JP4742201B2 - 流動体処理方法 - Google Patents
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Description
コロイドミルは、上下ディスクの隙間に被処理流動体を通過させて、この被処理流動体にせん断力を与えるものである。この場合隙間は、間隙調整ハンドルで機械的に決定されるが、装置の物理的な精度から、実質数十ミクロン以上でしか調整できない(十ミクロン以下の調整は不可能であった)。また、これ以上隙間を狭めると回転軸の熱膨張や芯振れなどによる、ディスク同士の接触にて、大事故につながる恐れがある。
この方法は、被処理流動体に圧力を付与して導入部から導入すると共にこの圧力を受けた被処理流動体が流される密封された流体流路に、第1処理用面1及び第2処理用面2の少なくとも2つの相対的に接近離反可能な処理用面を接続し、両処理用面1,2を接近させる接面圧力を付与し、更に、第1及び第2の少なくとも一方の処理用面に開口する、導入部とは別の供給通路から被処理流動体を導入し、第1処理用面1と第2処理用面2とを相対的に回転させ且つこれらの処理用面1,2間に被処理流動体を通過させて、被処理流動体の分散乳化処理を行うものである。少なくとも導入部から導入された被処理流動体に付与した上記の圧力を両処理用面1,2を離反させる離反力とし、当該離反力と上記接面圧力とを、処理用面1,2間の被処理流動体を介して均衡させることにより、両処理用面1,2間を微小間隔に維持し、導入部から導入された被処理流動体と供給通路から導入された被処理流動体とを流体膜として両処理用面1,2間を通過させ、これらの被処理流動体の分散乳化を行う。
この方法は、被処理流動体に圧力を付与して導入部から導入すると共にこの圧力を受けた被処理流動体が流される密封された流体流路に、第1処理用面1及び第2処理用面2の少なくとも2つの相対的に接近離反可能な処理用面を接続し、両処理用面1,2を接近させる接面圧力を付与し、更に、第1及び第2の少なくとも一方の処理用面に開口する、導入部とは別の供給通路から被処理流動体を導入し、第1処理用面1と第2処理用面2とを相対的に回転させ且つこれらの処理用面1,2間に被処理流動体を通過させて、被処理流動体の攪拌処理を行うものである。少なくとも導入部から導入された被処理流動体に付与した上記の圧力を両処理用面1,2を離反させる離反力とし、当該離反力と上記接面圧力とを、処理用面1,2間の被処理流動体を介して均衡させることにより、両処理用面1,2間を微小間隔に維持し、導入部から導入された被処理流動体と供給通路から導入された被処理流動体とを流体膜として両処理用面1,2間を通過させ、これらの被処理流動体の攪拌を行う。
この方法は、上記の被処理流動体への圧力の付与は、流体圧付与機構にて行い、被処理流動体が流される密封された流体流路に設けられると共に、夫々互いに対向する位置に上記の第1処理用面1及び第2処理用面2の少なくとも2つの処理用面を備える、第1処理用部10と第2処理用部20を用い、回転駆動機構により、第1処理用部10と第2処理用部20とを相対的に回転させることにより、上記の通り第1処理用面1と第2処理用面2とを相対的に回転させ、第1処理用部10と第2処理用部20のうち少なくとも第2処理用部20に、受圧面を設け、且つ、この受圧面の少なくとも一部を第2処理用面2により構成し、受圧面にて、流体圧付与機構が流動体に付与する圧力を受けて第1処理用面1から第2処理用面2を離反させる方向に移動させる力を発生させることを特徴とする。
即ち、この製造方法は、第1処理用部10と第2処理用部20のうち少なくとも第2処理用部20は、受圧面を備えるものであり、且つ、この受圧面の少なくとも一部が第2処理用面2により構成され、受圧面は、流体圧付与機構が被処理流動体に付与する圧力を受けて第1処理用面1から第2処理用面2を離反させる方向に移動させる力を発生させ、更に、第2処理用部20は、第2処理用面2と反対側を向く近接用調整面24を備えるものであり、近接用調整面24は、流体圧付与機構が被処理流動体に付与する上記の圧力を受けて第1処理用面1に第2処理用面2を接近させる方向に移動させる力を発生させ、この近接用調整面24の面積A1と、第2処理用部20の上記受圧面の面積A2との面積比A1/A2を、バランス比Kとし、当該バランス比Kにより、被処理流動体から受ける全圧力の合力として、第1処理用面1に対する第2処理用面2の離反方向へ移動する力が決まるものであることを特徴とする。
この流動体の被処理方法は、反応性の高い被処理流動体を取り扱う場合に有効である。
即ち、本願第1乃至第17の発明は、処理を施す被処理流動体に対して、所望とする別途の物質や被処理流動体を、適宜混入することを可能とした。
即ち、メカニカルシールにおける軸封の機構を、分散や乳化、攪拌のための手段として利用することにより、高精度で分散、乳化、攪拌、破砕が出来しかも生産性の高い流体処理方法を提供し得た。
特に、上気本願発明の実施によって、被処理流動体の送り込み圧力(流体圧)や、コンプレッションリング(第2処理用部)の背圧またメイティングリング(第1処理用部)の回転などで被処理流動体の粘度域に制限を受けず、被処理流動体膜の厚みを微小量から調整でき、従来の装置では、不可能であった数nm(ナノメートル)程度の超微粒子の処理をも可能としかつ、微振動やアライメント、軸方向変位など緩衝装置を設けているため不純物など発生無くして高度な分散状態を得ることが出来る。また簡単な機構であるため、装置の制御に熟練を要せず、無人化、自動化も容易であり、装置は安定稼動し生産性が高く安価に製作できる。
また、本願第8の発明では、上記の変位調整機構にて、第1処理用面及び第2処理用面の間隔を保ち、流体膜の膜厚を所定の厚みに維持することにより、長期に渡って、均一な高品質の処理を行うことが可能となった。
更に、本願第9の発明では、第1処理用面と第2処理用面との間の隙間を調整できるので、これにて上記の流体膜の厚みの調整が可能である。従って、当該調整にて所望の処理を選択し得る。
また、本願第10の発明では、第1処理用面と第2処理用面との間の隙間が必要以上に広がることを防止し、均一な分散や乳化の処理を確実且つ円滑に行うことを可能とした。
更にまた、本願第11の発明では、第1処理用面と第2処理用面との間の隙間が必要以上に狭まることを防止し、処理を確実且つ円滑に行うことを可能とした。
特に、本願第12の発明では、第1処理用面と第2処理用面の双方を互いに逆の方向に回転させるとによって、より大きな剪断力を発生させることが可能となり、より微小なオーダーの分散や乳化を可能とし、また、より均一な高品質の処理を効率良く行うことを可能とした。
また、本願第13の発明では、温度調整用のジャケットにて、第1処理用面及び第2処理用面の一方或いは双方を、処理を行うのに適した温度に加熱或いは冷却することを可能として、より能率良くまた、精度の高い処理を可能とした。
そして、本願第14の発明では、鏡面加工にて、第1処理用面及び第2処理用面間における上記の処理をより高精度に行うことを可能とし、またより微細な分散や乳化の処理を実現し得た。
更に、本願第15の発明では、第1処理用面又は第2処理用面或いはその双方に凹部を形成することにより、攪拌能力を高めて、より効率的な処理を可能とし、また回転時凹部に動圧が発生することにより非接触で回転し確実に流体膜を形成する。
又更に、本願の第16の発明に係る分散乳化装置にあって、両処理用面間には、接面圧力付与機構により接面圧力が付与され、且つ、相対的に接近離反可能であると同時に回転する第1処理用面と第2処理用面との間に被処理流動体を通過させる。その結果、処理流動体により両処理用面間を離反させる方向に加えられる力と、接面圧力付与機構によって両処理用面間に付与される接面圧力とが均衡し、両処理用面間の間隔が所定の微小間隔に保たれるものであり、被処理流動体は流体膜を形成しながら両処理用面間を通過する。
上記の接面圧力付与機構については、第1処理用面と第2処理用面とを近接させる方向に力を加えるものであり、スプリング、空気圧又は油圧等の流体圧(正圧)の加圧装置、被処理流動体に掛けた所定の圧力受けて両処理用面を接近させる方向に働く接近用の受圧面の、少なくとも何れか一つにより構成することができる。
一方、このような接面圧力付与機構の押圧力(接面圧力)に抗する両処理用面を離反させる離反力としては、第1或いは第2処理用面などの被処理流動体に掛けた所定の圧力を離反方向に働かせる受圧面において受けた当該圧力、第1処理用面と第2処理用面とを相対的に回転させることによって生じた遠心力、空気圧又は油圧等の流体圧(負圧)を利用した吸引装置による吸引力、比処理流動体の粘性などを掲げることができる。
本願第17の発明では、上記のバランス比の設定により、被処理流動体に掛けた所定の圧力のうち、接面圧力付与機構による押圧力として作用するものと、離反力として作用するものとの、大小を決定することができる。
被処理流動体は、上記の接面圧力と離反力の均衡の上で、被処理流動体は所定の微小厚さを有する流動体(即ち、流体膜)を形成して、両処理用面間を通過するものであり、所定膜厚を示すように上記諸条件を調整することにより、両処理用面間の間隔が所定の微小間隔に保たれた状態となる。
本願発明は、特許請求の範囲の記載のとおり「導入部とは別の供給通路から被処理流動体を導入」することを発明特定事項としている。この発明特定事項については、図7及び明細書段落0066に示されている。他方、図7以外の図面については、別の供給通路が示されていないが、「導入部とは別の供給通路から被処理流動体を導入」すること以外の発明特定事項についての開示に関しては、図7以外の図面とこれらに関する明細書の記載も有用であるため、図1〜図9の各図について、「実施の形態」として記載した。
図1及び図2(A)へ本願発明の一実施の形態を示す。この図1は、本願発明に係る装置の一部切欠縦断面図である。図2(A)は、図1に示す分散乳化装置の要部略縦断面図である。
説明の便宜上、各図中、Uは上方を、Sは下方を示している。
先ず、本願発明に係る流体処理方法の実施に用いる装置の構成について説明する。
この装置は、被処理流動体に対する、ミクロン単位からナノメータ単位の微小なオーダーの分散や乳化の処理に適したものであり、液体同士、液体と固体(粉体)、固体(粉体)同士、気体と液体、或いは、気体と固体(粉体)について、上記の分散や乳化の処理を施すのに適したものである。
図1に示す通り、この分散乳化装置は、第1ホルダ11(メイティングリングホルダ)と、第1ホルダ11の前方(上方)に配置された第2ホルダ21(コンプレッションリングホルダ)と、第2ホルダ21と共に第1ホルダ11を覆うケース3と、流体圧付与機構Pと、接面圧付与機構4とを備える。
以下各部の構成について、順に説明する。
第1処理用部10は、メイティングリングと呼ばれる金属製の環状体であり、鏡面加工された第1処理用面1を備える。
回転軸50は、第1ホルダ11の中心にボルトなどの固定具51にて固定されたものであり、その後端が電動機などの回転駆動装置5(回転駆動機構)と接続され、回転駆動装置5の駆動力を第1ホルダ11に伝えて、当該第1ホルダ11を回転させる。第1処理用部10は、回転軸50と同心に第1ホルダ11前部(上端)へ取り付けられ、回転軸50の回転にて、上記第1ホルダ11と一体となって回転する。また、攪拌羽根6は、プレ攪拌(分散乳化の前処理)を行うために設けられたものであり、第1ホルダ11前部(上面)において、環状の第1処理用部10の内側に、回転軸50と同心となるように第1ホルダ11に軸止されている。
上記の第1処理用面1は、第1ホルダ11から露出して、第2ホルダ21側を臨む。この第1処理用面1は、第1ホルダ11にはめ込まれてから、研磨やラッピング、ポリッシングなどの鏡面加工を施すのが好ましい。
第1処理用部10の材質は、セラミックや焼結金属、耐磨耗鋼、その他金属に硬化処理を施したものや、硬質材をライニングやコーティング、メッキなどを施工したものを採用する。特に、回転するため、軽量な素材にて第1処理用部10を形成するのが望ましい。
第2処理用部20は、コンプレッションリングと呼ばれる金属製の環状体であり、鏡面加工された第2処理用面2と、第2処理用面2の内側に位置して当該第2処理用面2に隣接する受圧面23(以下離反用調整面23と呼ぶ。)とを備える。図示の通り、この離反用調整面23は、傾斜面である。第2処理用面2に施す鏡面加工は、第1処理用面1と同様の方法を採用する。また、第2処理用部20の素材についても、第1処理用部10と同様のものを採用する。離反用調整面23は、環状の第2処理用部20の内周面25と隣接する。
第2ホルダ21は、図1に示すように、ケース3の開口部(上部)に配置されて当該開口部を覆い、周知の密閉手段33にて、ケース3の内部空間30を密閉する。この状態において、第2処理用面2は、ケース3内にて、第1処理用部10の第1処理用面1と対面する。
具体的には、この実施の形態において、接面圧力付与機構4は、上記の収容部41と、収容部41の奥に(最深部)に設けられた発条受容部42と、スプリング43と、エア導入部44とにて構成されている。
但し、接面圧力付与機構4は、上記収容部41と、上記発条受容部42と、スプリング43と、エア導入部44の少なくとも、何れか1つを備えるものであればよい。
上記のスプリング43の一端は、発条受容部42の奥に当接し、スプリング43の他端は、収容部42内の第2処理用部20の前部(上部)と当接する。図1において、スプリング43は、1つしか現れていないが、複数のスプリング44にて、第2処理用部20の各部を押圧するものとするのが好ましい。即ち、スプリング43の数を増やすことによって、より均等な押圧力を第2処理用部20に与えることができるからである。従って、第2ホルダ21については、スプリング43が数本から数十本取付けられたマルチ型とするのが好ましい。
接面圧力付与機構4は、上記の押圧力(接面圧力)の一部を供給し調節する他、変位調整機構と、緩衝機構とを兼ねる。
詳しくは、接面圧力付与機構4は、変位調整機構として、始動時や運転中の軸方向への伸びや磨耗による軸方向変位にも、空気圧の調整によって追従し、当初の押圧力を維持できる。また、接面圧力付与機構4は、上記の通り、第2処理用部20を変位可能に保持するフローティング機構を採用することによって、微振動や回転アライメントの緩衝機構としても機能するのである。
まず、分散や乳化の処理を施す被処理流動体が、流体圧付与機構Pから一定の送圧を受けて、密閉されたケース3の内部空間へ、導入部22より導入される。他方、回転駆動装置5(回転駆動機構)によって、第1処理用部10が回転する。これにより、第1処理用面1と第2処理用面2とは微小間隔を保った状態で相対的に回転する。
ケース3の内部空間に導入された被処理流動体は、微小間隔を保った両処理用面1,2間で、流体膜となり、第1処理用面1の回転により第2処理用面2との間で剪断を受けることにて分散や乳化が施される。ここで、第1処理用面1と第2処理用面2とは、1μmから1mm(特に、1μmから10μm)の微小間隔に調整されることにより、数nm単位の超微粒子の分散をも可能とする。
処理された被処理流動体は、両処理用面1,2間を経て、排出部32から排出される。
尚、攪拌羽根6は、上記被処理流動体の送圧を受けて第1ホルダ11に対して回転し、上記の両処理用面1,2間における処理に先立ち、被処理流動体のプレ分散を行う。
第1処理用面1と第2処理用面2とは、相対的に接近離反可能であり、且つ相対的に回転する。この例では、第1処理用面1が回転し、第2処理用面2が軸方向に摺動して第1処理用面に対して接近離反する。
よって、この例では、第2処理用面2の軸方向位置が、力(前述の接面圧力と離反力)のバランスによって、μm単位の精度で設定されることにより、両処理用面1,2間の微小間隔の設定がなされる。
他方、離反力としては、離反側の受圧面(即ち、第2処理用面2及び離反用調整面23)に作用する流体圧と、第1処理用部1の回転による遠心力と、エア導入部44に負圧を掛けた場合の当該負圧とを挙げることができる。
そして、これらの力の均衡によって、第2処理用面2が第1処理用面1に対して所定の微小間隔を隔てた位置にて安定することにより、μm単位の精度での設定が実現する。
まず、流体圧に関しては、密閉された流路中にある第2処理用部20は、流体圧付与機構Pから被処理流動体の送り込み圧力(流体圧)を受ける。その際、流路中の第1処理用面に対向する面(第2処理用面2と離反用調整面23)が離反側の受圧面となり、この受圧面に流体圧が作用して、流体圧による離反力が発生する。
次に、遠心力に関しては、第1処理用部10が高速にすると、流体に遠心力が作用し、この遠心力の一部は両処理用面1,2を互いに遠ざける方向に作用する離反力となる。
更に、上記のエア導入部44から負圧を(第2処理用部20へ)与えた場合には、当該負圧が離反力として作用する。
以上、本願の説明においては、第1第2の処理用面1,2を互いに離反させる力を離反力として説明するものであり、上記の示した力を離反力から排除するものではない。
接面圧力を増加させる場合、接面圧力付与機構4において、エア導入部44から正圧(空気圧)を付与し、又は、スプリング43を押圧力の大きなものに変更或いはその個数を増加させればよい。
離反力を増加させる場合、流体圧付与機構Pの送り込み圧力を増加させ、或いは第2処理用面2や離反用調整面23の面積を増加させ、またこれに加えて、第2処理用部20の回転を調整して遠心力を増加させ或いはエア導入部44からの負圧(空気圧)を付与すればよい。スプリング43は、伸びる方向に押圧力を発する押し発条としたが、縮む方向に力を発する引き発条として、接面圧力付与機構4の構成の一部又は全部とすることが可能である。
メカニカルシールにあっては、第2処理用部20がコンプレッションリングに相当するが、この第2処理用部20に対して流体圧が加えられた場合に、第2処理用部2を第1処理用部1から離反する力が作用する場合、この力がオープニングフォースとされる。
より詳しくは、上記の第1の実施の形態のように、第2処理用部20に離反側の受圧面(即ち、第2処理用面2及び離反用調整面23)のみが設けられている場合には、送り込み圧力の全てがオープニングフォースを構成する。なお、 第2処理用部20の背面側にも受圧面が設けられている場合(具体的には、後述する図2(B)及び図9の場合)には、送り込み圧力のうち、離反力として働くものと接面圧力として働くものとの差が、オープニングフォースとなる。
図2(B)に示す通り、この第2処理用部20の収容部41より露出する部位であり且つ内周面側に、第2処理用面2と反対側(上方側)を臨む近接用調整面24が設けられている。
即ち、この実施の形態において、接面圧力付与機構4は、収容部41と、エア導入部44と、上記近接用調整面24とにて構成されている。但し、接面圧力付与機構4は、上記収容部41と、上記発条受容部42と、スプリング43と、エア導入部44と、上記近接用調整面24の少なくとも、何れか1つを備えるものであればよい。
近接用調整面24と、第2処理用面2(及び離反用調整面23)とは、共に前述の被処理流動体の送圧を受ける受圧面であり、その向きにより、上記接面圧力の発生と、離反力の発生という異なる作用を奏する。
近接用調整面24の先端と離反側受圧面23の先端とは、共に環状の第2調整用部20の内周面25(先端線L1)に規定されている。このため、近接用調整面24の基端線L2をどこに置くかの決定で、バランス比の調整が行われる。
即ち、この実施の形態において、被処理用流動体の送り出しの圧力をオープニングフォースとして利用する場合、第2処理用面2及び離反用調整面23との合計面積を、近接用調整面24の面積より大きいものとすることによって、その面積比率に応じたオープニングフォースを発生させることができる。
摺動面実面圧P(接面圧力のうち流体圧によるもの)は次式で計算される。
P=P1×(K−k)+Ps
ここでP1は、被処理流動体の圧力(流体圧)を示し、Kは上記のバランス比を示し、kはオープニングフォース係数を示し、Psはスプリング及び背圧力を示す。
この(バランスラインの調整により)摺動面実面圧Pを調整することで処理用面1,2間を所望の微小隙間量(隙間幅)にし被処理流動体による流動体膜を形成させ所望のせん断力を与え分散、乳化、破砕などを行うのである。
この関係を纏めると、上記の粒子の径を大きくする場合、バランス比を小さくし、面圧Pを小さくし、上記隙間を大きくして、上記膜厚を大きくすればよい。逆に、上記の粒子の径を小さくする場合、バランス比を大きくし、面圧Pを大きくし、上記隙間を小さくし、上記膜厚を小さくする。
このように、接面圧力付与機構4の一部として、近接用調整面24を形成して、そのバランスラインの位置にて、接面圧力の調整、即ち処理用面間の隙間を調整するものとしても実施可能である。
上述の通り、この装置は、第2処理用部20と、第2処理用部20に対して回転する第1処理用部10とについて、被処理流動体の送り込み圧力と当該回転遠心力、また接面圧力で圧力バランスを取り両処理用面に所定の流体膜を形成させ所望のせん断力を被処理流動体に与える構成にしている。またリングの少なくとも一方をフローティング構造とし芯振れなどのアライメントを吸収し接触による磨耗などの危険性を排除している。
また、図2(B)に示す実施の形態において、図9に示すように、上記の離反側受圧面23を設けずに実施することも可能である。この場合、上記のバランス比Kは、近接用調整面24の面積A1と、第2処理用部20の第2処理用面2の面積A2との、面積比(A1/A2)となる。
図2(B)や図9に示す実施の形態のように、近接用調整面24を設ける場合、近接用調整面24の面積A1を上記の面積A2よりも大きいものとすること、即ちメカニカルシールにおけるアンバランス型とすることにより、オープニングフォースを発生させずに、逆に、被処理流動体に掛けられた所定の圧力は、全て接面圧力として働くことになる。このような設定も可能であり、この場合、他の離反力を大きくすることにより、両処理用面1,2を均衡させることができる。
第2処理用部20と第2ホルダ21との間のシールには、既述の通りOリングを用いるのがよいが、このようなOリングに代え、或いはOリングと共に、図3(B)へ示すベローズ26や、図3(C)へ示すダイアフラム27を設けても実施可能である。
第2ホルダ21の温度調整用ジャケット46は、第2ホルダ21内において、収容部41の側面に形成された水回り用の空間であり、第2ホルダ21の外部に通じる通路47,48と連絡している。通路47,48は、何れか一方が温度調整用ジャケット46に、冷却用或いは加熱用の媒体を導入し、何れか他方が当該媒体を排出する。
また、ケース3の温度調整用ジャケット35は、ケース3の外周を被覆する被覆部34にて、ケース3の外周面と当該被覆部34との間に設けられた、加熱用水或いは冷却水を通す通路である。
この実施の形態では、第2ホルダ21とケース3とが、上記の温度調整用のジャケットを備えるものとしたが、第1ホルダ11にも、このようなジャケットを設けて実施することが可能である。
このシリンダ機構7は、第2ホルダ21内に設けられたシリンダ空間部70と、シリンダ空間部70を収容部41と連絡する連絡部71と、シリンダ空間部70内に収容され且つ連絡部71を通じて第2処理用部20と連結されたピストン体72と、シリンダ空間部70上部に連絡する第1ノズル73と、シリンダ空間部70下部に第2ノズル74と、シリンダ空間部70上部とをピストン体72との間に介された発条などの押圧体75とを備えたものである。
具体的には、コンプレッサなどの圧力源(図示せず。)と第1ノズル73とを接続し、第1ノズル73からシリンダ空間部70内のピストン体72上方に空気圧(正圧)を掛けることにて、ピストン体72を下方に摺動させ、第2処理用部20を第1及び第2処理用面1,2間の隙間を狭める(閉じる方向に移動させる)ことができる。またコンプレッサなどの圧力源(図示せず。)と第2ノズル74とを接続し、第2ノズル74からシリンダ空間部70内のピストン体72下方に空気圧(正圧)を掛けることにて、ピストン体72を上方に摺動させ、第2処理用部20を第1及び第2処理用面1,2間の隙間を広げる(開く方向に移動させる)ことができる。このように、ノズル73,74にて得た空気圧で、接面圧力を調整できるのである。
このように上記隙間の最大及び最小の開き量を規制しつつ、ピストン体7とシリンダ空間部70の最上部70aとの間隔z1(換言するとピストン体7とシリンダ空間部70の最下部70bとの間隔z2)を上記ノズル73,74の空気圧にて調整する。
また圧力源は、正圧を供給するものでも負圧を供給するものでも何れでも実施可能である。真空などの負圧源と、ノズル73,74とを接続する場合、上記の動作は反対になる。
前述の他の接面圧力付与機構4に代え或いは前述の接面圧力付与機構4の一部として、このようなシリンダ機構7を設けて、被処理流動体の粘度や性状によりノズル73,74に接続する圧力源の圧力や間隔z1,z2の設定を行い流動体液膜の厚みを所望値にしせん断力をかけ分散,乳化,破砕を行うことができる。特に、このようなシリンダ機構7にて、洗浄時や蒸気滅菌時など摺動部の強制開閉を行い洗浄や滅菌の確実性を上昇させることも可能とした。
この様な凹部13を形成することにより被処理流動体の吐出量(供給量)の増加または発熱量の減少への対応や、キャビテーションコントロールなど効果がある。
上記の図6に示す各実施の形態において、凹部13は、第1処理用面1に形成するものとしたが、第2処理用面2に形成するものとしても実施可能であり、更には、第1及び第2の処理用面1,2の双方に形成するものとしても実施可能である。
この場合、前述の回転軸50と上記の副回転軸53とは、同心に配置される。そして。被処理流動体(流体)の導入部22は、副回転駆動装置52の内部及び副回転軸53に設けられた中空の通路として形成され、ロータリージョイント(図示せず。)を利用して、被処理流動体(流体)を、副回転駆動装置52の反対側(上方)より、第2処理用部20の中心へ放出する。このようにケース3内に導入されて両処理用面1,2間にて処理された被処理流動体は、排出部32より外部へ排出される。
この図8に示す実施の形態では、攪拌用羽根6は、設けていない。
図1に示す実施の形態では、プレ分散を目的とする攪拌羽根6を有するものを示したが、この他、プレ分散としない場合は、このような攪拌羽根6を持たないものとしても実施可能である(図示しない)。但し、分散や乳化の処理の円滑のためには、プレ分散するもののほうが、そうでないものより好ましい。
この図6(E)に示す実施の形態において、被処理流動体の圧力による離反力は、凹部13の内端13aにて発生する。
加圧装置は、既述のとおり、コンプレッサを用いて実施するのが好ましいが、常に被処理流動体に所定の圧力を掛けることが可能であれば、他の手段を用いて実施することも可能である。例えば、被処理流動体の自重(位置エネルギー)を利用して、常に一定の圧力を被処理流動体に付与するものとしても実施可能である。
本願発明に係る流体処理方法は、被処理流動体に所定の圧力を付与し、この所定の圧力のを受けた被処理流動体が流される密封された流体流路に、第1処理用面1及び第2処理用面2の少なくとも2つの接近離反可能な処理用面を接続し、両処理用面1,2を接近させる接面圧力を付与し、第1処理用面1と第2処理用面2とを相対的に回転させることにより、メカニカルシールにおいてシールに利用される流体膜を、被処理流動体を用いて発生させ、メカニカルシールと逆に(流体膜をシールに利用するのではなく)、当該流体膜を第1処理用面1及び第2処理用面2の間から敢えて漏らして、分散乳化の処理を両面間1,2にて、膜とされた被処理流動体に施し回収することを特徴とするものである。
このような画期的な分散乳化処理の方法により、従来困難とされた両処理用面1,2間の間隔を1μから1mmとする調整、特に、1〜10μとする調整を可能とした。
まず第1に、この分散乳化装置は、被処理流動体に所定の圧力を付与する流体圧付与機構と、この所定圧力の被処理流動体が流される密封された流体流路に設けられた第1処理用部10と第1処理用部10に対して相対的に接近離反可能な及び第2処理用部20の少なくとも2つの処理用部と、これらの処理用部10,20において互いに対向する位置に設けられた第1処理用面1及び第2処理用面2の少なくとも2つの処理用面と、第1処理用部10と第2処理用部20とを相対的に回転させる回転駆動機構とを備える。両処理用面1,2間にて、被処理流動体の分散乳化の処理を行うものである。第1処理用部10と第2処理用部20のうち少なくとも第2処理用部20は所定のバランス比に設定された受圧面を備えるものであり、且つ、この受圧面の少なくとも一部が第2処理用面2により構成され、接近離反可能且つ相対的に回転する第1処理用面1と第2処理用面2との間に所定圧力の被処理流動体が通されることにより、上記被処理流動体が所定膜厚の流体膜を形成しながら両処理用面1,2間を通過することで、当該被処理流動体について、所望の分散乳化状態を得るものである。
ここで、分散又は乳化の処理とは、文字通り、分散や乳化を含むことは勿論、分散や乳化以外の攪拌や、粉砕も含むものである。
上記の通り、メカニカルシールに用いられ原理を利用して、受圧面を所定のバランス比に設定しておくことにより、被処理用流動体に掛けた所定の圧力を、第1処理用部10及び第2処理用部20の接近又は離反に作用させる。
受圧面として、第2処理用面2は、両処理用部を離反させる方向に、上記の所定の圧力を作用させる。
この場合第2処理用面2と離反用調整面とは、被処理用流動体に掛けた所定の圧力を受けて、第1処理用部10に対して第2処理用部20を離反させる方向に移動させる力を発生する。但し不要であれば、上記の離反用調整面は、設けなくてもよい(ここで、離反用調整面を設ける場合は、第2処理用面2と離反用調整面の双方を纏めて離反用面と称する。離反用調整面を設けない場合、離反用面は、第2処理用面2そのものである)。
そして、近接用調整面は、被処理用流動体に掛けた所定の圧力を受けて、第1処理用部10に対して第2処理用部20を接近させる方向に移動する力を発生する(近接用調整面が複数ある場合、全近接用調整面を纏めて近接用面と呼ぶ。近接用調整面が1つの場合は、当該近接用調整面のみが近接用面である)。
この場合、このような両処理用部を接近させる方向に上記所定の圧力を働かせる近接用面の面積と、離反用面の面積との比(面積比)をバランス比と呼び、近接用面の面積を離反用面の面積よりも大きくすることによって、上記所定の圧力のうち両処理用部を接近する方に働く力を離反させる方に働く力よりも大きいものとすることができる。
逆に、離反用面の面積を近接用面の面積よりも大きくすることによって、上記所定の圧力のうち両処理用部を離反する方に働く力を接近させる方に働く力よりも大きいものとすることができる。
また、上記の近接用面を設けないことにより、上記所定の圧力を全て離反用面で受け、当該所定の圧力の全てを上記の離反に働く力とすることができる。
即ち、このように、両処理用面1、2間を微小間隔に調整することにより、必要な大きさの剪断力を被処理流動体に付与することができる。その結果、従来得ることがでなかった精度の高い(均質な)分散乳化や、或いは、従来得ることができなかった微小なオーダーに調整された乳化或いは分散を、実現することも可能とした。即ち、被処理流動体に対して、両処理用面1,2間を通過する際、一定の微小隙間で大きなせん断力が与えられるものであり、二次凝集した微粒子を一次粒子に解砕し、また大きな結晶を微細化し、また油滴を微粒化し効率的に分散乳化が達成できる。よって、ロールミルやコロイドミルでは不可能であった、10ミクロン以下のオーダーに調整された、乳化或い分散状態の被処理流動体を得ることも可能となった。
しかも、従来のメディアミルのように被処理流動体中へメディアを投入することが不要となるため、不純物の混入を抑制することができる。
このように、緩衝機構を備えたフローティング構造を用いることにより、芯振れなどのアライメントを吸収し、接触による磨耗などを原因とする事故の危険性を排除することができる。
この変位調整機構にて、第1処理用面1及び第2処理用面2の間隔を保ち、流体膜の膜厚を所定の厚みに維持することにより、長期に渡って、均一な高品質の分散又は乳化を行うことが可能となった。
このように第1処理用面1と第2処理用面2との間の隙間を調整できるので、これにて上記の流体膜の厚みの調整が可能である。従って、当該調整にて所望の分散や乳化の処理を選択し得る。
このため、第1処理用面1と第2処理用面2との間の隙間が必要以上に広がることを防止し、均一な分散や乳化の処理を確実且つ円滑に行うことを可能とした。
これによって、第1処理用面1と第2処理用面2との間の隙間が必要以上に狭まることを防止し、均一な分散や乳化の処理を確実且つ円滑に行うことを可能とした。
このように、第1処理用面1と第2処理用面2の双方を互いに逆の方向に回転させるとによって、より大きな剪断力を発生させることが可能となり、より微小なオーダーの分散や乳化を可能とし、また、より均一な高品質の分散や乳化を効率良く行うことを可能とした。
このような温度調整用のジャケットにて、第1処理用面1及び第2処理用面2の一方或いは双方を、分散や乳化の処理を行うのに適した温度に加熱或いは冷却することを可能として、より能率良くまた、精度の高い分散や乳化の処理を可能とした。
このように第1処理用面1又は第2処理用面2或いはその双方に凹部を形成することにより、攪拌能力を高めて、より効率的な分散や乳化の処理を可能とし、また回転時凹部に動圧が発生することにより非接触で回転し確実に流体膜を形成する。
被処理流動体は、上記の接面圧力と離反力の均衡の上で、被処理流動体は所定の微小厚さを有する流動体(即ち、流体膜)を形成して、両処理用面1、2間を通過するものであり、所定膜厚を示すように上記諸条件を調整することにより、両処理用面1、2間の間隔が所定の微小間隔に保たれた状態となる。
即ち、メカニカルシールにおける軸封の機構を、分散や乳化のための手段として利用することにより、高精度で分散、乳化、破砕が出来しかも生産性の高い、シンプルな構造の分散乳化装置を用いた分散乳化方法を提供し得た。
特に、上気本願発明の実施によって、被処理流動体の送り込み圧力(流体圧)や、コンプレッションリング(第2処理用部)の背圧またメイティングリング(第1処理用部)の回転などで被処理流動体の粘度域に制限を受けず、被処理流動体膜の厚みを微小量から調整でき、従来の装置では、不可能であった数nm(ナノメートル)程度の超微粒子の分散をも可能としかつ、微振動やアライメント、軸方向変位など緩衝装置を設けているため不純物など発生無くして高度な分散状態を得ることが出来る。また簡単な機構であるため、装置の制御に熟練を要せず、無人化、自動化も容易であり、装置は安定稼動し生産性が高く安価に製作できる。
上述の第1〜第12について、別途の導入路を特定した流動体処理方法が本願発明である。
即ち、本願発明は、上記第1〜第12において、上記の流体通路とは独立した別途の導入路を備え、上記第1処理用面11と第2処理用面12の少なくとも何れ一方に、上記の導入路に通じる開口部を備え、導入路から送られてきた移送物を、上記処理中の被処理流動体に導入することが可能な流動体処理方法を提供する。
2 第2処理用面
Claims (17)
- 被処理流動体に圧力を付与して導入部から導入すると共にこの圧力を受けた被処理流動体が流される密封された流体流路に、第1処理用面(1)及び第2処理用面(2)の少なくとも2つの相対的に接近離反可能な処理用面を接続し、両処理用面(1)(2)を接近させる接面圧力を付与し、更に、第1及び第2の少なくとも一方の処理用面に開口する、導入部とは別の供給通路から被処理流動体を導入し、
第1処理用面(1)と第2処理用面(2)とを相対的に回転させ且つこれらの処理用面(1)(2)間に被処理流動体を通過させて、被処理流動体の分散乳化処理を行うものであり、
少なくとも導入部から導入された被処理流動体に付与した上記の圧力を両処理用面(1)(2)を離反させる離反力とし、当該離反力と上記接面圧力とを、処理用面(1)(2)間の被処理流動体を介して均衡させることにより、両処理用面(1)(2)間を微小間隔に維持し、導入部から導入された被処理流動体と供給通路から導入された被処理流動体とを流体膜として両処理用面(1)(2)間を通過させ、これらの被処理流動体の分散乳化を行うものであることを特徴とする流動体処理方法。 - 被処理流動体に圧力を付与して導入部から導入すると共にこの圧力を受けた被処理流動体が流される密封された流体流路に、第1処理用面(1)及び第2処理用面(2)の少なくとも2つの相対的に接近離反可能な処理用面を接続し、両処理用面(1)(2)を接近させる接面圧力を付与し、更に、第1及び第2の少なくとも一方の処理用面に開口する、導入部とは別の供給通路から被処理流動体を導入し、
第1処理用面(1)と第2処理用面(2)とを相対的に回転させ且つこれらの処理用面(1)(2)間に被処理流動体を通過させて、被処理流動体の攪拌処理を行うものであり、
少なくとも導入部から導入された被処理流動体に付与した上記の圧力を両処理用面(1)(2)を離反させる離反力とし、当該離反力と上記接面圧力とを、処理用面(1)(2)間の被処理流動体を介して均衡させることにより、両処理用面(1)(2)間を微小間隔に維持し、導入部から導入された被処理流動体と供給通路から導入された被処理流動体とを流体膜として両処理用面(1)(2)間を通過させ、これらの被処理流動体の攪拌を行うものであることを特徴とする流動体処理方法。 - 上記導入部より、反応性の高い被処理流動体を導入することを特徴とする請求項1又は2記載の流動体処理方法。
- 上記供給通路より、導入部から導入された当該被処理流動体と違った物質を導入することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の流動体処理方法。
- 上記供給通路より、導入部から導入される当該被処理流動体の一部を導入することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の流動体処理方法。
- 上記の被処理流動体への圧力の付与は、流体圧付与機構にて行い、
被処理流動体が流される密封された流体流路に設けられると共に、夫々互いに対向する位置に上記の第1処理用面(1)及び第2処理用面(2)の少なくとも2つの処理用面を備える、第1処理用部(10)と第2処理用部(20)を用い、
回転駆動機構により、第1処理用部(10)と第2処理用部(20)とを相対的に回転させることにより、上記の通り第1処理用面(1)と第2処理用面(2)とを相対的に回転させ、
第1処理用部(10)と第2処理用部(20)のうち少なくとも第2処理用部(20)に、受圧面を設け、且つ、この受圧面の少なくとも一部を第2処理用面(2)により構成し、受圧面にて、上記流体圧付与機構が流動体に付与する圧力を受けて第1処理用面(1)から第2処理用面(2)を離反させる方向に移動させる力を発生させることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の流動体処理方法。 - 第1処理用面(1)及び第2処理用面(2)の少なくとも一方の、微振動やアライメントを調整する緩衝機構を用いることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の流動体処理方法。
- 第1処理用面(1)及び第2処理用面(2)の一方又は双方の、磨耗などによる軸方向の変位を調整して、両処理用面(1)(2)間の流体膜の膜厚を維持することを可能とする変位調整機構を用いることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の流動体処理方法。
- 流体圧付与機構は、分散乳化又は攪拌の処理を施す被処理流動体に、一定の送り込み圧を掛けるコンプレッサなどの加圧装置であることを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の流動体処理方法。
- 上記の第1処理用面(1)と第2処理用面(2)との間の最大間隔を規定し、それ以上の両処理用面(1)(2)の離反を抑止する離反抑止部を用いることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の流動体処理方法。
- 上記の第1処理用面(1)と第2処理用面(2)との間の最小間隔を規定し、それ以上の両処理用面(1)(2)の近接を抑止する近接抑止部を備えることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の流動体処理方法。
- 第1処理用面(1)と第2処理用面(2)の双方を、互いに逆の方向に回転させるものであることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の流動体処理方法。
- 上記第1処理用面(1)と第2処理用面(2)の一方或いは双方の温度を調整する、温度調整用のジャケットを用いることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の流動体処理方法。
- 上記第1処理用面(1)及び第2処理用面(2)の一方或いは双方の少なくとも一部は、鏡面加工されたものであることを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の流動体処理方法。
- 上記第1処理用面(1)及び第2処理用面(2)の一方或いは双方は、凹部を備えたものであることを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の流動体処理方法。
- 両処理用面(1)(2)間に接面圧力を付与する接面圧力付与機構を用いることにより、接面圧力を付与しつつ相対的に回転する第1処理用面(1)と第2処理用面(2)との間に、導入部から導入される所定圧力の被処理流動体と、供給通路から導入される被処理流動体とを通すものであることを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の流動体処理方法。
- 第1処理用部(10)と第2処理用部(20)のうち少なくとも第2処理用部(20)は、受圧面を備えるものであり、且つ、この受圧面の少なくとも一部が第2処理用面(2)により構成され、受圧面は、流体圧付与機構が被処理流動体に付与する圧力を受けて第1処理用面(1)から第2処理用面(2)を離反させる方向に移動させる力を発生させ、
更に、第2処理用部(20)は、第2処理用面(2)と反対側を向く近接用調整面(24)を備えるものであり、近接用調整面(24)は、流体圧付与機構が被処理流動体に付与する上記の圧力を受けて第1処理用面(1)に第2処理用面(2)を接近させる方向に移動させる力を発生させ、
この近接用調整面(24)の面積(A1)と、第2処理用部(20)の上記受圧面の面積(A2)との面積比(A1/A2)を、バランス比(K)とし、当該バランス比(K)により、被処理流動体から受ける全圧力の合力として、第1処理用面(1)に対する第2処理用面(2)の離反方向へ移動する力が決まるものであることを特徴とする請求項6乃至16の何れかに記載の流動体処理方法。
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