JP4753506B2 - 水素含有ガス生成装置及びその運転方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、改質処理部加熱手段により加熱され、炭化水素系の原燃料ガスを水蒸気にて水素と一酸化炭素を含む改質処理ガスに改質させる改質処理を行なう改質処理部と、
前記改質処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記改質処理部における改質処理温度を、改質処理温度設定値以上に維持する改質処理部温度維持手段とを備えた水素含有ガス生成装置の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる水素含有ガス生成装置は、脱硫処理部にて脱硫処理等が施された炭化水素系の原燃料ガスを改質処理部にて水蒸気により水素ガスと一酸化炭素ガスを含むガスに改質処理し、その改質処理ガスを変成処理部にて改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成させることにより変成処理し、さらに、その変成処理ガスを選択酸化処理部にて変成処理ガス中の一酸化炭素を選択酸化することにより選択酸化処理して、一酸化炭素濃度の低い(例えば10ppm以下)水素リッチな水素含有ガスを生成するものであり、生成水素含有ガスは、例えば、燃料電池における発電反応用の燃料ガスとして用いる。
【0003】
そして、かかる水素含有ガス生成装置の運転中は、脱硫処理部と改質処理部と変成処理部と選択酸化処理部をそれぞれ、脱硫処理に適正な温度、改質処理に適正な温度、変成処理に適正な温度、選択酸化処理に適正な温度に維持する必要がある。ちなみに、改質処理に適正な温度は例えば600〜700°Cの範囲、脱硫処理に適正な温度は例えば150〜300°Cの範囲、変成処理に適正な温度は例えば150〜300°Cの範囲、選択酸化処理に適正な温度は80〜120°Cである。
【0004】
そこで、従来の水素含有ガス生成装置には、燃焼器等で構成された改質処理部加熱手段の加熱能力を調整して、改質処理部における改質処理温度を、所定の改質処理温度設定値以上に維持する改質処理部温度維持手段を備え、改質処理部の温度設定値以下の温度低下を防止して、少なくとも改質処理部を上記適正な温度に維持することができる。
さらに、変成処理部又は脱硫処理部等に電気ヒータ等の加熱手段を設け、変成処理温度を所定の変成処理温度設定値以上に維持する改質処理部温度維持手段や、脱硫処理部における脱硫処理温度を所定の脱硫処理温度設定値以上に維持する脱硫処理部温度維持手段とを設ける場合においても、各処理部の温度設定値以下の温度低下を防止して、各処理部を上記適正な温度に維持することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような所定の改質処理部温度設定値、変成処理部温度設定値、及び脱硫処理温度設定値は、その水素含有ガス生成装置を最大処理負荷で運転した場合、即ち、水素含有ガスをもっとも多く生成した場合における適切な温度値である。
そして、夫々の処理部の温度を処理負荷の大小に関係なく一定の上記温度設定値以上に維持しようとすると、処理負荷を小さくするほど、夫々の加熱手段における入熱量に対する放熱量の割合が大きくなるため、小処理負荷時は、高処理負荷時に比べて熱効率が低下することとなり、改善が望まれていた。
【0006】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で、処理負荷を変動させても、高い熱効率を維持することができる水素含有ガス生成装置の運転方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔構成1〕
本発明に係る水素含有ガス生成装置の運転方法は、請求項1に記載したごとく、前記水素含有ガス生成装置の処理負荷の低下に伴って、前記改質処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記改質処理温度設定値を調整し、
前記水素含有ガス生成装置が、変成処理部加熱手段により加熱され、前記改質処理部から供給された前記改質処理ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成させる変成処理を行なう変成処理部と、前記変成処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記変成処理部における変成処理温度を、変成処理温度設定値以上に維持する変成処理部温度維持手段とを備えて構成され、
前記水素含有ガス生成装置の処理負荷の低下に伴って、前記変成処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記変成処理温度設定値を調整することを特徴とする。
また、本構成の水素含有ガス生成装置を実行するための本発明に係る水素含有ガス生成装置は、請求項3に記載したごとく、処理負荷の低下に伴って、前記改質処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記改質処理温度設定値を調整する温度設定値調整手段を備え、
変成処理部加熱手段により加熱され、前記改質処理部から供給された前記改質処理ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成させる変成処理を行なう変成処理部と、
前記変成処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記変成処理部における変成処理温度を、変成処理温度設定値以上に維持する変成処理部温度維持手段とを備えて構成され、
前記温度設定値調整手段が、処理負荷の低下に伴って、前記変成処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記変成処理温度設定値を調整するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
〔作用効果〕
即ち、水素含有ガス生成装置は、小処理負荷時においては、改質処理部におけるガス空塔速度(処理触媒の体積に対する処理対象ガス量の割合)が小さくなることにより、改質処理部における触媒の処理性能は、処理温度が同じである大処理負荷時よりも高くなる。
したがって、小処理負荷時における改質処理部の温度設定値を、大処理負荷時の温度設定値よりも小さくしても、夫々の処理負荷時における触媒の処理性能を同等に維持することができる。
そこで、本構成の水素含有ガス生成装置の運転方法によれば、水素含有ガス生成装置の処理負荷(水素含有ガス生成装置における原燃料ガスの消費量、又は水素含有ガスの生成量として検出することができる。)が小さいときの改質処理温度設定値を、処理負荷が大きいときのそれらよりも小さく設定することで、水素含有ガスの生成量に関わる改質処理部の改質処理性能を低下させることなく、小処理負荷時における改質処理部加熱手段の入熱量を小さくして、小処理負荷時における熱効率を向上することができる。
【0009】
【0010】
〔作用効果〕
また、水素含有ガス処理生成装置において、変成処理部温度維持手段により、変成処理部の温度を、変成処理部に設けられた変成処理部加熱手段の加熱能力を調整して、変成処理温度設定値以上に維持する場合には、その変成処理温度設定値においても、上記改質処理温度設定値と同様に、水素含有ガス生成装置の処理負荷が小さいときの値を、処理負荷が大きいときの値よりも小さく設定することで、燃料電池の燃料極を被毒する水素含有ガス内の一酸化炭素量に関わる変成処理部の変成処理性能を低下させることなく、小処理負荷時における変成処理部加熱手段の入熱量を小さくして、小処理負荷時における熱効率を向上することができる。
【0011】
〔構成2〕
本発明に係る水素含有ガス生成装置の運転方法は、請求項2に記載したごとく、上記構成1の水素含有ガス生成装置の運転方法の構成に加えて、前記水素含有ガス生成装置が、脱硫処理部加熱手段により加熱され、前記改質処理部に供給される原燃料ガスの脱硫処理を行なう脱硫処理部と、前記脱硫処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記脱硫処理部における脱硫処理温度を、脱硫処理温度設定値以上に維持する脱硫処理部温度維持手段とを備えて構成され、
前記水素含有ガス生成装置の処理負荷の低下に伴って、前記脱硫処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記脱硫処理温度設定値を調整することを特徴とする。
また、本構成の水素含有ガス生成装置を実行するための本発明に係る水素含有ガス生成装置は、請求項4に記載したごとく、上記構成1の水素含有ガス生成装置の構成に加えて、脱硫処理部加熱手段により加熱され、前記改質処理部に供給される原燃料ガスの脱硫処理を行なう脱硫処理部と、前記脱硫処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記脱硫処理部における脱硫処理温度を、脱硫処理温度設定値以上に維持する脱硫処理部温度維持手段とを備えて構成され、
前記温度設定値調整手段が、前記処理負荷の低下に伴って、前記脱硫処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記脱硫処理温度設定値を調整するように構成されていることを特徴とする。
【0012】
〔作用効果〕
即ち、改質処理部に供給する炭化水素系の原燃料ガスとして都市ガス13A等を用いる場合には、その原燃料ガスの脱硫処理を行なうべく、脱硫処理部を設け、その脱硫処理部における脱硫処理温度を、所定の脱硫処理温度設定値以上に維持する必要が有るが、その脱硫処理温度設定値においても、上記改質処理温度設定値及び変成処理温度設定値と同様に、水素含有ガス生成装置の処理負荷が小さいときの値を、処理負荷が大きいときの値よりも小さく設定することで、改質処理部の触媒を被毒する原燃料ガス内の硫黄分量に関わる脱硫処理部の脱硫処理性能を低下させることなく、小処理負荷時における脱硫処理部加熱手段の入熱量を小さくして、小処理負荷時における熱効率を向上することができる。
【0013】
〔構成3〕
本発明に係る水素含有ガス生成装置は、請求項5に記載したごとく、上記構成1又は2の水素含有ガス生成装置の構成に加えて、前記改質処理部加熱手段が、燃料を燃焼させて前記改質処理部を加熱自在な燃焼器で構成され、
前記燃焼器から排出される燃焼排ガスとの熱交換により前記改質処理部に供給する水蒸気を生成する水蒸気生成部を備えたことを特徴とする。
【0014】
〔作用効果〕
本構成のごとく、改質処理部加熱手段を燃料を燃焼させる燃焼器で構成し、水蒸気生成部にて、供給される水を燃焼式の改質処理部加熱手段から排出される燃焼排ガスにて加熱して、改質処理部における改質処理用の水蒸気を生成するので、余分なエネルギを消費することなく、改質処理用の水蒸気を生成することができ、一層の熱効率の向上を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明を燃料電池用の水素含有ガス生成装置に適用した場合の実施の形態を説明する。
図1に示すように、水素含有ガス生成装置Pは、供給される天然ガス等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫処理部1と、供給される原料水を加熱して水蒸気を生成する水蒸気生成部Sと、燃焼式の改質処理部加熱手段としての燃焼部4にて加熱されて、脱硫処理部1から供給される脱硫原燃料ガスを水蒸気生成部Sで生成された水蒸気を用いて水素ガスと一酸化炭素ガスを含むガスに改質処理する改質処理部3と、改質処理部3から供給される改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気を用いて二酸化炭素ガスに変成させることにより変成処理する変成処理部5と、その変成処理部5から供給される変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを選択酸化することにより選択酸化処理する選択酸化処理部6と、水素含有ガス生成装置の運転を制御する制御部Cを備えて構成して、一酸化炭素ガス濃度の低い(例えば10ppm以下)水素リッチな水素含有ガスを生成するように構成してある。
【0016】
脱硫処理部1においては、例えば150〜300°Cの範囲の脱硫処理温度で、脱硫触媒にて原燃料ガス中の硫黄化合物が水素化され、その水素化物が酸化亜鉛に吸着されて脱硫される。ちなみに、脱硫処理部1における脱硫反応は発熱反応である。脱硫処理部1には、ニッケル−モリブデン系、クロム−モリブデン系などの水素化脱硫触媒の粒状成型体の多数が充填されている。
【0017】
改質処理部3においては、メタンガスを主成分とする天然ガスが原燃料ガスである場合は、ルテニウム、ニッケル、白金等の改質触媒の触媒作用により、例えば600〜700°Cの範囲の改質処理温度の下で、メタンガスと水蒸気とが下記の反応式[化1]にて改質反応して、水素ガスと一酸化炭素ガスを含むガスに改質処理される。ちなみに、改質処理部3における改質反応は吸熱反応である。また、上記改質用触媒は、セラミック製の多孔質粒状体に保持され、改質処理部3には、その多孔質粒状体の多数が充填されている。
【0018】
【化1】
CH4+H2O→CO+3H2
【0019】
変成処理部5においては、改質処理ガス中の一酸化炭素ガスと水蒸気とが、酸化鉄又は銅亜鉛の変成触媒の触媒作用により、例えば150〜300°Cの範囲の変成処理温度の下で、下記の反応式[化2]にて変成反応して、一酸化炭素ガスが二酸化炭素ガスに変成処理される。ちなみに、変成処理部5における変成反応は発熱反応である。変成処理部5には、粒状成型体の多数が充填されている。
【0020】
【化2】
CO+H2O→CO2+H2
【0021】
選択酸化処理部6においては、白金、ルテニウム、ロジウム等の貴金属系の選択酸化触媒の触媒作用によって、例えば80〜120°Cの範囲の選択酸化処理温度の下で、変成処理ガス中に残っている一酸化炭素ガスが選択酸化される。ちなみに、選択酸化処理部6における酸化反応は発熱反応である。また、上記選択酸化用触媒は、セラミック製の多孔質粒状体に保持され、選択酸化処理部6には、その多孔質粒状体の多数が充填されている。
【0022】
そして、水素含有ガス生成装置にて生成された水素含有ガスは燃料ガスとして、燃料電池Gに供給される。燃料電池Gは、詳細な説明は省略するが、高分子膜を電解質とする固体高分子型であり、水素含有ガス生成装置Pから供給される燃料ガス中の水素と、ブロア(図示せず)から供給される反応用空気中の酸素との電気化学反応により発電するように構成してある。
【0023】
燃焼部4は、燃料電池Gから排出された燃料ガスであるオフガスをガス燃料として燃焼させると共に、改質処理部3を改質処理可能なように加熱するに当たって、オフガスだけでは不足する分を都市ガス(13A等)で補う。
【0024】
水蒸気生成部Sは、燃焼部4から排出された燃焼排ガスにより水を加熱して、水蒸気を生成するように構成してある。
【0025】
更に、水素含有ガス生成装置Pには、脱硫処理部1からの脱硫原燃料ガスと改質処理部3からの高温の改質処理ガスとを熱交換させて、改質処理部3に供給される脱硫原燃料ガスを予熱する脱硫原燃料ガス用熱交換器Epと、改質処理部3からの高温の改質処理ガスと脱硫処理部1に供給される原燃料ガスを熱交換させて原燃料ガスを予熱する原燃料ガス用熱交換器Eaとを設けてある。
又、変成処理部5から排出された変成処理ガスと、水蒸気生成部Sへ供給する原料水とを熱交換させて、原料水を予熱する原料水予熱用熱交換器17を設けてある。
【0026】
起動時に、脱硫処理部1を脱硫処理可能なように加熱する脱硫処理部用ヒータ32、変成処理部5を変成処理可能なように加熱する2個の変成処理部用ヒータ33を設けてあり、それらヒータ32,33は電気ヒータから成る。
【0027】
更に、脱硫処理部1の温度を検出する脱硫処理温度センサT1、改質処理部3の温度を検出する改質処理温度センサT3、及び、選択酸化処理部6の温度を検出する選択酸化処理温度センサT5を設けてある。
【0028】
そして、制御部Cには、脱硫処理温度センサT1により検出される脱硫処理温度を上記の適正な温度に維持するように脱硫処理部用ヒータ32の加熱能力を調整する脱硫処理部温度維持手段C1と、変成処理温度センサT5により検出される変成処理温度を上記の適正な温度に維持するように変成処理部用ヒータ33の加熱能力を調整する変成処理温度維持手段C5と、さらに、改質処理温度センサT3により検出される改質処理温度を上記の適正な温度に維持するように燃焼部4の加熱能力を調整する改質処理温度維持手段C3とが設けられている。
【0029】
詳しくは、脱硫処理温度維持手段C1は、脱硫処理温度センサT1で検出される脱硫処理温度が150℃(脱硫処理温度設定値の一例)より低くなると脱硫処理部用ヒータ32により脱硫処理部1を加熱して、上記脱硫処理温度を150℃以上に維持する。
【0030】
同じく、変成処理温度維持手段C5も、変成処理温度センサT5で検出される変成処理温度が150℃(変成処理温度設定値の一例)より低くなると変成処理部用ヒータ33により変成処理部5を加熱して、上記変成処理温度を150℃以上に維持する。
【0031】
また、改質処理温度維持手段C3も、改質処理温度センサT3で検出される改質処理温度が650℃(改質処理温度設定値の一例)より低くなると、調整弁41の開度を調整して燃焼器4に供給する燃料量を増加させて、上記改質処理温度を650℃以上に維持する。
【0032】
さらに、制御部Cは、燃料電池Gの制御部等から入力された必要な水素含有ガスの生成量等に関する負荷信号に基づいて、原燃料ガスの脱硫処理部1への供給量等を調整して、水素含有ガス生成装置Pの処理負荷を調整することができる。
そして、水素含有ガス生成装置Pの制御部Cには、その処理負荷調整に伴って、上記の夫々の処理部における温度下限値である、少なくとも改質処理温度設定値及び変成処理温度設定値、好ましくはそれに加えて脱硫処理温度設定値を調整する温度設定値調整手段C10が設けられている。
詳しくは、温度設定値調整手段C10は、図2に示すように、処理負荷の低下に伴って各温度設定値が低下するように、各温度設定値を例えば2段階で調整する。
また、このように2段階で各温度設定値を調整する代わりに、各温度設定値を、3段階以上又は連続的に処理負荷の低下に伴って低下するように調整しても構わない。
【0033】
即ち、水素含有ガス生成装置Pは、処理負荷が小さいときの各温度設定値を処理負荷が大きいときのそれらよりも小さく設定することで、少ない量のガスを高効率に処理することができる小処理負荷時において、燃焼器4への燃料の供給量、変成処理部用ヒータ33更には脱硫処理部用ヒータ32の電力消費量を比較的少なくすることができ、入熱量に対する放熱量の割合が大きい小処理負荷時におけるが熱効率の向上を図ることができる。
【0034】
また、選択酸化処理部6は、適正な温度に維持するように、冷却用ファン等により冷却されている。
【0035】
また、改質処理部加熱手段の具体構成は、上記の実施形態にて例示した如き燃焼式の改質処理部加熱手段である燃焼部4に限定されるものではなく、例えば、電気ヒータにて構成しても良い。
【0036】
また、上記実施の形態では、脱硫処理部1や変成処理部5における処理温度を適正な温度に維持するべく、脱硫処理温度維持手段C1や変成処理温度維持手段C5により、夫々の処理部1,5に設けられた電気式のヒータ32,33の加熱能力を調整したが、別に、ヒータ32,33の加熱能力を調整することなく、夫々の処理部1,5を最も高温である改質処理部3からの伝熱により加熱されて上記適正な温度となるように配置することで、上記脱硫処理温度維持手段C1や変成処理部温度維持手段C2を構成することができる。即ち、改質処理部温度維持手段C3を、上記脱硫処理温度維持手段C1や変成処理部温度維持手段C2として機能させることができる。
また、この場合も、処理負荷が小さくなるほど、改質温度設定値を小さくすることで、脱硫処理部1における脱硫処理温度設定値や、変成処理温度設定値も、処理負荷が小さくなるほど小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水素含有ガス生成装置の概略構成図
【図2】 処理負荷に対する温度設定値の状態を示すグラフ図
【符号の説明】
1 脱硫処理部
3 改質処理部
4 改質処理部加熱手段
5 変成処理部
6 選択酸化処理部
C 制御部
C1 脱硫処理温度維持手段
C3 改質処理温度維持手段
C5 変成処理温度維持手段
C10 温度設定値調整手段
S 水蒸気生成部
G 燃料電池
Claims (5)
- 改質処理部加熱手段により加熱され、炭化水素系の原燃料ガスを水蒸気にて水素と一酸化炭素を含む改質処理ガスに改質させる改質処理を行なう改質処理部と、
前記改質処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記改質処理部における改質処理温度を、改質処理温度設定値以上に維持する改質処理部温度維持手段とを備えた水素含有ガス生成装置において、
前記水素含有ガス生成装置の処理負荷の低下に伴って、前記改質処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記改質処理温度設定値を調整し、
前記水素含有ガス生成装置が、変成処理部加熱手段により加熱され、前記改質処理部から供給された前記改質処理ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成させる変成処理を行なう変成処理部と、前記変成処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記変成処理部における変成処理温度を、変成処理温度設定値以上に維持する変成処理部温度維持手段とを備えて構成され、
前記水素含有ガス生成装置の処理負荷の低下に伴って、前記変成処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記変成処理温度設定値を調整する水素含有ガス生成装置の運転方法。 - 前記水素含有ガス生成装置が、脱硫処理部加熱手段により加熱され、前記改質処理部に供給される原燃料ガスの脱硫処理を行なう脱硫処理部と、前記脱硫処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記脱硫処理部における脱硫処理温度を、脱硫処理温度設定値以上に維持する脱硫処理部温度維持手段とを備えて構成され、
前記水素含有ガス生成装置の処理負荷の低下に伴って、前記脱硫処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記脱硫処理温度設定値を調整する請求項1に記載の水素含有ガス生成装置の運転方法。 - 改質処理部加熱手段により加熱され、炭化水素系の原燃料ガスを水蒸気にて水素と一酸化炭素を含む改質処理ガスに改質させる改質処理を行なう改質処理部と、
前記改質処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記改質処理部における改質処理温度を、改質処理温度設定値以上に維持する改質処理部温度維持手段とを備えた水素含有ガス生成装置であって、
処理負荷の低下に伴って、前記改質処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記改質処理温度設定値を調整する温度設定値調整手段を備え、
変成処理部加熱手段により加熱され、前記改質処理部から供給された前記改質処理ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成させる変成処理を行なう変成処理部と、
前記変成処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記変成処理部における変成処理温度を、変成処理温度設定値以上に維持する変成処理部温度維持手段とを備えて構成され、
前記温度設定値調整手段が、処理負荷の低下に伴って、前記変成処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記変成処理温度設定値を調整するように構成されている水素含有ガス生成装置。 - 脱硫処理部加熱手段により加熱され、前記改質処理部に供給される原燃料ガスの脱硫処理を行なう脱硫処理部と、前記脱硫処理部加熱手段の加熱能力を調整して、前記脱硫処理部における脱硫処理温度を、脱硫処理温度設定値以上に維持する脱硫処理部温度維持手段とを備えて構成され、
前記温度設定値調整手段が、前記処理負荷の低下に伴って、前記脱硫処理温度設定値が低下するように、前記処理負荷に基づいて前記脱硫処理温度設定値を調整するように構成されている請求項3に記載の水素含有ガス生成装置。 - 前記改質処理部加熱手段が、燃料を燃焼させて前記改質処理部を加熱自在な燃焼器で構成され、
前記燃焼器から排出される燃焼排ガスとの熱交換により前記改質処理部に供給する水蒸気を生成する水蒸気生成部を備えた請求項3又は4に記載の水素含有ガス生成装置。
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