JP4776394B2 - モータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の独立した相巻線を有するモータに適用されるモータの制御装置に関する。
近年のモータ制御装置は、MOSFETやIGBTなどの高速スイッチング素子を用いて高周波でPWM制御を行う構成を有したものが多い。このようなモータ制御装置では、スイッチング素子のスイッチング時の急激な電圧変化により、モータ巻線の浮遊容量を通して「高周波漏れ電流」が接地線に流れるという現象が発生する。
上記高周波漏れ電流は、電磁波障害の発生源になる。そして、上記高周波漏れ電流に対しては、安全性の観点から、各種安全規格によってその限度値が定められている。
図14は、上記浮遊容量を考慮したモータ巻線のモデルを示す等価回路(分布定数回路として表されている)である。この図14に示すように、モータに発生した高周波の電流は、巻線インダクタンスを通らないで、巻線間に介在する巻線間浮遊容量C1および巻線とモータフレーム(ケース)との間に介在するフレーム間浮遊容量C2を介して接地線に流れることになる。したがって、高周波的に考えると、入力端子に容量が集中していると考えても良い。
図15にA相巻線1AおよびB相巻線1Bを備える2相モータの高周波等価回路を示す。高周波の漏れ電流は、同図に示す浮遊容量C3を介して接地線に流れる。この高周波の漏れ電流を抑制するためには、モータフレームの電圧変動を抑える必要がある。
上記モータフレームの電圧変動は、結論として、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの各端子の電圧の平均値の変動を抑えることで抑制することができる。そこで、実質的に図16に例示したような構成を有するモータ制御装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
このモータ制御装置は、A相巻線1Aを駆動するインバータ式駆動部3Aと、B相巻線1Bを駆動するインバータ式駆動部3Bと、駆動部3Aのスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ制御するPWM制御部50Aと、駆動部3Bのスイッチング素子Q5〜Q8をオンオフ制御するPWM制御部50Bと、A相巻線1Aの電流を検出する電流検出器7Aと、B相巻線1Bの電流を検出する電流検出器7Bとを備えている。
制御部50Aにおいて、増幅器51は、A相電流指令と電流検出器7Aによって検出されるA相巻線1Aの電流とを比較し、それらの偏差を増幅して出力する。比較器52は、増幅器51の出力と基準三角波とを比較することによって駆動部3Aのスイッチング素子Q1,Q4をオンオフ制御する信号を形成し、また、比較器52の出力に接続されたインバータ53は、駆動部3Aのスイッチング素子Q2,Q3をオンオフ制御する信号を形成する。制御部50Bは、上記要素51〜53に対応する要素51'〜53'を備えている。
ある時点での上記増幅器51の出力および増幅器51'の出力は、例えば、図17(a)における上側のラインおよび下側のラインようにそれぞれ表される。この場合、図16におけるA相巻線1Aの左端の電圧VAおよび右端の電圧VA'は、図17(b)に示す形態でそれぞれ変化し、また、図16におけるB相巻線1Bの左端の電圧VBおよび右端の電圧VB'は、図17(c)に示す形態でそれぞれ変化する。
図17のスイッチングシーケンスによれば、同図(d)に示すように、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの各端子電圧の平均値が常に電源電圧Vの半分となる。つまり、上記端子電圧の平均値の変動が抑制される。
図18の(a)および(b)は、それぞれA相巻線1Aを左から右方向に電流が流れている状態を示している。同図(a)では、スイッチング素子Q1,Q4を介して電流が流れ、また、同図(b)では、スイッチング素子Q2,Q3に並列接続された各還流ダイオードを介して電流(還流電流)が流れている。図19に、上記各電流の波形を示す。この図19に示すT1,T2は、それぞれ図18(a),(b)におけるA相巻線1Aの通電周期である。
ところで、上記スイッチングシーケンスによれば、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの各端子電圧の平均値は抑制されるものの、図17(b),(c)に示すように、両巻線1Aおよび1Bに常に電源電圧Vが印加されることになる。このため、巻線1A,1Bに対する印加電圧の極性が変化する度に、該巻線1A,1Bを流れる電流がdi/dt=V/L(Lは巻線1A,1Bのインダクタンス)で表される変化率で大きく変動することになる(図19参照)。このように、巻線電流が大きく変動すると、巻線1A,1Bの抵抗による銅損ならびに鉄板で発生する鉄損が大きくなる。
上記巻線電流の変動を抑制するために、スイッチングシーケンス中に巻線1A(巻線1B)の両端を同電位に接続して、巻線電流を環流させるというモードを設けることが考えられる。
図20は、巻線電流を環流させるというモードを実現するように構成した2相モータ用制御装置を示している。この図20において、制御部500Aは、比較器54およびインバータ55を付加した点で図12に示す制御部50Aと相違し、同様に、制御部500Bは、比較器54'およびインバータ55'を付加した点で同図に示す制御部50Bと相違する。
制御部500Aにおける一方の比較器52は、増幅器51の出力と第1基準三角波とを比較することによってスイッチング素子Q1をオンオフ制御する信号を形成し、また、この比較器52の出力に接続されたインバータ53は、スイッチング素子Q2をオンオフ制御する信号を形成する。
制御部500Aにおける他方の比較器54は、前記増幅器51の出力と上記第1基準三角波とは180°位相のずれた第2基準三角波とを比較することによってスイッチング素子Q4をオンオフ制御する信号を形成し、また、この比較器54の出力に接続されたインバータ55は、スイッチング素子Q3をオンオフ制御する信号を形成する。
一方、制御部500Bにおける比較器52',54'およびインバータ53',55'は、制御部500Aにおける比較器52,54およびインバータ53に準じた動作を実行して、スイッチング素子Q5〜Q8をオンオフ制御する信号を形成する。
上記第1、第2基準三角波に対する増幅器51の出力および増幅器51'の出力は、ある時点において、図21(a)における上方のラインおよび下方のラインようにそれぞれ表される。この場合、図20におけるA相巻線1Aの左端の電圧VAおよび右端の電圧VA'は、図21(b)に示す形態でそれぞれ変化し、また、図20におけるB相巻線1Bの左端の電圧VBおよび右端の電圧VB'は、図11(c)に示す形態でそれぞれ変化する。
図21に示すスイッチングシーケンスによれば、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの各端子電圧の平均値が同図(d)に示す形態で変動する。つまり、0〜V(Vは電源電圧)の範囲において、スイッチング状態が変化するごとにV/4のステップで変動することになる。
図22の(a)〜(d)は、それぞれA相巻線1Aを左から右方向に電流が流れている状態を示している。同図(a)では、スイッチング素子Q1,Q4を介して電流が流れ、また同図(b)では、スイッチング素子Q2に並列接続された還流ダイオードおよびスイッチング素子Q4を介して電流が流れている。さらに、同図(c)では、スイッチング素子Q1,Q4を介して上記電流が流れ、また同図(d)では、スイッチング素子Q1と、スイッチング素子Q3に並列接続された還流ダイオードとを介して上記電流が流れている。図23に上記各電流の波形を示す。この図23に示すT1〜T4は、それぞれ図22(a)〜(d)における通電周期である。
図22(a),(c)の状態では、A相巻線1Aに電源電圧Vが印加されるので、このA相巻線1Aを流れる電流がdi/dt=V/Lで表される変化率で変化する。一方、図22(b)、(d)の状態では、A相巻線1Aの両端が同電位となるので、この巻線1Aの電流が該巻線1Aの抵抗や還流ダイオードの内部抵抗により緩やかに減少することになる。
図24は、電流を0に制御しているとき(同図(a)参照)のスイッチングシーケンスを示す。このスイッチングシーケンスにおいては、同図(b)および(c)から明らかなように、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの両端が電源のプラス側に接続される状態とGND側に接続される状態がデューティ50%で繰り返される。
この状態では、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの印加電圧が0であるので、これらの巻線1A,1Bに電流は流れない。しかし、この状態においては、図24(d)に示すように、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの各端子電圧の平均値の変動の大きさが電源電圧Vとなり、このため、モータフレームの電圧変動は最大となる。
「STEP MOTOR SYSTEM DESIGN HANDBOOK」Secobd Edition Albert C.Leenhouts Published by Litchfield Engineering Co., Kingman AZ U.S.A. 1997
このように、図20に示すモータ制御装置によれば、モータに流れる電流の変動(リプル)は低減されるものの、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの各端子電圧の平均値の変動が大きくなるので、モータフレーム電圧の変化が大きくなって、換言すれば、高周波の漏れ電流が大きくなって、電磁波障害が発生するおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータに流れる電流のリプルを低減しながら、高周波漏れ電流を効果的に抑制することができるモータ制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、複数の独立した相巻線を有するモータに適用され、前記複数の相巻線を一方の組の相巻線と他方の組の相巻線に分けて制御するモータの制御装置であって、前記各相巻線をそれぞれ駆動する複数のインバータ式駆動手段と、前記各インバータ式駆動手段をそれぞれPWM制御する複数のPWM制御手段と、を備え、前記各PWM制御手段は、対応する前記インバータ式駆動手段が、該駆動手段に係る前記相巻線の両端に電源の電圧を印加する状態、該相巻線の両端を前記電源の正側に接続させる状態、および、該巻線の両端を前記電源の負側に接続させる状態をとりうるスイッチングシーケンスを実行するように構成され、さらに、前記一方の組の相巻線に係る前記駆動手段に対応したPWM制御手段と、前記他方の組の相巻線に係る前記駆動手段に対応したPWM制御手段は、前記一方の組に含まれる少なくとも1つの相巻線の両端が前記電源の正側に接続されている時に、前記他方の組に含まれる全ての相巻線の少なくとも一端を前記電源の負側に接続させ、前記一方の組に含まれる少なくとも1つの相巻線の両端が前記電源の負側に接続されている時に、前記他方の組に含まれる全ての相巻線の少なくとも一端を前記電源の正側に接続させるように、互いのスイッチングシーケンスの位相関係を設定した構成を有する。
前記各インバータ式駆動手段は、対応する相巻線の一端と前記電源の正極間および負極間にそれぞれ介在させた第1および第2のスイッチング素子と、前記相巻線の他端と前記電源の正極間および負極間にそれぞれ介在させた第3および第4のスイッチング素子とを備えることができる。
前記各PWM制御手段のうち、前記一方の組の相巻線を駆動するインバータ式駆動手段に対応したPWM制御手段は、前記電流指令に対する前記相巻線の電流値の偏差と第1基準三角波との比較に基づいて前記第1および第2のスイッチング素子を制御し、前記相巻線の電流値の偏差と前記第1基準三角波とは位相が180°ずれた第2基準三角波との比較に基づいて前記第3および第4のスイッチング素子を制御するように構成され、前記各PWM制御手段のうち、前記他方の組の相巻線を駆動するインバータ式駆動手段に対応したPWM制御手段は、前記電流指令に対する前記相巻線の電流値の偏差と前記第2基準三角波との比較に基づいて前記第1および第2のスイッチング素子を制御し、前記相巻線の電流値の偏差と前記第1基準三角波との比較に基づいて前記第3および第4のスイッチング素子スイチング素子を制御するように構成される。
本発明は、前記相巻線を2つもしくは3以上備えたモータに適用することができる。
本発明によれば、モータに流れる電流のリプルが低減される。しかも、コモンモード電圧の変動が低減されるので、コモンモードコイル等の部品を使用することなく、モータのフレーム電圧の変動に起因した高周波漏れ電流を大幅に抑制することができる。したがって、EMI(電磁波障害)を抑制もしくは防止したモータの制御が可能になる。
図1は、2相モータ(例えば、2相ステッピングモータ)に適用した本発明に係るモータ制御装置の実施形態を示す回路図である。この図1においては、図20に示す要素と同一もしくは共通する要素に同一の参照番号を付してある。
本実施形態に係るモータ制御装置は、図20に示す制御装置と同様に、駆動部3A,3Bおよび電流検出器7A,7Bを備えている。制御部5Aは、図20に示す制御部500Aと同一の構成の構成を有する。これに対して、制御部5Bは、比較器52',54'に入力させる基準三角波の種別において図20に示した制御部500Bと相違している。
すなわち、図20に示した制御部500Bは、比較器52'に第1基準三角波を入力し、比較器54'に該第1基準三角波とは位相が180°ずれた第2基準三角波をそれぞれ入力するように構成されている。これに対して、制御部5Bは、比較器52'に第2基準三角波を入力し、比較器54'に第1基準三角波を入力するように構成されている。
次に、上記の構成を有する本実施形態に係るモータ制御装置の作用を説明する。
ある時点での上記増幅器51および51'の出力は、例えば、図2(a)における上側のラインおよび下側のラインようにそれぞれ表される。この場合、図1におけるA相巻線1Aの左端の電圧VAおよび右端の電圧VA'は、図2(b)に示す形態(図21(b)に示す形態と同様)でそれぞれ変化する。一方、図1におけるB相巻線1Bの左端の電圧VBおよび右端の電圧VB'は、図2(c)に示す形態(図21(c)に示す電圧VBおよびVB'の移送を180°ずらした形態)で変化する。
この図2のスイッチングシーケンスの場合、個別の相巻線1A,1Bの電流経路および電流波形は、図21のスイッチングシーケンスの場合のそれ(図22、図23参照)と変わらないものの、相巻線1A,1Bの各端子電圧の平均値の変動が図2(d)に示すように大幅に抑制されることになる。
すなわち、図21のスイッチングシーケンスでは、相巻線1A,1Bの各端子電圧の平均値が0〜Vの範囲で変動(図21(d)参照)するのに対して、図2のスイッチングシーケンスでは、同図(d)に示すように、上記平均値がV/4〜3V/4の範囲で変動することになる。つまり、図21のスイッチングシーケンスの場合に比して、上記平均値の変動幅が半分に抑制されることになる。
また、図2のスイッチングシーケンスでは、上記平均値の変動幅がV/2からはずれる時間が短くなるので、ほとんどの時間において上記平均値がV/2に安定することになる。すなわち、例えば、モータを低速回転もしくは停止させた時においては、各相巻線1A,1Bに電圧を印加する時間が短くても該巻線1A,1Bに電流を流し得るので、瞬間的には該相巻線1A,2の各端子電圧の平均値がV/4や3V/4に変動することになるものの、ほとんどの時間において上記平均値がV/2に安定する。
図3は、同図(a)に示すように、電流を0に制御しているとき(増幅器51,51'の出力が0のとき)のスイッチングシーケンスを示す。このスイッチングシーケンスにおいては、同図(b),(c)から明らかなように、A相巻線1AおよびB相巻線1Bの各両端が電源のプラス側に接続される状態とGND側に接続される状態とがデューティ50%の比率で繰り返される。したがって、各相巻線1A,1Bには電流が流れない。
この結果、このスイッチングシーケンスでは、同図(d)に示すように、各相巻線1A,1Bの各端子電圧の平均値が一定(V/2)になって変動しない。
上記実施形態によれば、モータに流れる電流のリプルを低減することができ、しかも、コモンモードコイル等の部品を追加することなく、モータのフレーム電圧の変動を抑制することができる。したがって、銅損ならびに鉄板をできる限り抑制しながら、高周波漏れ電流を大幅に削減して、EMI(電磁波障害)を抑制することができる。
本発明は、2相モータだけでなく、3個以上の独立した相巻線を持つ多相(3相、4相、5相、6相等)のモータにも有効に適用することができる。図4および図9に、3相モータに適用する場合および4相モータに適用する場合の本発明に係るモータ制御装置の実施形態をそれぞれ示す。
図4に示すモータ制御装置は、図1の制御装置に、スイッチング素子Q9〜Q12からなる駆動部3Cと、C相巻線1Cの電流を検出する電流検出器7Cと、駆動部3CをPWM制御する制御部5Cとを付加した構成を有する。制御部5Cは、図1の制御部5Aに対応する構成を有し、電流検出器7Cの出力と第1、第2基準三角波とに基づいてスイッチング素子Q9〜Q12に対するオンオフ制御信号を形成する。
上記第1、第2基準三角波に対するA相増幅器51、B相増幅器51'およびC相増幅器51の各出力が、例えば、図5(a)における上、中、下のラインで示す値をそれぞれ有する場合、A相巻線1Aの左端の電圧VAおよび右端の電圧VA'は同図(b)に示す形態で、B相巻線1Bの左端の電圧VBおよび右端の電圧VB'は同図(c)に示す形態で、C相巻線1Cの左端の電圧VCおよび右端の電圧VC'は同図(c)に示す形態でそれぞれ変化する。この結果、A相巻線1A、B相巻線1BおよびC相巻線1Cの各端子電圧の平均値は、同図(e)に示す形態で変動、つまり、2V/6(V/3)〜4V/6(2V/3)の範囲で変動することになる。
図6は、電流を0に制御しているときのスイッチングシーケンスを示す。このスイッチングシーケンスにおいては、各相巻線1A,1Bおよび1Cに電流が流れず、また、各相巻線1A,1Bおよび1Cの各端子電圧の平均値が2V/6(V/3)〜4V/6(2V/3)の範囲で変化することになる。
図7および図8は、上記3相モータを図20の制御装置の構成に準じた3相モータ制御装置で制御した場合における図5および図6に対応するスイッチングシーケンスをそれぞれ示している。図5(e)と図7(e)との対比ならびに図6(e)と図8(e)との対比から明らかなように、図4に示す本発明の制御装置によれば、各相巻線の端子電圧の平均値の変動が抑制され、また、上記平均値の変動幅がV/2からはずれる時間が短くなる。
図9に示す4相モータ用の制御装置は、図4の制御装置に、スイッチング素子Q13〜Q16からなる駆動部4Dと、D相巻線1Dの電流を検出する電流検出器7Dと、駆動部4DをPWM制御する制御部5Dとを付加した構成を有する。制御部5Dは、図4の制御部5Bに対応する構成を有し、電流検出器7Dの出力と第1、第2基準三角波とに基づいてスイッチング素子Q13〜Q16に対するオンオフ制御信号を形成する。
上記第1、第2基準三角波に対するA相増幅器51、B相増幅器51'、C相増幅器51およびD相増幅器51'の各出力が、例えば、図10(a)の上方から下方に向って順次配列するラインで表される場合、A相巻線1Aの左端の電圧VAおよび右端の電圧VA'は同図(b)に示す形態で、B相巻線1Bの左端の電圧VBおよび右端の電圧VB'は同図(c)に示す形態で、C相巻線1Cの左端の電圧VCおよび右端の電圧VC'は同図(d)に示す形態で、更に、D相巻線1Dの左端の電圧VDおよび右端の電圧VD'は同図(e)に示す形態でそれぞれ変化する。この結果、巻線1A、巻線1B、巻線1Cおよび巻線1Dの各端子電圧の平均値は、同図(f)に示す形態で変動すること、つまり、3V/8〜5V/8の範囲で変動することになる。
図11は、電流を0に制御しているときのスイッチングシーケンスを示す。このスイッチングシーケンスにおいては、各相巻線1A,1B,1Cおよび1Dに電流が流れず、また、各相巻線1A,1B,1Cおよび1Dの各端子電圧の平均値がV/2に固定されることになる。
図12および図13は、上記4相モータを図20の制御装置の構成に準じた構成の4相モータ制御装置で制御した場合における図10および図11に対応するスイッチングシーケンスをそれぞれ示している。図10(f)と図12(f)との対比ならびに図11(f)と図13(f)との対比から明らかなように、図9に示す本発明の制御装置によれば、各相巻線の端子電圧の平均値の変動が抑制され、また、上記平均値の変動幅がV/2からはずれる時間が短くなる。
以上の説明から明らかなように、上記各実施形態に係るモータ制御装置は、複数の独立した相巻線を有するモータに適用され、この複数の相巻線を一方の組の相巻線と他方の組の相巻線に分けて制御するものである。
すなわち、一方の組の相巻線に係る駆動部に対応したPWM制御部および他方の組の相巻線に係る駆動部に対応したPWM制御部が、一方の組に含まれる少なくとも1つの相巻線の両端が電源の正側に接続されている時に、他方の組に含まれる全ての相巻線の少なくとも一端を前電源の負側に接続させ、一方の組に含まれる少なくとも1つの相巻線の両端が電源の負側に接続されている時に、他方の組に含まれる全ての相巻線の少なくとも一端を電源の正側に接続させるようなスイッチングシーケンスを実行してモータを制御する。
なお、上記各実施形態に係るモータ制御装置は、複数の独立した相巻線を有する種々のモータ、例えば、ステッピングモータ、ブラシレスモータ、インダクションモータ等の制御にも適用することができる。
また、上記実施形態では、アナログ回路を用いてモータの電流制御を実行しているが、CPU等のマイクロプロセッサを用いたデジタル回路による電流制御を実行する構成も採用可能である。
2相モータに適用した本発明に係るモータ制御装置の実施形態を示す回路図である。 図1のモータ制御装置のスイッチングシーケンスの一例を示すチャートである。 電流を0に制御しているときの図1のモータ制御装置のスイッチングシーケンスを示すチャートである。 3相モータに適用した本発明に係るモータ制御装置の実施形態を示す回路図である。 図4のモータ制御装置のスイッチングシーケンスの一例を示すチャートである。 電流を0に制御しているときの図4のモータ制御装置のスイッチングシーケンスを示すチャートである。 比較例のモータ制御装置のスイッチングシーケンスの一例を示すチャートである。 電流を0に制御しているときの比較例のモータ制御装置のスイッチングシーケンスを示すチャートである。 4相モータに適用した本発明に係るモータ制御装置の実施形態を示す回路図である。 図9のモータ制御装置のスイッチングシーケンスの一例を示すチャートである。 電流を0に制御しているときの図9のモータ制御装置のスイッチングシーケンスを示すチャートである。 比較例のモータ制御装置のスイッチングシーケンスの一例を示すチャートである。 電流を0に制御しているときの比較例のモータ制御装置のスイッチングシーケンスを示すチャートである。 浮遊容量を考慮した巻線の等価回路図である。 2相モータの高周波等価回路図である。 従来のモータ制御装置の一例を示す回路図である。 図16のモータ制御装置のスイッチングシーケンスを示すチャートである。 図16のモータ制御装置のA相巻線についての電流経路を例示した回路図である。 図18に示す各電流の波形図である。 比較例に係る2相モータ制御装置の一例を示す回路図である。 図20のモータ制御装置のスイッチングシーケンスを示すチャートである。 図20のモータ制御装置のA相巻線についての電流経路を例示した回路図である。 図22に示す各電流の波形図である。 電流を0に制御しているときの図20のモータ制御装置のスイッチングシーケンスを示すチャートである。
符号の説明
1A A相巻線
1B B相巻線
1C C相巻線
1D D相巻線
3A〜3D 駆動部
5A〜5D 制御部
7A〜7D 電流検出器
51,51' 増幅器
52,54,52',54' 比較器
53,55,53',55' インバータ

Claims (4)

  1. 複数の独立した相巻線を有するモータに適用され、前記複数の相巻線を一方の組の相巻線と他方の組の相巻線に分けて制御するモータの制御装置であって、
    前記各相巻線をそれぞれ駆動する複数のインバータ式駆動手段と、
    前記各インバータ式駆動手段をそれぞれPWM制御する複数のPWM制御手段と、を備え、
    前記各PWM制御手段は、
    対応する前記インバータ式駆動手段が、該駆動手段に係る前記相巻線の両端に電源の電圧を印加する状態、該相巻線の両端を前記電源の正側に接続させる状態、および、該巻線の両端を前記電源の負側に接続させる状態をとりうるスイッチングシーケンスを実行するように構成され、
    さらに、前記一方の組の相巻線に係る前記駆動手段に対応したPWM制御手段と、前記他方の組の相巻線に係る前記駆動手段に対応したPWM制御手段は、
    前記一方の組に含まれる少なくとも1つの相巻線の両端が前記電源の正側に接続されている時に、前記他方の組に含まれる全ての相巻線の少なくとも一端を前記電源の負側に接続させ、前記一方の組に含まれる少なくとも1つの相巻線の両端が前記電源の負側に接続されている時に、前記他方の組に含まれる全ての相巻線の少なくとも一端を前記電源の正側に接続させるように、互いのスイッチングシーケンスの位相関係を設定した構成を有することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記各インバータ式駆動手段は、対応する相巻線の一端と前記電源の正極間および負極間にそれぞれ介在させた第1および第2のスイッチング素子と、前記相巻線の他端と前記電源の正極間および負極間にそれぞれ介在させた第3および第4のスイッチング素子と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のモータの制御装置。
  3. 前記各PWM制御手段のうち、前記一方の組の相巻線を駆動するインバータ式駆動手段に対応したPWM制御手段は、前記電流指令に対する前記相巻線の電流値の偏差と第1基準三角波との比較に基づいて前記第1および第2のスイッチング素子を制御し、前記相巻線の電流値の偏差と前記第1基準三角波とは位相が180°ずれた第2基準三角波との比較に基づいて前記第3および第4のスイッチング素子を制御するように構成され、
    前記各PWM制御手段のうち、前記他方の組の相巻線を駆動するインバータ式駆動手段に対応したPWM制御手段は、前記電流指令に対する前記相巻線の電流値の偏差と前記第2基準三角波との比較に基づいて前記第1および第2のスイッチング素子を制御し、前記相巻線の電流値の偏差と前記第1基準三角波との比較に基づいて前記第3および第4のスイッチング素子スイチング素子を制御するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のモータの制御装置。
  4. 前記モータは、前記相巻線を2つもしくは3以上備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のモータの制御装置。

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