JP4760441B2 - 溶融紡糸装置および溶融紡糸方法 - Google Patents
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(1)紡糸孔が環状に配置された紡糸口金と、紡糸口金の下方で、かつ、環状に配置された紡糸孔から紡糸される熱可塑性樹脂よりも内側に配設される冷却筒とを備えた溶融紡糸装置であって、冷却筒は、複数個の送風孔を有する冷却風吹出部を有し、かつ、冷却風吹出部での冷却風の風速分布が以下の関係式を満たすものであることを特徴とする溶融紡糸装置。
│Va- Vj│<0.14×Va
ただし、
Vjは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における任意の部分での風速
Vjmaxは、Vjの最大値
Vaは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における部分での平均風速
(2)冷却筒は、冷却風流路の、冷却風流れ方向に関して送風孔よりも上流側で、かつ、冷却風流れ方向に交差する方向全域にわたって設けられた多孔性部材を有している、上記(1)記載の溶融紡糸装置。
(3)紡糸孔が環状に配置された紡糸口金と、紡糸口金の下方で、かつ、環状に配置された紡糸孔から紡糸される樹脂よりも内側に配設された、複数個の送風孔を有する冷却風吹出部を有する冷却筒とを備えた溶融紡糸装置を用い、冷却風吹出部での冷却風の風速分布が以下の関係式を満たすように冷却筒から冷却風を吹き出して、溶融紡糸した樹脂を固化することを特徴とする溶融紡糸方法。
│Va- Vj│<0.14×Va
ただし、
Vjは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における任意の部分での風速
Vjmaxは、Vjの最大値
Vaは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における部分での平均風速
ここで、「冷却風吹出部」とは、紡糸口金から吐出された熱可塑性樹脂に冷却風を供給する冷却筒の最も下流側の箇所で、送風孔が設けられている部分全体をいう。
Vjmax≦25.0 (m/min)
│Va- Vj│<0.14×Va
ただし、
Vjは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における任意の部分での風速
Vjmaxは、Vjの最大値
Vaは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における部分での平均風速
を満たすので、紡糸孔から吐出された樹脂は、上記雰囲気下で冷却固化される。すなわち、紡糸口金から吐出された樹脂が固化していない上流側の領域では、その樹脂をはげしく揺らさない程度に冷却風を吹き付け、樹脂が固化し始めてから十分冷却されるまでの下流側の領域では一定範囲内の風速の冷却風を吹き付けることで、樹脂走行方向に均一な冷却を行い、結果、均斉度の優れた糸条を得ることが可能となる。さらに本発明の溶融紡糸装置や溶融紡糸方法により生産された糸条を使用して布帛を生産する場合には、織り、編み段、染色斑等の少ない高品位の布帛を得ることができる。
│Va- Vj│<0.14×Va
ただし、
Vjは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における任意の部分での風速
Vjmaxは、Vjの最大値
Vaは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における部分での平均風速
この結果、特に均斉度の優れた極細糸を製造することが容易になる。紡糸口金から吐出された溶融樹脂は冷却筒より吹き出される冷却風により固化され糸条を形成するが、このとき送風口から吹き出される冷却風の速度は強すぎると固化過程にある樹脂を大きく揺らすことになり、繊度斑になりやすく、また、弱すぎても冷却不足によりフィラメント間で固化にばらつきが生じ繊度斑になりやすい。従って、冷却風の速度は糸条を大きく揺らさない程度の風速を、すべてのフィラメントが固化するまでの間保つ必要がある。また口金から樹脂が吐出された直後は樹脂は粘度が低く、冷却風により揺らされやすいため特に冷却風の風速を低くする必要がある。従って、図6に示すように樹脂方向に一様な風速分布である必要がある。
冷却筒の冷却風吹出部は、樹脂を確実に冷却、固化するために、樹脂走行方向150mm以上にわたって設けられていることが好ましい。一方、この距離は長すぎても紡糸作業に支障が出易いため、300mm以下であることが好ましい。
ただし、dは環状に設置された紡糸孔を結んでできる近似円の最大直径であり、同心円上に複数の環状に配置された紡糸孔がある場合は円の直径が最も大きい径である。Dは外筒の内径である。
風速は、KANOMAX社製アネモマスターを各測定点で冷却風吹出部に密着させ測定した。測定点は冷却風吹出部を構成する筒体の上端部より0,10,30,50,100,150,200mmの距離の位置で(上端部より200mmの位置での測定は筒体が200mmの場合のみ)、それぞれ円周方向に90°ずつ角度を変え4点測定し、この4点の風速平均を冷却風吹出部上端部からの各距離での風速とした。
ウースター斑は、ZELLWEGER USTER社のUSTER TESTER UT−4を使用して糸速50m/分、Z撚り、撚り数8000rpmで3分間、1/2inertで測定した。
図1に示す装置を用いてナイロン6ポリマーを260℃で溶融紡糸し、口金面より800mm下方で糸条を集束させ、紡糸油剤を付与させ、56dtex、98フィラメントの糸条を巻取速度4600m/minで巻き取った。このとき、冷却筒へ、温度18℃、湿度 70%RHの冷却風を、冷却筒内と大気圧との差圧が200Paとなるように加圧して送風し、冷却筒から吹き出される冷却風により樹脂を冷却した。その時の冷却風吹出部での風速を測定した。また、得られた糸条の長手方向の繊度均一性を表すウースター斑を測定した。
ナイロン66ポリマーを285℃で溶融紡糸した点、冷却風吹出部を構成する筒体として、樹脂走行方向200mmにわたって送風孔を有したものを用いた点、そして、冷却筒内と大気圧との差圧が350Paとなるように冷却風を加圧して送風した点以外は実施例1と同様に紡糸し、冷却風吹出部での風速を測定した。結果を表1、表2に示す。
冷却筒内と大気圧との差圧が350Paとなるように冷却風を加圧して送風した点以外は実施例1と同様に紡糸し、冷却風吹出部での風速を測定した。結果を表1、表2に示す。
パンチングプレートを設けなかった点以外は実施例1と同様に紡糸し、冷却風吹出部での風速を測定した。結果を表1、表2に示す。
パンチングプレートを設けなかった点以外は実施例2と同様に紡糸し、冷却風吹出部での風速を測定した。結果を表1、表2に示す。
2:紡糸口金
3:紡糸孔
4:フィラメント
5:冷却筒
6:外筒
7:給油ガイド
8:冷却風吹出部
9:上部蓋
10:ベース
11:パンチングプレート
12:メッシュ
Claims (3)
- 複数個の紡糸孔が環状に配置された紡糸口金と、紡糸口金の下方で、かつ、環状に配置された紡糸孔から紡糸される熱可塑性樹脂よりも内側に配設される冷却筒とを備えた溶融紡糸装置であって、冷却筒は、複数個の送風孔を有する冷却風吹出部を有し、かつ、冷却風吹出部での冷却風の風速分布が以下の関係式を満たすものであることを特徴とする溶融紡糸装置。
Vjmax≦25.0 (m/min)
│Va- Vj│<0.14×Va
ただし、
Vjは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における任意の部分での風速
Vjmaxは、Vjの最大値
Vaは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における部分での平均風速 - 冷却筒は、冷却風流路の、冷却風流れ方向に関して送風孔よりも上流側で、かつ、冷却風流れ方向に交差する方向全域にわたって設けられた多孔性部材を有している、請求項1記載の溶融紡糸装置。
- 複数個の紡糸孔が環状に配置された紡糸口金と、紡糸口金の下方で、かつ、環状に配置された紡糸孔から紡糸される樹脂よりも内側に配設された、複数個の送風孔を有する冷却風吹出部を有する冷却筒とを備えた溶融紡糸装置を用い、冷却風吹出部での冷却風の風速分布が以下の関係式を満たすように冷却筒から冷却風を吹き出して、溶融紡糸した樹脂を固化することを特徴とする溶融紡糸方法。
Vjmax≦25.0 (m/min)
│Va- Vj│<0.14×Va
ただし、
Vjは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における任意の部分での風速
Vjmaxは、Vjの最大値
Vaは、冷却風吹出部の樹脂走行方向最上端部から冷却風吹出部全長の5%以上70%未満の範囲における部分での平均風速
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JP2006046280A JP4760441B2 (ja) | 2006-02-23 | 2006-02-23 | 溶融紡糸装置および溶融紡糸方法 |
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JP2006046280A Expired - Fee Related JP4760441B2 (ja) | 2006-02-23 | 2006-02-23 | 溶融紡糸装置および溶融紡糸方法 |
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