JP2003067108A - 情報表示装置とその操作認識方法 - Google Patents

情報表示装置とその操作認識方法

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JP2003067108A
JP2003067108A JP2001252276A JP2001252276A JP2003067108A JP 2003067108 A JP2003067108 A JP 2003067108A JP 2001252276 A JP2001252276 A JP 2001252276A JP 2001252276 A JP2001252276 A JP 2001252276A JP 2003067108 A JP2003067108 A JP 2003067108A
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light
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processing apparatus
light receiving
lens
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Takashi Hoshino
剛史 星野
Yoichi Horii
洋一 堀井
Yukinobu Maruyama
幸伸 丸山
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】人の動きを検知して機器を操作可能で安価な情
報処理装置とその操作方法を提供する。 【解決手段】各種の情報を表示する表示装置101と、
撮影した画像から操作指令対象物3の位置と動作を認識
する撮像部105と、前記撮像部105で認識された位
置と動作から前記表示装置101の操作信号を出力する
制御部102とを含み、前記撮像部105は、受光した
光の強さを電気信号として出力する受光素子107と、
前記受光部107の前部に配置されるレンズ部108
と、前記受光素子108の前部に配置され、前記受光素
子107に入光する特定の波長の光のみを通過させるフ
イルタ110と、前記レンズ部108の撮影範囲に前記
特定の波長の光を投光する投光器109とを備え、前記
制御部102は、前記撮像部105で認識された画像か
ら操作ベクトルPxyを算出して対応する操作信号を出
力するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、個人あるいは公共
施設などで利用される情報表示装置を人のより直感的な
動作を操作に利用するユーザインタフェース技術に関
し、特に、前記情報表示装置に対して手をかざす位置や
その動き(ジェスチャー)によって、これら機器を操作
することのできる情報表示装置およびその操作方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の情報処理装置は目覚しい発展をと
げ、あらゆることができる感がある。しかし、これらの
情報処理装置は、人が何らかの操作指示を行わなくては
ならない。
【0003】一般に、各種の情報処理装置の操作は、機
能別に用意されたダイレクトボタンや、画面上の項目を
間接的に操作するためのカーソルボタンあるいはマウス
などのポインティングデバイスを用いている。また、操
作ボタンの無い操作方法としては、日立製作所が2001年
6月に発表した、角度センサーを内蔵して端末自体を傾
けたり振ることによって情報表示を操作する携帯端末
「ウォータースケープ」などがある。更に、触れずに操
作する従来技術としては「ヒトの視覚特性に基く時系列
画像中の注視物体追跡(日本ソフトウェア学会誌:インタラクティフ゛シ
ステムとソフトウェア第8号,2000)」などのように、ビデオカメ
ラで撮影した映像から操作者の手を画像処理によって抽
出し、その動きや操作を認識するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例によれば、
操作ボタンを触る、または機器に触れて操作することが
基本となる。しかし、公共機器においては、これら端末
機器を不特定多数のユーザが使うため、触れることによ
る清潔性、清掃性、対破壊性が課題となる。また、一般
家庭においては、料理中などでは、手が濡れたり、汚れ
ている状態で端末機器を操作できないなどの課題があ
る。
【0005】また、ビデオカメラで手の動きや操作を認
識する前記従来例では、追跡すべきモノを登録する初期
設定が必要であったり、一度画面から消えると(範囲外
あるいは重なりによる隠れ)その後の追跡が難しいなど
の課題がある。何よりも、これらの画像による認識処理
は処理負荷が高く、操作手段としてリアルタイムに処理
するためには高性能なCPUとメモリーが必要である。
【0006】そこで、本発明の目的は、人の動きを検知
して機器を操作可能で安価な情報処理装置とその操作方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る情報処理装置では、各種の情報を表示
する表示装置と、撮影した画像から操作指令対象物の位
置と動作を認識する撮像部と、前記撮像部で認識された
位置と動作から前記表示装置の操作信号を出力する制御
部とを含み、前記撮像部は、受光した光の強さを電気信
号として出力する受光素子と、前記受光部の前部に配置
されるレンズ部と、前記受光素子の前部に配置され、前
記受光素子に入光する特定の波長の光のみを通過させる
フイルタと、前記レンズ部の撮影範囲に前記特定の波長
の光を投光する投光器とを備え、前記制御部は、前記撮
像部で認識された画像から操作ベクトルを算出して対応
する操作信号を出力するようにする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図1から23を参照して、
本発明に係る情報処理装置を説明する。図1から図10
は本発明に係る第1の実施の形態、図11から図23は
他の実施の形態を表している。なお、同一部位や矢印な
どは同一符号をもって示し、重複した説明を省略する。 (第1の実施の形態)先ず、図1から図10を参照し
て、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。図1は
本実施の形態の概略構成を説明する使用状態の概念図、
図2はシステムの概略を示すシステム概略図、図3は情
報処理装置の概略断面図、図4は情報処理装置の外観
図、図5、図6は取得した画像から操作指令信号を引出
す方法を説明する説明図、図7はこの情報処理装置が備
えているメニュー画面の説明図、図8はこの実施の形態
で採用しているジェスチャーの説明図、図9は動作フロ
ーチャート、図10は前記図9の動作フローチャートを
説明する画面遷移図である。
【0009】次ぎに、図1を参照して、本発明に係る情
報処理装置の概略構造を説明する。図1において、符号
1で総括的に示す情報処理装置は、操作ボタンを設ける
替わりに、撮像装置や近接センサーを利用することによ
って手を触れることなく表示内容を操作することのでき
る情報処理装置である。この情報処理装置1は、内部に
図2で説明する表示装置101や撮像部105などの各
種装置を備えた装置本体100と、この装置本体100
の上部に前記表示装置101の表示画像を拡大または縮
小表示させるレンズ部200とを備えている。
【0010】前記装置本体100は、その前部に撮影窓
111を備え、この撮影窓111を介して前記撮像部1
05で使用者2の動作を撮影し、この撮影された画像を
解析することができる。前記撮像部105は前記撮影窓
111を介して撮影可能な動作認識領域112を備え、
この動作認識領域112で撮影される操作指令対象物
3、例えば、使用者2の手の位置を解析し、撮影した画
面における前記解析した手の位置により、あるいは、こ
の操作指令対象物3の動きを解析する。
【0011】この明細書では、前記操作指令対象物3の
位置と動きをジェスチャと定義する。そして、この実施
の形態に係る情報処理装置1は、図6に示すように、前
記撮像部105で撮影した画面における光重心位置P1
を算出し、前記画面の中心位置P0に対する前記光重心
位置P1のベクトルを算出して、前記画面の中心位置P
0に対するベクトル変化を操作ベクトルPxyとする。
更に、この操作ベクトルPxyの値と変化値からジェス
チャパタンを算出し、このジェスチャーパタンと対応す
る操作信号を導き出して、この情報処理装置1を動作さ
せるようにする。
【0012】一方、前記レンズ部200は、前記装置本
体100に設けられた表示装置101の表示画像を使用
者2に見やすいように表示するものである。例えば、こ
の実施の形態に係るレンズ部200は、アクリル樹脂材
料で形成される球状の外形状を備えている。そして、こ
のレンズ部200は、前記装置本体100の上面に形成
される凹状のレンズ取付部113に取り付けられる。こ
のレンズ取付部113の下部中央には前記表示装置10
1が、その表示部を上方に向けて設置される。
【0013】また、前記レンズ部200は、側面からみ
て前方に傾斜する境界面201を備えている。つまり、
このレンズ部200は、前記境界面201を介して前後
2つの部材(前方レンズ部200aと後方レンズ部20
0b)で構成される。この実施の形態においては、外観
イメージの向上を図るため、前記レンズ部200を球体
に形成しているが、前記境界面201から後方を構成す
る後方レンズ部200bを省いても同様な効果を得るこ
とができる。
【0014】さて、上記の構成を備える情報処理装置1
によれば、前記装置本体100の前方に形成される動作
認識領域112内で前記指令対象物3となる例えば手を
動作させることで、この動作に対応する操作信号を導き
出して前記表示装置101に各種の情報を表示すること
ができる。そして、この表示部101に表示された表示
画像は前記レンズ部200の前記境界面201によって
全反射して使用者2に向けて屈折され、更に拡大表示さ
れる。これによって、使用者2は、前記レンズ部200
の前部に形成される仮想の表示画面202に表示される
前記表示装置101の表示内容をみることができる。
【0015】したがって、操作者2がこの情報処理装置
1に触れることなく前記ジェスチャにより操作すること
ができるので、手が濡れたり汚れている時でも気にする
ことなく操作可能である。また、不特定多数のユーザが
使う端末を想定すると、機器に触れることなくこれら端
末を操作できるので、衛生的であり、また従来例のよう
な凹凸のある操作スイッチを採用する必要がないので清
掃性を向上することができる。更に、ゴムや樹脂や金属
などの複数種類の材料を必要としないのでリサイクル性
が向上する。
【0016】また、この実施の形態では、操作対象物3
のジェスチャによって操作信号を出力するので解析精度
をさほど必要としない。したがって、前記ジェスチャも
単純な直感的な動作によって割りつけられるので、説明
書を読んだり複雑な操作を覚える必要が無い。例えば、
この実施の形態では、正面に対して(前記動作認識領域
112の範囲)手を右にかざせば空間上のメニューが右
に動くとか、コンテンツを表示中に手を左から右に振る
と次の項目に進むといった操作を行うことができる。
【0017】また、この画像認識の方式を採用する情報
処理装置1は、基本的に何でも可能だが、この実施の形
態では透明な半球を2つ組み合わせた球に情報が浮かび
上がるように表示される。しかし、このレンズ部200
に限定されるものではない。例えば、前記表示装置10
1に替えて映像出力端子を備えて、この映像出力端子に
一般のモニター装置を接続して使用することもできる。
【0018】以下、図2から図10を参照してこの第1
の実施の形態を更に詳細に説明する。先ず、図2は情報
処理装置1の全体システムのブロック図である。図2に
おいて、この情報処理装置1は、ネットワーク20を介
して複数の情報提供サイトなどの情報提供部10に接続
して、前記情報提供部10が提供する各種の情報の提供
を受けることができる。前記情報処理装置1の前記装置
本体100には、この情報処理装置1を統括的に制御す
る制御部102と、各種の音情報を出力する音声出力部
103と、各種の動作プログラムや各種データを格納す
る記憶部104と、前記ネットワーク20に接続するた
めのネットワーク接続部116と、前記表示装置101
と、近接センサー106と、前記撮像部105とを備え
ている。
【0019】この実施の形態では、この情報処理装置1
を動作させるために、図示しない電源スイッチと、前記
近接センサー106と、前記撮像部105を含む2種類
の操作手段を備えている。即ち、この実施の形態では、
基本的には前記撮像部105で得られるジエスチャによ
って基本的な操作が成されるが、何らかのトラブルが発
生して前記撮像部105での操作ができない場合に、こ
の情報処理装置1を制御する必要がある。例えば、前記
ジェスチャが明確に認識できない場合に、この情報処理
装置1のプログラムを終了する必要がある。そこで、こ
の実施の形態では、前記ジェスチャのキャンセルの操作
信号に対応する操作を前記近接センサー106にも割り
付けている。
【0020】そして、この近接センサー106は、その
感度領域117が前記撮像部105の動作認識領域11
2から外れた位置に設けられる。例えば、この実施の形
態では、前記近接センサー106が装置本体100の上
面前部に設けられ、その感度領域117を上方に向けて
設置される。このため、使用者2は、この情報処理装置
1の前方に形成される前記動作認識領域112で所定の
ジェスチャを行えば、前記近接センサー106を誤動作
させることなく操作させることができる。そして、前記
ジェスチャでの操作が不調の場合は、手を装置本体10
0の上面前部に近づけることによって、キャンセル操作
を行うことができる。
【0021】一方、前記撮像部105は、光信号を電気
信号に変換する受光素子107と、この受光素子107
の前部に配置される光学レンズ108と、前記光学レン
ズ108の周囲に配置される特定の波長の光を発光させ
るための投光器109と、前記光学レンズ108の前部
に配置され、特定の波長の光のみ通過させるフイルタ1
10とを含んでいる。
【0022】この実施の形態では、前記受光素子107
としてCCD(Charge Coupled Device)などの固体撮像素子
を採用しているが、フォトトランジスタなどの光センサ
ーをマトリックス状に配置したものでもよい。また、前
記受光素子107として位置検出素子(Positio
n Sensitive Device:半導体位置検出
素子)を採用することにより、以後で説明する光重心位
置の計算を省略してもよい。更に、この実施の形態で
は、前記投光器109として赤外線LEDを採用してい
る。この赤外線LEDは前記動作認識領域112全体を
均等に照らすように1個から数十個配置される。この赤
外線LEDを採用したことにより、前記フイルタ110
は赤外線フイルタを採用している。
【0023】この構造の撮像部105によれば、前記投
光器109から発光された特定の波長の光、この実施の
形態では赤外線が前記装置本体100の前方に照射さ
れ、その照射された赤外線は前記操作指令対象物3であ
る手に反射して、その反射光が前記フイルタ110を介
して前記光学レンズ108により前記受光素子107に
集められる。そして、前記受光素子107で検知された
前記反射光は、そのジェスチャが計算され、対応する操
作信号を導き出して、この情報処理装置1を操作するこ
とができる。
【0024】なお、この実施の形態では、この情報処理
装置1で動作するプログラムを適正にスタートさせて、
更に終了させるために、図示しない電源スイッチを別途
設けている。
【0025】図3及び図4は、この実施の形態の内部実
装構造と、外観構造を示している。ここで、図4の
(a)図は正面図、(b)図は右側面図である。上面に
形成した前記レンズ取付部113は、球状の前記レンズ
部200が取付けられても、前記レンズ部200の下方
に空間(隙間)が形成され、この空間を介して、前記表
示装置101が設けられる。この実施の形態では、前記
表示装置101として液晶表示装置を採用している。こ
の表示装置101は、その表示画面を上方に向ける姿勢
で配置され、僅かに表示画面を後ろ側に傾斜して設置す
ることで、前記境界面201の前方へ傾斜する角度を小
さくしている。これにより、図1に示す前記仮想の表示
画面202を前方の使用者2からみて見やすい位置とす
ることができる。
【0026】また、この実施の形態では、前記レンズ部
200を固定させて取付けているが、前記装置本体10
0と電気的な接続がないため可動可能、または自由に取
り外し可能なように前記レンズ取付部113に設置して
もよい。これによって、前記境界面201の角度を変更
できるので、前記仮想の表示画面202の位置を使用者
2に対して異なった位置に形成することができるので、
例えばユーザに応じて、あるいは置かれる台の高さなど
によって見やすい角度に調整することができる。
【0027】また、図3及び図4に示すように、この実
施の形態では、前記撮影窓111の前面は透明板118
で前記装置本体100の前面と面一に形成される。そし
て、この透明板118の内部に前記撮像部105を上方
に向けて斜めに設置される。これにより、前記動作認識
領域112の認識範囲Θ1を上方に向けることができる
ので、前記レンズ部200の前記仮想の表示画面201
を覗き込む使用者2が前記操作指令対象物3である手を
無理なく動かせる範囲を前記動作認識領域112とする
ことができる。そして、この傾斜する撮像部105を前
記透明板で覆うことで、装置本体100の外観をフラッ
トにして清掃性を向上させることができる。
【0028】また、この実施の形態では、前記音声出力
部103の放音部を前記装置本体100の側面に設けて
いる。この放音部は、一側面でもよいが両側面に設置し
てもよい。また、前記レンズ部200の後部レンズ部2
00bに設置するようにしてもよい。なお、図3におけ
る119は前記制御部102や前記記憶部104及び前
記受光素子108、前記近接センサ106、表示装置1
01などの制御基板などを配置する内部実装スペースで
ある。
【0029】次に、この実施の形態に係る前記ジェスチ
ャの認識方法を図5および図6を参照して説明する。図
5の(a)図は通常の前記受光素子107(CCD)で
撮影した状態を示し、(b)図は前記フイルタ110を
介して前記受光素子107(CCD)で撮影した状態を
示し、図6は前記操作指令対象物3である手の動作方向
の検出を説明するものである。
【0030】この実施の形態は、前記したように、前記
受光素子107としてCCDを採用する。この状態で前
記動作認識領域112内を撮影すると、図5(a)図の
ように、背景が写り込んでしまい本来認識したい前記操
作指令対象物3が認識できなくなる。特に、背景に蛍光
灯などの光源4が存在する場合、最前部の前記操作指令
対象物3より認識度が高くなる。
【0031】そこで、この実施の形態では、前記投光器
109(赤外線LED)で前記カメラ視野を照らし、前
記フイルタ110(赤外線フィルタ)を通して撮像する
ことにより、(b)図のように、動作認識領域112に
かざした前記操作指令対象物3としての手のみが明るく
照らされるようにする。これによって、比較的遠い顔、
体は暗く映り、遠くの背景はほとんど投光器109(赤
外線LED)の光は届かず、天井の照明なども、蛍光灯
であればほとんどの光がカットされる。これによって、
認識したい前記操作指令対象物3(手)のみを認識させ
ることができる。
【0032】また、この実施の形態では、前記操作指令
対象物3の位置、あるいは、この位置から前記操作指令
対象物3がどの方向に動いたかをジェスチャとして認識
する。したがって、前記操作指令対象物3を塊で捕らえ
て、この塊の位置、あるいは位置と動作方向を認識でき
ればよいので、認識精度を向上する必要がない。したが
って、光学レンズ108のピントを近傍に合わせ、背景
をわざとぼかすことにより背景の赤外光がボケて手の動
きを抽出しやすくすることができる。更に、近傍もボケ
るほど極端にピントをぼかしても同様な作用効果を得る
ことができる。
【0033】さて、この実施の形態では受光素子107
でとらえた塊としての前記操作指令対象物3の位置を光
重心位置P1(Wx、Wy)で算出する。即ち、図5
(b)のように、CCDにおいては、各画素がX方向、
Y方向に配列されているので、X方向、Y方向の各点に
ついて基点0を基準としたX座標に、その点の明るさB
(X、Y)を掛け合わせたものの全点(X、Y)につい
ての総和を明るさB(X、Y)の全点(X,Y)につい
ての総和でわることで、光重心位置P1のX座標Wxを
算出する。同様に、Y方向に配列された各画素の光重心
位置P1のY座標Wyを算出する。これによって、撮影
した画面における光重心位置P1を算出することができ
る。
【0034】即ち、光重心位置P1(Wx,Wy)の求
め方は、画素(X,Y)の明るさをB(X,Y)とした
時、 Wx = ΣΣ(X・B(X,Y))/ΣΣ(B(X,
Y)) Wy = ΣΣ(Y・B(X,Y))/ΣΣ(B(X,
Y)) で求めることができる。
【0035】この明細書では、前記操作指令対象物3の
位置と動きをジェスチャと定義する。そして、この実施
の形態に係る情報処理装置1は、図6に示すように、前
記撮像部105で撮影した画面における光重心位置P1
を算出して、前記画面の中心位置P0に対する前記光重
心位置P1のベクトルを算出して操作ベクトルPxyと
する。更に、この実施の形態では、各ジェスチャから得
られる前記操作ベクトルPxyの位置、方向変化、変化
の値の大きさをからジャスチャパタンを算出する。この
情報処理装置1は、記憶装置に複数のジェスチャーパタ
ンと対応する操作信号が定義された記録フアイルが格納
されており、前記算出されたジェスチャーパタンを前記
記録フアイルに参照することで、このジェスチャーパタ
ンと対応する操作信号を導き出して、この情報処理装置
1を動作させるようにする。
【0036】例えば、画面中央を基準にして上下左右に
前記操作指令対象物3を移動させれば、あるいは画面中
央に対する前記操作指令対象物3の位置により、その移
動方向や位置により画面をスクロールさせることがで
き、前記操作指令対象物3の移動の早さ速さにより操作
信号を切り替えることができ、あるいは、前記操作指令
対象物3を画面中央に所定時間静止させれば確定として
操作指示させることができる。
【0037】次に、図7から図10を参照して、この情
報処理装置1が提供する情報提供サービスの一実施例を
説明する。図7はこの情報提供サービスのメニュー画面
を説明する説明図、図8はジェスチャに対する操作信号
の代表例を示す説明、図9は動作フローチャート、図1
0はジェスチャに対する画面変化(操作信号)の説明図
である。
【0038】図7において、この情報処理装置1が提供
する情報提供サービスは、音楽やニュース等の各種情報
を前記情報提供部10から入手して、これを提供するサ
ービスである。この情報処理装置1のメニュー画面は、
複数のジャンル別のアイコンの中から1つを選択するこ
とで、対応する情報(コンテンツ)を提供する。
【0039】そして、これらアイコン240は大きな仮
想操作領域250内に配置され、その一部が表示領域2
51として前記表示装置101に表示される。前記仮想
操作領域250は3次元的空間であり、そのアイコン2
40の大きさにより奥行き方向の位置が規定される。ア
イコン240は前記操作ベクトルPxyに従って移動
し、前記仮想操作領域の端を越えた場合は、反対側(右
に超えたら左、上に超えたら下)から現れるように規定
されている。更に表示領域251の中央には、確定領域
252が規定され、この確定領域252に特定のアイコ
ンが所定時間ある場合に、そのアイコンが選択指示され
たと認識して、そのアイコンのコンテンツを表示させる
ようにする。
【0040】なお、この実施の形態では、前記仮想操作
領域250を3次元空間として、アイコン240の大き
さを奥行き方向の距離で規定したが、前記仮想操作領域
250を2次元空間として、アイコン240の大きさを
情報量や人気度などに対応させて表してもよい。
【0041】次に、図8において、この情報処理装置1
の代表的なジェスチャに対する操作信号を説明する。先
ず、(a)図に示すのは、表示画面を「次の項目」に変
化させるジェスチャである。この情報処理装置1の前記
制御部102は、再生中に光重心位置P1が左から右
(P10からP11へ)に変化し、操作ベクトルPxy
の一定時間中の変化の絶対値が所定の値以上の場合に、
「次の項目」の操作がなされたと認識する。
【0042】また、(b)図に示すのは、表示画面を
「前の項目」に変化させるジェスチャである。前記制御
装置102は、再生中に光重心位置P1が右から左(P
10からP11へ)に変化し、操作ベクトルPxyの一
定時間中の変化の絶対値が一定の値以上の場合に「前の
項目」の操作がなされたと認識する。これと同じ仕組み
により、上下へのジェスチャを音量調節の操作や表示コ
ンテンツのチャンネルなどのアップダウンに割り当てる
こともできる。
【0043】また、(c)図に示すのは、「再生終了」
のジェスチャである。前記制御部102は、再生中に光
重心位置P1が左右(P10、P11、P12、P1
3、P14へ)に一定回数以上に変化し、操作ベクトル
Pxyの変化の絶対値が一定以上の場合に「再生終了」
の操作がなされたと認識する。次に、図9を参照して、
この情報提供サービスの動作フローを説明する。先ず、
この情報処理装置1の前記制御部102は前記電源スイ
ッチがON状態にされると、図10(d)メニュー画面
を表示する。このメニュー画面は図7で説明した前記表
示領域251が表示される(ステップ300)。
【0044】前記制御部102は、前記確定領域252
にアイコン240があるかを監視する(ステップ30
5)。使用者2は、後述するステップ320により目的
のアイコンを前記確定領域252に導き、図10(c)
図に示すように、前記操作指令対象物3である手を前記
操作ベクトルPxyがほぼゼロとなるように、すなわち
光重心が撮像部画像のほぼ中心に留まるよう調節するこ
とにより、そのアイコン240を選択状態におくことが
できる。例えば、(g)図では、Newsのアイコンが
(c)図のジェスチャで選択された状態であることを示
している。
【0045】前記制御部102は、前記確定領域252
に特定のアイコンが存在する場合、所定時間をカウント
するためにタイマをスタートさせ(ステップ310)、
前記確定領域252に特定のアイコンが存在しない場合
にはタイマーを止めリセットする。これにより、特定の
アイコン240が前記確定領域252内に存在する時間
をカウントすることができ、所定時間カウントされる
(ステップ325)か、電源OFFがなされなければ
(ステップ330)、前記ステップ305に戻って画面
のスクロール状態を継続される。
【0046】つまり、前記制御部102は、タイマをス
タートさせつつ、前記操作指令対象物3である手が図1
0の(c)図の状態から移動されて(a)(b)図のよ
うな状態等になって前記操作ベクトルPxyが変化し、
特定のアイコンが前記確定領域からはずれたか否かを監
視することになる。
【0047】前記制御部102は、常に前記撮像部10
5で取りこんだ画像から前記光重心位置P1を算出して
おり、前記制御部102は画面上のアイコン240全て
を操作ベクトルPxyに従った方向にスクロールさせる
(ステップ320)。前記制御部102は、図10
(a)図のように、前記光重心位置P1が画面右下に存
在し、前記操作ベクトルPxyが右斜め下方と判断した
場合は、(d)図の前記メニュー画面に表示されている
アイコン240を全て(e)図に示すように、右下方向
に移動させる。あるいは、(b)図に示すように、前記
光重心位置P1が画面左下に存在し、前記操作ベクトル
Pxyが左斜め下方と判断した場合は、(d)図の前記
メニュー画面に表示されているアイコン240を全て
(f)図に示すように、左下方向に移動させる。このよ
うに、使用者2は、前記操作指令対象物3である手をか
ざす位置により、表示画面に表示されるアイコン240
を移動、即ち、画面をスクロールさせることができる。
【0048】一方、前記制御部102はタイマが一定時
間を越えたか否かを監視し(ステップ325)、特定の
アイコンが前記確定領域からはずれることなく所定の時
間を越えた場合は、前記確定領域252にあるアイコン
240のコンテンツを再生・表示させる(ステップ33
5)。例えば、図10において、(g)図の状態で所定
時間経過すると、前記制御部102は確定がされたと判
断して(h)図のようなコンテンツを表示させる。
【0049】そして、この実施の形態では、前記コンテ
ンツの再生・表示を行うと、前記図8で説明した3つの
ジェスチャが成されるか否かを監視する。即ち、再生中
に図8(a)図または(b)図のようなジェスチャが成
されればコンテンツの「次の項目」または「前の項目」
を再生し(ステップ340)、再生中に図10(c)図
のジェスチャが成されれば「再生終了」して(ステップ
345)、前記ステップ315においてタイマをリセッ
トとさせて操作ベクトルPxyを監視・受け入れるステ
ップ320に移行させる。
【0050】そして、前記コンテンツ再生中に前記操作
ベクトルPxyの変化が無ければコンテンツの再生が終
了するまで監視状態を維持させ、終了するとタイマをリ
セットとさせて(ステップ315)、操作ベクトルPx
yを監視・受け入れるステップ320に移行させる。
【0051】なお、前記したように、操作者2が前記操
作指令対象物である手を前記装置本体100に更に近か
づけて前記近接センサ106の前記感度領域117に移
動させることにより、前記制御部102は、図8(c)
図と同様な操作指示が成されたと判断し、コンテンツの
再生を終了して、前記ステップ315においてタイマを
リセットとさせて操作ベクトルPxyを監視・受け入れ
るステップ320に移行させる。
【0052】このように、この実施の形態では、操作者
2が前記動作認識領域112に手をかざし、これを移動
させることでコンテンツの選択や、再生あるいは終了な
どの操作を機器に触れることなく行うことができる。 (第2の実施の形態)次に、図11及び図12は、第2
の実施の形態を示すものであり、図11はこの第2の実
施の形態の概略構成を説明する使用状態の概念図、図1
2はシステムの概略を示すシステム概略図である。この
実施の形態は、前記動作認識領域112を前記レンズ部
200の前記境界面201を介して前記レンズ部200
の前方に形成することで、前記表示装置101の近傍に
前記動作認識領域112を設けたものである。
【0053】図11及び図12に示すように、この実施
の形態では、前記レンズ取付部113に前記撮像部10
5と前記表示装置101を配置する。ここで、前記表示
装置101は前記撮像部105より後方に配置すること
で、使用者2に対して仮想の表示画面202を上方に位
置させ、その仮想の表示画面202の下方に前記動作認
識領域112を形成している。これにより、前記仮想の
表示画面202を使用者2の目線に位置させ、前記動作
認識領域112を目線の下方に形成することができるの
で、操作指示するであろう手に無理な姿勢を強いること
がない。
【0054】また、前記撮像部105は、前記レンズ部
200の中心位置に向かって、前記受光素子107、前
記光学レンズと投光器109、フイルタ111を配置し
ている。
【0055】このように、この実施の形態では、前記レ
ンズ部200を中心に前記表示装置101の映像と前記
動作認識領域112が設定されるので、映像の視認範囲
に前記動作認識領域112を設定できる。したがって、
前記レンズ部200の前記境界面201の角度を変化さ
せても、その位置関係を保つことができる。また、前記
撮像部105と前記表示装置101を前後に配置するこ
とにより、映像の視認範囲の下方に前記動作認識領域1
12を設定できるので、使用者の目線と操作する手の位
置関係を合わせることができるので、使用者2に無理な
姿勢を強いることが軽減される。なお、この実施の形態
では、前記撮像部105と前記表示装置101を前後に
配置したが、この前後の範囲を小さくすることで、映像
の視認範囲と前記動作認識領域112を近接させること
ができる。これにより、例えば、使用者2の目線を斜め
下方に設定する場合、例えば前記レンズの位置が使用者
2に対して低い場合有利である。次に、図13から図2
0は、前記撮像部105の他の応用例を示したものであ
る。以下、この応用例を順次説明する。 (第3の実施の形態)先ず、図13は、フイルタ110
の配置に関する他の実施の形態を説明するものである。
図13(a)図は、前記フイルタ110を前記光学レン
ズ108の内側(前記光学レンズ108と前記受光素子
107の間)に配置したものであり、(b)図は第1の
実施の形態で採用した光学レンズ108の外側に配置し
たものである。前記(a)図の実施の形態によれば、前
記フイルタ110を前記光学レンズ108の焦点距離を
利用して配置することができるので装置の小型化を実現
できる。一方(b)図の実施の形態によれば、前記フイ
ルタ110を利用して光学レンズ108を保護できると
ともに、前記撮影窓111の前記透明板118の機能も
兼用できるので、清掃性を向上させることができる。 (第4の実施の形態)次に、図14、図15は前記動作
認識領域112の認識範囲Θ1を拡張する分割プリズム
を採用した実施の形態を示している。図14(a)図は
分割プリズム114の配置を示す概略断面図、(b)図
は分割プリズム114の外観図を示している。また、図
15は、分割プリズム114を介して受光素子107で
撮影された画面を示したものであり、(a)図が上操作
の手のかざし方の例を示し、(b)図が分割プリズムを
採用しないで撮影された画面図、(c)図が分割プリズ
ム114を介して撮影された画面図を示している。図1
4において、この実施の形態では、前記光学レンズ10
8の前方に前記分割プリズム114を配置し、光学レン
ズ108の後方にフイルタ110、更に後方に受光素子
107を配置している。前記分割プリズムは、撮影され
る操作指令対象物3側をフラット面114aとして、前
記光学レンズ108側の中央が前記フラット面と平行な
面114cであり、その周囲が前記光学レンズ108側
に隆起した傾斜面114bで形成される断面形状を備え
ている。(b)図は、前記光学レンズ108側からみた
分割プリズム114の外観斜視図を示している。この実
施の形態では、分割プリズムの外形を角錐形状とするこ
とでコンパクト化を図っているが、前記説明した断面形
状が重要であり、その外形は問わない。この分割プリズ
ム114によれば、視野の広がりにより人の動作を幅広
く受け入れられ、4方向と真中を強調して認識するの
で、同じ単純なアルゴリズムでも前記操作ベクトルPx
yの抽出が明確に行える。例えば、図15(b)図に示
すように、分割プリズム114を使用しない場合は、前
記動作認識領域112が狭いため、前記操作指令対象物
3の光重心位置P1やその動きの抽出に制約を受ける。
しかし、(a)図に示すように、この分割プリズム11
4によれば、前記動作認識領域112の中央と、上下左
右の4方向の範囲が拡大される。これに伴って、(c)
図のように、受光素子107では、中間が省略されて中
央とその四方が強調されるため、前記操作指令対象物3
の大きなジェスチャを抽出しやすくすることができる。
なお、この実施の形態では、図14(b)図に示すよう
に、分割プリズム114の前記光学レンズ108側の傾
斜面を4面としているが、これを連続した円錐形状や多
角形状からなる傾斜面とすることで、前記動作認識領域
112の中央と周囲を強調することができる。 (第5の実施の形態)図16は、分割レンズ115を採
用した実施の形態を示している。(a)図は分割レンズ
115を採用した撮像部105の断面図を示し、(b)
図は正面図を示している。この実施の形態によれば、第
1の実施の形態で説明した1個の光学レンズ108を複
数の光学レンズ108からなる分割レンズ115で構成
する。例えば、この実施の形態では、(b)図に示すよ
うに、横3列、縦3段からなる9個の格子状に配列され
たレンズを採用する。この実施の形態によれば、前記動
作認識領域112の認識範囲Θ1を拡張させることがで
きるとともに、各光学レンズ108の焦点部分だけが強
調されるので、同じ単純なアルゴリズムでも前記操作ベ
クトルPxyの抽出が明確に行える。
【0056】(第6の実施の形態)図17は、受光素子
107に複数のフオトトランジスタ等から構成される受
光素子アレイ120を採用したものである。(a)図は
受光素子アレイ120を採用した撮像部105の断面図
を示し、(b)図は正面図を示している。前記趣向素子
アレイ120のフオトトランジスタの配列を示してい
る。この実施の形態によれば、第1の実施の形態で説明
したCCD採用の受光素子107に比べて、各撮像画素
が荒いので、前記動作認識領域112の前記操作指令対
象物3の動きを荒く抽出することができるから、同じ単
純なアルゴリズムでも前記操作ベクトルPxyの抽出が
明確に行える。
【0057】(第7の実施の形態)図18、19は、投
光器109に配列を工夫することで、前記第6の実施の
形態と同様な作用効果を得ようとする実施の形態を説明
するものである。図18は、第1の実施の形態の前記撮
像部105を説明するものであり、(a)図は撮像部1
05の断面図を示し、(b)図は前記投光器109の配
列を示し、(c)図は投光器による認識範囲の明るさの
分布を示している。また、図19は、この実施の形態に
係る撮像部105の断面図を説明するものであり、
(a)図は前記撮像部105の断面図を示す、(b)図
は前記投光器109の配列を示し、(c)図はこの投光
器による認識範囲の明るさの分布を示している。
【0058】図18で示すように、前記第1の実施の形
態では、1個または複数の投光器109を光学レンズ1
08の周囲に配列して前記動作認識領域112を前記投
光器109で満遍なく照らす。このため、(c)図に示
すように、第1の実施の形態では、前記動作認識領域1
12全体を均等に認識することができる。しかし、前記
操作指令対象物3は、連続したジェスチャであるため、
単純な操作を行おうとした場合、この動きを全て認識す
る必要がなく、動きの概要を認識できれば足りる。
【0059】そこで、この実施の形態では、図19
(a)(b)に示すように、投光器109の配列を工夫
して、前記動作認識領域112の要所のみを投光するよ
うに配置する。例えば、この実施の形態では、(b)図
のように、前記動作認識領域112の中央と、上下左右
の要所のみを前記投光器109で照らすようにする。こ
の照らす位置は、前記ジェスチャに対応して適宜設定す
る。このように、この実施の形態では、前記投光器10
9で照らすことにより、(c)図に示す斜線部のような
領域が強調される。したがって、前記動作認識領域11
2の前記操作指令対象物3の動きを荒く抽出することが
できるから、同じ単純なアルゴリズムでも前記操作ベク
トルPxyの抽出が明確に行える。 (第8の実施の形態)図20及び図21は、球状の前記
レンズ部200を活用した他の実施の形態を示す説明図
であり、図20は前記第1の実施の形態の説明図、図2
1はこの実施の形態に係る前記境界面201を活用した
応用例を示している。図20において、前記第1の実施
の形態では、前記レンズ部200の前記境界面201で
屈折させた前記表示装置101の表示画像を使用者2が
みている。このため、この実施の形態では、前記境界面
201の後方の前記後方レンズ部200bはデッドスペ
ースである。この実施の形態では、図21に示すよう
に、前記レンズ部200に対して前記装置本体100と
対向する位置(例えば前記レンズ部200の上方)に同
様な装置本体100aを設け、前記境界面201の反対
側の反射面を使って、前記使用者2の後方に映像を提供
する2画面の情報処理装置である。図20の実施の形態
では、装置本体100の表示画像は、使用者2からすれ
ば、前記レンズ部200この後方に配置される仮想の表
示装置101aを見ているように感じる。一方、図21
の実施の形態では、他の使用者2aは、前記レンズ部2
00の後方に形成される前記本体装置100aの仮想の
表示装置101aを見ているように感じる。したがっ
て、透明な前記レンズ部200に対峙する使用者2と他
の使用者2aが、互いのいる位置に異なる仮想の表示装
置101aをみることになるので、これら使用者に得意
な映像効果を提供することができる。このため、この情
報処理装置1によれば、設置フロアーの中心位置に設置
することができるので、設置効率を向上させたり、ある
いは対戦ゲームなどのイベントに最適である。 (第9の実施の形態)図22及び図23は前記レンズ部
200の他の実施の形態に係るものである。図22はこ
の実施の形態のシステムの概略を示すシステム概略図、
図23レンズ部209の構造を示す概略断面図であり、
(a)図がレンズ部の機構概念図、(b)図が凹面状態
の動作状態図、(c)図が凸面状態の動作状態図を示し
ている。この実施の形態は、前記レンズ部209の前記
境界面201を凹面または凸面に変化可能な構造とした
ものである。この実施の形態では、前記構造を実現する
ために、前記レンズ部209を、前部を構成する半球状
の前部レンズ部209aと後部を構成する半球状の後部
レンズ部209bとから構成し、この2つの半球状の部
材を合わせて球状のレンズ部209を構成する。前記前
部レンズ部209aと後部レンズ部209bはともに、
その外郭を構成する中空の外郭部210と、この外郭部
210の中空部に充填される液状体211とから構成さ
れる。この実施の形態では、前記外郭部210をアクリ
ル材料で形成し、前記液状体211を前記アクリル材料
と同様な屈折率を備えるパラフイン油などの屈折率の同
じ液体を使用する。
【0060】そして、図23に示すように前記前部レン
ズ部209aと後部レンズ部209bにそれぞれ充填さ
れる前記液状体211を調整するポンプ部121とリザ
ーブタンク122を備える。この実施の形態によれば、
前記半球状の前部または後部レンズ部209a、209
bは、前記ポンプ部121を介して液状体211を補給
したり減圧したりすると変形しにくい球面はそのままで
フラットな前記境界面201が凸面または凹面に変化す
る。この実施の形態では、この境界面201の変形を利
用して、前記レンズ部209の前部に表示される仮想の
表示画面202を変形させた多様な表示効果を得ること
ができる。例えば、図23(b)図は前記前部レンズ部
209aに前記液状体211を供給し、逆に後部レンズ
部209bから前記液状体211を取った状態をしめし
ている。この状態では、前記境界面201が凹面鏡とし
て作用するため、前記装置本体から提供される画像が前
記凹面鏡の境界面201で画像の一部が拡大されて前記
仮想の表示画面202に表示される。
【0061】一方、(c)図では、(b)図とは逆に前
部レンズ部209aから前記液状体211が取られるの
で、前記境界面201が凸面鏡に変形する。このため、
前記装置本体100から提供される画像が前記凸面鏡の
境界面201で画像全体が縮小されて前記仮想の表示画
面202に表示される。このように、この実施の形態に
よれば、前記レンズ部209に供給する液状体211を
調整することにより、前記仮想の表示画面を縮小または
拡大表示することができるので、多様な表示効果を得る
ことができる。なお、この実施の形態では、2つの半球
状の部材で球状の前記レンズ部209を構成したが、同
様な表示効果は、前記前部レンズ部209aのみで達成
することができる。
【0062】以上述べたように、この発明に係る情報処
理装置は、赤外線投光器、赤外線のみ透過するフィル
タ、レンズ、受光素子で構成された撮像部に対してかざ
した手などの動きを認識することにより、表示内容を操
作することのできる。この場合、前記「受光素子」がC
CDなどの撮像素子で、得られた画像の光重心位置の計
算により手の動きを認識することができる。また、前記
「受光素子」がPSDなどの光重心位置を出力するセン
サーの場合、光重心位置の移動から手の動きを認識する
ことができる。また、前記「受光素子」がフォトトラン
ジスタなどの光センサーをマトリクス状に配置した構造
の場合、個々のトランジスタの位置と受光強度から光重
心位置を計算し、手の動きを認識することができる。更
に、前記撮像部が1つの撮像素子と複合レンズや複合プ
リズムを組み合わせることにより、複数方向からの不連
続な画像を取得することができる。加えて、赤外線投光
器とレンズ、赤外線センサーで構成された近接センサー
を複数組配置した機器に対してかざした手などの動きで
生じるセンサーのON/OFFパターンによって表示内容を操
作することができる。この発明に係る実施の形態によれ
ば、手が濡れたり汚れている時でも気にすることなく操
作可能である。また、不特定多数のユーザが使う端末を
想定すると、触れないことによる清潔性が向上し、更に
凹凸や可動部の無い形状が可能であるため清掃性が向上
し、対破壊性の向上が期待できる。更に、操作は直感的
なジェスチャーで構成することにより、説明書を読んだ
り複雑な操作を覚える必要が無い。例えば、正面に対し
て手を右にかざせば空間上のメニューが右に動くとか、
コンテンツを表示中に手を左から右に振ると次の項目に
進むといった操作が可能となる。加えて、ジェスチャー
を認識する手段では最小限の画像処理のみで行えるよう
工夫し、安価な制御部で十分精度の高い操作性が得られ
る。このように、この発明に係る情報処理装置1によれ
ば、家庭向け情報機器の操作部として、あるいは公共施
設や店舗の情報機器として活用することができる。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、人の動きを検知して機
器を操作可能な安価な情報処理装置とその操作方法を提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の概略構成を説明する使用状
態の概念図である。
【図2】第1の実施の形態のシステムの概略を示すシス
テム概略図である。
【図3】第1の実施の形態の情報処理装置の概略断面図
である。
【図4】第1の実施の形態の情報処理装置の外観図であ
る。
【図5】第1の実施の形態の取得した画像から操作信号
を引出す方法の説明図である。
【図6】第1の実施の形態の取得した画像から操作信号
を引出す方法の説明図である。
【図7】第1の実施の形態のメニュー画面の説明図であ
る。
【図8】第1の実施の形態のジェスチャーの説明図であ
る。
【図9】第1の実施の形態の動作フローチャートであ
る。
【図10】第1の実施の形態のジェスチャーと画面遷移
図である。
【図11】第2の実施の形態の概略構成を説明する使用
状態の概念図である。
【図12】第2の実施の形態のシステムの概略を示すシ
ステム概略図である。
【図13】第3の実施の形態のフイルタの配置に説明図
である。
【図14】第4の実施の形態の分割プリズムの配置を示
す概略断面図である。
【図15】第4の実施の形態の撮影された画面図であ
る。
【図16】第5の実施の形態の分割レンズの説明図であ
る。
【図17】第6の実施の形態のフオトトランジスタの説
明図である。
【図18】第1の実施の形態の投光器の説明図である。
【図19】第7の実施の形態の投光器の説明図である。
【図20】前記第1の実施の形態のレンズ部の説明図で
ある。
【図21】第8の実施の形態の境界面を活用した情報処
理装置の説明図である。
【図22】第9の実施の形態の境界面を活用したレンズ
部の説明図である。
【図23】第9の実施の形態の境界面を活用したレンズ
部の説明図である。
【符号の説明】
1…情報処理装置、2…使用者、3…操作指令対象物、
10…情報提供部、20…ネットワーク、100…装置
本体、101…表示装置、102…制御部、103…音
声出力部、104…記憶部、105…撮像部、106…
近接センサ、107…受光素子、108…光学レンズ、
109…投光器、110…フイルタ、111…撮影窓、
112…動作認識領域、113…レンズ取付部、114
…分割プリズム、115…分割レンズ、116…ネット
ワーク接続部、117…感度領域、120…受光素子ア
レイ、121…ポンプ部、200…レンズ部、200a
…前方レンズ部、200b…後方レンズ部、201…境
界面、202…仮想の表示画面、209…レンズ部、2
09a…前部レンズ部、209b…後部レンズ部、21
0…外郭部、211…液状体211、250…仮想領
域、251…表示領域、252…確定領域、Θ1…認識
範囲、P0…画面の中心位置P0、P1…光重心位置P
1、Pxy…操作ベクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 幸伸 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所デザイン研究所内 Fターム(参考) 5B050 AA03 BA01 BA12 CA07 DA05 EA07 FA02 FA08 GA02 5B057 AA20 BA02 BA19 BA23 DA07 DA17 DB02 DB05 DC08 DC36 5B087 AA09 BC32 5L096 AA03 BA05 BA08 CA03 DA02 FA67 FA69 HA04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各種の情報を表示する表示装置と、撮影し
    た画像から操作指令対象物の位置と動作を認識する撮像
    部と、前記撮像部で認識された位置と動作から前記表示
    装置の操作信号を出力する制御部とを含み、 前記撮像部は、受光した光の強さを電気信号として出力
    する受光素子と、前記受光部の前部に配置されるレンズ
    部と、前記受光素子の前部に配置され、前記受光素子に
    入光する特定の波長の光のみを通過させるフイルタと、
    前記レンズ部の撮影範囲に前記特定の波長の光を投光す
    る投光器とを備え、前記制御部は、前記撮像部で認識さ
    れた画像から操作ベクトルを算出して対応する操作信号
    を出力することを特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】前記請求項1記載の情報処理装置におい
    て、前記受光素子が撮像素子であり、前記制御部は、前
    記画像素子で認識された画像から光重心位置を算出し
    て、この光重心位置の変化により操作ベクトルを算出
    し、対応する操作信号を出力することを特徴とする情報
    処理装置。
  3. 【請求項3】前記請求項1記載の情報処理装置におい
    て、前記受光素子が半導体位置検出素子であり、前記制
    御部は、前記半導体位置検出素子で検出された光重心位
    置の変化から操作ベクトルを算出し、対応する操作信号
    を出力することを特徴とする情報処理装置。
  4. 【請求項4】前記請求項1記載の情報処理装置におい
    て、前記受光素子は光センサーをマトリクス状に配置し
    た構造を備え、前記制御部は、前記個々の光センサの位
    置と受光強度から光重心位置を計算し、この光重心位置
    の変化により操作ベクトルを算出し、対応する操作信号
    を出力することを特徴とする情報処理装置。
  5. 【請求項5】前記請求項1から4記載の何れかの情報処
    理装置において、前記レンズ部は、複合レンズであるこ
    とを特徴とする情報処理装置。
  6. 【請求項6】前記請求項1から4記載の何れかの情報処
    理装置において、前記レンズ部の前部に複合プリズムを
    配置したことを特徴とする情報処理装置。
  7. 【請求項7】各種の情報を表示する表示装置と、撮影し
    た画像から操作指令対象物の位置と動作を認識する撮像
    部と、前記撮像部で認識された位置と動作から前記表示
    装置の操作信号を出力する制御部とを含んだ情報処理装
    置の操作方法において、前記画像部の投光器から特定の
    波長の光を投光し、前記投光した特定の波長の光の反射
    光を特定の波長の光のみを通過させるフイルタと光学レ
    ンズを介して撮像部の受光素子で認識し、この受光素子
    で認識された画像から操作ベクトルを算出して対応する
    前記操作信号を出力することを特徴とする情報処理装置
    の操作方法。
  8. 【請求項8】前記請求項7記載の情報処理装置の操作方
    法において、前記受光素子が撮像素子であり、前記画像
    素子で認識された画像から光重心位置を算出し、この光
    重心位置の変化により操作ベクトルを算出して対応する
    操作信号を出力することを特徴とする情報処理装置の操
    作方法。
  9. 【請求項9】前記請求項7記載の情報処理装置におい
    て、前記受光素子が半導体位置検出素子であり、前記半
    導体位置検出素子で検出された光重心位置の変化から操
    作ベクトルを算出して対応する操作信号を出力すること
    を特徴とする情報処理装置の操作方法。
  10. 【請求項10】前記請求項7記載の情報処理装置におい
    て、前記受光素子は光センサーをマトリクス状に配置し
    た構造を備え、前記個々の光センサの位置と受光強度か
    ら光重心位置を計算し、この光重心位置の変化により操
    作ベクトルを算出して対応する操作信号を出力すること
    を特徴とする情報処理装置の操作方法。
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