JP4769983B2 - 異常検出装置および異常検出方法 - Google Patents

異常検出装置および異常検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、異常検出装置および異常検出方法に関し、特に、任意の被検出対象から得られた任意の多次元特徴データから通常とは異なる異常状態を高い精度で検出することができる異常検出装置および異常検出方法に関するものである。
従来、異常状態の監視システムの一種として、セキュリティ分野における映像監視や老人介護のモニタリングシステムなど、カメラによる異常監視システムが多く利用されている。しかし、これらは人が監視を行うシステムであり、手間と費用がかかっていた。そこで、コンピュータによる異常状態の自動検出システムが求められていた。
異常状態の一種である、人や車など任意の対象物の異常動作の認識の研究としては、本発明者の一部らが発表した下記の特許文献1に、立体高次局所自己相関特徴(以下、CHLACデータとも記す)を用いた異常動作認識を行う技術が開示されている。特許文献1の異常動作検出装置は、ビデオカメラから入力される動画像データからフレーム間差分データを生成し、複数のフレーム間差分データからなる3次元データから立体高次局所自己相関によって特徴データを抽出し、過去の特徴データから主成分分析手法により得られた主成分ベクトルに基づく部分空間と、最新の特徴データとの距離を計算する。そして、この距離が所定値よりも大きい場合に異常と判定する。対象物の正常動作を部分空間として学習し、異常動作をそこからの逸脱として検出することにより、例えば画面内に複数人いる場合でも1人の異常動作を検出可能である。
特開2006−079272号公報
上記した従来の異常検出方法においては、主成分分析手法により得られた主成分ベクトルに基づく正常領域を示す部分空間と最新の特徴データとの距離によって異常か否かを判定していた。しかし、主成分分析手法により得られた主成分ベクトルに基づく正常領域を示す部分空間の近傍や部分空間内にも本来異常と判定すべき特徴データが存在する可能性があるという問題点があった。
本発明の目的はこのような問題点を解決し、動作に関する特徴データに限らず、任意の被検出対象から得られた任意の多次元特徴データ(特徴ベクトル)から通常とは異なる異常状態を高い精度で検出することができる異常検出装置および異常検出方法を提供する点にある。
本発明の異常検出装置は、入力されたデータから多次元の特徴データを抽出する特徴データ抽出手段と、特徴データ空間において予め求められている正常空間を示す錐状体と前記特徴データ抽出手段により抽出された特徴データとの角度を計算する角度計算手段と、前記角度が所定値よりも大きい場合に異常と判定する異常判定手段とを備えたことを主要な特徴とする。
また、上記した異常検出装置において、前記正常空間を示す錐状体は、複数の基底ベクトルにより各辺が規定された多角錐である点にも特徴がある。
また、上記した異常検出装置において、前記多角錐は、ノンネガティブマトリックスファクトライゼーション(Non-negative Matrix Factorization)法により得られた基底ベクトルによって各辺が規定された、正常部分空間内における正常サンプルの分布範囲を近似する多角錐である点にも特徴がある。
また、上記した異常検出装置において、前記多角錐は、正常サンプルから主成分分析によって求めた主成分ベクトルに基づいて生成された複数の基底ベクトルによって各辺が規定された、正常部分空間内における正常サンプルの分布範囲を近似する多角錐である点にも特徴がある。
また、上記した異常検出装置において、前記正常空間を示す錐状体は、円錐の中心を示す方向ベクトル情報および円錐の広がりを示す角度情報によって規定された円錐である点にも特徴がある。また、上記した異常検出装置において、更に、特徴データのスケールを正規化するスケール正規化手段を備えた点にも特徴がある。
また、上記した異常検出装置において、更に、学習用の入力データに基づき、前記特徴データ抽出手段によって抽出された複数の特徴データから正常空間を示す錐状体を算出する学習手段を備えた点にも特徴がある。
また、上記した異常検出装置において、更に、特徴データを複数のクラスタに分けるクラスタ分割手段を備え、前記学習手段は分割された各クラスタ毎に正常空間を示す錐状体を算出し、前記異常判定手段は、前記各クラスタ毎に判定を行い、前記特徴データが全てのクラスタにおいて異常と判定された場合にのみ当該特徴データを異常と判定する点にも特徴がある。
また、上記した異常検出装置において、前記特徴データ抽出手段は、入力された複数の画像フレームデータからなる動画像データからフレーム間差分データを生成し、複数の前記フレーム間差分データからなる3次元データから立体高次局所自己相関によって動作特徴データを生成する点にも特徴がある。
本発明の異常検出方法は、入力されたデータから特徴データを抽出するステップ、特徴データ空間において予め求められている正常空間を示す錐状体と前記特徴データ抽出手段により抽出された特徴データとの角度を計算するステップ、前記角度が所定値よりも大きい場合に異常と判定するステップを含むことを主要な特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)従来異常であるのに正常と判定されていた事象についても異常の判定が可能となり、異常判定の精度が向上する。
(2)特徴抽出や異常判定のための計算量が少なく、計算量は対象数に依らず一定であり、実時間処理が可能である。
(3)さまざまな監視対象に対応可能であり、特徴ベクトルとしてはCHLACデータを始めとして任意のものを採用可能である。
(4)CHLACを採用して角度で異常判定を行う場合には、対象のスケールにロバストに異常を検出できる。
(5)異常検出に限らず一般の認識課題(顔、人認識など)にも適用可能である。
まず、本発明の実施例としては、一例としてCHLACデータを用いた異常動作の検出について開示するが、本発明は、CHLACデータに限らず、任意の被検出対象から得られた任意の多次元特徴データ(特徴ベクトル)から、異常動作に限らず、通常とは異なる異常状態、即ち発生確率の小さな事象を高い精度で検出することができるものである。
次に、「異常」の定義であるが、異常の事象を全て列挙することができないように、異常そのものを定義することはできない。そこで本明細書においては、異常を「正常ではないもの」として定義する。正常は、例えば特徴の統計的な分布を考えた場合に分布の集中する領域であるものとすれば、統計的な分布から学習可能である。そして、その分布から大きく逸脱する動作を異常とする。
例えば、通路や道路などに設置された防犯カメラでは、歩く動作のような一般的な動作は正常動作として学習され、認識されるが、挙動不審のような動作は、歩く動作のような周期運動でもなく、発現する確率の非常に低い事象であるため、異常として認識されることになる。
本発明においては、特徴ベクトル空間内において正常な特徴ベクトルが1つあるいは複数の(超立体の)多角錐形状あるいは円錐形状の領域を合わせた正常空間領域内に分布していることを見出し、特徴ベクトルが、上記した1つあるいは複数の多角錐あるいは円錐形状領域の内の1つの内部に存在しているか否かを判定し、いずれかの多角錐あるいは円錐形状の内部に存在していれば正常、そうでなければ異常と判定する。以下に本発明の実施例の一例としてCHLACデータを用いた異常動作の検出について説明する。
図1は、本発明の実施例1(多角錐)の判定方法を示す説明図である。図1は説明を簡単にするために、CHLAC特徴データ空間を3次元(実際には例えば251次元)としたものであり、正常動作空間は正常動作のCHLAC特徴データを含む1個の多角錐の内部に存在している。
図1(b)は判定すべきサンプル特徴ベクトルxおよび多角錐の各辺を表す基底ベクトルと交差する平面で切った場合の断面における配置例を示しており、図1(c)は原点およびサンプル特徴ベクトルxから一番近い多角錐の表面へ降ろした垂線を含む平面で切った場合の断面を示している。
特徴ベクトルxから一番近い多角錐の表面が多角錐の辺(基底ベクトル)の間にある平面である場合(図1(b)におけるAの範囲)には、角度θはこの平面と特徴ベクトルxとのなす角度となる。また、特徴ベクトルxから一番近い多角錐の表面が辺(基底ベクトル)である場合(図1(b)におけるBの範囲)には、角度θはこの辺(基底ベクトル)と特徴ベクトルxとのなす角度となる。
従って、角度θが同じ値となる特徴ベクトルの位置を結んだ線は図1(b)に示す線Lのような位置となる。異常動作の特徴データは、正常動作空間を示す多角錐の表面との角度θが大きくなるので、この角度θが所定の閾値以上か否かによって異常を判定する。
図5は、本発明による異常検出装置の構成を示すブロック図である。ビデオカメラ10は対象となる人や装置の動画像フレームデータをリアルタイムで出力する。ビデオカメラ10はモノクロでもよいしカラーカメラであってもよい。コンピュータ11は例えば動画像を取り込むためのビデオキャプチャー回路を備えた周知のパソコン(PC)であってもよい。本発明は、パソコンなどの周知の任意のコンピュータ11に後述するプログラムを作成してインストールすることにより実現される。
モニタ装置12はコンピュータ11の周知の出力装置であり、例えば異常動作が検出されたことをオペレータに表示するために使用される。キーボード13およびマウス14は、オペレータが入力に使用する周知の入力装置である。なお、実施例においては、例えばビデオカメラ10から入力された動画像データを実時間で処理してもよいし、一旦動画像ファイルに保存してから順次読み出して処理してもよい。
図6は、本発明の異常検出処理の検出時の処理内容を示すフローチャートである。S10においては、ビデオカメラ10からのフレームデータの入力が完了するまで待ち、フレームデータを入力(メモリに読み込む)する。このときの画像データは例えば256階調のグレイスケールデータである。
S11においては、入力されたフレームデータから後述する方法によって特徴ベクトルを生成する。特徴ベクトルは例えば後述する251次元のCHLAC特徴データであってもよい。S12においては、下記の数式1に示すように、特徴ベクトルについてベクトルノルムによる正規化を行う。即ち、特徴ベクトルxをベクトルノルム(ベクトルの長さ、|x|)で除算する。
Figure 0004769983
S13においては、未処理のクラスタを選択する。クラスタの数および各クラスタの基底ベクトルxb、および閾値は予め後述する学習処理によって求められている。
S14においては、以下に示す方法によって多角錐の表面と入力特徴ベクトルとの角度を求める。なお、上記した基底ベクトルを求めておけば処理が高速化されるが、以下の方法は基底ベクトルとして学習時に得られている全ての正常な特徴ベクトルをそのまま用いてもよい。基底ベクトルの集合をXb、判定すべき正規化された入力ベクトルをyとすると、凸多角錐(S)および多角錐への角度θは次の数式2で表される。
Figure 0004769983
cosθをsinθに変換することによって数式2は数式3に示すように変形可能であり、数式2の最後の式を最小化するαを求めれば、Xbαが多角錐表面への射影ベクトルとなり、θが求まる。但し、入力ベクトルと多角錐内ベクトルの成す最小角度θがπ/2より大きいとき、つまり∀λ>π/2のときは、最後の式の解はα=0となる。そこで、得られた解がα=0の場合は最小角度をθ=π/2(上限)とする。
Figure 0004769983
数式3の最後の式は周知の凸2次計画問題であるので、結局、凸2次計画問題を解くことによってθを求めることができる。コンピュータで凸2次計画問題を解くためには、例えばサイバネットシステム株式会社が販売している科学計算用ソフトウェアMATLAB(登録商標)システムのOptimization Toolboxのquadprog関数を使用することができる。なお、凸2次計画問題のアルゴリズムについては例えば下記の非特許文献1、2に記載されている。
Coleman, T.F. and Y. Li, OA Reflective Newton Method for Minimizing a Quadratic Function Subject to Bounds on some of the Variables,O SIAM Journal on Optimization, Vol. 6, Number 4, pp.1040-1058, 1996. Gill, P. E. and W. Murray, and M.H. Wright, Practical Optimization, Academic Press, London, UK,1981.
なお、角度θは以下の方法によっても求められる。数式3の下から2行目の式は周知のNNLS(Non-negative Least Squares)問題であるので、NNLS問題を解くことによってθを求めることができる。
コンピュータでNNLS問題を解くためには、例えばサイバネットシステム株式会社が販売している科学計算用ソフトウェアMATLAB(登録商標)システムのOptimization Toolboxのnnls関数を使用することができる。
なお、NNLS問題のアルゴリズムについては例えば下記の非特許文献3、4に記載されている。
Bro, R., de Jong, S., 1997. A fast non-negativity constrained linear least squares algorithm. Journal of Chemometrics 11, 393-401. Lawson, C., Hanson, R., 1995. Solving Least Squares Problems. SIAM, Philadelphia, PA.
S15においては、算出された角度θが異常判定の閾値未満か否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS16に移行するが、肯定の場合にはS17に移行する。閾値は学習時に決定する。S16においては、全クラスタについて処理が完了したか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS13に移行するが、肯定の場合にはS18に移行する。
S17においては、「正常」を出力し、またS18においては、「異常」を出力する。S19においては、処理の終了が指示されたか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS10に移行して処理を繰り返す。以上のような検出時の処理によって入力されたサンプルデータが異常か否かが判定される。
図7は、本発明の実施例1の異常検出処理の学習時の処理内容を示すフローチャートである。この処理は図6の検出処理に先立って実行しておく。S30においては、動作学習用のサンプルフレームデータを入力する。S31においては、S11と同様に特徴ベクトルを生成する。S32においては、S12と同様にベクトルノルムによる正規化を行う。S33においては、特徴ベクトルをMean Shift(ミーンシフト)法によりクラスタリングする。
図14は、S33のクラスタリング処理の内容を示すフローチャートである。発明者らはvon Mises-Fisher分布を用いたMean Shift法を発明した。以下これを説明する。S120においては、未処理のサンプル点を1つ選択して参照点ξの初期値とする。S121においては、数式4に示す更新式に基づいて参照点ξの更新処理を行う。κはvon Mises-Fisher分布における集中度を表すパラメータであり、実験により設定する。
Figure 0004769983
S122においては、ξに変化が無くなったか否か、即ち更新後のξと更新前のξとの差の絶対値が所定値以下か否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS121に移行するが、肯定の場合にはS123に移行する。S123においては、全てのサンプル点について処理が完了したか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS120に移行するが、肯定の場合にはS124に移行する。以上の処理により、各サンプル点と対応する参照点ξが求まる。S124においては、近い位置にある点を統合する。即ち、参照点ξ相互の差が所定値以下である参照点を持つサンプルの集合を1つのクラスタと見なす。
図7に戻って、S34においては、未処理のクラスタを1つ選択する。S35においては、多角錐の基底ベクトルを例えば下記の方法によって求める。正常な特徴ベクトルの分布(最も外側の境界面)を示す多角錐は各頂点を表す特徴ベクトル=基底ベクトルによって表現でき、多角錐の内部にある特徴ベクトルを取り除いても多角錐の形状は不変である。そこで、周知のリーブワンアウト法(Leave One Out Method)を用いて多角錐の内部に存在する(多角錐の頂点とならない)特徴ベクトルを取り除き、基底ベクトルを得る。
図2はリーブワンアウト法を示す説明図である。図2に示すようにサンプルの集合から非独立サンプルxtを取り除いても、多角錐の形状は変わらない。従って以下に示す方法によって非独立サンプルxtを取り除き、独立サンプルxbのみを残す。
図16は、S35のリーブワンアウト法による基底ベクトル抽出処理の内容を示すフローチャートである。N個の特徴ベクトルからなるサンプル集合X=x1,...,xNがあったとする。S150においては、変数iを1にセットし、S151においては、凸2次計画問題またはNNLS問題を解くことによってxiを除いた集合X~によって形成される多角錐とベクトルxiとの最小角度ψiを算出する。S152においては、変数iに1を加算し、S153においては、変数iがNより大きいか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS151に移行するが、肯定の場合にはS154に移行する。
S154においては、変数iを1にセットし、S155においては、角度ψiが所定の閾値s(正の小さな値)より大きいか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS157に移行するが、肯定の場合にはS156に移行する。S156においては、ベクトルxiを基底ベクトルxbとして登録する。なお、ここでψiがあまりに大きい値(閾値t以上)のときには外れ値として基底ベクトルには登録しない。結局は、s<ψi<tのものだけを登録する。
S157においては、変数iに1を加算し、S158においては、変数iがNより大きいか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS155に移行するが、肯定の場合には処理を終了する。リーブワンアウト法を適用することによって基底ベクトルの数は元の特徴ベクトル数と較べると非常に少なくなる。
図7に戻って、S36においては、全クラスタについて処理が完了したか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS34に移行するが、肯定の場合には処理を終了する。以上のような学習処理によって、正常範囲を示す1個あるいは複数個の多角錐の基底ベクトルが求められる。
次に、処理の細部について説明する。図12は、S11の特徴ベクトル生成処理の内容を示すフローチャートである。S100においては、差分データを生成し、2値化する。S100においては動画像データに対して「動き」の情報を検出し、背景など静止しているものを除去する目的で差分データを生成する。差分の取り方としては、隣接するフレーム間の同じ位置の画素の輝度の変化を抽出するフレーム間差分方式を採用するが、フレーム内における輝度の変化部分を抽出するエッジ差分、あるいは両方を採用してもよい。
更に、「動き」に無関係な色情報やノイズを除去するために自動閾値選定による2値化を行う。2値化の方法としては、例えば一定閾値、下記非特許文献5に開示されている判別最小二乗自動閾値法、閾値0及びノイズ処理方式(濃淡画像において差が0以外を全て動き有り=1とし、公知のノイズ除去法によってノイズを除去する方法)を採用可能である。以上の前処理により入力動画データは画素値に「動いた(1)」「動かない(0)」の論理値をもつフレームデータの列となる。
大津展之、"判別および最小2乗規準に基づく自動しきい値選定法"電子通信学会論文誌D、J63-D-4、P349-356、1980年。
S101においては、1フレーム分の画素データに関する相関パターンカウント処理を行い、フレームCHLACデータを生成する。詳細については後述するが、251次元の特徴ベクトルデータが生成される。時系列の二値差分データからの動作特徴の抽出には、立体高次局所自己相関(CHLAC) 特徴を用いる。N次自己相関関数は次の数式5のようになる。
Figure 0004769983
ここで、f は時系列画素値(差分値)であり、参照点(注目画素)rおよび参照点からみたN個の変位ai (i = 1,...,N) は差分フレーム内の二次元座標に時間も成分として持つ三次元のベクトルである。更に、時間方向の積分範囲はどの程度の時間方向の相関を取るかのパラメータである。但し、S101におけるフレームCHLACデータは1フレーム毎のデータであり、これを時間方向に所定期間だけ積分(加算)したものがCHLAC特徴データとなる。
変位方向、次数のとり方により高次自己相関関数は無数に考えられるが、これを局所領域に限定したものが高次局所自己相関関数である。立体高次局所自己相関特徴では変位方向を参照点rを中心とする3×3×3画素の局所領域内、即ち参照点rの26近傍に限定している。特徴量の計算は1組の変位方向に対して式1の積分値が1つの特徴量になる。従って変位方向の組み合わせ(=マスクパターン)の数だけ特徴量が生成される。
特徴量の数、つまり特徴ベクトルの次元はマスクパターンの種類に相当する。2値画像の場合、画素値1を何回乗算しても1であるので、二乗以上の項は乗数のみが異なる1乗の項と重複するものとして削除する。また数式5の積分操作(平行移動:スキャン)で重複するパターンは1つの代表パターンを残して他を削除する。式1右辺の式は参照点(f(r):局所領域の中心)を必ず含むので、代表パターンとしては中心点を含み、パターン全体が3×3×3画素の局所領域内に収まるものを選択する。
この結果、中心点を含むマスクパターンの種類は、選択画素数が1個のもの:1個、2個のもの:26個、3個のもの:26×25/2=325個の計352個あるが、式1の積分操作(平行移動:スキャン)で重複するパターンを除くと、マスクパターンの種類は251種類となる。即ち、1つの3次元データに対する立体高次局所自己相関特徴ベクトルは251次元となる。
なお、画素の値が多値の濃淡画像の場合には、例えば画素値をaとすると、相関値はa(0次)≠a×a(1次)≠a×a×a(2次)となり、選択画素が同じでも乗数の異なるものを重複削除できない。従って、多値の場合には、2値の場合より選択画素数が1の場合に2個、選択画素数が2の場合に26個増加し、マスクパターンの種類は計279種類となる。
立体高次局所自己相関特徴の性質としては、変位方向を局所領域に限定しているためにデータに対する加法性があり、画面全体を通して積分しているためにデータ内の位置不変性がある。
S102においては、フレームCHLACデータをフレーム対応に保存する。S103においては、現在のCHLACデータにS101で求めた最新のフレームCHLACデータを加算すると共に、所定期間以上古いフレームに対応するフレームCHLACデータを現在のCHLACデータから減算して新たなCHLACデータを生成し、保存する。
図19は、本発明による動画像の実時間処理の内容を示す説明図である。動画像のデータはフレームのシーケンスとなっている。そこで時間方向に一定幅の時間窓を設定し、窓内のフレーム集合を1つの3次元データとする。そして、新たなフレームが入力される度に時間窓を移動させ、古いフレームを削除することで有限な3次元データが得られる。この時間窓の長さは、認識しようとする動作の1周期と等しいか、より長く設定することが望ましい。
なお、実際には画像フレームデータは差分を取るために1フレームのみ保存され、フレームと対応するフレームCHLACデータが時間窓分だけ保存される。即ち、図19において時刻tに新たなフレームが入力された時点では、直前の時間窓(t-1,t-n-1)に対応するフレームCHLACデータはすでに算出されている。但し、フレームCHLACデータを計算するためには直近の3つの差分フレームが必要であるが、(t-1)フレームは端なのでフレームCHLACデータは(t-2)フレームに対応するものまで算出されている。
そこで、新たに入力されたtフレームを用いて(t-1)フレームに対応するフレームCHLACデータを生成してCHLACデータに加算する。また、最も古い(t-n-1)フレームと対応するフレームCHLACデータをCHLACデータから減算する。このような処理により、時間窓と対応するCHLAC特徴データが更新される。
図13は、S101の立体高次局所自己相関特徴抽出処理の内容を示すフローチャートである。S110においては、251個の相関パターンカウンタをクリアする。S111においては、未処理の画素を1つ選択する(フレーム内で注目画素を順にスキャンする)。S112においては、未処理のマスクパターンを1つ選択する。
図17は、3次元画素空間における自己相関処理座標を示す説明図である。図17においては、t−1フレーム、tフレーム、t+1フレームの時間的に隣接する3つの差分フレームのxy平面を並べて図示してある。本発明においては、注目する参照画素を中心とする3×3×3(=27)画素の立方体の内部の画素について相関を取る。
マスクパターンは、相関を取る画素の組合せを示す情報であり、マスクパターンによって選択された画素のデータは相関値の計算に使用されるが、マスクパターンによって選択されなかった画素は無視される。前記したように、マスクパターンでは注目画素(中心の画素)は必ず選択される。また、2値画像で0次〜2次までの相関値を考えた場合、3×3×3画素の立方体において重複を排除した後のパターン数は251個となる。
図18は、自己相関マスクパターンの例を示す説明図である。図18(1)は注目画素のみの最も簡単な0次のマスクパターンである。(2)はハッチングを施した2つの画素が選択されている1次マスクパターン例、(3)、(4)はハッチングを施した3つの画素が選択されている3次マスクパターン例であり、この他に多数のパターンがある。
図13に戻って、S113においては、前記した数式5を用いて相関値を計算する。数式5のf(r)f(r+a1)…f(r+aN)はマスクパターンと対応する座標の差分2値化3次元データの画素値を掛け合わせる(=相関値、0または1)ことに相当する。また、数式5の積分操作は注目画素をフレーム内で移動(スキャン)させて相関値をマスクパターンと対応するカウンタによって足し合わせる(1をカウントする)ことに相当する。
S114においては、相関値は1か否かが判定され、判定結果が肯定の場合にはS115に移行するが、否定の場合にはS116に移行する。S115においては、マスクパターンと対応する相関パターンカウンタを+1する。S116においては、全てのパターンについて処理が完了したか否かが判定され、判定結果が肯定の場合にはS117に移行するが、否定の場合にはS112に移行する。
S117においては、全ての画素について処理が完了したか否かが判定され、判定結果が肯定の場合にはS118に移行するが、否定の場合にはS111に移行する。S118においては、パターンカウンタ値の集合を251次元フレームCHLACデータとして出力する。
図3は、本発明の実施例2(近似的多角錐1)の判定方法を示す説明図である。図3は説明を簡単にするために、CHLAC特徴データ空間を3次元(実際には例えば251次元)としている。実施例1においては、正常な特徴ベクトルの分布範囲を包含する多角錐を求めたが、実施例2においては、学習時に正常な特徴ベクトルの分布範囲を近似する多角錐を求め、この近似的多角錐を用いて、実施例1と同様に異常か否かを判定するものである。近似的多角錐の求め方について以下に実施例を説明する。
<近似的多角錐の求め方1>
図8は、近似的多角錐の求め方1を用いた本発明の異常検出処理の学習時の処理内容を示すフローチャートである。図7に示した実施例1のフローチャートとの相違点はS35とS45が相違しているのみであり、他のステップの処理は同一であるので、S45の処理について説明する。近似的多角錐の求め方1においては、正常な特徴ベクトルの分布範囲を近似し、かつ基底ベクトルの数が少ない多角錐を求める。角数は任意である。但し、近似的多角錐1では特徴ベクトルの要素が全て非負であることを前提としている。例えばCHLAC特徴データなどではこの非負の条件を満たしており、この条件を満たさないデータに対しては分布が非負領域になるように回転させるなどの前処理により対処できる可能性がある。なお、本発明における近似的多角錐1以外の手法ではこのような前提を置いておらず、任意の特徴ベクトルに適用可能である。
具体的には、例えば下記の数式6の式を下記の非特許文献6に開示されているような公知のノンネガティブマトリックスファクトライゼーション(Non-negative Matrix Factorization)法によって解き、近似的多角錐の基底ベクトルを求める。なお、Xは多角錐を構成している特徴ベクトル群、Wは近似的多角錐の基底ベクトル、Hは基底ベクトルの結合係数である。
Lee, D., & Seung, H. (1999). Learning the parts of objects by non-negative matrix factorization. Nature, 401, 788-791.
Figure 0004769983
具体的には下記の数式7に示すような処理を行う。即ち、(1)WおよびHの初期値をランダムに設定する。(2)数式7に示すような式に従ってW、Hを更新する。(3)もし、(3)に示す判定式が収束した(値の変化が更新の前後で所定値以下であった)場合には処理を終了し、Wが近似的多角錐の基底ベクトルとなるが、そうでなければ(3)に示す更新式によってW、Hを正規化し、(2)に移行する。
Figure 0004769983
学習時には以上の処理によって近似的多角錐を求め、検出時には近似的多角錐を用いて実施例1と同様に図6に示す処理によって異常の判定を行う。
図3(b)、(c)は、本発明の実施例3(近似的多角錐2)の判定方法を示す説明図である。図3では説明を簡単にするために、CHLAC特徴データ空間を3次元(実際には例えば251次元)としている。実施例3においては、前述した実施例2と同様に近似的多角錐を求めるが、その求め方が異なり、得られた近似的多角錐は正常な特徴ベクトルの分布範囲を近似するものとなる。近似的角錐の求め方について以下に実施例を説明する。
<近似的多角錐の求め方2>
図3(b)は、実施例3の判定方法を示す説明図である。実施例3(近似的多角錐の求め方2)においては公知の主成分分析によって多角錐の基底ベクトルを算出する。主成分分析の結果得られる第1固有ベクトルは多角錐の中心方向を示し、第2固有ベクトル以降は第1固有ベクトルと直角な多角錐の広がり方向を示している。そこで、第2固有ベクトル以降の固有ベクトルの軸上における特徴ベクトルの分布から近似的多角錐の基底ベクトルを算出する。
図9は、近似的多角錐の求め方2を用いた本発明の異常検出処理の学習時の処理内容を示すフローチャートである。図7に示した実施例1のフローチャートととの相違点はS35がS55、S56に置換されているのみであるので、S55、S56の処理について説明する。
S55においては、主成分分析によって主成分ベクトルを出力する。主成分分析手法自体は周知であるので概略を説明する。まず、多角錐を含む部分空間を構成するために、CHLAC特徴データ群から主成分分析により主成分ベクトルを求める。M次元のCHLAC特徴ベクトルxを以下のように表す。
Figure 0004769983
なお、M=251である。また、主成分ベクトルを列に並べた行列U(固有ベクトル)を以下の数式9のように表す。
Figure 0004769983
なお、M=251である。主成分ベクトルを列に並べた行列Uは、以下のように求める。共分散行列Rを次の数式10に示す。
Figure 0004769983
行列Uはこの共分散行列Rを用いて、次の数式11の固有値問題より求まる。
Figure 0004769983
固有値の対角行列Λを次数式12で表す。
Figure 0004769983
第K固有値までの累積寄与率βKは、以下の数式13ように表される。
Figure 0004769983
ここで、累積寄与率βKが所定値(例えばβK=0.99)となる次元までの固有ベクトルu1,...,uKを用いて多角錐の基底ベクトルを算出する。なお、累積寄与率βKの最適値は監視対象や検出精度にも依存するものと考えられるので実験等により決定する。
S56においては、求めた主成分ベクトルから近似的多角錐の基底ベクトルを算出する。以下に主成分ベクトルから近似的多角錐の基底ベクトルを算出する方法を2つ説明する。
<近似的多角錐の求め方2A>
図3(c)は、近似的多角錐の求め方2の第1の算出方法を示す説明図である。第1の算出方法は、第i固有ベクトル(i>1)に射影した特徴ベクトルの分布の中心から標準偏差σのk倍の距離の点を基底ベクトルとする。即ち、第(2i−3)番目の基底ベクトル=e1+kσei、第(2i−2)番目の基底ベクトル=e1−kσeiとする。なお、eiは第i固有ベクトルでり、kは例えば実験によって最適値が決定される任意の実数であるが、例えばk=3であってもよい。
この方法によれば、主成分分析による次元の2倍の数の基底ベクトルが得られる。また、標準偏差σのk倍の距離の点を基底ベクトルとすることにより、ノイズやはずれ値サンプル等による影響が軽減される。
<近似的多角錐の求め方2B>
上述した近似的多角錐の求め方2Aと同様に主成分分析を行うが、基底ベクトルは、例えば第i固有ベクトル(i>1)に射影した特徴ベクトルの分布から手動で正常範囲を設定する。即ち第(2i−3)番目の基底ベクトル=e1+L1i、第(2i−2)番目の基底ベクトル=e1−L2iとする。なお、eiは第i固有ベクトルである。また、L1、L2は手動で設定したパラメータであり、例えば、各軸に射影されたサンプルの最大値、最小値であってもよい。この方法でも、主成分分析による次元の2倍の数の基底ベクトルが得られる。
学習時には以上の処理によって近似的多角錐を求め、検出時には近似的多角錐を用いて実施例1と同様に図7に示す処理によって異常の判定を行う。
図4は、本発明の実施例4(円錐)の判定方法を示す説明図である。図4は説明を簡単にするために、CHLAC特徴データ空間を3次元(実際には例えば251次元)としている。実施例4においては、正常な特徴ベクトルの分布範囲を包含する円錐(方向ベクトルγおよび広がり角φ)を求め、この円錐とサンプル特徴データxとの角度θを求めて異常か否かを判定するものである。以下に実施例を説明する。
図10は、本発明の異常検出処理の実施例4の検出時の処理内容を示すフローチャートである。図6に示した実施例1のフローチャートととの相違点はS14がS64からS66に置換されているのみであるので、相違点の処理について説明する。
S64においては、正規化特徴ベクトルyが原点を中心とする球面上で等方的な分布を成すように特徴ベクトルの各要素のスケールを調整する。U、Λを後述の学習処理における主成分分析により得られた固有ベクトルおよび固有値対角行列とするとスケーリング処理後のベクトル~zは数式14によって表される。
Figure 0004769983
S65においてはS12と同様の処理によって、ベクトル~zはベクトルノルムにより正規化されてzとなる(||z||=1)。S66においては、数式15に示すような、特徴ベクトルzと方向ベクトルγとの角度を算出し、φを減算したものを錐体(円錐)への角度θとする。
Figure 0004769983
図11は、本発明の異常検出処理の実施例4の学習時の処理内容を示すフローチャートである。図7に示した実施例1のフローチャートとの相違点はS85〜S88のみであるので、相違点の処理について説明する。S85においては、主成分分析を行い、固有ベクトルUおよび固有値対角行列Λを求める。
S86においては、S64と同様の処理によって特徴ベクトルの各要素のスケールを調整する。S87においては、S65と同様の処理によってベクトルノルムによる正規化を行う。S88においては、1-class SVM(1-class Support Vector Machine)法により、方向ベクトルγおよび広がり角度φを求める。
図15は、S88の方向ベクトル算出処理の内容を示すフローチャートである。1-class SVM法自体は周知であるので概略を説明する。図4(c)において、方向ベクトルγおよび広がり角度φで規定される(超)球面上の円は(超)球と(超)平面の交線として表現できる。従って、サンプルの射影点(ノルム1に正規化されている)と原点とを分離し、かつ原点からの距離が最大の(超)平面bを求めれば、この超平面bへの法線ベクトルおよびこの(超)平面の原点からの距離から、方向ベクトルγ、角度の範囲φが求まる。即ち、これは1-class SVMの問題と等価になり、以下の数式16に示す1-class SVMの問題を解けばよいことになる。数式16は1-class SVMの問題において、最終的に解くべき凸2次計画問題である。
Figure 0004769983
なお、νはユーザが指定するパラメータであり、例えばν=0.01であってもよい。上記問題は前述の通り、サイバネットシステム社のMATLABを用いても解くことができるが、例えばここでは具体的には以下のようにも解ける。S130においては、変数t=1とし、またδを数式17の条件を満足する範囲でランダムに初期化する。
Figure 0004769983
S131においては、数式18に示すように、予備変数O、SV、ρを計算する。
Figure 0004769983
S132においては、数式19の条件を満たすi∈SVを選択する。
Figure 0004769983
S133においては、iはあったか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS134に移行するが、肯定の場合にはS136に移行する。S134においては、数式19の条件を満たすi∈1,..,Nを求める。S135においては、iはあったか否かが判定され、判定結果が否定の場合には処理を終了するが、肯定の場合にはS136に移行する。S136においては、数式20に基づいてjを求める。
Figure 0004769983
S137においては、数式21に基づいてδを更新する。
Figure 0004769983
S138においては、δは数式22に示す条件を満足しているか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS139に移行するが、肯定の場合にはS140に移行する。
Figure 0004769983
S139においては、所定の範囲[0,1/νN]内に入るようにδjを射影する。即ち、もしδ>1/νNであれば、δ=1/νNとし、もしδ<0ならば、δ=0として、最も近い範囲内の点(端点)に移動する。そして、δiを再計算する。S140においては、t=t+1としてS131に移行する。以上の処理によって求められたδ、ρを用いて法線ベクトルγおよびφは以下の数式23によって求まる。
Figure 0004769983
図11に戻って、S89においては、全クラスタについて処理が完了したか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS84に移行するが、肯定の場合には処理を終了する。実施例4においては、検出時の計算負荷が軽く、高速に処理可能である。
以上、異常動作の検出を行う実施例について説明したが、本発明には以下のような変形例も考えられる。実施例においては、学習フェーズによって予め正常動作領域を示す多角錐あるいは円錐の情報を生成しておく例を開示したが、多角錐あるいは円錐の情報を更新しながら異常動作の検出を行うようにすれば、環境の変化(正常状態の変化)にも追随することが可能である。
更に、例えば1分、1時間あるいは1日などのフレーム間隔よりも長い所定の周期で、一部のデータを使用して多角錐あるいは円錐の情報を更新し、次の更新までは固定した多角錐あるいは円錐の情報を使用して異常動作の検出を行ってもよい。このようにすれば学習における処理量が減少する。
本発明の実施例1(多角錐)の判定方法を示す説明図である。 リーブワンアウト法を示す説明図である。 本発明の実施例2(近似的多角錐1)の判定方法を示す説明図である。 本発明の実施例4(円錐)の判定方法を示す説明図である。 本発明による異常検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の異常検出処理の検出時の処理内容を示すフローチャートである。 本発明の実施例1の異常検出処理の学習時の処理内容を示すフローチャートである。 近似的多角錐の求め方1を用いた本発明の異常検出処理の学習時の処理内容を示すフローチャートである。 近似的多角錐の求め方2を用いた本発明の異常検出処理の学習時の処理内容を示すフローチャートである。 本発明の異常検出処理の実施例4の検出時の処理内容を示すフローチャートである。 本発明の異常検出処理の実施例4の学習時の処理内容を示すフローチャートである。 S11の特徴ベクトル生成処理の内容を示すフローチャートである。 S101の立体高次局所自己相関特徴抽出処理の内容を示すフローチャートである。 S33のクラスタリング処理の内容を示すフローチャートである。 S88の方向ベクトル算出処理の内容を示すフローチャートである。 S35のリーブワンアウト法による基底ベクトル抽出処理の内容を示すフローチャートである。 3次元画素空間における自己相関処理座標を示す説明図である。 自己相関マスクパターンの例を示す説明図である。 本発明による動画像の実時間処理の内容を示す説明図である。
符号の説明
x…サンプルベクトル
θ…異常判定指標である角度
10…ビデオカメラ
11…コンピュータ
12…モニタ装置
13…キーボード
14…マウス

Claims (10)

  1. 入力されたデータから多次元の特徴データを抽出する特徴データ抽出手段と、
    特徴データ空間において予め求められている正常空間を示す錐状体における前記特徴データから一番近い表面と、前記特徴データ抽出手段により抽出された特徴データとの角度を計算する角度計算手段と、
    前記角度が所定値よりも大きい場合に異常と判定する異常判定手段と、
    を備えたことを特徴とする異常検出装置。
  2. 前記正常空間を示す錐状体は、複数の基底ベクトルにより各辺が規定された多角錐であることを特徴とする請求項1に記載された異常検出装置。
  3. 前記多角錐は、ノンネガティブマトリックスファクトライゼーション(Non-negative Matrix Factorization)法により得られた基底ベクトルによって各辺が規定された多角錐であることを特徴とする請求項2に記載された異常検出装置。
  4. 前記多角錐は、正常サンプルから主成分分析によって求めた主成分ベクトルに基づいて生成された複数の基底ベクトルによって各辺が規定された、正常部分空間内における正常サンプルの分布範囲を近似する多角錐であることを特徴とする請求項2に記載された異常検出装置。
  5. 前記正常空間を示す錐状体は、円錐の中心を示す方向ベクトル情報および円錐の広がりを示す角度情報によって規定された円錐であることを特徴とする請求項1に記載された異常検出装置。
  6. 更に、特徴データのスケールを正規化するスケール正規化手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の異常検出装置。
  7. 更に、学習用の入力データに基づき、前記特徴データ抽出手段によって抽出された複数の特徴データから正常空間を示す錐状体を算出する学習手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載された異常検出装置。
  8. 更に、特徴データを複数のクラスタに分けるクラスタ分割手段を備え、
    前記学習手段は分割された各クラスタ毎に正常空間を示す錐状体を算出し、
    前記異常判定手段は、前記各クラスタ毎に判定を行い、前記特徴データが全てのクラスタにおいて異常と判定された場合にのみ当該特徴データを異常と判定することを特徴とする請求項1に記載の異常検出装置。
  9. 前記特徴データ抽出手段は、入力された複数の画像フレームデータからなる動画像データからフレーム間差分データを生成し、複数の前記フレーム間差分データからなる3次元データから立体高次局所自己相関によって動作特徴データを生成することを特徴とする請求項1に記載の異常検出装置。
  10. 入力されたデータから特徴データを抽出するステップ、
    特徴データ空間において予め求められている正常空間を示す錐状体における前記特徴データから一番近い表面と、前記特徴データ抽出手段により抽出された特徴データとの角度を計算するステップ
    前記角度が所定値よりも大きい場合に異常と判定するステップ
    を含むことを特徴とする異常検出方法。
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