JP4783416B2 - 粉体貯蔵容器 - Google Patents
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この従来技術は、図8に示すように、粉粒体を収容する複数のホッパー101を車両によって輸送して設置できるように、2種類の架台102、103を用いるものである。第1架台102及び第2架台103は、数個のホッパー101を載置可能にした枠組み構造のフレームからなる。第2架台103は、粉粒体を搬送する搬送体130および搬送された粉粒体を計量する計量器131を備えており、これは使用現場に設置しておく。第1架台102は、これを車両に搭載して、複数個のホッパー101を第1架台102に載置し、工事現場まで移動する。工事現場では、ホッパー101を第1架台102から第2架台103に移し替え、ホッパー101から必要量の粉粒体を供給したあと、空のホッパー101を第2架台103から第1架台102に移し替えるようにしている。
第2発明の粉体貯蔵容器は、第1発明において、前記側板は、前記底枠に対し直立した格納位置と外側に傾斜した拡張位置との間で傾動可能となるように蝶番で取付けられており、前記天板と前記各側板との間の空間は、前記シートを接合して密閉していることを特徴とする。
第3発明の粉体貯蔵容器は、第1発明において、前記貯蔵容器が、天板と底枠とこれらを連結する複数本の柱から形成されており、前記貯蔵容器の側面には、可撓性を有するシートを取付けていることを特徴とする。
第4発明の粉体貯蔵容器は、第2または第3発明において、前記貯蔵容器の内部へ外部から粉体を導入する導入手段が設けられており、該導入手段が、前記底枠に横向きに取付けられた導入パイプと、前記導入パイプから上方に延びた縦パイプと該縦パイプの上端から横へ延びる複数本の排出パイプとからなることを特徴とする。
第5発明の粉体貯蔵容器は、第2または第3発明において、前記底枠の中央部に支柱が立設され、該支柱の上部に前記天板が取付けられており、該天板には空気を排出するが粉体は排出しない空気抜きフィルターが取付けられていることを特徴とする。
第2発明によれば、側板が折り畳まれた格納状態では、全体の占有体積が小さいので運搬が容易である。そして、側板を開いた拡張状態では、貯留部内の容積が広がるので、粉体の収納容量を大きくできる。また、側板と天板とシートにより貯留部の側面も上面も密閉されるので、天候に左右されず粉体を保管でき、また粉塵が外部へ飛散しないので人体や環境へ悪い影響を与えることがない。
第3発明によれば、粉体を貯蔵する際に、粉体の重量で貯蔵容器の側面のシートが外側に膨らむので、側板を開くことなく収納容量を大きくできる。また、貯蔵容器の側面にはシートが固定されているだけなので大幅に軽量化することができ、蝶番が不要であるので構造がシンプルとなる。このため、粉体貯蔵容器のさらなる軽量化となり、設置、撤去および運搬が簡単で安全に行える。
第4発明によれば、貯蔵容器内への粉体の導入が貯蔵容器内にある導入パイプと縦パイプと排出パイプを通じて貯蔵容器内で粉体を上方から落下させることにより行えるので、粉体の詰りなどが生ずることなく、貯蔵容器内への粉体の貯蔵が行える。また、粉体の外部への飛散が防止でき、人や環境への悪影響を防止できる。
第5発明によれば、粉体を貯蔵容器内へエアー搬送による充填する際に、空気抜きフィルターにより貯蔵容器内の空気を排出して内圧を下げ、しかも粉体は排出しないので、効率よく粉体の充填が行える。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る粉体貯蔵容器における不使用時の斜視図である。図2は図1の粉体貯蔵容器の縦断面図である。図3は図2におけるIII−III線断面図である。
前記底枠1は、四角形の外縁部のみ有し、内部が空洞になっている底板11と、その上面に立設された枠板12とからなる。枠板12は四角形の枠を形作る4面を有している。
そして、4枚の側板2の側縁同士の間と、天板3と側板2の上縁との間は、シート4でつなげられている。このシート4は、可撓性を有しており、折り畳んだり広げたり自由にできるシートであり、またセメント等の重量を受けても破れないだけの強度を有している。さらに、空気や水を透過せず、収容する粉体も透過しないものが用いられる。たとえば、このようなシートとしては、素材がゴムや合成樹脂(塩化ビニール、ポリアミドその他)などのシートが好適である。
なお、この空気抜きフィルター32には円筒形であって蛇腹式に伸縮するカバー33が被せられ、雨水が入らないようにされている。このカバー33の底部には空気排出用の孔が適数個設けられている。
前記縦パイプ52は前記天板3の下面まで延びており、天板3を支える支柱を兼ねている。前記排出パイプ53は放射状に延びた複数本のパイプで構成されている。
図4および図5に示すように、全ての側板2を外側に倒すと、シート4も開いて、貯蔵容器内の内部容積はかなり大きくなる。このように拡張した位置の側板2の垂直線に対する角度は約30°位が好ましい。
この状態で、導入パイプ51のフランジ54に、粉体輸送車(図示省略)から引いてきたホースを連結し、エアー搬送によりセメント等の粉体を送り込むと、粉体は矢印で示すように、導入パイプ51から縦パイプ52を経て上昇し、排出パイプ53から放出されて、貯蔵容器内へ落下していく。
また、エアー搬送により送り込まれた貯蔵容器内の空気は、空気抜きフィルター32より抜けていくので、内圧の上昇は避けられ、貯蔵容器内に粉体が充満しきるまで、粉体のエアー搬送が可能となる。
図4および図5に示すように、側板2を拡張した場合の貯蔵容器内の容積は、つぎのように計算できる。
角錘台の体積Vは、下記式1で表わせる。
V=(H)×{S1+S2+√(S1×S2)}/3・・・式1
側板2を広げた場合の上端の大きさが4.7m×4.7mの四角形、側板2の底端の大きさが2m×2mの四角形、側板2の傾斜時の高さHが3mとすると、角錐台の上部面積S1=4.7×4.7=22、角錐台の下部面積S2=2×2=4である。これを上記式1に代入すると、
V=(3)×{22+4+√(22×4)}/3=35(立法メートル)
となる。セメントの見かけ比重は1.2であるから、貯蔵能力は35×1.2=42トンで40トン以上であり、鋼製の貯蔵容器と同等以上である。
図4および図5において、Bは架台である。この架台Bは、四角形の枠組に組んだフレーム6に断面V字形のホッパー7と、粉体の取出し装置8を組み込んだものである。粉体取出し装置8は、スクリュー8a,8bを内蔵した搬送筒8c,8dとからなる。これらの装置は、いずれも公知である。
この架台Bは、工事現場に設置しておき、貯蔵容器Aはトラック等で輸送してきて、クレーン車等で吊り上げて架台B上に固定する。貯蔵容器Aの架台B上への固定は、底板11と架台Bの上部の板とを公知のクランプで締めつけることによって固定できる。
そして、図5に示すように現場で設置したときは側板2を開いて拡張位置にしておくと、貯蔵容器の内容積が大きくなって、大量のセメント等を貯蔵することができる。また、シートを使っているので容積の大きい割に軽量であり、設置と撤去も簡単で安全に行える。さらに、側板2と、天板3とシート4により貯蔵容器の側面も上面も密閉されるので、天候に左右されず粉体を保管でき、また粉塵が外部へ飛散しないので人体や環境へ悪い影響を与えることがないという利点がある。
図6は本発明の第2実施形態に係る粉体貯蔵容器Cの斜視図である。粉体貯蔵容器Cは、底枠1と天板3と、これらを連結する4本の柱41と、さらに柱41をつなぐ梁42とから立方体に構成されている。柱41や梁42としては、角パイプ等が用いられる。
この貯蔵容器Cの側面は、可撓性を有する複数枚の側板シート2aが用いられ、これらの各側板シート2aはそれぞれ帯板2bで柱41や梁42に取付けられている。この取付けは、帯板2bでシート材を挟んでボルト止めする等の、液密性を有するものであればよい。側板シート2aには前記第1実施形態のシート4と同様の可撓性を有するシートが用いられる。前記側板シート2aは平たんなシートを用いてもよいが、予め折りぐせを付けておくと、大きく外側に膨らむので、貯蔵容器Cの収容量を増やすことができる。
なお、側板シート2aを外側に膨らます適当な突張り手段を用いると、側板シート2aの膨らみを最適形状に規制できるので、収容量の増加と強度の確保に好ましい。その余の構成は第1実施形態とほぼ同じであるので、同一部材に同一符号を付して説明を省略する。
1 底枠
2 側板
2a 側板シート
2b 帯板
3 天板
4 シート
5 導入手段
B 架台
C 粉体貯蔵容器
Claims (5)
- 粉体取出し装置を有する架台上に載置して使用される貯蔵容器であって、
該貯蔵容器は、天板と底枠と複数枚の側板とから立方体に形成されており、
前記天板、前記底枠および前記複数枚の側板同士を可撓性を有するシートで連結している
ことを特徴とする粉体貯蔵容器。 - 前記側板は、前記底枠に対し直立した格納位置と外側に傾斜した拡張位置との間で傾動可能となるように蝶番で取付けられており、
前記天板と前記各側板との間の空間は、前記シートを接合して密閉している
ことを特徴とする請求項1記載の粉体貯蔵容器。 - 前記貯蔵容器が、天板と底枠とこれらを連結する複数本の柱から形成されており、
前記貯蔵容器の側面には、可撓性を有するシートを取付けている
ことを特徴とする請求項1記載の粉体貯蔵容器。 - 前記貯蔵容器の内部へ外部から粉体を導入する導入手段が設けられており、
該導入手段が、前記底枠に横向きに取付けられた導入パイプと、前記導入パイプから上方に延びた縦パイプと該縦パイプの上端から横へ延びる複数本の排出パイプとからなる
ことを特徴とする請求項1または2記載の粉体貯蔵容器。 - 前記底枠の中央部に支柱が立設され、該支柱の上部に前記天板が取付けられており、
該天板には空気を排出するが粉体は排出しない空気抜きフィルターが取付けられている
ことを特徴とする請求項1または2記載の粉体貯蔵容器。
Priority Applications (1)
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JP2008289123A JP4783416B2 (ja) | 2008-06-23 | 2008-11-11 | 粉体貯蔵容器 |
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JP2008162840 | 2008-06-23 | ||
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Publications (2)
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JP2010030675A JP2010030675A (ja) | 2010-02-12 |
JP4783416B2 true JP4783416B2 (ja) | 2011-09-28 |
Family
ID=41735678
Family Applications (1)
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JP2008289123A Active JP4783416B2 (ja) | 2008-06-23 | 2008-11-11 | 粉体貯蔵容器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4783416B2 (ja) |
-
2008
- 2008-11-11 JP JP2008289123A patent/JP4783416B2/ja active Active
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