JP4770403B2 - 地絡方向継電器の動作試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地絡方向継電器の動作試験方法に係り、特に方向性の総合確認試験に関する。
地絡方向継電器(67G)は、保護対象系統の地絡時に発生する零相電圧を接地形計器用変圧器(EVT)または零相コンデンサ分圧器(ZPC)などで検出し、保護対象系統の負荷回線を流れる零相電流を零相変流器(ZCT)で検出し、これら零相電圧と零相電流との位相関係から、系統の負荷側回線が健全であるか地絡故障回線であるかを弁別し、地絡故障回線のみ選択遮断することにより系統全体の安定運用を確保する。
地絡方向継電器の動作試験としては、地絡発生時に故障回線の地絡保護継電器のみ動作し、他の健全回線の地絡保護継電器は全て不動作となることにより、正しく故障回線のみ選択遮断する事を確認する。この動作確認のためには、単に地絡方向継電器の単体動作試験だけではなく、接地形計器用変圧器EVT(または零相コンデンサ分圧器ZPC)および零相変流器ZCTを含めた総合的確認が必要となる。この動作確認試験方法は従来からいくつか提案されている。
この確認試験方法には、実系統で模擬的に地絡故障を発生させて確認する方法、または系統運用の停止状態で、等価的に零相電圧及び零相電流を与えて確認する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
前者の実系統で模擬的に地絡故障を発生させて確認する方法による回路例を図8および図9に示す。図8の方法は、地絡を模擬しようとする高圧母線1に繋がる負荷側回線の一相に可変抵抗Rtを接続し、系統の実運用状態でこの抵抗値を低下させることにより実地絡を模擬し、負荷回線側に配置した零相変流器ZCTの検出電流I0から地絡方向継電器67Gに地絡保護動作が得られることで動作確認を行う。同図では可変抵抗Rtはインピーダンス変換用の変圧器(試験用単相変圧器)Tfを介して負荷回線の一相に接続している。なお、この試験では、電力ケーブル対地静電容量が大きいような系統設備では、地絡方向継電器整定を実運用時のまま試験を行おうとした場合、かなり大規模な試験機材が必要となる。このような場合には必要に応じて、地絡保護継電器67Gの整定値を低く変更し直した上で試験する。
図9の方法は、原理的には図8と同じ方法である。可変抵抗Rtを零相変流器ZCTよりも電源側に接続し、その接地線を零相変流器ZCTに貫通させることにより、図8と等価な回路が構成される。同図では、可変抵抗Rtは、試験用単相変圧器Tfを介して接続し、この変圧器Tfの接地側を零相変流器ZCTに貫通させている。
後者の方法(特許文献1)による動作試験回路の一例を図10に示す。同図において、試験に際して、運用停止状態にした高圧母線1に繋がる負荷側回線の三相を一括短絡し、試験用単相変圧器Tfは低圧側(一次側)がスライダックSDを介して試験用電源に接続され、変圧比nで昇圧した対地試験電圧(地絡時に高圧母線に含まれる零相電圧成分に相当)を印加する。変圧器Tfの高圧側の一端は零相変流器ZCTに貫通させて接地する。接地形計器用変圧器EVT(またはZPC)は、高圧母線1に接続されて零相電圧を検出する。地絡方向継電器67Gは、ZCTおよびEVTからの零相電流I0および零相電圧V0が入力されて地絡方向継電動作を得る。
特許第2985437号公報
(1)実系統で模擬的に地絡故障を発生させる方法(図8、図9)の問題点。
(a)実際に系統を運用状態で試験するため、高圧受電の需要家の場合には電力系統から切り離す必要がある。すなわち、高圧受電の需要家がこの方式により試験を行おうとした場合には、試験用のタイトランスを電源側に入れるか、または三相高圧試験用電原を別途用意する必要がある。
(b)系統に接続されている地絡模擬相以外の健全相全体には健全時対地電圧(線間電圧の1/√3)よりも高い対地電圧がかかることとなり、電気的ストレスがかかる。
(c)系統全体の回線数が多い場合や、各回線のケーブルの対地静電容量が大きい場合などにより、試験対象系統全体の対地静電容量が大きくなるにつれ、保護継電器零相電圧要素が動作しうる程度以上に模擬的地絡抵抗値を低下させると、各部静電容量を流れる零相電流も大きくなり、これに見合った容量の試験装置(試験用変圧器および抵抗Rtとしての水抵抗など)が必要となる。
すなわち、実際に実運用時と同じ電圧を印加することから、変圧器はこれと同等以上の定格電圧のものを用意する必要があるし、変圧器には地絡電流に相当する試験電流が流れる。もし、試験系統全体の対地静電容量(その大半は電力ケーブル)が大きく、試験回線の零相電流が地絡方向継電器の電流要素整定値を越えても零相電圧が継電器の電圧要素整定値に満たない場合には更に地絡電流を増加させる必要がある。以上より、これらの方法に使用する変圧器としては数kVA〜数十kVAの容量のものを用意する必要がある。
また、試験用抵抗器(Rt)では試験用単相変圧器の高圧側の電圧・電流に相当する電力(kW)が消費される。消費電力の大きさおよび可変しやすさなどから水抵抗を用いる場合が多いが、通電中に消費電力による温度上昇で沸騰することのないよう、充分な水量の水抵抗を準備する必要がある。(例:数十リットル)水抵抗の場合、導電率を上げるために塩を適宜加えての調整が必要など、事前準備や取扱いなどが大がかりとなる。
(d)試験のため高圧を印加することとなり、印加線の途中の要所要所を絶縁支持物で固定し、安全区間用柵を配置するなど電気的・人的安全対策を充分に施す必要がある。
(2)等価的に零相電圧及び零相電流を与える試験方法(図10)の問題点。
(a)系統全体の回線数が多い場合や、各回線のケーブルの対地静電容量が大きい場合などにより、試験対象系統全体の対地静電容量が大きくなるにつれ、各部静電容量を流れる零相電流も大きくなり、これに見合った容量の試験装置が必要となる。
すなわち、試験系統全体の対地静電容量(その大半は電力ケーブル)が大きい場合には継電器の電流要素が動作しうる試験電圧では試験回線の零相電圧が継電器の電圧要素整定値に達せず、更に試験電圧を昇圧する必要がある。
(b)配電盤据え付け工事途上などで電源引き込みや各回線の負荷側ケーブルが接続されていない場合、あるいは事情により電源側や負荷側に電圧印加できないなどにより電力ケーブルを切り離すなどした場合には対地静電容量が小さくなるため、零相電流が継電器の零相電流動作領域以上にするためには試験電圧を高く上げる必要がある。また、ほとんど電力ケーブルが接続されていない場合には、試験電圧を完全地絡時零相電圧まで上昇させても、零相電流が動作領域に達せず、動作・不動作確認ができない場合もある。
(c)上記(a)、(b)いずれの場合でも試験機材は充分な電圧・電流を供給できる容量が必要となる。また、高圧もしくはそれに近い電圧を印加することとなり、やはり人的・電気的安全対策を充分に施す必要がある。
本発明の目的は、従来方法に比べて電気的および構造的に小規模の試験機材を使用して、地絡回線「動作」、健全回線「不動作」となることの確認試験ができる地絡方向継電器の動作試験方法を提供することにある。
本発明は、前記の課題を解決するため、試験用単相変圧器に得る対地試験電圧の発生部分と対地間に試験用インピーダンス回路Ztを設け、試験用単相変圧器Tfと試験用インピーダンス回路Ztで構成されるループ回路に流れる電流を零相変流器ZCTの一次側零相電流分として加算するようにしたもので、以下の方法を特徴とする。
(1)保護対象系統に発生する零相電圧を接地形計器用変圧器EVTまたは零相コンデンサ分圧器ZPCで検出し、系統の負荷回線に発生する零相電流を零相変流器ZCTで検出し、これら零相電圧と零相電流との位相関係から、系統の負荷回線が健全であるか地絡故障回線であるかを弁別する地絡方向継電器の動作試験方法であって、
一次側が試験用電源に接続された試験用単相変圧器Tfの二次側に対地試験電圧を発生させ、この対地試験電圧を前記零相電圧として前記接地形計器用変圧器EVTまたは零相コンデンサ分圧器ZPCで検出し、
前記試験用単相変圧器Tfの二次側の高圧側または接地側を一次側入力とする前記零相変流器ZCTで前記零相電流として検出し、
前記対地試験電圧の発生部分と対地間に試験用インピーダンス回路Ztを接続し、前記試験用単相変圧器Tfと試験用インピーダンス回路Ztで構成されるループ回路に流れる電流を前記零相変流器ZCTの一次側に前記零相電流分として加算することを特徴とする。
(2)前記試験用インピーダンス回路Ztは、コンデンサ、抵抗あるいはこれらの組み合わせにより構成され、地絡方向継電器の零相電圧、零相電流の各々の整定値に応じた電力定格、電流定格および電圧定格をもつ回路素子を選定することを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、試験用単相変圧器に得る対地試験電圧の発生部分と対地間に試験用インピーダンス回路Ztを設け、試験用単相変圧器Tfと試験用インピーダンス回路Ztで構成されるループ回路に流れる電流を零相変流器ZCTの一次側零相電流分として加算する動作試験方法とするため、従来方法に比べて電気的および構造的に小規模の試験機材を使用して、地絡回線「動作」、健全回線「不動作」となることを確認できる。
具体的には、本発明は従来方法に対して以下の効果がある。
(1)実地絡を模擬した試験方法(図8、図9)のような高圧を印加せずに、数百ボルト程度の低圧で試験ができる。この結果、
・試験電圧が印加される範囲の回路に電気的ストレスを与えることがない。
・電圧印加線は低圧絶縁が確保されればよいので、例えば600Vビニル電線などを床面や配電盤金属部上を直接はわせて回路構成ができ、高圧印加のように印加線の要所要所を絶縁支持物などで対地絶縁確保を行う必要がない。
・人的にも電気的にも安全性を確保しやすい。
(2)接地形計器用変圧器EVTまたは零相コンデンサ分圧器ZPCを引き出し位置または盤外に引き出すなどして系統から切り離した試験ができ、系統運用状態あるいは点検・清掃作業中などでも安全に動作試験ができる。
(3)系統全体の対地静電容量(ほとんどは電力ケーブル)の大小によらず、試験用インピーダンス回路Ztを適切に選ぶことにより、従来方法よりも電気的および構造的に小規模の試験設備で容易に試験ができる。この結果、試験用単相変圧器も小容量で済むばかりでなく、試験用インピーダンス回路Ztも従来の水抵抗などに比較して小さな固体抵抗で済むほか、コンデンサなども試験用インピーダンス回路Ztとして活用可能となる。
例)6.6kV系統で、地絡方向継電器の動作整定が次のような場合の検討例
零相電圧検出要素:一相完全地絡時零相電圧の5%
零相電流検出要素:ZCT一次側零相電流0.2A
このとき、継電器の零相電圧検出要素の動作電圧は(6.6kV/√3)×5%≒190V、これより試験用変圧器出力電圧はせいぜい200V程度で充分試験可能。一方、約200Vの零相電圧を印加したときにZCTに0.2A以上の零相電流を流すようなZtは200V/Zt≧0.2A、これよりこの場合のZtは約1kΩ以下程度のものを用意すればよい。このときの試験用変圧器の容量は200V×0.2A=40VA以上有れば充分となる(従来方法では数kVA〜数十kVAの容量が必要)。
上記よりZtは約1kΩ以下程度のものであるが、Ztとして抵抗を用いた場合は、1kΩ程度の抵抗で継電器動作確認の時間内、持てば良い容量のもの(従来方法の水抵抗でなくても良い)。また、連続で考えても(0.2A)2×1kΩ=40Wで済む。Ztとしてコンデンサを用いた場合は、商用周波数におけるインピーダンスが1kΩ程度のコンデンサを選択(この場合は損失による発熱等考慮不要)。
(4)試験電圧はせいぜい数百ボルト程度の低圧であるから、系統母線への印加線は600Vビニル電線などを使用すれば途中アースから浮かすことなく床や配電盤接地電位部分などの上を直接はわせて配線しても問題なく試験ができる。また、高圧印加に比べて人的にも安全となる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態を示す動作試験回路図である。同図は、停止状態の高圧母線1を三相一括短絡し、これに変圧比nの試験用単相変圧器Tfの二次側から対地試験電圧(地絡時に主回路に含まれている零相電圧成分に相当)を印加し、試験用単相変圧器Tfの二次側の接地側を零相変流器ZCTを貫通させて接地し、零相変流器ZCTで試験用単相変圧器Trの二次側に流れる電流I0を検出し、地絡方向継電器67Gは高圧母線1に接続された接地形計器用変圧器EVTからの零相電圧V0および負荷回線に設ける零相変流器ZCTからの零相電流の位相関係から、負荷回線側が健全であるか地絡故障回線であるかを弁別する。なお、図1では試験用単相変圧器Tfの低圧側(一次側)にスライダックSDを設け、これを調整することで負荷回線側に印加する対地試験電圧を調節可能にしているが、スライダックSDを省略してもよい。
ここで、本実施形態は、試験用単相変圧器Tfの二次側の高圧側(系統に零相電圧を印加する側)と対地間に試験用インピーダンス回路Ztを接続している。この試験用インピーダンス回路Ztの接続により、試験用単相変圧器Tfの出力電圧に応じた電流が試験用インピーダンス回路Ztを介して対地に流れ、その帰路電流を零相変流器ZCTの一次側に零相電流分として加算させる。
これにより、本実施形態では、試験用単相変圧器Tfにより高圧母線1に印加された零相電圧が地絡方向継電器67Gの零相電圧検出要素の動作領域以上となったときに、負荷回線から零相変流器ZCTを貫通して流れる電流が地絡方向継電器67Gの零相電流検出要素の動作領域以上となるようにZtを選定すれば、他の負荷回線や電源引き込みなどの電力ケーブルを介して流れる零相電流がほとんどなくても継電器の動作確認が可能となる。なお、地絡時の等価回路はほとんどの場合キャパシタンスと抵抗分からなるC−R回路であるので、試験用インピーダンス回路Ztとしてはコンデンサ、抵抗、またはこれらC−Rの組み合わせで構成し、継電器の零相電圧、零相電流の各々の整定値に応じた電力定格、電流定格および電圧定格をもつ回路素子を選定することで済む。
また、電源引き込みや負荷側の電力ケーブルが無くても地絡方向継電器を動作させうるのに充分な零相電圧および零相電流が得られることから、据え付け工事途上でまだ電力ケーブルが接続されていない場合はもちろん、電力ケーブルが接続されていても当該回路の開閉器により母線から切り離すことにより、これら各電力ケーブルやその末端の負荷には無関係に試験が可能となる。この結果、系統全体の対地静電容量(電力ケーブルが主体)が大きいような系統設備でも、電力ケーブルの対地静電容量には無関係に試験可能となる。
また、試験電圧も多くの場合数百ボルト程度の低圧で充分試験可能となり、試験設備の容量から見ても、安全性から見ても動作試験の実施が容易となる。
(実施形態2)
図2は、本発明の実施形態を示す動作試験回路図である。同図が図1と異なる部分は、接地形計器用変圧器EVTは高圧母線1から切り離して三相を一括短絡し、さらに高圧母線1の三相は一括短絡することなく、試験用単相変圧器Tfの二次側の高圧側および試験用インピーダンス回路Ztを接地形計器用変圧器EVTの三相に一括接続する点にある。
すなわち、地絡方向継電器67Gへ導入する零相電圧V0は、高圧母線1を介することなく、試験位置または盤外に引き出した接地形計器用変圧器EVT(またはZPC)の一次側に直接印加し、零相電流は試験用インピーダンス回路Ztを通した模擬零相電流として発生させる。
本実施形態によれば、高圧母線1および負荷回線には試験電圧を直接印加する必要が無いため、高圧母線1および負荷回線が運用状態でも、あるいは配電盤などの点検・清掃作業中でも安全に試験回線の継電器動作の確認ができる。
(実施形態3)
図3は、本発明の実施形態を示す動作試験回路図である。同図が図1と異なる部分は、図1の試験回路では試験用単相変圧器Tfの接地側を零相変流器ZCTに貫通させるが、本実施形態では高圧母線1への零相電圧印加側を零相変流器ZCTに貫通させた点にある。なお、零相電圧ベクトルに対する零相電流ベクトルの関係は、図1の試験回路と同様になる。
本実施形態によれば、試験電圧が高々数百ボルト程度であるので、零相電圧印加側を零相変流器ZCTに貫通させて接続する作業にも、低圧絶縁性能を有する印加線(例えば600Vビニル電線など)で安全にできる。
(実施形態4)
図4は、本発明の実施形態を示す動作試験回路図であり、地絡方向継電要素を有する柱上開閉器(PASなど)の方向性確認の場合である。柱上開閉器2の電力系統側(試験時は系統から切り離し)に試験用インピーダンス回路Ztを接続し、柱上開閉器2の負荷側に試験用単相変圧器Tfから試験電圧を印加する。主回路の三相一括は系統側、負荷側のいずれでもよい。
これにより、柱上開閉器2には試験電圧(零相電圧)が印加されると共に、試験用インピーダンス回路Ztを通した零相電流が発生し、その動作によって負荷側が健全であるか地絡故障回線であるかを確認できる。
なお、零相電圧検出用ZPC(またはEVT)は試験電圧が印加されれば回路上どこに置かれていても良い。
(実施形態5)
図5および図6は、本発明の実施形態を示す動作試験回路図である。これらの回路が図1と異なる部分は、試験用インピーダンス回路Ztに流れる零相電流のみを零相変流器ZCTに流す点にある。すなわち、図5では、試験用単相変圧器Tfの高圧側の一端を接地し、他端を負荷回線および試験用インピーダンス回路Ztに接続し、試験用インピーダンス回路Ztの他端を零相変流器ZCTを貫通させて接地する。また、図6では、試験用単相変圧器Tfの二次側の一端を接地し、他端を負荷回線に接続し、その接続点から零相変流器ZCTを貫通させて試験用インピーダンス回路Ztに接続し、試験用インピーダンス回路Ztの他端を接地する。
(実施形態6)
図7は、本発明の実施形態を示す動作試験回路図である。前記までの実施形態1および実施形態3〜5では、いずれも試験電圧を高圧母線1の三相を一括短絡し、これに同相・同電圧の試験電圧を印加することにより高圧母線1に零相電圧を発生させていたが、本実施形態では図1の構成において、高圧母線1のいずれか一相または二相に試験電圧を印加する構成とする。
この構成において、接地形計器用変圧器EVTに検出される零相電圧は、試験電圧を三相一括した高圧母線1に印加する場合に比べて、一相のみ印加の場合には試験電圧を3倍程度に、二相印加の場合には1.5倍程度にして印加する。
本実施形態によれば、三相一括印加に比べて、試験電圧を高くする必要があるが、絶縁母線など、試験電圧の印加点が確保しにくいような構造の設備には有効となる。
なお、本実施形態は、図1の回路に適用できるほか、他の実施形態2〜5の回路構成で、その一相または二相のみに試験電圧を印加する構成にできる。
本発明の実施形態1を示す動作試験回路図。 本発明の実施形態2を示す動作試験回路図。 本発明の実施形態3を示す動作試験回路図。 本発明の実施形態4を示す動作試験回路図。 本発明の実施形態5を示す動作試験回路図。 本発明の実施形態5を示す動作試験回路図。 本発明の実施形態6を示す動作試験回路図。 従来の動作試験回路図(その1)。 従来の動作試験回路図(その2)。 従来の動作試験回路図(その3)。
符号の説明
1 高圧母線
2 柱上開閉器
SD スライダック
Tf 試験用単相変圧器
EVT 接地形計器用変圧器
ZCT 零相変流器
67G 地絡方向継電器
Zt 試験用インピーダンス回路

Claims (2)

  1. 保護対象系統に発生する零相電圧を接地形計器用変圧器EVTまたは零相コンデンサ分圧器ZPCで検出し、系統の負荷回線に発生する零相電流を零相変流器ZCTで検出し、これら零相電圧と零相電流との位相関係から、系統の負荷回線が健全であるか地絡故障回線であるかを弁別する地絡方向継電器の動作試験方法であって、
    一次側が試験用電源に接続された試験用単相変圧器Tfの二次側に対地試験電圧を発生させ、この対地試験電圧を前記零相電圧として前記接地形計器用変圧器EVTまたは零相コンデンサ分圧器ZPCで検出し、
    前記試験用単相変圧器Tfの二次側の高圧側または接地側を一次側入力とする前記零相変流器ZCTで前記零相電流として検出し、
    前記対地試験電圧の発生部分と対地間に試験用インピーダンス回路Ztを接続し、前記試験用単相変圧器Tfと試験用インピーダンス回路Ztで構成されるループ回路に流れる電流を前記零相変流器ZCTの一次側に前記零相電流分として加算することを特徴とする地絡方向継電器の動作試験方法。
  2. 前記試験用インピーダンス回路Ztは、コンデンサ、抵抗あるいはこれらの組み合わせにより構成され、地絡方向継電器の零相電圧、零相電流の各々の整定値に応じた電力定格、電流定格および電圧定格をもつ回路素子を選定することを特徴とする請求項1に記載の地絡方向継電器の動作試験方法。
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