JP4784042B2 - リチウムイオン二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池およびその製造方法に関し、特に多孔膜層を極板上に用いた捲回型極板群の構造とその製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池などの化学電池では、正極と負極との間に、それぞれの極板を電気的に絶縁し、さらに電解液を保持する役目をもつセパレータがある。リチウムイオン二次電池では、現在、主にポリエチレンからなる微多孔性薄膜シートが使われている。
さらに、リチウムイオン二次電池では、正極、負極およびセパレータを積層し、捲回する捲回型極板は、円筒形電池のみならず、長円形に捲回することにより角型電池においても、主流として使われている。この捲回方法については、従来から様々な技術が提案されており、例えば、極板が厚い場合における巻始めの段差の影響を解消するために、好適な巻芯による製造方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
ところで、ハイレート特性や寿命特性の向上に有効な手段として、従来の構成、すなわち正負極間に樹脂シートであるセパレータを設置する方法に代えて、正負極の何れかあるいは両者に多孔膜層を形成させる構成が提案されている(例えば特許文献2参照)。
この構成によって、別にセパレータを要していたものを簡略化でき、構成上容易になった。また、別の構成材料であるセパレータがずれることによる短絡不良を抑制する効果もある。
上記の極板群を捲回する場合は、図9に示すように多孔膜層を形成させた極板の巻始めの芯材を露出させ、それを巻芯に挟み込むことにより捲回を始め、他方の極板を巻き込んで、捲回型極板を構成する。
図9において巻芯1は、巻芯上型1aと巻芯下型1bとからなっている。負極2は負極芯材2aの両側に負極活物質層2bが塗工されており、さらに負極活物質層2bの表面には多孔膜層3が形成されている。正極4は、正極芯材4aの両側に正極活物質層4bが塗工されている。巻始めの負極芯材2aを露出させ、その未塗工部102を巻芯上型1aと巻芯下型1bとに挟み込むことにより捲回を始め、正極4を巻き込んで、捲回型極板を構成する。
また、上記の構成は、セパレータを併用することも可能であり、その場合は、図10のようになる。
図10において巻芯1は、巻芯上型1aと巻芯下型1bとからなっている。負極2は負極芯材2aの両側に負極活物質層2bが塗工されており、さらに負極活物質層2bの表面には多孔膜層3が形成されている。正極4は、正極芯材4aの両側に正極活物質層4bが塗工されている。セパレータ5を巻芯上型1aと巻芯下型1bとに挟み込むことにより捲回を始め、負極2と正極4を巻き込んで、捲回型極板を構成する。
特開平9−35738号公報 特開平10−106530号公報(請求項15、図2)
しかしながら、上記の極板群においては、多孔膜層はフィルムからなるセパレータとは異なり水平方向の強度を保持しうる構造を有しないため、正極および負極を捲回構成する際、巻芯側の最内径に掛かる歪みにより、あるいは極板厚に相当する段差に伴う変形により、多孔膜層が破壊され、結果的に短絡不良を多発するに至っていた。
本発明は上記課題を解決するもので、多孔膜を保護する形で捲回構成時されたリチウムイオン二次電池およびその構成法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の請求項1に記載のリチウムイオン二次電池は、芯材の両側に活物質層が設けられた正極または負極の少なくともいずれか一方に、フィラーおよび結着剤からなる多孔膜層が接着形成されており、前記正極と前記負極とを、極間にセパレータを用いてまたは用いずに捲回してなる極板群を有するリチウムイオン二次電池において、前記正極および負極は、巻芯側端部に向けてテーパー形状が設けられており、前
記多孔膜層は負極上に接着形成されており、さらに前記正極および前記負極の巻芯側には前記芯材の片側のみに合剤層のある位相差塗工部が設けられており、前記負極における前記位相差塗工部が内周側となるように配置されていることを特徴とするものである。
本発明の正極には、従来公知のものが使えるが、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムなどの複合酸化物を活物質として用いるのが好ましい。この複合酸化物の活物質を導電剤と結着剤とともに合剤とし、集電体の両面に塗布するなどして正極を作成する。
本発明の負極には、従来公知のものが使えるが、人造黒鉛や天然黒鉛などの炭素質材料を活物質として用いるのが好ましい。この炭素質の活物質を導電剤と結着剤とともに合剤とし、集電体の両面に塗布するなどして負極を作成する。
多孔膜層の少なくとも1種は、非結晶性で耐熱性が高くゴム弾性を有する、ポリアクリロニトリル単位を含むゴム性状高分子であることが好ましい。さらに多孔膜層にフィラーとして用いられるのは、無機酸化物が好適である。各種樹脂微粒子もフィラーとしては一般的であるが、前述のように耐熱性が必要である上に、リチウムイオン電池の使用範囲内で電気化学的に安定である必要があり、これら要件を満たしつつ塗料化に適する材料としては無機酸化物が最も好ましい。
前述の課題は従来の電池構造および構成法を、フィルムより水平方向の強度が小さい多孔膜層に流用したために引起される。そこで巻芯側に向けて極板構造を、ひずみの掛かりにくいテーパー形状とした。この構成により巻芯側の最内径や段差などの変形による歪みが緩和される。このテーパー形状は合剤層・多孔膜層の何れで形成されていても良い。
相差塗工部は、段差が発生する正極、負極の両極に設けるのが良いが、いずれか一方のみの場合もある。
この位相差塗工部とは芯材の片側のみに合剤層が塗布されたもので、これを設けた負極上に多孔膜層を設ける場合、位相差塗工部を巻芯側に配して捲回構成すれば、片側のみの塗布であるため、段差が約半分になるので、段差を起点として起こるクラック発生と、続いて起こる多孔膜層の破壊を回避できるのでより好ましい。
本発明の請求項に記載のリチウムイオン二次電池の構成法は、芯材の両側に合剤層が設けられた正極または負極の少なくともいずれか一方に、フィラーおよび結着剤からなる多孔膜層が接着形成されており、前記正極と前記負極とを、極間にセパレータを用いてまたは用いずに捲回してなる極板群を有するリチウムイオン二次電池の構成法において、前記多孔膜層は負極上に接着形成されており、さらに正極および負極の巻芯側には前記芯材の片側のみに前記合剤層のある位相差塗工部が設けられつつ端部はテーパー形状であり、前記負極における位相差塗工部が内周側となるように前記位相差塗工部側から捲回を始めることを特徴とするものである。
捲回時においては、内周側の方が外周側より段差の影響を大きく受けやすいため、段差の小さい構造から巻始めるが好ましい。
位相差塗工部では段差についても位相差があるため、一つの段差は小さくなり、捲回した時に極板に対して「優しい構造」となっている。捲回時においては、前述の通り、内周側の方が外周側より段差の影響を大きく受けやすいため、「優しい構造」は内周側に配するように捲回するのがより好ましい。
以上のように本発明の構成を採用することにより、巻芯側の最内径や段差などの変形による歪みが掛かり易い箇所が上述のテーパー形状に置き換わる。ひずみの掛かりにくいテーパー形状により巻芯側の最内径や段差などの変形による歪みが緩和され、多孔膜層の破壊が抑制されるという顕著な効果を示す。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
参考の形態1)
正極は、コバルト酸リチウム粉末100重量部に対し、導電剤のアセチレンブラック(AB)粉末3重量部と結着剤のポリ弗化ビニリデン樹脂(PVdF樹脂)4重量部を混合し、これらを脱水ノルマルメチルピロリドン(NMP)に分散させてスラリーを作製し、アルミ箔からなる正極集電体上の両面に塗布し、乾燥後、圧延して作製した。圧延後の厚みは、正極集電体が、15μm、合剤層がそれぞれ片面で70μmであった。
負極は、負極活物質として人造黒鉛粉末を用い、これの100重量部に対して、日本ゼオン製スチレン−メタクリル酸−ブタジエン共重合体を1重量部とカルボキシメチルセルロース(CMC)1重量部を混合し、これらを脱イオン水に分散させてスラリーを作製し、銅箔からなる負極集電体上の両面に塗布し、乾燥後、圧延して作製した。圧延後の厚みは、負極集電体が、10μm、合剤層がそれぞれ片面で75μmであった。
多孔膜は平均粒径0.4μmのアルミナ粉末90重量部に対して、平均粒径0.05μmのアルミナ粉末10重量部を混合した混合アルミナ粉末を100重量部に日本ゼオン製アクリルニトリル−アクリレート共重合ゴム粒子(BM500B)を1重量部、PVdF樹脂を1重量部を混合し、これらを脱水NMPに分散させてスラリーを作製し、このペーストを負極電極上に20μm膜厚となるようにコンマロールコートで塗工した。その後、100℃15分程度熱風乾燥で乾燥させた。この一連の作業を負極の両面に行い、膜形成負極電極を得た。
これを用いて正極と合わせて、図1のように電極群を構成し、その電極群を、電池缶に挿入し、電解液を注液し、封口して電池とした。ここで、電解液には、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジメチルカーボネート(DMC)の体積比1:1:1の混合溶媒にビニレンカーボネート(VC)を4重量%添加し、さらにLiPF6を1モル/リットル溶解したものを使用した。電解液量は、約5.1mlである。
なお、この作製した円筒形電池は直径18mm、高さ65mmである。本実施例の電池は、2000mAhを設計容量とした。
参考の形態の構成法を図1を用いてさらに詳しく説明する。
図1において、巻芯1は、巻芯上型1aと巻芯下型1bとからなっている。負極2は負極芯材2aの両側に負極活物質層2bが塗工されており、さらに負極活物質層2bの表面には多孔膜層3が形成されている。負極2の巻芯に向けて、多孔膜層3を伸ばして、負極活物質層2bの始まり部を覆い、負極芯材2aと負極活物質層2bとの段差がなだらかになるように多孔質層3のテーパー部103aを設けた。正極4は、正極芯材4aの両側に正極活物質層4bが塗工されている。また、正極4の巻芯側に向けて、正極芯材4aと正極活物質層4bとの段差がなだらかになるように正極活物質層4bのテーパー部104を設けた。
さらに巻始めの負極芯材2aの未塗工部102を、巻芯上型1aと巻芯下型1bとに挟み込むことにより捲回を始め、正極4を巻き込んで、捲回型極板を構成した。
図2は、テーパー部103aの拡大した概念構造図である。図2に示す様に負極活物質層2bには、テーパーがなく、多孔質層3のみでテーパー部103aを作成している。
なお、テーパー部は必ずしも多孔層のみで形成する必要はなく、図3に示した様に負極活物質層2bがテーパー部103bを持ち、多孔質層3が均一な厚みにそれを覆う構造でも良く、また、図2で示した構造と図3で示した構造の中間の構造でも良い。
参考の形態においては、巻芯側の極板構造を、ひずみの掛かりにくいテーパー形状としたテーパー部103aおよび104を有している。この構成により巻芯側の最内径や段差などの変形による歪みが緩和され、多孔層の破壊等が防止できる。
参考の形態2)
参考の形態においては、参考の形態1では使用しなかったセパレータを使用し、電極群の構成を図4のようにした以外は、実施の形態1と同様にして電池を作成した。
参考の形態の構成法を図4を用いてさらに詳しく説明する。
図4においても、図1と同じ符号は、図1と同じ名称、機能を持つものである。つまり、巻芯1は、巻芯上型1aと巻芯下型1bとからなっている。負極2は負極芯材2aの両側に負極活物質層2bが塗工されており、さらに負極活物質層2bの表面には多孔膜層3が形成されている。負極2の巻芯に向けて、多孔膜層3を伸ばして、負極活物質層2bの始まり部を覆い、負極芯材2aと負極活物質層2bとの段差がなだらかになるように多孔質層3のテーパー部103aを設けた。正極4は、正極芯材4aの両側に正極活物質層4bが塗工されている。また、正極4の巻芯側に向けて、正極芯材4aと正極活物質層4bとの段差がなだらかになるように正極活物質層4bのテーパー部104を設けた。
さらに、セパレータ5を、巻芯上型1aと巻芯下型1bとに挟み込むことにより捲回を始め、負極2、正極4を巻き込んで、捲回型極板を構成する。
なお、テーパー部103aは、本実施の形態においても、実施の形態1と同様、多孔質層3のみで形成されているが、テーパー部は必ずしも多孔層のみで形成する必要はなく、図3に示した様に負極活物質層2bがテーパー部103bを持ち、多孔質層3が均一な厚みにそれを覆う構造でも良く、また、図2で示した構造と図3で示した構造の中間の構造でも良い。
参考の形態においては、参考の形態1に比べ、セパレータ5を併用しているため、多孔質層3を薄くすることが出きるため、掛かるひずみは小さくなっているが、本実施の形態においても、巻芯側の極板構造を、ひずみの掛かりにくいテーパー形状としたテーパー部103aおよび104を有しているため、巻芯側の最内径や段差などの変形による歪みが緩和され、多孔層の破壊等が防止できる。
(実施の形態
実施の形態においては、電極群の構成を図5のようにした以外は、参考の形態1と同様にして電池を作成した。
本実施の形態の構成法を図5を用いてさらに詳しく説明する。
図5においても、図1と同じ符号は、図1と同じ名称、機能を持つものである。つまり、巻芯1は、巻芯上型1aと巻芯下型1bとからなっている。負極2は負極芯材2aの両側に負極活物質層2bが塗工されており、負極活物質層2bの表面には多孔膜層3が形成されている。
さらに負極2の巻芯側は、位相差塗工部502が設けられており、巻芯側に向けて多孔膜層3を伸ばして、負極活物質層2bのそれぞれの始まり部を覆い、負極芯材2aと負極活物質層2bとの段差がなだらかになるように多孔質層3のテーパー部503aを設けた。
また、正極4の正極活物質層4bに位相差塗工部504cを設けている。正極4の巻芯側に向けて、正極芯材504aと正極活物質層504bとの段差がなだらかになるようにそれぞれの始まり部に正極活物質層4bでテーパー部504dを設ける。
そして巻始めの負極芯材2aの未塗工部102を、巻芯上型1aと巻芯下型1bとに挟み込むことにより捲回を始め、正極4を巻き込んで、捲回型極板を構成した。
なお、本実施例においてもテーパー部503aは、負極活物質層2bがテーパー部を持ち、多孔質層3が均一な厚みにそれを覆う構造でも良い。
本実施例においては、巻芯部において、位相差塗工部が片側のみの塗布であるため、段差が約半分になるので段差を起点として起こるクラック発生と、続いて起こる多孔膜層3の破壊をさらに回避できる。つまり、位相差塗工部では段差についても位相差があるため、一つの段差は小さくなり、捲回した時に極板に対して、さらに「優しい構造」となっている。
(実施の形態
本実施の形態においては、実施の形態では使用しなかったセパレータを使用し、電極群の構成を図6のようにした以外は、実施の形態と同様にして電池を作成した。
本実施の形態の構成法を図6を用いてさらに詳しく説明する。
図6においても、図1および図5と同じ符号は、図1および図5と同じ名称、機能を持つものである。つまり、巻芯1は、巻芯上型1aと巻芯下型1bとからなっている。負極2は負極芯材2aの両側に負極活物質層2bが塗工されており、負極活物質層2bの表面には多孔膜層3が形成されている。
さらに負極2の巻芯側は、位相差塗工部502が設けられており、巻芯側に向けて多孔膜層3を伸ばして、負極活物質層2bのそれぞれの始まり部を覆い、負極芯材2aと負極活物質層2bとの段差がなだらかになるように多孔質層3のテーパー部503aを設けた。
また、正極4の正極活物質層4bに位相差塗工部504cを設けている。正極4の巻芯側に向けて、正極芯材504aと正極活物質層504bとの段差がなだらかになるようにそれぞれの始まり部に正極活物質層4bでテーパー部504dを設ける。
さらに、セパレータ5を、巻芯上型1aと巻芯下型1bとに挟み込むことにより捲回を始め、負極2、正極4を巻き込んで、捲回型極板を構成する。
なお、本実施例においてもテーパー部503aは、負極活物質層2bがテーパー部を持ち、多孔質層3が均一な厚みにそれを覆う構造でも良い。
本実施の形態においては、実施の形態に比べ、セパレータ5を併用しているため、多孔質層3を薄くすることが出きるため、掛かるひずみは小さくなっているが、本実施の形態においても、巻芯部において、位相差塗工部が片側のみの塗布であるため、段差が約半分になるので段差を起点として起こるクラック発生と、続いて起こる多孔膜層3の破壊をさらに回避できる。
(参考の形態
参考の形態においては、電極群の構成を図7のように巻芯と負極活物質層の付け位置を変えた以外は、参考の形態1と同様にして電池を作成した。
参考の形態の構成法を図7を用いてさらに詳しく説明する。
図7において、巻芯701の巻芯上型701aに段差部701cを設ける。巻始めの負極芯材2aを、巻芯上型701aと巻芯下型701bとに挟み込むことにより捲回を始め、正極4を巻き込んで、捲回型極板を構成する。多孔膜層のテーパー部103aの始まり部702と、巻芯上型701aの段差部701cが合うように負極芯材2aの長さを決めておく。
このような構成とすることで、多孔膜層のテーパー部103aの始まり部702の厚みに相当する段差部701cを設けた巻芯を用いることにより、片側極板厚に相当する段差が解消され、テーパー部103a、104の緩和効果を巻芯側の最内径歪みのみに集中できる。
参考の形態
参考の形態においては、参考の形態では使用しなかったセパレータを使用し、電極群の構成を図8のようにした以外は、参考の形態と同様にして電池を作成した。
本参考の形態の構成法を図8を用いてさらに詳しく説明する。
図8において、巻芯801の巻芯上型801aに段差部801cを設ける。セパレータ5を、巻芯上型801aと巻芯下型801bとに挟み込むことにより捲回を始め、負極2、正極4を巻き込んで、捲回型極板を構成する。負極2の始まり部802と、巻芯上型801aの段差部801cが合うように負極2の挿入タイミングを決めておく。
このような構成とすることで、負極2の始まり部802の厚みに相当する段差部801cを設けた巻芯を用いることにより、極板厚に相当する段差が解消され、テーパー部104の緩和効果を巻芯側の最内径ひずみのみに集中できる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、安全性の優れたポータブル用電源等として有用である。
参考の形態1の電極群の捲回状態を示す模式図 参考の形態1のテーパー部を拡大した概念構造図 テーパー部のその他の例を示す概念構造図 参考の形態2の電極群の捲回状態を示す模式図 実施の形態の電極群の捲回状態を示す模式図 実施の形態の電極群の捲回状態を示す模式図 参考の形態の電極群の捲回状態を示す模式図 参考の形態の電極群の捲回状態を示す模式図 従来構成の第1の例になる電極群の捲回状態を示す模式図 従来構成の第2の例になる電極群の捲回状態を示す模式図
符号の説明
1 巻芯
1a 巻芯上型
1b 巻芯下型
2 負極
2a 負極芯材
2b 負極活物質層
3 多孔膜層
4 正極
4a 正極芯材
4b 正極活物質層
5 セパレータ
102 未塗工部
103a テーパー部
104 テーパー部

Claims (2)

  1. 芯材の両側に合剤層が設けられた正極または負極の少なくともいずれか一方に、フィラーおよび結着剤からなる多孔膜層が接着形成されており、前記正極と前記負極とを、極間にセパレータを用いてまたは用いずに捲回してなる極板群を有するリチウムイオン二次電池において、
    前記正極および負極は、巻芯側端部に向けてテーパー形状が設けられており、前記多孔膜層は負極上に接着形成されており、さらに前記正極および前記負極の巻芯側には前記芯材の片側のみに合剤層のある位相差塗工部が設けられており、前記負極における前記位相差塗工部が内周側となるように配置されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 芯材の両側に合剤層が設けられた正極または負極の少なくともいずれか一方に、フィラーおよび結着剤からなる多孔膜層が接着形成されており、前記正極と前記負極とを、極間にセパレータを用いてまたは用いずに捲回してなる極板群を有するリチウムイオン二次電池の構成法において、
    前記多孔膜層は負極上に接着形成されており、さらに正極および負極の巻芯側には前記芯材の片側のみに前記合剤層のある位相差塗工部が設けられつつ端部はテーパー形状であり、前記負極における位相差塗工部が内周側となるように前記位相差塗工部側から捲回を始めることを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造方法
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