以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるネットワークユーティリティの構成を示す図、図8は本発明の第1の実施の形態におけるプロトコルの設定を示す図である。
本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードに対して、同じ設定値を設定する設定項目に関しては1ノード分の設定によって他の設定を行うことができるようになっている。
図1に示されるように、本実施の形態におけるネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、ユーザとのインターフェイスとしてのユーザI/F部11、ネットワーク上に接続されたノードとネットワークプロトコルとによって通信する機能を有するネットワーク通信部18、その上位プロトコルのSNMPを使用してネットワーク上に接続されたノードに対して通信するアクションの種類(情報の取得であるか、情報の書き込みであるか)を通知するSNMP通信部17、未設定のネットワーク上に接続されたノードを見つけ出す働きを有するデバイス発見部14、ネットワーク上に接続されたノードの設定情報を読み出す指示を出す設定値読出部12、ネットワーク上に接続されたノードによって設定情報を書き込む指示を出す設定値書込部13、該設定値書込部13によって出された指示や内容が正しいか否かを判断する設定項目別処理部15、前記設定値読出部12や設定値書込部13から出された指示を、MIBデータベースを検索することによって具体的なパラメータ数値に置き換える設定項目−MIB対応部16、該設定項目−MIB対応部16に対してパターン化するパターン情報を保持するパターン情報19、及び、該パターン情報19の情報に従って、そのパターンに応じた処理を行うパターン別処理部20によって構成される。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
まず、ネットワーク上に接続されたノードのそれぞれに対して共通の設定を行う項目は、図8に示されるように、各プロトコルの有効/無効の設定である。これは、通常すべてのプロトコルをEnable(有効)にしておくことによって問題がないので、共通設定となり得る。また、自動設定が可能な設定項目は、AUTOという設定値が存在し、その値に設定することによって共通設定となり得る。
そして、複数のネットワーク上に接続されたノードがある場合であっても、特定のネットワーク上に接続されたノードだけのアドレスを設定するためだけにサーバを立ち上げることは少ないと思われるので、アドレス設定方式は、通常、共通となる。
また、複数のネットワーク上に接続されたノードが狭いエリアに存在する場合には、印刷等に使うサーバも共通となるので共通設定となり得る。そして、アドレスのマスク値は、一つの学校や会社で使う場合には共通である場合が多い。したがって、共通設定となり得る。
このように、本実施の形態におけるターゲットとなる設定項目は非常に多岐に渡っているといえる。なお、本発明においては、各ネットワーク上に接続されたノードに対して同じ値を設定することができる設定項目を「同値」というパターンとして定義する。
次に、前記設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図9は本発明の第1の実施の形態におけるネットワークユーティリティのメインページを示す図、図10は本発明の第1の実施の形態におけるプロトコルを設定するためのダイアログボックスを示す図、図11は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの設定例を示す図である。
ここでは、各プロトコルの設定画面を例に説明する。まず、図10に示されるようなダイアログボックスで各プロトコルの設定を行う。この場合、各プロトコル毎にコンボボックスが用意され、「Enable」又は「Disable(無効)」の値を選択することができる。そして、初期値が「Disable」に設定されている場合に、これをすべてのプリンタに対して設定する時は、図9に示されるようにリスト表示されている一番上のプリンタを選択し、図10に示されるようなダイアログボックスを表示させる。
次に、各プロトコルの設定をすべて「Enable」に設定する。なお、ここまでは、従来の設定方法と同じである。本実施の形態においては、各設定値に対応したコンボボックスを各一つずつ用意する。そして、その選択肢には、「No Type」、「同値」等が存在する。また、本実施の形態においては、すべてのプリンタに対して、現在選択しているプリンタと同じ値を設定するので、前記選択肢の中から「同値」を選択する。その後、各設定ページ・ダイアログボックス毎に用意されている「決定(プリンタに設定値を送信する)ボタン」をクリックする。なお、図10において、「決定ボタン」は省略されている。
以上説明したような一つのプリンタの設定方法に加えて、パターンの設定を行うことによって、図9に示されるすべてのプリンタの設定を行うことができる。次に、具体的に設定される値を説明する。
図11において、実際に設定したのはリストの一番上に位置するPrinter No.1であるとする。そして、TCP/IPの有効(Enable)/無効(Disable)の設定を「Enable」に設定し、Subnet Maskの設定をクラスC標準の「255.255.255.0」に設定したとする。この場合、前述されたようなオペレーションを行うことによって、Printer No.2〜Printer No.7のTCP/IPの有効/無効の設定はすべて「Enable」に、Subnet Maskの設定はすべて「255.255.255.0」となる。
次に、前記オペレーションを行った時の、パターン別処理部20の動作について説明する。
図12は本発明の第1の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
この場合、パターン別処理部20は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「同値(同じ値に設定するパターン指定)」とが選択肢となる。
そして、パターン指定が「No Type」である場合、すなわち、「同値」でない場合には、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から、該当する設定項目のMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当する設定項目のMIB値を引数として、SNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
続いて、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターンの設定が指定されているか否かを確認して、パターン指定が「同値」である場合は、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。すなわち、すべてのプリンタの設定が完了したか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、変更要求を指定された設定項目について、該当する設定項目のMIB値を取得する。
続いて、パターン情報19からパターン「同値」に対応したオペレーションを読み出し、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、同一の設定値をプリンタに設定する。
そして、各プリンタに対して設定値を変更すると、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。
また、1台分の設定をするプリンタは、常にリストの一番上でなくとも、図9の7台の中の選択したプリンタの設定に基づいて、他のプリンタに「同値」の設定を行うこともできる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS12に進む。
ステップS12 パターン指定が「同値」であるか否かを判断する。「同値」である場合はステップS16に進み、「No Type」である場合はステップS13に進む。
ステップS13 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS14 設定値をプリンタに設定する。
ステップS15 次の設定項目に移り、ステップS11に戻る。
ステップS16 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS15に進み、完了していない場合はステップS17に進む。
ステップS17 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS18 同一の設定値をプリンタに設定し、ステップS16に戻る。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して設定を変更する場合に、各ノードに対する設定値が同じ時には、ほぼ1台分のノードとしてのプリンタの設定処理を行うことによって、設定変更の対象となるすべてのプリンタの設定を行うことができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態におけるネットワークユーティリティの構造については、前記第1の実施の形態におけるネットワークユーティリティと同じ構造を有するので、図1を援用して説明する。
本実施の形態は、ネットワークに接続された複数のノードに対して、設定する数値部分が一つずつ変化する設定値を設定する設定項目に関して、一つのノードを設定することによって、他のノードについても設定することができるようになっている。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
ネットワーク上に接続されたノードのそれぞれに対して数値を含み、その数値を1だけ増加させるだけの値をそれぞれに設定することができる項目には、Printer NameやPrint Server Nameのように文字列を含むものや、IP Addressのようなアドレス等がある。そして、文字列を含む場合、図9に示されるようなリストの一番上を設定する時に、Printer No.1を設定し、以降のPrinter Nameを、Printer No.2、Printer No.3、Printer No.4、Printer No.5、Printer No.6及びPrinter No.7と設定する場合等が本実施の形態に該当する。
本実施の形態においては、各ネットワーク上に接続されたノードに対して、前述されたような値を設定することができる設定項目を「序数インクリメント」というパターンとして定義する。
次に、本実施の形態において、設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図13は本発明の第2の実施の形態におけるプロトコルを設定するためのダイアログボックスを示す図、図14は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの設定例を示す図である。
ここでは、図13に示されるように、IP Addressの設定画面とサーバ名の設定画面とを例に説明する。
まず、図13に示されるようなダイアログボックスで各プロトコルの設定を行う。このとき、各設定項目毎にエディットボックスが用意され、数値や文字列を入力することができる。なお、初期値が何も設定されていない場合に、これをすべてのプリンタに設定する場合は、図9に示されている一番上のプリンタを選択し、図13に示されるダイアログボックスを表示させる。
次に、IP Addressの設定を「202.200.15.67」に設定する。また、Server1の設定を「SV1」に設定し、Server2の設定を「Backup SV1」に設定する。なお、ここまでは、従来の設定方法と同じである。本実施の形態においては、各設定値に対応したコンボボックスを各一つずつ用意し、その選択肢には、「No Type」、「序数インクリメント」等が存在する。本実施の形態においては、すべてのプリンタに現在選択して設定しているプリンタと数値部分が一つずつ増加した値を設定するので、前記選択肢の中から「序数インクリメント」を選択する。その後、各設定ページ・ダイアログボックス毎に用意されている「決定(プリンタに設定値を送信する)ボタン」をクリックする。なお、図13においては、「決定ボタン」は省略されている。
前述されたような一つのプリンタの設定方法及びパターンの設定を行うことによって、図9に示されるすべてのプリンタの設定を行うことができる。
次に、具体的に設定される値を用いて説明する。
図14において、実際に設定したのは仮にリストの一番上(Printer No.1)とする。そして、IP Addressの設定を「202.200.15.67」に、Server1の設定を「SV1」に、Server2の設定を「Backup SV1」に設定すると、前述されたような操作を行うことによって、Printer No.2〜Printer No.7のIP Addressの設定は、それぞれ、「202.200.15.68」、「202.200.15.69」、「202.200.15.70」、「202.200.15.71」、「202.200.15.72」、「202.200.15.73」となる。また、Server1の設定は、それぞれ、「SV2」、「SV3」、「SV4」、「SV5」、「SV6」、「SV7」となる。
次に、前記操作を行った時の、本実施の形態の対象となるパターン別処理部20の動作について説明する。
図15は本発明の第2の実施の形態におけるパターン別処理部の動作を示す図、図16は本発明の第2の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
この場合、パターン別処理部20は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「序数インクリメント(一つずつ増加した値を設定するパターン指定)」とが選択肢となる。そして、パターン設定が「No Type」である場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターンの設定が「序数インクリメント」である場合は、まず、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。すなわち、すべてのプリンタの設定が完了したか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値を取得する。
続いて、パターン情報19からパターン「序数インクリメント」に対応したオペレーションを読み出し、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、プリンタの設定値用に、数値部分をインクリメントしておく。そして、各プリンタに対して設定値を変更すると、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。
このとき、インクリメントする値は、数値に限定されず、文字列であってもよい。すなわち、文字列は文字コードで表現される(例えば、a=61H)ので、aの部分がインクリメントの対象であった場合には、次の設定値はbとなる。また、インクリメントの対象は、設定値の最下位桁(けた)から上位桁に向かってサーチし、最初に見つかった数値とする。なお、数値が見つからなかった場合は、文字列を対象とする。
そして、サーバの設定において、設定値を「Server−A」と設定し、パターンを「序数インクリメント」と指定した場合には、以降「Server−B」、「Server−C」、「Server−D」、「Server−E」、「Server−F」及び「Server−G」が設定される。
また、「序数インクリメント」として、図15に示されるように、前記アルゴリズムで対応することができない場合には、制御コード「¥」を使用して、インクリメントする値を指定することもできる。図15においては、「Printer No.」が固定文字列でプリンタ間での設定値として共通となり、次の数値である「101」が制御コード「¥」で囲われているのでインクリメントの対象となり、「101」、「102」、「103」、「104」、「105」、「106」、「107」と設定される。続く「Floor」は固定文字列でプリンタ間での設定値として共通となり、次の通知である「2」が制御コード「¥」で囲われているのでインクリメントの対象となり、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」と設定される。
したがって、最終的にPrinter No.1〜Printer No.7に設定されるServer1の設定値は、「Printer No.101Floor2」、「Printer No.102Floor3」、「Printer No.103Floor4」、「Printer No.104Floor5」、「Printer No.105Floor6」、「Printer No.106Floor7」及び「Printer No.107Floor8」となる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS22に進む。
ステップS22 パターン指定が「序数インクリメント」であるか否かを判断する。「序数インクリメント」である場合はステップS26に進み、「No Type」である場合はステップS23に進む。
ステップS23 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS24 設定値をプリンタに設定する。
ステップS25 次の設定項目に移り、ステップS21に戻る。
ステップS26 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS25に進み、完了していない場合はステップS27に進む。
ステップS27 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS28 同一の設定値をプリンタに設定する。
ステップS29 設定値をインクリメントし、ステップS26に戻る。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して設定を変更する場合に、各ノードに対する設定値が一つずつインクリメントした値を設定することができる場合、ほぼ1台分のノードとしてのプリンタの設定処理で設定変更したいすべてのプリンタの設定を行うことができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態におけるネットワークユーティリティの構造については、前記第1の実施の形態におけるネットワークユーティリティと同じ構造を有するので、図1を援用して説明する。
本実施の形態においては、ネットワーク上に接続された複数のノードに対し、設定する値部分が設定するネットワーク上に接続されたノード毎に別個の値であっても、常に固定値を設定する設定項目に関しては、一つのノードを設定することによって他のノードについても設定することができるようになっている。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
この場合、設定する設定項目は、ネットワーク上に接続されたノード毎にそれぞれ別個の値となっているが、常に固定値を設定する設定項目は、Server Name、Printer Name、Print Server Name、Queue Name等の文字列設定値や、エラー発生時に連絡メールを送信する宛先情報等が存在する。
なお、本実施の形態においては、各ネットワーク上に接続されたノードに対して同じ値を設定することができる設定項目を「固定値」というパターンとして定義する。
次に、前述された設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図17は本発明の第3の実施の形態におけるプロトコルを設定するためのダイアログボックスを示す図、図18は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの設定例を示す図である。
この場合、図17及び18においては、エラー発生時の連絡先メールアドレスの設定画面と、印刷するデータをスプールするサーバの設定画面とを例に説明する。
まず、図17に示されるようなダイアログボックスで各プロトコルの設定を行う。このとき、各設定項目毎にエディットボックスが用意され、自由な文字列を入力することができる。なお、初期値が何も設定されていない場合に、これをそれぞれのプリンタに設定する場合は、図9に示されている一番上のプリンタを選択し、図17に示されるダイアログボックスを表示させる。なお、従来、このエディットボックスに適当な文字列を入力する必要があるが、本実施の形態においては、ここで各設定を入力する必要はなく、この点において、従来の設定方法とは異なる。
次に、本実施の形態においては、各設定値に対応したコンボボックスを各一つずつ用意し、選択肢としては、「No Type」が存在する。本実施の形態においては、すべてのプリンタにそれぞれ別々の設定値を設定したいので、前記選択肢は選択せず、代わりにその設定項目に設定する値が書き込まれているファイルへのパス(path)を記述する。このエリアはコンボボックスであるが、テキスト文字(ファイルへのパスを示す。)を入力することができなくてはならない。その後、各設定ページ・ダイアログボックス毎に用意されている「決定(プリンタに設定値を送信する)ボタン」をクリックする。なお、図17においては、「決定ボタン」は省略されている。
前述された一つのプリンタの設定方法及びパターンの設定を行うことによって、図9に示されるようなすべてのプリンタの設定を行うことができる。
次に、具体的に設定される値を用いて説明する。
図18において、実際に設定したのは仮にリストの一番上(Printer No.1)とする。そして、エラー発生時に通知するメールアドレスの設定をファイル「c:¥admin¥mailaddr」に、印刷するサーバの設定をファイル「c:¥admin¥server01」に設定したとすると、前述されたような操作を行うことによって、Printer No.1〜Printer No.7のエラー発生時に通知するメールアドレスの設定はそれぞれ、「suzuki@tokyo.co.jp」、「sato@tokyo.co.jp」、「tanaka@tokyo.co.jp」、「kimura@tokyo.co.jp」、「endou@tokyo.co.jp」、「yamasita@tokyo.co.jp]、「okada@tokyo.co.jp」となる。また、印刷するサーバの設定はそれぞれ、「SV1」、「Server2000」、「Kaihatsu−2」、「SV4−1」、「Server4」、「SV1」、「SV12」となる。
ここで、ファイル「c:¥admin¥mailaddr」の内容は、suzuki@tokyo.co.jp、sato@tokyo.co.jp、tanaka@tokyo.co.jp、kimura@tokyo.co.jp、endou@tokyo.co.jp、yamasita@tokyo.co.jp、及び、okada@tokyo.co.jpであり、それぞれの値がカンマ、スペース、タブ等をセパレータとして区切られている。ネットワークユーティリティは設定ファイルの最初から順番にセパレータまでの文字列を読み出し、該当する設定項目に設定する。ファイル中の最初の設定値は、ユーティリティメインページの一番上にリストされているプリンタへの設定値となり、ファイル中の2番目の設定値は、リストの2番目に表示されているプリンタへの設定値となる。したがって、再設定する場合には、常に並び順が同じになるように注意する必要がある。そのため、プリンタの名称(Printer Name)等でソートしておくことが望ましい。
また、新規にプリンタを増設する場合は、テキストエディタで該当するファイルを修正し、新規プリンタに設定する設定値を追加する必要がある。
次に、前記オペレーションを行った時の、本実施の形態の対象となるパターン別処理部20の動作について説明する。
図19は本発明の第3の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
この場合、パターン別処理部20は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「ファイルへのパス(該当する設定項目への設定値)」とが選択肢となる。そして、パターン指定が「No Type」である場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターン指定が「ファイルへのパス」である場合は、まず、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。すなわち、すべてのプリンタの設定が完了したか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値を取得する。
続いて、パターン情報19からパターン「ファイルへのパス」に対応したオペレーションを読み出し、変更要求の設定値を指定されているパスのファイルから読み出す。そして、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
そして、各プリンタに対して設定値を変更すると、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS32に進む。
ステップS32 パターン指定が「ファイルへのパス」であるか否かを判断する。「ファイルへのパス」である場合はステップS36に進み、「No Type」である場合はステップS33に進む。
ステップS33 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS34 設定値をプリンタに設定する。
ステップS35 次の設定項目に移り、ステップS31に戻る。
ステップS36 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS35に進み、完了していない場合はステップS37に進む。
ステップS37 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS38 設定値をファイルから読み出す。
ステップS39 設定値をプリンタに設定し、ステップS36に戻る。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して設定を変更する場合に、設定する値部分が設定するネットワーク上に接続されたノード毎に別個の値であっても、常に固定値を設定する設定項目に関しては、ほぼ1台分のノードとしてのプリンタの設定処理で設定変更したいすべてのプリンタの設定を行うことができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
また、各項目毎にファイルから読み出して設定することができるので、ファイルの作成も容易になり、ファイルの作成ミスを防止することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態におけるネットワークユーティリティの構造については、前記第1の実施の形態におけるネットワークユーティリティと同じ構造を有するので、図1を援用して説明する。
本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードに対して、設定する設定値が範囲を有する場合の設定項目に関しては、一つのノードについて設定することによって他のノードについても設定することができるようになっている。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
ここで、設定する設定値が範囲を有する設定項目を、ネットワーク上に接続されたノードのそれぞれに対して設定する項目には、プリンタにおける印刷解像度の設定、受信開始した印刷データが途中から送られてこなくなった場合に、どの程度続きのデータを待つかを決める受信タイムアウトの設定、接続しているサーバ内で設定が変更されたかを監視するタイマの設定等がある。
このような設定項目においては、どのような数値を入れるべきか判然としないが、設定値の採り得る値に範囲が存在する。このような値は、そのプリンタが置かれた環境によって、最大値又は最小値が設定されるケースが多々ある。
本実施の形態においては、設定する設定値が範囲を有するような設定項目において、最大の値を「最大値」、最小の値を「最小値」というパターンとして定義する。
次に、前述された設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図20は本発明の第4の実施の形態におけるプロトコルを設定するためのダイアログボックスを示す図、図21は本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの設定例を示す図である。
この場合、図20及び21においては、各プリンタの印刷解像度の設定画面とサーバ側の設定変更等を監視する確認間隔の設定画面とを例に説明する。
まず、図20に示されるようなダイアログボックスで各プロトコルの設定を行う。このとき、各プロトコル毎にエディットボックス又はコンボボックスが用意され、印刷解像度であれば、「300×300」、「600×600」、「600×1200」の値を選択することができる。なお、初期値が何も設定されていない場合、又は、希望しない値に設定されている場合に、これをすべてのプリンタに設定する時は、図9に示されている一番上のプリンタを選択し、図20に示されるダイアログボックスを表示させる。なお、従来はこのエディットボックスに適当な文字列を入力する必要があったが、本実施の形態においては、ここで各設定を入力する必要はなく、この点において従来の設定方法と異なる。
次に、本実施の形態においては、各設定値に対応したコンボボックスを各一つずつ用意し、選択肢としては、「No Type」、「最大値」、「最小値」が存在する。本実施の形態においては、すべてのプリンタに該当する設定項目に対して設定値が採り得る最大値と最小値とのどちらかの値を設定するので、前記選択肢として「最大値」又は「最小値」を選択する。その後、各設定ページ・ダイアログボックス毎に用意されている「決定(プリンタに設定値を送信する)ボタン」をクリックする。なお、図20においては、「決定ボタン」は省略されている。
前述された一つのプリンタの設定方法及びパターンの設定を行うことによって、図9に示されるすべてのプリンタの設定を行うことができる。
次に、具体的に設定される値を用いて説明する。
図21において、実際に設定したのは仮にリストの一番上(Printer No.1)とする。そして、プリンタの印刷解像度の設定を「最大値」に、サーバ側の設定項目の変更を監視する確認間隔の設定を「最小値」に設定したとすると、前述されたような操作を行うことによって、Printer No.1〜Printer No.7のプリンタの印刷解像度は、それぞれのプリンタにおいてサポートする(設定可能な)設定値の範囲で最も印刷解像度が大きい(印字品位が高い)値に設定される。例えば、Printer No.1のプリンタは、最高で「600×600」の印刷が可能であり、その値が設定されている。
また、サーバの設定項目の変更を監視する確認間隔の設定は、それぞれのプリンタがサポートする設定値の範囲で最も値が小さい値が選択される。例えば、Printer No.1のプリンタは最も短い監視間隔が2秒であり、本設定処理において、その値が設定されている。
次に、この中で「最大値」が選択された時の、本実施の形態の対象となるパターン別処理部20の動作について説明する。
図22は本発明の第4の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
この場合、パターン別処理部20は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「最大値(選択可能な範囲の中で最大の値)」とが選択肢となる。そして、パターン指定が「No Type」である場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターン指定が「最大値」である場合は、まず、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値を取得する。
続いて、パターン情報19からパターン「最大値」に対応したオペレーションを読み出し、該当項目の設定値として採り得る値の範囲をプリンタに対して問い合わせる。そして、プリンタから回答があった最大の設定値と、該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、最大値をプリンタに設定する。
そして、各プリンタに対して設定値を変更すると、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。
また、1台分の設定をするプリンタは、常にリストの一番上でなくても、図9に示される7台の内、選択したプリンタの設定を基にして、他のプリンタに「最大値」の設定を行うこともできる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS42に進む。
ステップS42 パターン指定が「最大値」であるか否かを判断する。「最大値」である場合はステップS46に進み、「No Type」である場合はステップS43に進む。
ステップS43 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS44 設定値をプリンタに設定する。
ステップS45 次の設定項目に移り、ステップS41に戻る。
ステップS46 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS45に進み、完了していない場合はステップS47に進む。
ステップS47 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS48 設定値の範囲をプリンタに問い合わせる。
ステップS49 最大値をプリンタに設定し、ステップS46に戻る。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して設定を変更する場合に、各ノードに対する設定値が範囲を有する時には、ほぼ1台分のノードとしてのプリンタの設定処理で設定変更したいすべてのプリンタの設定を行うことができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
また、各ノード毎に設定値の採り得る範囲や値が異なる場合でも、設定時間を短縮することができ、作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードに対して、デフォルトの設定値を設定する設定項目に関しては、1ノード分の設定によって他の設定を行うことができるようになっている。なお、従来のプリンタは、すべての設定をデフォルトにする機能は有しているが、各設定をデフォルトに戻す機能は有していない。しかし、デフォルトへの設定変更は、障害発生時の切り分けには必須の機能である。
図23は本発明の第5の実施の形態におけるネットワークユーティリティの構成を示す図である。
この場合、図23に示されるように、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、各プリンタのデフォルト値を取得する機能を備えるデフォルト情報取得部21、及び、デフォルト値を保存するためのデフォルト値用データベース22を有する。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
この場合、デフォルト値とは、それぞれのネットワーク上に接続されたノードの製造元が各設定項目に対して初期値として与えた設定値である。前記デフォルト値は、各ネットワーク上に接続されたノードの製造元で最も推奨する設定値であるとともに、最も動作評価が徹底された設定値であるといえる。そのため、ユーザ先で発生した不具合の障害箇所の切り分けを行う場合に、必ず設定値をデフォルトに戻す作業が必要になる。
ところが、従来のノードとしてのプリンタは、すべての設定をデフォルトにする機能は有しているが、各設定をデフォルトに戻す機能は有していない。そして、すべての設定をデフォルトに戻してしまうと、通信に最低限必要なアドレスやサーバの設定なども初期状態に戻ってしまう。当然のことながら、これらの情報が初期状態に戻ってしまうと全く動作することができないので、障害の切り分けも行うことができなくなってしまう。そして、障害の切り分けを行うためには、すべての設定を一度デフォルトに戻し、最低限動作する設定をすべてやり直さなければならない。
本実施の形態においては、各ネットワーク上に接続されたノードに対してネットワーク上に接続されたノードの製造元がデフォルトとして設定した値を設定することができる設定項目を「デフォルト」というパターンとして定義し、個々の設定項目別にデフォルト設定に戻すことができるようになっている。
次に、前述された設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図24は本発明の第5の実施の形態におけるプロトコルを設定するためのダイアログボックスを示す図である。
この場合、各プリンタの印刷解像度の設定画面とサーバ側の設定変更等を監視する確認間隔の設定画面とを例に説明する。
まず、図24に示されるようなダイアログボックスで各設定を行う。このとき、各設定毎にエディットボックス又はコンボボックスが用意され、印刷解像度であれば、「300×300」、「600×600」、「600×1200」の値を選択することができる。そして、この中でデフォルト値を選択し、すべてのプリンタに設定する場合は、図9に示されている一番上のプリンタを選択し、図24に示されるダイアログボックスを表示させる。なお、従来はこのエディットボックスにユーザがデフォルト値を入力する必要がある。ところが、通常ユーザはデフォルト値を覚えていない場合が多く、また、デフォルト値を調べるためには分厚いプリンタマニュアルの所定の箇所を調べなくてはならない。本実施の形態においては、ここでユーザがデフォルト値を入力する必要はなく、この点において従来の設定方法と異なる。
次に、本実施の形態においては、各設定値に対応したコンボボックスを各一つずつ用意し、その選択肢としては、「No Type」、「デフォルト」等が存在する。本実施の形態においては、すべてのプリンタに該当する設定項目に対してプリンタの製造元が設定したデフォルト値を設定するので、選択肢として「デフォルト」を選択する。その後、各設定ページ・ダイアログボックス毎に用意されている「決定(プリンタに設定値を送信する)ボタン」をクリックする。なお、図24においては、「決定ボタン」は省略されている。
前述された一つのプリンタの設定方法及びパターンの設定を行うことによって、図9に示されるすべてのプリンタの設定を行うことができる。
次に、オペレーションを行った時の本発明の対象となるシステムの動作について説明する。
図25は本発明の第5の実施の形態におけるデフォルト情報取得部の動作を示すフローチャートである。
この場合、デフォルト情報取得部21の動作を中心に説明する。該デフォルト情報取得部21は、ネットワークユーティリティ起動時や、ネットワークユーティリティ起動後は一定周期で動作を開始する。
まず、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10のメインページである図9に示されるプリンタの一覧を一番上からサーチし、そのプリンタのデフォルト値を取得しているか否かをデフォルト値用データベース22から検索する。すなわち、デフォルト値を取得していないプリンタ(機器)があるか否かを判断する。そして、デフォルト値を取得していないプリンタがない場合は処理を終了する。
また、デフォルト値を取得していないプリンタがある場合、ネットワークユーティリティは、テンポラリ(一時的)にメモリ(スタック1)を取得し、現在のプリンタに設定されている設定値をすべて読み出し、スタック1に格納する。
そして、通常、プリンタが保持している機能であるところのすべての設定をデフォルト値に設定する機能を起動させ、該当するプリンタの設定をすべて強制的にデフォルト値に戻して設定する。
ここで、最低限の通信手段を使用して、プリンタにデフォルト移行前のアドレスを振り付け、プリンタに設定されているデフォルト値をすべてプリンタから読み出す。そして、読み出した該当するプリンタのデフォルト値、すなわち、デフォルトの全設定値を、デフォルト値用データベース22(スタック2)に保存する。
次に、テンポラリに取得したメモリ(スタック1)から現在の全設定値を読み出し、スタック1から読み出した全設定値を、該当するプリンタにすべて設定する。この処理によって、該当するプリンタのすべての設定値をデフォルト値に設定する前の状態に戻す。
続いて、ネットワークユーティリティのメインページである図9に示されるプリンタの一覧の次のプリンタ(機器)を確認し、そのプリンタのデフォルト値を取得しているか否かをデフォルト値用データベース22から検索する。
このような処理によって、すべてのプリンタにおけるデフォルト値をネットワークユーティリティ中に保持することができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS51 デフォルト値を取得していないプリンタがあるか否かを判断する。デフォルト値を取得していないプリンタがない場合は処理を終了し、デフォルト値を取得していないプリンタがある場合はステップS52に進む。
ステップS52 現在のすべての設定値をスタック1に保存する。
ステップS53 プリンタのすべての設定を強制的にデフォルト値に戻す。
ステップS54 デフォルトのすべての設定値をスタック2に保存する。
ステップS55 現在のすべての設定値をスタック1から読み出す。
ステップS56 スタック1から読み出したすべての設定値をプリンタに設定する。
ステップS57 次のプリンタを確認し、ステップS51に戻る。
次に、前記デフォルト値を使用して、各デフォルト値に変更する場合のネットワークユーティリティの動作について説明する。この場合、パターン別処理部20の動作を中心に説明する。
図26は本発明の第5の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
この場合、パターン別処理部20は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「デフォルト」とが選択肢となる。そして、パターン指定が「No Type」である場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターン指定が「デフォルト」である場合は、まず、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。すなわち、すべてのプリンタの設定が完了したか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値を取得する。
続いて、パターン情報19からパターン「デフォルト」に対応したオペレーションを読み出し、変更要求の設定値としてのデフォルト値を、デフォルト情報取得部21のデフォルト値用データベース22に要求する。
次に、デフォルト情報取得部21から得られた設定値であるデフォルト値と、該当するMIB値を引数として、SNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。そして、各プリンタに対してデフォルト値を設定すると、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。
また、1台分の設定をするプリンタは、常にリストの一番上でなくても、図9に示される7台の内、選択したプリンタの設定に基づいて、他のプリンタに「デフォルト」の設定を行うこともできる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS61 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS62に進む。
ステップS62 パターン指定が「デフォルト」であるか否かを判断する。「デフォルト」である場合はステップS66に進み、「No Type」である場合はステップS63に進む。
ステップS63 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS64 設定値をプリンタに設定する。
ステップS65 次の設定項目に移り、ステップS61に戻る。
ステップS66 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS65に進み、完了していない場合はステップS67に進む。
ステップS67 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS68 デフォルト情報取得部21にデフォルト値を要求する。
ステップS69 デフォルト値をプリンタに設定し、ステップS66に戻る。
次に、前記デフォルト値データベース22の構造について説明する。
図27は本発明の第5の実施の形態におけるデフォルト値データベースの構造を示す図である。
図27に示されるように、デフォルト値データベース22は、インデックスリスト22a及びデフォルト値テーブル22bによって構成される。
そして、インデックスリスト22aは、各プリンタ(ネットワーク上に接続されたノード)毎に一つのエントリが作成され、一つのエントリは、機器識別子及びテーブルアドレスによって構成される。また、前記機器識別子は機器のシリアルナンバー等のように機器本体を固有に指示し、変更されることがないようにIDが使用され、MIB等で定義される場合が多い。さらに、テーブルアドレスは、デフォルト値テーブル22bへのアドレスが格納されている。そして、インデックスリスト22aの一つのエントリは必ず一つのデフォルト値テーブル22bとテーブルアドレスとによってリンクされている。
また、デフォルト値テーブル22bは、各ネットワーク上に接続されたノードのデフォルト値を保持している。そして、デフォルト値テーブル22bの各設定項目は、デフォルト値とObject IDとが対になって格納されている。なお、Object IDは、各設定項目に対応するMIBを唯一指し示す識別子としてのMIB IDである。また、Object IDと設定項目とは1対1でリンクされている。
このような構造を有することによって、該当するネットワーク上に設定されたノードのデフォルト値を保持しているか否かを検索する時には、インデックスリスト22aを使用し、情報量が多いデフォルト値テーブル22bにアクセスする必要がなくなるので、検索処理のアルゴリズムが容易になる。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して個々にネットワーク上に接続されたノードの製造元が設定したデフォルト値を設定する場合に、各ノードに対する設定値が同じ時には、ほぼ1台分のノードとしてのプリンタの設定処理で設定変更したいすべてのプリンタの設定を行うことができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
ところで、ユーザ環境は様々であるので、その環境毎に最適の設定項目が存在する場合がほとんどである。本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードに対して、1度最適な設定項目をユーザが決めた場合、その最適値である設定値を設定する時には、ワンタッチの操作で各プリンタをユーザが求めた最適値に設定することができるようになっている。また、各ノード毎にもユーザが求めた最適値を設定することができ、1ノード分の設定によって他の機器の設定を行うこともできる。
図28は本発明の第6の実施の形態におけるネットワークユーティリティの構成を示す図である。
この場合、図28に示されるように、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、ユーザの最適値を取得する機能を有するユーザ最適値取得部23、及び、ユーザの設定値を保存するためのユーザ最適値用データベース24を有する。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
この場合、ネットワーク上に接続されたノードが使用されるユーザ環境は多岐にわたり、それぞれ状況が変わっている場合が多い。そして、ネットワーク上に接続されたノードはその多くに対応することができるようにするために、メニューによって動作のパターンを複数有している。したがって、使用するユーザ環境毎に最適な設定値は異なる場合が普通である。そのようなユーザ環境毎の最適な設定値は、ネットワーク上に接続されたノードの機種が異なるとそれに合わせて異なってくる。そして、ユーザ環境で複数のネットワーク上に接続されたノードを使用する場合には、その環境の管理者は、それぞれが最も効率よく動作する設定値を覚えておかなければならない。
本実施の形態においては、各ネットワーク上に接続されたノードに対して、ユーザが設定した値を「ユーザ設定」として保存しておき、同一のネットワーク上に接続されたノードに常に同一の設定を行うことができるようになっている。
次に、前述された設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図29は本発明の第6の実施の形態におけるネットワークユーティリティのメインページを示す図である。
図29においては、ネットワークユーティリティのメインページを示し、ネットワークユーティリティを起動すると最初に表示される画面であり、ネットワーク上に発見することができたプリンタの一覧(リスト)を表示する。
ここでは、Printer No.3を最適な状態に設定することができると仮定し、ユーザ設定を保存する動作について説明する。
まず、図29に示されるように、マウスによってPrinter No.3の表示をクリックすると、ハイライトし、選択されたことが示される。ここで、コンボボックス51を使用してユーザ設定の何番に保存するかを決める。なお、本実施の形態においては、「ユーザ設定1」を選択している。
そして、ボタン53をマウスでクリックすると、Printer No.3の設定内容がユーザ最適値用データベース24におけるユーザ設定1の領域に保存される。
次に、ユーザ設定を設定する動作について説明する。
この場合、Printer No.3は最適な設定値に設定されていないものと仮定する。
まず、設定したいプリンタをリストから選択する。なお、本実施の形態においては、Printer No.3を選択している。
次に、保存してあるどのユーザ設定を適用するかをコンボボックス51を使用して選択する。なお、本実施の形態においては、「ユーザ設定1」を選択している。
そして、ボタン53をマウスでクリックすることによって、ネットワークユーティリティ中のユーザ最適値用データベース24のユーザ設定1の領域に保存してあったすべての設定データがPrinter No.3に設定される。
次に、オペレーションを行った時のネットワークユーティリティの動作について説明する。この場合、ユーザ最適値取得部23の動作を中心に説明する。
まず、ユーザ設定の保存処理について説明する。
図30は本発明の第6の実施の形態におけるユーザ設定の保存処理の動作を示すフローチャートである。
まず、プリンタからすべての設定項目の読み出しが完了したか否かを確認し、完了している場合は処理を終了し、完了していない場合は、次にプリンタから読み出す設定項目のMIB IDを設定項目−MIB対応部16に要求し、入手する。
続いて、入手したMIB IDを使用して該当する設定項目をプリンタから読み出し、ユーザ最適値用データベース24に読み出した設定値及びMIB IDを格納し、その次の設定項目に移り、プリンタからすべての設定項目の読み出しが完了したか否かを確認する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS71 すべての設定項目の読み出しが完了したか否かを判断する。すべての設定項目の読み出しが完了している場合は処理を終了し、すべての設定項目の読み出しが完了していない場合はステップS72に進む。
ステップS72 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS73 該当する設定値をプリンタから読み出す。
ステップS74 ユーザ最適値用データベース24に該当する設定値を書き込む。
ステップS75 次の設定項目に移り、ステップS71に戻る。
次に、ユーザ設定の設定処理について説明する。
図31は本発明の第6の実施の形態におけるユーザ設定の設定処理の動作を示すフローチャートである。
まず、プリンタに対してすべての設定項目の書き込みが完了したか否かを確認する。プリンタに対してすべての設定項目の書き込みが完了している場合は処理を終了し、プリンタに対してすべての設定項目の書き込みが完了していない場合はプリンタに設定する設定項目のMIB IDを設定項目MIB対応部16に要求し、入手する。
続いて、ユーザ最適値用データベース24から入手したMIB IDを検索キーにして設定値を検索して読み出し、入手した設定値をプリンタに送信して設定し、その次の設定項目に移り、プリンタに対してすべての設定項目の書き込みが完了したか否かを確認する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS81 すべての設定項目の設定が完了したか否かを判断する。すべての設定項目の設定が完了している場合は処理を終了し、すべての設定項目の設定が完了していない場合はステップS82に進む。
ステップS82 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS83 ユーザ最適値用データベース24から該当する設定値を読み出す。
ステップS84 該当する設定値をプリンタに送信する。
ステップS85 次の設定項目に移り、ステップS81に戻る。
次に、前記ユーザ最適値用データベース24の構造について説明する。
図32は本発明の第6の実施の形態におけるユーザ最適値用データベースの構成を示す図である。
図32に示されるように、前記ユーザ最適値用データベース24は、1機種分のすべての設定を1セットのテーブルとして複数のテーブルによって構成される。そして、各テーブルは、Object ID及びユーザが選択した設定値によって構成される。前記Object IDは各設定項目に対応するMIBを唯一指し示す識別子としてのMIB IDである。また、Object IDと設定項目は1対1でリンクされている。
次に、ユーザ最適値用データベース24に保存した設定項目を、個々の設定項目毎に設定する動作について説明する。
図33は本発明の第6の実施の形態におけるプロトコルを設定するためのダイアログボックスを示す図である。
ここでは、各プリンタの印刷解像度の設定画面とサーバ側の設定変更等を監視する確認間隔の設定画面とを例に説明する。
まず、図33に示されるようなダイアログボックスで各設定を行う。このとき、各設定毎にエディットボックス又はコンボボックスが用意され、印刷解像度であれば、「300×300」、「600×600」、「600×1200」の値を選択することができる。そして、この中でユーザ設定1として保存した設定値を選択し、すべてのプリンタに設定する場合は、図9に示されている一番上のプリンタを選択し、図33に示されるダイアログボックスを表示させる。従来はこのエディットボックスに前回ユーザが設定した値を思い出し、入力する必要がある。ところが、通常ユーザは正確な値を覚えていない場合が多く、また、設定値をすべて控えるためにはかなり根気がいる作業を行わなければならないが、本実施の形態においては、ここで前回ユーザが設定した値を入力する必要はなく、この点において従来の設定方法と異なる。
次に、本実施の形態においては、各設定値に対応したコンボボックスを各一つずつ用意し、その選択肢は、「No Type」、「ユーザ設定1」、「ユーザ設定2」等が存在する。本実施の形態においては、すべてのプリンタに該当する設定項目に対して前回最適値として求めた設定値を設定したいので、本選択肢は「ユーザ設定1」又は「ユーザ設定2」を選択する。その後、各設定ページ・ダイアログボックス毎に用意されている「決定(プリンタに設定値を送信する)ボタン」をクリックする。なお、図33において「決定ボタン」は省略されている。
前述された一つのプリンタの設定方法及びパターンの設定を行うことによって、図9に示されるすべてのプリンタの設定を行うことができる。なお、前述された操作によって具体的に設定される値は、前回1度プリンタに設定し、効率よく動作したことによって、その設定を「ユーザ設定1」として保存しておいた値となる。
次に、本実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作について説明する。
図34は本発明の第6の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
この場合、各項目をデフォルト値に変更する場合のネットワークユーティリティの動作について、パターン別処理部20の動作を中心に説明する。
まず、パターン別処理部20は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「ユーザ設定1」とが選択肢となる。そして、ユーザ設定として保存することができる数は一つではなく、「ユーザ設定2」、「ユーザ設定3」、「ユーザ設定4」も存在するが、動作の説明であるので「ユーザ設定1」だけとしておく。
そして、パターン指定が「No Type」である場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターン指定が「ユーザ設定1」である場合は、まず、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値を取得する。
続いて、入手したMIB IDを引数としてユーザ最適値取得部23にユーザの設定値を要求する。このとき、ユーザ最適値取得部23においてはMIB IDを検索キーとしてユーザ最適値用データベース24を検索する。
そして、ユーザ最適値取得部23から得られた値と入手した該当するMIB値を引数として、SNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。
そして、各プリンタに対して設定値を変更すると、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。
また、1台分の設定をするプリンタは、常にリストの一番上でなくても、図9に示される7台の内、選択したプリンタの設定を基にして、他のプリンタに「ユーザ設定1」の設定を行うこともできる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS91 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS92に進む。
ステップS92 パターン指定が「ユーザ設定1」であるか否かを判断する。「ユーザ設定1」である場合はステップS96に進み、「No Type」である場合はステップS93に進む。
ステップS93 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS94 設定値をプリンタに設定する。
ステップS95 次の設定項目に移り、ステップS91に戻る。
ステップS96 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS95に進み、完了していない場合はステップS97に進む。
ステップS97 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS98 ユーザ最適値取得部23に設定値を要求する。
ステップS99 設定項目の設定値の変更を要求し、ステップS96に戻る。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して適する設定を行うことができる場合に、簡単な操作によってその設定をネットワークユーティリティ内に保存することができ、一時的に設定を変更した場合でも、簡単な操作で以前の設定に戻すことができる。また、各項目毎にも設定を戻したり戻さなかったりの選択を行うことができる。さらに、ほぼ1台分のノードとしてのプリンタの設定処理で設定変更したいすべてのプリンタの設定を行うことができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態におけるネットワークユーティリティの構造については、前記第1の実施の形態におけるネットワークユーティリティと同じ構造を有するので、図1を援用して説明する。
本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードに対して、同時に設定する処理において、ネットワークユーティリティによって発見したネットワーク上に接続されたノードのすべてを対象とするのではなく、特定のネットワーク上に接続されたノードをユーザが選択することができるようになっている。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図35は本発明の第7の実施の形態におけるネットワークユーティリティのメインページを示す第1の図、図36は本発明の第7の実施の形態におけるネットワークユーティリティのメインページを示す第2の図である。
図35においては、Printer No.1〜Printer No.7までが発見され、全部で7台のプリンタがリストとして表示されている。この場合、ネットワークユーティリティの図9に示されるリストの左に各行に対応してチェックボックスが追加されている。そして、それぞれのプリンタに対して前記チェックボックスが対応するようになっている。例えば、10台のプリンタがリストに表示されている場合には、左列のチェックボックスも各プリンタに対応して10個表示される。
そして、前記第1〜第6の実施の形態における複数のノードを同時に設定する機能を有するネットワークユーティリティにおいて、前記機能の対象となるネットワーク上に接続されたノードを選択することができるようになっている。
図35においては、Printer No.1、Printer No.2、Printer No.4、Printer No.5、及び、Printer No.7を設定対象とし、Printer No.3及びPrinter No.6を設定対象から外している。この操作を管理者が行った後に各パターン設定を行っても、Printer No.3及びPrinter No.6にはその設定変更は実行されない。
また、ネットワークユーティリティが保有する設定パターンのそれぞれに応じてチェックボックスを設けることもできる。例えば、図36に示されるように、ネットワークユーティリティが保有する設定パターンのそれぞれに応じてチェックボックスを設けることによって、より複雑な設定を1度の設定作業で行うことができる。
次に、オペレーションを行った時のネットワークユーティリティの動作について説明する。
図37は本発明の第7の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
まず、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10上にリストアップされたプリンタを順に選択していく過程において、現在カレントとなっているプリンタに対応するチェックボックス中のC/Nチェックの有無を確認する。
そして、チェックボックスにC/Nチェックが付いていない場合は、設定対象外のプリンタであるので、次の設定項目へ移り、リスト上の一つ下のプリンタをカレントに設定する。ここで、この動作中に残りのプリンタがなくなった場合は、すべての項目の設定が完了したとして処理を終了する。また、残りのプリンタがある場合は現在カレントとなっているプリンタに対応するチェックボックス中のC/Nチェックの有無を確認する。
また、チェックボックスにチェックが付いている場合は、設定変更の対象となるプリンタであるので、パターン設定の有無を確認し、パターン処理を行わないことを示す「No Type」が選択されている場合は、パターン指定でないとして、パターンなしの処理を行う。なお、該処理の内容については前記第1〜第6の実施の形態とほぼ同様であるので、その説明を省略する。また、パターンが設定されている場合には、パターン指定であるとして、そのパターンに応じた処理を行う。なお、該処理の内容については前記第1〜第6の実施の形態とほぼ同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態においては、ネットワーク上に接続された複数のノードとしてのプリンタを同時に設定変更する技術の対象を複数のグループに設定する機能を提供する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS101 チェックボックスにチェックが付いているか否かを判断する。チェックが付いていない場合はステップS102に進み、チェックが付いている場合はステップS104に進む。
ステップS102 次の設定項目に移る。
ステップS103 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。すべての項目の設定が完了した場合は処理を終了し、すべての項目の設定が完了していない場合はステップS101に戻る。
ステップS104 パターンが指定されているか否かを判断する。パターンが指定されている場合はステップS108に進み、「No Type」が選択されている場合はステップS105に進む。
ステップS105 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS106 設定値をプリンタに設定する。
ステップS107 次の設定項目に移り、ステップS101に戻る。
ステップS108 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。すべてのプリンタの設定が完了した場合はステップS107に進み、すべてのプリンタの設定が完了していない場合はステップS109に進む。
ステップS109 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS110 パターン処理を行い、ステップS108に戻る。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して設定を変更する場合であって、各ノードに対する設定値をあるパターン化することができ、1台分のノードとしてのプリンタの設定作業で設定対象となるすべてのプリンタの設定を行うことができる機能を有する場合に、リストに表示されたすべてのプリンタでなく、設定するプリンタを選択して設定することによって、ネットワーク上に接続された一部の複数のプリンタだけの設定変更を行うことができる。
また、リストアップしたネットワーク上に接続されたノードとしてのプリンタから設定変更を行うネットワーク上に接続されたノードを自由に選択することができるので、リストアップする部分の機能は、発見したすべてのネットワーク上に接続されたノードをフィルタすることなく、そのまま表示するだけの機能で十分である。そのため、ネットワークユーティリティのリストに表示するネットワーク上に接続されたノード発見機能を単純化することができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態におけるネットワークユーティリティの構造については、前記第1の実施の形態におけるネットワークユーティリティと同じ構造を有するので、図1を援用して説明する。
本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードに対して、同時に設定する処理において、ネットワークユーティリティによって発見したネットワーク上に接続されたノードのすべてを対象とするのではなく、特定のネットワーク上に接続されたノードをユーザが選択することができるようになっている。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図38は本発明の第8の実施の形態におけるネットワークユーティリティのメインページを示す図である。
図38においては、Printer No.1〜Printer No.7までが発見され、全部で7台のプリンタがリストとして表示されている。この場合、ネットワークユーティリティの図9に示されるリストの左に各行に対応してチェックボックス及びエディットボックスが追加されている。そして、それぞれのプリンタに対して前記チェックボックスが対応するようになっている。例えば、10台のプリンタがリストに表示されている場合には、左列のチェックボックスも各プリンタに対応して10個表示される。
また、エディットボックスは、ユーザが任意のテキスト文字を記入することができる。そして、ネットワークユーティリティは、各ネットワーク上に接続されたノードに対して、書き込まれた文字をそのネットワーク上に接続されたノードが属するグループ名と認識する。本実施の形態において、ネットワークユーティリティは、設定変更する時にこのグループの概念を使用する。
また、チェックボックスは、各グループに属するネットワーク上に接続されたノードの基準を決定する。そして、各グループ内のパターン処理は、基準となるネットワーク上に接続されたノードに設定された内容を基準として行う。前記チェックボックスのチェックは、グループの中で一つだけ選択することができる。なお、重複してチェックボックスにチェックが付いている場合には、同じグループの中でよりリストの上位に位置する方の一つを有効とする。
そして、ユーザは、図38において、7台のプリンタの設定を2組に分け、Printer No.1〜Printer No.3及びPrinter No.5と、Printer No.4、Printer No.6及びPrinter No.7とのグループとする。
続いて、ユーザは、ネットワークユーティリティのエディットボックスのPrinter No.1〜Printer No.3とPrinter No.5に該当する部分に文字列Aを記入する。また、エディットボックスのPrinter No.4、Printer No.6及びPrinter No.7に該当する部分に文字列Bを記入する。
このオペレーションによって、ネットワークユーティリティは、Printer No.1〜Printer No.3及びPrinter No.5をグループAとして、Printer No.4、Printer No.6及びPrinter No.7をグループBとして認識する。さらに、ユーザは、グループが複数になることによって、ネットワーク上に接続された複数のノードの同時設定する場合の基準設定を行うネットワーク上に接続されたノードを各グループに1台設定しなければならない。本実施の形態においては、Printer No.2及びPrinter No.7のチェックボックスをチェックし、Printer No.2をグループAの基準とし、Printer No.7をグループBの基準とする。
そして、このネットワークユーティリティの設定状態で、前記第1〜第6の実施の形態における複数のノードを同時に設定する機能を動作させると、Printer No.2を基準としてグループAの設定が行われ、Printer No.7を基準としてグループBの設定が行われる。
このように、前記第1〜第6の実施の形態における複数のノードとしてのプリンタを同時に設定する機能を有するネットワークユーティリティにおいて、前記機能の対象となるネットワーク上に接続されたノードを複数のグループとして選択することができる。
次に、オペレーションを行った時のネットワークユーティリティの動作について説明する。
図39は本発明の第8の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
まず、ネットワークユーティリティ上にリストアップされたプリンタを順に選択していく過程において、現在カレントとなっているプリンタに対応するエディットボックス中のグループ名が現在設定しようとしているグループと一致しているか否かを確認する。すなわち、グループが同じであるか否かを判断する。
そして、グループが一致していない場合は、設定対象外のプリンタであるので、次の設定項目へ移り、リスト上の一つ下のプリンタをカレントに設定する。ここで、この動作中に残りのプリンタがなくなった場合は、すべての項目の設定が完了したとして処理を終了する。また、残りのプリンタがある場合は現在カレントとなっているプリンタに対応するエディットボックス中のグループ名が現在設定しようとしているグループと一致しているか否かを確認する。
また、グループが一致している場合は、設定変更の対象となるプリンタであるので、パターン設定の有無を確認し、パターン処理を行わないことを示す「No Type」が選択されている場合は、パターン指定でないとして、パターンなしの処理を行う。なお、該処理の内容については前記第1〜第7の実施の形態とほぼ同様であるので、その説明を省略する。また、パターンが設定されている場合には、パターン指定であるとして、そのパターンに応じた処理を行う。なお、該処理の内容については前記第1〜第7の実施の形態とほぼ同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態においては、ネットワーク上に接続された複数のノードとしてのプリンタを同時に設定変更する技術の対象を限定する機能を提供する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS111 エディットボックス中のグループ名が一致しているか否かを判断する。一致していない場合はステップS112に進み、一致している場合はステップS114に進む。
ステップS112 次の設定項目に移る。
ステップS113 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。すべての項目の設定が完了した場合は処理を終了し、すべての項目の設定が完了していない場合はステップS111に戻る。
ステップS114 パターンが指定されているか否かを判断する。パターンが指定されている場合はステップS118に進み、「No Type」が選択されている場合はステップS115に進む。
ステップS115 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS116 設定値をプリンタに設定する。
ステップS117 次の設定項目に移り、ステップS111に戻る。
ステップS118 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。すべてのプリンタの設定が完了した場合はステップS117に進み、すべてのプリンタの設定が完了していない場合はステップS119に進む。
ステップS119 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS120 パターン処理を行い、ステップS118に戻る。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して設定を変更する場合であり、各ノードに対する設定値をあるパターン化することができ、1台分のノードとしてのプリンタの設定作業で設定対象となるすべてのプリンタの設定を行うことができる機能を有する場合に、リストに表示されたすべてのプリンタでなく、設定するプリンタをグループ化し、複数設定することによってネットワーク上に接続された一部の複数のノードだけを一括して複数のグループを同時に設定変更を行うことができる。したがって、前記第7の実施の形態に対し、より複雑な設定を1回のオペレーションによって設定を完了することができる。
また、リストアップしたネットワーク上に接続されたノードとしてのプリンタから設定変更を行うネットワーク上に接続されたノードを自由に選択することができるので、リストアップする部分の機能は、発見したすべてのネットワーク上に接続されたノードをフィルタすることなく、そのまま表示するだけの機能でよくなるので、ネットワークユーティリティのリストに表示するネットワーク上に接続されたノード発見機能を単純化することができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
図40は本発明の第9の実施の形態におけるネットワークユーティリティの構成を示す図、図41は本発明の第9の実施の形態におけるプロトコルの設定を示す図である。
本実施の形態においては、ネットワークに接続され、動的にアドレスを取得する機能を有しているノードに対して、正確に設定を完了させるようになっている。
図40に示されるように、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、前記パターン情報19の情報に従い、そのパターンに応じた処理を行うパターン別処理部25を有する。そして、該パターン別処理部25は、同一関連の項目を識別する機能を備えるとともに、同一関連の項目をピックアップする機能を備える。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
この場合、メニュー項目の中には、同様なグループにまとめられる設定項目が存在する。図41に示されるように、TCP/IPの有効/無効、Net Wareの有効/無効、Apple Talkの有効/無効、Net BEUIの有効/無効等の各プロトコルに有効/無効などは、すべてのプロトコルをすべて同じ設定値である「Enable(有効)」にしたい等の要求が考えられるので、関連する項目としてグルーピングすることができる。
また、同様に、DHCPのON/OFF、BOOTPのON/OFF、RARPのON/OFF等のアドレス設定方式のON/OFF設定もすべて有効にする同一の設定値である「ON」に設定する可能性が存在する。ただし、同様な項目でも、共通で使用するサーバの設定は設定内容がON/OFFでは表現することができず、同一の値で設定することができないので、ここでは同一のグルーピングはしない。
本実施の形態においては、各ネットワーク上に接続されたノードに対して、関連する設定項目をすべて有効とする時の処理を「AUTO」というパターンとして定義し、個々の設定環境別に同一関連の項目をすべて有効に設定することを可能とする。
次に、前記設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図42は本発明の第9の実施の形態におけるプロトコルを設定するためのダイアログボックスを示す図である。
この場合、ネットワーク上に接続されたノードを本実施の形態においてはプリンタに置き換えて説明する。また、各プリンタのIPアドレスを動的に取得する機能であるアドレス解決処理の設定ダイアログボックスを例に説明する。
まず、図42に示されるようなダイアログボックスで設定を行う。各設定毎にチェックボックスが用意され、各アドレス解決手段を使用するか否かを選択することができる。これらのアドレス解決手段をすべて有効とし、すべてのプリンタに設定する場合は、図9にリスト表示されている一番上のプリンタを選択し、図42に示されるダイアログボックスを表示させる。従来はこのダイアログボックスで、使用するアドレス解決手段のチェックボックスを入力する必要があるが、本実施の形態においては、ここでユーザが毎回チェックボックスに入力する必要はなく、この点において従来の設定方法と異なる。
本実施の形態においては、各設定値のグルーピングに対応したコンボボックスを各一つずつ用意し、その選択肢は、「No Type」、「Select ALL」等が存在する。本実施の形態においては、すべてのプリンタに該当する設定項目に対して関連する項目のすべてを設定したいので、図42に示されるように、前記選択肢として「Select ALL」を選択する。その後、各設定ページ・ダイアログボックス毎に用意されている「決定(プリンタに設定値を送信する)ボタン」をクリックする。なお、図42において「決定ボタン」は省略されている。
前述された一つのプリンタの設定方法及びパターンの設定を行うことによって、図9に示されるすべてのプリンタの設定を行うことができる。前記オペレーションによって具体的に設定される値は、DHCP=有効、BOOTP=有効、RARP=有効となる。
次に、前記オペレーションを行った時の、本発明の対象となるパターン別処理部25の動作について説明する。
図43は本発明の第9の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
この場合、パターン別処理部25は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「Select ALL(関連する項目すべてONにする)」とが選択肢となる。
そして、パターン指定が「No Type」である場合、すなわち、「Select ALL」でない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターン指定が「Select ALL」である場合は、まず、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値を取得する。
続いて、パターン情報19からパターン「Select ALL」に対応したオペレーションを読み出し、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、該当する設定グループのすべての項目を有効にする。
そして、各プリンタに対して設定値を変更すると、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。
また、1台分の設定をするプリンタは、常にリストの一番上でなくとも、図9の7台のうち選択したプリンタの設定に基づいて、他のプリンタに「Select ALL」の設定を行うこともできる。逆に、関連するすべての項目をOFFにしたい場合には、同様に「Select None」のようなパターンによって対応することができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS121 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS122に進む。
ステップS122 パターン指定が「Select ALL」であるか否かを判断する。「Select ALL」である場合はステップS126に進み、「No Type」である場合はステップS123に進む。
ステップS123 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS124 設定値をプリンタに設定する。
ステップS125 次の設定項目に移り、ステップS121に戻る。
ステップS126 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS125に進み、完了していない場合はステップS127に進む。
ステップS127 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS128 該当する設定グループのすべての項目を有効にし、ステップS126に戻る。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して個々に関連項目の設定をすべて有効又は無効に設定する場合に、関連するすべての項目を有効に設定する(無効に設定する)時は、ほぼ1台分のノードとしてのプリンタの設定処理で設定変更したいすべてのプリンタの設定を行うことができる。したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第10の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
図44は本発明の第10の実施の形態におけるネットワークユーティリティの構成を示す図である。
本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードに対して、同時に設定する処理において、ネットワークユーティリティによって発見したネットワーク上に接続されたノードすべてを対象とするのではなく、特定のネットワーク上に接続されたノードをユーザが複数個選択することができるようになっている。
この場合、図44に示されるように、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、ネットワーク上に接続されたノードをグルーピングするグループ化データベース26をデバイス発見部14に有し、ノード発見時、及び、ユーザからのノードをグルーピングする要求時に、前記グループ化データベース26から情報を引き出すことができる。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図45は本発明の第10の実施の形態におけるネットワークユーティリティのメインページを示す図である。
図45においては、Printer No.1〜Printer No.7までが発見され、全部で7台のプリンタがリストとして表示されている。この場合、ネットワークユーティリティの図9に示されるリストの左に各行に対応してチェックボックス及びリストボックスが追加されている。さらに、右のボタンの列の中に、コンボボックスを一つ追加する。そして、それぞれに対して前記チェックボックスが対応するようになっている。例えば、10台のプリンタがリストに表示されている場合には、左列のチェックボックスも各プリンタに対応して10個表示される。
また、リストボックスは、Groupの項目を表示する位置に配置され、そのプリンタがどのようなグループに所属するかを表示する。
そして、コンボボックスは、検索するプリンタの条件や、分類するキーを指定するために使用する。本実施の形態においては、一つだけ表示しているが、検索・ソートする第1キー、第2キーのように複数表示するようにしてもよい。図45においては、「Company」を表示し、ネットワーク上に接続されたノードの製造会社毎にグループ分けすることを要求している。このキーを設定した状態で、ネットワーク上に接続されたノードの検索を行うと、前記リストボックスに製造会社名が表示され、ネットワーク上に接続されたノードの一覧が表示される。
そして、ネットワークユーティリティは各ネットワーク上に接続されたノードに対して表示された文字をそのネットワーク上に接続されたノードが属するグループ名と認識する。本実施の形態において、ネットワークユーティリティは、設定変更する時にこのグループの概念を使用する。
また、チェックボックスは、各グループに属するネットワーク上に接続されたノードの基準を決定する。そして、各グループ内のパターン処理は、基準となるネットワーク上に接続されたノードに設定された内容を基準として行う。前記チェックボックスのチェックは、グループの中で一つだけ選択することができる。なお、重複してチェックボックスにチェックが付いている場合には、同じグループの中でよりリストの上位に位置する方の一つを有効とする。
そして、ユーザは、図45において、7台のプリンタの設定を、製造会社毎に4組に分け、Printer No.1とPrinter No.4とのグループ、Printer No.2とPrinter No.7とのグループ、Printer No.3のグループ、Printer No.5とPrinter No.6とのグループとする。
さらに、ユーザは、グループが複数になることによって、ネットワーク上に接続された複数のノードの同時設定を行う場合の基準設定を行うネットワーク上に接続されたノードを各グループに1台設定しなければならない。本実施の形態においては、Printer No.1、Printer No.3、Printer No.5、Printer No.7のチェックボックスをチェックし、Printer No.1をグループ「Toshipa」の基準、Printer No.3をグループ「HPP」の基準、Printer No.5をグループ「Rexmark」の基準、Printer No.7をグループ「OKI」の基準としている。
そして、このネットワークユーティリティの設定状態で、前記第9の実施の形態における複数のノードを同時に設定する機能を動作させると、Printer No.1を基準としてグループ「Toshipa」の設定が行われ、Printer No.3を基準としてグループ「HPP」の設定が行われ、Printer No.5を基準としてグループ「Rexmark」の設定が行われ、Printer No.7を基準としてグループ「OKI」の設定が行われる。
このように、複数のノードを同時に設定する機能を有するネットワークユーティリティにおいて、前記機能の対象となるネットワーク上に接続されたノードを複数のグループとして選択することができる。
次に、オペレーションを行った時のネットワークユーティリティの動作について説明する。
図46は本発明の第10の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
まず、ネットワークユーティリティ上にリストアップされたプリンタを順に選択していく過程において、現在カレントとなっているプリンタに対応するリストボックス中のグループ名が現在設定しようとしているグループと一致しているか否かを確認する。すなわち、グループが同じであるか否かを判断する。
そして、グループが一致していない場合は、設定対象外のプリンタであるので、次の設定項目へ移り、リスト上の一つ下のプリンタをカレントに設定する。ここで、この動作中に残りのプリンタがなくなった場合は、すべての項目の設定が完了したとして処理を終了する。また、残りのプリンタがある場合は現在カレントとなっているプリンタに対応するリストボックス中のグループ名が現在設定しようとしているグループと一致しているか否かを確認する。
また、グループが一致している場合は、設定変更の対象となるプリンタであるので、パターン設定の有無を確認し、パターン処理を行わないことを示す「No Type」が選択されている場合は、パターン指定でないとして、パターンなしの処理を行う。なお、該処理の内容については前記第1〜第7の実施の形態とほぼ同様であるので、その説明を省略する。また、パターンが設定されている場合には、パターン指定であるとして、そのパターンに応じた処理を行う。なお、該処理の内容については前記第1〜第7の実施の形態とほぼ同様であるので、その説明を省略する。
本発明においては、ネットワーク上に接続された複数のノードを同時に設定変更する技術の対象を限定する機能を提供する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS131 エディットボックス中のグループ名が一致しているか否かを判断する。一致していない場合はステップS132に進み、一致している場合はステップS134に進む。
ステップS132 次の設定項目に移る。
ステップS133 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。すべての項目の設定が完了した場合は処理を終了し、すべての項目の設定が完了していない場合はステップS131に戻る。
ステップS134 パターンが指定されているか否かを判断する。パターンが指定されている場合はステップS138に進み、「No Type」が選択されている場合はステップS135に進む。
ステップS135 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS136 設定値をプリンタに設定する。
ステップS137 次の設定項目に移り、ステップS131に戻る。
ステップS138 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。すべてのプリンタの設定が完了した場合はステップS137に進み、すべてのプリンタの設定が完了していない場合はステップS139に進む。
ステップS139 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS140 パターン処理を行い、ステップS138に戻る。
次に、ネットワーク上に接続された複数のノードをグルーピングする動作について説明する。
図47は本発明の第10の実施の形態におけるノードをグルーピングする動作を示すフローチャート、図48は本発明の第10の実施の形態におけるグループ分けキーの例を示す表である。
まず、ネットワーク上に接続されたノードであるNICを検索して発見し、ネットワークユーティリティのメインページのリストに表示する。
次に、コンボボックスにグループ分けのキーが指定されているか否かを判断する。そして、指定されていない場合は処理を終了し、指定されている場合は、グループ分けキーで指定された項目を知るために、必要となるすべてのMIB IDを設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、ネットワークに接続されたノードとしてのプリンタに問い合わせて、該当する項目の情報としての前記MIB IDに対応する値を取得し、取得した情報としての値を、必要があれば、加工して使用し、グループ分けキーで指定されている項目を作成する。
次に、ネットワークユーティリティの一覧で発見したネットワークに接続されているノードとしてのプリンタを、前記取得した情報としての値によってグループ分け(グルーピング)し、必要があればグルーピングに沿ってソートして表示してもよい。
なお、グループ分けキーとしては、ネットワークに接続されたノードとしてのプリンタの製造会社以外にも、図48に示されるように、設定することが可能である。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して設定を変更する場合であり、各ノードに対する設定値をあるパターン化することができる時に、1台分のノードとしてのプリンタの設定作業で設定したいすべてのプリンタの設定を行うことができる機能を有する場合に、リストに表示されたすべてのプリンタでなく、設定するプリンタをグループ化し、複数設定することによってネットワーク上に接続された一部の複数のノードだけを一括して複数のグループを同時に設定変更を行うことができる。そのため、本実施の形態は、前記第7及び第8の実施の形態よりも、各ノードの情報に基づいてグルーピングすることができる点に特徴がある。したがって、管理者は管理するノードの特徴に応じた設定を行うことができる。
その結果、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
次に、本発明の第11の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードとしてのプリンタに対して、同時に設定する処理において、アドレス解決処理等のプリンタの設定を行ってもサーバ等のネットワーク環境の設定状況によって正常に動作しないものについて、ネットワークユーティリティ側で動作確認をして、動作保証を得た方法をネットワークに接続されたノードとしてのプリンタに対して設定するようになっている。
図49は本発明の第11の実施の形態におけるネットワークユーティリティの構成を示す図である。
この場合、図49に示されるように、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、ネットワーク上に接続されたノードの設定項目の中で、関連する項目をグルーピングするグループ項目データベース28をグループ項目動作判定部27に備える。そして、該グループ項目動作判定部27によって、グループ化した項目のどの動作が正常終了するかを判定し、正常終了する設定値をネットワークユーティリティの判断で設定する機能を有する。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
この場合、アドレス解決処理は、一般にアドレスを提供するサーバ、及び、該サーバに対して要求を出してアドレスを取得するクライアントによって構成される。本実施の形態においては、対象となるネットワークに接続されたノードはアドレス解決処理におけるクライアントに相当する。
また、アドレス解決処理は、クライアントの設定だけでは正常に動作せず、サーバ側も正しく設定しておく必要がある。本実施の形態においては、このように動作させてみなければ正しく処理が終了するか分からない項目を実際にネットワークユーティリティ側で動作させて、ネットワーク上に接続されたノード毎に正常に動作する設定値を選択して設定する機能パターンを「Auto Judge」というパターンとして定義する。
次に、前述された設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図50は本発明の第11の実施の形態におけるアドレス解決処理の設定画面を示す図である。
この場合、ネットワーク上に接続されたノードを、本実施の形態においてはプリンタに置き換えて説明する。また、図50においては、アドレス解決処理の設定画面を例に説明する。
まず、図50に示されるようなダイアログボックスでアドレス解決処理の設定を行う。このとき、各アドレス解決用のプロトコル毎にチェックボックスが用意され、チェックを付けることによって「Enable」が、チェックを外すことによって「Disable」の値を選択することができる。そして、初期値が「Disable」に設定されている場合に、これをすべてのプリンタに設定する場合は、図9に示されている一番上のプリンタを選択し、図50に示されるダイアログボックスを表示させる。
次に、各アドレス解決処理プロトコルの設定をどれか又はすべてを「Enable」に設定する。ここまでは従来の設定方法と同じである。
次に、本実施の形態においては、各アドレス解決処理に対応したコンボボックスを各一つずつ用意し、その選択肢は、「No Type」、「Auto Judge」等が存在する。本実施の形態においては、すべてのプリンタが正常にアドレス解決を完了することができる設定にしたいので、選択肢として「Auto Judge」を選択する。その後、各設定ページ・ダイアログボックス毎に用意されている「決定(プリンタに設定値を送信する)ボタン」をクリックする。なお、図50において「決定ボタン」は省略されている。
そして、前述された一つのプリンタの設定方法及びパターンの設定を行うことによって、図9に示されるすべてのプリンタの設定を行うことができる。
次に、具体的に設定される例について説明する。
図51は本発明の第11の実施の形態におけるプリンタの設定例を示す図である。
図51において、実際に設定したのは、仮にリストの一番上(Printer No.1)とする。そして、アドレス解決プロトコルの一つである「DHCP」の有効/無効の設定を「有効」にするために、該当するチェックボックスにチェックを付ける。また、設定を行うPrinterが接続されているネットワークのDHCPサーバが正常に設定されていない場合を考慮して、Manual Settings(手動設定又はマニュアル設定)に手作業でアドレスを記載する。このPrinterの設定例においては、DHCPでアドレス解決を試みて、ダメな場合にはManual Settingsで設定したアドレスを有効とした場合の例である。
この設定をリストのすべてのプリンタに行うことによって、図51に示されるように、DHCPが正常に動作する設定ができている環境ではDHCPからアドレスが割り当てられ、DHCPが正常に動作する設定ができていない環境ではManual Settingsに設定したアドレスが割り当てられるので、本設定後のPrinter No.1〜Printer No.7は必ずアドレスが設定され、アドレス解決が成功する。
次に、オペレーションを行った時のネットワークユーティリティの動作について説明する。
図52は本発明の第11の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
まず、パターン別処理部25は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「Auto Judge(選択したアドレス解決方法の中から最適なものを自動選択)」とが選択肢となる。
そして、パターン指定が「No Type」である場合、すなわち、「Auto Judge」でない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターン指定が「Auto Judge」である場合は、まず、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値を取得する。
続いて、パターン情報19からパターン「Auto Judge」に対応したオペレーションを読み出し、アルゴリズムに従い、アドレス解決の見込みを診断する処理を行う。そして、アルゴリズムに従い、アドレス解決の見込みを診断すると、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。
この処理において、Manual Settingsを選択した場合には、ネットワークユーティリティの一覧に表示された各プリンタに対応するアドレスを記載しなければならないので、簡単に複数のPrinterの設定を行うことはできないが、確実に設定を行うことができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS151 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS152に進む。
ステップS152 パターン指定が「Auto Judge」であるか否かを判断する。「Auto Judge」である場合はステップS156に進み、「No Type」である場合はステップS153に進む。
ステップS153 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS154 設定値をプリンタに設定する。
ステップS155 次の設定項目に移り、ステップS151に戻る。
ステップS156 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS155に進み、完了していない場合はステップS157に進む。
ステップS157 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS158 アルゴリズムに従い、アドレス解決の見込みを診断する処理を行う。
ステップS159 アルゴリズムに従い、アドレス解決の見込みを診断し、ステップS156に戻る。
次に、実際の「Auto Judge」の動作について説明する。
図53は本発明の第11の実施の形態におけるアドレス解決の動作の概略を示す図である。
まず、管理者のクライアント(管理者Client)で動作する本実施の形態におけるネットワークユーティリティは、図53において(1)で示されるように、設定対象であるプリンタからネットワークのMACアドレスを取得する。
そして、図53において(2)で示されるように、取得したMACアドレスを使用して対象となる環境に対してアドレス取得の要求を発信する。ここで、アドレスを取得することができた場合には、対象となるプリンタはその環境で該当するアドレス解決プロトコルを使用してアドレス解決を成功することができると判断する。また、アドレスを取得することができなかった場合は、対象となるプリンタはその環境で該当するアドレスプロトコルを使用してアドレス解決を成功することができないと判断し、他の方法を確認する。さらに、すべて失敗した場合は、Manual Settingsで指定したアドレスを無条件で設定する。
次に、アドレスを取得することができた場合は、図53において(3)で示されるように、そのアドレスを解放する。続いて、図53において(4)で示されるように、成功したアドレス解決方法を実際に対象となるプリンタに設定する。
そして、このような処理によって、図53において(5)で示されるように、プリンタはアドレス解決処理を正常に行うことができる。
このように、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードに対して設定を変更する場合であり、各ノードに対する設定値が同じ時に、ほぼ1台分のノードとしてのプリンタの設定処理で設定変更したいすべてのプリンタの設定を完了する便利性は前記第1〜第10の実施の形態と比較して低い。しかしながら、実際に動作させてみなければ分からないアドレス解決処理等の対象となるノードとしてのプリンタが接続されているネットワーク環境に左右される設定項目を確実に設定することができる。
したがって、設定変更における作業時間を節約することができる。
次に、本発明の第12の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
本実施の形態においては、ネットワークに接続された複数のノードとしてのプリンタに対して、同時に設定する処理において、アドレス解決処理等のプリンタ設定を行っても、サーバ等のネットワーク環境の設定状況によって正常に動作しないものについて、ネットワークユーティリティ側で動作を確認して、動作保証を得た方法をネットワークに接続されたノードに対して設定した場合に、アドレス解決結果等の実際の動作結果を表示することができるようになっている。
図54は本発明の第12の実施の形態におけるネットワークユーティリティの構成を示す図である。
この場合、図54に示されるように、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、ネットワーク上に接続されたノードの設定項目の中で、関連する項目をグルーピングするグループ項目データベース34をグループ項目動作判定部30に備える。そして、該グループ項目動作判定部30が備える動作前状況取得部31によって、設定した内容に従ってプリンタが動作する前の状況を確認し、動作後状況取得部32によって、設定した内容に従ってプリンタが動作した後の状況を確認し、それぞれ取得した情報から動作内容判定部33によって、どのように動作したかを判定する機能を有する。
次に、前記構成のネットワークユーティリティの動作について説明する。
この場合、アドレス解決処理は、一般にアドレスを提供するサーバ、及び、該サーバに対して要求を出してアドレスを取得するクライアントによって構成される。本実施の形態においては、対象となるネットワークに接続されたノードはアドレス解決処理におけるクライアントに相当する。
また、アドレス解決処理は、クライアントの設定だけでは正常に動作せず、サーバ側も正しく設定しておく必要がある。本実施の形態においては、このように動作させてみなければ正しく処理が終了するか分からない項目を実際に動作させた結果を表示することができるようになっていて、その機能の処理を「Result Check」というパターンとして定義する。なお、前記第1〜第11の実施の形態と合わせて動作させる場合には、「同値」、「Auto Judge」等が設定されている時に動作させるようにしてもよい。
次に、前述された設定項目を設定する手順について説明する。なお、本実施の形態においては、ネットワーク上に接続されたノードがプリンタである場合について説明する。
図55は本発明の第12の実施の形態におけるアドレス解決処理の設定画面を示す図である。
この場合、ネットワーク上に接続されたノードを、本実施の形態においてはプリンタに置き換えて説明する。また、図55においては、アドレス解決処理の設定画面を例に説明する。
まず、図55に示されるようなダイアログボックスでアドレス解決処理の設定を行う。このとき、各アドレス解決用のプロトコル毎にチェックボックスが用意され、チェックを付けることによって「Enable」が、チェックを外すことによって「Disable」の値を選択することができる。そして、初期値が「Disable」に設定されている場合に、これをすべてのプリンタに設定する場合は、図9に示されている一番上のプリンタを選択し、図55に示されるダイアログボックスを表示させる。
次に、各アドレス解決処理プロトコルの設定のどれかを「Enable」に設定する。ここまでは従来の設定方法と同じである。この設定を図9にリストされているすべてのプリンタに設定するためには、前記第1の実施の形態における「同値」や、前記第11の実施の形態における「Auto Judge」を設定することによって行うことができる。
本実施の形態においては、アドレス解決処理プロトコルを複数選択して動作させた場合に、プリンタの動作によって実際にどのアドレス解決処理プロトコルが選択され、どのサーバからアドレスを取得したかを判別する。この処理をパターン「Result Check」を選択することによって、リストされているすべてのプリンタに設定することができる。なお、前述したように、「同値」、「Auto Judge」のパターン時に動作するようにすると、リストされているすべてのプリンタに同値を設定し、実際に動作させた結果も表示させることができる。
そして、前述された一つのプリンタの設定方法及びパターンの設定を行うことによって、図9に示されるすべてのプリンタの設定を行い、すべてのプリンタに対してアドレス解決処理の結果を表示させることができる。
次に、具体的に表示される例について説明する。
図55において、動作するように設定してあるのは、「DHCP」、「BOOTP」、「RARP」である。また、結果として表示してあるのは、実際にサーバから取得した「IP Address」、「Subnet Mask」、「Default Gateway」の各アドレスと、これらのアドレスを取得したアドレス解決処理プロトコル名と、これらのアドレスを取得したサーバのアドレスである。
なお、図55においては、アドレス解決処理プロトコル「DHCP」が実際にアドレスを取得したことを示し、取得したサーバのIP Addressは「200.150.100.101」であると示している。
次に、オペレーションを行った時のネットワークユーティリティの動作について説明する。
図56は本発明の第12の実施の形態におけるネットワークユーティリティの動作を示すフローチャートである。
まず、パターン別処理部25は、設定項目の設定値を変更する変更要求を設定値書込部13及び設定項目別処理部15から受信すると、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。そして、すべての項目の設定が完了している場合は、処理を終了する。
次に、パターンの設定が指定されているか否かを確認する。本実施の形態においては、「No Type(パターン指定なし)」と「Result Check(選択したアドレス解決方法の中から最適なものを自動選択)」とが選択肢となる。
そして、パターン指定が「No Type」である場合、すなわち、「Result Check」でない場合は、変更要求を指定された設定項目について、設定項目−MIB対応部16の処理から対応するMIB値(MIB ID)を取得(入手)する。
続いて、変更要求の設定値と該当するMIB値を引数としてSNMP通信部17に対して設定項目の設定値を変更するように要求する。これにより、設定値をプリンタに設定する。
次に、設定項目として変更要求されている次の項目に移り、すべての項目の設定が完了しているか否かを確認する。
また、パターン指定が「Result Check」である場合は、まず、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了しているか否かを確認する。そして、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了している場合は、設定項目として変更要求されている次の項目に移る。
また、すべてのプリンタに対してパターン処理が終了していない場合は、後述される第1の処理を行う。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS161 すべての項目の設定が完了したか否かを判断する。完了している場合は処理を終了し、完了していない場合はステップS162に進む。
ステップS162 パターン指定が「Result Check」であるか否かを判断する。「Result Check」である場合はステップS166に進み、「No Type」である場合はステップS163に進む。
ステップS163 該当する設定項目のMIB IDを入手する。
ステップS164 設定値をプリンタに設定する。
ステップS165 次の設定項目に移り、ステップS161に戻る。
ステップS166 すべてのプリンタの設定が完了したか否かを判断する。完了している場合はステップS165に進み、完了していない場合はステップS167に進む。
ステップS167 動作前状況取得処理を行い、ステップS166に戻る。
次に、前記第1の処理について説明する。
図57は本発明の第12の実施の形態における動作前状況取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、プリンタのMAC AddressをプリンタのMIBから取得し、有効と設定されているすべてのアドレス解決処理プロトコルについて確認が終了したか否かをチェックする。そして、有効と設定されているすべてのアドレス解決処理プロトコルについて確認が終了している場合は、処理を終了する。
また、有効と設定されているすべてのアドレス解決処理プロトコルについて確認が終了していない場合は、取得した該当プリンタのMAC Addressをキーとして、プリンタのアドレス取得を試みる。例えば、アドレス解決処理プロトコルとして「DHCP」、「BOOTP」、「RARP」の順に有効になっている場合、本実施の形態におけるネットワークユーティリティは、まず、DHCPプロトコルを使用してアドレスの取得を試み、続いて、BOOTPプロトコルを使用してアドレスの取得を試み、最後に、RARPプロトコルを使用してアドレスの取得を試みることになる。
これらの場合において、アドレスの要求元はプリンタから取得したMAC Addressを使用するので、プリンタがDHCPプロトコルを使用してそれ自体のアドレスを取得する動作を模倣している動作を行うことになる。
次に、プリンタのアドレスを取得することができた場合は、実際にプリンタがアドレスを取得する時に、取得することができなくならないように、本実施の形態におけるネットワークユーティリティが取得したプリンタのアドレスを開放して、サーバに返却する。
また、プリンタ用のアドレスを取得することができなかった場合は、各アドレス解決処理プロトコル毎の結果を記録しておき、有効と設定されているすべてのアドレス解決処理プロトコルについて確認が終了しているか否かをチェックする。
このような処理によって、プリンタが各アドレス解決処理プロトコルを使用して動作した時に、アドレスが得られるか否かを判断することができる情報を取得することができる。
その後、プリンタは実際に設定されたアドレス解決処理プロトコルを使用して動作する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS167−1 プリンタのMAC Addressを入手する。
ステップS167−2 すべてのプロトコルで確認が完了したか否かを判断する。すべてのプロトコルで確認が完了した場合は処理を終了し、すべてのプロトコルで確認が完了していない場合はステップS167−3に進む。
ステップS167−3 MAC Addressを使用してプリンタのアドレス取得を試みる。
ステップS167−4 アドレスを取得することができたか否かを判断する。アドレスを取得することができた場合はステップS167−5に進み、アドレスを取得することができなかった場合はステップS167−6に進む。
ステップS167−5 取得したアドレスを解放する。
ステップS167−6 結果を記録し、ステップS167−2に戻る。
次に、前記動作後状況取得部32の動作について説明する。
図58は本発明の第12の実施の形態における動作後状況取得部の動作を示すフローチャートである。
まず、すべての項目の設定が終了しているか否かを確認し、すべての項目の設定が終了している場合は処理を終了し、すべての項目の設定が終了していない場合は、本実施の形態におけるネットワークユーティリティとしてのホストユーティリティ10は、一覧にリストされているプリンタのIP Addressがアドレス解決処理プロトコルによって変更されるか否かを、プリンタのMIBを使用して定期的に確認する。
そして、IP Addressが変更されていない場合は、IP Addressがアドレス解決処理プロトコルによって変更されるか否かを確認するプリンタが一つに偏らないように、1台のIP Addressを確認したら、リスト上の次のプリンタに移り、プリンタのIP Addressがアドレス解決処理プロトコルによって変更されるか否かを、プリンタのMIBを使用して定期的に確認する。なお、残りが一つの場合はそのままにしておく。
また、IP Addressが変更されている場合は、同時に「Subnet Mask」、「Default Gateway」の値もプリンタのMIBを使用して取得する。そして、取得した三つのアドレスを図55に示されるように表示する。
次に、すべてのアドレス解決処理プロトコルについて処理が終了したか否かを確認し、すべてのアドレス解決処理プロトコルについて処理が終了していない場合は、該当するプリンタのMAC Addressをキーとして使用し、プリンタのアドレスの取得を試みる。例えば、アドレス解決処理プロトコルとして「DHCP」、「BOOTP」、「RARP」の順に有効になっている場合、本実施の形態におけるネットワークユーティリティは、まず、DHCPプロトコルを使用してアドレスの取得を試み、続いて、BOOTPプロトコルを使用してアドレスの取得を試み、最後に、RARPプロトコルを使用してアドレスの取得を試みることになる。
これらの場合において、アドレスの要求元はプリンタから取得したMAC Addressを使用するので、プリンタがDHCPプロトコルを使用してそれ自体のアドレスを取得する動作を模倣している動作を行うことになる。
次に、プリンタ用のアドレスを取得することができた場合は、実際にプリンタがアドレスを取得する時に、取得することができなくならないように、本実施の形態におけるネットワークユーティリティが取得したプリンタのアドレスを解放してサーバに返却する。
また、プリンタ用のアドレスを取得することができなかった場合は、各アドレス解決処理プロトコル毎の結果を記録しておき、有効と設定されているすべてのアドレス解決処理プロトコルについて確認が終了しているか否かをチェックする。
そして、すべてのアドレス解決処理プロトコルについて処理が終了している場合は、実際に使用した「アドレス解決処理プロトコル」及び「接続したサーバ」を特定し、それを表示する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS171 すべてのプリンタの確認が完了したか否かを判断する。すべてのプリンタの確認が完了した場合は処理を終了し、すべてのプリンタの確認が完了していない場合はステップS172に進む。
ステップS172 IP Addressに変更があったか否かを判断する。変更があった場合はステップS174に進み、変更がなかった場合はステップS173に進む。
ステップS173 リストの次のプリンタに移り、残りが一つである場合はそのままにし、ステップS172に戻る。
ステップS174 取得した「IP Address」、「Subnet Mask」、「Default Gateway」を表示する。
ステップS175 すべてのプロトコルで確認が終了したか否かを判断する。すべてのプロトコルで確認が終了した場合はステップS176に進み、すべてのプロトコルで確認が終了していない場合はステップS177に進む。
ステップS176 実際に使用した「アドレス解決処理プロトコル」と「接続したサーバ」を表示し、ステップS171に戻る。
ステップS177 MAC Addressを使用してプリンタのアドレス取得を試みる。
ステップS178 アドレスを取得することができたか否かを判断する。アドレスを取得することができた場合はステップS179に進み、アドレスを取得することができなかった場合はステップS180に進む。
ステップS179 取得したアドレスを解放する。
ステップS180 結果を記録し、ステップS175に戻る。
次に、実際の動作について説明する。
図59は本発明の第12の実施の形態におけるアドレス解決の動作の概略を示す図、図60は本発明の第12の実施の形態における判断アルゴリズムの例を示す表である。
まず、管理者のクライアント(管理者Client)で動作する本実施の形態におけるネットワークユーティリティは、図59において(1)で示されるように、設定対象であるプリンタからネットワークのMACアドレスを取得する。
そして、図59において(2)で示されるように、取得したMACアドレスを使用して対象となる環境に対して、プリンタの代わりにアドレス取得の要求を発信する。
次に、アドレスを取得することができた場合は、図59において(3)で示されるように、そのアドレスを解放する。続いて、図59において(4)で示されるように、成功したアドレス解決方法を実際に対象となるプリンタに設定する。
そして、このような処理によって、図59において(5)で示されるように、プリンタはアドレス解決処理を正常に行うことができる。さらに、図59において(6)で示されるように、アドレスを取得することができなくなったかを確認する。
なお、本実施の形態における判断アルゴリズムとしては、例えば、図60に示されるようなものがある。
このように、本実施の形態においては、複数のアドレス解決処理を有効とした時に、対象となるノードとしてのプリンタがアドレス解決処理を実行した後の結果を確認する手段を設けたことによって、どのアドレス解決処理プロトコルが実際に有効であったのか、どのサーバが有効であったのかを確認することができる。
したがって、設定変更に要する作業時間を短縮することができ、設定変更における作業ミスを防止することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。