JP4769358B2 - 使い捨てプローブカバー用温度計プローブ - Google Patents

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Description

【0001】
〔背景〕
本発明は、一般的には、医療用温度計プローブに関するものであり、特に、シャフトと暫定使用向きの使い捨てプローブカバーとの間で一定の力を維持するためのバネ装填式のシャフトを備えた温度計プローブと、プローブからカバーを放出する機構とに関連している。
【0002】
医療用の温度計は多くの病気の診断と治療に有用である。例えば病医院などにおいて、較正温度メモリに隣接して膨張と収縮を行う熱反応性水銀柱を組み入れたガラスバルブ温度計により患者の体温を測定することは、医療技術ではよくある行為である。患者の体温を短時間で検知して患者の実体温を予測すべく推定するよう動作する電子体温計を使用することも公知である。この後者の温度計は、水銀ガラスバルブ温度計を用いた場合よりも遥かに短時間で患者の体温を判定する。
【0003】
上述の温度計は多年に亘り使用されており、また、患者の診断と治療とに有用な結果を提供することが分かっているが、これら温度計の利用者によっては、患者の体温をもっと迅速に測定する温度計を望む人もいる。例えば、水銀温度計は患者の体温を測定するのに、通例は少なくとも5分かそれ以上は要する。電子式予測体温計はその予測モードでは1分以上、監視モードすなわち直接読み取りモードでは5分以上かかることがある。電子式予測体温計は、予測モードでは、温度を測る時間が水銀温度計よりも遥かに短いので流行るようになった。忙しい看護人にとって時間は非常に重要である。5分かけて温度を測るより、1分のうちに温度を測る方がずっと望ましい。より多くの患者により高速の温度計で対処できれば、看護人は一層生産的となり得る。
【0004】
これに加えて、体温測定を行うのに患者の口腔内にプローブを入れておかなければならない時間が長ければ長いほど、プローブが正しい部位に留まっていないことが多い。辛抱強くない傾向のみられる若年の患者については、特にこのことが当てはまる。必要な体内挿入時間の間、体温計を適切に保持するのに(年齢や虚弱質などのせいで)信頼するに足りない患者については、比較的長い測定周期の間、医療従事者が物理的に付き添っていることが必要である。若年者ほど、5分かけて体温を測るよりも1分で体温を測る方が遥かにずっと望まれる。従って、電子式予測体温計は体温測定技術を実質的に進歩させてきた。
【0005】
上述のことに加えて、他の患者に急ぎ再利用することも1つの目標である。しかし、再利用については、患者同士の相互感染の恐れを回避するために、予防措置が取られなければならない。その結果、保護カバーが、それを温度計のプローブと一緒に使用するように設計されてきた。保護カバーは、患者と接触するようになる温度計の部分を完全に封入するように設計されている。温度計の使用後に保護カバーは除去して廃棄し得るので、また、保護カバーは温度計が患者に接触しないように防護しているので、別な保護カバーを単純に適用するだけで、体温計は直ちに再利用することができる。
【0006】
多年に亘り、保護用のプローブカバーは保護電子体温計に利用されて、そのようなカバーと一緒に適切に使用された場合には、温度計を早急に再利用可能にしてきた。しかし、保護カバーは、温度計のプローブ内の温度センサーと熱源、すなわち、患者との間に物質を付加している。患者とセンサーとの間の付加的物質により、患者からの熱がセンサーに伝わるよりもまずプローブカバーを通過するので、患者の体温を測定する工程を遅らせる可能性がある。従って、使い捨てプローブカバーを使用したために温度計を直ちに再利用することができるようにしたことで生じる利益は、そのプローブカバーのせいで読み取り値を得るのに要する時間を長引かせることにより相殺されることがある。
【0007】
更に、各プローブカバーが1度しか使用されないまま廃棄されるとすると、かかるプローブカバーは可能な限り廉価であるのが望ましい。プローブカバーは、ありふれた製造技術で容易に入手できる廉価な材料から効率良く製造されるべきである。従って、良好な熱伝達特性を提供する材料や、熱可塑性材のような容易に射出整形される材料がプローブカバーの製造に望ましい。
【0008】
可能な限り短時間のうちに温度測定値を得る1つの要因は、プローブとプローブカバーの間の熱伝達特性を向上させることである。プローブカバーの熱伝達特性についての考慮点は、温度センサーが配置されているプローブの先端とのプローブカバーとの接触部である。当業者には周知であるが、プローブカバーとプローブの先端のセンサーとの間に位置する空気は絶縁物質として作用し、患者の熱をセンサーに伝達させる速度を低下させている。患者の体温の測定値を得るのに、より長い時間を要することになる。プローブカバーとプローブとの間の接触不良も、患者から発する熱がプローブの先端のセンサーに達するのにより長時間を要するという点で、測定工程の速度を低下させることになる。結果として、大半のプローブ及びプローブカバーシステムは、温度センサーが配置されたプローブの先端とプローブカバーの内側面との間に良好な接触を達成するように設計および構成されて、患者の熱が温度センサーに一層迅速に伝達されるようにしている。
【0009】
必要があってプローブカバーと一緒に使用されるプローブは、カバー保持機構を備えている。多数の先行技術の装置はプローブシャフト遠位端とプローブカバーとの間のしまり嵌めに依り、カバーをプローブ上に保持していた。プローブの先端とプローブカバーとの間に厳密な嵌め合いが必要となる事例では、前述以外の手段によりプローブカバーをプローブの上に保持することが望ましい。
【0010】
カバーを保持するための別な設計は、割りリングである。用途としては、プローブカバーがプローブシャフトを覆うように取付けられると同時に、割りリングを覆って押圧され、リングを強制的にプローブカバーと接触させ、従って、プローブカバーがその外周の上を摺動できるようにしている。リングは、その元の形状に戻ることによりプローブカバーに抗して外向きの力を付与する自然の傾向があり、よって、カバーをプローブ上の適切な位置に保持することである。この設計が容認され、当該技術の向上をもたらしている一方で、場合によっては、より単純化した設計が望ましいことがある。割りリングは、プローブと一緒に製造および組立てされなければならない余剰部分であり、従って、全体的な複雑さを更に付加し、プローブの経費を更に加算する。
【0011】
使い捨てプローブカバーを受入れるようにプローブが構成されている温度計は、放出システムと一緒に多年に亘って採用されてもいる。1つの特定の設計では、使用後、放出機構を利用してプローブからプローブカバーを離脱させ、汚染されたプローブカバーを、オペレータがそれに触れる必要なしに、直接廃棄することができるようにしている。典型的な事例では、プローブは廃棄物容器の上で保持されており、放出ボタンを押すと、プローブカバーをプローブから離脱させ、プローブカバーは廃棄物容器内に落下する。異なるタイプの放出機構も存在する。
【0012】
1つの放出機構では、温度計のプローブシャフトは放出機構に直接連結されている。プローブカバーはプローブを覆って取付けられ、ハンドルの遠位端に配置された保持装置により適所に保持されて、プローブの一部を形成している。放出の際、放出ボタンを押すと、プローブシャフトがプローブハンドルから遠方に延びると同時に、プローブカバーを保持装置から離れる遠位方向に押して、保持装置からプローブカバーを離脱させる。ここで、プローブカバーはプローブから離れ落ちる。この装置の或る改良例として、放出ボタンが使用者の親指を自然に乗せる場所を設けているようなものが望ましく、場合によっては、使用者は、温度測定を完了する前に、放出ボタンを予測に反して、時期尚早に押してしまう可能性がある。この思わぬボタンの押し下げによってプローブカバーがプローブと相対的に移動し、プローブカバーのプローブの先端との接触の質を変えてしまうこともあり得る。上述のように、プローブカバーとプローブの先端との間の熱伝達特性は、患者の体温を温度計が測定し得る速度に影響を及ぼす。接触の質が変化すると、患者の体温測定速度が遅くなる。従って、プローブの先端とプローブカバーとの接触から放出ボタンを切り離すことが望ましい。
【0013】
もっとひどい場合には、放出ボタンの不慮の押し下げにより、測定手順の完了前または測定手順の途中でプローブカバーがプローブから完全に離脱することがある。この時、測定は新しいプローブカバーを用いて繰り返す必要があり、よって、患者および看護人の時間を無駄にするとともに、プローブカバーを浪費する可能性がある。
【0014】
別なアプローチでは、プローブはハンドルに固定され、固定長を有する。プローブカバーの放出は、プローブカバーの近位端縁を押圧する機構によって実施される。このタイプのプローブと一緒に利用されるプローブカバーは比較的特殊な範囲の長さで製造されねばならない、というのは、短すぎるカバーは保持装置に係合せず、長すぎるカバーはプローブの先端と適切な接触であれ、どのような接触であれ、プローブの先端と接触することはなく、よって、所望の測定速度を提供することは無いからである。かかる厳しい製造公差は、通例は、高度な装備と付加的な処理工程および品質管理工程を必要とし、従って、製造経費が増大する結果となるのが普通である。
【0015】
かくして、ありふれた製造技術を利用して、容易に入手できる廉価な材料から廉価に製造し得るプローブカバー用の温度計プローブの必要性を当業者は認識していた。更に、プローブの先端とプローブカバーの接触から切り離されて、プローブカバーを実際に廃棄処分にするのが望ましい時がくるまで、前述の接触に影響を及ぼすことのないようにした放出機構の必要性が存在していることを当業者は認識していた。本発明は前述の必要性とそれ以外の必要性を成就している。
【0016】
〔発明の概要〕
簡単に、かつ、一般的に、本発明は閉鎖遠位端と開放近位端とを備えたプローブカバー用の温度計プローブに関するものであり、この温度計プローブは、プローブカバーの開放近位端を通ってプローブカバー内に収容される遠位端と近位部分とを備えたシャフトと、シャフトの近位部分に配置されて、プローブカバーの近位端に係合するとともにプローブカバーをシャフト上の適所に保持するように構成された保持装置と、シャフトの近位部分に配備されたハンドルとを有し、シャフトがハンドル内へと延びて、ハンドル内で十分に後退した位置と十分に延びた位置との間で軸線方向に移動するようにし、ハンドルは近位端を備え、温度計プローブは、ハンドル内部に配備されるとともにシャフトを延び位置に付勢する付勢部材を更に有し、付勢部材は、シャフト上にプローブカバーを保持するために保持装置が供与している力と比較して、シャフトを延び位置へと移動させるのにより少ない力を供与しており、温度計プローブは放出器制御装置を更に有し、放出器制御装置はハンドルの近位端に摺動自在に受入れられる遠位端を備えているとともにハンドル内へ放出器制御装置を付勢する力を受ける際に使用するための近位端を備えており、温度計プローブは、放出器制御装置に接続され、ハンドルを通って長軸線方向に延びてシャフトに隣接した位置でハンドルを出るとともにプローブカバーとその近位端で接触する放出器部材を更に有し、所定の方向に放出器制御装置を移動させることにより、放出器部材にプローブカバーの近位端を押圧させて、プローブカバーを保持装置との接触から切り離し、それにより、プローブカバーがプローブとの接触から離脱され得るようにしている。
【0017】
更に詳細な側面では、保持装置は、プローブカバーの近位端の形状とは異なる形状に形成された隆起リップを備え、プローブカバーを保持装置に取付けた時、プローブカバーの近位端を強制的にリップの形状と一致させる。リップの周方向寸法はプローブカバーの周方向寸法と概ね等しく、プローブカバーがリップによって強制的に採らされた異なる形状の結果としてプローブカバーにがリップに及す力によって、プローブカバーがリップの上に保持される。リップは概ね楕円形状である。
【0018】
別な側面では、放出器部材は2つの放出器装置を備えており、リップの楕円形状は互いに対向位置にある2つの平坦部を備え、この2つの平坦部において、放出器装置はハンドルを出て、プローブカバーに接触するとともにプローブカバーを放出する。保持装置は、ハンドルの遠位端に隣接して半径方向外向きに突出する少なくとも1つのバーブ(barb)を備え、このバーブがプローブカバーを保持装置に固着させる。付勢部材は、プローブカバーがプローブに取付けられると、圧縮状態に設置されるバネを備え、バネは断続的にプローブをプローブカバーに対して付勢する。付勢部材は、それ自体がシャフトに及ぼす力が選択範囲内にあるように選択される。別な側面では、付勢部材が及ぼす力の範囲は2分の1パウンドと1パウンドの間にある。
【0019】
更に別な側面では、放出器部材はシャフトの周囲で互いに対向位置にある2つの放出器装置を備えている。放出器装置はハンドルに配置されたピンを備えており、放出器制御装置が作動状態になると、放出器装置がプローブカバーの近位端に接触して、プローブカバーを保持装置から離れて遠位方向に移動させるようにしている。
【0020】
別な詳細な側面では、プローブの長さはプローブカバーよりも長くなるように選択され、その結果、プローブカバーがプローブの上に適切に取付けられた時に、プローブシャフトが後退する。放出器制御装置は内部に開口を形成した端面を備え、開口を通して導電体を摺動自在に収容している。放出器制御装置の端面は開口から外方向に湾曲し、導電体がプローブを出た時に受ける最大限度の曲率を抑制している。端面は、開口を通って延在しているケーブルの最大限度量の曲率を制御するように、湾曲した漏斗型の面を備えている。
【0021】
また別な詳細な側面では、保持装置はハンドルの一部として形成され、ハンドルの遠位端から半径方向外向きに突出するとともにプローブカバーの内径よりも長くなるように選択された直径を備えたリップを有し、それにより、プローブカバーを保持装置上に固着させている。
【0022】
また別な側面では、閉鎖遠位端と開放近位端とを備えたプローブカバー用の温度計プローブが設けられ、温度計プローブは、近位端と遠位端を備えたハンドルと、ハンドルの遠位端に搭載された近位部分とプローブカバーの開放近位端を通ってプローブカバー内に収容される遠位端とを備えたプローブシャフトと、ハンドルの遠位端に配置され、プローブカバーの近位端に係合するとともにプローブカバーをシャフト上の適所に保持するように構成された保持装置と、ハンドルに配置され、プローブシャフトに隣接した位置でハンドルを出るとともにプローブカバーとその近位端で接触する放出器部材とを有し、放出器部材を遠位方向に移動させることにより、放出器部材にプローブカバーの近位端を押圧させるとともにプローブカバーを保持装置との接触から切り離すようにしている。
【0023】
本発明の前述の側面および利点とそれ以外の側面および利点とは、下記の詳細な説明と本発明の特性を具体例により例示している添付の図面とから明白となる。
【0024】
〔好ましい実施形態の詳細な説明〕
ここで図面を参照すると、幾つかの図に跨って同一参照番号を用いて同一要素または対応要素を示しているが、図1では、本発明の側面に従った温度計プローブ10が示されており、この温度計プローブは一般に、プローブハンドル20と、このプローブハンドル20内に収容される内側本体80に装着されたプローブシャフト40と、プローブハンドル20内に軸線方向に収容された放出器制御装置60と、この放出器制御装置60の移動を制限するようにプローブハンドル20内部に配置された本体キャップ90と、この本体キャップと内側本体との間に嘉一され且つ両者を分離させるように付勢し、よって、プローブシャフト40をその延び位置に付勢するコイルバネ110とを備えている。プローブカバー120はプローブシャフト40の上を軸線方向に摺動する。
【0025】
更に詳細には、ここで図2と組み合わせて図1を参照すると、プローブハンドル20は開放遠位端22と開放近位端24が形成されており、その両方により、プローブハンドル20の内部への接近を可能にしている。プローブハンドル20は構造が概ね管状であり、3つの主要部、すなわち、近位端24に隣接した円筒形部分26、遠位端22に隣接した円筒状ニップル23、及びそれらの間に延在するテーパ部分28を含んでいる。
【0026】
図2および図3に示すように、周囲ハンドル30は、半径方向外向きに突出して、円筒形部分26とテーパ部分28の間の接合部に形成されており、周囲ハンドル30は、プローブハンドル20の内側周辺の周囲に延在している内側リッジ31により更に構成されている。カバーリッジ29はニップル23とテーパ部分28の間の接合部の周りに周方向に延在しており、半径方向に互いに対向する2つの放出器開口27が内部に形成されている。掛かり部又はバーブ(barb)25がニップル23の自由端の周りに周方向に延在し、バーブ25には、比較的鋭い外縁が形成されているのが良い。2つの平坦な平面43が、カバーリッジ29からニップルの遠位端まで延在し且つ本質的にバーブ25を2つの同一で直径方向に対向する弧状部に分割するように、ニップル23の外面に沿って軸線方向に形成されている。
【0027】
図2を引き続き参照すると、中空の内側本体80は、プローブハンドル20の内部に軸線方向に摺動自在に配置されており、同様に構造が概ね管状であり、ハンドルテーパ部分28の内面に当接する遠位テーパ部分81と、ハンドル円筒形部分26内の中央に配置された近位円筒形部分82とを備えている。遠位テーパ部分81には、シャフト保持装置87で終端しているシャフトチャネル85が形成されており、シャフト保持装置87は、基本的には、テーパ部分81の内周にわたって半径方向内向きに延在しているリッジである。内側本体の保持装置84が、近位円筒形部分82の上の一地点でその周りに径方向外向きに延在し、内側本体のテーパ部分81がハンドルテーパ部分28に接して静止すると、保持装置84がハンドル内側リッジ31に当接するようになっている。管状クリンプ保持装置110が、内側本体80の内部に配置されている。ケーブル100の遠位端を温度計プローブ10内に保持する別な方法も採用可能であり、一例として、ケーブルを貫通する導電体とプローブシャフト41を貫通する導電体とが互いに接触状態ではんだ付けされたファイバーグラス製のプリント回路基盤を採用しても良い。
【0028】
ここで図2、図5、図6を組み合わせて参照すると、内側本体80には、半径方向に互いに対向する2つの放出器チャネル86が更に形成されており、これらの放出器チャネル86は、内側本体の長さに沿って延在し、プローブハンドル20のカバーリッジ29の放出器開口27と同心に存在していると同時に放出器開口27と直径が等しい。更に、内側本体80の近位円筒形部分82は、少なくとも三対の応力開放部材88を備えており、これら部材は、互いに間隔を設けた互いに千鳥状配列の関係をなして半径方向内向きに延在し、ケーブル経路89をこれらの部材間に構成している。
【0029】
図2を引き続き参照すると、温度計プローブ10は、4つの本体キャップフィンガー92によってプローブハンドル20の円筒形部分26内に心出しされた管状本体キャップ80を含み、4つの本体キャップフィンガー92は、本体キャップの周囲にわたって均等に間隔を隔てている。キャップリング33が、内側本体80の上に且つプローブハンドル20内に配置され、キャップリング33の遠位端は、内側リッジ31に連結され、その近位端は、本体キャップ90に連結されている。直径方向に対向する一対のチャネル(図示せず)がリング33に形成され、リングの中に且つ内側本体80上に形成された一対のタブ85(図1を参照のこと)を摺動自在に収容し、よって、内側本体がプローブハンドル20に対して回転するのを防止している。本体キャップ90には、内側本体80の円筒形部分82を軸線方向に摺動自在に収容するような寸法に設定された小径近位部分93が更に形成されているとともに、内側本体の円筒形部分と一緒に且つそれとの間にスプリングコイルチャネル96を構成する大径遠位部分94が形成されている。コイルバネ110は、内側本体の円筒形部分82の上に且つ本体キャップの大径遠位部分94内に周方向に配置され、内側本体80を本体キャップ90から離れる方向に軸線方向に付勢してハンドル表面31を押圧する。小径近位部分93は端部プレート97によって終端しており、端部プレートには、内側ケーブル開口98が中央に形成され、また、2つの放出器開口91が放出器開口27と同心に形成されている。保持装置止め99が、端部プレート97に隣接して本体キャップ90の周囲にわたって半径方向外向きに突出している。
【0030】
図1および図2を更に参照すると、温度計プローブ10は放出器制御装置60を更に備えており、この実施形態では、放出器制御装置60には、プローブハンドル20の円筒形部分26と直径が等しい管状構造が形成され、その一方の端は、プローブハンドル20の近位端24に当接している。放出器制御装置60の他方の端は、外側ケーブル開口64を構成している湾曲した漏斗型の面62で終端しており、この外側ケーブル開口64は、内側ケーブル開口98と直径が等しく、かつ、同心である。放出器制御装置60の内面には、6つのL字型の放出器保持装置63が連結されており、放出器保持装置63の各々には、本体キャップ90の小径近位部分93の上に存在しているとともに大径遠位部分94に向けて軸線方向に延在している長いアーム65が形成されている。放出器保持装置の各アーム65には、プローブハンドル20の軸線に向けて半径方向内向きに延びて本体キャップ90の小径近位部分93の上を摺動するとともに保持装置止め99に押圧当接する放出器止め66が形成されている。湾曲した漏斗型の面62の内面から、2本の放出器ワイヤ70が突出し、これらワイヤ70は、互いに同心に整列された放出器開口91、放出器チャネル86、放出器開口27を通って軸線方向に延びて、ニップル23に隣接した遠位端22の外側で終端している。
【0031】
電気ケーブル100は外側ケーブル開口64、内側ケーブル開口98、ケーブル経路89を通って延び、ケーブル遠位端102で終端しており、この終端は、クリンプ保持装置110を通って延在していても良いし、或いは、上述のように、プリント回路基盤のような何か別な電気相互接続装置に接続されていても良い。ケーブル100の他方の端は、温度計(図示せず)に電気接続されるように構成されている。
【0032】
図1、図2、図3を引き続き参照すると、プローブシャフト40は、ハンドル遠位端22を貫きシャフトのチャネル85を通って延在し、内側本体80のシャフト保持装置87を押圧して載置されているシャフトの近位端41で終端している。シャフトの管腔42はシャフト40をの中を通ってシャフトの遠位端41まで延在している。シャフトの遠位端41は、典型例では、サーミスタのような検知素子を収容し、シャフト管腔42は検知素子を電気ケーブル100と接続する導電体を収容している。電気ケーブル100は、シャフトの管腔42を貫通している導電体に接続されている1本以上の電気リードを備えている(明瞭にするため、前述の導電体とリードは図示せず)。プローブシャフトは堅牢で弾性に富む、適度に可撓性のある耐水性の材料で製造されるのが良い。プローブシャフト40を構成する好ましい材料は、ポリカーボネ−トである。
【0033】
ここで図7a、図7b、図8を組み合わせて参照すると、本発明の温度計プローブを使用する好ましい方法では、プローブカバー120をプローブシャフト40を覆って取付け、シャフトの遠位先端41と接触させ、カバーリッジ29に当接させる。プローブカバー120はプローブシャフト40の遠位先端に接触し、患者からの熱を遠位先端に伝導し、プローブカバー120は、通常、ポリエチレンのような熱可塑性材料などの半剛性の柔軟な材料で製造されている。プローブカバー120には、プローブシャフト40の上を摺動する開放端が形成され、プローブカバーはバーブ25に接触し、使用者がプローブカバーをプローブシャフトに沿って下方向にニップル23上を摺動させるとき、バーブがプローブカバーの開放端を楕円形状に変形させ、それにより、カバーの開放端のフープ応力でカバーをバーブに固着させる。
【0034】
プローブカバー120をバーブ25の上に固着させる際、使用者が及ぼさなければならない力は、ニップル23に形成された2つの平坦部すなわち平面43によって弱められ、それにより、プローブカバーの開放端をバーブの上に摺動するように概ね楕円形状に変形させるが、カバーの開放端の全周を著しい程度よりも大きく延びる必要は無い。それゆえ、プローブ上に取付けられている間、プローブカバーの開放端の周囲がほぼ同じままであることのため、プローブカバーは、主として、それを元来の成形形状に戻す傾向があるプローブカバーの形状記憶力によってハンドルに固着される。プローブカバーは、プローブカバーを形成するのに選択された柔軟な材料のため、プローブカバーを搭載するのに使用者が及ぼされなければならない力は、比較的限られている。限られた比較的低い範囲内に所要の力を維持することにより、プローブカバー120を製造する際に維持されなければならない公差はかなり緩くなっている、というのは、仕様よりも小さい開放端を有しているカバーでさえも、比較的容易に、また、安全に、ニップル23に固着され得るからである。
【0035】
好ましい実施形態では、プローブのシャフトはプローブカバーよりも長い。しかし、本発明のプローブは、或る範囲内であれば、どの長さのプローブカバーを用いても等しく良好に機能するように設計されている。従って、プローブカバー120がプローブよりも実質的には短くても、内側本体80の摺動運動によってシャフト40に付与される軸線方向移動により、カバーはプローブ10の上にしっかりと取付けられる。詳細に述べると、プローブカバー120をシャフト40上に取付けると、プローブカバーはまず、シャフトの先端41と接触し、使用者がカバーに軸線方向の圧力を付与し続けると、シャフトは、カバーによってプローブハンドル20内に推し進められる。シャフトの近位端41は、シャフトの保持装置87を介して作用し、内側本体80を付勢してコイルバネ110を押圧する。コイルバネ110は2分の1パウンドと1パウンドの間の力を供与するのが好ましく、それ故に、プローブカバー120を取付けようとしている使用者は、容易にバネに打ち勝つことができる。従って、プローブカバー120の開放端がニップル23の上に摺動してリッジ29に接触するまで、内側本体80により、シャフト40をプローブハンドル20の内に摺動さらることができる。プローブカバーはバーブ25により適所に固着される。
【0036】
従って、本発明の温度計プローブ10を使用する好ましい方法では、使用者はプローブハンドル20を把持し、カバーの開放端がリッジ29に接触して着座するまで、プローブのシャフト40をプローブカバー120内に推し進める。プローブカバー120の開放端がニップル23の上を摺動し始めると、カバーは放出器ワイヤ70を推し進めて、近位端24に向けて摺動させ、放出器制御装置60をハンドルの近位端から外へ軸線方向に押し、それから離す。プローブカバーがリッジ29に接し、完全に着座し、従って、放出器ワイヤ70をプローブハンドル20内へもはや推し進めなくなると、放出器制御装置60の軸線方向の運動は終わり、本体キャップ90の小径近位部分93の上を摺動して、保持装置止め99を押圧するように停止した放出器止め66によって完全に阻止される。
【0037】
本発明のプローブ10のバネ搭載型シャフト40により提供される重要な利点は、シャフト先端41がプローブカバー120の内面に接触して及ぼす力が使用者の誤用のせいであれ、或いは、プローブカバーの長さが異なるせいであれ、プローブカバーがプローブハンドル20の上に着座している程度に応じてコイルバネ110によって供与され、よって、かかる力が常に所定の範囲内にあるということにある。従って、プローブカバー120とプローブシャフトの先端41の間の接触の質は常に同じであり、このことが患者の体温の迅速な測定を支援している。
【0038】
上述した設計例は、当該技術の重要な改良例を表している、というのは、プローブの細く長い設計のため、プローブの使用者は、プローブの先端を患者の体内の同じ位置に維持しようとしながら、放出器制御装置60上に自分の親指を自然にのせる傾向があるからである。よって、恐らくは、プローブを安定して把持したままで多大な苦痛を感じている辛抱のない子供や患者の体温を測定しようと試みた場合などは、オペレータが放出器制御装置60に過剰な圧力を付与するかもしれず、よって、うっかりとカバーを付勢してプローブハンドル20から僅かでも離してしまうかもしれない可能性が常に存在している。先に詳述したように、このような出来事により、本発明のプローブが患者の体温を正確に予測するのに必要な時間は影響を受けない、というのは、コイルバネ110が、プローブハンドルとプローブカバーとの相対的位置に応じたプローブカバー120とプローブシャフトの先端41の間の接触応力を所定の許容範囲に維持しているからである。それ故に、プローブカバーの放出機構をプローブのシャフトから分離する、または、切り離すことにより、本発明のプローブはオペレータの誤用の影響を受けにくくなっている。
【0039】
図7を引き続き参照すると、プローブ10をその意図された目的、例えば、患者の体温の測定のために使用した後で、周囲ハンドル30を把持して放出器制御装置60をプローブハンドル20に向けて推し進め、それにより、放出器ワイヤ70を遠位端22から押出して、プローブカバー120の開放端のリムの中に押し入れ、カバーを押してニップル23から離すだけで、プローブカバー120はユーザにより容易かつ安全に廃棄処理され得る。プローブカバー120が廃棄処理されてしまえば、コイルバネ110が本体80をテーパ部分28に向って押し戻すので、プローブシャフト40はその完全に延びた位置に自由にばねで戻る。
【0040】
正当に評価されることだが、周囲ハンドル30を人差し指と中指とで掴んで、親指で放出器制御装置60を押すだけで、ユーザは片手でプローブカバー120の廃棄処理を達成することができる。このように、いったんプローブカバー120が汚染されてしまったら、使用者はプローブカバー120を物理的に扱う必要は無く、よって、本発明の温度計プローブ10は、温度測定手順の衛生上の安全性を大いに向上させる。更に、プローブのシャフト移動機能により、様々な異なる長さのプローブカバーを使用することができるようになり、よって、プローブ用のプローブカバーを製造する際、厳密に制御された公差の必要を排除し、また、それと関連する高額な経費の必要も削減する。本発明の範囲から逸脱せずに、前述以外の修正と改良を本件に開示した装置に付加的に実施することができる。従って、添付の特許請求の範囲の請求項によって限定されること以外、本発明を限定することは意図していない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による医療用プローブの展開斜視図であり、プローブ用のプローブカバーを示し、本発明の側面により、プローブがハンドル部位の放出器装置とハンドル部位のプローブカバー保持装置の両方を備えていることを示している。
【図2】 図1に示されたプローブおよびプローブカバーの部分側面断面図である。
【図3】 図2に描かれたプローブおよびハンドルの、線3−3に沿って破断され、軸線方向かつ近位方向を向いた断面図である。
【図4】 図2に描かれたプローブおよびプローブハンドルの、線4−4に沿って破断され、軸線方向かつ遠位方向を向いた断面図である。
【図5】 図2に描かれたプローブおよびプローブハンドルの、線5−5に沿って破断され、軸線方向かつ遠位方向を向いた断面図である。
【図6】 図2に描かれたプローブの、線6−6に沿って破断され、軸線方向かつ遠位方向を向いた断面図である。
【図7a】 図1に例示されたプローブと、このプローブの上には取付けられていない状態の、プローブと一緒に使用するためのプローブカバーとを示す側面図である。
【図7b】 図1に例示されたプローブと、このプローブの上に取付けられた状態の、プローブと一緒に使用するためのプローブカバーとを示す側面図である。
【図8】 図1に描かれたプローブおよびプローブハンドルの一部を例示する部分側面断面図であり、ハンドル部位の保持装置にプローブカバーが取付けられているのを示している。

Claims (25)

  1. 閉鎖遠位端と開放近位端とを備えたプローブカバー用温度計プローブであって、
    プローブカバーの開放近位端を通って前記プローブカバー内に収容される遠位端と、近位部分と、を備えたシャフトと、
    このシャフトの近位部分に配置されて、前記プローブカバーの近位端に係合するとともに前記プローブカバーを前記シャフト上の適所に保持するように構成された保持装置と、
    前記シャフトの近位部分に配備されたハンドルと、を有し、前記シャフトがハンドル内へ延びて、前記ハンドル内で十分に後退した位置と十分に延びた位置との間で軸線方向に移動するようにし、前記ハンドルは近位端を備え、
    前記ハンドル内部に配置されるとともに前記シャフトを延び位置に付勢する付勢部材を更に有し、この付勢部材は、前記シャフトを延び位置へ移動させるのに、前記シャフト上に前記プローブカバーを保持するために前記保持装置が供与している力と比較して、より小さい力を供与しており、前記プローブの長さは前記プローブカバーよりも長くなるように選択され、その結果、前記プローブカバーが前記プローブの上に適切に取付けられた時に、前記プローブの前記シャフトが後退し、
    放出器制御装置を更に有し、この放出器制御装置は、前記ハンドルの近位端に摺動自在に受入れられる遠位端を備えているとともに前記ハンドル内へ前記放出器制御装置を付勢する力を受ける際に使用するための近位端を備えており、且つ、前記シャフト及び前記付勢部材の両方から切り離され、
    前記放出器制御装置に接続され、前記ハンドルを通って長手軸線方向に延びて前記シャフトに隣接した位置で前記ハンドルを出るとともに前記プローブカバーとその前記近位端で接触する放出器部材を更に有し、所定の方向に前記放出器制御装置を移動させることにより、前記放出器部材に前記プローブカバーの近位端を押圧させて、前記プローブカバーを前記保持装置との接触から切り離し、それにより、前記プローブカバーが前記温度計プローブとの接触から離脱され得るようにしている、温度計プローブ。
  2. 前記保持装置は、前記プローブカバーの近位端の形状とは異なる形状に形成された隆起リップを備え、前記プローブカバーを前記保持装置の上に取付けた時、前記プローブカバーの近位端を強制的に前記隆起リップの形状と一致させるようにする、請求項1に記載の温度計プローブ。
  3. 前記リップの周方向寸法は前記プローブカバーの周方向寸法と概ね等しく、前記プローブカバーは、前記リップによって強制的に採らされた異なる形状になり、前記プローブカバーが前記リップに及ぼす力によって、前記プローブカバーが前記リップの上に保持される、請求項2に記載の温度計プローブ。
  4. 前記リップは概ね楕円形状である、請求項3に記載の温度計プローブ。
  5. 前記放出器部材は、2つの放出器装置を備えており、前記リップの楕円形状は、互いに対向位置にある2つの平坦部を備え、この2つの平坦部において、前記放出器装置は前記ハンドルを出て、前記プローブカバーに接触するとともに前記プローブカバーを放出する、請求項4に記載の温度計プローブ。
  6. 前記保持装置は、前記ハンドルの遠位端に隣接して半径方向外向きに突出する少なくとも1つのバーブを備え、このバーブが前記プローブカバーを前記保持装置に固着させる、請求項1に記載の温度計プローブ。
  7. 前記付勢部材はバネからなる、請求項1に記載の温度計プローブ。
  8. 前記プローブカバーが前記プローブに取付けられると、前記バネは圧縮状態に配置され、前記バネは、断続的に前記プローブを前記プローブカバーに対して付勢する、請求項7に記載の温度計プローブ。
  9. 前記付勢部材は、それ自体が前記シャフトに及ぼす力が選択範囲内にあるように選択される、請求項1に記載の温度計プローブ。
  10. 前記付勢部材が及ぼす力の前記範囲は2分の1パウンドと1パウンドとの間である、請求項9に記載の温度計プローブ。
  11. 前記放出器部材は、前記シャフトの周囲で互いに対向位置にある2つの放出器装置を備えている、請求項1に記載の温度計プローブ。
  12. 前記放出器装置は前記ハンドルに配置されたピンを備えており、前記放出器制御装置が作動状態になると、前記放出器装置が前記プローブカバーの前記近位端に接触して、前記プローブカバーを前記保持装置から離れて遠位方向に移動させるようにしている、請求項11に記載の温度計プローブ。
  13. 前記放出器制御装置は内部に開口が形成された端面を備え、前記開口を通して導電体を摺動自在に収容する、請求項1に記載の温度計プローブ。
  14. 前記放出器制御装置の端面は前記開口から外方向に湾曲し、前記導電体が前記プローブを出た時に受ける最大限度の曲率を抑制している、請求項13に記載の温度計プローブ。
  15. 前記端面は湾曲した漏斗型の形状を備えており、前記曲率が前記開口を通って延在しているケーブルの最大限度量の曲率を制御するように選択されている、請求項13に記載の温度計プローブ。
  16. 前記放出器部材は実質的に管状である、請求項1に記載の温度計プローブ。
  17. 前記保持装置は前記ハンドルの一部として形成されている、請求項1に記載の温度計プローブ。
  18. 前記保持装置は前記ハンドルの前記遠位端から半径方向外向きに突出するとともに前記プローブカバーの内径よりも長くなるように選択された直径を備えたリップを有し、それにより、前記プローブカバーを保持装置上に固着させている、請求項17に記載の温度計プローブ。
  19. 閉鎖遠位端と開放近位端を備えたプローブカバー用の温度計プローブであって、
    近位端と遠位端を備えたハンドルと、
    このハンドルの遠位端に取付けられた近位部分と、プローブカバーの開放近位端を通って前記プローブカバー内に収容される遠位端と、を備えたプローブシャフトと、を有し、前記プローブシャフト近位部分は、前記ハンドル内へと延びて、その中で十分に後退した位置と十分に延びた位置との間で軸線方向に運動し、
    前記ハンドルの遠位端に配置され、前記プローブカバーの近位端に係合するとともに前記プローブカバーを前記シャフト上の適所に保持するように構成された保持装置と、
    前記ハンドル内部に配置されるとともに前記シャフトを延び位置に付勢する付勢部材を更に有し、この付勢部材は、シャフトを前記延び位置へ移動させるのに、前記シャフト上に前記プローブカバーを保持するために前記保持装置が供与している力と比較して、より少ない力を供与しており、前記プローブの長さは前記プローブカバーよりも長くなるように選択され、その結果、前記プローブカバーが前記プローブの上に適切に取付けられた時に、前記プローブの前記シャフトが後退し、
    前記ハンドルに配置され、前記プローブシャフトに隣接した位置で前記ハンドルを出るとともに前記プローブカバーとその近位端で接触する放出器部材とを有し、前記放出器部材は、前記シャフト及び前記付勢部材の両方から切り離され、
    前記放出器部材を遠位方向に移動させることにより、前記放出器部材に前記プローブカバーの近位端を押圧させるとともに前記プローブカバーを前記保持装置との接触から切り離すようにしている、温度計プローブ。
  20. 前記保持装置は、前記ハンドルの前記遠位端を包囲しているとともに前記シャフトの近位部分を収容するための開放管腔を備えたニップルを有している、請求項19に記載の温度計プローブ。
  21. 前記ニップルには前記プローブカバーの開放端と離れる形状を備えた断面が形成されている、請求項20に記載の温度計プローブ。
  22. 前記ニップルの前記断面は実質的に楕円形である、請求項21に記載の温度計プローブ。
  23. 前記ニップルは互いに対向する2つの平坦部を備えており、この平坦部を前記放出器部材が横断して前記プローブカバーと接触状態になる、請求項22に記載の温度計プローブ。
  24. 前記放出器部材は、前記プローブの前記シャフトに隣接して互いに対向位置にあるとともに前記プローブカバーの前記近位端に接触してプローブカバーを変位させるようにした2本のピンを備えている、請求項23に記載の温度計プローブ。
  25. 放出器制御装置を更に有し、この放出器制御装置は、前記ハンドルの近位端の中に摺動自在に収容されて前記放出器部材を移動させる遠位端と、前記放出器制御装置を付勢して前記ハンドル内に入れる力を受ける際に使用するための近位端と、を備えている、請求項24に記載の温度計プローブ。
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