JP4768102B2 - UV-crosslinking type pressure-sensitive adhesive composition, process for producing the same, and pressure-sensitive adhesive sheets - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロツク共重合体を使用した紫外線架橋型粘着剤組成物およびその製造法と粘着シ―ト類に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、包装用粘着テ―プ、塗装用マスキング用粘着テ―プ、医療用粘着テ―プ、生理用品用粘着テ―プ、紙オムツ固定用粘着テ―プおよび粘着ラベルなど、圧着する程度で簡単に接着することが要求される用途に対して、溶剤型、エマルシヨン型、ホツトメルト型などの粘着剤が用いられている。
【0003】
溶剤型の粘着剤としては、ゴム系や(メタ)アクリレ―ト系などが知られているが、近年、乾燥効率や省エネルギ―性および作業環境の面から、溶剤の使用量をできるだけ削減することが要望されている。この要望に対して、重合体製造時の溶剤の使用量を少なくすると、発生する重合熱の制御の点から、安全性に問題があつた。また、エマルシヨン型の粘着剤では、重合体粒子が水中に分散しているため、粘着剤層の形成に際して、最終的に水分を除去する必要があり、乾燥効率や省エネルギ―性の理由で、やはり問題があつた。
【0004】
ホツトメルト型の粘着剤は、溶剤型やエマルシヨン型の粘着剤に比べて、安全性や経済性などの面ですぐれており、たとえば、スチレン−イソプレンブロツク共重合体を主成分としたものが知られている。しかし、この種の粘着剤は、一般に、耐候性が良くなく、これを用いた製品の経日による性能劣化が問題となる。そこで、上記耐候性を低下させる原因となるイソプレン系重合体成分に代えて、一般的に耐候性が良いことが知られている(メタ)アクリレ―ト系重合体成分を導入して、上記問題のない粘着剤を得る試みがなされている。
【0005】
しかしながら、(メタ)アクリレ―ト系モノマ―とスチレン系モノマ―とのランダム共重合体は、容易に合成可能であつて、これを粘着剤の主成分とした例はみられるが、粘着特性の面で満足できるものは得られなかつた。一方、スチレン系重合体成分と(メタ)アクリレ―ト系重合体成分とのブロツク共重合体は、ラジカル重合法、アニオン重合法、カチオン重合法のいずれの重合法によつても、容易には得られず、これを粘着剤の主成分とした例はみられない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の事情に照らし、スチレン系重合体などからなる非エラストマ―性重合体成分と、(メタ)アクリレ―ト系重合体からなるエラストマ―性重合体成分とのブロツク共重合体を、無溶剤または少量の溶剤の存在下、安全性に問題を生じることなく容易に生成して、これを粘着剤の主剤成分として利用することにより、従来のエマルシヨン型のような経済性の問題、つまり水分除去のための乾燥効率や省エネルギ―性などの問題を起こすことなく、(メタ)アクリレ―ト系重合体の導入に基づく耐候性の向上効果に加えて、改善された粘着特性を発揮する、とくにポリエチレンやポリプロピレンなどの低極性のポリオレフイン系被着体に対しても高い接着性を有する粘着剤組成物とその粘着シ―ト類を得ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために、鋭意検討した結果、まず、非エラストマ―性重合体を付与するスチレン系モノマ―などと、(メタ)アクリレ―ト系モノマ―とを、特定の活性化剤および重合開始剤を用いて、リビングラジカル重合させる方法によると、従来では適当な合成法が知られていなかつた、スチレン系重合体などからなる非エラストマ―性重合体ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系重合体からなるエラストマ―性重合体ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結合したA−B型やA−B−A型などのブロツク共重合体を、無溶剤または少量の溶剤の存在下、重合熱の制御などの安全性の問題を生じることなく、容易に生成できるものであることを見い出した。
【0008】
また、このように生成したブロツク共重合体を粘着剤の主剤成分として使用するとともに、これにさらに特定の低分子量重合体と特定の光開始剤を混合して、紫外線架橋型粘着剤組成物を構成すると、従来のエマルシヨン型のような経済性の問題を生じることなく、(メタ)アクリレ―ト系重合体に基づく本来の耐候性の向上効果に加えて、改善された粘着特性を発揮する、とくにポリエチレンやポリプロピレンなどの低極性のポリオレフイン系被着体に対しても高い接着性を有する、また耐熱性にもすぐれた粘着剤組成物が得られるものであることを見い出し、本発明を完成するに至つたものである。
【0009】
すなわち、本発明は、a)スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−メトキシスチレン、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレートの中から選ばれるモノマーを使用した、ガラス転移温度が20℃以上の非エラストマー性重合体ブロックAと、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを主モノマーとして使用した、(メタ)アクリレート系重合体からなるエラストマー性重合体ブロックBとが、少なくとも2ブロック結合してなる数平均分子量15,000〜200,000のブロック共重合体100重量部に、b)イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、スチレン、ジシクロペンタニルアクリレート、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの中から選ばれる低極性モノマーを使用した、ガラス転移温度が−60〜150℃の範囲にある数平均分子量500〜10,000の低分子量重合体2〜60重量部と、c)トリクロロメチル基含有トリアジン誘導体0.1〜5重量部を混合したことを特徴とする紫外線架橋型粘着剤組成物、とくに、a成分のブロック共重合体がA−B型またはA−B−A型のブロック共重合体である上記構成の紫外線架橋型粘着剤組成物に係るものである。
【0010】
また、本発明は、上記構成の粘着剤組成物の製造法として、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−メトキシスチレン、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレートの中から選ばれる、ガラス転移温度が20℃以上の非エラストマー性重合体を付与するモノマーと、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを主モノマーとした(メタ)アクリレート系モノマーとを、遷移金属とその配位子の存在下、重合開始剤を用いて、適宜のモノマー順にリビングラジカル重合して、a)ガラス転移温度が20℃以上の非エラストマー性重合体ブロックAと、(メタ)アクリレート系重合体からなるエラストマー性重合体ブロックBとが、少なくとも2ブロック結合してなる数平均分子量15,000〜200,000のブロック共重合体を生成し、このブロック共重合体100重量部に、b)イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、スチレン、ジシクロペンタニルアクリレート、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの中から選ばれる低極性モノマーを使用した、ガラス転移温度が−60〜150℃の範囲にある数平均分子量500〜10,000の低分子量重合体2〜60重量部と、c)トリクロロメチル基含有トリアジン誘導体0.1〜5重量部を混合することを特徴とする紫外線架橋型粘着剤組成物の製造法、とくに、上記の遷移金属と配位子の組み合わせがCu+1−ビピリジン錯体である上記構成の紫外線架橋型粘着剤組成物の製造法に係るものである。
さらに、本発明は、支持体上に上記構成の紫外線架橋型粘着剤組成物を紫外線架橋した粘着剤層を設けてなる粘着シートに係るものである。
【0011】
なお、この明細書において、「粘着シ―ト類」とは、接着業界において、広く使用されている粘着シ―ト、粘着テ―プまたはこれらに類似する形状を有する各種の粘着製品(粘着ラベルなど)を総称したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
リビングラジカル重合法に関しては、たとえば、(1)Pattenらによる報告、“Radical Polymerization Yielding Polymers with Mw/Mn 〜 1.05 by Homogeneous Atom Transfer Radical Polymerization ”Polymer Preprinted,pp 575-6,No37(March 1996)、(2)Matyjasewskiらによる報告、“Controlled/Living Radical Polymerization. Halogen Atom Transfer Radical Polymerization Promoted by a Cu(I)/Cu(II)Redox Process ”Macromolecules 1995,28,7901-10(October 15,1995)、(3)同著PCT/US96/03302,International Publication No.WO96/30421 (October 3,1996)、(4)M.Sawamotoらの報告、“Ruthenium-mediated Living Radical polymerization of Methyl Methacrylate ”Macromolecules,1996,29,1070.などが知られている。
【0013】
本発明者らは、このリビングラジカル重合法に着目し、活性化剤として遷移金属とその配位子を使用し、これらの存在下、重合開始剤を使用して、ガラス転移温度が20℃以上の非エラストマ―性重合体を付与するスチレン系モノマ―などからなるモノマ―と、(メタ)アクリレ―ト系モノマ―とを、適宜のモノマ―順に、リビングラジカル重合させることにより、ガラス転移温度が20℃以上の非エラストマ―性重合体ブロツクAと、(メタ)アクリレ―ト系重合体からなるエラストマ―性重合体ブロツクBとが、少なくとも2ブロツク結合してなるブロツク共重合体を、容易に生成できることを見い出したものである。
【0014】
遷移金属としては、Cu、Ru、Fe、Rh、VまたはNiがあり、通常、これら金属のハロゲン化物(塩化物、臭化物など)の中から、用いられる。また、配位子は、遷移金属を中心にして配位して錯体を形成するものであつて、ビピリジン誘導体、メルカプタン誘導体、トリフルオレ―ト誘導体などが好ましく用いられる。遷移金属とその配位子の組み合わせの中でも、Cu+1−ビピリジン錯体が、重合の安定性や重合速度の面で、最も好ましい。
【0015】
重合開始剤としては、α−位にハロゲンを含有するエステル系またはスチレン系誘導体が好ましく、とくに2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸誘導体、塩化(または臭化)1−フエニル誘導体が好ましく用いられる。具体的には、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸メチル、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸エチル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸エチル、塩化(または臭化)1−フエニルエチルなどが挙げられる。
【0016】
本発明において、重合性モノマ―のひとつであるガラス転移温度が20℃以上の非エラストマ―性重合体を付与するモノマ―としては、代表的には、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−メトキシスチレンなどのスチレン系モノマ―が用いられる。しかし、上記の非エラストマ―性重合体を付与するモノマ―であれば、とくに限定されるものではなく、たとえば、イソボルニルアクリレ―ト、ジシクロペンタニルアクリレ―トなどのスチレン系以外のモノマ―を使用することもできる。
【0017】
また、重合性モノマ―の他のひとつである(メタ)アクリレ―ト系モノマ―としては、一般式(1):CH2 =CR1 COOR2 (式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数2〜14のアルキル基である)で表される(メタ)アクリレ―トを主モノマ―としたものであり、その中でも、n−ブチル(メタ)アクリレ―ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ―ト、イソオクチル(メタ)アクリレ―ト、イソノニル(メタ)アクリレ―トなどの炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレ―トが好ましく用いられる。
【0018】
なお、(メタ)アクリレ―ト系モノマ―としては、上記主モノマ―とともに、これと共重合可能な改質用モノマ―を、(メタ)アクリレ―ト系モノマ―全体の40重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下の割合で併用してもよい。このような改質用モノマ―としては、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸のモノまたはジエステル、グリシジル(メタ)アクリレ―ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ―ト、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ―ト、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、(メタ)アクリロリイルモルホリンなどが挙げられる。
【0019】
上記リビングラジカル重合法において、たとえば、ガラス転移温度が20℃以上の非エラストマ―性重合体を付与するモノマ―がスチレン系モノマ―の場合、このスチレン系モノマ―を最初に重合させ、つぎに(メタ)アクリレ―ト系モノマ―を加えてこのモノマ―の重合を続けると、A−B型のブロツク共重合体を生成できる。また、上記の(メタ)アクリレ―ト系モノマ―の重合後、再度スチレン系モノマ―を加えてこのモノマ―の重合を続けると、A−B−A型のブロツク共重合体を生成できる。さらに、これらの重合の順序を逆にすることによつて、B−A型、B−A−B型などの任意のブロツク共重合体を生成できる。このような逐次的な重合を行う場合に、後のモノマ―を加えるときは、前のモノマ―の重合転化率が少なくとも50重量%を超えた時点、通常は60重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上となつた時点で、加えるようにするのが望ましい。
【0020】
上記のリビングラジカル重合において、重合開始剤としては、重合性モノマ―全体に対し、通常0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%の割合で用いられる。また、遷移金属の使用量は、ハロゲン化物などの形態として、上記重合開始剤1モルに対して、通常0.01〜3モル、好ましくは0.1〜1モルの割合で用いられる。さらに、その配位子は、上記の遷移金属(ハロゲン化物などの形態)1モルに対して、通常1〜5モル、好ましくは2〜3モルの割合で用いられる。重合開始剤と活性化剤とをこのような使用割合にすると、リビングラジカル重合の反応性、生成ポリマ―の分子量などに好結果が得られる。
【0021】
このようなリビングラジカル重合は、無溶剤でも進行させることができるし、酢酸ブチル、トルエン、キシレンなどの溶剤の存在下で進行させてもよい。溶剤を用いる場合、重合速度の低下を防ぐため、重合終了後の溶剤濃度が50重量%以下となる少量の使用量とするのがよい。無溶剤または少量の溶剤量でも、重合熱の制御などに関する安全性の問題はとくになく、むしろ溶剤削減によつて経済性や環境対策などの面で好結果が得られる。また、重合条件としては、重合速度や触媒の失活の点より、70〜130℃の重合温度で、最終的な分子量や重合温度にも依存するが、約1〜100時間の重合時間とすればよい。
【0022】
このようにして生成されるブロツク共重合体は、A−B型のブロツク共重合体ではスチレン系重合体などからなるガラス転移温度が20℃以上の非エラストマ―性重合体ブロツクAが起点となり、これに(メタ)アクリレ―ト系重合体からなるエラストマ―性重合体ブロツクBが結合した構造をとり、またA−B−A型のブロツク共重合体では上記非エラストマ―性重合体ブロツクAが起点となり、これに上記エラストマ―性重合体ブロツクBと上記非エラストマ―性重合体ブロツクAとが順次結合した構造をとる。このように、ガラス転移温度が20℃以上の非エラストマ―性重合体ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系重合体からなるエラストマ―性重合体ブロツクBとが、少なくとも2ブロツク結合したブロツク共重合体は、いずれも、汎用されるスチレン−イソプレン−スチレン系ブロツク共重合体にみられるようなミクロドメイン構造を示し、これが粘着力とともに凝集力を満足する、すぐれた粘着特性を付与するものと思われる。
【0023】
このような少なくとも2ブロツクが結合したブロツク共重合体において、スチレン系重合体などからなるガラス転移温度が20℃以上の非エラストマ―性重合体ブロツクAの割合としては、ブロツク共重合体全体の5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは15〜30重量%であるのがよい。上記非エラストマ―性重合体ブロツクAの割合が多すぎると、粘着剤に要求される粘弾性特性に欠け、粘着剤用として固すぎるポリマ―となり、逆に少なすぎると、粘着剤に必要な凝集力に劣るようになり、いずれも好ましくない。
【0024】
また、このようなブロツク共重合体の分子量は、粘着特性や塗布性などの点より、数平均分子量が15,000〜200,000、好ましくは30,000〜100,000であるのがよい。ここで、上記の数平均分子量は、GPC(ゲルパ―ミエ―シヨンクロマトグラフイ―)法によるポリスチレン換算にて求められる値を意味する。なお、ブロツク共重合体の数平均分子量〔Mn〕は、Mn(計算値)=〔(モノマ―の分子量)×(モノマ―のモル比)〕/(重合開始剤のモル比)にて与えられることが知られている。このため、理論的には、重合性モノマ―と重合開始剤の仕込み比率を調節することにより、得られるブロツク共重合体の数平均分子量を意図的に制御することが可能である。
【0025】
本発明においては、a成分として上記の少なくとも2ブロツクが結合したブロツク共重合体を使用し、このa成分を主剤成分として、これに後述するb成分としての特定の低分子量重合体およびc成分としての特定の光開始剤を混合して、紫外線架橋型粘着剤組成物を構成させるが、この粘着剤組成物のポリエチレン、ポリプロピレンなどの低極性被着体に対する接着性などに好結果を得るために、上記a成分のブロツク共重合体のポリマ―鎖中にあらかじめ適宜の官能基、たとえば水酸基などを含ませておくことができる。
【0026】
水酸基を有するブロツク共重合体は、重合開始剤として分子内に水酸基を有するものや、重合性モノマ―の1種として分子内に水酸基を有するものを使用することにより、またこれらを組み合わせ使用することにより、容易に生成できる。上記分子内に水酸基を有する重合開始剤としては、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸2−ヒドロキシエチル、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸4−ヒドロキシブチル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸2−ヒドロキシエチル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸4−ヒドロキシブチルなどが用いられる。また、上記分子内に水酸基を有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ―ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ―ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ―ト、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレ―トなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ―トが用いられる。
【0027】
本発明において用いられるb成分としての低分子量重合体は、これを上記a成分のブロツク共重合体に混合することにより、凝集力と粘着力のバランスを容易にとることができ、またポリエチレンやポリプロピレンなどの低極性のポリオレフイン系被着体に対しても高い接着性を発揮させることができ、粘着特性のさらなる改善に大きく貢献するものである。
【0028】
このような低分子量重合体としては、ガラス転移温度が−60〜150℃の範囲にあるものが用いられる。このうち、とくにガラス転移温度が30〜150℃の範囲にあるものは粘着付与剤的な役割を果たして接着力を向上させ、またガラス転移温度が−60℃〜30℃の範囲にあるものは軟化剤的な役割を果たし、両者を併用することにより上記の両役割を果たさせることもできる。また、このような低分子量重合体としては、数平均分子量が500〜10,000のものが用いられ、とくに1,000〜10,000の範囲にあるのが望ましい。ここで、上記の数平均分子量とは、前記a成分のブロツク共重合体の場合と同様にして測定される値を意味するものである。ガラス転移温度および数平均分子量が上記の範囲を逸脱すると、粘着特性の向上に好結果が得られにくい。
【0029】
このような低分子量重合体は、モノマ―として、ホモポリマ―またはコポリマ―のガラス転移温度が上記の範囲となり、望ましくは低極性のポリオレフイン系被着体に対する接着性の向上にとくに寄与する低極性モノマ―成分を選択して、これを適宜の重合法で重合させることにより、得ることができる。上記の低極性モノマ―成分としては、たとえば、イソボルニル(メタ)アクリレ―ト、フエノキシエチル(メタ)アクリレ―ト、スチレン、ジシクロペンタニルアクリレ―ト、メチル(メタ)アクリレ―トなどや、これらと前記a成分のブロツク共重合体を得るための重合性モノマ―のひとつである(メタ)アクリレ―ト系モノマ―との併用系などを挙げることができる。
【0030】
これらモノマ―の重合は、ラジカル重合、イオン重合(カチオン重合やアニオン重合)、配位重合、開環重合、重縮合、重付加などの種々の重合法を採用して行うことができるが、とくに望ましくは前記a成分のブロツク共重合体を得るために使用したリビングラジカル重合法を採用して行うのがよい。このリビングラジカル重合法によると、分子量の制御が容易で、また分子量分布の狭い重合体を容易に得ることができ、さらに重合体分子内に官能基を含ませる場合には、その官能基の量や導入位置を容易に制御することができる。このようなリビングラジカル重合法は、モノマ―として上記成分を選択使用する以外は、前記a成分のブロツク共重合体を得る場合と同様にして行うことができる。
【0031】
このようにして得られるb成分の低分子量重合体は、a成分のブロツク共重合体100重量部あたり、通常2〜60重量部、好ましくは5〜50重量部の割合で用いられる。b成分の低分子量重合体の使用量が過少となると、接着力の向上効果、とくに低極性のポリオレフイン系被着体に対する接着性の向上効果が低くなり、また過多となると、凝集力の低下が起こるようになり、いずれも、粘着特性の改善に好ましい結果が得られない。
【0032】
本発明において、光開始剤として用いられるc成分のトリクロロメチル基含有トリアジン誘導体には、2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フエニル−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4′−メトキシ−1′−ナフチル)−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどがある。この光開始剤は、a成分のブロツク共重合体100重量部あたり、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.4〜1.2重量部の割合で用いられる。この光開始剤の使用量が過少となると、紫外線架橋性に乏しくなり、また過多となると、架橋過多となり、いずれも、粘着特性の向上に好結果が得られにくい。
【0033】
本発明の紫外線架橋型粘着剤組成物には、上記のa〜c成分のほかに、必要により、市販の粘着付与樹脂や軟化剤などを含ませることもできる。また、必要により、充填剤、老化防止剤、顔料などの一般の粘着剤組成物に配合される各種の添加剤を含ませることができる。これら各種の添加剤は、本発明の効果を損なうことのない、通常の添加量で用いられる。
【0034】
本発明の紫外線架橋型粘着剤組成物は、これを最終的に紫外線架橋処理して、a成分としてのブロツク共重合体またはこれとb成分としての低分子量重合体の主鎖延長と網状化を行わせて、分子鎖長の長い架橋ポリマ―を生成させ、これにより粘着力と凝集力をともに満足する、すぐれた粘着特性を発揮させる。その際、紫外線架橋後において、ブロツク共重合体の溶剤可溶分が30〜70重量%、好ましくは35〜50重量%となるようにするのがよい。このような溶剤可溶分とするには、c成分としての光開始剤の使用量を選択したり、紫外線の照射量を選択するなどして、架橋度を適宜調節すればよい。
【0035】
紫外線架橋処理は、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、エキシマレ―ザ、メタルハライドランプなどの適宜の紫外線源を用いて行うことができる。紫外線の照射量は、必要とする架橋度に応じて決められるが、通常は、50mJ/cm2 〜5J/cm2 の範囲内で選択するのが望ましい。また、その際、必要により、短波長側の紫外線をカツトするフイルタやパイレツクスガラスやポリエステルシ―トを用いることもできる。さらに、紫外線照射時の温度は、とくに限定はなく、室温から140℃までの加熱条件を適宜選択することができる。
【0036】
本発明の粘着シ―ト類は、支持体の片面または両面に上記の紫外線架橋型粘着剤組成物を塗工し、必要により乾燥したのち、前記方法で紫外線架橋処理して、厚さが片面で通常10〜200μmとなる粘着剤層を形成して、テ―プ状やシ―ト状などの形態としたものである。上記の支持体としては、紙、プラスチツクラミネ―ト紙、布、プラスチツクラミネ―ト布、プラスチツクフイルム、金属箔、発泡体などが用いられ、その他、剥離処理したフイルムや紙などを使用することもできる。また、この支持体上に紫外線架橋型粘着剤組成物を塗工する際には、必要により加熱して粘度を低下させた状態で塗工することができ、具体的には、ホツトメルトコ―タ、コンマロ―ル、グラビアコ―タ、ロ―ルコ―タ、キスコ―タ、スロツトダイコ―タ、スクイズコ―タなどが用いられる。
【0037】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。
なお、実施例で用いたA−B型のブロツク共重合体(1) ,A−B−A型のブロツク共重合体(2) および低分子量重合体(1) 〜(5) と、比較例で用いた低分子量重合体(6) は、それぞれ下記の製造例1a,2a、製造例1b〜5bおよび比較製造例1cにより、製造したものである。
【0038】
これらの製造例において、製造原料は、大部分は市販の原料を用いたが、重合開始剤としては、市販の2−ブロモイソ酪酸エチル(以下、2−ILEという)のほかに、下記の方法で合成した2−ブロモプロピオン酸2−ヒドロキシエチル(以下、単に2−H2PNという)、2−ブロモプロピオン酸4−ヒドロキシブチル(以下、単に4−H2PNという)を使用した。
【0039】
<2−H2PNの合成>
ジシクロヘキシルカルボジイミド4.1g(20ミリモル)と無水エチレングリコ―ル5g(81ミリモル)とピリジン1ミリリツトル(12ミリモル)を反応容器に入れ、これにアセトン14ミリリツトルおよび2−ブロモプロピオン酸1.5ミリリツトル(16.7ミリモル)を発熱反応を抑えるために氷浴で冷却しながら、添加した。16時間反応後、析出物をろ去し、これに酢酸エチル20ミリリツトルと飽和食塩水15ミリリツトルを加え、よく振とうした。しばらく静置したのち、上層の酢酸エチル層を希塩酸で2回、飽和食塩水15ミリリツトルでも3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去したのち、酢酸エチルを減圧留去し、粗生成物を得た。このようにして得た粗生成物をシリカゲルクロマトグラフイ―法(展開溶剤:酢酸エチル/ヘキサン=1/1混合溶剤)で精製して、目的物である2−H2PNを得た。その収率は1.5g(46重量%)であつた。
【0040】
<4−H2PNの合成>
無水エチレングリコ―ルの代わりに1,4−ブタンジオ―ルを用いた以外は、2−H2PNの合成と同様の操作により、4−H2PNを合成した。
【0041】
製造例1a
メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプタムを備えた4つ口フラスコに、スチレン45.5g(438ミリモル)を加え、これに2,2′−ビピリジン2.05g(13.1ミリモル)を加え、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅626mg(4.36ミリモル)を加えて、反応系を90℃に加熱し、重合開始剤として2−H2PNを857mg(4.35ミリモル)加えて重合を開始し、溶剤を加えずに窒素気流下、90℃で12時間重合した。重合率(加熱して揮発成分を除去した重合体の重量を揮発成分を除去する前の重合溶液そのままの重合体の量で割つた値;以下同じ)が80重量%以上であることを確認したのち、これにn−ブチルアクリレ―ト183g(1,430ミリモル)をラバ―セプタムから添加し、さらに20時間加熱した。重合率が再び80重量%以上であることを確認してから、重合系に6−ヒドロキシヘキシルアクリレ―ト(以下、6−HHAという)1.13g(6.56ミリモル)を添加して、20時間重合した。このようにして得た重合物を酢酸エチルで20重量%程度に希釈し、触媒をろ去した。最後に、酢酸エチルを留去し、減圧加熱(60℃)して、分子両末端に水酸基を有するA−B型のブロツク共重合体(1) を製造した。このブロツク共重合体(1) は、数平均分子量が49,000であつた。
【0042】
製造例2a
メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプタムを備えた4つ口フラスコに、イソボルニルアクリレ―ト14g(63ミリモル)を加え、これに2,2′−ビピリジン656mg(4.2ミリモル)を加え、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅200mg(1.4ミリモル)を加えて、反応系を90℃に加熱し、重合開始剤として2−H2PNを280mg(1.4ミリモル)加えて重合を開始し、溶剤を加えずに窒素気流下、90℃で12時間重合した。重合率が80重量%以上であることを確認したのち、2−エチルヘキシルアクリレ―ト56g(304ミリモル)をラバ―セプタムから添加し、さらに6−HHAを360mg(2.1ミリモル)を加えて、20時間重合した。最後に、重合系にスチレン14g(135ミリモル)をラバ―セプタムから添加し、90℃で20時間重合した。このようにして得た重合物を酢酸エチルで20重量%程度に希釈して、触媒をろ去した。最後に、酢酸エチルを留去し、減圧加熱(60℃)して、分子両末端に水酸基を有するA−B−A型のブロツク共重合体(2) を製造した。このA−B−A型のブロツク共重合体(2) は、数平均分子量が57,000であつた。
【0043】
製造例1b
メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプタムを備えた4つ口フラスコに、スチレン50g(478ミリモル)を加え、これに2,2′−ビピリジン4.37g(28ミリモル)を加えて、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅1.15g(8ミリモル)を加えて、反応系を90℃に加熱し、重合開始剤として2−ILEを1,950mg(10ミリモル)加えて重合を開始し、溶剤を加えずに窒素気流下、90℃で8時間重合した。このようにして得た重合物を酢酸エチルで20重量%程度に希釈して、触媒をろ去した。最後に、酢酸エチルを留去し、減圧加熱(60℃)して、低分子量重合体(1) を得た。
【0044】
製造例2b〜5b
モノマ―の種類と量を表1のように変更した以外は、製造例1bと同様の手法により、低分子量重合体(2) 〜(5) を得た。各重合に際し、臭化銅の使用量は重合開始剤の0.8倍量、2,2′−ビピリジンはその2.8倍量使用した。表1において、「St」はスチレン、「IBXA」はイソボルニルアクリレ―ト、「FEA」はフエノキシエチルアクリレ―ト、「EA」はエチルアクリレ―ト、「BA」はブチルアクリレ―トである。
【0045】
【0046】
上記の製造例1b〜5bにより製造した低分子量重合体(1) 〜(5) について、ガラス転移温度を調べたところ、表2に示されるとおりであつた。また、数平均分子量〔Mn〕、重量平均分子量〔Mw〕およびポリマ―分散度〔Mw/Mn〕を測定した結果は、表3に示されるとおりであつた。なお、分子量の測定は、本文中に記載したGPC法により、行つたものである。
【0047】
【0048】
【0049】
比較製造例1c
スチレンに代え、2−エチルヘキシルアクリレ―ト50g(271ミリモル)を使用した以外は、製造例1bと同様にして、低分子量重合体(6) を製造した。この低分子量重合体(6) は、ガラス転移温度〔Tg〕が−69℃、数平均分子量〔Mn〕が5,600、重量平均分子量〔Mw〕が12,900で、ポリマ―の分散度〔Mw/Mn〕が2.3であつた。
【0050】
実施例1
製造例1aで製造したA−B型のブロツク共重合体(1) 5gと製造例1bで製造した低分子量重合体(1) 1gとを酢酸エチル3ミリリツトルで希釈し、これに光開始剤としてメチルエチルケトンで10重量%に希釈した下記の化学式にて表される2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン0.4gを加え、均一に混合して、紫外線架橋型粘着剤組成物を調製した。つぎに、この粘着剤組成物を、厚さが25μmのポリエチレンテレフタレ―トフイルムの上に塗布し、120℃で5分間加熱乾燥したのち、高圧水銀灯により室温で1.3J照射して、架橋処理することにより、厚さが50μmの粘着剤層を形成して、粘着シ―トを作製した。
【0051】
【化1】
【0052】
実施例2〜13
低分子量重合体の種類と使用割合〔ブロツク共重合体(1) 100重量部あたりの低分子量重合体の重量部数〕を表4のように変更し、またとくに実施例13では、上記の低分子量重合体のほかに、粘着付与樹脂(1) として、市販のテルペン/フエノ―ル系粘着付与樹脂〔ヤスハラケミカル(株)製の「YS−ポリスタ―T110」〕を表4に示す割合〔ブロツク共重合体(1) 100重量部あたりの重量部数〕で使用した以外は、実施例1と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0053】
比較例1
製造例1aで製造したA−B型のブロツク共重合体(1) のみを使用し、製造例1bで製造した低分子量重合体(1) を使用しなかつた以外は、実施例1と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0054】
比較例2
製造例1bで製造した低分子量重合体(1) の使用量を、ブロツク共重合体(1) 100重量部あたり、70重量部とした以外は、実施例1と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0055】
比較例3
低分子量重合体の種類と使用割合〔ブロツク共重合体(1) 100重量部あたりの低分子量重合体の重量部数〕を、表4のように変更した以外は、実施例1と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0056】
【0057】
比較例4
光開始剤〔2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン〕を使用しなかつた以外は、実施例1と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0058】
比較例5
光開始剤〔2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン〕を使用しなかつた以外は、実施例2と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0059】
比較例6
光開始剤〔2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン〕を使用しなかつた以外は、実施例3と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0060】
比較例7
光開始剤〔2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン〕を使用しなかつた以外は、実施例10と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0061】
実施例14
製造例2aで製造したA−B−A型のブロツク共重合体(2) 5gと製造例1bで製造した低分子量重合体(1) 1gとを酢酸エチル3ミリリツトルで希釈し、これに、光開始剤としてメチルエチルケトンで10重量%に希釈した2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンを0.4g加え、均一に混合して、紫外線架橋型粘着剤組成物を調製した。この紫外線架橋型粘着剤組成物を使用し、実施例1と同様にして、厚さが50μmの紫外線架橋した粘着剤層を形成して、粘着シ―トを作製した。
【0062】
実施例15〜20
低分子量重合体の種類と使用割合〔ブロツク共重合体(2) 100重量部あたりの低分子量重合体の重量部数〕を、表5のように変更した以外は、実施例14と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0063】
比較例8
製造例2aで製造したA−B−A型のブロツク共重合体(2) のみを使用し、製造例1bで製造した低分子量重合体(1) を使用しなかつた以外は、実施例14と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0064】
比較例9
製造例1bで製造した低分子量重合体(1) の使用量を、ブロツク共重合体(2) 100重量部あたり、70重量部とした以外は、実施例14と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0065】
比較例10
低分子量重合体の種類と使用割合〔ブロツク共重合体(2) 100重量部あたりの低分子量重合体の重量部数〕を、表5のように変更した以外は、実施例14と同様にして、紫外線架橋型粘着剤組成物の調製と粘着シ―トの作製を行つた。
【0066】
【0067】
上記の実施例1〜20および比較例1〜10の各粘着シ―トについて、下記の方法により、粘着力および凝集力(クリ―プ)を測定した。これらの測定結果を、下記の方法により測定した紫外線架橋後の粘着剤層の溶剤可溶分とともに、表6(実施例1〜13)、表7(比較例1〜7)および表8(実施例14〜20および比較例8〜10)に示した。
【0068】
<粘着力>
粘着シ―トを幅20mm,長さ80mmに切断し、これを被着体として幅40mm,長さ100mmのステンレス板(SUS−304板)とポリプロピレン板(PP板)に、重さ2Kgのゴムロ―ラを1往復させて圧着したのち、室温で30分間放置した。これを引張試験機により、25℃、300mm/分の引張速度で180°剥離し、その剥離に要する力を測定し、ふたつの試料の平均値を求めた。
【0069】
<凝集力>
粘着シ―トを幅10mm,長さ20mmの接着面積でベ―クライト板に貼り付け、40℃で500gの荷重をかけて、粘着シ―トが落下するまでの時間と、1時間あたりのずれ距離(落下距離)を測定した。このずれ距離が小さいほど凝集力が高いことが知られている。
【0070】
<溶剤可溶分>
粘着シ―トから架橋処理した粘着剤層を約0.1gとり、これを微孔性テフロンフイルム(重量:Y1)に包んで、全体の重量を測定した(Y2)。つぎに、これを50mlの酢酸エチルに2日間浸漬したのち、乾燥し、全体の重量を再び測定した(Y3)。これらの測定値から、下記の式にしたがつて、粘着剤層(ブロツク共重合体)の溶剤可溶分(重量%)を、求めた。
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
上記の表6および表7から明らかなように、A−B型のブロツク共重合体を主剤成分としこれに特定の低分子量重合体および特定の光開始剤を混合して、紫外線架橋型粘着剤組成物を構成し、これを架橋処理してなる実施例1〜13の各粘着シ―トは、いずれも、上記低分子量重合体を混合しない比較例1の粘着シ―トおよび上記低分子量重合体を多量に混合しすぎた比較例2の粘着シ―トに比べて、凝集力を満足するとともに、より高い接着力が得られており、とくに低極性被着体(PP板)に対しても高い接着性が得られていることがわかる。
【0075】
これに対して、本発明のものとは異なる低分子量重合体を混合した比較例3の粘着シ―トでは、凝集力が大きく低下するとともに、接着力も低下していることがわかる。また、特定の光開始剤を混合しなかつた比較例4〜7の各粘着シ―トでは、剥離時に粘着剤層が破壊する、いわゆる凝集破壊を起こすとともに、凝集力も大きく低下することが明らかである。
【0076】
また同様に、上記の表8から、A−B−A型のブロツク共重合体を主剤成分としこれに特定の低分子量重合体および特定の光開始剤を混合して、紫外線架橋型粘着剤組成物を構成し、これを架橋処理してなる実施例14〜20の各粘着シ―トは、いずれも、上記低分子量重合体を混合しない比較例8の粘着シ―トおよび上記低分子量重合体を多量に混合しすぎた比較例9の粘着シ―トに比べて、凝集力を満足するとともに、より高い接着力が得られており、とくに低極性被着体(PP板)に対しても高い接着性が得られていることがわかる。これに対して、本発明のものとは異なる低分子量重合体を混合した比較例10の粘着シ―トでは、凝集力が大きく低下するとともに、接着力も低下している。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、スチレン系重合体などからなる非エラストマ―性重合体ブロツクAと、(メタ)アクリレ―ト系重合体からなるエラストマ―性重合体ブロツクBとが、少なくとも2ブロツク結合したブロツク共重合体、たとえばA−B型またはA−B−A型のブロツク共重合体を、リビングラジカル重合法により無溶剤または少量の溶剤を用いて生成し、これを主剤成分としてこれにさらに特定の低分子量重合体と特定の光開始剤を混合して、紫外線架橋型粘着剤組成物を構成し、これを紫外線架橋するようにしたことにより、従来のような安全性や経済性の問題を生じずに、(メタ)アクリレ―ト系重合体の導入に基づく耐候性の向上効果に加えて、改善された粘着特性を発揮する、とくにポリエチレンやポリプロピレンなどの低極性のポリオレフイン系被着体に対しても高い接着性を有する紫外線架橋型粘着剤組成物とその粘着シ―ト類を提供できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ultraviolet crosslinking adhesive composition using a block copolymer, a method for producing the same, and an adhesive sheet.
[0002]
[Prior art]
In recent years, adhesive tape for packaging, adhesive tape for masking for coating, adhesive tape for medical use, adhesive tape for sanitary products, adhesive tape for fixing paper diapers, adhesive labels, etc. Adhesives such as solvent type, emulsion type, and hot melt type are used for applications that require simple bonding.
[0003]
Rubber-based and (meth) acrylate-based adhesives are known as solvent-type adhesives, but in recent years, the amount of solvent used has been reduced as much as possible from the standpoints of drying efficiency, energy saving, and work environment. It is requested. In response to this demand, if the amount of the solvent used in the production of the polymer is reduced, there is a problem in safety from the viewpoint of controlling the generated heat of polymerization. In addition, in the emulsion type pressure-sensitive adhesive, since polymer particles are dispersed in water, it is necessary to finally remove moisture when forming the pressure-sensitive adhesive layer. For reasons of drying efficiency and energy saving, There was still a problem.
[0004]
Hot-melt adhesives are superior to solvent-type and emulsion-type adhesives in terms of safety and economy. For example, those based on styrene-isoprene block copolymers are known. ing. However, this type of pressure-sensitive adhesive generally has poor weather resistance, and there is a problem of performance deterioration due to aging of a product using the pressure-sensitive adhesive. Therefore, in place of the isoprene-based polymer component that causes the above-described decrease in weather resistance, a (meth) acrylate polymer component that is generally known to have good weather resistance is introduced, and the above problem Attempts have been made to obtain a pressure-sensitive adhesive.
[0005]
However, random copolymers of (meth) acrylate monomers and styrene monomers can be easily synthesized, and there are examples of using them as the main component of adhesives. I couldn't get anything that was satisfactory. On the other hand, a block copolymer of a styrene polymer component and a (meth) acrylate polymer component can be easily obtained by any polymerization method such as a radical polymerization method, an anionic polymerization method, and a cationic polymerization method. It is not obtained, and there is no example in which this is the main component of the pressure-sensitive adhesive.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In light of such conventional circumstances, the present invention is a block copolymer of a non-elastomeric polymer component made of a styrene polymer and an elastomeric polymer component made of a (meth) acrylate polymer. The polymer can be easily produced in the presence of no solvent or a small amount of solvent without causing safety problems, and it can be used as the main component of an adhesive, making it economical as in the conventional emulsion type. In addition to improving the weather resistance based on the introduction of (meth) acrylate polymers without causing problems such as drying efficiency and energy saving for water removal, improved adhesion The purpose of the present invention is to obtain a pressure-sensitive adhesive composition and its pressure-sensitive adhesive sheets that exhibit properties, particularly high adhesion to low-polarity polyolefin-based adherends such as polyethylene and polypropylene. To have.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above-mentioned object, the present inventors first made a styrene monomer that gives a non-elastomeric polymer, and a (meth) acrylate monomer. According to the method of living radical polymerization using a specific activator and polymerization initiator, a non-elastomeric polymer block A composed of a styrenic polymer and the like for which no suitable synthesis method has been conventionally known and A block copolymer such as an AB type or an ABA type in which an elastomeric polymer block B made of a (meth) acrylate-based polymer is bonded to at least two blocks is used without a solvent or a small amount of a solvent. It has been found that it can be easily produced without causing safety problems such as control of polymerization heat.
[0008]
In addition, the block copolymer thus produced is used as a main component of the pressure-sensitive adhesive, and a specific low molecular weight polymer and a specific photoinitiator are further mixed with this to form an ultraviolet-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition. When configured, it exhibits improved adhesive properties in addition to the original weather resistance improvement effect based on (meth) acrylate polymers without causing economic problems like conventional emulsion types. In particular, the present inventors have found that a pressure-sensitive adhesive composition having high adhesiveness and excellent heat resistance can be obtained even for low-polarity polyolefin-based adherends such as polyethylene and polypropylene, thereby completing the present invention. It has been reached.
[0009]
That is, the present invention provides a) Using a monomer selected from styrene, α-methylstyrene, 2,4-dimethylstyrene, 4-methoxystyrene, isobornyl acrylate, and dicyclopentanyl acrylate, A non-elastomeric polymer block A having a glass transition temperature of 20 ° C. or higher; (Meth) acrylate having an alkyl group having 4 to 12 carbon atoms was used as a main monomer, A block copolymer having a number average molecular weight of 15,000 to 200,000 formed by bonding at least two blocks with an elastomeric polymer block B made of a (meth) acrylate polymer. 100 parts by weight B) Using a low polarity monomer selected from isobornyl (meth) acrylate, phenoxyethyl (meth) acrylate, styrene, dicyclopentanyl acrylate, (meth) acrylate having an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, Low molecular weight polymer having a number average molecular weight of 500 to 10,000 having a glass transition temperature in the range of −60 to 150 ° C. 2-60 parts by weight And c) a trichloromethyl group-containing triazine derivative 0.1 to 5 parts by weight Ultraviolet crosslinkable pressure-sensitive adhesive composition, in particular, wherein the block copolymer of component a is an AB type or an ABBA type block copolymer. Adhesive composition In It is concerned.
[0010]
In addition, the present invention provides a method for producing a pressure-sensitive adhesive composition having the above-described configuration, Selected from styrene, α-methylstyrene, 2,4-dimethylstyrene, 4-methoxystyrene, isobornyl acrylate, dicyclopentanyl acrylate, A monomer that imparts a non-elastomeric polymer having a glass transition temperature of 20 ° C. or higher; The main monomer is a (meth) acrylate having a C 4-12 alkyl group. Living radical polymerization of (meth) acrylate monomers in the order of appropriate monomers using a polymerization initiator in the presence of a transition metal and its ligand, and a) a non-elastomeric property having a glass transition temperature of 20 ° C. or higher. A block copolymer having a number average molecular weight of 15,000 to 200,000, wherein the polymer block A and the elastomeric polymer block B made of a (meth) acrylate polymer are bonded at least two blocks; In 100 parts by weight of this block copolymer, b) Using a low polarity monomer selected from isobornyl (meth) acrylate, phenoxyethyl (meth) acrylate, styrene, dicyclopentanyl acrylate, (meth) acrylate having an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, Low molecular weight polymer having a number average molecular weight of 500 to 10,000 having a glass transition temperature in the range of −60 to 150 ° C. 2-60 parts by weight And c) a trichloromethyl group-containing triazine derivative 0.1 to 5 parts by weight A process for producing an ultraviolet-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition, particularly a combination of the transition metal and the ligand is Cu +1 -It concerns the manufacturing method of the ultraviolet crosslinking adhesive composition of the said structure which is a bipyridine complex.
Furthermore, the present invention provides a pressure-sensitive adhesive layer in which a pressure-sensitive adhesive layer obtained by UV-crosslinking the UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition having the above structure is provided on a support. Sheet It is related to.
[0011]
In this specification, “adhesive sheet” means an adhesive sheet, an adhesive tape, or various adhesive products (adhesive labels) having a shape similar to those widely used in the adhesive industry. Etc.).
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Regarding the living radical polymerization method, for example, (1) Report by Patten et al., “Radical Polymerization Yielding Polymers with Mw / Mn to 1.05 by Homogeneous Atom Transfer Radical Polymerization” Polymer Preprinted, pp 575-6, No37 (March 1996), ( 2) Report by Matyjasewski et al., “Controlled / Living Radical Polymerization. Halogen Atom Transfer Radical Polymerization Promoted by a Cu (I) / Cu (II) Redox Process” Macromolecules 1995, 28, 7901-10 (October 15,1995), ( 3) The same book PCT / US96 / 03302, International Publication No. WO96 / 30421 (October 3, 1996), (4) M. Sawamoto et al., “Ruthenium-mediated Living Radical polymerization of Methyl Methacrylate” Macromolecules, 1996, 29, 1070.
[0013]
The present inventors pay attention to this living radical polymerization method, use a transition metal and its ligand as an activator, use a polymerization initiator in the presence of these, and have a glass transition temperature of 20 ° C. or higher. The glass transition temperature is reduced by living radical polymerization of a monomer composed of a styrene monomer that gives a non-elastomeric polymer and a (meth) acrylate monomer in the appropriate monomer order. A block copolymer in which a non-elastomeric polymer block A at 20 ° C. or higher and an elastomeric polymer block B made of a (meth) acrylate polymer are bonded at least two blocks can be easily obtained. It has been found that it can be generated.
[0014]
Examples of the transition metal include Cu, Ru, Fe, Rh, V, and Ni. Usually, halides (chlorides, bromides, etc.) of these metals are used. Further, the ligand is one that coordinates with a transition metal as a center to form a complex, and a bipyridine derivative, a mercaptan derivative, a trifluorate derivative, or the like is preferably used. Among the combinations of transition metals and their ligands, Cu +1 -Bipyridine complexes are most preferred in terms of polymerization stability and polymerization rate.
[0015]
As the polymerization initiator, ester-based or styrene-based derivatives containing a halogen at the α-position are preferable, and 2-bromo (or chloro) propionic acid derivatives and chloro (or brominated) 1-phenyl derivatives are particularly preferably used. Specifically, methyl 2-bromo (or chloro) propionate, ethyl 2-bromo (or chloro) propionate, methyl 2-bromo (or chloro) -2-methylpropionate, 2-bromo (or chloro)- Examples include ethyl 2-methylpropionate and 1-phenylethyl chloride (or bromide).
[0016]
In the present invention, as a monomer that provides a non-elastomeric polymer having a glass transition temperature of 20 ° C. or higher, which is one of polymerizable monomers, typically, styrene, α-methylstyrene, 2,4- Styrene monomers such as dimethylstyrene and 4-methoxystyrene are used. However, it is not particularly limited as long as it is a monomer that imparts the above-mentioned non-elastomeric polymer. For example, other than styrene type such as isobornyl acrylate and dicyclopentanyl acrylate. Monomers can also be used.
[0017]
Another example of the polymerizable monomer (meth) acrylate monomer is the general formula (1): CH 2 = CR 1 COOR 2 (Wherein R 1 Is a hydrogen atom or a methyl group, R 2 Is a main monomer of (meth) acrylate represented by 2 to 14 carbon atoms, among which n-butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) (Meth) acrylate having an alkyl group having 4 to 12 carbon atoms such as acrylate, isooctyl (meth) acrylate, isononyl (meth) acrylate, etc. is preferably used.
[0018]
As the (meth) acrylate monomer, the main monomer and the modifying monomer copolymerizable therewith are preferably 40% by weight or less of the total (meth) acrylate monomer, preferably May be used in a proportion of 30% by weight or less, more preferably 20% by weight or less. Such modifying monomers include (meth) acrylamide, mono- or diester of maleic acid, glycidyl (meth) acrylate, N, N-dimethylaminoethyl (meth) acrylate, N, N-dimethyl. Aminopropyl (meth) acrylate, N-vinyl pyrrolidone, acrylonitrile, (meth) acryloyl morpholine, etc. are mentioned.
[0019]
In the above living radical polymerization method, for example, when the monomer that gives a non-elastomeric polymer having a glass transition temperature of 20 ° C. or higher is a styrene monomer, the styrene monomer is first polymerized, and then ( By adding a (meth) acrylate monomer and continuing the polymerization of the monomer, an AB type block copolymer can be formed. Further, when the above (meth) acrylate monomer is polymerized and then the styrene monomer is added again to continue the polymerization of the monomer, an ABA type block copolymer can be produced. Furthermore, by reversing the order of these polymerizations, it is possible to produce arbitrary block copolymers such as B-A type and B-A-B type. In the case of performing such sequential polymerization, when the subsequent monomer is added, it is usually 60% by weight or more, preferably 70% by weight when the polymerization conversion of the previous monomer exceeds at least 50% by weight. %, More preferably 80% by weight or more, and still more preferably 90% by weight or more.
[0020]
In the above living radical polymerization, the polymerization initiator is usually used in a proportion of 0.01 to 10 mol%, preferably 0.1 to 5 mol%, based on the entire polymerizable monomer. Moreover, the usage-amount of a transition metal is 0.01-3 mol normally with respect to 1 mol of said polymerization initiators as forms, such as a halide, Preferably it is used in the ratio of 0.1-1 mol. Furthermore, the ligand is used in a proportion of usually 1 to 5 mol, preferably 2 to 3 mol, per 1 mol of the transition metal (form of halide, etc.). When the polymerization initiator and the activator are used in such a ratio, good results are obtained in the reactivity of the living radical polymerization, the molecular weight of the produced polymer, and the like.
[0021]
Such living radical polymerization can proceed without a solvent, or may proceed in the presence of a solvent such as butyl acetate, toluene, or xylene. In the case of using a solvent, in order to prevent a decrease in the polymerization rate, it is preferable to use a small amount so that the solvent concentration after the completion of the polymerization is 50% by weight or less. Even when there is no solvent or a small amount of solvent, there is no particular safety problem with respect to control of the polymerization heat, etc. Rather, good results are obtained in terms of economy and environmental measures by reducing the solvent. The polymerization conditions are a polymerization temperature of 70 to 130 ° C., depending on the final molecular weight and polymerization temperature, from the point of polymerization rate and catalyst deactivation, but the polymerization time is about 1 to 100 hours. That's fine.
[0022]
The block copolymer produced in this way is a non-elastomeric polymer block A having a glass transition temperature of 20 ° C. or higher, which is a styrene polymer in the case of an AB type block copolymer, This has a structure in which an elastomeric polymer block B made of a (meth) acrylate polymer is bonded, and in the case of an ABA type block copolymer, the non-elastomeric polymer block A is It has a structure in which the elastomeric polymer block B and the non-elastomeric polymer block A are sequentially bonded to the starting point. In this way, the block copolymer weight in which the non-elastomeric polymer block A having a glass transition temperature of 20 ° C. or higher and the elastomeric polymer block B composed of a (meth) acrylate polymer are bonded to each other by at least two blocks. All of the polymers show a micro-domain structure as seen in general-purpose styrene-isoprene-styrene block copolymers, which are considered to give excellent adhesive properties that satisfy cohesive strength as well as adhesive strength. It is.
[0023]
In such a block copolymer in which at least two blocks are bonded, the ratio of the non-elastomeric polymer block A having a glass transition temperature of 20 ° C. or higher made of a styrene polymer or the like is 5% of the entire block copolymer. It should be -50% by weight, preferably 10-40% by weight, more preferably 15-30% by weight. If the proportion of the non-elastomeric polymer block A is too large, the viscoelastic properties required for the adhesive are lacking, resulting in a polymer that is too hard for the adhesive, and conversely, if it is too small, the aggregation required for the adhesive is required. Neither is preferable.
[0024]
The molecular weight of such a block copolymer is such that the number average molecular weight is 15,000 to 200,000, preferably 30,000 to 100,000, from the viewpoints of adhesive properties and coating properties. Here, the above number average molecular weight means a value obtained by polystyrene conversion by GPC (gel permeation chromatography) method. The number average molecular weight [Mn] of the block copolymer is given by Mn (calculated value) = [(molecular weight of monomer) × (molar ratio of monomer)] / (molar ratio of polymerization initiator). It is known. Therefore, theoretically, the number average molecular weight of the resulting block copolymer can be intentionally controlled by adjusting the charging ratio of the polymerizable monomer and the polymerization initiator.
[0025]
In the present invention, a block copolymer in which at least two blocks are combined is used as the component a, the component a is used as the main component, and the specific low molecular weight polymer as component b and the component c described later are used as the component a. In order to obtain a good result in the adhesiveness of this pressure-sensitive adhesive composition to low-polar adherends such as polyethylene and polypropylene, etc. An appropriate functional group such as a hydroxyl group can be previously contained in the polymer chain of the block copolymer of component a.
[0026]
A block copolymer having a hydroxyl group may be used by using a polymer having a hydroxyl group in the molecule as a polymerization initiator, or a polymer having a hydroxyl group in the molecule as one kind of a polymerizable monomer. Can be easily generated. Examples of the polymerization initiator having a hydroxyl group in the molecule include 2-hydroxyethyl 2-bromo (or chloro) propionate, 4-hydroxybutyl 2-bromo (or chloro) propionate, 2-bromo (or chloro) -2. -2-hydroxyethyl methylpropionate, 4-hydroxybutyl 2-bromo (or chloro) -2-methylpropionate, etc. are used. Examples of the monomer having a hydroxyl group in the molecule include 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, 6-hydroxyethyl (meth) acrylate, Hydroxyalkyl (meth) acrylates such as hydroxyhexyl (meth) acrylate are used.
[0027]
The low molecular weight polymer as the component b used in the present invention can easily balance the cohesive force and the adhesive force by mixing it with the block copolymer of the component a. High adhesion can be exhibited even for low-polarity polyolefin-based adherends such as the above, which greatly contributes to further improvement of the adhesive properties.
[0028]
As such a low molecular weight polymer, one having a glass transition temperature in the range of −60 to 150 ° C. is used. Of these, those having a glass transition temperature in the range of 30 to 150 ° C play a role as tackifiers to improve the adhesive force, and those having a glass transition temperature in the range of -60 ° C to 30 ° C are softened. It plays a medicinal role, and both of the above roles can be fulfilled by using both in combination. In addition, as such a low molecular weight polymer, those having a number average molecular weight of 500 to 10,000 are used, and it is particularly preferable that the number average molecular weight is in the range of 1,000 to 10,000. Here, the number average molecular weight means a value measured in the same manner as in the case of the block copolymer of the component a. When the glass transition temperature and the number average molecular weight deviate from the above ranges, it is difficult to obtain good results for improving the adhesive properties.
[0029]
Such a low molecular weight polymer has a glass transition temperature of a homopolymer or copolymer as the monomer within the above range, and preferably a low polarity monomer that particularly contributes to improving the adhesion to a low polarity polyolefin-based adherend. It can be obtained by selecting a component and polymerizing it by an appropriate polymerization method. Examples of the low polar monomer component include isobornyl (meth) acrylate, phenoxyethyl (meth) acrylate, styrene, dicyclopentanyl acrylate, methyl (meth) acrylate, and the like. And a combination system of (meth) acrylate monomer which is one of the polymerizable monomers for obtaining the block copolymer of component a.
[0030]
Polymerization of these monomers can be carried out by employing various polymerization methods such as radical polymerization, ionic polymerization (cationic polymerization or anionic polymerization), coordination polymerization, ring-opening polymerization, polycondensation, polyaddition, etc. Desirably, the living radical polymerization method used for obtaining the block copolymer of the component a is employed. According to this living radical polymerization method, it is easy to control a molecular weight and a polymer having a narrow molecular weight distribution, and when a functional group is included in the polymer molecule, the amount of the functional group And the introduction position can be easily controlled. Such a living radical polymerization method can be carried out in the same manner as in the case of obtaining the block copolymer of component a except that the above components are selectively used as a monomer.
[0031]
The low molecular weight polymer of component b thus obtained is usually used in a proportion of 2 to 60 parts by weight, preferably 5 to 50 parts by weight, per 100 parts by weight of the block copolymer of component a. If the amount of the low-molecular-weight polymer used as component b is too small, the effect of improving the adhesive force, particularly the effect of improving the adhesion to the low-polarity polyolefin-based adherend is reduced. In either case, no favorable results can be obtained for improving the adhesive properties.
[0032]
In the present invention, the trichloromethyl group-containing triazine derivative of component c used as a photoinitiator includes 2- (p-methoxyphenyl) -4,6-bis- (trichloromethyl) -s-triazine, 2-phenyl. Examples include -4,6-bis- (trichloromethyl) -s-triazine, 2- (4'-methoxy-1'-naphthyl) -4,6-bis- (trichloromethyl) -s-triazine. This photoinitiator is generally used in a proportion of 0.1 to 5 parts by weight, preferably 0.4 to 1.2 parts by weight, per 100 parts by weight of the block copolymer of component a. When the amount of the photoinitiator used is too small, the ultraviolet crosslinking property is poor, and when it is excessive, too much crosslinking occurs, and it is difficult to obtain good results in improving the adhesive properties.
[0033]
In addition to the above-mentioned components a to c, a commercially available tackifying resin, a softening agent, and the like can be included in the ultraviolet crosslinking adhesive composition of the present invention, if necessary. Moreover, various additives mix | blended with common adhesive compositions, such as a filler, anti-aging agent, and a pigment, can be included as needed. These various additives are used in usual addition amounts without impairing the effects of the present invention.
[0034]
The UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition of the present invention is finally subjected to UV-crosslinking treatment to extend the main chain and reticulate the block copolymer as component a or the low molecular weight polymer as component b. By doing so, a cross-linked polymer having a long molecular chain length is produced, thereby exhibiting excellent adhesive properties satisfying both adhesive force and cohesive force. At this time, after the ultraviolet crosslinking, the solvent-soluble content of the block copolymer is 30 to 70% by weight, preferably 35 to 50% by weight. In order to obtain such a solvent-soluble component, the degree of crosslinking may be adjusted as appropriate by selecting the amount of photoinitiator used as the component c, or selecting the amount of ultraviolet irradiation.
[0035]
The ultraviolet crosslinking treatment can be performed using an appropriate ultraviolet light source such as a high pressure mercury lamp, a low pressure mercury lamp, an excimer laser, or a metal halide lamp. The amount of UV irradiation is determined according to the required degree of crosslinking, but is usually 50 mJ / cm. 2 ~ 5J / cm 2 It is desirable to select within the range. At that time, if necessary, a filter, a pyrex glass or a polyester sheet for cutting ultraviolet rays on the short wavelength side can be used. Furthermore, the temperature at the time of ultraviolet irradiation is not particularly limited, and heating conditions from room temperature to 140 ° C. can be appropriately selected.
[0036]
The pressure-sensitive adhesive sheet of the present invention is coated with the UV-crosslinking type pressure-sensitive adhesive composition on one or both sides of the support, dried if necessary, and then UV-crosslinked by the above-described method, so that the thickness becomes one side. A pressure-sensitive adhesive layer usually having a thickness of 10 to 200 μm is formed into a tape-like or sheet-like form. As the above support, paper, plastic laminate paper, cloth, plastic laminate cloth, plastic film, metal foil, foam, etc. can be used. In addition, peeled film or paper can also be used. it can. In addition, when the UV-crosslinking adhesive composition is applied on the support, it can be applied in a state where the viscosity is lowered by heating if necessary. Specifically, a hot melt coater, A comma roll, gravure coater, roll coater, kiss coater, slot die coater, squeeze coater, etc. are used.
[0037]
【Example】
Examples of the present invention will be described below in more detail.
The AB type block copolymer (1), the ABA type block copolymer (2), and the low molecular weight polymers (1) to (5) used in the examples were compared with the comparative examples. The low molecular weight polymer (6) used in 1 was produced by the following Production Examples 1a and 2a, Production Examples 1b to 5b and Comparative Production Example 1c.
[0038]
In these production examples, most of the production raw materials were commercially available raw materials, but as a polymerization initiator, in addition to commercially available ethyl 2-bromoisobutyrate (hereinafter referred to as 2-ILE), the following method was used. Synthesized 2-hydroxyethyl 2-bromopropionate (hereinafter simply referred to as 2-H2PN) and 4-hydroxybutyl 2-bromopropionate (hereinafter simply referred to as 4-H2PN) were used.
[0039]
<Synthesis of 2-H2PN>
A reaction vessel was charged with 4.1 g (20 mmol) of dicyclohexylcarbodiimide, 5 g (81 mmol) of anhydrous ethylene glycol and 1 milliliter (12 mmol) of pyridine. 16.7 mmol) was added while cooling with an ice bath to suppress the exothermic reaction. After the reaction for 16 hours, the precipitate was removed by filtration, and 20 ml of ethyl acetate and 15 ml of saturated saline were added thereto and shaken well. After standing for a while, the upper ethyl acetate layer was washed twice with dilute hydrochloric acid and three times with a saturated saline solution of 15 milliliters and dried over anhydrous magnesium sulfate. After removing magnesium sulfate, ethyl acetate was distilled off under reduced pressure to obtain a crude product. The crude product thus obtained was purified by silica gel chromatography (developing solvent: ethyl acetate / hexane = 1/1 mixed solvent) to obtain 2-H2PN as the target product. The yield was 1.5 g (46% by weight).
[0040]
<Synthesis of 4-H2PN>
4-H2PN was synthesized by the same procedure as the synthesis of 2-H2PN, except that 1,4-butanediol was used instead of anhydrous ethylene glycol.
[0041]
Production Example 1a
To a four-necked flask equipped with a mechanical stirrer, nitrogen inlet, condenser, and rubber septum, 45.5 g (438 mmol) of styrene was added, and 2.05 g (13.1) of 2,2′-bipyridine was added thereto. Mmol), and the system was purged with nitrogen. Under this nitrogen stream, 626 mg (4.36 mmol) of copper bromide was added, the reaction system was heated to 90 ° C., and 857 mg (4.35 mmol) of 2-H2PN was added as a polymerization initiator to initiate the polymerization. Polymerization was carried out at 90 ° C. for 12 hours in a nitrogen stream without adding a solvent. It was confirmed that the polymerization rate (the value obtained by dividing the weight of the polymer after removing the volatile component by heating by the amount of the polymer in the polymerization solution before removing the volatile component; the same applies hereinafter) is 80% by weight or more. Thereafter, 183 g (1,430 mmol) of n-butyl acrylate was added thereto from the rubber septum and further heated for 20 hours. After confirming that the polymerization rate was 80% by weight or more again, 1.13 g (6.56 mmol) of 6-hydroxyhexyl acrylate (hereinafter referred to as 6-HHA) was added to the polymerization system, Polymerized for 20 hours. The polymer obtained in this way was diluted to about 20% by weight with ethyl acetate, and the catalyst was removed by filtration. Finally, ethyl acetate was distilled off and heated under reduced pressure (60 ° C.) to produce AB type block copolymer (1) having hydroxyl groups at both molecular ends. This block copolymer (1) had a number average molecular weight of 49,000.
[0042]
Production Example 2a
To a four-necked flask equipped with a mechanical stirrer, nitrogen inlet, condenser, and rubber septum, 14 g (63 mmol) of isobornyl acrylate was added, and 656 mg (4 mg of 2,2′-bipyridine was added thereto. 0.2 mmol), and the system was purged with nitrogen. Under a nitrogen stream, 200 mg (1.4 mmol) of copper bromide was added, the reaction system was heated to 90 ° C., and 280 mg (1.4 mmol) of 2-H2PN was added as a polymerization initiator to initiate the polymerization. Polymerization was carried out at 90 ° C. for 12 hours in a nitrogen stream without adding a solvent. After confirming that the polymerization rate was 80% by weight or more, 56 g (304 mmol) of 2-ethylhexyl acrylate was added from a rubber septum, and 360 mg (2.1 mmol) of 6-HHA was further added. And polymerized for 20 hours. Finally, 14 g (135 mmol) of styrene was added to the polymerization system from a rubber septum and polymerized at 90 ° C. for 20 hours. The polymer thus obtained was diluted to about 20% by weight with ethyl acetate, and the catalyst was removed by filtration. Finally, ethyl acetate was distilled off and the mixture was heated under reduced pressure (60 ° C.) to produce an ABA type block copolymer (2) having hydroxyl groups at both molecular ends. This ABA type block copolymer (2) had a number average molecular weight of 57,000.
[0043]
Production Example 1b
To a four-necked flask equipped with a mechanical stirrer, nitrogen inlet, condenser, and rubber septum, 50 g (478 mmol) of styrene was added, and 4.37 g (28 mmol) of 2,2′-bipyridine was added thereto. Then, the system was purged with nitrogen. Under a nitrogen stream, 1.15 g (8 mmol) of copper bromide was added, the reaction system was heated to 90 ° C., and 1,950 mg (10 mmol) of 2-ILE was added as a polymerization initiator to initiate polymerization. Polymerization was carried out at 90 ° C. for 8 hours under a nitrogen stream without adding a solvent. The polymer thus obtained was diluted to about 20% by weight with ethyl acetate, and the catalyst was removed by filtration. Finally, ethyl acetate was distilled off and heated under reduced pressure (60 ° C.) to obtain a low molecular weight polymer (1).
[0044]
Production Examples 2b to 5b
Low molecular weight polymers (2) to (5) were obtained in the same manner as in Production Example 1b except that the types and amounts of monomers were changed as shown in Table 1. In each polymerization, copper bromide was used in an amount 0.8 times that of the polymerization initiator, and 2,2'-bipyridine was used in an amount 2.8 times that amount. In Table 1, “St” is styrene, “IBXA” is isobornyl acrylate, “FEA” is phenoxyethyl acrylate, “EA” is ethyl acrylate, and “BA” is butyl acrylate. It is.
[0045]
[0046]
When the glass transition temperature of the low molecular weight polymers (1) to (5) produced by the above Production Examples 1b to 5b was examined, it was as shown in Table 2. The results of measuring the number average molecular weight [Mn], the weight average molecular weight [Mw] and the polymer dispersity [Mw / Mn] are as shown in Table 3. The molecular weight was measured by the GPC method described in the text.
[0047]
[0048]
[0049]
Comparative Production Example 1c
A low molecular weight polymer (6) was produced in the same manner as in Production Example 1b except that 50 g (271 mmol) of 2-ethylhexyl acrylate was used instead of styrene. This low molecular weight polymer (6) has a glass transition temperature [Tg] of −69 ° C., a number average molecular weight [Mn] of 5,600, a weight average molecular weight [Mw] of 12,900, and a polymer dispersion degree [ Mw / Mn] was 2.3.
[0050]
Example 1
5 g of the AB type block copolymer (1) produced in Production Example 1a and 1 g of the low molecular weight polymer (1) produced in Production Example 1b were diluted with 3 milliliters of ethyl acetate and used as a photoinitiator. 0.4 g of 2- (p-methoxyphenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine represented by the following chemical formula diluted to 10% by weight with methyl ethyl ketone was added and mixed uniformly. Then, an ultraviolet crosslinking adhesive composition was prepared. Next, this pressure-sensitive adhesive composition was applied onto a polyethylene terephthalate film having a thickness of 25 μm, dried by heating at 120 ° C. for 5 minutes, and then irradiated with 1.3 J at room temperature with a high-pressure mercury lamp to perform crosslinking treatment. As a result, an adhesive layer having a thickness of 50 μm was formed to prepare an adhesive sheet.
[0051]
[Chemical 1]
[0052]
Examples 2-13
The types and use ratios of the low molecular weight polymers [block copolymer (1) parts by weight of the low molecular weight polymer per 100 parts by weight] were changed as shown in Table 4, and particularly in Example 13, the above low molecular weight polymer was used. In addition to the polymer, as the tackifying resin (1), commercially available terpene / phenolic tackifying resin (“YS-Polyester T110” manufactured by Yasuhara Chemical Co., Ltd.) is shown in the proportions shown in Table 4 A UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition was prepared and a pressure-sensitive adhesive sheet was prepared in the same manner as in Example 1 except that it was used in the combination (1) parts by weight per 100 parts by weight.
[0053]
Comparative Example 1
Except that only the AB type block copolymer (1) produced in Production Example 1a was used and the low molecular weight polymer (1) produced in Production Example 1b was not used, the same procedure as in Example 1 was carried out. Thus, an ultraviolet-crosslinking adhesive composition was prepared and an adhesive sheet was prepared.
[0054]
Comparative Example 2
UV-crosslinking adhesive in the same manner as in Example 1 except that the amount of the low molecular weight polymer (1) produced in Production Example 1b was 70 parts by weight per 100 parts by weight of the block copolymer (1). Preparation of the agent composition and preparation of the adhesive sheet.
[0055]
Comparative Example 3
Except that the kind and the use ratio of the low molecular weight polymer [block copolymer (1) parts by weight of the low molecular weight polymer per 100 parts by weight] were changed as shown in Table 4, the same as in Example 1, Preparation of an ultraviolet-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition and preparation of a pressure-sensitive adhesive sheet were conducted.
[0056]
[0057]
Comparative Example 4
UV-crosslinking adhesive composition in the same manner as in Example 1 except that the photoinitiator [2- (p-methoxyphenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine] was not used. Preparation of materials and preparation of adhesive sheets were carried out.
[0058]
Comparative Example 5
UV-crosslinking adhesive composition in the same manner as in Example 2 except that the photoinitiator [2- (p-methoxyphenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine] was not used. Preparation of materials and preparation of adhesive sheets were carried out.
[0059]
Comparative Example 6
UV-crosslinking adhesive composition in the same manner as in Example 3 except that the photoinitiator [2- (p-methoxyphenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine] was not used. Preparation of materials and preparation of adhesive sheets were carried out.
[0060]
Comparative Example 7
UV-crosslinking adhesive composition in the same manner as in Example 10 except that the photoinitiator [2- (p-methoxyphenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine] was not used. Preparation of materials and preparation of adhesive sheets were carried out.
[0061]
Example 14
5 g of the ABA block copolymer (2) produced in Production Example 2a and 1 g of the low molecular weight polymer (1) produced in Production Example 1b were diluted with 3 milliliters of ethyl acetate. 0.4 g of 2- (p-methoxyphenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -s-triazine diluted to 10% by weight with methyl ethyl ketone as an initiator is added and mixed uniformly to form a UV-crosslinking adhesive. An agent composition was prepared. Using this UV-crosslinked adhesive composition, an UV-crosslinked adhesive layer having a thickness of 50 μm was formed in the same manner as in Example 1 to prepare an adhesive sheet.
[0062]
Examples 15-20
The kind and the use ratio of the low molecular weight polymer [block copolymer (2) parts by weight of the low molecular weight polymer per 100 parts by weight] were changed in the same manner as in Example 14 except that they were changed as shown in Table 5. Preparation of an ultraviolet-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition and preparation of a pressure-sensitive adhesive sheet were carried out.
[0063]
Comparative Example 8
Example 14 is the same as Example 14 except that only the ABA block copolymer (2) produced in Production Example 2a was used and the low molecular weight polymer (1) produced in Production Example 1b was not used. In the same manner, an ultraviolet crosslinking adhesive composition was prepared and an adhesive sheet was prepared.
[0064]
Comparative Example 9
Ultraviolet crosslinking adhesive in the same manner as in Example 14 except that the amount of the low molecular weight polymer (1) produced in Production Example 1b was 70 parts by weight per 100 parts by weight of the block copolymer (2). Preparation of the agent composition and preparation of the adhesive sheet.
[0065]
Comparative Example 10
The kind and the use ratio of the low molecular weight polymer [block copolymer (2) parts by weight of the low molecular weight polymer per 100 parts by weight] were changed in the same manner as in Example 14 except that they were changed as shown in Table 5. Preparation of an ultraviolet-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition and preparation of a pressure-sensitive adhesive sheet were carried out.
[0066]
[0067]
About each adhesive sheet of said Examples 1-20 and Comparative Examples 1-10, the adhesive force and cohesion force (creep) were measured with the following method. These measurement results are shown in Table 6 (Examples 1 to 13), Table 7 (Comparative Examples 1 to 7) and Table 8 (Implementation) together with the solvent soluble content of the pressure-sensitive adhesive layer after UV crosslinking measured by the following method. Examples are shown in Examples 14 to 20 and Comparative Examples 8 to 10).
[0068]
<Adhesive strength>
The adhesive sheet is cut to a width of 20 mm and a length of 80 mm, and this is used as an adherend to a stainless steel plate (SUS-304 plate) and a polypropylene plate (PP plate) with a width of 40 mm and a length of 100 mm. -After reciprocating the la, it was allowed to stand at room temperature for 30 minutes. This was peeled 180 ° by a tensile tester at 25 ° C. and a tensile speed of 300 mm / min, the force required for the peeling was measured, and the average value of the two samples was determined.
[0069]
<Cohesion force>
Adhesive sheet is attached to a belite plate with a bonding area of 10mm in width and 20mm in length, and a load of 500g at 40 ° C is applied. The time until the adhesive sheet falls and the deviation per hour The distance (fall distance) was measured. It is known that the smaller the deviation distance, the higher the cohesion force.
[0070]
<Solvent soluble content>
About 0.1 g of the pressure-sensitive adhesive layer crosslinked from the pressure-sensitive adhesive sheet was taken, wrapped in a microporous Teflon film (weight: Y1), and the total weight was measured (Y2). Next, this was immersed in 50 ml of ethyl acetate for 2 days, dried, and the total weight was measured again (Y3). From these measured values, the solvent-soluble content (% by weight) of the pressure-sensitive adhesive layer (block copolymer) was determined according to the following formula.
[0071]
[0072]
[0073]
[0074]
As is clear from Tables 6 and 7 above, an UV-crosslinking adhesive is obtained by mixing an AB block copolymer as a main component and mixing a specific low molecular weight polymer and a specific photoinitiator. Each of the pressure-sensitive adhesive sheets of Examples 1 to 13 comprising the composition and subjected to a cross-linking treatment is the same as the pressure-sensitive adhesive sheet of Comparative Example 1 in which the low molecular weight polymer is not mixed and the low molecular weight weight. Compared to the adhesive sheet of Comparative Example 2 in which a large amount of the coalesced was mixed, the cohesive force was satisfied and a higher adhesive force was obtained, especially for a low-polar adherend (PP plate). It can be seen that high adhesion is obtained.
[0075]
In contrast, in the adhesive sheet of Comparative Example 3 in which a low molecular weight polymer different from that of the present invention was mixed, it can be seen that the cohesive force is greatly reduced and the adhesive force is also reduced. In addition, in each of the pressure-sensitive adhesive sheets of Comparative Examples 4 to 7 without mixing a specific photoinitiator, it is clear that the pressure-sensitive adhesive layer breaks at the time of peeling, so-called cohesive failure occurs, and the cohesive force is greatly reduced. is there.
[0076]
Similarly, from Table 8 above, an UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition is prepared by mixing an ABA block copolymer as a main component and mixing a specific low molecular weight polymer and a specific photoinitiator. Each of the pressure-sensitive adhesive sheets of Examples 14 to 20 comprising a product and a cross-linking treatment thereof was the same as the pressure-sensitive adhesive sheet of Comparative Example 8 in which the low molecular weight polymer was not mixed, and the low molecular weight polymer. Compared with the adhesive sheet of Comparative Example 9 in which a large amount of was mixed, the cohesive force was satisfied and a higher adhesive force was obtained, especially for a low-polar adherend (PP plate). It can be seen that high adhesiveness is obtained. In contrast, in the pressure-sensitive adhesive sheet of Comparative Example 10 in which a low molecular weight polymer different from that of the present invention was mixed, the cohesive force was greatly reduced and the adhesive force was also reduced.
[0077]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, at least two blocks of the non-elastomeric polymer block A made of a styrene-based polymer and the like and the elastomeric polymer block B made of a (meth) acrylate-based polymer are used. A bonded block copolymer, for example, an AB type or ABA type block copolymer, is produced by a living radical polymerization method using no solvent or a small amount of a solvent, and this is used as a main component. Furthermore, a specific low molecular weight polymer and a specific photoinitiator are mixed to form an ultraviolet-crosslinkable pressure-sensitive adhesive composition, which is UV-crosslinked. In addition to improving weather resistance based on the introduction of (meth) acrylate polymers without causing problems, it exhibits improved adhesive properties, especially polyethylene and polypropylene. Polar polyolefin-based ultraviolet crosslinking pressure-sensitive adhesive composition having high adhesion even to an adherend the adhesive sheet - can provide the door such.
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