エアレイド繊維性物品を形成するための装置10の一実施形態の図を図1に示す。装置10は、ハンマーミル20、又はディスクミル、はリッカーイン、若しくはドライラップウェブの繊維を分離し、供給スロット25を通してドライラップウェブ8を供給することができる他の装置など、他の好適な装置を備えることができる。ハンマーミル20は、ドライラップウェブの繊維を分離し、次に、放出シュート30を通して一般にコアポケット50に向けられる、緩い空気混入繊維12の比較的高速度の流れを放出する。繊維源入口チャンバ380は、放出シュート30に接続して、コアポケット50の上に繊維を分配するのを助けることができる。1つ以上のコアポケット50を、堆積ドラム40の周囲の周りに周囲方向の関係で配置することができる。コアポケット50は、有孔形成面を有することができる。堆積ドラム40は、空気分配マニホルド60の周りを回転することができる。堆積ドラム40が空気分配マニホルド60の周りを回転するにつれて、空気分配マニホルド60は、1つ以上のコアポケット50と空気流が連通していることができる。コアポケット50が放出シュート30付近を、又はそれを越えて回転すると、空気分配マニホルド60は、コアポケット50の少なくとも一部分に真空を適用することができる。真空は、放出シュート30を通して放出される繊維12の運動量と組み合わされて、それぞれ、コアポケット50が放出シュート30付近の、又はそこを越えた領域を通って空気分配マニホルド60の周りを回転するにつれて、空気混入繊維12をコアポケット50の少なくとも一部分内に引き込み、方向付けるのに役立つ。空気混入繊維がコアポケット50の有孔形成面上に衝突すると、繊維は有孔形成面上で保持され、空気が有孔形成面を貫流する。空気分配マニホルド60が図1に示されるのとは異なる形状を有し、コアポケット50が他の手段によって空気分配マニホルド60を横切って移動する、装置10の他の実施形態が可能である。例えば、空気分配マニホルド60は平坦な表面を有してもよく、平坦面を有するコアポケットが、コンベヤーシステムによって空気分配マニホルド60を横切って滑動してもよい。コアポケット50は、空気分配マニホルド60と滑動可能及び封止可能に係合しているものと説明することができる。
使用される非繊維性材料を空気流によって運ぶ、又は方向付けることができるという条件で、非繊維性材料を繊維12の代わりに使用することができる。非繊維性材料としては、これらに限定されるものではないが、非繊維性材料のペレット、粉末、塊、及びシュレッドを挙げることができる。
コアポケット50は僅かに過充填することができる。スカーフィングロール80を使用して、コアポケット50内に堆積した余分な繊維12にスカーフィングを施すことができる。スカーフィングによって除去された余分な繊維12を移送するため、再利用ダクト70を装置10中に含むことができる。再利用ダクト70は、プロセスの上流にある余分な繊維を、再利用される緩い空気混入繊維の流れを分配し、コアポケット50に再堆積させる再利用分配チャンバ390に移送するように構成することができる。
ラグ付きシリンダー90も、装置10の一要素であることができる。複数のラグ95をラグ付きシリンダー90の周りに配置することができる。ラグ95は、コアポケット50内に堆積された繊維12の塊を圧縮して、エアレイド繊維性物品100の形成を完成させることができる。形成されたエアレイド繊維性物品100は、真空タイプの戻しロール115及びベルト120を備える除去コンベヤーによって、装置から除去することができる。真空タイプの戻しロール115は、コアポケット50が真空タイプの戻しロール115を越えて回転すると同時に、エアレイド繊維性物品100をコアポケット50から引張ることができる。
装置10は、空気混入繊維の流れをその中でコアポケット50に向けることができる、繊維12の単一源を有することができる。装置10は、繊維12の単一源に近接して単一の形成領域1を有することができ、形成領域は、繊維12が繊維の単一源からコアポケット50内に堆積される装置10の部分である。
装置10は、形成領域シールド370を更に備えることができる。形成領域シールド370は、コアポケット50が形成領域1を移動するとき、周囲の環境からコアポケット50への空気流の量が無視できるほどであるように構成することができる。換言すれば、コアポケット50は、形成領域シールド370と滑動可能及び封止可能に係合するものと説明することができる。形成領域シールド370は、本明細書においてより十分に記載する。
コアポケット50及びその要素は、機械方向MDを有するものと見なすことができる。機械方向は、エアレイド繊維性物品100がコアポケット50内で形成されるとき、コアポケット50が移動する方向であると理解することができる。図1に示される装置では、機械方向は、堆積ドラム40の回転方向と一致する。z方向は、形成中のエアレイド繊維性物品の厚さに対応する方向であると称することができる。
リー(Lee)らに発行された米国特許第4,388,056号、ピーターソン(Peterson)及びベンソン(Benson)に発行された米国特許第4,859,388号、及びフェイスト(Feist)らに発行された米国特許第4,592,708号は、エアレイド繊維性ウェブ及び吸収性物品を形成するための装置を説明している。
コアポケット50の一実施形態の分解組立図を図2に示す。コアポケット50及びその要素は、機械方向MD、横断方向CD、並びにMD及びCD方向にほぼ直交するz方向を有するものと見なすことができる。横断方向は、機械方向にほぼ直交し、一般に、エアレイド繊維性物品100の形成中にコアポケット50が移動するとき、コアポケット50の移動と同一面内にある。エアレイド繊維性物品の分野では、z方向は、エアレイド繊維性物品の厚さに対応する方向であると称することができ、機械方向及び横断方向は、エアレイド繊維性物品の面内にあると見なすことができる。1つ以上のコアポケット50が空気分配マニホルド60の周りを周囲方向に移動する装置10では、z方向は、コアポケット50の周囲方向経路に対して半径方向に直交する。
本明細書に記載するように、内部に面する表面又は縁部は、コアポケット50が放出シュート30を通過するとき、放出シュート30から離れる方向で配向されるものと解釈される。空気分配マニホルド60が存在する場合、内部に面する表面は、コアポケット50が空気分配マニホルド60を通過するとき、空気分配マニホルド60に向けられる。外部に面する表面又は縁部は、コアポケット50が放出シュート30を通過するとき、放出シュート30に向かう方向で配向されるものと解釈される。
コアポケット50は、内部に面する表面135と、内部に面する表面135と反対側の外部に面する表面140とを有するシールド130を備えることができる。シールド130は、シールド第1端部145と、シールド第1端部145と反対側のシールド第2端部150とを有することができる。シールド130は、シールド第1端部145からシールド第2端部150までそれぞれ延びる、一対の対向したシールド側縁部155を有することができる。シールド130は、ステンレス鋼、チタン、又は高速製造作業に使用される機械装置に使用するのに十分な剛性の他の材料など、金属のシートであることができる。図2に示されるように、シールド130及び図示される他の構成要素は、図1に示されるもののように、コアポケット50が堆積ドラム40の周辺部の周りに周囲方向の関係で配置される装置10に使用するため、機械方向に弓状の形状を有することができる。シールド130及びコアポケット50の他の構成要素は、機械方向で平坦な空気分配マニホルド60が使用される場合、機械方向で平坦であることができる。一例として、これに限定されるものではないが、シールドは、シールド側縁部155間の横断方向で約60mm〜約110mmの間の幅と、機械方向で約0.15〜約0.55ラジアンの間の長さと、z方向で約0.5mm〜約3mmの間の厚さとを有することができる。
コアポケット50は、シールドの空隙によって規定される中央開口部160を更に備えることができる。一例として、これに限定されるものではないが、中央開口部160は、丸みが付けられた角を有するほぼ矩形の形状であるとともに、機械方向で約109mmの長さと、横断方向で約22mmの幅とを有することができる。他の形状、長さ、及び幅が実用的であることができ、規定する特徴は、中央開口部160が、中央形成チャンバ165と空気分配マニホルド60との間に空気流の連通をもたらすようにサイズ及び寸法を決められているということである。中央開口部160の長さ及び幅は、エアレイド繊維性物品の面内幾何学形状に応じて決めることができる。
空気流の連通という用語は、本明細書では、空気流を、2つの要素の間を、それらの中を、それらを横断して、それらに沿って、又はそれらを通って運ぶことができる、2つの要素間の関係を説明するために使用される。
コアポケット50は、中央形成チャンバ165を更に備えることができる。中央形成チャンバ165は、中央開口部160と空気流が連通していることができる。中央形成チャンバ165はまた、中央形成チャンバ周辺部170を有することができる。中央形成チャンバ165は、シールド130と中央形成チャンバ165との接触面間を通る空気流が無視できるほどのものであるか、又は存在しないものであることができるように、シールド130に対して封止することができる。中央形成チャンバ165は、ステンレス鋼、チタン、又は高速製造作業に使用するのに適した他の材料から形成することができる。
コアポケット50は、複数の中央横方向バッフル175を更に備えることができる。中央横方向バッフル175は、中央形成チャンバ165内に収まることができる。中央横方向バッフル175は、中央形成チャンバ165全体にわたることができる。即ち、中央横方向バッフル175は、中央形成チャンバ165の側壁360の間を延びることができる。中央横方向バッフル175は、シールド130の内部に面する表面135とほぼ同一平面で整列されることができる。中央横方向バッフル175は、ステンレス鋼、チタン、又は高速製造作業に使用するのに適した他の材料のシートから形成することができる。シートは、中央形成チャンバ165内に嵌合するようにサイズ及び寸法を決めることができる。中央横方向バッフル175は、図2に示されるように、機械方向にほぼ直交して配向することができる。中央横方向バッフル175がコアポケット50の機械方向にほぼ直交して配向されない実施形態も検討される。
コアポケット50は、中央形成チャンバ165と空気流が連通している中央有孔形成面180を更に備えることができる。
図2に示されるように、コアポケット50は、中央形成チャンバ周辺部170の周りに配置された縁部形成チャンバ185を更に備えることができる。コアポケット50は、縁部形成チャンバ185内に収められた複数の縁部横方向バッフル190を更に備えることができる。縁部横方向バッフル190は、縁部形成チャンバ185の内部全体にわたることができる。縁部横方向バッフル190は、縁部形成チャンバ185の内部境界と、中央形成チャンバ165の境界との間の空間全体にわたることができる。縁部横方向バッフル190は、シールド130の内部に面する表面135とほぼ同一平面で整列されることができる。縁部横方向バッフル190は、図2に示されるように、機械方向にほぼ直交して配向することができる。縁部横方向バッフル190がコアポケット50の機械方向にほぼ直交して配向されない実施形態も検討される。シートは、縁部形成チャンバ185内に嵌合するようにサイズ及び寸法が決められる。縁部横方向バッフル190及び中央横方向バッフル175は、ステンレス鋼、チタン、又は高速製造作業に使用するのに適した他の材料のシートから形成することができる。
中央横方向バッフル175は、機械方向で約0.01〜約0.04ラジアンだけ互いから間隔を空けることができる。一実施形態では、中央横方向バッフル175は、機械方向で約18mmだけ互いから間隔を空けることができる。縁部横方向バッフル190は、機械方向で約0.01〜約0.04ラジアンだけ互いから間隔を空けることができる。一実施形態では、縁部横方向バッフル190は、機械方向で約18mmだけ互いから間隔を空けることができる。縁部横方向バッフル190及び中央横方向バッフル175は、MD方向に約0.5mm〜約4mmの間の厚さを有することができる。縁部横方向バッフル190及び中央横方向バッフル175は、z方向に約10mm〜約40mmの間の高さを有することができる。これらの寸法は一例として提供されるものであって、限定的なものではなく、他の寸法が実用的であり、コアポケット50の寸法、及びコアポケット50が作製される材料に応じて決まる。
コアポケット50は、縁部形成チャンバ185と空気流が連通している縁部有孔形成面195を更に備えることができる。
中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195は、空気の流れに対して透過性が高い。中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195は、通気性でありかつ高い割合の孔面積を有する1つ以上のシートを備えることができる。一例として、これに限定されるものではないが、縁部有孔形成面195及び中央有孔形成面180は、約50%の孔面積率を有することができる。スクリーンの開口部の直径は約0.25mmであることができる。中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195は、ステンレス鋼、チタン、又は高速製造作業に使用するのに十分な剛性の他の材料の薄いシートで構成することができる。中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195は、電気エッチングした開口部を有する、ステンレス鋼、チタン、又は高速製造作業に使用するのに適した他の材料で構成することができる。中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195は、互いに関連付けられた有孔材料の2つ又はそれ以上のシートから形成することができ、あるいは、有孔材料の単一の連続シートで構成することができる。2000年12月8日出願のWO2001042549A1及び1999年11月17日出願のWO2000029656A1は、有孔形成面の一実施形態を記載している。
縁部横方向バッフル190は、平坦又は曲線状であることができる、シールド130の内部に面する表面135によって規定される面と、縁部有孔形成面195の内部に面する表面との間の空間全体にわたることができる。中央横方向バッフル175は、シールド130の内部に面する表面135によって規定される面と、中央有孔形成面180の内部に面する表面との間の空間全体にわたることができる。
コアポケット50は、任意に、中央有孔形成面180に隣接した中央支持メッシュ201を備えることができる。コアポケット50はまた、任意に、縁部有孔形成面195に隣接した縁部支持メッシュ202を備えることができる。中央支持メッシュ201は、中央有孔形成面180と中央横方向バッフル175との間を延びることができる。縁部支持メッシュ202は、縁部有孔形成面195と縁部横方向バッフル190との間を延びることができる。
コアポケット50は、任意に、形成されるエアレイド繊維性物品の形状の、空隙355を有する周辺縁部テンプレート350を備えることができる。周辺縁部テンプレート350は、縁部形成チャンバ185に取り付けられた別個の要素であることができ、あるいは、縁部形成チャンバ185及び周辺縁部テンプレート350が単一材料で構成されるように、縁部形成チャンバ185と一体であることができる。周辺縁部テンプレート350は、縁部有孔形成面195の外面と重なり合った関係でそれに隣接して位置付けることができる。
周辺縁部テンプレート350は、高速製造作業に使用するのに適した材料のシートを含むことができる。周辺縁部テンプレートの厚さは、z方向でのエアレイド繊維性物品100の所望の厚さか、又はエアレイド繊維性物品100が更なる下流の処理に適切な厚さであるような厚さに対応するように選択することができる。周辺縁部テンプレート350の境界は、エアレイド繊維性物品100のMD−CD面でのエアレイド繊維性物品100の所望の形状か、又は更なる下流の処理に適切な形状に対応するように選択することができる。下流という用語は、吸収性物品の製造開始から製造終了に向かう処理の方向として理解することができる。上流という用語は、下流と反対の処理の方向として理解することができる。
シールド130の内部に面する表面135が見る者に対して提示される、コアポケット50の一実施形態の平面図を図3に示す。図3に示されるように、コアポケット50は、一対の縁部開口部210を備える。縁部開口部210は、機械方向ではシールド130の各辺に沿って延び、横断方向ではシールド側縁部155を越えて横方向に延びる。縁部開口部210は、シールド側縁部155と縁部形成チャンバ185の縁部との間の空間によって規定される。縁部形成チャンバ185は、縁部開口部210と空気流が連通していることができる。縁部開口部210は、シールド第1端部145からシールド第2端部150まで延びることができる。シールド130はほぼ矩形であることができる。シールド130の他の形状も可能である。
一例として、これに限定されるものではないが、各縁部開口部210は、横断方向に約10mm〜約60mmの間の幅を有することができる。
コアポケット50は、中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195に異なる気圧を適用することができるように構成することができる。周囲気圧、正気圧、及び負気圧が、エアレイド繊維性物品を形成するのに有用であり得る。正気圧、周囲気圧、及び負気圧を説明する際、本明細書で使用するとき、正気圧と負気圧とを区分する起点は大気圧(約101.325kPa)であり、正気圧は1気圧超として、周囲気圧は大気圧として、負気圧は1気圧未満として規定される。本明細書にて報告される圧力の特定の大きさは絶対圧である。
図3に示される実施形態では、中央開口部160に適用される気圧は、中央開口部160を通り、中央横方向バッフル175の間に、そして中央形成チャンバ165内に伝達することができる。中央形成チャンバ165内の気圧は、中央有孔形成面180に適用することができる。中央支持メッシュ201が存在する場合、気圧は、中央支持メッシュ201を通って中央有孔形成面180に伝達することができる。中央形成チャンバ165の1つ又は複数の壁は、空気流を透過しない材料で作ることができ、やはり空気流を透過しない封止、継ぎ目、溶接、又は接続によって互いに接合することができる。したがって、中央形成チャンバ165及び縁部形成チャンバ185は、中央形成チャンバ165内の気圧が縁部形成チャンバ185内の気圧とは異なることができ、中央形成チャンバ165と縁部形成チャンバ185との間の空気流が、無視できるような十分に小さいものであるか、又は更には存在しないものであり得るという点で、互いから隔離することができる。したがって、縁部有孔形成面195は、中央有孔形成面180に適用される圧力とは独立して、そこに適用される圧力を有することができ、縁部有孔形成面195及び中央有孔形成面180に適用される圧力は、独立して制御することができる。
図3に示される実施形態では、縁部開口部210に適用される気圧は、縁部開口部210を通り、縁部横方向バッフル190の間を通って縁部形成チャンバ185内に伝達することができる。縁部横方向バッフルの有無に関わらず、縁部開口部210に適用される気圧は、縁部形成チャンバ185全体に伝達することができるので、縁部開口部210に適用される圧力は、シールド130に重なり合う縁部形成チャンバ185の複数部分にも適用される。したがって、1つの圧力の「島」を、別の圧力の「環」によって取り囲まれる中央有孔形成面180に適用することができる。実際に、縁部形成チャンバ185に適用される圧力はシールド130を横切って橋渡しされる。
縁部形成チャンバ185内の気圧は、縁部有孔形成面195に適用することができる。縁部支持メッシュ202が存在する場合、気圧は、縁部支持メッシュ202を通って縁部有孔形成面195に伝達することができる。
中央支持メッシュ201が存在する場合、中央支持メッシュ201は、図4に示されるように、中央形成チャンバ165の縁部に接合することができる。中央支持メッシュ201は、中央有孔形成面180に適用される負荷を中央形成チャンバ165の境界及び/又は中央横方向バッフル175に分配することによって、中央有孔形成面180に対する支持を提供することができ、それによって中央有孔形成面180の変形を低減することができる。図4に示されるように、中央支持メッシュ201は、中央支持メッシュ201がシールド130の外部に面する表面140から離れる方向に配向された中央形成チャンバ165の外縁とほぼ同一平面であるようにして、中央形成チャンバ165に差し込むことができる。
同様に、縁部支持メッシュ202が存在する場合、縁部支持メッシュ202は、縁部形成チャンバ185の境界及び中央形成チャンバ165の境界に接合することができる。縁部支持メッシュ202は、中央支持メッシュ201と同じ形で、縁部有孔形成面195に対する支持を提供することができる。縁部支持メッシュ202は、縁部支持メッシュ202がシールド130の外部に面する表面140から離れる方向に配向された縁部形成チャンバ185の外縁とほぼ同一平面であるようにして、縁部形成チャンバ185に差し込むことができる。この構成では、中央形成チャンバ165は、中央支持メッシュ201及び縁部支持メッシュ202を通して突出するものとして説明することができる。この構成では、中央形成チャンバ165と縁部形成チャンバ185との間の空気流は、無視できるような十分に小さいものであるか、又は更には存在しないものであることができ、中央形成チャンバ165内の気圧は、縁部形成チャンバ185内の気圧とは異なることができる。理論に束縛されるものではないが、縁部形成チャンバ185及び中央形成チャンバ165に異なる圧力を送達することによって、z方向で輪郭が付けられた1つの表面と平坦な別の表面とを有する繊維性物品を形成するのに必要なスカーフィングの量を低減することができると考えられる。
中央支持メッシュ201は、中央有孔形成面180と中央横方向バッフル175との間を延びることができ、中央有孔形成面180、及び存在する場合は中央横方向バッフル175と接触していることができる。この構成では、複数の空き空間を有する構造であることができる中央支持メッシュ201は、中央有孔形成面180及び存在する場合は中央横方向バッフル175の間の空間を全て満たすことができる。
縁部支持メッシュ202は、縁部有孔形成面195と縁部横方向バッフル190との間を延びることができ、縁部有孔形成面195及び存在する場合は縁部横方向バッフル190の両方と接触していることができる。この構成では、複数の空き空間を有する構造であることができる縁部支持メッシュ202は、縁部有孔形成面195及び存在する場合は縁部横方向バッフル190の間の空間を全て満たすことができる。
中央支持メッシュ201及び縁部支持メッシュ202は、ステンレス鋼、チタン、又は高速製造作業に使用するのに適した他の材料で構成することができる。支持メッシュは、2000年12月8日出願のWO2001042549A1、及び1999年11月17日出願のWO2000029656A1、又は2001年6月19日出願のWO2001098574A2に開示されている、ハニカムとして記載されている製品であることができる。中央支持メッシュ201及び縁部支持メッシュ202は、著しい抵抗なしに空気流を受け入れる高い割合の孔面積を有することができる。中央支持メッシュ201及び縁部支持メッシュ202は、複数の空き空間を有することができる。中央支持メッシュ201及び縁部支持メッシュ202は、波形の屈曲軸で互いに接合された波形化したシート状金属のストリップで構成される、シート状金属のウェブであることができる。
図4に示されるように、中央支持メッシュ201及び縁部支持メッシュ202は、メッシュ壁部215及びメッシュセル220で構成することができる。メッシュ壁部215の複数部分は、中央横方向バッフル175の縁部と整列するように整合することができ、それによって、中央形成チャンバ165の機械方向での空気の移動が実質的に妨げられる。メッシュ壁部215の複数部分は、中央横方向バッフル175と整列するように整合し、それに対して封止することができ、それによって、中央形成チャンバ165の機械方向での空気の移動が実質的に妨げられる。
縁部支持メッシュ202は、中央支持メッシュ201を中央有孔形成面180及び中央横方向バッフル175に対して構成することができるのと同じやり方で、縁部有孔形成面195及び縁部横方向バッフル190に対して構成することができる。メッシュ壁部215の複数部分は、縁部横方向バッフル190の縁部と整列するように整合することができ、それによって、縁部形成チャンバ185の機械方向での空気の移動が実質的に妨げられる。メッシュ壁部215の複数部分は、縁部横方向バッフル190と整列するように整合し、それに対して封止することができ、それによって、縁部形成チャンバ185の機械方向での空気の移動が実質的に妨げられる。
中央支持メッシュ201及び縁部支持メッシュ202のメッシュ壁部は、必ずしも、中央横方向バッフル175及び縁部横方向バッフル190と整列するか、それらに対して封止されなくてもよい。広義には、小さなメッシュセル220が、コアポケットの機械方向での空気流に十分に抵抗することができる。一例として、これに限定されるものではないが、約13mm×約5mmのほぼ矩形の開口部を有する、ランニング積み又は長手積みレンガのパターンなどの千鳥形の関係のメッシュセル220を使用して、コアポケット50の機械方向での空気流を十分に低減することができる。一例として、これに限定されるものではないが、中央支持メッシュ201及び縁部支持メッシュ202は、約0.2mmの厚さを有する材料で構成することができる。理論に束縛されるものではないが、中央支持メッシュ201と中央横方向バッフル175との間の空間、及び縁部支持メッシュ202と縁部横方向バッフル190との間の空間を通る空気流の蛇行状の経路は、コアポケット50の機械方向での空気流に対する十分な抵抗を提供することができると考えられる。
コアポケット50の一実施形態では、中央有孔形成面180は、縁部有孔形成面195に対して凹んだ部分を有することができる。凹部の形状の非限定例としては、錘台、楕円形の基部を有する錘台、不規則な形状の基部及び頂部を有する錘台、並びに角錐状の錘台を挙げることができる。図5に示されるように、中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195は、機械方向MD及び横断方向CDを有するものと見なすことができる。凹んだ部分225は、一般に、凹部によって形成される機械方向及び横断方向の角度によって特徴付けることができる。機械方向での凹部の角度αは、約0°〜約90°の間であることができ、0°は、中央有孔形成面180が縁部有孔形成面195に対して凹んでいない配置に相当する。機械方向での凹部の角度αは、約1°〜約45°の間であることができる。横断方向での凹部の角度βは、約0°〜約90°の間であることができ、0°は、中央有孔形成面180が縁部有孔形成面195に対して凹んでいない配置に相当する。横断方向での凹部の角度βは、約1°〜約70°の間であることができる。角度α及びβの特定の範囲は一例として提供されるものであり、限定的ではない。角度α及びβは、同じであっても異なっていてもよく、凹部の一方の角度は反対側の角度と異なってもよい。凹状壁部230は、直線状若しくは曲線状、直線区画の組み合わせ、曲線区画の組み合わせ、又は直線区画と曲線区画との組み合わせであることができる。本明細書に記載する凹んだ部分225に関する構成は単に一例であり、限定的なものではなく、他の構成が可能である。中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195は、互いに対して平坦であると見なされるように、互いに同一面内であることができる。
一例として、これに限定されるものではないが、上に繊維が堆積される縁部有孔形成面195及び中央有孔形成面180は、生理用ナプキン、おむつ、失禁用パッド、又は着用者の股に着用されるように設計された他の吸収性物品のコアの形状を有することができる。繊維が上に堆積され、生理用ナプキンのコアの形状を有する縁部有孔形成面195及び中央有孔形成面180を示す切欠斜視図を、図5に示す。エアレイド繊維性物品100の十分に規定された周辺部及び厚さを提供するため、中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195は、図5に示されるように、縁部形成チャンバ185の境界に対して凹んでいるか、又は図6に示されるように、周辺縁部テンプレート350に対して凹んでいることができる。
上述したように、コアポケット50は、任意に、エアレイド繊維性物品100の十分に規定された周辺部及び厚さを提供することができる、周辺縁部テンプレート350を備えることができる。有孔形成面の上に周辺縁部テンプレート350を重ね合わせることによって、有孔形成面を、シールド130から離れる方向で配向されたコアポケット50の側面である、コアポケット50の外部に面する表面に対して凹ませることができる。
一例として、これに限定されるものではないが、周辺縁部テンプレート350は、生理用ナプキン、おむつ、失禁用パッド、又は着用者の股に着用されるように設計された他の吸収性物品のコアの形状を有することができる。
コアポケット50は、図7に示されるように、単一の縁部形成チャンバ185内に配置された1つ以上の中央形成チャンバ165を備えることができる。図7は、図1に提供される図の反対側から見た、堆積ドラム40上に取り付けられたコアポケット50の断面図である。図7に示される実施形態では、コアポケット50は、単一の縁部形成チャンバ185内に複数の中央形成チャンバ165を有する。この構成では、材料の複数の領域が中央形成チャンバの上方に堆積されたエアレイド繊維性材料のウェブを、装置10を用いて形成することができる。単一の縁部形成チャンバ185は、堆積ドラム40の周りを周囲方向に延びることができる。
コアポケット50が堆積ドラム40の周辺部の周りに周囲方向の関係で配置される装置10では、コアポケット50の構成要素は全て、機械方向に弓状の形状を有することができる。一例として、これに限定されるものではないが、機械方向に弓状の形状を有するコアポケット50は、機械方向で測定して約0.15〜約0.55ラジアンの間の長さを有することができる。一例として、これに限定されるものではないが、機械方向に弓状の形状を有するコアポケット50の中央開口部160は、機械方向で測定して約0.1〜約0.4ラジアンの間の長さを有することができる。
コアポケットが堆積ドラム40の周辺部の周りに配置されず、エアレイド繊維性物品100が形成される際に平坦面内を移動する装置10では、コアポケット50及びその構成要素は、機械方向で平坦な形状を有することができる。
コアポケット50に動作可能に関連する空気分配マニホルド60を更に備える装置10の一実施形態を図1に示す。動作可能に関連するとは、空気分配マニホルド60が、コアポケット50が空気分配マニホルド60に沿って滑動することができるように位置付けられることを意味する。一実施形態では、空気分配マニホルド60は、曲線状の空気分配面を有することができる。空気分配マニホルド60は固定されることができる。図1に示される実施形態では、コアポケット50は、堆積ドラム40が回転するにつれて、空気分配マニホルド60に沿って滑動することができる。この実施形態では、コアポケット50は、堆積ドラム40の周辺部の周りで周囲方向の関係で配置することができる。シールド130、中央形成チャンバ165、及び縁部形成チャンバ185は、機械方向で、空気分配マニホルド60の曲線状の周辺面の形状にほぼ適合する弓状の形状を有することができる。シールド130、中央形成チャンバ165、及び縁部形成チャンバ185の曲率半径は、空気分配マニホルド60の空気分配面の曲率とほぼ同じか、又はそれよりも僅かに大きいものであることができる。更に、動作可能に関連するとは、空気分配マニホルド60が、堆積ドラム40が空気分配マニホルド60の周りを回転するにつれて、1つ以上のコアポケット50と空気流が連通していることができ、それによって、制御された大きさの気圧をコアポケット50の複数部分に適用することができることを意味する。例えば、空気分配マニホルド60によって中央形成チャンバ165に適用される気圧は、縁部形成チャンバ185に適用される気圧とは異なることができる。
図8に示されるように、空気分配マニホルド60は中央領域240を備えることができる。中央領域240は、中央領域第1端部245と、中央領域第1端部245と反対側の中央領域第2端部250とを有することができる。中央領域240は、中央領域第1端部245から中央領域第2端部250まで延びる一対の対向した中央領域側縁部255を有することができる。空気分配マニホルド60は、一対の縁部領域260を更に備えることができる。縁部領域260は、中央領域側縁部255に隣接することができる。
理論によって束縛されるものではないが、中央領域側縁部255に隣接した縁部領域260を有し、空気混入繊維の単一の流れからエアレイド繊維性物品100を形成することによって、特定の有益な結果を生じさせることができると考えられる。例えば、このようにして形成されたエアレイド繊維性物品100は、空気混入繊維12の1つの流れを使用して繊維が縁部有孔形成面195上に堆積され、空気混入繊維の別の流れを使用して繊維が中央有孔形成面180上に堆積された場合よりも凝集性の高い機械的構造を有すると考えられる。
中央領域240が中央領域第1端部245を有するものとして説明する際、中央領域第1端部245は、コアポケット50が、空気混入繊維がコアポケット50に向けられる装置内の位置に達したとき、コアポケット50が最初に遭遇する中央領域240の端部である。中央領域第2端部250は、コアポケット50が中央領域第1端部245を通過した後、空気分配マニホルド60に沿って滑動する際に、コアポケット50が遭遇する中央領域240の端部である。
中央領域240及び縁部領域260は、コアポケット50が空気分配マニホルド60の領域に沿って滑動するとき、互いに空気流が連通していない。即ち、中央領域240内の気圧は、縁部領域260内の気圧とは異なる圧力で維持することができ、中央領域240と縁部領域260との間の空気流は、無視できるような十分に小さいものであり得る。中央領域240及び縁部領域260内の気圧は独立して制御することができる。コアポケット50が中央領域240及び縁部領域260に重なり合うときの、それらの領域間の空気流の量を低減するため、フェルトなどの封止材料を、中央領域240と縁部領域260との間の境界に沿って固着させることができる。コアポケット50が中央領域240及び縁部領域260に重なり合うときの、それらの領域間の空気流の量を更に低減するため、約1cmの幅及び約0.8mmの厚さを有する、ガーロック・ベアリング社(Garlock Bearings, LLC)によって供給されているマルチフィル・ベアリング・テープ(Multifill Bearing Tape)などの封止材料を、封止材料が空気分配マニホルド60の中央領域240と縁部領域260との間の境界とほぼ一致し、コアポケット50の機械方向で整列されるようにして、シールド130の内部に面する表面135に固着させることができる。
図8に示されるように、各縁部領域260は縁部領域第1端部265を有することができる。縁部領域第1端部265は、中央領域第1端部245と整列されることができる。縁部領域第1端部265は、必ずしも中央領域第1端部245と整列されなくてもよい。各縁部領域260は、縁部領域第1端部265と反対側の縁部領域第2端部270を更に有することができる。縁部領域第2端部270は、中央領域第2端部250と整列されることができる。縁部領域第2端部270は、必ずしも中央領域第2端部250と整列されなくてもよい。更に、縁部領域260は、必ずしも互いに同じ幾何学形状を有さなくてもよい。各縁部領域260は、必ずしも、機械方向で測定して別の縁部領域260と同じ長さを有さなくてもよい。
空気分配マニホルド60は、図8に示されるように、中央再利用領域275を更に備えることができる。中央再利用領域275は、中央再利用領域第1端部280と、中央再利用領域第1端部280と反対側の中央再利用領域第2端部285と、中央再利用領域第1端部280から中央再利用領域第2端部285まで延びる一対の対向した中央再利用領域側縁部290とを有することができる。中央再利用領域第1端部280は、図8に示されるように、中央領域第2端部250と隣接することができる。中央再利用領域第1端部280は、中央領域第2端部250からある程度の距離だけ離して位置することができる。図8に示される実施形態のように、縁部領域第2端部270は、中央再利用領域第2端部285と整列されることができる。中央再利用領域275は、中央領域240の幅と同じ幅を有することができる。
空気分配マニホルド60は、中央スカーフィング領域295を更に備えることができる。中央スカーフィング領域295は、中央スカーフィング領域第1端部300と、中央スカーフィング領域第1端部300とは反対側の中央スカーフィング領域第2端部305とを有することができる。中央スカーフィング領域295はまた、それぞれが中央スカーフィング領域第1端部300から中央スカーフィング領域第2端部305まで延びることのできる一対の対向した中央スカーフィング領域側縁部310を有することができる。中央スカーフィング領域第1端部300は、中央再利用領域第2端部285と隣接することができる。中央スカーフィング領域295は、中央領域240の幅と同じ幅を有することができる。
図8に示されるように、空気分配マニホルド60は、中央スカーフィング領域側縁部310に隣接した一対の縁部スカーフィング領域315を更に備えることができる。各縁部スカーフィング領域315は、縁部スカーフィング領域第1端部320と、縁部スカーフィング領域第1端部320と反対側の縁部スカーフィング領域第2端部325とを有する。縁部スカーフィング領域第1端部320は、中央スカーフィング領域第1端部300と整列されることができる。縁部スカーフィング領域第2端部325は、中央スカーフィング領域第2端部305と整列されることができる。中央スカーフィング領域295で適用される圧力は、約12kPaであることができる。中央スカーフィング領域295で適用される圧力は、約2kPa〜約20kPaの間であることができる。これらの圧力は一例として提供されるものであり、限定的なものではない。縁部スカーフィング領域315はそれぞれ、縁部領域260と同じ幅を有することができる。
空気分配マニホルド60はまた、押さえ領域330を備えることができる。押さえ領域330は、中央スカーフィング領域295及び中央再利用領域275が存在しない場合、中央領域第2端部250に隣接して配置することができる。押さえ領域330は、中央再利用領域第2端部285に隣接して配置することができる。図8に示されるように、押さえ領域330は、中央スカーフィング領域295に隣接して配置することができる。押さえ領域330は、中央スカーフィング領域第2端部305に隣接して配置することができる。押さえ領域330で適用される圧力は、約4kPaであることができる。押さえ領域330で適用される圧力は、約1kPa〜約10kPaの間であることができる。これらの圧力は一例として提供されるものであり、限定的なものではない。
中央領域240は、中央領域側縁部255間の最短距離によって規定される横断方向の中央領域幅を有する。中央領域幅は、約15mm〜約50mmの間であることができる。中央領域240は、約31mmの幅を有することができる。中央領域240の長さは、機械方向で測定して約195mmであることができる。各縁部領域260も、横断方向の縁部領域幅を有する。縁部領域幅は、約5mm〜約40mmの間であることができる。縁部領域幅は、約12mmであることができる。各縁部領域260の長さは、機械方向で測定して約363.5mmであることができる。中央再利用領域幅は、中央領域幅とほぼ同じであることができる。中央スカーフィング領域295は、中央スカーフィング領域側縁部310の間の最短距離によって規定される中央スカーフィング領域幅を有することができる。中央スカーフィング領域幅は、中央領域幅とほぼ同じであることができる。各縁部スカーフィング領域幅は、各縁部領域幅とほぼ同じであることができる。縁部スカーフィング領域長さは、機械方向で測定して約104.5mmであることができる。押さえ領域330は、横断方向で押さえ領域幅を有する。押さえ領域幅は、約30mm〜約90mmの間であることができる。押さえ領域幅は、約60mmであることができる。押さえ領域幅は、中央領域幅と各縁部領域幅との合計とほぼ同じであることができる。押さえ領域の長さは、機械方向で測定して約104.5mmであることができる。本明細書において提供される中央領域幅、縁部領域幅、中央再利用領域幅、中央スカーフィング領域幅、縁部スカーフィング領域幅、及び押さえ領域幅は、これらの寸法が、エアレイド繊維性物品100の所望の幾何学形状、コアポケット50の寸法、及び空気分配マニホルド60の幾何学形状によって最終的に決定されることを考慮すると、一例であって、限定的なものではない。曲線状の空気分配面262を有する空気分配マニホルド60の場合、報告される長さは、空気分配マニホルド60の周囲の周りの長さである。
中央領域240と縁部領域260との間の境界と同様に、封止材料を、空気分配マニホルド60の異なる領域の境界間に適用することができる。
中央領域240は気圧源と空気流が連通している。中央領域内の気圧は負であることができる。当業者によっては負圧を真空又は真空圧と称する。同様に、各縁部領域260は気圧源と空気流が連通している。空気分配マニホルド60は、コアポケット50が空気分配マニホルド60に沿って滑動すると、空気分配マニホルド60の中央領域240がシールド130の中央開口部160と空気流が連通することができるように、1つ以上のコアポケット50と動作可能に関連することができる。更に、空気分配マニホルド60は、コアポケット50が空気分配マニホルド60に沿って滑動すると、縁部領域260がコアポケット50の縁部開口部210と空気流が連通することができるように、1つ以上のコアポケット50と動作可能に関連することができる。
縁部領域260で適用される圧力は、中央領域240で適用される圧力とは異なることができる。中央領域240及び縁部領域260で適用される圧力は、約6.7kPa〜約16kPaの間であることができる。中央領域240及び縁部領域260で適用される圧力は、約2kPa〜約20kPaの間であることができる。これらの圧力は単に一例であり、限定的なものではなく、他の圧力を中央領域240及び縁部領域260で適用して、異なる性質を有するエアレイド繊維性物品を形成することができるという結果を得ることができる。
図8に示される空気分配マニホルド60は、曲線状の空気分配面262を有する。空気分配面262は、コアポケット50が空気分配マニホルド60の上を滑動するとき、コアポケット50に面する空気分配マニホルド60の部分である。シールド130、中央形成チャンバ165、及び縁部形成チャンバ185は、機械方向で、空気分配面262の形状にほぼ適合する弓状の形状を有することができる。空気分配マニホルド60は、平坦な空気分配面262を有することができる。
曲線状の空気分配面262を有する空気分配マニホルド60の場合、中央領域240は、約0.5ラジアン〜約0.7ラジアンの間で延びることができる。縁部領域260が存在する場合、約0.5ラジアン〜約1.4ラジアンの間で延びることができる。中央再利用領域275が存在する場合、約0.5〜約0.7ラジアンの間で延びることができる。中央スカーフィング領域295及び縁部スカーフィング領域315が存在する場合、約0.2ラジアン〜約0.4ラジアンの間で延びることができる。押さえ領域330が存在する場合、約0.5ラジアン〜約0.8ラジアンの間で延びることができる。中央領域240、縁部領域260、中央再利用領域275、中央スカーフィング領域295、縁部スカーフィング領域315、及び押さえ領域330の寸法は、一例として提供されるものであり、限定的なものではない。中央領域240、縁部領域260、中央再利用領域275、中央スカーフィング領域295、縁部スカーフィング領域315、及び押さえ領域330の他の寸法が可能である。
空気分配マニホルド60の一実施形態の切欠図を図9に示す。図9に示されるように、気圧は、空気分配マニホルド60内のダクトを通して、空気分配面262の様々な複数部分に伝導する又は運ぶことができる。当業者によって知られているように、圧力を空気分配マニホルドの異なる複数部分に伝導するのに適した多数の可能な設計がある。
空気分配マニホルド60が曲線状の空気分配面262を有する装置10の一実施形態では、コアポケット50は、1秒当たり約2ラジアン〜1秒当たり約10ラジアンの間の角速度で空気分配マニホルドに沿って滑動することができる。コアポケット50は、1秒当たり約7.2ラジアンの角速度で空気分配マニホルドに沿って滑動することができる。コアポケット50の角速度の範囲及び特定の値は一例として提供されるものであり、限定的なものではなく、コアポケット50の角速度の他の値が可能である。
空気分配マニホルド60がコアポケット50の一部分と動作可能な関係にある一実施形態の図を図10に示す。中央領域240、シールド130、及び中央開口部160は、中央領域240内の気圧を、縁部形成チャンバ185にではなく中央形成チャンバ165に伝達することができるように、サイズ及び寸法が決められる。同様に、空気分配マニホルド60の各縁部領域260は、各縁部開口部210と、またそれによって縁部形成チャンバ185と空気流が連通していることができる。各縁部領域260及び各縁部開口部210は、縁部領域260内の気圧が、中央形成チャンバ165ではなく縁部形成チャンバ185に伝達されるように、サイズ及び寸法が決められる。コアポケット50及び空気分配マニホルドをこのような形で動作可能に関連させることによって、中央有孔形成面180に適用される圧力は、独立に制御することができるとともに、縁部有孔形成面195に適用される圧力とは異なることができる。
中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195に異なる圧力を適用することによって、機械方向及び横断方向で変動する坪量を有する繊維性物品を形成することができる。例えば、中央有孔形成面180が負圧によって作用する場合、放出シュート30から放出される空気混入繊維は、中央有孔形成面に引き込まれる。空気混入粒子の速度は、ハンマーミル20の特性、放出シュート30の形状、負圧が存在しない状態で放出シュートから出る空気混入繊維の運動量に影響するように組み合わせたこれらの特徴、及び有孔形成面のいずれかに対する圧力に応じて決まり得る。中央有孔形成面180上の圧力が縁部有孔形成面195上の圧力よりも低い場合、空気混入繊維が有孔形成面に向けられるときの運動量は、中央有孔形成面180に向けられる繊維の方が縁部有孔形成面195に向けられる繊維よりも大きいものであり得る。有孔形成スクリーン上に堆積される繊維の坪量は、繊維が堆積されるときの繊維の運動量に応じて決まることができ、より高い坪量はより大きな運動量の結果として生じる。したがって、中央有孔形成面180上の圧力が縁部有孔形成面195上の圧力よりも低い場合、中央有孔形成面180上に堆積される繊維の坪量は、縁部有孔形成面195上に堆積される繊維の坪量よりも大きいものであり得る。
当業者であれば、有孔形成面に作用する圧力の異なる組み合わせが、異なる特性を有する繊維性物品を生産し得ることを理解することができる。例えば、中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195の上の圧力の差が大きい場合、機械方向及び横断方向の繊維性物品の坪量の対比は大きいものであり得る。縁部有孔形成面195上の圧力が中央有孔形成面180上の圧力よりも低い場合、繊維性物品の坪量は、縁部有孔形成面195上に堆積される繊維性物品の複数部分において、中央有孔形成面180に堆積される複数部分におけるよりも大きいものであり得る。
中央有孔形成面180が縁部有孔形成面195に対して凹んでいる場合、中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195に適用される圧力は、コアポケットが中央スカーフィング領域295及び縁部スカーフィング領域315に向かって移動するとき、縁部有孔形成面195に重なり合う繊維性材料の高さと、中央有孔形成面180に重なり合う繊維性材料の高さとがほぼ同じであるような大きさに設定することができる。このような形で圧力を設定することで、平坦面を有するエアレイド繊維性物品100を作製するのに必要なスカーフィングの量を低減することができる。
有孔形成面のいずれかに対する圧力は周囲気圧であることができる。それに対する圧力が周囲気圧である有孔形成面上に堆積される繊維の場合、その表面上に堆積される繊維の速度は、実質的にハンマーミル20及び放出シュート30の特性に応じて決めることができる。
一実施形態では、中央有孔形成面180上の圧力は負であることができ、縁部有孔形成面195上の圧力は周囲気圧であることができる。この実施形態では、中央有孔形成面180に対する負圧は、縁部領域260から、縁部形成チャンバ185を通して、及び縁部有孔形成面195を通して、中央有孔形成面180に向かって空気を引き出すことができる。この構成では、縁部有孔形成面195から出る空気流は、繊維12を中央有孔形成面180に向ける、及び/又は縁部有孔形成面195上に堆積される繊維12の量を実質的に低減するのを助けることができる。縁部有孔形成面195に対する負圧及び中央有孔形成面180に対する周囲気圧を同様に使用して、繊維12を縁部有孔形成面195に向ける、及び/又は中央有孔形成面180上に堆積される繊維12の量を実質的に低減するのを助けることができる。
中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195の両方に対する圧力は負であることができる。中央有孔形成面180上の圧力は、縁部有孔形成面195上の圧力とほぼ同じであることができる。
中央横方向バッフル175もまた、中央領域240と滑動可能及び封止可能に係合することができる。中央横方向バッフル175は、中央形成チャンバ165を、互いに自由に空気流が連通していない複数の中央形成チャンバの横方向区画に区分する。したがって、中央横方向バッフル175は、中央形成チャンバ165を通る機械方向での空気の移動を大幅に低減又は妨げる。
同様に、縁部横方向バッフル190は、縁部領域260と滑動可能及び封止可能に係合することができる。縁部横方向バッフル190は、縁部形成チャンバ185を、互いに自由に空気流が連通していない複数の縁部形成チャンバの横方向区画に区分する。この構造により、縁部形成チャンバ185を通る機械方向での空気の移動を大幅に低減又は妨げることができる。
コアポケットの機械方向での空気の移動を低減することは、コアポケット50が空気分配マニホルド60に沿って滑動するにつれて、コアポケット50の異なる複数部分が空気分配マニホルド60の異なる領域と空気流が連通し得るため、望ましいことがある。例えば、コアポケット50はコアの形成中に機械方向で移動するので、コアポケット50が特定の位置にあるとき、縁部開口部210の半分は縁部領域260と空気流が連通していることができ、縁部開口部210の他方の半分は縁部スカーフィング領域315と空気流が連通していることができる。縁部横方向バッフル190がない場合、縁部形成チャンバ185に作用する気圧は、大体、縁部領域260及び縁部スカーフィング領域315で適用される気圧の結果であろう。これにより、複数の領域を備える空気分配マニホルド60の領域に対する、縁部有孔形成面195の異なる複数部分の位置に関係なく、縁部有孔形成面195の複数部分に適用される気圧の変動が得られるであろう。エアレイド繊維性物品に対する全体的な結果は、機械方向での繊維性物品の坪量の漸進的な変動となり、これは望ましくないことがある。中央横方向バッフル175は同じ形で機能することができる。
平坦な空気分配面262を有する空気分配マニホルド60の一実施形態を図11に示す。平坦な空気分配面262を有する空気分配マニホルド60の場合、シールド130、中央形成チャンバ165及び縁部形成チャンバ185も、平坦な空気分配面262にほぼ適合する平坦な形状を有することができる。コアポケットを平坦な空気分配マニホルドに動作可能に関連させるための方策は、1976年8月10日にコルバッハ(Kolbach)に発行された米国特許第3,973,291号に説明されている。
装置10は、コアポケット50と動作可能な関係で位置付けられたスカーフィングロール80を更に備えることができる。スカーフィングロール80は、コアポケット50が空気分配マニホルド60に沿って滑動するにつれて、中央有孔形成面180又は縁部有孔形成面195上に堆積された余分な繊維性材料を削り取ることができるように位置付けることができる。余分な繊維性材料が中央有孔形成面180又は縁部有孔形成面195上に堆積された場合、スカーフィングロール80は、繊維性物品の外向きに面した自由表面に接触する。スカーフィングロール80は、スカーフィングロール80がコアポケット50に接触することなく、繊維性物品の外向きに面した自由表面に接触することができるように位置付けることができる。
スカーフィングロール80は、当該技術分野において既知のように、軸体の周りを回転するブレードのロールであることができる。スカーフィングロール80の周辺面が移動することで、不均一な複数部分をエアレイド繊維性物品の自由表面から除去して、より均一で水平な表面を作製することができる。スカーフィングロール80の表面は、繊維性物品のスカーフィングを施した表面に沿って所望の輪郭を提供するように調節することができる。中央有孔形成面180及び縁部有孔形成面195はスカーフィングロール80を越えて移動するので、スカーフィングロール80は、それらの形成面に対して間隔を空けて隣接した関係で配置することができる。
スカーフィングロール80は、スカーフィングロール80の周辺面が、繊維性物品がスカーフィングロール80によって移動する方向と逆に移動するような方向で回転することができる。
装置10は、再利用ダクト70を更に備えることができる。図12に示されるように、再利用ダクト70は、再利用ダクト入口340及び再利用ダクト出口345を有することができる。再利用ダクト入口340は、スカーフィングロール80と動作可能な関係で位置付けることができる。再利用ダクト出口345は、中央再利用領域275、及び存在する場合は、空気分配マニホルド60の隣接する縁部領域260と動作可能な関係で位置付けることができる。再利用ダクト出口345は、再利用分配チャンバ390に接続することができる。再利用分配チャンバ390は、コアポケット50が空気分配マニホルド60と再利用ダクト出口345との間を通過するとき、空気分配マニホルド60の中央再利用領域275、及び中央再利用領域275に隣接した縁部領域260と動作可能な関係で位置付けることができる。再利用分配チャンバ390は、コアポケット50が、中央再利用領域275、及び中央再利用領域275に隣接した縁部領域260と空気流が連通しているとき、再利用ダクト70を貫流する繊維12をコアポケット50の上に再分配することができる空間を提供することができる。再利用分配チャンバ390内に放出される再利用された緩い空気混入繊維12の一部分は、中央有孔形成面180上に再堆積することができ、再利用分配チャンバ390内に放出される再利用された緩い空気混入繊維12の別の部分は、縁部有孔形成面195上に再堆積することができる。
再利用ダクト70は、空気混入繊維性材料を運ぶことができるいかなる形状の管であることもできる。再利用ダクト70は、再利用される繊維12を約5m/s〜約10m/sの間の速度で運ぶように設計された、再利用ダクト入口340と再利用ダクト出口345との間で減少する断面積を有する管であることができる。再利用ダクト入口340は、物品からスカーフィングされた繊維性材料が再利用ダクト入口340内に集められるか、そこに向けられ、中央再利用領域275及び中央再利用領域275に隣接した縁部領域260の部分に向かって運ぶことができるように、スカーフィングロール80に近接して置くことができる。繊維性材料は、空気によって再利用ダクト70内で運ぶことができる。中央再利用領域275及び中央再利用領域275に隣接した縁部領域260上の気圧は、中央スカーフィング領域295及び縁部スカーフィング領域315上の圧力よりも低いものであることができる。これら2つの領域の間の圧力の差は、再利用ダクト入口340における圧力が再利用ダクト出口345における圧力よりも高いものであることができる、再利用ダクト70にわたる圧力差を作り出す。再利用ダクト70にわたる圧力差によって、コアポケット50が中央再利用領域275及び中央再利用領域275に隣接した縁部領域260の上を滑動するにつれて、繊維性材料を運んでコアポケット50上に再堆積させることができる再利用ダクト70内の空気流が得られる。空気分配マニホルド60の複数の領域での圧力差によって得られる再利用ダクト70内の圧力差に加えて、スカーフィングロール80は、スカーフィングロール80がコアポケット50の移動とは逆に回転する場合、繊維12が繊維性物品100の外向きに面する自由表面から削り取られるにつれて、繊維12に対して運動量を付与することができる。
中央再利用領域275上の気圧は、中央スカーフィング領域295上の圧力よりも低いか、それと同じか、又はそれよりも高いものであることができる。中央再利用領域275上の気圧は、縁部スカーフィング領域315上の圧力よりも低いか、それと同じか、又はそれよりも高いものであることができる。
エアレイド繊維性物品を形成するプロセスは、エアレイド繊維性物品が形成されるとき、コアポケットの異なる複数部分に対して一連の圧力を適用するという観点で考慮されることができる。中央領域240で適用される圧力は第1の圧力であると考えることができる。縁部領域260で適用される圧力は第2の圧力であると考えることができる。中央再利用領域275で適用される圧力は第3の圧力であると考えることができる。中央スカーフィング領域295で適用される圧力は第4の圧力であると考えることができる。縁部スカーフィング領域315で適用される圧力は第5の圧力であると考えることができる。押さえ領域330で適用される圧力は第6の圧力であると考えることができる。
装置10は、形成領域シールド370を更に備えることができる。形成領域シールド370は、コアポケット50が形成領域1を移動するとき、周囲環境からコアポケット50内への空気流の量が無視できるほどであるように構成することができる。換言すれば、コアポケット50は、形成領域シールド370と滑動可能及び封止可能に係合するものとして説明することができる。形成領域シールド370は、空気流に対して不透過性であり、高速製造作業で使用するのに適したいかなる材料で構成することもできる。形成領域シールド370とコアポケット50との間の封止は、馬毛繊維及びフェルトで構成することができる。形成領域シールド370とコアポケット50との間の封止は、必ずしもコアポケット50を周囲環境から完全に分離しなくてもよい。むしろ、コアポケット50は、エアレイド繊維性物品100の容認できない汚染が形成中に生じるのを妨げるとともに、空気分配マニホルド60によってコアポケット50の異なる複数部分に適用される気圧を十分に制御できるようにするのに十分な形で、周囲環境から分離することができる。
図13は、形成領域シールド370、コアポケット50、空気分配マニホルド60、再利用ダクト出口345、及び再利用ダクト70の間の動作可能な関係が示される、図1に記された断面を示す。図12に示されるように、形成領域シールド370は、コアポケット50と滑動可能及び封止可能な関係であるように位置付けることができる。
ドライラップウェブ8は、木材パルプ又は他の天然若しくは合成繊維など、セルロース性材料のウェブであることができる。繊維が空気混入性であると説明する場合、他のガス状媒体も好適であるものと理解される。
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく限定されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図している。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
本発明の特定の諸実施形態を図示し記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。