以下、図面を参照しながら、この発明の実施例に係る用紙処理装置について説明をする。
図1は、本発明に係る実施例としての用紙処理装置を応用したバインド装置100の構成例を示す概念図である。
図1に示すバインド装置100は用紙処理装置の一例を構成し、コピー機や印刷装置から出力される記録紙(以下単に用紙3という)にパンチ処理をし、その後、所定の綴じ部品(消耗品)43で綴じ処理をして排出する装置である。もちろん、用紙処理装置は、予め束ねられた用紙の綴じ処理を行う装置のみに適用してもよい。バインド装置100は装置本体部(筐体)101を有している。バインド装置100は複写機や印刷機(画像形成装置)等と並べて使用されることが好ましく、装置本体部101は、複写機や印刷機等と同程度の高さを有している。
装置本体部101内には、用紙搬送手段の一例を構成する用紙搬送部10が備えられる。用紙搬送部10は、第1の搬送路11及び第2の搬送路12を有している。搬送路11は、給紙口13及び排出口14を有しており、給紙口13から引き込んだ用紙3を所定の位置となる排出口14へ向けて搬送するスルーパス機能を有している。
ここにスルーパス機能とは、上流側の複写機や印刷機等と下流側の他の用紙処理装置の間に位置する搬送路11が、複写機や印刷機等から他の用紙処理装置へ用紙3を直接受け渡す機能をいう。このスルーパス機能が選択された場合は、搬送ローラの加速処理やバインド処理等を省略するようになされる。用紙3は、通常、片面コピーの場合に、フェースダウンの状態で送られてくる。給紙口13には給紙センサ111が取付けられ、用紙3の先端を検知して給紙検知信号S11を制御部50へ出力するようになされる。
搬送路12は、当該搬送路11から搬送経路が切り替え可能なスイッチバック機能を有している。ここにスイッチバック機能とは、搬送路11の所定の位置で用紙3の搬送を減速及び停止し、その後、搬送路11から搬送路12に用紙3の搬送経路を切り替え、かつ、当該用紙3を逆方向に送出する機能をいう。搬送路11には、フラップ15が設けられ、搬送経路を搬送路11から搬送路12に切換えるようになされる。
また、搬送路11と搬送路12との切換え点には、3連の搬送ローラ17c、19a’、19aが設けられる。搬送ローラ17c及び19aは時計方向回りに回転し、搬送ローラ19a’は反時計方向回りに回転する。例えば、搬送ローラ19a’が駆動ローラで搬送ローラ17c及び19aが従動ローラとなっている。搬送ローラ17c及び19a’により取り込まれた用紙3は、減速及び停止するが、フラップ15で上方から下方に切り換えられると、搬送ローラ19a’及び19aにより給紙されて搬送路12に搬送される。3連の搬送ローラ17c、19a’、19aの手前には用紙検知センサ114が配設され、用紙の前端及び後端を検知して用紙検知信号S14を制御部50へ出力するようになされる。
搬送路12の下流側には、穿孔手段の一例となるパンチ処理部20が配置されている。この例で、上述の搬送路11と搬送路12との間は、所定の角度を有するように設計されている。例えば、搬送路11の搬送面とパンチ処理部20の用紙被穿孔面の間には、第1の俯角θ1が設定されている。ここに用紙被穿孔面とは、用紙3に孔を穿孔する面をいう。パンチ処理部20は、搬送路11の搬送面を基準にして俯角θ1を有する位置に用紙被穿孔面を設定するように配置される。
パンチ処理部20では、搬送路11からスイッチバックし、搬送路12によって搬送される用紙3の一端に二以上の綴じ用の孔を穿孔するようになされる。パンチ処理部20は、例えば、往復動作可能なパンチ刃21を駆動するモータ22を有している。用紙3はモータ22によって駆動されるパンチ刃21によって、1枚ずつ穿孔される。
パンチ処理部20内には、孔あけ位置の基準となる開閉可能なフェンス24が設けられ、用紙3を当てつけるように使用される。更に、パンチ処理部20には、用紙姿勢修正手段の一例となるサイドジョーガー23が設けられ、用紙3の姿勢を修正するようになされる。例えば、用紙3の先端が位置基準手段の一例となる開閉可能なフェンス24に均等に当接するようになされる。フェンス24は用紙端部の揃え時の位置基準となる。サイドジョーガー23の手前には用紙検知センサ118が配設され、用紙の前端及び後端を検知して用紙検知信号S18を制御部50へ出力するようになされる。
パンチ処理部20は、用紙3をフェンス24に当接させて停止させ、その後、当該用紙3の先端を穿孔する。なお、パンチ処理本体の下方には、パンチカス収納部26が設けられ、パンチ刃21によって切り落とされたパンチカスを収納するようになされる。パンチ処理部20の下流側には、用紙排出手段の一例となる排紙ローラ25が設けられ、用紙穿孔後の用紙3’を次段のユニットに搬送するようになされる。
パンチ処理部20の下流側には、用紙保留手段の一例となるバインダ紙揃えユニット30が配置され、パンチ処理部20から排紙される複数枚の用紙3’の孔の位置を揃えて一時保留(蓄積)するようになされる。バインダ紙揃えユニット30は、搬送部11の搬送面を基準にして第2の俯角θ2を有する位置に用紙保留面を設定するように配置される。ここに用紙保留面とは、孔が穿孔された用紙3’を保留(積層)する面をいう。この例では、俯角θ1と俯角θ2との関係がθ1<θ2に設定される。この設定は本体装置101の幅を縮小化するため、及び、この条件下で用紙3’を直線的に搬送するためである。
バインダ紙揃えユニット30は用紙案内押え機能を有しており、紙進入時に用紙3’を所定の位置に案内し、紙進入完了後は、用紙3’の後端を押え込むようになされる。また、バインダ紙揃えユニット30は用紙先端角部揃え機能を有しており、紙進入時、用紙3’の先端と横端を基準位置に揃えるための多櫂状の回転部材(以下パドルローラユニット32という)の適正な位置に用紙3’の先端を案内するようになされる。パドルローラユニット32は、所定の厚み、かつ、所定の弾性を有した複数のフィン704がリング形状に構成された多重フィン構造を有している。
バインダ紙揃えユニット30はクランプ移動機構80を有している。クランプ移動機構80は移動手段の一例を構成し、用紙束3’’を保持した用紙ガイド押え機構31を用紙搬送方向に移動するようになされる。
また、バインダ紙揃えユニット30の下流側には、バインド処理部40が配置され、当該ユニット30によって揃えられた複数枚の用紙束を綴じ部品43で綴じて冊子90を作成するようになされる。冊子90とは、綴じ部品43が嵌合され綴じられた用紙束をいう。
この例で、バインド処理部40は移動機構41を有している。移動機構41は、バインダ紙揃えユニット30の用紙搬送方向と、上述した用紙搬送部10の搬送方向と直交する位置との間を往復回転するように移動する。バインド処理部40は、バインダ(綴じ部品)カセット42を有している。バインダカセット42には、複数個の綴じ部品がセットされる。綴じ部品は、例えば、射出金型成形され、用紙束の厚みに応じた複数種類が準備される。
移動機構41は、例えば、用紙搬送部10の第1の搬送路11の搬送方向と直交する位置でバインダカセット42から1個の綴じ部品43を引き抜いて保持し、この状態で、バインダ紙揃えユニット30の用紙搬送方向を見通せる位置に回転する。この位置で、バインド処理部40は、バインダ紙揃えユニット30から、パンチ孔が位置決めされた用紙束3’’を受入れ、そのパンチ孔に綴じ部品43を嵌合して綴じ処理を実行する(自動製本機能)。
バインド処理部40の下流側には、排出手段の一例を構成する排出ユニット60が配置され、バインド処理部40により作成された冊子90を排出処理するようになされる。排出ユニット60は、例えば、第1のベルトユニット61、第2のベルトユニット62及びスタッカ63を有して構成される。
ベルトユニット61は冊子受止め切換え部の一例を構成し、バインド紙揃えユニット30から落下してくる冊子90を受止めて送出方向を切換えるようになされる。例えば、バインダ紙揃えユニット30の用紙搬送方向を見通せる位置から所定の排出方向へベルトユニット本体を振り向けるようになされる。
ベルトユニット62は冊子搬送部の一例を構成し、ベルトユニット61によって送出方向が切換えられた冊子90を受け取ってリレー搬送するようになされる。スタッカ63は冊子蓄積部の一例を構成し、ベルトユニット61及び62によって搬送されてくる冊子90をため込むようになされる。
続いて、本発明に係る用紙処理方法について説明する。図2(a)から(d)は、バインド装置100の機能例を示す工程図である。
図2(a)に示す用紙3は、当該バインド装置100の上流側から給紙されたものであり、パンチ孔が開孔されていないものである。用紙3は、図1に示した搬送路11の所定の位置に向けて搬送され、搬送路11の所定の位置で減速及び停止される。その後、搬送路11から搬送路12に用紙3の搬送経路が切り替えられ、かつ、当該用紙3を逆方向に送出されてパンチ処理部20に搬送される。
パンチ処理部20では、図2(b)に示すように用紙3’の一端に所定の数の綴じ用の孔が穿孔される。綴じ用の孔が穿孔された用紙3’は、バインダ紙揃えユニット30へ搬送される。バインダ紙揃えユニット30では、予め設定された用紙枚数に到達すると、その綴じ用の孔の位置が揃えられて用紙束3’’とし、バインダ紙揃えユニット30とバインド処理部40が協調して、綴じ部品43をその孔へ嵌合するようになされる。これにより、綴じ部品43で嵌合された冊子90を得ることができる。
まず、バインド処理部40の構成例について説明する。バインド処理部40は例えば以下に示すような構成となる。
図3及び図4は、バインド処理部40の構成例を示す概略図である。図3は移動機構41が後述する綴じ部品取り出し位置にある状態を示し、図4は移動機構41が後述する用紙綴じ位置にある状態を示している。図5は移動機構41の概略を示す説明図であり、図6はバインダカセット42の概略を示す説明図である。図3及び図4に示すバインド処理部40は、紙揃えユニット30により揃えられた複数枚の用紙束を、紙揃えユニット30と協調して綴じ部品43で綴じて冊子90を作成するものである。
図3及び図4に示すように、バインド処理部40は、複数の用紙束を綴じ部品43により綴じる移動機構41及び複数の綴じ部品43を内部に収納するバインダカセット42を備えて構成される。バインダカセット42は綴じ部品収納部の一例である。
図5に示すように、移動機構41は本体部41aと、本体部41aの内部に綴じ部品掴み部41bを備えて構成される。綴じ部品掴み部41bは、本体部41aの上部の開口部41cを通じて、先端部が本体部41aの内部及び外部に位置するように上下に移動可能な構成となっている。綴じ部品掴み部41bの上下移動の詳細については後述する。
また図6に示すように、バインダカセット42は綴じ部品43を収納する綴じ部品収納部42aと把手42bを備えて構成される。バインダカセット42は把手42bによりバインド装置100に対して取り付け及び取り外しを行う。綴じ部品収納部42aの下面部には図示しない取り出し口42cが備えられる。バインダカセット42内の綴じ部品43の収納状態の詳細については後述する。
図7は、バインド処理部40の制御系の構成を示すブロック図である。図7に示す制御部50は、例えば図示しないCPU(Central Processing Unit)、メモリ等を備えて構成される。制御部50には、モータ駆動部44a、モータ駆動部44b、モータ駆動部44c及びモータ駆動部44dが接続されている。モータ駆動部44aは移動機構回転用モータ45aを駆動し、モータ駆動部44bは掴み部上下用モータ45bを駆動する。また、モータ駆動部44cは掴み爪開閉用モータ45cを駆動し、モータ駆動部44dは綴じ爪開閉用モータ45dを駆動する。各モータ駆動部及び各モータの動作の詳細については後述する。
ここで、使用する綴じ部品43の構成について説明する。図8から図10は綴じ部品43の構成を示す説明図である。図8(a)は綴じ部品43の一部を示す平面図であり、図8(b)は図8(a)の矢印Bから見た状態を示す図であり、図8(c)は図8(a)のC−C断面図である。図9は、複数の綴じ部品43を積層させた状態を図8(a)の矢印Bから見た状態で示したものである。図10は後述するリング部43bの開閉を、図8(a)の矢印Bから見た状態で示したものである。
図8(a)に示すように、綴じ部品43は定形紙の寸法に合わせた長さの背骨部43aに、一定間隔でリング部43bが配列された樹脂成形品である。図8(a)及び図8(b)に示すように、リング部43bは、背骨部43aに結合されるリング部B43cとその左右に折り曲げ自在に連結されているリング部A43d及びリング部C43eとに三分割された構成となっている。また図8(a)及び図8(c)に示すように、背骨部43aの断面は、底辺が直線で上部中央に凸部を有した形状となる。
また、図8(a)から(c)に示すように、所定のリング部43bのリング部B43cには突起状のピン43fが備えられている。ピン43fが備えられているリング部B43cの逆側には、ピン43fに対応した図示しない嵌合穴が備えられている。これにより、図9に示すように、リング部A43d、リング部B43c及びリング部C43eの各両端部が略一直線上に揃った状態で、ピン43fを嵌合穴に嵌合させて複数の綴じ部品43を積層することが可能となる。
また図10(a)から(c)に示すように、リング部43bは、リング部A43dとリング部B43cの連結部及びリング部B43cとリング部C43eの連結部にて折り曲げ自在な構成となっており、リング部A43dの先端部に備えられる結合部A43g及び、リング部C43eの先端部に備えられる結合部B43hが結合可能な構成となっている。これにより図10(a)から図10(c)に示すように、リング部A43d、リング部B43c及びリング部C43eの各両端部が略一直線上に揃った状態から、リング部A43d及びリング部C43eを折り曲げて結合部A43gと結合部B43hを結合させることで、完全なリングを形成することが可能な構成となっている。また結合部A43gと結合部B43hは、結合及び取り外しを何度も行うことができ、これにより綴じ部品43は再利用することが可能となっている。
また、図8から図10にて説明した綴じ部品43は、用紙3の大きさ(用紙幅寸法)及び用紙束3’’の厚みに応じてリング部43bの大きさ等が異なるものが複数種類用いられる。
次に、移動機構41の構成の詳細について説明する。図3は、開口部41cがバインダカセット42側を向くように、移動機構41が位置している状態を示している。このような位置を移動機構41の綴じ部品取り出し位置と称する。また、図4は、開口部41cがバインダ紙揃えユニット30の用紙搬送方向を向くように、移動機構41が位置している状態を示している。このような状態を移動機構41の用紙綴じ位置と称する。
図3及び図4の矢印Aに示すように、移動機構41は、移動機構回転軸41dを軸に綴じ部品取り出し位置から用紙綴じ位置まで回転可能な構成となっている。この移動機構41の回転の制御は、図7に示す制御部50によりモータ制御信号S40に基づいて移動機構回転用モータ45aを駆動することにより行われる。
図11は綴じ部品掴み部41bの上下移動を示す説明図であり、移動機構41を断面図示した状態で一部の部品を示している。図11(a)は綴じ部品掴み部41bが最下部に位置する状態を示し、図11(b)は綴じ部品掴み部41bが最上部にある状態を示している。綴じ部品掴み部41bの上下移動を行うため、移動手段の一例として、移動機構41は、例えば綴じ部品掴み部41b、掴み部リンク41f、掴み部用カム41g及び掴み部上下用モータ45bを備える。
綴じ部品掴み部41bは、例えば、所定の高さを有し、横方向及び縦方向の幅は開口部41cより若干小さい形状となる。また綴じ部品掴み部41bの上端部には、綴じ部品43を掴むための綴じ部品掴み爪41hを複数備える。綴じ部品掴み爪41hの構成の詳細については後述する。
また、綴じ部品掴み部41bは側面に突起状の掴み部リンク結合部41eを有する。掴み部リンク結合部41eが掴み部リンク41fの長穴状の掴み部結合穴41iに嵌合されて、綴じ部品掴み部41bと掴み部リンク41fは結合された状態となっている。掴み部リンク41fは掴み部用カム41gに連結され、掴み部用カム41gが回転することで掴み部リンク回転軸41jを軸に回動可能な構成となっている。
また、綴じ部品掴み部41bには、図示しない弾性部材等により上方に向けて常時力が加えられた状態になっている。掴み部用カム41gが回転して掴み部リンク41fが回転することにより、掴み部結合穴41iの位置及び姿勢が変化し、その結果、掴み部リンク結合部41eを介して綴じ部品掴み部41bが、矢印Dに示すように上下に移動する。綴じ部品掴み部41bは、図11(a)で示す最下部から図11(b)で示す最上部まで移動可能な構成となっている。
この綴じ部品掴み部41bの上下移動の制御は、図7に示す制御部50によりモータ制御信号S41に基づいて掴み部上下用モータ45bを駆動して、掴み部用カム41gを回転させることにより行われる。
また図11(a)に示すように、綴じ部品掴み部41bが示す最下部に位置する状態では、綴じ部品掴み爪41hは本体部41aの内部に位置する。更に図11(b)に示すように、綴じ部品掴み部41bが示す最上部に位置する状態では、綴じ部品掴み爪41hは本体部41aの外部に位置する。
図12は綴じ爪41kの開閉を示す説明図であり、移動機構41を断面図で示した状態で一部の部品を示している。図12(a)は綴じ爪41kを開いた状態を示し、図12(b)は綴じ爪41kを閉じた状態を示している。また図12(a)及び(b)は、綴じ部品掴み部41bが最下部に位置し、綴じ部品掴み爪41hにより綴じ部品43を掴んだ状態を示している。綴じ爪41kの開閉を行うため、移動機構41は、例えば綴じ爪41k、綴じ爪リンクA41l、綴じ爪リンクB41m、綴じ部リンクC41n、バネ41o、綴じ爪用カム41p及び綴じ爪開閉用モータ45dを備える。
綴じ爪41kは、綴じ部品43を閉じる際に綴じ部品43に接触する閉じ部41qを有しており、開口部41cの長手方向に沿って、開口部41cの両側部にて綴じ爪設置部46iの上面に備えられている。各綴じ爪41kはL字型の形状を有する綴じ爪リンクA41lの上端部にそれぞれ回転自在に連結されている。各綴じ爪リンクA41lは各綴じ爪リンクA41lの略中央部に位置する綴じ爪リンクAの回転軸A41rにて、回転自在に本体部41aに取り付けられている。また二つの綴じ爪リンクA41lは、綴じ爪41kが連結された端部の逆側の端部に位置するリンク結合部A46jにて回動自在に連結される。更に二つの綴じ爪リンクA41lには、上下方向に所定の長さを有する綴じ爪リンクB41mの上端部が、リンク結合部A46jにて回転自在に連結される。
綴じ爪リンクB41mは下端部に長孔状の綴じ爪リンクB結合孔41sを有する。綴じ部リンクC41nの突起状のリンク結合部B46kが綴じ爪リンクB結合孔41sに嵌合されて、綴じ爪リンクB41mと綴じ爪リンクC41nは回転自在に連結されている。また綴じ爪リンクB41mは中央部にてバネ41oを介して本体部41aに取り付けられている。このバネ41oにより綴じ爪リンクB41mにはリンク結合部A46j・リンク結合部B46kを軸として、図12(a)及び(b)の時計回り方向に力が加えられた状態になっている。
綴じ爪リンクC41nは、綴じ爪リンクC回転軸41tにて回動自在に本体部41aに取り付けられている。また、綴じ爪用カム41pが矢印F及び矢印Hに示すように正逆回転することにより、綴じ爪リンクC41nが綴じ爪リンクC回転軸41tを軸に回動する構成となっている。
以上のような構成を備えることにより、次に示すように、図12(a)に示す状態から図12(b)に示す状態に綴じ爪41kの閉じ動作が行われる。綴じ爪用カム41pが矢印Fで示す図12(a)の時計回り方向に回転して、綴じ爪リンクCが反時計方向に回動し、綴じ爪リンクB41mに下向きの力が加えられる。この結果、図12(a)の右側に示す綴じ爪リンクA41lには反時計回りの力が、図12(a)の左側に示す綴じ爪リンクA41lには時計回りの力がそれぞれ加えられ、それぞれの綴じ爪41kが矢印Eに示す方向に移動して綴じ爪41kが閉じられる。
図12(b)に示す状態から図12(a)に示す状態への綴じ爪41kの開き動作は、次に示すように行われる。綴じ爪用カム41pが矢印Hで示す図12(b)の反時計方向に回転して、綴じ爪リンクCが時計方向に回動し、綴じ爪リンクB41mに上向きの力が加えられる。この結果、図12(b)の右側に示す綴じ爪リンクA41lには時計回りの力が、図12(b)の左側に示す綴じ爪リンクA41lには反時計回りの力がそれぞれ加えられ、それぞれの綴じ爪41kが矢印Gに示す方向に移動して綴じ爪41kが開けられる。
この綴じ爪41kの開閉動作の制御は、図7に示す制御部50によりモータ制御信号S43に基づいて綴じ爪開閉用モータ45dを駆動して、綴じ爪用カム41pを回動させることにより行われる。
また綴じ爪リンクB41mの下方部には、綴じ部品調節用カム41uが備えられており、この綴じ部品調節用カム41uが回動することにより、綴じ部品調節部46lを介して綴じ爪リンクB41mにリンク結合部A46jを軸として回動する力が加えられ、綴じ爪リンクB結合孔41s内のリンク結合部B46kの位置が変更される。この結果、綴じ爪リンクB41mの上下方向の基本位置が変更され、図12(a)に示す綴じ爪41kが開いた状態及び図12(b)に示す綴じ爪41kが閉じた状態の、それぞれの綴じ爪41kの基本位置も変更される。これにより、リング部の大きさが異なる綴じ部品43に対応することが可能となる。
図13及び図14は、綴じ部品掴み部41bの上端部の構成を示す説明図である。図13(a)は綴じ部品掴み部41bの上端部の構成を示す斜視図であり、図13(b)及び(c)は綴じ部品掴み部41bの上端部の分解斜視図である。図14(a)は綴じ部品掴み部41bの上端部の構成を示す平面図であり、図14(b)及び(c)は図14(a)のI−I断面図である。図14(b)は綴じ部品掴み爪41hが開いた状態を示し、図14(c)は綴じ部品掴み爪41hが閉じた状態を示している。
図13及び図14に示すように、綴じ部品掴み部41bの上端部には、複数の綴じ部品掴み爪41h、掴み爪ホルダ41v及びホルダ固定枠41wが備えられる。図13(c)、図14(b)及び図14(c)に示すように、綴じ部品掴み爪41hは、上端部に突起状の掴み部41xを有する平板形状を備えて構成される。また綴じ部品掴み爪41hは、下端部近傍に掴み爪回動軸穴41yを備える。更に複数の綴じ部品掴み爪41hが、綴じ部品掴み爪連結部41zにより連結された状態となっている。図13(c)は4つの綴じ部品掴み爪41hが、綴じ部品掴み爪連結部41zにより連結された例を示している。
連結された綴じ部品掴み爪41hのうち、所定の綴じ部品掴み爪41hには、上端部近傍に円柱状の掴み爪突起部46aが備えられ、下端部近傍には掴み爪連結軸穴46bが備えられる。連結された綴じ部品掴み爪41hは、向かい合った状態で掴み爪連結軸46cにより掴み爪連結軸穴46bにて回動自在に連結される。
図13(b)等に示すように、掴み爪ホルダ41vは上面に綴じ部品設置部46dと突起状のリング設置部46eを有し、内部に複数の綴じ部品掴み爪41hが位置することが可能な形状に形成されている。
また、図13(a)等に示すように、掴み爪ホルダ41vは、綴じ部品掴み部41bの上端部にてホルダ固定枠41wに固定された状態となっている。綴じ部品掴み爪41hは上端部が掴み爪ホルダの上部に突出した状態となるように、掴み爪ホルダ41vの内部に位置する。更に図13(c)、図14(b)及び図14(c)に示すように、各綴じ部品掴み爪41hは、掴み爪回動軸穴41yにて掴み爪回動軸46fによりホルダ固定枠41wに回転自在に取り付けられた状態となっている。
また掴み爪連結軸46cは、図示しないリンク機構等を介して図7に示す掴み爪開閉用モータ45cにより上下に移動させることが可能な構成となっている。
以上のような構成を備えることにより、図14(b)及び図14(c)に示すように、掴み爪連結軸46cを上下させることにより、綴じ部品掴み爪41hを開閉させることが可能な構成となっている。
この綴じ部品掴み爪41hの開閉動作の制御は、図7に示す制御部50によりモータ制御信号S42に基づいて掴み爪開閉用モータ45cを駆動して、掴み爪連結軸46cを上下させることにより行われる。
綴じ部品掴み爪41hは保持部の一例であり、掴み爪開閉用モータ45cは駆動手段の一例である。綴じ部品掴み部41b、綴じ部品掴み爪41h、掴み爪ホルダ41v、掴み爪連結軸46c、掴み爪回動軸46f及び掴み爪開閉用モータ45cは保持手段の一例である。
次に、バインダカセット42の構成の詳細について説明する。図15から図17はバインダカセット42の構成を示す説明図である。図15は、バインダカセット42の下端部近傍の部材の一部を示した斜視図であり、説明のため一部を透視した状態で破線で示している。図16は後述する綴じ部品押さえ爪42dの回動について示す説明図であり、バインダカセット42の下端部近傍の断面を示している。図17はバインダカセット42内に綴じ部品43が収納された状態を示す説明図であり、バインダカセット42の下端部近傍の断面を示している。
図6で示したバインダカセット42の下端部には、図15から図17に示すように、取り出し口42cが備えられえる。また取り出し口42cの上部の所定の位置には、図15に示すように綴じ部品押さえ爪42dが備えられる。綴じ部品押さえ爪42dは向かい合った状態で2つ一組で備えられている。
綴じ部品押さえ爪42dはL字型の平板状に形成される。また図16に示すように、綴じ部品押さえ爪42dには円柱状で突起状の押さえ爪突起部B42eが備えられており、この押さえ爪突起部B42eが、押さえ爪固定部42fに備えられた長方形の固定部穴42gに回動及び滑動自在に嵌合されて、綴じ部品押さえ爪42dは押さえ爪固定部42fに取り付けられる。また、押さえ爪固定部42fはバインダカセット42のカセット枠42hに固定されている。これにより、綴じ部品押さえ爪42dは押さえ爪固定部42fにより、バインダカセット42のカセット枠42hに取り付けられた状態となっている。
また、綴じ部品押さえ爪42dは、端部にてバネ42iを介してカセット枠42hに取り付けられている。このバネ42iにより綴じ部品押さえ爪42dには、図16(a)の矢印Jに示す下向きの力及び、矢印Kに示す回動させる力が加えられている。バネ42iは付勢手段の一例である。
以上のような構成を備えることにより、図16(b)の矢印Lに示すように、固定部穴42gの大きさの範囲内で綴じ部品押さえ爪42dは上下方向に移動自在となっている。また、図16(c)の矢印Mに示すように、綴じ部品押さえ爪42dは押さえ爪突起部Bを軸に回動自在となっている。
また、綴じ部品押さえ爪42dの下端部には、取り出し口42cの中心部に位置するように、取り出し口42cの中心方向へ向けた突起状の綴じ部品押さえ部42jが備えられる。更に綴じ部品押さえ爪42dの下端部には、取り出し口42cの長手方向へ向けた押さえ爪突起部Aが備えられる。押さえ爪突起部A42kの上面は、取り出し口の中心側が低くなる斜めの平面に形成される。
このような構成を備えるバインダカセット42の内部には、図17に示すように、綴じ部品43が積層された状態で収納される。最下部に位置する綴じ部品43の背骨部43aが、左右に位置する綴じ部品押さえ爪42dの綴じ部品押さえ部42jにより支持されることにより、積層された綴じ部品43はバインダカセット42の内部に保持されて収納された状態となっている。
綴じ部品押さえ爪42dは支持部の一例である。綴じ部品押さえ爪42d、押さえ爪固定部42f及びバネ42iは支持手段の一例である。
次に、図3等で説明したバインド処理部40の動作例について説明する。
図18は、移動機構41によるバインダカセット42内の綴じ部品43の取り出しの過程を示す概略図であり、移動機構41及びバインダカセット42を断面図示した状態で一部の部品を示している。
図19から図25は、移動機構41によるバインダカセット42内の綴じ部品43の分離取り出しの過程を示す詳細図である。図19から図25においては、説明のため、一方の綴じ部品押さえ爪42d及び綴じ部品掴み爪41hのみを示している。また綴じ部品43はリング部B43c及び背骨部43aのみを示している。更に綴じ部品掴み部41b及びバインダカセット42については外形のみを示している。
移動機構41によるバインダカセット42内の綴じ部品43の分離取り出しは、移動機構41が綴じ部品取り出し位置にある状態で、例えば、次のように行われる。
図18(a)は綴じ部品掴み部41bが最下部に位置する状態を示し、図18(b)は綴じ部品掴み爪41hにより綴じ部品43を掴んだ状態を示している。図18(a)及び図18(b)に示すように、図11に示した方法により、綴じ部品掴み部41bを上方に移動させ、綴じ部品掴み爪41hをバインダカセット42内に進入させ、綴じ部品43の取り出しを行う。
図19は、綴じ部品掴み爪41hがバインダカセット42内に進入する前の状態を示し、図20は、綴じ部品掴み爪41hがバインダカセット42内に進入して綴じ部品設置部46dが綴じ部品43の背骨部43aに接した状態を示している。図19及び図20に示すように、綴じ部品掴み爪41hを開いた状態で、図11で示した方法により綴じ部品掴み部41bを上方に移動させ、綴じ部品掴み爪41hがバインダカセット42内に進入し、綴じ部品設置部46dが最下部の綴じ部品43の背骨部43aに接した状態にする。この時、綴じ部品掴み爪41hの掴み爪突起部46aは綴じ部品押さえ爪42dの押さえ爪突起部A42kの外側を移動する。
図21は、綴じ部品掴み爪41hをバインダカセット42内に大きく進入させた状態を示す説明図である。綴じ部品設置部46dが最下部の綴じ部品43の背骨部43aに接した状態にした後、図21に示すように、綴じ部品掴み爪41hを更に上方に移動させる。この時綴じ部品設置部46dにより最下部の綴じ部品43の背骨部43aが上方に押され、バインダカセット42内の各綴じ部品43が綴じ部品押さえ爪42dから離れて上方に持ち上げられた状態となる。また、綴じ部品掴み爪41hの掴み爪突起部46aが綴じ部品押さえ爪42dの押さえ爪突起部A42kより上方に位置した状態となる。
図22は、綴じ部品掴み爪41hを閉じた状態を示す説明図である。綴じ部品掴み爪41hをバインダカセット42内に大きく進入させた後、図22に示すように、綴じ部品掴み爪41hを閉じる。綴じ部品掴み爪41hが閉じる動作は、図13及び図14に示した方法により行われる。これにより、最下部の綴じ部品43の背骨部43aが、綴じ部品掴み爪41hの掴み部41xにより、綴じ部品設置部46dに対して上方から押さえられ、最下部の綴じ部品43は綴じ部品掴み部41bにより保持された状態となる。
図23は、最下部の綴じ部品43を保持した状態で綴じ部品掴み部41bを下方へ移動させた状態を示す説明図であり、図24は綴じ部品掴み部41bを更に下方へ移動させた状態を示す説明図である。最下部の綴じ部品43を綴じ部品掴み部41bにより保持した後、図23に示すように、綴じ部品掴み部41bを下方へ移動させる。
この時、綴じ部品掴み爪41hの掴み爪突起部46aにより、綴じ部品押さえ爪42dの押さえ爪突起部A42kの上面に下向きに力が加えられる。これにより、綴じ部品押さえ爪42dが押さえ爪突起部B42eを軸に回動し、綴じ部品押さえ爪42dが開いた状態となる。このため、最下部の綴じ部品43の背骨部43aが綴じ部品押さえ爪42dに接すること無く、最下部の綴じ部品43を保持した状態で綴じ部品掴み部41bを下方へ移動することが可能となる。
綴じ部品掴み爪41hの掴み爪突起部46aにより、綴じ部品押さえ爪42dの押さえ爪突起部A42kの上面に下向きに力が加えられ、綴じ部品押さえ爪42dが押さえ爪突起部B42eを軸に回動し、綴じ部品押さえ爪42dが開き、綴じ部品押さえ爪42dによる綴じ部品43の支持が解除される仕組みは、解除支持手段の一例である。掴み爪突起部46aは支持部開閉部の一例である。
また、図24に示すように、綴じ部品掴み部41bを更に下方へ移動させることにより、押さえ爪突起部A42kが掴み爪突起部46aから外れ、図示しないバネ42iの力により綴じ部品押さえ爪42dが閉じる。これにより、最下部の綴じ部品43の背骨部43aの上面部が綴じ部品掴み爪41hにより保持され、最下部から二番目に位置する綴じ部品43の背骨部43aの下面が綴じ部品押さえ爪42dにより支持された状態となる。
図25は、最下部の綴じ部品43をバインダカセット42の外部へ取り出した状態を示す説明図である。図25に示すように、最下部の綴じ部品43を保持した状態で綴じ部品掴み部41bを下方へ移動させ、最下部の綴じ部品43をバインダカセット42の外部へ取り出す。この時、図24に示したように最下部から二番目に位置していた綴じ部品43が綴じ部品押さえ爪42dにより支持されている。これにより、図25に示すように、最下部に位置していた綴じ部品43を他の綴じ部品43から分離して、取り出すことが可能となる。
図26は、綴じ部品掴み部41bにより綴じ部品43を保持した状態を示す説明図である。図26(a)は平面を示し、図26(b)は図26(a)のN−N断面を示し、図26(c)は図26(a)のO−O断面を示している。図24及び図25に示す綴じ部品掴み部41bにより綴じ部品43を保持した状態では、図26(a)から(c)に示すように、綴じ部品43の背骨部43aが、左右に位置する綴じ部品掴み爪41h及び綴じ部品設置部46dにより保持された状態となる。
綴じ部品押さえ爪42d等の支持手段、綴じ部品掴み部41b等の保持手段、掴み爪突起部46a等による解除支持手段及び掴み部リンク41f等の移動手段は、分離取り出し手段の一例である。
また、図18から図24で示した綴じ部品43の分離取り出し動作中に不良が発生して動作が停止した場合は、次のようにバインド装置100を正常な状態に戻すための作業が行われる。まず、綴じ部品掴み分41bをバインダカセット42の外部に下降させる。その後、バインダカセット42を、把手42bを掴んでバインド装置100から取り外す。その後、動作不良が発生した綴じ部品43のバインド装置100からの除去を行う。
また、図27は、綴じ部品掴み爪41hが、綴じ部品43の取り出し後に再度バインダカセット42内へ進入した状態を示す説明図である。綴じ部品43の取り出し後に、誤動作等により綴じ部品掴み部41bが上方へ移動し、綴じ部品掴み爪41hが再度バインダカセット42内に進入してしまう場合が考えられる。このような場合も、図27の矢印Pに示すように、綴じ部品押さえ爪42dが固定部穴42gの範囲内で上下に移動自在となっているため、取り出された綴じ部品43は綴じ部品掴み爪41hにより保持され、バインダカセット42内の綴じ部品43は綴じ部品押さえ爪42dにより保持された状態が維持され、綴じ部品43の詰り(ジャム)の発生を防ぐことが可能となる。
バインダカセット42内から綴じ部品43を取り出した後、綴じ部品掴み部41bを下方に移動させ、図18(c)に示すように綴じ部品43が綴じ爪41kに接触した状態にする。この時、綴じ爪41kは開いた状態となっている。その後図18(d)に示すように、綴じ爪41kを開いた状態のまま綴じ部品掴み部41bを最下部の位置まで更に下方に移動させる。
この時、図18(d)に示すように、綴じ部品43の各リング部43bのリング部A43d及びリング部C43eは、綴じ爪41kに押されることで、所定量折り曲げられた状態となる(この作業を綴じ部品43の第1フォーミングと称する)。
図28は用紙束3’’を綴じ部品43により綴じ、冊子90を作成する過程を示す説明図であり、移動機構41及びバインダカセット42を断面図示した状態で一部の部品を示している。綴じ部43の第1フォーミングを行った後、図3及び図4で示した方法により、図28(a)に示すように移動機構41を用紙綴じ位置に移動させる。
その後、図28(b)に示すように図示しない紙揃えユニット30により用紙束3’’を綴じ部品43に対して移動させる。その後図28(c)に示すように、綴じ爪41kを閉じ、用紙束3’’の各穴部3aに通してリング部43bを完全に閉じ、綴じ部品43により用紙束3’’を綴じる(この図28(c)に示す作業を、綴じ部品43の本綴じ作業と称する)。これにより冊子90が作成される。また、この時の綴じ爪41kを閉じる動作は、図12に示した方法により行われる。
その後図28(d)に示すように、綴じ爪41kを開き、綴じ部品掴み爪41hを開いた後、図示しない紙揃えユニット30により冊子90を移動機構41から取り出す。
本発明の用紙処理装置によれば、綴じ処理の作業対象の綴じ部品43が、他の綴じ部品43から積層方向に分離されてバインダカセット42の内部から取り出される。これにより、綴じ部品43の分離取り出し動作中に不良が発生した場合、バインダカセット42をバインド装置100から取り外して、動作不良が発生した綴じ部品43が装置の内部から除去される。
よって、綴じ部品43の分離取り出し動作中に不良が発生した場合の動作不良が発生した綴じ部品43の除去を、容易に行うことができる。
また、本発明の用紙処理装置によれば、綴じ部品掴み部41bによりバインダカセット42内の最下部の綴じ部品43を保持し、綴じ部品押さえ爪42dによる綴じ部品43の支持を解除して、バインダカセット42内部から綴じ部品43の取り出しを行う単純な構成により、容易に、かつ、低コストで作成することが可能である。
更に、本発明の用紙処理装置は、バインダカセット42内部から綴じ部品43を取り出した後に用紙束3’’を綴じる綴じ処理が行われる構成である。このため、綴じ処理動作を、綴じ部品43の分離取り出し動作とは分けて単純な構成にて行うことが可能となる。これにより綴じ処理動作の正確性を向上させることができる。
10・・・用紙搬送路、11・・・第1の搬送路、12・・・第2の搬送路、15・・・フラップ、20・・・パンチ処理部、21・・・パンチ刃、22・・・モータ、23・・・サイドジョーガー、30・・・バインダ紙揃えユニット、40・・・バインド処理部、41・・・移動機構、41b・・・綴じ部品掴み部、42・・・バインダカセット、42d・・・綴じ部品押さえ爪、43・・・綴じ部品、50・・・制御部、60・・・排出ユニット、61・・・第1のベルトユニット、62・・・第2のベルトユニット、80・・・クランプ移動機構、100・・・バインド装置(用紙処理装置)