JP4757109B2 - データ通信プログラム - Google Patents
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Description
まず最初に、図1を用いて、実施例1に係る通信システムの概要および特徴を説明する。図1は、実施例1に係る通信システムの概要および特徴を説明するための図である。なお、以下の実施例1では、TCP/IP通信を適用した場合を説明し、受信側はパケットを受信すると受信確認応答を送信側に返し、送信側が受信確認応答を受け取ると、再送バッファ領域のうち確認応答がされたデータ領域部分を解放する。
次に、図2を用いて、図1に示したホストコンピュータ10の構成を説明する。図2は、実施例1に係るホストコンピュータ10の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このホストコンピュータ10は、NIC制御IF11、制御部12、記憶部13を備え、NIC20と接続される。以下にこれらの各部の処理を説明する。
次に、図5を用いて、図1に示したNIC20の構成を説明する。図5は、実施例1に係るNIC20の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このNIC20は、ホストコンピュータ制御IF21、通信制御IF22、制御部23、記憶部24を備え、ホストコンピュータ10およびネットワーク30と接続される。以下にこれらの各部の処理を説明する。
次に、図6および図7を用いて、実施例1に係る通信システムによる通信処理を説明する。図6は、実施例1に係る通信システム1の通信処理を説明するためのシーケンス図であり、図7は、格納先設定処理を説明するためのフローチャートである。
上述してきたように、通信システム1は、コネクションごとに、通信先端末40との間の応答時間を測定し、測定された応答時間が所定の遅延閾値より大きいかを判定し、応答時間が所定の遅延閾値より大きいと判定された場合には、送信データをホストメモリ10a内の再送バッファに格納し、応答時間が所定の遅延閾値より小さいと判定された場合には、送信データをNIC20内の再送バッファに格納するので、応答時間が大きい(送信データをNIC20内の再送バッファに格納することによる通信高速化の効果が薄い)コネクションについては、送信データをホストメモリ10a内の再送バッファに格納してネットワークハードウェア内のメモリの使用量を抑制し、一方、応答時間が小さい(送信データをネットワークハードウェア内の再送バッファに格納することによる通信高速化の効果が高い)コネクションについては、送信データをネットワークハードウェア内の再送バッファに格納して、通信の高速化を図る結果、ネットワークハードウェア内のメモリの使用量を抑制しつつ、通信の高速化を図ることが可能である。
また、上記の実施例では、コネクションを通常通信からゼロコピー通信へ、またはゼロコピー通信から通常通信へ切り替える場合には、同じ所定の閾値を用いる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、コネクションを通常通信からゼロコピー通信へ切り替える場合と、ゼロコピー通信から通常通信へ切り替える場合とでは、異なる閾値を用いるようにしてもよい。
また、上記の実施例では、通常通信を行っているコネクションと、ゼロコピー通信を行っているコネクションとでは、再送バッファの格納可能なデータ容量の上限値を異なるように、設定してもよい。
また、上記の実施例では、通信速度と応答時間であるRTT(Round Trip Time)との積を算出して再送バッファの使用量を測定する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、送信シーケンス番号および確認応答シーケンス番号を用いて再送バッファの使用量を測定するようにしてもよい。具体的には、図17に示すように、通信先端末からの確認応答のデータに付与されたシーケンス番号(例えば、「165」)から現に送信しようとしているデータのシーケンス番号(例えば、「162」)を引いた値を再送バッファの使用量として測定する。
また、上記の実施例では、通信システム1にCOE方式を適用する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、通信システム1にTOE方式を適用するようにしてもよい。つまり、送信データのプロトコル処理をホストコンピュータ10のOSが行う代わりに、NIC20が送信データのプロトコル処理を行う。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、API呼び出し部12aと再送バッファ測定部12bを統合してもよい。また、データ転送部12eは、ホストコンピュータとNICの両方にあってもよく、NIC上のデータ転送部はハードウェアで実現されていてもよい。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
前記コネクションごとに、前記通信先端末との間の応答時間を測定する測定手順と、
前記測定手順によって測定された前記応答時間が所定の遅延閾値より大きいかを判定する判定手順と、
前記判定手順によって前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいと判定された場合には、送信データをホストメモリ内の再送バッファに格納し、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より小さいと判定された場合には、前記送信データを前記ネットワークハードウェア内の再送バッファに格納する格納手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするデータ通信プログラム。
前記判定手順は、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいと判定したコネクションについて、前記測定手順によって測定された前記再送バッファの使用量が所定の使用量閾値より小さいかをさらに判定し、
前記格納手順は、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいが、前記判定手順によって前記再送バッファの使用量が前記所定の使用量閾値より小さいと判定された場合にも、前記コネクションの送信データを前記ネットワークハードウェア内の再送バッファに格納することを特徴とする付記1に記載のデータ通信プログラム。
前記判定手順は、前記送信データの転送および格納を開始した後においても、前記測定手順によって測定された前記応答時間が所定の遅延閾値より大きいかを判定し、
前記ホストメモリの再送バッファに格納が開始されているコネクションについて、転送および格納を開始した後における前記応答時間が所定の遅延閾値より小さいと判定された場合には、当該コネクションにおける送信データの格納先を前記ネットワークハードウェア内の再送バッファに切り替え、前記ネットワークハードウェアの再送バッファに格納が開始されているコネクションについて、転送および格納を開始した後における前記応答時間が所定の遅延閾値より大きいと判定された場合には、当該コネクションにおける送信データの格納先を前記ホストメモリ内の再送バッファに切り替える切替手順をさらに備ることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信プログラム。
前記判定手順は、前記送信データの転送および格納を開始した後においても、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいと判定したコネクションについて、前記測定手順によって測定された前記再送バッファの使用量が所定の使用量閾値より小さいかをさらに判定し、
前記ホストメモリの再送バッファに格納が開始されているコネクションについて、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいが、転送および格納を開始した後における前記再送バッファの使用量が前記所定の使用量閾値より小さいと判定されたコネクションについても、当該コネクションにおける送信データの格納先を前記ネットワークハードウェア内の再送バッファに切り替える切替手順をさらに備えることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信プログラム。
前記格納手順は、前記上限値設定手順によって設定された前記再送バッファ上限値から現在使用されている前記ネットワークハードウェア内の再送バッファの容量を引いた値である再送バッファの空き容量が残存している場合にのみ、前記送信データを前記ネットワークハードウェア内の再送バッファに格納することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信プログラム。
前記コネクションごとに、前記通信先端末との間の応答時間を測定する測定手段と、
前記測定手段によって測定された前記応答時間が所定の遅延閾値より大きいかを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいと判定された場合には、送信データをホストメモリ内の再送バッファに格納し、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より小さいと判定された場合には、前記送信データを前記ネットワークハードウェア内の再送バッファに格納する格納手段と、
を備えたことを特徴とするデータ通信装置。
10 ホストコンピュータ
11 NIC制御IF
12 制御部
12a API呼び出し部
12b RTT測定部
12c コネクション判定部
12d 再送バッファ格納部
12e データ転送部
13 記憶部
13a RTT記憶部
13b コネクション記憶部
13c 上限値記憶部
13d OS再送バッファ
20 NIC
21 ホストコンピュータ制御IF
22 通信制御IF
23 制御部
23a 再送バッファ格納部
23b データ送信部
24 記憶部
24a NIC再送バッファ
30 ネットワーク
40 通信先端末
Claims (10)
- ネットワークインタフェース装置を介して情報処理装置に送信データを送信する処理をコンピュータに実行させるデータ通信プログラムであって、
前記コンピュータと前記情報処理装置の間に設定されたコネクションごとに、前記コンピュータと前記情報処理装置との間の応答時間を測定する手順と、
測定された前記応答時間が所定の遅延閾値より大きいかを判定する手順と、
前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいと判定された場合には、前記コンピュータで実行されるアプリケーションのメモリ空間にある送信データを、前記コンピュータで実行されるオペレーティングシステムのメモリ空間にある再送バッファにコピーし、該送信データを、前記情報処理装置に送信する前記ネットワークインタフェース装置に送信し、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より小さいと判定された場合には、前記アプリケーションのメモリ空間にある送信データを前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファに転送し、転送された該送信データを、前記情報処理装置に送信する前記ネットワークインタフェース装置に送信する手順と、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とするデータ通信プログラム。 - 前記コネクションごとに、前記送信データによって使用される再送バッファの使用量をさらに測定し、
前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいと判定したコネクションについて、測定された前記再送バッファの使用量が所定の使用量閾値より小さいかをさらに判定し、
前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいが、前記再送バッファの使用量が前記所定の使用量閾値より小さいと判定された場合にも、前記アプリケーションのメモリ空間にある送信データを前記ネットワークインタフェース装置が備える前記再送バッファに転送し、転送された該送信データを、前記ネットワークインタフェース装置に送信する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載のデータ通信プログラム。 - 前記情報処理装置からの確認応答のデータに付与されたシーケンス番号から現に送信しようとしているデータのシーケンス番号を引いた値に応じて、前記再送バッファの使用量を測定する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項2に記載のデータ通信プログラム。
- 前記送信データの転送またはコピーを開始した後においても、前記応答時間を測定し、
前記送信データの転送またはコピーを開始した後においても、測定された前記応答時間が所定の遅延閾値より大きいかを判定し、
前記コンピュータで実行されるオペレーティングシステムのメモリ空間にある再送バッファにコピーが開始されているコネクションについて、コピーを開始した後における前記応答時間が所定の遅延閾値より小さいと判定された場合には、当該コネクションにおける送信データの転送先を前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファに切り替え、前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファに転送が開始されているコネクションについて、転送を開始した後における前記応答時間が所定の遅延閾値より大きいと判定された場合には、当該コネクションにおける送信データのコピー先を前記コンピュータで実行されるオペレーティングシステムのメモリ空間にある再送バッファに切り替える手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信プログラム。 - 前記送信データの転送またはコピーを開始した後においても、前記再送バッファの使用量をさらに測定し、
前記送信データの転送またはコピーを開始した後においても、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいと判定したコネクションについて、測定された前記再送バッファの使用量が所定の使用量閾値より小さいかをさらに判定し、
前記ホストメモリの再送バッファに転送またはコピーが開始されているコネクションについて、前記応答時間が前記所定の遅延閾値より大きいが、転送および格納を開始した後における前記再送バッファの使用量が前記所定の使用量閾値より小さいと判定されたコネクションについても、当該コネクションにおける送信データの転送先を前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファに切り替える手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信プログラム。 - 前記送信データが、前記コンピュータで実行されるオペレーティングシステムのメモリ空間にある再送バッファにコピーされているコネクションと、前記送信データが、前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファに転送されているコネクションとで、前記送信データの格納先を切り替える条件である切替条件が異なるようにして前記送信データの格納先を切り替える手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項4または5に記載のデータ通信プログラム。
- 前記送信データを前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファに転送することを中止されて前記コンピュータで実行されるオペレーティングシステムの再送バッファにコピーされたコネクションを除いて、前記転送先またはコピー先を切り替える手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項4または5に記載のデータ通信プログラム。
- 前記コネクションの確立時において、前記応答時間を測定する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信プログラム。
- 前記コネクションの確立後において、前記応答時間を測定する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信プログラム。
- 前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファによって格納可能なデータ容量を示す再送バッファ上限値を設定し、
設定された前記再送バッファ上限値から現在使用されている前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファの容量を引いた値である再送バッファの空き容量が残存している場合にのみ、前記送信データを前記ネットワークインタフェース装置が備える再送バッファ再送バッファに格納する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信プログラム。
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