以下、添付図面に従って本発明に係る撮像素子一体型レンズ交換式デジタルカメラを実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、複眼デジタルカメラ1の電気的構成を示すブロック図である。複眼デジタルカメラ1は、単視点画像(2次元画像)と、多視点画像(3次元画像)とが撮影可能であり、また、動画、静止画、音声の記録再生が可能である。また、動画、静止画どちらにおいても、単視点画像のみでなく、多視点画像の撮影も可能である。
複眼デジタルカメラ1には、主として、第1撮像系2aおよび第2撮像系2bの2個の撮像系と、ユーザーがこの複眼デジタルカメラ1を使用するときに種々の操作を行うための操作部3と、操作の手助けを行うための操作表示LCD4と、レリーズスイッチ5a、5bと、画像表示LCD6とが設けられている。
第1撮像系2aおよび第2撮像系2bは、そのレンズ光軸L1、L2が平行となるように、あるいは所定角度をなすように並設されている。
第1撮像系2aは、レンズ光軸L1に沿って配列された第1ズームレンズ11a、第1絞り12a、第1フォーカスレンズ13a、および第1イメージセンサ14aによって構成されている。第1絞り12aには絞り制御部16aが接続されており、また、第1イメージセンサ14aにはタイミングジェネレータ(TG)18aが接続されている。第1絞り12a、第1フォーカスレンズ13aの動作は測光・測距CPU19aによって制御される。TG18aの動作はメインCPU10によって制御される。
第1ズームレンズ11aは、操作部3からのズーム操作に応じて、レンズ光軸L1に沿ってNEAR側(繰り出し側)、あるいはINF側(繰り込み側)に移動し、ズーム倍率を変化させる。この移動は図示しないモータで駆動される。
第1絞り12aは、AE(Auto Exposure)動作時に開口値(絞り値)を変化させて光束を制限し、露出調整を行う。
第1フォーカスレンズ13aは、AF(Auto Focus)動作時にレンズ光軸L1に沿ってNEAR側、あるいはINF側に移動されて合焦位置を変え、ピント調整を行う。この移動は図示しないモータで駆動される。静止画用レリーズスイッチ5aの半押し状態が検出されたとき、メインCPU10は第1イメージセンサ14aから測距データを得る。メインCPU10は得られた測距データに基づいて、ピント、絞りなどの調整を行う。
第1イメージセンサ14aは、CCD型やCMOS型のイメージセンサであり、第1ズームレンズ11a、第1絞り12a、および第1フォーカスレンズ13aによって結像された被写体光を受光し、受光素子に受光量に応じた光電荷を蓄積する。第1イメージセンサ14aの光電荷蓄積・転送動作は、TG18aによって制御され、TG18aから入力されるタイミング信号(クロックパルス)により、電子シャッター速度(光電荷蓄積時間)が決定される。第1イメージセンサ14aは、撮影モード時には、1画面分の画像信号を所定周期ごとに取得する。
第2撮像系2bは、第1撮像系2aと同一の構成であり、第2ズームレンズ11b、第2絞り12b、第2フォーカスレンズ13b、およびタイミングジェネレータ(TG)18bが接続された第2イメージセンサ14bによって構成されている。
第1撮像系2aと第2撮像系2bの動作はメインCPU10によって制御される。第1撮像系2aと第2撮像系2bとは、基本的に連動して動作を行うが、各々個別に動作させることも可能となっている。
第1撮像系2aと第2撮像系2bの第1イメージセンサ14aおよび第2イメージセンサ14bから出力された撮像信号は、それぞれA/D変換器30a、30bに入力される。
A/D変換器30a、30bは、入力された画像データをアナログからデジタルに変換する。A/D変換器30a、30bを通して、第1イメージセンサ14aの撮像信号は右眼用画像データとして、第2イメージセンサ14bの撮像信号は左眼用画像データとして出力される。
画像信号処理回路31a、31bは、それぞれ、階調変換、ホワイトバランス調整、γ調整処理などの各種画像処理を、A/D変換器30a、30bから入力された右眼用画像データおよび左眼用画像データに施す。
バッファメモリ32a、32bは、画像信号処理回路31a、31bで各種画像処理が施された右眼用画像データおよび左眼用画像データを一時的に格納する。バッファメモリ32a、32bに格納された右眼用画像データおよび左眼用画像データは、システムバスを介して出力される。
システムバスには、メインCPU10、EEPROM21、ワークメモリ24a、24b、バッファメモリ32a、32b、コントローラ34、YC処理部35a、35b、圧縮伸張処理回路36a、36b、メディアコントローラ37、2D/3Dモード切替フラグ設定手段50、基線長/輻輳角記憶手段51、縦/横撮り検出手段52、顔検出部53などが接続される。
メインCPU10は、複眼デジタルカメラ1の全体の動作を統括的に制御する。メインCPU10には、操作部3、レリーズスイッチ5a、5b、2D/3D設定スイッチ7、基線長/輻輳角制御手段55、距離用駆動/制御手段60が接続されている。
操作部3は、複眼デジタルカメラ1を作動させるための電源投入用の電源スイッチ、オート撮影やマニュアル撮影等を選択するためのモードダイヤル、各種のメニューの設定や選択あるいはズームを行うための十字キー、閃光発光用スイッチ、および十字キーで選択されたメニューの実行やキャンセル等を行うための情報位置指定キーなどで構成される。操作部3への適宜操作により、電源のオン/オフ、各種モード(撮影モード、3Dブラケット撮影モード、再生モード、消去モード、編集モード等)の切り替え、ズーミングなどが行われる。
レリーズスイッチ5a、5bは2段押しのスイッチ構造となっている。撮影モード中に、レリーズスイッチ5a、5bが軽く押圧(半押し)されると、AF動作およびAE動作が行われ撮影準備処理がなされる。この状態でさらにレリーズスイッチ5a、5bが強く押圧(全押し)されると、撮影処理が行われ、右眼用画像データおよび左眼用画像データがフレームメモリ32からメモリカード38に転送されて記録される。なお、レリーズスイッチ5aは静止画用のレリーズスイッチであり、レリーズスイッチ5bは動画用のレリーズスイッチである。
画像表示LCD6は、パララックスバリア式、あるいはレンチキュラーレンズ式の3Dモニタであり、画像撮影時には電子ビューファインダとして使用され、画像再生時には撮影によって得られた画像データの立体表示を行う。画像表示LCD6aは第1撮像系2aの出力結果を表示し、画像表示LCD6bは第2撮像系2bの出力結果を表示する。画像表示LCD6の詳細な構造は図示しないが、画像表示LCD6は、その表面にパララックスバリア表示層を備えている。画像表示LCD6は、立体表示を行う際に、パララックスバリア表示層に光透過部と光遮蔽部とが交互に所定のピッチで並んだパターンからなるパララックスバリアを発生させるとともに、その下層の画像表示面に左右の像を示す短冊状の画像断片を交互に配列して表示することで立体視を可能にする。なお、立体視を可能にする表示装置の構成は、スリットアレイシートを用いるパララックス方式に限られる必然性はなく、レンチキュラーレンズシートを用いるレンチキュラー方式、マイクロレンズアレイシートを用いるインテグラルフォトグラフィ方式、干渉現象を用いるホログラフィー方式などが採用されてもよい。
2D/3D設定スイッチ7は、単視点画像を撮影する2Dモードと、多視点画像を撮影する3Dモードの切り替えを指示するためのスイッチである。
基線長/輻輳角制御手段55は、基線長/輻輳角記憶手段51に記憶された基線長及び輻輳角に基づいて、基線長/輻輳角駆動手段56a、56bを制御して、第1撮像系2a及び第2撮像系2bの基線長(第1撮像系2aと第2撮像系2bとの間隔)及び輻輳角(第1撮像系2aのレンズ光軸L1と、第2撮像系2bのレンズ光軸L2との成す角度)を調整するものである。
基線長/輻輳角駆動手段56a、56bは、基線長/輻輳角制御手段55に接続されており、基線長/輻輳角制御手段55からの指示に従って、第1撮像系2a及び第2撮像系2bを駆動するものである。
基線長/輻輳角検出手段57a、57bは、基線長/輻輳角制御手段55及び基線長/輻輳角駆動手段56a、56bに接続されており、基線長/輻輳角駆動手段56a、56bによってそれぞれ駆動された第1撮像系2a及び第2撮像系2bの基線長及び輻輳角を検出するものである。基線長/輻輳角制御手段55は、基線長/輻輳角記憶手段51から読み出した基線長及び輻輳角と、基線長/輻輳角検出手段57a、57bにおいて検出された基線長及び輻輳角とが一致するように、基線長/輻輳角駆動手段56a、56bへ指示を出力する。
距離用駆動/制御手段60は、距離用発光素子52a、52bの発光タイミングと距離用撮像素子53a、53bとを同期させる制御を行う。
距離用発光素子62a、62bは、それぞれ第1撮像系2aおよび第2撮像系2bの捉えた同一被写体へ投光スポットを照射するための発光ダイオード(LED)で構成される。
距離用撮像素子61a、61bは、それぞれ距離用発光素子52a、52bにより投光スポットの照射された被写体像を取得する測距専用の撮像素子である。距離用撮像素子61a、61bの撮像動作で得られたアナログ画像信号は、それぞれ測距用A/D変換部63a、63bにおいてデジタル画像データに変換されて、距離情報処理手段64に出力される。
距離情報処理手段64は、いわゆる三角測距の原理に基づいて、入力されたデジタル画像データから、第1撮像系2aおよび第2撮像系2bの捉えた被写体までの距離を算出する。
距離情報記憶手段65は、距離情報処理手段64から入力された距離情報を記憶する。
EEPROM21は、不揮発性メモリであり、各種制御用のプログラムや設定情報などを格納している。メインCPU10は、このプログラムや設定情報に基づいて各種処理を実行する。
ワークメモリ24a、24bは、YC処理部35a、35bで処理されたYC信号をそれぞれ格納する。
コントローラ34は、ワークメモリ24a、24bに記憶された右眼用画像データおよび左眼用画像データのYC信号をYC/RGB処理部22に読み出す。
YC/RGB処理部22は、右眼用画像データおよび左眼用画像データのYC信号を、所定方式の映像信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換した上で、画像表示LCD6での立体表示を行うための立体画像データに合成し、表示用のLCDドライバ23に出力する。撮影モード時に電子ビューファインダとして使用される際には、YC/RGB処理部22によって合成された立体画像データが、LCDドライバ23を介して画像表示LCD6にスルー画として表示される。また、撮影によって得られた画像データの立体表示を行う場合には、YC/RGB処理部22は、メモリカード38に記録された各画像データがメディアコントローラ37によって読み出されて、圧縮伸張処理回路36a、36bによって伸張処理が行われたデータを立体画像データに変換し、その立体画像データがLCDドライバ23を介して再生画像として画像表示LCD6に表示される。
LCDドライバ23は、YC/RGB処理部22から出力されたRGB信号を画像表示LCD6に出力する。
YC処理部35a、35bは、バッファメモリ32a、32bに記憶された画像データを輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr,Cb 信号)に変換するとともに、ガンマ調整等の所定の処理を施す。
圧縮伸張処理回路36a、36bは、それぞれワークメモリ24a、24bに記憶された右眼用画像データおよび左眼用画像データに対して、静止画ではJPEG、動画ではMPEG2、MPEG4、H.264方式等の所定の圧縮形式に従って圧縮処理を施す。
メディアコントローラ37は、圧縮伸張処理回路36a、36bによって圧縮処理された各画像データを、I/F39経由で接続されたメモリカード38やその他の記録メディアに記録させる。
メモリカード38は、複眼デジタルカメラ1に着脱自在なxDピクチャカード(登録商標)、スマートメディア(登録商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等、種々の記録媒体である。
2D/3Dモード切替フラグ設定手段50には、2Dモードであることまたは3Dモードであることを表すフラグが設定される。
基線長/輻輳角記憶手段51は、測光・測距CPU19a、19bに基づいて、適切な基線長や輻輳角を算出して記憶するものである。
縦/横撮り検出手段52は、内蔵のセンサー(図示せず)により、縦撮りまたは横撮りのいずれで撮影を行うかを検出する。なお、縦/横撮り検出手段52による検出は、縦撮り又は横撮りの設定を縦撮りまたは横撮りの指示を入力することにより行い、その設定を検出することにより行っても良い。
顔検出部53は、様々な公知の技術を用いて、被写体の顔を検出する。
また、複眼デジタルカメラ1には、電源電池68が着脱可能に設けられている。
電源電池68は、充電可能な二次電池、例えばニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池で構成される。電源電池68は使い切り型の一次電池、例えばリチウム電池、アルカリ電池で構成してもよい。電源電池68は、図示しない電池収納室に装填することにより、複眼デジタルカメラ1の各回路と電気的に接続される。
充電・発光制御部43a、43bは、電源電池68からの電力の供給を受けて、それぞれストロボ44a、44bを発光させるために、図示しない閃光発光用のコンデンサを充電し、ストロボ44a、44bの発光を制御する。
充電・発光制御部43a、43bは、レリーズスイッチ5a、5bの半押し・全押し操作信号等の各種の信号や、発光量、発光タイミングを示す信号を、メインCPU10や測光・測距CPU19a、19bから取り込んだことに応じて、ストロボ44a、44bへの電流供給制御を行い、所望の発光量が所望のタイミングで得られるように制御する。
なお、図1の複眼デジタルカメラ1においては、2系統の撮像系(第1撮像系2aおよび第2撮像系2b)を有する例を示すが、撮像系が3個以上あってもよい。また、撮像系の配置は、横一列でなくても二次元で配置されていてもよい。
また、図1の複眼デジタルカメラ1は、立体撮影のみでなく、マルチ視点や全方向の撮影も可能である。
上記のように構成された複眼デジタルカメラ1の撮影、記録動作及び再生動作について説明する。
この複眼デジタルカメラ1において、電源ボタン(図示せず)がON操作されると、メインCPU10はこれを検出し、カメラ内電源をONにし、撮影モードで撮影スタンバイ状態にする。また、2D/3D設定スイッチ7で2Dモードか3Dモードのどちらかに設定する。
この撮影スタンバイ状態では、メインCPU10は、通常、以下のようにして画像表示LCD6に動画(スルー画)を表示させる。
まず、メインCPU10は、2D/3Dモード切替フラグ設定手段50を参照し、単視点画像(2次元画像)を取得する2Dモードか、多視点画像(3次元画像)を取得する3Dモードかを検出する。2Dモードの場合は第1撮像系2aのみを駆動し、3Dモードの場合は第1撮像系2a及び第2撮像系2bを駆動する。
第1ズームレンズ11a、第2ズームレンズ11b、第1フォーカスレンズ13a、第2フォーカスレンズ13bが所定位置まで繰り出され、その後第1イメージセンサ14a、第2イメージセンサ14bによってスルー画像用の撮影が行われ、画像表示LCD6にスルー画像が表示される。すなわち、第1イメージセンサ14a、第2イメージセンサ14bで連続的に画像が撮像され、その画像信号が連続的に処理されて、スルー画像用の画像データが生成される。生成された画像データは、順次コントローラ34に加えられ、表示用の信号形式に変換されて、画像表示LCD6に出力される。これにより、第1イメージセンサ14a、第2イメージセンサ14bで捉えた画像が画像表示LCD6にスルー表示される。
ユーザ(撮影者)は、画像表示LCD6に表示されるスルー画を見ながらフレーミングしたり、撮影したい被写体を確認したり、撮影後の画像を確認したり、撮影条件を設定したりする。
上記撮影スタンバイ状態時にレリーズスイッチ5a、5bが半押しされると、メインCPU10にS1ON信号が入力される。メインCPU10はこれを検知し、AE測光、AF制御を行う。AE測光時には、第1イメージセンサ14a、第2イメージセンサ14bを介して取り込まれる画像信号の積算値等に基づいて被写体の明るさを測光する。この測光した値(測光値)は、本撮影時における第1絞り12a、第2絞り12bの絞り値、及びシャッター速度の決定に使用される。同時に、検出された被写体輝度より、ストロボの発光が必要かどうかを判断する。同時に、検出された被写体輝度より、ストロボの発光が必要かどうかを判断する。ストロボ44a、44bの発光が必要と判断された場合には、ストロボ44a、44bをプリ発光させ、その反射光に基づいて本撮影時のストロボ44a、44bの発光量を決定する。3Dモードの場合には、上記以外に、基線長/輻輳角記憶手段51に記憶された撮影者毎の基線長、輻輳角の情報に基づいて、第1撮像系2aおよび第2撮像系2bの基線長及び輻輳角を調整する。
レリーズスイッチ5a、5bが全押しされると、メインCPU10にS2ON信号が入力される。メインCPU10は、このS2ON信号に応動して、撮影、記録処理を実行する。
まず、メインCPU10は、前記測光値に基づいて決定した絞り値に基づいて絞り制御部16a、16bを介して第1絞り12a、第2絞り12bを駆動するとともに、前記測光値に基づいて決定したシャッター速度になるように第1イメージセンサ14a、第2イメージセンサ14bでの電荷蓄積時間(いわゆる電子シャッター)を制御する。
また、メインCPU10は、バッファメモリ32a、32bに格納される右眼用画像データおよび左眼用画像データの各々からAF評価値およびAE評価値を算出する。AF評価値は、各画像データの全領域または所定領域(例えば中央部)について輝度値の高周波成分を積算することにより算出され、画像の鮮鋭度を表す。輝度値の高周波成分とは、隣接する画素間の輝度差(コントラスト)を所定領域内について足し合わせたものである。AE評価値は、各画像データの全領域または所定領域(例えば中央部)について輝度値を積算することにより算出され、画像の明るさを表す。AF評価値およびAE評価値は、後述する撮影準備処理時に実行されるAF動作およびAE動作においてそれぞれ使用される。
メインCPU10は、メインCPU10が第1フォーカスレンズ13aおよび第2フォーカスレンズ13bを制御してそれぞれ所定方向に移動させながら、順次に得られる右眼用画像データおよび左眼用画像データの各々から算出されたAF評価値の最大値を求めることにより、AF動作(コントラストAF)を行う。
この際、ストロボ44a、44bを発光させる場合は、プリ発光の結果から求めたストロボ44a、44bの発光量に基づいてストロボ44a、44bを発光させる。
被写体光は、第1ズームレンズ11a、第1絞り12a、および第1フォーカスレンズ13aを介して第1イメージセンサ14aの受光面に入射する。また、第2ズームレンズ11b、第2絞り12b、および第2フォーカスレンズ13bを介して第2イメージセンサ14bの受光面に入射する。
第1イメージセンサ14a、第2イメージセンサ14bは、所定のカラーフィルタ配列(例えば、ハニカム配列、ベイヤ配列)のR、G、Bのカラーフィルタが設けられたカラーCCDで構成されており、第1イメージセンサ14a、第2イメージセンサ14bの受光面に入射した光は、その受光面に配列された各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、タイミングジェネレータ(TG)18aから加えられるタイミング信号に従って読み出され、電圧信号(画像信号)として第1イメージセンサ14a、第2イメージセンサ14bから順次出力され、A/D変換器30a、30bに入力される。
A/D変換器30a、30bは、CDS回路及びアナログアンプを含み、CDS回路は、CDSパルスに基づいてCCD出力信号を相関二重サンプリング処理し、アナログアンプは、メインCPU10から加えられる撮影感度設定用ゲインによってCDS回路から出力される画像信号を増幅する。A/D変換器30a、30bにおいて、それぞれアナログの画像信号からデジタルの画像信号に変換される。
A/D変換器30a、30bから出力された右眼用画像データおよび左眼用画像データは、それぞれ画像信号処理回路31a、31bで階調変換、ホワイトバランス調整、γ調整処理などの各種画像処理を施され、バッファメモリ32a、32bに一旦蓄えられる。
バッファメモリ32a、32bから読み出されたR、G、Bの画像信号は、YC処理部35a、35bにより輝度信号Yと色差信号Cr、Cb(YC信号)に変換され、Y信号は、輪郭調整回路により輪郭強調処理される。YC処理部35a、35bで処理されたYC信号は、それぞれワークメモリ24a、24bに蓄えられる。
上記のようにしてバッファメモリ32a、32bに蓄えられたYC信号は、圧縮伸張処理回路36a、36bによって圧縮され、所定のフォーマットの画像ファイルとして、I/F39を介してメモリカード38に記録される。本例の複眼デジタルカメラ1の場合、静止画の2次元画像のデータは、Exif規格に従った画像ファイルとしてメモリカード38に格納される。Exifファイルは、主画像のデータを格納する領域と、縮小画像(サムネイル画像)のデータを格納する領域とを有している。撮影によって取得された主画像のデータから画素の間引き処理その他の必要なデータ処理を経て、規定サイズ(例えば、160×120又は80×60ピクセルなど)のサムネイル画像が生成される。こうして生成されたサムネイル画像は、主画像とともにExifファイル内に書き込まれる。また、Exifファイルには、撮影日時、撮影条件、顔検出情報等のタグ情報が付属されている。動画のデータは、MPEG2、MPEG4、H.264方式等の所定の圧縮形式に従って圧縮処理が施されてメモリカード38に格納される。
このようにしてメモリカード38に記録された画像データは、複眼デジタルカメラ1のモードを再生モードに設定することにより、画像表示LCD6に再生表示される。再生モードへの移行は、再生ボタン(図示せず)を押下することにより行われる。
再生モードが選択されると、メモリカード38に記録されている最終コマの画像ファイルがI/F39を介して読み出される。この読み出された画像ファイルの圧縮データは、圧縮伸張処理回路36a、36bを介して非圧縮のYC信号に伸長される。
伸長されたYC信号は、バッファメモリ32a、32b(又は図示しないVRAM)に保持され、コントローラ34によって表示用の信号形式に変換されて画像表示LCD6に出力される。これにより、画像表示LCD6にはメモリカード38に記録されている最終コマの画像が表示される。
その後、順コマ送りスイッチ(十字キーの右キー)が押されると、順方向にコマ送りされ、逆コマ送りスイッチ(十字キーの左キー)が押されると、逆方向にコマ送りされる。そして、コマ送りされたコマ位置の画像ファイルがメモリカード38から読み出され、上記と同様にして画像が画像表示LCD6に再生される。なお、3次元画像の再生については、後で詳述する。
画像表示LCD6に再生表示された画像を確認しながら、必要に応じて、メモリカード38に記録された画像を消去することができる。画像の消去は、画像が画像表示LCD6に再生表示された状態でフォトモードボタンが押下されることによって行われる。
以上のように、複眼デジタルカメラ1は画像の撮影、記録及び再生を行う。上記説明は、静止画を撮影する場合について説明したが、動画の場合も同様である。動画、静止画の撮影は、個々のレリーズボタンにより制御される。また、動画、静止画のモードセレクトSWやメニューにより、動画、静止画の切り替えを行うようにしてもよい。
[本発明の概要]
次に、本発明に係る撮影方法の概要について説明する。
この複眼デジタルカメラ1は、モードダイヤル3又はメニュー画面を使用して3Dブラケット撮影モードを選択することができるようになっている。この3Dブラケット撮影モードは、1回のシャッタレリーズ操作によって第1撮像系2a,第2撮像系2b間の輻輳角及び基線長のうちの少なくとも一方を撮影毎に変更し、複数の多視点画像を連続的に撮影するモードである。
以下、図2から図4を参照しながら、第1撮像系2a,第2撮像系2b間の輻輳角及び基線長のうちの少なくとも一方を変更する態様について説明する。
<輻輳角のみを変更する場合>
図2に示すように第1撮像系2a,第2撮像系2b間の基線長Lを固定し、輻輳角のみをθ1、θ2、θ3に変更する。
このように輻輳角をθ1、θ2、θ3に変更することにより、第1撮像系2a,第2撮像系2bの交差する点を含む面である基準面A,B,Cの位置を近側から遠側に変化させることができる。
ここで、多視点画像に基づいて3D表示される画像において、上記基準面の位置の被写体は、スクリーンやディスプレイ面に画像が位置するように表示され、基準面の位置よりも手前側の被写体は、スクリーンやディスプレイ面よりも飛び出して見えるように表示され、基準面の位置よりも奥にある被写体は、スクリーンやディスプレイ面よりも奥にあるように表示される。
従って、基準面の位置の異なる複数の多視点画像を撮影し、所望の多視点画像を3D表示用に使用することにより、所望の飛び出し感及び奥行き感を有する3D画像を表示させることができる。
上記輻輳角θ1、θ2、θ3としては、予め設定された基準面A、B、Cの位置(距離)と、第1撮像系2a,第2撮像系2b間の基線長Lとに基づいて算出された輻輳角を使用することができる。基準面A、B、Cの位置は、至近の位置(複眼デジタルカメラ1で調整可能な最大の輻輳角)から無限遠の位置(輻輳角0°)の範囲内で、任意に設定することができる。
また、上記輻輳角θ1、θ2、θ3の他の設定方法としては、まず、基準となる中心の輻輳角θ2を設定する。この輻輳角θ2を設定する方法としては、ユーザーが操作部3を使用して直接輻輳角θ2を設定する方法や、基準面Bの距離を手動入力し、又は測距された主要被写体の距離を基準面Bの距離として自動入力し、この入力された基準面Bの距離と、第1撮像系2a,第2撮像系2b間の基線長Lとに基づいて算出された輻輳角θ2を設定する方法が考えられる。
他の輻輳角θ1、θ3は、前記設定された輻輳角θ2を基準にして前後の輻輳角として設定する。例えば、基準面Bよりも所定の距離だけ手前側の基準面Aの位置、及び所定の距離だけ奥行き側の基準面Cの位置を設定し、これらの基準面A、Cの位置(距離)と基線長Lとに基づいて各基準面A、C上で交差する光軸の輻輳角θ1、θ3を算出する。また、前記決定した輻輳角θ2を基準にして、この輻輳角θ2よりも所定の角度Δθだけ大きい輻輳角θ1を基準面Aでの輻輳角として設定し、同様に輻輳角θ2よりも所定の角度Δθだけ小さい輻輳角θ3を基準面Cでの輻輳角として設定してもよい。なお、基準面A、B、C間の間隔、あるいは前記所定の角度Δθの大きさは、操作部3を使用して適宜設定できるようにしてもよい。
上記のようにして設定された輻輳角θ1、θ2、θ3は、基線長/輻輳角記憶手段51に記憶され、3Dブラケット撮影モードでの撮影時に使用される。
なお、3Dブラケット撮影する撮影回数は、3回に限らず、操作部3を使用して任意の回数に設定できるようにしてもよい。また、基準面は近側から遠側に変化させるのみでなく、遠側から近側に変化させてもよい。
<基線長のみを変更する場合>
図3に示すように第1撮像系2a,第2撮像系2b間の輻輳角θを固定し、基線長のみをL1、2、L3に変更する。
このように基線長をL1、L2、L3に変更に変更することにより、第1撮像系2a,第2撮像系2bの交差する点を含む面である基準面A,B,Cの位置を近側から遠側に変化させることができる。
上記基線長L1、2、L3の設定は、上記輻輳角θ1、θ2、θ3の設定と同様にして行うことができる。
<輻輳角及び基線長を変更する場合>
図4に示すように第1撮像系2a,第2撮像系2b間の輻輳角をθ1、θ2、θ3に変更するとともに、基線長をL1、L2、L3に変更する。
なお、図4に示す例では、輻輳角及び基線長を変更しても基準面Aの位置が変化しないように、輻輳角θ1、θ2、θ3と基線長L1、L2、L3との関係が設定されている。
このようにして輻輳角及び基線長を変更して3Dブラケット撮影された複数の多視点画像に基づいて表示される各3D画像は、基準面Aの前方及び後方の被写体の飛び出し感及び奥行き感の強さがそれぞれ異なる3D画像となる。
[3Dブラケット撮影モード]
基準面を少しずつ変えながら連続的に撮影を行う方法について、図5〜図7を用いて説明する。以下の処理は、複眼デジタルカメラ1が3Dブラケット撮影モードに設定され、レリーズスイッチ5aが全押しされた後で開始される。また、以下の処理は、メインCPU10によって制御される。なお、図5、図6は、第1撮像系2a及び第2撮像系2bの両方を移動させて輻輳角又は基線長を変更する場合(第1の実施の形態)であり、図7は、第1撮像系2a及び第2撮像系2bのいずれか1つを移動させて輻輳角又は基線長を変更する場合(第2の実施の形態)であり、図8、図9は、第1撮像系2a及び第2撮像系2bのいずれか1つを移動させて輻輳角又は基線長を変更する場合において、3Dブラケット撮影中に被写体の動きが検出された場合(第3の実施の形態)である。また、図5〜図7における写真の番号((1)、(2)等)は、各実施の形態において、被写体像が撮影、記録される順番を示す。
<第1の実施の形態>
第1撮像系2a及び第2撮像系2bの両方を移動させて輻輳角又は基線長を変更することにより、基準面を第1撮像系2a及び第2撮像系2bから遠い位置から近い位置へと移動させて、3箇所の基準面における多視点画像を連続的に撮影する場合を例に説明する。図5は本実施の形態の処理の流れを示すフローチャートであり、図6は本実施の形態により撮影された多視点画像である。図6において、上段の3枚の被写体像(画像1左、画像2左及び画像3左)は第2撮像系2bにより撮影された左目用の被写体像であり、下段の3枚の被写体像(画像1右、画像2右及び画像3右)は第1撮像系2aにより撮影された右目用の被写体像である。
前処理として、複眼デジタルカメラ1が撮影モードに設定されているかどうかが判定され(ステップS1)、撮影モードに設定されていない場合(ステップS1でNO)はステップS1が繰り返され、撮影モードに設定されている場合(ステップS1でYES)は、複眼デジタルカメラ1が3Dモード(多視点画像を撮影するモード)に設定されているか、2Dモード(2次元画像を撮影するモード)に設定されているかが検出され(ステップS2)、検出されたモードが3Dモードであるかどうかが判定される(ステップS3)。撮影モードが2Dモードである場合(ステップS3でNO)には、複眼デジタルカメラ1の撮影モードが2Dモードに切り替えられ(ステップS14)、撮影が行われ(ステップS15)、撮影された画像が記録され(ステップS15)、ファイルクローズ処理が行われる(ステップS17)。
撮影モードが3Dモードである場合(ステップS3でYES)には、3Dモードに切り替えられ(ステップS4)、3Dブラケット撮影モードに設定される(ステップS5)。
まず、基線長/輻輳角記憶手段51から3Dブラケット撮影の撮影回数などの情報が読み出される(ステップS6)。これにより、以下の処理で基線長又は輻輳角の制御を何回行うかが確認される。
基線長/輻輳角記憶手段51に記録された基線長、輻輳角の設定が読み出され(ステップS7)、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2a及び第2撮像系2bが基線長/輻輳角制御手段55により制御され(ステップS8)、第1撮像系2a及び第2撮像系2bを用いて多視点画像が撮影される(ステップS9)。撮影後、撮影された多視点画像が記録され(ステップS10)、その多視点画像を撮影した時の基線長、輻輳角の情報が記録される(ステップS11)。なお、多視点画像及び基線長、輻輳角の情報の記録については、後に詳述する。
ステップS7〜ステップS11の処理が、ステップS6で読み出された撮影回数だけ行われたかどうかが判断され(ステップS12)、ステップS6で読み出された撮影回数だけ行われていない場合(ステップS12でNO)には、再度ステップS7〜ステップS11の処理が行われる。
ステップS6で読み出された撮影回数だけ行われた場合、すなわち3Dブラケット撮影画終了した場合(ステップS12でYES)には、ステップS10、S11で記録されたデータ間の関連付けが行われ(ステップS13)、ファイルクローズ処理が行われる(ステップS17)。
上記のように、設定の読み出し、基線長又は輻輳角の制御、撮影が順次行われ、図6に示すような多視点画像が撮影される。以下、ステップS7〜S9までの処理の詳細と、撮影された画像について説明する。
まず、基線長/輻輳角記憶手段51から基準面が無限遠となる設定が読み出され、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2a及び第2撮像系2bが基線長/輻輳角制御手段55により調整され、第2撮像系2bを用いて画像1左が撮影され、第1撮像系2aを用いて画像1右が撮影されることにより、基準面を無限遠に設定した場合の多視点画像が撮影される。画像再生時には、画像1左と画像1右とを用いて立体表示を行うことにより、基準面が無限遠にある場合の立体表示画像が生成される。
次に、2番目の基準面における多視点画像の撮影が行われる。パンフォーカス等により求められた被写体深度より所定の距離だけ遠くなるように設定されたものが基線長/輻輳角記憶手段51に記憶されており、その設定が基線長/輻輳角記憶手段51から読み出され、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2a及び第2撮像系2bが基線長/輻輳角制御手段55により調整され、第2撮像系2bを用いて画像2左が撮影され、第1撮像系2aを用いて画像2右が撮影されることにより、2番目の基準面における立体表示画像が生成される。画像再生時には、画像2左と画像2右とを用いて立体表示を行うことにより、基準面が無限遠にある場合の立体表示画像が生成される。
最後に3番目の基準面における多視点画像の撮影が行われる。パンフォーカス等により求められた被写体深度より所定の距離だけ近くなるように設定されたものが基線長/輻輳角記憶手段51に記憶されており、その設定が基線長/輻輳角記憶手段51から読み出され、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2a及び第2撮像系2bが基線長/輻輳角制御手段55により調整され、第2撮像系2bを用いて画像3左が撮影され、第1撮像系2aを用いて画像3右が撮影されることにより、3番目の基準面における立体表示画像が生成される。画像再生時には、画像3左と画像3右とを用いて立体表示を行うことにより、基準面が無限遠にある場合の立体表示画像が生成される。
これにより、1回のシャッタレリーズ操作で複数の基準面における多視点画像が撮影できる。なお、本実施の形態においては、基準面を無限遠から近い位置へと移動させたが、基準面を近い位置から遠い位置へと移動させてもよい。
<第2の実施の形態>
第2撮像系2bを固定し、第1撮像系2aのみを駆動させて輻輳角又は基線長を変更して、3箇所の基準面における多視点画像を連続的に撮影する場合を例に、図7を用いて説明する。図6において、上段の1枚の被写体像(画像1左)は第2撮像系2bにより撮影された左目用の被写体像であり、下段の3枚の被写体像(画像1右、画像2右及び画像3右)は第1撮像系2aにより撮影された右目用の被写体像である。また、第1の実施の形態と同様の部分については、詳細な説明を省略する。
第2の実施の形態の処理の流れは、図5に示すフローチャートと同じである。第2の実施の形態では、基線長/輻輳角記憶手段51から読み出される設定により、第1撮像系2aは移動されず第2撮像系2bのみが移動される。以下、ステップS7〜S9までの処理の詳細と、撮影された画像について、図7を用いて説明する。
まず、最初の基準面における多視点画像の撮影が行われる。パンフォーカス等により求められた被写体深度より所定の距離だけ遠くなるように設定されたものが基線長/輻輳角記憶手段51に記憶されており、その設定が基線長/輻輳角記憶手段51から読み出され、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第2撮像系2bが基線長/輻輳角制御手段55により調整される。
第1撮像系2a及び第2撮像系2bの調整が終了したら、第2撮像系2bを用いて画像1左が撮影され、第1撮像系2aを用いて画像1右が撮影されることにより、最初の基準面における立体表示画像が生成される。画像再生時には、画像1左と画像1右とを用いて立体表示を行うことにより、基準面が無限遠にある場合の立体表示画像が生成される。
次に、2番目の基準面での撮影が行われる。最初の基準面より所定の距離だけ遠側に設定されたものが基線長/輻輳角記憶手段51に記憶されており、その設定が基線長/輻輳角記憶手段51から読み出され、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2a及び第2撮像系2bが基線長/輻輳角制御手段55により調整される。
第1撮像系2a及び第2撮像系2bの調整が終了したら、第1撮像系2aを用いて画像2右が撮影される。なお、第2撮像系2bは移動させておらず、撮影をおこなったとしても撮影される画像は画像1左と同じであると考えられるため、第2撮像系2bは撮影を行わない。したがって、画像再生時には、画像1左と画像2右とを用いて立体表示を行うことにより、2番目の基準面における立体表示画像を生成することができる。
最後に、3番目の基準面での撮影が行われる。2番目の基準面より所定の距離だけ遠側に設定されたものが基線長/輻輳角記憶手段51に記憶されており、その設定が基線長/輻輳角記憶手段51から読み出され、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2a及び第2撮像系2bが基線長/輻輳角制御手段55により調整される。
第1撮像系2a及び第2撮像系2bの調整が終了したら、第1撮像系2aを用いて画像3右が撮影される。3番目の基準面での撮影についても、2番目の基準面での撮影と同様に、第2撮像系2bは移動させておらず、撮影をおこなったとしても撮影される画像は画像1左と同じであると考えられるため、第2撮像系2bは撮影を行わない。したがって、画像再生時には、画像1左と画像3右とを用いて立体表示を行うことにより、2番目の基準面における立体表示画像を生成することができる。
このように、第1撮像系2a及び第2撮像系2bのいずれか1つの撮像系のみを駆動させることで輻輳角や基線長を変更することができるため、駆動や制御を容易にすることができる。また、駆動されない第2撮像系2bで撮影される被写体像は変化しないため、2番目の基準面以降は、第1撮像系2aのみ被写体像撮影を行うだけで立体表示が可能な多視点画像を撮影することができ、画像データの容量を小さくすることができる。
なお、本実施の形態では、第2撮像系2bを固定しているため、基線長/輻輳角駆動手段56b及び基線長/輻輳角検出手段57bを省くことにより省電力化及び低価格化が可能となる。
<第3の実施の形態>
第2撮像系2bを固定し、第1撮像系2aのみを駆動させて輻輳角又は基線長を変更して、3箇所の基準面における多視点画像を連続的に撮影する場合を例に説明する。図8は本実施の形態の処理の流れを示すフローチャートであり、図9は本実施の形態により撮影された多視点画像である。図9において、上段の2枚の被写体像(画像1左及び画像3左)は第2撮像系2bにより撮影された左目用の被写体像であり、下段の3枚の被写体像(画像1右、画像2右及び画像3右)は第1撮像系2aにより撮影された右目用の被写体像である。なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の部分については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
前処理として、複眼デジタルカメラ1が撮影モードに設定されているかどうかが判定され(ステップS1)、撮影モードに設定されていない場合(ステップS1でNO)はステップS1が繰り返され、撮影モードに設定されている場合(ステップS1でYES)は、複眼デジタルカメラ1が3Dモード(多視点画像を撮影するモード)に設定されているか、2Dモード(2次元画像を撮影するモード)に設定されているかが検出され(ステップS2)、検出されたモードが3Dモードであるかどうかが判定される(ステップS3)。撮影モードが2Dモードである場合(ステップS3でNO)には、複眼デジタルカメラ1の撮影モードが2Dモードに切り替えられ(ステップS14)、撮影が行われ(ステップS15)、撮影された画像が記録され(ステップS15)、ファイルクローズ処理が行われる(ステップS17)。
撮影モードが3Dモードである場合(ステップS3でYES)には、3Dモードに切り替えられ(ステップS4)、3Dブラケット撮影モードに設定され(ステップS5)、3Dブラケット撮影の撮影回数などの情報が読み出される(ステップS6)。
基線長、輻輳角の設定が読み出され(ステップS7)、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2a及び第2撮像系2bが制御され(ステップS8)、第1撮像系2a及び第2撮像系2bを用いて多視点画像が撮影される(ステップS9)。
次に、今回撮影された被写体像と、前回撮影された被写体像とで被写体像に動きがあるかどうかが検出される(ステップS20)。被写体像に動きがあることが検出される場合とは、撮像素子が水平方向又は回転方向に駆動された場合や、複眼デジタルカメラ1が手振れなどにより動いた場合や、撮像素子は駆動されていないが被写体が動いた場合が考えられる。そこで、今回撮影された被写体像と前回撮影された被写体像の差分をとり、その差分が所定の閾値以上である場合には、被写体に動きがあると判断する。または、加速度センサーなどを用いて手振れなどの複眼デジタルカメラ1の微小な動きを検出し、複眼デジタルカメラ1の微小な動きが検出された場合には、被写体に動きがあると判断する。これらの方法として既に様々な方法が公知であるため、説明を省略する。なお、今回撮影された被写体像と前回撮影された被写体像との差分をとることで被写体の動きを判断するのに変え、最初の基準面での撮影と2番目の基準面での撮影との間に取得されるスルー画の差分を取ることで被写体の動きを判断してもよい。
被写体像に動きがあるかどうかが判断され(ステップS21)、被写体像に動きがある場合(ステップS21でYES)には、第1撮像系2a、第2撮像系2bの両方で撮影された画像を記録し(ステップS22)、被写体像に動きがなかった場合(ステップS21でNO)には、第1撮像系2aで撮影された画像のみを記録する(ステップS23)。そして、その多視点画像を撮影した時の基線長、輻輳角の情報、及び被写体像の動きに関する情報が記録される(ステップS24)。なお、多視点画像、基線長、輻輳角の情報、及び被検体像の動きに関する情報の記録については、後に詳述する。
ステップS7〜ステップS24の処理が、ステップS6で読み出された撮影回数だけ行われたかどうかが判断され(ステップS12)、ステップS6で読み出された撮影回数だけ行われていない場合(ステップS12でNO)には、再度ステップS7〜ステップS24の処理が行われる。
ステップS6で読み出された撮影回数だけ行われた場合、すなわち3Dブラケット撮影画終了した場合(ステップS12でYES)には、ステップS10、S11で記録されたデータ間の関連付けが行われ(ステップS13)、ファイルクローズ処理が行われる(ステップS17)。
上記のように、設定の読み出し、基線長又は輻輳角の制御、撮影が順次行われ、図9に示すような多視点画像が撮影される。以下、ステップS7〜S24までの処理の詳細と、撮影された画像について説明する。
パンフォーカス等により求められた被写体深度より所定の距離だけ近くなるように設定された基準面において、第2撮像系2bを用いて画像1左を撮影し、第1撮像系2aを用いて画像1右を撮影することにより、最初の基準面における多視点画像が撮影される。この部分は、第2の実施の形態と同一であるため、詳細な説明を省略する。
次に、2番目の基準面での撮影が行われる。最初の基準面より所定の距離だけ遠側に設定されたものが基線長/輻輳角記憶手段51に記憶されており、その設定が基線長/輻輳角記憶手段51から読み出され、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2a及び第2撮像系2bが基線長/輻輳角制御手段55により調整される。
第1撮像系2aの調整が終了したら、最初の基準面での撮影と2番目の基準面での撮影との間において、第1撮像系2a及び第2撮像系2bで取得される被写体像の動きがあるかどうかが確認される。最初の基準面の撮影と2番目の基準面との間に被写体像に動きが検出されなかったため、第1撮像系2aを用いて画像2右が記録される。なお、画像再生時には、画像1左と画像2右とを用いて立体表示を行うことにより、2番目の基準面における立体表示画像を生成することができる。
最後に、3番目の基準面での撮影が行われる。2番目の基準面より所定の距離だけ遠側に設定されたものが基線長/輻輳角記憶手段51に記憶されており、その設定が基線長/輻輳角記憶手段51から読み出され、輻輳角または基線長が読み出された設定となるように第1撮像系2aが基線長/輻輳角制御手段55により調整される。
第1撮像系2aの調整が終了したら、最初の基準面での撮影と2番目の基準面での撮影との間において、第1撮像系2a及び第2撮像系2bで取得される被写体像の動きがあるかどうかが確認される。2番目の基準面での撮影と3番目の基準面での撮影との間においては、被写体の動きが検出されたため、移動された第1撮像系2aのみでなく、移動されていない第2撮像系2bにおいても記録が行われる。すなわち、第1撮像系2aを用いて画像3左が撮影され、第2撮像系2bを用いて画像3右が撮影される。画像再生時には、画像3左と画像3右とを用いて立体表示を行うことにより、3番目の基準面における立体表示画像が生成される。
このように、被写体像に動きがあることが検出された場合、すなわち撮影される被写体像が異なると考えられる場合にのみ、第1撮像系2a及び第2撮像系2bで被写体像を撮影する。これにより、本来なら画像3左及び画像3右を用いるところを、画像1左及び画像3右を用いることにより、正常でない立体表示画像が生成されるのを防止することができる。
[記録用画像ファイルの構成]
上記のようにして撮影された多視点画像の画像信号を記録する場合の記録用画像ファイルの構成について説明する。図10は、撮影処理の第1の実施の形態により撮影された多視点画像の記録用画像ファイルである。記録用画像ファイルは、第1の画像データ領域A1、第2の画像データ領域A2及び関連情報データ領域A3とで構成され、これらの領域は第1の画像データ領域A1、関連情報データ領域A3、第2の画像データ領域A2の順に配置される。
(第1の画像データ領域A1)
第1の画像データ領域A1は、撮影された全ての被写体像の中から所望の被写体像が多視点画像を代表する代表画像(主画像)として選択され、選択された主画像の画像データ及び当該画像データのヘッダが格納される。撮影処理の第1の実施の形態においては、第2撮像系2bを用いて撮影された画像1左が主画像として設定されるため、ここには画像1左の画像データが格納される。
(第2の画像データ領域A2)
第2の画像データ領域A2は、複数組の画像データ及び当該画像データのヘッダが格納可能であり、画像データ及びヘッダは、被写体像の画像データが撮影された順番に格納される。撮影処理の第1の実施の形態においては、画像1左、画像1右、画像2左、画像2右、画像3左、画像3右の各画像データと、その画像データのヘッダがそれぞれ順番に格納される。
なお、図8に示す例では、第1の画像データ領域A1がExifフォーマット、第2の画像データ領域A2がJPEGフォーマットであるが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、第1の画像データ領域A1と第2の画像データ領域A2とのフォーマットは異なる形式でもよいし、同じ形式でもよい。また、フォーマットの形式は、上記以外の標準のフォーマット(TIFF形式、ビットマップ(BMP)形式、GIF形式、PNG形式)を用いてもよい。
また、図10に示す例では、撮影処理の第1の実施の形態により撮影された場合であるため、第2の画像データ領域A2には画像1、画像2、画像3のそれぞれ左右の画像が含まれるが、N枚の撮影を行った場合の第2の画像データ領域A2は、画像1〜画像Nのそれぞれ左右の画像が含まれた記録される。
また、撮影処理の第2の実施の形態により撮影された多視点画像を記録する場合の第2の画像データ領域A2は、図8中に示す例において、画像2左及び画像3左の画像データ及びヘッダがない形となる。また、第3の実施の形態により撮影された多視点画像を記録する場合の第2の画像データ領域A2は、図10中に示す例において、画像2左の画像データ及びヘッダがない形となる。
(関連情報データ領域A3)
関連情報データの構成を図11〜13を用いて説明する。関連情報データ領域A3は、第1の画像データ領域A1と第2の画像データ領域A2との間に配置されている。関連情報データ領域A3には、3Dブラケット撮影に関連する様々な情報である関連情報が格納される。
図11は撮影処理の第1の実施形態に対応した関連情報データであり、図12は撮影処理の第2の実施形態に対応した関連情報データであり、図13は撮影処理の第3の実施形態に対応した関連情報データである。関連情報データは、撮影モードID、駆動モードID、視点IDを含む各種ID領域A31と、撮像系駆動情報領域A32と、ポインタ領域A33とで構成される。
各種ID領域A31について説明する。撮影モードIDの値は、撮影モードの種類を示すものであり、例えば“1”は輻輳角を変えることで基準面の位置を変えて、連続的に複数の基準面での多視点画像を撮影する輻輳角3Dブラケット撮影モードを示し、“2”は基線長を変えることで基準面の位置を変えて、連続的に複数の基準面での多視点画像を撮影する基線長3Dブラケット撮影モードを示し、“3”は輻輳角及び基線長を変えることで基準面の位置を変えて、連続的に複数の基準面での多視点画像を撮影する輻輳角・基線長3Dブラケット撮影モードを示す。
駆動モードIDの値は、駆動する撮像系の数を示すものであり、例えば“1”は全部の撮像系を駆動させる全撮像系駆動モードであり、“2”は1つの撮像系(本実施例では、第1撮像系2a)のみを駆動させる全撮像系駆動モードである。
視点数は、多視点画像を構成する画像データの数を示している。また、視点IDは、立体表示させる場合に用いる被写体像を指定するための情報である。例えば、視点IDが“1、2”の場合は、画像1左及び画像1右の2枚の被写体像を用いて立体表示を行うことを示している。
ディフォルト表示視点は、画像データの再生が行われるときに用いられる視点の設定である。ディフォルト表示視点が“1”の場合は、画像1左及び画像1右の2枚の被写体像を用いて立体表示を行うことを示している。
撮像系駆動情報領域A32は、第1撮像系2a及び第2撮像系2bの輻輳角、基線長を示す情報である。図11〜図13は、いずれも撮影モードが“1”:輻輳角3Dブラケット撮影モードであるため、撮像系駆動情報領域A32には、第1撮像系2a及び第2撮像系2bのレンズ光軸L1、L2の向いている角度を示す情報(角度情報)が格納されている。例えば、図11の場合には、第1撮像系2a及び第2撮像系2bが駆動されているため、最初の基準面における角度情報(輻輳角1左、輻輳角1右)、2番目の基準面における角度情報(輻輳角2左、輻輳角2右)及び3番目の基準面における角度情報(輻輳角3左、輻輳角3右)が角撮像系毎に記録されている。図12、図13の場合には、最初の基準面を設定した後は第1撮像系2aのみが駆動されるため、最初の基準面における角度情報(輻輳角1左、輻輳角1右)と、第1撮像系2aの2番目及び3番目の基準面における角度情報(輻輳角2右、輻輳角3右)とが格納されている。
ポインタ領域A33は、第2の画像データ領域A32における各画像データの読み出し開始位置を示すポインタが格納される。図13の場合には、被検体の動きがあるかどうかを検出しているため、被検体の動きが検出されたかどうかを示す動き情報が、各基準面におけるポインタの前に格納される。
このように、画像データと、関連情報とが同じ記録用画像ファイルに記録されているため、被写体像の画像データと、3Dブラケット撮影に関連する様々な情報とを関連付けて記憶することができる。
なお、撮影処理の第3の実施の形態により撮影された場合の記録用画像ファイルの関連情報データにおいて、被検体の動きが検出されたかどうかを示す動き情報を各基準面におけるポインタの前に格納したが、被検体の動きが検出された場合のみ動き情報を格納してもよい。また、ポインタの有無で被検体の動きの有無を判断できるようにした場合には、動き情報を格納しなくてもよい。
また、3Dブラケット撮影において、パンフォーカス等により求められた被写体深度に基づいて基準面を設定したが、距離情報記録手段65に記憶されている距離の情報に基づいて基準面を設定してもよい。また、顔検出部53で顔が検出された場合には、距離情報記録手段65に記憶されているにおいて、顔が検出された領域の距離情報に基づいて基準面を設定するようにしてもよい。
[多視点画像の立体表示]
図14は、撮影処理の第3の実施の形態を用いて撮影された多視点画像を再生(立体表示)する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
前処理として、複眼デジタルカメラ1が再生モードに設定されているかどうかが判定され(ステップS30)、再生モードに設定されていない場合(ステップS30でNO)はステップS1が繰り返され、再生モードに設定されている場合(ステップS30でYES)は、複眼デジタルカメラ1が3Dモード(多視点画像を再生するモード)に設定されているか、2Dモード(2次元画像を再生するモード)に設定されているかが検出され(ステップS31)、検出されたモードが3Dモードであるかどうかが判定される(ステップS32)。再生モードが2Dモードである場合(ステップS32でNO)には、複眼デジタルカメラ1の再生モードが2Dモードに切り替えられ(ステップS33)、2次元画像の表示が行われ(ステップS34)、ファイルクローズ処理が行われる(ステップS47)。
再生モードが3Dモードである場合(ステップS32でYES)には、3Dモードに切り替えられ(ステップS35)、記録用画像ファイルから読み出す画像がディフォルトに設定される(ステップS36)。
記録用画像ファイルからディフォルトに設定された画像データとそのときの基線長、輻輳角などの情報が読み出される(ステップS37)。ここで、ディフォルトに設定された画像データとは、関連情報データのディフォルト表示視点に設定された画像、この場合は視点1(視点1左、視点1右)である。
関連情報データに格納されている基線長、輻輳角の設定が読み出され(ステップS38)、関連情報データに格納されている被写体像撮影時に被写体像の動きが検出されたかどうかの情報が読み出され(ステップS39)、撮影時に被写体像の動きが検出されたかどうかが判断される(ステップS40)。
被写体像の動きが検出された場合(ステップS40でYES)は、第1撮像系2a及び第2撮像系2bの画像データが記憶されているため、これら全ての視点の画像データが読み出される(ステップS41)。被写体像の動きが検出されなかった場合(ステップS40でYES)は、第1撮像系2aのみで撮影された画像データが記憶されているため、その画像データのみが読み出される(ステップS42)。
読み出されたデータを用いて多視点画像の立体表示を行い(ステップS43)、多視点画像を立体表示した3D画像が所望の飛び出し感及び奥行き感を有する3D画像であるかどうかが判断される(ステップS44)。所望の飛び出し感及び奥行き感を有する3D画像でない場合(ステップS44でNO)の場合は、次の視点の画像の表示を行うかどうかを判断するステップ(ステップS46)へ進む。所望の飛び出し感及び奥行き感を有する3D画像である場合(ステップS44でYES)の場合は、表示されている視点の多視点画像をディフォルトに設定する(ステップS45)。例えば、図9に示す多視点画像において画像1左と画像2右とを用いて3D表示が行われている場合には、関連情報データのディフォルト表示視点が“2”に書き換えられる。
次の視点の画像の表示を行うかどうか、すなわち全ての視点の多視点画像の表示が終了したかどうかが判断される(ステップS46)。全ての視点の多視点画像の表示が終了していない場合、すなわち次の多視点画像の表示を行なう必要がある場合(ステップS46でYES)には、再度ステップS38〜S46が行われる。全ての視点の多視点画像の表示が終了した場合、すなわち次の多視点画像の表示を行なう必要がない場合(ステップS46でNO)には、ファイルクローズ処理が行われる(ステップS47)。
このように、所望の飛び出し感及び奥行き感を有する3D画像を表示させることができる。
本発明によれば、基線長や輻輳角を変えながら複数の画像が記録されているので、3D画像の視聴時に眼に疲労を覚える場合や、更に最適な3D画像表示をしたい場合には、所望の飛び出し感及び奥行き感を有する3D画像が表示可能な視点における多視点画像をディフォルトとして設定することにより、好みの3D表示が可能な多視点画像を選択、ディフォルト設定することができる。また、最適な3D画像表示が可能な多視点画像をディフォルト設定することにより、その後に再生する場合において、その都度多視点画像を指定しなおすことなく、所望の飛び出し感及び奥行き感を有する最適な3D画像を表示することができる。
1:複眼デジタルカメラ、2a:第1撮像系、2b:第2撮像系、6a、6b:画像表示LCD、10:メインCPU、38:メモリカード、50:2D/3Dモード切替フラグ設定手段、51:基線長/輻輳角記憶手段