JP4744908B2 - 結像レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、CCD(Charge Coupled Device)や撮像管等の撮像素子を用いたデジタルカメラや、銀塩フィルムなどを用いたカメラに好適な固定焦点の結像レンズに係り、特に、紫外線領域においても使用可能な結像レンズに関する。
従来より、紫外線領域に対応した光学系が様々な用途に用いられている。例えば、可視光に比べて物体表面での拡散が大きいという紫外線の特性を利用し、工業製品等の表面の傷検査が行われている。この場合、紫外線照明を物体表面に照射したのち結像レンズを介して反射光を検出することで、その物体表面の微細な傷や欠陥の有無を検査するようにしている。
このような紫外線領域で使用し得る結像レンズのレンズ材料としては、紫外線の透過率を考慮すると、事実上、蛍石(CaF2)および石英(SiO2)の2種類の結晶のみに限られてしまう。ところが、これら蛍石や石英の結晶のみをレンズ材料として用いた場合には、それら相互間の色分散の差が比較的小さいことから色収差を低減することが難しく、しかも屈折率が比較的低いことからペッツバール和が大きくなる(像面湾曲の十分な補正が困難となる)傾向にある。このため、紫外線領域で使用される結像レンズは、例えば顕微鏡用対物レンズのような画角の狭い結像レンズとして使用されることが多かった。さらに、結晶構造によっては曲率半径の小さな面を精度良く形成することが困難であったり、凹面の研磨加工が困難であるという点も良好な収差補正の障害となっていた。
このような背景から、本出願人は特許文献1に開示した結像レンズを開発し、上記の問題点の解決を図っている。
特許第3397439号公報
ところが、紫外線用の結像レンズは、上記した傷検査以外にも自然観察など種々の用途での需要がある。こうした種々の用途に適用する際、結像レンズと撮像素子との間に何らかの光学要素を挿入する必要性が生じる場合がある。このため、より長いバックフォーカスを有することが要求されるようになってきている。例えば、一般的に使用されるCマウントにおいては、その内部構造によっては8mm以上のバックフォーカスを確保しないと干渉を生じる場合がある。しかしながら、特許文献1の結像レンズでは、図27に示したように全系の焦点距離fに対するバックフォーカスBfの比が最大で0.61に留まっていることから、焦点距離fが比較的短い場合にはバックフォーカスが不足しがちである。なお、図27は、特許文献1の結像レンズにおける全系の焦点距離およびバックフォーカスに関する数値データを示すものである。また、近年、CCDの小型化および高画素化が著しく進んでいることから、これに対応可能な収差の少ない紫外線用の結像レンズも望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、分散の差が比較的小さな2種以上のレンズ材料を用いながらも、画角とバックフォーカスとが十分に確保され、紫外線領域において色収差およびその他の収差が良好に補正された結像レンズを提供することにある。
本発明の結像レンズは、蛍石(CaF 2 )および石英(SiO 2 )をレンズ材料とする結像レンズであって、物体側から順に、負の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とからなるようにしたものである。なお、ここでいう分散とは、F線に対する屈折率NFとC線に対する屈折率NCとの差分(NF−NC)である。後群は、物体側から順に、正レンズと負レンズと正レンズとが物体側から順に配設された第1のレンズ群と、負レンズと正レンズと正レンズと負レンズとが物体側から順に配設された第2のレンズ群とからなる。さらに、以下の条件式(1)から(4)を全て満足するように構成されている。但し、fFRは前群の焦点距離、fは全系の焦点距離、fREは後群の焦点距離、fR1は第1のレンズ群の焦点距離、fR2は第2のレンズ群の焦点距離、Bfは全系のバックフォーカスである。
−10<fFR/f<−0.5 ……(1)
0.5<fRE/f<2.5 ……(2)
0.5<fR1/fRE<1.5 ……(3)
−0.1<fRE/fR2<0.4 ……(4)
本発明の結像レンズでは、後群における2つのレンズ群のうちの像側に配置された第2のレンズ群が、負レンズと正レンズと正レンズと負レンズとを順に含むようにしたので、全系のバックフォーカスが延長される。さらに、条件式(1)から(4)を満足するようにしたので、画角とバックフォーカスとが十分に確保されると共に、例えば230nm〜380nm程度の紫外線領域においても良好な収差性能が発揮される。
本発明の結像レンズでは、前群が、正の屈折力を有する第3のレンズ群と負の屈折力を有する第4のレンズ群とを物体側から順に含み、かつ、以下の条件式(5)および(6)を共に満足するように構成されていることが望ましい。但し、fF1は第3のレンズ群の焦点距離であり、fF2は第4のレンズ群の焦点距離である。
−1.0<fFR/fF1<−0.15 ……(5)
0<fF2/fFR<1 ……(6)
また、本発明の結像レンズでは、前群が、物体側から順に、メニスカス形状の単レンズからなる第3のレンズ群と、負の屈折力を有する第4のレンズ群と、正の屈折力を有する第5のレンズ群とからなるように構成されるようにしてもよい。これにより、前群の口径がより小さくなる。その場合、以下の条件式(7)から(9)を全て満足するように構成されていることが望ましい。但し、fF1は第3のレンズ群の焦点距離であり、fF2は第4のレンズ群の焦点距離であり、fF3は第5のレンズ群の焦点距離である。
−0.5<fFR/fF1<0.6 ……(7)
0<fF2/fFR<0.5 ……(8)
−1<fF3/fFR<0 ……(9)
また、本発明の結像レンズでは、前群が2枚の負レンズと1枚の正レンズとを物体側から順に含んで構成されたものであってもよい。
また、本発明の結像レンズでは、レンズ材料として、300nm以上800nm以下の波長を有する光に対して10mmの厚みで50%以上の透過率を示すものを用いることが望ましい。このようなレンズ材料は、例えば蛍石および石英である。
本発明の結像レンズによれば、負の前群と正の後群とを物体側から順に設け、特に、正レンズと負レンズと正レンズとが物体側から順に配設された第1のレンズ 群と、負レンズと正レンズと正レンズと負レンズとが物体側から順に配設された第2のレンズ群とを物体側から順に配設することにより後群を構成し、さらに所定の条件式(1)から(4)を全て満足するように構成したので、蛍石および石英をレンズ材料として用いながらも、画角とバックフォーカスとを十分に確保しつつ、紫外線領域においても良好に収差補正を行うことができる。
特に、メニスカスレンズからなる第3のレンズ群と、負の第4のレンズ群と、正の第5のレンズ群とを物体側から順に含むように前群を構成するようにした場合には、その口径をより小さくすることができ、コンパクト化に有利となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明における第1の実施の形態としての結像レンズの第1の構成例を示している。この構成例は、後述の第1の数値実施例(図7)のレンズ構成に対応している。また、図2および図3は、それぞれ本実施の形態における第2および第3の構成例を示している。これら第2および第3の構成例は、それぞれ後述の第2および第3の数値実施例(図8および図9)のレンズ構成に対応している。図1〜図3において、符号Siは、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側(結像側)に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目の面を示す。符号Riは、面Siの曲率半径を示す。符号Diは、i番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸Z1上の面間隔を示す。なお、各構成例共に基本的な構成は同じなので、以下では、図1に示した結像レンズの構成を基本にして説明する。
本実施の形態の結像レンズは、撮像素子を用いたデジタルカメラや、銀塩フィルムなどを用いたカメラに搭載され、例えば、傷検査や自然観察等の各種の用途に使用される固定焦点レンズである。この撮像レンズは、光軸Z1に沿って、負の屈折力を有する前群FRと、正の屈折力を有する後群REとを物体側から順に備えている。この撮像レンズの結像面SimgにはCCD等の撮像素子(図示せず)が配置され、この撮像素子と後群REとの間にはカバーガラス等の平行平面板GCが配置されている。
後群REは、第1のレンズ群としてのレンズ群RE1と、第2のレンズ群としてのレンズ群RE2とが物体側から順に配設されたものである。レンズ群RE1は、正のレンズL21と、負のレンズL22と、正のレンズL23とを物体側から順に有している。一方、レンズ群RE2は、負のレンズL24と、正のレンズL25と、正のレンズL26と、負のレンズL27とを物体側から順に有している。レンズL21,L23,L25,L26は例えば両凸レンズであり、レンズL22,L24は例えば両凹レンズであり、レンズL27は例えば像側に凸面を向けた負のメニスカスレンズである。
前群FRは、正の屈折力を有する第3のレンズ群としてのレンズ群FR1と、負の屈折力を有する第4のレンズ群としてのレンズ群FR2とが物体側から順に配設されたものである。レンズ群FR1は、正のメニスカス形状をなす単一のレンズL11からなり、レンズ群FR2は、負のメニスカス形状をなす単一のレンズL12からなる(図1)。あるいは、図2,図3に示した第2,第3の構成例のように、レンズ群FR2が、負のメニスカス形状のレンズL12−1と両凹形状のレンズL12−2とが物体側から順に配設された構成としてもよい。前群FRの最も物体側の面S1が物体側に凸を向けているので、より広画角化に有利な構成となっている。
さらに、この結像レンズは、以下の条件式(1)から(4)を全て満足するように構成されている。但し、fFRは前群FRの焦点距離、fは全系の焦点距離、fREは後群REの焦点距離、fR1はレンズ群RE1の焦点距離、fR2はレンズ群RE2の焦点距離である。
−10<fFR/f<−0.5 ……(1)
0.5<fRE/f<2.5 ……(2)
0.5<fR1/fRE<1.5 ……(3)
−0.1<fRE/fR2<0.4 ……(4)
このとき、全系のバックフォーカスBfと全系の焦点距離fとの比が以下の条件式(10)を満足していることが望ましい。
0.7<Bf/f<1.3 ……(10)
さらに、以下の条件式(5)および(6)を共に満足するように構成されていることが望ましい。但し、fF1はレンズ群FR1の焦点距離であり、fF2はレンズ群FR2の焦点距離である。
−1.0<fFR/fF1<−0.15 ……(5)
0<fF2/fFR<1 ……(6)
また、この結像レンズは、互いの分散の差が0.0055よりも小さな2種以上のレンズ材料により構成されている。このようなレンズ材料は、300nm以上800nm以下の波長を有する光に対して、10mmの厚みで50%以上の透過率を示す結晶であることが好ましく、例えば蛍石(CaF2)および石英(SiO2)である。本実施の形態の第1〜第3の構成例では、いずれも、例えば後群REのレンズL21,L23,L25,L26が蛍石(CaF2)により構成され、それ以外のレンズは全て石英(SiO2)により構成されている。
次に、以上のように構成された本実施の形態の結像レンズの作用および効果を説明する。
この結像レンズでは、後群REにおける2つのレンズ群RE1,RE2のうちの像側に配置されたレンズ群RE2が、物体側から順に負のレンズL24と正のレンズL25と正のレンズL26と負のレンズL27とを備えるようにしたので、全系のバックフォーカスBfが延長される。さらに、条件式(1)〜(6)を満足するようにしたので、バックフォーカスが十分に確保されると共に、例えば230nm〜380nm程度の紫外線領域においても良好な収差性能が発揮される。以下、上記した条件式(1)〜(6)の意義について説明する。
条件式(1)は、全系の屈折力(1/f)に対する前群FRの屈折力(1/fFR)の大きさを表す量(fFR/f)の適正な範囲を表す式である。前群FRの屈折力配分を適正化することにより、諸収差の補正と、十分なバックフォーカスの確保とをバランス良く実施することができる。ここで、条件式(1)の下限を下回って前群FRの負の屈折力が小さくなりすぎると、後群REに入射する軸上光線高が低くなりすぎて後群REによる色収差の補正が不十分となってしまう。一方、条件式(1)の上限を超えて前群FRの負の屈折力が強くなりすぎると、後群REに入射する軸上光線高が高くなりすぎて球面収差の補正が不十分となってしまう。
条件式(2)は、全系の屈折力(1/f)に対する後群REの屈折力(1/fRE)の大きさを表す量(fRE/f)の適正な範囲を表す式である。後群REの屈折力配分を適正化することにより、諸収差の補正と、十分なバックフォーカスの確保とをバランス良く実施することができる。ここで、条件式(2)の下限を下回って後群REの正の屈折力が強くなりすぎると、球面収差が増大し補正しきれなくなる。一方、条件式(2)の上限を超えて後群REの正の屈折力が弱まってしまうと、前群FRにおいて生じた球面収差を十分に補正できなくなってしまう。
条件式(3)は、後群REの屈折力(1/fRE)に対するレンズ群RE1の屈折力(1/fR1)の適正な範囲を表す式である。後群REにおけるレンズ群RE1の屈折力配分を適正化することにより、諸収差の補正と、十分なバックフォーカスの確保とをバランス良く実施することができる。ここで、条件式(3)の下限を下回ってレンズ群RE1の正の屈折力が強くなりすぎると、球面収差が増大し補正しきれなくなる。その上、十分なバックフォーカスを確保することが困難となる。一方、条件式(3)の上限を超えてレンズ群RE1の正の屈折力が弱くなりすぎると、前群FRにおいて生じた球面収差を十分に補正できなくなってしまう。
条件式(4)は、後群REの屈折力(1/fRE)に対するレンズ群RE2の屈折力(1/fR2)の適正な範囲を表す式である。後群REにおけるレンズ群RE2の屈折力配分を適正化することにより、諸収差の補正と、十分なバックフォーカスの確保とをバランス良く実施することができる。ここで、条件式(4)の下限を下回るとレンズ群RE1の屈折力が強くなりすぎてしまい、球面収差が増大し補正しきれなくなる。一方、条件式(4)の上限を超えてレンズ群RE2の正の屈折力が強くなりすぎると、像面湾曲が劣化するうえ、十分なバックフォーカスを確保することが困難となる。
条件式(5)は、前群FRの屈折力(1/fFR)に対するレンズ群FR1の屈折力(1/fF1)の適正な範囲を表す式である。ここで、条件式(5)の下限を下回るとレンズ群FR1の屈折力が強くなりすぎてしまい、歪曲収差の補正が困難となる。一方、条件式(5)の上限を超えてレンズ群FR1の屈折力が弱まってしまうと非点収差の補正が不十分となる。
条件式(6)は、前群FRの屈折力(1/fFR)に対するレンズ群FR2の屈折力(1/fF2)の適正な範囲を表す式である。ここで、条件式(6)の下限を下回るとレンズ群FR2の屈折力が強くなりすぎてしまい、非点収差の補正が困難となる。一方、条件式(6)の上限を超えてレンズ群FR2の屈折力が弱まってしまうと歪曲収差の補正が不十分となる。
なお、条件式(10)によって、全系の焦点距離fに対する全系のバックフォーカスBfの大きさが規定される。ここで、下限を下回ると、後群REと結像面Simgとの距離が短くなりすぎてしまい、フィルタやマウントなどの光学部材の配置が困難となる。一方、上限を超えると特に倍率色収差の補正が困難となってしまう。
このように、本実施の形態に係る結像レンズによれば、前群FRおよび後群REを上記のように構成し、さらに上記各条件式(1)〜(6),(10)を満足することにより、十分なバックフォーカスを確保しつつ広画角な構成とすることができるうえ、紫外線領域においても極めて良好な収差性能を得ることができる。
[第2の実施の形態]
続いて、図4および図5を参照して、本発明における第2の実施の形態としての結像レンズについて説明する。図4は、本実施の形態における第1の構成例を示している。この構成例は、後述の第4の数値実施例(図10)のレンズ構成に対応している。また、図5は、本実施の形態における第2の構成例を示している。この第2の構成例は、後述の第5の数値実施例(図11)のレンズ構成に対応している。なお、図4,図5に示した各符号Si,Ri,Diの意味するところは、各々図1〜図3と同様である。また、図4および図5に示した各構成例は共通の基本構成を有するので、以下では図4に示した結像レンズを基本にして説明する。なお、本実施の形態では、主に第1の実施の形態との相違点について説明する。
本実施の形態の結像レンズは、上記第1の実施の形態と同様、光軸Z1に沿って、負の屈折力を有する前群FRと正の屈折力を有する後群REとを物体側から順に備えている。但し、前群FRの構成が第1の実施の形態とは異なり、3群構成となっている。
具体的には、前群FRは、メニスカス形状の単レンズからなる第3のレンズ群としてのレンズ群FR1と、負の屈折力を有する第4のレンズ群としてのレンズ群FR2と、正の屈折力を有する第5のレンズ群としてのレンズ群FR3とが物体側から順に配設されたものである。レンズ群FR1は、例えば、物体側に凸面を向けた正のメニスカス形状のレンズL11からなる。レンズ群FR2は、例えば両凹形状の1枚のレンズL12(図4)からなるようにしてもよいし、あるいは負のメニスカス形状のレンズL12−1と両凹形状のレンズL12−2とが物体側から順に配設された構成(図5)としてもよい。レンズ群FR3としては、例えば像側に凸面を向けたメニスカス形状をなすレンズL13(図4)を配置してもよいし、両凸形状をなすレンズL13(図5)を配置するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態の結像レンズは、上記第1の実施の形態で説明した条件式(1)から(4)および(10)に加え、以下の条件式(7)から(9)を全て満足するように構成されていることが望ましい。但し、fF1はレンズ群FR1の焦点距離であり、fF2はレンズ群FR2の焦点距離であり、fF3はレンズ群FR3の焦点距離である。
−0.5<fFR/fF1<0.6 ……(7)
0<fF2/fFR<0.5 ……(8)
−1<fF3/fFR<0 ……(9)
条件式(7)は、前群FRの屈折力(1/fFR)に対するレンズ群FR1の屈折力(1/fF1)の大きさを表す量(fFR/fF1)の適正な範囲を表す式である。ここで、条件式(7)の下限を下回るとレンズ群FR1の屈折力が強くなりすぎてしまい、歪曲収差の補正が困難となる。一方、条件式(7)の上限を超えてレンズ群FR1の屈折力が弱まってしまうと非点収差の補正が不十分となる。
条件式(8)は、前群FRの屈折力(1/fFR)に対するレンズ群FR2の屈折力(1/fF2)の大きさを表す量(fF2/fFR)の適正な範囲を表す式である。ここで、条件式(8)の下限を下回るとレンズ群FR2の屈折力が強くなりすぎてしまい、非点収差の補正が困難となる。一方、条件式(8)の上限を超えてレンズ群FR2の屈折力が弱まってしまうと歪曲収差の補正が不十分となる。
条件式(9)は、前群FRの屈折力(1/fFR)に対するレンズ群FR3の屈折力(1/fF3)の大きさを表す量(fF3/fFR)の適正な範囲を表す式である。ここで、条件式(9)の下限を下回ると、レンズ群FR3の正の屈折力が弱まって後群REへ入射する軸上光線高が高くなりすぎてしまい、後群REによる球面収差の補正が困難となる。一方、条件式(9)の上限を超えてレンズ群FR3の正の屈折力が強まると、後群REに入射する軸上光線高が低くなりすぎてしまい、球面収差の補正が不十分となる。
このように、本実施の形態に係る結像レンズによれば、特に、メニスカス形状のレンズ11からなるレンズ群FR1と、負のレンズ群FR2と、正のレンズ群FR3とを物体側から順に配設することにより前群FRを構成するようにしたので、前群FR自体の口径をより小さくすることができ、全体構成のコンパクト化を図ることができる。さらに、条件式(1)〜(4),(10)に加えて条件式(7)〜(9)を全て満足するようにしたので、より良好な収差性能を得ることができる。
[第3の実施の形態]
続いて、図6を参照して、本発明における第3の実施の形態としての結像レンズについて説明する。図6は、本実施の形態における一構成例を示している。この構成例は、後述の第6の数値実施例(図12)のレンズ構成に対応している。なお、図6に示した各符号Si,Ri,Diの意味するところは、各々図1〜図5と同様である。以下、主に第1および第2の実施の形態との相違点について説明する。
本実施の形態の結像レンズは、上記第1および第2の実施の形態と同様、光軸Z1に沿って、負の屈折力を有する前群FRと正の屈折力を有する後群REとを物体側から順に備えている。但し、前群FRの構成が第1および第2の実施の形態と異なっている。
具体的には、前群FRは、2枚の負のレンズL11,L12と、1枚の正のレンズL13とが物体側から順に配設された構成となっている。レンズL11は、例えば物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズであり、レンズL12は、例えば両凹レンズであり、レンズL13は、例えば両凸レンズである。
このように本実施の形態では、最も物体側に負のレンズL11を配置するようにしたが、第1および第2の実施の形態と同様に十分なバックフォーカスを確保しつつ広画角な構成とすることができるうえ、紫外線領域においても極めて良好な収差性能を得ることができる。
次に、本実施の形態に係る結像レンズの具体的な数値実施例について説明する。
以下では、第1〜第6の数値実施例(実施例1〜6)をまとめて説明する。ここで、図7〜図12は、それぞれ図1〜図6に示した結像レンズの構成にそれぞれ対応する基本レンズデータを示している。
図7〜図12におけるSi(面番号)の欄には、各実施例の結像レンズについて、図1〜図6にそれぞれ示した符号Siに対応させて、最も物体側の構成要素の面を1番目として、平行平面板GCを含めて像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1〜20,1〜22,1〜24)の面の番号を示す。Ri(曲率半径)の欄には、図1〜図6で示した符号Riに対応させて、物体側からi番目の面Siの曲率半径の値を示す。曲率半径Riの値が∞の部分は、平面であることを示す。同様に、Di(面間隔)の欄には、図1〜図6に示した符号Diに対応させて、物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔を示す。ここで、曲率半径Riおよび面間隔Diの単位はミリメートル(mm)である。さらに、Ndj(屈折率)の欄には、平行平面板GCも含めて、物体側からj番目(j=1〜10,1〜11,1〜12)のレンズ要素のi線(波長;365.0nm)に対する屈折率の値を示す。
また、実施例1〜6における全系の焦点距離f、前群の焦点距離fFR、後群の焦点距離fRE、第3のレンズ群(レンズ群FR1)の焦点距離fF1、第4のレンズ群(レンズ群FR2)の焦点距離fF2、第5のレンズ群(レンズ群FR3)の焦点距離fF3、第1のレンズ群(レンズ群RE1)の焦点距離fR1、第2のレンズ群(レンズ群RE2)の焦点距離fR2、バックフォーカスBfの各々の値(いずれも単位はミリメートル[mm])を、図13にまとめて示す。
さらに、実施例1〜6の結像レンズにおける各条件式(1)〜(10)に対応する数値を図14にまとめて示す。
図14に示したデータから明らかなように、実施例1〜6の結像レンズは、いずれも条件式(1)〜(4),(10)を全て満足している。実施例1〜3は、さらに条件式(5),(6)を共に満足しており、実施例4,5は、条件式(1)〜(4),(10)に加えて条件式(7)〜(9)を全て満足している。
図15(A)〜(C)には、実施例1の結像レンズにおける球面収差、非点収差、およびディストーション(歪曲収差)を示す。球面収差を示す図15(A)においては、300nm,365nm,486.1nmの波長の各光線についての値を示す。非点収差を示す図15(B)においては、実線がサジタル方向の収差を示し、破線がタンジェンシャル(メリジオナル)方向の収差を示す。また、FNO.はFナンバーを示し、ωは半画角を示す。さらに、図16(A)〜(G)には、実施例1の結像レンズにおける各半画角ωでのコマ収差を示す。特に、図16(A)〜(D)はタンジェンシャル方向のコマ収差を示し、図16(E)〜(G)はサジタル方向のコマ収差を示す。図15(A)〜(C)および図16(A)〜(D)において、特に波長を明記していないものはi線に対する収差を示す。
同様に、実施例2についての諸収差を図17(A)〜(C)および図18(A)〜(G)に示し、実施例3についての諸収差を図19(A)〜(C)および図20(A)〜(G)に示し、実施例4についての諸収差を図21(A)〜(C)および図22(A)〜(G)に示し、実施例5についての諸収差を図23(A)〜(C)および図24(A)〜(G)に示し、実施例6についての諸収差を図25(A)〜(C)および図26(A)〜(G)に示す。
以上、各数値データおよび各収差図から明らかなように、各実施例において、35°を超える画角と、全系の焦点距離fに対して0.9倍を超える十分な長さのバックフォーカスBfとを確保しつつ、極めて良好な収差性能が発揮されている。
以上、いくつかの実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
本発明の第1の実施の形態としての結像レンズにおける第1の構成例を示すものであり、実施例1に対応する断面図である。 本発明の第1の実施の形態としての結像レンズにおける第2の構成例を示すものであり、実施例2に対応する断面図である。 本発明の第1の実施の形態としての結像レンズにおける第3の構成例を示すものであり、実施例3に対応する断面図である。 本発明の第2の実施の形態としての結像レンズにおける第1の構成例を示すものであり、実施例4に対応する断面図である。 本発明の第2の実施の形態としての結像レンズにおける第2の構成例を示すものであり、実施例5に対応する断面図である。 本発明の第3の実施の形態としての結像レンズにおける一構成例を示すものであり、実施例6に対応する断面図である。 実施例1の結像レンズにおける基本レンズデータを示す説明図である。 実施例2の結像レンズにおける基本レンズデータを示す説明図である。 実施例3の結像レンズにおける基本レンズデータを示す説明図である。 実施例4の結像レンズにおける基本レンズデータを示す説明図である。 実施例5の結像レンズにおける基本レンズデータを示す説明図である。 実施例6の結像レンズにおける基本レンズデータを示す説明図である。 実施例1〜6の各結像レンズにおけるその他のレンズデータを示す説明図である。 実施例1〜6の各結像レンズにおける条件式(1)〜(10)に対応する数値を示す説明図である。 実施例1の結像レンズにおける球面収差、非点収差およびディストーションを示す収差図である。 実施例1の結像レンズにおけるコマ収差を示す収差図である。 実施例2の結像レンズにおける球面収差、非点収差およびディストーションを示す収差図である。 実施例2の結像レンズにおけるコマ収差を示す収差図である。 実施例3の結像レンズにおける球面収差、非点収差およびディストーションを示す収差図である。 実施例3の結像レンズにおけるコマ収差を示す収差図である。 実施例4の結像レンズにおける球面収差、非点収差およびディストーションを示す収差図である。 実施例4の結像レンズにおけるコマ収差を示す収差図である。 実施例5の結像レンズにおける球面収差、非点収差およびディストーションを示す収差図である。 実施例5の結像レンズにおけるコマ収差を示す収差図である。 実施例6の結像レンズにおける球面収差、非点収差およびディストーションを示す収差図である。 実施例6の結像レンズにおけるコマ収差を示す収差図である。 従来の結像レンズにおける全系の焦点距離およびバックフォーカスに関する数値データを示す図である。
符号の説明
FR…前群、RE…後群、GC…平行平面板、Si…物体側から第i番目のレンズ面、Ri…物体側から第i番目のレンズ面の曲率半径、Di…物体側から第i番目と第(i+1)番目のレンズ面との面間隔、Simg…結像面(撮像面)、Z1…光軸。

Claims (4)

  1. 蛍石(CaF 2 )および石英(SiO 2 )をレンズ材料とする結像レンズであって、
    物体側から順に、負の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とからなり
    前記後群は、物体側から順に、正レンズと負レンズと正レンズとが物体側から順に配設された第1のレンズ群と、負レンズと正レンズと正レンズと負レンズとが物体側から順に配設された第2のレンズ群とからなり
    さらに、以下の条件式(1)から(4)を全て満足するように構成されている
    ことを特徴とする結像レンズ。
    −10<fFR/f<−0.5 ……(1)
    0.5<fRE/f<2.5 ……(2)
    0.5<fR1/fRE<1.5 ……(3)
    −0.1<fRE/fR2<0.4 ……(4)
    但し、
    fFR:前群の焦点距離
    f:全系の焦点距離
    fRE:後群の焦点距離
    fR1:第1のレンズ群の焦点距離
    fR2:第2のレンズ群の焦点距離
    Bf:全系のバックフォーカス
  2. 前記前群は、正の屈折力を有する第3のレンズ群と、負の屈折力を有する第4のレンズ群とを物体側から順に含み、かつ、以下の条件式(5)および(6)を共に満足するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の結像レンズ。
    −1.0<fFR/fF1<−0.15 ……(5)
    0<fF2/fFR<1 ……(6)
    但し、
    fF1:第3のレンズ群の焦点距離
    fF2:第4のレンズ群の焦点距離
  3. 前記前群は、物体側から順に、メニスカス形状の単レンズからなる第3のレンズ群と、負の屈折力を有する第4のレンズ群と、正の屈折力を有する第5のレンズ群とからなり、かつ、以下の条件式(7)から(9)を全て満足するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の結像レンズ。
    −0.5<fFR/fF1<0.6 ……(7)
    0<fF2/fFR<0.5 ……(8)
    −1<fF3/fFR<0 ……(9)
    但し、
    fF1:第3のレンズ群の焦点距離
    fF2:第4のレンズ群の焦点距離
    fF3:第5のレンズ群の焦点距離
  4. 前記前群は、2枚の負レンズと、1枚の正レンズとを物体側から順に含んで構成されたものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の結像レンズ。
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