JP4784919B2 - 麺茹機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は麺茹機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、湯を満たした茹槽内に、無端状チェーンを複数のスプロケットを介して複数回折り返して屈曲搬送経路を構成し、前記無端状チェーンに取付けたバケット内に収納した麺を、前進・後退させながら湯内に通して茹で上げるようにした麺茹機があった。
【0003】
かかる麺茹機には、冷却水槽が連設されており、上記茹槽から引上げられた麺は、茹槽同様に無端状チェーンにより構成された屈曲搬送路により所定距離、すなわち所定時間水冷されて取り出され、パッケージされて生麺製品となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、麺にも例えばうどん、そば、ラーメンなど種類があり、これらは冷却時間は一定でもよいが、麺種によって茹で時間が異なる。
【0005】
茹で時間を変えるために、無端状チェーンによる搬送速度を変えてしまうと、生産能力まで異なることになる。特に、茹で時間を短縮するためには、搬送速度を上げるとよいが、そうなると生産能力まで高まってしまうことになる。
【0006】
しかし、麺製品を製造するためには、麺茹機の前後にオートメーション化された搬送機が装置されており、これらについては生産能力の上限が定まっているので、全体としては生産能力を高めることはできない。特に、麺茹での後工程に用いられる冷却工程では、制菌処理も冷却水槽内で行っており、制菌処理については適切な時間が定められていることから、簡単に搬送速度を上げるような変更はできない。
【0007】
そのような中、コンビニエンスストアなどで販売されている麺食品の中には、ひとつのパッケージに、「そば」と「うどん」を入れて、一度に複数の麺を食することのできるものがあって人気を呼んでいる。
【0008】
しかし、上記した従来の麺茹機では、茹で時間の異なる麺を同時に処理することは当然ながらできない。
【0009】
そこで、大きな食品工場などでは、茹槽内の屈曲搬送路の長さを異ならせて茹で時間を変えた麺茹機を別途装置するなどしていた。
【0010】
このように、オートメ−ション化された製麺工場などでは、麺の茹で時間の変更は難しいものとされていた。
【0011】
また、近年では、長距離搬送用の麺投入部と、短距離搬送用の麺投入部とを、茹槽上に互いに一定距離だけ離隔して配設して、搬送距離を異ならせることにより茹で時間を異ならせるように構成したものもある。
【0012】
しかし、かかる麺茹機では、それぞれ茹で時間の異なる2通りの麺を同時に茹でることはできても、同じ「そば」なら「そば」の単位分量や麺の状態などによって茹で時間を変更しようとした場合、搬送速度を上げたりすると、一方のうどんの茹で時間が足りなくなるといった不具合が生じるし、前述したように麺の生産能力が変わってしまうという問題が依然残ってしまう。
【0013】
そのようなことから、麺の生産能力は変えることなく、麺の茹で時間のみ変更可能な麺茹機が望まれているが、現在まで、そのような麺茹機は開発に至っていない。
【0014】
本発明は、上記課題を解決することのできる麺茹機を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明では、湯を満たした茹槽内に、無端状チェーンを複数のスプロケットを介して複数回折り返して屈曲搬送経路を構成し、前記無端状チェーンに取付けたバケット内に収納した麺を、前進・後退させながら湯内に通して茹で上げるようにした麺茹機において、前記屈曲搬送経路の中途で麺投入部11から供給される麺を、前記無端状チェーンに取り付けたバケットに収納して、前進・後退させながら湯内に通して茹で上げるようにした麺茹機において、
前記麺投入部11が前記屈曲搬送経路に沿って移動設置可能に設けられるとともに、前記無端状チェーンの移動方向を逆転させる手段が設けられ、
無端状チェーンの長さや、回転速度を変えることなく無端状チェーンの移動方向を逆転させて、麺の湯内搬送距離を変更し、茹で時間を可変にしたことを特徴とする麺茹機。
【0019】
さらに、請求項2記載の本発明では、上記バケットにピン付きの蓋体を枢支して、搬送経路中に設けた係合ピンに当接させることにより、進行方向にかかわらず自動的に開閉可能とした。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、湯を満たした茹槽内に、無端状チェーンを複数のスプロケットを介して複数回折り返して屈曲搬送経路を構成し、前記無端状チェーンに取付けたバケット内に収納した麺を、前進・後退させながら湯内に通して茹で上げるようにした麺茹機において、無端状チェーンの長さや、回転速度を変えることなく、麺の湯内搬送距離を変更し、茹で時間を可変にしたものである。
【0021】
通常、麺の茹で具合を変えるためには、麺を湯に通す時間を変えることが考えられるが、そのために、無端状チェーンの駆動モータ回転数を可変とすると、結局のところ麺製品の生産能力まで変わってしまう。
【0022】
そこで、本発明に係る麺茹機では、その能力そのものは不変としながら、麺茹で時間を変更できるようにしたことに大きな特徴がある。
【0023】
しかも、茹槽内に配設した無端状チェーンを、複数のスプロケットを介して複数回折り返して屈曲搬送経路を構成し、この屈曲搬送経路の中途に麺投入部と麺取出部とを設けた通常の麺茹機に、大きな改造などを施すことなく実現している。
【0024】
すなわち、従来の上記した麺茹機において、往路と復路とで麺の搬送距離が異なることを利用し、前記無端状チェーンを逆転させることによって、モータの能力や麺の生産能力を上げることなく、茹で時間を可変、特に茹で時間の短縮を図れるようにしている。
【0025】
また、麺を逆向きに搬送させると、麺取出部に至る方向も逆向きになるので、無端状チェーンに取付けた上記バケットにピン付きの蓋体を枢支して、しかも、そのピンを往路用と復路用との2種類設けておき、逆向き搬送経路中に設けた係合体に復路用ピン当接させることにより、進行方向が逆であっても自動的に開閉可能となし、麺の自動取出しを行えるようにすることが望ましい。
【0026】
このように、無端状チェーンを逆転させるとともに、同チェーンに取付けたバケットの蓋体の自動開閉を進行方向にかかわらず行えるようにしたことから、生産能力は上げることなく、茹で時間を短縮することができる。
【0027】
また、本発明は、以下の構成とすることもできる。
【0028】
すなわち、上記茹槽上に、第1の麺投入部と第2の麺投入部とを、互いに一定距離だけ離隔して配設して、搬送距離を異ならせることにより茹で時間を異ならせるように構成し、長距離搬送となる第1の麺投入部と、短距離搬送となる第2の麺投入部との間に、前進路から後退路へとターンさせるスプロケットを配設するとともに、第2の麺投入部の下手側に、後退路から前進路へとターンさせるスプロケットを配設し、しかも、両スプロケットを移動板に互いに対峙させた状態で取付け、移動板を茹槽内で前・後移動させることにより、第2の麺投入部からの搬送距離を変更して茹で時間を可変とするものである。
【0029】
かかる構成によれば、短距離搬送となる第2の麺投入部から麺取出部までの搬送距離を短くして茹で時間を短縮することができ、同短距離搬送経路を通る長距離搬送となる第1の麺投入部から麺取出部までの搬送距離は、短距離搬送経路が短くなった分だけ、短距離搬送経路に至るまでの搬送距離が延長されるので全体としての搬送距離は一定で茹で時間も変わることがない。
【0030】
このように、本実施形態においては、茹で時間の異なる麺を同時に茹でることができるとともに、茹で時間の長いものの茹で時間は一定にしながら、無端状チェーンを駆動するモータなどの回転数は変えることなく、茹で時間が少ないものについては、さらに茹で時間の短縮変更が可能となる。
【0031】
ところで、無端状チェーンは、各スプロケット間で垂下してしまうので、チェーン受けを配設している。
【0032】
したがって、上記移動板を前後移動させると、どうしてもチェーン受けが邪魔になってしまう。
【0033】
そこで、スプロケットを移動させる際に、チェーン受けを進行方向線上から横移動させるチェーン受け移動手段を具備させることができる。
【0034】
すなわち、チェーン受けを多数に分割してそれぞれが左右スライド自在に配設しておき、チェーン受け移動手段を前記移動板に前後方向に伸延状態に連設し、移動板が移動方向に進行すると、移動板よりも先だってチェーン受けを左右にスライドさせていく構成とすることができる。
【0035】
このように、本実施形態によれば、麺製造工程において、既存の設備をそのままに、麺の茹で時間の変更を容易に行え、設備投資などを最小に抑えながら、種類の異なる麺の製造を容易に行うことができる。
【0036】
【実施例】
以下、本実施例に係る麺茹機について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0037】
(第1実施例)
図1は第1実施例に係る麺茹機Aの側面視による説明図であり、図示するように、本麺茹機Aは、製麺された麺を茹でるために湯を満たした長手状の麺茹槽1と、同麺茹槽1の下手側に配設され、同麺茹槽1で茹で上げた麺を水洗しながら冷却するともに制菌処理する冷却槽2とを具備している。なお、本麺茹機1は、図示しない製麺装置、梱包装置などと連動連結するように配設されて、生麺の製造をオートメーションで行う製麺機の一部をなしている。
【0038】
上記麺茹槽1と冷却槽2内には、それぞれ、無端状チェーン3,4が複数のスプロケット5 a・・,5b・・を介して複数回折り返された屈曲搬送経路6,7が形成されており、前記無端状チェーン3,4には、麺を収容するバケット8,9が多数一定間隔をあけて取り付けられている。
【0039】
そして、麺茹槽1の機枠10上に設けた麺投入部11から製麺装置から搬送された生麺をバケット8に順次投入し、同麺茹槽1内の屈曲搬送経路6において、バケット8ごと前進・後退させながら所定時間をかけて湯内に通して茹で上げ、さらに、麺が湯中から空中へ引上げられる麺取出部12から冷却槽投入口13に運ばれて冷却槽2へと受け渡され、所定時間冷却及び制菌処理され、さらに、麺取出口14から後工程へと引き渡される。なお、図中、15は製麺装置から麺茹槽1へ麺を受け渡す中継部であり、上階に設置されている。16は同中継部15と麺投入部11とを連通連結した中継パイプである。
【0040】
上記構成の麺茹機Aにおいて、本発明の特徴となるのは、麺茹槽1の無端状チェーン3の長さや回転速度を変えることなく、麺の湯内搬送距離を変更し、茹で時間を可変にしたことにある。
【0041】
すなわち、上記した麺茹槽1において、図2に示すように実線で示した屈曲搬送経路6の往路6aと、破線で示す復路6bとで麺の搬送距離が異なることを利用し、前記無端状チェーン3を逆転させることによって、モータの能力や麺の生産能力を高めることなく、茹で時間を可変、特に茹で時間の短縮を図れるようにしたことが特徴となっている。
【0042】
上記構成により、同一の麺茹機Aであっても、2通りの麺茹で時間を実現でき、さらに、麺投入部11の配設位置を機枠10上で変えることで、適宜茹で時間を設定することも可能となる。
【0043】
このように、本実施例においては、麺茹機Aの能力そのものは不変としながら、無端状チェーン3を逆回転させるだけで麺茹で時間を変更できることから、茹で時間の異なる複数種の製麺機を装置したり、製麺機全体の大掛かりな改造などが不要で既存の製麺機を利用して、茹で時間の異なる麺製造が容易に行えることになる。
【0044】
ところで、麺を逆向きに搬送する場合、図2からも明らかなように、麺取出部12に至るまでのバケット8の進行方向も逆向きになる。
【0045】
そこで、本実施例では、図3及び図4に示すように、バケット8にピン付きの蓋体80を枢支して、しかも、そのピンを、往路用ピン81と復路用ピン82との2種類設けておき、逆向き搬送経路中に設けた係合体86に復路用ピン当接させることにより、進行方向が逆であっても、図3(b)に示すように自動的に開閉可能となし、麺を自動的に取出可能としている。図3(a)は閉蓋状態、図3(b)は開蓋状態を示しており、バケット8は、麺取出部12に至るときには天地逆向きとなっているので、蓋体80が下に位置する状態で示している。
【0046】
図3及び図4中、83は蓋体80の枢支部であり、実質的には開蓋方向への回動量を規制するヒンジ83aから構成している。また、84はコイルスプリングであり、蓋体80とバケット8の本体8aとの間に懸架して、蓋体80を枢支部83を中心に支点越えで回動可能としている。8bはバケット本体8aの周側面を形成するメッシュ体である。
【0047】
また、図示するように、蓋体80には、往路用ピン取付片80aと、復路用ピン取付片80bとを連設しており、本実施例では、往路用ピン81を長く、復路用ピン82を短く各取付片80a,80bに突設している。
【0048】
そして、麺取出部12近傍の麺搬送路中に、進行方向に対して上下・左右にずれた位置に係合体85,86を配設し、各一方との当接時に他方とは干渉しないようにして前記各ピン81,82とそれぞれ当接させるようにして、バケット8の搬送中に各ピン81,82を係合体85,86により押し込みながら蓋体80を前記ヒンジ83aを中心に回動して開蓋可能としている。
【0049】
図5は本発明の変更例に係る麺茹機Aの側面視による説明図である。
【0050】
本麺茹機Aは、基本的に第1実施例と同様な構成を有するが、麺茹槽1の機枠10上に、第1の麺投入部17と第2の麺投入部18とを、互いに一定距離だけ離隔して配設している。そして、各麺投入部17,18から麺取出部12までの搬送距離を異ならせることにより茹で時間を異ならせるようにしている。19は第1実施例における製麺装置で製造される麺とは種類の異なる麺を製造する製麺装置から麺茹槽1へ麺を受け渡すの中継部、20は同中継部19と第1の麺投入部17とを連通連結した中継パイプである。
【0051】
また、長距離搬送となる第1の麺投入部17と、短距離搬送となる第2の麺投入部18との間に、第1の麺投入部17から受け渡された麺を前進路から後退路へとターンさせる第1可動スプロケット5cを配設するとともに、第2の麺投入部18の下手側に、第2の麺投入部18から受け渡された麺を後退路から前進路へとターンさせる第2可動スプロケット5dを配設し、しかも、両スプロケット5c、5dを移動板Bに互いに対峙させた状態で取付け、同移動板Bを麺茹槽1内で前・後移動可能としている。
【0052】
かかる構成とすることにより、第2の麺投入部18からの搬送距離を変更して茹で時間を可変とすることができる。なお、本実施例では、第1の麺投入部17を茹で時間の長い「うどん用」とし、第2の麺投入部18を茹で時間の短い「そば用」としている。
【0053】
ここで、本実施例に係る麺茹槽1に形成された屈曲搬送経路6の構成について、より具体的に説明する。
【0054】
無端状チェーン3により構成される屈曲搬送経路6は、駆動モータMから伝動チェン61を介して機枠10の側面に設けられた槽外スプロケット5eに動力が伝達され、無端状チェーン3は、同スプロケット5eを含む多数のスプロケットに巻回されている。
【0055】
すなわち、前記スプロケット5e同様に、やはり機枠10の側面に取付けられた槽外スプロケット5f,5g,5h,5jを介して機枠10の外方を周回して麺茹槽1内に至り、麺茹槽1内において、槽内スプロケット5k,5m,5n,5c(第1可動スプロケット),5p,5q,5d(第2可動スプロケット),5rに巻回して実質的に屈曲搬送経路6を形成し、前記槽内スプロケット5rから上方に伸延して、槽外スプロケット5sを介して前記スプロケット5eに巻回するものである。
【0056】
ここで、第1の麺投入部17の直下方位置から麺を受けたバケット8が、槽内スプロケット5m→5n→第1可動スプロケット5c→5p→5q→5d→5rを通って湯中を抜けるまでの経路が長距離搬送経路f'であり、第2の麺投入部18の直下方位置から麺を受けたバケット8が、槽内スプロケット5q→第2可動スプロケット5d→5rを通って湯中を抜けるまでの経路が短距離搬送経路fとなる。
【0057】
かかる構成によれば、第1の麺投入部17の直下方位置から茹でられていく長距離搬送経路f'の長さは不変のまま、第2の麺投入部18の直下方位置から茹でられる短距離搬送経路fの長さを可変とすることができる。
【0058】
図6を移動板Bの初期位置状態、図7を移動板Bの移動状態とした場合とすると、図6及び図7から明らかなように、移動板Bを麺取出部12側に移動させた場合は、槽内スプロケット5q→第2可動スプロケット5d→槽内スプロケット5r間の全長分だけ短距離搬送経路fの長さが短くなって茹で時間を短縮することができる。
【0059】
一方、第1の麺投入部17から搬送される麺が通る長距離搬送径路f'は、屈曲搬送経路6の略全長にわたって搬送されるもので、前記短距離搬送経路fについても通ることになるが、短距離搬送経路fが上記の長さ分が短くなった分だけ、同短距離搬送経路fに至るまでの搬送距離、すなわち、槽内スプロケット5n→第1可動スプロケット5c→槽内スプロケット5p間の距離が延長されるので、長距離搬送経路f'としての全体の搬送距離は一定で、茹で時間も変わることがない。
【0060】
このように、本実施形態においては、茹で時間の異なる麺を同時に茹でることができるとともに、茹で時間の長いものの茹で時間は一定にしながら、無端状チェーン3を駆動するモータなどの回転数は代えることなく、茹で時間が少ないものについては、さらに茹で時間の変更が可能となる。しかも、製麺機としての生産能力を変更する必要もない。
【0061】
ところで、無端状チェーン3は、中途で垂下してしまうので、特に水平状態に張られる麺茹槽1内にはチェーン受け21を配設している(図10(b)参照)。
【0062】
かかるチェーン受け21が存在すると、上記移動板Bを前後移動させるときに邪魔になることから、本実施例では、移動板Bにチェーン受け移動手段Cを設け、移動板Bの移動にともなってチェーン受け21を進行方向線上から横移動させるようにしている。
【0063】
すなわち、図8〜図10に示すように、通常は長尺に形成されているチェーン受け21を、多数の短尺体に分割し、それぞれを左右スライド自在に配設するとともに、チェーン受け移動手段Cを前記移動板Bに前後方向に連設して、移動板Bが移動方向に進行すると、移動板Bよりも先だってチェーン受け21を左右にスライドさせていく構成としている。
【0064】
チェーン受け21は、麺茹槽1の内壁に、リンク22を介して左右水平移動可能に連結されており、スプロケット5c,5dの軸受け23,23を連結支持している移動板Bの上端部に連設した下部支持部材24と、麺茹槽1の内壁に連設した上部支持材25とにより、水平状態を維持できるように支持され、さらに、外側端縁近傍には、上下方向に挿通した軸26の下端にローラ27を軸廻りに回転自在に取付けている。25aは上部支持材25を麺茹槽1の内壁に連結するステーである。
【0065】
一方、移動板Bの上部側には、前記ローラ27と内接するように、断面視で上部開放のチャンネル状に形成したガイド体31を移動板Bの進行方向に沿って伸延させた状態で取付けている。
【0066】
かかるガイド板31は、図8に示すように、チェーン受け21をその初期位置(無端状チェーン3を下方から受ける位置)から、無端状チェーン3から離れて第1・第2可動スプロケット5c,5dの進行を妨げないように外方へ移動する位置まで案内するテーパ部31aと、外方へ移動した位置を維持する直線部31bとからなり、同ガイド体31が、実質的にチェーン受け移動手段Cを構成し、前記ローラ27、リンク22などと協働して、移動板Bの移動にともなって、分割されたチェーン受け21を個別に順次左右スライド可能としているものである。
【0067】
移動板Bが図6で示した位置の状態では、図10(b)に示すように、チェーン受け21は無端状チェーン3を下方から受けている。
【0068】
一方、移動板Bを前方、すなわち図7の位置に移動すると、ガイド体31のテーパ部31aによって、チェーン受け21に連設されているローラ27が外方へ案内されてチェーン受け21が図10(a)に示すように移動する。
【0069】
したがって、第1・第2可動スプロケット5c,5dは、チェーン受け21に邪魔されることなく、移動板Bとともに前方移動することができる。
【0070】
図中、28は移動板Bの下方に配設した移動ローラ、29は同移動ローラ28を回動自在に支持するローラ支持板であり、移動板Bの下部に連設されている。30は前記移動ローラ28のレール体であり、麺茹槽1の内壁に連設されている。
【0071】
また、51はスプロケット軸、88は無端状チェーン3とバケット8とを連結する連結金具である。
【0072】
このように、本実施例によれば、麺製造工程において、既存の設備をそのままに、種類の異なる麺の製造が容易で、しかも、一方の麺の茹で時間の変更を容易に行うことができ、設備投資などを最小に押えながら、効率的な製麺を行える。
【0073】
図11〜図13に、チェーン受け移動手段Cの変更例を示している。
【0074】
ここでは、分割したチェーン受け21の前後に、下向きローラ27aと上向きローラ27bとをそれぞれ設け、それぞれを内接状態にガイドするガイド体31,31を上下に段重ねして配設している(図12、図13参照)。
【0075】
かかる構成によっても、前述同様に、移動板Bの移動にチェーン受け21が邪魔になることはない。
【0076】
ところで、上記各実施例において、麺茹機Aの具備する冷却槽2について簡単に説明すると、図1に示すように、冷却槽2は、上下方向に多段(実施例では3段)に配設されている。下段の冷却槽2は主に水洗槽として機能し、茹でられた麺の方面に付着したぬめりなどを除去して、中段、上段に位置する冷却槽2,2において冷却するとともに、槽内の冷却水に含ませた制菌剤により、制菌処理も同時に行うようにしている。
【0077】
【発明の効果】
発明は上記のような形態で実施されるもので、以下の効果を奏する。
【0078】
即ち、本発明によれば、湯を満たした茹槽内に、無端状チェーンを複数のスプロケットを介して複数回折り返して屈曲搬送経路を構成し、前記無端状チェーンに取付けたバケット内に収納した麺を、前進・後退させながら湯内に通して茹で上げるようにした麺茹機において、前記屈曲搬送経路の中途で麺投入部11から供給される麺を、前記無端状チェーンに取り付けたバケットに収納して、前進・後退させながら湯内に通して茹で上げるようにした麺茹機において、
前記麺投入部11が前記屈曲搬送経路に沿って移動設置可能に設けられるとともに、前記無端状チェーンの移動方向を逆転させる手段が設けられ、
無端状チェーンの長さや、回転速度を変えることなく無端状チェーンの移動方向を逆転させて、麺の湯内搬送距離を変更し、茹で時間を可変にしたことにより、麺の生産能力は変えることなく、既存の設備をそのままに、設備投資などを最小に押えながら、種類の異なる麺の製造を容易に行うことができる。
【0082】
請求項2記載の本発明では、上記バケットにピン付きの蓋体を枢支して、搬送経路中に設けた係合ピンに当接させることにより、進行方向にかかわらず自動的に開閉可能としたことにより、進行方向を逆にしても、共通のバケットを使用して自動的に麺の自動取出しが行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る麺茹機の側面視による説明図である。
【図2】同麺茹機における麺茹槽内のバケットの進行状態を示す説明図である。
【図3】バケットの側面視による説明図である。
【図4】バケットの正面視による説明図である。
【図5】第2実施例に係る麺茹機の側面視による説明図である。
【図6】同麺茹機における屈曲搬送経路の初期状態を示す説明図である。
【図7】同屈曲搬送経路の短距離搬送経路を短くした場合を示す説明図である。
【図8】チェーン受け移動手段の平面視による説明図である。
【図9】同側面視による説明図である。
【図10】 (a)図8のI−I線における断面説明図である。
(b)図8のII−II線における断面説明図である。
【図11】チェーン受け移動手段の変容例を示す平面視による説明図である。
【図12】同側面視による説明図である。
【図13】 (a)図11のI−I線における断面説明図である。
(b)図11のII−II線における断面説明図である。
【符号の説明】
A 麺茹機
B 移動板
C チェーン受け移動手段
1 麺茹槽
2 冷却槽
3 無端状チェーン
5c 第1可動スプロケット
5d 第2可動スプロケット
6 屈曲搬送経路
8 バケット
Claims (2)
- 湯を満たした茹槽内に、無端状チェーンを複数のスプロケットを介して複数回折り返して屈曲搬送経路を構成し、前記屈曲搬送経路の中途で麺投入部11から供給される麺を、前記無端状チェーンに取り付けたバケットに収納して、前進・後退させながら湯内に通して茹で上げるようにした麺茹機において、
前記麺投入部11が前記屈曲搬送経路に沿って移動設置可能に設けられるとともに、前記無端状チェーンの移動方向を逆転させる手段が設けられ、
無端状チェーンの長さや、回転速度を変えることなく無端状チェーンの移動方向を逆転させて、麺の湯内搬送距離を変更し、茹で時間を可変にしたことを特徴とする麺茹機。 - バケットにピン付きの蓋体を枢支して、搬送経路中に設けた係合ピンに当接させることにより、進行方向にかかわらず自動的に開閉可能としたことを特徴とする請求項1に記載の麺茹機。
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