JP4786128B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体から発生する磁気共鳴信号を映像化する磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging :MRI)装置に関するものであり、特に、局部撮影用サーフェスコイルを用いて血管のプラークを映像化し診断するためのものに関する。
磁気共鳴イメージング装置は、固有の磁気モーメントを持つ核の集団が一様な静磁場中に置かれたときに、特定の周波数で回転する高周波磁場のエネルギーを共鳴的に吸収する現象を利用して、物質の化学的及び物理的な微視的情報を映像化し、あるいは化学シフトスペクトラムを観測する装置である。
近年、この磁気共鳴イメージング装置を利用した診断において、φ50mm前後のマイクロコイルを用いて、頚動脈の局所高分解能プラークイメージングが行われる様になってきた(例えば、非特許文献1参照)。
図4は、頸動脈プラークイメージングに利用されるRFコイル(φ50mm前後のマイクロコイル)の被検体への設置状況を示した図である。同図に示すように、診断対象である頸動脈に最も近い体表面にRFコイルを設置し、当該診断対象において発生する磁気共鳴信号を受信しこれを画像化することで、プラークイメージングが実施される。
この様な頸動脈プラークイメージングにおいて使用されるマイクロコイルは、感度領域が狭い。そのため、通常の撮影においては、まずマイクロコイルの位置合わせのために、あらかじめネックコイル等の頚部の全体像が把握できる大型コイルにて頚動脈のMRA等の広域的な画像(以下、「広域画像」とも称する。)を撮像する。そして、この大型コイルを取り外すと共に、この広域画像を参照しながら、診断対象を詳細に撮影するためのマイクロコイルをセッティングするという手順をとっている。
Chun Yuan, Lee M. Mitsumori, Kirk W. Beach, Kenneth R. Maravilla,「Carotid Atherosclerotic Plaque:Nominavasive MR Characterization and Identification of Vulnerable Lesions」,Radiology 2001,Volume 221,Number 2,p.285-299 特許第3455530号公報
しかしながら、上述した従来の撮影法においては、例えば次のような問題がある。
第1に、大型コイルにて広域画像を撮影した後、コイルを交換してマイクロコイルによる本撮影をするという手順を踏む必要がある。従って、コイルの交換等で位置合わせに時間を要するという問題がある。
第2に、マイクロコイルをセッティングした後は、基本的にシングルコイルにて撮像を進めるため、頚部の片方しか観察することができない。従って、頚動脈の左右での比較等ができない。
第3に、同じくマイクロコイルのセッティング後はシングルコイル法となるため、近年注目を集めているRFコイルの感度分布を用いた高速化技術(パラレルイメージング(Parallel Imaging :PI))による撮像時間短縮のメリットが使えない。なお、パラレルイメージングについては、例えば特許文献1にその説明が記載されている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、頸動脈プラークイメージング等を容易にし、撮影時間の短縮化を実現することができる磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的としている。また、診断部位の左右での比較等や、パラレルイメージングの併用により撮影時間を短縮化することができる磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。
請求項1に記載の発明は、被検体の頚動脈を含む対象部位に一様な磁場を印加すると共に、高周波磁場及び傾斜磁場を所定のパルスシーケンスに従って印加し、前記頚動脈を含む対象部位において発生する磁気共鳴信号を検出して映像化する磁気共鳴イメージング装置において、局所的な第1の感度領域を有し前記頚動脈を含む対象部位の体表面に配置される移動型部位別コイルであって、前記対象部位に発生する磁気共鳴信号を受信するための第1の受信コイルと、前記第1の感度領域に比して広域な第2の感度領域を有し前記頚動脈を含む対象部位の体表面に配置される移動型部位別コイルであって、前記第1の受信コイルとの相対的な位置関係が調整可能であり、前記対象部位を含む撮影領域に発生する磁気共鳴信号を受信するための第2の受信コイルと、前記第1の受信コイルが受信する前記磁気共鳴信号を収集する第1の信号収集系と、前記第2の受信コイルが受信する前記磁気共鳴信号を収集する前記第1の信号収集系とは独立した第2の信号収集系と、前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイル、前記第1の信号収集系、前記第2の信号収集系を用いて、パラレルイメージングを実行する制御手段と、前記第2の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号を用いて前記対象部位を含む広域領域に対応する広域画像を生成し、前記パラレルイメージングにおいて前記第1の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号と前記第2の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号とに基づく画像に対してパラレルイメージングの展開処理を行うことにより前記対象部位を含む局部領域に対応する1枚の局所画像を生成する画像生成手段と、前記画像を表示する表示手段と、を具備することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置である。
以上本発明によれば、頸動脈プラークイメージング等を容易にし、撮影時間の短縮化を実現することができる磁気共鳴イメージング装置を実現することができる。また、診断部位の左右での比較等や、パラレルイメージングの併用により撮影時間を短縮化することができる磁気共鳴イメージング装置を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置10のブロック構成図を示している。まず、本磁気共鳴イメージング装置10の構成を、図1を参照しながら説明する。
本磁気共鳴イメージング装置10は、静磁場磁石11、傾斜磁場コイル13、全身用高周波(RF)コイル14、高周波受信コイル15、レシーバ16a、レシーバ16b、傾斜磁場コイル駆動装置17、全身用RFコイル駆動装置18、受信部19、コントローラ20、演算装置21、表示部23、入力部24、記憶部25を具備している。
静磁場磁石11は、静磁場を発生する磁石であり、一様な静磁場を発生する。この静磁場磁石11には、例えば永久磁石、超伝導磁石等が使用され、図示していない冷却系によって冷却される。
傾斜磁場コイル13は、静磁場磁石11よりも短軸な磁場コイルであり、静磁場磁石11の内側に設けられる。傾斜磁場コイル13は、傾斜磁場コイル駆動装置17から供給されるパルス電流に基づいて、互いに直交するX,Y,Zの三方向に線形傾斜磁場分布を持つ傾斜磁場を形成する。この傾斜磁場コイル13が発生する傾斜磁場によって、信号発生部位(位置)が特定される。
なお、Z軸方向は、本実施形態では静磁場の方向と同方向(被検体の体軸方向)にとるものとする。また、本実施形態において、傾斜磁場コイル13及び静磁場磁石11は円筒形をしているものとする。また、傾斜磁場コイル13は、所定の支持機構によって真空中に配置されていてもよい。これは、静音化の観点から、パルス電流の印加によって発生する傾斜磁場コイル13の振動を、音波として外部に伝播させないためである。
全身用RFコイル14は、被検体の撮像領域に対して、磁気共鳴信号を発生させるための高周波パルスを印加するコイルである。また、例えば腹部等を撮影する場合には、受信コイルとしても使用される。
高周波受信コイル(RF受信コイル)15は、部位別に専用の形状を有した移動可能な二つの個別なサーフェスコイル(デュアルサーフェスコイル)である。すなわち、高周波受信コイル15aは、診断部位を詳細に撮影するためのマイクロコイル15aと、当該マイクロコイル15aを正確に配置するため、撮影部位を含む広域領域をイメージングする広域コイル15bと、の二種類の高周波受信コイルから構成されている。各コイルは、それぞれ所定の器具や撮影者の手によって、撮影領域近傍に配置され、それぞれ独立した受信系統に接続されている。この高周波受信コイル15については、後で詳しく説明する。
全身用RFコイル駆動装置18は、発振部、位相選択部、周波数変換部、振幅変調部、高周波電力増幅部(それぞれ図示せず)を有しており、ラーモア周波数に対応する高周波パルスを全身用RFコイル14に送信する。当該送信によって全身用RFコイル14から発生した高周波によって、被検体の所定原子核の磁化は、励起状態となる。
レシーバ16aとレシーバ16bとは、それぞれ別個独立した受信系統を形成する。レシーバ16aは、マイクロコイル15aにより収集された磁気共鳴信号を受信部に転送する。また、レシーバ16bは、広域コイル15bにより収集された磁気共鳴信号を受信部に転送する。なお、マイクロコイルを複数設ける場合には、その数だけ独立したレシーバを設ける。
受信部19は、増幅部、中間周波数変換部、位相検波部、フィルタ、A/D変換器(それぞれ図示せず)を有し、各レシーバから受信した各磁気共鳴信号(高周波信号)に対して、個別に所定の信号処理を施す。すなわち、受信部19は、核の磁化が励起状態から基底状態に緩和するとき放出する磁気共鳴信号に対して、増幅処理、発信周波数を利用した中間周波数変換処理、位相検波処理、フィルタ処理、A/D変換処理を施す。
演算装置21は、受信部19によってサンプリングされたディジタル信号を収集し、後処理すなわちフーリエ変換等の再構成等を実行し、被検体内の所望核スピンのスペクトラムデータあるいは画像データを求める。また、演算装置21は、マイクロコイル15aにより収集された磁気共鳴信号に基づいて診断部位に関する局部画像を、広域コイル15bに収集された磁気共鳴信号に基づいて診断部位を含む領域に関する広域画像を、それぞれ生成する。あるいは、フーリエ変換前にそれぞれのコイルにより得られた磁気共鳴信号を合成し、その後でフーリエ変換することにより、1枚の画像を生成するようにしてもよい。さらに、パラレルイメージングによる画像生成も可能である。パラレルイメージングとは、感度分布の異なる複数のRF受信コイルを用いて、位相エンコードを間引いたシーケンスを実行し、行列演算によって折り返しアーチファクトを除去する展開処理を行うことにより撮影時間を短縮化する技術である。パラレルイメージングを行った場合には、各コイルからの磁気共鳴信号からそれぞれ画像を再構成し、その後、各コイルの感度分布を使って、得られた複数枚の画像の後処理として展開処理を行い1枚の画像を生成する。
コントローラ20は、図示していないCPU、メモリ等を有しており、システム全体の制御中枢として、本磁気共鳴イメージング装置を静的又は動的に制御する。特に、コントローラ20は、パラレルイメージングを行う場合には、感度分布の異なる複数のRF受信コイルにより、並列的に磁気共鳴信号を受信・処理するための制御を行う。
表示部23は、コントローラ20を介して演算装置22から入力したスペクトラムデータあるいは画像データ等を表示する出力装置である。また、表示部23は、マイクロコイル15aにより収集された診断部位に関する局部画像と広域コイル15bに収集された広域画像とを、互いの位置関係を対応させ合成(重畳)して又は並べて同時に表示することもできる。
入力部24は、オペレータからの各種指示・命令・情報をとりこむため入力装置(マウスやトラックボール、モード切替スイッチ、キーボード等)を有している。
記憶部25は、受信部19を介して得られた再構成前の磁気共鳴信号データ、演算装置21を介して得られた再構成後の磁気共鳴画像データ等を患者毎に記憶する。
寝台制御部26は、コントローラ20からの判断・指令のもと、寝台Bを長手方向に移動させる。
(デュアルサーフェスコイル)
本磁気共鳴イメージング装置10が有する高周波受信コイルとしてのデュアルサーフェスコイルについて以下説明する。
図2は、本磁気共鳴イメージング装置が有するデュアルサーフェスコイルを説明するための図である。同図では、説明を具体的にするため、頸動脈のプラークイメージングにおいて使用されるデュアルサーフェスコイルを例示している。既述の様に、デュアルサーフェスコイル15は、マイクロコイル15aと広域コイル15bとから構成されている。
マイクロコイル15aは、診断対象に最も近い体表面に配置される局所高分解能撮影用のコイルである。このマイクロコイル15aのコイル径は、例えば頸動脈イメージングを行う場合、被検体の顎から首にかけての領域にフィットし、かつ頸動脈までの深さ(2〜3cm)において最大のS/N比を得るために、診断対象に対応させてφ=50mm前後とするのが好適である。なお、φ=50mm前後とした場合、マイクロコイル15aによって把握できる領域は、3cm前後である。
広域コイル15bは、被検体を挟んでマイクロコイル15aと反対側に配置される、マイクロコイル15aの感度領域と同等又は広域な範囲を感度領域とするコイルである。この広域コイル15bのコイル径は、マイクロコイル15aの位置決めを信頼性の高いものとするため、当該広域コイル15bとマイクロコイル15aとが挟む被検体部位の厚さによって決定される。
すなわち、広域コイル15bのコイル径は、広域コイル15bによってマイクロコイル15aと反対側から診断対象を撮影した場合に、当該診断対象の形態像が、マイクロコイル15aでのS/N比と極端に違わない範囲で撮像できるものとする必要がある。例えば、頸動脈イメージングを行う場合には、概ねφ=100mm前後であり、被検体の体格や骨格に合わせてφ70mm〜φ150mm程度の範囲とする必要がある。
なお、広域コイル15bのコイル径を「S/N比が極端に違わない範囲」にて定めるのは、複数コイルの感度差を用いて高速撮影を行うパラレルイメージングを好適に行うという観点からも有効である。すなわち、マイクロコイル15aと広域コイル15bとの間に極端なS/N比の差が存在する場合、パラレルイメージングにおける幾何学的因子(ジオメトリファクター)が低くなる。そのため、パラレルイメージング処理による折り返し展開後のエラーや画像S/N比の劣化が、増強されることになってしまう。特に、全身高周波コイルとマイクロコイルとの組み合わせによってパラレルイメージングを行った場合には、この様な事態が発生する可能性が高い。この点からも、従来の装置では、本発明の目的が達成できないことがわかる。
なお、コイルの設置については、マイクロコイル15aと広域コイル15bとは、より好適なパラレルイメージングを可能とするため、双方を対向させて設置し、双方のコイル中心を結ぶ方向をエンコード方向とすることが望ましい。しかしながら、パラレルイメージングが実用的に問題とならない範囲で、少なくとも一方のコイル位置をずらしても、本発明の目的を達成することができる。
(デュアルサーフェスコイルを用いた撮影)
次に、デュアルサーフェスコイルを用いた撮影動作について、図3を参照しながら説明する。
図3は、デュアルサーフェスコイルを用いた撮影における処理手順を示したフローチャートである。なお、説明を具体的にするため、以下頸動脈についてパラレルイメージングを行う場合を例としている。しかしながら、これに限定する趣旨ではなく、通常の撮影法においても、デュアルサーフェスコイルを用いた撮影が可能である。
まず、頚部を含む所定領域について、マイクロコイル15a及び広域コイル15bのそれぞれから磁気共鳴信号を独立したチャネルで受信しながら、パラレルイメージングによる位置決め用の頸動脈MRA(Magnetic Resonance Angiographyの撮影(パイロットスキャン)を行う(ステップS1)。当該パイロットスキャンによって得られた各磁気共鳴信号は、演算装置21においてそれぞれ再構成され、展開処理が施されて1枚の画像が表示部23に位置決め画像として表示されると共に、記憶部25に記憶される。なお、表示部23に表示される位置決め画像は、パラレルイメージングを併用しない場合には、例えばマイクロコイル15aによって得られた頸動脈MRAと広域コイル15bによって得られたMRA(一般的には、共にMIP(Maximum Intensity Projection)像)とを位置を対応させて合成した合成画像、又は並列に並べられた並列画像等である。
次に、表示された位置決め画像を参照しながら診断対象となる頸動脈の分岐部を把握し、マイクロコイル15aの現在の位置を確認する(ステップS2)。当該確認により、マイクロコイル15aの位置が最適な位置よりずれているか否かを判断し(ステップS3)、ずれていると判断した場合には、マイクロコイル15a位置の微調整を行う(ステップS4)。
マイクロコイル15a位置の微調整した後、又はステップS3においてマイクロコイル15aの位置がずれていないと判断した場合には、マイクロコイル15aを当該配置としたFOV(Field of View)にて本撮影(パラレルイメージング)を実行し、頸動脈MRA画像を取得する(ステップS5)。なお、本撮影にて取得される頸動脈MRA画像は、基本的にT1(組織間の縦緩和時間)強調画像、T2(組織間の横緩和時間)強調画像、PD(Proton Density:プロトン密度)画像、三次元画像、TOF(Time of Flight)画像の各画像である。これらの画像は、位置決め画像よりも高分解能な拡大画像として表示部23に表示される。なお、表示部23に表示される画像は、位置決め画像の表示と同様に、パラレルイメージングを併用した場合には、パラレルイメージングの展開処理により求められた1枚の画像であり、パラレルイメージングを併用しない場合には、例えばマイクロコイル15aによって得られた頸動脈MRAと広域コイル15bによって得られたMRA(一般的には、共にMIP(Maximum Intensity Projection)像)とを位置を対応させて合成した合成画像、又は並列に並べられた並列画像等である。また、拡大画像だけの表示であってもよい。
以上述べた構成によれば、従来の装置との比較において、以下の効果を得ることができる。
第1に、マイクロコイルの位置決めを簡単且つ迅速に行うことができる。
すなわち、従来の装置では、別のネックコイル等でMRAを撮像した後、一旦被験者を寝台に起き上がらせてコイル交換を行い、MIP像をもとにマイクロコイルのセッティングを行っていた。この方法では、コイルの交換そのものに時間を要すると共に、患者を一旦動かす必要があるため、ごく限定された感度領域しかないマイクロコイルを精度よくセッティングするのは困難であった。従って、正しい位置にセッティングするには、何度も撮像とコイル位置修正を繰り返すことになり、結果的に多大な時間を要する。
これに対し、本磁気共鳴イメージング装置では、広域コイル15bにより診断対象を含む領域に関する画像と、マイクロコイルによる診断対象に関する画像とを、同時に撮影することができる。そのため、従来の装置の様にコイル交換を必要とせず、また、患者を移動させる必要もない。従って、迅速かつ簡単にマイクロコイルの位置決めを実現することができる。また、診断対象が含まれる広域な画像を見ながら、患者を動かさずにマイクロコイルのセッティングを行うことができる。従って、コイル位置を確かめて小修正での位置決めが可能であり、セッティング時間が大幅に短縮されるとともに、位置決めをより高精度に行うことができる。
第2に、診断対象の反対側(対称側)との比較が可能となり、診断の自由度を広げることができる。
すなわち、従来の装置の如くマイクロコイル1個では、反対側の解剖との比較ができないため、個人差の範囲の確認や、患部らしき部位が反対側にもあるかどうか等の検討ができない。
これに対し、本磁気共鳴イメージング装置によれば、マイクロコイルと反対側に配置された広域コイルにより、診断対象と反対側の領域に関する画像を取得でき、マイクロコイルによって得られた画像と同時に表示することができる。従って、診断対象と対称である部位との比較が可能であり、個人差範囲の確認、当該対称部位の診断を行うことも可能である。
その他、パラレルイメージングが可能となるため、位置決め画像撮影、本撮影のそれぞれの撮影時間の短縮が可能である。また、アベレージング回数の多いスキャンで時間短縮の効果の少ないスキャンであっても、パラレルイメージング適用が可能なことにより、ブラーリング低減効果等の画質向上効果が期待される。
以上、実施形態に従って本発明を説明したが、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、例えば次の様に構成要素を変形して具体化できる。
(1)例えば、マイクロコイルは、同種のもの又は異種のものを複数設ける構成であってもよいが、広域コイル15bを含むこれらの各コイルについては、独立した受信系統を設ける必要がある。
(2)上記実施形態では、高周波受信コイル15としてデュアルサーフェスコイルを採用した例を説明した。しかしながら、サーフェスコイルに限定する趣旨ではなく、例えば頭部撮影の場合等においては、広域コイル15bをボリュームコイル(頭部検査用アレイコイル)とする構成であってもよい。
(3)上記実施形態では、デュアルサーフェスコイルを利用して頸動脈を撮影する場合を例として説明した。本手法が有効な診断部位(撮影対象)はこれに限定されず、被検体において左右の比較が有効な部位や、膝等の四肢の関節についても同様な効果を達成し、有効な臨床情報を提供することができる。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置10のブロック構成図を示している。 図2は、本磁気共鳴イメージング装置が有するデュアルサーフェスコイルを説明するための図である。 図3は、デュアルサーフェスコイルを用いた撮影における処理手順を示したフローチャートである。 図4は、頸動脈プラークイメージングに利用されるRFコイル(φ50mm前後のマイクロコイル)の被検体への設置状況を示した図である。
符号の説明
10…磁気共鳴イメージング装置、11…静磁場磁石、13…傾斜磁場コイル、14全身用RF(高周波)コイル、15…RF受信コイル、16a、16b…レシーバ、17…傾斜磁場コイル駆動装置、18…全身用RFコイル駆動装置、19…受信部、20…コントローラ、21…演算装置、23…表示部、24…入力部、25…記憶部

Claims (9)

  1. 被検体の頚動脈を含む対象部位に一様な磁場を印加すると共に、高周波磁場及び傾斜磁場を所定のパルスシーケンスに従って印加し、前記頚動脈を含む対象部位において発生する磁気共鳴信号を検出して映像化する磁気共鳴イメージング装置において、
    局所的な第1の感度領域を有し前記頚動脈を含む対象部位の体表面に配置される移動型部位別コイルであって、前記対象部位に発生する磁気共鳴信号を受信するための第1の受信コイルと、
    前記第1の感度領域に比して広域な第2の感度領域を有し前記頚動脈を含む対象部位の体表面に配置される移動型部位別コイルであって、前記第1の受信コイルとの相対的な位置関係が調整可能であり、前記対象部位を含む撮影領域に発生する磁気共鳴信号を受信するための第2の受信コイルと、
    前記第1の受信コイルが受信する前記磁気共鳴信号を収集する第1の信号収集系と、
    前記第2の受信コイルが受信する前記磁気共鳴信号を収集する前記第1の信号収集系とは独立した第2の信号収集系と、
    前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイル、前記第1の信号収集系、前記第2の信号収集系を用いて、パラレルイメージングを実行する制御手段と、
    前記第2の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号を用いて前記対象部位を含む広域領域に対応する広域画像を生成し、前記パラレルイメージングにおいて前記第1の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号と前記第2の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号とに基づく画像に対してパラレルイメージングの展開処理を行うことにより前記対象部位を含む局部領域に対応する1枚の局所画像を生成する画像生成手段と、
    前記画像を表示する表示手段と、
    を具備することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記第1の感度領域とは異なり且つ前記第2の感度領域よりも狭い第3の感度領域を有する移動型部位別コイルであって、前記対象部位又は前記撮影領域内に存在する他の対象部位に発生する磁気共鳴信号を受信するための第3の受信コイルと、
    前記第3の受信コイルが受信する前記磁気共鳴信号を収集する第3の信号収集系と、
    をさらに具備し、
    前記画像生成手段は、前記第1の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号、前記第2の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号及び前記第3の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号に基づいて画像を生成し、
    前記表示手段は、前記画像を表示すること、
    を特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記第1の受信コイルと前記第2の受信コイルとは、前記対象部位を介して実質的に対向するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記第1の受信コイルの信号/雑音比及び前記第2の受信コイルの信号/雑音比は、一方が他方の略二倍以下であることを特徴とする請求項1乃至3にうちいずれか一項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記第1の受信コイルのコイル径は、前記対象部位と略同サイズであることを特徴とする請求項1乃至3にうちいずれか一項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記第2の受信コイルのコイル径は、当該第2の受信コイルにより前記第1のコイルと略同等の信号/雑音比で前記診断部位を撮影可能なサイズであることを特徴とする請求項3記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記表示手段は、前記広域画像と前記局所画像とを並べてまたは合成して表示する請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記画像生成手段は、前記第1の信号収集系によって収集された磁気共鳴信号と前記第2の信号収集系によって収集された前記磁気共鳴信号とに基づいて1枚の前記広域画像を生成する請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記第1の受信コイルと前記第2の受信コイルとは対向して配置されており、
    前記第1の信号収集系及び前記第2の信号収集系は、前記第1の受信コイルの中心と前記第2の受信コイルとの中心とを結ぶ方向を位相エンコード方向として、それぞれ前記磁気共鳴信号を収集すること、
    を特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の磁気共鳴イメージング装置。
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