JP4783474B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、パーソナルコンピュータ等の電子機器に関する。
パーソナルコンピュータ等の電子機器においては、配線パターンが形成されているプリント配線板(プリント基板ともいう)に電子部品が実装されている。プリント配線板には、CPU、コンデンサ、制御用IC、電源部品といった動作時に比較的大きな熱を発生する電子部品が実装されているため、電気機器ではこのような動作時に電子部品が発する熱を放熱するための構造が備えられている。
例えば、特許文献1では、パワーモジュールに装着された放熱板を、熱伝導性グリスを介して放熱ケースに組み付けるパワーモジュールの組み付け構造であって、放熱板の放熱ケースへの接合面、及び放熱ケースの放熱板への接合面の少なくとも一方に凹溝を形成し、放熱板又は放熱ケースに、放熱板と放熱ケースとの間への熱伝導性グリスの注入孔を形成したパワーモジュールの組み付け構造が開示されている。
特開2005−101259号公報
ところで、図17に示すように、BGA(Ball Grid Array)などに代表される半導体パッケージは、樹脂基板22、樹脂基板22の上面に実装されたCPU、制御用IC、電源部品等のダイ(die)21a、樹脂基板22の下面にハンダ付けされたハンダボール18から構成されている。半導体パッケージは、ハンダボール18を接続端子として、プリント配線板11にハンダ付けされる。
樹脂基板22の方がダイ21aよりも線膨張係数が高く、ダイ21aと樹脂基板22とは、ハンダ付けなどの温度の高いプロセスで接合されるため、常温時において、受熱板14等の放熱部材に対するダイ21aの熱接続面は、受熱板14に対して突出するように湾曲した凸形状をしている。受熱板14の熱接続面が平坦であると仮定すると、受熱板14をダイ21a上に設置したときの受熱板14とダイ21aとの間に形成される空間は、その中央部において最も窪んだ凹形状となる。
受熱板14とダイ21aとの間に形成される空間には、熱伝導剤としてグリス50が充填されている。グリス50には、熱伝導性を向上させるために充填されたセラミックや金属の粉であるフィラー51が混入されている。受熱板14はダイ21aに対して基準押圧で押し付けられる。受熱板14とダイ21aとの間の間隔は、グリス50の粘度特性とフィラー51のサイズに基づき、図中の位置xに対して間隔t(x)に保たれる。具体的には、受熱板14とダイ21aとの間の間隔t(x)は、中央部に位置するフィラー51のサイズが中央部における間隔t(x)となり、それに従い、他の場所の間隔t(x)が決定される。
一方、図18に示すように、動作時にはダイ21aは温度が上昇し、ダイ21aと樹脂基板22とが接合された温度に近づくため、熱接続面の形状が凸形状からより湾曲の曲率が小さい平坦な面に近づく。この場合、フィラー51のサイズで決定される中央部での間隔t(x)は略一定であるのに対して、湾曲の曲率が小さくなることによって他の場所の間隔t(x)が減少するために、受熱板14とダイ21aとの間に形成される空間の体積(以下、隙間体積とよぶことがある)は減少する。このため、隙間体積の減少分のグリス50は熱接続面の外側にはみ出してしまう。また、このときグリス50は動作時の温度により膨張するため、さらに熱接続面の外側へグリス50がはみ出しやすくなる。グリス50が熱接続面の外側にはみ出してしまうと、受熱板14とダイ21aとの間の熱接続が不安定になりやすい。
本発明の実施形態は、熱接続の信頼性を向上させることが可能な電子機器を得ることを目的の一つとする。
本発明の実施形態にかかる電子機器にあっては、ダイを有した半導体パッケージと、前記半導体パッケージが実装されたプリント配線板と、前記プリント配線板とは反対側に位置された前記ダイの面に重ねられ、該面の面積より小さい面積で開口され凹部が設けられた、受熱板と、前記凹部と前記ダイの面との間に位置された領域に充填され、温度上昇に伴って膨張するペースト状熱伝導剤と、を有し、前記ダイは、前記受熱板側に向けて凸となる状態に湾曲した形状から、温度上昇に伴って、平坦な形状に近付くように変化する
図1は、本発明の実施の形態にかかるコンピュータの一部内部を示した斜視図である。 図2は、コンピュータ内部を図示した斜視図である。 図3は、コンピュータに収納されているプリント配線板の放熱構造部分を示す平面図である。 図4は、第1実施形態に係るプリント配線板上に実装された半導体パッケージを示す平面図である。 図5は、第1実施形態に係る受熱板のグリス溜りを示す斜視図である。 図6は、第1実施形態に係る常温時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。 図7は、第1実施形態に係る動作時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。 図8は、温度に対する隙間体積とグリス体積との関係を示すグラフ図である。 図9は、ダイからの熱を放熱するときの様子を模式的に示した平面図である。 図10は、第2実施形態に係る受熱板のグリス溜りを示す斜視図である。 図11は、第2実施形態に係る常温時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。 図12は、第3実施形態に係る受熱板のグリス溜りを示す斜視図である。 図13は、第3実施形態に係る常温時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。 図14は、第4実施形態に係るプリント配線板上に実装された半導体パッケージを示す斜視図である。 図15は、第4実施形態に係る常温時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。 図16は、第4実施形態に係る動作時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。 図17は、従来の常温時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。 図18は、従来の動作時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る電子機器の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1〜図3を参照して本発明の実施の形態にかかる電子機器としてのパーソナルコンピュータについて説明する。
ここで、図1は、本発明の実施の形態にかかる電子機器としてのパーソナルコンピュータ(以下「コンピュータ」という)の一部内部を示した斜視図、図2は、コンピュータ内部を図示した斜視図である。また、図3は、コンピュータ1に収納されているプリント配線板の放熱構造部分を示す平面図である。図1に示すように、コンピュータ1は、本体2と、表示ユニット3とを備えている。
本体2は、本体ベース4と本体カバー5とを有している。本体カバー5は、本体ベース4に上方から組み合わされる。本体ベース4と、本体カバー5とが互いに協働することによって、本体2は箱状に形成された筐体6を構成している。
筐体6は、上壁6a、周壁6b、および下壁6cを有している。上壁6aは、キーボード7を支持している。周壁6bは、前周壁6ba、後周壁6bb、左周壁6bc、および右周壁6bdを有している。
表示ユニット3は、ディスプレイハウジング8と、ディスプレイハウジング8に組み込まれた液晶表示パネル9とを有している。液晶表示パネル9は、表示画面9aを有する。表示画面9aは、ディスプレイハウジング8の前面の開口部8aを通じてディスプレイハウジング8の外部に露出している。
そして、表示ユニット3は、筐体6の後端部に、図示しないヒンジ機構を介して支持されていて、上壁6aを上方から覆うように倒される閉じ位置と、上壁6aを露出させるように起立する開き位置との間で回動可能になっている。
図2にも示すように筐体6は、プリント配線板11と、冷却ファン12と、ヒートパイプ13と、放熱フィン15とを収納している。プリント配線板11の上面には、ダイ21aを含む半導体パッケージが実装されている。プリント配線板11には、その他の回路部品も複数実装されているが、図示は省略している。ダイ21aは、プリント配線板11に実装される回路部品のなかでも特に発熱量が大きく、積極的な放熱を必要とする電子部品である。例えば、ダイ21aは、CPU、グラフィックスチップであるが、その他の部品でもよい。ダイ21aは、放熱が望まれる種々の電子部品が該当する。
図3に示すように、ダイ21aには、銅等の熱伝達効率の良好な部材からなり、ダイ21aよりも大きな面積を有する矩形状の受熱板14aがペースト状熱伝導剤となるグリス50を介して接続されている。また、受熱板14aには、銅などの熱伝達効率の良好な部材からなる伝熱管としてのヒートパイプ13の一端部が取り付けられている。ヒートパイプ13は、一端部が受熱板14aに接続され、他端部が放熱フィン15に接続されている。
受熱板14aは、固定具26を用いてプリント配線板11に固定されている。固定具26は、受熱板14aを支持する三つ又状のカバー部26aと、カバー部26aからプリント配線板11側に延び、プリント配線板11にねじ止めされる脚部26bとを有している。受熱板14aは、プリント配線板11と固定具26との間に挟み込まれることで、その位置が固定されている。
ヒートパイプ13は、ダイ21aに取り付けられた一端部からプリント配線板11の第1の面11aに沿って筐体6の左周壁6bcを向いて延びている。ダイ21aは、冷却ファン12に比べて筐体6の前周壁6ba側に位置する。
そして、ヒートパイプ13は、プリント配線板11を外れるまで延びたあと、放熱フィン15の方を向いて折れ曲がり、その先端部は、冷却ファン12の排気面17cに沿って延びて各フィン要素を串刺しにしている。すなわち、中央に開口を有する複数のフィン要素が、それぞれヒートパイプ13に嵌合されることで放熱フィン15が形成されている。
ヒートパイプ13は、ダイ21aと放熱フィン15との間に亘って設けられている。ヒートパイプ13の一端部はダイ21aに熱的に接続されている。ヒートパイプ13は、内部に作動液を有し、気化熱と毛細管現象を利用して熱を移動させる。ヒートパイプ13は、ダイ21aで発せられる熱を放熱フィン15に伝える。なお、ヒートパイプ13は、例えば受熱板14aに対する設置面積を増やすために、例えばφ6のヒートパイプを厚さ3mm程度まで上下方向につぶされた状態で使用される。
図2に示すように、冷却ファン12は、筐体6内の左周壁6bcの近傍に配置されている。冷却ファン12は、厚さの薄い箱状の収納ケース17に収納されたファンを有し、そのファンが収納ケース17の厚さ方向に設けられた図示しない回転軸に沿って回転するようになっている。収納ケース17は、中央に吸気孔部17d,17eを備えた対向する2つの吸気面17a,17bと、排気孔部を備えた排気面17cとを有し、排気面17cが収納ケース17の側面に位置するようになっている。冷却ファン12は、吸気面17a,17bから空気を取込み、排気面17cから排出する。
そして、冷却ファン12は、吸気面17a,17bがそれぞれプリント配線板11の上面に沿って、かつ排気面17cが放熱フィン15に臨むようにして位置が固定されている。こうして、冷却ファン12の排気面17cに対向して放熱フィン15を配置している。また、冷却ファン12に対応する筐体6の左周壁6bcには、複数の排気孔28が設けられている。排気孔28は、筐体6の外部に開口している。
放熱フィン15は、プリント配線板11を外れた筐体6の左周壁6bcの近傍に配置されている。詳しくは図2に示すように、放熱フィン15は、冷却ファン12の排気面17cと左周壁6bcの排気孔28との間に配置されている。放熱フィン15は、冷却ファン12の空気の吐出方向を横断する向きに沿って、互いに平行に延びている。放熱フィン15は、空気の流れ方向に沿って互いに前後に並んでいて、複数のフィン要素が集まった集合体として構成されている。各フィン要素は、矩形状に形成された板状部材で、熱伝導率の高い例えばアルミニウムのような金属で構成されている。各フィン要素は、互いの間に間隔を設けるとともに、その板面が冷却ファン12からの空気の流れ方向に沿うように配置されている。
以下、図4〜6を参照して、本実施形態のダイ21aの発する熱を放熱する構造について説明する。図4は、第1実施形態に係るプリント配線板上に実装された半導体パッケージを示す平面図であり、図3におけるヒートパイプ13、固定具26及び受熱板14aを取り除いた状態を示している。図4に示すように、樹脂基板22及び樹脂基板22の上面に実装されたダイ21aが図6に示すようなハンダボール18を接続端子として、プリント配線板11にハンダ付けされている。ダイ21aは平面視において略正方形状をなす。樹脂基板22は、ダイ21aよりも大きい面積の略正方形状をなす。なお、樹脂基板22、ダイ21a及びハンダボール18からなる半導体パッケージは、合成樹脂材により封止されていても良い。
図5は、本実施形態に係る受熱板14aのグリス溜り24aを示す斜視図であり、図3に示す受熱板14aの底面視である。図5に示すように、受熱板14aは、樹脂基板22に対応した略正方形状をなし、平面視においてダイ21a及び樹脂基板22よりも大きい面積とされている。受熱板14aはその底面に、平面視におけるダイ21aの略正方形状に対応して、略正四角錐状に窪んだグリス溜り24aを有する。グリス溜り24aは、ダイ21aの表面部の周縁部より内側に位置するようにされている。グリス溜り24aは、その周辺部から中央部に向かって徐々に窪みの深さが深くなっている。
図6は、本実施形態に係る常温時における半導体パッケージ、グリス50及び受熱板14aを示す図である。図6に示すように、半導体パッケージは、樹脂基板22、樹脂基板22の上面に実装されたダイ21a、樹脂基板22の下面にハンダ付けされたハンダボール18から構成されている。半導体パッケージは、ハンダボール18を接続端子として、プリント配線板11にハンダ付けされる。
上述したように、樹脂基板22の方がダイ21aよりも線膨張係数が高く、ダイ21aと樹脂基板22は、ハンダ付けなどの温度の高いプロセスで接合されるため、常温時において、受熱板14aに対するダイ21aの熱接続面は、受熱板14aに対して突出するように湾曲した凸形状をしている。なお、本明細書における「常温」とは、JIS Z8703に規定する標準状態の温度を20℃とし、その許容差をJIS Z8703の3・1(標準状態の温度の許容差)の温度15級とした温度状態で、20℃±15℃を意味する。
本実施形態では、受熱板14aはその底面に略正四角錐状に窪んだグリス溜り24aを有するため、受熱板14aをダイ21a上に設置したときのグリス溜り24aとダイ21aとの間に形成される空間は、その周辺部において最もグリス溜り24aとダイ21aとの間の間隔が最も小さく、周辺部から中央部に至るにつれてグリス溜り24aとダイ21aとの間の間隔が徐々に大きくなり、その中央部において最もグリス溜り24aとダイ21aとの間の間隔が大きいものとなる。グリス溜り24aは、ダイ21aの熱接続面の周縁部に応じた位置よりも内側に位置する。
グリス溜り24aとダイ21aとの間に形成される空間には、熱伝導剤としてグリス50が充填されている。グリス50には、熱伝導性を向上させるために充填されたセラミックや金属の粉であるフィラー51が混入されている。受熱板14aはダイ21aに対して基準押圧で押し付けられる。グリス溜り24aとダイ21aとの間の間隔は、グリス50の粘度特性とフィラー51のサイズに基づき、図中の位置xに対して間隔t(x)に保たれる。具体的には、グリス溜り24aとダイ21aとの間の間隔t(x)は、周辺部に位置するフィラー51のサイズが周辺部における間隔t(x)となり、それに従い、他の場所の間隔t(x)が決定される。
常温時において、グリス溜り24aとダイ21aとの間に形成される空間の体積である隙間体積Vと同量のグリス50が、受熱板14aとダイ21aとの間に形成される空間に充填される。また、後述するように、動作時には、ダイ21aは湾曲の曲率が小さくなり、グリス50は動作時の温度により膨張するが、ダイ21aの常温から動作温度範囲内での1つの温度である定常発熱温度Tnへの温度上昇に伴い増加したグリス50の体積と、ダイ21aの常温時における隙間体積Vとダイ21aの定常発熱温度Tn時における隙間体積Vとの相違が等しくなるようにされている。
以上の構成を有するコンピュータ1の熱伝達に関する作用について、図7〜図9を参照して説明する。図7は、第1実施形態に係る動作時における半導体パッケージ、グリス50及び受熱板14aを示す図である。図7に示すように、動作時にはダイ21aは自己発熱温度が上昇し、ダイ21aと樹脂基板22とが接合された温度に近づくため、熱接続面の形状が凸形状からより湾曲の曲率が小さい平坦な面に近づく。この場合、フィラー51のサイズで決定される周辺部での間隔t(x)が略一定であるのに対して、湾曲の曲率が小さくなることによって他の場所の間隔t(x)が増加するために、隙間体積Vは増加する。また、グリス50は、動作時におけるダイ21aの温度の上昇に伴い、粘度の低下による流動性の増加と体積膨張とを生じる。
図8は、温度に対する隙間体積とグリス体積との関係を示すグラフ図である。図8に示すように、図17及び18に示した従来の構成では、常温時の温度から動作時の温度であるダイ21aの定常発熱温度Tnに移行するとき、グリス体積gが増加するのに対して、隙間体積vが減少するため、グリス漏洩量fが大きなものとなる。
一方、本実施形態では、常温時の温度から動作温度範囲内の1つの温度であるダイ21aの定常発熱温度Tnに移行するとき、グリス体積Gが増加するのに対して、隙間体積Vもこれに均衡するように増加するため、隙間体積Vとグリス体積Gとの差であるグリス漏洩量Fは最大でも微小な負の値、すなわち、隙間体積Vの方がグリス体積Gよりも僅かに大きい状態に留まる。さらに、動作時の定常発熱温度Tnでは、隙間体積Vとグリス体積Gは等しくなる。すなわち、本実施形態では、常温時の温度から定常発熱温度Tnに至るすべての温度において、隙間体積V≧グリス体積Gとなる。
なお、ダイ21aの定常発熱温度Tnとは、電子機器に組み込まれ平均的な動作をする状態で生じるダイ21aの発熱面の温度を称し、ダイ21aの半導体素子の特性に合わせて任意に設定される。
図9に示すように、ダイ21aで生じた熱h1は、受熱板14aに伝達されそこからヒートパイプ13を伝って放熱フィン15に伝えられる。そして、冷却ファン12が駆動されると、2つの吸気面17a,17bの吸気孔部17d,17eから空気が収納ケース17内に導かれ、その空気が排気面17cから吐出されるとともに、放熱フィン15に向かって強制的に吹き付けられる。このとき、放熱フィン15と冷却ファン12から吐き出される空気との間で熱交換が行われるため、ダイ21aから放熱フィン15に移動した熱h1は冷却ファン12から吐き出される空気a1に伝わる。この空気a1が排気孔28を通じて筐体6の外部に排気されることにより、排熱g1が行われる。これにより、ダイ21aの冷却が促進される。
本実施形態では、受熱板14aの底部に、ダイ21aの湾曲に応じて窪んだグリス溜り24aを有し、受熱板14aとダイ21aとの間に形成される空間にグリス50が充填されており、動作時の温度によりダイ21aの湾曲の曲率が小さくなるにつれて隙間体積Vは大きくなるため、動作時の温度によりグリス50の体積が増大したとしても、グリス50の漏洩を防ぎ、受熱板14aとダイ21aとの間の熱接続を安定させ、熱接続の信頼性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、グリス溜り24aは、ダイ21aの周縁部の内側に位置するため、グリス溜り24aの周縁部においてグリス50の漏洩を防ぎつつ、動作時には、中央部におけるグリス溜り24aとダイ21aとの間隔t(x)を増大させることにより、隙間体積Vを増大させることが可能となる。
特に本実施形態では、ダイ21aにおける常温時の表面形状とグリス溜り24aとの間に形成される空間の隙間体積Vと、ダイ21aにおける常温時のグリス50の体積とが等しくなるように構成され、且つ、ダイ21aにおける定常発熱温度Tnでの表面形状とグリス溜り24aとの間に形成される空間の隙間体積Vと、ダイ21aにおける定常発熱温度Tnでのグリス50の体積とが等しくなるように構成されているため、常温時及び定常発熱温度Tn時において、グリス体積Gに対して隙間体積Vに過不足が生じることがなく、受熱板14aとダイ21aとの間の熱接続をさらに安定させ、熱接続の信頼性をさらに向上させることが可能となる。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。図10は第2実施形態に係る受熱板のグリス溜りを示す斜視図であり、図11は第2実施形態に係る常温時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。図10及び11に示すように、本実施形態では、受熱板14bのグリス溜り24bの窪みは、ダイ21aの湾曲に応じた曲面により構成されている点が、上記第1実施形態と異なっている。
本実施形態においては、グリス溜り24bの窪みは、ダイ21aの湾曲に応じた曲面により構成されているため、動作時において、熱接続面の形状が凸形状からより湾曲の曲率が小さい平坦な面に移行した場合であっても、グリス溜り24bの面からグリス50に与える力が小さく、グリス50やグリス50に含まれるフィラー51が動きにくくなるため、受熱板14bとダイ21aとの間の熱接続をさらに安定させ、熱接続の信頼性をさらに向上させることが可能となる。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。図12は第3実施形態に係る受熱板のグリス溜りを示す斜視図であり、図13は第3実施形態に係る常温時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。図12及び13に示すように、本実施形態においては、受熱板14cのグリス溜り24cの窪みは、階段状にその深さが増していくものであり、受熱板14cをダイ21a上に設置したときの受熱板14cとダイ21aとの間に形成される空間は、周辺部から中央部に至るにつれて受熱板14cとダイ21aとの間の間隔が階段状に大きくなる点が上記第1実施形態と異なっている。
本実施形態では、グリス溜り24cの窪みを階段状にその深さが増していくものとし、受熱板14cをダイ21a上に設置したときの受熱板14cとダイ21aとの間に形成される空間は、周辺部から中央部に至るにつれて受熱板14cとダイ21aとの間の間隔が階段状に大きくなるものとすることにより、間隔t(x)や隙間体積Vの解析が比較的に容易なものとなるという利点を有する。
以下、本発明の第4実施形態について説明する。図14は、第4実施形態に係るプリント回路板上に実装された半導体パッケージを示す斜視図である。図14に示すように、本実施形態では、受熱板の側ではなく、ダイ21bの側にグリス溜り24dが設けられている点が、上記第1実施形態と異なっている。ダイ21bはその上面(熱接触面)に、略正四角錐状に窪んだグリス溜り24dを有する。グリス溜り24dは、その周辺部から中央部に向かって徐々に窪みの深さが深くなっている。
図15は、第4実施形態に係る常温時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。図15に示すように、常温時において、ダイ21b、樹脂基板22及びハンダボール18からなる半導体パッケージは全体としては、受熱板14に対して突出するように湾曲した凸形状を有している。しかし、受熱板14に対するダイ21bの熱接続面は、グリス溜り24dのために受熱板14に対して窪んだ形状をしている。
本実施形態では、ダイ21bはその上面に略正四角錐状に窪んだグリス溜り24dを有するため、受熱板14をダイ21b上に設置したときの受熱板14とグリス溜り24dとの間に形成される空間は、その周辺部において最も受熱板14とグリス溜り24dとの間の間隔が最も小さく、周辺部から中央部に至るにつれて受熱板14とグリス溜り24dとの間の間隔が徐々に大きくなり、その中央部において最も受熱板14とグリス溜り24dとの間の間隔が大きいものとなる。
受熱板14とグリス溜り24dとの間に形成される空間には、グリス50が充填されている。受熱板14はダイ21bに対して基準押圧で押し付けられる。受熱板14とグリス溜り24dとの間の間隔t(x)は、周辺部に位置するフィラー51のサイズが周辺部における間隔t(x)となり、それに従い、他の場所の間隔t(x)が決定される。
常温時において、受熱板14とグリス溜り24dとの間に形成される空間の体積である隙間体積Vと同量のグリス50が、受熱板14とグリス溜り24dとの間に形成される空間に充填される。また、上記第1実施形態と同様に、動作時には、ダイ21bは全体として湾曲の曲率が小さくなり、グリス50は動作時の温度により膨張するが、ダイ21bの常温から定常発熱温度Tnへの温度上昇に伴い増加したグリス50の体積と、ダイ21bの常温時における隙間体積Vとダイ21bの定常発熱温度Tnにおける隙間体積Vとの相違が等しくなるようにされている。
図16は、第4実施形態に係る動作時における半導体パッケージ、グリス及び受熱板を示す図である。図16に示すように、動作時にはダイ21bは自己発熱温度が上昇し、ダイ21bと樹脂基板22とが接合された温度に近づくため、ダイ21bの全体の形状が凸形状からより湾曲の曲率が小さい平坦な面に近づく。この場合、フィラー51のサイズで決定される周辺部での間隔t(x)が略一定であるのに対して、湾曲の曲率が小さくなることによって他の場所の間隔t(x)が増加するため、隙間体積Vは増加する。また、グリス50は、動作時におけるダイ21bの温度の上昇に伴い、粘度の低下による流動性の増加と、体積膨張を生じる。すなわち、上記第1実施形態と同様に、本実施形態では、常温から動作時の温度であるダイ21bの定常発熱温度Tnに移行するとき、グリス体積Gが増加するのに対して、隙間体積Vもこれに均衡するように増加し、動作時の定常発熱温度Tnでは、隙間体積Vとグリス体積Gは等しくなる。
本実施形態では、ダイ21b側にグリス溜り24dを設けることにより、上記第1実施形態と同様に、グリス50の漏洩を防ぎ、受熱板14とダイ21bとの間の熱接続を安定させ、熱接続の信頼性を向上させることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
本発明の電子機器によれば、熱接続の信頼性を向上させることが可能となる。
1…コンピュータ、6…筺体、11…プリント配線板、12…冷却ファン、13…ヒートパイプ、14,14a,14b,14c…受熱板、15…放熱フィン、17…収納ケース、17a,17b…吸気面、17c…排気面、18…ハンダボール、21a,21b…ダイ、22…樹脂基板、24a,24b,24c,24d…グリス溜り、50…グリス、51…フィラー。

Claims (3)

  1. ダイを有した半導体パッケージと、
    前記半導体パッケージが実装されたプリント配線板と、
    前記プリント配線板とは反対側に位置された前記ダイの面に重ねられ、該面の面積より小さい面積で開口され凹部が設けられた、受熱板と、
    前記凹部と前記ダイの面との間に位置された領域に充填され、温度上昇に伴って膨張するペースト状熱伝導剤と、
    を有し、
    前記ダイは、前記受熱板側に向けて凸となる状態に湾曲した形状から、温度上昇に伴って、平坦な形状に近付くように変化する、電子機器。
  2. 発熱体と、
    前記発熱体が実装されたプリント配線板と、
    前記発熱体に対して前記プリント配線板の反対側で前記発熱体の第一面に熱的に接続された第二面を有し、当該第二面に前記第一面の面積より小さい面積で開口され凹部が設けられた受熱板と、
    前記凹部と前記第一面との間に位置された領域に充填され、温度上昇に伴って膨張するペースト状熱伝導剤と、
    を有し、
    前記ダイは、前記受熱板側に向けて凸となる状態に湾曲した形状から、温度上昇に伴って、平坦な形状に近付くように変化する、電子機器。
  3. 発熱体と、
    前記発熱体が実装されたプリント配線板と、
    前記発熱体に対して前記プリント配線板の反対側で前記発熱体の第一面に熱的に接続された第二面を有した受熱板と、
    前記第一面に設けられて前記第二面の面積より小さい面積で開口され凹部と、前記第二面と、の間に位置された領域に充填され、温度上昇に伴って膨張するペースト状熱伝導剤と、
    を有し、
    前記ダイは、前記受熱板側に向けて凸となる状態に湾曲した形状から、温度上昇に伴って、平坦な形状に近付くように変化する、電子機器。
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