JP4777698B2 - 針用糸通し器 - Google Patents

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Description

本発明は、針の針穴に簡単に糸を通すことができる針用糸通し器に関する。
従来より、針用糸通し器には、針を挿入するための有底の針挿入孔と、この針挿入孔に交差する貫通孔である糸通し孔とを設けておき、本体内に糸通し孔に糸を掛け入れる薄板状の糸係止部材を動作体として設け、この糸係止部材を本体内部を摺動する動作部に取付け、動作部を動作させたときに糸係止部材が糸通し孔に挿脱して糸通しするようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この糸通し器は、操作時には、先ず針挿入孔に針を挿入しておき、続いて本体に設けた操作部に力を加えると操作部と連動した糸係止部材の先端部が針穴に挿入し、先端部に糸を係止して針穴に糸を通すようにしている。特に、この糸通し器では、縫い針の穴と、針挿入孔の向きを一致させるために、針用保持部の一側方である第1の動作体以外の他方側にも、貫通孔に向かう方向に往復動可能な第2の動作体を設け、この動作体によって針の穴の向きを矯正するようにしている。
また、特許文献1の糸通し器以外の針穴の向きの矯正手段としては、例えば、針挿入孔の形状が針を挿入する方向に従って細くなるように形成し、針挿入孔に針を挿入したときに、細形状である針の頭部側を針挿入孔の向きに一致させた状態で挿入させるようにし、これにより糸通し孔と針穴を連通させた状態とすることで糸通しできるようにしたものがある。
また、上記以外の糸通し器としては、例えば、針の穴に糸を押し込むことが可能に針用支持部に向けて前進および後退動作するプッシャを備え、このプッシャが針に当接したときに、針の長手方向に変位可能に設けた糸通し器がある(例えば、特許文献2参照。)。
特許第3393372号公報 特開2004−65718号公報
しかしながら、針には絹用、木綿用などの種類が異なったり、太径針や細径針があり、これらの針は、極端に針穴の位置が異なったり針径の太さが異なったりすることがあるため、糸通し器にセットしたときに、針穴の位置がずれた状態で挿着されることがあった。
針穴の位置がずれると、この針穴位置と糸係止部材の摺動位置が合わなくなり、針穴に糸通しできなくなることがあった。
例えば、特許文献1の糸通し器は、針径が異なる場合などに生じる針穴の上下の位置ずれや、針穴形状が異なる場合などに対応しておらず、針穴がずれた状態で第2の動作体を動作させると、動作体の先端部が針穴に挿入されないことがあった。更に、この状態で第1の動作体を動作させたとしても、第1動作体の先端側を針穴に挿入することができず、動作体が針挿入穴と針との間に挟まったりして破損するおそれがあった。
また、針挿入孔の形状を針を挿入する方向に従って細くした糸通し器の場合にも、挿入した針の太さによって針穴の上下方向にずれが生じたり、或は、例えば、小さい針穴の針を挿入したときに針穴と糸通し孔との挿通位置が合わないなどの問題が生じていた。
このように、これらの糸通し器は、針の径や種類が異なる場合には糸通しすることができず、これらに対応させるためには、例えば、細径針用と太径針用からなる2種類の糸通し機構を設ける必要があった。この場合、糸通し器全体が大型化したり、内部構造が複雑になるという問題があり、また、この糸通し器を用いて糸通しする際には、あらかじめ針の種類や径などの違いを確認してから該当する針挿入穴に挿入する必要があり、誤った針挿入穴に針をセットした場合、糸通しができなくなるばかりか、糸通し器本体が壊れるおそれもあった。
特許文献2の糸通し器は、最も大きい部類の針を挿入可能な内径の針挿入孔を設け、この針挿入孔の底部に針の頭部を支持するための支持面を設け、この支持面に頭部を装着した後に可動部材によって針を押し付けることで、異なる径の針であっても位置決め固定をできるものとしている。しかし、最も大きい部類の針を確実に装着するためには、針の頭部を支持する支持面の幅も針の頭部の大きさに合わせて大きくする必要があり、この大きい支持面に対して極細の種類の針を挿入すると、支持面と針との隙間が大きくなって針が支持面に対して回転して正しい針穴の向きで挿着できなくなるおそれがあった。
従って、特許文献2の糸通し器は、プッシャの先端側を針の長手方向に変位させることで異なる高さの針穴に挿入し、径の異なる針の糸通しに対応できるとはしているものの、実際には、正しい針穴の向きで挿着できないことがあった。このように、針挿入針に挿着できる径のサイズは、内部の構造上限られたものとなり、糸通しできる針の種類は狭い範囲に限られていた。このため、結果的に、細径針から太径針までの糸通しをカバーするためには、上記と同様に大径用と細径用の糸通し機構を別々に設けるか、或は、別の糸通し器を用意する必要が生じていた。
本発明は、従来の実情に鑑みて鋭意検討の結果、開発に至ったものであり、その目的とするところは、1つの糸通し機構によって細径から太径までの広範囲の太さの針に対して確実に糸通しすることのできる糸通し器であり、あらゆる種類の針に対して容易にかつスムーズに糸通しできる針用糸通し器を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、器体に針への糸通し操作するための操作部材と、この操作部材と連動する糸係止部を備えた針用糸通し器において、前記器体に設けた筒形状の針挿入穴の下方部位に扁平状の頭部を有する太径針を挿入する太径針用装着溝を横断面からみて扁平形状に形成し、前記太径針用装着溝の下部に扁平状の頭部を有する細径針を挿入する細径針用装着溝を横断面からみて扁平形状に形成し、前記針挿入穴と前記太径針用装着溝の上部との間にすり鉢状のガイド部を設け、前記太径針用装着溝の下部と前記細径針用装着溝の上部との間にすり鉢状のガイド部をそれぞれ設けて挿入した針の向きを正常位置に修正すると共に、前記糸係止部の先端には、針穴と交差する方向に作動して糸を針穴に糸通しする糸係止片を設け、この糸係止片で前記太径針用装着溝又は細径針用装着溝に位置する針の針穴の一部を係止して当該針を持ち上げて正常位置に制御するようにした針用糸通し器である。
請求項2に係る発明は、器体の下面側にマグネットを装着した針用糸通し器である。
請求項1に係る発明によると、糸通ししようとする針ごとに針穴の位置を適切な位置に案内した状態で糸通しすることができ、1つの糸通し機構によって様々な種類の針、細径・太径の針、長い針や短い針、頭部の長さが異なる針や針穴が小さい針のような幅広い種類の針にも対応して容易にかつスムーズに確実に糸通しすることができる針用糸通し器である。これにより、針の種類や径などに応じて別の糸通し器を用意する必要もない。
また、内部機構が複雑化することがないためコストを抑えることもでき、小型化も可能な針用糸通し器である。
しかも、挿着した針の針穴位置がずれた場合でも確実に糸通しすることができ、多種類の針に対応してスムーズに糸通しできる針用糸通し器である。
請求項2に係る発明によると、器体の下面側に装着したマグネットにより、落下した針を磁着して拾ったり、また、未使用時に針を磁着することができ、作業性が向上する
以下に、本発明における針用糸通し器の一実施形態を図面に従って説明する。
図1、図2において、本発明の針用糸通し器を分解した状態を示しており、図中1a(又は1b)は、糸通し器の器体1を構成する一対のハウジングのうちの1つである。
分割ハウジング1a、1bは、合成樹脂、例えばポリアセタール等の熱可塑性樹脂等で形成し、載置面側に向けてテーパ状に形成し、この載置面側を針挿入側よりも大きくすることで作業机等の載置面上に置いた際に安定するようにしている。
器体1の両側には、異なる大きさの針穴O(針穴O、針穴O、針穴O)を有する針A(太径針A、細径針A、中間径針A)を挿入するための筒状の針挿入筒3,3を垂直方向に立設している。これらの針挿入筒3,3には、径の異なる丸穴状の針挿入穴4,5、例えば、絹針用の細径からなる針挿入穴4と木綿針用の太い径の針挿入穴5を開口部4a,5aを外部と連通した状態でそれぞれ設けている。この針挿入穴4、5の開口部4a、5aは、針Aを挿入し易いようにテーパ状に形成している。針挿入穴4、5の底部には、針Aの頭部H(頭部H、H、H)側が挿着される太径針用装着溝7と細径針用装着溝9が形成されている。なお、本実施形態において、針の太さを太径針A、細径針A、中間径針Aとしているが、これは便宜上針の太さを相対的に表わしただけであり、絶対的な太さを表わしたものではない。
図5に示すように、太径針Aを針挿入穴に挿入すると、この太径針Aの扁平状の頭部Hは、図6に示す扁平状の太径針用装着溝7に収まり、細径針用装着溝9まで下りることはない。
一方、細径針Aを針挿入穴に挿入すると、この細径針Aの扁平状の頭部H細径針用装着溝9よりも小さいため、細径針A太径針用装着溝7から細径針用装着溝9まで下がり、この細径針用装着溝9に収まる。
このように、太径針用装着溝7は本実施形態においては太径針A挿着用の溝であり、太径針Aの針穴Oの向きを調整可能に設けている。また、この太径針用装着溝7の下部に設けた細径針用装着溝9は細径針A挿着用の溝であり、細径針Aの針穴Oの向きを制御可能に設けている。太径針用装着溝7は、最も太い部類の針を挿入可能な大きさに形成し、一方、細径針用装着溝9は、最も細い部類の針を挿入可能な細さに形成するのが望ましい。
図3、4において、挿入穴4、5と太径針用装着溝7、太径針用装着溝7と細径針用装着溝9との間にはすり鉢状のガイド16、ガイド部17をそれぞれ設けており、このガイド16、ガイド部17により太径針A、細径針Aの向きを修正しながらそれぞれを太径針用装着溝7又は細径針用装着溝9まで案内するようにしている。
太径針用装着溝7には、挿入した針Aの針穴Oと連通可能な糸通し穴6を針挿入穴4,5と交差するように形成し、この糸通し穴6は、糸係止片14と略同形状に緩やかな円弧状に形成している。針Aの頭部が太径針用装着溝7、細径針用装着溝9の何れに挿着された場合であっても、針の針穴Oは糸通し穴6と連通可能に設けている。
針挿入筒3の内側面には、分割面に沿って針挿入穴5(4)の開口部から底部近傍の糸通し穴6付近まで、針挿入穴5(4)に連通する図示しないスリットを設けている。
本体1には操作部材10を装着しており、この操作部材10は、分割ハウジング1a、1b内に突設した図示しない一対のガイド片の間に挟まれるようにして装着され、この操作部材10を下方向に押圧したときに、ガイド片に沿うように垂直方向にスライド可能に設けている。
操作部材10は合成樹脂等で成形され、その内側には弾性を有する合成樹脂等で成形したストッパ片31を装着している。このストッパ片31は、図14、図15に示すように、長尺状の板バネ部31aと、この板バネ部31aの先端側にカム部材30の係止面30cの上端面側から係止可能に一部を切り欠いて形成したストッパ部31bを設けている。 操作部材10を押圧すると、ストッパ部31bが係止面30cに係止した状態を保つため、操作部材10と後述のカム部材30は一体となって下方に移動する。
突部1dは、ハウジング1a、1bの内側方向に突設して設けており、操作部材10を押圧したときにストッパ片31に設けたテーパ部31cがこの突部1dに接触可能になるようにしている。操作部材10を限界位置まで押圧し、テーパ部31cが突部1dに接触すると、カム部材30と操作部材10との係止が外れ、カム部材30のみがコイルスプリング12によって上方に弾発付勢する。
図1、2のように、分割ハウジング1a、1bの両側付近には内面側に突設するように軸1cを設け、この軸1cに対して合成樹脂で成形した作動部材11、11を回動自在に軸支し、作動部材11、11の自由端側に、糸Bを針穴Oに糸通しするための糸係止片14を備えている。
糸係止片14は、針穴Oの横幅よりも薄い金属板によって鎌状に形成し、その先端部位を針穴Oの縦幅よりも細くなるようにして、この糸係止片14の回動軌跡に合わせた略円弧状に形成している。糸係止片14は、例えば、ステンレス鋼板を材料として形成すればよいが、これ以外の材料であってもよく、例えば、形状記憶合金によって形成するようにすれば、強い力が加わって変形した場合でも自然に元の形状に戻り、内部機構の故障などを防ぐことができる。
糸係止片14の先端面15側は、図13に示すように略U字形を呈し、この先端側は、下片15aが上片15aより突出するように形成し、糸Bをこの先端面15に係止したときには、この糸Bが上片15aと下片15bとの間の溝状部位に埋まるように配置して、糸係止片14先端が角度θを有する略斜め形状を呈するようにしている。
図1、2において、カム部材30は、例えば、強度を持たせた合成樹脂で成形し、横長に設けた押圧部30aと、この押圧部30aから垂直に突設した係止部30bから成っている。
リンク部材33は、突設して形成した突状軸部33aを押圧部30aに形成した図示しない挿通穴に挿通させながら分割ハウジング1a、1bに設けた図示しない挿入穴に挿入して回動自在に軸支し、下部に設けた係止突部33bを押圧部30aの底面側に係止している。この状態で突状軸部33aの外周側にトーションスプリング34を装着することにより、リンク部材33の係止突部33bをカム部材30の押圧部30aに対して弾発させた状態で係止し、カム部材30とリンク部材33を一体に動作可能に設けている。カム部材30やリンク部材33は、例えば、ポリアセタール樹脂により形成している。
リンク部材33と作動部材11とを組合わせる際には、作動部材11に設けた突起11aをリンク部材33に設けた長穴33cに挿入させながら取付け、カム部材30を上下動させたときに、このカム部材30と共にリンク部材33が動作し、このリンク部材33に対して長穴33c内を突起11aが滑るように各作動部材11、11が軸1cを中心に回動可能になるように構成している。
カム部材30の下端には、このカム部材30が上方向に弾発付勢するようにハウジング1a、1bとの間にコイルスプリング12を設けており、通常時においては、カム部材30は上昇付勢しているので、これに伴って作動部材11,11を内側に回動した状態を維持している。
32はコイルバネであり、このコイルバネ32の一方側は、操作部材10の下部に設けた突状の突片10aに掛設し、また、他方側はハウジング1a又は1bに形成した凸部1eに掛設して操作部材10を上昇付勢するようにしている。
カム部材30と操作部材10は、それぞれコイルスプリング12、コイルバネ32によって独立した状態で上方に弾発付勢しているが、通常時は、カム部材30の係止面30cにおいてストッパ片31のストッパ部31bに係止しているため、操作部材10とカム部材30とは一体の状態で上方に押し上げられている。
図3に示すように、本体1の両側には載置部8を形成しており、この載置部8は、針挿入筒3の糸通し穴6の入口近傍かつ糸係止片14が移動する軌跡上に断面鋭角状に形成し、糸Bを載置しやすくしている。また、載置部8は、本体1の表面と針挿入筒3の外周面との間に設けている。載置部8付近を具体的に説明すると、糸Bをセットするための通路8aに傾斜部8eを有する突状部8bを形成し、この突状部8bをやや突出させることで挟持挿入部8dを形成し、糸Bの挿入部分を狭くして載置部8の針挿入筒3側に形成した係止溝8cまで確実にこの糸Bを案内するようにしている。このように、糸Bは、傾斜部8eから挟持挿入部8dを通過したのちに係止溝8cに確実に保持される。
図7、8において、本発明における糸通し器の案内部22を糸通し穴に沿って突設して形成してもよく、この案内部22において糸係止片14の挿入側に略円弧状の円弧部22aを設けている。糸係止片14の摺動時には、この糸係止片14の一側面側が案内部22付近を移動し、このとき、糸係止片14の上面14aが案内部22の上面22bよりも若干高くなるように形成している。
また、図1、図2のように、刃21を必要に応じてハウジング1a、1bの上部に設けるようにし、この刃21の切断面側に略L字状の溝状部位を形成すれば、この溝状部位内に糸Bを案内して刃21により糸を安全に切ることができる。
23は器体1の下面側に装着したマグネットであり、このマグネット23により、落下した針を磁着して拾ったり未使用時に針を磁着することができ、作業性が向上する。
本実施形態における針用糸通し器は、器体1には、上述のように針Aへの糸通し操作するための操作部材10と、この操作部材10と連動して針穴と交差する方向に作動して糸Bを針穴Oに糸通しする糸係止部を備えており、針Aを挿入する部位に針穴Oの向きを調整する太径針用装着溝7を設け、この太径針用装着溝7の下部に細径針A用の細径針用装着溝9を設けている。更に、図5のように、細径針用装着溝9の下部に細径針Aより細い針用の形態案内部13を設けるようにしてもよい。
また、針Aを挿入する部位として、縦穴を有する針と丸穴を有する針を挿入可能な針挿入部である針挿入穴4、5を個別に配置している。
次に、上述の針用糸通し器の実施形態における動作を説明する。
図9に示すように、糸Bを太径針Aに糸通しする場合には、針挿入穴4、5に太径針Aの針穴Oを下にして挿入すると、この太径針Aは、ガイド16によって太径針用装着溝7まで案内される。このとき、針穴Oが糸通し穴6に対して直交する方向を向いている場合であっても、太径針Aの扁平状の頭部H部分がガイド16に案内されて回転し、扁平状に形成した太径針用装着溝7に対して修正された状態で適切な向きに進入するため、針穴Oの向きを気にする必要なく針を挿入できる。
頭部Hの扁平部分の幅は、細径針用の細径針用装着溝9の幅よりも大きいため、太径針A細径針用装着溝9まで進入することがなく、この太径針Aの頭部Hは、太径針用装着溝7に確実に挿着された状態で維持され、このとき、針穴Oは糸通し穴6と連通した状態となる。
一方、図10ないし図12に示すように、糸Bを細径針Aに糸通しする場合には、針挿入穴4、5に針穴Oを下にして細径針Aを挿入すると、この細径針Aは、太径針Aの場合と同様に針穴Oの向きが適切な状態に修正されながらガイド16によって太径針用装着溝7まで案内される。
次いで、細径針Aの頭部H細径針用装着溝9よりも小さい場合には、この頭部H太径針用装着溝7まで進入してからガイド部17によって案内されて扁平状の細径針用装着溝9まで進入し、この細径針用装着溝9に挿着された状態となる。このとき、針穴Oの向きが適切な状態に修正され、細径針Aの針穴は、図10のように糸通し穴6と連通した状態となる。
また、針の径が太径針Aと細径針Aの間の中間径針Aの場合には、図5に示すように、この中間径針Aはガイド部17によって案内されて細径針用装着溝9の入口側まで進入し、頭部H外周側が細径針用装着溝9の入口側と接触することで、細径針用装着溝9の底部側まで進入することなく途中で停止する。このように、中間径針Aの場合には、頭部H細径針用装着溝9の途中位置に嵌まり込み、針穴Oの高さが調整された状態で維持される。
以上のように、針A、A、Aの太い針から細い針までの何れの太さの針であっても、針穴O、O、Oを糸通し穴6とそれぞれ連通させることができ、図5に示すように、糸係止片14が摺動するときの標準点(糸係止片14が摺動したとき糸Bを係止する位置)Pが各針穴O、O、O内に位置するため、後述のように糸係止片14によって確実に糸通しできる。また、本例においては、細径針A、太径針A、中間径針Aを挿着する場合について説明したが、細径針Aから太径針Aまでの間のあらゆる径に対応できることは勿論であり、例えば、細径針用装着溝9の下部に細径針Aより細い針用の形態案内部13を設けるようにした場合、極細径の針を挿入した場合でも、確実にこの針を案内することができる。
針穴Oへの糸通し時には、図2に示すように、針Aを針挿入穴4,5に挿入した状態で糸Bを載置部8に挟持状態で載置し、操作部材10をカム部材30の下部に設けたコイルスプリング12の弾発力に抗して押し下げると、カム部材30と連動している作動部材11,11が軸1cを中心に外側方向に回転し、糸係止片14の先端面15で載置部8上にセットされた糸Bを係止しながら糸通し穴6内に引込むようにして糸通しが行われる。
このとき、例えば、図9に示した太径針Aに糸通しする際には、図5のように針穴Oが標準点Pに対して上下に広い状態となり、糸係止片14の先端面15は針穴Aに対して殆ど接触することなくスムーズに移動しながら糸通しすることができる。
一方、図10に示した細径針Aに対して糸通しする際には、図5のように針穴Oが標準点Pに対して上下に狭くなり、操作部材10を押圧した当初は針穴Oに対して糸係止片14の下片15b側のみが挿入し、上片15aは図11のように細径針Aの側面側に接触した状態となる。しかし、この状態から操作部材10を押圧すると、糸Bを係止した状態の糸係止片14の先端面15側は角度θの略斜め形状となっているため、糸Bが針Aとの接触部位において緩衝しながら、図12のように針Aを上方に持ち上げて糸係止片14を針穴Oに通すことができる。
このように、係止片14で太径針用装着溝7と細径針用装着溝9に位置する針Aの針穴Oの一部を係止して当該針を持ち上げて正常位置に制御することができ、針穴O(或は、針穴O)のように糸係止片14の摺動位置に対して位置がずれる場合であっても、確実に糸通しすることができる。更に、細径針用装着溝9の下部に形態案内部13を設けた場合でも同様に針の針穴の一部を係止してこの針を持ち上げて正常位置に制御することができるのは勿論である。また、針穴から頭部までの長さが異なる針や、針穴が変形したり、極めて小さい場合であっても確実に糸通しすることができる。なお、針Aが糸係止片14によって上方に持ち上げられたときには、針Aが載置していた部分は空間となる。
上記においては、糸係止片14が細径針Aの端部に接触するまでの動作と、これ以降の糸通し時の動作に分けて説明したが、上片15aが円弧面であることによって、糸係止片14が細径針Aを持ち上げる動作は極めて滑らかに行われるため、実際の糸通し作業時には違和感を感じることなく太径針Aの場合と同様にスムーズに糸通しすることができる。
また、図7、8のように、糸通し穴6に沿って案内部22を形成しているので、針Aが細く、針穴Oが狭い場合でも糸通しすることができる。図7に示すように針Aを針挿入穴4(又は5)に挿入し、操作部材10を操作して糸係止片14を摺動させると、糸Bは、糸係止片14の先端面15に係止した状態で摺動し、この状態で案内部22に差し掛かると、2つ折り状の糸Bの一方側が円弧部22aによって案内部22の上面側に押し上げられる。
更に、糸係止片14が摺動すると、図8のように、この押し上げられた糸Bの一方側は、糸係止片14の一側面に密接しながら摺動し、また、糸Bの他方側は、糸係止片14の上面側に分かれた状態で針穴Oに入るので、針穴Oの幅が狭い場合でも容易に糸Bを針穴Oに挿入させることができ、糸がほつれたりするのを防ぐこともできる。
操作部材10を押し下げたときに糸係止片14が針Aに当接する場合、例えば、針挿入穴4、5内に糸のほつれ等のゴミなどが入って針Aが適切な方向に向かない場合などには、針Aを下方まで挿入できなくなり、針Aが糸係止片14の摺動を邪魔することがある。
このような状態でさらに押圧力を加えようとした場合には、操作部材10からカム部材30に押圧力が加わり、このカム部材30からリンク部材33に押圧力が伝達する際に、この押圧力はトーションスプリング34によって緩和されるため、糸係止片14側に更に強い力が加わることがない。また、ストッパ片31のストッパ部31bとカム部材30の係止面30cとの接触面に押圧力が加わっているため、カム部材30が押圧可能な最下位付近まで到達すると、ストッパ片31に設けた斜面部31cが本体の突部1dに接触し、斜面部31cが突部1dに沿って摺動して板バネ部31aが弾発力に抗して反り、係止面30cとストッパ部31bとの係止が外れる。
従って、カム部材30とストッパ片31との係止が外れ、操作部材10のみが下方に移動してカム部材30が下方に移動し続けることがなく、コイルスプリング12によってカム部材30が上昇付勢するので、針や糸係止片14等に余計な力が加わることがなく、針Aが折れたり、糸係止片14が曲がったりして本体が故障するおそれがない。
この場合、両方の針挿入筒3、3に針を挿入した状態で、どちらか一方側の糸通しが困難な状態であっても、上記の作用は同様に働き、押圧力が緩和されて糸係止片14と針に押圧力が加わり続けることがない。
本発明の針用糸通し器の一実施形態の内部状態を示す分解正面図である。 図1の針用糸通し器の動作状態を示した分解正面図である。 図1の要部拡大正面図である。 本発明の針用糸通し器における太径針用装着溝付近を示した原理図である。 針の挿着状態を示した状態説明図である。 針挿入穴を示した一部拡大平面図である。 案内部付近を示す要部拡大斜視図である。 図7の一部拡大断面図である。 太径針用装着溝に太径針を挿着した場合の作用説明図である。 細径針用装着溝に細径針を挿着した場合の作用説明図である。 図10の糸係止片が動作した状態を示す説明図である。 図11の糸係止片が更に動作した状態を示す説明図である。 糸係止片の一部拡大図である。 図1の一部拡大図である。 図2の一部拡大図である。
1 器体
4、5 針挿入穴
太径針用装着溝
細径針用装着溝
10 操作部材
14 糸係止片
A 針
B 糸
O 針穴

Claims (2)

  1. 器体に針への糸通し操作するための操作部材と、この操作部材と連動する糸係止部を備えた針用糸通し器において、前記器体に設けた筒形状の針挿入穴の下方部位に扁平状の頭部を有する太径針を挿入する太径針用装着溝を横断面からみて扁平形状に形成し、前記太径針用装着溝の下部に扁平状の頭部を有する細径針を挿入する細径針用装着溝を横断面からみて扁平形状に形成し、前記針挿入穴と前記太径針用装着溝の上部との間にすり鉢状のガイド部を設け、前記太径針用装着溝の下部と前記細径針用装着溝の上部との間にすり鉢状のガイド部をそれぞれ設けて挿入した針の向きを正常位置に修正すると共に、前記糸係止部の先端には、針穴と交差する方向に作動して糸を針穴に糸通しする糸係止片を設け、この糸係止片で前記太径針用装着溝又は細径針用装着溝に位置する針の針穴の一部を係止して当該針を持ち上げて正常位置に制御するようにしたことを特徴とする針用糸通し器。
  2. 前記器体の下面側にマグネットを装着した請求項1記載の針用糸通し器。
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