JP4767647B2 - X線管 - Google Patents

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Description

本発明は、電子銃から出射させた電子をターゲットに入射することより発生したX線を外部に照射するタイプのX線管に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載のX線管が知られている。この文献に記載されたX線管はターゲットを収納する筒状のヘッド部を備えており、このヘッド部には内部空間と連通された排気管が取り付けられている(特許文献1のFig.4等参照)。X線管の製造時において、ヘッド部の内部空間はこの排気管を通じて真空引きされる。そして、真空引きの後、この排気管が閉じられて、ターゲットが収納された内部空間が真空状態となる。
米国特許第6229876号明細書
しかしながら、この種のX線管においては、排気管が取り付けられたヘッド部の内壁面には真空引きのための排気口が形成されており、排気口の縁部には内壁面との境界として端部が現れることになる。そして、駆動時に陽極とヘッド部との間に高電位差が発生した際に、この端部の影響によって、陽極とヘッド部との間の電界が乱されることになるので、ヘッド部と陽極の先端部との間に放電が起こる可能性が高まることになる。ところが、上記X線管においては、このような放電の抑制のためのなんらの対策もなされておらず、放電によるX線出力の不安定化の問題が発生するおそれがある。
そこで、本発明は、陽極の先端部における放電を抑制することができるX線管を提供することを目的とする。
本発明に係るX線管は、電子銃から出射させた電子を陽極のターゲットに入射することにより発生したX線を外部に照射するX線管において、陽極の先端部を包囲する導電性の第1の陽極収容部と、第1の陽極収容部に接合され、陽極を収容するための内部空間を、第1の陽極収容部と一緒に画成する第2の陽極収容部と、第1の陽極収容部に設けられ、ターゲットで発生するX線を外部に取り出すための照射窓と、第1の陽極収容部の内壁面に設けられ、内部空間を真空引きするための排気口と、第1の陽極収容部の内壁面と陽極の先端部との間に配置され、内壁面との間で内部空間と連通する間隙をもって配置され、陽極の先端部から排気口を隠すように陽極の先端部を包囲して設けられた内筒部と、を備え、内筒部は、金属製であり、第1の陽極収容部の内壁面に固定されていることを特徴とする。
このX線管においては、第1の陽極収容部の内壁面に排気口が設けられている。そして、この排気口は、陽極の先端部と第1の陽極収容部の内壁面との間に位置する内筒部によって、陽極の先端部から隠されている。従って、このX線管では、排気口の縁部と第1の陽極収容部の内壁面との境界として端部が現れる場合であっても、内筒部によって、駆動時における陽極と排気口の縁部との間の電界の乱れが緩和される。よって、陽極の先端部における放電を抑制することができ、その結果、X線出力の不安定化を抑制することができる。また、このX線管の製造時においては、内筒部と第1の陽極収容部の内壁面との間の間隙を空気の通り道として、内部空間の真空引きを行うことができる。
また、内筒部の端部と第1の陽極収容部の照射窓側の内壁面との間には、間隙が形成されていることが好ましい。このような構成によれば、X線管の製造時において、内筒部と第1の陽極収容部の照射窓側の内壁面との間の間隙を空気の通り道として、内部空間の真空引きを行うことができる。
また、内筒部には、複数の連通孔が設けられていることが好ましい。このような構成を採用することで、製造時における内部空間の真空引きの際に、連通孔が内部空間からの空気の通り道となるので、効率の良い真空引きを行うことができる。
また、本発明に係るX線管では、第1の陽極収容部は、導電性のヘッド部を有し、第2の陽極収容部は、電気絶縁性のバルブと、バルブの端部に接合されると共に第1の陽極収容部のヘッド部に接合される導電性の連結部と、を有し、内筒部は、バルブと連結部との接合部分を陽極から隠すように、内部空間内において第2の陽極収容部側に延びていることが好ましい。このX線管においては、電気絶縁性のバルブと導電性の連結部との接合部分では、陽極との間で放電が比較的発生し易い。ここで、このX線管では、内筒部に上記のような構成を採用し、接合部分が陽極から隠されているので、接合部分と陽極との間の電界の乱れが緩和される。よって、接合部分と陽極との間の放電を抑制することができ、その結果、X線出力の不安定化を抑制することができる。
また、本発明に係るX線管では、第2の陽極収容部は、電気絶縁性のバルブを有し、第1の陽極収容部は、導電性のヘッド部と、ヘッド部の端部に設けられると共に第2の陽極収容部のバルブに接合される導電性の連結部と、を有し、内筒部は、バルブと連結部との接合部分を陽極から隠すように、内部空間内において第2の陽極収容部側に延びていることが好ましい。このX線管においては、電気絶縁性のバルブと導電性の連結部との接合部分では、陽極との間で放電が比較的発生し易い。ここで、このX線管では、内筒部に上記のような構成を採用し、接合部分が陽極から隠されているので、接合部分と陽極との間の電界の乱れが緩和される。よって、接合部分と陽極との間の放電を抑制することができ、その結果、X線出力の不安定化を抑制することができる。
また、この場合、内筒部は、第2の陽極収容部側の端部が曲面をもつように丸められ折り返されてなる折返し部を有し、折返し部の遊端は第1の陽極収容部に接合されており、折返し部には、貫通孔が形成されていることが好ましい。
このような構成を採用すれば、内筒部の第2の陽極収容部側の端部が曲面をもつように丸められた形状とされて角部が現れないので、この端部と陽極との間の電界の乱れが抑えられる。その結果、この端部と陽極との間の放電を抑制することができ、X線出力の不安定化を抑制することができる。また、この場合、折り返された内筒部と第1の陽極収容部とで囲まれた領域に空間が形成されるが、このX線管の製造時における内部空間の真空引きの際には、折返し部に形成された貫通孔が空気の通り道となるので、この空間に空気が残留してしまうことが防止される。
本発明のX線管によれば、陽極の先端部における放電を抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るX線管の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する第2,第3実施形態において、第1実施形態と同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1〜図4に示すように、X線管1Aは、電子銃3から出射させた電子を真空中の陽極5の先端部5aに設けられた電子入射部位(X線発生部位)であるターゲット5dに入射させ、この入射により発生したX線を外部に照射するタイプのX線管である。X線管1Aは、棒状の陽極5を絶縁状態に保持する胴部(第2の陽極収容部)9と、陽極先端部5aを包囲する金属製のヘッド部(第1の陽極収容部)13とを備えている。胴部9は、電気絶縁性材料(ここではガラス)からなるバルブ9aと、バルブ9aとヘッド部13とを連結する連結部9bとを有している。バルブ9aの一端側は開口され他端側は陽極5を保持している。このバルブ9aの開口側には、金属製の円筒状の連結部9bの一端が、融着によって接合されている。そして、この連結部9bの他端には外方に延びるフランジが設けられており、このフランジにおいて、連結部9bは上記ヘッド部13に溶接されている。すなわち、バルブ9aとヘッド部13とは、連結部9bを介して連結されている。このように連結されたバルブ9aとヘッド部13と連結部9bとによって、密封された内部空間Rが画成される。陽極5は、この内部空間R内に、ヘッド部13及び連結部9bとは絶縁された状態でほぼ全体が収容されている。そして、陽極先端部5aには傾斜面5cが設けられており、この傾斜面5c上には、電子の入射によって所望のエネルギーのX線を発生するターゲット5dが配置されている。
なお、他の例として、図示しないが、バルブ9aと融着するための筒状の連結部9bをヘッド部13の端部に一体に設けて、第1の陽極収容部を構成するようにしてもよい。この場合は、バルブ9aが第2の陽極収容部を構成する。
ヘッド部13は、陽極5と同軸の円柱面をなす内壁面19及び20を有しており、陽極先端部5aは、この内壁面19及び20に包囲されている。ヘッド部13の側壁に貫通して設けられた取付け孔13aには、電子銃3の軸線と陽極5の軸線が略直交する状態で電子銃3が取り付けられている。そして、電子銃3から出射された電子が、電子銃3と対面するように形成された傾斜面5c上のターゲット5dに入射するように、電子銃3の先端が陽極先端部5aの方に向けられている。更に、ターゲット5dで発生するX線を透過させ、且つ外部にX線を照射させるために、ヘッド部13の陽極先端部5a側の端部には、X線透過率が高い材料からなる円形の照射窓15が設けられている。
上記内部空間Rを真空状態とするために、内部空間R内の空気を排気するための排気口17が、ヘッド部13の内壁面19に形成されている。更に、ヘッド部13の外壁面には、排気口17を介して内部空間Rと連通する排気管21が取り付けられている。X線管の製造時においては、排気口17及び排気管21を通じて内部空間Rが真空引きされた後、この排気管21を潰す等によって管口を閉じることにより、内部空間Rが真空状態で封止される。そして、排気口17は、X線管の組立て完成後も内部空間Rに開口したまま残される。なお、ここでは、排気口17は、取付け孔13aから見て斜め前方の内壁面19上の位置に形成されているが、排気口17は、内壁面19及び20上の何れの位置に形成されてもよい。
このようなX線管1Aにおいて、バルブ9aから露出した陽極5の基端部5bは、図示しない高圧供給回路に接続されて用いられる。駆動時には、この高圧供給回路から基端部5bを介してターゲット5dを含む陽極5に約100kV前後の高電圧が印加される。その状態で、電子銃3から出射された電子がターゲット5dに入射すると、この入射によってターゲット5dからX線が発生する。そして、発生したX線が、照射窓15を透過して外部に照射される。なお、以下において、「上」、「下」等の語は、照射窓部15側を上、陽極5の基端部5b側を下として説明に用いる。
このように、駆動時においては、陽極5に高電圧が印加されるので、陽極5とヘッド部13との間には高い電位差が発生することになる。特に、陽極先端部5aはヘッド部13に包囲されるように収容されているため、陽極先端部5aとヘッド部13の内壁面19との間に放電が発生する虞がある。ここで、図5に示すように、内壁面19に形成された排気口17の縁部にあっては、排気管21の内壁面21aと排気管21の端面21bとの境界に切り立ったような角部17eや、排気口17と内壁面19との境界に切り立ったような角部17fが現れている。このような角部17e,17fの影響によって、陽極5とヘッド部13との間の電界が乱されることになるので、排気口17の縁部と陽極先端部5aとの間では、特に放電の虞が高い。放電が発生した場合、X線管1AにおけるX線出力が不安定化する等の問題が発生するので、このような放電を抑制することが必要である。
そこで、X線管1Aにおいては、排気口17の縁部と陽極先端部5aとの間の放電を抑制するため、ヘッド部13の内壁面19と陽極先端部5aとの間に位置する内筒部31を備えている。この内筒部31は、ヘッド部31よりも肉厚が薄い金属性の部材であり、陽極先端部5aを包囲する円筒形を呈している。このような内筒部31が設けられていることにより、陽極先端部5aから排気口17が隠され、陽極先端部5aから見て、排気口17の縁部が見通せないようになっている。
ヘッド部13の内壁面19の下方には、内壁面19と同軸で内壁面19よりもわずかに小径の円柱面をなす内壁面20が形成されている。これに対し、内筒部31の外径は、内壁面20におけるヘッド部13の内径とほぼ同じに設けられている。そして、円筒部31の外壁面31aがこの内壁面20に全周に亘って当接することで、円筒部31は、陽極5及びヘッド部13の内壁面19と同軸になるように配置されている。このような位置関係により、この内筒部31の外壁面31aとヘッド部13の内壁面19との間には、わずかの間隙S1が形成される。更に、この内筒部31の上端31bと照射窓15が設けられた内壁面29との間にも、わずかの間隙S2が形成されるように、内筒部31は内壁面29の直近まで延びている。以上のような構造によって、内部空間Rは、間隙S1,S2を通じて排気管21内部と連通しており、内部空間Rの真空引きの際には、間隙S1,S2が空気の通り道として機能する。
この内筒部31の下端31c側は、ヘッド部13の下端から突出し、バルブ9aと連結部9bとの融着部分(接合部分)9cよりも下方まで延びている。このような構造により、融着部分9cとターゲット5との間には内筒部31が存在することになり、融着部分9cは内筒部31によって陽極5から見通せないように隠されている。そして、内筒部31の下端31cは曲面を持ったR形状に折り返され、バルブ9a側に面する折返し部31dの遊端31eは、ろう付けによってヘッド部13の下端面13cに接合されている。
このように、内筒部31の下端31cがR形状に折り返されることで、内筒部31の下端に角部が現れないので、内筒部下端31cと陽極5との間の電界の乱れが抑えられ、内筒部の下端31cと陽極5との間の放電を抑制することができる。また、このように内筒部の下端31cが折り返されることにより、折り返された内筒部31とヘッド部13の下端面13cとに囲まれた小空間Qが形成されてしまう。そこで、この小空間Qを内部空間Rに連通させるための貫通孔31fが、折返し部31dに形成されている。このため、内部空間Rの真空引きの際には、この貫通孔31fが空気の通り道となって、小空間Qに空気が残留することが防止される。
なお、この内筒部31には、電子銃3に対応する位置に挿通孔31hが形成されており、電子銃3を収容する収容容器の先端3aは、この挿通孔31hに挿通されて陽極先端部5a側に露出している。また、内筒部31には、電子銃3の軸線と平行な一対の平面部31pが形成されている。この平面部31pは、挿通孔31hを間に挟むように対称に位置し、内壁面31jから陽極先端部5a側に盛り上がった状態で形成されている。この平面部31pは、電子銃3から出射された電子がターゲット5dに到るまでの電界を所望の状態にするための電極として機能している。
X線管1Aでは、上述のような内筒部31が設けられていることにより、陽極先端部5aと排気口17の縁部との間の電界の乱れが緩和されるので、陽極先端部5aと排気口17の縁部との間の放電を抑制することができる。その結果、X線管1Aでは、放電に起因するX線出力の不安定化を抑制することができ、安定したX線照射を行うことができる。また、間隙S1,S2によって、排気管21内部と内部空間Rとが連通され、この間隙S1,S2が空気の通り道として機能するので、X線管1Aの製造時においても、排気口17を介した内部空間Rの真空引きを問題なく行うことが可能である。
また、上記の平面部31pの裏側は、外壁面31aから落ち込んだ状態になっているため、外壁面31aから落ち込んだ分、ヘッド部13の内壁面19と平面部31pの裏側との間に比較的広い空間が形成される。そして、排気口17は、平面部31pの裏側の一方と対面するように位置し、内壁面19と平面部31pの裏側との間の比較的広い上記の空間に開口しているので、この空間が空気の通りを良好にし、X線管1Aの製造時における排気口17を介した内部空間Rの真空引きが容易になる。
また、内筒部31をヘッド部13に組み付ける際には、折返し部の遊端31eがヘッド部13の下端面13cに当接することで、陽極5の延在方向における位置合わせがなされる。そして、陽極5の延在方向に直交する面内における位置合わせは、内筒部31の外壁面31aがヘッド部13の内壁面20と当接することでなされる。このような、ヘッド部13の内壁面20及び下端面13cの2面を当接させる内筒部31の位置合わせによって、内部空間Rと排気管21内部とを連通させる間隙S1,S2を精度良く形成することができる。
また、内筒部31はヘッド部13とは別体であり、内筒部31を独立して作製することができるので、精度の良い滑らかな内壁面31jを得ることができる。つまり、陽極先端部5aから排気口17を隠すための加工を、ヘッド部13に直接施す場合よりも、陽極先端部5aと対面する内壁面31jを滑らかにし易いので、陽極先端部5aと内筒部31との間の放電を抑制することができる。
また、このX線管1Aのバルブ9aにおいて、融着部分9cには、絶縁性の部材と導電性の部材との境界が形成されるので、陽極5との間の放電が比較的起こりやすい。ところが、上記の内筒部31は、バルブ9a側に延び、バルブ9aと連結部9bとの融着部分9cがこの内筒部31によって陽極5から隠されているので、融着部分9cと陽極5との間の電界の乱れが抑えられ、融着部分9cと陽極5との間の放電を抑制することができる。
以上のように、陽極5における放電を抑制することができるので、X線管1Aでは、放電に起因するX線出力の不安定化を抑制することができ、安定したX線照射を行うことができる。
(第2実施形態)
図6に示すように、第2の実施形態に係るX線管1Bは、X線管1Aの内筒部31の代わりに、内筒部33を備えている。この内筒部33は、ヘッド部13の下端面13cよりも下に突出した部分が、バルブ9aと連結部9bとの融着部分9cよりも下方まで延びると共に、他の部分よりも肉厚に形成されている。このような肉厚部33dによって、融着部分9cが陽極5から見通せないように隠されている。更に、この肉厚部33dの下端33cは、陽極5との間の放電を抑制するために、R形状に丸められている。
そして、内筒部33をヘッド部13に組み付ける際には、肉厚部33dの段差33eがヘッド部13の下端面13cに当たることで、陽極5の延在方向における位置合わせがなされる。従って、このような内筒部33においても、ヘッド部13の内壁面20及び下端面13cの2面を当接させる内筒部31の位置合わせによって、内部空間Rと排気管21内部とを連通させる間隙S1,S2を精度良く形成することができる。なお、このX線管1Bでは、排気管21が電子銃3と対向するような位置に設けられている。
以上のようなX線管1Bによっても、X線管1Aと同様の作用効果を奏することができる。
なお、図7に示すように、第2実施形態の変形例に係るX線管1Cにおいて、内筒部31には、排気口17の前方の位置に、排気口17よりも小径の多数の連通孔31kを形成してもよい。又は、排気口17の前方の位置において、多数の連通孔を有するメッシュ状の部材を内筒部31に嵌め込んでもよい。このようにすれば、内部空間Rの真空引きの際、間隙S1,S2ばかりでなくこの連通孔31kも空気の通り道になるので、効率の良い真空引きが可能になる。
(第3実施形態)
図8に示すように、第3の実施形態に係るX線管1Dは、X線管1Aの内筒部31の代わりに、内筒部35を備えている。この内筒部35は、内壁面19におけるヘッド部14の内径よりもわずかに小径の円筒形を呈し、陽極先端部5aを包囲するようにヘッド部14の内壁面19と陽極先端部5aとの間に位置している。この内筒部35は、ヘッド部14の内壁面19の下方に形成された段差部14aで位置決めされている。このような内筒部35が設けられていることにより、陽極先端部5aから排気口17が隠され、陽極先端部5aから見て、排気口17の縁部が見通せないようになっている。
この内筒部35の内壁面35jは、ヘッド部14の内壁面14bと面一に設けられている。このため、内筒部35の内壁面35jとヘッド部14の内壁面14bとの境界に角部が現れず、内壁面35j及び内壁面14bと陽極5との間の放電が抑制される。
また、ヘッド部14は、内部空間R内においてバルブ9aと連結部9bとの融着部分9cよりも下方まで延びる環状の壁部14dを有している。この環状の壁部14dによって、融着部分9cが陽極5から見通せないように隠されている。更に、この環状の壁部14の下端14cは、陽極5との間の放電を抑制するために、R形状に丸められている。
以上のようなX線管1Dによっても、X線管1Aと同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限らず、様々な変更を行うことも可能である。例えば、上記の各実施形態においては、内筒部31には平面部31pが設けられているが、この平面部31pは省略してもよい。また、各実施形態においては、バルブ9aとヘッド部13とが連結部9bを介して接合されているが、バルブ9aとヘッド部13とは直接接合されてもよい。また、各実施形態においては、陽極5の傾斜面5c上に別体としてターゲット5dが設けられているが、陽極5とターゲット5dを一体とし、傾斜面5cにおける一部分がターゲットを構成してもよい。また、各実施形態においては、陽極5は円柱の先端に傾斜面5cが設けられた形状をなすが、陽極5の先端には各種の削り込みを行って他の形状としてもよい。この場合、陽極の先端部に角状の部位が存在しても、内筒部31によって陽極先端部と排気口との間の放電を抑制することができる。
本発明に係るX線管の第1実施形態を示す斜視図である。 図1のX線管の分解斜視図である。 図1のX線管の断面図である。 図1のX線管において、排気管を通る断面図である。 図1のX線管における排気管の取付け部分付近の断面図である。 本発明に係るX線管の第2実施形態を示す断面図である。 図6のX線管の変形例に係る要部の断面図である。 本発明に係るX線管の第3実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1A,1B,1C,1D…X線管、3…電子銃、5…陽極、5a…陽極先端部、9…胴部(第2の陽極収容部)、9a…バルブ、9b…連結部、9c…融着部分(接合部分)、13,14…ヘッド部(第1の陽極収容部)、15…照射窓、17…排気口、19…内壁面、29…照射窓側の内壁面、31,33,35…内筒部、31d…折返し部、31e…折返し部の遊端、31f…貫通孔、31k…連通孔、R…内部空間、S1,S2…間隙。

Claims (6)

  1. 電子銃から出射させた電子を陽極のターゲットに入射することにより発生したX線を外部に照射するX線管において、
    前記陽極の先端部を包囲する導電性の第1の陽極収容部と、
    前記第1の陽極収容部に接合され、前記陽極を収容するための内部空間を、前記第1の陽極収容部と一緒に画成する第2の陽極収容部と、
    前記第1の陽極収容部に設けられ、前記ターゲットで発生するX線を外部に取り出すための照射窓と、
    前記第1の陽極収容部の内壁面に設けられ、前記内部空間を真空引きするための排気口と、
    前記第1の陽極収容部の前記内壁面と前記陽極の先端部との間に配置され、前記内壁面との間で前記内部空間と連通する間隙をもって配置され、前記陽極の先端部から前記排気口を隠すように前記陽極の先端部を包囲して設けられた内筒部と、を備え
    前記内筒部は、
    金属製であり、前記第1の陽極収容部の内壁面に固定されていることを特徴とするX線管。
  2. 前記内筒部の端部と前記第1の陽極収容部の前記照射窓側の内壁面との間には、間隙が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のX線管。
  3. 前記内筒部には、複数の連通孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線管。
  4. 前記第1の陽極収容部は、導電性のヘッド部を有し、
    前記第2の陽極収容部は、電気絶縁性のバルブと、前記バルブの端部に接合されると共に前記第1の陽極収容部の前記ヘッド部に接合される導電性の連結部と、を有し、
    前記内筒部は、前記バルブと前記連結部との接合部分を前記陽極から隠すように、前記内部空間内において前記第2の陽極収容部側に延びていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のX線管。
  5. 前記第2の陽極収容部は、電気絶縁性のバルブを有し、
    前記第1の陽極収容部は、導電性のヘッド部と、前記ヘッド部の端部に設けられると共に前記第2の陽極収容部の前記バルブに接合される導電性の連結部と、を有し、
    前記内筒部は、前記バルブと前記連結部との接合部分を前記陽極から隠すように、前記内部空間内において前記第2の陽極収容部側に延びていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のX線管。
  6. 前記内筒部は、前記第2の陽極収容部側の端部が曲面をもつように丸められ折り返されてなる折返し部を有し、
    前記折返し部の遊端は前記第1の陽極収容部に接合されており、前記折返し部には、貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のX線管。
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