JP4758860B2 - 個人認証装置 - Google Patents

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本発明は、個人認証装置に関する。
従来、生体情報(個人の身体的特徴)を使った本人認証技術としては、指紋、顔、声紋、虹彩、網膜、手の甲の静脈に基づく方法がある。例えば指紋であれば、スキャナから指紋画像を読込み、指紋の線の分岐点や端点を特徴情報として登録し、照合する指紋画像から抽出した特徴情報と比較して、類似度が高ければ本人、低ければ他人と判断して本人認証を行うものである。顔や声紋や他の種類の生体情報に関しても、登録した特徴情報と照合する特徴情報を比較して、類似度により本人を識別している(例えば、特許文献1参照)
特許文献2には、生体の撮像箇所に対して光を照射する光源と、前記撮像箇所からの透過光を検出して生体の撮像を行う撮像部と、前記撮像部により変換された画像から前記生体の血管走行パターンを抽出して予め登録された血管パターンと比較する画像演算部とを有し、前記光源から照射される光量は撮像された画像の画像情報に応じて最適化されるようにした個人認証装置が記載されている。
特許文献3には、指を挿入する空間を有する筐体と、筐体の内部壁面に設置された複数の光源手段と、筐体の内部壁面に設置された複数の撮影手段と、複数の撮影手段によって撮影された画像データを合成する合成手段と、合成された画像から挿入された指の爪の位置を検出する爪位置検出手段と、前記爪位置検出手段の出力情報に基づき、合成された画像から指の腹の部分の画像を切り出す画像切り出し手段と、切り出された画像と予め登録されている画像とのマッチングを行い、マッチングの結果を出力するマッチング手段と、を備えたことを特徴とする個人認証装置が記載されている。
特許文献4には、カメラを回転させる手段あるいは複数のカメラを有し、個人認証を行う手段は、撮影された指画像について、前記指が前記インターフェースに挿入される際に生じる撮像平面上の回転を補正し、回転補正した前記指画像に含まれる静脈パターンを抽出して個人認証を行うことを特徴とする個人認証装置が記載されている。
特許文献5には、測定対象部位の周囲に沿って3次元的に、例えば全周囲展開画像を撮影することが記載されている。
特開2001−273497号公報 特開2004−139612号公報 特開2005−71317号公報 特開2002−83298号公報 特開2003−331272号公報
指について同一性を判断し、個人認証を行う場合に指を挿入する空間部に指を挿入し、登録用のテンプレート指静脈画像および認証用の指静脈画像を取得することを行うが、指設置したときに指配置が常に一定とは限らず、回転状態を呈することになる。この回転状態が大きいと登録されたテンプレート指静脈画像と認証用の指静脈画像との照合がうまく行かず、同一性判断を正確に行えないことになる。このため、回転を補正した指静脈画像を生成することが提案されるところである。
本発明は、かかる点に鑑み回転を補正して指静脈画像を生成することを必要とせずに登録されたテンプレート指静脈画像と認証用の指静脈画像との照合がうまくなされ、同一性判断を安定に、正確に、かつ迅速に行うことのできる個人認証装置を提供することを目的とする。
従来、特許文献3あるいは5に記載されているように全周囲展開画像を撮影することが提案されているが、登録用の指静脈画像を認証用の指静脈画像に照合するときには、認証時にはこの全周囲展開画像から切り出しが行われ、1台のカメラで撮影した時の大きさの指静脈が使用される。
本発明は、指を挿入する空間部を有する筐体と、該筐体の内部壁面に設置され、透過光を照射する照射手段と、指を介在して前記照射手段の反対側で前記筐体の内部に設けられる撮像手段と、を備えて登録された指静脈テンプレート画像に認証用の指静脈画像を照合することによって個人認証を行う個人認証装置において、認証時に使用される前記認証用の指静脈画像、または前記登録された指静脈テンプレート画像および認証用の指静脈画像は、認証する指の腹部についてパノラマ化した展開指静脈画像であることを特徴とする。
上述の構成によれば、回転を補正して指静脈画像を生成することを必要とせずに登録されたテンプレート指静脈画像と認証用の指静脈画像との照合がうまくなされ、同一性判断を安定に、正確に、かつ迅速に行うことのできる個人認証装置を提供することができる。
本発明の実施例によれば、指を挿入する空間部を有する筐体と、該筐体の内部壁面に設置され、透過光を照射する照射手段と、指を介在して前記照射手段の反対側で前記筐体の内部に設けられる撮影手段と、を備えて登録された指静脈テンプレート画像に認証用の指静脈画像を照合することによって個人認証を行う個人認証装置において、
認証時に使用される前記認証用の指静脈画像は、認証する指の腹部についてパノラマ化した展開指静脈画像であることを特徴とする個人認証装置が構成される。
また、指を挿入する空間部を有する筐体と、該筐体の内部壁面に設置され、透過光を照射する照射手段と、指を介在して前記照射手段の反対側で前記筐体の内部に設けられる撮影手段と、を備えて登録された指静脈テンプレート画像に認証用の指静脈画像を照合することによって個人認証を行う個人認証装置において、
認証時に使用される前記登録された指静脈テンプレート画像および認証用の指静脈画像は、認証する指の腹部についてパノラマ化した展開指静脈画像であることを特徴とする個人認証装置が構成される。
また、指を挿入する空間部を有する筐体と、該筐体の内部壁面に設置され、透過光を照射する照射手段と、指を介在して前記照射手段の反対側で前記筐体の内部に設けられる撮影手段と、を備えて登録された指静脈テンプレート画像に認証用の指静脈画像を照合することによって個人認証を行う個人認証装置において、
前記撮影手段は、指の腹部を撮影するカメラであって、前記筐体の垂直方向に対して上方向に向けて、対称にして傾斜角度で近接して固定配置された2台のカメラからなり、該2台のカメラ以外で撮影された画像データを使用することなく、該2台のカメラによって撮影された画像データを合成する合成手段を有して指の腹部の展開指静脈画像を生成することを特徴とする個人認証装置が構成される。
また、指を挿入する空間部を有する筐体と、該筐体の内部壁面に設置され、透過光を照射する照射手段と、指を介在して前記照射手段の反対側で前記筐体の内部に設けられる撮影手段と、を備えて登録された指静脈テンプレート画像に認証用の指静脈画像を照合することによって個人認証を行う個人認証装置において、
前記撮影手段は、前記筐体の垂直方向に対して上方に向けて5〜20度の範囲内のカメラ方向角度で、カメラレンズ中心間距離で25mm以内の範囲でカメラを2台固定して配設し、前記両範囲外で撮影された画像データを使用することなく該2台のカメラによって撮影された画像データを合成する合成手段を有して指の腹部の展開指静脈画像を生成することを特徴とする個人認証装置が構成される。
上述の個人認証装置は、各カメラはカメラレンズの前方部にプリズムを備え、該プリズムを備えた場合、前記カメラ方向角度は、プリズム屈折後に5〜20度とされるカメラ方向角度であることを特徴とする。
また、指を挿入する空間部を有する筐体と、該筐体の内部壁面に設置され、透過光を照射する照射手段と、指を介在して前記照射手段の反対側で、前記筐体の内部に設けられる撮影手段と、を備えて登録された指静脈テンプレート画像に認証用の指静脈画像を照合することによって個人認証を行う個人認証装置において、
前記撮影手段は、1台のカメラと該カメラのカメラレンズの前方部に設けられたプリズムからなることを特徴とする個人認証装置が構成される。
上述の個人認証装置は、前記プリズムは、プリズム屈折率が請求項3において規定したカメラのカメラ方向角度をプリズム屈折後に5〜20度とすることと同等の屈折率を有することを特徴とする。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例である個人認証装置をブロック図で示す。図1において、個人認証装置100は、画像入力装置1、操作入力装置2、画像処理部3、記憶部4、表示装置5およびその他の出力装置6からなる。画像入力装置1は、筐体10を有し、筐体内に光源部を含んで構成される透過光を照射する照射手段11、指13を挿入する空間部、すなわち収納する収納部14および撮像部を含んで構成される撮影手段12を有し、操作入力装置2の指示によって認証対象の個人に指13を収納部14に置くことを求め、照射手段11から光を照射し、透過光によって撮影手段12で指の静脈パターンの撮影を行う。記憶部4には予め認証対象となる個人の指静脈パターンを上述の画像入力装置1を使用して取得された静脈パターンが記憶される。他の機械によって撮像して取得した撮像情報を記憶するようにしてもよい。
画像処理部3は、指静脈パターン抽出手段31、画像演算部32および出力部33を有しており、撮像部12が撮像して取得した指静脈についての撮像情報を入力し、指の静脈パターン抽出手段31によって認証を求める個人の指静脈の特徴あるパターンを予め定められた手法に従って抽出する。
画像演算部32は、抽出された静脈パターン、すなわち認証用の指静脈画像と予め記憶装置4に登録(記憶)された静脈パターン、すなわち登録された指静脈テンプレート画像との比較を行う。抽出された静脈パターンと登録された静脈パターンの比較から両者の同一性を判定することを行う。すなわち、画像演算部32は、画像比較(特徴項目比較でもある)による同一性判定手段321として機能し、瞬時に同一性の判定を行うことができる。同一性判定には、同一である,同一でない、判定不可の概念が含まれる。
上述の判定結果は、出力部33に伝えられる。出力部33からの出力指示は、2つに分けられる。その1つは、表示装置(表示部)5に伝達される。
表示装置5は、画面表示部51および音声表示部52からなり、認証結果は画面によって、および音声によって表示が可能とされる。双方は必ず要さない場合には一方の表示部を設置するものとしてもよい。画面表示部51、音声表示部52は、画像入力装置1の近辺に設けられるのがよい。表示結果には、本人認証した,本人認証できないとの表示は当然に含まれるが、認証を前提とした次のステップによる表示も含まれる。
図2は、指静脈パターンの認証フローを示す。
図2において、指静脈入力処理(S10)し、次いで指静脈パターン抽出処理(S20)を行う。両者を比較する処理(S30)を行い、一致度を判定(S40)する。測定結果が予め定めた一致度以上に一致する場合には未入確認のメッセージを出力(S50)し、以下の場合には本人拒否のメッセージを出力(S60)して終了する。
図3は、画像入力装置1の構成を示す。画像入力装置1は、指13を挿入する空間部(収納部14)を有する筐体10と、この筐体10の内部壁面に設置され、透過光を照射する照射手段11と、指13を介在して照射手段11の反対側で筐体10の内部に設けられる撮影手段12と、を備える。画像処理部3は、登録された指静脈テンプレート画像に認証用の指静脈画像を照合することによって個人認証を行う。
撮影手段12は、指13の腹部13Aを撮影するカメラ12A,12Bによって構成され、筐体10(図1)の垂直方向Hに対して上方向に向けて、対象にして傾斜角度で近接して固定配置された2台のカメラ12A,12Bからなる。
図3(1)の例では上方に設置した1つの照射手段11(LED)を備えた場合であり、図3(2)の例では横方向に設置した2つの照射手段(LED1,LED2)を備えた場合である。カメラ1の撮像は、LED1が点灯時に実施し、同じく、カメラ2の撮像はLED2が点灯時に実施する。従って、LEDは2つ以上の複数個とすることができる。
更に、具体的には撮影手段12は、筐体1の垂直方向Hに対して上方に向けて5〜20度の範囲内のカメラ方向角度で、カメラレンズ中心間距離25mm以内の範囲でカメラ2台12A,12Bを固定して配設されている。この25mmは平均的な大人の認証に採用される指の太さが余裕をもって入る長さであり、従って2台のカメラ12A,12Bはほぼ認証用指の太さよりもやや大きな範囲の間隔内において配設され、2台のカメラ12A,12Bを指の側方に配置することを要しない配置としている。照射手段11からは照射光が照射され、指の反対側からは指静脈情報を含んだ透過光が矢印に示すように出て、この透過光は2台のカメラ12A,12Bによって撮影される。
図4は、2台のカメラを使用してそれぞれ指13の腹部13Aの指静脈画像を取得し、取得された2つの指静脈画像からパノラマ化した展開指静脈画像を生成することを示している。図4において、2台のカメラ12A,12Bによって撮影されたそれぞれの指静脈情報は撮影手段12が含む画像処理手段によってそれぞれ指静脈画像15(15A,15B)が取得される。指静脈画像15Aの左側部分16Aと指静脈画像15Bの右側部分16Bとの共通部分を削除17して(一部であり、半分以下削除)合成し、合成画像18を生成する。この合成画像18は左側部分16A,右側部分16Bが半分以下として合成しているので、カメラ一台で撮像した画像15A,15Bに比べて指の幅方向に幅広となる。すなわち、2台のカメラ12A,12Bによる撮影によって合成画像18としてのパノラマ化した展開指静脈画像18が得られる。従って、パノラマ化した展開指静脈画像とはカメラ一台で撮像した画像15A,15Bに比べて指の幅方向に幅広の指の腹部の画像ということになる。2つの画像から共通部分を削除して合成する手法には公知のいくつかの手法がある。例えば特徴ある指静脈画像の共通部分を削除することを行えばよい。
合成されたパノラマ化した展開指静脈画像18は記憶部4に記憶される。このパノラマ化した展開指静脈画像18は記憶部4に記憶し、格納しておくことが望ましい。別の画像15A,15Bとして記憶しておいて認証時にパノラマ化した展開指静脈画像18としてもよい。
このパノラマ化した展開指静脈画像18は予め登録された指静脈テンプレート画像と使用されるが、認証用の指静脈画像としても使用されてもよい。以下、展開指静脈画像18を登録された指静脈テンプレート画像としておよび認証用の指静脈画像として使用し、個人認証を行う方法について説明する。
図5は、個人認証処理方法を示し、図5(1)はテンプレート作成(登録処理)、すなわち登録された指静脈テンプレート画像生成の方法を示し、図5(2)は2台のカメラでの認証処理、すなわち2台のカメラで取得した指静脈画像を使用しての認証処理の1例を示し、図5(3)は従来の1台のカメラでの認証処理、すなわち1台のカメラで取得した指静脈画像を使用しての認証処理の1例を示す。図5(3)の例であって、複数台のカメラを使用したり、あるいはカメラを回転して展開指静脈画像を取得し、この展開指静脈画像から登録用のあるいは認証用の指静脈画像を切り出す場合にあっては、切り出し手法は望ましい部分を切り出すものであるので、1台のカメラで取得したと同等の指静脈画像を切り出すものであり、図5(3)で取得される大きさの指静脈画像ということになる。
図5(1)において、合成画像としてのパノラマ化した展開指静脈画像18を取得する方法については前述した。登録時には指13の回転をなくしたり、回転角度を少なくすることが可能なので、パノラマ化した展開指静脈画像18を登録された指静脈テンプレート画像18として使用することが望ましく、認証時に登録された指静脈テンプレート画像18が使用される。この登録された指静脈テンプレート画像18のほぼ中央部に指静脈テンプレート(登録用)19を認定し得る。この指静脈テンプレート19の設定は、指静脈テンプレート画像18に含まれる指の輪郭画像20の内の指静脈画像21の特徴部分を含むように画像処理部3が行う。
図5(2)において、認証時にあっては指13を空間部14に挿入設置した時にどうしても指13が回転し易い。図5(2)の例は、指13が時計方向に回転した例を示す。このような場合にあって、2台のカメラ12A,12Bを使用して同様にパノラマ化した認証用の指静脈画像(図示せず)を生成する。この認証用の指静脈画像の中に上述と同様にして指静脈テンプレート(認証用)22の設定を行う。指13が時計方向に回転しているために指静脈テンプレート(認証用)22は、回転分に対応して認証用の指静脈画像の左側に設定されるが、この指静脈テンプレート(認証用)22を充分に認証用の指静脈画像の中に設定することが出来、従って指静脈テンプレート(登録用)と充分に照合することができる。すなわち、入力画像である認証用の指静脈画像の左側部分で一致性を検出する結果が得られることになる。指13が反時計方向に回転した場合には、入力画像の右側部分で一致性を検出する結果が得られる。このように、指13が回転した場合には、認証用の指静脈テンプレート22を左右にずらして特徴とするパターンが一致する場所を見つけ出すことがなされる。
これに対して図5(3)に示す例にあっては、指13が回転すると、本来得られるべき指静脈テンプレート24は登録用あるいは認証用の指静脈テンプレート画像23からずれることによって正確に取得されず、本来一致すべき認証が不一致との結果になるおそれがある。
図5(1)の例では、登録された指静脈テンプレート画像にパノラマ化した展開指静脈画像を使用しているが、前述のように登録時の処理に際しては比較的正確に指静脈テンプレート(登録用)19を登録された指静脈画像の中央部に設定することができるので、このような設定が可能である場合には、登録時に使用する登録した指静脈画像は図5(3)に示す手法に従って取得した指静脈画像として、1台のカメラにて登録用の指静脈画像を生成し、記憶部4に格納するようにしてもよい。しかし、いずれにしても、認証用の指静脈画像は、指13の腹部13Aについてのパノラマ化した展開指静脈画像を生成し、使用することになる。
図6は、パノラマ化した指静脈画像合成作成フローを図7を参照して説明する。
図6,図7において、初期設定(測定結果=0および重ね合わせ点=0)を行う(S200)。指を検知したかを判定し(S205)、検知した場合に、カメラ1で指静脈パターン1を撮影し、メモリ1に格納し(S210)、カメラ2で指静脈パターン2を撮影し、メモリ2に格納する(S215)。メモリ1で指静脈パターン1を開始値Xで指定されたドット分、右にシフトする(S220)。メモリ2で指静脈パターン2を開始値Xで指定されたドット分、左にシフトする(S225)。
指静脈パターン1の右側と指静脈パターン2の左側をシフト値のドット分重ねて一致度を得て(S230)一致度測定範囲を確定し、一致度の判定を行う(S235)。測定結果が予め定めた一致度以上の場合には、測定結果は一致度をクリアするものとし、重ね合わせ点をシフト値とする(S240)。シフト値は終了値Yとなったかを判定し(S245)、終了値となっていない場合に、指静脈パターン1を右に1ドットシフトする、あるいは/および指静脈パターン2を左に1ドットシフトして(S250)、シフト値をシフト値+1の処理をしてS230からのステップを繰り返し、一致度測定最大として、指静脈パターンの合成箇所を割り出し、シフト値が終了値になったときに終了する。
図8は、本発明の第2の実施例を示す。図8(1)は第2の実施例の構成を示し、図8(2)は第2の実施例によって取得される指静脈画像を示す。第1の実施例と同一の構成については同一の番号を付してあり、同一の番号の構成については第1の実施例における説明を援用するものとし、また第1の実施例に図示してあって第2の実施例に図示していない構成についても第1の実施例の構成を援用するものとする。
図8(1)において、第1の実施例で使用した2台のカメラ12A,12Bに代えてこの実施例では1台のカメラ12Aと1つのプリズム31を使用する。すなわち、図8(1)において、カメラ12Aの前方部に中央線、すなわち垂直線Hを一致させてプリズム31を設けて、指13の腹部13Aの指静脈画像をカメラ12Aとプリズム31の腹部13Aへの近接配置に基づいて広角となる撮像範囲で屈折して取得している。プリズム31は撮影手段12あるいは筐体1に固定すればよい。
プリズム31は、プリズム屈折率が第1の実施例で使用したカメラ12A,12Bのカメラ方向角度を5〜20度とする場合と同等のパノラマ化した展開指静脈画像が得られる屈折率を有するものとする。このようにすることによって、第1の実施例と同等のパノラマ化した展開指静脈画像が得られる。すなわち、図8に示すように、本実施例ではプリズム31を用いることにより、このプリズム31を用いないで一台のカメラ12Aを用いる場合よりもカメラ12Aとプリズム31の腹部13Aへの近接配置に基づいて広角となる撮像範囲でパノラマ化した展開指静脈画像が得られる。カメラ図8(2)に指静脈画像として取得されたパノラマ化した展開指静脈画像18を示す。
パノラマ化した展開指静脈画像18を取得したことに伴なう個人認証の方法は第1の実施例で説明した方法と同様に行なうことになる。
プリズム屈折方式の採用に伴なってプリズム31で取得した指静脈画像がゆがんだ画像となる場合には、公知の画像補正手段を使用して補整してパノラマ化した展開指静脈画像18を生成する。
本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図。 指静脈パターンの認証フロー図。 第1の実施例の構成を示す図。 図2の構成によるパノラマ化した展開指静脈画像の生成方法を示す図。 認証方法を示す図。 パノラマ化した指静脈画像合成作成フロー図。 指静脈パターンの合成箇所の割り出し方法を示す図。 本発明の第2の実施例の構成を示す図。
符号の説明
1…画像入力装置、2…操作入力装置、3…画像処理部、4…記憶部、5…表示装置(表示部)、6…その他の出力装置、10…筐体、11…照射手段(光源部)、12…撮影手段、(撮像部)、12A,12B…カメラ、13…指、13A…指の腹部、14…空間部(収納部)、15,15A,15B…指静脈画像、16A…指静脈画像の左側部分、16B…指静脈画像の右側部分、17…共通部分は削除、18…パノラマ化した展開指静脈画像、19…指静脈テンプレート(登録用)、22…指静脈テンプレート(認証用)、100…個人認証装置。

Claims (2)

  1. 指を挿入する空間部を有する筐体と、該筐体の内部壁面に設置され、透過光を照射する照射手段と、指を介在して前記照射手段の反対側で、前記筐体の内部に設けられ、指の腹部を撮像する撮影手段と、を備えて登録された指静脈テンプレート画像に認証用の指静脈画像を照合することによって個人認証を行う個人認証装置において、
    前記撮影手段は、腹部に近接配置される1台のカメラと該カメラのカメラレンズの前方部で腹部への近接配置がなされ、当該1台のカメラが撮像する指静脈画像が、指方向に対して指幅方向において、腹部への近接配置に基づいて広角撮像範囲で形成されるようにしたプリズムからなることを特徴とする個人認証装置。
  2. 請求項1において、前記プリズムは、該プリズムが配置されていない場合に比べて前記カメラの撮像範囲を5〜20度広角とすることを特徴とする個人認証装置。
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