JP4784820B2 - 車両の駆動力配分制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の駆動力配分制御装置に係り、特に低温時においても良好な駆動力配分制御を実現する車両の駆動力配分制御装置に関するものである。
車両には、エンジンの駆動力を前輪及び後輪に伝達し、四輪全てを駆動するいわゆる四輪駆動車がある。このような車両には、エンジンからの駆動力を車両の走行状態に応じて主駆動輪(前輪)及び副駆動輪(後輪)へと配分する駆動力配分装置を備えた駆動力配分制御装置が設けられているものがある。
従来、車両の駆動力配分制御装置には、変速機の駆動トルクを後輪駆動機構に粘性クラッチを介して伝達する四輪駆動車において、低温時に粘性クラッチの内部の粘性流体を加熱する加熱装置を設けたものがある。
また、車両の駆動力配分制御装置には、駆動力伝達装置を加熱する電磁コイルを設け、低温時にオイルの粘性抵抗を減少させるものがある。
実開昭63−47939号公報 特開2005−28985号公報
ところで、車両の駆動力配分制御装置において、駆動力配分装置は、同じ駆動電流値で駆動しても、低温状態程に、副駆動輪(後輪)に伝達する伝達トルクが大きくなる特性を持っている。そして、低温時にも常温時と同じ駆動電流値で駆動力配分装置の駆動制御を行うと、副駆動輪に伝達する伝達トルクが、駆動力配分装置と連結しているトランスファやディファレンシャル(差動機)の強度限界(最大耐久)トルクを超えてしまい、駆動系に過大な負担がかかるおそれがある。このため、駆動力配分装置とそのケースとの間の空間の駆動力配分装置の温度(駆動力配分装置の雰囲気温度)を検出する温度検出手段(温度センサ)を設け、その温度検出手段で検出された温度に応じて駆動電流値を制限すれば、トランスファやディファレンシャル(差動機)に過大な負担がかかるのを防止することができる。
しかし、駆動力配分装置の温度を検出する温度検出手段は、駆動力配分装置の温度上昇が早い時に、駆動力配分装置の内部にある締結クラッチの温度との迫従性が遅いために、駆動力配分装置が発熱して温まり、駆動電流値を大きくして副駆動輪(後輪)に伝達する伝達トルクを増大することができる状態になっても、温度検出手段で検出された温度だけを基に決定される駆動電流値だけでは、つまり、低温時の制御を行っていては、副駆動輪(後輪)に伝達する伝達トルクが小さく、よって、駆動力配分装置が持っている四輪駆動(4WD)性能を十分に発揮することができず、商品力の低下を招くという不具合がある。
そこで、この発明の目的は、エンジンの駆動力を主駆動輪及び副駆動輪へと配分する駆動力配分装置を備えた車両において、副駆動輪に充分なトルクを伝達し、低温時においても良好な駆動力配分制御を実現可能とする車両の駆動力配分制御装置を提供することにある。
この発明は、エンジンからの駆動力を車両の走行状態に応じて主駆動輪及び副駆動輪へと配分する駆動力配分装置と、この駆動力配分装置を駆動制御する駆動制御装置とを備えた車両の駆動力配分制御装置において、前記駆動力配分装置の温度を検出する温度検出手段を前記駆動制御装置に接続し、前記駆動制御装置は、前記主駆動輪と前記副駆動輪との回転速度差を算出する回転速度差算出手段と、この回転速度差算出手段により算出された回転速度差を用いて前記副駆動輪に伝達する伝達トルクを算出する伝達トルク算出手段と、この伝達トルク算出手段により算出された伝達トルクに応じて前記駆動力配分装置を駆動する駆動電流値を算出する駆動電流算出手段と、前記伝達トルク算出手段から算出された伝達トルクと前記回転速度差算出手段から算出された回転速度差とから発熱量を算出する発熱量算出手段と、前記車両が走行を開始してから所定車速以上にて走行した時間をカウントするとともに、このカウントした値から前記車両が走行を開始してから所定車速未満にて走行した時間を引いた値を車両の走行時間としてカウントする走行時間算出手段と、前記回転速度差算出手段から算出された回転速度差が零の場合には、前記温度検出手段により検出された前記駆動力配分装置の温度の値に応じて変化する温度分駆動電流値と、前記走行時間算出手段によりカウントされた車両の走行時間に応じて変化する走行時間分電流値とを加算した値から構成された駆動電流の最大値である最大駆動電流値を算出する最大駆動電流算出手段と、前記駆動電流算出手段により算出された駆動電流値が前記最大駆動電流算出手段により算出された最大駆動電流値よりも大きい時には、この最大駆動電流値を駆動電流値として前記駆動力配分装置に出力する駆動電流制御手段とを備えていることを特徴とする。
この発明の車両の駆動力配分制御装置は、駆動力配分装置の実際の温度状態に即した駆動電流値を算出して副駆動輪に充分なトルクを伝達し、低温時においても良好な駆動力配分制御を実現可能とする。
この発明は、駆動力配分装置の実際の温度状態に即した駆動電流値を算出して副駆動輪に充分なトルクを伝達し、低温時においても良好な駆動力配分制御を実現する目的を、駆動力配分装置への駆動電流値に最大駆動電流値で制限をかけて実現するものである。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
図1〜図9は、この発明の実施例を示すものである。
図9において、1はいわゆる四輪駆動車としてのフロントドライブフロントエンジンの車両(FF車)、2はエンジン、3は変速機、4は前側ディファレンシャル、5R・5Lは右前車軸・左前車軸、6R・6Lは例えば主駆動輪としての右前車輪・左前車輪、7はトランスファ、8はプロペラシャフト、9は後側ディファレンシャル、10R・10Lは右後車軸・左後車軸、11R・11Lは例えば副駆動輪としての右後車輪・左後車輪である。なお、右前車輪・左前車輪6R・6Lを副駆動輪として取り扱うとともに、右後車輪・左後車輪11・11Lを主駆動輪として取り扱うことも可能である。
車両1には、駆動力配分制御装置12が設けられている。この駆動力配分制御装置12は、エンジン2からの駆動力を車両1の走行状態に応じて変速機3を介して主駆動輪としての右前車輪・左前車輪6R・6L及び副駆動輪としての右後車輪・左後車輪11R・11Lへと配分する駆動力配分装置13と、この駆動力配分装置13を駆動制御する駆動制御装置14とを備えている。
車両1においては、前側に横置き搭載したエンジン2の駆動力を変速機3により変換して前側ディファレンシャル4に伝達し、右・左前車軸5R・5Lにより右・左前車輪6R・6Lを駆動する。また、車両1においては、変速機3の出力する駆動力の一部をトランスファ7により取り出して、プロペラシャフト8と駆動力配分装置13とを介して後側ディファレンシャル9に伝達し、右・左後車軸10R・10Lにより右・左後車輪11R・11Lを駆動する。
駆動力配分装置13は、エンジン2からの駆動力を車両1の走行状態に応じて主駆動輪としての右・左前車輪6R・6L及び副駆動輪としての右・左後車輪11R・11Lへと配分する。駆動力配分装置13は、電子的に制御可能なクラッチ15とこのクラッチ15の締結力を決定するコイル16とによって構成され、このコイル16が駆動制御装置14に接続している。
駆動力配分装置13は、駆動制御装置14からの制御信号である駆動電流によりコイル16が駆動されてクラッチ15の締結力を決定し、この締結力に応じて配分された伝達トルクを右・左後車輪11R・11Lに伝達する。
駆動制御装置14には、主駆動輪の車輪速度と副駆動輪の車輪速度とを検出する車輪速度検出手段17が接続している。この車輪速度検出手段17は、通常の四輪駆動車が備えているアンチ・ロック・ブレーキシステム(ABS)の車輪回転速度センサを流用したものであり、右前車輪回転速度センサ18R・左前車輪回転速度センサ18Lと、右後車輪回転速度センサ19R・左後車輪回転速度センサ19Lとから構成され、右・左前車輪6R・6Lと右・左後車輪11R・11Lとの車輪速度としての各回転速度を検出する。これにより、駆動力配分制御装置12においては、各車輪の車輪速度を検出するために新たな車輪速度検出手段を不要とし、構成を簡単とし、部品点数を低減するとともに廉価とする。
また、駆動制御装置14には、車両制御装置20が接続している。この車両制御装置20は、少なくとも、エンジン2を制御するエンジンコントローラ21と、変速機3を制御する変速機コントローラ22とから構成されている。このエンジンコントローラ21と変速機コントローラ22とは、エンジン回転速度、車速、スロットル開度、アクセル開度、アクセルペダルのオン・オフ、変速段等の駆動力配分装置13を駆動制御するために必要な各種センサ情報を駆動制御装置14に出力する。
更に、駆動制御装置14には、温度検出手段(温度センサ)23と吸気温センサ24と外気温センサ25とが接続している。
温度検出手段23は、駆動力配分装置13の温度として、駆動力配分装置13本体とケースの間の温度(雰囲気温度)を検出する箇所に設置されている。この温度検出手段23としては、吸気温センサ24や外気温センサ25等の既存のセンサを用いることも可能である。これにより、駆動制御装置14は、図8の「温度−駆動電流」特性のマップに示すように、温度検出手段23により検出された駆動力配分装置13の温度を、駆動電流の制限値を決定するように、予め設定された複数のブロック中のいずかに当てはめて駆動電流値を求め、また、検出された温度がブロック外の中間の値である場合には、線形補間を行って駆動電流値を求める。
吸気温センサ24は、エンジン2に取り付けられ、このエンジン2のシリンダに吸い込まれていく空気の温度を検出する。外気温センサ25は、エンジン2からの熱の影響を受けないような部分に取り付けられ、外気の温度を検出する。
駆動制御装置14は、各種センサ18R・18L、19R・19L、23、24、25、及び、車両制御装置20から駆動力配分装置13を制御するために必要な各種センサ情報を入力し、駆動力配分装置13を構成するクラッチ15の締結力を求め、この締結力に応じた駆動電流を制御信号としてコイル16に出力する。
駆動制御装置14は、各種演算処理を行う中央演算処理手段(CPU)26と、回転速度差算出手段27と、伝達トルク算出手段28と、駆動電流算出手段29と、発熱量算出手段30と、走行時間算出手段31と、最大駆動電流算出手段32と、駆動電流制御手段33と、メモリ34とを備えている。
回転速度差算出手段27は、主駆動輪と副駆動輪との回転速度差を算出するものであり、右前車輪回転速度センサ18Rで検出された回転速度と左前車輪回転速度センサ18Lで検出された回転速度との平均を前車輪回転速度として認識するとともに、右後車輪回転速度センサ19Rで検出された回転速度と左後車輪回転速度センサ19Lで検出された回転速度との平均を後車輪回転速度として認識する。そして、駆動力配分装置13での滑り量は、前車輪回転速度から後車輪回転速度を減算した絶対値として求められる。
伝達トルク算出手段28は、回転速度差算出手段27により算出された回転速度差を用いて副駆動輪である右・左後車輪11R・11Lに伝達する伝達トルクを算出する。
駆動電流算出手段29は、伝達トルク算出手段28により算出された伝達トルクに応じて駆動力配分装置13のコイル16を駆動する駆動電流値を算出する。この駆動電流値は、一般的な手法として、図5に示すように、予め決められている「伝達トルク−駆動電流」特性のマップを基に決定されるが、他の方法を用いて求めることも可能である。
発熱量算出手段30は、伝達トルク算出手段28から算出された伝達トルクと回転速度差算出手段27から算出された回転速度差とから発熱量(推定発熱量)を算出する。この発熱量(推定発熱量)は、図6の「推定発熱量−電流値」特性のマップに示すように、副駆動輪に伝達する伝達トルクと回転速度差の乗算からを求められる。そして、発熱量(推定発熱量)が所定値を超える毎に電流値を増加し、一方、発熱量(推定発熱量)が、所定値を下回る毎に電流値を減少させる。また、図6の「推定発熱量−電流値」特性のマップは、電流値のふらつきを抑えるため、発熱量(推定発熱量)の増加方向と減少方向とで、所定のヒステリシスを持っている。
走行時間算出手段31は、車両1の走行時間を算出する。これにより、駆動制御装置14は、図7の「走行時間−駆動電流」特性のマップに示すように、走行時間算出手段31により算出された車両1の走行時間を予め設定された複数のブロック中のいずれかに当てはめて駆動電流値を求め、また、走行時間算出手段31により算出された走行時間がブロック外の中間の値である場合には、線形補間を行い、駆動電流値を求める。この車両1の走行時間において、所定車速より高い車速で走行している時間は、走行時間カウンタが増加し、所定車速より低い車速で走行している時間は、走行時間カウンタが減少する。そして、この走行時間カウンタを、図7の「走行時間−駆動電流」特性のマップに当てはめることにより、駆動電流値を求める。
最大駆動電流算出手段32は、温度検出手段23により検出された駆動力配分装置13の温度と発熱量算出手段30により算出された発熱量と走行時間算出手段31により算出された走行時間とに応じて駆動電流の最大値である最大駆動電流値(最大目標電流値)を算出する。また、この最大駆動電流算出手段32は、設定された車速以上で走行した走行時間が増加するに従って最大駆動電流値(最大目標電流値)を増大する。
駆動電流制御手段33は、駆動電流算出手段29により算出された駆動電流値が最大駆動電流算出手段32により算出された最大駆動電流値よりも大きい時には、この最大駆動電流値を駆動電流値として駆動力配分装置13に出力する。
メモリ34は、駆動力配分装置13の温度等の各種情報を入力して記憶する。
また、駆動制御装置14には、2WDモードや4WDモード等に切り換えるモード切換スイッチ35が接続している。このモード切換スイッチ35は、2WDモードと、回転速度差が発生した時のみ4WDになる4WD・AUTOモードと、常時4WD状態になる4WD・LOCKモードとの中、いずれかのモードを選択し、そのスイッチ信号を駆動制御装置14に出力する。
更に、駆動制御装置14においては、駆動力配分装置13に出力する駆動電流値を、次式で算出する。
最大駆動電流値(最大目標電流値)=温度検出手段23で検出された駆動力配分装置13の温度に応じて決定された電流値+推定発熱量に応じて決定された電流値+走行時間に応じて決定された電流値
但し、上式で求めた最大駆動電流値(最大目標電流値)が制限値を超えた場合には、制限値を最大目標電流値とする。
次に、この実施例の作用を、フローチャートに基づいて説明する。
図1のフローチャートに示すように、プログラムがスタートすると(ステップA01)、先ず、車両1に取り付けられた各種センサからの各種情報や車両制御装置20からの各種車両情報を取得する(ステップA02)。
次に、温度検出手段23からの温度を、図8の「温度−駆動電流」特性のマップに当てはめ、温度分駆動電流(Itemp)を求める(ステップA03)。
そして、4つの右・左前車輪回転速度センサ18R・18L、右・左後車輪回転速度センサ19R・19Lから、回転速度差(△N:前後差回転)を求め(ステップA04)、そして、スロットル開度・エンジン回転速度・回転速度差(△N)・車速等の各種情報から、副駆動輪に伝達する伝達トルクを計算して求める(ステップA05)。
次に、判定1として、車速が予め設定した所定車速以上か否かを判断する(ステップA06)。
このステップA06がYESの場合は、走行時間カウンタをインクリメントし(ステップA07)、判定2として、車速が所定車速未満か否かを判断する(ステップA08)。一方、前記ステップA06がNOの場合には、何も処理せず、直ちに、車速が所定車速未満か否かを判断する(ステップA08)。
このステップA08がYESの場合は、走行時間カウンタをデクリメントし(ステップA09)、走行時間カウンタの値を、図7の「走行時間−駆動電流」特性のマップに当てはめ、走行時間分電流増加量(△Idrive)を決定する(ステップA10)。一方、前記ステップA08がNOの場合には、何も処理せず、直ちに、図7の「走行時間−駆動電流」特性のマップに当てはめ、走行時間分電流増加量(△Idrive)を決定する(ステップA10)。
そして、この走行時間分電流増加量(△Idrive)を決定後は、図2のフローチャートに移行する。
図2のフローチャートに示すように、前記ステップA05で求めた伝達トルクと前記ステップA04で求めた回転速度差(△N)とを乗算し、推定発熱量を求める(ステップA11)。
そして、判定3として、このステップA11で求めた推定発熱量が、電流増加発熱量と所定電流増加発熱量Hとを加算した値よりも大きいか否かを判断する(ステップA12)。
このステップA12がYESの場合には、電流増加発熱量に所定電流増加発熱量1を加算した値を電流増加発熱量とし(ステップA13)、発熱カウンタ1を零(0)にクリアするとともに、発熱カウンタ2をインクリメントする(ステップA14)。
前記ステップA12がNOの場合には、判定4として、推定発熱量が、電流増加発熱量から所定電流増加発熱量Lを減算した値よりも小さいか否かを判断する(ステップA15)。
このステップA15がYESの場合には、発熱カウンタ1をインクリメントし(ステップA16)、電流増加発熱量から所定電流増加発熱量1を減算した値を電流増加発熱量とし(ステップA17)、そして、判定5として、発熱カウンタ1が所定カウンタ値を超えたか否かを判断する(ステップA18)。
このステップA18がYESの場合には、発熱カウンタ1を零(0)にクリアするとともに、発熱カウンタ2をデクリメントする(ステップA19)。
前記ステップA14の処理後、前記ステップA15がNOの場合、前記ステップA18がNOの場合、及び、前記ステップA19の処理後には、図3のフローチャートに移行する。
この図3のフローチャートにおいて、先ず、判定6として、電流増加量制限値が、発熱カウンタ2と所定電流増加量とを乗じた値よりも大きいか否かを判定する(ステップA20)。
このステップA20がYESの場合には、発熱分電流増加量(△Iheat)を、発熱カウンタ2と所定電流増加量2とを乗じた値とし(ステップA21)、そして、判定7として、温度分駆動電流値(Itemp)が電流増加量制限値よりも大きいか否かを判断する(ステップA22)。
一方、前記ステップA20がNOの場合には、電流増加量制限値を発熱分電流増加量(△Iheat)とし(ステップA23)、そして、温度分駆動電流値(Itemp)が電流増加量制限値よりも大きいか否かを判断する(ステップA22)。
このステップA22がYESの場合には、温度分駆動電流値(Itemp)を最大目標駆動電流値とする(ステップA24)。
一方、前記ステップA22がNOの場合には、温度分駆動電流値(Itemp)と発熱分電流値(△Iheat)と走行時間分電流値(△Idrive)とを加算した値を最大目標電流値とし(ステップA25)、そして、判定8として、最大目標電流値が電流増加量制限値よりも小さいか否かを判断する(ステップA26)。
このステップA26がNOの場合には、電流増加量制限値を最大目標電流値とする(ステップA27)。
前記ステップA24の処理後、前記ステップA26がYESの場合、及び、前記ステップA27の処理後は、図4のフローチャートに移行する。
この図4のフローチャートにおいては、先ず、前記ステップA05で求めた伝達トルクを、図5の「伝達トルク−駆動電流」特性のマップに当てはめ、駆動電流値を算出し(ステップA28)、そして、判定9として、駆動電流値が最大目標電流値よりも大きいか否かを判断する(ステップA29)。
このステップA29がYESの場合には、最大目標電流値を最終的な駆動電流値とし(ステップA30)、その駆動電流値を駆動力配分装置13に出力する(ステップA31)。
一方、前記ステップA29がNOの場合には、何もせず、直ちに、その駆動電流値を駆動力配分装置13に出力する(ステップA31)。
そして、ステップA31の処理後は、プログラムをエンドとする(ステップA32)。
この図1〜図4のフローチャートは、駆動力配分制御装置15の中央演算処理手段(CPU)23が所定周期毎に繰り返し実行・処理をしてもよい。
この結果、温度検出手段23で検出された温度を基にして決定された駆動電流値に、伝達トルクと回転速度差との乗算から推定発熱量を求めてこの推定発熱量の値に応じて決定される駆動電流値と、所定車速よりも高い車速での走行時間に応じて決定される駆動電流値とを加算し、この駆動電流値を駆動力配分装置13に出力すれば、温度検出手段23の追従性が悪い場合でも、低温時において十分に四輪駆動(4WD)性能を発揮することができる。
これにより、駆動力配分装置13の温度のみから駆動電流値を算出する場合よりも、駆動力配分装置13の実際の温度状態に即した駆動電流を算出することができるので、十分な伝達トルクを副駆動輪に伝達することが可能となり、低温時においても、良好な駆動力配分制御を実現可能とする。よって、駆動力配分装置13への駆動電流値に最大駆動電流値で制限をかけることから、駆動力配分装置13が、低温時に常温時よりも伝達トルクが高くなる特性を持っていても、トランスファやディファレンシャルに過大な負担がかかるのを防止することができる。また、発熱量に応じて駆動電流値をかさ上げしているので、駆動力配分装置13の内部の実際の温度に対して追従性が悪くても、十分に四輪駆動(4WD)性能を発揮することができる。
また、最大駆動電流算出手段32は、設定された車速以上で走行した走行時間が増加するに従って最大駆動電流値を増大する。これにより、駆動力配分装置13の暖機状態に応じた駆動力配分制御を特別な測定装置を追加することなく実施することが可能であり、よって、駆動力配分装置13の温度を検出する温度検出手段23の温度追従性が悪い場合でも、正確な駆動力配分制御を実現可能とする。
従って、エンジン2の駆動力を主駆動輪及び副駆動輪へと配分する駆動力配分装置13を備えた車両1において、副駆動輪に充分なトルクを伝達し、低温時においても良好な駆動力配分制御を実現可能とする目的を達成することができる。
駆動力配分装置に出力する駆動電流値に最大駆動電流値で制限をかけることを、四輪駆動車以外の車両にも適用することができる。
駆動力配分制御のフローチャートである。 図1に続く駆動力配分制御のフローチャートである。 図2に続く駆動力配分制御のフローチャートである。 図3に続く駆動力配分制御のフローチャートである。 「トルク−駆動電流」特性のマップを示す図である。 「推定発熱量−電流値」特性のマップを示す図である。 「走行時間−駆動電流」特性のマップを示す図である。 「温度−駆動電流」特性のマップを示す図である。 駆動力配分制御装置のシステム構成図である。
符号の説明
1 車両
2 エンジン
12 駆動力配分制御装置
13 駆動力配分装置
14 駆動制御装置
18R 右前車輪回転速度センサ
18L 左前車輪回転速度センサ
19R 右後車輪回転速度センサ
19L 左後車輪回転速度センサ
20 車両制御装置
23 温度検出手段
27 回転速度差算出手段
28 伝達トルク算出手段
29 駆動電流算出手段
30 発熱量算出手段
31 走行時間算出手段
32 最大駆動電流算出手段
33 駆動電流制御手段
35 モード切換スイッチ

Claims (2)

  1. エンジンからの駆動力を車両の走行状態に応じて主駆動輪及び副駆動輪へと配分する駆動力配分装置と、この駆動力配分装置を駆動制御する駆動制御装置とを備えた車両の駆動力配分制御装置において、前記駆動力配分装置の温度を検出する温度検出手段を前記駆動制御装置に接続し、前記駆動制御装置は、前記主駆動輪と前記副駆動輪との回転速度差を算出する回転速度差算出手段と、この回転速度差算出手段により算出された回転速度差を用いて前記副駆動輪に伝達する伝達トルクを算出する伝達トルク算出手段と、この伝達トルク算出手段により算出された伝達トルクに応じて前記駆動力配分装置を駆動する駆動電流値を算出する駆動電流算出手段と、前記伝達トルク算出手段から算出された伝達トルクと前記回転速度差算出手段から算出された回転速度差とから発熱量を算出する発熱量算出手段と、前記車両が走行を開始してから所定車速以上にて走行した時間をカウントするとともに、このカウントした値から前記車両が走行を開始してから所定車速未満にて走行した時間を引いた値を車両の走行時間としてカウントする走行時間算出手段と、前記回転速度差算出手段から算出された回転速度差が零の場合には、前記温度検出手段により検出された前記駆動力配分装置の温度の値に応じて変化する温度分駆動電流値と、前記走行時間算出手段によりカウントされた車両の走行時間に応じて変化する走行時間分電流値とを加算した値から構成された駆動電流の最大値である最大駆動電流値を算出する最大駆動電流算出手段と、前記駆動電流算出手段により算出された駆動電流値が前記最大駆動電流算出手段により算出された最大駆動電流値よりも大きい時には、この最大駆動電流値を駆動電流値として前記駆動力配分装置に出力する駆動電流制御手段とを備えていることを特徴とする車両の駆動力配分制御装置。
  2. 前記最大駆動電流算出手段は、前記温度検出手段により検出された前記駆動力配分装置の温度の値が増加するに従って最大駆動電流値を増大することを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動力配分制御装置。
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