JP4782205B2 - 歯髄腔および根管中に酵素溶液を循環させることによる歯内治療のための装置 - Google Patents

歯髄腔および根管中に酵素溶液を循環させることによる歯内治療のための装置 Download PDF

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Description

本発明は歯科用医療装置に係わり、特に、歯髄腔および根管中に酵素溶液を循環させることにより歯内治療を行うための装置に関する。
この種の歯科用装置の操作範囲を明確にするため、図1に小臼歯を切り裂いた状態が斜視図として示されている。この小臼歯1は、歯冠2と、象牙質3と、歯髄腔4と、根管5および6と、根尖孔7とを有する。この根尖孔7内には神経束8が動脈9および静脈10と共に侵入し、歯髄腔4で終わっている。虫歯区域11が歯冠2上に見ることが出来、これは歯冠の失われた部分を再構築させるために除去しなければならない。生きている歯内の歯髄質に疾患が存在する場合は、回転器具(ミリングカッタ)を用いて歯冠を開き、歯髄腔内に挿入させて歯内治療(一般に失活として知られている)を行わなければならない。歯根肉芽腫又は繰返された歯内治療の場合は、歯は最早、生きておらず、従って、失活は必要ではないが、歯髄腔および根管の更なる清浄化を行わなければならない(図2)。図3は本発明の全体的説明のための細部を示している。図4は、治療が完了したとき、すなわち、根管および歯髄腔の失活、清浄化および閉塞が完了したときに、歯1がどうのように見えるかを示している。図4に示すように、中央の穴12には封止物質13が充填され、虫歯部分を除去、清浄化した歯冠の一部は特別の樹脂14により再構築されている。
従来の方法によれば、歯を失活する場合、特殊の器具を根管内に挿入し、適当に移動させ、その中の髄質を除去することが行われる。しかし、根管の内部形状のため困難を伴い、X線を必要とする。しかし、今では根管の長さを測定するための電子装置が存在するためこれらの困難は今日では以前ほどではない。高周波の電気を使用する方法は最早、科学的に有効、かつ、許容されるものとは認められていない。この課題についての国際的文献は殆ど存在しないくらい不適当なものとなっている。
米国特許No.5046950(特許文献1)には、歯の失活(devitalization)のためおよびある種の無機化学溶液を使用して根管を治療するための装置(並びに方法)が開示されている。概略的に、この方法は以下のステップからなっている。a)封止された真空容器を歯髄腔および根管に嵌合させる;b)化学溶液(複数)を歯髄腔および根管内に次々に流し込み、これら化学溶液を大気圧で維持された一連のビンから取り出して行う;c)これら無機溶液がその目的を果たしたとき、それを上記真空容器内に吸入させる;d)この治療部位に封止溶液を適用する。これらの段階に加えて、真空レベルを毎分40回変化させ、髄質の吸引を助けるようにする。このことからして、この治療は機械的作用を全く欠けるものではない。すなわち、これらは手動で行われるものではなく、歯髄腔内で液体に適用される加圧/減圧パルスの繰り返しにより行われる。従前の方法と比較して、この方法では、カニューレを所定位置に挿入し、使用後にこれを除去するために厳密に必要とする場合を除いて歯に手動動作を必要としないが、この方法では多くの水圧電気弁により機能するようにしたかなり複雑な装置を必要とする。根管内で溶液の吸引を動作させるための液圧電気弁の使用に関係する1つの欠点は、電気弁が開口している時間(典型的には200ms)にボトルから正確な量の液体を採取する困難性である。
不確実性の他の要素は、電気弁内の液圧回路(以下「流体回路」ともいう)内のデッドスペースを考慮しなければならないことである。実際に起きていることは、各開口時において、歯髄腔が液流で溢れ、その一部が使用されず、従って無駄になることである。
他の技術的問題は、pHの変化により破壊的作用を行う水溶液中の無機化学試薬(例えば、カリウム水和物)の使用に関係するものであり、これは歯髄腔内の根尖孔を通って溶液が滴下し、周辺組織(歯肉、神経、血管)内に侵入し、周辺組織を回復不可能な程度まで損傷することである。この問題を防止する1つの方法は、失活プロセスを失活処置が完了した後に直ちに遅滞なく停止させることである。しかし、現在公知の装置では、このことを行うことは、正確な量の試薬を使用することについての不確実性ならび試薬が髄質と接触したとき反応を確保するのにどの程度長くかかるかを知ることについての不確実性から不可能である。上記の第1の問題に付随する困難を減少させる他の方法は、周辺組織に対し害の少ない化学試薬の異なるタイプのものを使用して実験を行うことである。
米国特許No.5046950
本発明の目的は、投与される試薬の量について正確に制御すること、髄質と接触させければならない時間について正確に制御することである。


他の目的は、歯髄腔内の根尖孔を通って滴下する試薬の一部によりもたらされる周辺組織に対する害を制限することである。
本発明は、請求項1に記載した歯内治療のための装置により上記目的を達成するものである。この装置による更なる有利な特徴は従属項の記載により達成される。従来公知の装置で生じるものとは反対に、本発明による装置では、歯髄腔内の液体試薬および洗浄液を回収するのに真空封止容器を使用せず、更に、治療の種々の段階に従って歯髄腔の形状を変化させるために流体回路内で電気弁を使用することもない。
本発明の装置は、歯髄腔および根管への、又はこれらからの液流通路に沿って容積式ポンプ、好ましくは蠕動ポンプを備えている。使用されるべき薬品溶液は、大気に開放されたボトル内に収容されており、従って、室内圧力にて置かれている。周知のように、容積式ポンプの送出量が生産の設計段階で計算される。蠕動ポンプの送出量は回転速度に依存すると共に各サイクルで形状が変化する可撓性チューブの容積に依存し、更にアイドル状態のときは、流出接続部は閉じたままとなる。この種のタイプのポンプを使用することにより、失活段階の間に使用される物質の量は正確に比例させることが出来、無駄な浪費が避けられる。髄質と接触しているとき、試薬が反応するのに要する時間の制御は、試薬の水溶液の温度をその循環時間全体について所望のレベルに維持することにより達成される。この実現のための1つの好ましい形として、サーモスタットにより電気的に加熱され、温度制御された液圧循環のための小さな金属ブロックが使用される。より多くの熱が使用されるため、あまり勧められないが、他の形として、ボトル内の試薬の温度をサーモスタットにより調整するようにする。第2の容積式ポンプを使用して、操作サイクルの終りに中性溶液を用いて歯腔内を洗浄する。使用する手段を組合わせること(容積式ポンプおよび液体のためのサーモスタット)により、正確な量の試薬を各ボトルから取り出し、試薬の種類、治療すべき歯の形状、サイズに従って計算された時間に亘って循環状態に保つことができる。時間、試薬の量、洗浄溶液の量の詳細はマイクロプロセッサーのメモリー内に保存させることができる。
結論として、容積式ポンプの採用により、少量の高純度高品質(従って高価)の試薬を用い、各タイプの歯について最小限を循環させ、例外ケースを除いて、一回の操作で失活プロセスを完了させることが可能となる。この循環時での溶液の温度についての制御を維持することにより、化学物質の反応時間を各操作について確実に繰返すことができる。
本発明の装置の構造的および機能的特徴は、結合物質を分離することができる酵素(例えばトリプシン、ペプシン、パパインなど)の使用に基づいた歯の失活プロセスの種々の段階に非常に適したものである。従来公知の方法で使用されている腐食作用を有する無機物質の代わりに酵素を使用することにより、歯髄腔内の根尖孔を介して溶液が滴下したとしても周辺組織への損傷を著しく軽減させることができる。なぜならば、pHが実質的に中性に保たれるからである。
本発明の更なる目的および利点は添付図面を参照した実施例の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、この実施例は説明を目的としたものであり、本発明を限定することを意図したものではない。
図3を参照すると、2つのステンレス鋼チューブ15,16からなる小さなヘッドが穴12内(図2)に嵌挿されている。これらのチューブの第1のものは流体(液体又は空気)を歯髄腔4および根管5,6内に導入させるのに使用され、第2のチューブは流体を流出させるのに使用される。図5に示す液圧経路図は歯内治療のための装置を表している。この装置は、2つの接続部15'および16'に接続された2つの可撓性チューブ(図示しない)により2つのチューブ15,16(図3)に接続されている。電気的部材は簡略化のため図示していないが、これはいずれにしても、エレクトロニクスに関係する熟練者により、下記の説明に従い、更に市販の部品を用いて容易に追加することができるものである。図5を参照すると、この流体回路は以下のものから構成される。すなわち、液体のための5つのボトル20,21,22,23および25であって、それぞれストッパーを有し、第1の孔が周囲雰囲気を連通する短いチューブのために形成され、第2の孔が流体回路の一部を構成する他のチューブのために形成されている。これらボトル20,21,22および23には歯内治療の間に使用された製品を収容し、ボトル25は廃液を収集するために使用される。
更に詳述すると、
・ボトル20は洗浄目的のための無機塩溶液を収容する;
・ボトル21は水溶液とトリプシンからなる試薬を収容し、これらは例えば、略1:10ないし1:20重量部の間で希釈されている。その他のたんぱく質分解酵素を単独又は組合せで使用することもできる;
・ボトル22は消毒液を収容する;
・ボトル23は歯腔を充填するための濃厚溶液を収容する;
この模式図には、6つの蠕動ポンプ27,28,29,30,31,32;液圧循環マニホールド33、圧力変換器24、エアーフィルター26が示されている。このマニホールド33はステンレス鋼製の小さなブロックからなり、その中には、各壁面孔およびこれら全てに共通するダクト53の中に7つの接続点が存在している。ボトル20,21,22および23は、各チューブ40,42,44および46を介してポンプ27,28,29および30の入口に接続されている。これらポンプ27,28,29および30の出口は各チューブ41,43,45および47を介してマニホールド33への同数の入口に接続されている。圧力変換器24はチューブ52を介してマニホールド33への入口に接続されている。エアーフィルター26はチューブ48を介してポンプ29の入口に接続されている。他方、このポンプからの出口はチューブ49を介してマニホールド33の入口に接続されている。マニホールド33への他の入口はポンプ32の出口に接続され、ポンプ32の入口はチューブ50に接続され、このチューブ50は分岐していて2つのチューブ55および56を形成し、その第1のものは接続部16'に接続され、第2のものは廃液のための大きなボトル25に接続されている。マニホールド33の唯一の出口がチューブ54を介して接続部15'に接続されている。
この装置を操作する場合、熱センサー(図示しない)を備えたマニホールドブロック33がヒータにより約40℃の一定温度に維持され、このヒータは熱センサーにより測定された温度を読取る温度調節電子回路により制御されるようになっている。ポンプ27の枝管を介してマニホールドブロック33に接続された圧力変換器24は流体回路内の圧力を測定する。ボトル20,21,22および23の各位置において、最小許容レベルの検出器が設けられており、ボトル25の位置には、最大許容レベルの検出器が設けられている。データはマイクロプロセッサーにより収集され、この装置を制御するプログラムに送られるようになっている。更に詳述すると、圧力測定は、流体回路内の圧力が高すぎると分かったときに容積式ポンプをオフに切り換えるのに使用される。温度測定は、サーモスタットを調整するために使用される。更なる詳細については以下に説明する。全てのボトルがストッパー中の孔を介して周囲雰囲気に開放されると、アイドル状態において、ポンプの上流および下流の流体回路は全て大気圧に曝されることになる。全てのポンプがアイドル状態のとき、流体回路が妨害され、空気を含み、閉塞された弁として機能する。
この装置をより安全にするため、全ての回路は12V定格蓄電池により給電されている。主電圧の通電部分が歯医者又は患者と接触するようになることはない。幹線電気(85−265V)が二重絶縁を備えたトランスに接続されている。なお、バッファーバッテリー充電フィーダーを備えたこの部分は分離状態に保たれ、低電圧回路から機械的に分離された内部容器内に配置されている。この装置は、幹線電気なしで、少なくとも10時間機能することができ、従って、手術(操作)が進行中にブラックアウトが発生したとしても、それを完全に安全に終結させることができる。従って、歯腔内に化学物質が長時間存在することから生じるかも知れない危害から患者は保護されることになる。なぜならば、例え歯医者がいなくとも、この装置は全ての操作を自動的に洗浄段階で終わらせることになるからである。更に、ボトル内の液体のレベルを測定する測定手段は、ボトル20,21,22および23のいずれかの液体レベルが僅か2サイクルを行うのに十分な量であることを示したとき、新たなサイクルを開始するのを防止するようになっている。
しかし、このレベルが最小より下に落ちたとしても、これは進行中のサイクルを完了させるのを少しも防止させるものではない。
以下、図5の装置で実行される失活の1つを含む歯内治療について説明する。この治療は以下のステップからなる。
1.歯冠内に形成された孔12内に、スチール鋼製チューブ15および16を有するヘッドを嵌合させ、それを封止し、このヘッドに、接続部15'および16'に対する可撓性チューブ(図示しない)を接続する。この種のタイプの歯についての最も適当なプログラムはマイクロプロセッサーのメモリーに保存されているものから選択される。
2.ポンプ27を約4分間、オンにし、ボトル20から約4cmの溶液を取り出す。この操作の間において、もしも圧力変換器24が200kPa(絶対値)以上の圧力を示したとき、ポンプ27が停止し、流体回路中の障害の信号が与えられる。もしも、これがない場合は、歯1に対する接続が完全であるとみなし、操作が続行される。
3.ポンプ28を約5分間通電、オンにし、治療されるべき歯の形に従って、1ないし60分の範囲以内の時間、ポンプ32をオンにする。これにより、内部および外部流体回路が、チューブ41および52、マニホールドブロック33内の中空部、チューブ54、外部可撓性チューブ、ヘッド15および16、歯1内の歯髄腔の第1の部分、更にチューブ55、50、51と共に満たされることになる。ポンプ32の回転のためプログラムされた時間の間において、ボトル21から取り出された試薬が歯髄腔内に注入され、マニホールドブロック33内の孔内に再び循環されることになり、このようにして、内部部分との熱交換についてプログラムに組み込まれた温度を急速に得ることができる。このようにして、(体温に近い)一定温度で操作することにより、ボトルから取り出された液体の80%を超えるものを使用することができ、歯髄腔内に収容されている有機物質ときわめて乱流状態でそれを接触することになり、髄質内へのすぐれた侵入を生じさせる。
4.ポンプ32が機能している間、ポンプ31を約15秒間通電、オンにし、その間において、フィルター26を介して周囲から空気を引き入れる。これによりマニホールド33に通じているダクト内の圧力が上昇し、収容されている液体の排除を容易にし、排除された液体は廃液ボトル25へと移送されることになる。このボトル25内で到達した最大レベルのためのセンサーにより、このボトルが交換されるまでポンプ32および31の双方が停止される。排水とも呼べるこのステップは常に、後の洗浄ステップの前に行われ、このステップの双方が繰返され、歯腔(空になった歯髄腔および根管からなる)を含めて、内部および外部流体回路を化学的中性(無機塩溶液の中性pHに相当する)の状態にする。
5.洗浄ステップの開始から始まるこれら事象の連続は以下の通りとなる。
‐第2のポンプ27が始動し、約9秒間駆動され、ボトル20から予め設定した量の無機塩が取り出される;
‐ポンプ27が停止した時から、ポンプ32が始動し、約20秒間駆動される;
‐ポンプ27が停止した時から、空用ポンプ31が始動し、約20秒間駆動される。
この3つの事象についての総計時間は約29秒であるが、これはおおよその時間であり、使用されるポンプの送出量又は流体回路の関連するダクトの直径に応じて変化させることができる。
6.このステップは第2のステップと同様であるが、ポンプ28の代りにポンプ29が使用される点で異なる。このようにして、ボトル22内に収容されている液体を歯1内の歯髄腔および根管を空に仕上げるのに使用したり、あるいはそれらを消毒するのに使用することができる。ポンプ32を循環させるための操作時間はポイント2で記述した第2のステップについて選択された時間に関係なく、1ないし60分の間でプログラム化することができる。
7.廃液ステップ4および洗浄ステップ5は歯腔を化学的中性の状態に戻すために主として繰返される。
8.もしも、歯の特定の形状により(特に、歯根の構造が複雑な場合)、各洗浄ステップ5の終点で、尖端領域で髄質組織の完全、かつ、確かな除去のため、更なる化学的アクションを必要とする場合は、ステップ2および6を繰返してボトル20又はボトル21から必要とする各試薬を取り出すことができる。これらの例外的サイクルについてのプログラムはマイクロプロセッサーのメモリーに保存されている。
9.歯腔は充填物質の挿入、固化の前に乾燥させる。これを行うために、ポンプ31および32を始動させ、マニホールドブロック33の温度を上昇させ、流体回路に収容されている残りの流体の気化を促進させる。周囲環境からの空気はフィルター26を介して引き入れられ、加熱したマニホールドブロック33を通過し、接続部15'および16'に連結している外部回路を介して歯腔内に導入される。この空気の一部はポンプ32により再び循環され、ボトル25のストッパー中の孔を介して部分的に放出される。この段階は0から60分続行するようプログラム化することができる。
10.このステップは歯内の穴(容積は今や空になった歯髄腔および根管のものと等しい)を充填することに全面的に向けられる。ポンプ30を始動させ、ボトル23から、この操作のために選択された物質を取り出す。この操作は、その前のステップの終りにおいて、歯腔を閉塞、封止するため選択された物質が十分に流動的であり、可溶性のものである限り、更なる洗浄段階と同様にして行われる。もし、そうでない場合、つまり、密度が高く、不溶性の物質の場合は、外部パッケージが使用され、その1セットは、接続部15'に設けられ、封止物質の適当量を収容したものとなる。この場合、ポンプ31が始動され、ダクト54内の空気を圧縮させる。この圧力レベルは変換器24により読取られ、その物質の粘度および使用量に応じてポンプ31により調整される。この物質が不溶性のものの場合、如何なる時点で充填がなされるとしても、装置上の外部チューブを置換すれば十分である。
虫歯部分を有する小臼歯を長手方向に切り裂いた状態を示す斜視図。 図1のものにおいて、歯髄腔へのアクセスを確保するため、穴を形成した後の歯の状態を示す斜視図。 図2のものにおいて、失活および治療のため、本発明の装置で使用される流体のための出入口ヘッドを挿入した後の状態を示す斜視図。 失活および充填後の歯の状態を示す斜視図。 本発明の歯内治療のための装置において、流体回路がどのように機能するのかを示す模式図。
符号の説明
1 小臼歯
2 歯冠
3 象牙質
4 歯髄腔
5 根管
6 根管
7 根尖孔
8 神経束
9 動脈
10 静脈
11 虫歯区域
12 穴
13 封止物質
14 樹脂
15,16 ステンレス鋼チューブ
15'、16' 接続部
20,21,22,23,25 ボトル
24 圧力変換器
26 エアーフィルター
27,28,29,30,31,32 蠕動ポンプ
33 マニホールド
40,42,44,46 チューブ
41,43,45,47 チューブ
48,49 チューブ
50,55,56 チューブ

Claims (16)

  1. 治療すべき歯(1)の歯髄腔(4)および根管(5,6)内での薬剤溶液の循環を容易にするための液圧回路を有する歯内治療用装置であって、該液圧回路が;
    ‐第1の薬剤溶液を収容する大気圧に保たれた第1の収容手段(21)に接続された第1の容積式ポンプ(28)と;
    ‐前記液圧回路内に流体を循環させるための第2の容積式ポンプ(32)と;
    ‐前記液圧回路内に循環されている流体の温度をサーモスタット調整するための手段と;
    ‐治療すべき歯のタイプについての特定のメモリー保存プログラムに従って操作される前記容積式ポンプ(28,32)の活性化シーケンスおよび操作時間を制御するための手段と;
    を具備してなることを特徴とする装置。
  2. 前記液圧回路が、内部に流路が形成され、かつ、サーモスタット調整のための前記手段により電気的に加熱されるマニホールド手段(33)を含む請求項1記載の装置。
  3. 更に、前記制御手段に接続された前記液圧回路内の圧力を測定するための手段(24)を含む請求項1又は2記載の装置。
  4. 前記液圧回路内の気状流体を汲み取るための第3の容積式ポンプ(31)を更に含む請求項1ないし3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 第2の薬剤溶液を収容する大気圧に保たれた第2の収容手段(20)に接続された第4の容積式ポンプ(27)を更に含む請求項4記載の装置。
  6. 第3の薬剤溶液を収容する大気圧に保たれた第3の収容手段(22)に接続された第5の容積式ポンプ(29)を更に含む請求項5記載の装置。
  7. 第4の薬剤溶液を収容する大気圧に保たれた第4の収容手段(23)に接続された第6の容積式ポンプ(30)を更に含む請求項6記載の装置。
  8. 前記の大気圧に保たれた収容手段(20,21,22,23)が、前記制御手段に接続された各最小レベルセンサーを備えている請求項1ないし7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記第2の容積式ポンプ(32)が、前記制御手段に接続された最大レベルセンサーを備え、かつ、大気圧に保たれた第5の収容手段(25)に更に接続されている請求項1記載の装置。
  10. 前記容積式ポンプが蠕動式ポンプである請求項1ないし9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記の大気圧に保たれた収容手段(20,21,22,23,25)が、前記液圧回路と連通する孔を有すると共に、チューブを介して外気と連通する孔を有するストッパーを備えたボトルである請求項1ないし10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記の第1の薬剤溶液が試薬を含む請求項1記載の装置。
  13. 前記の第2の薬剤溶液のpHが中性である請求項5記載の装置。
  14. 前記の第3の薬剤溶液が滅菌剤である請求項6記載の装置。
  15. 前記の第4の薬剤溶液が充填、固化のための物質を含む請求項7記載の装置。
  16. 前記試薬が、歯科的失活のための、1対10重量部ないし1対20重量部との間の値で希釈されることを特徴とするたんぱく質分解酵素であるトリプシンの水溶液である請求項12に記載の装置。
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