JP4772205B2 - 電気かみそり - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は二次電池を駆動源として使用した電気かみそりであって、特に電池の残量表示を備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の残容量表示は、残量表示をすべき機器のメインスイッチのオン期間中あるいは待機中も含めて表示されることが多い。また、メインスイッチのオフ後も引き続いて、設定時間だけ残量表示をさせたのちに表示を停止することも考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の残量表示は主負荷の駆動状態を示すパイロットランプとしての機能をも同時に果たすことが多く、その場合にあっては残量表示をメインスイッチのオンオフに拘らず持続すると主負荷のオフ時期が不明確となり、特に聴覚に障害を有するものに対して不安感を与える恐れがあった。
【0004】
本発明はかかる不都合に鑑みてなされたものであって、メインスイッチをオフしてから所定時間が経過後に残量表示を所定時間だけ行うことにより、主負荷の停止状態が明確に表示され、操作者に安心感を与えるとともに、的確な残量表示が行える電気かみそりを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる電気かみそりは、図1にその概略的な構成を示す如く、二次電池の様な電池1と、その電池1から駆動電力が供給されるモータの様な主負荷2と、その主負荷2に対する通電時期をオンオフ規制するための操作手段3と、電池1の残容量を検出可能とする電池容量検出手段4と、電池1の現在容量に対応した表示を可能とする電池容量表示手段5とを備えている。
【0006】
本発明にあっては更に、電池容量表示手段4が、主負荷2に対する通電が停止してから第1の設定時間T1が経過後に、第2の設定時間T2だけ表示動作することを特徴とする。
【0007】
前記した電池容量検出手段5は、第1の設定時間T1内において所定の検出動作を行い、この検出動作で検出された残容量に対応した表示を前記電池容量表示手段5が前記第2の設定時間T2内に行う。この第1の時間T1中に行われる残容量の検出動作は、主負荷2に対する通電停止に伴う端子電圧の上昇傾向から復帰電圧を推定することにより行うことが可能である。またこの第1の設定時間T1中には、検出動作を実行中であることを積極的に示す表示が同時に行われることが好ましい。
【0008】
電池容量検出手段4は、主負荷2に対する通電中も電池容量の検出を行うとともに、電池容量表示手段5において検出された電池容量に対応した表示がされる様に構成することもできる。その場合、主負荷2への通電停止時における残容量を保存しておき、第2の設定時間T2中に電池容量表示手段5において保存された残容量に対応した表示が行われる様にすることも可能である。
【0009】
【発明の効果】
本発明は上記の如く、主負荷に対する通電を停止してから第1の設定時間T1経過後に容量表示を行うことにより、メインスイッチのオフ直後にそれ以前とは違う表示が行われる結果、使用者は機器における主たる動作を行っている主負荷の停止状態を視覚的に認識でき、特に耳の不自由な使用者に安心感を与えることができる。またその後に行われる容量表示を第2の設定時間だけ持続することにより、省電力を図りながら使用者に対して的確な表示動作を可能とする。
【0010】
更に、メインスイッチのオフ直後に設けた残容量の表示停止期間中に残容量の検出動作を行うことにより、主負荷に対する通電が停止して電池の端子電圧が復帰する状態が検知でき、真の残容量が正確に検出表示できる。
【0011】
また前記残容量の検出動作を、電池における端子電圧上昇傾向から推定して実行することにより、短時間の検出時間で検出および表示動作が行える。
【0012】
更にまた、検知動作中であることを上記した容量表示の停止期間中に積極的に表示することにより、電池の現在の状況を的確に捉えた正確な容量表示動作が行える。
【0013】
更に、主負荷に対する通電中も電池容量の検出動作をし、その検出内容に対応した表示を行うことにより、主負荷の駆動中は、容量表示が主負荷の動作中を示すパイロットランプの役目も果たし、主負荷の動作状態も同時に表示できる。この場合、表示手段の役目が主負荷の駆動中におけるパイロットランプから、駆動停止後における残容量表示への変更が、上記した表示の停止期間の存在により、明確に確認される。
【0014】
また、主負荷への通電停止後に残量検出を行わず、オフ直前の残容量を上記した第2の設定時間中に表示することにより、上記した第1の設定時間を必要最小限に抑制することが可能となり、待ち時間を設けることなく、メインスイッチのオフ直後に残量の表示動作が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、図2に例示するロータリー式の電気かみそりに実施した一例に基づいて説明するがこれに限らず、内刃が往復動式や縦軸回りに回転する電気かみそりに対しても略同様に実施できることは勿論である。
【0016】
電気かみそり10は図2に示す様に、本体ケース11の上端位置に、内刃12を収納するとともに上方が開口したヘッド部13を揺動自在に備え、更にヘッド部13における開口を閉じる様に、内刃12と接する網刃状の外刃14を備えた外刃ホルダ15を配設している。
【0017】
内刃12は周面に螺旋状の刃部を設けた円筒状であって、その両端から回転軸16を外方向に延ばしてヘッド部13内の上方で水平に支持するとともに、その一方の回転軸16とモータ17の回転軸間を、図示しない複数段のギヤないしはタイミングベルトからなる減速機構で接続している。
【0018】
また本体ケース11の正面側には、中央部に縦断して上下方向に細帯状に伸びる操作パネル18上に、モータ17をオンオフ規制するためのメインスイッチ19と、モータ17の駆動速度を表示するための3つの発光素子20a・20b・20cを備えた第1表示部21と、モータ17の駆動モードを表示するための第2表示部22と、モータ17の駆動状態を変更するためのサブスイッチ23と、充電時期を表示する第3表示部24とを一列状態で配設する一方、操作パネル18を包囲して、図3の様な電池の残容量を表示可能とする第4表示部25を備える。
【0019】
また本体ケース11の下端位置に、充電アダプタ26のプラグ27を挿脱自在に接続可能とするソケット28を設け、本体ケース11内に収納した図4に示す電子回路31が、商用交流電源を使用して駆動できる様にしている。
【0020】
充電アダプタ26は、電源プラグ29を介して入力された100〜250V程度の商用交流電圧30を、従来と略同様な構成の図示しないインバータ回路により降圧したあと整流することにより、二次電池36の端子電圧Veよりやや高い例えば4V程度の直流低圧の充電電圧Vdを出力可能とするものである。
【0021】
またメインスイッチ19およびサブスイッチ23は、例えばプッシュ式の常開スイッチが使用され、1回の押し操作をする毎に、電子回路31は後記する予め設定された動作を行う。
【0022】
第1〜第3表示部21・22・24は、赤色系の発光ダイオードの様な駆動電圧が電池電圧よりも低い発光素子を1または複数個、離間させ且つその表示形状あるいは表示色を異ならせて縦列状態で備え、発光素子の点灯位置あるいは点滅状態を変化することにより、後記する所定の表示動作を可能とする。
【0023】
より具体的には、第1表示部21における3つの発光素子20の色を全て黄色に、第2表示部22は緑色に、第3発光部24は赤色に設定している。この様に第1表示部21と第2表示部22における表示色を変えることにより、第2表示部22を基準にして第1表示部21の動きを見ることができるので、モータ17の回転速度を視覚的にすばやく判断できる。これは特に、第1表示部21における表示が個別点灯ではなく、点灯数を増減して回転速度を表示する場合に有用である。
【0024】
これに対して第4表示部25は、図3(b)の様に、青色系のLEDの様な発光素子32が使用され、更に出力される光を直接放出するのではなく、プリズム33を利用して直角方向に曲げて導光板34の下端に入力するとともに、導光板34の前面側に密着させて配設した光拡散板35から本体ケース11の外部に光を放出することにより、面状に発光表示する様に構成している。
【0025】
更に本実施例にあっては、上記した操作パネル18の周囲を一周して細帯状に光拡散板35を露出させるとともに、その光拡散板35から出力される光61の強度が全面に亘って同一ではなく、導光板34に入射された光が上方へ進むにつれて減衰する様に設定することによって、発光素子32の点灯時に、第4表示部25は最下端が一番明るく上方へ行くほど暗くなる図3(a)の様な略U字形状に発光させる。
【0026】
次に本体ケース11内に収納する電子回路31は、図4にその全体的な構成を概略的に示す如く、複数回の充放電を可能とする二次電池36を駆動源として1チップタイプのマイコン装置37でその全体が制御されるものであって、二次電池36に対する充電時期を規制する充電制御部38と、二次電池36による駆動中における電池残量に対応した表示を可能とする電池残量検出部39と、モータ17の駆動状態を変更可能とするモータ制御部40とから構成される。
【0027】
本発明で使用されるマイコン装置37は、A/Dコンバータとしての機能を一体に内蔵することにより、アナログ電圧の入力ポートを複数備えた汎用的なものであって、内部にROM化して収納したプログラムにより、入力されるアナログ電圧値の変化に対応した制御動作が、A/Dコンバータや比較器の様な個別部品を使用することなくマイコン装置37のみで行える様にしたものである。
【0028】
すなわち、アナログ信号の入力ポートに入力された電圧値を、定電圧回路41で安定化した基準電圧VSの分圧値と比較して8ビット程度の所定のデジタル値に変換したあと、変換後のデジタル値を適宜に比較し、その大小に対応して所定の演算動作を行う。そして、このマイコン装置37に備えるA/D変換機能とプログラムによる演算機能とを利用し、各種の検知およびその検知内容に対応した表示あるいは制御動作を行わせる。
【0029】
二次電池36はニッケル水素電池であって、本実施例にあっては2本を直列に接続することにより、完全に放電させた状態から充電に伴ってその端子電圧Veが1.8V〜3.5V程度まで変化するものが使用されている。しかしながら、電池の種類あるいは本数を変更できることは勿論である。
【0030】
充電制御部38は、図5にその具体的な構成を示す如く、充電アダプタ26から出力される充電電圧Vdを、スイッチング用として備えた第1トランジスタ42および過熱時に溶断する温度ヒューズ43を介して二次電池36の両端に印加することにより、二次電池36に対する充電を可能とする。
【0031】
すなわち充電電圧Vdが入力されると、第1トランジスタ42のベース端に接続された第2トランジスタ44が先ずオンし、更に第1トランジスタ42をオンさせて二次電池36に対する充電を開始させる。それと同時に、第3表示部24に備えた発光素子45に通電して充電中であることを表示する。
【0032】
更に充電完了時期に達すると、マイコン装置37は第3トランジスタ46をオンさせる結果、第2トランジスタ44および第1トランジスタ42がオフし、二次電池36に対する充電を停止するととともに、第3表示部24の発光素子45に対する通電も停止して充電が完了したことを操作者に知らせる。
【0033】
ここで上記した二次電池36の満充電時期を検知する方法は、特に限定されるものではない。しかしながら本実施例にあっては、ニッケル水素電池の充電時における端子電圧Veが図6(a)で例示する様な変化をすることを利用し、電池電圧Veを分圧する電池電圧検出部47を介して電池電圧Veに比例する電圧をマイコン装置37に入力しその電圧変化を検知することにより、二次電池36の端子電圧Veがピーク値Vpに達した時点Aから、更に所定の電圧ΔVだけ端子電圧Veが低下した時点Bを満充電時と判定して急速充電を停止制御することを基本とする。
【0034】
更に、二次電池36の劣化などに起因してピーク値Vpが検出できない場合を考慮して、マイコン装置37におけるタイマー機能により1時間程度の最長充電時間を予め設定し、充電開始からピーク位置を検出することなく最長充電時間が経過すると、充電を強制的に停止する。
【0035】
同時に、サーミスタ48を利用した電池温度検出回路49により二次電池36の表面温度を検出しておき、その温度が設定値に達したあと、例えば10秒程度の設定時間だけ設定温度以上の状態が持続したことが確認された場合にあっても、満充電に達したものと判断して充電を停止することにより、過充電を防止する。
【0036】
なお、充電電圧Vdの入力時にオンするトランジスタ62からなるAC検出部63を備えて充電電圧Vdの入力時期を判定可能とし、上記した充電制御を始めとする各種の制御動作時に利用する。
【0037】
次に二次電池36の残容量検出および表示は、図6(b)に例示する如く二次電池36の使用に伴って端子電圧Veが低下することを利用し、例えば本実施例にあっては、端子電圧Veが第1の比較値V1に達する時点Cまでは満充電状態と判定し、第4表示部25における発光素子32を常時に点灯して満充電表示をする。
【0038】
更に、端子電圧Veが第1比較値V1を下回り、第2の比較値であるV2に達する時点Dまでは発光素子32を1秒程度の間隔でゆっくりと点滅させて充電予告表示を行わせ、V2をも下回ると点滅周期を短くする充電催促表示に移る表示制御動作を行わせる。
【0039】
上記した動作を実現するため、本実施例にあっては図7に示す如く、定電圧回路41で安定化した電圧をA/D変換時における基準電圧VSとし、更にその電圧を比較電圧発生回路50において分圧することにより、前記した第1比較値V1および第2比較値V2を形成している。
【0040】
同時に、二次電池電圧Veを電池電圧入力回路51で分圧してマイコン装置37に入力し、その入力値と前記した比較値V1・V2とを比較演算することによって現在の電池残量を判定し、その判定結果を第4表示部25で表示させる。
【0041】
ところで本実施例にあっては、第4表示部25に備える発光素子32として、青色系のLEDの様に二次電池36の端子電圧Veよりも駆動電圧が高い発光素子が使用されている。
【0042】
そこで、二次電池36の端子電圧Veを昇圧回路52で第4表示部25における表示に必要な電圧まで一旦上昇させたあと発光素子32に印加する。更に、第4表示部25側の発光素子32に流れる電流は第1〜第3表示部21・22・24側の発光素子に流れる電流よりも大きいため、発光素子32と直列にスイッチング回路53を介装し、そのスイッチング回路53をマイコン装置37で制御することによって、第4表示部25における表示時期を規制可能とする。
【0043】
また第4表示部25における電池残容量表示動作は、モータ17のオン期間中をはじめ、任意の期間に実行することは基本的に可能である。特にモータ17のオン期間中にあっては、モータ17が駆動されていることを示すパイロットランプとしての役目も同時に果たす。
【0044】
しかしながら、図8(e)の如く、モータ17の駆動中である時刻t1からt2間は二次電池36の端子電圧Veは低下を続けるが、モータ17の駆動停止とともに端子電圧Veは復帰する。
【0045】
そこで本実施例にあっては、図8(a)および(b)の如く、時刻t1にモータ駆動を開始してから時刻t2にモータ駆動を停止した段階で図8(d)の様にスイッチング回路53をオフし、第4表示部25における残容量表示動作を時刻t3まで一旦停止する。
【0046】
一方、時刻t2からt3までの残容量表示の停止期間T1中にも、図8(c)の様に継続して電池残容量の検出動作を継続しており、時刻t3時点における残容量を保持し、その保持した残容量に対応した表示を時刻t3からt4の期間T2中に第4表示部25において行ったのち、第4表示部25における表示を停止するのである。
【0047】
例えば電気かみそりの場合、外刃14と内刃12間に毛くずが溜まって負荷が大きくなる結果、電池容量が充分にあるにも拘らず電池残量が僅少である旨の表示が行われ、使用者は充電を繰り返す恐れがある。かかる場合にあっても、モータ17への通電停止後の残容量を検出して表示することにより、本当に電池容量が残っているか否かの確認が的確に行える。
【0048】
なおモータ停止後に表示を停止する期間T1は、図8(e)の如く、電池電圧が復帰するのを確認でき且つモータ17の停止前後の状態を分離して表現できる必要最小限の例えば0.2〜1秒程度の短時間に設定されることが好ましいが、任意に設定できることは勿論である。
【0049】
例えば0.2秒以下の時間を設定した場合にあっては、その時間中では電池電圧の復帰は不十分であるため、電池電圧の復帰割合を測定し、その測定値から最終的な復帰電圧を演算して残容量を推測する。それと同時に行われる電池残量の検出中であることを示す表示は、設定時間が短いために、表示を単純に停止するか色を変えるなど、簡単で認識し易い形式のものが採用される。
【0050】
逆に表示の停止期間が1秒以上の様な長時間の場合は、その期間中に電池残容量の検出中であることを発光素子32の点滅、発光色の変更あるいは文字による注意表示を行うことにより、モータ17の駆動が完全に停止するとともに、充電残量の検知動作が正常に行われていることを操作者に対してより的確に認識させることができる。
【0051】
この場合における残量表示停止期間中に行われる表示は、別に表示手段を設けることも可能であるし、第4表示部25を利用して実行することもできる。要するに、モータ17の駆動中と駆動停止直後の表示内容を、例えばそれ以前が点滅表示であれば停止表示にし、点灯表示であれば点滅表示に変えるなどの変更することにより、表示内容の切り替え状況を確認できる様にしている。その役目を果たすものであれば、表示手段、表示方法および表示内容ともに適宜変更して実施できることは勿論である。
【0052】
更にまた、第4表示部25における表示を、上記の様に1つの発光素子を点灯あるいは点滅させるのに代えて発光強度を増減し、あるいは複数の発光ダイオードを備え、残容量の増減に対応させて発光素子の点灯数を増減することができる。また、発光ダイオードによる点灯数の増減表示に代えて、液晶表示板やEL素子など他の表示手段を使用し、更に残容量を剃り可能回数の様な数値で表示するなど、その表示方法は適宜変更できる。
【0053】
しかしながら上記した何れの表示方法にあっても、モータ17への通電停止直後は残量表示を所定時間T1だけ一旦オフし、その後に所定時間T2だけ、表示のオフ期間中に検出した内容で再表示することは上記した場合と同じである。
【0054】
なお、メインスイッチ19のオフ操作直前の残容量を保存し、表示停止期間T1後に行われる停止後表示期間T2中に、保存しておいた残容量を表示することも可能である。この場合は、停止表示期間T1を短く設定でき、オフ直後に残量表示を再開できる。
【0055】
次にモータ制御部40は、図9にその具体的な構成を示す如く、サブスイッチ23の押し操作でモータ17の回転速度を例えば毎分8800回転程度の高速、毎分8300回転程度の中速および毎分7800回転程度の低速となる3段階に変更可能な「手動モード」に加えて、モータ17に加わる荷重負荷の変化を検出し、その負荷変化に対応させてモータ17の回転速度を前記した手動の場合の3段階に自動変更可能とする「自動モード」を備える。
【0056】
ここで使用されるモータ17は、内刃12を回転駆動させる直流式のものであって、モータ17に印加される平均電圧の大きさによってその回転速度が決まるとともに、印加電圧が一定の場合、内刃12に加わる荷重負荷の大きさに対応してモータ電流の大きさが増減することを利用して負荷の大きさを検出する動作を行っている。
【0057】
そこでモータ17の回転速度の変更は、高速回転時には図10(a)の様にモータ17に対して常時またはそれに近い状態の電圧を印加するが、図10(b)および(c)の様に、1周期中に占める電圧印加時間の割合を順次に減少させていくことによってモータ17に印加される平均電圧を低下させ、モータ回転速度を上下させる構成を採用している。
【0058】
一方モータ17に加わる荷重負荷の検出は、モータ17と直列に低抵抗54を介装してモータ電流に比例して増減する電圧を取り出すことにより行われる。更に、その低抵抗54の両端に発生する電圧を積分回路55で積分することにより、図11(a)および(b)の様な検知電圧Vfをマイコン装置37に入力可能とする。
【0059】
更にこの検知電圧Vfの大きさを、定電圧回路41から出力される基準電圧VSを抵抗で分圧した3つの比較電圧VH・VM・VLとその大きさを比べ、両者の大小関係を判断することによりモータ17に加わっている負荷の大きさを3段階に判定する。
【0060】
ここで本実施例にあっては、積分回路55における時定数を、モータ17に印加される電圧の休止期間が短い高速および中速回転時にあっては、図11(a)の様にリップルの少ない状態にまで平滑される様に設定する一方、休止期間の長い低速運転時には、図11(b)の様に充放電を繰り返すリップルの大きい波形となる様に設定する。
【0061】
それに加えて、定電圧回路41を分圧して形成される比較電圧を、中高速用の第1比較電圧発生回路56と低速用の第2比較電圧発生回路57とに分離して2種類設け、両者で異なった基準により比較電圧の設定および判定動作ができる様にしている。
【0062】
すなわち、中高速時におけるモータ負荷検知は、同一の負荷状態であれば時間の経過に伴った検知電圧Vfのレベル変動は少ないため、定電圧回路41を分圧して形成された図11(a)の様な高低2種類の比較電圧VH・VMを設定し、その比較電圧と検知電圧Vfの上下関係で負荷の大小を検出する。例えば、検知電圧VfがVHより高い場合は高負荷状態と判断して高速回転を、VMとVHの間にある場合は中負荷状態と判断して中速回転を、VMを下回った場合は低負荷状態と判断して低速回転に移る制御を行う。
【0063】
一方、モータ17が低速回転時にあっては、同一の負荷状態であっても検知電圧Vfは図11(b)の様に大きく変化する。そこで基準電圧VSを分圧して比較電圧VLを低速専用として設定し、一点鎖線の如く検知電圧Vfのピークレベルがこの比較電圧VLを下回っている間は軽負荷と判断して低速回転を維持するが、実線で示す様にピーク位置が比較電圧VLを上回ると、中負荷ないしは重負荷になったものと判断して低速回転から中速回転に移行する制御が行われるのである。
【0064】
なお二次電池36の端子電圧Veは、残容量が充分ある場合、モータ17の駆動を開始してから徐々に低下してモータの回転速度が低下するが、駆動を停止するとその電圧値が復帰する。そこで本実施例にあっては、モータ17の駆動開始から1分後、2分後および3分後になると第1スイッチング回路58におけるオン時間Taを段階的に増加させることにより、電池電圧Veの低下に基づく回転速度の補正が行われる。
【0065】
しかし電池残容量が設定値を下回る場合は、モータ駆動時における電圧降下量は前記した場合より大きく、また復帰量は逆に少ない。そこでこの場合にあっては、前記した第1スイッチング回路58のオン時間Taの増加による動的な補正に加えて、オフ期間Tbを減少させる定常的な補正を加えることにより、二次電池36の端子電圧Veが低下するのに起因するモータ回転速度の低下を補正している。
【0066】
なお、充電アダプタ26を使用した交流駆動時にあっては、モータ36に印加される電圧は、二次電池36のみによる駆動時よりも高く且つ安定している。したがってこの場合には、上記した電池駆動の場合よりも第1スイッチング回路58のオフ時間Tbを増加させるとともに、補正動作は行わない。
【0067】
以上の様な制御動作を行わせるため、モータ制御部40は、モータ17と直列に第1スイッチング回路58を接続する一方、メインスイッチ19の押し操作と連動してオンする第2スイッチング回路59および外刃ホルダ15の取り外しと連動してオフする常閉スイッチ64を介して二次電池36の端子電圧Veを取り出し第1スイッチング回路58の制御端にオン信号として入力することにより、第1スイッチング回路58はオンしてモータ17の両端に電池電圧が印加可能な状態となる。
【0068】
かかる状態で、マイコン装置37から第3スイッチング回路60の制御端に印加される駆動信号Skを図10に示される波形の反転したものとすることにより、駆動信号Skの「H」レベルの期間に対応して第3スイッチング回路60をオンして第1スイッチング回路58の制御端に印加されるオン信号を短絡してオフさせ、1周期中における第1スイッチング回路58のオン時間Taの長短に対応した速度でモータ17は回転する。
【0069】
このモータ回転速度の3段階の変化は、第1表示部21に備えた3つの発光素子20a・20b・20cにおける点灯位置を変更することにより表示する。すなわち、最上位置の発光素子20aの点灯により高速運転中が、中間位置の発光素子20bの点灯により中速運転中が、更に最下位置の発光素子20cの点灯により低速運転中が区別して表示される。また手動モードと自動モードの変更は、第2表示部22の点灯中が自動モードを、消灯中は手動モードを表示するものと予め設定することにより、区別して表示される。
【0070】
上記の様に、モータ17の回転速度を段階的に表示する第1表示部21における低速表示用の発光素子20cの下側に自動モード時に点灯する第2表示部22を、更にその下にモード切替用のサブスイッチ23を備えるとともに、それらを縦方向に接近させて一列に配設することにより、モードの切り替え動作が的確に行えるとともに、操作および制御状態が明確に表示できる。
【0071】
なお第1表示部21における回転速度表示は、上記の様に現在の回転速度に対応する発光素子20のみを単独に点灯させるのに代えて、速度が上昇するのに対応させて点灯数を増減させ、あるいは前の点灯位置を設定時間だけ継続して点灯あるいは点滅表示させて残像効果を持たせることもできる。
【0072】
かかる残像表示を行うことにより、所定時間前の回転速度が確認でき、速度変化の推移が視覚を通じて楽しめる。特に髭剃り中にあっては、例えば外刃14を肌面から離間することにより急激な速度変化があったとしても、直前の髭剃り中における回転速度が第1表示部21における3つの発光素子20の点灯を利用した残像として表示される結果、剃り残しの中間判断が可能となる。
【0073】
また、モータ駆動の停止後の所定時間だけ上記した残像表示を持続させることにより、モータ駆動の停止時における剃り残しがあるか否かの判定が、第1表示部21の表示内容で推測可能となる。例えば、髭剃り中に高速状態が残像として表示され、あるいは高速状態で髭剃りが終了したのであれば、剃り残し部分が多いことが判断される。
【0074】
以下においては、図12に示すモード変遷図および図13〜15に示す回転速度の変化状態の説明図に基づき、モータ制御部40における動作手順を中心に、電気かみそり10の全体的な動作手順を更に詳細に説明する。
【0075】
電気かみそり10は、充電を行わず且つモータ17を停止した待機モードにあっては、全ての表示を停止するとともに、マイコン装置37における動作を省電力状態にし、二次電池36における消費電力を最小限に抑制している。
【0076】
ここで、待機モード中にメインスイッチ19を短時間だけ押し操作すると、二次電池36によってのみ駆動されるDCモードに入ってモータ17に対する通電が開始されてモータ17が回転駆動されるとともに、その駆動状態に対応した第1〜第4表示部21・22・24・25における表示が行われる。
【0077】
そして、モータ17が駆動中にメインスイッチ19をもう1度短時間だけ押し操作すると、モータ17に対する通電は直ちに停止する。しかしながら表示部における表示は、図8(d)の如く、一旦その表示を例えば0.2秒程度の短時間だけ停止した後に改めて例えば3秒程度の短時間だけ持続してから停止することにより、モータ17の駆動が終了して検知動作が確実に行われたことを表示したあとに検知内容に対応した表示をして、操作者に対して現在の動作状態を確実に認識させる。
【0078】
上記したDCモード中に充電アダプタ26を接続すると、二次電池36に加えて充電アダプタ26による給電を伴ったACモードに入り、充電アダプタ26を外すとDCモードに戻る。
【0079】
また、待機モード中に充電アダプタ26を接続すると充電モードに入る。このモードにあっては、充電中における容量検知が行われるとともに、充電中に対応して第3表示部24において充電時期表示が行われる。充電が完了したことが検知されると、自動的に充電がオフされるとともに、第3表示部24は充電中表示を停止して充電が完了したことを表示する。この充電モード中においてもメインスイッチ19を押し操作すると上記したACモードに移り、メインスイッチ19をもう一度押し操作すると充電モードに戻る。
【0080】
また、待機モード中においてメインスイッチ19を押し操作すると上記した様にDCモードに移ってモータ17がオンするが、更に例えば10秒程度の時間継続してメインスイッチ19の押し動作を続けると、デモモードに入る。このデモモードにあっては、モータ17の駆動を停止するとともに、例えば第4表示部25における表示内容の違いを表示するデモ表示が行われる。
【0081】
なお、上記した表示部における表示内容および表示方法は一例であって、毛屑の溜まり具合や二次電池36のメモリ効果の程度に対応した表示など、各種検知内容に対応して異なった表示動作をすることができる。また、発光素子を点滅表示させるのに代えて、発光素子の発光強度や発光色を変化させるなど、表示方法の変更は可能である。更に、ブザーやその他の発音手段を利用し、音響により表示を上記した視覚に対する表示に加えて行うことにより、使用モードの違いをより的確に認識できる。
【0082】
ここでDCモードまたはACモードの実行中にサブスイッチ23をオンすると、1回スイッチ操作をする毎にモータ17は、自動モード、高速回転駆動、中速回転駆動および低速回転駆動を順番に繰り返す。自動モードから手動モードへの切り替え直前は無負荷運転による低速駆動状態が一般的であるため、高速運転駆動状態に入ることにより、モータ音の変化によってその切り替え状態を明確に使用者に対して認識させることができる。
【0083】
また、サブスイッチ23による所定の選択状態でメインスイッチ19をオフ操作して待機モードに戻るとオフ前の駆動状態が記憶され、再度オン操作するとオフ前の駆動モードに戻って動作を再開する。かかる構成により、好みの回転数を選択可能としながら、次回もその回転数のままで使用でき、使い勝手が向上する。なお、モータ駆動中のみサブスイッチ19によるモード切替を認めることによって、次回の使用時に、予期せぬ回転速度ないしは駆動モードで開始されるのが未然に防止される。
【0084】
ところで、メインスイッチ19のオン時における駆動モードが手動モードの場合、記憶された速度が中速度または低速度にあっても、図15の時刻t1〜t2に示す如く、モータ17への通電開始から例えば1秒間程度のモータ回転が安定するまでは高速時における駆動信号を印加して強制的に高速回転させることにより、駆動初期におけるトルク不足を防止している。
【0085】
同様に駆動開始時のモードが自動モードの場合にあっても、図13および図14の時刻t1〜t2に例示する如く、駆動開始直後は負荷の大小に拘らず先ず高速回転状態に入って3秒程度の時間その状態を強制的に維持する。その後、中速状態に自動的に移行し、その段階で初めて負荷検知が行われる様にすることにより、安定な状態でモータ駆動と負荷検知が開始でき、更に上記した制御過程を常にとることにより、制御動作が正常に行われていることを示す表示機能を発揮する。
【0086】
また上記した様に中速駆動状態に強制的に移行させることによって、検知動作が開始されたことを、モータ17を含む駆動系における音の変化による聴覚と、表示部における発光内容の変化による視覚とで確認できる。
【0087】
なお、中速駆動状態で検知動作を行うのではなく、高速駆動状態のまま或いは低速駆動状態に入って検知動作を開始してもよい。例えば、高速状態を維持した状態で所定期間が過ぎても中速に落とさず、外刃に備えた圧力センサや光センサを含めた何らかの方法で外刃に対する肌面の押し付け動作が検知されて始めて、その後の電流検知による回転制御を介して中速や低速に移行可能とすることで、肌に接触するまでは必ず高速状態を維持できるので、初期トルク不足によるモータ停止等の不都合を解消することができる。
【0088】
一方、中速位置に入って検知動作を開始する場合は、その検知動作に伴う回転制御により高速または低速状態へ移行する際に両速度への移行時間が短く、その速度移行がスムーズに行える。
【0089】
次に、低速駆動時に重負荷が検出された場合、あるいは高速運転時に軽負荷が検出された場合にあっては、直ちに高速または低速回転に移行するのではなく、中速度の回転を所定時間持続したのちに目的とする回転速度に移行させることにより、急激な速度変化を避け、操作者に不安感を与えないようにしている。
【0090】
しかしながら、低速回転時に重負荷が検出される(図13の時刻t5参照)と、低速回転から中速回転へ直ちに移行するとともに、その中速回転状態は1秒程度の短時間に設定することにより、低速回転から高速回転に出来るだけ短時間で移行させる。
【0091】
それとは逆に、高速回転時に中または軽負荷が検出(図13の時刻t6および図14の時刻t11参照)されても直ちに中速度へ移行するのではなく、重負荷状態が検知されなくなってから例えば4秒程度の時間経過することにより軽負荷の持続が確認された後に中速度に移行し、更にその中速度も、上記した低速から高速への移行途中の中速度よりも充分に長い4秒程度の時間に設定している。
【0092】
この様な構成により、低速運転時における重負荷の検出期間は、無負荷状態から髭剃りを開始した場合が一般的であるため、応答を素早くすることにより操作者に快適感を与えると同時に、短時間の中速度の存在によって、急激過ぎる速度変化に起因する膚面への負担を軽減している。
【0093】
それに対して高速あるいは中速回転時における軽負荷の検出期間は、髭剃り中に外刃14を髭から離間させる操作が繰り返されることにより負荷変動が激しいことが一般的であり、かかる期間内における頻繁な速度変化を避けることにより、速度が安定しないことの不快感を未然に防止するとともに、次の動作に移るまでの余裕期間を与えている。
【0094】
更に、中速または高速の回転数が少なくとも所定時間(本実施例では4秒間)持続されるため、肌から外刃14を離間させた際にあっても、その直前における内刃12の回転速度、すなわち負荷の大小に対応した表示がそのまま維持される結果、剃り残しの中間判断が可能となる。
【0095】
また、中速度から低速度へ移行した直後(図13の時刻t3〜t4参照)は検知電圧が安定せずに誤検知を起こしやすいため、例えば1秒程度の期間は検知動作が行われない様に設定している。その結果、低速回転になってから高速回転に移行するまでに例えば2秒程度の短時間で到達できるのに対し、高速回転に入ってから低速回転に移行するまでに最低8秒程度の長時間を必要とする。
【0096】
ここで、図13の時刻t2に中速による駆動と負荷検知が開始されるが、その時点で重負荷状態が検知された場合は待ち時間を設けずに直ちに高速運転に移行する。一方、中速による駆動中に中負荷が検知される(図14の時刻t2参照)とそのまま中速による駆動を持続するが、図14の時刻t3に軽負荷が検出されても直ちに低速状態には移行せず、更に4秒間その中速状態を維持して軽負荷状態が持続していることを確認したのち、低速状態に移行させる。
【0097】
なお上記の様に、より軽い負荷状態が検知されてから更に4秒間、高速または中速状態を維持するのに代えて、高速または中速になってから4秒間はタイマーで強制的にその速度状態を維持するが、その直後に現在の速度に対応する負荷検知がされないと、直ちに速度変更をする様に構成してもよい。その他、速度の上昇側はすばやく、下降側はゆっくりと制御できるものであれば、各速度状態での維持時間や速度の変更タイミングを適宜変更して実施できる。
【0098】
更に、手動モードによる運転中に自動モードに切り替えた場合(図15の時刻t3およびt9参照)にあっては、回転速度を中速度に移行させたのち更に1秒間経過した時点(図15の時刻t4およびt10参照)から負荷検知を開始させることにより、駆動モードが手動から自動に変更されたことを表示しながら、スムーズな回転速度の変更と安定した負荷検知を可能とする。
【0099】
なお上記した様に、自動モード時におけるモータ17の駆動開始直後に高速運転を3秒程度の所定時間持続するとともに中速度にしてから検知動作を開始させるのに代えて、例えばモータ17の回転が安定する1秒後の高速回転時に、上記したモータ電流による負荷検知あるいはその他の手段による負荷検知を開始させて、その場合にのみ4秒間の持続時間を設けることなく直ちに中あるいは低速度に移行させる様にしてもよい。
【0100】
この場合、「ピッピッ」と数回ブザー音等の発音手段で音響表示し、あるいは発光素子を点滅させて発光表示することにより、上記した高速駆動が開始されてから1秒後の負荷検知の始まりを示す表示を行い、使用者に検知の始まりを確実に認知させることができる。
【0101】
また、自動モードの確定用スイッチを設けることにより、自動モード実行中に快適であると肌で感じた駆動速度が固定して設定できる。また操作内容の学習機能を設け、次回の駆動時には最適と推定される駆動内容からスタートさせることにより、自動的に最適のモードで動作が開始されて使い勝手が向上する。なおそのその場合に行われる学習内容は、前回操作終了時における平均的な負荷状況とそれからの時間経過から現在の髭の伸び具合を推定し、あるいは操作者の使用傾向、速度の選択傾向を判定するなど、その内容は限定されるものではない。
【0102】
更に、上記した実施例にあってはモータ電流の平均値をとって負荷の大小を判定する様に構成したがこれに限らず、この検出方法に代えてあるいは加えて、外刃14ないしはその近傍に圧力センサや光センサの様な、肌面と外刃14との接触を判定可能とするセンサを設けることも可能である。この場合、押し圧力を直接検出しあるいは外刃を肌に押し付けた際の暗さを検知すると、それ以後は上記した負荷電流による負荷検知に切り替わって所定の回転速度制御が行われる様に構成することができる。
【0103】
また、髭剃り時に発生するモータ電流のパルス状の変動数を数えて負荷状態を判定する方法を上記した荷重による判定方法に加えて備えることにより、実際に髭が剃られているのか単に肌面に強く押し付けられているだけなのかが、より正確に把握できる。
【0104】
更にまた、モータ17の駆動モードの変更をサブスイッチ23の押し操作に伴う循環式にするのに代えて、各モードを個別に直接選択可能なスライド式あるいは複数の押しボタンスイッチを設けるなど、モード選択の方法は適宜変更して実施できる。
【0105】
また、モータ17の回転速度を3段階に変更するのに代えて、4段階以上あるいは無段階で変更することもできる。その場合にあっても、上記したモータ回転速度の上昇あるいは下降傾向等の制御状態は、略同様に適用されることは勿論である。更に、第1表示部21における表示も同様に、変更できる速度変化の段数に対応させて変更される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な構成を概略的に示す説明図である。
【図2】本発明を電気かみそりに実施した一例を示す一部を破断した正面図である。
【図3】第4表示部の構成を示す説明図である。
【図4】電子回路の全体的な構成を概略的に示すブロック図である。
【図5】充電制御部の構成を示す電気回路図である。
【図6】充電および放電中における二次電池の端子電圧の変化状態を示すグラフである。
【図7】電池残量検出部の構成を示す電気回路図である。
【図8】第4表示部における表示タイミングを示す説明図である。
【図9】モータ制御部の構成を示す電気回路図である。
【図10】モータに印加される駆動電圧の一例を示す波形図である。
【図11】モータ制御部における検知電圧と比較電圧との関係を示すグラフである。
【図12】電気かみそりの動作モードを示す遷移図である。
【図13】モータの回転速度の変更手順を示す説明図であって、荷重負荷の印加時期が短い場合を示す。
【図14】モータの回転速度の変更手順を示す説明図であって、荷重負荷の印加期間が長い場合を示す。
【図15】モータの回転速度の変更手順を示す説明図であって、手動と自動とを切替使用する場合を示す。
【符号の説明】
1 電池
2 主負荷
3 操作手段
4 電池容量検出手段
5 電池容量表示手段
10 電気かみそり
11 本体ケース
12 内刃
14 外刃
17 モータ
18 操作パネル
19 メインスイッチ
20 発光素子
21 第1表示部
22 第2表示部
23 サブスイッチ
24 第3表示部
25 第4表示部
26 充電アダプタ
31 電子回路
32 発光素子
36 二次電池
37 マイコン装置
38 充電制御部
39 電池残量検出部
40 モータ制御部
41 定電圧回路
42 第1トランジスタ
44 第2トランジスタ
45 発光素子
46 第3トランジスタ
47 電池電圧検出部
49 電池温度検出回路
50 比較電圧発生回路
51 電池電圧入力回路
52 昇圧回路
53 スイッチング回路
54 低抵抗
55 積分回路
56 第1比較電圧発生回路
57 第2比較電圧発生回路
58 第1スイッチング回路
59 第2スイッチング回路
60 第3スイッチング回路

Claims (3)

  1. 電池(1)と、該電池(1)から駆動電力が供給される内刃駆動用のモータと、該モータに対する通電時期をオンオフ規制するための操作手段(3)と、前記電池(1)の残容量を検出可能とする電池容量検出手段(4)と、該電池容量検出手段(4)により検出された残容量に対応した表示を可能とする電池容量表示手段(5)と、前記した各手段が接続されて電子回路の全体的な制御動作を行う制御手段とを備え、
    該制御手段は、
    前記操作手段(3)によるオン操作を検知するのと連動して、前記モータに対する通電をオンするとともに、前記電池容量表示手段(5)による残容量表示を開始可能とするが、
    前記操作手段(3)によるオフ操作を検知すると、前記モータに対する通電を直ちにオフする一方、
    前記電池容量表示手段(5)に対しては、前記オフ操作の検知直後における第1の設定時間T1中に対応して残容量表示動作を強制的に停止させ、更に前記第1の設定時間T1に続く第2の設定時間T2中に対応して残容量表示をさせたあと、該残容量表示を停止させることを特徴とする電気かみそり
  2. 前記電池容量検出手段(4)は、前記第1の設定時間T1内において所定の検出動作を行い、この検出動作で検出された残容量に対応した前記電池容量表示手段(5)上における残容量表示が、前記第2の設定時間T2中に行われる請求項1記載の電気かみそり
  3. 前記電池容量検出手段(4)は、前記モータ(17)への通電停止時における残容量を前記第1の設定時間T1内においても保存可能とするものであって、この保存された残容量に対応した前記電池容量表示手段(5)上における残容量表示が、前記第2の設定時間T2中に行われる請求項記載の電気かみそり
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