JP4750105B2 - キーストリーム暗号化装置および方法ならびにプログラム - Google Patents
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Description
前者は、最も一般的に用いられている方式であるが、後者の方が処理速度に優れるため、注目を集められている。
しかしながら、ワード単位で暗号化するストリーム暗号化方式においては、クロック制御により、ワード長×N(Nはクロック数)のキーストリームが捨てられ、暗号化、復号化の効率が著しく損なわれることから、クロック制御が用いられていない。
また、暗号化されたデータを用いて自己同期をはかることにより、送受信側で同期ずれが発生しても受信側で自動修復可能な、キーストリーム暗号化装置および方法ならびにプログラムを提供することも目的とする。
前記第2の擬似乱数を生成するために使用される次数2の有限体を定義する多項式の根αを用い、前記第2の擬似乱数生成手段を構成する線形フィードバックシフトレジスタのフィードバック多項式または特性多項式のビットシフトにおいて、α^nを掛けてクロック制御を行う(但し、Nはワード長、nは決定されたクロック数)ことを特徴とする。
2 LFSR−A(第1の擬似乱数列発生手段)、
3 クロックコントローラ、
4 LFSR−B(第2の擬似乱数列発生手段)、
5 内部メモリ、
6 非線型関数発生器(プリキーストリーム生成手段)、
7 XOR演算器(キーストリーム生成手段)、
8 線形攪拌処理部(キーストリーム生成手段)、
9 XOR演算器(暗号化手段)、
10 加算器、
11 識別情報付与部
図1は、本発明の実施形態に係るストリーム暗号化装置の内部構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態に係るストリーム暗号化装置は、内部状態生成部1と、LFSR−A(第1の擬似乱数列生成部)2と、クロックコントローラ3と、LFSR−B(第2の擬似乱数列生成部)4と、内部メモリ5と、非線形関数演算器6と、排他的論理和(XOR)演算器7とで構成される。
以下、図2、図3に示すフローチャートを参照しなから、本発明の実施形態に係るストリーム暗号化方法、および図1に示すストリーム暗号化装置の動作について詳細に説明する。
LFSE−A(2)、LFSR−B(4)への内部状態の設定にあたり、内部状態生成部1へ秘密鍵(Initial Key)と初期値(Initial Value)を入力する(S21)。内部状態生成部1は、所定のキースケジュールアルゴリズムに従い内部状態を決定し(S22)、LFSE−A(2)、LFSR−B(4)のそれぞれに内部状態(第1の擬似乱数列、第2の擬似乱数列)を設定する(S23)。
すなわち、LFSR−B(4)により出力されるキーストリーム(第2の擬似乱数列)は、後述するクロックコントローラ3によるクロック制御(S24)を経て非線形関数演算器6の入力として供給されている。非線型関数発生器6は、入力されたキーストリームと、内部メモリ5に記憶された内容(初期値は0x00)とにより、ある非線形関数演算を実行して新たなキーストリームを生成する(S25)。そして、非線型関数発生器6により生成されるキーストリームは、演算器7に供給され、演算器7でキーストリームとプレーンテキストとのXOR演算が実行され、このことにより、暗号化あるいは復号化テキストが生成される(S26)。
まず、非線型関数発生器6の出力は演算器7の他に内部メモリ5にも供給されており、内容更新された内部メモリ5の出力は非線形関数演算器6にフィードバック入力される(S31)。また、LFSR−A(2)は、クロック制御を行うクロックコントローラ3に対して第1の擬似乱数列を出力している(S32)。
具体的に、ここでは、LFSR−A(2)、LFSR−B(4)を1周期動作させる。その際、クロックコントローラ3は、次数2のガロア有限フィールド(GF2^N)を定義する多項式の根αに従い、LFSR−B(4)のフィードバックポリノミアル(図1中結線部分)のビットシフトにクロック制御(α^nを掛ける)を行う(S34)。ここで、nはクロックコントローラ3が決定したクロック数(シフト量)である。このことにより、1ワード内でのクロック制御を行う。
次に、上記したキーストリーム生成処理に戻り、以降説明した処理を繰り返す。
更に、第1の擬似乱数生成手段に、ブロック暗号で使用されている鍵スケジュールアルゴリズムに基づき、LFSRとは独立した初期値設定を行うことで安全性が増し、万が一、内部状態が漏洩しても、アルゴリズムとしてハッシュ関数等の一方向性関数が保証されたアルゴリズムを用いることで共有鍵を危殆化しない仕組みを構築することができる。
図4は、第2の実施形態に係るストリーム暗号化装置の内部構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るストリーム暗号化装置は、内部状態生成部1と、第1の擬似乱数列生成部2と、クロックコントローラ3と、第2の擬似乱数列生成部4と、内部メモリ5と、非線形関数発生器6と、排他的論理和(XOR)演算器7と、線形攪拌処理部8と、XOR演算器9と、加算器10とで構成される。なお、第1の実施形態と同一の符号を付す部分は、同様の機能を有することから詳細な説明は省略する。
なお、暗号化手段として用いられるXOR演算器9は、プレーンテキストと線形攪拌処理部8から出力されるキーストリームとをXOR演算して暗号化テキスト(以下、サイファーテキストという)を出力する。
以下、図5、図6に示すフローチャートを参照しなから、本発明の実施形態に係るストリーム暗号化方法、および図4に示すストリーム暗号化装置の動作について詳細に説明する。
LFSE−A(2)、LFSR−B(4)への内部状態の設定にあたり、外部から、内部状態生成部1に対して、秘密鍵(Initial Key)と初期値(Initial Value)が設定入力される(S51)。内部状態生成部1は、所定のキースケジュールアルゴリズムに従い内部状態を決定し(S52)、LFSE−A(2)、LFSR−B(4)のそれぞれに内部状態(第1の擬似乱数列、第2の擬似乱数列)を設定する(S53)。
すなわち、LFSR−B(4)により出力されるキーストリーム(第2の擬似乱数列)は、後述するクロックコントローラ3によるクロック制御(S54)に基づき非線形関数発生器6の入力として供給されている(S55)。非線型関数発生器6は、入力されたキーストリームと、内部メモリ5に記憶された内容(初期値は0x00)とにより、ある非線形関数演算を実行してプリキーストリームを生成する(S56)。そして、非線型関数発生器6により生成されるプリキーストリームは、XOR演算器7に供給され、XOR演算器7は、このプリキーストリームとFSR−B(4)により出力されるキーストリーム(第2の擬似乱数列)とのXOR演算を実行し、その結果を線形攪拌処理部8へ供給する(S57)。
線形攪拌処理部8により出力されるキーストリームは、XOR演算器9の他に加算器10にも供給されている。加算器10には、他に、LFSR−A(2)からもキーストリーム(第1の擬似乱数列)が供給されており、この加算器10で算術加算された結果生成されるキーストリームに基づき内部メモリ5の内容が更新される(S71)。
具体的に、ここでは、LFSR−A(2)、LFSR−B(4)を1周期動作させる。その際、クロックコントローラ3は、次数2のガロア有限フィールド(GF2^N)を定義する多項式の根αに従い、LFSR−B(4)のフィードバックポリノミアル(図4中、結線部分)のビットシフトにクロック制御(α^nを掛ける)を行う(S74)。ここで、nはクロックコントローラ3が決定したクロック数(シフト量)である。このことにより、1ワード内でのクロック制御を行う。次に、上記したキーストリーム生成処理に戻り、以降説明した処理を繰り返す。
図4に示す実施形態との構成上の差異は、サイファーテキストを生成するXOR演算器9出力に、識別情報付与部11を付加したことにある。識別情報付与部11は、サイファーテキスト(CT)に、一定の間隔毎に自己同期用の識別情報(H1)を付与するモジュールであり、その間隔は任意に設定できるものとする。
以下、図9のフローチャートを参照しながら、本発明の実施形態に係るストリーム暗号化装置の応用例についての動作説明を行う。
ここでいう、初期処理とは、内部状態生成部1が、秘密鍵(IK)と初期値(IV)とを内蔵するキースケジュールアルゴリズムに設定入力し、このキースケジュールアルゴリズムに従い決定される内部状態を、LFSR−A(2)とLFSR−B(4)に入力する処理をいう。
具体的に、非線形関数演算器6が、LFSR−B(4)により出力されるキーストリーム(第2の擬似乱数列)に非線形関数演算を施すことによりプリキーストリームが生成され、当該プリキーストリームと、LFSR−B(4)により出力されるキーストリーム(第2の擬似乱数列)とを排他的論理輪演算して得られる結果を、更に線形攪拌処理部8で線形攪拌処理することによりキーストリームが生成される(S93:キーストリーム生成)。また、サイファーテキストは、線形攪拌処理部8により出力されるキーストリームと、プレーンテキストとをXOR演算器9により排他的論理和演算することにより生成される(S94:暗号化/復号化処理)。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
Claims (11)
- クロックコントローラを用いワード単位で暗号化処理を行うストリーム暗号化装置であって、
キー情報から第1の擬似乱数列を生成する第1の擬似乱数生成手段と、
前記第1の擬似乱数列に基づいて前記クロックコントローラにより行われるクロック制御に従い第2の擬似乱数列を生成する第2の擬似乱数生成手段と、
前記第2の擬似乱数列を入力とし、非線形関数演算を施してキーストリームを生成するキーストリーム生成手段と、
前記生成されるキーストリームとプレーンテキストとを排他的論理和演算して暗号化テキストを生成する暗号化手段と、
を具備し、
前記クロックコントローラは、前記第2の擬似乱数列を生成するために使用される次数2の有限体を定義する多項式の根αを用い、前記第2の擬似乱数生成手段を構成する線形フィードバックシフトレジスタのフィードバック多項式または特性多項式のビットシフトにおいてα^n(但し、nは前記クロックコントローラにより決定されたクロック数)を掛けることにより、前記第2の擬似乱数生成手段に対しクロック制御を行う
ことを特徴とするストリーム暗号化装置。 - 前記第1の擬似乱数生成手段は、
線形フィードバックシフトレジスタにより構成されることを特徴とする請求項1に記載のストリーム暗号化装置。 - 前記キーストリーム生成手段は、
前記第2の擬似乱数列を入力とし、非線形関数演算を施してプリキーストリームを生成し、前記プリキーストリームと、前記第1もしくは第2の擬似乱数列とを排他的論理和演算し、その結果を線形攪拌処理してキーストリームを生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のストリーム暗号化装置。 - 前記キーストリームと、前記第1または第2の擬似乱数列とを算術加算もしくは排他的論理和演算をして得られるデータに基づき更新され、前記第2の擬似乱数列とともに前記キーストリーム生成手段への入力データとして供給する内部メモリと、
を具備することを特徴とする請求項3に記載のストリーム暗号化装置。 - 前記暗号化テキストに所定の間隔で付与される自己同期用の識別情報を参照し、前記識別情報が付与された暗号化テキストを復号した後、前記暗号化テキストを初期値とし、当該初期値と前記キー情報とに基づき前記第1の擬似乱数生成手段と第2の擬似乱数生成手段の内部状態を設定する内部状態設定手段を備え、
前記第1の擬似乱数生成手段は、前記設定された内部状態に基づき第1の擬似乱数列を生成する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1の項に記載のストリーム暗号化装置。 - クロックコントローラを用いワード単位で暗号化処理を行うストリーム暗号化方法であって、
キー情報から第1の擬似乱数列を生成する第1のステップと、
前記第1の擬似乱数列に基づいて前記クロックコントローラにより行われるクロック制御に従い第2の擬似乱数列を生成する第2のステップと、
前記第2の擬似乱数列を入力とし、非線形関数演算を施してキーストリームを生成する第3のステップと、
前記生成されるキーストリームとプレーンテキストとを排他的論理和演算して暗号化テキストを生成する第4のステップと、
を有し、
前記クロック制御は、前記第2の擬似乱数列を生成するために使用される次数2の有限体を定義する多項式の根αを用い、前記第2の擬似乱数列を生成する手段である線形フィードバックシフトレジスタのフィードバック多項式または特性多項式のビットシフトにおいてα^n(但し、nは前記クロックコントローラにより決定されたクロック数)を掛けることにより行われる制御である
ことを特徴とするストリーム暗号化方法。 - 前記第3のステップは、
前記第2の擬似乱数列を入力とし、非線形関数演算を施してプリキーストリームを生成するサブステップと、
前記プリキーストリームと、前記第1もしくは第2の擬似乱数列とを排他的論理和演算し、その結果を線形攪拌処理してキーストリームを生成するサブステップとを含むことを特徴とする請求項6に記載のストリーム暗号化方法。 - 前記ストリーム暗号の内部状態に基づき第1の擬似乱数列を生成するステップと、
前記暗号化テキストに所定の間隔で付与される自己同期用の識別情報を参照し、前記識別情報が付与された暗号化テキストを復号した後、前記暗号化テキストを初期値とし、当該初期値とキー情報とに基づき前記線形フィードバックシフトレジスタの内部状態を設定するステップを有し、
前記第1のステップは、前記設定された内部状態に基づき第1の擬似乱数列を生成するステップである
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のストリーム暗号化方法。 - クロックコントローラを用いワード単位で暗号化処理を行うストリーム暗号化装置に用いられるブログラムであって、
キー情報から第1の擬似乱数列を生成する第1の処理と、
前記第1の擬似乱数列に基づいて、次数2の有限体を定義する多項式の根αを用い、線形フィードバックシフトレジスタのフィードバック多項式または特性多項式のビットシフトにおいてα^n(但し、nは前記クロックコントローラにより決定されたクロック数)を掛けることによりクロック制御を行って、第2の擬似乱数列を生成する第2の処理と、
前記第2の擬似乱数列を入力とし、非線形関数演算を施してキーストリームを生成する第3の処理と、
前記生成されるキーストリームとプレーンテキストとを排他的論理和演算して暗号化テキストを生成する第4の処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。 - 前記第3の処理は、
前記第2の擬似乱数列を入力とし、非線形関数演算を施してプリキーストリームを生成するサブ処理と、
前記プリキーストリームと、前記第1もしくは第2の擬似乱数列とを排他的論理和演算し、その結果を線形攪拌処理してキーストリームを生成するサブ処理と、を含むことを特徴とする請求項9に記載のプログラム。 - 前記暗号化テキストに所定の間隔で付与される自己同期用の識別情報を参照し、前記識別情報が付与された暗号化テキストを復号した後、前記暗号化テキストを初期値とし、当該初期値とキー情報とに基づき前記線形フィードバックシフトレジスタの内部状態を設定する処理を含み、
前記第1の処理は、前記設定された内部状態に基づき前記第1の擬似乱数列を生成する処理である
ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のプログラム。
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