JP4763584B2

JP4763584B2 - 列車制御装置

Info

Publication number: JP4763584B2
Application number: JP2006325469A
Authority: JP
Inventors: 潤小池; 由英永次; 雅樹辻
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 2006-12-01
Filing date: 2006-12-01
Publication date: 2011-08-31
Anticipated expiration: 2026-12-01
Also published as: JP2008137485A

Description

本発明は、車上装置においてブレーキパターンを作成し、その作成されたブレーキパターンを用いて列車の速度制御を行う列車制御装置に関する。

地上から送信する信号をデジタル情報とする事で、停止する軌道回路を車上（列車）側に送信することを可能とし、車上（列車）は車両性能や路線条件をもとに停止点に停止する一段階のブレーキ曲線を作成し、ブレーキ曲線より自列車速度が超過している場合には、自動的にブレーキが作動させることで、列車の時隔短縮や乗り心地向上が図られている。

一方、更なる列車の時隔短縮や設備費の削減のため、閉塞を軌道回路ではなく、列車位置のより設定する移動閉塞が検討されている。

例えば、特許文献１には、地上ブレーキパターン作成部で作成された地上ブレーキパターンデータが車上へ送信され、この地上ブレーキパターンデータにもとづいて列車走行パターンデータおよび目標走行速度データが作成される列車制御システムが開示されており、また、特許文献２には、前記送信手段からの臨時速度制限情報と先行列車の位置に基づいてブレーキパターンを算出する列車制御装置が開示されている。
特開平０９−１９３８０４号公報特開２００２−２２５７０９号公報

解決しようとする問題点は、全てのブレーキパターンをオフラインで生成した場合、車上装置に記憶できるブレーキパターン数に限界があるため、先行列車と共に閉塞区間が移動する移動閉塞システムには採用できない点である。

また、全てのブレーキパターンをオンラインで生成した場合、作成するブレーキパターン数が増える事により演算処理点数が増加し、車上装置の処理負荷が増大する問題を抱えている点である。

また、全てのブレーキパターンをオンラインで生成した場合、ブレーキパターン数により処理負荷が変化することを考慮する必要あり、制御周期やパターン更新周期、作成可能ブレーキパターン数、機能に必要以上の制約を持たせる必要がある点である。

上記目的は、固定速度制限までのブレーキパターンはオフラインにて生成し、それ以外のパターンはオンラインにて生成することにより達成される。

本発明による手法を用いることにより、一定の処理負荷にてブレーキパターンの演算が行うことができ、更に移動閉塞への対応を可能とする。

以下に、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。

図１は本発明装置の実施例の１つであり、列車制御装置を含めた構成を示すものである。図１のうち指令装置１００と地上装置１０１は地上側の装置である。指令装置１００は地上装置１０１に対し運行ダイヤを送信する。地上装置１０１は各列車が路線上の在線位置を検出し、運行ダイヤと在線情報から、各列車の停止点を作成する。

また、司令装置１００は臨時に設定された速度制限（以下臨時速度制限とする）を地上装置に送信する。地上装置１０１は時々刻々と変化する各列車の在線区間と停止点と臨時速度制限を当該列車に一定周期で送信し続ける。自列車１０２内の送受信部１０３は、地上装置１０１から送信された自列車の在線区間と停止点と臨時速度制限を受信し、列車制御装置１０４に伝える。

列車制御装置１０４内には、オフライン生成したブレーキパターン情報１０５とブレーキパターンの作成に必要な情報である車上データベース１０６が予め搭載されている。ブレーキパターン情報１０５は車上データベース１０６にある固定速度制限、トンネル情報、勾配情報、曲線情報、車両性能情報を用いて予めブレーキパターンを作成したものである。

列車制御装置１０４内のブレーキパターン検索部１０７は、在線区間から停止点までの固定速度制限へのブレーキパターンを検索し、ブレーキ出力判定部１０９に伝える。ブレーキパターン演算部１０８は停止点と臨時速度制限へのブレーキパターンを、車上データベース１０６を用いて演算し、ブレーキ出力判定部１０９に伝える。位置速度検出部１１０は検出した自列車１０２の先頭位置と列車速度をブレーキ出力判定部１０９と送受信部１０３を介し地上装置１０１へ伝える。

ブレーキ出力判定部１０９は、ブレーキパターンと臨時速度制限と車上データベース１０６に登録されている固定速度制限を用いて、先頭位置での照査速度を作成し、列車速度と比較し、照査速度より列車速度が高い場合は、加速・減速装置１１１へブレーキ出力指令を伝える。地上装置１０１は、各列車から送られた列車位置を用いて各列車の停止点を作成する。

図２は自列車と先行列車、各速度制限と各ブレーキパターンの関係を示している。地上装置１０１は、各列車位置より、各列車の停止点２００ａ、２００ｂを計算し、臨時速度制限２０１と各列車の在線区間２０２ａ、２０２ｂを当該列車に伝送する。この時、自列車１０２が走行可能である区間は閉塞区間２０３ａとなる。

自列車１０２内の列車制御装置は、地上から送られてきた在線区間２０２ａと停止点２００ｂより、車上データベース１０６内にある固定速度制限２０４を展開し、それらの速度制限へのブレーキパターン２０５ａ、２０５ｂをブレーキパターン情報から検索・展開する。また、停止点２００ｂへのブレーキパターンである停止パターン２０６と、臨時速度制限２０１へのブレーキパターン２０７を、車上データベースの情報を用いて演算する。作成された各ブレーキパターンと速度制限に対して、自列車１０２の先頭位置における最低位の値を照査速度２０８とする。

地上装置１０１から自列車１０２へ送信できる臨時速度制限２０１の数をＡとする。また、停止パターン２０６は必ず最高速度制限２０９まで演算するとし、その時の処理時間をＢとした場合、ブレーキパターン演算の最大処理時間は（Ａ＋１）×Ｂにて与えられる。

本発明の一実施例の形態に係る列車制御装置の概略構成図である。自列車と先行列車、各速度制限と各ブレーキパターンの関係を示す一例である。

符号の説明

１００指令装置
１０１地上装置
１０２自列車
１０３送受信部
１０４列車制御装置
１０５ブレーキパターン情報
１０６車上データベース
１０７ブレーキパターン検索部
１０８ブレーキパターン演算部
１０９ブレーキ出力判定部
１１０位置速度検出部
１１１加速・減速装置
２００停止点
２０１臨時速度制限
２０２在線区間
２０３閉塞区間
２０４固定速度制限
２０５固定速度制限へのブレーキパターン
２０６停止パターン
２０７臨時速度制限へのブレーキパターン
２０８照査速度
２０９最高速度制限

Claims

地上装置と車上装置を備える列車制御システムのうち、前記地上装置が自列車に対し、走行可能までの位置または区間情報である停止点と、その区間内における臨時に設定される速度制限情報である臨時速度制限を送信し、前記車上装置が前記停止点や前記臨時速度制限を受信して、前記車上装置が予め記憶している最高速度・曲線・環境・分岐器制限等による速度制限である固定速度制限の情報と勾配・トンネル・地点などの路線情報が登録されている車上データベースから、前記停止点までの前記固定速度制限と前記臨時速度制限までに、自列車を許容速度以下に減速させるためのブレーキパターンを作成し、そのブレーキパターンを超過した場合は自動的にブレーキが作動する列車制御装置において、
前記固定速度制限のブレーキパターンは予め作成した情報を車上データベースに登録して前記車上装置に記憶するオフライン生成を行い、停止点までのブレーキパターンである停止パターンと前記臨時速度制限までのブレーキパターンは車上装置で一定周期毎に演算することで作成するオンライン生成を行うことを特徴とした列車制御装置。
地上装置と車上装置を備える列車制御システムのうち、前記地上装置が自列車に対し、走行可能までの位置または区間情報である停止点と、その区間内における臨時に設定される速度制限情報である臨時速度制限を送信し、前記車上装置が前記停止点や前記臨時速度制限を受信して、前記車上装置が予め記憶している最高速度・曲線・環境・分岐器制限等による速度制限である固定速度制限の情報と勾配・トンネル・地点などの路線情報が登録されている車上データベースから、前記停止点までの前記固定速度制限と前記臨時速度制限までに、自列車を許容速度以下に減速させるためのブレーキパターンを作成し、そのブレーキパターンを超過した場合は自動的にブレーキが作動する列車制御装置において、
前記固定速度制限のブレーキパターンは車上装置のイニシャル処理中に車上データベースから作成し前記車上装置に記憶するオフライン生成を行い、停止点までのブレーキパターンである停止パターンと前記臨時速度制限までのブレーキパターンは車上装置で一定周期毎に演算することで作成するオンライン生成を行うことを特徴とした列車制御装置。