JP4782604B2 - プレスのスライドロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プレスのスライドロック装置に関し、特にプレスのギヤ部材を強制的に回転停止させることでスライドをロックするようにしたものに関する。
従来、プレスの金型を補修する際や金型を交換する際に、プレス本体に対しスライドを所望の高さ位置にロック解除可能にロックして、スライドの下降移動を規制する種々のスライドロック装置が実用化されている。
例えば、特許文献1には、クランクプレスのクラウンに昇降可能なロッド状のロック部材と、このロック部材をスクリュー機構を介して昇降させる昇降機構を設け、スライド側に、ロック部材の孔に嵌合可能なロックピンと、このロックピンを進退駆動する駆動手段を設けたスライドロック装置が記載されている。
特許文献2には、プレスのアプライト側に縦向きのラック部材を設け、スライド側にラック部材の歯に係合可能なロックピンと、このロックピンをラック部材の歯に係脱させるロックシリンダとを設けたスライドロック装置が記載されている。
特許文献3,4,5には、プレス本体側に昇降可能に装備されたスクリュー軸と、このスクリュー軸を回転させて昇降させる昇降機構を設け、スライド側にスクリュー軸の下端の係止部材に係止される被係止部材を設けたスライドロック装置が記載されている。
他方、ケース部材に進退自在に装着された作動部材を、進出位置と後退位置に切り換え可能に構成し、ケース部材に作動部材を進退移動不能にロックするロック機構として、複数の鋼球を筒状部材の複数の保持穴に径方向へ移動可能に保持し、それら複数の鋼球をケース部材や作動部材の複数の係合凹部に部分的に係合させてから、複数の鋼球の径方向移動を規制することでロックする鋼球式ロック機構が種々採用されている。
実開平2−118698号公報 実開平5−32899号公報 特開平10−29100号公報 特開平11−245100号公報 特開平10−6099号公報
従来のスライドロック機構は、プレスのクラウン等の機枠とスライドとに亙って装備し、機枠とスライドとをロッド状のロック部材やスクリュー軸を介して連結する構成であり、スライドの両側に少なくとも1対のスライドロック機構を設ける必要があったので、部材数や部品数が多くなり構造が複雑化すること、ロック部材やスクリュー軸の長さが大きく太く装置が大型化すること、1対のスライドロック機構を設ける必要があること、大きな設置スペース(空間)が必要であり、製作費が高価になること等の問題がある。
ここで、プレスのメインギヤの歯部に係脱する係合爪を有する作動部材をケース部材に進退自在に装備し、その作動部材を鋼球式ロック機構により進出位置(ロック位置)にロックするスライドロック装置も提案されている。しかし、このスライドロック装置では、作動部材を進出位置にロックできるものの、後退位置(ロック解除位置)にロックすることができないため、プレスの作動中に何らかの誤動作によりスライドロック装置が作動すると、メインギヤやスライドロック装置が破損してしまうという問題がある。
しかも、作動部材を複数の鋼球によりロック位置に保持する状態のとき、複数の鋼球を径方向へ移動しないように軸状の規制部材の外周面で受け止める構造にすると、複数の鋼球が規制部材に点接触することになり、ロック装置の作動の都度その複数の点接触部に圧痕が生じ、耐久性を確保できないという問題がある。
本発明の目的は、プレスのスライドロック装置において、部材数や部品数を少なくして小型化すること、制作費を低減すること、プレス作動中に誤作動によるスライドロックが生じないようにすること、耐久性を確保すること、などである。
請求項1のプレスのスライドロック装置は、プレスの駆動系のギヤ部材をロックしてスライドをロック可能なスライドロック装置において、プレス本体に固定されるケース部材と、先端部にギヤ部材の歯部に係脱可能な係合爪を有し且つ係合爪がギヤ部材に係合する進出位置とこの進出位置から後退した後退位置とに亙って移動可能にケース部材に装着された作動部材と、作動部材の筒状部の複数の保持穴に径方向へ移動自在に保持され且つ筒状部の壁厚よりも大径の複数の鋼球と、作動部材が進出位置のとき複数の鋼球が部分的に係合するようにケース部材に形成された複数の第1係合凹部と、作動部材が後退位置のとき複数の鋼球が部分的に係合するようにケース部材に形成された複数の第2係合凹部と、この作動部材の筒状部に前進位置と後退位置とに亙って進退自在に挿入された規制部材と、前記規制部材が前進位置のとき複数の鋼球が部分的に係合するように規制部材に形成された複数の第3係合凹部と、前記規制部材が前進位置から後退位置に切り換わる際に複数の鋼球が接触する規制部材の部位に複数の第3係合凹部に連なるように且つ複数の鋼球が円弧接触するように形成された複数の凹溝とを備えたことを特徴とするものである。
プレスの作動中には、規制部材を後退位置に保持し、複数の鋼球を複数の第2係合凹部に係合させ、作動部材を後退位置に保持し、作動部材をケース部材に対しロック状態に保持する。金型の補修や交換の際に、プレスのスライドを所望の位置に停止保持する場合には、規制部材を前進位置に切り換え、複数の第3係合凹部を複数の鋼球に臨ませて作動部材の後退位置でのロックを解除してから、作動部材を進出位置に切り換えると、係合爪がギヤ部材の歯部に係合してギヤ部材が回転不能に規制される。
次に、規制部材を後退位置に切り換えて、複数の鋼球を複数の第1係合凹部に係合させると、複数の鋼球により作動部材が進出位置にロックされた状態になる。
この作動部材のロック状態を解除する際には、規制部材を前進位置に切り換えて、複数の第3係合凹部を複数の鋼球に臨ませてロック解除し、次に作動部材を後退位置に切り換えると、係合爪がギヤ部材の歯から離脱し、ギヤ部材が回転可能な状態となり、複数の鋼球が複数の第2係合凹部に臨み、その後、規制部材を後退位置に切り換えると、複数の鋼球が複数の第2係合凹部に係合して作動部材が後退位置にロックされた状態となる。
作動部材を進出位置に進出させ、係合爪をギヤ部材の歯部に係合させて、作動部材をその進出位置にロック可能であるので、スライドを停止位置に保持することができ、作業の安全性を確保することができる。しかも、作動部材を後退位置に切り換えてその後退位置にロック可能であるので、スライドロック装置の誤差動作を防止して作動確実性を確保できる。
しかも、規制部材が前進位置から後退位置に切り換わる際に複数の鋼球が接触する規制部材の部位に複数の第3係合凹部に連なるように且つ複数の鋼球が円弧接触するように形成された複数の凹溝を備えているため、規制部材が後退位置のとき複数の鋼球が複数の複数の凹溝に係合して円弧接触となるので、面圧を低くして圧痕の発生や塑性変形を防止し、耐久性を高めることができる。
請求項2のプレスのスライドロック装置は、請求項1の発明において、前記ケース部材と作動部材との間に装着されて作動部材を進出位置へ弾性付勢する第1バネ部材と、ケース部材と作動部材との間に形成され作動部材を後退位置へ付勢するように受圧させる第1油圧作動室とを備えたことを特徴としている。
請求項3のプレスのスライドロック装置は、請求項1又は2の発明において、前記作動部材と規制部材の間に装着されて規制部材を後退位置へ弾性付勢する第2バネ部材と、作動部材と規制部材との間に形成され規制部材を前進位置へ付勢するように受圧させる第2油圧作動室とを備えたことを特徴としている。
請求項4のプレスのスライドロック装置は、請求項1〜3の何れかの発明において、請求項1〜3の何れかに記載のプレスのスライドロック装置が複数組設けられ、プレスのスライドをロックする際に、少なくとも1つのスライドロック装置の係合爪が前記ギヤ部材の歯部の谷部に係合可能となるように複数組の係合爪のギヤ部材の歯に対する周方向相対位置を異ならせたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、作動部材を進出位置に進出させ、係合爪をギヤ部材の歯に係合させて、規制部材を後退位置に切り換えることで、作動部材をその進出位置にロック可能であるので、スライドを停止位置に確実に保持することができ、作業の安全性を確保することができる。しかも、作動部材を後退位置に切り換え、規制部材を後退位置に切り換えることで、その後退位置にロック可能であるので、プレスの作動中に、何からの誤作動でロック装置が作動してメインギヤやロック装置が破損するのを防止でき、スライドロック装置の作動確実性を確保できる。
プレスのギヤ部材の付近に1組装備するだけでよく、ギヤ部材の歯部に係合爪を係脱させる構成であるため、作動部材の進退移動量も小さく、部材数や部品数も少ないからロック装置を小型化でき、設置スペース(空間)も小さくすることができ、制作費を低減可能である。
しかも、規制部材が前進位置から後退位置に切り換わる際に複数の鋼球が接触する規制部材の部位に複数の第3係合凹部に連なるように且つ複数の鋼球が円弧接触するように形成された複数の凹溝を備えているため、規制部材が後退位置のとき複数の鋼球が複数の複数の凹溝に係合して円弧接触となるので、面圧を低くして圧痕の発生や塑性変形を防止し、耐久性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、ケース部材と作動部材との間に装着されて作動部材を進出位置へ弾性付勢する第1バネ部材と、ケース部材と作動部材との間に形成され作動部材を後退位置へ付勢するように受圧させる第1油圧作動室とを有するため、第1油圧作動室の油圧を抜くことで、第1バネ部材の弾性付勢力で作動部材を進出位置に切り換えることができ、第1油圧作動室に油圧を供給することで作動部材を後退位置に切り換えることができる。
請求項3の発明によれば、作動部材と規制部材の間に装着されて規制部材を後退位置へ弾性付勢する第2バネ部材と、作動部材と規制部材との間に形成され規制部材を前進位置へ付勢するように受圧させる第2油圧作動室とを有するため、第2油圧作動室に油圧を供給することで規制部材を前進位置に切り換えることができ、第2油圧作動室の油圧を抜くことで、第2バネ部材の弾性付勢力で規制部材を後退位置に切り換えることができる。
請求項4の発明によれば、請求項1〜3の何れかに記載のプレスのスライドロック装置が複数組設けられ、プレスのスライドをロックする際に、少なくとも1つのスライドロック装置の係合爪が前記ギヤ部材の歯部の谷部に係合可能となるように複数組の係合爪のギヤ部材の歯に対する周方向相対位置を異ならせてあるため、ギヤ部材の回転位相角がいかなる位相角にあっても、複数組のスライドロック装置を作動させれば、何れかのスライドロック装置の係合爪がギヤ部材の谷部に係合することになるので、ギヤ部材を確実に停止させ、スライドを確実に停止させることができる。
本発明のプレスのスライドロック装置は、プレスの駆動系のギヤ部材をロックしてスライドを停止位置に保持可能なスライドロック装置であり、ケース部材と、作動部材と、規制部材と、作動部材に可動に保持された複数の鋼球とを備え、ケース部材に対して作動部材を進退させ、作動部材を進出位置に切り換えて作動部材の係合爪をギヤ部材の歯部に係合させることでスライドを停止位置に保持可能に構成し、複数の鋼球を介して作動部材を進出位置にロック可能である共に後退位置にもロック可能であり、それらロック状態のとき複数の鋼球が円弧接触する複数の凹溝を規制部材に形成したものである。
以下、本発明の実施例に係るプレスのスライドロック装置について図面に基づいて説明する。このスライドロック装置は、クランク式プレスの駆動系のメインギヤをロックしてスライドをロック可能な装置である。
図1に示すように、クランクプレス1は、下金型などが装着されるボルスター2と、上金型などが装着されるスライド3と、このスライド3を昇降駆動するクランク軸4と、サーボモータ5と、このサーボモータ5の出力軸に直結された駆動軸6を制動するプレーキ装置7と、ブレーキ装置7の出力側で駆動軸7に設けられた遊星歯車式減速装置9と、この減速装置9の駆動軸10に直結された駆動ギヤ11とクランク軸4に直結されたメインギヤ12とを含む減速ギヤ機構13と、このメインギヤ12を強制的に停止可能な3組のスライドロック装置20などを備えている。
図2〜図6に示すように、3組のスライドロック装置20は、下端外へ進出してメインギヤ12の歯部14に係合する係合爪21を有し、3組のスライドロック装置20は、それらの係合爪21がメインギヤ12の頂部に接近して臨むように、メインギヤ12の頂部の上方近傍に配設されている。3組のスライドロック装置20は、プレス本体(図示略)に固定される取付けフレーム15に取付けられる。3組のスライドロック装置20の側部には支持板16を介して油圧系の2つの電磁方向切換弁52,53も設けられている。
3組のスライドロック装置20は、同構造のものであるが、メインギヤ12に3つの係合爪21を係合させる際に、メインギヤ12の回転位相位置にかかわらず、少なくとも1つのスライドロック装置20の係合爪21がメインギヤ12の歯部14の谷部14bに係合するように、図2に示すように、3つの係合爪21のメインギヤ12の歯部14に対する周方向相対位置を異ならせてある。
メインギヤ12はハスバ歯車からなり、図2に示す例では、幅方向中央部の係合爪21は、メインギヤ12の歯部14の谷部14bの中央に対向し、右側の係合爪21はその谷部14bのリーディング側傾斜面(リーディング側山部14aの近傍部)に対向し、左側の係合爪21はその谷部14bのトレーリング側傾斜面(トレーリング側山部14aの近傍部)に対向している。
このように3つの係合爪21(つまり、3組のスライドロック装置20)を配置することにより、いかなるタイミングで3組のスライドロック装置20の係合爪21を進出させても、少なくとも1つの係合爪21が山部14aと山部14aの間の両傾斜面を含む谷部14bに係合可能となる。図2に示すシフト距離Δは、メインギヤ12の径、歯数、歯部のピッチ、ハスバの角度などに関連付けて適切に設定するものとする。
次に、1組のスライドロック装置20について図7〜図13に基づいて説明する。
スライドロック装置20は、上記の取付けフレーム15に固定されるケース部材22と、作動部材23と、規制部材24と、第1油圧作動室25と、第1圧縮コイルバネ26と、第2油圧作動室27と、第2圧縮コイルバネ28と、第1〜第3検出スイッチ31,32,33などを備えている。
ケース部材22は、ケース本体22Aと、このケース本体22Aに4本のボルト29で固定された上部ケース22Bとを有する。ケース部材22の内部には、断面円形の収容孔34と、シリンダ穴35とが形成されている。作動部材23の下端部には、メインギヤ12の歯部14に係脱可能な幅広の係合爪21であってメインギヤ12のハスバ状の歯部14と平行方向へ幅広の係合爪21が形成されている。この作動部材23はケース部材22の収容孔34とシリンダ穴35とに昇降自在に装着され、係合爪21がメインギヤ12の歯部14に係合する進出位置とこの進出位置から後退した後退位置とに亙って移動可能になっている。
作動部材23は、収容孔34に摺動自在に内嵌された中実部23a及び中実部23aの上端に連なる筒状部23bと、この筒状部23bの上端側部分に形成されてシリンダ穴35に摺動自在に内嵌された筒状ピストン部23cと、筒状部23bの上端側部分に油密に内嵌螺合して固定された筒状体23dとを有する。規制部材24は、作動部材23の筒状部23bに油密摺動自在に挿入されたピストン部24aと、このピストン部24aの上端から上方へ延びるロッド部24bとを一体形成したものであり、ロッド部24bは筒状体23cの穴を油密摺動自在に挿通し、規制部材24は前進位置と後退位置とに亙って進退自在に筒状部23bに挿入されている。
ケース部材22と作動部材23の筒状部23bの間には、作動部材23を後退位置へ付勢するように受圧させる環状の第1油圧作動室25が形成され、この第1油圧作動室25に油圧を給排する為のポートには継手金具25aが接続され、この継手金具25aが後述の油圧供給ユニット54に接続されている。作動部材23と一体的に昇降するスイッチ作動片36a及びスイッチ取付片36bが作動部材23の上端にビス36cで固定されている。
スイッチ作動片36aとスイッチ取付片36bはケース部材22のスリット37を挿通して外部へ延びている。作動部材23を進出位置へ弾性付勢する為の第1圧縮コイルバネ26がケース部材22と作動部材23との間のバネ収容室に装着されている。作動部材23の進退移動に追従してスイッチ作動片36aと、スイッチ取付片36bが昇降できるように、ケース部材22のスリット37は上下に細長く形成されている。
規制部材24のピストン部24aと作動部材23の間には、規制部材24を前進位置へ付勢するように受圧させる環状の第2油圧作動室27が形成され、この第2油圧作動室27に油圧を給排する為の油路38が規制部材24のロッド部24bに形成され、この油路38が後述の油圧供給ユニット54に接続されている。作動部材23に対して規制部材24を上方(後退位置の方)へ弾性付勢する第2圧縮コイルバネ28が、作動部材23と規制部材24に形成されたバネ収容穴に装着されている。尚、ケース部材22に対して作動部材23を回り止めするピン39が作動部材23に固定されてケース部材22のスリット40に係合されている。
図8〜図11に示すように、作動部材23の筒状部23bの下部部分には、複数(例えば6つ)の保持穴41が形成され、これら保持穴41に、筒状部23bの壁厚よりも大径の複数(例えば6つ)の鋼球42が径方向へ移動自在に夫々保持されている。ケース部材22の収容孔34の周壁部には、作動部材23が進出位置のとき、複数の鋼球42を部分的に係合させるための複数の第1係合凹部43が周方向に等間隔おきに形成されると共に、ケース部材22の収容孔34の周壁部には、作動部材23が後退位置のとき、複数の鋼球42を部分的に係合させるための複数の第2係合凹部44が周方向に等間隔おきに形成されている。
規制部材24のピストン部24aの外周部には、規制部材24が前進位置のときに、複数の鋼球42が部分的に係合する複数の第3係合凹部45が形成されている。
図8〜図13に示すように、規制部材24が前進位置から後退位置に切り換わる際に複数の鋼球42が接触する規制部材24の部位に、複数の第3係合凹部45に連なる複数の凹溝46であって複数の鋼球42が円弧接触する複数の凹溝46が形成されている。
第1,第2,第3係合凹部43,44,45は、鋼球42が部分的に係合する部分球面に形成されている。凹溝46は鋼球42が部分的に円弧接触して係合する部分円筒面に形成されている(図12、図13参照)。規制部材24が後退位置のとき、複数の鋼球42が複数の凹溝46に部分的に係合しているため、作動部材23に対する規制部材24の相対回転も規制される。
作動部材23が進出位置(下降位置)に切り換ったことを検出する第1スイッチ31と、作動部材23が後退位置(上昇位置)に切り換ったことを検出する第2スイッチ32と、図11に示すように、作動部材23が進出位置にあり且つ規制部材24が後退位置に切り換ったことを検出する第3スイッチ33が設けられている。これらのスイッチ31〜33は制御ユニット55に検出信号を出力する(図14参照)。
第1スイッチ31はケース部材22の外面に固定されており、作動部材23がスイッチ作動片36aと一体的に進出位置に切り換わったときに、第1スイッチ31はスイッチ作動片36aによりONに切り換えられる。第2スイッチ32はケース部材22の外面に固定されており、作動部材23がスイッチ作動片36aと一体的に後退位置に切り換わったときに、第2スイッチ32はスイッチ作動片36aによりONに切り換えられる。
第3スイッチ33はスイッチ取付片36bに固定され、規制部材24の上端側部分にはスイッチ作動片47が取り付けられており、図12に示すように、作動部材23が進出位置に切り換えられた状態において規制部材24が後退位置に切り換えられると、第3スイッチ33がスイッチ作動片47のスイッチ作動部47aによりONに切り換えられる。
次に、3組のスライドロック装置20の為の油圧系について説明する。
図14に示すように、3組のスライドロック機構20の第1油圧作動室25のポート25aに接続された油路50及び第2油圧作動室27に接続された油路51と、油路50に介装された電磁方向切換弁52と、油路51に介装された電磁方向切換弁53と、油圧供給ユニット54と、制御ユニット55とが設けられて図示のように油圧回路が接続されている。電磁方向切換弁52,53が制御ユニット55に接続され、3組の第1,第2,第3スイッチ31〜33も制御ユニット55に接続されている。制御ユニット55には、操作盤56も接続されている。
次に、上記のスライドロック装置20の作用、効果について説明する。
プレス1の通常の作動中には図8の状態に維持され、第1油圧作動室25には油圧が供給されて作動部材23が後退位置に保持され、第2油圧作動室27の油圧は抜かれて規制部材24は後退位置に保持され、複数の鋼球42は複数の凹溝46に係合して複数の第2係合凹部44への係合状態を維持し、作動部材23は後退位置にロック状態にある。
プレス1の金型の補修や交換の際に、スライド3を所望の位置に停止させてその停止位置に保持する場合には、操作盤56の操作を介して、第2油圧作動室27に油圧を供給すると共に第1油圧作動室25の油圧を抜くと、図9に示すように、規制部材24が前進 位置に切り換えられ、複数の鋼球42が複数の第3係合凹部45に部分的に係合して作動部材23のロックが解除された状態を経て、図10に示すように、作動部材23が第1圧縮コイルバネ26の付勢力で進出位置に切り換えられて係合爪21がメインギヤ12の歯部14に係合した状態になり、メインギヤ12の回転が停止し、スライド3が停止状態になる。
その直後、スライド3を停止位置に保持し、係合爪21をロック状態にする為に、図11に示すように、第2油圧作動室27の油圧を抜いて規制部材24を第2圧縮コイルバネ28の弾性付勢力で後退位置に切り換えると、複数の鋼球42は複数の凹溝46に係合して複数の第1係合凹部43への係合状態を維持し、作動部材23は進出位置にロックされた状態になる。尚、第1,第2,第3スイッチ31〜33からの検出信号は、制御上のインターロックやシーケンスを取る為に、また、操作盤56のランプ点灯や消灯の為に適宜活用される。
以上説明したように、作動部材23を進出位置に進出させ、係合爪21をメインギヤ12の歯部14に係合させて、作動部材23をその進出位置にロック可能であるので、スライド3を停止位置に確実に保持することができ、作業の安全性を確保することができる。しかも、作動部材23を後退位置に切り換えてその後退位置にもロック可能であるので、プレスの作動中に、何らかの誤作動でメインギヤ12とスライド3が突然停止するのを防止でき、スライドロック装置20の作動確実性を確保できる。
しかも、規制部材24が前進位置から後退位置に切り換わる際に複数の鋼球42が接触する規制部材24の部位に複数の第3係合凹部45に連なるように且つ複数の鋼球42が円弧接触するように形成された複数の凹溝46を設けたため、規制部材24が後退位置のとき複数の鋼球42が複数の凹溝46に係合して円弧接触となるので、面圧を低くして圧痕の発生や塑性変形を防止し、耐久性を高めることができる。
第1油圧作動室25の油圧を抜くことで、第1圧縮コイルバネ26の弾性付勢力で作動部材23を進出位置に切り換えることができ、第1油圧作動室25に油圧を供給することで作動部材23を後退位置に切り換えることができる。
第2油圧作動室27に油圧を供給することで規制部材24を前進位置に切り換えることができ、第2油圧作動室27の油圧を抜くことで、圧縮コイルバネ28の弾性付勢力で規制部材24を後退位置に切り換えることができる。
3組のスライドロック装置20が設けられ、プレス1のスライド3をロックする際に、少なくとも1つのスライドロック装置20の係合爪21がメインギヤ12の歯部14の谷部14bに係合可能となるように3組の係合爪21のメインギヤ12の歯部14に対する周方向相対位置を異ならせてあるため、メインギヤ12の回転位相角がいかなる位相角にあっても、3組のスライドロック装置20を作動させれば、何れかのスライドロック装置20の係合爪21がメインギヤ12の谷部14bに係合することになるので、メインギヤ12を確実に停止させ、スライド3を確実に停止させることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
[1]前記実施例では、スライドロック装置 によりメインギヤ12をロックするように構成したが、メインギヤ12に回転力を伝達する駆動ギヤ11をロックするように構成してもよく、減速機構のギヤ部材をロックするように構成してもよい。
[2]作動部材23を油圧力で進出位置に切り換えるように構成してもよく、作動部材23をバネ部材の付勢力で後退位置に切り換えるように構成してもよく、規制部材24をバネ部材の付勢力で前進位置に切り換えるように構成してもよく、規制部材24を油圧力で後退位置に切り換えるように構成してもよい。
[3]その他、当業者ならば本発明の趣旨を逸脱することなく種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明の実施例に係るプレスとスライドロック装置の概略構成図である。 メインギヤの歯部に対する3つの係合爪の配置関係を示す要部平面図である。 メインギヤの歯部とスライドロック装置の側面図である。 3組のスライドロック装置の正面図である。 3組のスライドロック装置の平面図である。 スライドロック装置の係合爪を示す要部正面図である。 スライドロック装置の斜視図である。 スライドロック装置(後退位置,ロック状態)の縦断面図である。 スライドロック装置(後退位置,ロック解除状態)の縦断面図である。 スライドロック装置(進出位置,ロック解除状態)の縦断面図である。 スライドロック装置(進出位置,ロック状態)の縦断面図である。 第3係合凹部と凹溝の拡大断面図である。 第3係合凹部と凹溝の拡大正面図である。 3組のスライドロック装置の油圧系と制御系の構成図である。
符号の説明
1 プレス
12 メインギヤ
14 歯部
14b 谷部
20 スライドロック装置
21 係合爪
22 ケース部材
23 作動部材
24 規制部材
25 第1油圧作動室
26 第1圧縮コイルバネ
27 第2油圧作動室
28 第2圧縮コイルバネ
42 鋼球
43 第1係合凹部
44 第2係合凹部
45 第3係合凹部
46 凹溝

Claims (4)

  1. プレスの駆動系のギヤ部材をロックしてスライドをロック可能なスライドロック装置において、
    プレス本体に固定されるケース部材と、
    先端部にギヤ部材の歯部に係脱可能な係合爪を有し且つ係合爪がギヤ部材に係合する進出位置とこの進出位置から後退した後退位置とに亙って移動可能にケース部材に装着された作動部材と、
    作動部材の筒状部の複数の保持穴に径方向へ移動自在に保持され且つ筒状部の壁厚よりも大径の複数の鋼球と、
    作動部材が進出位置のとき複数の鋼球が部分的に係合するようにケース部材に形成された複数の第1係合凹部と、
    作動部材が後退位置のとき複数の鋼球が部分的に係合するようにケース部材に形成された複数の第2係合凹部と、
    この作動部材の筒状部に前進位置と後退位置とに亙って進退自在に挿入された規制部材と、
    前記規制部材が前進位置のとき複数の鋼球が部分的に係合するように規制部材に形成された複数の第3係合凹部と、
    前記規制部材が前進位置から後退位置に切り換わる際に複数の鋼球が接触する規制部材の部位に複数の第3係合凹部に連なるように且つ複数の鋼球が円弧接触するように形成された複数の凹溝と、
    を備えたことを特徴とするプレスのスライドロック装置。
  2. 前記ケース部材と作動部材との間に装着されて作動部材を進出位置へ弾性付勢する第1バネ部材と、ケース部材と作動部材との間に形成され作動部材を後退位置へ付勢するように受圧させる第1油圧作動室とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のプレスのスライドロック装置。
  3. 前記作動部材と規制部材の間に装着されて規制部材を後退位置へ弾性付勢する第2バネ部材と、作動部材と規制部材との間に形成され規制部材を前進位置へ付勢するように受圧させる第2油圧作動室とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のプレスのスライドロック装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のプレスのスライドロック装置が複数組設けられ、
    プレスのスライドをロックする際に、少なくとも1つのスライドロック装置の係合爪が前記ギヤ部材の歯部の谷部に係合可能となるように複数組の係合爪のギヤ部材の歯に対する周方向相対位置を異ならせたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のプレスのスライドロック装置。
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