JP4786559B2 - 移動局の速度計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、4個以上のGPS衛星から発信される搬送波を受信し、当該搬送波に含まれるデータに基づいて移動局の走行速度を計測する移動局の速度計測装置に関する。
GPS衛星から発信される搬送波を受信する受信機を備えた移動局が移動しているとき、GPS衛星との間に遮蔽物(例えば山や樹木等のような自然物や、建物,トンネル,架橋等のような建設物など)が介在すると一時的に搬送波を受信できず、サイクルスリップが発生する。このサイクルスリップが発生すると正確な測位ができなくなるため、サイクルスリップの発生を検出する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2006−220512号公報
しかし、サイクルスリップの発生を検出できたとしても、搬送波を受信できなくなる以上はTD(Time Differential)法等によって移動局の走行速度を計測することもできない。仮に搬送波の受信を再開できたとしても、計測誤差が許容範囲内に収まるまでの回復時間(例えば6秒間〜10秒間等)を要する。したがって、搬送波の受信の中断によって移動局の走行速度を計測できない期間が生じるという問題点があった。なお、電波障害のために搬送波を受信できない期間に加速度を積分して走行速度を求める方法も考えられるが、搬送波の受信の中断からの回復時間が長いために積分誤差が大きくなり、実用的でない。
また、サイクルスリップの有無を検出するには、特許文献1の技術では多量の演算処理(最小二乗法による近似値を求める等)を行っている。演算処理が多量であれば検出に時間を要するので、検出後の処理に移行できないという問題点もあった。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、移動局が移動しているときに搬送波の受信中断したとしても、GPSによる速度計測ができない時間を従来よりも少なくして移動局の走行速度を計測できるようにした移動局の速度計測装置を提供することを目的とする。
(1)課題を解決するための手段(以下では単に「解決手段」と呼ぶ。)1は、4個以上のGPS衛星から発信された搬送波を受信する受信機を備え、受信した搬送波に含まれるデータに基づいて移動局の走行速度を計測する移動局の速度計測装置であって、前記搬送波に含まれるデータに基づいて、ドプラー周波数と移動局の位置とGPS衛星の配置に関連する精度低下指標とを演算して出力する測位手段と、前記測位手段から出力されたドプラー周波数に基づいて求められるドプラー速度(すなわち観測更新データ)と、加速度センサーによって計測された加速度を積分して得られる積分速度(すなわち時間更新データ)との差に応じて、ドプラー周波数に基づいて求められる観測更新データと時間更新データを融合フィルタ手段により最適な混合比(例えばカルマンゲイン)によって融合して移動局の走行速度を計測する第1速度計測手段と、前記測位手段から出力された移動局の位置に基づいて、TD(Time Differential)法により演算される観測更新データと、時間更新データとの差に応じて、TD法により演算される観測更新データと時間更新データとを融合フィルタ手段により最適な混合比によって融合して移動局の走行速度を計測する第2速度計測手段と、精度低下指標に基づいて搬送波の受信の中断と中断からの第1速度計測手段の復帰と中断からの第2速度計測手段の復帰とを判定し、搬送波の受信の中断から第1速度計測手段が復帰した後、第2速度計測手段が復帰するまでは第1速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力し、第2速度計測手段が復帰した後は第2速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力するように切り替え制御を行う切替制御手段とを有することを要旨とする。
TD法の回復時間に比べて、搬送波の受信が中断し、その後搬送波の受信が再開してからドプラー周波数を得るまでの期間は大幅に短い(例えば0.2秒間〜4秒間等)。また、精度低下指標はGPS衛星に対する近似距離や擬似距離等に基づいて演算すれば求められ、特許文献1のサイクルスリップの検出に比べれば大幅に少ない演算量で求められる。解決手段1によれば、精度低下指標に基づいて搬送波の受信の中断と中断からの第1速度計測手段の復帰と中断からの第2速度計測手段の復帰とを判定し、搬送波の受信の中断から第1速度計測手段が復帰した後、第2速度計測手段が復帰するまでの間は第1速度計測手段によりドプラー速度と加速度を積分して得られる積分速度との差に応じてドプラー速度と積分速度とを最適な混合比で融合して計測した移動局の走行速度が出力される。したがって、搬送波の受信が中断から再開した後のGPS搬送波が使用不可な時間を従来よりも少なくして移動局の走行速度を計測できる。
(2)解決手段2は、解決手段1に記載した移動局の速度計測装置であって、切替制御手段は、精度低下指標が第1の所定値以上になったときに前記搬送波の受信が中断したとし、精度低下指標が第1の所定値未満かつ第1の所定値よりも小さい第2の所定値以上であるときは搬送波の受信の中断から第1速度計測手段が復帰し、かつ搬送波の受信の中断から第2速度計測手段が復帰していないとして第1速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力し、前記精度低下指標が第2の所定値未満であるときは搬送波の受信の中断から第2速度計測手段が復帰しているとして第2速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力するように切り替え制御を行うことを要旨とする。
精度低下指標はGPS衛星の配置に関連する指標であって、位置に関する指標(PDOP),水平方向の精度に関する指標(HDOP),高度に関する指標(VDOP),時間に関する指標(TDOP)などがある。このうち位置に関する指標(PDOP)が最適である。
上記精度低下指標はGPS衛星に対する近似距離や擬似距離等に基づいて演算すれば求められ、特許文献1のサイクルスリップの検出に比べれば大幅に少ない演算量で求められる解決手段2によれば、切替制御手段は精度低下指標の値に対して第1の所定値を閾値として搬送波の受信の中断と、中断からの第1速度計測手段の復帰とを検出し、第2の所定値を閾値として上記中断からの第2速度計測手段の復帰を検出するので、計測の空白期間を従来よりもさらに少なくできるだけでなく最適な計測誤差になるような切り替えを実現できる。
(3)解決手段3は、解決手段1または2に記載した移動局の速度計測装置であって、加速度センサーによって計測された加速度をカルマンフィルタによる時間更新および、ノイズフィルタリングして移動局の走行速度を計測する第3速度計測手段を有し、切替制御手段は、搬送波の受信が中断してから第1速度計測手段により移動局の走行速度を計測できるまでの間、前記第3速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力するように切り替え制御を行うことを要旨とする。
搬送波の受信中断し、その後搬送波の受信が再開してから第1速度計測手段により移動局の走行速度を計測できるまでにも時間を要する(例えば2秒程度)。解決手段3によれば、第1速度計測手段および第2速度計測手段のいずれでも移動局の走行速度を計測できない期間中であっても、第3速度計測手段により加速度センサーによって計測された加速度をカルマンフィルタによる時間更新および、ノイズフィルタリングして計測した移動局の走行速度が出力される。したがって、搬送波の受信中断したとしても、空白期間を無くして継続的に移動局の走行速度を計測できる。
(4)解決手段4は、解決手段1または2に記載した移動局の速度計測装置であって、切替制御手段は、搬送波の受信が中断してから第1速度計測手段が復帰するまでの間は出力を停止し、上記融合フィルタ手段は、切替制御手段の出力があるときにはこの出力に基づいて切り替えられた計測結果を移動局の走行速度として出力し、切替制御手段の出力が停止しているときには加速度センサーによって計測された加速度を積分して得られる積分速度(すなわち時間更新データ)を移動局の走行速度として出力することを要旨とする。
本発明によれば、移動局が移動しているときに搬送波の受信中断したとしても、GPSによる速度計測ができない時間を従来よりも少なくして移動局の走行速度を計測することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。なお移動局は例えば自動車や電車等が該当するが、本形態では自動車に適用した例を説明する。
図1には本発明の構成例を表す。速度計測装置20は自動車に備えられる。この速度計測装置20は、受信機21,測位手段22,第1速度計測手段23,切替制御手段24,第2速度計測手段25,第3速度計測手段26などを有する。各手段は、ソフトウェアの実行またはハードウェア構成の機能によってそれぞれ実現される。
受信機21は、4個以上のGPS衛星10から発信される搬送波Cを受信する。測位手段22は受信機21で受信された搬送波Cに含まれるデータに基づいて、ドプラー周波数Da,現在位置Db,精度低下指標Dcなどを求めて出力する。本例では、精度低下指標Dcとして位置に関する指標(PDOP)を用いる。
第1速度計測手段23はドプラー速度演算手段23aや融合フィルタ手段23bなどを有し、測位手段22から出力されたドプラー周波数Daを受けて自動車の走行速度V1を計測して出力する。ドプラー速度演算手段23aは、ドプラー周波数Daに基づいてドプラー速度を演算する。こうして演算されるドプラー速度は観測更新データに相当する。またドプラー速度とは別個に加速度を積分して積分速度が演算され、こうして演算される積分速度は時間更新データに相当する。融合フィルタ手段23bは、ドプラー速度演算手段23aによって演算されたドプラー速度と、加速度を積分して得られる積分速度との差に応じて観測更新データと時間更新データを最適な混合比(例えばカルマンゲイン)によって融合して自動車の走行速度V1を推定し、計測結果として出力する。
第2速度計測手段25はTD法速度演算手段25aや融合フィルタ手段25bなどを有し、測位手段22から出力された現在位置Dbを受けてTD法により自動車の走行速度V2を計測する。TD法速度演算手段25aは、前回と今回の現在位置Dbに基づいて移動速度を演算する。こうして演算される移動速度は観測更新データに相当する。移動速度とは別個に上述した積分速度が演算される(時間更新データに相当)。融合フィルタ手段25bは、TD法速度演算手段25aによって演算された移動速度と、加速度を積分して得られる積分速度との差に応じて観測更新データと時間更新データを最適な混合比(例えばカルマンゲイン)によって融合して自動車の走行速度V2を推定し、計測結果として出力する。
ここで、融合フィルタ手段23b,25bの構成例について図2を参照しながら説明する。図2には、ジャーク(加速度変化率)を駆動源とする離散時間形のカルマンフィルタを用いて構成した例を表す。なお図1の融合フィルタ手段23bと融合フィルタ手段25bは同一の構成であるので、ここでは融合フィルタ手段23bを代表して説明する。
図1において、融合フィルタ手段23bは、図2のカルマンフィルタ30,融合部32,加速度センサー34などを有する。カルマンフィルタ30はドプラー速度濾波部30aと加速度濾波部30bとからなる。ドプラー速度濾波部30aは、ドプラー速度(TD速度)を入力してフィルタリングを行い、フィルタリング速度を出力する。当該ドプラー速度濾波部30aにおけるカルマンゲインK,観測行列H,離散系伝達特性z−1,遷移行列Fについて、次式(1)のような連続系運動方程式を離散化した運動方程式に対する離散型カルマンフィルタが成り立つ。なお、ジャークεは加速度変化率を意味する。
Figure 0004786559
加速度濾波部30bは、加速度センサー34から出力された加速度を入力して積分を行い、積分速度を出力する。当該加速度濾波部30bにおけるカルマンゲインK,観測行列H,離散系伝達特性z−1,遷移行列Fについて、次式(2)のような連続系運動方程式を離散化した運動方程式に対する離散型カルマンフィルタが成り立つ。
Figure 0004786559
融合部32は、ドプラー速度濾波部30aから出力されたフィルタリング速度と、加速度濾波部30bから出力された積分速度とを融合して出力する。すなわちドプラー速度濾波部30aの観測更新周波数と加速度濾波部30bの観測更新周波数とは異なる(通常は両者は一致している)。本例では、ドプラー速度濾波部30aの観測更新周波数が5[Hz]であり、加速度濾波部30bの観測更新周波数が100[Hz]である。したがって、フィルタリング速度の間隙を積分速度で埋めるように補間を行って出力する。
第3速度計測手段26は加速度センサー26aや速度演算手段26bなどを有し、加速度センサー26aによって計測された加速度αを速度演算手段26bがカルマンフィルタによる時間更新および、ノイズフィルタリングを演算することにより自動車の走行速度V3を計測する。
切替制御手段24は、測位手段22から出力された精度低下指標Dcを受けて、第1速度計測手段23から出力された走行速度V1と、第2速度計測手段25から出力された走行速度V2と、第3速度計測手段26から出力された走行速度V3とのうちでいずれかに自動的に切り替えて複合速度Voとして出力する。具体的には、精度低下指標Dcが第1の所定値(例えば2や3であって適宜に設定できる。)以上になれば電波障害が発生したとして第1速度計測手段23復帰するまでの間(精度低下指標Dcが上記第1の所定値以上の間)第3速度計測手段26の走行速度V3に切り替えて出力する。一方、精度低下指標Dcが第1の所定値未満かつ第1の所定値よりも小さい第2の所定値以上であるときは搬送波Cの受信の中断から第1速度計測手段23が復帰し、かつ搬送波Cの受信の中断から第2速度計測手段25が復帰していないとして第1速度計測手段23の走行速度V1に切り替えて出力する。また、精度低下指標Dcが上記第2の所定値未満であるときは搬送波Cの受信の中断から第2速度計測手段25が復帰していとして第2速度計測手段25の走行速度V2に切り替えて出力する。
上述のように構成された速度計測装置20を用いて計測を行うと、図3のような試験結果が得られた。搬送波Cの受信が中断した時刻t1に精度低下指標Dcが大幅に大きく(すなわち精度低下指標Dcが第1の所定値以上と)なって、ドプラー速度演算手段23aで演算されるドプラー速度と、TD法速度演算手段25aで演算されるTD速度はともに正常でなくなる。そのため、切替制御手段24は第3速度計測手段26の走行速度V3を複合速度Voとして出力する(すなわちVo=V3)。このように走行速度V3を複合速度Voとして出力する状態は、時刻t1から0.2秒間〜4秒間を経過した後の時刻t2(すなわち搬送波Cの受信の中断から第1速度計測手段23が復帰した時刻t2)まで続く。
時刻t2になるとドプラー周波数Daにかかる電波障害が終わって復帰するために精度低下指標Dc幾分小さく(すなわち精度低下指標Dcが第1の所定値未満かつ第2の所定値以上と)なり、ドプラー速度演算手段23aで演算されるドプラー速度が正常になる。そのため、切替制御手段24は第1速度計測手段23の走行速度V1を複合速度Voとして出力する(すなわちVo=V1)。
さらに時刻t1から6秒間〜10秒間を経過した時刻t3になると、現在位置Dbにかかる電波障害が終わって復帰するため、精度低下指標Dcが搬送波Cの受信が中断する前の水準にまで小さく(すなわち精度低下指標Dcが第2の所定値未満と)なり、TD法速度演算手段25aで演算されるTD速度が正常になる。そのため、切替制御手段24は第2速度計測手段25の走行速度V2を複合速度Voとして出力する(すなわちVo=V2)。
上述した実施の形態によれば、以下に表す各効果を得ることができる。
(1)TD法の回復時間に比べると、時刻t1に搬送波Cの受信中断し、その後搬送波の受信再開してから、時刻t2にドプラー周波数Daを得るまでの期間は大幅に短い(図3を参照)。搬送波Cの受信の中断から第1速度計測手段23が復帰した後、第2速度計測手段25が復帰するまでの間は第1速度計測手段23によりドプラー速度(観測更新データ)と加速度を積分して得られる積分速度(時間更新データ)との差に応じて観測更新データと時間更新データを最適な混合比(例えばカルマンゲイン)によって融合して複合速度Voを出力することで自動車の走行速度を計測する。したがって、搬送波Cの受信中断しても、受信再開後の速度計測の空白期間を従来よりも少なくして自動車の走行速度を計測できる。
(2)精度低下指標Dc(PDOP;位置に関する指標)はGPS衛星10に対する近似距離や擬似距離等に基づいて演算すれば求められるので、従来のサイクルスリップの検出よりも大幅に少ない演算量で済む。切替制御手段24は精度低下指標Dcの値に対して第1の所定値を閾値として搬送波Cの受信の中断と、中断からの第1速度計測手段23の復帰とを検出し、第2の所定値を閾値として搬送波Cの受信の中断からの第2速度計測手段25の復帰を検出するので、計測の空白期間を従来よりもさらに少なくできるだけでなく、最適な計測誤差になるような切り替えを実現できる。
(3)時刻t1に搬送波Cの受信の中断が発生してから、第1速度計測手段23および第2速度計測手段25のいずれでも自動車の走行速度を計測できない時刻t2までの期間中、第3速度計測手段26が加速度センサー26aによって計測された加速度を積分してカルマンフィルタによる時間更新および、ノイズフィルタリングを行って自動車の走行速度V1を計測して複合速度Voとして出力した(図3を参照)。したがって、搬送波Cの受信の中断が発生したとしても、空白期間を無くして継続的に自動車の走行速度を計測できる。なお、時刻t1から時刻t2までの期間は短いので第3速度計測手段26の積分誤差も小さく(RMSで約0.2[m/s])、実用性も確保される。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い替えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
(1)上述した実施の形態では、第1速度計測手段23と第2速度計測手段25に同一の融合フィルタ手段を備えたが(図1を参照)、単一の融合フィルタ手段27を備えてもよい(図4を参照)。以下では図4の構成例について簡単に説明するが、図1と同一の構成については別個に説明する場合を除いて同一の符号を付している。
図4に表す速度計測装置20は、受信機21,測位手段22,ドプラー速度演算手段23a,TD法速度演算手段25a,切替制御手段24,融合フィルタ手段27,加速度センサー26a,速度演算手段26などを有する。なお図1との関係では、ドプラー速度演算手段23aおよび融合フィルタ手段27等が第1速度計測手段23に相当し、TD法速度演算手段25aおよび融合フィルタ手段27等が第2速度計測手段25に相当し、加速度センサー26a,速度演算手段26および融合フィルタ手段27等が第3速度計測手段26に相当する。
ドプラー速度演算手段23aは、測位手段22から出力されたドプラー周波数Daに基づいてドプラー速度Vdを演算して切替制御手段24に出力する。TD法速度演算手段25aは、測位手段22から出力された現在位置Dbに基づいてTD速度Vtを演算して切替制御手段24に出力する。切替制御手段24は、精度低下指標Dcが第2の所定値以上になるか未満になるかでドプラー速度VdとTD速度Vtとを切り替え、走行速度Viとして出力する。ただし、搬送波Cの受信の中断によってドプラー速度演算手段23aおよびTD法速度演算手段25aの双方で演算不能な期間(すなわち精度低下指標Dcが上記第2の所定値よりも大きい第1の所定値以上の間。図3に表す時刻t1から時刻t2まで)は走行速度Viを出力しない。
融合フィルタ手段27は図1に表す融合フィルタ手段23b,25bと同一の構成である。この融合フィルタ手段27は、切替制御手段24から出力された走行速度Vi(観測更新データ)と、速度演算手段26によって演算された積分速度Vs(時間更新データ)との差に応じて観測更新データと時間更新データを最適な混合比(例えばカルマンゲイン)によって融合し、自動車の複合速度Voを計測結果として出力する。なお、切替制御手段24が走行速度Viを出力しないときは、融合フィルタ手段27は積分速度Vsを自動車の複合速度Voとして出力する。
図4のように構成した場合でも、上述した実施の形態と同様に、電波障害が発生しても空白期間を従来よりも少なくして自動車の走行速度を計測できる。また、融合フィルタ手段の数が少なくなる分だけコストを低く抑えることができる。
(2)上述した実施の形態では、融合フィルタ手段23b,25b,27にはカルマンフィルタ30を主として用いた(図2を参照)。この形態に代えて、最小二乗法や線形回帰式などのような他の推定フィルタを用いてもよい。こうした他の推定フィルタを用いた場合であっても、フィルタリング速度や積分速度が得られ、最終的に走行速度や複合速度を出力することができる。
(3)上述した実施の形態では、精度低下指標Dcとして位置に関する指標(PDOP)を用いたが、水平方向の精度に関する指標(HDOP),高度に関する指標(VDOP),時間に関する指標(TDOP)のうちで一以上を用いてもよい。いずれの指標にせよ大幅に少ない演算量で求まるので、GPSによる速度計測ができない時間を従来よりもさらに少なくできる。
(4)上述した実施の形態では、精度低下指標Dcに基づいて電波障害の発生を検出した。この形態に代えて、測位手段22から出力されるドプラー周波数Daおよび現在位置Dbのうちで一方または双方の変化率に基づいて電波障害の発生を検出してもよい。電波障害が発生すれば搬送波を受信できなくなり、測位手段22で演算するドプラー周波数Daおよび現在位置Dbもまた発生前と大きく数値が変化する。したがって、変化率が一定値以上になれば電波障害が発生したものとして切替制御手段24が切り替えを行うように構成する。この構成によれば、精度低下指標Dcを用いなくても上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
(5)上述した実施の形態では、速度計測装置20は自動車の速度を計測する用途に適用した。この形態に代えて、ドライビングロボットの精密速度センサーとして適用したり、オートクルーズの精密速度センサーとして適用することもできる。このような適用においても、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の構成例を表すブロック図である。 融合フィルタ手段の構成例を表すブロック図である。 速度計測装置を用いて行った計測例を表すチャート図である。 他の構成例を表すブロック図である。
10 GPS衛星
20 速度計測装置
21 受信機
22 測位手段
23 第1速度計測手段
23a ドプラー速度演算手段
23b,25b,27 融合フィルタ手段
24 切替制御手段
25 第2速度計測手段
25a TD法速度演算手段
26 第3速度計測手段
26a 加速度センサー
26b 速度演算手段
26c 速度演算手段
30 カルマンフィルタ
30a ドプラー速度濾波部
30b 加速度濾波部
32 融合部
34 加速度センサー
C 搬送波
Da ドプラー周波数
Db 現在位置
Dc 精度低下指標
V1,V2,V3,Vi 走行速度
Vd ドプラー速度
Vt TD速度
Vs 積分速度
Vo 複合速度
α 加速度

Claims (4)

  1. 4個以上のGPS衛星から発信された搬送波を受信する受信機を備え、受信した搬送波に含まれるデータに基づいて移動局の走行速度を計測する移動局の速度計測装置であって、
    前記搬送波に含まれるデータに基づいて、ドプラー周波数と移動局の位置とGPS衛星の配置に関連する精度低下指標とを演算して出力する測位手段と、
    前記測位手段から出力されたドプラー周波数に基づいて求められる観測更新データと、加速度センサーによって計測された加速度を積分して得られる時間更新データとの差に応じて、前記ドプラー周波数に基づいて求められる観測更新データと前記時間更新データとを融合フィルタ手段により最適な混合比によって融合して移動局の走行速度を計測する第1速度計測手段と、
    前記測位手段から出力された移動局の位置に基づいて、TD(Time Differential)法により演算される観測更新データと、前記時間更新データとの差に応じて、前記TD法により演算される観測更新データと前記時間更新データとを前記融合フィルタ手段により最適な混合比によって融合して移動局の走行速度を計測する第2速度計測手段と、
    前記精度低下指標に基づいて前記搬送波の受信の中断と当該中断からの前記第1速度計測手段の復帰と前記中断からの前記第2速度計測手段の復帰とを判定し、前記搬送波の受信の中断から前記第1速度計測手段が復帰した後、第2速度計測手段が復帰するまでは第1速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力し、第2速度計測手段が復帰した後は第2速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力するように切り替え制御を行う切替制御手段とを有する移動局の速度計測装置。
  2. 請求項1に記載した移動局の速度計測装置であって、
    記切替制御手段は、前記精度低下指標が第1の所定値以上になったときに前記搬送波の受信が中断したとし、前記精度低下指標が前記第1の所定値未満かつ当該第1の所定値よりも小さい第2の所定値以上であるときは前記搬送波の受信の中断から前記第1速度計測手段が復帰し、かつ前記搬送波の受信の中断から前記第2速度計測手段が復帰していないとして前記第1速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力し、前記精度低下指標が前記第2の所定値未満であるときは前記搬送波の受信の中断から前記第2速度計測手段が復帰しているとして前記第2速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力するように前記切り替え制御を行う移動局の速度計測装置。
  3. 請求項1または2に記載した移動局の速度計測装置であって、
    前記加速度をカルマンフィルタによる時間更新および、ノイズフィルタリングして移動局の走行速度を計測する第3速度計測手段を有し、
    前記切替制御手段は、前記搬送波の受信が中断してから前記第1速度計測手段が復帰するまでの間は前記第3速度計測手段の計測結果を移動局の走行速度として出力するように前記切り替え制御を行う移動局の速度計測装置。
  4. 請求項1または2に記載した移動局の速度計測装置であって、
    前記切替制御手段は、前記搬送波の受信が中断してから前記第1速度計測手段が復帰するまでの間は出力を停止し、前記融合フィルタ手段は、前記切替制御手段の出力があるときには当該出力に基づいて切り替えられた計測結果を移動局の走行速度として出力し、前記切替制御手段の出力が停止しているときには前記加速度センサーによって計測された前記加速度を積分して得られる前記時間更新データを移動局の走行速度として出力する移動局の速度計測装置。
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