸発器から取り入れた気体状態の冷却媒体すなわち冷媒ガスを圧縮し、この圧縮した冷媒ガスを凝縮器へ吐出(供給)する。
気体圧縮機10は、ハウジング11と、圧縮機構12と、伝達機構13とを備える。ハウジング11は、ハウジング本体14およびフロントハウジング15を有する。ハウジング本体14は、一端開放の円筒形状を呈しており、その開放端がフロントハウジング15により閉鎖されている。ハウジング11は、フロントハウジング15に設けられた吸入ポート16と、ハウジング本体14に設けられた吐出ポート17とを有し、吸入ポート16および吐出ポート17により外方と内方とが連通されている。吸入ポート16は、本実施例では、鉛直方向に沿って延在された筒状の貫通孔であり(図4参照。)、GHPの蒸発器(図示せず。)に接続され、吐出ポート17は、GHPの凝縮器(図示せず。)に接続されている。ハウジング11には、回転軸18を有する圧縮機構12が収容されている。
圧縮機構12の回転軸18には、伝達機構13を介してガスエンジン(図示せず。)の回転動力が伝達される。伝達機構13は、フロントハウジング15に形成された突起部15aに設けられたプーリ19を有する。プーリ19は、突起部15aの外周を取り巻いて配置された環状ボールベアリングからなる転がり軸受20を介して突起部15aに取り付けられている。プーリ19は、圧縮機構12の回転軸18に接続され、転がり軸受20により回転軸18と共に回転可能とされている。プーリ19には、ベルト(図示せず。)が巻き掛けられており、ベルトを介して伝えられたガスエンジン(図示せず。)からの回転動力を回転軸18に伝達することができる。
圧縮機構12は、内壁面の輪郭形状すなわち内周の断面が楕円形状を呈する筒状のシリンダ本体21と、その両開放端に取り付けられたフロントサイドブロック22およびリアサイドブロック23とを有する。シリンダ本体21、フロントサイドブロック22およびリアサイドブロック23は、その内方に冷媒ガスが圧縮されるシリンダ室24(図2参照。)を構成する。フロントサイドブロック22は、フロントハウジング15に当接して配置されており、シリンダ室24の内方には、ロータ25が収容されている。
ロータ25は、図2に示すように、断面が円形の円柱形状を呈しており、シリンダ室24の中心軸線に等しい回転軸線を有する回転軸18が設けられている。ロータ25は、その外周面26がシリンダ本体21の内壁面27に臨むように配置され、断面が楕円形状のシリンダ本体21とその短径部で当接し、シリンダ室24を回転軸18の回転軸線に対して点対称な2つの対向空間28に区画している。このため、シリンダ本体21の内壁面27とロータ25の外周面26との間隔は、断面で見て、連続する2つの曲線により規定されており、各対向空間28で連続的に増減する。
回転軸18は、図1に示すように、一端部18aがフロントサイドブロック22のフロント側軸受部22aに回転自在に支持され、他端部18bがリアサイドブロック23のリア側軸受部23aに回転自在に支持されている。回転軸18は、一端部18a側でフロントハウジング15を貫通し、前述した伝達機構13のプーリ19に接続されている。回転軸18は、プーリ19を介してガスエンジン(図示せず。)から伝達された回転動力を受けてロータ25と共に回転する。
ロータ25には、その回転軸線回りに等角度間隔で奇数枚のベーン29が進退可能に埋設されている。図2に示すように、本実施例では、ロータ25には、5枚のベーン29が埋設されている。各ベーン29は、スリット状のベーン溝30に進退可能に保持されており、各ベーン溝30は、凹所22b、23b(図1参照。)に連通可能である。凹所22b、23bは、各サイドブロック22、23に対を為して形成されており、後述するように各ベーン溝30に潤滑油を供給することができる。
各ベーン29は、各ベーン溝30に供給される潤滑油の圧力を受けて突出先端側がシリンダ本体21の内壁面27に当接することにより、シリンダ室24をロータ25の回転方向に沿って複数の等間隔のチャンバ(31)に区画する。各ベーン29の突出先端は、ロータ25の回転に伴ってシリンダ本体21の内壁面27の輪郭形状に追従し、複数のチャンバ(31)は、それぞれがロータ25の回転に伴って、2つの対向空間28のそれぞれで、容積が増減する吸入圧縮室31として機能する。
各吸入圧縮室31は、図1に示すように、吸入ポート16および吸入室32を経て蒸発器(図示せず。)から冷媒ガスを取り入れることが可能とされている。吸入ポート16は、ハウジング11の外方で蒸発器(図示せず。)に通じ、ハウジング11の内方で吸入室32に通じている。
吸入室32は、互いに当接するフロントハウジング15とフロントサイドブロック22との間に位置し、フロントハウジング15のフロントサイドブロック22に面する壁面15bに設けられた溝部15cと、フロントサイドブロック22とにより形成されている。吸入室32すなわち溝部15cは、図4に示すように、回転軸18を取り巻くように延在され、その延在方向で見た中間位置で吸入ポート16に通じている。
吸入室32は、フロントサイドブロック22を貫通する(図1参照。)2つの吸入孔33を介してシリンダ室24の各対向空間28(図2参照。)すなわち各吸入圧縮室31に通じている。各吸入孔33は、ロータ25の回転方向で見て、各吸入圧縮室31の容積が増加する個所で各対向空間28に通じている。この吸入室32および両吸入孔33は、気体圧縮機10において、蒸発器(図示せず。)に接続された吸入ポート16を経て取り込まれる冷媒ガス、すなわち圧縮される前の低い圧力の冷媒ガスが存在する低圧空間であり、かつ吸入ポート16から各吸入圧縮室31への冷媒ガスの取り入れのための通路となる。
各吸入圧縮室31は、ロータ25の回転に伴って、容積が増加することにより吸入孔33を経て吸入室32から冷媒ガスを吸入する吸入過程と、容積が減少することにより吸入した冷媒ガスを圧縮する圧縮過程と、圧縮した冷媒ガスを吐出空間34(図2参照。)およびサイクロンブロック35を経て吐出室36に吐出する吐出過程とを経る圧縮行程を、2つの対向空間28のそれぞれで行う。
サイクロンブロック35には油分離部37が設けられている。油分離部37は、冷媒ガスがサイクロンブロック35を通過するときに冷媒ガスに含まれる潤滑油を冷媒ガスから分離する。この分離された潤滑油は、吐出室36の下方に形成された油溜め部38に貯留される。吐出室36に吐出された圧縮されて高圧の冷媒ガスは、吐出ポート17を経てGHPの凝縮器(図示せず。)へと吐出される。油溜め部38の潤滑油は、吐出室36の圧力により油供給路(図示せず。)を経て圧縮機構12に供給され、一部が圧縮機構12の各摺動個所に到達してその摺動を円滑なものとし、残部が凹所22b、23bに到達して各ベーン29を進退させるべく各ベーン29を付勢にする。
本発明に係る気体圧縮機10には、図4に示すように、ロータ25の回転速度の変更を招くことなく圧縮された冷媒ガスの吐出容量を変更するために、バイパス通路40、41と、それぞれに対応するバイパスバルブ機構42、43とが設けられている。
各バイパス通路40、41は、圧縮過程にある各吸入圧縮室31に存在する冷媒ガスの一部を低圧空間へ押し戻すことを可能とするために、2つの対向空間28のそれぞれで、ロータ25の回転により各吸入圧縮室31の容積が減少する個所のシリンダ室24と、低圧空間とを連通するようにフロントサイドブロック22を穿孔して形成されている。このため、各バイパス通路40、41の一端は、各対向空間28に対応して、フロントサイドブロック22のシリンダ室24に面する壁面22c(図5参照。)をバイパス開口40a、41a(図2参照。)で開口している。2つのバイパス開口40a、41aは、回転軸18の回転軸線に対して点対称となるようにロータ25の外方で各ベーン29が摺動する領域に設けられており、それらの領域内での設定位置は、変更後の所望の吐出容量に応じて適宜設定される。
また、本実施例では、2つのバイパス通路40、41の他端が低圧空間である吸入室32に連通されている。図4に示すように、一方の対向空間28(図2参照。)に通じる一方のバイパス通路40は、吸入室32の一方の延在端32aの近傍の第1連通開口40bで吸入室32に接続している。他方の対向空間28(図2参照。)に通じる他方のバイパス通路41は、吸入室32の延在方向で見て、吸入室32の他方の延在端32bと吸入ポート16への連通個所との略中央位置の第2連通開口41bで吸入室32に接続している。
本発明に係る気体圧縮機10では、シリンダ室24から一方のバイパス通路40を経て吸入ポート16へ至る経路、すなわち第1連通開口40bから一方のバイパス通路40を経て吸入ポート16へ至る経路C1と、シリンダ室24から他方のバイパス通路41を経て吸入ポート16へ至る経路、すなわち第2連通開口41bから他方のバイパス通路41を経て吸入ポート16へ至る経路C2と、の長さが等しくなるように設定されている。さらに、本実施例では、両バイパス通路40、41は、互いに等しい長さ寸法にかつ互いに等しい内径寸法に形成されており、第1連通開口40bと第2連通開口41bとが、等しい高さ位置で回転軸18の回転軸線に対して点対称となるように形成されている。
両バイパス通路40、41が開放されているとき、各対向空間28の冷媒ガスは各バイパス通路40、41を経て吸入室32に流出するので、各対向空間28では、ベーン29がバイパス開口40a、41aを通り過ぎた位置から冷媒ガスの圧縮が始まる。また、両バイパス通路40、41が遮断されると、各吸入圧縮室31ではその最大容積の冷媒ガスが圧縮される。
各バイパス通路40、41には、その連通を断続するバイパスバルブ機構42、43が設けられている。この2つのバイパスバルブ機構42、43は、互いに等しい構成とされており、単一の電磁弁44により開閉制御されるものであるので、一方のバイパスバルブ機構42について説明し、他方のバイパスバルブ機構43の説明を省略する。
バイパスバルブ機構42は、図5に示すように、弁体45と、それを移動可能に保持する弁ケース46とを有する。弁ケース46は、フロントサイドブロック22に形成された貫通孔47に嵌入されている。貫通孔47は、弁体45を受ける弁座48を規定している。
さらに、圧縮機構12には、図1に示すように、吐出室36の潤滑油を各弁ケース46(図5参照。)に供給するための油供給路49が設けられている。油供給路49は、吐出室36と弁ケース46とを連通している。油供給路49は、リアサイドブロック23に形成されたリア油供給路部50と、シリンダ本体21に形成されたシリンダ油供給路部51と、フロントサイドブロック22に形成されたフロント油供給路部52とからなる。リア油供給路部50は、リアサイドブロック23の下端縁部で吐出室36に通じており、シリンダ油供給路部51を介してフロント油供給路部52に連通している。
フロント油供給路部52は、図5に示すように、拡径通路部分53と、2つの直交通路部分54(他方は図示せず。)と、連通路部分55とを有する。拡径通路部分53は、シリンダ油供給路部51に通じており、一方の直交通路部分54に通じている。直交通路部分54は、2つの弁ケース46に対応して2つ設けられており(他方の弁ケースおよび直交通路部分は図示せず。)、中間位置で拡径通路部分53に通じ、一端部が弁ケース46に設けられたケース油供給路部56に通じ、かつ他端部が連通路部分55に通じている。ケース油供給路部56は、弁ケース46内で、弁体45の後端面側に形成される圧力室57に通じている。連通路部分55は、フロントハウジング15とフロントサイドブロック22との当接個所でフロントサイドブロック22を取り巻くように形成されており、両直交通路部分54(他方の直交通路部分は図示せず。)を連通している。
このため、吐出室36の潤滑油は、油供給路49のシリンダ油供給路部51、拡径通路部分53、両直交通路部分54および連通路部分55を経て、各ケース油供給路部56から弁ケース46の圧力室57に流入し、各弁体45を弁座48へ向けて付勢する。この付勢により各弁体45が弁座48に当接する位置が、各弁体45の閉鎖位置であり、気体圧縮機10では、後述する通常時に各弁体45が閉鎖位置とされ、バイパス通路40、41が設けられていない気体圧縮機と同様の吐出容量、すなわち各吸入圧縮室31の最大容量となる吐出容量での運転を行う。
また、バイパスバルブ機構42、43は、フロントハウジング15に形成された排出通路58と、排出通路58の連通を断続するための電磁弁44とにより、開閉動作が制御される。排出通路58は、油供給路49のフロント油供給路部52の連通路部分55と吸入室32との間で潤滑油の通過を許す通路である。電磁弁44は、排出通路58の中間位置に設けられており、そのソレノイドコイル(図示せず。)に電圧が印加されると排出通路58を連通させ、電圧が印加されてない通常時には排出通路58の連通を遮断する。
フロント油供給路部52の拡径通路部分53には、流量調整弁59が設けられている。流量調整弁59は、閉鎖位置で吐出室36からバイパスバルブ機構42、43への潤滑油または冷媒ガスの流れを遮る流量調整弁体59aと、これを開放位置へ向けて付勢するバネ59bとにより構成されている。流量調整弁59は、バネ59bによる付勢力と、潤滑油または冷媒ガスによる押圧力とのバランスに応じて、拡径通路部分53内の流量を調整しあるいは拡径通路部分53内の流れを遮る。
気体圧縮機10は、図1に示すように、ガスエンジン(図示せず。)から回転動力を受けると圧縮機構12が作動する。気体圧縮機10は、圧縮機構12の作動により、蒸発器(図示せず。)から吸入室32を経て冷媒ガスを吸入圧縮室31に取り入れ、吸入圧縮室31が取り入れた冷媒ガスを圧縮し、吸入圧縮室31が圧縮した冷媒ガスを吐出室36に吐出し、この冷媒ガスを凝縮器(図示せず。)へと吐出(供給)する。この冷媒ガスには、圧縮機構12に供給された潤滑油が混入しているが、冷媒ガスが吐出室36へと吐出される際、サイクロンブロック35の油分離部37により潤滑油が冷媒ガスから分離されて吐出室36の油溜め部38に貯留される。
気体圧縮機10では、図5に示すように、通常の吐出容量での運転から吐出容量が低減された運転に切り替えるとき、電磁弁44が操作されて排出通路58が開放される。すると、各弁ケース46の圧力室57の潤滑油は、両ケース油供給路部56、両直交通路部分54、連通路部分55、排出通路58を経て、低圧空間である吸入室32へ流出する。これにより、各バイパスバルブ機構42、43の弁体45(バイパスバルブ機構43の弁体は図示せず。)は、弁ケース46内を閉鎖位置から開放位置へ移動し、両バイパス通路40、41は開放され、前述したように気体圧縮機10の吐出容量が低減する。このとき、油供給路49には流量調整弁59が設けられているので、吐出室36の油溜め部38から吸入室32への潤滑油の流出が制限されている。
気体圧縮機10では、吐出容量を通常の吐出容量に戻すとき、電磁弁44を操作して排出通路58を閉鎖する。すると、吐出室36(図1参照。)の潤滑油が油供給路49を経て弁ケース46の圧力室57に供給されて、各バイパスバルブ機構42、43の弁体45(バイパスバルブ機構43の弁体は図示せず。)が閉鎖位置へと移動する。これにより、気体圧縮機10は再び通常の吐出容量、すなわち各吸入圧縮室31の最大容量となる吐出容量での運転に戻る。
ここで、本発明に係る気体圧縮機10では、図4に示すように、両バイパス通路40、41から吸入ポート16へ至る経路C1、C2の長さが互いに等しくされているので、各バイパスバルブ機構42、43の弁体45(バイパスバルブ機構43の弁体は図示せず。)が開放位置にあるとき、すなわち吐出容量が低減された運転とされたとき、両バイパス通路40、41を経て各吸入圧縮室31から吸入室32に冷媒ガスが押し戻されることにより生じる脈動の振幅が大きくなることが防止されている。
詳細には、各吸入圧縮室31は、ロータ25の外周を等間隔で取り巻くように形成されていることから、各対向空間28(図2参照。)から吸入室32へは、等しい時間間隔で冷媒ガスが押し戻されることとなる。このため、ロータ25が1回転する毎に、各対向空間28(図2参照。)から吸入室32へは等時間間隔で5回の冷媒ガスの押し戻しがなされ、各対向空間28からの冷媒ガスの押し戻しにより5次の圧力脈動成分(略等しい波形状で5周期分繰り返される圧力脈動成分、すなわち5回のピーク値を有する波形状の圧力脈動成分)が生じている。
ここで、吸入圧縮室31は、奇数個(本実施例では5個)形成されており、両対向空間28が回転軸18の回転軸線に対して点対称とされていることから、一方の対向空間28と他方の対向空間28とでは、互いに180度の位相差で圧縮行程が行なわれる。また、各対向空間28に対応する2つのバイパス通路40、41が互いに等しい長さ寸法とされ、かつバイパス通路40の第1連通開口40bとバイパス通路41の第2連通開口41bとが回転軸18の回転軸線に対して点対称とされていることから、各対向空間28から吸入室32への冷媒ガスの押し戻しによる5次の圧力脈動成分は、互いに180度の位相差で吸入室32の各連通開口40b、41bに生じることとなる。さらに、各連通開口40b、41bから吸入ポート16までの経路長が互いに等しいことから、吸入室32の第1連通開口40bの近傍に生じた5次の圧力脈動成分と、吸入室32の第2連通開口41bの近傍に生じた5次の圧力脈動成分とは、吸入室32の吸入ポート16の近傍で相互に干渉しても、等時間間隔の10次の圧力脈動成分となるので、互いの圧力脈動成分が重なり合うことにより振幅が大きくなることを最小限なものとすることができる。
したがって、本発明に係る気体圧縮機10では、吐出容量を低減すべく各吸入圧縮室31の冷媒ガスを低圧空間である吸入室32へと押し戻すことに起因する圧力脈動成分の振幅が大きくなることを防止することができる。これにより、各吸入圧縮室31の冷媒ガスを吸入室32へと押し戻すことにより生じる圧力脈動に起因する振動や騒音等が大きくなることを防止することができる。
なお、上記した実施例では、両バイパス通路40、41が等しい長さ寸法とされていたが、各対向空間28に対応する両バイパス通路のシリンダ室24への接続個所となる各バイパス開口40a、41aから吸入ポート16までの経路長が等しいものであれば、両バイパス通路は等しい長さ寸法でなくてもよく、上記した実施例に限定されるものではない。しかしながら、本実施例のように、各バイパス開口40a、41aから吸入ポート16に至るまでの経路の構成が近似していると、各対向空間28から吸入室32への冷媒ガスの押し戻しによる圧力脈動成分をより近似した状態とすることができることから、両バイパス通路40、41を互いに等しくし、かつ各バイパス開口40a、41aを互いに等しい高さ位置で回転軸18の回転軸線に対して点対称とすることが望ましい。ここで、例えば、ハウジング11および圧縮機構12での締結部材、冷媒ガスの通路および油通路等の位置関係により各バイパス開口40a、41aから吸入ポート16までの経路長が等しくすることが困難な場合には、吸入ポート16の設定個所および延在方向等を変更してもよい。
また、上記した実施例では、ロータ25を等間隔で取り巻くように5つの吸入圧縮室31を有するものであったが、吸入圧縮室31はロータ25を等間隔で取り巻くように奇数個設けられていればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、両バイパス通路40、41は吸入室32に通じていたが、吸入ポート16に通じかつ圧縮される前の低圧な気体が存在する場所であり、一方のバイパス通路40から吸入ポート16に至る経路と、他方のバイパス通路41から吸入ポート16に至る経路とが等しい経路長となるものであれば、例えば、両バイパス通路40、41は吸入孔33に通じる構成であってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
両バイパスバルブ機構42、43は、それぞれが対応するバイパス通路40、41の連通を断続することができるものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、気体圧縮機10は、GHPに採用されていたが、奇数個の吸入圧縮室が2つの対向空間28で圧縮行程を行なう構成(内方が楕円形状を呈する筒状のシリンダ本体21の軸線上に回転軸線を持つようにロータ25が設けられた同心ロータ式の圧縮機)であり、かつ吐出室36に吐出される圧縮された冷媒ガスの吐出容量(吐出ポート17からの圧縮された冷媒ガスの排出容量)を変更することができるものであれば、例えば車両用空調システムに採用されるものであってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
本発明に係る気体圧縮機を示す断面図である。 図1のI―I線に沿って得られた模式的な断面図である。 図1のII―II線に沿って得られた模式的な断面図である。 低圧空間およびバイパス通路の位置関係を説明するための図面であり、図3に対応して示す模式的な正面図である。 一方のバイパス通路およびその周辺を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10 気体圧縮機
11 ハウジング
12 圧縮機構
13 クラッチ機構
16 吸入ポート
17 吐出ポート
18 ロータ
21 シリンダ本体
22 フロントサイドブロック
23 リアサイドブロック
24 シリンダ室
26 (ロータの)外周面
27 (シリンダ本体の)内壁面
28 対向空間
29 ベーン
31 吸入圧縮室
32 (低圧空間としての)吸入室
32a、32b 延在端
36 吐出室
40、41 バイパス通路
42、43 バイパスバルブ機構

Claims (6)

  1. シリンダ室内でロータを挟んで対を為す2つの対向空間のそれぞれで、前記ロータが1回転する毎に、吸入ポートから気体を吸入する吸入過程と吸入した気体を圧縮する圧縮過程と圧縮した気体を吐出室へ吐出する吐出過程とを経る圧縮行程が等しい時間間隔で奇数回行われ、
    各圧縮行程において前記吐出室に吐出される圧縮された気体の吐出容量を低減するために、吸入過程が終了してから圧縮過程に移行する間で前記各対向空間と前記吸入ポートとを連通しバイパスバルブ機構により断続される2つのバイパス通路が設けられた気体圧縮機であって、
    前記両バイパス通路は、前記各対向空間から前記吸入ポートに至るまでの経路長が互いに等しくなるように形成されていることを特徴とする気体圧縮機。
  2. 前記各対向空間での圧縮行程は、前記シリンダ室内で前記ロータの外周を等間隔で取り巻く奇数個の吸入圧縮室で行なわれることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  3. 前記各吸入圧縮室は、前記両対向空間に対応して前記ロータの回転軸を取り巻くように延在し延在方向で見た中間位置で前記吸入ポートに通じかつ各延在端側で前記各バイパス通路に通じる低圧空間を経て前記吸入ポートから気体を吸入し、前記各バイパス通路は、前記各対向空間から前記低圧空間を経て前記吸入ポートに至る経路長が等しくなるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の気体圧縮機。
  4. 吸入ポートおよび吐出ポートが設けられたハウジングと、
    該ハウジング内で、内壁面の輪郭形状が楕円形状とされた筒状のシリンダ本体および該シリンダ本体の両開放端を覆うサイドブロックにより形成されたシリンダ室と、
    前記シリンダ本体の前記内壁面に臨む外周面を有する円柱形状を呈し、その軸線回りに回転可能に前記シリンダ室に収容され、該シリンダ室を軸線に対して点対称な2つの対向空間に仕切るロータと、
    該ロータの軸線回りに等角度間隔で進退自在に該ロータに埋設され、突出側先端が前記シリンダ本体の前記内壁面の輪郭形状に追従するように前記ロータから進退されることにより、前記シリンダ室内の前記ロータの前記外周面の外方の空間を等間隔に区画する奇数枚の平板状のベーンと、
    前記ハウジング内の一方の前記サイドブロックと前記吸入ポートとの間で前記ロータの軸線を取り巻いて延在し、前記各対向空間に通じかつ延在方向で見た中間位置で該吸入ポートに通じる低圧空間と、
    前記ハウジング内で他方の前記サイドブロックと前記吐出ポートとの間に位置し、該吐出ポートと前記各対向空間とを連通する吐出室とを備え、
    前記各ベーンで区画された奇数個の空間が、前記各対向空間で前記ロータの回転に伴って容積が増減することにより、前記吸入ポートから前記低圧空間を経て気体を吸入する吸入過程と、吸入した気体を圧縮する圧縮過程と、圧縮した気体を前記吐出室へ吐出する吐出過程とを経る圧縮行程を行う吸入圧縮室として機能する気体圧縮機であって、
    一方の前記サイドブロックには、一方の前記対向空間に対応し前記各吸入圧縮室が圧縮過程となる個所の前記シリンダ室と前記低圧空間の一方の延在端側とを連通するように穿孔されて形成された一方のバイパス通路と、他方の前記対向空間に対応し前記各吸入圧縮室が圧縮過程となる個所の前記シリンダ室と前記低圧空間の他方の延在端側とを連通するように穿孔されて形成された他方のバイパス通路と、前記各バイパス通路を断続するバイパスバルブ機構とが設けられ、
    前記両バイパス通路は、前記各対向空間から前記低圧空間を経て前記吸入ポートに至るまでの経路長が互いに等しくなるように形成されていることを特徴とする気体圧縮機。
  5. 前記各バイパス通路は、前記シリンダ室に開放するバイパス開口で前記各対向空間に通じており、前記両バイパス開口から前記吸入ポートに至るまでの経路長が互いに等しくされていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の気体圧縮機。
  6. 前記両バイパス通路は、互いに等しい長さ寸法でかつ互いに等しい内径寸法とされていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の気体圧縮機。
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