JP4780072B2 - 環状のガスケットとこれを有するキャップ - Google Patents

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Description

本発明は、開口を開閉するキャップに装着されて開口シール面においてシールする環状のガスケットと当該ガスケットを有するキャップに関する。
従来、断面C字形のガスケットを保持したキャップを、タンク開口の内壁に設けられたネジに対して螺合させることで、タンク開口をガスケットにてシールする自動車用の燃料キャップが知られている(特許文献1)。
特開2005−153661号公報
この特許公報では、断面C字形状のガスケットの撓みによる圧縮変形が起きやすくすることでシール性の向上が図られている。ところで、断面C字形状のガスケットが撓むと、その撓み箇所ではガスケットを引っ張ろうとする力が作用する。その一方、ガスケットは、上下の合わせ型にて型成型されるため、合わせ型の型割りラインでは、僅かな窪みが残りやすく、この型割りライン箇所は往々にしてガスケットの撓み箇所と一致する。このため、撓みが大きい場合や、シールの対象となる流体の性状(例えば、ゴムの劣化を招きやすいアルコール燃料)によっては、型割りラインの窪み箇所を基点とした上記した引っ張り力によるひび割れを招く可能性があるため、金型精度の維持管理やゴム材料及び成形条件の維持管理に多大な費用を要していた。
本発明は、上記従来の技術の問題を解決するものであり、撓みによる圧縮変形を経てシールを図るガスケットの耐久性の向上を図ることを目的とする。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明では、以下の構成を採用した。
[適用1:ガスケット]
開口を開閉するキャップに装着されて開口のシール面においてシールする環状のガスケットであって、
前記キャップに当接する第1リップと前記開口の側のシール面に当接する第2リップとを連結部にて連結した断面C字形状をなすと共に、前記第1、第2のリップの先端で形成されるC字形状開口と逆側の前記連結部の壁面にガスケット内側に向けて隆起した環状隆起部を、ガスケット製造用の合わせ型の型割りラインの残留箇所であって、前記第1リップと前記第2リップとが近接するよう圧縮されることで前記連結部に掛かる引っ張り力による撓み箇所に有する
ことを要旨とする。
上記構成のガスケットがシールのために撓む際、その撓み箇所ではガスケットを引っ張ろうとする力が作用するものの、この撓みが起きる合わせ型の型割りラインでは、ガスケット内周面に内側に向けて隆起した環状隆起部が存在する。この環状隆起部は、型割りラインにおいてガスケット内周面自体に存在する窪みとは相違し、隆起形状であることから引っ張り力によるひび割れの基点とはなり難い。よって、ガスケットが撓みによる圧縮変形を起こしてシールを図るに当たっての耐久性を向上することができる。
上記したガスケットは、次のような態様とすることができる。例えば、前記環状隆起部を三角形状とできる。合わせ型における型割り部位にて型の面取りを行うという簡単な型改造で、このような三角形状の環状隆起部を容易に形成できる。
[適用2:キャップ]
開口と該開口のシール面とを有する開口側係合部に装着され、前記開口を開閉するキャップであって、
前記シール面においてシール機能を果たす環状のガスケットと、
前記開口の内部に入り込む開口挿入部と、
該開口挿入部の外周に凹形状に形成され、該凹形状の開口部を外側に向かせて前記ガスケットを保持する保持凹部とを備え、
前記ガスケットは、
前記保持凹部における天井側壁面に接触する天井側リップと前記シール面に接触するシール面側リップとを連結部にて連結した断面C字形状をなすと共に、前記天井側リップと前記シール面側リップの先端で形成されるC字形状開口と逆側の前記連結部の壁面にガスケット内側に向けて隆起した環状隆起部を、ガスケット製造用の合わせ型の型割りラインの残留箇所であって、前記天井側リップと前記シール面側リップとが近接するよう圧縮されることで前記連結部に掛かる引っ張り力による撓み箇所に有し、前記保持凹部の奥側壁面と前記連結部との間にギャップを確保して前記保持凹部に保持され、
前記開口側係合部に前記キャップが装着されると、前記天井側リップと前記シール面側リップとが近接するよう圧縮されて前記シール機能を発揮し、該圧縮された状態において、前記連結部と前記奥側壁面との間の前記ギャップを残存させ、
前記保持凹部は、
前記奥側壁面に前記ガスケットの前記環状隆起部との干渉を避ける退避凹所を備える
ことを要旨とする。
上記構成のキャップによる開口の開閉動作において、開口側係合部へのキャップの装着初期(例えば、締め付け装着初期)において、キャップの保持凹部に保持されたガスケットのシール面側リップは、開口のシール面に接触する。ガスケットは、保持凹部ではその天井側壁面に天井側リップが接触し、シール面側リップもシール面に接触していることから、さらに装着が進むと(締め付けが進むと)、両リップ部が接触するよう撓みつつ圧縮されて、シール面におけるシール機能を発揮する。このように圧縮された状態にあるガスケットは、保持凹部の奥側壁面と連結部との間のギャップを残存させていると共に、環状隆起部については退避凹所により奥側壁面と干渉させていないので、保持凹部の奥側壁面と連結部との間のギャップが無くなるように圧縮した場合と較べて次の利点がある。
ガスケットがシール機能を発揮する上の面圧は、シール面側リップがシール面に接触することで当該シール面の側から作用する力により得られる。今、保持凹部の奥側壁面と連結部との間のギャップが無くなるように圧縮しているとすると、ガスケットは、この保持凹部に対して、奥側壁面と連結部の接触領域にも、面圧を生じさせるので、シール面の側から作用する力は、天井側リップが接触している保持凹部の天井側壁面のみならず、奥側壁面の側にも分散される。このため、ガスケットは、天井側リップから連結部に掛けての広い範囲で面圧を及ぼすものの、上記した力の分散により小さな面圧を天井側リップから連結部に掛けて及ぼすに過ぎない。
しかしながら、上記構成を有するキャップでは、既述したように圧縮された状態にあるガスケットの連結部と保持凹部の奥側壁面との間にギャップを残存させると共に、環状隆起部と奥側壁面とを非干渉とする。よって、ガスケットは、その天井側リップとシール面側リップの両リップ部のみでしか天井側壁面とシール面に接触させないままこの両リップ部が接触するよう撓んで圧縮される。このため、ガスケットは、シール面の側から作用する力を天井側リップが接触している保持凹部の天井側壁面に集中させて、当該天井側壁面に大きな面圧を及ぼす。この結果、大きな面圧によるシールが達成できるため、シール性をより高めることができる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。図1は本発明の一実施の形態にかかる給油装置10が有する燃料キャップ20の要部を断面視にて示す断面図、図2は燃料キャップ20をフィラーネック14から外した状態を示す断面図である。
給油装置10は、燃料キャップ20と、その装着対象であるフィラーパイプ12とを備える。燃料キャップ20は、図示しない燃料タンクに燃料を補給するフィラーパイプ12の先端に当たるフィラーネック14に締め付け装着され、フィラーネック14の開口を開閉する。この燃料キャップ20は、ポリアセタール等の合成樹脂材料から形成されフィラーネック14の内部に入り込むケーシング21と、このケーシング21の上部に装着されナイロン等の合成樹脂材料から形成された蓋体40と、ケーシング21の下部外周に装着されてフィラーネック14との間をシールする(詳しくは、シール面14bにおいてシール機能を発揮する)後述の環状のガスケット50とを備えている。なお、ケーシング21内には、燃料タンクのタンク圧を調圧する調圧弁(図示省略)が収納されている。
燃料キャップ20は、ケーシング21の外周部にネジ21aを備え、このネジ21aはフィラーネック14の1条ネジ14aに螺着するように形成されている。また、ケーシング21の上部には、フランジ22が形成されている。
蓋体40は、指で挟んで回転操作するための操作部42を有する上壁44と、上壁44の外周から筒状に形成された側壁46とによりカップ状に形成されている。側壁46の内側に設けられた係合突起46aがフランジ22の係合部22aに係合することにより、蓋体40がケーシング21の上部に装着されている。
燃料キャップ20は、ケーシング21のフランジ22の基部外周に、凹形状のガスケット保持凹部30を備える。このガスケット保持凹部30は、その凹形状の開口部を外側に向かせて基部外周周り形成され、ガスケット50を保持する。そして、ガスケット保持凹部30は、図2に示すように、燃料キャップ20の非装着時においてガスケット50に接触してこれを支えて保持する保持凸部31を凹形状下端側に備え、当該凹部と向かい合う凹形状上端側の天井側壁面32から保持凸部31に掛けた部位を後述のガスケット50の輪郭に倣って湾曲した奥側壁面33とする。本実施例では、天井側壁面32と奥側壁面33とを段差を持たせて形成してその繋ぎ箇所を後述の図5に示すように傾斜面35とした。この他、ガスケット保持凹部30は、奥側壁面33に更に陥没した突起退避凹所34を備える。この突起退避凹所34の形成位置や機能については後述する。
ガスケット50は、上下の合わせ型を用いて型成型品であり、断面C字形状で環状に形成されている。図3は燃料キャップ20が有するガスケット50を断面と共に示す概略斜視図、図4はガスケット50の型成型の様子を説明する説明図である。
図3に示すように、ガスケット50は、やや厚肉とされた上端側リップ52と、撓みが起き易いように薄肉とされた下端側リップ54とを連結部55にて連結した断面C字形状をなす。そして、ガスケット50は、上端側リップ52の先端を傾斜面部53とし、上端側リップ52には、その上面から隆起した上端凸部56を備え、連結部55の内周側壁面には、内側に向けて三角形状で隆起した環状隆起部58を有する。この環状隆起部58は、上下の合わせ型を用いてガスケット50を型成型する際の型割りラインの残留箇所に形成されている。つまり、図4に示すように、ガスケット50の製造に際しては、上型UKと下型DKとを型合わせして形成されたキャビティKに図示しない注入ゲートからガスケット材料が注入されることから、この上型UKと下型DKの型合わせ面KSでは、合わせ型の型割ラインPLが残ることになる。本実施例では、この上型UKと下型DKにおけるキャビティKの形成型面にテーパ状の面取エッジUKe、DKeを形成したので、両エッジにて連結部55の内周側壁面の型割ラインPLに環状隆起部58が形成される。
ガスケット50の材料は、給油装置10に用いられていた既存のガスケット材料と変わるものではなく、例えば、耐燃料透過性に優れたフッ素ゴム、高飽和ニトリルゴムなどを用いることができ、ビニリデンフロライド・ヘキサフロロプロピレン共重合物(FKM)または水素添加ブタジエンアクリルニトリルゴム(HNBR)が耐燃料透過の上から好適である。なお、これら材料に限られるわけではなく、低温シール性等を考慮して材料採択を行うこともできる。
上記したガスケット50は、燃料キャップ20のケーシング21を挿入することで、ケーシング基部のガスケット保持凹部30に装着されて当該凹部に保持される。この際、ガスケット保持凹部30の保持凸部31は既述したようにガスケット50に接触してこれを支えるので、ガスケット50は脱落することなくガスケット保持凹部30に保持される。そして、ガスケット保持凹部30は、その奥側に奥側壁面33をガスケット50の連結部55の形状に倣って凹状としていることから、ガスケット50は、この奥側壁面33と連結部55との間にギャップGPを確保してガスケット保持凹部30に保持されることになる。つまり、ガスケット50は、その連結部55の内周壁面側でギャップGPを隔てて奥側壁面33と一切接触しない。こうしてガスケット保持がなされた状態では、ガスケット50の環状隆起部58は、奥側壁面33に陥没形成された突起退避凹所34とギャップGPを隔てて対向するので、ガスケット50の環状隆起部58は、この突起退避凹所34によりガスケット保持凹部30の奥側壁面33と干渉しない。なお、ガスケット50の製造過程では材料の注入ゲートにおいていわゆるゲート端部がガスケット50から残るが、このゲート端をバリとして除去すること、或いはゲート端箇所に対応する位置において奥側壁面33に窪みを設けることで、ゲート端箇所においても、連結部55を奥側壁面33と接触しないようにできる。
次に、燃料キャップ20の開閉動作について説明する。図5は燃料キャップ20の装着に伴うガスケット50によるシールの様子を説明する説明図である。図2の燃料キャップ20を外している状態から、蓋体40の操作部42を持って、フィラーネック14の開口へ挿入しつつ時計方向に回転すると、蓋体40、ケーシング21が一体に回転し、ケーシング21のネジ21aが1条ネジ14aに螺着される。このように、ケーシング21をフィラーネック14内に装着すると、その装着初期の状態において、ケーシング21のガスケット保持凹部30に保持されたガスケット50は、まず、下端側リップ54をフィラーネック14のシール面14bに接触させる(図5(A))。
この状態では、ガスケット50は、ガスケット保持凹部30において天井側壁面32に上端側リップ52の上端凸部56を接触させており、下端側リップ54もシール面14bに接触させていることから、燃料キャップ20の更なる締め付けがなされると、図5(B)〜(C)に示すように、上端側リップ52が上端側リップ52の傾斜面部53に近接して両リップが接触するよう撓みつつ圧縮される。このようにガスケット50が撓み変形を起こすことで、シール面14bにおいてガスケット50はシール機能を発揮する。この撓み変形の過程で、ガスケット50の連結部55は奥側壁面33の側に湾曲するが、本実施例では、この奥側壁面33を天井側壁面32と傾斜面35にて繋げた上で凹状にしたことから、ガスケット保持凹部30の奥側壁面33とガスケット50の連結部55との間には、ギャップGPが残存したままである。しかも、奥側壁面33に形成した突起退避凹所34により、ガスケット50の環状隆起部58にあっても奥側壁面33と干渉することはなく非接触である。
また、ガスケット50が上記したように撓み変形してシール機能を果たす際、ガスケット50は、上端側リップ52の上端から凸とした上端凸部56を天井側壁面32と奥側壁面33の繋ぎ箇所である傾斜面35に接触させる。このため、ガスケット50は、燃料キャップ20の締め付けが進んでも、傾斜面35への上端凸部56の接触が回り止めとなるので、不用意に奥側壁面33の側に進まないようになる。
以上説明したように、本実施例の給油装置10では、燃料キャップ20のケーシング21をフィラーネック14の1条ネジ14aに締め付け装着すれば、ガスケット保持凹部30に保持済みのガスケット50は、フィラーネック14のシール面14bに接触させた下端側リップ54が上端側リップ52に接触するよう撓み変形して圧縮され、シール面14bにおいてシールを図る。この際、ガスケット50は、連結部55が湾曲するように撓み変形・圧縮する。このようにガスケット50の連結部55が湾曲するよう撓み変形する際には、連結部55の撓み変形箇所では、連結部55の内周壁が延びるようガスケット50(詳しくは連結部55)を引っ張ろうとする力が作用する。本実施例のガスケット50は、型割ラインPLにおいて連結部55の内周壁側に環状隆起部58を有するので、次の利点がある。
一般に、型割ラインPLには、上下の型合わせ面である都合上、ガスケット壁面に僅かな窪みが残りがちであり、こうした僅かな窪みは、上記した力をガスケットが受ける際のひび割れの基点となり得る。しかしながら、本実施例のガスケット50は型割ラインPLに環状隆起部58を有するので、この環状隆起部58は、型割り型割ラインPLにおいてガスケット内周面自体に存在する窪みとは違って隆起形状であることから引っ張り力によるひび割れの基点とはなり難い。このため、型割ラインPLに環状隆起部58を有する本実施例のガスケット50によれば、連結部55の撓み変形・圧縮を起こしてシール面14bにおけるシールを図る場合の耐久性が高まり好ましい。この場合、環状隆起部58は三角形状であることから、その頂点は型割ラインPLとほぼ一致するので、環状隆起部58の頂上部(頂点)には窪みが残りにくい。このことからも、本実施例のガスケット50は、シール性や耐久性の向上に寄与する。
しかも、上型UKと下型DKのキャビティKのエッジに面取エッジUKe、DKeを形成するという簡便な型改造だけで、連結部55に環状隆起部58を容易に形成でき、ガスケット製造のコスト増加や工数増加を招くことがない。
また、本実施例の給油装置10では、ガスケット50を装着した燃料キャップ20をフィラーネック14に締め付け装着するその初期の状況において、ガスケット保持凹部30に保持済みのガスケット50は、その下端側リップ54をフィラーネック14のシール面14bに接触させる。つまり、この状態では、図5(B)〜(C)に示すように、ガスケット50は、ガスケット保持凹部30においてその天井側壁面32に上端側リップ52(詳しくは上端凸部56)が接触し、下端側リップ54もシール面14bに接触しており、連結部55の側では奥側壁面33との間にギャップGPを形成している。そして、燃料キャップ20の締め付けが更に進むと、ガスケット50は、上端側リップ52の傾斜面部53に上端側リップ52が接触するよう撓みつつ圧縮されて、シール面におけるシール機能を発揮する。この場合、本実施例では、奥側壁面33を天井側壁面32に繋げて形成するに当たり、奥側壁面33を連結部55の輪郭に倣いつつ陥没させている。このため、ガスケット50が上端側リップ52の傾斜面部53に下端側リップ54が接触するよう撓み変形して圧縮した後にあっても、燃料キャップ20は、このように圧縮されたガスケット50の連結部55と、ガスケット保持凹部30の奥側壁面33との間にギャップGPを残存させている。しかも、連結部55における環状隆起部58にあっても、当該隆起部に対応して形成した突起退避凹所34により奥側壁面33と干渉させずに非接触としている。
ガスケット50は、下端側リップ54がシール面14bに接触することで当該シール面の側から力を受け、その力に基づく面圧によりシール機能を発揮する。本実施例の燃料キャップ20では、既述したように上端側リップ52の傾斜面部53に上端側リップ52が接触するようガスケット50を撓み変形・圧縮させてシール機能を発揮するに当たり、圧縮されたガスケット50の連結部55とガスケット保持凹部30の奥側壁面33との間にギャップGPを残存させているので、このガスケット50は、シール面14bの側から下端側リップ54を経て受けるシールのための力を、上端側リップ52(詳しくは上端凸部56)が接触しているガスケット保持凹部30の天井側壁面32に集中させて、当該天井側壁面に大きな面圧を及ぼす。この結果、大きな面圧によるシールが達成できるため、本実施例の燃料キャップ20によれば、より高いシール性を発現させることができる。しかも、上記した撓み変形・圧縮を起こす際のガスケット50は、図5(B)〜(C)に示すように、ガスケット保持凹部30の保持凸部31からも離れた上でギャップGPを残存させていることから、ガスケット50の撓み変形・圧縮は容易に起きる。よって、小さな操作力、具体的には小さな力での燃料キャップ20の締め付け操作により、確実なシールを達成できる。
なお、ガスケット50が上記した撓み変形・圧縮を起こす際に連結部55を奥側壁面33に接触させているとすると、シール面14bの側から下端側リップ54を経て受けるシールのための力は、天井側壁面32と上端側リップ52の接触部位のみならず、奥側壁面33と奥側壁面33の接触領域に分散される。このため、ガスケットは、上端側リップ52から連結部55に掛けての広い範囲で面圧を及ぼすものの、上記した力の分散により小さな面圧を上端側リップ52から連結部55に掛けて及ぼすに過ぎない。しかしながら、ギャップGPを残存して撓み変形・圧縮を起こすようにした上記の本実施例の燃料キャップ20によれば、既述したように大きな面圧に基づいた高いシール性を発揮できる。
以上、本発明の実施の形態としての実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。図6は変形例のガスケット50Aを断面と共に示す概略斜視図である。図示するように、この変形例のガスケット50Aは、既述した三角形状の環状隆起部58に代わり、半円形状で隆起した環状隆起部58aを有する。この変形例のガスケット50Aをガスケット保持凹部30に保持した燃料キャップ20にあっても、既述した効果を奏することができる。
この場合、ガスケット50Aでは、環状隆起部58aの突出先端に型割ラインPLによる窪みが残ることがあり得る。しかしながら、この窪みは連結部55から隆起した環状隆起部58aにある都合上、型割ラインPLによる窪みが連結部55の表面に残っている場合に較べると、ガスケットの撓み変形時に連結部55を引っ張ろうとする力によるひび割れを招く可能性は格段に低くなり、実用上の支障はない。
また、上記実施例では、自動車の燃料タンクに使用される燃料キャップに適した構成について説明したが、これらに限らず、他のキャップ、例えば、ラジエータタンクのキャップに用いてもよい。
上記した実施例では、燃料キャップ20を回転操作してガスケット50に撓み変形・圧縮を起こす構成としたが、撓み変形・圧縮の方向、具体的にはフィラーネック14の軸方向に力を加えるのであれば、上下方向への操作力で燃料キャップ20を閉じる構成であってもよい。
本発明の一実施の形態にかかる給油装置10が有する燃料キャップ20の要部を断面視にて示す断面図である。 燃料キャップ20をフィラーネック14から外した状態を示す断面図である。 燃料キャップ20が有するガスケット50を断面と共に示す概略斜視図である。 ガスケット50の型成型の様子を説明する説明図である。 燃料キャップ20の装着に伴うガスケット50によるシールの様子を説明する説明図である。 変形例のガスケット50Aを断面と共に示す概略斜視図である。
符号の説明
10…給油装置
12…フィラーパイプ
14…フィラーネック
14a…1条ネジ
14b…シール面
20…燃料キャップ
21…ケーシング
21a…ネジ
22…フランジ
22a…係合部
30…ガスケット保持凹部
31…保持凸部
32…天井側壁面
33…奥側壁面
34…突起退避凹所
35…傾斜面
40…蓋体
42…操作部
44…上壁
46…側壁
46a…係合突起
50…ガスケット
50A…ガスケット
52…上端側リップ
53…傾斜面部
54…下端側リップ
55…連結部
56…上端凸部
58…環状隆起部
58a…環状隆起部
K…キャビティ
UK…上型
DK…下型
PL…型割ライン
GP…ギャップ
KS…型合わせ面
UKe、DKe…面取エッジ

Claims (3)

  1. 開口を開閉するキャップに装着されて開口のシール面においてシールする環状のガスケットであって、
    前記キャップに当接する第1リップと前記開口の側のシール面に当接する第2リップとを連結部にて連結した断面C字形状をなすと共に、前記第1、第2のリップの先端で形成されるC字形状開口と逆側の前記連結部の壁面にガスケット内側に向けて隆起した環状隆起部を、ガスケット製造用の合わせ型の型割りラインの残留箇所であって、前記第1リップと前記第2リップとが近接するよう圧縮されることで前記連結部に掛かる引っ張り力による撓み箇所に有する
    ガスケット。
  2. 前記環状隆起部は、三角形状とされている請求項1に記載のガスケット。
  3. 開口と該開口のシール面とを有する開口側係合部に装着され、前記開口を開閉するキャップであって、
    前記シール面においてシール機能を果たす環状のガスケットと、
    前記開口の内部に入り込む開口挿入部と、
    該開口挿入部の外周に凹形状に形成され、該凹形状の開口部を外側に向かせて前記ガスケットを保持する保持凹部とを備え、
    前記ガスケットは、
    前記保持凹部における天井側壁面に接触する天井側リップと前記シール面に接触するシール面側リップとを連結部にて連結した断面C字形状をなすと共に、前記天井側リップと前記シール面側リップの先端で形成されるC字形状開口と逆側の前記連結部の壁面にガスケット内側に向けて隆起した環状隆起部を、ガスケット製造用の合わせ型の型割りラインの残留箇所であって、前記天井側リップと前記シール面側リップとが近接するよう圧縮されることで前記連結部に掛かる引っ張り力による撓み箇所に有し、前記保持凹部の奥側壁面と前記連結部との間にギャップを確保して前記保持凹部に保持され、
    前記開口側係合部に前記キャップが装着されると、前記天井側リップと前記シール面側リップとが近接するよう圧縮されて前記シール機能を発揮し、該圧縮された状態において、前記連結部と前記奥側壁面との間の前記ギャップを残存させ、
    前記保持凹部は、
    前記奥側壁面に前記ガスケットの前記環状隆起部との干渉を避ける退避凹所を備える
    キャップ。
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